JP2001278907A - 既架橋微粒子の合成法 - Google Patents
既架橋微粒子の合成法Info
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Abstract
性、耐熱性、再分散性を低下させる分散安定剤を用いな
い微粒子製造法を提供することにある。 【解決手段】非架橋性モノマー(A)と架橋性モノマー
(B)とを溶剤中で開始剤を用いて重合させてなる既架
橋微粒子の合成法において、分散安定剤の非存在下であ
り、かつ、開始剤が下記式(1)または式(2)で表さ
れることを特徴とする既架橋微粒子の合成法。 式(1) 【化1】
Description
料用添加剤、スペーサー、ブロッキング防止剤等とし
て、あるいはクロマトグラフ用充填剤、診断試薬用とし
て、良好な耐溶剤性を有し、真球状の単分散粒子製造方
法に関する。
方法として、シード乳化重合、二段階膨潤重合法、分散
重合が挙げられる。シード乳化重合、二段階膨潤重合法
は、シード粒子をモノマーで膨潤させ粒子径を増大させ
る方法であり、所望の粒径の粒子を得るまでに多くの工
程が必要である。一方、分散重合は一段でシャープな粒
径分布を有する微粒子を合成する技術で、非常に効率良
く所望の粒径の微粒子を得る事ができる。従来より、微
粒子を分散重合法により製造する場合、分散安定剤の使
用は必須となっている。しかしながら、分散安定剤は、
乾燥後の耐水性、耐熱性、分散性を低下させる等、悪影
響を及ぼす傾向にある。
後の微粒子粉体の耐水性、耐熱性、再分散性を低下させ
る分散安定剤を用いない微粒子製造法を提供することに
ある。
架橋性モノマー(A)と架橋性モノマー(B)とを溶剤中
で開始剤を用いて重合させてなる既架橋微粒子の合成法
において、分散安定剤の非存在下であり、かつ、開始剤
が式(1)または式(2)で表されることを特徴とする
既架橋微粒子の合成法に関する。 式(1)
キル基または芳香族置換基を示す。] 式(2)
たは2価の芳香族置換基を示す。]
の混合溶剤であることを特徴とする上記既架橋微粒子の
合成法に関する。また、本発明は、既架橋微粒子の平均
粒径が、1〜3μmであることを特徴とする上記既架橋微
粒子の合成法に関する。
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリ
ル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−ア
ミル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリ
ル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アク
リル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジ
ル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)アクリル
酸フェニル等のアクリル酸エステル類;スチレン、ビニ
ルトルエン、2−メチルスチレン、1−ブチルスチレ
ン、クロルスチレン等のスチレン系モノマー等が挙げら
れるが特にこれらに限定されるものではない。また、こ
れらは2種以上を併用して用いることも出来る。中で
も、単分散性の良い微粒子が得られるという点で、疎水
性の非架橋性モノマー(A)の併用が望ましい。疎水性の
非架橋性モノマー(A)とは、20℃における水への溶解度
が、2.0×10-3 g/cm3以下のモノマーを表し、例えば、
(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル
酸ベンジル、(メタ)アクリル酸イソボニル、(メタ)
アクリル酸フェニル等が挙げられる。
性モノマー(A)全体の0〜50重量%であることが好まし
い。架橋性アクリルモノマー(B)としては、二つ以上の
官能基を有する単量体が用いられ、架橋剤として機能す
る。前記官能基としては、ビニル基、ヒドロキシ基、エ
ポキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
は、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ビ
ニル等のビニル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸テ
トラヒドロフルフリル等の複素環含有アクリル酸エステ
ル類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル
酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキ
シエチル等のヒドロキシ(アルコキシ)含有(メタ)ア
クリル酸エステル;ジ(メタ)アクリル酸エチレングリ
コール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコー
ル、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、
トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、トリ
