JP2003182368A - 車両用開閉体の制御装置 - Google Patents

車両用開閉体の制御装置

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JP2003182368A
JP2003182368A JP2001390365A JP2001390365A JP2003182368A JP 2003182368 A JP2003182368 A JP 2003182368A JP 2001390365 A JP2001390365 A JP 2001390365A JP 2001390365 A JP2001390365 A JP 2001390365A JP 2003182368 A JP2003182368 A JP 2003182368A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用開閉体の速度を適切に制御する。 【解決手段】 スライドドアの開閉位置を検出するドア
位置算出部74と、スライドドアの実移動速度を検出す
る速度算出部75と、スライドドアの開閉位置に応じた
目標速度を生成する目標速度生成部77と、目標速度と
検出された実移動速度の速度差を求め、求めた速度差を
用いて、スライドドアを開閉動作させるドア開閉駆動モ
ータ48に供給する電力をデューティ制御するときのデ
ューティ比を算出するフィードバック制御部78と、デ
ューティ比を算出するのに使用するゲインを算出するフ
ィードバックゲイン算出部79とを備える。応答性、振
動性、挟み込み等を考慮して、比例ゲインP、積分ゲイ
ンI、フィードフォワードゲインFを適切に組み合わせ
て制御することで、スライドドアの速度を適切に制御す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に設けられ、
例えば車両の乗員が乗り降りをするときなどに開閉動作
をする車両用開閉体の速度を制御する車両用開閉体の制
御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両に設けられたスライド式
のドア機構をモータの駆動力により開閉動作させるパワ
ースライドドアシステムが知られている。このように車
両のスライドドアをモータで駆動して自動開閉する車両
用スライドドア開閉制御装置では、モータの回転数を検
出する回転数検出部を備え、この回転数検出部によって
検出した所定時間当たりのモータの回転数からスライド
ドアの移動速度を算出し、算出したスライドドアの移動
速度と目標移動速度とに基づいてモータの駆動力を制御
するように、デューティ比を制御するPWM(Pulse Wi
dth Modulation)制御する。このような技術は、例えば
特開平9−125821号公報にて知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の車両用ス
ライドドア開閉制御装置では、目標移動速度の上下限値
を設定し、スライドドアの移動速度が目標移動速度の上
限値を超えた場合には所定値だけデューティ比を減少さ
せ、スライドドアの移動速度が目標移動速度の下限値を
下回った場合には所定値だけデューティ比を増加させて
いた。しかし、このような制御では、スライドドアの速
度を目標速度値に正確に一致させることが困難である。
また、このようにスライドドアの移動速度を制御する
と、デューティ比を変化させる所定値を適切に決定する
ことが困難であるという問題があった。
【0004】すなわち、従来では、スライドドアの移動
速度が目標移動速度の上限値と下限値との間の速度であ
る場合には、デューティ比を変更する制御を行わないた
め、移動速度が変化してしまう。これに対し、目標移動
速度の上限値と下限値との速度差を小さくした場合、実
際の移動速度が目標移動速度の上下限値外となったとき
のデューティ比を変化させる所定値を大きくすると、実
際の移動速度が目標速度の上下限値外となるオーバーシ
ュートが頻繁に発生してしまい、デューティ比を変化さ
せる所定値を小さくすると、目標移動速度の上下限値外
となっても実際の移動速度が目標移動速度に収束するの
に多くの時間を要してしまう。このような状態は、車両
が坂道等に停車し、スライドドアにかかる負荷が著しく
変化した場合などに更に顕著になる。
【0005】また、スライドドアの移動速度をあらゆる
状況で適切に維持することは、挟み込み時に適切な挟み
込み荷重にてスライドドアの移動方向を反転させるため
に重要である。
【0006】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
提案されたものであり、車両用開閉体の速度を適切に制
御することができる車両用開閉体の制御装置を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る車両用開
閉体の制御装置では、車両に設置された車両用開閉体の
開閉位置を検出する位置検出手段と、上記車両用開閉体
の移動速度を検出する移動速度検出手段と、上記位置検
出手段で検出される上記車両用開閉体の開閉位置に応じ
た上記車両用開閉体の目標速度を生成する目標速度生成
手段と、上記目標速度生成手段で生成された目標速度と
上記移動速度検出手段で検出された移動速度の速度差を
求め、求めた速度差を用いて、上記車両用開閉体を開閉
動作させるモータに供給する電力をデューティ制御する
ときのデューティ比を算出するデューティ比算出手段
と、上記デューティ比算出手段でデューティ比を算出す
るのに使用するゲインを算出するゲイン算出手段とを備
える。この車両用開閉体の制御装置では、上記ゲイン算
出手段は上記速度差に乗算する比例ゲインを算出し、上
記デューティ比算出手段は上記速度差に上記比例ゲイン
を乗算してデューティ比を算出することを特徴とする。
【0008】請求項2に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項1に係る車両用開閉体の制御装置であって、
上記ゲイン算出手段は上記速度差の積分値に乗算する積
分ゲインを算出し、上記デューティ比算出手段は上記速
度差の積分値を算出し、上記積分ゲインと上記積分値と
を乗算してデューティ比を算出することを特徴とする。
【0009】請求項3に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項1に係る車両用開閉体の制御装置であって、
上記ゲイン算出手段は上記目標速度に乗算するフィード
フォワードゲインを算出し、上記デューティ比算出手段
は上記目標速度に上記フィードフォワードゲインを乗算
してデューティ比を算出することを特徴とする。
【0010】請求項4に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項1乃至請求項3の何れかに係る車両用開閉体
の制御装置であって、上記ゲイン算出手段は、上記車両
用開閉体の開閉位置に応じて上記比例ゲイン及び上記積
分ゲインを変化させることを特徴とする。
【0011】請求項5に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項1乃至請求項4の何れかに係る車両用開閉体
の制御装置であって、上記ゲイン算出手段は、上記比例
ゲイン、上記積分ゲイン及びフィードフォワードゲイン
