JP2016501833A - ジメチルスルホキシドを製造するための方法 - Google Patents

ジメチルスルホキシドを製造するための方法 Download PDF

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Abstract

ジメチルスルホキシドを製造するための方法であり、当該方法は、以下の段階を包含している:(1)硫化水素をメタノールと接触させてジメチルスルフィドを含有している混合物を製造し、当該混合物からジメチルスルフィドを分離する段階:および(2)ジメチルスルホキシドを含有している混合物を製造するために、溶媒の存在下において、または溶媒が無い場合に、上記段階(1)において取得されたジメチルスルフィドを、少なくとも1種の酸化剤および触媒と接触させる段階であり、当該触媒は、少なくとも1種のTi−Si分子篩を含有している。

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕
本発明は、ジメチルスルホキシドを製造するための方法に関する。
〔背景技術〕
現在、ジメチルスルホキシドは、通常、ジメチルスルフィドの酸化によって製造される。一般的な製造方法は、以下のとおりである。
1.メタノール−二硫化炭素法:まず、ジメチルスルフィドを合成するために、触媒としてのγ−Alと一緒に、メタノールと二硫化炭素とが出発物質として使用される。その後、ジメチルスルホキシドを製造するために、生じたジメチルスルフィドは、二酸化窒素(または、硝酸)を用いて酸化される。
2.二酸化窒素法:ジメチルスルフィドを製造するために、γ−アルミナの存在下において、メタノールと硫化水素とが出発物質として使用され;二酸化窒素を製造するために、硫酸と亜硝酸ナトリウムとが反応させられ;粗ジメチルスルホキシドを製造するために、生じたジメチルスルフィドと二酸化窒素とは60℃〜80℃にて酸化を受ける、または、粗ジメチルスルホキシドを製造するために、生じたジメチルスルフィドは、酸素ガスを用いて直接酸化され;そして、精製されたジメチルスルホキシドを製造するために、当該粗ジメチルスルホキシドは、減圧蒸留を受ける。
3.硫酸ジメチル法:ジメチルスルフィドを製造するために、硫酸ジメチルと硫化ナトリウムとが反応させられ;二酸化窒素を製造するために、硫酸と亜硝酸ナトリウムとが反応させられ;粗ジメチルスルホキシドを製造するために、ジメチルスルフィドと二酸化窒素とが酸化を受ける。当該粗ジメチルスルホキシドは、精製されたジメチルスルホキシドを製造するために、中和され且つ蒸留される。
さらに、ジメチルスルホキシドはまた、陽極酸化法によってジメチルスルフィドから製造され得る。
〔発明の内容〕
本発明の目的は、ジメチルスルホキシドを製造するための連続的な方法を提供することであり、方法は、ジメチルスルホキシドに対するより高い選択性を提供し得るだけでなく、より高いジメチルスルフィド転化率およびより高い酸化剤有効利用率も提供し得る。
硫化水素とメタノールとの反応によって取得されたジメチルスルフィドが、ジメチルスルホキシドを製造するために、分離後に、Ti−Si分子篩の存在下において酸化剤と接触させられ得、この反応条件は穏やかであり、且つ高いジメチルスルフィド転化率、高い酸化剤有効利用率およびジメチルスルホキシドに対する高い選択性が獲得され得ることが、本願発明者等によって見出された。上記のことに基づいて、本発明は完成される。
本発明は、ジメチルスルホキシドを製造するための方法を提供し、以下の段階を包含している:
(1)硫化水素をメタノールと接触させてジメチルスルフィドを含有している混合物を製造し、当該混合物からジメチルスルフィドを分離する段階;および、
(2)ジメチルスルホキシドを含有している混合物を製造するために、溶媒の存在下において、または溶媒が無い場合に、上記段階(1)において取得されたジメチルスルフィドを、少なくとも1種の酸化剤および触媒と接触させる段階であり、当該触媒は、少なくとも1種のTi−Si分子篩を含有している段階。
具体的には、本発明は、以下の技術的なスキームを有している:
1.ジメチルスルホキシドを製造するための方法であり、当該方法は、以下の段階を包含している:
(1)硫化水素をメタノールと接触させてジメチルスルフィドを含有している混合物を製造し、当該混合物からジメチルスルフィドを分離する段階;および、
(2)ジメチルスルホキシドを含有している混合物を製造するために、溶媒の存在下において、または溶媒が無い場合に、上記段階(1)において取得されたジメチルスルフィドを、少なくとも1種の酸化剤および触媒と接触させる段階であり、当該触媒は、少なくとも1種のTi−Si分子篩を含有している段階。
2.前スキームの何れかに従った方法であり、上記段階(2)における上記接触は、触媒蒸留反応器の反応領域において実施され、未反応のジメチルスルフィドを含有している混合物は、当該触媒蒸留反応器の頂部において取得され、ジメチルスルホキシドを含有している混合物は、当該触媒蒸留反応器の底部において取得され、当該反応領域は、当該触媒が装填されている。
3.前スキームの何れかに従った方法であり、上記酸化剤は、第1の供給口から上記反応領域に供給されるか、または上記酸化剤および上記溶媒は、第1の供給口から上記反応領域に供給され;
ジメチルスルフィドは、第2の供給口から上記反応領域に供給され;
第1の供給口から上記反応領域の上記底部までの理論段数は、T1であり、第2の供給口から上記反応領域の上記底部までの理論段数は、T2であり、T1>T2である。
4.前スキームの何れかに従った方法であり、上記反応領域の上記理論段数は、Tであり、Tに対するT1の百分率としての比率は、50〜100%であり、Tに対するT2の百分率としての比率は、10〜80%である。
5.前スキームの何れかに従った方法であり、Tに対するT1の百分率としての比率は、80〜100%であり、Tに対するT2の百分率としての比率は、10〜30%である。
6.前スキームの何れかに従った方法であり、上記反応器中の物質の総重量に基づいて、上記触媒の含有量は1〜50重量%であり;または、
ジメチルスルフィドと触媒との質量比は、0.1〜100:1であり;または、
上記接触は、固定床反応器において実施され、ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は0.1〜10000h−1である。
7.前スキームの何れかに従った方法であり、上記触媒は、上記Ti−Si分子篩と支持体とを含有しており、上記触媒の総量に基づいて、上記Ti−Si分子篩の含有量は、10〜99重量%であり、上記支持体の含有量は1〜90重量%である。
8.前スキームの何れかに従った方法であり、上記触媒の調製は、以下を包含している:加水分解の反応条件下にて、少なくとも1種の加水分解能を有している有機ケイ素化合物と、少なくとも1種の水溶性アルカリとを水と接触させ、接触によって得られた混合物を、上記Ti−Si分子篩と混合させ、生じた混合物は粒状にされ且つ焼成される。
9.前スキームの何れかに従った方法であり、上記Ti−Si分子篩、上記有機ケイ素化合物、上記水溶性アルカリおよび水は、100:10〜2000:2〜40:50〜2000の質量比である。
10.前スキームの何れかに従った方法であり、上記水溶性アルカリは、上記Ti−Si分子篩を合成するための鋳型剤である。
11.前スキームの何れかに従った方法であり、上記Ti−Si分子篩を合成するための上記鋳型剤は、第4級アンモニウム塩基から選択される。
12.前スキームの何れかに従った方法であり、上記有機ケイ素化合物は、下記化学式(I)によって表される化合物から選択される:
Figure 2016501833
(式中、R、R、RおよびRのそれぞれは、C−Cアルキル基である。)。
13.前スキームの何れかに従った方法であり、上記Ti−Si分子篩は、MFI型Ti−Si分子篩である。
14.前スキームの何れかに従った方法であり、上記Ti−Si分子篩の結晶粒子は中空構造であり、当該中空構造は5〜300nmの半径長さの空洞を有しており、上記Ti−Si分子篩は、25℃、P/P0=0.10、吸着時間=1時間にて測定した場合に、少なくとも70mg/gのベンゼン吸着能を有しており、且つ上記Ti−Si分子篩の低温窒素吸着の吸着等温線と脱離等温線との間にヒステリシスループが存在する。
15.前スキームの何れかに従った方法であり、上記酸化剤に対するジメチルスルフィドのモル比は、1:0.1〜2である。
