JP2015153805A - 配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】貫通孔内の金属材料の充填性に優れ、気密性に優れる配線基板を製造することのできる配線基板の製造方法、並びに、気密性に優れる配線基板、この配線基板を備えた信頼性の高い電子デバイス、電子機器および移動体を提供する。【解決手段】配線基板の製造方法は、貫通孔213を有するセラミックス焼結体基板211と、周期律表の第4属に属し前記基板に含まれる成分に対して活性な活性金属、銀および銅を含む合金の金属塊X1と、を用意する工程と、一部が貫通孔213内に位置するようにセラミックス焼結体基板211に金属塊X1を配置する工程と、金属塊X1を溶融させ、その溶融物を貫通孔213内に充填することでビア251を形成する工程と、を含む。【選択図】図5

Description

本発明は、配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、配線基板の製造方法として、特許文献1に記載の製造方法が知られている。すなわち、まず、スルーホールを有するセラミックス焼結体基板を用意する。次に、印刷法を用いて、水素化チタン粉末と、銅粉末と、を含む第1金属ペーストをスルーホール内に充填し、100°程度で熱乾燥することで第1金属ペースト層を形成する。次に、水素化チタン粉末と、銅粉末と、銀粉末と、を含む第2金属ペーストをセラミックス焼結体基板の表面に印刷し、100°程度で熱乾燥することで第2金属ペースト層を形成する。次に、銀−銅合金粉末を含む第3金属ペーストを第の金属ペースト層上に印刷し、100°程度で熱乾燥することで第3金属ペースト層を形成する。次に、真空中、900°程度で30分間、第1〜第3金属ペースト層を焼成し、スルーホール内に導電性ビアを形成するとともに、基板表面に表面導電層を形成する。これにより、配線基板が得られる。このような製造方法によれば、セラミックス焼結体基板と導電性ビアおよび表面導電層との間に活性層が形成され、これにより、セラミックス焼結体基板と導電性ビアおよび表面導電層との密着性が向上するという効果が得られる。
しかしながら、このような製造方法では、焼成時の溶融によって、金属ペースト層が貫通孔内から流れ出し、スルーホール内の金属材料の充填性が悪化し、これに伴って、貫通孔の気密性が悪化するという問題がある。
特開2013−153051号公報
本発明の目的は、貫通孔内の金属材料の充填性に優れ、気密性に優れる配線基板を製造することのできる配線基板の製造方法、並びに、気密性に優れる配線基板、この配線基板を備えた信頼性の高い電子デバイス、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の配線基板の製造方法は、貫通孔を有する基板と、前記基板に含まれる成分に対して活性な活性金属、銀および銅を含む合金の金属塊と、を用意する工程と、
少なくとも一部が前記貫通孔内に位置するように前記金属塊を配置する工程と、
前記金属塊を溶融させ、その溶融物を前記貫通孔内に充填することで配線を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
このような製造方法によれば、貫通孔内の金属材料の充填性に優れるため、気密性に優れる配線基板を製造することができる。
[適用例2]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記基板に含まれる成分と前記活性金属とが反応し、前記貫通孔の内周面と前記配線との間に活性金属層が形成されることが好ましい。
これにより、基板と配線との密着性(接合強度)が向上し、また、気密性も向上する。
[適用例3]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記基板は、セラミックス基板であり、
前記活性金属は、前記セラミックス基板に含まれるセラミックス成分に対して活性であることが好ましい。
これにより、良質な活性金属層となる。
[適用例4]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記活性金属は、周期律表の第4族に属する金属であることが好ましい。
これにより、良質な活性金属層となる。
[適用例5]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記周期律表の第4族に属する金属は、チタンであることが好ましい。
これにより、良質な活性金属層となる。また、焼成温度を抑えることができ、基板の熱ダメージを低減することができる。
[適用例6]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記金属塊の融点よりも高く、前記基板の融点よりも低い温度範囲を含むことが好ましい。
これにより、基板の溶融が防止される。
[適用例7]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記金属塊とともに前記基板を加熱することが好ましい。
これにより、局所的な温度上昇を防止することができるので、より確実に、金属塊を焼成することができる。また、金属塊と基板との温度差を少なくすることで、残留応力を低減することができる。また、クラックの発生を低減することができる。
[適用例8]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配線を形成する工程では、前記溶融物が前記基板の少なくとも一方の主面に濡れ広がることが好ましい。
これにより、主面に濡れ広がった部分が貫通孔に「蓋」をしたような状態となり、よって気密性がより向上する。また、主面に濡れ広がった部分を配線(端子等)として用いることができる。
[適用例9]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記貫通孔の体積よりも前記金属塊の体積の方が大きいことが好ましい。
これにより、より確実に、金属塊の溶融物の一部を主面に濡れ広がらせることができる。
[適用例10]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記配置する工程では、前記金属塊は、前記貫通孔の一方の開口側に配置されることが好ましい。
これにより、より確実に、金属塊の溶融物を貫通孔内へ流入させることができる。
[適用例11]
本適用例の配線基板の製造方法では、前記金属塊は、前記開口も幅が大きいことが好ましい。
これにより、金属塊をより確実に貫通孔上に配置することができる。
[適用例12]
本適用例の配線基板は、上記適用例の配線基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
これにより、気密性の高い配線基板が得られる。
[適用例13]
本適用例の電子デバイスは、上記適用例の配線基板と、
前記配線基板に搭載されている電子部品と、を含むことを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子デバイスが得られる。
[適用例14]
本適用例の電子機器は、上記適用例の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例15]
