JP6958180B2 - 無溶剤型粘着剤組成物、それを用いて得られる粘着剤、光学部材用粘着シート、光学部材用基材レス両面粘着シート、粘着剤層付き光学部材、画像表示装置 - Google Patents
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Description
これらの製造においては、光学フィルムや基材等の光学部材の貼り合せに、透明な粘着シート、例えば、基材レス両面粘着シートが使用されている。このような透明粘着シート用の粘着剤には、粘着力等の粘着物性のみならず、外的衝撃による液晶ディスプレイの破損を防止するための衝撃吸収性や、優れた光学特性(透明性)が求められている。
なお、液ダレとは、貼り合わされた粘着剤が高温下で外部にシミ出す(垂れる)ことを言うものである。
エチレン性不飽和化合物(B)を含有する無溶剤型粘着剤組成物であって、アクリル系樹
脂(A)の重量平均分子量が25万以下であり、エチレン性不飽和基を一つ有するエチレ
ン性不飽和化合物(B)の含有量がアクリル系樹脂(A)100重量部に対して0.1〜
140重量部であり、アクリル系樹脂(A)がマレイミド基を含有せず、下記条件(X)
を満足することを特徴とする無溶剤型粘着剤組成物である。
ただし、
Tg(T):下記式(1)より求められる温度(℃)
1/Tg(T)=W(A)/Tg(A)+W(B)/Tg(B) ・・・式(1)
Tg(A):アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(℃)
Tg(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)を重合した際の樹脂のガラス転移温度(℃)
W(A):アクリル系樹脂(A)の重量分率
W(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)の重量分率
W(A)+W(B)=1
である。
なお、本発明において、(メタ)アクリルとはアクリルあるいはメタクリルを、(メタ)アクリロイルとはアクリロイルあるいはメタクリロイルを、(メタ)アクリレートとはアクリレートあるいはメタクリレートをそれぞれ意味するものである。
また、アクリル系樹脂とは、少なくとも1種の(メタ)アクリレート系モノマーを含む重合成分を重合して得られる樹脂である。
条件(X):Tg(A)≧−30℃ かつ Tg(T)≧−30℃
ただし、
Tg(T):下記式(1)より求められる温度(℃)
1/Tg(T)=W(A)/Tg(A)+W(B)/Tg(B) ・・・式(1)
Tg(A):アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(℃)
Tg(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)を重合した際の樹脂のガラス転移温度(℃)
W(A):アクリル系樹脂(A)の重量分率
W(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)の重量分率
W(A)+W(B)=1
である。
Tg:共重合体のガラス転移温度(K)
Tga:モノマーAのホモポリマーのガラス転移温度(K)
Wa:モノマーAの重量分率
Tgb:モノマーBのホモポリマーのガラス転移温度(K)
Wb:モノマーBの重量分率
Tgn:モノマーNのホモポリマーのガラス転移温度(K)
Wn:モノマーNの重量分率(Wa+Wb+・・・+Wn=1)
なお、本発明において、アクリル系樹脂(A)を構成するモノマーをホモポリマーとした際のガラス転移温度としては、示差走査熱量計(DSC)により測定して得られる値を用いるものである。
なお、温度Tg(T)は、上記式(1)より求められる温度であり、アクリル系樹脂(A)と単官能不飽和化合物(B)の総ガラス転移温度に相当するものである。
なお、本発明において、単官能不飽和化合物(B)をホモポリマーとした際のガラス転移温度としては、示差走査熱量計(DSC)により測定して得られる値を用いるものである。
かかる温度Tg(Δ)が高すぎると、粘着シートにした際、局部的にガラス転移温度が高くなりやすく、その部分の基材や被着体との密着性が低下し、耐ブリスター性が低下する傾向がある。
Tg(A):アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(℃)
Tg(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)を重合した際の樹脂のガラス転移温度(℃)
なお、温度Tg(Δ)は、上記式(2)より求められる温度であり、アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度Tg(A)と単官能不飽和化合物(B)を重合した際の樹脂のガラス転移温度Tg(B)の差である。
本発明で用いられるアクリル系樹脂(A)としては、好ましくは(メタ)アクリル酸エステル系モノマー(a1)を含有し、必要に応じて、官能基含有モノマー(a2)、その他の重合性モノマー(a3)を含有する重合成分を重合してなるものである。
中でも、本発明においては、製造するアクリル系樹脂の分子量を調整しやすく、特に溶剤を使用せずに重合(塊状重合)する場合、反応制御がしやすい点で、リビングラジカル重合で製造することが好ましい。
これらの溶剤の中でも、重合反応のしやすさや、溶液重合した後、溶媒を留去する際の留去のしやすさ、安全上の点から、酢酸エチル、アセトン、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトンが好ましく、特に好ましくは、酢酸エチル、アセトンである。
