JPH1127976A - 電動モータの回転制御装置 - Google Patents

電動モータの回転制御装置

Info

Publication number
JPH1127976A
JPH1127976A JP9196462A JP19646297A JPH1127976A JP H1127976 A JPH1127976 A JP H1127976A JP 9196462 A JP9196462 A JP 9196462A JP 19646297 A JP19646297 A JP 19646297A JP H1127976 A JPH1127976 A JP H1127976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resistance value
electric motor
program setting
value
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9196462A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Okamoto
直樹 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP9196462A priority Critical patent/JPH1127976A/ja
Publication of JPH1127976A publication Critical patent/JPH1127976A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Position Or Direction (AREA)
  • Control Of Direct Current Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動モータの抵抗値が変動する場合でも、プ
ログラム設定抵抗値を実際の抵抗値に追従させることに
よって電動モータの制御を安定化する。 【解決手段】 アクセルセンサ7は、アクセルペダル8
の操作量に応じて検出信号を出力する。コントロールユ
ニット10は、この検出信号に応じて電動モータ4のコ
イル4Bに供給する駆動パルスのパルス幅を変化させ、
電動モータ4、減速機構5を介してスロットル弁装置1
の弁体3を開閉駆動する。そして、コントロールユニッ
ト10は、電動モータ4を流れる駆動パルスの実電流値
を電流検出器11と協働して検出することにより、電動
モータ4の実際の抵抗値としてプログラム設定抵抗値を
演算し、このプログラム設定抵抗値を用いて電動モータ
4に供給すべき駆動パルスのパルス幅を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電動モータ
のトルク、回転数等を制御するのに用いて好適な電動モ
ータの回転制御装置に関し、特に、例えばパルス幅変調
信号(以下、PWM信号という)等の駆動パルスを入力
することにより電動モータの運転状態を制御する電動モ
ータの回転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電動モータの回転制御装置は、
駆動パルスが入力されることによって回転する電動モー
タと、外部からの指令信号により該電動モータに供給す
べき目標電流値を設定する目標電流設定手段と、該目標
電流設定手段で設定した目標電流値、前記電動モータが
有する実抵抗値を用いて駆動パルスのパルス幅を演算す
るパルス幅演算手段とから構成されている。
【0003】また、従来技術による電動モータの回転制
御装置としては、例えば自動車用エンジン等のスロット
ル弁装置を電気的に開閉制御するための電動式スロット
ル機構に用いたものが知られている。そして、この電動
式スロットル機構は、エンジンの吸気通路途中に設けら
れたスロットル弁装置と、該スロットル弁装置を電動モ
ータを介して開閉操作するコントロールユニットと、車
両に設けられたアクセルペダルの操作量を検出するため
のアクセルセンサ等とを有している。
【0004】そして、電動式スロットル機構は、車両の
運転者がアクセルペダルを踏込み操作すると、この操作
量をアクセルセンサによって検出し、コントロールユニ
ットに検出信号を出力する。これにより、コントロール
ユニットは、アクセルセンサからの検出信号に基づいて
電動モータに対する目標電流値を演算し、この演算結果
