JP5519098B2 - 水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物 - Google Patents

水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物 Download PDF

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Description

本発明は、フィルム、板、繊維等の成形体そのものや、成形体表面に塗工された機能性膜等に耐候性を付与するために形成される紫外線吸収層用の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物に関するものであり、この組成物から得られる紫外線吸収層積層体ならびにこの組成物の製造方法にも関するものである。
従来から様々な樹脂製の成形体が種々の用途に用いられているが、一般に、樹脂製成形体は紫外線に弱いため、耐候性向上を目的として、その表面に紫外線を吸収することのできる皮膜(紫外線吸収層)が設けられている。
この紫外線吸収層を形成するために、従来は、例えば、紫外線吸収性モノマーを必須成分として含む原料モノマー混合物を溶液重合により重合し、得られた紫外線吸収性ポリマー溶液を塗工液として用いて、成形体に塗工する方法が採用されてきた(特許文献1等)。
しかし、最近では、環境に対する影響を考慮して水分散型の塗工液が要求されるようになっており、何件か出願もなされている(例えば、特許文献2〜5等)。これらの特許文献に記載の発明は、紫外線吸収性モノマーを他のモノマーと共に乳化重合することで、水分散型(エマルション型)紫外線吸収性ポリマー組成物を得ているが、本発明者等が、組成物中の紫外線吸収性を高めるために、例えば原料モノマー混合物のうち紫外線吸収性モノマーを30質量%以上用いると、乳化重合安定性が低下して多数の凝集物が生成してしまうという問題があった。これは、乳化重合は水相中に油滴が存在することで進行していくのであるが、紫外線吸収性モノマーのほとんどが常温で固体(粉体)であり、加温しなければ共重合相手のモノマーに溶解せず、安定な油滴が形成できないからである。なお、従来用いられていた溶液重合の場合は、紫外線吸収性モノマーを重合溶剤に溶解させることができたため、このような問題は起こらなかった。
一方、本願出願人は、上記特許文献2〜5とは異なり、耐水性の向上を目指して、水溶性媒体中で乳化剤を用いない重合によって水系の紫外線吸収性樹脂組成物を得ており、既に出願している(特許文献6)が、この方法でも、多量の紫外線吸収性モノマーを用いたときの重合安定性は不充分であった。
特開2000−177070号公報 特許第3580832号公報 特開2000−313705号公報 特開2002−212237号公報 特開2004−160734号公報 特開2004−217695号公報
上記したように、従来技術では、乳化重合の際に紫外線吸収性モノマー量を多くすると、重合安定性が低下してしまうという、工業的に重大な問題が存在していた。しかし、厚みの薄い紫外線吸収層で充分な耐候性を確保しようとすれば、紫外線吸収性ポリマー中の紫外線吸収性基の量を増大させる必要があり、原料モノマー混合物中の紫外線吸収性モノマーの量をできるだけ多くすることが望まれる。
そこで、本発明では、薄膜であっても充分な耐候性を発揮し、諸物性にも優れた紫外線吸収層を形成し得る水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物、およびこのような組成物を重合安定性良好に製造することのできる方法を見出すことを課題として掲げた。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物は、成形体表面に紫外線吸収層を形成するために用いられる組成物であって、25℃で固体状のベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマー51〜85質量%と、この紫外線吸収性モノマーとの共重合が可能でかつ架橋性モノマー以外のモノマー49〜15質量%からなるモノマー混合物から乳化重合により合成される紫外線吸収性ポリマー、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して10〜25質量部の重合性アニオン型界面活性剤のα−スルホ−ω−(1−(アルコキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)硫酸エステルアンモニウム塩、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して0.1〜50質量部の非重合性界面活性剤、および水を含むところに要旨を有する。
上記組成物は、非重合性界面活性剤の一部として、ポリビニルアルコールを紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して0.1〜1.0質量部含んでいてもよい。上記紫外線吸収性ポリマーの平均粒径は、30〜80nmであることが好ましい。造膜性が良好となり、その結果、実用レベルの耐水性が確保できる。上記モノマー混合物は、さらに、紫外線安定性モノマーを含むものであってもよく、得られる紫外線吸収層の耐候性が一層良好になる。上記紫外線吸収性モノマーは、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマーであることが好ましい。長期に亘って優れた耐候性を示すからである。
上記非重合性界面活性剤が、不飽和カルボン酸を必須成分として含むモノマー混合物を、炭素数が6〜18のアルキルメルカプタンの存在下で重合して得られる酸価が200以上の水溶性または水分散性の酸性ポリマーを含むものである態様は、本発明の好適な実施態様である。紫外線吸収層のブロッキング性を改善することができる。
本発明の組成物には、アルキルフェノール系界面活性剤とポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を含まないことが好ましい。これらの界面活性剤は、環境に悪影響を及ぼすおそれがあるからである。
本発明には、上記水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を成形体表面に塗布することにより得られる紫外線吸収層積層体も含まれる。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物の製造方法は、反応容器内に、重合開始剤以外の原料を全て一括して仕込み、80℃以上に加温して紫外線吸収性モノマーを他のモノマーに溶解させた後に、重合開始剤を添加するところに要旨を有する。この方法を採用すると、滴下ロートを加温する必要がないため、既存の重合設備を用いることができる。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物は、紫外線吸収性モノマーを多量に用いて製造されており、この組成物から形成された紫外線吸収層は、薄膜であっても優れた耐候性を示す。塗工性にも優れており、得られる塗膜は、種々の要求特性を充分満足する。さらに、本発明の製造方法は、25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーを多量に用いた場合でも、乳化重合の安定性が良好である。従って、凝集物発生量が少なくなるため、凝集物を重合設備から除去する作業が容易となると共に、ロスが少なくなるので、工程的にもコスト的にも有効である。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物の主成分である紫外線吸収性ポリマーは、25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーを必須成分とするモノマー混合物から得られるものである。25℃で固体状を示さない、すなわち液状のモノマーであれば、乳化重合の際に容易に油滴を形成するため、後述する本発明の好適製造方法を採用しなくても、多量に使用することが可能であるが、本発明では25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーをいかに多量に乳化重合させるか、ということを目的としているため、このような固体状のモノマーを必須成分とする。もちろん、必要に応じて、25℃で液状の紫外線吸収性モノマーを用いるのは構わない。
25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーとしては、下記式(1)で示されるベンゾトリアゾール系モノマーが好適例として挙げられる。
(式中、R1、R4は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、R2は、炭素数1〜12の直鎖状もしくは枝分かれ鎖状のアルキレン基、−R−O−(R’は炭素数2または3の直鎖状もしくは枝分かれ鎖状のアルキレン基を表す)または水素結合を形成し得る元素を有する基を表し、R3は水素原子またはメチル基を表す。)
