JP2016166305A - ポリビニルアルコール系組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを延伸したときの白化(微細なクラックやボイド)を生じることなく、成型性に優れるポリビニルアルコール系組成物の提供を目的とする。【解決手段】 ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)とを含有するポリビニルアルコール系組成物であって、ポリビニルアルコール(A)が特定量の水酸基を有し、既架橋型樹脂粒子(B)が、特定量の水酸基、カルボキシル基等の官能基を有し、前記ポリビニルアルコール系組成物中における前記ポリビニルアルコール(A)の有する水酸基の合計量が、前記既架橋型樹脂粒子(B)の有する前記官能基の合計量以上であり、その差が最大25mmol/g以内。【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリビニルアルコール系組成物に関する。
ポリビニルアルコール(PVA)は、繊維の材料や偏光板の材料、バリア性の材料として知られている。これらの技術分野では、PVAを延伸したり、成型したりする際に、透明性が低下したり、白化したりするという問題があった。
例えば、特許文献1では、液晶モニターや液晶テレビ等の高コントラストを達成するための高偏光度の偏光フィルムを得るために、延伸倍率を高くしたPVA系フィルムを使用する必要があるが、フィルムの延伸倍率を高くするほどフィルムの白化(微細なクラックやボイド)が生じてしまう。この課題に対し、特許文献1ではPVA系重合体フィルムの厚み方向での構造差または物性差の影響に着目し、PVA系フィルム積層体間の複屈折率差を制御することで、高延伸倍率で白化しないPVA系フィルムを得ている。
一方、特許文献2には、食品、医薬品、または電子部品を充填するための包装用積層フィルムとして、外側から、帯電防止剤層、ガスバリア性積層フィルム層、ポリオレフィン層および帯電防止剤含有ヒートシール層が積層されてなる包装用積層フィルムが開示されている。ポリビニルアルコール(PVA)系樹脂は、ガスバリア性積層フィルム層を構成する樹脂である。積層体をヒートシールする際、PVA系樹脂が白化し透明性が損なわれると、外観不良を起こしてしまう。そこで、特許文献2記載の発明では、積層構成と使用する材料を工夫することで、透明性および帯電防止性、ガスバリア性といった課題を解決しようとしている。
特開2005−324355号公報 特開2008−143033号公報
特許文献1には、PVA系フィルムを高延伸することにより生じる白化(微細なクラックやボイド)という課題に対し、PVA系フィルム積層体の構成(積層体間の複屈折率差)を制御することでPVA系フィルムの延伸白化を抑制している。しかし、この方法では積層体各層の複屈折率を精密に制御すべく、材料やそれらの厚みを精密制御する必要がある。また、PVA系重合体フィルムを3層構成にする必要があり、技術的にもコスト的にも限られた分野での利用しか望めない。
特許文献2には、ポリビニルアルコール(PVA)をガスバリア性積層フィルム層とする包装用積層フィルムが開示されているが、PVA系樹脂そのものの成型時の外観不良(透明性悪化)を改善する工夫は見られず、使用し得る用途が限られる。
本発明は、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを延伸したときの白化(微細なクラックやボイド)を生じることなく、成型性に優れるポリビニルアルコール系組成物の提供を目的とする。
本発明は、ポリビニルアルコール系組成物に含まれるポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)との官能基量を特定範囲とすることにより前記課題を解決した。
即ち、本発明は、ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)とを含有するポリビニルアルコール系組成物であって、下記(1)〜(4)の条件を全て満たす、ポリビニルアルコール系組成物に関する。
(1)ポリビニルアルコール(A)の水酸基の合計量が0.2〜30mmol/gである。
(2)前記既架橋型樹脂粒子(B)が、水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミド基から成る群より選ばれる少なくとも一つの官能基を有し、前記官能基の合計量が0.05〜10mmol/gである。
(3)前記既架橋型樹脂粒子(B)が、エチレン性不飽和基を一つ有する単官能のエチレン性不飽和単量体と、二つ以上のエチレン性不飽和基を有する多官能のエチレン性不飽和単量体とを、ラジカル重合してなる樹脂粒子である。
(4)ポリビニルアルコール系組成物に含まれる前記ポリビニルアルコール(A)由来の前記官能基の合計量が、前記既架橋型樹脂粒子(B)由来の前記官能基の合計量以上であり、
前記ポリビニルアルコール系組成物に含まれる前記ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)との合計1g当たり、前記ポリビニルアルコール(A)由来の前記官能基の合計量と前記既架橋型樹脂粒子(B)由来の前記官能基の合計量との差が最大25mmolである。
本発明により、ポリビニルアルコール(PVA)フィルムを延伸したときの白化(微細なクラックやボイド)を生じることなく、成型性に優れるポリビニルアルコール系組成物を提供できるようになった。
本発明のポリビニルアルコール系組成物は、ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)とを含有する。
ポリビニルアルコール(A)は、例えば、
完全けん化ポリビニルアルコールとして、PVA−124(クラレ製、けん化度98.0〜99.0mol%、重合度2400)、PVA−117(クラレ製、けん化度98.0〜99.0mol%、重合度1700)、JC−25(日本酢ビ・ポバール製、けん化度99.0mol%以上、重合度2500);
中間けん化ポリビニルアルコールとして、PVA−617(クラレ製、けん化度94.5〜95.5mol%、重合度1700)、PVA−613(クラレ製、けん化度92.5〜94.5mol%、重合度1300)、JM−23(日本酢ビ・ポバール製、けん化度96.0〜98.0mol%、重合度2300);