に対応した駆動パルス(PWM信号)を電動モータに供
給するため、駆動パルスのパルス幅(デューティ比)を
演算する。
【0005】この場合、駆動パルスのパルス幅は、前記
目標電流値と、電動モータの実抵抗値等とから算出さ
れ、例えば駆動パルスを1周期間で時間平均した値が目
標電流値と等しくなるように設定される。ここで、電動
モータの実抵抗値とは、例えば常温状態で電動モータの
コイル等が有する抵抗値であり、予め計測された定数と
してコントロールユニット内に記憶されている。
【0006】これにより、コントロールユニットは、電
動モータに供給する駆動パルスのパルス幅を変化させ、
スロットル弁装置の開度がアクセルペダルの操作量に対
応するようにスロットル弁装置を開閉操作する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術では、コントロールユニット内に予め記憶した電
動モータの実抵抗値等を用いて駆動パルスのパルス幅を
演算することにより、このパルス幅に基づいてスロット
ル弁装置を駆動制御している。
【0008】しかし、電動モータの抵抗値は、モータ運
転中の発熱、周囲の温度変化等によって予め記憶された
実抵抗値から変動し易いため、電動モータに供給される
実際の駆動パルスは、実抵抗値の変動により目標電流値
に対してばらつきを生じ易くなり、スロットル弁装置を
安定して駆動制御するのが難しくなるという問題があ
る。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は、電動モータの実抵抗値が温度
変化等によって変動するのを確実に補償でき、電動モー
タに供給する駆動パルスを広い温度範囲で高精度に制御
できると共に、電動モータの制御を安定して行うことが
でき、信頼性を大幅に向上できるようにした電動モータ
の回転制御装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1に係る発明の電動モータの回転制御装
置は、図1の機能ブロック図に示すように、駆動パルス
が入力されることによって回転する電動モータ101
と、外部からの指令信号により該電動モータ101に供
給すべき目標電流値を設定する目標電流設定手段102
と、電動モータ101を実際に流れる実電流値を検出す
る実電流検出手段103と、電動モータ101に供給す
る駆動パルスを演算するときのプログラム設定抵抗値を
記憶するプログラム設定抵抗値記憶手段104と、目標
電流設定手段102で設定した目標電流値、該プログラ
ム設定抵抗値記憶手段104に記憶したプログラム設定
抵抗値を用いて駆動パルスのパルス幅を演算するパルス
幅演算手段105と、実電流検出手段103で検出した
実電流値、プログラム設定抵抗値記憶手段104に記憶
した前回のプログラム設定抵抗値および目標電流設定手
段102によって設定した目標電流値から推定抵抗値を
演算する推定抵抗値演算手段106と、該推定抵抗値演
算手段106で演算した推定抵抗値、プログラム設定抵
抗値記憶手段104に記憶した前回のプログラム設定抵
抗値を用いてプログラム設定抵抗値を新たに演算するプ
ログラム設定抵抗値演算手段107とからなる構成を採
用している。
【0011】このように構成することにより、目標電流
設定手段102では、外部からの指令信号により電動モ
ータ101に対する目標電流値を設定し、実電流検出手
段103では、電動モータ101を実際に流れる実電流
値を検出する。
【0012】そして、推定抵抗値演算手段106では、
前記目標電流値、実電流値、およびプログラム設定抵抗
値記憶手段104に記憶した前回のプログラム設定抵抗
値から推定抵抗値を演算する。また、プログラム設定抵
抗値演算手段107では、前記推定抵抗値、前回のプロ
グラム設定抵抗値を用いてプログラム設定抵抗値を新た
に演算し、プログラム設定抵抗値記憶手段104では、
このプログラム設定抵抗値を記憶する。これにより、パ
ルス幅演算手段105では、前記目標電流値、プログラ
ム設定抵抗値を用いて電動モータ101に供給する駆動
パルスのパルス幅を演算することができる。
【0013】また、請求項2の発明では、推定抵抗値演
算手段106は、目標電流値と前回のプログラム設定抵
抗値との積を実電流値によって除算することにより、推
定抵抗値を算出する構成としている。
【0014】これにより、例えば目標電流値と実電流値
とを駆動パルスの1周期間の時間平均値として定義する
と、目標電流値が安定した状態である場合には、電動モ
ータ101により生じるべき電圧降下の時間平均値を目