本適用例の移動体は、上記適用例の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態にかかる電子デバイスの平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す電子デバイスが有する振動素子の平面図である。 図1に示す電子デバイスが有するベース基板の部分拡大断面図である。 図4に示すベース基板の製造方法を説明するための図である。 図4に示すベース基板の製造方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態にかかる電子デバイスが有するベース基板の断面図である。 図7に示すベース基板の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる電子デバイスが有するベース基板の断面図である。 図7に示すベース基板の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
以下、本発明の配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態にかかる電子デバイスの平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す電子デバイスが有する振動素子の平面図である。図4は、図1に示す電子デバイスが有するベース基板の部分拡大断面図である。図5および図6は、それぞれ、図4に示すベース基板の製造方法を説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図2中の上側を「上」、下側を「下」として説明する(その他の図面についても同様である)。
≪電子デバイス≫
まず、本発明の配線基板を備える電子デバイスについて説明する。
図1および図2に示す電子デバイス100は、パッケージ200と、パッケージ200内に収容された電子部品としての振動素子300とを有している。なお、電子部品としては、振動素子300に限定されず、例えば、ICチップ等の各種電子部品であってもよい。
−振動素子−
図3(a)は、振動素子300を上方から見た平面図であり、同図(b)は、振動素子300を上方から見た透過図(平面図)である。図3(a)、(b)に示すように、振動素子300は、平面視形状が長方形の板状をなす圧電基板310と、圧電基板310の表面に形成された一対の励振電極320、330とを有している。
圧電基板310は、主として厚み滑り振動をする水晶素板である。本実施形態では、圧電基板310としてATカットと呼ばれるカット角で切り出された水晶素板を用いている。なお、ATカットとは、水晶の結晶軸であるX軸とZ軸とを含む平面(Y面)をX軸回りにZ軸から反時計方向に約35度15分程度回転させて得られる主面(X軸とZ’軸とを含む主面)を有するように切り出すことを言う。このような圧電基板310は、その長手方向が水晶の結晶軸であるX軸と一致する。
励振電極320は、圧電基板310の上面に形成された電極部321と、圧電基板310の下面に形成されたボンディングパッド322と、電極部321およびボンディングパッド322を電気的に接続する配線323とを有している。一方、励振電極330は、圧電基板310の下面に形成された電極部331と、圧電基板310の下面に形成されたボンディングパッド332と、電極部331およびボンディングパッド332を電気的に接続する配線333とを有している。
このような励振電極320、330は、例えば、圧電基板310上に蒸着やスパッタリングによってニッケル(Ni)またはクロム(Cr)の下地層を成膜した後、下地層の上に蒸着やスパッタリングによって金(Au)の電極層を成膜し、その後フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、所望の形状にパターニングすることにより形成することができる。下地層を形成することにより、圧電基板310と前記電極層との接着性が向上し、信頼性の高い振動素子300が得られる。
なお、励振電極320、330の構成としては、上記の構成に限定されず、例えば、下地層を省略してもよいし、その構成材料を他の導電性を有する材料(例えば、銀(Ag)、銅(Cu)、タングステン(W)、モリブテン(Mo)等の各種金属材料)としてもよい。
このような振動素子300は、一対の導電性接着剤291、292を介してパッケージ200に固定されている。
−パッケージ−
図1および図2に示すように、パッケージ200は、板状のベース基板(本発明の配線基板)210と、下側に開放する凹部を有するキャップ状のリッド230と、ベース基板210とリッド230との間に介在しこれらを接合するメタライズ層240とを有している。このようなパッケージ200では、リッド230の凹部の開口がベース基板210で塞がれることにより、前述の振動素子300を収納する気密的な収納空間Sが形成されている。
リッド230は、箱状の本体231と、本体231の下端(すなわち、本体231の開口の周囲)に形成されたフランジ233とを有している。また、フランジ233の下面には、開口の周囲を囲むように、図示しない金属ろう材が膜状に設けられている。このようなリッド230は、金属ろう材とメタライズ層240との溶着によりベース基板210に接合されている。なお、金属ろう材としては、特に限定されず、例えば、金ろう、銀ろうなどを用いることができるが、銀ろうを用いるのが好ましい。また、リッド230の構成材料としては、特に限定されないが、ベース基板210(後述するセラミックス焼結体基板211)の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良く、例えば、コバール等の合金とするのが好ましい。
図2および図4に示すように、ベース基板210は、上下面(一方の主面と他方の主面)を貫通する2つの貫通孔213、215を備えている板状のセラミックス焼結体基板(セラミックス基板)211と、セラミックス焼結体基板211の上下面と各貫通孔213内とに跨って形成されている第1金属配線250と、セラミックス焼結体基板211の上下面と各貫通孔215内とに跨って形成されている第2金属配線260と、第1金属配線250とセラミックス焼結体基板211との間に配置されている第1活性金属層270と、第2金属配線260とセラミックス焼結体基板211との間に配置されている第2活性金属層280と、を有している。
セラミックス焼結体基板211は、単層構造であってもよいし、複数の層(シート)が積層してなる積層構造であってもよいが、本実施形態では、単層構造のセラミック焼結体基板を用いている。これにより、セラミックス焼結体基板211の薄型化や、製造コストの低減を図ることができる。
セラミックス焼結体基板211への貫通孔213、215の形成方法は、特に限定されない。例えば、焼結処理前にパンチング等によって形成してもよいし、焼結処理後にレーザー加工、エッチング加工、ドリル加工等によって形成してもよい。ただし、セラミックス焼結体基板211は、焼結処理によって収縮するため、貫通孔213、215の配置や寸法の精度を高めたいのでれば、焼結処理後に形成した方が好ましい。貫通孔213、215の径としては、特に限定されないが、例えば、20μm以上、100μm以下程度とすることができる。
セラミックス焼結体基板211の構成材料であるセラミックスとしては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム系セラミックス、酸化ケイ素系セラミックス、酸化カルシウム系セラミックス、酸化マグネシウム系セラミックスなどの酸化物系セラミックスや、窒化アルミニウム系セラミックス、窒化ケイ素系セラミックス、窒化ホウ素系セラミックスなどの窒化物系セラミックスや、酸化ベリリウム、炭化ケイ素、ムライト、ホウケイ酸ガラス等を使用することができる。
このようなセラミックス焼結体基板211は、セラミックス粉末、焼結助剤、有機バインダー等が含まれている混合材料をシート状に成形してグリーンシートを得、このグリーンシートを焼結処理することにより得られる。なお、焼結助剤としてはセラミックス粉末の種類に応じて、公知の焼結助剤を用いることができる。また、有機バインダーとしては、例えば、ポリビニルブチラール、エチルセルロース類、アクリル樹脂類等を用いることができる。
