JP2016089456A - 車両用開閉体制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標速度に対する高い追従性を確保しつつ移動速度のハンチングを抑えて安定的に開閉体を開閉動作させることのできる車両用開閉体制御装置を提供すること。【解決手段】車両用開閉体制御装置としてのパワースライドドア装置は、開閉体としてのスライドドアを駆動する駆動装置と、この駆動装置の作動を制御する制御装置と、を備える。また、制御装置は、速度フィードバック制御の実行によりスライドドアの移動速度を制御しつつ当該スライドドアを開閉動作方向の何れかに移動させる。更に、制御装置は、スライドドアの移動行程に複数の特性制御領域(α1,α2,β,γ)を設定する。そして、これらの特性制御領域毎に、その速度フィードバック制御の制御特性を変更する。【選択図】図3

Description

本発明は、車両用開閉体制御装置に関するものである。
従来、駆動源を有して車両の開閉体を移動させる車両用の開閉体制御装置には、例えば、特許文献1に記載のパワースライドドア装置のように、全開位置と全閉位置との間で開閉体を移動させる際、その移動位置に応じて開閉体の速度を制御するものがある。そして、その目標速度に実際の移動速度を追従させる速度フィードバック制御の導入によって、例えば、外部入力の印加や車両の傾き等、外乱の影響を抑えることができる。
特開2011−236697号公報
しかしながら、スライドドアのような重量物を開閉体とする場合、その制御特性の最適化は困難なものとなる。即ち、目標速度に対する追従性を向上させるべく応答性を高くすることで、その移動速度にハンチングが生じやすくなる。そして、安定性を重視して応答性を低く設定した場合には、その目標速度に対する追従性が低下するという問題があることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、目標速度に対する高い追従性を確保しつつ移動速度のハンチングを抑えて安定的に開閉体を開閉動作させることのできる車両用開閉体制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用開閉体制御装置は、車両の開閉体を駆動する駆動装置と、前記駆動装置の作動を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、速度フィードバック制御の実行により前記開閉体の移動速度を制御しつつ該開閉体を移動させるとともに、前記開閉体の移動行程に複数の特性制御領域を設定して該特性制御領域毎に前記速度フィードバック制御の制御特性を変更することが好ましい。
上記構成によれば、開閉体が各特性制御領域を通過する際に生ずる速度変化の特徴に応じた最適な制御特性を、これらの特性制御領域毎に設定することが可能になる。そして、これにより、目標速度に対する高い追従性を確保しつつ、その移動速度のハンチングを抑えて安定的に開閉体を開閉動作させることができる。
上記課題を解決する車両用開閉体制御装置は、前記制御装置は、前記開閉体の移動速度を一定に保持する定常区間に対応する定常時特性制御領域と、前記開閉体の移動速度を漸次変化させる変速区間に対応する変速時特性制御領域と、を設定し、前記変速時特性制御領域においては、前記定常時制御領域よりも前記速度フィードバック制御の応答性を高くすることが好ましい。
上記構成によれば、定常区間における移動速度のハンチングを抑えつつ、変速区間においては、その漸次変更される目標速度に対する高い追従性を確保することができる。
上記課題を解決する車両用開閉体制御装置は、前記変速時特性制御領域は、前記開閉体を減速させる減速区間に対応するものであることが好ましい。
即ち、車両用の開閉体においては、減速動作の円滑さが、その操作フィーリングや質感等、利用者の感覚的な評価に影響を与えやすい傾向がある。そして、上記構成によれば、円滑な開閉体の減速動作を担保して、その商品性の向上を図ることができる。
上記課題を解決する車両用開閉体制御装置は、前記開閉体の移動経路には、湾曲部が設定されるものであって、前記制御装置は、前記開閉体が前記湾曲部を通過する湾曲部通過区間に対応する湾曲部通過時特性制御領域を設定し、前記湾曲部通過時特性制御領域においては、該湾曲部通過時特性制御領域に到達する前よりも前記速度フィードバック制御の応答性を低くすることが好ましい。
即ち、移動経路に設定された湾曲部を開閉体が通過する際には、遠心力に基づき当該開閉体の移動速度が上昇することで、その目標速度と移動速度との間に乖離が生じやすくなっている。そして、この目標速度に対する移動速度の乖離に基づき過大な制御出力が発生することで、その移動経路の湾曲部を開閉体が通過した後、開閉体の移動速度にオーバーシュートが発生し、これにより、その開閉体の移動速度にハンチングが生ずるおそれがある。
