JP6641817B2 - 熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、および半導体装置 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、および半導体装置 Download PDF

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本発明は、熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜、および半導体装置に関し、例えばソルダーレジストを形成する熱硬化性樹脂組成物に関する。
半導体装置を構成するソルダーレジストとして、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成される硬化膜を使用することが検討されている。このような熱硬化性樹脂組成物に関する技術としては、たとえば特許文献1〜3に記載の技術が挙げられる。
特許文献1には、回路基板と、該回路基板上に形成されたソルダーレジスト層とを有する構造体を準備し、次に、該ソルダーレジスト層表面にプラスチックフィルムを接着させた後、該プラスチックフィルムの上側から、レーザー光を照射してビアホールを形成する工程を含む回路基板の製造方法が記載されている。特許文献2には、開口を有するソルダーレジストを表面に備えるプリント配線板の製造方法が記載されている。特許文献3には、ナフトール樹脂および青色着色剤を含有することを特徴とするソルダーレジスト用樹脂組成物が記載されている。
特開2010−62478号公報 特開2013−84816号公報 特開2012−136693号公報
熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストを備える半導体装置について、その信頼性を向上させることが求められている。
本発明によれば、
ソルダーレジストを形成するための熱硬化性樹脂組成物であって、
エポキシ樹脂と、シリカ粒子と、を含み、
前記熱硬化性樹脂組成物を用いて得られた樹脂膜に対して、測定周波数62.83rad/sec、昇温速度3℃/分の条件で動的粘弾性試験を行ったときに、50〜150℃における前記樹脂膜の最低複素粘度が、0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下である熱硬化性樹脂組成物が提供される。
本発明によれば、
キャリア基材と、
前記キャリア基材上に設けられ、かつ上述の熱硬化性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜と、
を備えるキャリア付樹脂膜が提供される。
本発明によれば、
上述の熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されるソルダーレジストを備える半導体装置が提供される。
本発明によれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
本実施形態に係るキャリア付樹脂膜の一例を示す断面図である。 本実施形態に係る半導体装置の一例を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、ソルダーレジストを形成する熱硬化性樹脂組成物であって、エポキシ樹脂と、シリカと、を含む。また、熱硬化性樹脂組成物は、これを用いて得られた樹脂膜(以下、単に「樹脂膜」という)に対して、測定周波数62.83rad/sec、昇温速度3℃/分の条件で動的粘弾性試験を行ったときに、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度が、0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下である。
ソルダーレジストを備える半導体装置の信頼性を向上させるためには、たとえばソルダーレジストの導体回路パターン間への埋め込み性(以下、単に「ソルダーレジストの埋め込み性」ともいう)を向上させることが求められる。しかしながら、熱硬化性樹脂組成物を用いてソルダーレジストを形成する場合において、ソルダーレジストの埋め込み性を向上させつつ、吸湿信頼性に優れた半導体装置を実現することは困難となることがあった。
本発明者は、鋭意検討の結果、熱硬化性樹脂組成物の50〜150℃における最低複素粘度を制御することにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られたソルダーレジストの埋め込み性を向上させつつ、吸湿信頼性に優れた半導体装置を実現することができることを見出した。本実施形態は、このような知見に基づいて、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度を0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下に設定する。ソルダーレジストの構成材料として、上記条件を満足する熱硬化性樹脂組成物を用いることにより、半導体装置の信頼性を向上させることが可能となる。
以下、本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物、キャリア付樹脂膜100、および半導体装置102について詳細に説明する。
まず、熱硬化性樹脂組成物について説明する。
熱硬化性樹脂組成物は、ソルダーレジストを形成するために用いられる。本実施形態においては、たとえば、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成された熱硬化性樹脂膜を回路基板上に積層し、これを熱硬化させることによりソルダーレジストが形成される。
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば、溶剤を含むワニス状とすることができる。
一方で、熱硬化性樹脂組成物は、フィルム状であってもよい。この場合、たとえばワニス状の熱硬化性樹脂組成物を塗布して得られる樹脂膜に対し溶剤除去処理を行うことにより、フィルム状の熱硬化性樹脂組成物を得ることができる。フィルム状の熱硬化性樹脂組成物は、溶剤含有率が熱硬化性樹脂組成物全体に対して5重量%以下である。また、フィルム状の熱硬化性樹脂組成物は、170℃、2分の熱処理前後における重量変化率が5重量%以下である。なお、フィルム状の熱硬化性樹脂組成物は、キャリア基材上に積層されてキャリア付樹脂膜を構成することができる。
熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストには、たとえばレーザー照射、プラズマエッチング、ケミカルエッチング、またはリソグラフィ処理によって、導体回路パターンを露出させる開口部が形成される。本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、優れたレーザー加工性を有しており、レーザー照射によって開口部が形成されるソルダーレジストを形成する用途にとくに適したものである。
熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂(A)と、シリカ(B)と、を含む。
(エポキシ樹脂(A))
エポキシ樹脂(A)は、たとえばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂(4,4'−(1,3−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールP型エポキシ樹脂(4,4'−(1,4−フェニレンジイソプリジエン)ビスフェノール型エポキシ樹脂)、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂(4,4'−シクロヘキシジエンビスフェノール型エポキシ樹脂)などのビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、テトラフェノール基エタン型ノボラック型エポキシ樹脂、縮合環芳香族炭化水素構造を有するノボラック型エポキシ樹脂などのノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂;キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂などのアラルキル型エポキシ樹脂;ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレンジオール型エポキシ樹脂、2官能ないし4官能エポキシ型ナフタレン樹脂、ビナフチル型エポキシ樹脂、ナフタレンアラルキル型エポキシ樹脂などのナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂;アントラセン型エポキシ樹脂;フェノキシ型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;ノルボルネン型エポキシ樹脂;アダマンタン型エポキシ樹脂;フルオレン型エポキシ樹脂から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、ソルダーレジストの埋め込み性や、表面平滑性を向上させる観点からは、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがより好ましい。これにより、ソルダーレジストの線膨張率を低化させることができるとともに、その弾性率を向上させることもできる。また、回路基板の剛性を向上させて作業性の向上に寄与することや、半導体パッケージにおける耐リフロー性の向上および反りの抑制を実現することも可能である。なお、ソルダーレジストの埋め込み性を向上させる観点からは、3官能以上のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含むことがとくに好ましい。
本実施形態においては、エポキシ樹脂(A)として、以下の式(1)に示すエポキシ樹脂を含むことが、好ましい態様の一例として挙げられる。
Figure 0006641817
(式(1)中、nは0〜10の整数であり、RおよびRは互いに独立して水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、または炭素数1〜6のアルコキシ基である)
エポキシ樹脂(A)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの埋め込み性や平滑性の向上に寄与することができる。一方で、エポキシ樹脂(A)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。エポキシ樹脂(A)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。なお、熱硬化性樹脂組成物の全固形分とは、熱硬化性樹脂組成物中に含まれる溶剤を除く成分全体を指す。以下、本明細書において同様である。
(シリカ(B))
シリカ(B)は、たとえば球状シリカ粒子、および破砕シリカ粒子のうちの少なくとも一方を含む。ソルダーレジストの埋め込み性や表面平滑性を向上させる観点からは、球状シリカを含むことがより好ましい。また、シリカ(B)は、たとえば溶融シリカである。
シリカ(B)として、平均粒径D50が2nm以上100nm以下である第1のシリカ粒子(微粒子シリカ)を熱硬化性樹脂組成物中に含むことがより好ましい。これにより、ソルダーレジストの埋め込み性や表面平滑性をより効果的に向上させることができる。また、第1のシリカ粒子の平均粒径D50は、10nm以上80nm以下であるのが好ましく、20nm以上70nm以下であるのがより好ましい。これにより、上述した効果はより顕著となる。
さらに、本実施形態では、平均粒径D50が2nm以上100nm以下である第1のシリカ粒子と、平均粒径D50が100nmを上回るシリカ粒子(第2のシリカ粒子)とを、ともに熱硬化性樹脂組成物中に含むことが好ましい。熱硬化性樹脂組成物がこのような平均粒径D50を有する第1のシリカ粒子および第2のシリカ粒子を含むことにより、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度をより確実に0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下に設定することができる。また、第2のシリカ粒子間に、第1のシリカ粒子が配置することにより、形成されたソルダーレジストの表面平滑性が向上する。このように、第1のシリカ粒子と第2のシリカ粒子とを併用することにより、ソルダーレジストの埋め込み性や表面平滑性をより向上させることができる。また、第2のシリカ粒子の平均粒径D50は、400nm以上5μm以下であるのが好ましく、600nm以上3μm以下であるのがより好ましい。これにより、上述した効果はより顕著となる。
また、第1のシリカ粒子の平均粒径D50をD1(μm)とし、第2のシリカ粒子の平均粒径D50をD2(μm)としたとき、D2−D1の値は、0.35μm以上4μm以下であるのが好ましく、0.5μm以上2μm以下であるのがさらに好ましい。第1のシリカ粒子と第2のシリカ粒子とが上記関係を満足することにより、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度をより確実に0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下に設定することができるとともに、形成されるソルダーレジストの表面平滑性をより向上することができる。
