JP2002043740A - セラミック基板のスルーホールへの金属充填方法 - Google Patents
セラミック基板のスルーホールへの金属充填方法Info
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- JP2002043740A JP2002043740A JP2000222983A JP2000222983A JP2002043740A JP 2002043740 A JP2002043740 A JP 2002043740A JP 2000222983 A JP2000222983 A JP 2000222983A JP 2000222983 A JP2000222983 A JP 2000222983A JP 2002043740 A JP2002043740 A JP 2002043740A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼成後のセラミック基板に形成しているスル
ーホールに金属を充填した際に、気密性及び耐薬品性に
優れる金属充填スルーホールが得られるセラミック基板
のスルーホールへの金属充填方法を提供する。 【解決手段】 (1)IV族の活性金属であるTi、Zr
及びHfの少なくとも何れかの金属を含んだ合金粉末1
を含んでなるペースト3を、焼成後のセラミック基板4
に形成しているスルーホール5内に充填する工程と、
(2)加熱を施してスルーホール5内の合金粉末1を溶
融する工程と、(3)冷却してスルーホール内の金属を
固体化する工程とを備えていることを特徴とするセラミ
ック基板のスルーホールへの金属充填方法。
ーホールに金属を充填した際に、気密性及び耐薬品性に
優れる金属充填スルーホールが得られるセラミック基板
のスルーホールへの金属充填方法を提供する。 【解決手段】 (1)IV族の活性金属であるTi、Zr
及びHfの少なくとも何れかの金属を含んだ合金粉末1
を含んでなるペースト3を、焼成後のセラミック基板4
に形成しているスルーホール5内に充填する工程と、
(2)加熱を施してスルーホール5内の合金粉末1を溶
融する工程と、(3)冷却してスルーホール内の金属を
固体化する工程とを備えていることを特徴とするセラミ
ック基板のスルーホールへの金属充填方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミック基板の
スルーホールへの金属充填方法に関する。
スルーホールへの金属充填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高集積化、高
周波数対応化が加速する中、セラミック配線板の分野で
は、IC等の電子部品から発生する熱の放熱や、高周波
数対応化のためのグランド回路の強化が問題となってい
る。これらの対策として、スルーホール内に金属充填を
行い、このスルーホール上に電子部品を実装することに
よって、放熱性向上及びグランド回路の強化を行うこと
が行われている。これに加え、最近になってICをセラ
ミック基板上に実装した後、このICに対し半田による
CAN封止(キャップを用いた封止)を行い、その際
に、不活性ガスや窒素雰囲気でキャップ内を気密封止す
ることが行われている。そして、CAN封止を行う場合
には、封止しようとするものの内部にあるスルーホール
内の金属充填部に対して気密性が求められることにな
る。
周波数対応化が加速する中、セラミック配線板の分野で
は、IC等の電子部品から発生する熱の放熱や、高周波
数対応化のためのグランド回路の強化が問題となってい
る。これらの対策として、スルーホール内に金属充填を
行い、このスルーホール上に電子部品を実装することに
よって、放熱性向上及びグランド回路の強化を行うこと
が行われている。これに加え、最近になってICをセラ
ミック基板上に実装した後、このICに対し半田による
CAN封止(キャップを用いた封止)を行い、その際
に、不活性ガスや窒素雰囲気でキャップ内を気密封止す
ることが行われている。そして、CAN封止を行う場合
には、封止しようとするものの内部にあるスルーホール
内の金属充填部に対して気密性が求められることにな
る。
【0003】従来の、セラミック基板のスルーホールへ
の金属充填は、充填金属としてMo(モリブデン)やW
(タングステン)ペーストを用いてグリーンシートと一
括焼成する高温同時焼成法や、焼成後のセラミック基板
にスルーホール加工を行い、無収縮タイプの導体厚膜ペ
ーストをスルーホールに注入した後、焼結させて金属充
填を行う方法や、収縮タイプの導体厚膜ペーストを繰り
返し印刷し、スルーホールが充填されるまで焼成を繰り
返して穴埋めを行う方法があった。しかし、高温同時焼
成法では基板材料が限定されてしまい、高純度の基板材
料への適用が難しいという欠点があり、また、基板焼成
時の収縮バラツキにより、寸法安定性が劣るという問題
点があった。無収縮タイプの厚膜ペースト(例えばAg
ペースト)を用いる方法では、無収縮という構造上、導
体膜質がスポンジ状になってしまい、気密性に欠ける問
題点があり、収縮タイプの厚膜ペーストを用いる方法で
は、繰り返し印刷して焼成を行うために、工程が複雑で
長時間を要するという問題点があった。また、厚膜ペー
ストに共通している問題点として、耐薬品性が低いとい
う問題点があった。
の金属充填は、充填金属としてMo(モリブデン)やW
(タングステン)ペーストを用いてグリーンシートと一
括焼成する高温同時焼成法や、焼成後のセラミック基板
にスルーホール加工を行い、無収縮タイプの導体厚膜ペ
ーストをスルーホールに注入した後、焼結させて金属充