のうちの少なくとも一つを上記モータに供給する電圧値
に応じて変化させることを特徴とする。
【0012】請求項6に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項1乃至請求項5の何れに係る車両用開閉体の
制御装置であって、上記ゲイン算出手段は、上記目標速
度生成手段によって生成された上記目標速度から、上記
移動速度検出手段によって検出された移動速度までの閉
ループにおける伝達関数の極位置を、上記位置検出手段
で検出された開閉位置に応じて変化させるように上記比
例ゲイン及び上記積分ゲインを算出することを特徴とす
る。
【0013】請求項7に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項6に係る車両用開閉体の制御装置であって、
上記ゲイン算出手段は、全閉位置から所定距離内の所定
領域では、目標速度に対する移動速度の応答性が高くな
る極位置とするように上記比例ゲイン及び積分ゲインを
算出し、上記所定領域外では、上記所定領域での目標速
度に対する移動速度の応答性よりも低くなる極位置とす
るように上記比例ゲイン及び上記積分ゲインを算出する
ことを特徴とする。
【0014】請求項8に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項6に係る車両用開閉体の制御装置であって、
上記ゲイン算出手段は、上記所定領域外では、上記伝達
関数の振動性を所定領域での振動性よりも低くなる極位
置とするように上記比例ゲイン及び上記積分ゲインを算
出することを特徴とする。
【0015】請求項9に係る車両用開閉体の制御装置で
は、請求項1乃至請求項8の何れかに係る車両用開閉体
の制御装置であって、上記車両用開閉体の閉作動時にお
いて、上記目標速度生成手段は、上記位置検出手段によ
って検出された車両用開閉体の位置が、予め定められた
全閉直前の全閉直前領域となった場合に目標速度を増加
することを特徴とする。
【0016】
【発明の効果】請求項1に係る車両用開閉体の制御装置
によれば、車両用開閉体の制御装置によれば、目標速度
と検出した移動速度との速度差に乗算する比例ゲインを
算出し、デューティ比算出手段により速度差に比例ゲイ
ンを乗算してデューティ比を算出するので、移動速度を
確実に目標速度に一致させることができ、車両用開閉体
の速度を適切に制御することができる。
【0017】請求項2に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、目標速度と検出した移動速度との速度差の積分
値に乗算する積分ゲインを算出し、デューティ比算出手
段により速度差の積分値を算出し、積分ゲインと積分値
とを乗算してデューティ比を算出するので、目標速度が
一定でない場合であっても、目標速度に移動速度を一致
させることができる。
【0018】請求項3に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、目標速度に乗算するフィードフォワードゲイン
を算出し、デューティ比算出手段により目標速度にフィ
ードフォワードゲインを乗算してデューティ比を算出す
るので、目標速度に対する移動速度の追従性を良好とす
ることができる。
【0019】請求項4に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、車両用開閉体の開閉位置に応じて比例ゲイン及
び積分ゲインを変化させるので、車両用開閉体の位置に
応じて目標速度を維持することが困難な場合であっても
最適に速度を制御することができる。
【0020】請求項5に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、ゲイン算出手段により、比例ゲイン、積分ゲイ
ン及びフィードフォワードゲインのうちの少なくとも一
つをモータに供給する電圧値に応じて変化させるので、
モータに供給する電圧値が変動する場合であっても、電
圧値の変動に応じてデューティ比を変動させることがで
き、最適に速度を制御することができる。
【0021】請求項6に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、目標速度を生成してデューティ比を算出してモ
ータを駆動させ、目標速度から移動速度検出手段によっ
て検出された移動速度までの閉ループにおける伝達関数
の極位置を、位置検出手段で検出された開閉位置に応じ
て変化させるように比例ゲイン及び積分ゲインを算出す
るので、車両用開閉体の開閉位置に応じて最適に速度を
制御することを実現することができる。
【0022】請求項7に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、全閉位置から所定距離内の所定領域では、目標
速度に対する移動速度の応答性が高くなる極位置とする
ように比例ゲイン及び積分ゲインを算出し、所定領域外
では、所定領域での目標速度に対する移動速度の応答性
よりも低くなる極位置とするように比例ゲイン及び積分
ゲインを算出するので、開閉位置に応じて目標速度に対
する移動速度の応答性を変更して最適に速度を制御する
ことを実現することができる。
【0023】請求項8に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、所定領域外では、上記伝達関数の振動性を所定
領域での振動性よりも低くなる極位置とするように比例
ゲイン及び積分ゲインを算出するので、開閉位置に応じ
て車両用開閉体が開閉するときの振動性を制御すること
ができる。
【0024】請求項9に係る車両用開閉体の制御装置に
よれば、車両用開閉体の閉作動時において、車両用開閉
体の位置が予め定められた全閉直前の全閉直前領域とな
った場合に、目標速度生成手段により目標速度を増加す
るので、比例ゲインの値に拘わらず確実に閉状態にする
ことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0026】本発明は、例えば図1に示すように構成さ
れたスライドドア制御システムに適用される。
【0027】[スライドドア制御システムの構成]この
スライドドア制御システムは、スライドドア1の開閉を
するスライドドア開閉システム11と、スライドドア1
内に設けられてスライドドア1の施錠及び解錠をするド
アクロージャシステム12とから構成されている。
【0028】このスライドドア制御システムにおいて、
スライドドア開閉システム11により制御するスライド
ドア1の制御領域は、半ドア状態が検出される位置(ハ
ーフラッチ位置)から全開位置までであり、ドアクロー
ジャシステム12により制御するスライドドア1の制御
領域から全閉位置までである。以下の説明では、ハーフ
ラッチ位置をスライドドア開閉システム11における
「全閉位置」と呼ぶ。
【0029】ドアクロージャシステム12は、図示しな
いバッテリと接続された給電コネクタ21、クローズモ
ータ22、リリースモータ23、ラッチ機構24、ハー
フラッチスイッチ25、ドアハンドル2と接続されたク
ロージャコントローラ26を備えて構成されている。
【0030】ラッチ機構24は、スライドドア1がハー
フラッチ位置に達したことを検出する検出機構を備え
る。このラッチ機構24は、スライドドア1がハーフラ