上記ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれかを表し、炭素数1〜8のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、sec−ペンチル基(イソペンチル基)、tert−ペンチル基(2,2−ジメチルプロピル基)、n−ヘプチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基(1,1,3,3,−テトラメチルブチル基)、2−エチルヘキシル基といった直鎖状または分枝状のアルキル基やシクロヘキシル基等の脂環式アルキル基が挙げられる。炭素数1〜6のアルコキシ基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ基、ヘキシルオキシ基である。
2の炭素数1〜12の炭化水素基の具体例としては、前記した炭素数1〜8のアルキル基に加えて、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等の直鎖状または分枝状のアルキル基、シクロヘキシル基等の脂環式アルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、フェネチル基等の芳香族炭化水素基等が挙げられる。なお、R2の「水素結合を形成し得る元素を有する基」とは、合成後のポリマー分子間で水素結合を形成し、塗膜の物性(耐屈曲性、耐水性等)を高める作用を有する基であり、具体例としては、−NH−、−CH2NH−、−OCH2CH(OH)CH2O−、−CH2CH2COOCH2CH(OH)CH2O−等が挙げられる。
上記式(1)で表される化合物の具体例として、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタクリロイルオキシプロピル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]−2H−メトキシ−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル−5−(2’−メタクリロイルオキシエチル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−(2’−メタクリロイルオキシエチル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)−5−(3’−メタクリロイルオキシプロポキシ)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノメチル−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−アクリロイルアミノメチル−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−カルボン酸−(2−メタクリロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)−5−カルボン酸−(2−メタクリロイルオキシ)エチルエステル−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−2−(2−メタクリロイルオキシエトキシカルボニル)エチルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−2−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシカルボニル)エチルフェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール等が挙げられ、これらは単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
上記ベンゾトリアゾール系モノマーは、例えば、対応するベンゾトリアゾール(紫外線吸収剤として市販されている)に、(メタ)アクリル酸クロライドやN−メチロールアクリルアミドまたはそのアルキルエーテルを反応させる等の方法で合成することができる。
25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーには、下式(2)で示されるベンゾフェノン系モノマーも含まれる。これらも紫外線吸収能を有するベンゾフェノン骨格を有しているため、好適に使用できる。
(式中、R5、R6、R9は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、シアノ基またはニトロ基を表し、R7は−O−、−OCH2CH2O−、−OCH2CH(OH)CH2O−を表し、R8は水素原子またはメチル基を表す。)
ベンゾフェノン系モノマーの好ましい具体例としては、2−ヒドロキシ−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−4−[2−(メタ)アクリロイルオキシ]エトキシベンゾフェノン等を挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上で使用することができる。これらのモノマーは、例えば、対応するベンゾフェノン(紫外線吸収剤として市販されている)に、グリシジル(メタ)アクリレートを反応させる等の方法で合成することができる。
また、25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーには、下記式(3)で表されるトリアジン系紫外線吸収性モノマーも含まれる。
(式中、R10は直接結合、−(CH2CH2O)n−または−CH2CH(OH)−CH2O−を表し、nは1〜5の整数を表し、R11は水素原子またはメチル基を表し、R12〜R19はそれぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜10のアルコキシ基、アルケニル基、アルキル基を表す。)
トリアジン系モノマーの具体例としては、2−[2−ヒドロキシ−4−(11−アクリロイルオキシ−ウンデシルオキシ)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(11−メタクリロイルオキシ−ウンデシルオキシ)フェニル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(11−アクリロイルオキシ−ウンデシルオキシ)フェニル]−4,6−ビスジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(11−メタクリロイルオキシ−ウンデシルオキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−(2−メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン等を挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上で使用することができる。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物は、上記したベンゾトリアゾール系モノマー、ベンゾフェノン系モノマー、トリアジン系モノマーのいずれか1種以上からなる紫外線吸収性モノマーを30〜85質量%含有するモノマー混合物から合成される。紫外線吸収性モノマーを多く用いるほど、得られるポリマーの紫外線吸収能は高くなるため、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは51質量%以上である。ただし、85質量%を超えると、乳化重合の安定性が低下して、工業的製造が難しくなる。より好ましい上限は75質量%である。なお、上記紫外線吸収性モノマーの中では、紫外線吸収能に優れる点で、ベンゾトリアゾール系モノマーが最も好ましい。
紫外線吸収性モノマー以外のモノマーとしては、紫外線吸収性モノマーとの共重合が可能でかつ架橋性モノマー(2官能以上のモノマーまたは紫外線吸収性ポリマーが有する官能基と反応し得る官能基を有するモノマー)以外のモノマー(以下「その他のモノマー」ということがある)を用いる。このようなその他のモノマーの種類と量を選択することで、得られる紫外線吸収性ポリマーの特性を種々変化させることが可能である。なお、本発明で架橋性モノマーを用いないのは、架橋性モノマーを共重合すると、造膜性や得られる塗膜の可撓性・伸張性を低下させるためである。
その他のモノマーとしては、特に限定されないが、耐候性に優れたポリマーを合成することができ、ベンゾトリアゾール系モノマーとの共重合性が良好な(メタ)アクリレート類が好ましい。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート(例えば、イーストマン社製「Eastman AAEM」)、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは1種または2種以上を用いることができる。
また、その他のモノマーとして、以下の各種モノマー類も使用可能である。
酢酸ビニル、酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類。