標電流値と前回のプログラム設定抵抗値との積として演
算することができる。そして、この電圧降下の時間平均
値は、実電流値と現在の抵抗値との積にほぼ等しいと考
えることができるから、現在の抵抗値に対応する推定抵
抗値は、目標電流値と前回のプログラム設定抵抗値との
積を実電流値により除算して得ることができる。
【0015】さらに、請求項3の発明では、プログラム
設定抵抗値演算手段107は、推定抵抗値演算手段10
6で演算した推定抵抗値とプログラム設定抵抗値記憶手
段104に記憶したこれまでのプログラム設定抵抗値を
用い、加重平均を行うことによりプログラム設定抵抗値
を新たに演算する構成としている。
【0016】これにより、プログラム設定抵抗値演算手
段107では、推定抵抗値演算手段106で演算した推
定抵抗値を過去のプログラム設定抵抗値との間で平均化
でき、例えば駆動パルス(実電流値)のノイズ等によっ
てプログラム設定抵抗値の演算結果が悪影響を受けるの
を緩和することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による実施の形態
を、図2ないし図4を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】ここで、図2ないし図4は本発明の実施例
を示し、本実施例では、電動モータの回転制御装置を、
エンジン等のスロットル弁装置を電気的に開閉制御する
電動式スロットル機構に用いた場合を例に挙げて説明す
る。
【0019】1はエンジンの吸気通路途中に設けられた
スロットル弁装置を示し、該スロットル弁装置1は、吸
気通路の一部をなす略筒状のケーシング2と、該ケーシ
ング2内に開閉可能に配設され、回動軸3Aを有するバ
タフライ式の弁体3とから構成されている。
【0020】4は例えば直流モータ等により構成された
電動モータで、該電動モータ4の出力軸4Aは減速機構
5等を介して弁体3の回動軸3Aに連結されている。そ
して、電動モータ4は、例えばPWM信号等の駆動パル
スが後述のコントロールユニット10からコイル4Bに
供給されることにより、減速機構5等を介して弁体3の
回動軸3Aを回転駆動させ、弁体3を開閉操作する。
【0021】また、電動モータ4は、例えば常温状態に
おけるコイル4B等の抵抗値である実抵抗値R0 を有
し、この実抵抗値R0 は、後述の抵抗値算出処理で初期
抵抗値として用いるために予め計測され、コントロール
ユニットの記憶装置10A内に記憶されている。
【0022】6は弁体3の回動軸3Aに設けられた保持
ばね機構で、該保持ばね機構6は、後述のアクセルペダ
ル8が踏込み操作されていないときに、弁体3を所定の
閉弁位置に保持するためのものである。
【0023】7はアクセルペダル8の踏込み操作量を検
出するためのアクセルセンサで、該アクセルセンサ7
は、アクセルペダル8が操作されたときに、この操作量
をワイヤ9によって検出し、コントロールユニット10
に検出信号を出力する。
【0024】10はマイクロコンピュータ等によって構
成されたコントロールユニットで、該コントロールユニ
ット10の入力側には、アクセルセンサ7と、後述の電
流検出器11等とが接続されている。そして、コントロ
ールユニット10の出力側は、モータ駆動用の出力回路
(図示せず)等を介して電動モータ4のコイル4Bに接
続されている。
【0025】また、コントロールユニット10は、後述
のプログラム設定抵抗値R(i) ,R(i-1) 等を記憶する
ためのプログラム設定抵抗値記憶手段として記憶装置1
0Aを有し、該記憶装置10A内には、図3および図4
に示す駆動制御プログラム等と共に、電動モータ4に対
する目標電流値IP と弁体3の開度との関係を表す特性
線等がデータとして予め記憶されている。
【0026】そして、コントロールユニット10は、駆
動パルス(パルス電流)を電動モータ4のコイル4Bに
供給し、そのパルス幅Dをアクセルセンサ7からの検出
信号に応じて変化させることにより、パルス幅Dに対応
したトルクを電動モータ4に発生させ、弁体3の開度を
可変に制御する。
【0027】11は駆動パルスの電流値を検出する実電
流検出手段としての電流検出器で、該電流検出器11
は、入力側がコントロールユニット10と電動モータ4
との間に接続され、出力側がコントロールユニット10
の入力側に接続されている。そして、電流検出器11
は、コントロールユニット10と協働し、電動モータ4
のコイル4Bを流れる実際の電流値を実電流値Iとして