ッチ位置に達したことがハーフラッチスイッチ25によ
り検出される。ハーフラッチスイッチ25は、スライド
ドア1がハーフラッチ位置に達したことを検出すると、
ハーフラッチ検出信号をクロージャコントローラ26に
出力する。
【0031】また、このラッチ機構24は、クローズモ
ータ22によりスライドドア1を全閉状態とするクロー
ズ/リリース機構を備える。このラッチ機構24は、ク
ローズモータ22により発生したトルクによりクローズ
/リリース機構を動作させてスライドドア1を全閉状態
にし、リリースモータ23により発生したトルクにより
クローズ/リリース機構を動作させてスライドドア1を
開状態にする。
【0032】クロージャコントローラ26は、ドアハン
ドル2の動作、ハーフラッチ検出信号、及び後述のドア
開閉制御部36からの操作入力信号を入力してラッチ機
構24の動作を制御する。このクロージャコントローラ
26は、ユーザによるドアハンドル2の操作によりスラ
イドドア1が開状態に操作されたことを検出する。
【0033】また、このクロージャコントローラ26
は、スライドドア1が開状態であることを認識している
場合であって、ハーフラッチスイッチ25によりスライ
ドドア1がハーフラッチ位置に達したことを認識し、全
閉状態にする信号を入力したことに応じて給電コネクタ
21からの電力をクローズモータ22に供給してトルク
を発生させる。これにより、クロージャコントローラ2
6は、ラッチ機構24のクローズ/リリース機構を動作
させてスライドドア1を全閉状態にする。
【0034】更に、クロージャコントローラ26は、ス
ライドドア1が全閉状態であることを認識している場合
であって、後述のドア開閉操作部34又はキーレスコン
トローラ35からの信号がドア開閉制御部36から入力
されたことに応じて給電コネクタ21からの電力をリリ
ースモータ23に供給してトルクを発生させる。これに
より、クロージャコントローラ26は、ラッチ機構24
のクローズ/リリース機構を動作させてスライドドア1
を開状態にして、ウェザーストリップ反力によりスライ
ドドア1をハーフラッチ位置よりも開方向に位置させ
る。この状態において、スライドドア1は、スライドド
ア開閉システム11による制御領域に位置し、クロージ
ャコントローラ26は、給電コネクタ21を介してハー
フラッチ検出信号をドア開閉制御部36に出力する。
【0035】スライドドア開閉システム11は、スライ
ドドア1と接続されたドア駆動部31、ブザー32、メ
イン操作部33、ドア開閉操作部34、キーレスコント
ローラ35、これらを制御するドア開閉制御部36から
構成されている。
【0036】メイン操作部33及びドア開閉操作部34
は、例えばユーザが乗車した状態にて操作可能な位置に
配設されてなる。これらのメイン操作部33及びドア開
閉操作部34は、ユーザにより操作されることに応じて
操作入力信号をドア開閉制御部36に出力する。
【0037】ドア開閉操作部34は、スライドドア1の
開動作を開始する操作入力信号を生成するためのスイッ
チ、スライドドア1の閉動作を開始する操作入力信号を
生成するためのスイッチからなる。このドア開閉操作部
34は、各スイッチが操作されることに応じて操作入力
信号をドア開閉制御部36に出力する。
【0038】メイン操作部33は、スライドドア制御機
構の制御の許可、禁止を行う信号を生成するスイッチか
らなり、操作されることに応じて許可信号又は禁止信号
をドア開閉制御部36に出力する。
【0039】キーレスコントローラ35は、携帯型のリ
モコンに設けられたスイッチが操作されることにより送
信される無線信号を入力して操作入力信号を生成して、
ドア開閉制御部36に出力する。
【0040】ブザー32は、ドア開閉制御部36からの
駆動信号に応じて鳴吹することで、スライドドア1の動
作をユーザに報知する。
【0041】ドア駆動部31は、ドア接続機構41、プ
ーリー42,43、ドラム機構44、バネ機構45がワ
イヤ46を介して接続されている。また、このドア駆動
部31は、ドラム機構44の動作を検出してスライドド
ア1のドア駆動パルスを生成するパルスエンコーダ4
7、スライドドア1を開閉駆動するトルクを発生させる
ドア開閉駆動モータ48、ドア開閉駆動モータ48とド
ラム機構44との接続関係を切り換えるクラッチ機構4
9を備える。
【0042】ドア駆動部31は、その一部の表面斜視図
を図2に示し、裏面斜視図を図3に示すように構成され
ている。ドア駆動部31は、図3に示すように、スライ
ドドア1に接続されたワイヤ46、このワイヤ46が側
面部に巻き付けられるドラム機構44、ワイヤ46を一
定張力に保持するバネ機構45が筐体50に収容されて
いる。ドラム機構44は、ドア開閉駆動モータ48が回
転すると、そのトルクにより回転をして、ワイヤ46を
巻き付けたり、開放したりする。これにより、ドラム機
構44は、ワイヤ46を巻き付ける動作又はワイヤ46
を開放する動作をすることでスライドドア1を開方向又
は閉方向に動作させる。
【0043】また、ドア駆動部31は、図2に示すよう
に、ドラム機構44の中心軸と連接し、その表面に所定
間隔の電極が形成された回転電極板51、この回転電極
板51の電極形成部分と接触した2本の回転検出端子5
2、アース端子53をパルスエンコーダ47として備え
る。このパルスエンコーダ47は、ドラム機構44がド
ア開閉駆動モータ48のトルクにより回転することで回
転電極板51が回転し、回転検出端子52が各電極と接
触したことに応じてドア駆動パルスを生成する。これに
より、パルスエンコーダ47は、スライドドア1の開閉
動作に従ったドア駆動パルスをドア開閉制御部36に供
給する。このパルスエンコーダ47により生成されるド
ア駆動パルスは、ドア開閉駆動モータ48とパルスエン
コーダ47とが連接されて構成されることにより、スラ
イドドア1の移動速度に応じた周波数となる。なお、本
実施例においては、上述のような機械式エンコーダを用
いたが、これが例えば光学式等のエンコーダであっても
良い。
【0044】ドア開閉駆動モータ48は、ドア開閉制御
部36からデューティ比が制御された電力が供給され、
デューティ比に応じたトルクを発生させる。これによ
り、ドア開閉駆動モータ48は、クラッチ機構49を介
してドラム機構44を回転駆動してスライドドア1を駆
動する。
【0045】更に、ドア開閉制御部36には、図4に示
すように、駆動回路61と、バッテリ電圧検出部62と
が接続されている。
【0046】駆動回路61は、図示しないバッテリから
デューティ制御されたバッテリ電圧が印加されると共
に、ドア開閉駆動モータ48の駆動方向を示す制御信号
が入力される。この駆動回路61は、制御信号に従っ
て、バッテリ電圧に応じた駆動電流をドア開閉駆動モー
タ48に供給することにより、ドア開閉駆動モータ48
をスライドドア1の開方向又は閉方向に回転駆動させ
る。
【0047】バッテリ電圧検出部62は、図示しない車
両内のバッテリと接続し、バッテリから駆動回路61に
供給するバッテリ電圧を検出する。このバッテリ電圧検
出部62は、検出したバッテリ電圧をドア開閉制御部3
6に出力する。
【0048】「ドア開閉制御部36の構成」ドア開閉制
御部36は、機能ブロック図として図4に示すように、
ドア開閉操作部34、メイン操作部33からの操作入力
信号を入力する操作判断部71、ハーフラッチスイッチ
25からのハーフラッチ検出信号を入力する駆動判断部