部分けん化ポリビニルアルコールとして、PVA−205(クラレ製、けん化度86.5〜89.0mol%、重合度500)、PVA−217(クラレ製、けん化度87.0〜89.0mol%、重合度1700)、PVA−417(クラレ製、けん化度78.0〜81.0mol%、重合度1700)、JP−18(日本酢ビ・ポバール製、けん化度87.0〜89.0mol%、重合度1800);
低けん化ポリビニルアルコールとして、PVA−505(クラレ製、けん化度72.5〜74.5mol%、重合度500);
などが挙げられる。
ポリビニルアルコール(A)は、特にこれらに限定されるものではない。
本発明のポリビニルアルコール(A)は、樹脂1gあたりの水酸基の合計量が0.2〜30mmolである化合物を使用する。また、より好ましくは、5〜23mmol/g、さらには6〜20mmol/gであることがより好ましい。ポリビニルアルコール(A)の官能基量が0.2mmol/g以上であることにより、後述する既架橋型樹脂粒子(B)との相溶性が良くなる。またポリビニルアルコール(A)の官能基量が30mmol/g以下であることにより、ポリビニルアルコール(A)中の官能基が引き起こす相互作用(水素結合など)を適度に小さくでき、既架橋型樹脂粒子(B)がポリビニルアルコール(A)の鎖間に入り込むことが可能になり、両者の相溶性が向上し、結果、シートの白化やクラック、ボイドが抑制できる。
また、本発明の組成物は、塗膜の物性を調整する目的で、以下のバインダーを併用することができる。
例えば、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリカルボン酸もしくはその塩、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル酸性基含有ウレタン樹脂、石油樹脂、カゼイン、セラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、多糖類、セルロース、ニトロセルロースなどのセルロース類縁体、アセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂は単独で用いても良いし、複数組み合わせて用いても良い。
既架橋型樹脂粒子(B)は、エチレン性不飽和基を一つ有する単官能のエチレン性不飽和単量体と、二つ以上のエチレン性不飽和基を有する多官能のエチレン性不飽和単量体とを、ラジカル重合してなる樹脂粒子であり、水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミド基から成る群より選ばれる少なくとも一つの官能基を有する。
このような既架橋型樹脂粒子(B)は、水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミド基から成る群より選ばれる少なくとも一つの官能基と、エチレン性不飽和基を一つ有する単官能のエチレン性不飽和単量体と、二つ以上のエチレン性不飽和基を有する多官能のエチレン性不飽和単量体と、必要に応じてその他の単量体とを、ラジカル共重合して得ることができる。
水酸基を有する単官能のエチレン性不飽和単量体、カルボキシル基もしくはその塩を有する単官能のエチレン性不飽和単量体、アミト゛基を有する単官能のエチレン性不飽和単量体としては、以下のようなエチレン性不飽和単量体を用いることができる。
水酸基を有する単官能のエチレン性不飽和単量体としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートおよびそのε−カプロラクトン付加物、芳香族または脂環式炭化水素基を有するエチレン性不飽和単量体が挙げられる。
具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜4のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート; 2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン1モル付加物などの炭素数が1〜4のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの水酸基を有する単官能のエチレン性不飽和単量体は、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。
カルボキシル基もしくはその塩を有する単官能のエチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−コハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−ヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−フタル酸などが挙げられる。
さらに、酸性基塩含有エチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリル酸ナトリウム、(メタ)アクリル酸カリウム、スチレンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
アミト゛基を有する単官能のエチレン性不飽和単量体としては、(メタ)アクリルアミト゛、ジメチル(メタ)アクリルアミト゛、イソプロピル(メタ)アクリルアミト゛、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミト゛塩化メチル4級塩、N‐メチロール(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。
これらの官能基を有する単官能のエチレン性不飽和単量体は、それ以外のエチレン性不飽和単量体と共重合することで既架橋型樹脂粒子(B)を得ることもできる。
それ以外の単官能のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの脂環式炭化水素基含有(メタ)アクリレート;
グリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有(メタ)アクリレート;
