JP2015176890A - 光電変換装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バッファ層と上部電極層との電気的な接続を良好にして光電変換装置の光電変換効率を向上させる。
【解決手段】 光電変換装置11の製造方法は、光吸収層3上に硫化インジウムを含むバッファ層4を形成する第1工程と、バッファ層4を加熱しながらバッファ層4上に0.1〜1.5W/cmのパワー密度のスパッタリング法によって半導体材料から成るシード層5aを形成する第2工程と、バッファ層4およびシード層5aを常温まで冷却した後、再度加熱しながらシード層5a上にスパッタリング法によって半導体材料から成る上部電極層5を形成する第3工程とを具備する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、透光性の上部電極層を有する光電変換装置の製造方法に関する。
太陽光発電などに使用される光電変換装置として、光電変換を行なう半導体層上に透光性の上部電極層が設けられたものがある。
このような光電変換セルは、ガラスなどの基板の上に、金属電極などの下部電極層と、CIGS等の光吸収層と、ZnS等のバッファ層と、ZnO:X(X:Ga,Al,InまたはB)等の透光性導電膜から成る上部電極層とが、この順に積層されている。
この上部電極層は、バッファ層へのダメージを抑制するため、始めに低いパワー密度のスパッタリング法で成膜を行なった後、高いパワー密度のスパッタリング法で成膜を行なうことによって形成されている(例えば、特許文献1など)。
国際公開第2003/009394号
光電変換装置に用いられるバッファ層として、耐湿性等の観点から、Inを含む半導体層も用いられている。Inを含むバッファ層は、針状に結晶成長しやすく、表面部での結晶性が悪くなる傾向がある。このようなバッファ層に特許文献1のような方法で上部電極層を形成しても、バッファ層と上部電極層との電気的な接続が十分ではなく、光電変換装置の光電変換効率を十分に高めることが困難である。
よって、本発明の一つの目的は、バッファ層と上部電極層との電気的な接続を良好にして光電変換装置の光電変換効率を向上させることにある。
本発明の一態様に係る光電変換装置の製造方法は、光吸収層上に硫化インジウムを含むバッファ層を形成する第1工程と、該バッファ層を加熱しながら前記バッファ層上に0.1〜1.5W/cmのパワー密度のスパッタリング法によって半導体材料から成るシード層を形成する第2工程と、前記バッファ層および前記シード層を常温まで冷却した後、再度加熱しながら前記シード層上にスパッタリング法によって半導体材料から成る上部電極層を形成する第3工程とを具備する。
本発明によれば、バッファ層と上部電極層との電気的な接続を良好にして光電変換装置の光電変換効率を向上させることが可能となる。
光電変換装置の実施の形態の一例を示す斜視図である。 図1の光電変換装置の断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。 光電変換装置の製造途中の様子を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面においては同様な構成および機能を有する部分については同一符号が付されており、下記説明では重複説明が省略される。また、図面は模式的に示されたものであり、各図における各種構造のサイズおよび位置関係等は正確に図示されたものではない。
<(1)光電変換装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る光電変換装置の製造方法を用いて作製した光電変換装置11の一例を示す斜視図である。図2は、図1の光電変換装置11のXZ断面図である。なお、図1〜図8には、光電変換セル10の配列方向(図1の図面視左右方向)をX軸方向とする右手系のXYZ座標系が付されている。
光電変換装置11は、基板1の上に複数の光電変換セル10が並設された構成を有している。図1では、図示の都合上、2つの光電変換セル10のみが示されているが、実際の光電変換装置11には、図面のX軸方向、或いは更に図面のY軸方向に、多数の光電変換セル10が平面的に(二次元的に)配列されている。