なお、シリカ(B)の平均粒径D50は、たとえばレーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、LA−500)を用いて測定することが可能である。
なお、第1のシリカ粒子の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して1重量%以上15重量%以下であることが好ましく、3重量%以上8重量%以下であることがより好ましい。第1のシリカ粒子の含有量を上記範囲内とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の流動性を制御することができる。これにより、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度をより確実に上記範囲内に設定することができる。
また、第2のシリカ粒子の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して25重量%以上75重量%以下であることが好ましく、29重量%以上70重量%以下であることがより好ましい。第2のシリカ粒子の含有量を上記範囲内とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性をより向上させることができる。また、第1のシリカ粒子の含有量が上記範囲内であれば、形成されるソルダーレジストの表面平滑性をより向上させることができるとともに、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度をより確実に制御することができる。
また、熱硬化性樹脂組成物の調製に際しては、シリカ(B)は、たとえばシリカ濃度が10重量%以上90重量%以下であるシリカ原料を使用して得られるものであることがより好ましい。回路基板の機械的強度を向上させる観点からは、たとえばシリカ濃度が50重量%以上90重量%以下であるシリカ原料を使用することがとくに好ましい。また、回路基板のたわみの抑制や、半導体装置の吸湿信頼性を向上させる観点からは、たとえばシリカ濃度が50重量%以上90重量%以下であるシリカ原料と、シリカ濃度が10重量%以上50重量%以下であるシリカ原料と、を併用することがとくに好ましい。特に、シリカ(B)が第1のシリカ粒子と第2のシリカ粒子とを含む場合には、シリカ濃度が10重量%以上50重量%以下のシリカ原料として、第1のシリカ粒子を用いるとともに、シリカ濃度が50重量%以上90重量%以下のシリカ原料として、第2のシリカ粒子を用いるのが好ましい。これにより、シリカ粒子(第1のシリカ粒子および第2のシリカ粒子)の熱硬化性樹脂組成物中への分散性を維持することができるため、回路埋め込み性、および平滑性を向上させることができる。その結果、回路基板のたわみをより抑制することができるとともに、半導体装置の吸湿信頼性をより向上させることができる。
シリカ(B)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して30重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましい。シリカ(B)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性を効果的に向上させることができる。また、ソルダーレジストの線膨張率を低化させることができるとともに、その弾性率を向上させることができる。これにより、得られる半導体パッケージの反り低減に寄与することも可能である。一方で、シリカ(B)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して90重量%以下であることが好ましく、85重量%以下であることがより好ましい。シリカ(B)の含有量を上記上限値以下とすることにより、ソルダーレジストの埋め込み性をより効果的に向上させることが可能となる。
(シアネート樹脂(C))
熱硬化性樹脂組成物は、たとえばシアネート樹脂(C)を含むことができる。これにより、ソルダーレジスの線膨張率を低化させることができるとともに、その弾性率および剛性の向上を図ることができる。また、得られる半導体装置の耐熱性や耐湿性の向上に寄与することも可能である。
シアネート樹脂(C)は、たとえばノボラック型シアネート樹脂;ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂などのビスフェノール型シアネート樹脂;ナフトールアラルキル型フェノール樹脂と、ハロゲン化シアンとの反応で得られるナフトールアラルキル型シアネート樹脂;ジシクロペンタジエン型シアネート樹脂;ビフェニルアルキル型シアネート樹脂から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、ソルダーレジストの低線膨張率化や、弾性率および剛性を向上させる観点からは、ノボラック型シアネート樹脂およびナフトールアラルキル型シアネート樹脂のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましく、ノボラック型シアネート樹脂を含むことがとくに好ましい。
シアネート樹脂(C)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましい。シアネート樹脂(C)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの線膨張率をより効果的に低下させることができるとともに、その弾性率を向上させることができる。また、埋め込み性や平滑性の向上に寄与することができる。
一方、シアネート樹脂(C)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して40重量%以下であることが好ましく、35重量%以下であることがより好ましい。シアネート樹脂(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて形成されるソルダーレジストの耐熱性や耐湿性の向上を図ることができる。
(硬化促進剤(D))
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば硬化促進剤(D)を含むことができる。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。