16.前スキームの何れかに従った方法であり、上記酸化剤は、過酸化物である。
17.前スキームの何れかに従った方法であり、上記酸化剤は、過酸化水素である。
18.前スキームの何れかに従った方法であり、ジメチルスルフィドおよび上記溶媒は、1:0.5〜50の質量比である。
19.前スキームの何れかに従った方法であり、上記溶媒は、水、C−Cアルコール、C−CケトンおよびC−Cニトリルから選択される。
20.前スキームの何れかに従った方法であり、上記段階(2)における接触のための条件は、以下を包含している:温度は20〜200℃であり;且つゲージ圧は0.1〜3MPaである。
21.前スキームの何れかに従った方法であり、上記段階(1)における上記接触は、γ−Alの存在下において実施される。
22.前スキームの何れかに従った方法であり、γ−Alに対する硫化水素の重量比は、1:0.1〜100である。
23.前スキームの何れかに従った方法であり、メタノールに対する硫化水素のモル比は、100〜0.5:1である。
24.前スキームの何れかに従った方法であり、上記段階(1)における上記接触は、200〜400℃にて実施される。
本発明の方法は、高いジメチルスルフィド転化率、高い酸化剤有効利用率、およびジメチルスルホキシドに対する良好な選択性を有している。本発明の方法において、上記段階(2)のための触媒としてのTi−Si分子篩は、生産物から分離することが容易である。さらに、本発明の方法の反応条件は、穏やかであり、且つ制御しやすい。そして、当該方法は、大量生産に特に適している。
〔図の説明〕
図は、本発明を更に説明するために使用され、そして本出願の明細書の一部である。図は、本発明の実施のための以下の具体的な形態と共に、本発明を説明するために使用されるが、本発明の範囲を決して制限しない。
図1は、本発明に従った好ましい実施形態を説明しており、図1において、ジメチルスルホキシドを含有している混合物を調製するために、ジメチルスルフィドと酸化剤とが接触させられる。そして、
図2は、本発明に従ったジメチルスルホキシドを製造するための方法を説明している。
〔発明を実施するための具体的な形態〕
本発明は、ジメチルスルホキシドを製造するための方法を提供し、この方法は、以下の段階を包含している:
(1)硫化水素をメタノールと接触させてジメチルスルフィドを含有している混合物を製造し、当該混合物からジメチルスルフィドを分離する段階:および、
(2)ジメチルスルホキシドを含有している混合物を製造するために、溶媒の存在下において、または溶媒が無い場合に、ジメチルスルフィドを、少なくとも1種の酸化剤および触媒と接触させる段階であり、当該触媒は、少なくとも1種のTi−Si分子篩を含有している段階。
段階(1)
本発明によると、硫化水素とメタノールとを接触させてジメチルスルフィドを含有している混合物を製造する方法は、特に制限されない。ジメチルスルフィドを含有している混合物を製造するために、硫化水素とメタノールとは、触媒の存在下において接触させることができる。当該触媒は、当該技術においておよびジメチルスルフィドを製造するために十分な条件において通常使用される。
具体的には、上記触媒は、γ−Alであり得る。本発明によると、γ−Alの使用量は特に制限されず、接触のための具体的な条件および期待される反応速度に従って、適切に選択され得る。一般に、メタノールに対するγ−Alの重量比は、0.1〜100:1、例えば5〜50:1であり得る。
硫化水素およびメタノールの使用量は特に制限されず、慣習的に選択され得る。一般に、メタノールに対する硫化水素のモル比は、100〜0.5:1、例えば、1〜5:1であり得る。
ジメチルスルフィドを製造するために、硫化水素とメタノールとを接触させるための条件は特に制限されず、使用される触媒の種類に従って、適切に選択され得る。例えば、触媒がγ−Alである場合に、接触のための条件は、以下を包含している:温度は、200〜500℃、好ましくは300〜400℃であり得る。ゲージ圧は、0.1〜5MPa、好ましくは0.1〜3MPa、例えば、0.1〜1MPa、または0.3〜0.5MPaであり得る。
硫化水素とメタノールとを接触させるための反応器の種類は特に制限されず、バッチ式の反応器または連続式の反応器であり得る。例えば、上記接触は、固定床反応器において実施され得る。
本発明の方法によると、ジメチルスルフィドは、当該技術において通常使用されている任意の方法によって、ジメチルスルフィドを含有している混合物から分離され得る。例えば、ジメチルスルフィドは、フラッシュ蒸留によって、ジメチルスルフィドを含有している混合物から分離され得る。
段階(2)
本発明の方法によると、ジメチルスルフィドと酸化剤との上記接触は、少なくとも1種のTi−Si分子篩を含有している触媒の存在下において実施される。そうであれば、より高いジメチルスルフィド転化率、より高い酸化剤有効利用率およびより高いジメチルスルホキシド選択性が達成され得る。そして、上記Ti−Si分子篩は、高い活性を有していると共に耐用年数が長く、長期間にわたって継続的に使用されたとしても、当該Ti−Si分子篩は、まだ高い触媒活性を示す。
上記Ti−Si分子篩は、任意の従来のTi−Si分子篩であり得る。例えば、当該Ti−Si分子篩は、MFI型Ti−Si分子篩(TS−1等)、MEL型Ti−Si分子篩(TS−2等)、BEA型Ti−Si分子篩(Ti−Beta等)、MWW型Ti−Si分子篩(Ti−MCM−22等)、MOR型Ti−Si分子篩(Ti−MOR等)、TUN型Ti−Si分子篩(Ti−TUN等)、2D六方晶型Ti−Si分子篩(Ti−MCM−41、Ti−SBA−15等)および他の型のTi−Si分子篩(Ti−ZSM−48等)から選択され得る。
好ましくは、上記Ti−Si分子篩は、MFI型Ti−Si分子篩、MEL型Ti−Si分子篩およびBEA型Ti−Si分子篩から選択され得る。より好ましくは、上記Ti−Si分子篩は、MFI型Ti−Si分子篩である。
ジメチルスルフィド転化率、酸化剤有効利用率およびジメチルスルホキシド選択性をさらに改善する観点から、上記Ti−Si分子篩の結晶粒子は、中空構造である(すなわち、内部粒子間隙を有している)。当該中空構造は、5〜300nmの半径長さを有している空洞を有している。上記Ti−Si分子篩は、25℃、P/P0=0.10、吸着時間=1時間にて測定した場合に、少なくとも70mg/gのベンゼン吸着能を有している。低温において、上記Ti−Si分子篩の窒素吸着の吸着等温線と脱離等温線との間にヒステリシスループが存在する。本発明において、この構造を有しているTi−Si分子篩は、中空Ti−Si分子篩として命名される。さらに、当該中空Ti−Si分子篩を含有している触媒は、高い活性を有していると共に耐用年数がより長い。当該中空Ti−Si分子篩は、市販のもの(例えば、市販のHunan Jianchang Petrochemical Co., Ltd.製HTS)であり得るか、または、CN1132699Cの開示に従って調製され得る。
本発明の方法によると、触媒の使用量は特に制限されず、ジメチルスルフィドおよび酸化剤と、当該触媒との接触の様式に従って適切に選択され得る。その結果、当該触媒における活性成分としてのTi−Si分子篩の含有量は、使用要求を満足し得る。具体的には、Ti−Si分子篩、酸化剤およびジメチルスルフィドが、接触させるためにスラリーにされる場合に、反応器中の物質の総重量に基づいた触媒の含有量は1〜50重量%であり、好ましくは2〜30重量%であり、または、ジメチルスルフィドと触媒との質量比は、0.1〜100:1、例えば、2〜50:1であり得る。触媒が触媒床にされる場合に、酸化剤およびジメチルスルフィドは、接触するために当該触媒床を通過させられ(すなわち、当該接触は、固定床反応器において実施され)、ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、0.1〜10000h−1、好ましくは0.1〜1000h−1、より好ましくは0.5〜100h−1、最も好ましくは1〜10h−1であり得る。
