JP2015153805A - 配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents
配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体 Download PDFInfo
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Abstract
Description
しかしながら、このような製造方法では、焼成時の溶融によって、金属ペースト層が貫通孔内から流れ出し、スルーホール内の金属材料の充填性が悪化し、これに伴って、貫通孔の気密性が悪化するという問題がある。
[適用例1]
本適用例の配線基板の製造方法は、貫通孔を有する基板と、前記基板に含まれる成分に対して活性な活性金属、銀および銅を含む合金の金属塊と、を用意する工程と、
少なくとも一部が前記貫通孔内に位置するように前記金属塊を配置する工程と、
前記金属塊を溶融させ、その溶融物を前記貫通孔内に充填することで配線を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
このような製造方法によれば、貫通孔内の金属材料の充填性に優れるため、気密性に優れる配線基板を製造することができる。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記基板に含まれる成分と前記活性金属とが反応し、前記貫通孔の内周面と前記配線との間に活性金属層が形成されることが好ましい。
これにより、基板と配線との密着性(接合強度)が向上し、また、気密性も向上する。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記基板は、セラミックス基板であり、
前記活性金属は、前記セラミックス基板に含まれるセラミックス成分に対して活性であることが好ましい。
これにより、良質な活性金属層となる。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記活性金属は、周期律表の第4族に属する金属であることが好ましい。
これにより、良質な活性金属層となる。
[適用例5]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記周期律表の第4族に属する金属は、チタンであることが好ましい。
これにより、良質な活性金属層となる。また、焼成温度を抑えることができ、基板の熱ダメージを低減することができる。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記金属塊の融点よりも高く、前記基板の融点よりも低い温度範囲を含むことが好ましい。
これにより、基板の溶融が防止される。
[適用例7]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記金属塊とともに前記基板を加熱することが好ましい。
これにより、局所的な温度上昇を防止することができるので、より確実に、金属塊を焼成することができる。また、金属塊と基板との温度差を少なくすることで、残留応力を低減することができる。また、クラックの発生を低減することができる。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記溶融物が前記基板の少なくとも一方の主面に濡れ広がることが好ましい。
これにより、主面に濡れ広がった部分が貫通孔に「蓋」をしたような状態となり、よって気密性がより向上する。また、主面に濡れ広がった部分を配線(端子等)として用いることができる。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記貫通孔の体積よりも前記金属塊の体積の方が大きいことが好ましい。
これにより、より確実に、金属塊の溶融物の一部を主面に濡れ広がらせることができる。
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配置する工程では、前記金属塊は、前記貫通孔の一方の開口側に配置されることが好ましい。
これにより、より確実に、金属塊の溶融物を貫通孔内へ流入させることができる。
[適用例11]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記金属塊は、前記開口も幅が大きいことが好ましい。
これにより、金属塊をより確実に貫通孔上に配置することができる。
本適用例の配線基板は、上記適用例の配線基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
これにより、気密性の高い配線基板が得られる。
[適用例13]
本適用例の電子デバイスは、上記適用例の配線基板と、
前記配線基板に搭載されている電子部品と、を含むことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子デバイスが得られる。
本適用例の電子機器は、上記適用例の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例15]
本適用例の移動体は、上記適用例の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかる電子デバイスの平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す電子デバイスが有する振動素子の平面図である。図4は、図1に示す電子デバイスが有するベース基板の部分拡大断面図である。図5および図6は、それぞれ、図4に示すベース基板の製造方法を説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明する(その他の図面についても同様である)。