填を行う方法や、収縮タイプの導体厚膜ペーストを繰り
返し印刷し、スルーホールが充填されるまで焼成を繰り
返して穴埋めを行う方法があった。しかし、高温同時焼
成法では基板材料が限定されてしまい、高純度の基板材
料への適用が難しいという欠点があり、また、基板焼成
時の収縮バラツキにより、寸法安定性が劣るという問題
点があった。無収縮タイプの厚膜ペースト(例えばAg
ペースト)を用いる方法では、無収縮という構造上、導
体膜質がスポンジ状になってしまい、気密性に欠ける問
題点があり、収縮タイプの厚膜ペーストを用いる方法で
は、繰り返し印刷して焼成を行うために、工程が複雑で
長時間を要するという問題点があった。また、厚膜ペー
ストに共通している問題点として、耐薬品性が低いとい
う問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とする所
は、焼成後のセラミック基板に形成しているスルーホー
ルに金属を充填した際に、気密性及び耐薬品性に優れる
金属充填スルーホールが得られるセラミック基板のスル
ーホールへの金属充填方法を提供することにある。
を改善するために成されたもので、その目的とする所
は、焼成後のセラミック基板に形成しているスルーホー
ルに金属を充填した際に、気密性及び耐薬品性に優れる
金属充填スルーホールが得られるセラミック基板のスル
ーホールへの金属充填方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のセ
ラミック基板のスルーホールへの金属充填方法は、
(1)IV族の活性金属であるTi、Zr及びHfの少な
くとも何れかの金属を含んだ合金粉末を含んでなるペー
ストを、焼成後のセラミック基板に形成しているスルー
ホール内に充填する工程と、(2)加熱を施してスルー
ホール内の合金粉末を溶融する工程と、(3)冷却して
スルーホール内の金属を固体化する工程とを備えている
ことを特徴とするセラミック基板のスルーホールへの金
属充填方法である。
ラミック基板のスルーホールへの金属充填方法は、
(1)IV族の活性金属であるTi、Zr及びHfの少な
くとも何れかの金属を含んだ合金粉末を含んでなるペー
ストを、焼成後のセラミック基板に形成しているスルー
ホール内に充填する工程と、(2)加熱を施してスルー
ホール内の合金粉末を溶融する工程と、(3)冷却して
スルーホール内の金属を固体化する工程とを備えている
ことを特徴とするセラミック基板のスルーホールへの金
属充填方法である。
【0006】請求項2に係る発明のセラミック基板のス
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含まれる
IV族の活性金属がTiであり、合金粉末中のTiの含有
率が0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項
1記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填方
法である。
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含まれる
IV族の活性金属がTiであり、合金粉末中のTiの含有
率が0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項
1記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填方
法である。
【0007】請求項3に係る発明のセラミック基板のス
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含む金属
として、さらにAg及びCuを含むことを特徴とする請
求項1又は請求項2に記載のセラミック基板のスルーホ
ールへの金属充填方法である。
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含む金属
として、さらにAg及びCuを含むことを特徴とする請
求項1又は請求項2に記載のセラミック基板のスルーホ
ールへの金属充填方法である。
【0008】請求項4に係る発明のセラミック基板のス
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末の最大粒径
が、充填しようとするスルーホールの穴径の1/10以
下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3までの
何れかに記載のセラミック基板のスルーホールへの金属
充填方法である。
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末の最大粒径
が、充填しようとするスルーホールの穴径の1/10以
下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3までの
何れかに記載のセラミック基板のスルーホールへの金属
充填方法である。
【0009】請求項5に係る発明のセラミック基板のス
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含む金属
として、さらにVIII族の金属であるRh又はRuを含む
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4までの何れかに
記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填方法
である。
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含む金属