しかしながら、上記構成によれば、湾曲部通過時特性制御領域における速度フィードバック制御の応答性を低く抑えることで、遠心力の発生を要因とした目標速度に対する移動速度の乖離に基づく過大な制御出力の発生を抑制することができる。そして、これにより、その移動経路の湾曲部を通過した後のオーバーシュート、及びこれに起因した移動速度のハンチングを抑えることができる。その結果、より安定的に、その開閉体の移動速度を制御することができる。
上記課題を解決する車両用開閉体制御装置は、前記湾曲部通過時特性制御領域は、前記開閉体を減速させる減速区間及び該減速区間において減速した前記開閉体の移動速度を一定に保持する定常区間に跨る前記湾曲部通過区間に対応して設定されることが好ましい。
即ち、車両用の開閉体においては、減速動作の円滑さとともに、その減速後の安定的な定常動作もまた、利用者の感覚的な評価に影響を与えやすい傾向がある。しかしながら、上記構成によれば、その減速区間において減速した開閉体の移動速度を、その後の定常区間において、より安定的に保持することができる。そして、これにより、その商品性の向上を図ることができる。
上記課題を解決する車両用開閉体制御装置は、前記制御装置は、制御周期の変更により前記速度フィードバック制御の制御特性を変更することが好ましい。
即ち、速度フィードバック制御の制御周期を長く設定することより、安定性を高めて移動速度のハンチングを抑えることができ、その制御周期を短く設定することにより、応答性を高めて目標速度に対する移動速度の追従性を高めることができる。また、制御周期の変更により速度フィードバック制御の制御特性を変更する構成を採用することで、比較的簡単な処理でフィードバック制御の制御特性を変更することができる。そして、これにより、その制御内容の複雑化やデータ量の増大を抑えて、低コスト化を図ることができる。
本発明によれば、目標速度に対する高い追従性を確保しつつ移動速度のハンチングを抑えて安定的に開閉体を開閉動作させることができる。
パワースライドドア装置の概略構成図。 車体側面に設けられたガイドレール及び当該ガイドレールが形成するスライドドアの移動経路を示す図。 スライドドアの移動行程に設定される複数の特性制御領域、及びこれらの制御領域毎に変更される速度フィードバック制御の制御周期を示す図。 スライドドア開閉駆動制御の処理手順を示すフローチャート。 制御特性決定処理(変更制御)の処理手順を示すフローチャート。 別例の制御特性決定処理(変更制御)の処理手順を示すフローチャート。 別例の制御特性決定処理(変更制御)の処理手順を示すフローチャート。
以下、車両用開閉体制御装置をパワースライドドア装置に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、スライドドア1は、図示しない車両の側面に支持されて前後方向に移動することにより、その車両の側面に設けられたドア開口部を開閉する。具体的には、このスライドドア1は、車両前方側(同図中、左側)に移動することにより、そのドア開口部を閉塞する全閉状態となり、車両後方側(同図中、右側)に移動することにより、そのドア開口部を介して乗員が乗降可能な全開状態となるように構成されている。そして、このスライドドア1には、当該スライドドア1を開閉操作するためのアウトサイドドアハンドル3a及びインサイドドアハンドル3bが設けられている。
また、このスライドドア1には、複数のロック装置5が設けられている。尚、このスライドドア1には、当該スライドドア1を全閉位置で拘束する全閉ロックとしてのフロントロック5a及びリアロック5bが設けられている。更に、このスライドドア1には、当該スライドドア1を全開位置で拘束するための全開ロック5cが設けられている。そして、本実施形態のスライドドア1において、これらの各ロック装置(ラッチ機構)5は、リモコン6を介してドアハンドル3に連結されている。
即ち、本実施形態のスライドドア1は、そのドアハンドル3を操作することにより、これら各ロック装置5による拘束状態が解除されるようになっている。そして、そのドアハンドル3を把持部として、手動により開閉動作させることが可能となっている。
また、本実施形態のスライドドア1は、車室内に設けられた操作スイッチ、或いは携帯機等を乗員が操作することにより、遠隔操作によっても、その各ロック装置5による拘束状態を解除することが可能になっている。更に、本実施形態のスライドドア1には、モータ10を駆動源とする駆動装置11と、そのモータ10に対する駆動電力の供給を通じて駆動装置11の作動を制御する制御装置12と、が設けられている。そして、本実施形態では、これにより、そのモータ10の駆動力に基づきスライドドア1を開閉動作させることが可能なパワースライドドア装置20が形成されるようになっている。