各光電変換セル10は、下部電極層2、光吸収層3、バッファ層4、シード層5a、上部電極層5、および集電電極7を主に備えている。光電変換装置11では、上部電極層5および集電電極7が設けられた側の主面が受光面となっている。また、光電変換装置11には、第1〜3溝部P1,P2,P3といった3種類の溝部が設けられている。
基板1は、複数の光電変換セル10を支持するものであり、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂、または金属等の材料で構成されている。例えば、基板1として、1〜3mm程度の厚さを有する青板ガラス(ソーダライムガラス)が用いられてもよい。
下部電極層2は、基板1の一主面の上に設けられた導電層であり、例えば、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、または金(Au)等の金属、あるいはこれらの金属の積層構造体からなる。また、下部電極層2は、0.2〜1μm程度の厚さを有し、例えば、スパッタリング法または蒸着法等の公知の薄膜形成方法によって形成される。
光吸収層3は、下部電極層2の+Z側の主面の上に設けられた、第1の導電型(ここではp型の導電型)を有する半導体層であり、1〜3μm程度の厚さを有している。光吸収層3としては、II−VI族化合物、I−III−VI族化合物およびI−II−IV−VI族化合物等
の化合物半導体や非晶質シリコン等が挙げられる。
II−VI族化合物とは、12族元素(II−B族ともいう)と16族元素(VI−B族元素ともいう)との化合物半導体である。II−VI族化合物としては、例えば、CdTe等が挙げられる。
I−III−VI族化合物とは、11族元素(I−B族元素ともいう)と13族元素(III−B族元素ともいう)と16族元素との化合物である。I−III−VI族化合物としては、例
えば、CuInSe(二セレン化銅インジウム、CISともいう)、Cu(In,Ga)Se(二セレン化銅インジウム・ガリウム、CIGSともいう)、Cu(In,Ga)(Se,S)(二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム、CIGSSともいう)が挙げられる。あるいは、光吸収層3は、薄膜の二セレン・イオウ化銅インジウム・ガリウム層を表面層として有する二セレン化銅インジウム・ガリウム等の多元化合物半導体薄膜にて構成されていてもよい。
I−II−IV−VI族化合物とは、11族元素と12族元素と14族元素(IV−B族元素ともいう)と16族元素との化合物である。I−II−IV−VI族化合物としては、例えば、CuZnSnS(CZTSともいう)、CuZnSn(S,Se)(CZTSSeともいう)、およびCuZnSnSe(CZTSeともいう)が挙げられる。
光吸収層3は、スパッタリング法、蒸着法などのいわゆる真空プロセスによって形成可能であるほか、いわゆる塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスによって形成することもできる。塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスは、光吸収層3の構成元素の錯体溶液やナノ粒子溶液を下部電極層2の上に塗布し、その後、乾燥・熱処理を行うプロセスである。
バッファ層4は、光吸収層3の主面の上にヘテロ接合された硫化インジウム(In)を含む半導体層である。バッファ層4は、Inの他にIn(OH)またはInを含む混晶化合物であってもよい。バッファ層4に含まれるInは20mol%以上あればよい。
バッファ層4は、光吸収層3の主面の法線方向に厚さを有する。この厚さは、例えば3〜200nmに設定される。バッファ層4は、例えば、溶液成長法(CBD法)またはスプレー法等を用いて作製される。CBD法はインジウム化合物と硫黄化合物が溶解された溶液中で光吸収層3の主面上にInを膜状に成長させる方法である。また、スプレー法は、光吸収層3上にインジウム化合物と硫黄化合物が溶解された溶液をスプレーによって塗布しながら加熱することによってInを膜状に成長させる方法である。光吸収層3との接合をより良好なものにするという観点からはバッファ層4の作製をCBD法で行なってもよい。
