JP7058467B2 - 樹脂シートおよび回路基板 - Google Patents
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本発明者はさらに検討したところ、不純物イオンの中でも、Cl-、Br-、Na+、K+の不純物濃度の合計値が、上述の絶縁信頼性を示す指標となることを見出した。このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、前述の不純物濃度の合計値を100ppm以下とすることにより、ソルダーレジストにおける絶縁信頼性が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
キャリア基材と、
前記キャリア基材上に配置されていて、熱硬化性のソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層と、を備える、ソルダーレジストに用いる樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、熱硬化性樹脂と充填材とを含み、
前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂(A)を含み、
前記充填材が、無機充填材を含み、
前記無機充填材の含有量が、前記ソルダーレジスト用樹脂組成物全体中、50重量%以上90重量%以下であり
前記樹脂層がBステージ状態であり、
前記樹脂層の硬化物において、Cl-、Br-、Na+、K+からなる不純物イオンを含み、前記不純物イオンの濃度の合計値が、14ppm以上89ppm以下であり、
IPC-TM-650 Method2.6.2.1Aに準拠して測定された前記樹脂層の硬化物の吸水率が、0.4%以下であり、
前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度が、130℃以上であり、
前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度未満における線膨張係数が1ppm/℃以上25ppm/℃以下である、
樹脂シートが提供される。
(不純物イオンの濃度の測定方法)
当該樹脂シートから前記キャリア基材を剥離した前記樹脂層を、200℃、1時間硬化させ、凍結粉砕により250μm以下に粉砕して得られた粉末試料2gをプレッシャークッカー容器に精秤し、超純水40mlを加え容器を密閉し、手動で1分間振とうし、粉末試料を水と馴染ませ、121℃に設定されたオーブンに容器を投入し、連続20時間加熱加圧処理を行い、室温まで放冷後、内溶液を遠心分離及びフィルターろ過したものを検液とし、当該検液をイオンクロマト法により分析することで測定する。
表面に回路が形成された基板と、
前記基板の表面上に形成されたソルダーレジストと、を備える回路基板であって、
前記ソルダーレジストが、上記の樹脂シートの樹脂層の硬化物である、回路基板が提供される。
本実施形態の樹脂シートは、キャリア基材と、キャリア基材上に配置されており、ソルダーレジスト樹脂組成物からなる樹脂層と、を備えるものである。当該樹脂シートは、ソルダーレジストに用いるものである。
また、本実施形態の樹脂層の硬化物において、Cl-、Br-、Na+、K+からなる不純物イオンの濃度の合計値が、100ppm以下である。
本発明者はさらに検討したところ、不純物イオンの中でも、Cl-、Br-、Na+、K+の不純物濃度の合計値が、上述の絶縁信頼性を示す指標となることを見出した。
このような知見に基づきさらに鋭意研究したところ、前述の不純物濃度の合計値を100ppm以下とすることにより、薄膜化したソルダーレジストにおける絶縁信頼性が改善されることを見出し、本発明を完成するに至った。
詳細なメカニズムは定かでないが、次のように考えられる。アンモニウムイオンや硫酸イオンなどのイオン半径が大きいイオンは移動しにくいが、イオン半径が小さなCl-、Br-、Na+、K+は、ソルダーレジスト中を移動しやすい特性を持っている。これに対して、ソルダーレジストである樹脂層の硬化物における架橋密度を高めること等により、硬化物がしっかりと硬化するため、自由体積が小さくなり、イオン半径が小さな不純物イオンの移動を安定的に抑制できる。このため、ソルダーレジストから不純物イオンが流出することを抑制することにより、絶縁信頼性を安定的に向上させる、と考えられる。
また、本実施形態の樹脂層の硬化物のガラス転移温度を高くすることにより、上記樹脂層の硬化物が固い状態である温度領域を広くすることができる。これにより、不純物イオンの移動を一層抑制することができるので、絶縁信頼性をさらに高めることが可能になる。
ここで、通常の絶縁信頼試験は130℃の規格温度で実施されている。本実施形態の硬化物のガラス転移温度(Tg)を、規格温度の130℃よりも高くすることにより、130℃付近でも硬化物が固い状態を維持できるため、不純物イオンの移動を高度に抑制できる。
以下、本実施形態の樹脂層に用いられるソルダーレジスト用樹脂組成物を説明する。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、ワニス状の樹脂組成物である。当該ソルダーレジスト用樹脂組成物をフィルム状とすることにより、本実施形態の樹脂層を得ることができる。かかる樹脂層を硬化させることにより、ソルダーレジストが得られる。