(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ジアクリル
酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリアク
リル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、1,
1,1−トリスヒドロキシメチルプロパンのトリアクリ
ル酸エステルおよびジビニルベンゼン等を挙げられる
が、特にこれらに限定されるものではない。また、これ
らを2種以上を併用して用いることも出来る。また、全
モノマー中のモノマー(A)の量が80-95重量%となるよ
うに用いられるのが好ましい。
が均質に溶解し、かつ前記モノマーを重合して得られる
ポリマーである既架橋微粒子が不溶になるものより選ば
れる。このような溶剤としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、t−ブタノール等のアルコール類;ジエチルエー
テル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、メチル
セロソルブ、テトラヒドロフラン等のエーテル類;アセ
トン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、等のケト
ン類;前記溶剤と水との混合溶剤等が挙げられるが、特
にメタノール、エタノール、またはこれらと水の混合溶
剤が望ましい。さらにこれらの溶剤は2種以上を混合し
て用いることが可能である。全溶剤は、前記モノマーの
全量が全溶剤に対して10〜30重量%となるよう用いられ
るのが好ましい。また、全溶剤中の水の量は0〜70重量
%が好ましい。
重合開始剤が用いられる。基本的には開始剤により、高
分子鎖の末端をカチオン性にできる化合物であれば良
い。例えば式(1)で表される化合物、あるいは式(2)
で表される化合物が挙げられる。
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ヒドロキ
シメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル
基等の水酸化アルキル基;フェニル基、ベンジル基等の
芳香族基;クロロフェニル基、クロロベンジル基等のハ
ロゲン化芳香族基;ヒドロキシフェニル基、ヒドロキシ
ベンジル基等の水酸化芳香族基等が挙げられるが特にこ
れらに限定されるものではない。式(1)の例としては、
2,2'-アゾビス[2-(フェニルアミジノ)プロパン]ジヒ
ドロクロリド(VA-545、和光純薬製)、2,2'-アゾビス
{2-[N-(4-クロロフェニル)アミジノ]プロパン}ジヒ
ドロクロリド(VA-546、和光純薬製)、2,2'-アゾビス
{2-[N-(4-ドロキシフェニル)アミジノ]プロパン}ジ
ヒドロクロリド(VA-548、和光純薬製)、2,2'-アゾビ
ス[2-(N-ベンジルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリ
ド(VA-552、和光純薬製)、2,2'-アゾビス[2-(N-アリ
ルアミジノ)プロパン]ジヒドロクロリド(VA-553、和
光純薬製)、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジ
ヒドロクロリド(V-50、和光純薬製)、2,2'-アゾビス
{2-[N-(4-ヒドロキシエチル)アミジノ]プロパン}ジ
ヒドロクロリド(VA-558、和光純薬製)等が挙げられ
る。
基、エチレン基、プロピレン基などのアルキレン基;ヒ
ドロキシメチレン基、ヒドロキシエチレン基などの水酸
化アルキレン基、フェニレン基、ビフェニレン基等の2
価の芳香族置換基が挙げられるが特にこれらに限定され
るものではない。
(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒド
ロクロリド(VA-041、和光純薬製)、2,2-アゾビス[2-
(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド
(VA-044、和光純薬製)、2,2-アゾビス[2-(4,5,6,7-
テトラヒドロ-1H-1,3-ジアゼピン-2-イル)プロパン]ジ
ヒドロクロリド(VA-054、和光純薬製)、2,2-アゾビス
[2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2-イル)プロパ
ン]ジヒドロクロリド(VA-058、和光純薬製)、2,2-ア
ゾビス[2-(5-ヒドロキシ-3,4,5,6-テトラヒドロピリミ
ジン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド(VA-059、和
光純薬製)、2,2-アゾビス{2-[1-(2-ヒドロキシエチ
ル)-2-イミダゾリン-2-イル]プロパン}ジヒドロクロ
リド(VA-060、和光純薬製)、2,2-アゾビス[2-(2-イ
ミダゾリン-2-イル)プロパン] (VA-061、和光純薬
製)等が挙げられる。また、前記モノマー全量に対し0.