検出する。この場合、実電流値Iは、例えば電動モータ
4に供給する駆動パルスを1周期間で時間平均した値と
して検出される。
【0028】本実施例による電動式スロットル機構は上
述の如き構成を有するもので、次にコントロールユニッ
ト10によるスロットル弁装置1の駆動制御処理につい
て、図3および図4を参照しつつ説明する。
【0029】まず、処理動作がスタートすると、ステッ
プ1でアクセルセンサ7からアクセルペダル8の操作量
を読込み、ステップ2では、この操作量の読込み値に応
じて弁体3の目標開度を演算する。なお、図3および図
4に示すスロットル弁装置1の駆動制御処理は、コント
ロールユニット10の作動中に例えば2ms程度のプロ
グラム・サイクルをもって繰返し実行されるものであ
る。
【0030】次に、ステップ3では、コントロールユニ
ット10の記憶装置10A内に予め記憶した特性線等の
データを用いて、ステップ2で演算した弁体3の目標開
度から電動モータ4に供給すべき目標電流値IP を設定
する。この場合、目標電流値IP は、電流検出器11に
より検出される実電流値Iと同様に、駆動パルスを1周
期間で時間平均した値として設定される。
【0031】次に、ステップ4では、後述のステップ1
1〜17に示す電動モータ4の抵抗値算出処理を行い、
プログラム設定抵抗値R(i) (i=1,2,3,…)を
算出する。ここで、変数iは、ステップ4を実行する毎
に「1」ずつ歩進されるもので、例えばプログラム設定
抵抗値R(i) は、ステップ4で演算する今回のプログラ
ム設定抵抗値であり、電動モータ4が保持する現在の抵
抗値に対応している。また、プログラム設定抵抗値R(i
-1) は、ステップ4で演算した前回(例えば2ms前)
のプログラム設定抵抗値である。
【0032】次に、ステップ5では、ステップ4で算出
した電動モータ4のプログラム設定抵抗値R(i) を用い
て、電動モータ4に供給すべき駆動パルスのパルス幅D
を次式の如く演算する。
【0033】
【数1】 但し、 D :駆動パルスのパルス幅 R(i) :今回のプログラム設定抵抗値 IP :目標電流値 VB :バッテリの電圧
【0034】この場合、パルス幅Dは、駆動パルスの1
周期間のうち実際に電流が流れる時間の比率(0≦D≦
1)であるから、この電流がプログラム設定抵抗値R
(i) とバッテリの電圧VB により定まるパルス振幅(V
B /R(i) )をもつとすると、このパルス振幅(VB /
R(i) )とパルス幅Dとの積は、駆動パルスを1周期間
で時間平均した値に相当する。そして、この時間平均値
は、前記数1の式により目標電流値IP と等しくなる。
【0035】続いて、ステップ6では、ステップ5で演
算したパルス幅Dの駆動パルスを電動モータ4に出力す
る。これにより、電動モータ4は、目標電流値IP に対
応したトルクを発生し、このトルクに応じて弁体3を保
持ばね機構6に抗しつつ目標開度の位置まで回動させ
る。この結果、スロットル弁装置1はアクセルペダル8
の操作量に応じた開度を与えられるから、ステップ7で
は、今回のスロットル弁装置1の駆動制御処理を終了す
る。
【0036】次に、図4に示す電動モータ4の抵抗値算
出処理について述べる。まず、ステップ11では、例え
ば10ms間での弁体3の開度変化量を所定の判定値と
比較することにより、スロットル弁装置1が安定した駆
動状態にあるか否かを判定し、「YES」と判定した場
合には、ステップ12に移る。
【0037】また、ステップ11で「NO」と判定した
場合には、スロットル弁装置1の駆動制御が過渡状態に
あるため、今回の演算ではプログラム設定抵抗値R(i)
が正確に算出されない虞れがあると判断し、ステップ1
4〜16で推定抵抗値R、プログラム設定抵抗値R(i)
の演算を行なうことなく、ステップ17でリターンす
る。
【0038】次に、ステップ12では、例えば10ms
間での目標電流値IP の変化量をチェックすることによ
り、目標電流値IP が安定した状態にあるか否かを判定
し、「YES」と判定した場合には、ステップ13に移
る。また、「NO」と判定した場合には、目標電流値I
P が変動中であると判断してステップ17でリターンす
る。
【0039】次に、ステップ13では、後述の実電流値
Iについて、例えば10ms間での変化量をチェックす
ることにより、電動モータ4を実際に流れる駆動パルス
が安定した状態にあるか否かを判定し、「YES」と判
定した場合にはステップ14に移る。
【0040】また、ステップ13で「NO」と判定した