本実施形態に係るエポキシ樹脂(A)は、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'-(1,3-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'-(1,4-フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'-シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能ナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂、ナフタレン変性クレゾールノボラック型エポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;変性ビフェノール型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、ソルダーレジストの埋め込み性や、表面平滑性を向上させる観点からは、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。これにより、ソルダーレジストの低線膨張化および高弾性率化を図ることもできる。また、回路基板の剛性を向上させて作業性の向上に寄与することや、半導体パッケージにおける耐リフロー性の向上および反りの抑制を実現することも可能である。なお、ソルダーレジストの埋め込み性を向上させる観点からは、3官能以上のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがとくに好ましい。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、充填材をさらに含んでもよい。つまり、ソルダーレジスト樹脂組成物は、熱硬化性樹脂と充填材とを含むことができる。
本実施形態に係る充填材としては、無機充填材を用いることができる。上記無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスなどのケイ酸塩;酸化チタン、アルミナ、ベーマイト、シリカ、溶融シリカなどの酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの炭酸塩;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどの水酸化物;硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムなどの硫酸塩または亜硫酸塩;ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムなどのホウ酸塩;窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素などの窒化物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのチタン酸塩などを挙げることができる。これらの中でも、タルク、アルミナ、ガラス、シリカ、マイカ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが好ましい。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、シアネート樹脂(C)をさらに含むことができる。これにより、ソルダーレジストについて、低線膨張化や、弾性率および剛性の向上を図ることができる。また、得られる電子装置の耐熱性や耐湿性の向上に寄与することも可能である。
また、上記シアネート樹脂は、特に限定されるものではないが、例えば、ハロゲン化シアン化合物と、フェノール類またはナフトール類と、を反応させて得ることができる。このようなシアネート樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、クレゾールノボラック型の多価フェノール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂、ナフトールアラルキル型の多価ナフトール類とハロゲン化シアンとの反応で得られるシアネート樹脂などが挙げられる。上記シアネート樹脂は、一種または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、ソルダーレジストの低線膨張化や、弾性率および剛性を向上させる観点からは、フェノールノボラック型シアネート樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、またはナフトールアラルキル型シアネート樹脂を含むことがより好ましく、フェノールノボラック型シアネート樹脂を含むことがとくに好ましい。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(D)をさらに含むことができる。これにより、ソルダーレジスト用樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえば、着色剤(E)をさらに含むことができる。本実施形態の着色剤(E)は、たとえば緑、赤、青、黄、および黒等の染料、顔料、および色素から選択される一種または二種以上を含む。これらの中でも、開口部の視認性等を向上させる観点から、緑色の着色剤を含むことができるが、緑色染料を含めてもよい。当該緑色の着色剤としては、たとえばアントラキノン系、フタロシアニン系、およびペリレン系等の公知の着色剤を一種または二種以上含むことができる。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物には、上記各成分以外に、必要に応じてカップリング剤、レベリング剤、硬化剤、感光剤、消泡剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、およびイオン捕捉剤等から選択される一種または二種以上の添加物を添加してもよい。
本実施形態に係る樹脂シートは、キャリア基材と、キャリア基材上に形成された樹脂層とを備えることができる。本実施形態の樹脂層は、Bステージ状態であり、上記のソルダーレジスト用樹脂組成物の乾燥フィルムで構成される。本実施形態における樹脂シートは、シート形状(枚葉形状)でもよく、巻き取り可能なロール形状でもよい。
上記樹脂ワニスにおいて、ソルダーレジスト用樹脂組成物の固形分含有量は、たとえば30重量%以上80重量%以下であることが好ましく、40重量%以上70重量%以下であることがより好ましい。これにより、作業性や成膜性に非常に優れたソルダーレジスト用樹脂組成物が得られる。なお、ワニス状のソルダーレジスト用樹脂組成物は、たとえば上述の各成分を、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより調製することができる。
本実施形態の溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN-メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
