JP2015231009A - 電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法 - Google Patents

電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015231009A
JP2015231009A JP2014117490A JP2014117490A JP2015231009A JP 2015231009 A JP2015231009 A JP 2015231009A JP 2014117490 A JP2014117490 A JP 2014117490A JP 2014117490 A JP2014117490 A JP 2014117490A JP 2015231009 A JP2015231009 A JP 2015231009A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electronic device
device package
glass
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014117490A
Other languages
English (en)
Inventor
賢 三上
Masaru Mikami
賢 三上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014117490A priority Critical patent/JP2015231009A/ja
Priority to CN201510299752.7A priority patent/CN105322909A/zh
Priority to US14/730,703 priority patent/US20150357254A1/en
Publication of JP2015231009A publication Critical patent/JP2015231009A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】優れた応力緩和特性と優れた加工性とを両立した電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法を提供する。
【解決手段】ベース基板(電子デバイスパッケージ用基板)3は、セラミック層である第1の層31と、第1の層31の下面上に配置されている配線層32(外部接続端子321、322)と、第1の層31の上面側に配置されたガラス層である第2の層33と、を有している。また、ベース基板3の上面には、振動素子5を収容する凹部3aが設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法に関するものである。
例えば、特許文献1にはセラミック基板で形成され、水晶振動子が配置される凹部を有するキャビティ状の水晶振動子搭載用基板が記載されている。このように、水晶振動子搭載用基板をセラミック基板とすることで、次のような効果を発揮することができる。水晶振動子搭載用基板を回路基板(実装基板)に実装した状態では、水晶振動子搭載用基板と回路基板との熱膨張率の違いから水晶振動子搭載用基板に応力が加わるが、水晶振動子搭載用基板をセラミック基板で形成することで、水晶振動子搭載基板を比較的柔らかくすることができるため、水晶振動子搭載基板によって前記応力を吸収・緩和することができる。そのため、前記応力が水晶振動子に伝達され、水晶振動子の振動特性(周波数特性)が変動してしまうことを抑制することができる。
このように、セラミック基板で形成された水晶振動子搭載用基板は、水晶振動子の振動特性の変動を抑制することができる利点を有しているが、一方で次のような欠点も有している。水晶振動子搭載用基板をセラミック基板で形成する場合には、セラミックグリーンシートの積層体を焼成することで水晶振動子搭載用基板が得られるが、この積層体は焼成時に収縮を起こす。そのため、水晶振動子搭載用基板(特に凹部)の形状を高精度に制御することが困難である。また、焼成してからエッチングによって凹部を形成することもできるが、エッチング速度が遅く、加工性が悪い。
特開2009−33523号公報
本発明の目的は、優れた応力緩和特性と優れた加工性とを両立した電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板は、セラミックを含む第1の層と、
前記第1の層の一方の面側に配置されている配線層と、
前記第1の層の他方の面側に配置され、ガラス層、シリコン層および水晶層の少なくとも1つの層を含む第2の層と、を有していることを特徴とする。
これにより、優れた応力緩和特性と優れた加工性とを両立した電子デバイスパッケージ用基板が得られる。
[適用例2]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記第1の層は、前記セラミック層を複数有していることが好ましい。
これにより、例えば、各層に形成されたビアに起因する気密性の低下を抑制することができる。