として、さらにVIII族の金属であるRh又はRuを含む
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4までの何れかに
記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填方法
である。
【0010】請求項6に係る発明のセラミック基板のス
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含む金属
として、さらにVI族の金属であるMo又はWを含むこと
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5までの何れかに
記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填方法
である。
ルーホールへの金属充填方法は、合金粉末中に含む金属
として、さらにVI族の金属であるMo又はWを含むこと
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5までの何れかに
記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填方法
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0012】図1は、本発明に係るスルーホールへの金
属充填方法の一実施の形態を説明するための概略断面図
であって、(a)、(b)は充填の過程を順に示してい
る。この実施の形態では、IV族の活性金属であるTi
(チタン)、Zr(ジルコニウム)及びHf(ハフニュ
ウム)の少なくとも何れかの金属を含んだ合金粉末1
と、溶剤を含む有機成分2を混合してペースト状に調整
した合金ペースト3を、アルミナ基板等の焼成後のセラ
ミック基板4に形成しているスルーホール5に注入す
る。IV族の活性金属であるTi、Zr及びHfは、セラ
ミック中に含まれるN原子、O原子等をとりこみやすい
性質を持つため、セラミックに対し濡れ性を持つ金属で
ある。このように、セラミックに対し濡れ性を持つIV族
の活性金属を含んだ合金粉末を使用することで、スルー
ホール内で溶融後に固体化した合金に対して、セラミッ
クに対する濡れ性を付与することができ、そのため、こ
の実施の形態では気密性及び耐薬品性に優れる金属充填
スルーホールが得られるようになる。
属充填方法の一実施の形態を説明するための概略断面図
であって、(a)、(b)は充填の過程を順に示してい
る。この実施の形態では、IV族の活性金属であるTi
(チタン)、Zr(ジルコニウム)及びHf(ハフニュ
ウム)の少なくとも何れかの金属を含んだ合金粉末1
と、溶剤を含む有機成分2を混合してペースト状に調整
した合金ペースト3を、アルミナ基板等の焼成後のセラ
ミック基板4に形成しているスルーホール5に注入す
る。IV族の活性金属であるTi、Zr及びHfは、セラ
ミック中に含まれるN原子、O原子等をとりこみやすい
性質を持つため、セラミックに対し濡れ性を持つ金属で
ある。このように、セラミックに対し濡れ性を持つIV族
の活性金属を含んだ合金粉末を使用することで、スルー
ホール内で溶融後に固体化した合金に対して、セラミッ
クに対する濡れ性を付与することができ、そのため、こ
の実施の形態では気密性及び耐薬品性に優れる金属充填
スルーホールが得られるようになる。
【0013】そして、合金ペースト3内の溶剤を含む有
機成分2は、合金ペースト3に適度な粘性を持たせ、印
刷やディスペンスといった方法で合金粉末1をスルーホ
ール5に注入できるするために配合していて、後の溶融
工程で加熱したときに、気化してしまうものである。
機成分2は、合金ペースト3に適度な粘性を持たせ、印
刷やディスペンスといった方法で合金粉末1をスルーホ
ール5に注入できるするために配合していて、後の溶融
工程で加熱したときに、気化してしまうものである。
【0014】合金粉末1の粒径は、充填しようとするス
ルーホール5の穴径の1/10以下であることが望まし
い。これは、合金粉末1の粒径が、スルーホール5の穴
径の1/10を越えると、合金ペースト3をスルーホー
ル5に注入したときの、注入されたものの厚みのバラツ
キが大きくなる傾向があるためである。なお、ここでい
う注入されたものの厚みのバラツキは、セラミック基板
の厚さを基準とし、その基準に対してスルーホール5に
充填した合金ペースト3の厚さがバラツク程度で評価し
ている。
ルーホール5の穴径の1/10以下であることが望まし
い。これは、合金粉末1の粒径が、スルーホール5の穴
径の1/10を越えると、合金ペースト3をスルーホー
ル5に注入したときの、注入されたものの厚みのバラツ
キが大きくなる傾向があるためである。なお、ここでい
う注入されたものの厚みのバラツキは、セラミック基板
の厚さを基準とし、その基準に対してスルーホール5に
充填した合金ペースト3の厚さがバラツク程度で評価し
ている。
【0015】この実施形態では、スルーホール5に注入
した合金ペースト3を合金粉末1の融点以上の温度に上
げ、合金粉末1を溶融して、合金6に変化させる。この
とき、溶融した合金6に含まれるIV族の活性金属とスル
ーホール5の内壁との間で反応が生じて、IV族の活性金
属の酸化物、窒化物又はセラミック成分を含んだ化学反
応層7が形成される。この化学反応層7を介して合金6
とセラミック基板4との接着が確保される。合金粉末1
に含有させる、IV族の活性金属としてはTi、Zr及び
Hfの少なくとも何れかの金属であればよいが、Tiを