2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェートなどのリン酸基含有(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、ジメチルアミノエチルベンジル(メタ)アクリレート四級化物などのアミノ基含有(メタ)アクリレート;
スチレン、α‐メチルスチレン、1−ブチルスチレン、クロルスチレン、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有エチレン性不飽和単量体;
メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルキルエーテル構造を有するエチレン性不飽和単量体;
トリフロロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレートなどのフッ素基含有エチレン性不飽和単量体;
3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのアルコキシシリル基含有エチレン性不飽和単量体;
などを挙げることができる。
二つ以上のエチレン性不飽和基を有する多官能のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸1-メチルアリル、(メタ)アクリル酸2-メチルアリル、(メタ)アクリル酸1-ブテニル、(メタ)アクリル酸2-ブテニル、(メタ)アクリル酸3-ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3-メチル-3-ブテニル、(メタ)アクリル酸2-クロルアリル、(メタ)アクリル酸3-クロルアリル、(メタ)アクリル酸o-アリルフェニル、(メタ)アクリル酸2-(アリルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸アリルラクチル、(メタ)アクリル酸シトロネリル、(メタ)アクリル酸ゲラニル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、ジアリルマレエート、ジアリルイタコン酸、(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、オレイン酸ビニル,リノレン酸ビニル、(メタ)アクリル酸2-(2'-ビニロキシエトキシ)エチル等の不飽和基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン トリアクリル酸等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
ジビニルベンゼン、アジピン酸ジビニル等のジビニル類;
イソフタル酸ジアリル、フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル等のジアリル類等が挙げられる。
これらエチレン性不飽和単量体は、例示した化合物に限定されるものでもなく、また二種類以上併用することも可能である。
既架橋型樹脂粒子(B)の共重合に使用される、上記官能基(水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミト゛基)を有するエチレン性不飽和単量体の量は、全単量体のうち0.5〜50重量%となるように用いられるのが好ましく、さらには全単量体のうち1〜30重量%となるように用いられるのがより好ましい。
水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミト゛基を含有するエチレン性不飽和単量体が0.5重量%以上であることにより、ポリビニルアルコール(A)との相溶性が向上する。また該官能基を含有するエチレン性不飽和単量体が50重量%以下であるとにより、樹脂粒子(B)の合成時の安定性が向上する。
多官能のエチレン性不飽和単量体は、全単量体のうち0.5〜30重量%となるように用いられるのが好ましい。多官能のエチレン性不飽和単量体の量を上記範囲内とすることによって、樹脂粒子(B)を安定に合成でき、樹脂粒子(B)を十分架橋できるので、延伸時のクラックやボイドの発生を効果的に抑制できる。
本発明では既架橋樹脂粒子(B)を合成する際、ラジカル重合性開始剤を用いる。ラジカル重合性開始剤は、熱や触媒によってラジカルを発生することで、エチレン性不飽和単量体中の不飽和基の開裂を促進し、ラジカル連鎖反応を引き起こす化合物である。ラジカル重合性開始剤は、イオン性/非イオン性開始剤が挙げられ、本発明ではこれらを単独、または併用して用いることができる。
例えば、イオン性開始剤としては、2,2'-アゾビス[2-(フェニルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA−545、和光純薬製)、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(V−50、和光純薬製)等のカチオン性開始剤、
過硫酸カリウム(KPS、和光純薬製)、過硫酸アンモニウム(APS、和光純薬製)などのアニオン性開始剤、が挙げられる。
また、非イオン性開始剤としては、2,2-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(V−70、和光純薬製)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(V−65、和光純薬製)2,2'-アゾビスイソブチロニトリル)(V−60、和光純薬製)等のアルキルアゾ化合物等の非イオン性アゾ重合開始剤、
メチルエチルケトンパーオキサイド(パーメックH、日本油脂製)、シクロヘキサノンパーオキ種(パーヘキサH、日本油脂製)等のヒドロパーオキサイド類などが挙げられる。
特にこれらに限定されるものではなく、本発明者らで検討した先行文献(特開2008−007688)に例示した開始剤も使用することができる。
さらに2種類以上を併用することも可能である。
開始剤は、前記単量体全量に対し0.10〜10重量%の用いるのが好ましい。
本発明ではまた、樹脂粒子を合成する際、水および/またはアルコール溶媒中で重合することを特徴としている。水とアルコール混合比を調整することで、粒子の重合安定性や粒子径を制御することができる。溶剤中の水の割合を高くするほど、より小さな粒径の粒子を合成し易く、逆に溶剤の割合が高いほど、粒径の大きな粒子を作成することが可能となる。