シード層5aは、バッファ層4の上に設けられた5〜30nmの厚さを有する透明導電膜である。シード層5aは上部電極層5の下地となる層であり、後述するようにスパッタリング法によって作製される。シード層5aは半導体材料から成る。このような半導体材料としては、禁制帯幅が光吸収層よりも広く且つ透明な材料が用いられ、例えば、ZnO、InおよびSnO等の金属酸化物半導体等が採用され得る。このような金属酸化物半導体には、Al、B、Ga、In、FまたはMg等の不純物元素が含まれていてもよい。不純物元素が含まれた金属酸化物としては、例えば、AZO(Aluminum Zinc Oxide)、BZO(Boron Zinc Oxide)、GZO(Gallium Zinc Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、ITO(Indium Tin Oxide)、FTO(Fluorine tin Oxide)、ZnMgO(Zinc Magnesium Oxide)またはAZMO(Aluminum Zinc Magnesium Oxide)等が挙げられる。なお、シード層5aは2層以上の積層体であってもよい。この場合、各層は同じ材料であってもよく、異なる材料であってもよい。
上部電極層5は、シード層5aの上に設けられた0.01〜3.0μmの厚さを有する透明導電膜であり、光吸収層3において生じた電荷を取り出す電極として機能する。上部電極層5は、上記シード層5aを下地としてスパッタリング法によって作製される。このような上部電極層5としては、例えば、上記シード層5aに示したような各種金属酸化物半導体や各種不純物元素が含まれた金属酸化物半導体等が用いられる。なお、上部電極層5は、シード層5aと同じ半導体材料であってもよく、異なっていてもよい。また、上部電極層5は2層以上の積層体であってもよい。この場合、各層は同じ材料であってもよく
、異なる材料であってもよい。
上部電極層5は、光吸収層3において生じた電荷を良好に取り出すという観点からは、1Ω・cm以下の電気抵抗率と、50Ω/□以下のシート抵抗とを有するものとすることができる。なお、上部電極層5が複数の積層体から成る場合、これらの積層体全体としての平均の電気抵抗率およびシート抵抗が上記のような範囲であればよい。
また、リーク電流の発生を低減するという観点からは、シード層5aの電気抵抗率が上部電極層5よりも高くてもよい。シード層5aおよび上部電極層5の各電気抵抗率は、不純物元素の種類を変えたり、不純物元素の含有率を変えたりすることで調整できる。例えば、シード層5aとしてZnOを採用し、上部電極層5としてAZOを採用することができる。
また、リーク電流の発生を低減するという観点から、シード層5aが複数の積層体から成り、その積層体の少なくとも1層が上部電極層5よりも電気抵抗率の高い高抵抗層であってもよい。例えば、シード層5aがZnMgOと高抵抗のAZOとの積層体であり、上部電極層5が低抵抗のAZOであってもよい。この場合、スパッタリング法でZnMgOと高抵抗のAZOとを続けて成膜してシード層5aを作製した後、常温に冷却後、スパッタリング法で低抵抗のAZOを成膜して上部電極層5を作製すればよい。
また、リーク電流の発生を低減するという観点から、上部電極層5が複数の積層体から成り、その積層体の少なくとも1層が他の層よりも電気抵抗率の高い高抵抗層であってもよい。例えば、上部電極層5が高抵抗のAZOと低抵抗のAZOとの積層体であってもよい。この場合、スパッタリング法で高抵抗のAZOと低抵抗のAZOとを続けて成膜して上部電極層5を作製すればよい。
上部電極層5上には集電電極7が設けられていてもよい。集電電極7は、Y軸方向に離間して設けられ、それぞれがX軸方向に延在している。集電電極7は、導電性を有する電極であり、例えば、銀(Ag)等の金属からなる。
集電電極7は、光吸収層3において発生して上部電極層5において取り出された電荷を集電する役割を担う。集電電極7が設けられれば、上部電極層5の薄層化が可能となる。