本発明のアクリル系樹脂(A)は、重量平均分子量が25万以下であることが必要であり、好ましくは0.1万〜25万、特に好ましくは0.5万〜20万、更に好ましくは1万〜18万である。
かかる重量平均分子量が大きすぎると、塗工可能な粘度にするために必要な希釈モノマー量が増え、耐ブリスター性が低下する傾向にあり、小さすぎると高温条件下に晒された際に、粘着剤層がシートからシミ出し(液ダレ)やすい傾向にあり、光学部材の不良の原因となる。
かかる分散度が高すぎると、低分子量成分が多くなり、液ダレの原因となる傾向がある。また、分散度は製造の限界の点から通常1.1以下にすることは困難である。
本発明で用いられる単官能不飽和化合物(B)としては、エチレン性不飽和基を1つ有する(メタ)アクリル酸エステル系化合物(B1)(後述の(B2)を除く。以下、「単官能(メタ)アクリル酸エステル系化合物(B1)」と記載することがある。)や、窒素原子を含有するエチレン性不飽和基を1つ含有するエチレン性不飽和化合物(B2)(以下、「窒素含有単官能不飽和化合物(B2)」と記載することがある。)を用いることが好ましい。
(メタ)アクリルアミド;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N'−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のN−アルキル(メタ)アクリルアミド;
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−エチルメチルアクリルアミド、N,N−ジアリル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド;
N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド;
N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n―ブトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド;
などが挙げられる。
アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチル(メタ)アクリレート等の第1級アミノ基含有(メタ)アクリレート;
t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の第2級アミノ基含有(メタ)アクリレート;
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等の第3級アミノ基含有(メタ)アクリレート;
等が挙げられる。
かかる含有量が多すぎると粘着剤が着色しやすくなり、光学用途への使用は不向きとなる傾向がある。
本発明の粘着剤組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、さらにエチレン性不飽和基を2つ以上有するエチレン性不飽和化合物(C)を含有してもよい。
本発明においては、活性エネルギー線照射時の反応を安定化させることができる点で、光重合開始剤(D)を含有することが好ましい。
本発明で用いられる光重合開始剤(D)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等のアセトフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド等のベンゾフェノン類、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−(3−ジメチルアミノ−2−ヒドロキシ)−3,4−ジメチル−9H−チオキサントン−9−オンメソクロリド等のチオキサントン類、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフォンオキサイド類、等があげられる。なお、これら光重合開始剤(D)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋剤が多すぎると貼付直後の粘着力が低下したり、基材や被着体との密着性が低下しやすく、耐ブリスター性が低下する傾向がある。
これらの含有量としては、通常、粘着剤組成物全体に対して50重量%以下であることが好ましく、特に好ましくは30重量%以下、更に好ましくは20重量%以下である。かかる含有量が多すぎると、粘着剤が着色しやすくなり、また添加剤の可塑効果で糊ダレが発生しやすくなる傾向がある。
粘着シートは、例えばつぎのようにして作製することができる。
まず、基材シート上に、アクリル系樹脂(A)、単官能不飽和化合物(B)を含有する本発明の無溶剤型粘着剤組成物を塗工し、必要により乾燥・養生した後に、活性エネルギー線を照射することにより、基材上に本発明の無溶剤型粘着剤組成物が硬化してなる粘着剤層を有する粘着シートが得られる。なお、製造あるいは保管する上での安定性の点で、上記粘着剤層面に離型シートを貼り合わせることが好ましい。
得られた粘着シートや基材レス両面粘着シートは、使用時には、上記離型シートを粘着剤層から剥離して粘着剤層と被着体を貼合する。
尚、例中「部」、「%」とあるのは、重量基準を意味する。
アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度Tg(A)、単官能不飽和化合物(B)を重合した際の樹脂のガラス転移温度Tg(B)については、前述のFoxの式を用いて算出し、アクリル系樹脂(A)を構成するモノマー及び単官能不飽和化合物(B)のホモポリマーとした際のガラス転移温度は、通常DSCにより測定されてなる文献値及びカタログ記載値を用いた。