場合には、駆動パルスが過渡状態にあると判断してステ
ップ17でリターンする。なお、ステップ11〜13で
「NO」と判定した場合には、後述のステップ16で演
算すべき今回のプログラム設定抵抗値R(i) に対してコ
ントロールユニット10内に記憶した前回のプログラム
設定抵抗値R(i-1) を代入する。
【0041】次に、ステップ14では、電流検出器11
により検出した実電流値Iを読込み、ステップ15で
は、この実電流値Iを用いて電動モータ4が保持する現
在の抵抗値に対応した推定抵抗値Rを次式の如く算出す
る。
【0042】
【数2】 但し、 R :推定抵抗値 R(i-1) :前回のプログラム設定抵抗値 IP :目標電流値 I :実電流値
【0043】ここで、目標電流値IP は、ステップ12
により安定状態にあると判定されているため、この状態
では、電動モータ4により生じるべき電圧降下の時間平
均値を、駆動パルスの時間平均値として設定された目標
電流値IP と、ステップ16で演算した前回のプログラ
ム設定抵抗値R(i-1) との積として演算できる。そし
て、この電圧降下の時間平均値は、駆動パルスの時間平
均値である実電流値Iと現在の抵抗値(=推定抵抗値
R)との積にほぼ等しいと考えることができるので、こ
れによって前記数2の式を導くことができる。
【0044】なお、前記数2の式では、ノイズ等に対す
る演算精度を向上させるため、目標電流値IP に代えて
過去n回(例えば5回)に亘る目標電流値IP の平均値
を用いてもよく、実電流値Iも同様に、過去n回に亘っ
て検出した実電流値Iの平均値を用いてもよい。
【0045】次に、ステップ16では、ステップ15で
算出した電動モータ4の推定抵抗値Rと前回のプログラ
ム設定抵抗値R(i-1) とを用いた加重平均を行い、今回
のプログラム設定抵抗値R(i) を次式の如く算出する。
そして、このプログラム設定抵抗値抵抗値R(i) をコン
トロールユニット10の記憶装置10A内に記憶し、ス
テップ17でリターンする。
【0046】
【数3】R(i) =K×R(i-1) +(1−K)×R 但し、 R(i) :今回のプログラム設定抵抗値 R(i-1) :前回のプログラム設定抵抗値 R :推定抵抗値 K :重み係数
【0047】ここで、重み係数K(0<K<1)は、例
えば0.2程度の値に設定され、駆動パルスのノイズ等
により推定抵抗値Rに生じた誤差が今回のプログラム設
定抵抗値R(i) に影響するのを緩和している。
【0048】また、上述した電動モータ4の抵抗値算出
処理において、前記数2および数3の式をコントロール
ユニット10の作動開始後に初めて演算するときには、
前回のプログラム設定抵抗値R(i-1) として記憶装置1
0A内に予め記憶した電動モータ4の実抵抗値R0 を用
いる。
【0049】即ち、ステップ15では、前記数2の式を
初回演算するときに前回のプログラム設定抵抗値R(0)
が存在しないため、これに代えて電動モータ4の実抵抗
値R0 を用いることにより推定抵抗値Rを次式の如く演
算する。
【0050】
【数4】
【0051】また、ステップ16でも同様に、前記数3
の式を初回演算時するときには、電動モータ4の実抵抗
値R0 を用いて初回のプログラム設定抵抗値R(1) を次
式の如く演算する。
【0052】
【数5】R(1) =K×R0 +(1−K)×R
【0053】かくして、本実施例では、電流検出器11
により電動モータ4を流れる駆動パルスの実電流値Iを
検出し、この実電流値Iと、目標電流値IP と、前回の
プログラム設定抵抗値R(i-1) とを用いてプログラム設
定抵抗値R(i) を演算する構成としたから、例えば温度
変化等によって電動モータ4の抵抗値が変動する場合で
も、プログラム設定抵抗値R(i) を実際の抵抗値に追従
して正確に算出でき、このプログラム設定抵抗値R(i)
を用いることにより、目標電流値IP に対応した駆動パ
ルスを電動モータ4に安定して供給することができる。
【0054】従って、本実施例によれば、電動モータ4
に供給する駆動パルスを広い温度範囲で高精度に制御で
き、弁体3を電動モータ4により安定して駆動できると
共に、信頼性を大幅に向上させることができる。
【0055】また、電動モータ4の推定抵抗値Rを、目
標電流値IP と前回のプログラム設定抵抗値R(i-1) と
の積を実電流値Iにより除算して算出するようにしたか
ら、例えば目標電流値IP と実電流値Iとを駆動パルス
の時間平均値に対応した値として定義することにより、
電動モータ4の推定抵抗値Rを前記数2の式から容易に