アルコール系溶剤を具体的に例示すると、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノールなどが挙げられる。
ただし、必要に応じてアルコール系溶剤以外の有機溶剤も添加して合成することは可能である。アルコール系溶剤以外の有機溶剤には、例えばジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、メチルセロソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、等のケトン類などが挙げられる。これら有機溶剤は2種以上を混合して用いることも可能である。
樹脂粒子合成の際に使用する水および/または溶剤は、系内全重量のうち70〜90重量%であることが好ましく、溶剤中における水の量は0〜70重量%が好ましい。
このようにして得られる既架橋型樹脂粒子(B)は、樹脂1gあたり上記の官能基量が0.05〜10mmol、より好ましくは0.3〜5mmol/g、さらには0.3〜3mmol/gであることがより好ましい。
樹脂粒子(B)中の官能基量が0.05mmol/g以上であることにより、ポリビニルアルコール(A)中の官能基と相互作用し、ポリビニルアルコール(A)と樹脂粒子(B)との相溶性が向上する。また、樹脂粒子(B)の合成時の粒子の安定性の点から、樹脂粒子(B)中の官能基量が10mmol/g以下であることが重要である。
また、既架橋型樹脂粒子(B)は、平均粒子径が0.1〜8.0μmで変動係数が25%以下であることが好ましく、さらには平均粒子径が0.5〜3.0μmで変動係数が10%以下であることがより好ましい。
既架橋型樹脂粒子(B)は、ポリビニルアルコール(A)に添加される。既架橋型樹脂粒子(B)を添加することにより、ポリビニルアルコール系組成物から形成されるシートは、延伸時の白化(クラック、ボイド)が抑制され、その結果、成形性を向上させることができる。
また、既架橋型樹脂粒子(B)の添加により、ポリビニルアルコール系シートの表面をマット化し、意匠性を付与することもできる。
さらに、樹脂粒子(B)の平均粒子径がポリビニルアルコール系シートの膜厚よりも大きい場合には、シート表面に凹凸を生じ、シート表面の対物接触面積が少なくなる。その結果、滑り性、耐ブロッキング性を向上させることができる。
既架橋型樹脂粒子(B)の変動係数(粒子の単分散性)を小さくする(粒度分布をシャープにする)ことで、ポリビニルアルコール(A)との相溶性をより均一に制御し、また滑り性や耐ブロッキング性に影響のあるシート表面の凹凸状態をより均一に制御することが可能である。
本発明で言う平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で測定した100個の粒子の数平均であり、変動係数は、その100個の粒子径を統計計算し、次式によって求められた数値である。
変動係数(%)=(標準偏差/平均粒径)×100
さらに既架橋型樹脂粒子(B)は、実質的に分散安定剤を含まないことが好ましい。
分散安定剤とは、ミセルを形成し得る界面活性剤、もしくは分散安定剤としての役割を果たす高分子量物のことをいう。例えば、界面活性剤としては、ドデシルスルホン酸ナトリウムのようなアルキルスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸塩といったアニオン性界面活性剤、
ココナットアミンアセテート、ステアリルアミンアセテートのようなアルキルアミン塩類、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライドのような四級アンモニウム塩類といったカチオン性界面活性剤、
さらに、ラウリルベタイン、ステアリルベタインといった両性界面活性剤、またさらには、ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテルのようなポリエチレングリコールアルキルエーテル等といった非イオン性界面活性剤が挙げられる。さらに、これら界面活性剤にエチレン性不飽和単量体と共重合可能な官能基が結合されているものも界面活性剤といえる。
また、高分子量の分散安定剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物ならびにポリメタクリル酸、その共重合体およびこれらの中和物、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)等が挙げられる。
粒子を作製する方法としては、一般的に乳化重合法、分散重合法、懸濁重合法、ソープフリー乳化重合法など種々の方法があるが、本発明では、塗膜物性の制御に有効な樹脂微粒子を提供するにあたり、これら分散安定剤を用いない合成技術にて樹脂粒子を合成することが好ましい。具体的に本発明では、分散安定剤非存在下でミクロンサイズの単分散微粒子を作製することができる分散重合法、特に本発明者らが開発した方法を用いることで達成される。詳細は、特開2001-278907号公報に示されている。この合成法は、特定のイオン性開始剤を用いて重合を行うことで、分散安定剤非存在下での粒子形成が可能となる。また、非イオン性開始剤を添加することで比較的粒子径の大きな粒子を得ることが可能となる。
このような合成法にて単分散な既架橋型樹脂粒子(B)を得ることができる。すなわち、官能基(水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミト゛基から成る群より選ばれる少なくとも一つの官能基)を有するエチレン性不飽和単量体およびその他の単官能/多官能エチレン性不飽和単量体を溶剤中に均一に溶解し、溶存酸素を除去した後、反応系を60〜80℃に加熱する。その後、ラジカル重合性開始剤を溶剤に溶解したものを添加し、3〜10時間加熱攪拌することによって得られる。
ただし、物性の調整等により、分散安定剤を使用する必要性がある場合は、分散安定剤を添加して微粒子を合成することも可能である。分散安定剤を用いる場合は、単量体100重量部に対して0.01〜20重量部、さらには0.1〜10重量部の量で使用することが好ましい。
既架橋型樹脂粒子(B)は、ガラス転移温度が10〜180℃であることが好ましく、20〜160℃であることがより好ましく、80〜160℃あることがさらに好ましい。