詳述すると、図2に示すように、車体側面21には、車両前後方向(図2中、左右方向)に延びるガイドレール(センターレール)22が設けられている。具体的には、本実施形態のガイドレール22は、その車両前方側(同図中、左側)の端部が車幅方向内側(同図中、上側)に向かって湾曲した形状を有している。また、このガイドレール22には、当該ガイドレール22が形成する軌道上を転動するガイドローラー23を有したガイドローラユニット24が設けられている。そして、本実施形態のスライドドア1は、このガイドローラユニット24を介して車体側面21に支持されることにより、そのガイドレール22の延伸方向に沿うようにして車両前後方向に移動することが可能となっている。
即ち、本実施形態のスライドドア1は、車両前方側に移動した全閉位置(図2中、二点鎖線に示す位置)においては、そのガイドレール22が設けられた車体側面21に対して意匠面1sが略面一となるように配置される。また、ガイドレール22が形成するスライドドア1の移動経路25には、そのガイドレール22の形状に基づいた湾曲部25aが設定されている。そして、本実施形態のスライドドア1は、これにより、その開作動時に移動する車両後方側(図2中、右側)の位置においては、車体側面21よりも車幅方向車外側(同図中、下側)に配置されることで、当該車体側面21に対して干渉しない構成になっている。
一方、図1に示すように、本実施形態の駆動装置11は、モータ10の駆動力に基づき回転するドラム装置30を備えている。そして、本実施形態の駆動装置11は、このドラム装置30が巻き取り可能な駆動ケーブル(図示略)を介してスライドドア1を開閉駆動する周知の構成を有している。
また、本実施形態の制御装置12には、ドアハンドル3や車室内、或いは携帯機等に設けられた操作入力部31の出力信号(操作入力信号Sc)が入力されるようになっている。即ち、本実施形態の制御装置12は、この操作入力信号Scに基づいて、利用者によるスライドドア1の開閉動作要求を検知する。そして、その要求された動作方向にスライドドア1を移動させるべく、駆動装置11の作動を制御する。
さらに詳述すると、本実施形態の駆動装置11には、そのドラム装置30の動作に同期したパルス信号Spを出力するパルスセンサ32が設けられている。そして、本実施形態の制御装置12は、このパルス信号Spに示されるパルス出力に基づいて、そのスライドドア1の移動位置X、及び移動速度Vを検出する。
また、この制御装置12に設けられた記憶部33内には、スライドドア1の開閉駆動制御を実行する際の目標速度V*が保持されている。そして、本実施形態の制御装置12は、この目標速度V*に検出されるスライドドア1の移動速度Vを追従させるべく、速度フィードバック制御を実行しつつ、そのスライドドア1を開動作方向又は閉動作方向に移動させる構成になっている。
詳述すると、図3に示すように、本実施形態の制御装置12は、スライドドア1の駆動形態毎に、そのスライドドア1の移動位置Xに対応するマップ形式で当該スライドドア1の目標速度V*を保持する。
例えば、この図3に示す駆動形態は、スライドドア1を全開位置Xoから全閉位置Xcまで移動させる「全開スライドドア全閉駆動時」のものである。具体的には、この駆動形態において、スライドドア1の目標速度V*は、その全開位置Xoに対応する移動位置X1から移動位置X3までの間、第1移動速度V1で一定となっている。尚、本実施形態のパワースライドドア装置20は、概ね、その閉動作方向に移動するスライドドア1が移動位置X2に達するまでの間に、そのスライドドア1の移動速度Vが目標速度V*である第1移動速度V1に到達するようになっている(増速区間Di1)。そして、この移動位置X2から移動位置X3までの間が、そのスライドドア1の移動速度Vを第1移動速度V1で一定に保持する定常区間Ds1となっている。
また、この図3に示す駆動形態において、移動位置X3から移動位置X5の間は、スライドドア1が閉動作方向に移動するに従って、その目標速度V*が第1移動速度V1から第2移動速度V2まで漸次低減される減速区間Ddとなっている。更に、この減速区間Ddに続く移動位置X5から移動位置X7までの間は、その目標速度V*が第2移動速度V2で一定、即ち減速区間Ddにおいて減速したスライドドア1の移動速度Vを第2移動速度V2で一定に保持する定常区間Ds2となっている。尚、本実施形態のパワースライドドア装置20において、この定常区間Ds2の終端となる移動位置X7は、その全閉位置Xcに対応する移動位置X8の近傍に設定されている。そして、この移動位置X7から移動位置X8までの間は、その目標速度V*(移動速度V)を第2移動速度V2から漸次増大させる増速区間Di2となっている。
更に、本実施形態の制御装置12は、このようなスライドドア1の移動行程、即ち図3に示す駆動形態においては全開位置Xoに対応する移動位置X1から全閉位置Xcに対応する移動位置X8までの間に、複数の特性制御領域(α1,α2,β,γ)を設定する。尚、本実施形態では、これらの各特性制御領域に関する情報は、上記目標速度V*と同様、そのスライドドア1の駆動形態毎に、当該スライドドア1の移動位置Xに対応するマップ形式で記憶部33内に保持されている。そして、本実施形態の制御装置12は、これらの特性制御領域毎に、その速度フィードバック制御の制御特性を変更する構成になっている。