用いると、合金6のセラミック基板4に対する濡れ性、
接合強度がより良好となるので望ましい。また、合金粉
末1中に含まれるTiの含有率は0.5〜10重量%で
あることが望ましい。何故ならば、0.5重量%未満で
はセラミックとの化学反応層7が十分に形成されず、接
合境界面に隙間が生じる場合があり、気密性が低下する
ためである。一方、10重量%を越えると、セラミック
との化学反応層7が過剰反応して、脆化が発生し、化学
反応層7内にクラックが発生する場合があり、気密性が
低下するおそれがあるためである。また、0.5重量%
未満の場合及び10重量%を越える場合の両方ともに、
化学反応層7にすきま、クラックが発生すると、リン酸
溶液等で薬品処理を行った場合、薬液が進入していくた
めダメージを受け易く、その結果気密性がさらに低下す
る傾向がある。
した合金ペースト3を合金粉末1の融点以上の温度に上
げ、合金粉末1を溶融して、合金6に変化させる。この
とき、溶融した合金6に含まれるIV族の活性金属とスル
ーホール5の内壁との間で反応が生じて、IV族の活性金
属の酸化物、窒化物又はセラミック成分を含んだ化学反
応層7が形成される。この化学反応層7を介して合金6
とセラミック基板4との接着が確保される。合金粉末1
に含有させる、IV族の活性金属としてはTi、Zr及び
Hfの少なくとも何れかの金属であればよいが、Tiを
用いると、合金6のセラミック基板4に対する濡れ性、
接合強度がより良好となるので望ましい。また、合金粉
末1中に含まれるTiの含有率は0.5〜10重量%で
あることが望ましい。何故ならば、0.5重量%未満で
はセラミックとの化学反応層7が十分に形成されず、接
合境界面に隙間が生じる場合があり、気密性が低下する
ためである。一方、10重量%を越えると、セラミック
との化学反応層7が過剰反応して、脆化が発生し、化学
反応層7内にクラックが発生する場合があり、気密性が
低下するおそれがあるためである。また、0.5重量%
未満の場合及び10重量%を越える場合の両方ともに、
化学反応層7にすきま、クラックが発生すると、リン酸
溶液等で薬品処理を行った場合、薬液が進入していくた
めダメージを受け易く、その結果気密性がさらに低下す
る傾向がある。
【0016】次に、温度を下げて、溶融した合金6を固
体化させ、バルク化する。このとき、スルーホール5の
穴径が比較的大きい場合、基材と充填金属との熱膨張係
数の差、又は溶融化した合金6が固体化した際の容積収
縮により、応力が発生するが、合金内の成分としてAg
(銀)及びCu(銅)を含有していると応力の緩和作用
があり好ましい。これは、Ag及びCuは、Tiと相性
が良く、また、Agの硬度が低いため、応力緩和作用が
あり、さらに融点を下げる作用があるためである。ま
た、合金内の成分として、VIII族の金属であるRh(ロ
ジウム)又はRu(ルテニウム)を添加すると、合金が
溶融して粒成長するのを防ぐ作用があるので、応力が緩
和されるので望ましい。また、合金内の成分として、VI
族の金属であるMo又はWを添加することも好ましい。
これは、Mo、Wの熱膨張係数がセラミック基板に近い
ため、Mo又はWの添加により合金の熱膨張係数がセラ
ミック基板のそれに近くなるためである。
体化させ、バルク化する。このとき、スルーホール5の
穴径が比較的大きい場合、基材と充填金属との熱膨張係
数の差、又は溶融化した合金6が固体化した際の容積収
縮により、応力が発生するが、合金内の成分としてAg
(銀)及びCu(銅)を含有していると応力の緩和作用
があり好ましい。これは、Ag及びCuは、Tiと相性
が良く、また、Agの硬度が低いため、応力緩和作用が
あり、さらに融点を下げる作用があるためである。ま
た、合金内の成分として、VIII族の金属であるRh(ロ
ジウム)又はRu(ルテニウム)を添加すると、合金が
溶融して粒成長するのを防ぐ作用があるので、応力が緩
和されるので望ましい。また、合金内の成分として、VI
族の金属であるMo又はWを添加することも好ましい。
これは、Mo、Wの熱膨張係数がセラミック基板に近い
ため、Mo又はWの添加により合金の熱膨張係数がセラ
ミック基板のそれに近くなるためである。
【0017】上記の工程を経て、図1(b)に示すよう
に、セラミック基板4に形成しているスルーホール5に
合金充填部8が形成される。この合金充填部8は溶融工
程を経た合金のバルクであるため非常に緻密である。ま
た、セラミック基板4に含まれる成分とIV族の活性金属
が反応した層である化学反応層7が接着界面全体に形成
されており、また、ガラス化しているため膜質も緻密で
ある。従って、上記の工程を経て形成された、合金充填
部8の気密性は非常に高いものとなる。
に、セラミック基板4に形成しているスルーホール5に
合金充填部8が形成される。この合金充填部8は溶融工
程を経た合金のバルクであるため非常に緻密である。ま
た、セラミック基板4に含まれる成分とIV族の活性金属
が反応した層である化学反応層7が接着界面全体に形成
されており、また、ガラス化しているため膜質も緻密で
ある。従って、上記の工程を経て形成された、合金充填
部8の気密性は非常に高いものとなる。
【0018】また、耐薬品性についても、従来の厚膜ペ
ーストによる金属充填法に比べると、合金充填部8が緻
密なため、合金充填部8の内部への薬液の浸透が遅く、
表層がわずかに影響を受けるだけであり、耐薬品性は高
いレベルにある。なお、耐薬品性の評価は、例えば加熱
したリン酸溶液等で薬品処理を行った場合、合金充填部
8の気密性が低下する程度で評価できる。
ーストによる金属充填法に比べると、合金充填部8が緻
密なため、合金充填部8の内部への薬液の浸透が遅く、