まず、本発明の配線基板を備える電子デバイスについて説明する。
図1および図2に示す電子デバイス100は、パッケージ200と、パッケージ200内に収容された電子部品としての振動素子300とを有している。なお、電子部品としては、振動素子300に限定されず、例えば、ICチップ等の各種電子部品であってもよい。
図3(a)は、振動素子300を上方から見た平面図であり、同図(b)は、振動素子300を上方から見た透過図(平面図)である。図3(a)、(b)に示すように、振動素子300は、平面視形状が長方形の板状をなす圧電基板310と、圧電基板310の表面に形成された一対の励振電極320、330とを有している。
このような振動素子300は、一対の導電性接着剤291、292を介してパッケージ200に固定されている。
図1および図2に示すように、パッケージ200は、板状のベース基板(本発明の配線基板)210と、下側に開放する凹部を有するキャップ状のリッド230と、ベース基板210とリッド230との間に介在しこれらを接合するメタライズ層240とを有している。このようなパッケージ200では、リッド230の凹部の開口がベース基板210で塞がれることにより、前述の振動素子300を収納する気密的な収納空間Sが形成されている。
セラミックス焼結体基板211への貫通孔213、215の形成方法は、特に限定されない。例えば、焼結処理前にパンチング等によって形成してもよいし、焼結処理後にレーザー加工、エッチング加工、ドリル加工等によって形成してもよい。ただし、セラミックス焼結体基板211は、焼結処理によって収縮するため、貫通孔213、215の配置や寸法の精度を高めたいのでれば、焼結処理後に形成した方が好ましい。貫通孔213、215の径としては、特に限定されないが、例えば、20μm以上、100μm以下程度とすることができる。
以上、セラミックス焼結体基板211と第1、第2金属配線250、260の構成について説明した。ベース基板210では、セラミックス焼結体基板211と第1金属配線250との間に第1活性金属層270が配置され、セラミックス焼結体基板211と第2金属配線260との間に第2活性金属層280が配置されている。
次に、上述した電子デバイス100が備えるベース基板(配線基板)210の製造方法について説明する。
ベース基板210の製造方法は、貫通孔213、215を備えるセラミックス焼結体基板211と、金属塊Xと、金属ペーストYと、を用意する第1工程と、セラミックス焼結体基板211に金属塊Xを配置する第2工程と、金属塊Xを溶融させ、その溶融物を貫通孔213、215内に充填することでビア251、261を形成する第3工程と、セラミックス焼結体基板211の上下面に金属ペーストYを配置する第4工程と、金属ペーストYを焼成し、内部端子253、263および実装端子255、265を形成する第5工程と、を含んでいる。
−セラミックス焼結体基板211を準備する工程−
セラミックス焼結体基板211は、例えば、セラミックス粉末、焼結助剤、有機バインダー等が含まれている混合材料をシート状に成形してグリーンシートを得、このグリーンシートを焼結処理することにより得られる。貫通孔213、215は、焼結処理前にパンチング等によって形成してもよいし、焼結処理後にレーザー加工、エッチング加工、ドリル加工等によって形成してもよい。ただし、焼結処理によってセラミックス焼結体基板211が収縮するため、焼結処理前に貫通孔213、215を形成すると、配置や寸法の精度が低下するおそれがある。そのため、貫通孔213、215の配置や寸法の精度を高めたいのでれば、焼結処理後に形成した方が好ましい。なお、貫通孔213、215の径としては、特に限定されないが、例えば、20μm以上、100μm以下程度とすることができる。
第4属金属M4、銀(Ag)および銅(Cu)を含む第1合金(M4−Ag−Cu系合金)を略球形に成形することで金属塊Xが得られる。なお、金属塊Xの形状としては、球形に限定されず、立方体状であってもよいし、柱状であってもよいし、鱗片状であってもよい。
なお、本実施形態では、活性金属として第4属金属M4を用いているが、セラミックス焼結体基板211に含まれるセラミックス成分と反応する金属であれば、第4属に属する金属に限定されない。
金属塊Xで用いた第1合金からなる第1粒子Aと、第6属金属M6およびニッケル(Ni)を含む第2合金(M6−Ni系合金)からなる第2粒子Bと、バインダーCとを用意し、これらを混合することで金属ペーストYが得られる。
第1粒子Aの平均粒径(メジアン径d50)としては、小さいほど好ましく、具体的には、40μm以下であるのが好ましく、10μm以下であるのが好ましく、5μm以下であるのがより好ましい。これにより、第1粒子Aの表面酸化による失活を抑制することが可能になる。
なお、第2粒子Bとして、第6属金属M6からなる金属粒子を用いてもよい。
以上、金属ペーストYについて説明した。なお、金属ペーストYには、第1粒子A、第2粒子BおよびバインダーCの他にも、必要に応じて、例えば、有機溶剤、分散剤、可塑剤等が含まれていてもよい。