10〜0.30重量%のラジカル開始剤を用いるのが好まし
い。
ては、前記溶剤中に前記非架橋性モノマー(A)と前記
架橋性モノマー (B)とを均一に溶解し、溶存酸素を除
去、60℃に加熱後、前記開始剤をイオン交換水に溶解し
たものを添加し、3〜10時間加熱攪拌する方法が挙げら
れる。
する微粒子として得られる。また、モノマー(A)の組
成、及び水の量の選定により、所望とする粒径の粒子が
得られる。変動係数は、例えば、市販のレーザー回折式
光散乱粒度計で求めことができる。本発明の既架橋微粒
子の変動係数は、10〜30%と均質なものが得られる。変
動係数は、標準偏差を平均値で除した値の百分率で表さ
れる。変動係数が30%以下の粒度分布を有する微粒子分
散体を単分散微粒子という。さらに、本発明の合成法の
特徴としては、当該既架橋微粒子が、界面活性剤などの
分散安定剤を用いずとも、粒度分布の小さい均質な微粒
子となることである。
させたのち、再び、前述の溶剤などの分散媒に再分散さ
せて使用してもよい。本発明の既架橋微粒子は、乾燥時
に粒子表面の溶融による凝集物の発生がなく、再分散さ
せても良好な分散体を与える。粒子表面に溶融による凝
集物がない場合、分散媒に再分散させ機械的な力に加え
ることにより簡単に一次粒子となり分散体として使用可
能であるが、粒子表面に溶融による凝集物がある場合
は、機械的な力に加えても一次粒子に戻る事はないので
分散体として使用することができない。
る。実施例において部及び%とあるのは、特に指定のな
い限り、すべて重量基準であるものとする。粒径及び粒
度分布測定は、レーザー回折式光散乱粒度計(日機装株
式会社製マイクロトラック9340-UPA)で行った。粒子表
面の観察は電界放射型走査電子顕微鏡(日立製作所製FE
-SEM S-4500)で行った。
器にメタノール89.6部、メチルメタクリレート(和光純
薬製)9.5部、アリルメタクリレート(和光純薬製)0.5
部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸素を除去した。反応
器を60℃に加熱後、V-50(和光純薬製)0.025部をイオ
ン交換水0.5部に溶解したものを添加し、さらに8時間加
熱を継続し、既架橋微粒子分散体を得た。その分散体は
固形分10%、粒径3.0μm、変動係数15%の単分散既架
橋微粒子分散体であった。
タクリレート(和光純薬製)8.5部、ベンジルメタクリ
レート(和光純薬製)1.0部、アリルメタクリレート
(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸
素を除去した。反応器を60℃に加熱後、V-50(和光純
薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶解したものを添
加し、さらに8時間加熱を継続し、既架橋微粒子分散体
を得た。その分散体は固形分10%、粒径2.0μm、変動
係数15%の単分散既架橋微粒子分散体であった。
タクリレート(和光純薬製)7.5部、ベンジルメタクリ
レート(和光純薬製)2.0部、アリルメタクリレート
(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸
素を除去した。反応器を60℃に加熱後、V-50(和光純
薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶解したものを添
加し、さらに8時間加熱を継続し、既架橋微粒子分散体
を得た。その分散体は固形分10%、粒径1.5μm、変動
係数12%の単分散既架橋微粒子分散体であった。
タクリレート(和光純薬製)5.5部、ベンジルメタクリ
レート(和光純薬製)4.0部、アリルメタクリレート
(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸
素を除去した。反応器を60℃に加熱後、V-50(和光純
薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶解したものを添
加し、さらに8時間加熱を継続し、既架橋微粒子分散体
を得た。その分散体は固形分10%、粒径1.0μm、変動
係数12%の単分散既架橋微粒子分散体であった。
タクリレート(和光純薬製)9.0部、ベンジルメタクリ
レート(和光純薬製)0.5部、アリルメタクリレート
(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸
素を除去した。反応器を60℃に加熱後、V-50(和光純
薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶解したものを添
加し、さらに8時間加熱を継続し、既架橋微粒子分散体
を得た。その分散体は固形分10%、粒径2.0μm、変動
係数24%の単分散既架橋微粒子分散体であった。
水14.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに8時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
1.5μm、変動係数10%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。