上記触媒は、成形されていない触媒または成形された触媒であり得る。当該成形された触媒の調製は、当該技術において通常使用される任意の方法を用いて実施され得、そして特に制限されない。具体的には、触媒が成形された触媒である場合、当該触媒は、支持体およびTi−Si分子篩を含有している。本発明によると、もし、当該支持体の含有量が成形されるTi−Si分子篩のために十分な量であり、且つ一定の強度を有しており、そして、Ti−Si分子篩の含有量が、触媒作用を達成するために十分である場合は、触媒中の支持体およびTi−Si分子篩の含有量は特に制限されない。一般に、触媒の総量に基づいて、Ti−Si分子篩の含有量は、1〜99重量%であり得、支持体の含有量は、1〜99重量%であり得る。触媒強度と触媒活性との間のバランスをとる観点から、触媒の総量に基づいて、Ti−Si分子篩の含有量は、好ましくは5〜95重量%であり、支持体の含有量は、好ましくは5〜95重量%である。
本発明によると、支持体の種類は特に制限されず、慣習的に選択され得る。一般に、支持体は、耐熱性無機酸化物および/またはケイ酸塩であり得る。当該耐熱性無機酸化物は、酸素雰囲気または酸素含有雰囲気の下で、300℃以上の分解温度を有している無機酸化物をいう(例えば、当該分解温度は、300〜1000℃である)。当該ケイ酸塩は、Si元素、O元素および金属元素から作られた化合物をいう。支持体は、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、ジルコニア、トリア、ベリリアおよびクレイの内の1種以上であり得る。好ましくは、支持体は、アルミナおよび/またはシリカである。より好ましくは、支持体は、シリカである。
上記成形された触媒は、任意の従来の方法を用いて取得され得る。例えば、原料としてのTi−Si分子篩および支持体が混合され、且つ成形される。そして、生じた成形体は、当該成形された触媒を取得するために、乾燥され且つ任意で焼成される。支持体の原料は、耐熱性無機酸化物、耐熱性無機酸化物の前駆物質、ケイ酸塩およびケイ酸塩の前駆物質から選択される。当該耐熱性無機酸化物の前駆物質は、耐熱性無機酸化物を形成可能なあらゆる物質であり得る。例えば、耐熱性無機酸化物がアルミナである場合は、当該前駆物質は、種々の水酸化アルミナであり得る。耐熱性無機酸化物がシリカである場合は、当該前駆物質は、種々のシリカゾルおよびオルガノシロキサンから選択され得る。
成形方法は特に制限されず、任意の従来の成形方法、例えば、押出し、噴霧、ラウンディング、錠剤化またはこれらの組み合わせであり得る。成形された触媒は、種々の従来の形状、例えば、球形、棒状、環形、クローバーの葉形、蜂の巣形または蝶形を有し、好ましくは球形を有している。
乾燥および焼成のための条件は特に制限されず、従来の乾燥条件および焼成条件であり得る。具体的には、乾燥のための条件は、以下を包含している:温度は、80〜250℃であり得、時間は、0.5〜12時間であり得る。焼成のための条件は、以下を包含している:温度は、350〜600℃であり得、時間は、0.5〜12時間であり得る。焼成は、好ましくは酸素含有雰囲気中で実施される。当該酸素含有雰囲気は、例えば、空気雰囲気または酸素雰囲気であり得る。
上記成形された触媒の大きさもまた、特に制限されず、特定の形状に従って適切に選択され得る。好ましくは、上記成形された触媒が球形である場合は、当該成形された触媒の平均粒径は、2〜5000ミクロン、好ましくは5〜2000ミクロン、または40〜600ミクロンであり得る。粒子の直径は、レーザー粒度測定器を用いて測定した体積平均粒径である。
本発明の方法によると、酸化剤は、ジメチルスルホキシドを形成するために、ジメチルスルフィドを酸化可能な任意の従来の物質であり得る。好ましくは、当該酸化剤は、過酸化物(すなわち、分子構造中に−O−O−結合を有している化合物)から選択される。当該過酸化物は、過酸化水素および/または有機過酸化物であり得る。その具体的な例は、過酸化水素、t−ブチル過酸化水素、クミル過酸化物、シクロヘキシル過酸化水素、ペルオキシ酢酸およびペルオキシプロピオン酸を包含し得るが、これらに制限されない。好ましくは、上記酸化剤は、過酸化水素であり、これは、分離コストを更に低減させ得る。当該過酸化水素は、この技術において通常使用される任意の過酸化水素であり得、且つ種々の形態において存在している。
本発明の方法の安全性を更に高める観点から、水溶液の形態において存在している過酸化水素が本発明の方法において使用されることが好ましい。本発明の方法によると、過酸化水素が水溶液の形態において提供される場合、過酸化水素水溶液の濃度は、当該技術における任意の通常の濃度、例えば、20〜80重量%であり得る。上記の要求を満足している濃度を有している過酸化水素水溶液は、従来の方法によって調合されるか、または市販のものであり得、例えば、市販されている、30重量%の過酸化水素溶液、50重量%の過酸化水素溶液または70重量%の過酸化水素溶液であり得る。
酸化剤の使用量は、慣例的に選択され得、特に制限されない。一般に、酸化剤に対するジメチルスルフィドのモル比は、1:0.1〜2、好ましくは1:0.3〜2、より好ましくは1:0.8〜2であり得る。
本発明の方法によると、反応系における種々の反応物質の混合度、拡散の強化およびより便利な方法での反応強度の調整をさらに改善する観点から、ジメチルスルフィドと少なくとも1種の酸化剤との接触が、少なくとも1種の溶媒の存在下において実施されることが好ましい。溶媒の種類は特に制限されない。一般に、溶媒は、水、C−Cアルコール、C−CケトンおよびC−Cニトリル、好ましくは水、C−Cアルコール、C−CケトンおよびC−Cニトリルから選択され得る。上記溶媒の具体的な例は、以下を包含し得るが、これらに制限されない:水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、アセトン、ブタノン、アセトニトリル、プロピオニトリルおよびシアン化ベンジル。好ましくは、上記溶媒は、水、アセトン、メタノール、シアン化ベンジルおよびtert−ブチルアルコールから選択される。本発明の方法の環境適合性を更に改善する観点から、より好ましくは、上記溶媒は、水である。さらに、有機溶媒と比較して、溶媒としての水を使用すると、より高いジメチルスルフィド転化率、より高い酸化剤有効利用率およびより高いジメチルスルホキシド選択性を獲得し得ることが驚くべきことに見出された。溶媒としての水は、種々の供給元の水、例えば、添加された水であり得る。酸化剤が過酸化水素水溶液の形態において存在している過酸化水素である場合、水は、過酸化水素溶液中に存在する。溶媒の使用量は特に制限されず、慣習的に選択され得る。一般に、溶媒に対するジメチルスルフィドの質量比は、1:0.5〜50、好ましくは1:1〜20であり得る。
本発明の方法によると、ジメチルスルフィドおよび少なくとも1種の酸化剤を触媒と接触させる条件は、特に制限されない。一般に、接触のための条件は、以下を包含している:温度は、0〜120℃、例えば、0〜100℃、または20〜80℃であり得、ゲージ圧は、0.1〜3MPa、例えば、0.1〜1.5MPaであり得る。
本発明の方法によると、ジメチルスルフィドおよび酸化剤の触媒との接触は、当該技術において通常使用される種々の反応器中で実施され得る。例えば、バッチ式の反応器が使用され得る、または連続式の反応器も使用され得る。特別な制限はない。反応器の例は、スラリー反応器および触媒蒸留反応器を包含している。供給様式もまた、当業者に周知の任意の様式であり得る。
本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの反応領域を有している触媒蒸留反応器において、ジメチルスルフィドおよび少なくとも1種の酸化剤は、上記反応領域において接触させられ、未反応のジメチルスルフィドを含有している流れが、触媒蒸留反応器の頂部において取得され、ジメチルスルホキシドを含有している流れは、触媒蒸留反応器の底部において取得される。上記反応領域は、触媒が装填される。触媒蒸留条件下の触媒蒸留反応器において、触媒の活性成分としてのTi−Si分子篩が装填された反応領域におけるジメチルスルフィドと酸化剤との反応は、反応潜熱を十分に使用し得、その結果、ジメチルスルフィド原料が反応されると同時に酸化産物が分離され得る。そして、それゆえ、より高いジメチルスルフィド転化率、より高い酸化剤有効利用率およびより高いジメチルスルホキシド選択性が獲得され得る。一方で、その後の分離コストもまた減らすことができる。従って、エネルギーが低減されて、消費が低減される。