さらに詳述すると、本実施形態の制御装置12は、スライドドア1の移動速度Vを第1移動速度V1で一定に保持する定常区間Ds1(X2〜X3)に対応する移動位置X1(全開位置Xo)から移動位置X3までの間を定常時特性制御領域α1として設定する。また、制御装置12は、スライドドア1の移動速度Vを第1移動速度V1から第2移動速度V2まで漸次低減させる減速区間Dd(X3〜X5)に対応する移動位置X3から移動位置X4までの間を変速時特性制御領域βとして設定する。そして、制御装置12は、スライドドア1の移動速度Vを第2移動速度V2で一定に保持する定常区間Ds2(X5〜X7)に対応する移動位置X5から移動位置X8(全閉位置Xc)までの間を定常時特性制御領域α2に設定する。
また、本実施形態の制御装置12は、スライドドア1が定常時特性制御領域α1,α2の何れかにある場合(X1〜X3,X5〜X8)には、制御周期T1で当該スライドドア1の速度フィードバック制御を実行する。更に、スライドドア1が変速時特性制御領域βにある場合(X3〜X4)には、制御周期T2で当該スライドドア1の速度フィードバック制御を実行する。そして、本実施形態の制御装置12は、これにより、これらの特性制御領域(α1,α2,β,γ)毎に、その制御特性の最適化を図る構成になっている。
即ち、速度フィードバック制御の制御特性は、その制御周期によって変化する。具体的には、制御周期を長く設定することより、安定性を高めて移動速度Vのハンチングを抑えることができる。そして、その制御周期を短く設定することにより、応答性を高めて目標速度V*に対する移動速度Vの追従性を高めることができる。
この点を踏まえ、本実施形態の制御装置12は、定常時特性制御領域α1,α2における制御周期T1を基本制御周期とし、変速時特性制御領域βにおいては、この基本制御周期となる制御周期T1よりも短い制御周期T2で、スライドドア1の速度フィードバック制御を実行する。そして、本実施形態では、これにより、その定常区間Ds1,Ds2における移動速度Vのハンチングを抑えつつ、減速区間Ddにおいては、その第1移動速度V1から第2移動速度V2まで漸次低減される目標速度V*に対する高い追従性を確保することが可能になっている。
また、本実施形態のパワースライドドア装置20において、移動位置X4から移動位置X6までの間は、ガイドレール22に沿って移動するスライドドア1が、その移動経路25に設定された湾曲部25a(図2参照)を通過する湾曲部通過区間Dpとなっている。
本実施形態の制御装置12は、この湾曲部通過区間Dp(X4〜X6)に対応する移動位置X4から移動位置X5までの間を湾曲部通過時特性制御領域γとして設定する。そして、この湾曲部通過時特性制御領域γにおいては、上記各定常時特性制御領域α1,α2と同じ制御周期T1でスライドドア1の速度フィードバック制御を実行する。
つまり、本実施形態の制御装置12は、この湾曲部通過時特性制御領域γにおいては、当該湾曲部通過時特性制御領域γに到達する前の変速時特性制御領域βにおける制御周期T2よりも長い制御周期T1に変更する。そして、これにより、その速度フィードバック制御の応答性を低くする構成になっている。
即ち、スライドドア1が移動経路25の湾曲部25aを通過する際には、その遠心力に基づきスライドドア1の移動速度Vが上昇する。このため、湾曲部通過区間Dpに重複する減速区間Ddの後半部分(X4〜X5)においては、そのスライドドア1の移動速度Vが下がり難い状態にある。つまり、その漸次低減される目標速度V*と実際の移動速度Vとの間に乖離が生ずることで、過大な制御出力(減速成分)が発生しやすくなっている。その結果、そのスライドドア1が移動経路25の湾曲部25aを通過した後(例えば、定常区間Ds2における移動位置X6の近傍)、スライドドア1の移動速度Vにオーバーシュートが発生し、これにより、そのスライドドア1の移動速度Vにハンチングが生ずるおそれがある。
この点を踏まえ、本実施形態の制御装置12は、この湾曲部通過時特性制御領域γにおいては、短周期に設定された変速時特性制御領域βにおける制御周期T2よりも長い制御周期T1に変更する。即ち、あえて速度フィードバック制御の応答性を低く抑えることにより、その遠心力の発生を要因とした目標速度V*と移動速度Vとの間の乖離に基づく過大な制御出力の発生を抑制する。そして、本実施形態の制御装置12は、これにより、そのスライドドア1が移動経路25の湾曲部25aを通過した後におけるオーバーシュートの発生を抑えることで、安定的に、その定常区間Ds2におけるスライドドア1の移動速度Vを第2移動速度V2で一定に保持することが可能となっている。
次に、上記のように構成された制御装置12が実行するスライドドア開閉駆動制御の処理手順について説明する。
図4のフローチャートに示すように、本実施形態の制御装置12は、操作入力信号Scに基づき利用者による開閉動作要求を検知し(ステップ101)、スライドドア1の開閉動作方向を決定することによって(ステップ102)、そのスライドドア開閉駆動制御(ステップ103〜ステップ110)を開始する。