第1金属配線250は、貫通孔213内に配置されているビア251と、セラミックス焼結体基板211の上面にビア251と重なって配置されている内部端子253と、セラミックス焼結体基板211の下面にビア251と重なって配置されている実装端子255と、を有している。同様に、第2金属配線260は、貫通孔215内に配置されているビア261と、セラミックス焼結体基板211の上面にビア261と重なって配置されている内部端子263と、セラミックス焼結体基板211の下面にビア261と重なって配置されている実装端子265と、を有している。そして、図2に示すように、内部端子253は、導電性接着剤291を介して振動素子300のボンディングパッド322と電気的に接続されており、内部端子263は、導電性接着剤292を介して振動素子300のボンディングパッド332と電気的に接続されている。
なお、第1、第2金属配線250、260の構成としては、本実施形態に限定されない。例えば、本実施形態では、内部端子253および実装端子255が共にビア251と重なって配置されているが、これとは異なり、内部端子253および実装端子255が共にビア251と重ならい位置に配置されていてもよい。この場合には、第1金属配線250は、さらに、セラミックス焼結体基板211の上面に配置され、ビア251と内部端子253とを接続する上面側配線と、セラミックス焼結体基板211の下面に配置され、ビア251と実装端子255とを接続する下面側配線とを有することとなる。第2金属配線260についても同様である。
以上、セラミックス焼結体基板211と第1、第2金属配線250、260の構成について説明した。ベース基板210では、セラミックス焼結体基板211と第1金属配線250との間に第1活性金属層270が配置され、セラミックス焼結体基板211と第2金属配線260との間に第2活性金属層280が配置されている。
第1活性金属層270は、ビア251と貫通孔213の内周面との間と、内部端子253とセラミックス焼結体基板211の上面との間と、実装端子255とセラミックス焼結体基板211の下面との間と、にそれぞれ配置されている。そして、第1活性金属層270を介して、ビア251が貫通孔213の内周面に、内部端子253がセラミックス焼結体基板211の上面に、実装端子255がセラミックス焼結体基板211の下面に、それぞれ、接合されている。同様に、第2活性金属層280は、ビア261と貫通孔215の内周面との間と、内部端子263とセラミックス焼結体基板211の上面との間と、実装端子265とセラミックス焼結体基板211の下面との間と、にそれぞれ配置されている。そして、第2活性金属層280を介して、ビア261が貫通孔215の内周面に、内部端子263がセラミックス焼結体基板211の上面に、実装端子265がセラミックス焼結体基板211の下面に、それぞれ、接合されている。
ここで、第1、第2活性金属層270、280とは、第1、第2活性金属層270、280に含まれる活性金属とセラミックス焼結体基板211に含まれるセラミックス成分とが反応し、セラミックス焼結体基板211との界面に形成された反応層を言う。このような第1、第2活性金属層270、280を形成することで、セラミックス焼結体基板211と第1、第2金属配線250、260との密着性(接合強度)が向上する。また、特に、貫通孔213、215とビア251、261との間の隙間をなくし、貫通孔213、215の気密性を高めることができる。そのため、収納空間Sの気密性を維持することのできるベース基板210となる。
このような第1、第2活性金属層270、280には、活性金属として、周期律表の第4(A)属に属する金属(元素)が含まれている。周期律表の第4属に属する金属は、活性金属として好適に用いることができるので、より確実に、第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。なお、周期律表の第4(A)属に属する金属としては、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)が挙げられる。これらのうちのいずれを用いてもよいが、これらの中でもチタン(Ti)を用いることが好ましい。チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)の中で、チタンが最も融点が低いため、第1、第2活性金属層270、280を形成する際の焼成温度を低く抑えることができる。そのため、セラミックス焼結体基板211の熱ダメージを低減することができる。
なお、第1、第2活性金属層270、280の厚さ(平均厚さ)としては、特に限定されないが、例えば、1μm以上20μm以下程度であることが好ましい。これにより、第1、第2活性金属層270、280の過度な厚み増を防止しつつ、第1、第2活性金属層270、280の厚さを十分なものとすることができる。そのため、ベース基板210の大型化を抑制しつつ、セラミックス焼結体基板211と第1、第2金属配線250、260との密着性を十分に高めることができる。
≪ベース基板の製造方法≫
次に、上述した電子デバイス100が備えるベース基板(配線基板)210の製造方法について説明する。
ベース基板210の製造方法は、貫通孔213、215を備えるセラミックス焼結体基板211と、金属塊Xと、金属ペーストYと、を用意する第1工程と、セラミックス焼結体基板211に金属塊Xを配置する第2工程と、金属塊Xを溶融させ、その溶融物を貫通孔213、215内に充填することでビア251、261を形成する第3工程と、セラミックス焼結体基板211の上下面に金属ペーストYを配置する第4工程と、金属ペーストYを焼成し、内部端子253、263および実装端子255、265を形成する第5工程と、を含んでいる。
[第1工程]
−セラミックス焼結体基板211を準備する工程−
セラミックス焼結体基板211は、例えば、セラミックス粉末、焼結助剤、有機バインダー等が含まれている混合材料をシート状に成形してグリーンシートを得、このグリーンシートを焼結処理することにより得られる。貫通孔213、215は、焼結処理前にパンチング等によって形成してもよいし、焼結処理後にレーザー加工、エッチング加工、ドリル加工等によって形成してもよい。ただし、焼結処理によってセラミックス焼結体基板211が収縮するため、焼結処理前に貫通孔213、215を形成すると、配置や寸法の精度が低下するおそれがある。そのため、貫通孔213、215の配置や寸法の精度を高めたいのでれば、焼結処理後に形成した方が好ましい。なお、貫通孔213、215の径としては、特に限定されないが、例えば、20μm以上、100μm以下程度とすることができる。
なお、本実施形態では、貫通孔213、215は、それぞれ、上面側開口が下面側開口よりも大きいテーパー状をなしているが、貫通孔213、215の形状は、これに限定されず、例えば、反対に、上面側開口が下面側開口よりも小さいテーパー状をなしていてもよいし、上面側開口と下面側開口とがほぼ等しい大きさのストレート状となっていてもよい。
−金属塊Xを準備する工程−
第4属金属M、銀(Ag)および銅(Cu)を含む第1合金(M−Ag−Cu系合金)を略球形に成形することで金属塊Xが得られる。なお、金属塊Xの形状としては、球形に限定されず、立方体状であってもよいし、柱状であってもよいし、鱗片状であってもよい。