既架橋型樹脂粒子(B)のガラス転移温度が10℃以上であることにより、樹脂粒子(B)が室温での形状を維持し、シート表面の滑り性や耐ブロッキング性、光沢(マット性)を維持・向上することができる。また、ガラス転移温度が180℃以下の既架橋樹脂粒子(B)は、硬度が適度であり、組成物中に多量に添加してもポリビニルアルコール系シートの成形性(耐クラック性)を維持でき、他の物性(光沢、意匠性)とのバランスを損ないにくい。
なお、ここで言うガラス転移温度とは、既架橋型樹脂粒子(B)の分散液を乾燥させて固形分を100%にした樹脂について、示差走査熱量分析(DSC)によって測定したガラス転移温度のことを示す。例えば、ガラス転移温度は、試料約10mgを秤量したサンプルを入れたアルミニウムパンと、試料を入れていないアルミニウムパンとをDSC装置にセットし、これを窒素気流中で液体窒素を用いて、予測されるガラス転移温度マイナス50℃ まで冷却処理し、その後、昇温速度10℃/分で、予測されるガラス転移温度プラス50℃まで昇温してDSC曲線をプロットする。このDSC曲線の低温側のベースライン(試験片に転移および反応を生じない温度領域のDSC曲線部分)を高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になるような点で引いた接線との交点から、補外ガラス転移開始温度(Tig)を求め、これをガラス転移温度として求めることができる。本発明のガラス転移温度は、上記の方法により測定した値を記載している。
本発明では、ポリビニルアルコール系組成物中におけるポリビニルアルコール(A)の有する水酸基の合計量が、既架橋型樹脂粒子(B)の有する官能基(水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミト゛基)の合計量以上であり、その差が最大25mmol/g以内であることが重要であり、好ましくは2〜23mmol/gである、さらに好ましくは3〜20mmol/gである。
即ち、ポリビニルアルコール(A)中の官能基の合計量−樹脂粒子(B)中の官能基の合計量≦25.0mmol/g
ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)との官能基量の差をこの範囲にすることで、ポリビニルアルコール系組成物から得られるシートを延伸・成型したときの白化を十分に抑制することができる。
シートの延伸・成型前後での白化状態は、クラック・ボイド発生数と、HAZE変化率にて測定した。
クラック・ボイド発生数の測定方法は以下の通りである。
本発明の樹脂組成物を、基材に所定の膜厚で塗布・硬化させた平らな積層物につき、フィルムの幅方向の中央部から長さ方向に平行に正方形(4cm×4cm)のサンプルを採取し、顕微鏡(オリンパス製「BX51」)を使用して、倍率100倍で、サンプルの中央部を観察した。その際に、クラック(延伸方向に直角な裂け目)の数及びボイド(延伸方向の長軸をもつ棒状欠陥)の数を、観察中に顕微鏡を固定して顕微鏡の一視野内で確認できる数をカウントした。この操作を2回繰り返して、その平均値を採った。
また、HAZE変化率の測定方法は以下の通りである。
日本電色工業製「HAZE METER NDH2000」を使用して、上述の正方形サンプルの濁度を測定した。測定は3回繰り返して行い、その平均値を採った。
ポリビニルアルコール(A)中の水酸基の合計量と既架橋型樹脂粒子(B)中の官能基合計量との差が少ないほど、ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)との表面官能基の相溶性効果が十分に発現し、結果としてポリビニルアルコール系シートの延伸時の白化(クラック等)を抑制し、成形性を向上させる効果がある。
またポリビニルアルコール(A)中の水酸基合計数と既架橋型樹脂粒子(B)中の官能基合計数との差が25mmol/gを超えてしまうと、ポリビニルアルコール(A)と樹脂粒子(B)の官能基量の差が大きくなりすぎて、表面官能基の相溶性効果が十分に発現せず、結果としてポリビニルアルコール系シートの延伸時の白化(クラック等)や成形性を向上させる効果が得られない。
本発明の組成物中のポリビニルアルコール(A)/既架橋型樹脂粒子(B)の添加比率は、ポリビニルアルコール(A)と樹脂粒子(B)との官能基数の差を上述の範囲におさめることができれば特に限定されるものではないが、組成物中の樹脂比率として樹脂粒子(B)が1〜80重量%であることが好ましく、さらには5〜50重量%であることがより好ましい。
樹脂粒子(B)の添加量が1重量%未満であると組成物中の樹脂粒子量が少なすぎて十分な成形性やマット性への効果が得られない。また樹脂粒子(B)の添加量が80重量%を超えてしまうとバインダーに対する樹脂粒子の量が多すぎて、塗工性が低下する。
本発明の組成物は有機溶媒を含有しても良い。有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、などの芳香族系溶媒;iso−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートなどのエステル系溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒などが挙げられる。
有機溶媒の沸点は50℃〜200℃ のものを用いることが好ましい。沸点が50℃よりも低いと、組成物を基材に塗布する際に溶剤が揮発しやすく、固形分が高くなって均一な膜厚で塗布することが難しくなる。沸点が200℃よりも高いと、溶剤を乾燥し難くなる。なお、溶剤は2種以上用いてもよい。
本発明の組成物に白色や黒色の顔料を入れて、形成される層を透明ではなく、白色や黒色にすることもできる。白色にする場合には、一般的には酸化チタンを用いる。黒色にする場合には、一般的にはカーボンブラックを用いる。酸化チタンやカーボンブラックは、架橋性官能基を有する硬化性樹脂(I)の一部を用いて、例えば湿式メディア分散機を用いて分散して、残りのアクリル系共重合体(A)に添加する方法で得ることが出来る。湿式メディア分散機としては、スキャンディックス、ボールミル、ペイントシェーカー、バスケットミル、ダイノミル、ウルトラビスコミル、アニュラー型分散機、ジェットミル、ホモジナイザーなどを使用することができる。