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、へプタドデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、β−(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェノールのエチレンオキサイド付加(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート等のハロゲン含有モノマー類。
(メタ)アクリルアミド、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート硫酸塩、モルホリンのエチレンオキサイド付加(メタ)アクリレート、N−ビニルピリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルサクシンイミド、N−ビニルメチルカルバメート、N,N−メチルビニルアセトアミド、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート、アクリロイルモルホリン、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N,N,N−トリメチルアンモニウムエチルアクリレート等の窒素含有モノマー類。
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソプロピルエーテル、ビニル−n−プロピルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、ビニル−n−アミルエーテル、ビニルイソアミルエーテル、ビニル−2−エチルヘキシルエーテル、ビニル−n−オクタデシルエーテル、シアノメチルビニルエーテル、2,2−ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、β−ジフルオロメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類。
グリシジル(メタ)アクリレート、α−メチルグリシジルアクリレート、α−メチルグリシジルメタクリレート(例えば、ダイセル化学工業社製の「MGMA」)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート(例えば、ダイセル化学工業社製の「サイロマーA400」等)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(例えば、ダイセル化学工業社製の「サイロマーM100」等)等のエポキシ基含有モノマー類。
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業株式会社製の「プラクセル(登録商標)F」シリーズ等)等のヒドロキシル基含有モノマー類。
スルホエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート等の酸性官能基含有モノマー類。
下記式(4)で示される紫外線安定性モノマーをその他のモノマーの一部として用いることが好ましい。耐候性をより一層向上させることができる。
(式中、R20は水素原子またはシアノ基を表し、R21は酸素原子またはイミノ基を表し、R22、R23はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、R24は水素原子またはアルキル基を表す。)
上記式(4)で表されるモノマーの具体例としては、4−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(例えば、ADEKA社製「アデカスタブ(登録商標)LA87」)、4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−(メタ)アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(例えば、ADEKA社製「アデカスタブ(登録商標)LA−82」)、4−(メタ)アクリロイルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−シアノ−4−(メタ)アクリロイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等が挙げられ、これらは単独でも2種以上を適宜組み合わせて使用しても構わない。
上述したその他のモノマーの中でも、ヒドロキシル基含有モノマー類と紫外線安定性モノマー類を、前記した(メタ)アクリレート類に加えて用いることが望ましい。ヒドロキシル基含有モノマーは、被着体に対する密着性を向上させ、紫外線安定性モノマーは、塗膜の耐候性を向上させるからである。これらは、それぞれ、全モノマー混合物100質量%中において、0.1質量%以上10質量%以下の範囲で使用することが好ましい。
紫外線吸収性モノマーおよびその他のモノマーを後述する乳化重合することで、本発明の紫外線吸収性ポリマーが得られる。その質量平均分子量(Mw)は、5万以上が好ましい。Mwは、例えばGPC等で測定することができるが、Mwが100万を超えてくると溶媒に溶解しにくくなってGPCでの測定ができなくなるが、本発明ではもちろんこのような高分子量のポリマーも使用可能である。
また、紫外線吸収性ポリマーの好ましいTgは0〜80℃である。より好ましくは、10〜60℃である。TgはDSC(示差走査熱量測定装置)やTMA(熱機械測定装置)によって求めることができる。また、下記式によって求められる計算値を目安とすると、簡便である。
式中、Tgはガラス転移温度(K)を示し、W、W、…Wは、各モノマーの質量分率を示し、Tg、Tg、…Tgは、対応するモノマーのホモポリマーのガラス転移温度(K)を示す。なお、ホモポリマーのTgは、「POLYMER HANDBOOK 第3版」(John Wiley & Sons, Inc.発行)等の刊行物に記載されている数値を採用すればよい。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物には、重合性アニオン型界面活性剤と、非重合性界面活性剤が含まれる。これらの界面活性剤は、安定な乳化重合を遂行するための必須成分である。この2種類の界面活性剤を組み合わせることで、乳化重合性や、塗膜としての種々の物性を良好にすることができた。なお、重合性アニオン型界面活性剤は、得られる紫外線吸収性ポリマー鎖の中に構成単位として組み込まれた状態で存在すると考えられる。従って、重合性アニオン型界面活性剤の使用によって、塗膜の耐水性が低下するおそれはない。また、非重合性界面活性剤は、ポリマー粒子の表面に吸着した状態で存在すると考えられる。
本発明で用いることのできる重合性アニオン型界面活性剤としては、1分子中にラジカル重合性基を有するアニオン性の界面活性剤である。例えば、ポリオキシエチレンアルケニルスルホン酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルケニルフェニル硫酸ナトリウム、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム、メタクリル酸ポリオキシプロピレンスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、アクリル酸ポリオキシエチレン硫酸アンモニウム、メタクリル酸ポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸アンモニウム等が挙げられる。
入手可能な市販品としては、アルキルフェノール系のものでは、ADEKA社製の「アデカリアソープ」シリーズ(SE−5N,SE−10N,SE−1025N等)、第一工業製薬社製の「アクアロン(登録商標)」シリーズ(HS−10,HS−20,HS−1025,BC−05,BC−10,BC−20,BC−0515,BC−1025,BC−2020)等が挙げられる。これらの中のアクアロンBC−10は、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩である。
環境に対する悪影響を考慮すれば、アルキルフェノールやポリオキシエチレンアルキル(C12〜15)は好ましくなく、非アルキルフェノールタイプの重合性アニオン型界面活性剤が好ましい。非アルキルフェノールタイプの重合性アニオン型界面活性剤の入手可能な市販品としては、例えば、ADEKA社製の「アデカリアソープ」シリーズ(SR−10、SR−20、SR−1025等;SR−10は、α−スルホ−ω−(1−(アルコキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)硫酸エステルアンモニウム塩である。)、第一工業製薬社製の「アクアロン(登録商標)」シリーズ(KH−10、KH−0530、KH−1025等;KH−10は、ポリオキシエチレン−1−(アリルオキシメチル)アルキルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩である。)、花王社製の「ラテムル(登録商標)」シリーズ(PD−104,S−180,S−180A等)、三洋化成工業社製の「エレミノール(登録商標)」シリーズ(RS−30,JS−2等;RS−30はメタクリロイルオキシポリオキシアルキレン硫酸エステルナトリウム塩であり、JS−2はアルキルアリルスルホコハク酸ナトリウムである。)、日本乳化剤社製の「アントックス」シリーズ(MS−60,MS−2N,MS−NH4,RA−1020,RA−1120,RA−1820等;MS−60はビス(ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル)メタクリレート硫酸エステルアンモニウム塩である。)、東ソー社製のスチレンスルホン酸ナトリウム(NaSS)、スチレンスルホン酸アンモニウム(AmSS)等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を用いることができる。