72、駆動方向決定部73、パルスエンコーダ47から
のドア駆動パルスを入力するドア位置算出部74、速度
算出部75、挟み込み判断部76、目標速度生成部7
7、フィードバック制御部78、フィードバックゲイン
算出部79を備えて構成されている。
【0049】ドア位置算出部74は、ドア駆動パルスを
入力して、ドア位置を算出する。このドア位置算出部7
4は、例えばスライドドア1が全開位置にあるときのド
ア位置情報として数値の「300」を保持する。そし
て、ドア位置算出部74は、スライドドア1が全開状態
から閉方向に移動したことによりドア駆動パルスが入力
されると、数値を「300」から減じてドア位置情報を
算出する。このドア位置算出部74は、算出したドア位
置情報を挟み込み判断部76、駆動判断部72及び目標
速度生成部77に出力する。
【0050】速度算出部75は、パルスエンコーダ6か
らのドア駆動パルスを入力し、ドア駆動パルスの周期を
算出することでスライドドア1の実際の移動速度(実移
動速度)を算出して、実移動速度情報を生成して挟み込
み判断部76及びフィードバック制御部78に出力す
る。
【0051】挟み込み判断部76は、ドア位置情報及び
実移動速度情報に基づいてスライドドア1の異物挟み込
みを検出する。この挟み込み判断部76は、異物挟み込
みを検出すると、挟み込み検出信号を駆動判断部72に
出力する。
【0052】操作判断部71は、ドア操作部2及びメイ
ン操作部33からの操作入力信号を入力すると、ドア操
作部2及びメイン操作部33の操作内容を判断して、操
作内容判断信号を駆動判断部72に出力する。
【0053】駆動判断部72は、操作判断部71からの
操作内容判断信号から、ユーザの操作内容を認識する。
また、駆動判断部72は、ハーフラッチスイッチ4から
ハーフラッチ検出信号を入力すると、スライドドア1の
半ドア状態にあることを認識する。この半ドア状態にお
いて、駆動判断部72は、スライドドア1の位置がスラ
イドドア開閉システム11の制御範囲外にあり、ドアク
ロージャシステム12の制御範囲であることを認識す
る。これにより、駆動判断部72は、スライドドア1の
動作の制御を行わない状態になる。更に、この駆動判断
部72は、ドア位置算出部74及び挟み込み判断部76
と接続され、ドア位置情報及び挟み込み検出信号を入力
する。
【0054】駆動判断部72は、入力した信号に基づい
て、スライドドア1及びブザー32の駆動内容を判断
し、駆動信号をブザー32に出力すると共に、スライド
ドア1の駆動内容を示す駆動内容信号を駆動方向決定部
73に出力する。
【0055】駆動判断部72は、操作判断部71からス
ライドドア1の移動方向を反転させる操作内容判断信号
を入力すると、先ず、モータブレーキを掛ける駆動内容
信号を駆動方向決定部73に出力する。次いで、駆動判
断部72は、モータブレーキを掛けてから所定期間後に
スライドドア1を反転移動させる駆動内容信号を駆動方
向決定部73に出力する。
【0056】駆動方向決定部73は、駆動判断部72か
らの駆動内容信号に従ってドア開閉駆動モータ48の駆
動方向を判定して、駆動回路8のリレー状態を制御する
制御信号を出力する。
【0057】目標速度生成部77は、ドア位置算出部7
4からドア位置情報を入力し、ドア位置に応じてスライ
ドドア1の目標とする目標移動速度を取得して、目標速
度情報をフィードバック制御部78に出力する。この目
標速度生成部77は、図5及び図6に示すように、ドア
位置情報に従ったスライドドア1の位置に対するドア速
度を示す目標速度テーブルを内部に記憶している。この
目標速度生成部77は、入力したドア位置情報に従って
目標速度テーブルを参照し、目標速度情報を取得してフ
ィードバック制御部78に出力する。
【0058】目標速度生成部77は、スライドドア1を
閉方向に移動させるときには、図5(a)に示すように
ドア位置に応じた領域「0」〜領域「5」に区分し、図
5(b)に示すように各領域ごとに目標速度の変化を制
御する。また、目標速度生成部77は、スライドドア1
を開方向に移動させるときには図6(a)に示すように
ドア位置に応じた領域「6」〜領域「8」に区分し、図
6(b)に示すように各領域ごとに目標速度の変化を制
御する。
【0059】フィードバックゲイン算出部79は、バッ
テリ電圧検出信号及びドア位置情報から、ドア開閉駆動
モータ48に必要なトルクを発生させるための積分ゲイ
ン、比例ゲイン、フィードフォワードゲイン等を算出し
て、フィードバック制御部78に出力する。このフィー
ドバックゲイン算出部79は、図7に示すように、ドア
位置情報に従ったスライドドア1の位置に対する各ゲイ
ンを示すゲイン設定テーブルを内部に記憶している。こ
のフィードバックゲイン算出部79は、入力したドア位
置情報に従ってゲイン設定テーブルを参照し、フィード
フォワードゲイン(Fゲイン)、比例ゲイン(Pゲイ
ン)、積分ゲイン(Iゲイン)を取得してフィードバッ
ク制御部78に出力する。
【0060】フィードバック制御部78は、フィードバ
ックゲイン算出部79により設定された各ゲインに設定
され、実移動速度を目標速度とするように演算を行っ
て、ドア開閉駆動モータ48に必要なトルクを発生させ
るデューティ比を示すデューティ(Duty)サイクル
信号を生成して駆動回路8に出力する。
【0061】このフィードバック制御部78は、目標速
度と実移動速度とを入力する第1加算器81、フィード
フォワードゲイン演算器82、積分ゲイン演算器83、
比例ゲイン演算器84、駆動回路61と接続された第2
加算器85を備える。このフィードバック制御部78
は、フィードフォワードゲイン演算器82のフィードフ
ォワードゲイン(Fゲイン)、積分ゲイン演算器83の
積分ゲイン(Iゲイン)、比例ゲイン演算器84の比例
ゲイン(Pゲイン)がフィードバックゲイン算出部79
により設定される。
【0062】このフィードバック制御部78は、目標速
度と実移動速度とが入力されると、フィードフォワード
ゲイン演算器82により目標速度にフィードフォワード
ゲインを乗算すると共に、第1加算器81により目標速
度と実移動速度との速度差を演算して積分ゲイン演算器
83及び比例ゲイン演算器84に出力する。そして、フ
ィードバック制御部78は、積分ゲイン演算器83によ
り速度差の積分値に積分ゲインを乗算して第2加算器8
5に出力すると共に、比例ゲイン演算器84により速度
差に比例ゲインを乗算して第2加算器85に出力する。
そして、第2加算器85により、フィードフォワードゲ
イン演算器82、積分ゲイン演算器83及び比例ゲイン
演算器84からの各値を加算してデューティサイクル信
号として駆動回路61に出力する。ここで、第2加算器
85により加算して得た値が「1」であればデューティ
比が100%となるデューティサイクル信号を生成す
る。
【0063】「各ゲインによるドア開閉駆動モータ48
の応答性」つぎに、上述したように構成されたドア開閉
制御部36において、フィードバック制御部78に設定
する各ゲインによるドア開閉駆動モータ48の応答性に
ついて説明する。
【0064】制御対象であるドア開閉駆動モータ48は
直流モータである場合、駆動回路61から供給されるバ
ッテリ電圧と、実移動速度との関係は、下記式1に示す
ように一次遅れの特性として近似(モデル化)される。
【0065】
【数1】 上記式1において、τは定数、aはデューティ制御され