第1合金に含まれる第4属金属Mは、セラミックス焼結体基板211に含まれるセラミックス成分と反応する(すなわち、セラミックス成分に対して活性な)活性金属である。そのため、第1合金が第4属金属Mを含むことで、後の第3工程にて、セラミックス焼結体基板211との界面に第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。なお、第4属金属Mとして、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)のいずれを用いてもよいが、これらの中でも、チタン(Ti)を用いることが好ましい。チタン(Ti)は、これらの中で融点が最も低いため、第3工程における焼成温度を抑えることができる。
なお、第1合金中の第4属金属Mの含有量(重量%濃度)としては、特に限定されないが、例えば、2重量%以上10重量%以下程度であることが好ましく、3重量%以上8重量%以下程度であることがより好ましい。これにより、金属塊X中の第4属金属Mの含有量を適度に確保することができ、より確実に、かつ、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。また、第1合金中の銀(Ag)の含有量としては、特に限定されないが、60重量%以上80重量%以下程度であるのが好ましい。
また、金属塊Xの直径(最大幅)としては、特に限定されないが、貫通孔213、215に引っ掛かる大きさ、すなわち、貫通孔213、215を通過できない大きさであることが好ましい。これにより、後述するように、金属塊Xを貫通孔213、215上に配置することができるので、後の第3工程にて、金属塊Xの溶融物を確実に貫通孔213、215内に流入させることができる。具体的には、金属塊Xの直径としては、例えば、貫通孔213、215の上側開口(径が大きい方の開口)の径よりも10μm以上大きいことが好ましい。これにより、多少の製造誤差が生じても、金属塊Xを貫通孔213、215上に配置することができる。
また、金属塊Xの体積としては、特に限定されないが、貫通孔213、215の体積と等しいか、若干小さいことが好ましい。これにより、後の第3工程において、金属塊Xの溶融物で貫通孔213、215内をほぼ埋めることができる。そのため、適切な形状のビア251、261を形成することができる。
なお、本実施形態では、活性金属として第4属金属Mを用いているが、セラミックス焼結体基板211に含まれるセラミックス成分と反応する金属であれば、第4属に属する金属に限定されない。
−金属ペーストYを準備する工程−
金属塊Xで用いた第1合金からなる第1粒子Aと、第6属金属Mおよびニッケル(Ni)を含む第2合金(M−Ni系合金)からなる第2粒子Bと、バインダーCとを用意し、これらを混合することで金属ペーストYが得られる。
第1粒子Aの平均粒径(メジアン径d50)としては、小さいほど好ましく、具体的には、40μm以下であるのが好ましく、10μm以下であるのが好ましく、5μm以下であるのがより好ましい。これにより、第1粒子Aの表面酸化による失活を抑制することが可能になる。
一方、第2粒子Bは、第6属金属Mとニッケルとを含む第2合金(M−Ni系合金)で構成されている。第6属金属Mのような高融点金属を用いることで、第2合金の融点を、第1合金に対して十分に高くすることができる。そのため、後の第5工程において、第2粒子Bを溶融することなく、第1粒子Aのみを溶融することができる。これにより、内部端子253、263および実装端子255、265の形状保持性が向上する。なお、第6属金属Mとして、クロム(Cr)、モリブテン(Mo)、タングステン(W)のいずれを用いてもよいが、これらの中でも、タングステン(W)を用いることが好ましい。タングステン(W)は、これらの中でも融点が最も高いので、第2合金の融点をより高くすることができ、上述した効果をより効果的に発揮することができる。
第2合金中の第6属金属Mの含有量としては、特に限定されないが、例えば、80重量%以上99.9重量%以下程度であることが好ましい。これにより、第2合金の融点を第1合金の融点と比較して十分に高く保つことができる。なお、本実施形態の第2粒子Bは、第6属金属Mとニッケル(Ni)とを含む系合金で構成されているが、少量のニッケル(Ni)を含むことで、第2粒子Bと、第1粒子A中の銀(Ag)や銅(Cu)との密着性を向上させることができる。そのため、より密着性の高い内部端子253、263および実装端子255、265を形成することができる。なお、第2合金中のニッケル(Ni)の含有量は、特に限定されないが、0.1重量%以上20重量%以下程度であるのが好ましい。また、第2粒子Bの平均粒径(メジアン径d50)としては、小さいほど好ましく、具体的には、40μm以下であるのが好ましく、10μm以下であるのが好ましく、5μm以下であるのがより好ましい。
なお、第2粒子Bとして、第6属金属Mからなる金属粒子を用いてもよい。
以上、第1粒子Aおよび第2粒子Bについて説明した。金属ペーストY中の第1粒子Aと第2粒子Bの重量比としては、特に限定されず、第1合金中の第4属金属Mの含有量によっても異なるが、例えば、35:65以上85:15以下程度であるのが好ましく、50:50以上70:30以下程度であることがより好ましい。また、第1粒子Aと第2粒子Bの総重量に対して、第4属金属Mが0.7重量%以上17.0重量%以下程度であるのが好ましく、3.0重量%以上8.0重量%以下程度であるのがより好ましい。これにより、金属ペーストYに、適量の第4属金属Mを確保することができるので、第1、第2活性金属層270、280をより確実に形成することができる。なお、第1粒子Aと第2粒子Bの総重量に対する第4属金属Mの含有量が上記下限値未満であると、第4属金属Mが不足し、第1、第2活性金属層270、280を十分な厚さに形成することができないおそれがある。一方、第1粒子Aと第2粒子Bの総重量に対する第4属金属Mの含有量が上記上限値を超えると、第4属金属Mが過剰となり、第1、第2活性金属層270、280が脆くなるおそれがある。
バインダーCとしては、公知のものを用いることができ、例えば、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル等のアクリル樹脂、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート等のセルロース系樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル等のビニル基含有樹脂、ポリオレフィン等の炭化水素樹脂、ポリエチレンオキサイド等の含酸素樹脂などを一種または二種以上混合して使用することができる
以上、金属ペーストYについて説明した。なお、金属ペーストYには、第1粒子A、第2粒子BおよびバインダーCの他にも、必要に応じて、例えば、有機溶剤、分散剤、可塑剤等が含まれていてもよい。
[第2工程]
図5(a)に示すように、セラミックス焼結体基板211の貫通孔213、215上に金属塊X(X1、X2)を配置する。この状態では、金属塊X1が貫通孔213の上側開口上に、当該開口を塞ぐように配置され、金属塊X1の一部(下端部)が貫通孔213内に位置している。同様に、金属塊X2が貫通孔215の上側開口上に、当該開口を塞ぐように配置され、金属塊X2の一部(下端部)が貫通孔215内に位置している。このように、金属塊X1、X2を貫通孔213、215の開口上に配置し、金属塊X1、X2を貫通孔213、215に浅く嵌め込んだような状態とすることで、金属塊X1、X2の意図しない移動を阻止でき、金属塊X1、X2を安定して保持することができる。また、金属塊X1、X2の一部(下端部)を貫通孔213、215内に位置させることで、後の第3工程にて、金属塊X1、X2を溶融させたときに、その溶融物を円滑に貫通孔213、215内へ流入させることができる。