触媒蒸留反応器の実施形態において、反応領域へのジメチルスルフィドおよび酸化剤の供給は、特に制限されない。好ましくは、触媒蒸留反応器は、第1の供給口および第2の供給口を含んでおり、酸化剤は、当該第1の供給口から反応領域に供給され、ジメチルスルフィドは、当該第2の供給口から反応領域に供給され、上記第1の供給口から反応領域の底部までの理論段数はT1であり、上記第2の供給口から反応領域の底部までの理論段数はT2であり、T1>T2である。より好ましくは、反応領域の理論段数はTであり、Tに対するT1の百分率としての比率は、50〜100%であり、Tに対するT2の百分率としての比率は、10〜80%である。さらに好ましくは、Tに対するT1の百分率としての比率は、80〜100%であり、Tに対するT2の百分率としての比率は、10〜30%である。
本発明によると、反応領域の理論段数は特に制限されず、慣習的に選択され得る。好ましくは、反応領域の理論段数は、20〜45、好ましくは30〜40である。
この好ましい実施形態において、触媒床を形成するために、触媒は、反応領域への装填に適した任意の形態であり得る。好ましくは、上記触媒は、成形された触媒である。当該成形された触媒は、例えば、上述したような成形された触媒であり得る。
好ましくは、上記成形された触媒の調製は、以下を包含している:加水分解反応条件下において、加水分解能可能な少なくとも1種の有機ケイ素化合物および少なくとも1種の水溶性アルカリが水と接触させられ、この接触によって取得された混合物は、Ti−Si分子篩と混合され、生じたTi−Si分子篩含有混合物は、成形され且つ焼成される。成形された触媒は、この実施形態に従って取得された場合、より高い強度を有しており、それゆえにより高い耐摩耗性を有している。それだけでなく、当該成形された触媒はまた、より高い抗破砕能も有しており、この触媒を含有している触媒床は、より高い抗崩壊能を有している。そして、より高いジメチルスルホキシド収率およびより高いジメチルスルホキシド選択性が獲得され得る。
有機ケイ素化合物、水溶性アルカリおよびTi−Si分子篩は、Ti−Si分子篩が形成され得る量において使用される。水は、加水分解反応が円滑に進み得る量において使用される。最終的に調製された成形された触媒の抗破砕強度およびジメチルスルホキシドの収率およびジメチルスルホキシド選択性をさらに改善する観点から、Ti−Si分子篩、有機ケイ素化合物、水溶性アルカリおよび水の質量比は、好ましくは100:10〜2000:2〜40:50〜2000、例えば、100:100〜500:5〜40:50〜500である。
上記有機ケイ素化合物は特に制限されず、ケイ素原子において加水分解性の有機基を有し且つ加水分解縮合によってシリカを形成し得る、あらゆる化合物であり得る。具体的には、上記有機ケイ素化合物は、下記化学式(I)によって表されるシロキサンから選択され得る。
Figure 2016501833
化学式Iにおいて、R、R、RおよびRのそれぞれは、C−Cアルキル基である。当該C−Cアルキル基は、C−C直鎖アルキル基およびC−C分岐鎖アルキル基を包含しており、その具体的な例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基およびt−ブチル基を包含していてもよいが、これらに限定されない。好ましくは、上記有機ケイ素化合物は、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(n−プロポキシ)シラン、テトラ(イソ−プロポキシ)シランおよびテトラ(n−ブチル)シランから選択される。
上記水溶性アルカリは、水に溶解され得るあらゆる従来のアルカリであり得る。例えば、当該水溶性アルカリは、化学式M(OH)で表される化合物であり得、当該化学式中、Mは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、NH または第四アンモニウム基(すなわち、NH から形成された基であり、水素原子がヒドロカルビル基によって置換されており、当該ヒドロカルビル基は、好ましくはC−C20アルキル基、C−C20シクロアルキル基またはC−C20アリール基である)であり、nはMの原子価と同じ整数である。上記水溶性アルカリは、水に溶解され得るあらゆる有機アミン(好ましくは脂肪族アミン)および/またはアルコールアミン(好ましくは脂肪族アルコールアミン)であり得、その具体的な例は、エチルアミン、プロピルアミンおよびその異性体、ブチルアミンおよびその異性体、ブタンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン並びにトリエタノールアミンを包含し得るが、これらに限定されない。
好ましくは、上記水溶性アルカリは、Ti−Si分子篩を合成するための鋳型剤である。Ti−Si分子篩を合成するための鋳型剤は、Ti−Si分子篩を合成するときに鋳型剤として使用されるあらゆる化合物であり得、好ましくは、第4級アンモニウム塩である。当該第4級アンモニウム塩は、慣習的に選択され得、例えば、下記化学式IIによって表される化合物であり得る:
Figure 2016501833
式中、R、R、RおよびRのそれぞれは、C−C20アルキル基(C−C20直鎖アルキル基およびC−C20分岐鎖アルキル基を含む)、C−C20シクロアルキル基またはC−C20アリール基である。好ましくは、R、R、RおよびRのそれぞれは、C−C10アルキル基(C−C10直鎖アルキル基およびC−C10分岐鎖アルキル基を含む)およびC−C10シクロアルキル基である。さらに好ましくは、R、R、RおよびRのそれぞれは、C−Cアルキル基(C−C直鎖アルキル基およびC−C分岐鎖アルキル基を含む)である。上記C−C20アルキル基の具体的な例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオ−ペンチル基、イソペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基およびn−エイコシル基の内の1種以上を含み得るが、これらに限定されない。C−C20アリール基の例は、フェニル基、ナフチル基、4−メチルフェニル基および4−エチルフェニル基を含み得るが、これらに限定されない。C−C20シクロアルキル基の例は、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−n−プロピルシクロヘキシル基および4−n−ブチルシクロヘキシル基を含み得るが、これらに限定されない。
上記第4級アンモニウム塩の例は、テトラプロピル水酸化アンモニウム(テトラn−プロピル水酸化アンモニウムおよびテトライソ−プロピル水酸化アンモニウムを含む)、テトラエチル水酸化アンモニウム、テトラメチル水酸化アンモニウムおよびテトラブチル水酸化アンモニウム(テトラn−ブチル水酸化アンモニウム、テトラsec−ブチル水酸化アンモニウム、テトライソブチル水酸化アンモニウムおよびテトラt−ブチル水酸化アンモニウムを含む)を含み得るが、これらに限定されない。
加水分解反応条件は特に制限されず、上記有機ケイ素化合物が完全に加水分解され得る条件で、慣習的に選択され得る。一般に、当該加水分解反応条件は、以下を包含している:温度は、20〜100℃であり得、時間は、0.5〜10時間であり得る。
Ti−Si分子篩を含有している生じた混合物の成形と、焼成のための条件とは、特に制限されず、所定の形状を有している触媒が取得され得る条件で、慣例的に選択され得、例えば、上述したような、触媒のための成形法および焼成条件であり得る。
本発明の方法によると、反応領域は、充填剤が装填され得る。反応領域に充填剤を装填することは、反応領域における触媒の量を調整し得、それゆえ、反応速度および反応領域の処理量を調整し得る。充填剤の装填量は、具体的な使用要求が満たされる条件で、期待される反応速度および反応領域の処理量に従って適切に選択され得る。一般に、充填剤および触媒の総量に基づいて、反応領域における触媒の含有量は、30〜95重量%、好ましくは30〜70重量%であり得る。
本発明によると、充填剤の種類は特に制限されず、任意の従来の充填剤であり得、例えば、ラシヒリング、ポールリング、カスケードリング、アークサドル、インタロックスサドルおよびメタルインタロックスから選択され得る。充填剤の具体的な例は、θリングおよび/またはβリングであり得る。
充填剤が反応領域に装填される場合、充填剤および触媒は、充填剤と触媒との混合物の形態において反応領域に装填され得る。または、触媒から形成された触媒床と充填剤から形成された充填剤床とが、お互いに代わりに反応領域に装填される。または、これらの組み合わせであり得る。