るバッテリ電圧に依存する関数であるが、ここでは説明
の簡単のために定数とする。すなわち、定常状態での実
移動速度は、ドア開閉駆動モータ48に印加されるデュ
ーティ比に比例する。
【0066】また、目標速度と実移動速度との速度差に
比例ゲインPを乗算した値をデューティ比としてドア開
閉駆動モータ48に電圧を供給した場合(図8)、その
ときの伝達関数Y(s)は下記式2に示すように表現さ
れる。
【0067】
【数2】 この式2において、比例ゲインPが十分に大きくなると
伝達関数Y(s)の値が「1」となり、実移動速度が目
標速度r(s)に一致する。
【0068】更に、式2の伝達関数Y(s)に積分ゲイ
ンIを追加した場合(図9)、伝達関数Y(s)は、下
記式3で表現される。
【0069】
【数3】 式3によれば、積分ゲインIの値に拘わらず、結果的に
目標速度に実移動速度が一致する。ここで、定常状態に
おいてsは「0」となり、伝達関数Y(0)は式4に示
すようになる。
【0070】
【数4】 上記式2及び式3の伝達関数Y(s)は、1型サーボと
呼ばれる特性を有するために、目標速度がランプ状に変
化した場合においても目標速度に対する実移動速度の良
好な追従特性を得ることができる。
【0071】更にまた、式3の伝達関数Y(s)に目標
速度に比例したフィードフォワードゲインFを追加した
場合(図10)、伝達関数Y(s)は式5に示すように
なる。
【0072】
【数5】 この式5を用いて、伝達関数Y(s)によるデューティ
比の応答性をシミュレーションすると、図11に示すよ
うになる。すなわち、定数のa及びτを「1」とし、比
例ゲインP及び積分ゲインIを「1」とした場合、式5
の伝達関数Y(s)が式7に示すようになり、比例ゲイ
ンP及び積分ゲインIを「0.2」とした場合には、式
5の伝達関数Y(s)が式8に示すようになる。
【0073】
【数6】 この結果、比例ゲインP及び積分ゲインIを「1」とし
た場合と比較して、比例ゲインP及び積分ゲインIを
「0.2」とした場合には、伝達関数Y(s)が「1」
となるまでに多くの時間を要して応答性が悪化する。更
に比例ゲインP及び積分ゲインIを「0.2」とし、更
にフィードフォワードゲインFを「0.8」とした場合
には、式5の伝達関数Y(s)が下記式9に示すように
なる。
【0074】
【数7】 上記式9の伝達関数Y(s)は、上記式7の伝達関数Y
(s)と一致するために、比例ゲインP及び積分ゲイン
Iを「1」とした場合と同様の応答性を得ることができ
る。
【0075】ここで、外部の負荷に対する応答性、すな
わち外乱入力dから出力の伝達関数Y(s)を得るまで
の伝達関数Y(s)は、下記式10に示すように表現さ
れる。
【0076】
【数8】 この式10によれば、出力を得るまでの伝達関数Y
(s)はフィードフォワードゲインFがない場合と同様
であり、挟み込み等により外乱が増大した場合に急速に
ドア開閉駆動モータ48の出力トルクが上がり、挟み込
み荷重の著しい増大を防ぐことが可能である。
【0077】このように、比例ゲインP、積分ゲインI
及びフィードフォワードゲインFを変化させることによ
り、ドア開閉駆動モータ48に供給する電圧の応答性を
変化させることができ、従ってドア開閉駆動モータ48
から出力されるトルクの応答性を変化させる。
【0078】「各ゲインの設定方法」つぎに、上述のゲ
イン設定テーブルにて規定されている、ドア位置によっ
て異なる比例ゲインP、積分ゲインI及びフィードフォ
ワードゲインFの設定方法について詳細に説明する。
【0079】すなわち、スライドドア1の閉動作を行う
とき、スライドドア1の全開近傍のドア位置情報の数値
「300」から数値「150」までの全速区間では、バ
ネ機構45によるハンチング現象を避けることを考慮し
てスライドドア1が振動的にならないように、積分ゲイ
ンI及び比例ゲインPを設定している。このとき、フィ
ードバック制御部78における閉ループ極、すなわち式
10の分母の根(極位置)を、図12に示すように、原
点に極めて近く、且つ実軸に近い極位置となるとなるよ
うに積分ゲインI及び比例ゲインPを設定している。又
は、式10の分母の根に拘わらず、比例ゲインP及び積
分ゲインIを「0」にしてフィードバック制御部78を
全くのフィードフォワード状態にする。
【0080】ここで、式10の分母は下記式11に示す
ように表現され、式11中の角周波数ω、ダンピング係
数ζは式12及び式13に示すように表現される。
【0081】
【数9】 具体的には、スライドドア1が全閉直前領域に位置する
ときには、上記式13より、ダンピング係数ζの値を
「1」に近づけるように比例ゲインPを設定し、実軸に
近くなる角周波数ωの値となるように積分ゲインIを設
定する。例えば図13及び図14のシミュレーション結
果に示すように、ダンピング係数ζの値を、目標速度に
対する実移動速度の応答特性が振動的にならないよう
に、0.7〜1.4程度に設定することが望ましい。図
13に示すように、ダンピング係数ζが「1」よりも大
きくダンピング係数ζが大きすぎると、ダンピング係数
ζが「1」よりも小さい場合と比較して原点に近い極と
遠い極とが現れ、原点よりも遠い極がバネ機構45等の
モデル化されていない要素に影響する。
【0082】更にスライドドア1が閉方向に駆動して、
図6(a)における領域「2」から領域「3」までの目
標速度が次第に下降するような減速区間では、全開近傍
領域と比較して極位置を原点より離れた位置とするよう
に積分ゲインI及び比例ゲインPを設定する。このと
き、ダンピング係数ζは、上述と同様に実移動速度の応
答性が振動的にならないように積分ゲインI及び比例ゲ
インPを設定することが望ましい。これにより、目標速
度に対する実移動速度の追従性を確保する。
【0083】更にスライドドア1が閉方向に駆動して、
スライドドア1が全閉直前領域である領域「4」から領
域「5」まででは、図12に示すように、極位置を更に
原点から離れた位置とするように積分ゲインI及び比例
ゲインPを設定する。このとき、ダンピング係数ζは、
実移動速度の応答性が振動的にならないように積分ゲイ
ンI及び比例ゲインPを設定する必要はない。これは、
全閉直前領域においては、図示しないウェザーストリッ
プをスライドドア1により押しつぶすのに必要とされる
実移動速度の応答速度と、挟み込み時に発生する荷重と
の兼ね合いにより比例ゲインP及び積分ゲインIを設定
する。
【0084】以上のゲイン設定を具体的に図7を用いて
説明する。なお、この図7では、領域「0」〜領域
「5」を閉作動中のスライドドア1の位置、領域「6」
〜領域「8」を開作動中のスライドドア1の位置に対応
した各数値を図示している。
【0085】図7に示した各数値は、制御対象であるプ
ラントモデル、すなわち上記式1における定数aを、実
際に制御されるスライドドア1のごとくバッテリ電圧に
依存する値(a=15×(V/12)(V:バッテリ電
圧))とし、スライドドア1の応答速度を表す定数τを
「5」にした場合の数値である。
【0086】先ず、スライドドア1を閉作動させる時に
おいて、スライドドア1が全開状態に近い領域「0」に
位置するときでは、上述したように角速度ωを原点に近
い位置、すなわち小さな値とし、ダンピング係数ζを
1.25として比例ゲインP及び積分ゲインIを式12
及び式13に従って算出する。スライドドア1が領域