本実施形態の樹脂層の硬化物において、上記不純物イオンであるCl-の濃度の上限値は、たとえば、90ppm以下であり、好ましくは50ppm以下であり、より好ましくは20ppm以下であり、さらに好ましくは10ppm以下である。上記Cl-の濃度の下限値は、特に限定されないが、例えば、0ppm以上としてもよい。
本実施形態の樹脂シート(樹脂厚30μm)からキャリアフィルム(たとえばPETフィルム)を剥離した樹脂層を、200℃、1時間硬化させ、凍結粉砕により250μm以下に粉砕し、粉末試料2gをプレッシャークッカー容器に精秤し、超純水40mlを加え容器を密閉し、手動で1分間振とうし、試料を水と馴染ませる。121℃に設定されたオーブンに容器を投入し、連続20時間加熱加圧処理を行い、室温まで放冷後、内溶液を遠心分離及びフィルターろ過したものを検液とする。その液をイオンクロマト法により分析する。
本実施形態の樹脂シート(樹脂厚30μm)からキャリアフィルム(たとえばPETフィルム)を剥離した樹脂層を、200℃、1時間硬化させる。この硬化物を50mm×50mmに切り出し、サンプリングする。サンプルの切り出し端面を研磨紙でバリがなくなるまで研磨する。サンプルを温度115±3℃のボックス型オーブンに60±2分入れ、乾燥させる。サンプルをデシケータに入れ、20±10℃まで冷却する。乾燥後の重量を測定する(W0)。サンプルを固定し、23±1.1℃の蒸留水の入った吸水容器に24時間(-0、+30分)、サンプルがたがいに重ならないように浸漬させる。サンプルを取り出し、表面の水分をウエスでふき取る。水浸漬後の重量を測定する(W1)。そして、吸水率は、次のような関係式で表される。
吸水率 = (W1-W0)/W0 × 100
また、本実施形態によれば、ガラス転移温度を高くする樹脂系を選択することにより、高温における絶縁信頼性に優れたソルダーレジストを実現することができる。
以上より、本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物は、高いガラス転移温度を有し、不純物イオン濃度が低く、かつ低吸水性を有する特性を実現することにより、薄膜化した場合においても、優れた絶縁信頼性を有するソルダーレジストを提供することができる。
本実施形態に係る回路基板について説明する。
図1は、実施形態における回路基板20の構造の例を示す模式図である。
本実施形態の回路基板は、表面に回路(導電体パターン24)に形成された基板22と、基板の表面上である最外層に形成されたソルダーレジスト10と、を含むことができる。当該ソルダーレジストは、本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層の硬化物で構成されている。
また、ソルダーレジストの膜厚は、たとえば1μm以上50μm以下であり、上記樹脂層の膜厚と同様の範囲とすることができる。ソルダーレジストの30℃における貯蔵弾性率は、たとえば7Gpa以上40Gpa以下であり、上記樹脂層の硬化物と同様の範囲とすることができる。
この場合、基板22とソルダーレジスト10との合計膜厚の上限値は、例えば、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。一方、上記合計膜厚の下限値は、特に限定されないが、例えば、10μm以上としてもよい。
また、上記の合計膜厚に対するソルダーレジスト10の膜厚の膜厚比の下限値は、例えば、10%以上であり、好ましくは20%以上であり、より好ましくは30%以上である。上記膜厚比の上限値は、例えば、70%以下であり、好ましくは60%以下であり、より好ましくは50%以下である。ソルダーレジスト10の膜厚比を上記範囲内とすることにより、薄層化しつつも、ハンドリング性と搬送信頼性に優れた樹脂シートやそれを用いた回路基板を得ることができる。
また、基板22が両面板もしくは多層板である場合、基板22の1つの表面(最外面)に設けられた導電体パターン24は、反対側の表面(最外面)に設けられた導電体パターン24や基板22の内部に設けられた配線層と、少なくとも一部の絶縁層を貫通するスルーホール(不図示)を介して互いに電気的に接続されている。
次に、本実施形態に係る半導体パッケージ102について説明する。
図2は本実施形態に係る半導体パッケージ102の構造の一例を示す断面模式図である。
本実施形態の電子装置(半導体パッケージ102)は、上記回路基板(回路基板20)と、回路基板上に実装された電子素子(半導体素子60)と、を含むことができる。すなわち、当該電子装置は半導体装置として利用できる。この回路基板の最外層を構成するソルダーレジストのうち、電子素子が実装された面とは反対側の面上に配置されたソルダーレジスト(下層側のソルダーレジスト10)が、本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物を硬化して得られたものとすることができる。
本実施形態のソルダーレジスト用樹脂組成物の硬化物からなるソルダーレジストを用いることにより、電子装置の絶縁信頼性を優れたものとすることができる。
ここでは、本実施形態に係る半導体パッケージ102としてフリップチップ接続のパッケージの例について説明したが、これに限定されず、ワイヤボンディングやTAB(Tape Automated Bonding)接続されるパッケージでもよい。
次に、回路基板20の製造方法について説明する。
本実施形態に係る回路基板20の製造方法は、基板22を準備する工程、樹脂層を積層する工程、開口部28を形成する工程、およびデスミア処理する工程をこの順に含む。基板22を準備する工程では、少なくともひとつの最外面に導電体パターン24が設けられた基板22を準備する。樹脂層を積層する工程では、基板22および導電体パターン24上に最外層の樹脂層を積層する。開口部28を形成する工程では、樹脂層の所定の領域に導電体パターン24の一部を露出させる。デスミア処理する工程では、樹脂層の表面をデスミア処理する。開口部28を形成する工程は、樹脂層のうち、開口部28とする領域にレーザー光を照射する工程を含む。
なお、めっき処理の前に、必要に応じて、露出した導電体パターン24の導電部を洗浄する工程や、粗化する工程を行っても良い。
次に、半導体パッケージ102の製造方法について説明する。
以下、参考形態の例を付記する。