上記重合性アニオン型界面活性剤は、本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物においては、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して10〜25質量部含まれていることが必要である。上記範囲外では,乳化重合安定性に劣り、凝集物が多く発生してしまうためである。また、このように、従来よりも多量に使用することで、塗膜の防曇性が長期間に亘って持続されるというメリットもある。なお、これらの重合性アニオン型界面活性剤は、重合によって紫外線吸収性ポリマー主鎖中に組み込まれるため、多量に使用しても、実用レベルの耐水性を確保できる。
本発明の組成物中に含まれる非重合性界面活性剤としては、非重合性高分子型界面活性剤および/または後述する非重合性低分子型界面活性剤(分子量が300未満)が挙げられる。非重合性高分子型界面活性剤としては、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸カリウム、ポリ(メタ)アクリル酸アンモニウム、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等や、これらのポリマーの構成モノマーを含むコポリマー等が挙げられる。非重合性高分子型界面活性剤として、不飽和カルボン酸を必須成分として含むモノマー混合物を、炭素数が6〜18のアルキルメルカプタンの存在下で重合して得られる酸価が200以上の水溶性または水分散性の酸性ポリマー〔1〕を含む組成物は、本発明の好適な実施態様である。この酸性ポリマー〔1〕は、安定な乳化重合遂行のために好適な乳化剤であり、かつ、酸基を多く含みTgが高いため、塗膜のブロッキング性を高める作用も発現する。上記酸性ポリマー〔1〕については、特公平7−35405号公報に詳細な説明がある。
上記酸性ポリマー〔1〕の分子量は、300〜7000、特に400〜4000の範囲とするのが好適である。分子量がこの範囲以外のものを使用すると十分な乳化安定性が得られなかったり、塗膜の耐水性、耐湿性等の性能が満足なものではなかったりする場合がある。
酸性ポリマー〔1〕の合成に用いる不飽和カルボン酸としては、分子内にカルボキシル基および/またはその塩と重合性不飽和基とを有するものであれば特に制限されず、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくはこれらの半エステルまたはこれらの塩等が挙げられ、これらの1種または2種以上の混合物を使用できる。中でも、好ましいものはアクリル酸である。
酸性ポリマー〔1〕を合成する際の重合性単量体成分は、不飽和カルボン酸だけから構成されてもよいが、必要により不飽和カルボン酸以外の重合性単量体を併用してもよい。使用できる重合性単量体としては、不飽和カルボン酸と共重合性のあるものであれば特に制限されず、前記その他のモノマーとして例示したモノマーがいずれも使用可能である。不飽和カルボン酸以外の重合性単量体は得られる酸性ポリマー〔1〕の酸価が200以上となる量で使用する。また、得られる酸性ポリマー〔1〕を用いて乳化重合する際に生成するポリマー成分との相溶性を考慮して、その種類と量を選択することが好ましい。
酸性ポリマー〔1〕を合成する際に使用できるアルキルメルカプタンとしては、例えばn−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert−ドデシルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメルカプタン等を挙げることができ、これらの1種または2種以上の混合物が使用できる。アルキルメルカプタン(B)は、酸性ポリマー〔1〕の末端にアルキル基を導入して界面活性能を付与するために使用するもので、炭素数が6未満のアルキルメルカプタンは乳化重合時の安定性および貯蔵安定性の面で使用することができない。アルキルメルカプタンの使用量は所望する酸性ポリマー〔1〕の分子量により決定するものであるが、通常重合性単量体成分100質量部に対し、2〜300質量部の範囲で使用する。
重合性単量体成分の重合に用いる重合開始剤は、周知の油溶性、水溶性の重合開始剤が使用できるが、末端アルキル基を有する酸性ポリマー〔1〕を効率よく製造するために、その使用量はアルキルメルカプタン1モルに対し、1モル以下、より好ましくは0.1モル以下の割合とするのが好適である。
酸性ポリマー〔1〕は、その性状により塊状重合、溶液重合、懸濁重合いずれの方法でも製造することができる。重合温度としては50〜150℃、重合時間は1〜8時間が良い。溶液重合の溶剤としては、重合性単量体成分、アルキルメルカプタン、ラジカル重合開始剤が溶解し、ラジカル重合を阻害しないものであるならば何でも使用することができる。
酸性ポリマー〔1〕は、それ自体十分な界面活性能を有するが、乳化重合に用いて目的とする重合時の安定性および貯蔵安定性の良好な水分散液を得るためには、カルボキシル基の一部もしくは全量を中和して酸性ポリマー〔1〕の塩として使用に供するのが好ましい。
中和剤としては、通常のものを使用することができ、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;アンモニア;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン等の水溶性有機アミン類が挙げられ、これらの群から選ばれる1種または2種以上の混合物を使用することができる。塗膜の耐水性をより向上させたい場合は、常温あるいは加熱により飛散する、例えばアンモニア、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等の低沸点アミン類を使用することが好ましい。
上記酸性ポリマー〔1〕を含む非重合性高分子型界面活性剤を用いる場合は、本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物においては、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対し、0〜50質量部含まれることが好ましい。この範囲であれば乳化重合安定性に優れ、凝集物の発生量が抑制され、かつ、塗膜のブロッキング防止効果が適切に発揮されるからである。非重合性高分子型界面活性剤の使用量は10〜40質量部がより好ましい。非重合性高分子型界面活性剤はさらにポリビニルアルコールを含むものであってもよく、ポリビニルアルコールは紫外線吸収性ポリマー100質量部に対し、0.1〜1.0質量部の範囲で使用することが好ましい。なお、非重合性低分子型界面活性剤を用いる場合は、非重合性高分子型界面活性剤を全く使用しなくても構わない。
また、本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物には、公知の非重合性低分子型界面活性剤が含まれていてもよい。非重合性低分子型界面活性剤を用いる場合は、その合計使用量は、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対し、0〜50質量部とすることが好ましい。より好ましくは10〜40質量部である。
非重合性低分子型界面活性剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性、両性の各種界面活性剤のいずれも使用可能である。
アニオン性界面活性剤としては、ナトリウムドデシルサルフェート、カリウムドデシルサルフェート等のアルカリ金属アルキルサルフェート類;アンモニウムドデシルサルフェート等のアンモニウムアルキルサルフェート類;ナトリウムドデシルポリグリコールエーテルサルフェート;ナトリウムスルホリシノエート;スルホン化パラフィンのアルカリ金属塩やスルホン化パラフィンのアンモニウム塩等のアルキルスルホネート類;ナトリウムラウレート、トリエタノールアミンオレエート、トリエタノールアミンアビエテート等の脂肪酸塩類;ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、アルカリフェノールヒドロキシエチレンのアルカリ金属サルフェート等のアルキルアリールスルホネート類;高級アルキルナフタレンスルホン酸塩類;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類;ジアルキルスルホコハク酸塩類;ポリオキシエチレンアルキルサルフェート類;ポリオキシエチレンアルキルアリールサルフェート類が挙げられる。また、ADEKA社製の「アデカコール(登録商標)」シリーズ(TS−210E,TS−230E,CS−131E,CS−136E,PS−222E,PS−331E,PS−400E等)、第一工業製薬社製の「プライサーフ(登録商標)」シリーズ(A208B,A219B,A212C,A215C等)、東邦化学工業社製の「フォスファノール(登録商標)」シリーズ(RS−710,RL−210,RS−610NA,GF−185M,RD−720D等)等のリン酸および/またはその塩あるいはリン酸エステル系の界面活性剤も好適に使用できる。
ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールのモノラウレート等のポリオールと脂肪酸のエステル類;ポリオキシエチレンオキシプロピレン共重合体;エチレンオキサイドと脂肪酸アミン、アミドまたは酸との縮合生成物等を挙げることができる。
カチオン性界面活性剤としては、アミン塩、イミダゾール塩、第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤およびベタイン型両性界面活性剤等が挙げられ、例えば、アルキルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、第一工業製薬社製の「アモーゲン(登録商標)K」等)が挙げられる。
本発明の紫外線吸収性ポリマー組成物は、紫外線吸収性ポリマーの原料であるモノマー混合物を乳化重合することにより製造することができる。乳化重合法は、通常、水を媒体として界面活性剤によって水中に形成されたミセル中で、水に溶けないモノマー混合物をラジカル重合し、ポリマー微粒子が水中に分散した形態のエマルションを得る方法である。
乳化重合に際しては、一括仕込み法、モノマー滴下法、プレエマルション法等の手段を用いることができるが、本発明では一括仕込み法の採用が好ましい。25℃で固体状の紫外線吸収性モノマーの溶解には加熱が必要であり、モノマー滴下法では、滴下ロートに加熱設備を設けなければならず、既存の重合設備を改造しなければならないが、一括仕込み法であれば既存の重合設備をそのまま使用することができるため好ましい。
具体的には、まず、反応容器内に、重合開始剤以外の原料、すなわち、紫外線吸収性モノマー、その他のモノマー、重合性高分子型界面活性剤、非重合性高分子型界面活性剤および水を全て仕込み、80℃以上に加温して紫外線吸収性モノマーをその他のモノマーに溶解させる。このとき、固体(通常、粉体)である紫外線吸収性モノマー以外の原料を先に反応容器に仕込み、撹拌した後、紫外線吸収性モノマーを添加するのが好ましい。また、紫外線吸収性モノマーがその他のモノマーに完全に溶解したかは、反応容器内部の液体を少量サンプリングして、目視で確認すればよい。
界面活性剤としては、上記した重合性アニオン型界面活性剤、非重合性高分子型界面活性剤を上記範囲内の量で用いる。また、必要により非重合性の公知の界面活性剤を用いることもできる。水とモノマーの比率は、両者の合計100質量%に対し、モノマーの合計量を25〜45質量%にするとよい。この範囲であれば、重合時の温度制御が容易になる上に、重合により生成した組成物から適切な膜厚の塗膜を形成することができる。より好ましいモノマー量は、25〜35質量%である。
なお、重合溶媒である水の一部(4.0質量%以下)を、有機溶剤に置き換えてもよい。例えば、有機溶剤として、ジエチレングリコールや、ブチルセロソルブのような高沸点溶剤を用いると、重合時に紫外線吸収性モノマーが溶解しやすくなると共に、得られる組成物においては成膜助剤として作用するからである。また、他に用い得る有機溶剤としては、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ダワノール(登録商標:ダウケミカル社製)等のプロピレングリコール系溶剤等が挙げられる。ただし、VOCフリー(後述する)を達成するには、水のみを重合溶媒とすることが好ましい。
続いて、内温を75〜95℃程度に維持し、重合開始剤を添加して重合を行う。重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩や過酸化水素等の無機の過酸化物;tert−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、過酢酸等の有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライド等のアゾ化合物等が挙げられる。また、これらの重合開始剤と共に、還元剤として、亜硫酸水素ナトリウムやL−アスコルビン酸等を用いることにより、レドックス系開始剤としてもよい。重合開始剤の好適使用量は、モノマーの合計100質量%に対し、0.01〜1質量%である。重合開始剤量が少な過ぎると、モノマーに含まれている重合禁止剤にラジカルが消費されるため、重合が進行しないか、重合完結に時間がかかることがあるが、多過ぎると重合安定性・貯蔵安定性が低下する上に、特に耐水性等の塗膜物性も劣ってくるため好ましくない。
重合開始剤添加後、重合が開始すると発熱が始まるが、そのときの初期発熱は98℃以下に抑制することが好ましい。なお、重合初期とは、重合反応の規模(モノマー量)にもよるが、大体30分程度である。その後は、75〜95℃で重合を続ける。重合反応は、pH7〜10で行うことが好ましい。
反応時間は、用いるモノマー混合物の組成、界面活性剤や重合開始剤の種類等に応じて、重合反応が効率よく完結し得るように適宜設定すればよいが、通常、1〜10時間程度である。なお、紫外線吸収性ポリマーが酸基を含有する場合には、乳化重合の前、途中または重合後に、中和することもできる。中和剤としては、酸性ポリマー〔1〕の説明で例示した中和剤がいずれも使用可能である。
乳化重合後、必要に応じて固形分を調整することにより、本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物が得られる。本発明の紫外線吸収性ポリマー組成物は、VOCフリーであることが好ましい。ここで、VOCとは、WHOによって分類された室内空気汚染源となる可能性のある有機化合物のうちの沸点が50−100℃〜240−260℃である揮発性有機化合物のことである。VOCフリーというためには、このような揮発性有機化合物が、組成物中0.5質量%以下であることが望ましい。
乳化重合による生成物からは、濾過等の公知の方法によって平均粒径5μmを超える粗大粒子を除去しておくことが好ましい。塗膜欠陥となることがあるからである。ポリマー粒子の大きさが平均粒径で30〜60nmであると、造膜性が良好となり耐水性に優れた均一な塗膜を形成しやすいため好ましい。なお、エマルションのポリマー粒子の平均粒径は、例えば、Particle Sizing System社製の「NICOMP MODEL 380」を用いて測定することができる。解析方法は、VOLUME Weighted GAUSSIAN DISTRIBUTION Analysis(Solid Particle)を採用すればよい。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物には、他の添加成分として、ポリイソシアネート化合物、アミノプラスト樹脂、アルミキレートやジルコニア等の金属系架橋剤等の硬化剤(この場合は紫外線吸収性ポリマーにヒドロキシル基やカルボキシル基を導入しておく);ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、トリアジン系、インドール系等の有機系紫外線吸収剤や酸化亜鉛等の無機系紫外線吸収剤;立体障害ピペリジン化合物(例えば、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製の「チヌビン(登録商標)123」、「チヌビン144」、「チヌビン765」等)等の添加型の紫外線安定剤;塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等の他の樹脂;レベリング剤、酸化防止剤、タルク等の充填剤、防錆剤、蛍光性増白剤、酸化防止剤、帯電防止剤、顔料、染料、増粘剤、コロイダルシリカ、アルミナゾル等の無機微粒子やポリメチルメタクリレート系のアクリル系微粒子、成膜助剤等の塗料分野で一般的な添加剤が挙げられる。これらの他の添加成分は、紫外線吸収層における本発明の紫外線吸収性ポリマー量が50質量%以上(より好ましくは80質量%以上)になるように使用することが望ましい。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物は、フィルム、板、繊維等の成形体そのものや成形体表面に塗工された機能性膜等に、耐候性を付与するために、成形体表面に、機能性膜を介してまたは介さずに塗工され、これにより、紫外線吸収層を備えた積層体を得ることができる。このとき、用い得る成形体(基材)として最適なのは、紫外線により劣化し易い樹脂であり、このような樹脂基材こそが本発明の紫外線吸収層を必要とするからである。紫外線により劣化するとは、紫外線により主鎖が切断して分子量が低下したり、逆に架橋によってゲルが形成する等の化学構造の変化により、機械強度・透明性低下あるいは黄変等の物性低下を起こすことをいう。