集電電極7および上部電極層5によって集電された電荷は、第2溝部P2に設けられた接続導体6を通じて、隣の光電変換セル10に伝達される。接続導体6は、例えば、図2に示されるように集電電極7のY軸方向への延在部分によって構成されている。これにより、光電変換装置11においては、隣り合う光電変換セル10の一方の下部電極層2と、他方の集電電極7とが、第2溝部P2に設けられた接続導体6を介して電気的に直列に接続されている。なお、接続導体6は、これに限定されず、上部電極層5の延在部分によって構成されていてもよい。
集電電極5は、良好な導電性が確保されつつ、光吸収層3への光の入射量を左右する受光面積の低下が最小限にとどめられるように、50〜400μmの幅を有するものとすることができる。
<(2)光電変換装置の製造方法>
図3〜図8は、光電変換装置11の製造途中の様子をそれぞれ模式的に示す断面図である。なお、図3〜図8で示される各断面図は、図2で示された断面に対応する部分の製造途中の様子を示す。
まず、洗浄された基板1の略全面に、スパッタリング法等を用いて、Mo等からなる下部電極層2を成膜する。そして、下部電極層2の上面のうちのY方向に沿った直線状の形成対象位置からその直下の基板1の上面にかけて、第1溝部P1を形成する。第1溝部P1は、例えば、YAGレーザー等によるレーザー光を走査しつつ形成対象位置に照射することで溝加工を行なう、レーザースクライブ加工によって形成することができる。図3は、第1溝部P1を形成した後の状態を示す図である。
第1溝部P1を形成した後、下部電極層2の上に、I−III−VI族化合物等の光吸収層
3を作製する。光吸収層3は、スパッタリング法、蒸着法などのいわゆる真空プロセスを用いて形成可能であるほか、いわゆる塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスによって形成することもできる。塗布法あるいは印刷法と称されるプロセスは、光吸収層3の構成元素の錯体溶液等を下部電極層2の上に塗布し、その後、乾燥・熱処理を行うプロセスである。
光吸収層3を形成した後、この光吸収層3の上にバッファ層4を形成する。バッファ層4は、CBD法等によって形成することができる。例えば、塩化インジウムとチオアセトアミドと希塩酸とを水に溶解して成膜液を形成し、この成膜液に光吸収層3の形成まで行なった基板1を浸漬することで、光吸収層3の上にInを含むバッファ層4を形成することができる。図4は、光吸収層3およびバッファ層4を形成した後の状態を示す図である。
バッファ層4を形成した後、このバッファ層4を加熱しながらバッファ層4上に、0.1〜1.5W/cmのパワー密度のスパッタリング法によって、例えばZnOから成るシード層5aを形成する。シード層5aを形成する際のバッファ層4の設定温度は100〜250℃程度である。
このシード層5aの形成に用いるスパッタリング法は、0.1〜1.5W/cmのパワー密度で成膜できれば、直流(DC)スパッタリング、交流(AC)スパッタリング、その他種々のスパッタリング法のいずれを用いてもよい。1m以上の大面積の成膜対象物に対して、厚みばらつきが少ないとともに効率良く成膜を行なうことができるという観点からは、40〜70HzのACスパッタリング法を用いてもよい。図5は、シード層5aを形成した後の状態を示す図である。
次に、バッファ層4およびシード層5aを常温(常温とは20℃±15℃の温度範囲のことをいう)まで冷却した後、バッファ層4およびシード層5aを再度加熱しながらシード層5a上にスパッタリング法によって、例えばAZOから成る上部電極層5を形成する。上部電極層5を形成する際のバッファ層4およびシード層5aの設定温度は100〜250℃程度である。図6は、上部電極層5を形成した後の状態を示す図である。
このような方法によって、バッファ層4と上部電極層5との電気的な接続を良好にして光電変換装置11の光電変換効率を向上させることができる。これは以下の理由による。まず、Inを含むバッファ層4上に、比較的高いパワー密度のスパッタリング法でシード層5aを形成することによって、バッファ層4の表面部の結晶性の悪い部位をスパッタリングによる衝撃で除去しながらシード層5aを形成することができる。このとき、シード層5aが10〜30nm程度のまだ薄い段階でシード層5aの成膜を終了することで、スパッタリングによる衝撃がバッファ層4に過度に加わるのを低減でき、光吸収層3とバッファ層4との界面状態を良好に維持することができる。