表層がわずかに影響を受けるだけであり、耐薬品性は高
いレベルにある。なお、耐薬品性の評価は、例えば加熱
したリン酸溶液等で薬品処理を行った場合、合金充填部
8の気密性が低下する程度で評価できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によって、さらに具体
的に説明する。
的に説明する。
【0020】実施例1:まず、Ag/Cu/Tiからな
る合金粉末と有機成分と溶剤成分を混ぜ合せたペースト
を準備した。Ag/Cu/Tiからなる合金粉末として
は、石福金属興業社製のB−Ag8(Ti入り)[含有
割合:Ag72重量%、Cu27重量%、Ti1重量
%、粒径54μmアンダー]を用いた。
る合金粉末と有機成分と溶剤成分を混ぜ合せたペースト
を準備した。Ag/Cu/Tiからなる合金粉末として
は、石福金属興業社製のB−Ag8(Ti入り)[含有
割合:Ag72重量%、Cu27重量%、Ti1重量
%、粒径54μmアンダー]を用いた。
【0021】次に、スクリーン印刷機を用いて、板厚2
00μmのアルミナ96%基板(焼成後の基板)のスル
ーホール(スルーホール径:0.15mm及び0.30
mm)に、上記で準備したペーストを注入した。
00μmのアルミナ96%基板(焼成後の基板)のスル
ーホール(スルーホール径:0.15mm及び0.30
mm)に、上記で準備したペーストを注入した。
【0022】次に、減圧雰囲気に保ちながら(1×10
-3Pa以下)、アルゴンガスを流している雰囲気で、温
度を850℃まで上げて、合金粉末を溶融させた。
-3Pa以下)、アルゴンガスを流している雰囲気で、温
度を850℃まで上げて、合金粉末を溶融させた。
【0023】次に、温度を徐々に下げて、常温まで戻し
てスルーホールへの金属充填を行った。このようにして
金属充填されたスルーホールの気密性をヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、測定状況を図2に示すが、セラミック基板4の表面
裏面間で圧力差を生じさせて、高圧側からHeガスを吹
き付けたとき、合金充填部8で減圧側にもれたHeガス
の量を真空吸引してヘリウムリークディテクターで検知
し、その値で気密性を評価するものである。なお、真空
吸引する管とセラミック基板4が接触する部分には気密
性接着剤9を塗布するようにしている。
てスルーホールへの金属充填を行った。このようにして
金属充填されたスルーホールの気密性をヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、測定状況を図2に示すが、セラミック基板4の表面
裏面間で圧力差を生じさせて、高圧側からHeガスを吹
き付けたとき、合金充填部8で減圧側にもれたHeガス
の量を真空吸引してヘリウムリークディテクターで検知
し、その値で気密性を評価するものである。なお、真空
吸引する管とセラミック基板4が接触する部分には気密
性接着剤9を塗布するようにしている。
【0024】また、耐薬品性を評価するため、330℃
に加熱したリン酸溶液に2分浸漬した後、上記と同様に
して、金属充填されたスルーホール(合金充填部8)の
気密性を評価し、その結果を表1に示す。
に加熱したリン酸溶液に2分浸漬した後、上記と同様に
して、金属充填されたスルーホール(合金充填部8)の
気密性を評価し、その結果を表1に示す。
【0025】また、スルーホール径が0.15mmのス
ルーホールについて、ペーストを注入したときの注入し
たものの厚みをn=10で測定し、その最小厚み及び最
大厚みをを表2に示す。この最小厚みと最大厚みの差が
大きいほど注入したものの厚みバラツキは大きいと評価
する。
ルーホールについて、ペーストを注入したときの注入し
たものの厚みをn=10で測定し、その最小厚み及び最
大厚みをを表2に示す。この最小厚みと最大厚みの差が
大きいほど注入したものの厚みバラツキは大きいと評価
する。
【0026】実施例2:Ag/Cu/Tiからなる合金
粉末として含有割合Ag65重量%、Cu25重量%、
Ti10重量%、粒径:54μmアンダーのものを用い
た以外は実施例1と同様にしてアルミナ96%基板のス
ルーホール(スルーホール径:0.15mm及び0.3
0mm)への金属充填を行った。
粉末として含有割合Ag65重量%、Cu25重量%、
Ti10重量%、粒径:54μmアンダーのものを用い
た以外は実施例1と同様にしてアルミナ96%基板のス
ルーホール(スルーホール径:0.15mm及び0.3
0mm)への金属充填を行った。
【0027】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0028】実施例3:Ag/Cu/Tiからなる合金
粉末の粒径を15μmアンダーとした以外は、実施例1
と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スル
ーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金属
充填を行った。
粉末の粒径を15μmアンダーとした以外は、実施例1
と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スル
ーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金属
充填を行った。
【0029】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0030】また、スルーホール径が0.15mmのス