触媒床の抗崩壊能を強化し且つより高いジメチルスルホキシド収率を獲得する観点から、触媒から形成された触媒床および充填剤から形成された充填剤床が代わりに反応領域に装填されることが好ましい。その結果、反応領域は、いくつかの区分に分割される(すなわち、いくつかの触媒床が反応領域内に配置され、2つの隣接する触媒床は充填剤床によって間隔を開けられている)。この場合、それぞれの触媒床の高さと、それぞれの充填剤床の高さとは、慣習的に選択され得る。一般に、その触媒床に隣接している充填剤床の高さに対する触媒床の高さの比率は、1:0.1〜10であり得る。
少なくとも1種の溶媒の存在下において、反応領域においてジメチルスルフィドおよび酸化剤を触媒と接触させることが実施される場合、当該技術において通常使用される種々の方法が、反応領域に溶媒を供給するために適用され得る。その結果、溶媒の存在下において、ジメチルスルフィドと酸化剤との接触が実施される。例えば、上記溶媒は、反応領域の上部または反応領域の下部から反応領域に供給され得る。反応領域の下部からの反応領域への溶媒の供給において、上記溶媒は、好ましくは反応領域に対してジメチルスルフィドと同じ位置に供給される。より好ましくは、上記溶媒および上記酸化剤は、同じ供給口を介して反応領域に供給される。
ジメチルスルフィドおよび酸化剤を触媒と接触させることが触媒蒸留反応器において実施される場合、ジメチルスルフィドがジメチルスルホキシドに酸化され得、且つ形成されたジメチルスルホキシドが未反応のジメチルスルフィドから分離され得るならば、接触のための条件は特に制限されない。一般に、接触のための条件は、以下を包含している:温度は20〜200℃、好ましくは30〜180℃、より好ましくは30〜120℃であり得;還流比は、1:1以上(例えば、1〜100:1)、好ましくは2:1以上(例えば、2〜20:1)であり得;ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、0.1〜10000h−1、好ましくは1〜1000h−1、より好ましくは2〜20h−1であり得;触媒蒸留反応器におけるゲージ圧は、0.1〜3MPa、好ましくは0.1〜1.5MPaであり得る。上記還流比は、生産物として反応領域から取得される物質の質量に対する、反応領域へと戻ってくる物質の質量の比率を意味している。
反応領域に対する加熱は、当該技術において通常使用される種々の方法を用いて実施され得る。その結果、反応領域における温度は、ジメチルスルフィドと酸化剤との間の反応のために十分であり、且つ蒸留のために十分である。
本発明の方法は、当該技術において通常使用される触媒蒸留反応器において実施され得、ここでは、触媒反応と蒸留分離とが同時に実施され得る。一般に、上記触媒蒸留反応器は、蒸留領域、反応領域および剥離領域を有し得、そして反応領域は、蒸留領域と剥離領域との間に位置している。触媒は、当該技術において通常使用される種々の方法に従って、反応領域中に装填され得る。ジメチルスルフィドおよび酸化剤は、触媒蒸留反応器の反応領域において、触媒と接触させられ、未反応のジメチルスルフィドを含有している流れは、触媒蒸留反応器の頂部から取得され、そして、ジメチルスルホキシドを含有している流れは、触媒蒸留反応器の底部にて取得される。
未反応のジメチルスルフィドを含有している流れは、ジメチルスルフィドを取得するために、当該技術において通常使用される分離法に供され得る。取得されたジメチルスルフィドは、酸化剤および触媒と接触させるために、反応領域へと再び供給される。例えば、ジメチルスルフィドは、蒸留によって、未反応のジメチルスルフィドを含有している流れから分離され得る。
本発明の方法によると、ジメチルスルホキシドを取得するために、取得されたジメチルスルホキシドを含有している流れは、当該技術において通常使用される分離法に供され得る。例えば、ジメチルスルホキシドは、精留によってジメチルスルホキシドを含有している混合物から分離され得る。
以下に、図を参照して、本発明を説明する。
図1は、一実施形態を説明している。この実施形態において、未反応のジメチルスルフィドを含有している流れおよびジメチルスルホキシドを含有している流れを取得するために、ジメチルスルフィドおよび酸化剤は、触媒蒸留反応器の反応領域において、触媒と接触させられる。図1に示したように、過酸化水素溶液の形態における過酸化水素が、酸化剤として使用される。過酸化水素貯槽1は、触媒蒸留反応器21の反応領域(すなわち、図1における陰影部)の上部に連結される。過酸化水素溶液は、反応領域の上部に供給される。溶媒貯槽3は、反応領域の上部または下部に連結される。溶媒は、反応領域の上部または下部に供給される。ジメチルスルフィド貯槽2は、反応領域の下部に連結される。ジメチルスルフィドは、反応領域の下部に供給される(好ましくは、溶媒および過酸化水素は、同じ供給口を通って反応領域に供給される)。反応領域における条件は、酸化剤およびジメチルスルフィドがジメチルスルホキシドを形成するために酸化反応を受け得るように、調整される。そして、形成されたジメチルスルホキシドおよびジメチルスルフィドは、ジメチルスルホキシドを含有している流れ10を触媒蒸留反応器21の底部で、および未反応のジメチルスルフィドを含有している流れ7を触媒蒸留反応器21の頂部で取得するために、蒸留分離条件に供される。ジメチルスルフィドの流れ9を取得するために、未反応のジメチルスルフィドを含有している流れ7は、気液分離を実施するために硫化物中間体槽4へと供給され、ジメチルスルフィドの流れ9は、硫化物貯槽2へと供給される。溶媒を分離して且つジメチルスルホキシドを含有している流れを取得するために、ジメチルスルホキシドを含有している流れ10は、溶媒分離槽5へと供給される。ジメチルスルホキシドを取得するために、当該ジメチルスルホキシドを含有している流れは、分離を実施するために生産物分離槽6へと供給される。
図2は、本発明に従ってジメチルスルホキシドを製造するための方法の一実施形態を説明している。図2に示したように、硫化水素15およびメタノール14は、反応させてジメチルスルフィドを含有している混合物16を取得するために、硫化物製造反応器11へと供給される。未反応の硫化水素を含有している気相の流れ17およびメタノールとジメチルスルフィドとを含有している液相の流れ18を分離して且つ取得するために、ジメチルスルフィドを含有している混合物16は、気液分離器12へと供給される。気相の流れ17は、ジメチルスルフィドを調製するために、硫化物製造反応器11へと戻される。液相の流れ18および酸化剤19は、ジメチルスルホキシドを取得するために、Ti−Si分子篩を含有している触媒と接触させるために、酸化反応器13へと供給される。取得されたジメチルスルホキシドを含有している流れ20は、分離を実施するために、次の分離ユニットへと供給される。酸化反応器13は、好ましくは、触媒蒸留が実施され得る反応器である。その結果、ジメチルスルフィドおよび酸化剤は触媒と接触させられる。ジメチルスルホキシドを取得するために、触媒蒸留反応器の反応領域において、活性成分としてTi−Si分子篩が使用される。
〔実施例〕
以下に、実施例との組み合わせにおいて、本発明を説明する。
他に指示がある場合を除いて、実施例において使用した作用物質は、化学的純度の作用物質であり、これは市販されている。
以下の実施例において、使用した中空のTi−Si分子篩は、中国特許CN1132699Cにおいて開示された方法に従って調製した。分析により、このTi−Si分子篩は、MFI型であり、Ti−Si分子篩の低温窒素吸着の吸着等温線と脱離等温線との間にヒステリシスループが存在し、結晶粒子は、中空の結晶粒子であり、且つ15〜180nmの半径長さの空洞を有しており、そして、Ti−Si分子篩試料は、25℃、P/P0=0.10、吸着時間=1時間にて測定した場合に、78mg/gのベンゼン吸着能を有していた。このTi−Si分子篩のチタニア含有量は、2.5重量%であった。
実施例において、使用したTi−Si分子篩TS−1は、Journal of Natural Gas Chemistry, 2001, 10(4): 295-307において開示された方法に従って調製した。このTi−Si分子篩のチタニア含有量は、2.5重量%であった。
実施例において、使用した過酸化水素溶液は、それぞれ、市販の、27.5重量%の過酸化水素溶液および50重量%の過酸化水素溶液であった。
実施例において、使用した充填剤θリングは、Kaimeite Chemical Engineering Technology Ltd, TianJin, Chinaから市販されている。