図5(a)に示すように、セラミックス焼結体基板211の貫通孔213、215上に金属塊X(X1、X2)を配置する。この状態では、金属塊X1が貫通孔213の上側開口上に、当該開口を塞ぐように配置され、金属塊X1の一部(下端部)が貫通孔213内に位置している。同様に、金属塊X2が貫通孔215の上側開口上に、当該開口を塞ぐように配置され、金属塊X2の一部(下端部)が貫通孔215内に位置している。このように、金属塊X1、X2を貫通孔213、215の開口上に配置し、金属塊X1、X2を貫通孔213、215に浅く嵌め込んだような状態とすることで、金属塊X1、X2の意図しない移動を阻止でき、金属塊X1、X2を安定して保持することができる。また、金属塊X1、X2の一部(下端部)を貫通孔213、215内に位置させることで、後の第3工程にて、金属塊X1、X2を溶融させたときに、その溶融物を円滑に貫通孔213、215内へ流入させることができる。
なお、本実施形態では、貫通孔213、215の両開口のうちの径が大きい方の開口上に金属塊X1、X2を配置しているが、金属塊X1、X2の配置はこれに限定されず、例えば、セラミックス焼結体基板211をひっくり返して、小さい方の開口上に配置してもよい。
次に、金属塊X1、X2を焼成処理し、図5(b)に示すように、貫通孔213、215内にビア251、261を形成する。本工程は、例えば、次のようにして行うことが好ましい。
まず、金属塊X1、X2が配置されたセラミックス焼結体基板211をチャンバー内に配置し、チャンバー内を真空雰囲気(例えば、1.33×10−3Pa以下)とする。これにより、金属塊X1、X2中のチタン(Ti)の酸化を防止することができ、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。なお、チャンバー内は、真空雰囲気に替えて、アルゴン(Ar)ガス充填雰囲気等の非酸化雰囲気としてもよい。アルゴンガス充填雰囲気としても、真空雰囲気と同様に、チタン(Ti)の酸化を防止でき、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。
図5(c)に示すように、セラミックス焼結体基板211の上面および下面に金属ペーストYを内部端子253、263および実装端子255、265の形状に対応した形状に配置し、金属ペースト層Y1、Y2を形成する。なお、セラミックス焼結体基板211への金属ペーストYの配置方法は、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷法を用いることができる。
次に、金属ペースト層Y1、Y2を焼成処理し、図5(d)に示すように、内部端子253、263および実装端子255、265を形成する。金属ペースト層Y1、Y2の焼成処理は、図6に示すような温度条件で行うことが好ましい。
図6に示すように、焼成処理は、温度を上昇させる第1昇温工程401と、第1昇温工程401の目標温度をほぼ一定に維持してバインダーC等を除去するバインダー除去工程402と、再び温度を上昇させる第2昇温工程403と、第2昇温工程の目標温度をほぼ一定維持して金属ペースト層Y1、Y2を焼成する焼成工程404と、冷却工程405と、を有している。
まず、金属ペースト層Y1、Y2が配置されたセラミックス焼結体基板211をチャンバー内に配置し、チャンバー内を真空雰囲気(例えば、1.33×10−3Pa以下)とする。これにより、金属ペースト層Y1、Y2中のチタン(Ti)の酸化を防止することができ、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。この真空雰囲気は、以下のバインダー除去工程402、第2昇温工程403、焼成工程404、冷却工程405においても維持される。なお、チャンバー内は、真空雰囲気に替えて、アルゴン(Ar)ガス充填雰囲気等の非酸化雰囲気としてもよい。
本工程では、第1昇温工程401での目標温度T1をほぼ一定に維持する。これにより、第1粒子Aの溶融を防ぎつつ、金属ペースト層Y1、Y2から第1、第2粒子A、B以外の材料(すなわち、バインダーC、有機溶剤、水分等)を除去する。その結果、金属ペースト層Y1、Y2の焼成をより確実に行うことができる。本工程の保持時間としては、特に限定されず、バインダーCの量等によっても異なるが、例えば、30分以上2時間以下程度であることが好ましく、30分以上1時間以下程度であることがより好ましい。これにより、金属ペースト層Y1、Y2からバインダーC等を効果的に除去することができる。なお、保持時間が上記下限値未満でると、バインダーCの含有量によっては、金属ペースト層Y1、Y2からバインダーC等を十分に除去することができず、後の焼成工程404までバインダーC等が残存し、この残存したバインダーC等が第1粒子Aの溶融を阻害するおそれがある。反対に、保持時間が上記上限値を超えると、バインダーCの含有量によっては、本工程が過度に長くなるだけで、それ以上のバインダーC等の除去効果の向上を見込めず、さらには、焼成処理全体の長時間化を招くことによって、セラミックス焼結体基板211への熱ダメージが大きくなるおそれがある。
本工程では、バインダー除去工程402を終えた後、再びチャンバー内の温度を上昇させ、金属ペースト層Y1、Y2を加熱する。第2昇温工程403での目標温度(ピーク温度)T2は、第1粒子Aの融点よりも高く、第2粒子Bの融点よりも低い温度である。これにより、第2粒子Bの溶融を防止しつつ、第1粒子Aを溶融させることができる。また、目標温度T2は、セラミックス焼結体基板211の融点よりも低いことが好ましい。これにより、セラミックス焼結体基板211の溶融を防止でき、信頼性の高いベース基板210が得られる。このような目標温度T2としては、特に限定されず、第1、第2粒子A、Bの融点によっても異なるが、例えば、800℃以上1000℃以下程度であるのが好ましい。なお、セラミックス焼結体基板211の焼成温度とは、セラミックス焼結体基板211を得る際にグリーンシートを焼成処理するときの目標温度であり、ある程度の幅を有する温度である。