ルーホールについて、ペーストを注入したときの注入し
たものの厚みをn=10で測定し、その最小厚み及び最
大厚みをを表2に示す。この最小厚みと最大厚みの差が
大きいほど注入したものの厚みバラツキは大きいと評価
するが、表2で明かなように実施例3の方が実施例1よ
りも厚みバラツキは小さい結果が得られている。
ルーホールについて、ペーストを注入したときの注入し
たものの厚みをn=10で測定し、その最小厚み及び最
大厚みをを表2に示す。この最小厚みと最大厚みの差が
大きいほど注入したものの厚みバラツキは大きいと評価
するが、表2で明かなように実施例3の方が実施例1よ
りも厚みバラツキは小さい結果が得られている。
【0031】比較例1:デュポン社製の穴埋め用無収縮
タイプの厚膜Agペースト6344を準備した。次に、
スクリーン印刷機を用いて、板厚200μmのアルミナ
96%基板(焼成後の基板)のスルーホール(スルーホ
ール径:0.15mm及び0.30mm)に、上記で準
備したペーストを注入した。
タイプの厚膜Agペースト6344を準備した。次に、
スクリーン印刷機を用いて、板厚200μmのアルミナ
96%基板(焼成後の基板)のスルーホール(スルーホ
ール径:0.15mm及び0.30mm)に、上記で準
備したペーストを注入した。
【0032】次に、150℃で10分の乾燥を行った
後、大気中にて、850℃で10分の焼成を行い、金属
成分を焼結させた。このようにして金属充填されたスル
ーホールの気密性を、実施例1と同様に、ヘリウムリー
クディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。
後、大気中にて、850℃で10分の焼成を行い、金属
成分を焼結させた。このようにして金属充填されたスル
ーホールの気密性を、実施例1と同様に、ヘリウムリー
クディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。
【0033】また、耐薬品性を評価するため、330℃
に加熱したリン酸溶液に2分浸漬した後、金属充填され
たスルーホールの気密性を、実施例1と同様に評価し、
その結果を表1に示す。
に加熱したリン酸溶液に2分浸漬した後、金属充填され
たスルーホールの気密性を、実施例1と同様に評価し、
その結果を表1に示す。
【0034】表1で明かなように、実施例1〜3ではス
ルーホール径が0.15mmの場合にはヘリウムリーク
ディテクターによってHeは検出されなかったのに対
し、比較例1ではスルーホール径が0.15mmの場合
もHeが検出されている。すなわち、実施例1〜3では
気密性が比較例1に比べると良好となっている。
ルーホール径が0.15mmの場合にはヘリウムリーク
ディテクターによってHeは検出されなかったのに対
し、比較例1ではスルーホール径が0.15mmの場合
もHeが検出されている。すなわち、実施例1〜3では
気密性が比較例1に比べると良好となっている。
【0035】なお、実施例1〜3で、スルーホール径が
0.30mmの場合にはHeが検出されているが、この
ことは、実施例1〜3を適用して、Heが検出されない
ようにできるスルーホール径には当然ある限度があるこ
とを示している。実施例1〜3ではその限度が、0.1
5mmと0.30mmの中間にあると判断される。
0.30mmの場合にはHeが検出されているが、この
ことは、実施例1〜3を適用して、Heが検出されない
ようにできるスルーホール径には当然ある限度があるこ
とを示している。実施例1〜3ではその限度が、0.1
5mmと0.30mmの中間にあると判断される。
【0036】実施例4:合金粉末としてAg/Cu/T
i/Rhからなる合金粉末[含有割合:Ag72重量
%、Cu26重量%、Ti1重量%、Rh1重量%、粒
径:54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例1
と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スル
ーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金属
充填を行った。
i/Rhからなる合金粉末[含有割合:Ag72重量
%、Cu26重量%、Ti1重量%、Rh1重量%、粒
径:54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例1
と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スル
ーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金属
充填を行った。
【0037】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0038】実施例5:合金粉末としてAg/Cu/T
i/Ruからなる合金粉末[含有割合:Ag72重量
%、Cu26重量%、Ti1重量%、Ru1重量%、粒
径:54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例1
と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スル
ーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金属
充填を行った。
i/Ruからなる合金粉末[含有割合:Ag72重量
%、Cu26重量%、Ti1重量%、Ru1重量%、粒
径:54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例1