1. キャリア基材と、
前記キャリア基材上に配置されていて、ソルダーレジスト樹脂組成物からなる樹脂層と、を備える、ソルダーレジストに用いる樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物において、Cl - 、Br - 、Na + 、K + からなる不純物イオンの濃度の合計値が、100ppm以下である、樹脂シート。
2. 1.に記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、樹脂シート。
3. 1.または2.に記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物の260℃における貯蔵弾性率が0.5Gpa以上10Gpa以下である、樹脂シート。
4. 1.から3.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度が、130℃以上である、樹脂シート。
5. 1.から4.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
IPC-TM-650 Method2.6.2.1Aに準拠して測定された前記樹脂層の硬化物の吸水率が、1%以下である、樹脂シート。
6. 1.から5.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物において、前記不純物イオンであるCl - の濃度が、90ppm以下である、樹脂シート。
7. 1.から6.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物において、前記不純物イオンであるNa + の濃度が、20ppm以下である、樹脂シート。
8. 1.から7.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度未満における線膨張係数が1ppm/℃以上35ppm/℃以下である、樹脂シート。
9. 1.から8.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト樹脂組成物が、熱硬化性樹脂と充填材とを含む、樹脂シート。
10. 9.に記載の樹脂シートであって、
前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂を含む、樹脂シート。
11. 9.または10.に記載の樹脂シートであって、
前記充填材が、シリカを含む、樹脂シート。
12. 1.から11.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト樹脂組成物が、シアネート樹脂をさらに含む、樹脂シート。
13. 1.から12.のいずれか1つに記載の樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト樹脂組成物が、不純物イオンを捕捉するキレート高分子を含まない、樹脂シート。
14. 表面に回路が形成された基板と、
前記基板の表面上に形成されたソルダーレジストと、を備える回路基板であって、
前記ソルダーレジストが、1.から13.のいずれか1つに記載の樹脂シートの樹脂層の硬化物である、回路基板。
15. 14.に記載の回路基板であって、
前記ソルダーレジストの膜厚の合計値が、1μm以上50μm以下である、回路基板。
16. 14.または15.に記載の回路基板であって、
前記基板の膜厚と前記ソルダーレジストの膜厚の合計値が、10μm以上200μm以下である、回路基板。
各実施例および各比較例について、表1に示す成分の原料を用いて、ワニス状のソルダーレジスト用樹脂組成物を調整した。表1における各成分の配合割合を示す数値は、ソルダーレジスト用樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」と呼称することもある。)の固形分全体に対する各成分の配合割合(重量%)を示している。
表1における各成分の原料の詳細は下記のとおりである。
熱硬化性樹脂1:ナフトール型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-7000L)
熱硬化性樹脂2:2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP-4032D)
熱硬化性樹脂3:エポキシアクリレート樹脂(日本化薬社製、ZFR-1401)
熱硬化性樹脂4:ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-3000L)
熱硬化性樹脂5:ビスフェノールF型エポキシ樹脂(DIC社製、EPICLON-830S)
熱硬化性樹脂6:ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト社製、PR-HF-3)
熱硬化性樹脂7:変性ビフェノール型エポキシ樹脂(三菱化学社製、YX6900BH45)
(アクリルモノマー)
アクリルモノマー1:2官能エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学社製、BPE-500)
アクリルモノマー2:2官能のウレタンアクリレート(日本化薬(株社製、KAYARAD UX-2201)
(無機充填材)
無機充填材1:球状シリカ(アドマテックス社製、SC4050、平均粒径D50:1μm)
無機充填材2:球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050、平均粒径D50:0.5μm)
無機充填材3:球状シリカ(アドマテックス社製、SC1050、平均粒径D50:0.3μm)
(シアネート樹脂)
シアネート樹脂1:ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT-30)
(硬化促進剤)
硬化促進剤1:下記一般式(2)で表されるテトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン-2,3-ジオキシ)フェニルシリケート付加物(住友ベークライト社製、C05-MB)
(カップリング剤)