算出でき、PWM信号等の駆動パルスを用いる場合で
も、直流式の電動モータ4を円滑に駆動制御することが
できる。
【0056】さらに、電動モータ4の推定抵抗値Rと前
回のプログラム設定抵抗値R(i-1)を用いて加重平均を
行うことにより、今回のプログラム設定抵抗値R(i) を
算出するようにしたから、例えば駆動パルス(実電流値
I)に生じたノイズ等によってプログラム設定抵抗値R
(i) の演算結果が悪影響を受けるのを確実に緩和でき、
ノイズ等に対する電動式スロットル機構の安定性を高め
ることができる。
【0057】また、一定の時間に対するスロットル弁装
置1の開度変化量、目標電流値IPの変化量および実電
流値Iの変化量をそれぞれチェックすることにより、こ
れらが安定した状態にあるか否かを判定し、これらの全
てが安定状態である場合を除いてプログラム設定抵抗値
R(i) の新規演算を中止するようにしたから、スロット
ル弁装置1の駆動制御が過渡状態のときに、変動中の目
標電流値IP 、実電流値I等を用いてプログラム設定抵
抗値R(i) が演算されるのを確実に防止でき、その演算
精度を向上させることができる。
【0058】なお、前記実施例では、図3中のステップ
3が目標電流設定手段の具体例であり、ステップ5がパ
ルス幅演算手段の具体例である。また、図4中のステッ
プ15は推定抵抗値演算手段、ステップ16はプログラ
ム設定抵抗値演算手段の具体例である。
【0059】また、前記実施例では、ノイズ等の影響を
緩和するため加重平均により電動モータ4のプログラム
設定抵抗値R(i) を算出する構成としたが、本発明はこ
れに限らず、加重平均を省略して推定抵抗値Rをプログ
ラム設定抵抗値R(i) としてもよく、この場合には、例
えばアクセルセンサ7、電流検出器11からの入力回路
等に対してノイズ除去用のフィルタ回路等を設ける構成
としてもよい。
【0060】さらに、前記実施例では、電動モータの回
転制御装置をエンジン等の電動式スロットル機構に用い
た場合を例に挙げ、電動モータ4のトルクをコントロー
ルユニット10によって制御する構成としたが、本発明
はこれに限らず、電動モータ4を動力源とした各種の駆
動装置等に適用してもよく、また例えば電動モータ4の
回転数等をコントロールユニット10によって可変に制
御する構成としてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1に記載の発
明によれば、実電流検出手段により電動モータを流れる
駆動パルスの実電流値を検出し、この実電流値と、目標
電流値と、前回のプログラム設定抵抗値とを用いて電動
モータのプログラム設定抵抗値を演算する構成としたか
ら、例えば温度変化等によって電動モータの抵抗値が変
動する場合でも、プログラム設定抵抗値を実際の抵抗値
に追従して正確に算出でき、このプログラム設定抵抗値
を用いることにより、目標電流値に対応した駆動パルス
を電動モータに安定して供給することができる。従っ
て、電動モータに供給する駆動パルスを広い温度範囲で
高精度に制御でき、電動モータの回転制御を安定して行
うことができると共に、信頼性を大幅に向上させること
ができる。
【0062】また、請求項2に記載の発明によれば、電
動モータの推定抵抗値を、目標電流値と前回のプログラ
ム設定抵抗値との積を実電流値により除算して算出する
ようにしたから、例えば目標電流値と実電流値とを駆動
パルスの時間平均値に対応した値として定義することに
より、電動モータの現在の抵抗値に対応する推定抵抗値
を容易に算出でき、例えばPWM信号等の駆動パルスを
用いて直流式の電動モータを駆動する場合でも、その駆
動制御を円滑に行うことができる。
【0063】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
電動モータの推定抵抗値とこれまでのプログラム設定抵
抗値とを用いた加重平均を行うことにより、プログラム
設定抵抗値を新たに演算する構成としたから、例えば駆
動パルスに生じたノイズ等によってプログラム設定抵抗
値の演算結果が悪影響を受けるのを確実に緩和でき、ノ
イズ等に対する安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電動モータの回転制御装置を示す
機能ブロック図である。
【図2】実施例による電動式スロットル機構を示す全体
構成図である。
【図3】図2中のコントロールユニットによるスロット
ル弁装置の駆動制御処理を示す流れ図である。