詳述すると、本実施形態の制御装置12は、先ず、駆動装置11に設けられたパルスセンサ32から入力されるパルス信号Spに基づいて、スライドドア1の移動位置Xを検出する(ステップ103)。そして、その検出されたスライドドア1の移動位置Xに基づいて、スライドドア開閉駆動制御の制御周期を設定することにより、そのスライドドア1の駆動とともに実行する速度フィードバック制御の制御特性を決定する(ステップ104)。
図5のフローチャートに示すように、本実施形態の制御装置12は、この制御特性の決定処理(変更制御)において、その検出されたスライドドア1の移動位置Xが変速時特性制御領域β内にあるか否かを判定する(ステップ201)。そして、検出されたスライドドア1の移動位置Xが変速時特性制御領域β内にない場合(ステップ201:NO)には、基本制御周期となる制御周期T1を設定し(ステップ202)、その移動位置Xが変速時特性制御領域β内にある場合(ステップ201:YES)には、短制御周期となる制御周期T2に設定する(ステップ203)。
図4のフローチャートに示すように、本実施形態の制御装置12は、次に、パルスセンサ32から入力されるパルス信号Spに基づいて、スライドドア1の移動速度Vを検出する(ステップ105)。また、制御装置12は、その記憶部33に保持された目標速度V*の読出を実行する(ステップ106)。そして、本実施形態の制御装置12は、その検出される実際の移動速度Vを目標速度V*に追従させるべく、速度フィードバック制御を実行することにより、駆動装置11の作動を制御して、その開閉動作方向の何れかにスライドドア1を移動させる構成となっている(ステップ107)。
次に、制御装置12は、再びスライドドア1の移動位置Xの検出を実行し(ステップ108)、その検出されたスライドドア1の移動位置Xが目標位置(図3に示される駆動形態では全閉位置Xc)に到達したか否かを判定する(ステップ109)。そして、本実施形態の制御装置12は、そのスライドドア1の移動位置Xが目標位置に到達したと判定されるまで、上記ステップ103〜ステップ109の処理を繰り返す(ステップ109:NO)。
即ち、上記ステップ104において設定したスライドドア開閉駆動制御の制御周期は、このステップ103〜ステップ109の繰り返し周期であり、つまりは、ステップ107において実行される速度フィードバック制御の制御周期である。そして、本実施形態の制御装置12は、上記ステップ109において、スライドドア1の移動位置Xが目標位置に到達したと判定した場合(ステップ109:YES)に、その駆動装置11によるスライドドア1の開閉駆動を停止する(ステップ110)。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)車両用開閉体制御装置としてのパワースライドドア装置20は、開閉体としてのスライドドア1を駆動する駆動装置11と、この駆動装置11の作動を制御する制御装置12と、を備える。また、制御装置12は、速度フィードバック制御の実行によりスライドドア1の移動速度Vを制御しつつ当該スライドドア1を開閉動作方向の何れかに移動させる。更に、制御装置12は、スライドドア1の移動行程に複数の特性制御領域(α1,α2,β,γ)を設定する。そして、これらの特性制御領域毎に、その速度フィードバック制御の制御特性を変更する。
上記構成によれば、スライドドア1が各特性制御領域(α1,α2,β,γ)を通過する際に生ずる速度変化の特徴に応じた最適な制御特性を、これらの特性制御領域毎に設定することが可能になる。そして、これにより、目標速度V*に対する高い追従性を確保しつつ、その移動速度Vのハンチングを抑えて安定的にスライドドア1を開閉動作させることができる。
(2)制御装置12は、そのスライドドア1の移動行程に、当該スライドドア1の移動速度Vを第1移動速度V1で一定に保持する定常区間Ds1に対応する定常時特性制御領域α1、及びそのスライドドア1の移動速度Vを第2移動速度V2で一定に保持する定常区間Ds2に対応する定常時特性制御領域α2を設定する。また、制御装置12は、そのスライドドア1の移動行程に、当該スライドドア1の移動速度Vを第1移動速度V1から第2移動速度V2まで漸次低減させる減速区間Ddに対応する変速時特性制御領域βを設定する。そして、制御装置12は、スライドドア1が変速時特性制御領域βにある場合(X3〜X4)には、当該スライドドア1が各定常時特性制御領域α1,α2にある場合(X1〜X3,X6〜X8)における制御周期T1よりも短い制御周期T2で速度フィードバック制御を実行する。
即ち、速度フィードバック制御の制御周期を短く設定することにより、応答性を高めて目標速度V*に対する移動速度Vの追従性を高めることができる。従って、上記構成によれば、その定常区間Ds1,Ds2における移動速度Vのハンチングを抑えつつ、減速区間Ddにおいては、その漸次低減される目標速度V*に対する高い追従性を確保することができる。