実施例において、平均粒径は、Malvern Instruments Ltd. UKから市販されているMastersizer 2000型レーザー粒度計を用いて決定した。ここでは、平均粒径は、体積平均粒径であった。
実施例において、圧力はゲージ圧により表した。
実施例において、混合物の組成は、ガスクロマトグラフィーによって測定し、そして、補正標準化によって定量した。ジメチルスルフィド転化率、ジメチルスルホキシド選択性および過酸化水素有効利用率は、以下の方程式に基づいて算出した:
Figure 2016501833
式(III)中、
Figure 2016501833
は、ジメチルスルフィド転化率を表し、
Figure 2016501833
は、添加したジメチルスルフィドの質量を表し;
Figure 2016501833
は、未反応のジメチルスルフィドの質量を表す。
Figure 2016501833
式(IV)中、
Figure 2016501833
は、ジメチルスルホキシド選択性を表し;
Figure 2016501833
は、添加したジメチルスルフィドのモル数を表し;
Figure 2016501833
は、未反応のジメチルスルフィドのモル数を表し;
Figure 2016501833
は、得られたジメチルスルホキシドのモル数を表す。
Figure 2016501833
式(V)中、
Figure 2016501833
は、過酸化水素有効利用率を表し;
Figure 2016501833
は、添加した過酸化水素のモル数を表し;
Figure 2016501833
は、未反応の過酸化水素のモル数を表し;
Figure 2016501833
は、得られたジメチルスルホキシドのモル数を表す。
作業実施例1〜20は、ジメチルスルフィドを製造するための方法を説明した。
作業実施例1〜4は、図2に示したような処理フローに従って実施した。ここでは、固定型反応器においてジメチルスルフィドを製造するために、硫化水素およびメタノールを反応させ、そして、ジメチルスルホキシドを製造するために、ジメチルスルフィドおよび酸化剤をスラリー反応器において触媒と接触させた。
作業実施例1
(1)ジメチルスルフィドの調製および分離
380℃且つ0.5MPaにて、硫化水素およびメタノール(モル比=1:1)を、触媒としてのγ−Alと混合し、且つ反応させた。触媒/メタノールの重量比は、15:1であった。得られた混合物は、ジメチルスルフィドを含有している混合物を取得するためにろ過した。当該ジメチルスルフィドを含有している混合物は、ジメチルスルフィドを取得するために気液分離に供した。
(2)中空のTi−Si分子篩は、過酸化水素を含有しているメタノール溶液(ここで、過酸化水素含有量=25重量%)中に置いた。混合物は、スラリーとして撹拌し、そしてその後、触媒添加口を介して反応器に添加した。段階(1)において調製したジメチルスルフィドを、上記反応に供給した。
反応器中の物質の総重量に基づいて、
触媒の含有量は、15重量%であり、
メタノール/過酸化水素のモル比は、40:1であり、
ジメチルスルフィド/過酸化水素のモル比は、2:1であり、
ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、1.5h−1であり、
反応器の出口における圧力は、2.0MPaであり、
反応器における温度は、45℃であり、
反応は、100時間にわたって継続的に実施した。
ジメチルスルホキシドを含有している液相を取得するために、反応器からのスラリー生産物は、固液分離に供した。
反応の間、2時間毎に、試料採取口を介して試料の採取を行った。ここでは、
過酸化水素転化率は、>98%であり、
ジメチルスルホキシドに対する平均化した選択性は、93%であった。
作業実施例2
(1)ジメチルスルフィドの調製および分離
350℃且つ0.3MPaにて、硫化水素およびメタノール(モル比=5:1)を、触媒としてのγ−Alと混合し、且つ反応させた。触媒/メタノールの重量比は、5:1であった。得られた混合物は、ジメチルスルフィドを含有している混合物を取得するためにろ過した。当該ジメチルスルフィドを含有している混合物は、ジメチルスルフィドを取得するために気液分離に供した。
(2)中空のTi−Si分子篩は、過酸化水素を含有しているメタノール溶液(ここで、過酸化水素含有量=25重量%)中に置いた。混合物は、スラリーとして撹拌し、そしてその後、触媒添加口を介して反応器に添加した。段階(1)において調製したジメチルスルフィドを、上記反応に供給した。
反応器中の物質の総重量に基づいて、
触媒の含有量は、20重量%であり、
メタノール/過酸化水素のモル比は、40:1であり、
ジメチルスルフィド/過酸化水素のモル比は、2:1であり、
ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、0.5h−1であり、
反応器の出口における圧力は、2.0MPaであり、
反応器における温度は、60℃であり、
反応は、200時間にわたって継続的に実施した。
ジメチルスルホキシドを含有している液相を取得するために、反応器からのスラリー生産物は、固液分離に供した。
反応の間、2時間毎に、試料採取口を介して試料の採取を行った。ここでは、
過酸化水素転化率は、>98%であり、
ジメチルスルホキシドに対する平均化した選択性は、95%であった。
作業実施例3
(1)ジメチルスルフィドの調製および分離
320℃且つ0.2MPaにて、硫化水素およびメタノール(モル比=5:1)を、触媒としてのγ−Alと混合し、且つ反応させた。触媒/メタノールの重量比は、50:1であった。得られた混合物は、ジメチルスルフィドを含有している混合物を取得するためにろ過した。当該ジメチルスルフィドを含有している混合物は、ジメチルスルフィドを取得するために気液分離に供した。
(2)中空のTi−Si分子篩は、過酸化水素を含有しているメタノール溶液(ここで、過酸化水素含有量=25重量%)中に置いた。混合物は、スラリーとして撹拌し、そしてその後、触媒添加口を介して反応器に添加した。段階(1)において調製したジメチルスルフィドを、上記反応に供給した。
反応器中の物質の総重量に基づいて、
触媒の含有量は、15重量%であり、
メタノール/過酸化水素のモル比は、40:1であり、
ジメチルスルフィド/過酸化水素のモル比は、2:1であり、
ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、5.5h−1であり、
反応器の出口における圧力は、2.5MPaであり、
反応器における温度は、45℃であり、
反応は、150時間にわたって継続的に実施した。
ジメチルスルホキシドを含有している液相を取得するために、反応器からのスラリー生産物は、固液分離に供した。
反応の間、2時間毎に、試料採取口を介して試料の採取を行った。ここでは、
過酸化水素転化率は、>97%であり、
ジメチルスルホキシドに対する平均化した選択性は、94%であった。
作業実施例4
この実施例は、Ti−Si分子篩TS−1を用いて中空のTi−Si分子篩を置き換えたこと以外は、作業実施例1を繰り返した。
反応の間、2時間毎に、試料採取口を介して試料の採取を行った。ここでは、
過酸化水素転化率は、>95%であり、
ジメチルスルホキシドに対する平均化した選択性は、90%であった。
作業実施例5〜20は、ジメチルスルフィドを酸化するために、図1に示したような処理フローに従って実施した。ここでは、ジメチルスルフィドを調製し且つ分離するために、作業実施例1の段階(1)を繰り返し、その後、1つの反応領域を有している触媒蒸留反応器において、ジメチルスルフィドおよび酸化剤を、触媒と接触させた。ここでは、触媒蒸留反応器は、蒸留領域、反応領域および剥離領域を含んでおり、反応領域は、蒸留領域と剥離領域との間に配置され、そして蒸留領域および剥離領域の両方に充填剤を装填しなかった。
調製実施例1〜9は、作業実施例5〜20において使用した触媒を調製するために使用した。
調製実施例1
1気圧且つ40℃にて、テトラエチルケイ酸塩を、テトラプロピル水酸化アンモニウム水溶液に添加した。2時間にわたって撹拌した後に、中空のTi−Si分子篩を添加し、1時間にわたって撹拌を続けた。中空のTi−Si分子篩:テトラエチルケイ酸塩:テトラプロピル水酸化アンモニウム:水の質量比は、100:350:5:120であった。生じた混合物は、ラウンディングによって粒状にして、550℃にて5時間焼成して、5ミクロンの平均粒径を有している球状の触媒を製造した。