[適用例3]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記複数のセラミック層の間には、前記配線層と電気的に接続されている内部配線層が配置されていることが好ましい。
これにより、各層間での電気的な接続を行うことができる。
[適用例4]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記第2の層が、前記第1の層とは反対側に開口している凹部を有していることが好ましい。
これにより、凹部を電子デバイスを収容する空間として用いることができる。
[適用例5]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記凹部は、前記第2の層を貫通していることが好ましい。
これにより、凹部の形成が簡単となる。また、凹部に露出した第1の層の面上に配線を形成することができる。
[適用例6]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記凹部は、エッチングにより形成されていることが好ましい。
これにより、簡単にかつ優れた寸法精度で凹部を形成することができる。
[適用例7]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記セラミック層は、ガラス成分を含んでいることが好ましい。
これにより、第1の層を柔らかくすることができる。また、第2の層との接合性が向上する。
[適用例8]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記第1の層は、前記一方の面側より前記他方の面側の方が前記ガラス成分の含有量が多いことが好ましい。
これにより、第2の層との接合性が向上する。
[適用例9]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記第2の層は、前記ガラス層であり、
前記ガラス層のガラス転移点は、600℃以下であることが好ましい。
これにより、第1の層と第2の層とをガラスの溶融によって接合する場合に、当該接合を十分に低い温度で行うことができ、残留応力を小さく抑えることができる。
[適用例10]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記第1の層と前記第2の層は、接合層を介して接合されていることが好ましい。
これにより、第1の層と第2の層とを比較的簡単にかつ強固に接合することができる。
[適用例11]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板では、前記接合層は、ガラス層または金属層であることが好ましい。
これにより、第1の層と第2の層とをより簡単にかつ強固に接合することができる。
[適用例12]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板の製造方法は、セラミックを含む第1の層の一方の面上に配線層を形成する工程と、
前記第1の層の他方の面側に、ガラス層、シリコン層および水晶層の少なくとも1つの層を含む第2の層を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、応力緩和特性と加工性とを両立した電子デバイスパッケージ用基板を製造することができる。
[適用例13]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板の製造方法では、前記第2の層を形成する工程の後に、エッチングにより前記第2の層に凹部を形成する工程、を含んでいることが好ましい。
これにより、簡単にかつ優れた寸法精度で凹部を形成することができる。また、形成した凹部を電子デバイスを収容する空間として用いることができる。
[適用例14]
本適用例の電子デバイスパッケージ用基板の製造方法では、前記凹部を形成する工程では、前記凹部を複数形成し、
前記凹部を形成する工程の後に、前記第1の層と前記第2の層と前記配線層との積層体を個片化する工程を含んでいることが好ましい。
これにより、電子デバイスパッケージ用基板の製造効率が向上する。
本発明の第1実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す振動子が有する振動素子を示す平面図および透過図である。 図1に示す振動子を回路基板に実装した状態を示す断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す断面図である。 図9に示すベース基板の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す断面図である。 図11に示すベース基板の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板の製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第5実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す断面図である。 振動子を備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 振動子を備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 振動子を備えるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 振動子を備える移動体を示す斜視図である。