「1」に位置するときでは、目標速度が一定であるた
め、目標速度に対する追従性に対する要求が低いため
に、角速度ωの値を更に小さくする。スライドドア1が
減速する領域「2」に位置するときでは、領域「0」と
同じ値に各ゲインを設定し、目標速度に対する追従性を
向上させる。スライドドア1が全閉位置に近づいた領域
「4」に位置するときでは、角速度ωを大きくし、ダン
ピング係数ζを小さく設定し、ウェザーストリップとの
接触位置である領域「5」に位置するときでは、更に角
速度ωを大きくしダンピング係数ζをやや小さく設定し
ている。
【0087】一方、スライドドア1を開作動させる時に
おいて、スライドドア1の全開付近の領域「6」に位置
するときでは、角速度ωを「2」、をダンピング係数ζ
を「1」にした極位置において制御を開始し、目標速度
が一定となる領域「8」においては、全開保持金具の抵
抗が存在するために、閉作動時のウェザーストリップと
接触する場合と同様に、極位置を大きくするように各ゲ
インを設定する。
【0088】また、全閉直前領域においては、図7に示
すように他の領域と同じ値にフィードフォワードゲイン
Fを設定すると共に、図5(b)に示すように領域
「2」〜領域「3」での減速領域において十分に実移動
速度が低下されている。
【0089】このように全閉直前領域で極位置を原点か
ら離れた位置とするように積分ゲインI及び比例ゲイン
Pを制御すると、挟み込み時の荷重の増大を招く可能性
があるが、挟み込み荷重は、実移動速度と積分ゲインI
と比例ゲインPとをパラメータとして変化することを利
用して、実移動速度を十分に小さくする。
【0090】すなわち、挟み込み発生時には、先ず、ス
ライドドア1の有する運動エネルギーを減少させるため
に挟み込み荷重が発生し、その後、低下した実移動速度
を検出してドア開閉駆動モータ48に大きなトルクを与
えたことにより更に挟み込み荷重が増大するが、実移動
速度を十分に小さくすることで挟み込み荷重を小さくす
ることができる。また、実移動速度を十分に小さくする
ことにより、挟み込み判断部76による挟み込み検知に
要する時間においてスライドドア1が進行する距離を小
さくして、結果として挟み込み判断部76による挟み込
み感度を高く設定して更に挟み込み荷重の増加を低減す
ることができる。
【0091】なお、図5(b)において、全閉直前領域
の目標速度が減少から増加に転じているのは、比例ゲイ
ンP及び積分ゲインIが十分に高くない場合であって
も、実移動速度を維持して確実にウェザーストリップを
押しつぶすためである。
【0092】また、バッテリ電圧の変動に依存せずに安
定してスライドドア1を所望の応答速度で開閉動作させ
るためには、バッテリ電圧検出部62で検出したバッテ
リ電圧に応じて積分ゲインI及びフィードフォワードゲ
インFのうちの少なくとも1つを変更するようにゲイン
設定テーブルを作成することが望ましい。これにより、
バッテリ電圧が変動して、式1に示すようなドア開閉駆
動モータ48の近似モデルの定数aの値が変化しても、
適切な積分ゲインI及びフィードフォワードゲインFに
より一定の極位置及び応答性を実現することができる。
【0093】[ドア開閉制御部36の動作]つぎに、上
述したドア開閉制御部36により、フィードフォワード
ゲインF、比例ゲインP、積分ゲインIを設定してデュ
ーティサイクル信号を生成するときの処理手順について
図15及び図16を参照して説明する。
【0094】先ず、ドア開閉制御部36は、ドア位置算
出部74にて図15に示すフローチャートの処理を行う
ことにより、スライドドア1の移動方向及びドア位置を
算出し、次いで、図16に示すフローチャートの処理を
行うことにより、デューティサイクル信号を生成する。
【0095】実際にスライドドア1が移動して、パルス
エンコーダ47からドア駆動パルスが入力されると、ド
ア位置算出部74により、内部のフリーランカウンタの
カウント値(FreeRun)を現在カウント値(CountNow)
とする(ステップS1)。このフリーランカウンタは、
例えばパルスエンコーダ47からのドア駆動パルスの立
ち上がりを検出してパルス数を計数するものである。
【0096】次に、ドア位置算出部74により、前回の
カウント値とステップS1にて設定した現在カウント値
との差を演算し、演算した値をドア位置を求めるための
パルス値(Pulse)に設定すると共に、ステップS1で
求めた現在カウント値を前回カウント値に変更する(ス
テップS2)。そして、ステップS2で演算したパルス
値が「0」よりも小さい負の値であるか否かを判定し
(ステップS3)、小さくないと判定したときにはその
ままのカウント値を以降の処理にて使用し、小さいと判
定したときにはフリーランカウンタの最大カウント値
(MAXFREERUN)とステップS2で求めたカウント値とを
加算して、以降の処理で使用するカウント値とする(ス
テップS4)。
【0097】次に、ドア位置算出部74により、ドア開
閉駆動モータ48のB相の電圧レベルを判定してドア開
閉駆動モータ48の回転方向を判定する(ステップS
5)。このとき、ドア位置算出部74は、ドア開閉駆動
モータ48のB相の電圧レベルがハイレベルであるか否
かを判定して、ハイレベルでないと判定したときにはド
アカウンタ値を「1」だけ加算し(ステップS6)、ハ
イレベルであると判定したときにはステップS7にてス
ライドドア1の移動方向を示すドアカウンタ値(DoorCo
unt)を「1」だけ減算する(ステップS7)。
【0098】次に、ドア位置算出部74により、ドア駆
動パルスが入力されか否かを示すエッジフラグ(edgeFl
ag)の値を「1」にしてパルス入力があったとし(ステ
ップS8)、ステップS2又はステップS4にて演算し
たパルス値及びステップS5にて判定したドア開閉駆動
モータ48の回転方向に基づいてスライドドア1の存在
する位置(エリア)を算出してドア位置情報を目標速度
生成部77及びフィードバックゲイン算出部79に出力
する(ステップS9)。
【0099】このように算出されたドア位置情報が目標
速度生成部77に入力され、更に、処理を実行する所定
周期(例えば50msec)となると、図16のステッ
プS11以降の処理を開始する。
【0100】先ず、目標速度生成部77は、ドア位置算
出部74から入力したドア位置情報により、現在のスラ
イドドア1が存在する位置が上述の領域「4」又は領域
「5」であると判定し(ステップS11)、エッジフラ
グが「1」に設定されていると判定したときには(ステ
ップS12)、ステップS4にて求めたパルス値にサン
プリング時間(Tsample)を加算してステップS14以
降の処理を開始する(ステップS13)。このサンプリ
ング時間を加算する処理は、図16の処理を行う所定期
間の間にドア駆動パルスがドア位置算出部74に入力さ
れない場合があることによる。
【0101】また、目標速度生成部77により、現在の
スライドドア1が存在する領域が上述の領域「4」又は
領域「5」ではないと判定した場合(ステップS1
1)、又はエッジフラグが「1」に設定されていないと
判定した場合にステップS14以降の処理を開始する。
【0102】ステップS14において、目標速度生成部
77により、次の処理のためにエッジフラグを「0」に
設定する。次に、ステップS2又はステップS4にて演
算されたパルス値を用いて、1000×2.7(電極間