調製実施例2
中空のTi−Si分子篩:テトラエチルケイ酸塩:テトラプロピル水酸化アンモニウム:水の質量比が100:100:10:50であり、そして、ラウンディングによって粒状にして、100ミクロンの平均粒径を有している球状の触媒を製造した以外は、調製実施例1を繰り返した。
調製実施例3
中空のTi−Si分子篩:テトラエチルケイ酸塩:テトラプロピル水酸化アンモニウム:水の質量比が100:200:40:500であり、そして、ラウンディングによって粒状にして、2000ミクロンの平均粒径を有している球状の触媒を製造した以外は、調製実施例1を繰り返した。
調製実施例4
ラウンディングによって粒状にして、500ミクロンの平均粒径を有している球状の触媒を製造した以外は、調製実施例1を繰り返した。
調製実施例5
テトラプロピル水酸化アンモニウムを、テトラエチル水酸化アンモニウムと置換し、且つテトラエチルケイ酸塩を、テトラメチルケイ酸塩と置換した以外は、調製実施例1を繰り返した。
調製実施例6
中空のTi−Si分子篩:テトラエチルケイ酸塩:テトラプロピル水酸化アンモニウム:水の質量比が100:300:50:2000であった以外は、調製実施例1を繰り返した。
調製実施例7
中空のTi−Si分子篩をTi−Si分子篩TS−1と置換した以外は、調製実施例1を繰り返した。
調製実施例8
中空のTi−Si分子篩とシリカゾル(SiO含有量:40重量%)とを、100:250の重量比にて混合し、且つ撹拌した。生じたスラリーを、噴霧によって粒状にして、50ミクロンの平均粒径を有している球状の触媒を製造した。
調製実施例9
テトラプロピル水酸化アンモニウムをNaOH水溶液と置換した以外は、調製実施例1を繰り返した。
作業実施例5
ジメチルスルフィド、過酸化水素溶液(27.5重量%の濃度を有している)およびアセトンを、1:1.72:15の質量比にて、反応領域の供給口から供給した。ここでは、ジメチルスルフィドは、第2の供給口から供給し、過酸化水素溶液およびアセトンは、第1の供給口から供給した。反応領域の温度は、47±3℃であり、反応領域の圧力は、0.15±0.02MPaであり、ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、2h−1であり、反応領域における還流比は、5:1であり、反応領域の総理論段数は、35であり、第1の供給口から反応領域底部までの理論段数は、30であり、第2の供給口から反応領域底部までの理論段数は、10であった。反応領域は、調製実施例1において作製した触媒およびθリングを装填した(触媒および充填剤の総重量に基づいて、θリングの含有量は40重量%であり、θリングと触媒との混合物は、反応領域に装填した)。試料の採取および解析を、12時間の安定的な運転の後に行い、そして、ジメチルスルフィド転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率に関して計算を行った。結果を表1に記載した。
作業実施例6
ジメチルスルフィド、過酸化水素溶液(27.5重量%の濃度を有している)およびシアン化ベンジルを、1:3.44:8.89の質量比にて、反応領域の供給口から供給した。ここでは、ジメチルスルフィドは、第2の供給口から供給し、過酸化水素溶液およびシアン化ベンジルは、第1の供給口から供給した。反応領域の温度は、70±5℃であり、反応領域の圧力は、0.35±0.05MPaであり、ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、8h−1であり、反応領域における還流比は、8:1であり、反応領域の総理論段数は、35であり、第1の供給口から反応領域底部までの理論段数は、30であり、第2の供給口から反応領域底部までの理論段数は、10であった。反応領域は、調製実施例2において作製した触媒およびθリングを装填した(触媒および充填剤の総重量に基づいて、θリングの含有量は、30重量%であり、θリングと触媒との混合物は、反応領域に装填した)。試料の採取および解析を、8時間の安定的な運転の後に行い、そして、ジメチルスルフィド転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率に関して計算を行った。結果を表1に記載した。
作業実施例7
ジメチルスルフィド、過酸化水素溶液(50重量%の濃度を有している)およびtert−ブチルアルコールを、1:1.72:10の質量比にて、反応領域の供給口から供給した。ここでは、ジメチルスルフィドは、第2の供給口から供給し、過酸化水素溶液およびtert−ブチルアルコールは、第1の供給口から供給した。反応領域の温度は、110±5℃であり、反応領域の圧力は、0.50±0.02MPaであり、ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、5h−1であり、反応領域における還流比は、3:1であり、反応領域の総理論段数は、35であり、第1の供給口から反応領域底部までの理論段数は、30であり、第2の供給口から反応領域底部までの理論段数は、10であった。反応領域は、調製実施例3において作製した触媒およびθリングを装填した(触媒および充填剤の総重量に基づいて、θリングの含有量は、10重量%であり、θリングと触媒との混合物は、反応領域に装填した)。試料の採取および解析を、18時間の安定的な運転の後に行い、そして、ジメチルスルフィド転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率に関して計算を行った。結果を表1に記載した。
作業実施例8
触媒が調製実施例4において作製した触媒であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例9
触媒が調製実施例5において作製した触媒であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例10
触媒が調製実施例6において作製した触媒であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例11
触媒が調製実施例7において作製した触媒であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例12
触媒が調製実施例8において作製した触媒であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例13
溶媒がブタノンであった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例14
溶媒が酢酸であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例15
ジメチルスルフィド、過酸化水素溶液(50重量%の濃度を有している)および水を、2:3:1の質量比にて、反応領域の供給口から供給した。ここでは、ジメチルスルフィドは、第2の供給口から供給し、過酸化水素溶液および水は、第1の供給口から供給した。反応領域の温度は、39±2℃であり、反応領域の圧力は、0.10±0.02MPaであり、ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、4h−1であり、反応領域における還流比は、10:1であり、反応領域の総理論段数は、35であり、第1の供給口から反応領域底部までの理論段数は、30であり、第2の供給口から反応領域底部までの理論段数は、10であった。反応領域は、調製実施例1において作製した触媒を装填した(すなわち、反応領域は充填剤を装填しなかった)。試料の採取および解析を、15時間の安定的な運転の後に行い、そして、ジメチルスルフィド転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率に関して計算を行った。結果を表1に記載した。
作業実施例16
使用した触媒が調製実施例9において調製した触媒であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例17
第1の供給口からカラム底部までの段数が18であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例18
第2の供給口とカラム底部との間の段数が5であった以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例19