そして、シード層5aの成膜後に、このバッファ層4およびシード層5aを一度常温まで冷却することによって、バッファ層4およびシード層5aの結晶状態を安定化させることができる。その後、このシード層5a上にスパッタリング法によって上部電極層5を成膜する際、安定化したシード層5aがスパッタリングによる衝撃からバッファ層4を保護することとなり、バッファ層4の損傷を低減することができる。以上の結果、光吸収層3、バッファ層4、シード層5aおよび上部電極層5が互いに良好に電気的に接続することとなり、光電変換装置11の光電変換効率が向上する。
上部電極層5の成膜速度を向上するという観点からは、この上部電極層5の形成時のスパッタリングのパワー密度は、シード層5aの形成時のスパッタリングのパワー密度よりも高くてもよい。例えば、上部電極層5の形成時のスパッタリングのパワー密度をシード層5aの形成時のパワー密度の1〜7倍としてもよい。また、上部電極層5の成膜時のスパッタリング法は、DCスパッタリング、ACスパッタリング、その他種々のスパッタリング法のいずれを用いてもよい。1m以上の大面積の成膜対象物に対して、厚みばらつきが少ないとともに効率良く成膜を行なうことができるという観点からは、40〜70HzのACスパッタリング法を用いてもよい。
上部電極層5を形成した後、上部電極層5の上面のうちのY方向に沿った直線状の形成対象位置からその直下の下部電極層2の上面にかけて、第2溝部P2を形成する。第2溝部P2は、例えば、スクライブ針を用いたメカニカルスクライビング加工によって形成することができる。図7は、第2溝部P2を形成した後の状態を示す図である。第2溝部P2は、第1溝部P1よりも若干X方向(図中では+X方向)にずれた位置に形成する。
第2溝部P2を形成した後、集電電極7および接続導体6を形成する。集電電極7および接続導体6については、例えば、Ag等の金属粉を樹脂バインダー等に分散した導電性を有するペースト(導電ペーストともいう)を、所望のパターンを描くように印刷し、これを加熱することで形成できる。図8は、集電電極7および接続導体6を形成した後の状態を示す図である。
集電電極7および接続導体6を形成した後、上部電極層5の上面のうちの直線状の形成対象位置からその直下の下部電極層2の上面にかけて、第3溝部P3を形成する。第3溝部P3の幅は、例えば、40〜1000μm程度とすることができる。また、第3溝部P3は、第2溝部P2と同様に、メカニカルスクライビング加工によって形成することができる。このようにして、第3溝部P3の形成によって、図1および図2で示された光電変換装置11を製作したことになる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良などが可能である。
1:基板
2:下部電極層
3:光吸収層
4:バッファ層
5a:シード層
5:上部電極層
11:光電変換装置

Claims (4)

  1. 光吸収層上に硫化インジウムを含むバッファ層を形成する第1工程と、
    該バッファ層を加熱しながら前記バッファ層上に0.1〜1.5W/cmのパワー密度のスパッタリング法によって半導体材料から成るシード層を形成する第2工程と、
    前記バッファ層および前記シード層を常温まで冷却した後、再度加熱しながら前記シード層上にスパッタリング法によって半導体材料から成る上部電極層を形成する第3工程と
    を具備する光電変換装置の製造方法。
  2. 前記第2工程および前記第3工程において、前記スパッタリング法として40〜70HzのACスパッタリング法を用いる、請求項1に記載の光電変換装置の製造方法。
  3. 前記第3工程における前記スパッタリング法のパワー密度を前記第2工程における前記スパッタリング法のパワー密度よりも大きくする、請求項1または2に記載の光電変換装置。
  4. 前記第1工程において、前記バッファ層をCBD法によって形成する、請求項1乃至3のいずれかに記載の光電変換装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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