特に、スライドドア1においては、減速動作の円滑さが、その操作フィーリングや質感等、利用者の感覚的な評価に影響を与えやすい傾向がある。そして、上記構成によれば、円滑なスライドドア1の減速動作を担保して、その商品性の向上を図ることができる。
更に、制御周期の変更により速度フィードバック制御の制御特性を変更する構成を採用することで、比較的簡単な処理でフィードバック制御の制御特性を変更することができる。そして、これにより、その制御内容の複雑化やデータ量の増大を抑えて、低コスト化を図ることができる。
(3)ガイドレール22に沿って移動するスライドドア1の移動経路25には、そのガイドレール22の形状に基づいた湾曲部25aが設定される。また、制御装置12は、その湾曲部25aをスライドドア1が通過する区間を、湾曲部通過区間Dpとして、この湾曲部通過区間Dpに対応する湾曲部通過時特性制御領域γをスライドドア1の移動工程に設定する。そして、この湾曲部通過時特性制御領域γにおいては、当該湾曲部通過時特性制御領域γに到達する前の制御周期T2よりも長い制御周期T1でスライドドア1の速度フィードバック制御を実行する。
即ち、移動経路25に設定された湾曲部25aをスライドドア1が通過する際には、遠心力に基づき当該スライドドア1の移動速度Vが上昇することで、その目標速度V*と移動速度Vとの間に乖離が生じやすくなっている。そして、この乖離により過大な制御出力が発生することで、その移動経路25の湾曲部25aをスライドドア1が通過した後、当該スライドドア1の移動速度Vにオーバーシュートが発生し、これにより、そのスライドドア1の移動速度Vにハンチングが生ずるおそれがある。
しかしながら、上記構成によれば、湾曲部通過時特性制御領域γにおいては、その制御周期の変更によって、速度フィードバック制御の応答性が低く抑えられる。そして、これにより、遠心力の発生を要因とする目標速度V*に対する移動速度Vの乖離に基づく過大な制御出力の発生を抑制することで、その移動経路25の湾曲部25aを通過した後のオーバーシュート、及びこれに起因した移動速度Vのハンチングを抑えることができる。その結果、より安定的に、そのスライドドア1の移動速度Vを制御することができる。
(4)湾曲部通過時特性制御領域γは、スライドドア1の移動速度Vを第1移動速度V1から第2移動速度V2まで漸次低減させる減速区間Dd及び当該減速区間Ddにおいて減速したスライドドア1の移動速度Vを一定に保持する定常区間Ds2に跨る湾曲部通過区間Dpに対応して設定される。
即ち、スライドドア1においては、減速動作の円滑さとともに、その減速後の安定的な定常動作もまた、利用者の感覚的な評価に影響を与えやすい傾向がある。この点、上記構成によれば、減速区間Ddにおいて減速した移動速度Vを、その後の定常区間Ds2において、より安定的に保持することができる。そして、これにより、その商品性の向上を図ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、車両の側面に設けられたスライドドア1を開閉作動させるパワースライドドア装置20に具体化した。しかし、これに限らず、スイング式のドア、或いは車両後部に設けられたバックドアやラゲッジドア等、その他のパワードア装置に適用してもよい。そして、サンルーフ装置やパワーウィンドウ装置等、ドア以外の開閉体を対象とする車両用開閉体制御装置に適用してもよい。
・上記実施形態では、駆動装置11(のドラム装置30)に設けられたパルスセンサ32が出力するパルス信号Spに基づいて、そのスライドドア1の移動位置X、及び移動速度Vを検出することとしたが、その検出方法については任意に変更してもよい。そして、その駆動装置11の構成についてもまた、任意に変更してもよい。
・上記実施形態では、パワースライドドア装置20による「全開スライドドア全閉駆動時」の駆動形態を例示し、この駆動形態において設定された特性制御領域(α1,α2,β,γ)、及びこれらの制御領域毎に速度フィードバック制御の制御周期(T1,T2)を変更することによる制御特性の変更制御について説明した(図3参照)。
しかし、これに限らず、スライドドア1の移動行程に対する特性制御領域の設定、及びその特性制御領域における制御特性の変更制御は、パワースライドドア装置20による他の駆動形態について実行してもよい。
例えば、スライドドア1を全閉位置Xcから全開位置Xoまで移動させる「全閉スライドドア全開駆動時」に適用してもよい。尚、この場合、図3中における移動位置X1の全開位置Xoと移動位置X8の全閉位置Xcとを入れ替えて、その湾曲部通過時特性制御領域γを設定した部分(X4〜X5)を、変速時特性制御領域βにするとよい。そして、半開状態で停止したスライドドア1を全開位置Xo又は全閉位置Xcに移動させる駆動形態に適用してもよい。