このような樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ABS系樹脂、ポリスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂等が挙げられる。また、トリアセチルセルロース、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンサルファイド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂等に適用してもよい。さらには、「ARTON(登録商標)」(JSR社製)、「ZEONEX(登録商標)」(日本ゼオン社製)、「OPTREZ(登録商標)」(日立化成社製)などの光学用樹脂等に適用してもよい。中でも、安価で軽くて丈夫でかつ透明性に優れたポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
さらに、下記式(5)で示されるラクトン構造を有するポリマーに適用することもできる。
(式中、R25、R26およびR27は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜20の有機残基を表す。なお、有機残基は酸素原子を含んでいてもよい。)上記有機残基としては、炭素数1〜20のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキレン基、芳香環等を挙げることができる。
上記成形体の形状や製法はどのようなものでもよく、特に限定はないが、汎用性の高いものは、平板状や曲板状、波板状等の板状あるいはフィルム状のものである。上記樹脂から成形体を形成する際には、従来公知の添加剤が添加されていてもよい。また、木目印刷等の印刷を施した意匠性のある樹脂基材を使用することも可能である。さらに、ガラス等の無機質透明基材で作られた容器等の内容物を紫外線から守る目的で、無機質透明基材の表側に紫外線吸収層を設けることもできる。
紫外線吸収性ポリマー組成物を成形体に塗布する方法としては、浸漬、吹き付け、刷毛塗り、カーテンフローコート、グラビアコート、ロールコート、スピンコート、バーコート等の公知の塗工方法がいずれも採用可能である。
紫外線吸収層の紫外線吸収性能は、層の厚みと、Lambert−Beerの法則により、ポリマーに導入されている紫外線吸収性基の量、すなわち重合の際の紫外線吸収性モノマーの使用量に依存する。従って、ポリマー中の紫外線吸収性基の量と、紫外線吸収層に要求される耐候性や紫外線吸収性能を勘案して、紫外線吸収層の厚さを決定すればよい。通常、0.5〜500μmの範囲内である。厚さが500μmを超えると、紫外線吸収性能が飽和してコスト的に無駄である。逆に厚さが0.5μm未満では、成形体上へ均一に塗工するのが困難であり、紫外線吸収性能も不充分になるおそれがある。より好ましい厚さの範囲は1〜300μm、さらに好ましくは2〜50μmである。
本発明の組成物を成形体に薄膜状に塗布して紫外線吸収層を形成するときの乾燥温度は、通常、室温(あるいは外気温)〜200℃で乾燥させるのが好ましい。
本発明の紫外線吸収層積層体は、成形体と紫外線吸収層(成形体と紫外線吸収層との間に他の層があっても構わない)の積層構造である場合、紫外線吸収層が耐水性・強度・耐候性等種々の特性に優れているものであるため、このまま種々の用途に活用することができるが、最表面に、ハードコート層を備える構造のものであってもよい。ハードコート層は、高硬度で耐擦傷性に優れた塗膜を形成することのできる樹脂を用いて形成することが好ましく、このような樹脂であれば特に限定されないが、例えば、特開2000−177070号公報で開示されているようなシリコーン系硬化性樹脂や有機系硬化性樹脂等が好ましく使用できる。
以下、実施例および比較例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるわけではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更して実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。なお下記実施例および比較例において、「部」および「%」とあるのは、それぞれ質量部および質量%を表す。
合成例A(非重合性高分子型界面活性剤(酸性ポリマー〔1〕の合成))
撹拌機、還流冷却機、窒素ガス導入管、温度計および滴下ロートを備えたセパラブルフラスコに、イソプロピルアルコール257.4部を仕込み、窒素ガスを導入して撹拌しながら82℃まで内温を上げて、10分間還流させた。別途、アクリル酸182部、アクリル酸ラウリル42.6部、n−ドデシルメルカプタン36部、イソプロピルアルコール2.2部に2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.15部を溶解させたもの、イソプロピルアルコール6部を混合し、得られた混合物を3時間かけてフラスコに滴下して重合反応を行った。滴下終了後、内温87℃で1時間撹拌を維持して熟成させた。固形分が46.0%以上であることを確認した後、ストリッピング操作を行い、イソプロピルアルコールを除去しながら、脱イオン水774部と25%アンモニア水132部を添加した。酸性ポリマー〔1〕の水溶液が得られた。この水溶液の固形分は20%で、pHは6.0であった。
合成例1(水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物の合成)
撹拌機、還流冷却機、窒素ガス導入管、温度計および滴下ロートを備えたセパラブルフラスコに、シクロヘキシルメタクリレート9.7部、2−エチルヘキシルアクリレート31.3部、ヒドロキシエチルメタクリレート2.0部、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(ADEKA社製「アデカスタブ(登録商標)LA−82」;紫外線安定性モノマー)2.0部を仕込み、窒素ガスを導入して撹拌した。その後、粉体の2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール(以下、UVA−1とする)を55.0部添加して、さらに撹拌を続けた。
次いで、酸性ポリマー〔1〕の20%水溶液を10.0部、重合性アニオン型界面活性剤として、「アデカリアソープSR−10」(ADEKA社製)の25%水溶液を40.0部、25%アンモニア水0.8部および脱イオン水220.5部を上記フラスコに加え、加熱しながら、80〜85℃で1時間撹拌した。粉体であったUVA−1が全て溶解したことを目視にて確認した後、80℃に調温した。2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10%水溶液3.0部を、液中フィードで約30秒以内で添加し、重合を開始させた。初期発熱を95℃以下に抑えながら30分程度経過した後80〜85℃に調温し、その後約2時間熟成した後、冷却した。300メッシュ金網で濾過したところ、凝集物が1.21部生成していた。この水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物No.1の固形分は30.1%、平均粒径は48nmであった。また、25℃に調温したポリマー組成物No.1のpHをデジタルpHメータ(堀場製作所製)で測定したところ、8.5であった。
なお、固形分は、アルミ皿に水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を約1g取り、110℃で1時間、熱風乾燥機内で乾燥する前後の質量を精秤して算出した値である。また、平均粒径は、Particle Sizing System社製の「NICOMP MODEL 380」を用いて測定した。解析方法は、VOLUME Weighted GAUSSIAN DISTRIBUTION Analysis(Solid Particle)を採用した。
合成例2〜8、比較用合成例9〜20
表1〜3に示したように、各種組成を変更した以外は、合成例1と同様にして、水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物No.2〜20を合成した。No.1も含めて以下の評価を行い、重合安定性の結果は表1〜4に、その他の特性の評価結果は表4に示した。
[重合安定性]
水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を、予め計量した300メッシュ金網によって濾過した。濾取された凝集物を金網ごと熱風乾燥機内で110℃で3時間乾燥し、再度計量して、凝集物量を算出した。凝集物が0.00〜0.10部の場合を◎◎、凝集物が0.11〜0.50部の場合を◎、凝集物が0.51〜1.50部の場合を○、凝集物が1.51〜3.00部の場合を△、凝集物が3.01〜5.00部の場合を×、凝集物が5.01部以上の場合を××とした。
[塗工性]