分散に使用するメディアとしては、ジルコニア、アルミナ、ガラスビーズ、スチールビーズなどが使用することができ、メディア径としては、0.1〜5mmのものを用いることができる。
また本発明の組成物には、上述の既架橋型樹脂(B)の効果を阻害しない程度に、有機系もしくは無機系の微粒子を補助剤として添加することもできる。
有機系微粒子の具体例としては、ナイロン(登録商標)樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、シリコーン樹脂などのポリマー微粒子、あるいは、セルロースパウダー、ニトロセルロースパウダー、木粉、古紙粉、籾殻粉、澱粉などが挙げられる。有機系粒子は1種類を用いてもよいし、2種類以上を併用して用いてもよい。
無機微粒子の具体例としては、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデン、ケイ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、水酸化物、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩などを含有する無機系微粒子が挙げられる。さらに詳細な具体例としては、シリカゲル、酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化亜鉛、鉛酸化物、珪藻土、ゼオライト、アルミノシリケート、タルク、ホワイトカーボン、マイカ、ガラス繊維、ガラス粉末、ガラスビーズ、クレー、ワラスナイト、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化チタン、リトポン、軽石粉、硫酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、炭酸バリウム、ドロマイト、二硫化モリブデン、砂鉄、カーボンブラックなどを含有する無機系粒子が挙げられる。無機系粒子は、1種類で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いてもよい。
本発明の組成物に耐候性を付与する目的で、紫外線吸収剤や紫外線安定剤などをさらに含むことが出来る。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、インドール系紫外線吸収剤などの有機系紫外線吸収剤や、酸化亜鉛などの無機系紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤が挙げられる。
紫外線安定剤としては、ヒンダードアミン化合物のような紫外線安定剤が好適に用いられる。紫外線吸収剤や紫外線安定剤は、添加剤として組成物に添加しても良いし、官能基を有するような紫外線吸収剤や紫外線安定剤を、アクリル系共重合体と反応させて用いても良いし、他の樹脂と反応させて用いても良い。
こられ紫外線吸収剤や紫外線安定剤は、紫外線吸収剤や紫外線安定剤を除く組成物の固形分100質量部に対して、0.1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部用いることが好ましい。
本発明の組成物には、必要に応じて、本発明による効果を妨げない範囲で、充填剤、チクソトロピー付与剤、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、熱伝導性改良剤、可塑剤、ダレ防止剤、防汚剤、防腐剤、殺菌剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、顔料分散剤、シランカップリング剤等の各種の添加剤をさらに添加しても良い。
次に、本発明のポリビニルアルコール系組成物から形成される層を含む積層体(包装材料)の一例を説明する。本発明のポリビニルアルコール系組成物を含む積層体の構成、及び使用用途はこれに限定されるものではない。
本発明のポリビニルアルコール系組成物は、例えば、食品用、医薬品用、及び化粧品用の包装材料として使用することができる。ここでは具体的に、食品包装用の積層体構成について一例を示す。
食品包装用の積層体構成としては、例えば、最外層側から、保護層/外層側樹脂フィルム層/接着剤層/ヒートシール層の順に積層されている。食品用包装材料において、食品が接触する側を内層側、それとは反対の側を外層側という。上記の積層構成は一例であり、例えば他のフィルム層を外層側、内層側それぞれさらに接着剤層を介して積層することもできる。外層側樹脂フィルム層の代わりにアルミニウム箔なども使用できる。
外層側樹脂フィルム層としては、ナイロン系熱可塑性樹脂フルム、PETフィルム、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルムが例示でき、ナイロン系熱可塑性フィルムがより好ましい。ナイロン系熱可塑性フィルムとしては、延伸したものが好ましい。
ナイロン系熱可塑性樹脂フルムとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6とナイロン6,6との共重合体、ナイロン6,10、ポリメタキシリレンアジパミド(MXD6)等から形成されるフィルムが挙げられる。
次に、食品用包装材料の製造法の一例について説明する。本発明の食品用包装材料の製造方法は、この例に限定されるものではない。
厚さ15μmのナイロンフィルムの片面にコロナ処理を施す。次に、ポリビニルアルコール(A)、既架橋型樹脂粒子(B)を含有する組成物を乾燥後の厚さ5μm(固形分)になるようにロールコート法で塗布し、100℃のオーブンで乾燥させて溶剤分を揮発させる。組成物を塗布・乾燥させた延伸ナイロンフィルムを50℃の恒温室にいれて4日間放置する。
本発明のポリビニルアルコール系組成物を、外層側樹脂フィルム層に塗布する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、コンマコーティング、グラビアコーティング、リバースコーティング、ロールコーティング、リップコーティング、スプレーコーティングなどを挙げることができる。
保護層の厚みは、0.5〜 30μmであることが好ましく、2〜20μmであることがより好ましい。