カップリング剤1:エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM-403)
(レベリング剤)
レベリング剤1:レベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK-356)
(光反応開始材)
光反応開始材1:2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製、TPO)
光反応開始材2:2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(BASFジャパン社製、イルガキュア369)
光反応開始材3:オキシム化合物(BASFジャパン社製、OXE-02)
エポキシ樹脂として、ナフトール型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-7000L)10.0重量部、2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP-4032D)3.6重量部、ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT-30)13.6重量部、平均粒径D50が1μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC4050)固形分で72重量部、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン-2,3-ジオキシ)フェニルシリケート付加物0.3重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM-403)0.2重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK-356)0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させ、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌して、不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス1(樹脂ワニス1)を調製した。
エポキシ樹脂として、ナフトール型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-7000L)16.5重量部、2官能ナフタレン型エポキシ樹脂(DIC社製、HP-4032D)5.5重量部、ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂(ロンザジャパン社製、PT-30)22.0重量部、平均粒径D50が0.5μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC2050)固形分で55重量部、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン-2,3-ジオキシ)フェニルシリケート付加物0.44重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM-403)0.12重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK-356)0.44重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させ、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌して、不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス2(樹脂ワニス2)を調製した。
エポキシ樹脂として、ビスF型エポキシ樹脂(DIC社製、EPICLON-830S)12.0重量部、変性ビフェノール型エポキシ樹脂(三菱化学社製、YX6900BH45)5.0重量部、硬化剤として、ノボラック型フェノール樹脂(住友ベークライト社製、PR-HF-3)7.0重量部、平均粒径D50が1μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC4050)固形分で75重量部、テトラフェニルホスホニウムのビス(ナフタレン-2,3-ジオキシ)フェニルシリケート付加物0.3重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM-403)0.3重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK-356)0.4重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させ、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌して、不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス3(樹脂ワニス3)を調製した。
エポキシアクリレート樹脂(日本化薬社製、ZFR-1401)47.1重量部、エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-3000L)16.9重量部、光反応開始剤として、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製、TPO)2.9重量部、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(BASFジャパン社製、イルガキュア369)0.15重量部、オキシム化合物(BASFジャパン社製、OXE-02)0.06重量部、2官能エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学社製、BPE-500)7.6重量部、2官能のウレタンアクリレート(日本化薬(株社製、KAYARAD UX-2201)9.7重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM-403)0.15重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK-356)0.6重量部をジプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解、分散させた。次いで、平均粒径D50が0.3μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC1050)を固形分で15重量部加え、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌し不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス4(樹脂ワニス4)を調製した。