硬化促進剤(D)としては、エポキシ樹脂(A)の硬化反応を促進させる硬化促進剤を用いることができ、その種類はとくに限定されない。本実施形態においては、硬化促進剤(D)として、たとえば、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸スズ、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ビスアセチルアセトナートコバルト(II)、トリスアセチルアセトナートコバルト(III)などの有機金属塩、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタンなどの3級アミン類、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシイミダゾールなどのイミダゾール類、フェノール、ビスフェノールA、ノニルフェノールなどのフェノール化合物、酢酸、安息香酸、サリチル酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸、およびオニウム塩化合物から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、硬化性をより効果的に向上させる観点からは、オニウム塩化合物を含むことがより好ましい。
硬化促進剤(D)として用いられるオニウム塩化合物は、とくに限定されないが、たとえば下記一般式(2)で表され化合物を用いることができる。
Figure 0006641817
(式(2)中、Pはリン原子、R、R、RおよびRは、それぞれ、置換もしくは無置換の芳香環または複素環を有する有機基、あるいは置換もしくは無置換の脂肪族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。Aは分子外に放出しうるプロトンを少なくとも1個以上分子内に有するn(n≧1)価のプロトン供与体のアニオン、またはその錯アニオンを示す)
硬化促進剤(D)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0.1重量%以上であることが好ましく、0.3重量%以上であることがより好ましい。硬化促進剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性をより効果的に向上させることができる。
一方、硬化促進剤(D)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましい。硬化促進剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の保存性を向上させることができる。
(着色剤(E))
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば着色剤(E)を含むことができる。着色剤(E)は、たとえば緑、赤、青、黄、および黒等の染料、顔料、および色素から選択される一種または二種以上を含む。これらの中でも、開口部の視認性等を向上させる観点から、緑色の着色剤を含むことがより好ましく、緑色染料を含むことがとくに好ましい。緑色の着色剤としては、たとえばアントラキノン系、フタロシアニン系、およびペリレン系等の公知の着色剤を一種または二種以上含むことができる。
着色剤(E)の含有量は、たとえば、熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0.05重量%以上であることが好ましく、0.1重量%以上であることがより好ましい。着色剤(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストの開口部の視認性や隠蔽性をより効果的に向上させることができる。
一方、着色剤(E)の含有量は、たとえば熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましい。着色剤(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性等をより効果的に向上させることが可能となる。
(その他の成分(F))
熱硬化性樹脂組成物には、上記各成分以外に、必要に応じてカップリング剤、レベリング剤、硬化剤、感光剤、消泡剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、およびイオン捕捉剤等から選択される一種または二種以上の添加物を添加してもよい。
カップリング剤としては、たとえばエポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤などのシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤などが挙げられる。
レベリング剤としては、アクリル系共重合物等が挙げられる。硬化剤としては、たとえばフェノール樹脂等が挙げられる。感光剤としては、たとえば感光性ジアゾキノン化合物が挙げられる。
(溶剤)
熱硬化性樹脂組成物は、たとえば、溶剤を含むことができる。溶剤としては、たとえばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸エチル、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系、アニソール、およびN−メチルピロリドン等の有機溶剤から選択される一種または二種以上を含むことができる。
熱硬化性樹脂組成物がワニス状である場合において、熱硬化性樹脂組成物の固形分含有量は、たとえば30重量%以上80重量%以下であることが好ましく、40重量%以上70重量%以下であることがより好ましい。これにより、作業性や成膜性に非常に優れた熱硬化性樹脂組成物が得られる。なお、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物は、たとえば、上述の各成分を、超音波分散方式、高圧衝突式分散方式、高速回転分散方式、ビーズミル方式、高速せん断分散方式、および自転公転式分散方式などの各種混合機を用いて溶剤中に溶解、混合、撹拌することにより調製することができる。
なお、本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物は、たとえば、ガラス繊維基材等の繊維基材や紙基材を含まない組成物とすることができる。これにより、ソルダーレジストを形成するためにとくに適した熱硬化性樹脂組成物を実現することができる。