以下、本発明の電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す平面図である。図2は、図1中のA−A線断面図である。図3は、図1に示す振動子が有する振動素子を示す平面図および透過図である。図4は、図1に示す振動子を回路基板に実装した状態を示す断面図である。図5ないし図8は、それぞれ、図1に示す振動子の製造方法を説明するための断面図である。なお、以下の説明では、図1中の紙面手前側および図2中の上側を「上」と言い、図1中の紙面奥側および図2中の下側を「下」と言う。
≪振動子≫
まず、電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子について説明する。
図1および図2に示すように、振動子(電子デバイス)1は、パッケージ2と、パッケージ2に収容されている振動素子(電子部品)5と、を有している。また、パッケージ2は、凹部3aを有するキャビティ状のベース基板(電子デバイスパッケージ用基板)3と、凹部3aの開口を塞ぐようにしてベース基板3に接合されているリッド(蓋体)4と、を有している。
−振動素子−
図3(a)、(b)に示すように、振動素子5は、平面視形状が長方形(矩形)の板状をなす水晶基板51と、水晶基板51の表面に形成されている1対の導体層52、53と、を有している。なお、図3(a)は、振動素子5を上方から見た平面図であり、同図(b)は、振動素子5を上方から見た透過図である。
水晶基板51は、ATカットと呼ばれるカット角で切り出された水晶素板である。また、導体層52は、水晶基板51の上面に形成された励振電極52aと、水晶基板51の下面に形成されたボンディングパッド52bと、励振電極52aとボンディングパッド52bとを電気的に接続する配線52cと、を有している。同様に、導体層53は、水晶基板51の下面に形成された励振電極53aと、水晶基板51の下面に形成されたボンディングパッド53bと、励振電極53aおよびボンディングパッド53bを電気的に接続する配線53cと、を有している。このような構成の振動素子5は、励振電極52a、53a間に交番電圧が印加されることで、励振電極52a、53aに挟まれた振動領域が厚み滑り振動する。
以上、振動素子5について説明したが、振動素子5の構成は、上記の構成に限定されず、例えば、振動領域が厚肉になっているメサ型のATカット水晶振動素子であってもよいし、反対に、振動領域が薄肉になっている逆メサ型のATカット水晶振動素子であってもよい。また、ATカットに替えてBTカットの水晶基板51を用いてもよい。また、一対の振動腕が屈曲振動する音叉型の振動素子であってもよい。また、水晶基板51に替えて、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板や、圧電セラミック基板を用いてもよい。また、シリコン基板に圧電素子を配置し、通電によって圧電素子を伸縮させることで励振させる非圧電振動素子であってもよい。
−パッケージ−
図1および図2に示すように、パッケージ2は、上面に開放する凹部3aを有するベース基板3と、凹部3aの開口を塞ぐリッド4と、を有している。このようなパッケージ2では、リッド4により塞がれた凹部3aの内側が前述した振動素子5を収容する収容空間Sとして機能する。
ベース基板3は、図2に示すように、第1の層31と、第1の層31の下面(一方の面)に配置されている配線層32と、第1の層31の上面(他方の面)側に配置されている第2の層33と、第1の層31と第2の層33との間に配置されている配線層34と、を有している。なお、このようなベース基板3は、後述する製造方法で説明するように、ベース基板30(図6(b)参照)を加工して得られるものである。
第1の層31は、セラミック層である。このような第1の層31は、例えば、セラミック粉末、ガラス粉末(ガラス成分)およびバインダーの混合物をシート状に成形したセラミックグリーンシートを焼成処理して得られる。なお、第1の層31は、所謂、低温焼成セラミック層であってもよい。このように、第1の層31にガラス成分を含有させることで、第1の層31を柔らかくすること、具体的には第2の層33よりもヤング率を低くすることができる。なお、第1の層31のセラミック材料としては特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物系セラミック、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物系セラミック、炭化珪素等の炭化物系セラミック等の各種セラミックを用いることができる。また、ガラス成分としては特に限定されないが、例えば、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、ソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)、カリウムガラス、等を用いることができる。