【図4】図3中の抵抗値算出処理を示す流れ図である。
【符号の説明】
1 スロットル弁装置 4 電動モータ 10 コントロールユニット 10A 記憶装置(プログラム設定抵抗値記憶手段) 11 電流検出器(実電流検出手段) IP 目標電流値 I 実電流値 D パルス幅 R 推定抵抗値 R(i) ,R(i-1) プログラム設定抵抗値

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動パルスが入力されることによって回
    転する電動モータと、 外部からの指令信号により該電動モータに供給すべき目
    標電流値を設定する目標電流設定手段と、 前記電動モータを実際に流れる実電流値を検出する実電
    流検出手段と、 前記電動モータに供給する駆動パルスを演算するときの
    プログラム設定抵抗値を記憶するプログラム設定抵抗値
    記憶手段と、 前記目標電流設定手段で設定した目標電流値、該プログ
    ラム設定抵抗値記憶手段に記憶したプログラム設定抵抗
    値を用いて駆動パルスのパルス幅を演算するパルス幅演
    算手段と、 前記実電流検出手段で検出した実電流値、プログラム設
    定抵抗値記憶手段に記憶した前回のプログラム設定抵抗
    値および目標電流設定手段によって設定した目標電流値
    から推定抵抗値を演算する推定抵抗値演算手段と、 該推定抵抗値演算手段で演算した推定抵抗値、プログラ
    ム設定抵抗値記憶手段に記憶した前回のプログラム設定
    抵抗値を用いてプログラム設定抵抗値を新たに演算する
    プログラム設定抵抗値演算手段とから構成してなる電動
    モータの回転制御装置。
  2. 【請求項2】 前記推定抵抗値演算手段は、前記目標電
    流値と前回のプログラム設定抵抗値との積を実電流値に
    よって除算することにより、推定抵抗値を算出する構成
    としてなる請求項1に記載の電動モータの回転制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記プログラム設定抵抗値演算手段は、
    前記推定抵抗値演算手段で演算した推定抵抗値と前記プ
    ログラム設定抵抗値記憶手段に記憶したこれまでのプロ
    グラム設定抵抗値を用い、加重平均を行うことによりプ
    ログラム設定抵抗値を新たに演算する構成としてなる請
    求項1または2に記載の電動モータの回転制御装置。
JP9196462A 1997-07-07 1997-07-07 電動モータの回転制御装置 Pending JPH1127976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9196462A JPH1127976A (ja) 1997-07-07 1997-07-07 電動モータの回転制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9196462A JPH1127976A (ja) 1997-07-07 1997-07-07 電動モータの回転制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1127976A true JPH1127976A (ja) 1999-01-29

Family

ID=16358218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9196462A Pending JPH1127976A (ja) 1997-07-07 1997-07-07 電動モータの回転制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1127976A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010028971A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Nsk Ltd モータ駆動制御装置、及び電動パワーステアリング装置
WO2010150745A1 (ja) * 2009-06-23 2010-12-29 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP2013038842A (ja) * 2011-08-04 2013-02-21 Denso Corp 回転機の制御装置