隔)/Pulseなる演算をして実移動速度(DoorV)を求め
(ステップS15)、更にドア位置情報に対応する目標
速度Tvを算出する(ステップS16)。
【0103】一方、フィードバックゲイン算出部79で
は、ドア位置情報を用いてゲイン設定テーブルを参照し
て、フィードフォワードゲイン(Fgain)、比例ゲイン
(Pgain)及び積分ゲインI(Igain)を算出する(ステ
ップS17)。そして、フィードバックゲイン算出部7
9は、算出した各ゲインをフィードバック制御部78の
フィードフォワードゲイン演算器82、比例ゲイン演算
器84及び積分ゲイン演算器83に設定する。
【0104】そして、フィードバック制御部78では、
フィードフォワードゲイン演算器82によりステップS
16で算出した目標速度と設定されたフィードフォワー
ドゲインとを乗算し(ステップS18)、第1加算器8
1により目標速度と実移動速度との速度差を演算し、更
に速度差と比例ゲインとを乗算し(ステップS19)、
速度差の積分値と積分ゲインIとを乗算する(ステップ
S20)。そして、第2加算器85により、ステップS
18、ステップS19で演算したフィードフォワードゲ
インにより得た値(F)、比例ゲインにより得た値
(P)、積分ゲインのサンプル値(Isum)を加算してデ
ューティ比(Duty)を求める(ステップS21)。
【0105】次に、ステップS21で求めたデューティ
比が100[%]以上か否かを判定する。すなわち、実
移動速度が目標速度を超えているか否かを判定する。デ
ューティ比が100%以上であると判定したときには処
理をステップS24に進め、デューティ比が100%以
上でないと判定したときには積分サンプル値に、ステッ
プS20で求めた積分ゲインにより得た値を加算する
(ステップS23)。
【0106】次に、ドア開閉駆動モータ48が起動直後
であるか否かを判定するイニシャライズフラグの値が
「1」、すなわち起動直後であるか否かを判定し(ステ
ップS24)、起動直後でないと判定したときにはステ
ップS21で求めたデューティ比の積分ゲインIのサン
プル値を「0」にして算出されるデューティ比を示すデ
ューティサイクル信号を出力して(ステップS25)、
図示しない駆動回路61のモータ駆動用レジスタにデュ
ーティ比を設定する(ステップS26)。一方、イニシ
ャライズフラグが「0」であると判定したときにはステ
ップS21で求めたデューティ比をそのまま出力する
(ステップS26)。
【0107】これにより、ドア開閉制御部36では、ド
ア位置に応じてゲイン設定テーブルを参照してフィード
フォワードゲインF、比例ゲインP、積分ゲインIを変
更することができる。
【0108】なお、本実施例においては、スライド式の
ドア機構の制御に本発明を適用して説明したが、これ
が、トランククリッドやその他の開閉体の制御であって
も適用可能である。
【0109】[実施形態の効果]以上、詳細に説明した
ように、本実施の形態に係るスライドドア制御システム
によれば、目標速度と実移動速度との速度差に比例ゲイ
ンP及び積分ゲインIを用いた演算を行うときに、最適
な比例ゲインP、積分ゲインIを用いることにより、実
移動速度を確実に目標速度に一致させることができ、車
両用開閉体の速度を適切に制御することができる。
【0110】また、このスライドドア制御システムによ
れば、スライドドア1の位置に応じて目標速度を変更す
る場合であっても、比例ゲインPを最適に設定すること
により実移動速度を目標速度に一致させることができ
る。
【0111】更に、このスライドドア制御システムによ
れば、フィードフォワードゲインFを最適に設定してフ
ィードフォワードゲイン演算器82で演算を行ってデュ
ーティ比を設定するので、スライドドア1の挟み込み発
生時の荷重低減を考慮して比例ゲインP及び積分ゲイン
Iを低めに設定した場合であっても、目標速度に対する
実移動速度の追従性を良好とすることができる。
【0112】更にまた、このスライドドア制御システム
によれば、比例ゲインP及び積分ゲインIをスライドド
ア1の位置に応じて変化させることができるので、全閉
直前位置に配設されているウェザーストリップ等の抵抗
により実移動速度を目標速度に追従させることが困難な
場合に比例ゲインP及び積分ゲインIを上げて実移動速
度の低下を防ぐことによる挟み込み検出の誤判断を回避
すると共に、必要以上にスライドドア1を閉状態にする
までの時間がかかるのを回避することができる。また、
このスライドドア制御システムによれば、スライドドア
1の全閉直前以外のドア位置では比例ゲインP及び積分
ゲインIを下げ、挟み込み発生時のデューティ比を低く
保つことができ、スライドドア1の挟み込み荷重を下げ
ることができる。更に、このスライドドア制御システム
によれば、ワイヤ46によりスライドドア1を駆動する
場合に、ワイヤ46に加わる外力(ユーザのドア操作)
を緩和するため、或いはワイヤ46の弛みをなくすため
のバネ機構45を設けても、バネ機構45の動作による
スライドドア1のハンチングを回避することができる。
【0113】更にまた、このスライドドア制御システム
によれば、ドア閉状態に向け、目標速度を減じると同時
に、ドア閉直前においては目標速度を増加させるので、
比例ゲインの値に拘わらず、確実にウェザーストリップ
を押しつぶして全閉状態にすることができる。
【0114】なお、本実施例においては、積分ゲインI
を電源電圧に応じて変化させるように構成したが、積分
ゲインIを用いずに比例ゲインPのみによって制御する
場合には、比例ゲインPを電源電圧に応じて変化させる
ようにしても良い。
【0115】上述の実施の形態は本発明の一例である。
このため、本発明は、上述の実施形態に限定されること
はなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る
技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて
種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したスライドドア制御システムの
構成を示すブロック図である。
【図2】パルスエンコーダの表面斜視図である。
【図3】パルスエンコーダの裏面斜視図である。
【図4】ドア開閉制御部36の機能的な構成を示すブロ
ック図である。
【図5】閉方向にスライドドアを移動させるときのドア
位置に応じた目標速度について説明するための図であ
り、(a)はスライドドアが存在する領域に対するドア
位置情報の値を示し、(b)はドア位置に対する目標速
度の変化を示す。
【図6】開方向にスライドドアを移動させるときのドア
位置に応じた目標速度について説明するための図であ
り、(a)はスライドドアが存在する領域に対するドア
位置情報の値を示し、(b)はドア位置に対する目標速
度の変化を示す。
【図7】ゲイン設定テーブルの内容について説明するた
めの図である。
【図8】目標速度と実移動速度との速度差に比例ゲイン
を乗算した値をデューティ比としてドア開閉駆動モータ
に電圧を供給した場合の伝達関数をモデル化した図であ
る。
【図9】目標速度と実移動速度との速度差に比例ゲイ
ン、速度差の積分値に積分ゲインを乗算した値をデュー
ティ比としてドア開閉駆動モータに電圧を供給した場合
の伝達関数をモデル化した図である。
【図10】目標速度と実移動速度との速度差に比例ゲイ