また、第1の層31の上面には第2の層33が積層されている。第2の層33は、ガラス材料で構成されたガラス層である。第2の層33のガラス材料としては特に限定されず、例えば、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、ソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)、カリウムガラス、無アルカリガラス等を用いることができる。
また、第1の層31の下面には導電性を有する配線層32が配置されており、この配線層32は、一対の外部接続端子321、322を有している。また、第1の層31の上面(第1の層31と第2の層33の間)には導電性を有する配線層34が配置されており、この配線層34は、一対の内部接続端子341、342を有している。また、これら接続端子のうち、外部接続端子321と内部接続端子341は、第1の層31を貫通するビア(貫通電極)351を介して電気的に接続されており、外部接続端子322と内部接続端子342は、第1の層31を貫通するビア352を介して電気的に接続されている。なお、外部接続端子321、322、内部接続端子341、342およびビア351、352の構成材料としてはそれぞれ導電性を有していれば特に限定されず、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属材料を用いることができる。
このような構成のベース基板3には、その上面(第2の層33の上面(第1の層31と反対側の面))に開口する凹部3aが設けられており、この凹部3aに振動素子5が収容されている。また、凹部3aは、第2の層33を貫通する貫通孔によって形成され、凹部3aの側面は貫通孔の内周面で構成され、凹部3aの底面は第1の層31の上面で構成されている。これにより、ガラス層である第2の層33にエッチング加工等によって貫通孔を形成することで凹部3aが得られるため、凹部3aの形成が容易となる。このような凹部3a内には内部接続端子341、342が位置している。言い換えると、内部接続端子341、342が凹部3aから外部に露出している。そして、導電性接着剤61、62によって振動素子5がベース基板3に固定されると共に、導電性接着剤61、62によって内部接続端子341、342とボンディングパッド52b、53bとが電気的に接続されている。
以上、ベース基板3について説明した。ここで、第1の層31の厚さとしては、特に限定されず、例えば、200μm以上、300μm以下程度とすることができる。また、第2の層33の厚さとしては、特に限定されず、例えば、100μm以上、200μm以下程度とすることができる。
リッド4は、平板状をなしており、凹部3aの開口を塞ぐようにベース基板3の上面に接合されている。これにより、ベース基板3の内側に気密な収容空間Sが画成され、この収容空間Sに振動素子5が収容される。なお、収容空間Sの環境は、振動素子5の構成によっても異なるが、例えば、減圧状態(好ましくは、真空状態)となっていてもよく、また、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。このようなリッド4の構成材料としては特に限定されず、例えば、各種セラミック、各種金属、各種ガラス、水晶、シリコン等を用いることができる。また、リッド4とベース基板3との接合方法は、リッド4の構成材料によっても異なり、例えば、接着剤、低融点ガラス、金属層等の接合層を介して接合してもよいし、陽極接合、界面活性化接合等によって接合してもよい。
以上、振動子1について説明した。このような振動子1では、パッケージ2に、セラミック層とガラス層の積層体であるベース基板3を用いているため、次のような効果を発揮することができる。第1の効果として、優れた応力緩和(吸収)機能を発揮することができる点が挙げられる。具体的には、図4に示すように、半田H1、H2を用いて振動子1を回路基板(プリント配線基板)9に実装した状態では回路基板9とパッケージ2との熱膨張率の違いから、ベース基板3(特に第1の層31)に熱応力が加わるが、第1の層31が比較的柔らかいセラミック層で構成されているため、第1の層31において、前記熱応力を緩和・吸収することができる。そのため、前記熱応力がベース基板3を介して振動素子5に伝達されてしまうことが抑制され、振動素子5の振動特性(周波数特性)の変動を防止または低減することができる。また、第2の効果として、優れた加工性を有している点が挙げられる。具体的には、ベース基板3では凹部3aが形成されているが、この凹部3aは、前述したように、第2の層33を貫通する貫通孔によって形成されている。第2の層33は、ガラス層で構成されており、例えば、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いるパターニング処理に対して相性がよく、よって、簡単に、凹部3aを形成することができる。以上のように、セラミック層とガラス層の積層体であるベース基板3によれば、応力緩和特性と加工特性の両立を図ることができる。