アクリル系樹脂(A−1)の調製
2L丸底4ツ口フラスコに、2−エチルへキシルアクリレート(2EHA:a1)50g、メチルアクリレート(MA:a1)350g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA:a2)100g、及びRAFT剤としてトリチオ炭酸ビス[[4−[[エチル−(2−アセトキシエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]メチル]エステル(日本テルペン化学株式会社製)6.048g、重合触媒としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)0.248gを投入し、窒素ガスを導入しながら均一になるまで撹拌させた。次に、ウォーターバス温を調整し、反応系内の温度を50℃に保ちながら3時間反応させた。さらに、ウォーターバス温を95℃まで昇温し、反応系内の温度が安定した時点でアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)0.248gを追加投入し、4時間反応させ、アクリル系樹脂(A−1)(重量平均分子量5.5万、分散度1.28)を得た。アクリル系樹脂(A−1)のガラス転移温度は−7.0℃であった。
アクリル系樹脂(A−2)の調製
2L丸底4ツ口フラスコに、メチルアクリレート(MA:a1)240g、tert−ブチルアクリレート(TBA:a1)180g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA:a2)180g、及びRAFT剤としてトリチオ炭酸ビス[[4−[[エチル−(2−アセトキシエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]メチル]エステル(日本テルペン化学株式会社製)7.257g、重合触媒としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)0.299gを投入し、窒素ガスを導入しながら均一になるまで撹拌させた。次に、ウォーターバス温を調整し、反応系内の温度を50℃に保ちながら3時間反応させた。さらに、ウォーターバス温を95℃まで昇温し、反応系内の温度が安定した時点でADVN0.248gを追加投入し、4時間反応させ、アクリル系樹脂(A−2)(重量平均分子量6.2万、分散度1.34)を得た。アクリル系樹脂(A−2)のガラス転移温度は2.4℃であった。
アクリル系樹脂(A’−1)の調製
2L丸底4ツ口フラスコに、2−エチルへキシルアクリレート(2EHA:a1)240g、メチルアクリレート(MA:a1)180g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA:a2)180g、及びRAFT剤としてトリチオ炭酸ビス[[4−[[エチル−(2−アセトキシエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]メチル]エステル(日本テルペン化学株式会社製)7.257g、重合触媒としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)0.299gを投入し、窒素ガスを導入しながら均一になるまで撹拌させた。次に、ウォーターバス温を調整し、反応系内の温度を50℃に保ちながら3時間反応させた。さらに、ウォーターバス温を95℃まで昇温し、反応系内の温度が安定した時点でADVN0.248gを追加投入し、4時間反応させ、アクリル系樹脂(A’−1)(重量平均分子量6.0万、分散度1.31)を得た。アクリル系樹脂(A’−1)のガラス転移温度は−35.0℃であった。
アクリル系樹脂(A’−2)の調製
2L丸底4ツ口フラスコに、2−エチルへキシルアクリレート(2EHA:a1)50g、メチルアクリレート(MA:a1)350g、2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA:a2)100g、及びRAFT剤としてトリチオ炭酸ビス[[4−[[エチル−(2−アセトキシエチル)アミノ]カルボニル]フェニル]メチル]エステル(日本テルペン化学株式会社製)1.210g、重合触媒としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)0.050gを投入し、窒素ガスを導入しながら均一になるまで撹拌させた。次に、ウォーターバス温を調整し、反応系内の温度を50℃に保ちながら3時間反応させた。さらに、ウォーターバス温を95℃まで昇温し、反応系内の温度が安定した時点でアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ADVN)0.050gを追加投入し、4時間反応させ、アクリル系樹脂(A’−2)(重量平均分子量52.7万、分散度2.63)を得た。アクリル系樹脂(A’−2)のガラス転移温度は−7.0℃であった。
以下の化合物を用意した。
n−ブチルアクリレート(B1):大阪有機化学社製(Tg:54℃)
iso−ブチルアクリレート(B1):大阪有機化学社製(Tg:−26℃)
tert−ブチルアクリレート(B1):大阪有機化学社製(Tg:14℃)
ジメチルアミノエチルアクリレート(B2−1):KJケミカル社製(Tg:18℃)
以下の化合物を用意した。
1−ヒドロキシ―シクロへキシル−フェニル−ケトンとベンゾフェノンの混合物(1:1)(BASF社製、イルガキュア500「Irg500」)