次に、本発明のポリビニルアルコール系組成物を積層した延伸ナイロンフィルムの非塗布面にアンカーコート剤を塗布し、押し出しラミネート機によってヒートシール層を構成する樹脂(溶融ポリエチレン)を320℃で溶融させて18μmで積層し、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)と張り合わせる。
得られたラミネート物は用途に応じた適当な大きさに切出し、LLDPE面/LLDPE面で150℃、2kg/cm2、1秒でヒートシールを行い製袋する。
食品用包装材料の外層側樹脂フィルム層とヒートシール層との接着に用いられる接着剤としては、熱硬化性の他、ホットメルト型、UV硬化性等、種々のものを用いることができる。
熱硬化性接着剤としては、種々のポリオール成分とイソシアネート成分に代表される硬化剤成分とを配合してなる接着剤が挙げられる。例えば、ポリイソシアネート系アンカーコート剤としては、東洋モートン(株)製の商品名:EL−540/CAT−RT32などが挙げられる。ポリエステル系接着剤としては、東洋モートン(株)製の商品名:TOMOFLEX TM−K55/CAT−10Lなどが挙げられる。ホットメルト型接着剤としては、東レ・ダウコーニング(株)製の製品などが挙げられる。
本発明の食品用包装材料の外層側樹脂フィルム層とヒートシール層との接着に用いられる接着剤は、かかる例示のみに限定されるものではない。
食品用包装容器は、食品(固体、粉体、液体等)を内部に収容したものである。収容に際しては、ヒートシール層同士を向い合せ、外周部をヒートシールし、ヒートシール層同士を一体化することにより、内部を密封することができる。シールした外周部以外のヒートシール層は内容物に接する。
本発明のポリビニルアルコール系組成物は、食品用包装材料、例えばスナック包装用材料、レトルトパウチ包装用材料として好適に使用できる。また他には医薬品包装材料、例えば輸液パック、薬品包装用材料などや、化粧品包装用材料として好適に使用できる。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、部は質量部を、%は質量%をそれぞれ示す。
製造例1「既架橋型樹脂粒子分散体」
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メタノール70部、水13.5部、α‐メチルスチレン3部、スチレン10.4部、ジビニルベンゼン0.8部、メタクリル酸0.8部を仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら60℃まで昇温した。フラスコ内の温度が60℃になったら、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロリド(V-50、和光純薬製)0.07部をイオン交換水0.5部に溶解したものと2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(V-65、和光純薬製)0.15部をメタノール1部に溶解したものを同時に添加し6時間攪拌しながら加熱し、平均粒径1.4μm、変動係数3.2%の樹脂粒子分散体を得た。その後、加熱・加圧操作により、分散体中のメタノールを除去し、固形分20%の水系分散体を得た。なお、分散体5g(固形分1gを含む)に含まれる水酸基の量は0.62mmolである。
製造例2〜12、比較製造例1〜3
表−1の組成に従って反応を行い、既架橋型樹脂粒子分散体(製造例2〜12、比較製造例2)、樹脂粒子分散体(比較製造例1、3)を得た。平均粒子径、変動係数、ガラス転移温度(Tg)を表‐1に示す。
なお、固形分、平均粒子径、変動係数、ガラス転移温度(Tg)は、下記に記述する方法により測定した。
《固形分の測定》
直径55mm、深さ15mmの蓋付きアルミ皿の重量を、小数点以下4桁まで測定した。アルミ皿に樹脂溶液を約1.5g採取し、直ちに蓋をして素早く正確に重量を測定した。蓋を外した状態で、150℃のオーブンに入れて20分間乾燥させた。室温まで冷却してから、アルミ皿と蓋の重量を測定し、下記式で固形分を算出した。
固形分(%)=(乾燥後の重量−アルミ皿の重量)÷(乾燥前の重量−アルミ皿の重量)×100
《平均粒子径の測定》
本発明における平均粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で測定した粒子の数平均にて算出した。
十分に乾燥した既架橋型樹脂粒子10mgを試料台上の導電テープの片側に乗せて固定した。さらにスパッタ装置を使い白金・パラジウム蒸着を行った。前処理後の試料を日本電子製 JIB−4600Fシステムにセットし、粒子径に応じた任意の倍率にて試料の像を観察した。
得られた画像中の粒子100個の直径を小数点第1位までの精度で測定し、その数平均値を本発明の平均粒子径とした。
《変動係数の算出》
本発明における変動係数は、SEMで計測した粒子100個の粒子径を統計計算し、次式によって求められた数値である。
変動係数(%)=(標準偏差/平均粒子径)×100
《ガラス転移温度(Tg)の測定》
本発明におけるガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)システムを用いて測定した。
十分に乾燥した既架橋型樹脂粒子20mgをアルミパンに詰めて蓋をした。この測定用試料をSII製 DSC220CUシステムにセットし、以下の条件にて測定を行った。
窒素流量 50ml/min
測定温度範囲 30〜230℃
昇温速度 10℃/min
得られた熱量変化スペクトルをもとに、ガラス転移温度を吸熱反応の補外開始温度にて求めた。
「実施例1」
水酸基含有量 22.3(mmol/g)の完全ケン化ポリビニルアルコール(ケン化度99mol%)(以下、PVAという)80g(固形重量)を、製造例1で得られた既架橋型樹脂粒子の分散体100g(固形分20gを含む)に加え、さらに固形分が13%になるようにイソプロピルアルコール(IPA)を加えて撹拌し、組成物を得た。組成物中に含まれるPVAと既架橋型樹脂粒子との合計100g中に含まれる、PVA由来の水酸基量は22.3×80=1784mmol、既架橋型樹脂粒子由来の水酸基量は0.62×20=12.4mmolである。従って、保護塗料中に含まれるHPCと既架橋型樹脂粒子との合計1g当たり、HPC由来の水酸基量と既架橋型樹脂粒子由来の水酸基量との差は17.7mmolである。