と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スル
ーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金属
充填を行った。
【0039】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0040】実施例6:合金粉末としてAg/Cu/T
i/Moからなる合金粉末[含有割合:Ag65重量
%、Cu24重量%、Ti1重量%、Mo10重量%、
粒径:54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例
1と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(ス
ルーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金
属充填を行った。
i/Moからなる合金粉末[含有割合:Ag65重量
%、Cu24重量%、Ti1重量%、Mo10重量%、
粒径:54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例
1と同様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(ス
ルーホール径:0.15mm及び0.30mm)への金
属充填を行った。
【0041】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0042】実施例7:合金粉末としてAg/Cu/T
i/Wからなる合金粉末[含有割合:Ag65重量%、
Cu24重量%、Ti1重量%、W10重量%、粒径:
54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例1と同
様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スルーホ
ール径:0.15mm及び0.30mm)への金属充填
を行った。
i/Wからなる合金粉末[含有割合:Ag65重量%、
Cu24重量%、Ti1重量%、W10重量%、粒径:
54μmアンダー]のものを用いた以外は実施例1と同
様にしてアルミナ96%基板のスルーホール(スルーホ
ール径:0.15mm及び0.30mm)への金属充填
を行った。
【0043】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0044】実施例8:合金粉末としてAg/Cu/T
i/Rh/Moからなる合金粉末[含有割合:Ag65
重量%、Cu23重量%、Ti1重量%、Rh1重量
%、Mo10重量%、粒径:54μmアンダー]のもの
を用いた以外は実施例1と同様にしてアルミナ96%基
板のスルーホール(スルーホール径:0.15mm及び
0.30mm)への金属充填を行った。
i/Rh/Moからなる合金粉末[含有割合:Ag65
重量%、Cu23重量%、Ti1重量%、Rh1重量
%、Mo10重量%、粒径:54μmアンダー]のもの
を用いた以外は実施例1と同様にしてアルミナ96%基
板のスルーホール(スルーホール径:0.15mm及び
0.30mm)への金属充填を行った。
【0045】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0046】表1の結果から、Rh、Ru、Mo及びW
の少なくとも何れかの金属を合金成分として含有してい
る、実施例4〜8ではスルーホール径が0.30mmの
場合でもヘリウムのリークの発生はなく、実施例1に比
べて、さらに気密性が良好となっていることが確認され
た。
の少なくとも何れかの金属を合金成分として含有してい
る、実施例4〜8ではスルーホール径が0.30mmの
場合でもヘリウムのリークの発生はなく、実施例1に比
べて、さらに気密性が良好となっていることが確認され
た。
【0047】実施例9:実施例1において、セラミック
基板として窒化アルミ基板を用いるようにした以外は、
実施例1と同様にして、スルーホールへの金属充填を行
った。
基板として窒化アルミ基板を用いるようにした以外は、
実施例1と同様にして、スルーホールへの金属充填を行
った。
【0048】このようにして金属充填されたスルーホー
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
ルの気密性を、実施例1と同様にして、ヘリウムリーク
ディテクターにて評価した。その結果を表1に示す。ま
た、耐薬品性を評価するため、330℃に加熱したリン
酸溶液に2分浸漬した後、金属充填されたスルーホール
の気密性を、実施例1と同様に評価し、その結果を表1
に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】請求項1〜請求項6に係る発明のセラミ
ック基板のスルーホールへの金属充填方法によれば、焼
成後のセラミック基板に形成しているスルーホールに金
属を充填した際に、気密性及び耐薬品性に優れる金属充
填スルーホールを得ることが可能となる。
ック基板のスルーホールへの金属充填方法によれば、焼
成後のセラミック基板に形成しているスルーホールに金
属を充填した際に、気密性及び耐薬品性に優れる金属充
填スルーホールを得ることが可能となる。
【0052】また、請求項4〜請求項6に係る発明のセ
ラミック基板のスルーホールへの金属充填方法によれ
ば、請求項1に係る発明のセラミック基板のスルーホー
ルへの金属充填方法よりもさらに、気密性及び耐薬品性