・また、上記実施形態では、スライドドア1の移動速度Vを漸次低減させる減速区間Ddを変速区間とし、この減速区間Ddに対応する変速時特性制御領域βを設定することとした。しかし、これに限らず、スライドドア1の移動速度Vを漸次上昇させる増速区間Di1,Di2を変速区間とし、これら各増速区間Di1,Di2の何れかに対応する変速時特性制御領域βを設定してもよい。
・更に、特性制御領域の設定については、必ずしも、その特性制御領域と当該特性制御領域の設定対象となる対応区間とが完全に一致していなくともよい。即ち、例えば、上記実施形態における各定常区間Ds1,Ds2と定常時特性制御領域α1との関係のように、その特性制御領域(α1)が設定対象となる対応区間(Ds1,Ds2)の全体を含むものであってもよい。また、減速区間Ddと変速時特性制御領域βとの関係や、湾曲部通過区間Dpと湾曲部通過時特性制御領域γとの関係のように、その設定対象となる対応区間(Dd,Dp)に特性制御領域(β,γ)の全てが含まれるものであってもよい。そして、その特性制御領域が設定対象となる対応区間の一部を含むものであってもよい。
・上記実施形態では、湾曲部通過時特性制御領域γにおいては、定常時特性制御領域α1,α2と同じ制御周期T1でスライドドア1の速度フィードバック制御を実行することとした。しかし、これに限らず、湾曲部通過時特性制御領域γに到達する前よりも応答性を低下させる、つまり変速時特性制御領域βにおける制御周期T2よりも長い制御周期に変更するものであれば、定常時特性制御領域α1,α2における制御周期T1とは異なる制御周期(T3)に変更する構成としてもよい。
即ち、例えば、図6のフローチャートに示すように、その制御特性の決定処理(図4参照、ステップ104)において、先ず、検出されたスライドドア1の移動位置Xが変速時特性制御領域β内にあるか否かを判定する(ステップ301)。そして、検出されたスライドドア1の移動位置Xが変速時特性制御領域β内にある場合(ステップ301:YES)には、その変速時制御周期として制御周期T2を設定する(ステップ302)。
また、上記ステップ301において、検出されたスライドドア1の移動位置Xが変速時特性制御領域β内にない場合(ステップ301:NO)には、続いて、その移動位置Xが湾曲部通過時特性制御領域γ内にあるか否かを判定する(ステップ303)。そして、スライドドア1の移動位置Xが湾曲部通過時特性制御領域γ内にある場合(ステップ303:YES)には、湾曲部通過時制御周期として制御周期T3を設定し(ステップ304)、その移動位置Xが湾曲部通過時特性制御領域γ内にない場合(ステップ303:NO)には、定常時制御周期として制御周期T1を設定する(ステップ305)。
・更に、上記実施形態では、各定常時特性制御領域α1,α2を同じ制御周期T1としたが、各定常時特性制御領域α1,α2に異なる制御周期を設定してもよい。そして、上記のように増速区間Di1,Di2に対応する変速時特性制御領域を設定した場合についてもまた、その制御周期は、減速区間Ddに対応する変速時特性制御領域とは異なる制御周期であってもよい。即ち、スライドドア1の移動工程に設定された各特性制御領域単位で、任意に速度フィードバック制御の制御特性を変更可能な構成であればよい。
・上記実施形態では、減速区間Dd及び定常区間Ds2に跨る湾曲部通過区間Dpに対応して湾曲部通過時特性制御領域γが設定されることとした。しかし、これに限らず、増速区間Di1,Di2、減速区間Dd、定常区間Ds1,Ds2の何れに重複する湾曲部通過区間Dpについても、その湾曲部通過区間Dpに対応する湾曲部通過時特性制御領域γを設定する。そして、その湾曲部通過時特性制御領域γに到達する前よりも応答性が低くなるように、長い制御周期を設定することで、上記実施形態と同様のオーバーシュート抑制効果及びこれに起因した移動速度Vのハンチングの抑制効果を得ることができる。
・上記実施形態では、制御周期の変更により速度フィードバック制御の制御特性を変更する構成としたが、制御ゲインを変更することにより、その速度フィードバック制御の制御特性を変更する構成であってもよい。
即ち、例えば、図7のフローチャートに示すように、その制御特性の決定処理(図4参照、ステップ104)において、先ず、検出されたスライドドア1の移動位置Xが変速時特性制御領域β内にあるか否かを判定する(ステップ401)。そして、その移動位置Xが変速時特性制御領域β内にない場合(ステップ401:NO)には、基本となる制御特性に対応した制御ゲインを設定し(基本制御ゲイン、ステップ402)、移動位置Xが変速時特性制御領域β内にある場合(ステップ401:YES)には、応答性が高くなる制御ゲインを設定するとよい(制御ゲイン大、ステップ403)。このような構成としても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・また、速度フィードバック制御(図4参照、ステップ107)の具体的内容は、任意に設定してもよい。例えば、比例制御、積分制御及び微分制御の組み合わせは任意である。尚、上記のような制御ゲインの変更により制御周期の変更を行う場合(図6参照)には、その目標速度V*に対する移動速度Vの偏差に乗ずるフィードバックゲイン(比例・積分・微分)を特性制御領域毎に変更するとよい。そして、その他の種補償制御(摩擦補償、慣性補償等)についてもまた、任意に設定してもよい。