上記製造例で得られたアクリル系樹脂(A−1)100部、単官能不飽和化合物(B)としてiso−ブチルアクリレート(IBA)68部、ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)1.5部、光重合開始剤(D)として「イルガキュア500」(東ソー株式会社製)0.68部を撹拌機のついた遮光容器に入れ、2時間撹拌混合し溶解させ、無溶剤型粘着剤組成物(X−1)を得た。
上記で得られた無溶剤型粘着剤組成物(X−1)を、重剥離PET(三井化学東セロ社製:ルミラーSP38−03BU)に粘着剤層の厚みが60μmになるようアプリケータで塗布した後、軽剥離PET(三井化学東セロ社製:ルミラーSP38−01BU)を貼り合せ、紫外線照射(高圧水銀ランプにて1000mJ/cm2)を行い、基材レス両面粘着シートを得た(シート構成:重剥離PET/粘着剤層/軽剥離PET)。
各配合成分を表2に記載の通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、無溶剤型粘着剤組成物および基材レス両面粘着シートを得た。
表2に記載の配合で得られた無溶剤型粘着剤組成物を重剥離PET(三井化学東セロ社製:ルミラーSP38−03BU)に塗布した際の、塗膜の外観を目視で評価した。
(評価基準)
○・・・塗工ムラ・スジがなかった(塗工可能)
×・・・塗工ムラまたはスジがあった(塗工不可)
上記で得られた基材レス両面粘着シートから軽剥離PETを剥がし、厚み125μmの易接着PET(ポリエチレンテレフタレート)に押圧し、粘着剤層付きPETフィルムとした。得られた粘着剤層付きPETフィルムを40mm×40mmに切断した後、重剥離PETを剥がし、粘着剤層面をポリカーボネート板(日本テストパネル社製 標準試験板PC)に貼合した後、オートクレーブ処理(50℃、0.5MPa、20分)を行い、粘着剤層付きポリカーボネート板を得た。
得られた粘着剤層付きポリカーボネート板を、85℃×dryの雰囲気下に12時間静置させた後、ポリカーボネート板から粘着剤のシミ出し(液ダレ)を目視で評価した。
(評価基準)
○・・・液ダレがなかった
×・・・液ダレがあった
上記、耐熱性評価と同様にして、粘着剤層付きポリカーボネート板を作製し、85℃×dryの雰囲気下に12時間静置させた後、粘着剤層の発泡の有無を目視で評価した。
(評価基準)
○・・・発泡がなかった
×・・・発泡があった
また、単官能不飽和化合物の含有量が多すぎる比較例2も耐ブリスター性に劣ることがわかる。
さらに、重量平均分子量の高いアクリル系樹脂を用いてなる比較例3では、塗工性に劣るものであり、実用に供することができないことがわかる。
また、ガラス転移温度について特定の条件を満たさない粘着剤組成物を用いてなる比較例4では、高温条件下で液ダレが生じ耐熱性に劣るとともに、耐ブリスター性にも劣るものであることがわかる。
Claims (9)
- アクリル系樹脂(A)および
エチレン性不飽和基を1つ有するエチレン性不飽和化合物(B)
を含有する無溶剤型粘着剤組成物であって、
アクリル系樹脂(A)の重量平均分子量が25万以下であり、
エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)の含有量がアクリル系樹
脂(A)100重量部に対して0.1〜140重量部であり、
アクリル系樹脂(A)がマレイミド基を含有せず、
下記条件(X)を満足することを特徴とする無溶剤型粘着剤組成物。
条件(X):Tg(A)≧−30℃ かつ Tg(T)≧−30℃
ただし、
Tg(T):下記式(1)より求められる温度(℃)
1/Tg(T)=W(A)/Tg(A)+W(B)/Tg(B) ・・・式(1)
Tg(A):アクリル系樹脂(A)のガラス転移温度(℃)
Tg(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)を重合した
際の樹脂のガラス転移温度(℃)
W(A):アクリル系樹脂(A)の重量分率
W(B):エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)の重量分率
W(A)+W(B)=1
である。 - エチレン性不飽和基を一つ有するエチレン性不飽和化合物(B)が、第3級アミノ基含
有モノマー(B2−1)を含有することを特徴とする請求項1記載の無溶剤型粘着剤組
成 物。 - 下記式(2)より求められる温度Tg(Δ)が、Tg(Δ)≦100℃を満足すること
を特徴とする請求項1または2記載の無溶剤型粘着剤組成物。
Tg(Δ)=|Tg(A)−Tg(B)|・・・式(2) - 光学部材の貼り合せに用いることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の無溶剤型粘
着剤組成物。 - 請求項1〜4いずれか記載の無溶剤型粘着剤組成物を活性エネルギー線及び/又は熱に
より硬化してなることを特徴とする粘着剤。 - 基材の片面または両面に、請求項5記載の粘着剤からなる粘着剤層が積層されてなるこ
とを特徴とする光学部材用粘着シート。 - 請求項5記載の粘着剤からなる粘着剤層の両面に離型シートが積層されてなることを特
徴とする光学部材用基材レス両面粘着シート。 - 請求項5記載の粘着剤からなる粘着剤層と光学部材が積層されてなることを特徴とする
粘着剤層付き光学部材。 - 請求項8記載の粘着剤層付き光学部材を用いてなることを特徴とする画像表示装置。
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