水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を、バーコーター♯30で乾燥後の膜厚が11.7μmになるようにガラス板(7cm×15cm;以下同じ)上に塗工し、これを110℃の熱風乾燥機内の水平なガラス板上に載置し、3分間乾燥する。その後、乾燥機から取りだして、室温(25℃)でしばらく静置した後、塗膜状態を目視で観察した。ハジキ・シワ・ワキ(気泡のようなもの)等の欠陥が全くなく、膜の縮みも認められないものを◎、上記欠陥がわずかに認められ、膜の縮みが塗布幅(7cm)の10%以内のものを○、上記欠陥が確認でき、膜の縮みが塗布幅(7cm)の30%以内のものを△、上記欠陥が塗膜全面に確認でき、膜の縮みが塗布幅(7cm)の50%以内のものを×とした。
[粒径5μm以上の粗大粒子の有無]
保留粒子径5μm、捕集効率80%の定性濾紙No.2を用いて、水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物の自然濾過を行う。濾過後のポリマー組成物を、バーコーター♯12で乾燥後の膜厚が4.7μmになるようにガラス板上に塗工し、これを110℃の熱風乾燥機内の水平なガラス板上に載置し、3分間乾燥する。その後、乾燥機から取りだして、室温(25℃)で静置した後、粒径5μm以上の粗大粒子の存在を目視で確認した。ガラス板上の塗膜全体に亘って粗大粒子ゼロの場合を◎、3個以内を○、4〜10個を△、全面に粗大粒子がある場合を×とした。縮んだ塗膜の場合もその塗膜全体を見て(以下、同じ)、上記基準で判定した。
[耐汚染性]
水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を、バーコーター♯30で乾燥後の膜厚が11.7μmになるようにガラス板上に塗工し、これを110℃の熱風乾燥機内の水平なガラス板上に載置し、3分間乾燥する。その後、乾燥機から取りだして、室温(25℃)で静置した後、2液型エポキシ樹脂で塗膜の四辺をシールし、塗膜とガラス板の隙間に水が入るのを防いだ。この試料を、23℃、65%RHの恒温恒湿室に1日静置してから、0.05%のカーボンブラック粒子が分散している懸濁液を、試料の塗膜面に、刷毛で1回塗布し、50℃で1時間乾燥させた。次いで、塗膜面を流水に当てながら、刷毛で30回こすって洗浄した。室温で乾燥させた後、表面の汚れ状態を目視で観察した。塗膜に汚染が全く認められず、透明性のあるものを◎、わずかに汚染が認められ部分的に黒っぽいが、透明性は維持しているものを○、汚染があって全体的に黒っぽいが、透明性がある程度維持され、ガラス板の下側に新聞紙を置いたときに小さい文字が判別できるものを△、汚染があって全体的に黒っぽく、透明性もなく、ガラス板の下側の新聞紙の文字が見えにくいものを×とした。
[耐ブロッキング性]
水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を、バーコーター♯30で乾燥後の膜厚が11.7μmになるようにガラス板上に塗工し、これを110℃の熱風乾燥機内の水平なガラス板上に載置し、3分間乾燥する。この試料を、23℃、65%RHの恒温恒湿室に1日静置する。この試料の上に、ガーゼ1枚(日本薬局方のガーゼ:タイプ1:萬星衛生材料社から入手)、ガラス板(カバーガラス;2cm×2cm)、錘(400g)をこの順序に重ねて載せ、50℃の熱風乾燥機中で10分間加温した。その後、乾燥機から取りだして、室温(25℃)で1時間静置し、錘とカバーガラスを取り除いた後、ガーゼを手で剥離した。そのときの状態を次の基準で評価した。ガーゼを剥離する際に速やかに剥がれ、ガーゼ痕が塗膜に認められないものを◎、ガーゼを剥離する際に少し抵抗があるがきれいに剥がれ、ガーゼ痕が塗膜に認められないものを○、ガーゼを剥離する際にかなり抵抗があり、ガーゼ痕がはっきりと認められるものを△、ガーゼを剥離する際に糸くずが塗膜に残ってしまうものを×とした。
[耐水性]
水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を、バーコーター♯30で乾燥後の膜厚が11.7μmになるようにガラス板上に塗工し、これを110℃の熱風乾燥機内の水平なガラス板上に載置し、3分間乾燥する。この試料を、23℃、65%RHの恒温恒湿室に1日静置した後、ガラスピペットで脱イオン水を塗膜に1滴たらし、塗膜状態を次の基準で評価した。全く異常のないものを◎、わずかに蛍光を示すが、透明性は維持されているものを○、白化傾向が認められ、ガラス板の下側の新聞紙の小さな文字が見えにくいものを△、白化傾向が認められ、水滴が蒸発した後に、塗膜に水滴痕が認められるものを×とした。
[耐候性(標準)]
ガラス板(30cm×30cm)の上に膜固定用のポリ塩化ビニルフィルム(20cm×30cm;厚み100μm)を載置し、フィルムの4隅をセロハンテープでガラス板に貼り付けて、その上に、水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物をバーコーター♯12で乾燥後の膜厚が4.7μmになるように塗工し、これを80℃の熱風乾燥機内の水平なガラス板上に載置し、3分間乾燥する。この試料を、室温で1時間静置した後、塗膜を塗工したフィルムをガラス板上から剥離した。このフィルムの裏面の端、約1cmに両面テープを貼り付けてガラス板に載せて1kg荷重のローラーを1往復させて圧着し、紫外線劣化促進試験機(「アイスーパーUVテスター UV−W131」:岩崎電気社製)にセットして、60℃、50%RHの雰囲気下で、120mW/cm2の紫外線を50時間連続照射した。照射後の塗膜外観を目視で観察し、次の基準で評価した。全く異常のないものを◎、わずかに着色したものを○、半分程度着色したものを△、全面着色したものを×とした。
また、上記と同様にして、乾燥後の膜厚が2μmになるように塗工したものについても、同様に耐候性を評価した。
[伸張後耐候性]
耐候性(標準)の場合と同様にして塗膜を形成し、ポリ塩化ビニルフィルムから剥がし取った。この剥がした塗膜を、引張試験機(「オートグラフAGS100D」:島津製作所製)により、50℃雰囲気下、引張速度5mm/minで100%引張って固定し、1時間放置した。その後、試験機から伸張後の塗膜を取り外し、耐候性(標準)と同様にして、50時間の紫外線照射を行った。上記と同様の基準で塗膜外観を評価した。
表1〜3中の略語は、下記の意味である。
UVA−1:2−〔2−ヒドロキシ−5−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール
UVA−2:2−〔2’−ヒドロキシ−3’−メタクリロイルアミノメチル−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール
LA82:4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(ADEKA社製;「アデカスタブ(登録商標)LA82」)
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
MMA:メチルメタクリレート
BA:ブチルアクリレート
SR−10:重合性アニオン型界面活性剤(ADEKA社製;「アデカリアソープSR−10」)
PVA:ポリビニルアルコール(クラレ社製;PVA−CST;鹸化度95.5〜96.5)
GMA:グリシジルメタクリレート(ヒドロキシル基と反応するため架橋性モノマーに該当する)
DVB:ジビニルベンゼン
TMPTMA:トリメチロールプロパントリメタクリレート
表4から明らかなように、本発明実施例は各特性の全てにおいて優れていたが、比較例ではいずれか一つ以上の特性に欠点があることが確認できた。
合成例21〜25および比較用合成例26〜27
表5に示したように、各種組成を変更した以外は、合成例1と同様にして、水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物No.21〜27を合成した。上記合成例1と同様にして各種評価を行い、重合安定性の結果は表5〜6に、その他の特性の評価結果は表6に示した。
表5中の「TS−230E」は、非重合性低分子型界面活性剤(ADEKA社製;「アデカコール(登録商標)TS−230E」;リン酸エステル系界面活性剤)である。
比較用合成例28
予め、ガラス容器に、シクロヘキシルメタクリレート4.0部、2−エチルヘキシルアクリレート32.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート2.0部、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(前出のADEKA社製「アデカスタブ(登録商標)LA−82」;紫外線安定性モノマー)2.0部、重合性アニオン型界面活性剤としての「アデカリアソープSR−10」(ADEKA社製)5.0部と、脱イオン水40部を入れ、よく撹拌して乳化させ、プレエマルションを作製した。
撹拌機、還流冷却機、窒素ガス導入管、温度計および滴下ロートを備えたセパラブルフラスコに、粉体の2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール(UVA−1)を60.0部と、上記「アデカリアソープSR−10」(ADEKA社製)15.0部、上記「アデカコール(登録商標)TS−230E」(ADEKA社製)25.0部、25%アンモニア水3.3部および脱イオン水271.4部を加えた。フラスコ内に窒素ガスを導入し、撹拌しながら95℃まで昇温し、この温度で30分間撹拌を続け、乳化分散させた。粉体であったUVA−1が全て溶解したことを目視にて確認した後、90〜92℃に調温した。