前述したように、熱硬化性樹脂組成物は、これを用いて得られた樹脂膜に対して、測定周波数62.83rad/sec、昇温速度3℃/分の条件で動的粘弾性試験を行ったときに、50〜150℃における樹脂膜の最低複素粘度が、0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下である。これにより、上述のようにソルダーレジストの埋め込み性を向上させつつ、吸湿信頼性に優れた半導体装置を実現することが可能となる。また、これにより、ソルダーレジストの表面平滑性を向上させることもできる。動的粘弾性試験は、たとえば動的粘弾性測定装置を用いて、下記の条件で行うことができる。また、動的粘弾性測定装置としては、とくに限定されないが、たとえばAnton Paar社製の、Physica MCR−301を用いることができる。
周波数:62.83rad/sec
測定温度:50〜200℃
昇温速度:3℃/min
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:10mm
プレート間隔:0.1mm
荷重(ノーマルフォース):0N(一定)
ストレイン:0.3%
測定雰囲気:空気
熱硬化性樹脂組成物がフィルム状である場合には、上記動的粘弾性試験における熱硬化性樹脂組成物を用いて得られた樹脂膜として、このフィルム状熱硬化性樹脂組成物をそのまま用いることができる。一方で、熱硬化性樹脂組成物がワニス状である場合には、このワニス状熱硬化性樹脂組成物を成膜して得られた熱硬化性樹脂膜に対し、溶剤除去処理を行った樹脂膜を、上記動的粘弾性試験用の樹脂膜として使用することができる。この溶剤除去処理は、熱硬化性樹脂膜の溶剤含有率が熱硬化性樹脂膜全体に対して5重量%以下となる条件で行われる。また、処理後の熱硬化性樹脂膜は、170℃、2分の熱処理前後における重量変化率が5重量%以下となる。本実施形態においては、たとえば100℃〜150℃、1分〜5分の条件で溶剤除去処理を行うことができる。これにより、熱硬化性樹脂膜の硬化が進行することを抑制しつつ、十分に溶剤を除去することが可能となる。
ソルダーレジストの埋め込み性や表面平滑性、ソルダーレジストを用いて形成された半導体装置の吸湿信頼性をより効果的に向上させる観点からは、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られた樹脂膜の上記最低複素粘度が、0.5Pa・sec以上4500Pa・sec以下であることがより好ましく、1Pa・sec以上4000Pa・sec以下であることがとくに好ましい。
本実施形態では、たとえば熱硬化性樹脂組成物中に含まれる各成分の種類や配合量、熱硬化性樹脂組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記最低複素粘度を制御することが可能である。これらの中でも、たとえばエポキシ樹脂(A)およびシリカ(B)の種類および含有量を適切に調整することや、その他の成分を適切に配合すること、シリカ(B)に対して表面処理を行うこと等が、上記最低複素粘度を所望の数値範囲とするためにとくに重要な要素として挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、得られた硬化物の25℃における貯蔵弾性率が、たとえば7GPa以上である。これにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストを備える回路基板のたわみ抑制や強度向上、この回路基板を備える半導体パッケージの反り抑制等を図ることが可能となる。上記貯蔵弾性率は、10GPa以上であることがより好ましい。一方で、上記貯蔵弾性率の上限値は、とくに限定されないが、たとえば50GPaとすることができる。
熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、得られた硬化物のガラス転移温度が、たとえば160℃以上である。これにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られたソルダーレジストの耐熱性および耐リフロー性の向上等を図ることが可能となる。上記ガラス転移温度は、200℃以上であることがより好ましい。一方で、上記ガラス転移温度の上限値は、とくに限定されないが、たとえば350℃とすることができる。
本実施形態において、上記貯蔵弾性率および上記ガラス転移温度は、たとえば動的粘弾性測定装置を用いて周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行うことにより得られる測定結果から、算出することができる。動的粘弾性測定装置としては、とくに限定されないが、たとえばセイコーインスツルメンツ社製、DMS6100を用いることができる。
熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、得られた硬化物のガラス転移温度未満における線膨張係数が、たとえば30ppm/℃以下である。これにより、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるソルダーレジストを備える半導体パッケージの反り抑制等を図ることが可能となる。上記線膨張係数は、28ppm/℃以下であることがとくに好ましい。一方で、上記線膨張係数の下限値は、とくに限定されないが、たとえば3ppm/℃とすることができる。
本実施形態においては、たとえばTMA(熱分析装置)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定することにより得られる線膨張係数の、25〜50℃における平均を算出して、これをガラス転移温度未満における上記線膨張係数とすることができる。
なお、本実施形態では、たとえば熱硬化性樹脂組成物中に含まれる各成分の種類や配合量、熱硬化性樹脂組成物の調製方法等を適切に選択することにより、上記貯蔵弾性率、上記ガラス転移温度、および上記線膨張係数を制御することが可能である。
次に、キャリア付樹脂膜100について説明する。
図1は、本実施形態に係るキャリア付樹脂膜100の一例を示す断面図である。キャリア付樹脂膜100は、ソルダーレジストを形成するのに用いられる。図1に示すように、キャリア付樹脂膜100は、たとえばキャリア基材12と、キャリア基材12上に設けられた樹脂膜(熱硬化性樹脂膜)10と、を備える。樹脂膜10は、本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物を用いて形成される。このため、上述したように、キャリア付樹脂膜100を用いて形成されたソルダーレジストを備える半導体装置の信頼性を向上させることができる。