アセトンを同量のメタノールと置換した以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
作業実施例20
アセトンを同量の水と置換した以外は、ジメチルスルフィドを、作業実施例5と同じ様式において酸化した。得られたジメチルスルフィドの転化率、ジメチルスルホキシドに対する選択性および過酸化水素有効利用率を、表1に記載した。
Figure 2016501833
触媒蒸留反応器の反応領域においてジメチルスルフィドおよび酸化剤をTi−Si分子篩を含有している触媒と接触させることは、高い過酸化水素有効利用率に加えて、高いジメチルスルフィド転化率およびジメチルスルホキシドに対する高い選択性を獲得し得るのみならず、反応を継続したままで、生産物を分離し得る。これは、酸化系において生成された熱を効率的に利用し、且つエネルギーの消費を抑える。
図1は、本発明に従った好ましい実施形態を説明しており、図1において、ジメチルスルホキシドを含有している混合物を調製するために、ジメチルスルフィドと酸化剤とが接触させられる。 図2は、本発明に従ったジメチルスルホキシドを製造するための方法を説明している。

Claims (24)

  1. ジメチルスルホキシドを製造するための方法であり、以下の段階を包含していることを特徴とする方法:
    (1)硫化水素をメタノールと接触させてジメチルスルフィドを含有している混合物を製造し、当該混合物からジメチルスルフィドを分離する段階;および、
    (2)ジメチルスルホキシドを含有している混合物を製造するために、溶媒の存在下において、または溶媒が無い場合に、上記段階(1)において取得したジメチルスルフィドを、少なくとも1種の酸化剤および触媒と接触させる段階であり、当該触媒は、少なくとも1種のTi−Si分子篩を含有している段階。
  2. 上記段階(2)における上記接触は、触媒蒸留反応器の反応領域において実施され、
    未反応のジメチルスルフィドを含有している混合物は、当該触媒蒸留反応器の頂部において取得され、
    ジメチルスルホキシドを含有している上記混合物は、当該触媒蒸留反応器の底部において取得され、
    当該反応領域は、当該触媒が装填されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 上記酸化剤は、第1の供給口から上記反応領域に供給されるか、または上記酸化剤および上記触媒は、第1の供給口から上記反応領域に供給され;
    ジメチルスルフィドは、第2の供給口から上記反応領域に供給され;
    上記第1の供給口から上記反応領域の上記底部までの理論段数は、T1であり、
    上記第2の供給口から上記反応領域の上記底部までの理論段数は、T2であり、
    T1>T2であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 上記反応領域の上記理論段数は、Tであり、
    当該Tに対する上記T1の百分率としての比率は、50〜100%であり、
    当該Tに対する上記T2の百分率としての比率は、10〜80%であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 上記Tに対する上記T1の百分率としての上記比率は、80〜100%であり、
    上記Tに対する上記T2の百分率としての上記比率は、10〜30%であることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
  6. ジメチルスルフィドと触媒との質量比は、0.1〜100:1であり;または、
    上記接触は、固定床反応器において実施され、
    ジメチルスルフィドの単位時間当たりの重量空間速度は、0.1〜10000h−1であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  7. 上記触媒は、上記Ti−Si分子篩と支持体とを含有しており、
    当該触媒の総量に基づいて、上記Ti−Si分子篩の含有量は10〜99重量%であり、当該支持体の含有量は1〜90重量%であることを特徴とする、請求項1、2および6の何れか1項に記載の方法。
  8. 上記触媒の調製は、加水分解の反応条件下にて、加水分解能を有している少なくとも1種の有機ケイ素化合物および少なくとも1種の水溶性アルカリを水と接触させ、当該接触によって得られた混合物を、上記Ti−Si分子篩と混合させ、生じた混合物を粒状にして且つ焼成することを包含していることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 上記Ti−Si分子篩、上記有機ケイ素化合物、上記水溶性アルカリおよび上記水は、100:10〜2000:2〜40:50〜2000の質量比であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 上記水溶性アルカリは、上記Ti−Si分子篩を合成するための鋳型剤であることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  11. 上記Ti−Si分子篩を合成するための上記鋳型剤は、第4級アンモニウム塩基から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 上記有機ケイ素化合物は、下記化学式(I)によって表される化合物から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の方法:
    Figure 2016501833
    (式中、R、R、RおよびRのそれぞれは、C−Cアルキル基である)。
  13. 上記Ti−Si分子篩は、MFI型Ti−Si分子篩であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  14. 上記Ti−Si分子篩の結晶粒子は中空構造であり、
    当該中空構造は5〜300nmの半径長さを有している空洞を有しており、
    上記Ti−Si分子篩は、25℃、P/P0=0.10、吸着時間=1時間にて測定した場合に、少なくとも70mg/gのベンゼン吸着能を有しており、且つ上記Ti−Si分子篩の低温窒素吸着の吸着等温線と脱離等温線との間にヒステリシスループが存在することを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 上記酸化剤に対する上記ジメチルスルフィドのモル比は、1:0.1〜2であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  16. 上記酸化剤は、過酸化物であることを特徴とする、請求項1〜3および15の何れか1項に記載の方法。
  17. 上記酸化剤は、過酸化水素であることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 上記ジメチルスルフィドおよび上記溶媒は、1:0.5〜50の質量比であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  19. 上記溶媒は、水、C−Cアルコール、C−CケトンおよびC−Cニトリルから選択されることを特徴とする、請求項1〜3および18の何れか1項に記載の方法。
  20. 上記段階(2)における上記接触のための条件は、以下を包含していることを特徴とする、請求項1に記載の方法:
    温度は20〜200℃であり;且つ、
    ゲージ圧は0.1〜3MPaである。
  21. 上記段階(1)における上記接触は、γ−Alの存在下において実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  22. 上記γ−Alに対する上記硫化水素の重量比は、1:0.1〜100であることを特徴とする、請求項21に記載の方法。
  23. 上記メタノールに対する上記硫化水素のモル比は、100〜0.5:1であることを特徴とする、請求項1または21に記載の方法。
  24. 上記段階(1)における上記接触は、200℃〜400℃にて実施されることを特徴とする、請求項1または21に記載の方法。
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