本工程では、第2昇温工程403での目標温度T2をほぼ一定に維持する。これにより、金属ペースト層Y1、Y2が焼成され、図5(d)に示すように、セラミックス焼結体基板211の上下面に、第1、第2活性金属層270、280、内部端子253、263および実装端子255、265を形成することができる。
なお、本実施形態の焼成工程では、目標温度T2をほぼ一定に保っているが、第1粒子Aの融点よりも高く、第2粒子Bの融点よりも低い温度を維持している限り、これに限定されず、昇温させてもよいし、反対に、降温させてもよい。また、昇温と降温とを交互に繰り返してもよい。
本工程では、目標温度T2から温度を徐々に低くし、例えば、常温まで冷却する。これにより、ベース基板210が得られる。本工程での1時間あたりの温度降下量(降温レート:℃/h)としては、特に限定されないが、例えば、10℃/h以上100℃/h以下であることが好ましく、40℃/h以上60℃/h以下であることがより好ましい。このように十分に時間をかけて冷却することによって、セラミックス焼結体基板211、第1、第2活性金属層270、280、第1、第2金属配線250、260間の熱膨張率の差から、セラミックス焼結体基板211にクラック等が発生してしまうことを効果的に低減することができる。そのため、気密性や機械的強度に優れたベース基板210が得られる。
図7は、本発明の第2実施形態にかかる電子デバイスが有するベース基板の断面図である。図8は、図7に示すベース基板の製造方法を説明する断面図である。
以下、第2実施形態の配線基板の製造方法について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態の配線基板の製造方法は、金属塊Xの溶融物がセラミックス焼結体基板211の上下面に濡れ広がること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図7に示すように、本実施形態のベース基板210では、ビア251、261がそれぞれセラミックス焼結体基板211の上面および下面にはみ出て配置されている。すなわち、ビア251、261は、貫通孔213、215とセラミックス焼結体基板211の上下面とに跨って設けられている。このようなビア251、261は、貫通孔213、215内に位置する本体部251a、261aと、セラミックス焼結体基板211の上面へはみ出し、貫通孔213、215の上側開口を覆っている上側蓋部251b、261bと、セラミックス焼結体基板211の下面へはみ出し、貫通孔213、215の下側開口を覆っている下側蓋部251c、261cと、を有している。このような形状のビア251、261とすることで、上側蓋部251b、261bおよび下側蓋部251c、261cによって、貫通孔213、215の両開口を塞ぐことができるので、ベース基板210の気密性がより向上する。
本実施形態のベース基板210の製造方法は、前述した第1実施形態と同様に、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程と、を有しているが、第1工程および第3工程が異なる以外は、第1実施形態のベース基板210の製造方法と同様であるため、以下では、第1工程〜第3工程のみを説明する。
−金属塊Xを準備する工程−
本工程で準備する金属塊Xは、その体積が貫通孔213、215よりも大きい。これにより、後の第3工程で金属塊Xを溶融させたときに、その溶融物が貫通孔213、215に入りきらず、セラミックス焼結体基板211の上面に濡れ広がる。
図8(a)に示すように、セラミックス焼結体基板211の貫通孔213、215上に金属塊X(X1、X2)を配置する。
[第3工程]
金属塊X1、X2を焼成処理し、図8(b)に示すように、ビア251、261を形成する。このとき、溶融した金属塊X1、X2は、貫通孔213、215内に流入するが、貫通孔213、215から溢れ出た溶融物が下側開口からセラミックス焼結体基板211の下面に濡れ広がり、貫通孔213、215内に入りきらなかった溶融物が上側開口からセラミックス焼結体基板211の上面に濡れ広がる。さらに、金属塊X1、X2に含まれているチタン(Ti)がセラミックス焼結体基板211のセラミックス成分と反応し、貫通孔213、215の内周面およびセラミックス焼結体基板211の上下面との界面に第1、第2活性金属層270、280が形成される。一方、金属塊X1、X2に含まれている銀(Ag)、銅(Cu)を主材料として、貫通孔213、215内に本体部251a、261aが形成され、セラミックス焼結体基板211の上面に上側蓋部251b、261bが形成され、セラミックス焼結体基板211の下面に下側蓋部251c、261cが形成される。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
図9は、本発明の第3実施形態にかかる電子デバイスが有するベース基板の断面図である。図10は、図9に示すベース基板の製造方法を説明する断面図である。
以下、第3実施形態の配線基板の製造方法について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態の配線基板の製造方法は、貫通孔213、215の形状が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示すように、本実施形態のベース基板210では、貫通孔213、215がセラミックス焼結体基板211の上面に開口する凹部213a、215aと、凹部213a、215aの底面とセラミックス焼結体基板211の下面とを貫通する貫通孔213b、215bと、で構成されている。また、凹部213a、215aおよび貫通孔213b、215bは、それぞれ、セラミックス焼結体基板211の下面側へ向けて縮径するテーパー状をなしており、凹部213a、215aのテーパー角θ1方が、貫通孔213b、215bのテーパー角θ2よりも大きい。なお、貫通孔213b、215bは、テーパー状でなくてもよく、例えば、径が一定のストレート状であってもよい。