得られた保護塗料を、バーコーターを用いて、予めコロナ処理を施した厚さ25μmの延伸ナイロンフィルムのコロナ処理面に塗布し、100℃のオーブン中で1分間乾燥して溶剤類を揮発させた。乾燥後の膜厚が5μmとなるようにバーコーターを選択した。
次に、本発明の組成物を積層した延伸ナイロンフィルムの非塗布面にポリイソシアネート系アンカーコート剤「EL−540/CAT−RT32」(東洋モートン株式会社製、商品名)を固形分10wt%で塗布し、押し出しラミネート機(ムサシノキカイ製)によってライン速度100m/min.にて、溶融ポリエチレン(日本ポリケム社製LDLC600A)を320℃で溶融させて18μmで積層し、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)(東セロ製TUX−FCD#40)と張り合わせ、一次積層体を形成した。
≪フィルム延伸後の白化(クラック数、ボイド数)≫
得られた一次積層体を長さ方向に7mm延伸した後のフィルムにつき、フィルムの幅方向の中央部から長さ方向に平行に正方形(4cm×4cm)のサンプルを採取し、顕微鏡(オリンパス製「BX51」)を使用して、倍率100倍で、サンプルの中央部を観察した。その際に、クラック(延伸方向に直角な裂け目)の数及びボイド(延伸方向の長軸をもつ棒状欠陥)の数を、観察中に顕微鏡を固定して顕微鏡の一視野内で確認できる数をカウントした。この操作を2回繰り返して、その平均値を採った。
≪フィルム延伸後の白化(HAZE変化率)≫
得られた一次積層体を長さ方向に7mm延伸する前と延伸した後のフィルムにつき、フィルムの幅方向の中央部から長さ方向に平行に正方形(4cm×4cm)のサンプルを採取した。このサンプルにつき、日本電色工業製「HAZE METER NDH2000」を使用して、濁度(HAZE)を測定した。測定は3回繰り返して行い、その平均値を採った。
「実施例2〜22」、「比較例1〜6」
表2に従って、実施例1と同様の方法で一次積層体を形成した。
なお、実施例13、14、比較例6で用いた部分ケン化PVA(ケン化度87mol%)の水酸基含有量は、17.6mmol/g量である。
また、ポリプロピレン(以下、PPという)は、水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミド基から成る群より選ばれる官能基の合計量が0mmol/gである。
Figure 2016166305
Figure 2016166305
表2に示すように、特定の官能基を有しない比較製造例1、3の既架橋型樹脂粒子を用いる比較例1、3、6は、ポリビニルアルコール(A)との相溶性が十分でなく、保護層に既架橋型樹脂粒子が均一に分散しないため、延伸白化性(クラック数、ボイド数、HAZE変化率)が悪い。
また、架橋していない、比較製造例2、3の樹脂粒子を用いる比較例2、3、6は、延伸後のポリビニルアルコール(A)への均一分散状態及び相溶性がくずれ、延伸白化性(クラック数、ボイド数、HAZE変化率)が悪い。
表2に示すように、バインダーが特定の官能基を有していない比較例4、5は、樹脂粒子(B)と相溶せず、延伸白化性(クラック数、ボイド数、HAZE変化率)が悪い。
本発明の組成物を、プラスチックフィルムやプラスチック成型物、アルミニウム箔、アルミニウム板、銅箔、ブリキ板、亜鉛メッキ鋼板、ガラス板、ガラス瓶などに塗布・硬化させた積層体は、屋外ディスプレー、マーキングフィルム、ガラス飛散防止フィルム、反射防止フィルム、熱線防止フィルムなどに利用することが出来る。
さらに、本発明の組成物は、成形性に優れることから、加工を必要とするフィルム材料、包装材料に適している。
したがって、本発明の組成物は、例えば、各種記録材料、ICカード、ICタグなどをはじめ、薬品や食品などの包装材、マーキングフィルム、感光性樹脂板、粘着シート、色素増感型太陽電池、偏光板保護用樹脂フィルム、反射防止用樹脂フィルム、光拡散フィルムなどの光学樹脂フィルム、ガラス飛散防止樹脂フィルム、化粧シート、窓用樹脂フィルムなどの建築材料用樹脂フィルム、表示材料、電飾看板などの屋内外のオーバーレイ用樹脂フィルム、シュリンクフィルムなどに使用することができる。

Claims (4)

  1. ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)とを含有するポリビニルアルコール系組成物であって、
    下記(1)〜(4)の条件を全て満たす、ポリビニルアルコール系組成物。
    (1)ポリビニルアルコール(A)の水酸基の合計量が0.2〜30mmol/gである。
    (2)前記既架橋型樹脂粒子(B)が、水酸基、カルボキシル基もしくはその塩、およびアミド基から成る群より選ばれる少なくとも一つの官能基を有し、前記官能基の合計量が0.05〜10mmol/gである。
    (3)前記既架橋型樹脂粒子(B)が、エチレン性不飽和基を一つ有する単官能のエチレン性不飽和単量体と、二つ以上のエチレン性不飽和基を有する多官能のエチレン性不飽和単量体とを、ラジカル重合してなる樹脂粒子である。
    (4)ポリビニルアルコール系組成物に含まれる前記ポリビニルアルコール(A)由来の前記官能基の合計量が、前記既架橋型樹脂粒子(B)由来の前記官能基の合計量以上であり、
    前記ポリビニルアルコール系組成物に含まれる前記ポリビニルアルコール(A)と既架橋型樹脂粒子(B)との合計1g当たり、前記ポリビニルアルコール(A)由来の前記官能基の合計量と前記既架橋型樹脂粒子(B)由来の前記官能基の合計量との差が最大25mmolである。
  2. 既架橋型樹脂粒子(B)の平均粒子径が0.1〜8μmであり、変動係数が25%以下である請求項1記載のポリビニルアルコール系組成物。
  3. 既架橋型樹脂粒子(B)が、単官能のエチレン性不飽和単量体と多官能のエチレン性不飽和単量体とを、分散剤非存在下にラジカル重合してなる樹脂粒子であることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のポリビニルアルコール系組成物。
  4. 既架橋型樹脂粒子(B)のガラス転移温度が10〜180℃である、請求項1〜4いずれか1項に記載のポリビニルアルコール系組成物。
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