なお、本実施形態では、貫通孔213、215の両開口のうちの径が大きい方の開口上に金属塊X1、X2を配置しているが、金属塊X1、X2の配置はこれに限定されず、例えば、セラミックス焼結体基板211をひっくり返して、小さい方の開口上に配置してもよい。
[第3工程]
次に、金属塊X1、X2を焼成処理し、図5(b)に示すように、貫通孔213、215内にビア251、261を形成する。本工程は、例えば、次のようにして行うことが好ましい。
まず、金属塊X1、X2が配置されたセラミックス焼結体基板211をチャンバー内に配置し、チャンバー内を真空雰囲気(例えば、1.33×10−3Pa以下)とする。これにより、金属塊X1、X2中のチタン(Ti)の酸化を防止することができ、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。なお、チャンバー内は、真空雰囲気に替えて、アルゴン(Ar)ガス充填雰囲気等の非酸化雰囲気としてもよい。アルゴンガス充填雰囲気としても、真空雰囲気と同様に、チタン(Ti)の酸化を防止でき、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。
次に、チャンバー内の温度を上昇させて、第1合金の融点よりも高く、セラミックス焼結体基板211の融点よりも低い温度(例えば、800℃以上1000℃以下程)で金属塊X1、X2を加熱する。これにより、金属塊X1、X2が溶融し、その溶融物が貫通孔213、215内に流入し、貫通孔213、215内に充填される。さらに、金属塊X1、X2に含まれているチタン(Ti)がセラミックス焼結体基板211のセラミックス成分と反応し、貫通孔213、215の内周面との界面に第1、第2活性金属層270、280が形成される。一方、金属塊X1、X2に含まれている銀(Ag)、銅(Cu)を主材料としてビア251、261が形成される。なお、前述したように、このときの温度は、セラミックス焼結体基板211の融点よりも低いため、セラミックス焼結体基板211の溶融を防止することができる。
また、上記温度の保持時間としては、特に限定されず、金属塊X1、X2の体積等によっても異なるが、例えば、15分以上2時間以下程度であることが好ましく、30分以上1時間以下程度であることがより好ましい。これにより、金属塊X1、X2を十分に溶融することができ、より確実に、第1、第2活性金属層270、280およびビア251、261を形成することができる。なお、保持時間が上記下限値未満でると、金属塊X1、X2の体積等によっては、金属塊X1、X2を十分に溶融することができず、第1、第2活性金属層270、280を十分に形成することができないおそれがある。反対に、保持時間が上記上限値を超えると、金属塊X1、X2の体積等によっては、本工程が過度に長くなるだけで、セラミックス焼結体基板211の熱ダメージが過度に大きくなるおそれがある。
特に、本実施形態では、チャンバー内で金属塊X1、X2を加熱するため、金属塊X1、X2と共にセラミックス焼結体基板211もほぼ同じ温度で加熱することができる。このように、金属塊X1、X2だけでなく、セラミックス焼結体基板211も一緒に加熱することで、全体的な温度ムラを無くし、金属塊X1、X2をより均一に溶融することができ、より均質で密なビア251、261を形成することができる。また、金属塊X1、X2とセラミックス焼結体基板211との温度差を無くすことで、ベース基板210の残留応力を低減することができる。そのため、クラック等の発生を低減でき、機械的強度および気密性に優れたベース基板210が得られる。
なお、チャンバー内の温度を上昇させる際の1時間あたりの温度上昇量(昇温レート:℃/h)としては、特に限定されないが、例えば、150℃/h以上250℃/h以上程度であることが好ましく、200℃/h程度であることがより好ましい。これにより、十分に時間をかけてチャンバー内を昇温することができ、熱が伝わり難い真空中においても、十分に金属塊X1、X2を昇温することができる。そのため、チャンバー内の設定温度と実際の金属塊X1、X2の温度との乖離を低減することができ、より正確な温度条件で上述した焼成を行うことができる。その結果、より確実に、第1、第2活性金属層270、280を形成することができ、また、形成された第1、第2活性金属層をより良質なものとすることができる。なお、昇温レートが上記下限値未満であると、チャンバーの大きさや雰囲気環境によっては、十分に金属塊X1、X2を昇温することができないおそれがあり、第1、第2活性金属層270、280が形成されないおそれがある。反対に、昇温レートが上記下限値を超えると、チャンバーの大きさや雰囲気環境によっては、チャンバー内の設定温度と実際の金属塊X1、X2の温度との乖離を低減するという上記効果の向上をほとんど見込めず、本工程の処理時間がただ長くなってしまうだけとなるおそれがある。
焼成を終えると、チャンバー内の温度を徐々に下げて、例えば常温まで冷却する。なお、本工程での1時間あたりの温度降下量(降温レート:℃/h)としては、特に限定されないが、例えば、20℃/h以上100℃/h以上であることが好ましく、40℃/h以上60℃/h以下であることがより好ましい。このように、十分に時間をかけて冷却することで、セラミックス焼結体基板211、第1、第2活性金属層270、280、ビア251、261間の熱膨張率の差から、セラミックス焼結体基板211にクラックが発生してしまうことを効果的に低減することができる。そのため、気密性や機械的強度に優れたベース基板210が得られる。
[第4工程]
図5(c)に示すように、セラミックス焼結体基板211の上面および下面に金属ペーストYを内部端子253、263および実装端子255、265の形状に対応した形状に配置し、金属ペースト層Y1、Y2を形成する。なお、セラミックス焼結体基板211への金属ペーストYの配置方法は、特に限定されないが、例えば、スクリーン印刷法を用いることができる。
[第5工程]
次に、金属ペースト層Y1、Y2を焼成処理し、図5(d)に示すように、内部端子253、263および実装端子255、265を形成する。金属ペースト層Y1、Y2の焼成処理は、図6に示すような温度条件で行うことが好ましい。
図6に示すように、焼成処理は、温度を上昇させる第1昇温工程401と、第1昇温工程401の目標温度をほぼ一定に維持してバインダーC等を除去するバインダー除去工程402と、再び温度を上昇させる第2昇温工程403と、第2昇温工程の目標温度をほぼ一定維持して金属ペースト層Y1、Y2を焼成する焼成工程404と、冷却工程405と、を有している。
−第1昇温工程401−
まず、金属ペースト層Y1、Y2が配置されたセラミックス焼結体基板211をチャンバー内に配置し、チャンバー内を真空雰囲気(例えば、1.33×10−3Pa以下)とする。これにより、金属ペースト層Y1、Y2中のチタン(Ti)の酸化を防止することができ、良質な第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。この真空雰囲気は、以下のバインダー除去工程402、第2昇温工程403、焼成工程404、冷却工程405においても維持される。なお、チャンバー内は、真空雰囲気に替えて、アルゴン(Ar)ガス充填雰囲気等の非酸化雰囲気としてもよい。
次に、チャンバー内の温度を上昇させ、金属ペースト層Y1、Y2を加熱する。本工程での目標温度(ピーク温度)T1は、第1粒子Aの融点よりも低く、かつ、金属ペースト層Y1、Y2中のバインダーC、有機溶剤、水分等を蒸発・除去することのできる温度である。このような目標温度T1としては、特に限定されず、バインダーCの種類や第1粒子Aの融点によっても異なるが、例えば、350℃以上450℃以下程度であるのが好ましい。