に優れる金属充填スルーホールを得ることが可能とな
る。
ラミック基板のスルーホールへの金属充填方法によれ
ば、請求項1に係る発明のセラミック基板のスルーホー
ルへの金属充填方法よりもさらに、気密性及び耐薬品性
に優れる金属充填スルーホールを得ることが可能とな
る。
【図1】本発明の一実施の形態を示す概略断面図であ
り、(a)、(b)は充填の過程を順に示している。
り、(a)、(b)は充填の過程を順に示している。
【図2】金属充填されたスルーホールの気密性を測定す
る状況を示す斜視図である。
る状況を示す斜視図である。
1 合金粉末 2 溶剤を含む有機成分 3 合金ペースト 4 セラミック基板 5 スルーホール 6 合金 7 化学反応層 8 合金充填部 9 気密性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 広明 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 5E317 AA24 BB04 BB12 BB14 BB16 BB17 BB19 CC22 CC25 GG17
Claims (6)
- 【請求項1】 (1)IV族の活性金属であるTi、Zr
及びHfの少なくとも何れかの金属を含んだ合金粉末を
含んでなるペーストを、焼成後のセラミック基板に形成
しているスルーホール内に充填する工程と、(2)加熱
を施してスルーホール内の合金粉末を溶融する工程と、
(3)冷却してスルーホール内の金属を固体化する工程
とを備えていることを特徴とするセラミック基板のスル
ーホールへの金属充填方法。 - 【請求項2】 合金粉末中に含まれるIV 族の活性金属
がTiであり、合金粉末中のTiの含有率が0.5〜1
0重量%であることを特徴とする請求項1記載のセラミ
ック基板のスルーホールへの金属充填方法。 - 【請求項3】 合金粉末中に含む金属として、さらにA
g及びCuを含むことを特徴とする請求項1又は請求項
2に記載のセラミック基板のスルーホールへの金属充填
方法。 - 【請求項4】 合金粉末の最大粒径が、充填しようとす
るスルーホールの穴径の1/10以下であることを特徴
とする請求項1乃至請求項3までの何れかに記載のセラ
ミック基板のスルーホールへの金属充填方法。 - 【請求項5】 合金粉末中に含む金属として、さらにVI
II族の金属であるRh又はRuを含むことを特徴とする
請求項1乃至請求項4までの何れかに記載のセラミック
基板のスルーホールへの金属充填方法。 - 【請求項6】 合金粉末中に含む金属として、さらにVI
族の金属であるMo又はWを含むことことを特徴とする
請求項1乃至請求項5までの何れかに記載のセラミック
基板のスルーホールへの金属充填方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000222983A JP2002043740A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | セラミック基板のスルーホールへの金属充填方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000222983A JP2002043740A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | セラミック基板のスルーホールへの金属充填方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002043740A true JP2002043740A (ja) | 2002-02-08 |
Family
ID=18717150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000222983A Withdrawn JP2002043740A (ja) | 2000-07-24 | 2000-07-24 | セラミック基板のスルーホールへの金属充填方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002043740A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2015153805A (ja) * | 2014-02-12 | 2015-08-24 | セイコーエプソン株式会社 | 配線基板の製造方法、配線基板、電子デバイス、電子機器および移動体 |
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JPWO2021245912A1 (ja) * | 2020-06-05 | 2021-12-09 |
-
2000
- 2000-07-24 JP JP2000222983A patent/JP2002043740A/ja not_active Withdrawn
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2021245912A1 (ja) * | 2020-06-05 | 2021-12-09 | ||
WO2021245912A1 (ja) * | 2020-06-05 | 2021-12-09 | 三ツ星ベルト株式会社 | ビア充填基板の製造方法および導電ペーストのキット |
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---|---|---|---|
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