ン、速度差の積分値に積分ゲインを乗算し、目標速度に
フィードフォワードゲインを乗算した値をデューティ比
としてドア開閉駆動モータに電圧を供給した場合の伝達
関数をモデル化した図である。
【図11】比例ゲイン、積分ゲイン及びフィードフォワ
ードゲインを変化させたときのデューティ比の時間変化
を示す図である。
【図12】伝達関数の極位置をドア位置に応じて変更す
ることを説明するための図である。
【図13】角周波数ω及びダンピング係数ζに応じて伝
達関数の極位置を変化させることを説明するための図で
ある。
【図14】ダンピング係数ζに応じたデューティ比の応
答性について説明するための図である。
【図15】本発明を適用したスライドドア開閉システム
によりドア位置情報を算出するときの処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図16】本発明を適用したスライドドア開閉システム
によりデューティ比を算出するときの処理手順を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 スライドドア 2 ドアハンドル 11 スライドドア開閉システム 12 ドアクロージャシステム 21 給電コネクタ 22 クローズモータ 23 リリースモータ 24 ラッチ機構 25 ハーフラッチスイッチ 26 クロージャコントローラ 31 ドア駆動部 32 ブザー 33 メイン操作部 34 ドア開閉操作部 35 キーレスコントローラ 36 ドア開閉制御部 41 ドア接続機構 42,43 プーリー 44 ドラム機構 45 バネ機構 46 ワイヤ 47 パルスエンコーダ 48 ドア開閉駆動モータ 49 クラッチ機構 51 筐体 52 回転検出端子 53 アース端子 61 駆動回路 62 バッテリ電圧検出部 71 操作判断部 72 駆動判断部 73 駆動方向決定部 74 ドア位置算出部 75 速度算出部 76 挟み込み判断部 77 目標速度生成部 78 フィードバック制御部 79 フィードバックゲイン算出部 81 第1加算器 82 フィードフォワードゲイン演算器 83 積分ゲイン演算器 84 比例ゲイン演算器 85 第2加算器
フロントページの続き (72)発明者 大友 昇 栃木県塩谷郡高根沢町宝積寺字サギノヤ東 2021番地8 株式会社ケーヒン栃木開発セ ンター内 (72)発明者 城所 仁 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 2E052 AA09 BA01 CA06 DA03 DB03 EA15 EB01 EC01 GA06 GA08 GA10 GB12 GB15 GC02 GC06 GD07

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に設置された車両用開閉体の開閉位
    置を検出する位置検出手段と、 上記車両用開閉体の移動速度を検出する移動速度検出手
    段と、 上記位置検出手段で検出される上記車両用開閉体の開閉
    位置に応じた上記車両用開閉体の目標速度を生成する目
    標速度生成手段と、 上記目標速度生成手段で生成された目標速度と上記移動
    速度検出手段で検出された移動速度の速度差を求め、求
    めた速度差を用いて、上記車両用開閉体を開閉動作させ
    るモータに供給する電力をデューティ制御するときのデ
    ューティ比を算出するデューティ比算出手段と、 上記デューティ比算出手段でデューティ比を算出するの
    に使用するゲインを算出するゲイン算出手段とを備え、 上記ゲイン算出手段は上記速度差に乗算する比例ゲイン
    を算出し、上記デューティ比算出手段は上記速度差に上
    記比例ゲインを乗算してデューティ比を算出することを
    特徴とする車両用開閉体の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記ゲイン算出手段は上記速度差の積分
    値に乗算する積分ゲインを算出し、上記デューティ比算
    出手段は上記速度差の積分値を算出し、上記積分ゲイン
    と上記積分値とを乗算してデューティ比を算出すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両用開閉体の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記ゲイン算出手段は上記目標速度に乗
    算するフィードフォワードゲインを算出し、上記デュー
    ティ比算出手段は上記目標速度に上記フィードフォワー
    ドゲインを乗算してデューティ比を算出することを特徴
    とする請求項1に記載の車両用開閉体の制御装置。
  4. 【請求項4】 上記ゲイン算出手段は、上記車両用開閉
    体の開閉位置に応じて上記比例ゲイン及び上記積分ゲイ
    ンを変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    の何れかに記載の車両用開閉体の制御装置。
  5. 【請求項5】 上記ゲイン算出手段は、上記比例ゲイ
    ン、上記積分ゲイン及びフィードフォワードゲインのう
    ちの少なくとも一つを上記モータに供給する電圧値に応
    じて変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    の何れかに記載の車両用開閉体の制御装置。
  6. 【請求項6】 上記ゲイン算出手段は、上記目標速度生
    成手段によって生成された上記目標速度から、上記移動
    速度検出手段によって検出された移動速度までの閉ルー
    プにおける伝達関数の極位置を、上記位置検出手段で検
    出された開閉位置に応じて変化させるように上記比例ゲ
    イン及び上記積分ゲインを算出することを特徴とする請
    求項1乃至請求項5の何れに記載の車両用開閉体の制御
    装置。
  7. 【請求項7】 上記ゲイン算出手段は、全閉位置から所
    定距離内の所定領域では、目標速度に対する移動速度の
    応答性が高くなる極位置とするように上記比例ゲイン及
    び積分ゲインを算出し、上記所定領域外では、上記所定
    領域での目標速度に対する移動速度の応答性よりも低く
    なる極位置とするように上記比例ゲイン及び上記積分ゲ
    インを算出することを特徴とする請求項6に記載の車両
    用開閉体の制御装置。
  8. 【請求項8】 上記ゲイン算出手段は、上記所定領域外
    では、上記伝達関数の振動性を所定領域での振動性より
    も低くなる極位置とするように上記比例ゲイン及び上記
    積分ゲインを算出することを特徴とする請求項6に記載
    の車両用開閉体の制御装置。
  9. 【請求項9】 上記車両用開閉体の閉作動時において、
    上記目標速度生成手段は、上記位置検出手段によって検
    出された車両用開閉体の位置が、予め定められた全閉直
    前の全閉直前領域となった場合に目標速度を増加するこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の
    車両用開閉体の制御装置。
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