また、本工程での1時間あたりの温度上昇量(昇温レート:℃/h)としては、特に限定されないが、例えば、150℃/h以上250℃/h以上程度であることが好ましく、200℃/h程度であることがより好ましい。これにより、十分に時間をかけてチャンバー内を昇温することができ、熱が伝わり難い真空中においても、十分に金属ペースト層Y1、Y2を昇温することができる。そのため、チャンバー内の設定温度と実際の金属ペースト層Y1、Y2の温度との乖離を低減することができ、次のバインダー除去工程402をより正確な温度条件で行うことができる。その結果、バインダー除去工程402において、より確実に、金属ペースト層Y1、Y2からバインダーC等を除去することができる。なお、昇温レートが上記下限値未満であると、チャンバーの大きさや雰囲気環境によっては、十分に金属ペースト層Y1、Y2を昇温することができないおそれがある。反対に、昇温レートが上記下限値を超えると、チャンバーの大きさや雰囲気環境によっては、チャンバー内の設定温度と実際の金属ペースト層Y1、Y2の温度との乖離を低減するという上記効果の向上をほとんど見込めず、本工程の処理時間がただ長くなってしまうだけとなるおそれがある。
−バインダー除去工程402−
本工程では、第1昇温工程401での目標温度T1をほぼ一定に維持する。これにより、第1粒子Aの溶融を防ぎつつ、金属ペースト層Y1、Y2から第1、第2粒子A、B以外の材料(すなわち、バインダーC、有機溶剤、水分等)を除去する。その結果、金属ペースト層Y1、Y2の焼成をより確実に行うことができる。本工程の保持時間としては、特に限定されず、バインダーCの量等によっても異なるが、例えば、30分以上2時間以下程度であることが好ましく、30分以上1時間以下程度であることがより好ましい。これにより、金属ペースト層Y1、Y2からバインダーC等を効果的に除去することができる。なお、保持時間が上記下限値未満でると、バインダーCの含有量によっては、金属ペースト層Y1、Y2からバインダーC等を十分に除去することができず、後の焼成工程404までバインダーC等が残存し、この残存したバインダーC等が第1粒子Aの溶融を阻害するおそれがある。反対に、保持時間が上記上限値を超えると、バインダーCの含有量によっては、本工程が過度に長くなるだけで、それ以上のバインダーC等の除去効果の向上を見込めず、さらには、焼成処理全体の長時間化を招くことによって、セラミックス焼結体基板211への熱ダメージが大きくなるおそれがある。
なお、本実施形態のバインダー除去工程402では、第1昇温工程401での目標温度T1をほぼ一定に保っているが、これに限定されず、第1、第2昇温工程401、403での昇温レート(単位時間当たりの温度上昇量)よりも低ければ、昇温させてもよいし、反対に、降温させてもよい。ただし、降温させると、後の第2昇温工程403で上昇させなければならない温度が大きくなるため、昇温させるか、本実施形態のようにほぼ一定に維持するかのいずれかが好ましい。また、昇温させる場合には、その昇温レートとしては、特に限定されないが、5℃/h以上50℃/h以下程度であることが好ましい。これにより、本工程中に、金属ペースト層Y1、Y2が過度に加熱されてしまうことを低減することができる。そのため、例えば、意図しない第1粒子Aの溶融等を効果的に防止することができる。
−第2昇温工程403−
本工程では、バインダー除去工程402を終えた後、再びチャンバー内の温度を上昇させ、金属ペースト層Y1、Y2を加熱する。第2昇温工程403での目標温度(ピーク温度)T2は、第1粒子Aの融点よりも高く、第2粒子Bの融点よりも低い温度である。これにより、第2粒子Bの溶融を防止しつつ、第1粒子Aを溶融させることができる。また、目標温度T2は、セラミックス焼結体基板211の融点よりも低いことが好ましい。これにより、セラミックス焼結体基板211の溶融を防止でき、信頼性の高いベース基板210が得られる。このような目標温度T2としては、特に限定されず、第1、第2粒子A、Bの融点によっても異なるが、例えば、800℃以上1000℃以下程度であるのが好ましい。なお、セラミックス焼結体基板211の焼成温度とは、セラミックス焼結体基板211を得る際にグリーンシートを焼成処理するときの目標温度であり、ある程度の幅を有する温度である。
また、本工程での1時間あたりの温度上昇量(昇温レート:℃/h)としては、特に限定されないが、例えば、150℃/h以上250℃/h以下であることが好ましく、200℃/h程度であることがより好ましい。このように十分に時間をかけてチャンバー内を昇温することで、熱が伝わり難い真空中においても、十分に金属ペースト層Y1、Y2を昇温することができる。そのため、チャンバー内の設定温度と実際の金属ペースト層Y1、Y2の温度との乖離を低減することができ、より正確な温度条件で次の焼成工程404を行うことができる。その結果、第1、第2活性金属層270、280をより確実に形成することができ、かつ、形成された第1、第2活性金属層270、280がより良質なものとなる。なお、昇温レートが上記下限値未満であると、チャンバーの大きさや雰囲気環境によっては、十分に金属ペースト層Y1、Y2を昇温することができないおそれがある。反対に、昇温レートが上記下限値を超えると、チャンバーの大きさや雰囲気環境によっては、チャンバー内の設定温度と実際の金属ペースト層Y1、Y2の温度との乖離を低減するという上記効果の向上をほとんど見込めず、本工程の処理時間がただ長くなってしまうだけとなるおそれがある。
−焼成工程404−
本工程では、第2昇温工程403での目標温度T2をほぼ一定に維持する。これにより、金属ペースト層Y1、Y2が焼成され、図5(d)に示すように、セラミックス焼結体基板211の上下面に、第1、第2活性金属層270、280、内部端子253、263および実装端子255、265を形成することができる。
具体的に説明すると、本工程によって金属ペースト層Y1、Y2中の第1粒子Aが溶融し、第1粒子A中に存在していたチタン(Ti)がセラミックス焼結体基板211のセラミックス成分と反応し、金属ペースト層Y1、Y2とセラミックス焼結体基板211との界面に、第1、第2活性金属層270、280が形成される。さらに、これとともに、第1粒子A中に存在していた銀(Ag)や銅(Cu)が流動して第2粒子B間に浸透し、これにより、第1、第2活性金属層270、280上に内部端子253、263および実装端子255、265が形成される。
このように、内部端子253、263および実装端子255、265とセラミックス焼結体基板211との間に第1、第2活性金属層270、280が形成されることで、内部端子253、263および実装端子255、265とセラミックス焼結体基板211との密着性が向上する。また、本工程では、第2粒子Bを実質的に溶融させずに、第1粒子Aのみを溶融させているため、第2粒子Bによって、金属ペースト層Y1、Y2の濡れ広がりを効果的に抑制できる。そのため、内部端子253、263および実装端子255、265の形状保持性が向上する。
本工程の保持時間としては、特に限定されず、金属ペースト層Y1、Y2の体積等によっても異なるが、例えば、10分以上1時間以下程度であることが好ましく、30分程度であることがより好ましい。これにより、第1粒子Aを十分に溶融させることができ、より確実に、内部端子253、263、実装端子255、265および第1、第2活性金属層270、280を形成することができる。なお、保持時間が上記下限値未満でると、金属ペースト層Y1、Y2の体積(第1粒子Aの含有量)等によっては、第1粒子Aを十分に溶融させることができず、第1、第2活性金属層270、280を十分に形成することができないおそれがある。反対に、保持時間が上記上限値を超えると、金属ペースト層Y1、Y2の体積(第1粒子Aの含有量)等によっては、本工程が過度に長くなるだけで、セラミックス焼結体基板211の熱ダメージが大きくなるおそれがある。