エポキシアクリレート樹脂(日本化薬社製、ZFR-1401)45.8重量部、エポキシ樹脂としてビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂(日本化薬社製、NC-3000L)14.8重量部、光反応開始剤として、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイド(BASFジャパン社製、TPO)2.9重量部、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(BASFジャパン社製、イルガキュア369)0.15重量部、オキシム化合物(BASFジャパン社製、OXE-02)0.06重量部、2官能エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学社製、BPE-500)4.54重量部、2官能のウレタンアクリレート(日本化薬(株社製、KAYARAD UX-2201)6.0重量部、エポキシシラン(信越化学工業社製、KBM-403)0.15重量部、およびレベリング剤(ビックケミージャパン社製、BYK-356)0.6重量部をジプロピレングリコールモノメチルエーテルに溶解、分散させた。次いで、平均粒径D50が0.3μmの球状シリカ(アドマテックス社製、SC1050)を固形分で25重量部加え、高速撹拌装置を用いて30分間撹拌し不揮発分70重量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス4(樹脂ワニス5)を調製した。
各実施例および各比較例について、得られた樹脂組成物のワニスをキャリア基材であるPETフィルム上に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、所定の樹脂厚みを有する樹脂層を形成した。これにより、樹脂シートを得た。
得られた樹脂シート(樹脂厚30μm)からキャリアフィルム(たとえばPETフィルム)を剥離した樹脂層を、200℃、1時間硬化させ、凍結粉砕により250μm以下粉砕し、粉末試料2gをプレッシャークッカー容器に精秤し、超純水40mlを加え容器を密閉し、手動で1分間振とうし、試料を水と馴染ませた。121℃に設定されたオーブンに容器を投入し、連続20時間加熱加圧処理を行い、室温まで放冷後、内溶液を遠心分離及びフィルターろ過したものを検液とする。その液をイオンクロマト法により分析した。
上記樹脂シートの作製に基づいて、20μmの樹脂厚みを有する樹脂層が形成された樹脂シートを得た。次いで、得られた樹脂シートから、キャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂層(フィルム)を5枚重ね合わせて、総膜厚100μmの積層フィルムを準備した。次いで、当該積層フィルムを、200℃、1時間硬化させた。この硬化物を幅50mm×長さ50mm×厚さ100μmに切り出し、測定サンプルとした。測定サンプルの切り出し端面を研磨紙でバリがなくなるまで研磨した。サンプルを温度115±3℃のボックス型オーブンに60±2分入れ、乾燥させた。サンプルをデシケータに入れ、20±10℃まで冷却し、乾燥後の重量を測定した(W0)。サンプルを固定し、23±1.1℃の蒸留水の入った吸水容器に24時間(-0、+30分)、サンプルがたがいに重ならないように浸漬させた。サンプルを取り出し、表面の水分をウエスでふき取った。水浸漬後の重量を測定した(W1)。そして、吸水率を、次のような関係式から算出した。
吸水率 = (W1-W0)/W0 × 100
上記樹脂シートの作製に基づいて、20μmの樹脂厚みを有する樹脂層が形成された樹脂シートを得た。次いで、得られた樹脂シートから、キャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂層(フィルム)を5枚重ね合わせて、総膜厚100μmの積層フィルムを準備した。次いで、当該積層フィルムを、200℃、1時間で熱処理した後、幅8mm×長さ50mm×厚さ100μmに切り出して測定サンプルとした。この測定サンプルに対し、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、DMS6100)を用いて、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行った。次いで、得られた測定結果から、ガラス転移温度(℃)と、30℃における貯蔵弾性率(GPa)、260℃における貯蔵弾性率(GPa)を算出した。ガラス転移温度は、tanδのピーク値から判定した。結果を表1に示す。
上記樹脂シートの作製に基づいて、20μmの樹脂厚みを有する樹脂層が形成された樹脂シートを得た。次いで、得られた樹脂シートから、キャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂層(フィルム)を5枚重ね合わせて、総膜厚100μmの積層フィルムを準備した。次いで、当該積層フィルムを、200℃、1時間で熱処理した後、幅4mm×長さ20mm×厚さ100μmに切り出して測定サンプルとした。この測定サンプルに対し、TMA(TAインスツルメンツ(株)製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で線膨張係数の測定を行った。次いで、50~75℃における測定結果の平均を算出し、これをガラス転移温度未満における線膨張係数(ppm/℃)とした。結果を表1に示す。