本実施形態のベース基板210の製造方法は、前述した第1実施形態と同様に、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程と、を有しているが、第1工程および第2工程が異なる以外は、第1実施形態のベース基板210の製造方法と同様であるため、以下では、第1工程および第2工程のみを説明する。
−金属塊Xを準備する工程−
本工程で準備する金属塊Xは、その直径が、貫通孔213、215の上側開口(凹部213a、215aの開口)の直径よりも小さく、貫通孔213b215bの上側開口の直径よりも大きい。
図10(a)に示すように、セラミックス焼結体基板211の貫通孔213、215上に金属塊X(X1、X2)を配置する。この状態では、金属塊X1、X2は、凹部213a、215aと貫通孔213b、215bの境界の段差213c、215cに引っ掛かって配置されている。前述したように、貫通孔213、215の上側開口の直径が金属塊Xの直径よりも大きく形成されているため、図10(b)のように、セラミックス焼結体基板211に対する金属塊X1、X2の載置位置が若干ずれても、金属塊X1、X2が凹部213a、213bの斜面を転がって、自然と図10(a)に示す状態となる。そのため、金属塊X1、X2の高精度な載置制御が不要となり、その分、第2工程を円滑に行うことができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
次に、電子デバイス100を備えた電子機器について説明する。
図11は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100にはフィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子デバイス100が内蔵されている。
次に、電子デバイス100を備えた移動体について説明する。
図14は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。自動車1500には、電子デバイス100が搭載されている。電子デバイス100は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
Claims (15)
- 貫通孔を有する基板と、前記基板に含まれる成分に対して活性な活性金属、銀および銅を含む合金の金属塊と、を用意する工程と、
少なくとも一部が前記貫通孔内に位置するように前記金属塊を配置する工程と、
前記金属塊を溶融させ、その溶融物を前記貫通孔内に充填することで配線を形成する工程と、
を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。 - 前記配線を形成する工程では、前記基板に含まれる成分と前記活性金属とが反応し、前記貫通孔の内周面と前記配線との間に活性金属層が形成される請求項1に記載の配線基板の製造方法。
- 前記基板は、セラミックス基板であり、
前記活性金属は、前記セラミックス基板に含まれるセラミックス成分に対して活性である請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。 - 前記活性金属は、周期律表の第4族に属する金属である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
- 前記周期律表の第4族に属する金属は、チタンである請求項4に記載の配線基板の製造方法。
- 前記配線を形成する工程では、前記金属塊の融点よりも高く、前記基板の融点よりも低い温度範囲を含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
- 前記配線を形成する工程では、前記金属塊とともに前記基板を加熱する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
- 前記配線を形成する工程では、前記溶融物が前記基板の少なくとも一方の主面に濡れ広がる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
- 前記貫通孔の体積よりも前記金属塊の体積の方が大きい請求項8に記載の配線基板の製造方法。
- 前記配置する工程では、前記金属塊は、前記貫通孔の一方の開口側に配置される請求項1ないし9のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
- 前記金属塊は、前記開口も幅が大きい請求項10に記載の配線基板の製造方法。
- 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする配線基板。
- 請求項12に記載の配線基板と、
前記配線基板に搭載されている電子部品と、を含むことを特徴とする電子デバイス。 - 請求項13に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項13に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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