なお、本実施形態の焼成工程では、目標温度T2をほぼ一定に保っているが、第1粒子Aの融点よりも高く、第2粒子Bの融点よりも低い温度を維持している限り、これに限定されず、昇温させてもよいし、反対に、降温させてもよい。また、昇温と降温とを交互に繰り返してもよい。
−冷却工程405−
本工程では、目標温度T2から温度を徐々に低くし、例えば、常温まで冷却する。これにより、ベース基板210が得られる。本工程での1時間あたりの温度降下量(降温レート:℃/h)としては、特に限定されないが、例えば、10℃/h以上100℃/h以下であることが好ましく、40℃/h以上60℃/h以下であることがより好ましい。このように十分に時間をかけて冷却することによって、セラミックス焼結体基板211、第1、第2活性金属層270、280、第1、第2金属配線250、260間の熱膨張率の差から、セラミックス焼結体基板211にクラック等が発生してしまうことを効果的に低減することができる。そのため、気密性や機械的強度に優れたベース基板210が得られる。
以上のようなベース基板210の製造方法によれば、第1、第2金属配線250、260とセラミックス焼結体基板211との密着性に優れ、さらには、第1、第2金属配線250、260の形状保持性、電気的特性に優れたベース基板210が得られる。特に、貫通孔213、215内への充填性が高く、貫通孔213、215の内周面との密着性が高いビア251、261を形成することができるので、気密性に優れたベース基板210が得られる。また、セラミックス焼結体基板211へのクラックの発生を低減することもできる。
なお、本実施形態のベース基板210の製造方法では、金属ペーストYを焼成することで内部端子253、263および実装端子255、265を形成しているが、内部端子253、265および実装端子255、265の形成方法は、これに限定されない。例えば、セラミックス焼結体基板211の上面および下面に蒸着、スパッタリング等によって金属膜を製膜し、この金属膜をフォトリソグラフィ技法およびエッチング技法を用いてパターニングすることで、内部端子253、263および実装端子255、265を形成してもよい。本実施形態の製造方法では、第5工程にて、ビア251、261の再溶融が起こり得るが、蒸着、スパッタリング等を用いた方法ではビア251、261の再溶融を防止することができる点で好ましい場合がある。
<第2実施形態>
図7は、本発明の第2実施形態にかかる電子デバイスが有するベース基板の断面図である。図8は、図7に示すベース基板の製造方法を説明する断面図である。
以下、第2実施形態の配線基板の製造方法について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態の配線基板の製造方法は、金属塊Xの溶融物がセラミックス焼結体基板211の上下面に濡れ広がること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
≪ベース基板≫
図7に示すように、本実施形態のベース基板210では、ビア251、261がそれぞれセラミックス焼結体基板211の上面および下面にはみ出て配置されている。すなわち、ビア251、261は、貫通孔213、215とセラミックス焼結体基板211の上下面とに跨って設けられている。このようなビア251、261は、貫通孔213、215内に位置する本体部251a、261aと、セラミックス焼結体基板211の上面へはみ出し、貫通孔213、215の上側開口を覆っている上側蓋部251b、261bと、セラミックス焼結体基板211の下面へはみ出し、貫通孔213、215の下側開口を覆っている下側蓋部251c、261cと、を有している。このような形状のビア251、261とすることで、上側蓋部251b、261bおよび下側蓋部251c、261cによって、貫通孔213、215の両開口を塞ぐことができるので、ベース基板210の気密性がより向上する。
≪ベース基板の製造方法≫
本実施形態のベース基板210の製造方法は、前述した第1実施形態と同様に、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程と、を有しているが、第1工程および第3工程が異なる以外は、第1実施形態のベース基板210の製造方法と同様であるため、以下では、第1工程〜第3工程のみを説明する。
[第1工程]
−金属塊Xを準備する工程−
本工程で準備する金属塊Xは、その体積が貫通孔213、215よりも大きい。これにより、後の第3工程で金属塊Xを溶融させたときに、その溶融物が貫通孔213、215に入りきらず、セラミックス焼結体基板211の上面に濡れ広がる。
[第2工程]
図8(a)に示すように、セラミックス焼結体基板211の貫通孔213、215上に金属塊X(X1、X2)を配置する。
[第3工程]
金属塊X1、X2を焼成処理し、図8(b)に示すように、ビア251、261を形成する。このとき、溶融した金属塊X1、X2は、貫通孔213、215内に流入するが、貫通孔213、215から溢れ出た溶融物が下側開口からセラミックス焼結体基板211の下面に濡れ広がり、貫通孔213、215内に入りきらなかった溶融物が上側開口からセラミックス焼結体基板211の上面に濡れ広がる。さらに、金属塊X1、X2に含まれているチタン(Ti)がセラミックス焼結体基板211のセラミックス成分と反応し、貫通孔213、215の内周面およびセラミックス焼結体基板211の上下面との界面に第1、第2活性金属層270、280が形成される。一方、金属塊X1、X2に含まれている銀(Ag)、銅(Cu)を主材料として、貫通孔213、215内に本体部251a、261aが形成され、セラミックス焼結体基板211の上面に上側蓋部251b、261bが形成され、セラミックス焼結体基板211の下面に下側蓋部251c、261cが形成される。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図9は、本発明の第3実施形態にかかる電子デバイスが有するベース基板の断面図である。図10は、図9に示すベース基板の製造方法を説明する断面図である。
以下、第3実施形態の配線基板の製造方法について、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態の配線基板の製造方法は、貫通孔213、215の形状が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
≪ベース基板≫
図9に示すように、本実施形態のベース基板210では、貫通孔213、215がセラミックス焼結体基板211の上面に開口する凹部213a、215aと、凹部213a、215aの底面とセラミックス焼結体基板211の下面とを貫通する貫通孔213b、215bと、で構成されている。また、凹部213a、215aおよび貫通孔213b、215bは、それぞれ、セラミックス焼結体基板211の下面側へ向けて縮径するテーパー状をなしており、凹部213a、215aのテーパー角θ1方が、貫通孔213b、215bのテーパー角θ2よりも大きい。なお、貫通孔213b、215bは、テーパー状でなくてもよく、例えば、径が一定のストレート状であってもよい。
≪ベース基板の製造方法≫
本実施形態のベース基板210の製造方法は、前述した第1実施形態と同様に、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程と、を有しているが、第1工程および第2工程が異なる以外は、第1実施形態のベース基板210の製造方法と同様であるため、以下では、第1工程および第2工程のみを説明する。
[第1工程]
−金属塊Xを準備する工程−