キャリア付樹脂膜100は、たとえば、キャリア基材12上にワニス状の熱硬化性樹脂組成物を塗布して塗布膜を形成した後、当該塗布膜に対して溶剤除去処理を行うことによって樹脂膜10を形成することにより製造することができる。溶剤除去処理は、たとえば塗布膜の溶剤含有率が塗布膜全体に対して5重量%以下となる条件で行われる。また、処理後の塗布膜は、たとえば170℃、2分の熱処理前後における重量変化率が5重量%以下となる。キャリア基材12は、とくに限定されないが、たとえばPET(Poly ethylene terephthalate)や銅箔により構成される。また、樹脂膜10の膜厚は、とくに限定されないが、たとえば5μm以上300μm以下とすることができる。これにより、ソルダーレジストの形成に適した樹脂膜10を実現することができる。
本実施形態においては、たとえば次のようにしてキャリア付樹脂膜100を用いてソルダーレジストを形成することができる。まず、回路基板の導体回路パターンが設けられた面上に、樹脂膜10が回路基板と対向するようキャリア付樹脂膜100を貼付する。キャリア付樹脂膜100の貼付は、たとえばキャリア付樹脂膜100を回路基板上に積層した後、これを真空加熱加圧成形することにより行うことができる。次いで、キャリア基材12を、樹脂膜10から剥離する。その後、回路基板上に残存した樹脂膜10を熱硬化させる。これにより、回路基板上に、導体回路パターンを覆うように、樹脂膜10を硬化して得られた硬化膜からなるソルダーレジストが形成されることとなる。
次に、半導体装置102について説明する。
図2は、本実施形態に係る半導体装置102の一例を示す断面図である。図2に示すように、半導体装置102は、ソルダーレジスト26を備えている。ソルダーレジスト26は、本実施形態に係る熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成される。このため、上述したように、優れた信頼性を有する半導体装置102を実現することができる。ソルダーレジスト26の膜厚は、とくに限定されないが、たとえば5μm以上300μm以下とすることができる。
半導体装置102は、たとえば回路基板20と、回路基板20上に搭載された半導体素子60と、を備えている。回路基板20は、インタポーザ等の有機基板である。また、半導体素子60は、たとえばダイアタッチ材62を介して回路基板20上に搭載される。図2においては、コア基材22の一面と、当該一面と反対側の他面と、に導体回路パターン24が設けられてなる回路基板20が例示されている。この場合、コア基材22の上記一面および上記他面それぞれに、導体回路パターン24を覆うように、ソルダーレジスト26が形成されることとなる。
コア基材22は、たとえば繊維基材に樹脂組成物を含浸してなる樹脂基材である。コア基材22の厚さは、とくに限定されないが、たとえば10μm以上1000μm以下とすることができる。なお、本実施形態においては、コア基材22の上記一面および上記他面の少なくとも一方に、一または二以上のビルドアップ層が積層されていてもよい。この場合、ソルダーレジスト26は、最上層のビルドアップ層上に形成されることとなる。
ソルダーレジスト26には、導体回路パターン24を露出させる開口部28が形成される。半導体素子60と回路基板20とを接続するボンディングワイヤ50は、たとえば開口部28に露出した導体回路パターン24へボンディングされる。また、回路基板20に外部接続端子である半田ボール30が設けられる例においては、半田ボール30は、たとえば開口部28に露出した導体回路パターン24上に形成される。開口部28は、たとえばレーザー照射またはリソグラフィ処理によって形成される。
半導体素子60とボンディングワイヤ50は、たとえば封止樹脂40によって封止される。封止樹脂40は、たとえばエポキシ樹脂組成物を用いて形成することができる。
半導体装置102は、たとえば次のようにして形成される。まず、コア基材22の上記一面上および上記他面上に導体回路パターン24を形成する。次いで、コア基材22の上記一面上および上記他面上それぞれに、ソルダーレジスト26を形成する。ソルダーレジスト26は、たとえば上述のキャリア付樹脂膜100を用いて形成することができる。次いで、ソルダーレジスト26に、レーザー照射によって開口部28を形成する。なお、露光および現像によるリソグラフィ処理によって開口部28を形成する場合には、ソルダーレジスト26を熱硬化させる前に露光および現像を行って開口部28を形成した後、ソルダーレジスト26を熱硬化させることとなる。また、開口部28を形成した後、回路基板20の上記一面および上記他面に対してデスミア処理およびプラズマ処理を施すことができる。これにより得られた回路基板20の一面に、ダイアタッチ材62を介して半導体素子60を搭載する。次いで、半導体素子60と、回路基板20の上記一面側に設けられ、かつ開口部28から露出した導体回路パターン24と、をボンディングワイヤ50によって接続させる。次いで、半導体素子60とボンディングワイヤ50を封止樹脂40により封止する。その後、回路基板20の上記一面とは反対の他面側に設けられ、開口部28から露出した導体回路パターン24上に、半田ボール30を形成する。本実施形態においては、たとえばこのようにして半導体装置102を製造することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
次に、本発明の実施例について説明する。なお、本発明はこれに限定されない。
(実施例1〜10および比較例1、2)
[1]熱硬化性樹脂組成物の調製
表1に示す組成の各実施例および各比較例について、ワニス状の熱硬化性樹脂組成物を調整した。熱硬化性樹脂組成物は、表1に従い配合された各成分の原料を溶剤であるメチルエチルケトンに溶解、分散させた後、高速撹拌装置を用いて1時間撹拌することにより得た。表1における各成分の原料の詳細は下記のとおりである。表1中における配合割合を示す数値のうち、かっこ外の数値は各成分の原料の配合割合(重量%)を、かっこ内の数値は各成分の固形分比率(重量%)を、それぞれ示している。
エポキシ樹脂(A)
エポキシ樹脂1:ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂(HP−5000、DIC(株)製)
エポキシ樹脂2:ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂(HP−6000、DIC(株)製)
シリカ(B)
シリカ1:アドマナノ、(株)アドマテックス製(平均粒径D50=0.05μm、シリカ濃度40重量%)
シリカ2:SC1050−HLA、(株)アドマテックス製(平均粒径D50=0.35μm、シリカ濃度60重量%)
シリカ3:SC2050−KNO、(株)アドマテックス製(平均粒径D50=0.5μm、シリカ濃度70重量%)
シリカ4:SC4050−KNR、(株)アドマテックス製(平均粒径D50=1μm、シリカ濃度70重量%)
シリカ5:SC5050−KNR、(株)アドマテックス製(平均粒径D50=1.5μm、シリカ濃度70重量%)
シアネート樹脂(C)