JP2013251989A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Jtekt Corp モータ制御装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010028971A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Nsk Ltd モータ駆動制御装置、及び電動パワーステアリング装置
WO2010150745A1 (ja) * 2009-06-23 2010-12-29 株式会社ジェイテクト モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
JP2011010379A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Jtekt Corp モータ制御装置および電動パワーステアリング装置
CN102460948A (zh) * 2009-06-23 2012-05-16 株式会社捷太格特 马达控制装置以及电动动力转向装置
US8496085B2 (en) 2009-06-23 2013-07-30 Jtekt Corporation Motor control device and electric power steering apparatus
JP2013038842A (ja) * 2011-08-04 2013-02-21 Denso Corp 回転機の制御装置
JP2013251989A (ja) * 2012-05-31 2013-12-12 Jtekt Corp モータ制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3893972B2 (ja) モータ駆動式スロットル弁制御装置、及びその制御方法、自動車、及び自動車のスロットル弁駆動用モータの温度測定方法、モータの温度測定方法
JPH02132341A (ja) ダイナモメータ
US5113823A (en) Throttle valve control apparatus for use with internal combustion engine
US7150263B2 (en) Engine speed control apparatus; engine system, vehicle and engine generator each having the engine speed control apparatus; and engine speed control method
JPH08238938A (ja) 自動車の閉鎖部材の駆動装置
JP2513776B2 (ja) スロットル弁制御方法及びその装置
JPH1113518A (ja) スロットルバルブ制御装置
US20050120999A1 (en) Electronic throttle body control system and method
JPH05502495A (ja) 内燃機関の運転変数を制御する方法及び装置
JPH058660A (ja) 車両用速度制御装置
JP3959131B2 (ja) 自動車用バルブ制御装置
JPH1127976A (ja) 電動モータの回転制御装置
JP4980457B2 (ja) 電子スロットルバルブの制御装置
JP3409499B2 (ja) 電子制御スロットル装置
JP4112315B2 (ja) スロットル弁制御装置の故障判定装置
JPH08144792A (ja) モータ抵抗値算出方法及びモータ駆動電流補正方法
JPS618433A (ja) 車両用アクセル制御装置
JPH0252108B2 (ja)
JP2001073849A (ja) 内燃機関のアクチュエータ制御装置
JPH0720360Y2 (ja) スロットルバルブ開度制御装置
US5977738A (en) Method and system for contolling the position of a servo motor in vehicle speed control systems for various operation conditions
KR100422666B1 (ko) 차량용 전자 트로틀 밸브 제어 시스템의 제어방법
JP6655916B2 (ja) 移動量算出装置
JP3802576B2 (ja) 車両の駆動ユニットを制御する方法と装置
JP2010119210A (ja) 車両用開閉装置に用いられる制御装置