本工程で準備する金属塊Xは、その直径が、貫通孔213、215の上側開口(凹部213a、215aの開口)の直径よりも小さく、貫通孔213b215bの上側開口の直径よりも大きい。
[第2工程]
図10(a)に示すように、セラミックス焼結体基板211の貫通孔213、215上に金属塊X(X1、X2)を配置する。この状態では、金属塊X1、X2は、凹部213a、215aと貫通孔213b、215bの境界の段差213c、215cに引っ掛かって配置されている。前述したように、貫通孔213、215の上側開口の直径が金属塊Xの直径よりも大きく形成されているため、図10(b)のように、セラミックス焼結体基板211に対する金属塊X1、X2の載置位置が若干ずれても、金属塊X1、X2が凹部213a、213bの斜面を転がって、自然と図10(a)に示す状態となる。そのため、金属塊X1、X2の高精度な載置制御が不要となり、その分、第2工程を円滑に行うことができる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
≪電子機器≫
次に、電子デバイス100を備えた電子機器について説明する。
図11は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100にはフィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子デバイス100が内蔵されている。
図12は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200にはフィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子デバイス100が内蔵されている。
図13は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子デバイス100が内蔵されている。
なお、電子デバイスを備える電子機器は、図11のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図12の携帯電話機、図13のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
≪移動体≫
次に、電子デバイス100を備えた移動体について説明する。
図14は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。自動車1500には、電子デバイス100が搭載されている。電子デバイス100は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
100……電子デバイス 200……パッケージ 210……ベース基板 211……セラミックス焼結体基板 213、215……貫通孔 213a、215a……凹部 213b、213b……貫通孔 213c、215c……段差 230……リッド 231……本体 233……フランジ 240……メタライズ層 250……第1金属配線 251……ビア 251a……本体部 251b……上側蓋部 251c……下側蓋部 253……内部端子 255……実装端子 260……第2金属配線 261……ビア 261a……本体部 261b……上側蓋部 261c……下側蓋部 263……内部端子 265……実装端子 270……第1活性金属層 280……第2活性金属層 291、292……導電性接着剤 300……振動素子 310……圧電基板 320……励振電極 321……電極部 322……ボンディングパッド 323……配線 330……励振電極 331……電極部 332……ボンディングパッド 333……配線 401……第1昇温工程 402……バインダー除去工程 403……第2昇温工程 404……焼成工程 405……冷却工程 1100……パーソナルコンピューター 1102……キーボード 1104……本体部 1106……表示ユニット 1108……表示部 1200……携帯電話機 1202……操作ボタン 1204……受話口 1206……送話口 1208……表示部 1300……ディジタルスチルカメラ 1302……ケース 1304……受光ユニット 1306……シャッターボタン 1308……メモリー 1310……表示部 1312……ビデオ信号出力端子 1314……入出力端子 1430……テレビモニター 1440……パーソナルコンピューター 1500……自動車 A……第1粒子 B……第2粒子 C……バインダー S……収納空間 T1、T2……目標温度 X、X1、X2……金属塊 Y……金属ペースト Y1、Y2……金属ペースト層 θ1、θ2……テーパー角

Claims (15)

  1. 貫通孔を有する基板と、前記基板に含まれる成分に対して活性な活性金属、銀および銅を含む合金の金属塊と、を用意する工程と、
    少なくとも一部が前記貫通孔内に位置するように前記金属塊を配置する工程と、
    前記金属塊を溶融させ、その溶融物を前記貫通孔内に充填することで配線を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする配線基板の製造方法。
  2. 前記配線を形成する工程では、前記基板に含まれる成分と前記活性金属とが反応し、前記貫通孔の内周面と前記配線との間に活性金属層が形成される請求項1に記載の配線基板の製造方法。
  3. 前記基板は、セラミックス基板であり、
    前記活性金属は、前記セラミックス基板に含まれるセラミックス成分に対して活性である請求項1または2に記載の配線基板の製造方法。
  4. 前記活性金属は、周期律表の第4族に属する金属である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  5. 前記周期律表の第4族に属する金属は、チタンである請求項4に記載の配線基板の製造方法。
  6. 前記配線を形成する工程では、前記金属塊の融点よりも高く、前記基板の融点よりも低い温度範囲を含む請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  7. 前記配線を形成する工程では、前記金属塊とともに前記基板を加熱する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  8. 前記配線を形成する工程では、前記溶融物が前記基板の少なくとも一方の主面に濡れ広がる請求項1ないし7のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  9. 前記貫通孔の体積よりも前記金属塊の体積の方が大きい請求項8に記載の配線基板の製造方法。
  10. 前記配置する工程では、前記金属塊は、前記貫通孔の一方の開口側に配置される請求項1ないし9のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
  11. 前記金属塊は、前記開口も幅が大きい請求項10に記載の配線基板の製造方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法によって製造されたことを特徴とする配線基板。
  13. 請求項12に記載の配線基板と、
    前記配線基板に搭載されている電子部品と、を含むことを特徴とする電子デバイス。
  14. 請求項13に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  15. 請求項13に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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