フェノールノボラック型シアネート樹脂(PT30、ロンザジャパン(株)製)をメチルイソブチルケトンに溶解し、シアネート樹脂濃度を90重量%にしたものを使用した。
硬化促進剤(D)
テトラフェニルホスホニウムとビス(ナフタレン−2,3−ジオキシ)フェニルシリケートの付加物をシクロヘキサノンに40重量%に分散したものを使用した。
着色剤(E)
緑色染料(Kayaset Green A−B、日本化薬(株)製)
その他の成分(F)
カップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(A−187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)
レベリング剤:BYK−361N、ビックケミー・ジャパン(株)製
[2]キャリア付樹脂膜の作製
各実施例および各比較例について、得られた熱硬化性樹脂組成物をキャリア基材であるPETフィルム上に塗布した後、140℃、2分の条件で溶剤を除去して、厚さ30μmの熱硬化性樹脂膜を形成した。これにより、キャリア付樹脂膜を得た。
なお、得られた熱硬化性樹脂膜について、溶剤含有率が熱硬化性樹脂膜全体に対して5重量%以下であったことを確認した。また、得られた熱硬化性樹脂膜について、170℃、2分の熱処理前後における重量変化率が5重量%以下であったことを確認した。
[最低複素粘度]
各実施例および各比較例について、次のようにして最低複素粘度を測定した。まず、上記において得られたキャリア付樹脂膜から、キャリア基材であるPETフィルムを剥離したものを測定サンプルとして準備した。次いで、この測定サンプルに対し、動的粘弾性測定装置(Anton Paar社製、装置名Physica MCR−301)を用いて、下記の条件で複素粘度の測定をおこなった。得られた測定結果から、50〜150℃における測定サンプルの最低複素粘度(Pa・sec)を算出した。結果を表1に示す。
周波数:62.83rad/sec
測定温度:50〜200℃
昇温速度:3℃/min
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:10mm
プレート間隔:0.1mm
荷重(ノーマルフォース):0N(一定)
ストレイン:0.3%
測定雰囲気:空気
[貯蔵弾性率、ガラス転移温度]
各実施例および各比較例について、得られたキャリア付樹脂膜からキャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂膜を3枚積層して、厚さ90μmの樹脂シートを作製した。次いで、当該樹脂シートを、200℃、1時間で熱処理した後、幅8mm×長さ50mm×厚さ90μmに切り出して測定サンプルとした。この測定サンプルに対し、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、DMS6100)を用いて、周波数1Hz、昇温速度5℃/分の条件で動的粘弾性試験を行った。次いで、得られた測定結果から、ガラス転移温度(℃)と、25℃における貯蔵弾性率(GPa)を算出した。ガラス転移温度は、tanδのピーク値から判定した。結果を表1に示す。
[線膨張係数]
各実施例および各比較例について、得られたキャリア付樹脂膜からキャリア基材であるPETフィルムを剥離した樹脂膜を3枚積層して、厚さ90μmの樹脂シートを作製した。次いで、当該樹脂シートを、200℃、1時間で熱処理した後、幅4mm×長さ20mm×厚さ90μmに切り出して測定サンプルとした。この測定サンプルに対し、TMA(TAインスツルメンツ(株)製)を用いて、昇温速度10℃/分の条件で線膨張係数の測定を行った。次いで、25〜50℃における測定結果の平均を算出し、これをガラス転移温度(Tg)未満における線膨張係数(ppm/℃)とした。結果を表1に示す。
[回路埋め込み性評価、平滑性評価、たわみ量評価]
各実施例および各比較例について、次のようにして回路埋め込み性評価、平滑性評価およびたわみ量評価を行った。
まず、コア基材(40mm×85mm、60μmt)の一面および他面上に11μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板(住友ベークライト(株)製、LαZ−4785GH−J)を準備した。次いで、上記銅張積層板の銅箔をエッチング処理して導体回路パターンを形成することにより、一面および他面に上記導体回路パターンが形成された回路基板を得た。次いで、回路基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、熱硬化性樹脂膜が回路基板と対向するよう上記で得られたキャリア付樹脂膜を積層した。その後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度100℃、圧力0.8MPa、30秒の条件にて真空加熱加圧成形させた。次いで、キャリア付樹脂膜からキャリア基材を剥離した後、回路基板上の熱硬化性樹脂膜を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジスト膜を形成した。このようにして、サンプルを得た。
1.回路埋め込み性評価
上記で得られたサンプルの任意の10箇所について、回路基板の一面上に形成されたソルダーレジスト膜の表面を顕微鏡で観察した。回路埋め込み性の評価は、導体回路パターン間にソルダーレジスト膜が埋め込まれているか否かをボイドの存在の有無を確認することによって、以下の基準にしたがって行った。
A:観察した全箇所において、ボイドが存在しなかった。
B:観察した1〜5箇所において、実使用に問題が生じない程度のボイドが存在していた。
C:観察した6〜9箇所において、実使用に問題が生じない程度のボイドが存在していた。
D:観察した全箇所において、実使用に問題が生じるボイドが存在していた。
2.平滑性評価
上記で得られたサンプルについて、回路基板の一面上に形成されたソルダーレジスト膜の表面の任意の10箇所をレーザー顕微鏡にてスキャンし、表面粗さRaを計測した。平滑性の評価は、以下の基準にしたがって行った。
A:10箇所におけるRaの平均値が0.90μm未満
B:10箇所におけるRaの平均値が0.90μm以上0.95μm未満
C:10箇所におけるRaの平均値が0.95μm以上1μm未満
D:10箇所におけるRaの平均値が1μm以上
3.たわみ量評価
上記で得られたサンプルについて、サンプルの一対の短辺のうちの一方の辺の端から10mmの部分を支持しつつ、他方の辺を自由端とした。この状態において、上記他方の辺のたわみ量を測定した。たわみ量の評価は、以下の基準にしたがって行った。
A:たわみ量が6mm未満
B:たわみ量が6mm以上6.5mm未満
C:たわみ量が6.5mm以上7mm未満
D:たわみ量が7mm以上
[3]半導体パッケージの作製