・上記実施形態では、制御装置12は、移動位置Xに対応するマップ形式でスライドドア1の目標速度V*を記憶部33内に保持する(図3参照)。そして、そのスライドドア1の移動行程に設定された各特性制御領域(α1,α2,β,γ)に関する情報についてもまた、目標速度V*と同様、当該スライドドア1の移動位置Xに対応するマップ形式で記憶部33に保持することとした。しかしながら、その目標速度V*や各特性制御領域(α1,α2,β,γ)の管理方法については、例えば、駆動開始からの経過時間に対応したマップ形式で記憶部33内に保持する等、必ずしもスライドドア1の移動位置Xに基づくものでなくともよい。そして、その記憶部33内における保持方法についてもまた、例えば、複数の管理テーブルを組み合わせる等、必ずしも図3に示されるような二次元マップ形式に表されるものでなくともよい。
・更に、スライドドア1の移動行程に設定する特性制御領域の種類は、必ずしも上記実施形態に例示された定常時特性制御領域α1,α2、変速時特性制御領域β、及び湾曲部通過時特性制御領域γに限らない。そして、そのスライドドア1の移動行程に設定された各特性制御領域が必ずしも互いに隣接する構成でなくともよい。
1…スライドドア(開閉体)、10…モータ、11…駆動装置、12…制御装置、20…パワースライドドア装置(車両用開閉体制御装置)、21…車体側面、22…ガイドレール、23…ガイドローラー、24…ガイドローラユニット、25…移動経路、25a…湾曲部、30…ドラム装置、31…操作入力部、32…パルスセンサ、33…記憶部、V*…目標速度、V…移動速度、V1…第1移動速度、V2…第2移動速度、X,X1〜X8…移動位置、Xc…全閉位置、Xo…全開位置、α1,α2…定常時特性制御領域、β…変速時特性制御領域、γ…湾曲部通過時特性制御領域、Ds1,Ds2…定常区間、Dd…減速区間(変速区間)、Di1,Di2…増速区間(変速区間)、Dp…湾曲部通過区間、T1〜T3…制御周期、Sc…操作入力信号、Sp…パルス信号。

Claims (6)

  1. 車両の開閉体を駆動する駆動装置と、
    前記駆動装置の作動を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    速度フィードバック制御の実行により前記開閉体の移動速度を制御しつつ該開閉体を移動させるとともに、
    前記開閉体の移動行程に複数の特性制御領域を設定して該特性制御領域毎に前記速度フィードバック制御の制御特性を変更する車両用開閉体制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記制御装置は、
    前記開閉体の移動速度を一定に保持する定常区間に対応する定常時特性制御領域と、
    前記開閉体の移動速度を漸次変化させる変速区間に対応する変速時特性制御領域と、
    を設定し、
    前記変速時特性制御領域においては、前記定常時制御領域よりも前記速度フィードバック制御の応答性を高くすること、を特徴とする車両用開閉体制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記変速時特性制御領域は、前記開閉体を減速させる減速区間に対応するものであること、を特徴とする車両用開閉体制御装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記開閉体の移動経路には、湾曲部が設定されるものであって、
    前記制御装置は、
    前記開閉体が前記湾曲部を通過する湾曲部通過区間に対応する湾曲部通過時特性制御領域を設定し、
    前記湾曲部通過時特性制御領域においては、該湾曲部通過時特性制御領域に到達する前よりも前記速度フィードバック制御の応答性を低くすること、
    を特徴とする車両用開閉体制御装置。
  5. 請求項4に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記湾曲部通過時特性制御領域は、前記開閉体を減速させる減速区間及び該減速区間において減速した前記開閉体の移動速度を一定に保持する定常区間に跨る前記湾曲部通過区間に対応して設定されること、を特徴とする車両用開閉体制御装置。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の車両用開閉体制御装置において、
    前記制御装置は、制御周期の変更により前記速度フィードバック制御の制御特性を変更すること、を特徴とする車両用開閉体制御装置。
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