続いて前記プレエマルションを60分間で滴下し、同時並行に、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10%水溶液3.0部を、液中フィードで60分掛けて添加し、重合を開始させた。重合開始剤添加後、すぐに、内容物が乳濁色から透明な青白色に変化し、約3〜4℃の発熱が認められた。プレエマルションはほとんどフラスコ内に滴下されていない状態での変化および発熱であることから、UVA−1を主成分としたポリマーが初期に生成したものと思われる。
滴下終了後、約2時間熟成した後、冷却した。300メッシュ金網で濾過したところ、凝集物が0.15部生成していた。この水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物No.28の固形分は30.2%、平均粒径は60nmであった。また、25℃に調温したポリマー組成物No.28のpHは、6.5であった。
ガラス瓶に上記組成物No.28を300部サンプリングした後、数時間静置後、状態を観察すると、液面付近とガラス瓶の底に茶色い粗大粒子が浮遊および沈降していた。このポリマー組成物No.28を、保留粒子径5μm、捕集効率80%の定性濾紙No.2を用いて、自然濾過させ、濾物を加熱乾燥したところ、0.4部の粗大粒子が残存した。濾液の方の組成物No.28をガラス瓶に入れて約1ヶ月室温に静置して状態を観察すると、ガラス瓶の底に肉眼で識別できる茶色の粗大粒子がわずかに沈降しているのが確認された。各種特性結果を表5および表6に示した。
比較用合成例29
予め、ガラス容器に、シクロヘキシルメタクリレート4.0部、2−エチルヘキシルアクリレート32.0部、ヒドロキシエチルメタクリレート2.0部、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン(前出のADEKA社製「アデカスタブ(登録商標)LA−82」;紫外線安定性モノマー)2.0部、非重合性アニオン型で低分子界面活性剤である「レベノールWZ」(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム;花王社製)1.12部と、脱イオン水32.4部を入れ、よく撹拌して乳化させ、プレエマルションを作製した。
撹拌機、還流冷却機、窒素ガス導入管、温度計および滴下ロートを備えたセパラブルフラスコに、粉体の2−〔2’−ヒドロキシ−5’−(メタクリロイルオキシエチル)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾール(UVA−1)を60.0部と、非重合性ノニオン型で低分子界面活性剤である「エマルゲン(登録商標)920」(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル;花王社製)10.0部、上記「アデカコール(登録商標)TS−230E」(ADEKA社製)25.0部、25%アンモニア水3.3部および脱イオン水238.4部を加えた。フラスコ内に窒素ガスを導入し、撹拌しながら95℃まで昇温し、この温度で30分間撹拌を続け、乳化分散させた。粉体であったUVA−1が全て溶解したことを目視にて確認した後、90〜92℃に調温した。
続いて前記プレエマルションを60分間で滴下し、同時並行に、2,2−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩の10%水溶液3.0部を、液中フィードで60分掛けて添加し、重合を開始させた。滴下開始後徐々に凝集物が増え、滴下終了時には、撹拌羽根の全面に凝集物が塊状に付着して重合継続が困難となったため、重合を途中で停止した。
実施例9〜12では、非重合性高分子型界面活性剤を用いずに、非重合性低分子型界面活性剤を用いたが、非常に優れた重合安定性を示した。また、いずれの実施例も、各特性において良好な結果を示した。比較例13は重合安定性は優れていたが、耐ブロッキング性や、過酷な耐候性試験では、劣っていることがわかった。比較例14(合成例27)では、紫外線吸収性モノマー量が多すぎた結果、重合初期から凝集物が非常に多く発生したため、重合を中止した。比較例15は重合安定性は優れていたが、粗大粒子が認められたり、耐ブロッキング性、耐候性等が劣っていた。比較例16によると、プレエマルション法では重合が困難なことがわかった。
本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物は、有機溶媒による環境汚染を防ぎ、種々の素材からなる成形体に、優れた耐候性を長期に亘って付与することができる。
従って、本発明の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物は、内容物や成形体(基材)を紫外線から保護するための劣化保護用途、例えば、薬品・食品等を包装する材料やガラス瓶等に紫外線吸収層を形成するためのコーティング剤として利用可能である。また、染料等の色素の退色防止用コーティング剤としてや、フッ素樹脂フィルム等のプラスチック基材同士を貼り合わせする際の粘着剤や接着剤、あるいはシリコーン系やアクリル系のハードコート層用のプライマーとしても使用できる。さらには、耐候性記録液、繊維処理剤、絶縁素子や表示素子の絶縁用コーティング剤としても用い得る。
本発明の紫外線吸収層積層体(「フィルム」と表現される積層体も含む)は、記録材料(可逆性感熱用、溶融転写用、昇華転写用、インクジェット用、感熱用、ICカード、ICタグ等)、薬品・食品等の包装材、太陽電池用バックシート、マーキングフィルム、感光性樹脂板、粘着シート、色素増感型太陽電池、高分子固体電解質、紫外線吸収絶縁膜、各種光学フィルム(偏光板保護フィルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム等)、建築材料用フィルム(ガラス飛散防止フィルム、化粧シート、窓用フィルム)、屋内外のオーバーレイ用フィルム(表示材料、電飾看板)、シュリンクフィルム等として利用可能である。

Claims (8)

  1. 成形体表面に紫外線吸収層を形成するために用いられる水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物であって、25℃で固体状のベンゾトリアゾール系紫外線吸収性モノマー51〜85質量%と、この紫外線吸収性モノマーとの共重合が可能でかつ架橋性モノマー以外のモノマー49〜15質量%からなるモノマー混合物から乳化重合により合成される紫外線吸収性ポリマー、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して10〜25質量部の重合性アニオン型界面活性剤のα−スルホ−ω−(1−(アルコキシ)メチル−2−(2−プロペニルオキシ)エトキシ)−ポリ(オキシ−1,2−エタンジイル)硫酸エステルアンモニウム塩、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して0.1〜50質量部の非重合性界面活性剤、および水を含むことを特徴とする水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物。
  2. 非重合性界面活性剤の一部として、ポリビニルアルコールを、紫外線吸収性ポリマー100質量部に対して0.1〜1.0質量部含むものである請求項1に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物。
  3. 上記紫外線吸収性ポリマーの平均粒径が30〜80nmである請求項1または2に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物。
  4. 上記モノマー混合物が、紫外線安定性モノマーを含むものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物。
  5. 上記非重合性界面活性剤が、不飽和カルボン酸を必須成分として含むモノマー混合物を、炭素数が6〜18のアルキルメルカプタンの存在下で重合して得られる酸価が200以上の水溶性または水分散性の酸性ポリマーを含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物。
  6. アルキルフェノール系界面活性剤およびポリオキシエチレンアルキルエーテル系界面活性剤を含まない請求項1〜5のいずれか1項に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を成形体表面に塗布することにより得られたものであることを特徴とする紫外線吸収層積層体。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物を製造する方法であって、反応容器内に、重合開始剤以外の原料を全て一括して仕込み、80℃以上に加温して紫外線吸収性モノマーを他のモノマーに溶解させた後に、重合開始剤を添加することを特徴とする水分散型紫外線吸収性ポリマー組成物の製造方法。
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