各実施例および各比較例について、次のようにして半導体パッケージを作製した。まず、30μm厚のコア基材(LAZ-4785TH-G、住友ベークライト社製)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備した。次いで、上記銅張積層板の銅箔をエッチング処理して導体回路パターンを形成することにより、一面および他面に上記導体回路パターンが形成された回路基板を得た。次いで、回路基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、樹脂層が回路基板と対向するよう上記で得られた樹脂シートを積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度120℃、圧力0.8MPa、60秒の条件にて真空加熱加圧成形させた。次いで、樹脂シートからキャリア基材であるPETフィルムを剥離した後、回路基板上の樹脂層を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジストを形成した。
プリント配線基板のL/S=15/15μmの微細回路パターン上に、ソルダーレジスト材として上記で得られた樹脂シートを積層し、樹脂シートからキャリア基材であるPETフィルムを剥離した後、200℃、1時間の条件で硬化した試験サンプルを作製した。この試験サンプルを用いて、温度130℃、湿度85%、印加電圧3.3Vの条件で連続湿中絶縁抵抗(耐HAST耐性)を評価した。なお、抵抗値106Ω以下を故障とした。評価基準は以下の通りである。
◎:500時間以上故障なし
○:200時間以上500時間未満で故障あり
×:200時間未満で故障あり
各実施例および各比較例について、得られた半導体パッケージの25℃における反り量を測定した。このとき、パッケージ反り量が100μm未満であるものを○とし、パッケージ反り量が100μm以上であるものを×として、パッケージ反りを評価した。なお、パッケージ反り量は、半導体パッケージ上面の中心点と、当該上面の外周部と、の半導体素子と回路基板の積層方向における距離により定義される。
20 回路基板
22 基板
24 導電体パターン
28 開口部
30 半田ボール
40 封止樹脂層
50 ボンディングワイヤ
60 半導体素子
62 ダイアタッチ材
242 ライン
244 ランド
246 めっき膜
Claims (11)
- キャリア基材と、
前記キャリア基材上に配置されていて、熱硬化性のソルダーレジスト用樹脂組成物からなる樹脂層と、を備える、ソルダーレジストに用いる樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、熱硬化性樹脂と充填材とを含み、
前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂(A)を含み、
前記充填材が、無機充填材を含み、
前記無機充填材の含有量が、前記ソルダーレジスト用樹脂組成物全体中、50重量%以上90重量%以下であり
前記樹脂層がBステージ状態であり、
前記樹脂層の硬化物において、Cl-、Br-、Na+、K+からなる不純物イオンを含み、前記不純物イオンの濃度の合計値が、14ppm以上89ppm以下であり、
IPC-TM-650 Method2.6.2.1Aに準拠して測定された前記樹脂層の硬化物の吸水率が、0.4%以下であり、
前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度が、130℃以上であり、
前記樹脂層の硬化物のガラス転移温度未満における線膨張係数が1ppm/℃以上25ppm/℃以下である、
樹脂シート。
(不純物イオンの濃度の測定方法)
当該樹脂シートから前記キャリア基材を剥離した前記樹脂層を、200℃、1時間硬化させ、凍結粉砕により250μm以下に粉砕して得られた粉末試料2gをプレッシャークッカー容器に精秤し、超純水40mlを加え容器を密閉し、手動で1分間振とうし、粉末試料を水と馴染ませ、121℃に設定されたオーブンに容器を投入し、連続20時間加熱加圧処理を行い、室温まで放冷後、内溶液を遠心分離及びフィルターろ過したものを検液とし、当該検液をイオンクロマト法により分析することで測定する。 - 請求項1に記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物の30℃における貯蔵弾性率が7Gpa以上40Gpa以下である、樹脂シート。 - 請求項1または2に記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物の260℃における貯蔵弾性率が0.5Gpa以上10Gpa以下である、樹脂シート。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物において、前記不純物イオンであるCl-の濃度が、90ppm以下である、樹脂シート。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
前記樹脂層の硬化物において、前記不純物イオンであるNa+の濃度が、20ppm以下である、樹脂シート。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
前記無機充填材が、シリカを含む、樹脂シート。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、シアネート樹脂をさらに含む、樹脂シート。 - 請求項1から7のいずれか1項に記載の樹脂シートであって、
前記ソルダーレジスト用樹脂組成物が、不純物イオンを捕捉するキレート高分子を含まない、樹脂シート。 - 表面に回路が形成された基板と、
前記基板の表面上に形成されたソルダーレジストと、を備える回路基板であって、
前記ソルダーレジストが、請求項1から8のいずれか1項に記載の樹脂シートの樹脂層の硬化物である、回路基板。 - 請求項9に記載の回路基板であって、
前記ソルダーレジストの膜厚の合計値が、1μm以上50μm以下である、回路基板。 - 請求項9または10に記載の回路基板であって、
前記基板の膜厚と前記ソルダーレジストの膜厚の合計値が、10μm以上200μm以下である、回路基板。
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