水29.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに8時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
1.5μm、変動係数10%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。
水39.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに8時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
1.0μm、変動係数15%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。
水59.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに8時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
1.0μm、変動係数13%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。
水39.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに5時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
2.0μm、変動係数13%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。
水44.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに5時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
1.5μm、変動係数30%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。
水59.5部、メチルメタクリレート(和光純薬製)9部、
ベンジルメタクリレート(和光純薬製)0.5部、アリル
メタクリレート(和光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガ
スを流し溶存酸素を除去した。反応器を60℃に加熱後、
V-50(和光純薬製)0.025部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに5時間加熱を継続し、既架
橋微粒子分散体を得た。その分散体は固形分10%、粒径
1.0μm、変動係数14%の単分散既架橋微粒子分散体で
あった。実施例12で得られた既架橋微粒子分散体を遠心
分離し、得られた粒子を80℃で真空乾燥した。前記粒子
をFE-SEMにより観察したところ、粒子表面の溶融による
凝集物は無かった。
メタクリレート(和光純薬製)9部、ベンジルメタクリ
レート(和光純薬製)0.5部、アリルメタクリレート
(和光純薬製)0.5部、ポリビニルピロリドン K-90(IS
P製)1.0部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸素を除去し
た。反応器を60℃に加熱後、V-50(和光純薬製)0.025
部をイオン交換水0.5部に溶解したものを添加し、さら
に8時間加熱を継続し、既架橋微粒子分散体を得た。そ
の分散体は固形分10%、平均粒径3.5μm、変動係数20.
0%の単分散既架橋微粒子分散体であった。分散体を遠
心分離し、得られた粒子を80℃で真空乾燥した。前記粒
子をFE-SEMにより観察したところ、粒子表面の溶融によ
る凝集物が確認された。
タクリレート(和光純薬製)9部、ベンジルメタクリレ
ート(和光純薬製)0.5部、アリルメタクリレート(和
光純薬製)0.5部を仕込み、窒素ガスを流し溶存酸素を
除去した。反応器を60℃に加熱後、アゾビスイソブチロ
ニトリル(和光純薬製)0.1部をイオン交換水0.5部に溶
解したものを添加し、さらに8時間加熱を継続したとこ
ろ、凝集物が発生した。
分散体の性状、溶媒組成比、粒径、変動係数を表1にま
とめる。
粒径1.0〜3.0μmの単分散既架橋微粒子分散体を安定性
良く工業的に製造する事ができた。
Claims (3)
- 【請求項1】 非架橋性モノマー(A)と架橋性モノマ
ー(B)とを溶剤中で開始剤を用いて重合させてなる既
架橋微粒子の合成法において、分散安定剤の非存在下で
あり、かつ、開始剤が下記式(1)または式(2)で表
されることを特徴とする既架橋微粒子の合成法。 式(1) 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ独立に水素原子、アル
キル基または芳香族置換基を示す。] 式(2) 【化2】 [式中、R3およびR4は、それぞれ独立に水素原子、アル
キレン基または2価の芳香族置換基を示す。] - 【請求項2】 溶剤が、水とアルコールとの混合溶剤で
あることを特徴とする請求項1記載の既架橋微粒子の合
成法。 - 【請求項3】 既架橋微粒子の平均粒径が、1〜3μmで
あることを特徴とする請求項1または2記載の既架橋微
粒子の合成法。
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