各実施例および各比較例について、次のようにして半導体パッケージを作製した。まず、240μm厚のコア基材(住友ベークライト(株)製、LαZ−4785TH−G)の一面および他面上に12μm厚の銅箔を積層してなる両面銅張積層板を準備した。次いで、上記銅張積層板の銅箔をエッチング処理して導体回路パターンを形成することにより、一面および他面に上記導体回路パターンが形成された回路基板を得た。次いで、回路基板の上記一面上および上記他面上のそれぞれに、熱硬化性樹脂膜が回路基板と対向するよう上記で得られたキャリア付樹脂膜を積層した後、真空加圧式ラミネーター装置を用いて温度100℃、圧力0.8MPa、30秒の条件にて真空加熱加圧成形させた。次いで、キャリア付樹脂膜からキャリア基材を剥離した後、回路基板上の熱硬化性樹脂膜を200℃、1時間の条件で硬化してソルダーレジスト膜を形成した。
次に、導体回路パターンの一部が露出するように、炭酸レーザーにより回路基板の一面上に設けられたソルダーレジスト膜に開口を形成した後、回路基板の一面に対してデスミア処理およびプラズマ処理を施した。次いで、回路基板の一面上に、ダイアタッチ材を介して半導体素子を搭載した後、上記開口から露出した導体パターンと上記半導体素子と、をボンディングワイヤにより接続した。次いで、半導体素子およびボンディングワイヤを、エポキシ樹脂組成物により封止成形し、半導体パッケージ(16mm×16mm)を得た。
[吸湿信頼性]
各実施例および各比較例について、次のようにして吸湿信頼性を評価した。
まず、上記で得られた半導体パッケージに対し、85℃、相対湿度60%、168時間吸湿処理した後、IRリフロー処理(260℃、10秒、3回リフロー)を行った。次いで、リフロー処理後の半導体パッケージのソルダーレジスト膜を超音波映像装置SATで観察した。吸湿信頼性の評価は、以下の基準にしたがって行った。
A:ソルダーレジスト膜に剥離が生じなかった。
B:ソルダーレジスト膜に、実使用に問題が生じない程度の剥離が生じていた。
C:ソルダーレジスト膜に、実使用に若干問題が生じる程度の剥離が生じていた。
D:ソルダーレジスト膜に、実使用に適さない剥離が生じていた。
[パッケージ反り評価]
各実施例および各比較例について、得られた半導体パッケージの25℃における反り量を測定し、以下の基準にしたがって評価した。なお、パッケージ反り量は、半導体パッケージ上面の中心点と、当該上面の外周部と、の半導体素子と回路基板の積層方向における距離により定義される。A:パッケージ反り量が90μm未満
B:パッケージ反り量が90μm以上95μm未満
C:パッケージ反り量が95μm以上100μm未満
D:パッケージ反り量が100μm以上
Figure 0006641817
100 キャリア付樹脂膜
102 半導体装置
10 樹脂膜(熱硬化性樹脂膜)
12 キャリア基材
20 回路基板
22 コア基材
24 導体回路パターン
26 ソルダーレジスト
30 半田ボール
40 封止樹脂
50 ボンディングワイヤ
60 半導体素子
62 ダイアタッチ材

Claims (11)

  1. ソルダーレジストを形成するための熱硬化性樹脂組成物であって、
    エポキシ樹脂と、シリカ粒子と、を含み、
    前記熱硬化性樹脂組成物を用いて得られた樹脂膜に対して、測定周波数62.83rad/sec、昇温速度3℃/分の条件で動的粘弾性試験を行ったときに、50〜150℃における前記樹脂膜の最低複素粘度が、0.1Pa・sec以上5000Pa・sec以下であり、
    前記シリカ粒子は、平均粒径D 50 が2nm以上100nm以下である第1のシリカ粒子と、平均粒径D 50 が100nmを上回る第2のシリカ粒子とを含み、
    前記第1のシリカ粒子の平均粒径D 50 をD1(μm)とし、前記第2のシリカ粒子の平均粒径D 50 をD2(μm)としたとき、D2−D1の値は、0.35μm以上4μm以下である熱硬化性樹脂組成物。
  2. 該熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、得られた前記硬化物の25℃における貯蔵弾性率が、7GPa以上である請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 該熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、得られた前記硬化物のガラス転移温度が、160℃以上である請求項1または2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 該熱硬化性樹脂組成物を200℃、1時間で熱処理して硬化物を得たときに、得られた前記硬化物のガラス転移温度未満における線膨張係数が、30ppm/℃以下である請求項1ないし3のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. シアネート樹脂をさらに含む請求項1ないし4のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記エポキシ樹脂は、ナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂を含む請求項1ないし5のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 前記第2のシリカ粒子の平均粒径D 50 は、400nm以上5μm以下である請求項1ないし6のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 前記第1のシリカ粒子の含有量は、前記熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して1重量%以上15重量%以下であり、
    前記第2のシリカ粒子の含有量は、前記熱硬化性樹脂組成物の全固形分に対して25重量%以上75重量%以下である請求項1ないし7のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 緑色染料をさらに含む請求項1ないし8のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. キャリア基材と、
    前記キャリア基材上に設けられ、かつ請求項1ないし9のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜と、
    を備えるキャリア付樹脂膜。
  11. 請求項1ないし9のいずれか一項に記載の熱硬化性樹脂組成物の硬化物により構成されるソルダーレジストを備える半導体装置。
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