なお、例えば、従来のようにベース基板3がセラミック層で構成されている場合には第1の効果を発揮することができても第2の効果を発揮することができない(本明細書の「背景技術」を参照)。反対に、ベース基板3がガラス層で構成されている場合には第2の効果を発揮することができても、第1の効果を発揮することができない。すなわち、ベース基板3をガラス層で構成した場合には、ベース基板3が硬くなり過ぎ、前記熱応力を緩和・吸収することができず、振動素子5の振動特性の変動を抑えることができない。また、パッケージ2の破損(クラックの発生)や、それに伴う収容空間Sの気密性低下等の問題が生じる。
また、本実施形態のベース基板3では、第2の層33がガラスで構成されているが、第2の層33の構成材料としては、ガラスに替えて、シリコン(単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン)または水晶を用いてもよい。このように、第2の層33をシリコンや水晶で構成しても、ガラスで構成した場合と同様の効果(すなわち、優れた寸法精度)を発揮することができる。また、第2の層33は、ガラス層、シリコン層、水晶層から選択される2つ以上の層が積層した構成となっていてもよい。なお、第2の層33をシリコンで構成した場合には、第1の層31と第2の層33とを、例えば、陽極接合で接合することができる。
≪振動子(ベース基板)の製造方法≫
次に、振動子1(ベース基板3)の製造方法について説明する。
振動子1(ベース基板3)の製造方法は、セラミック層で構成され、複数の個片化領域S1を有する第1の層310を準備し、この第1の層310の下面上に配線層32を形成する配線層形成工程と、第1の層310の上面に、ガラス層である第2の層330を形成する第2の層形成工程と、第2の層330の上面に開口する凹部3aをエッチングにより複数形成する凹部形成工程と、凹部3a内に配線層34を形成する配線層形成工程と、凹部3a内に振動素子5を搭載する振動素子搭載工程と、リッド4を接合するリッド接合工程と、個片化領域S1毎に個片化して複数の振動子1を得る個片化工程と、を含んでいる。
[配線層形成工程]
まず、図5(a)に示すように、複数の個片化領域S1をマトリックス状に有する第1の層310を準備する。第1の層310は、未焼成のセラミック層であり、例えば、アルミナ粉末と、ホウケイ酸ガラス粉末と、有機樹脂バインダーとの混合物をシート状に成形し、さらに、ビア351、352用の貫通孔311、312をパンチング等によって形成したセラミックグリーンシートである。次に、図5(b)に示すように、第1の層310の貫通孔311、312内および第1の層310の下面に、タングステン、モリブテン等の高融点金属を含む導体ペーストからなる導体パターンPを、ビア351、352および外部接続端子321、322の形状に合わせて配置する。次に、第1の層310を焼成し、その後、導体パターンPに金めっきを施すことで、図5(c)に示すように、焼成セラミック層からなる第1の層310に、ビア351、352および外部接続端子321、322(配線層32)が形成された状態とする。
[第2の層形成工程]
次に、図6(a)に示すように、ガラス材料で構成された板状の第2の層330を用意し、この第2の層330を第1の層310の上面に重ね合わせる。次に、図6(b)に示すように、加圧しながら、第1の層310と第2の層330の境界部にレーザーLLを照射し、当該境界部およびその付近のガラス(第1、第2の層310、330に含まれるガラス成分)を溶融することで、第1の層310と第2の層330とを接合する。このような方法によれば、簡単に第1の層310と第2の層330とを接合することができる。特に、第1の層310にもガラス成分が含まれていることで、第1の層310と第2の層330の親和性が高まり、より強固に第1の層310と第2の層330を接合することができる。また、レーザーLLを前記境界部に局所的に照射するため、第1の層310および第2の層330の昇温を抑えることができるので、接合時の第1、第2の層310、330の熱膨張を小さく抑えることができる。そのため、残留応力が小さく抑えられたベース基板3を得ることができ、第2の層330の剥離や、クラックの発生等をより効果的に抑制することができる。
ここで、第2の層330のガラス転移点(Tg)としては、特に限定されないが、600℃以下であることが好ましい。これにより、十分に低い温度で第2の層330のガラスを溶融することができ、レーザー照射時における第1、第2の層310、330の昇温(熱膨張)が効果的に抑えられ、残留応力がより小さくなる。
以上の工程により、配線層32と、第1の層310と、第2の層330との積層体からなるベース基板30が得られる。なお、第2の層330は、設計値よりも厚いものを用意し、第1の層310に接合した後に、研磨やエッチング等によって設計値まで薄くしてもよい。このような方法によれば、第2の層330の強度を高めることができるため、ハンドリング性が良くなり、作業中の第2の層330の破損等を効果的に抑制することができる。
[凹部形成工程]
次に、個片化領域S1毎に凹部3aを形成する。具体的には、まず、図7(a)に示すように、ベース基板30の上面に、凹部3aに対応する開口を有するマスクMを形成する。次に、図7(b)に示すように、ベース基板30の上面側からこのマスクMを介してウエットエッチングして第2の層330を貫通する貫通孔331を形成することで凹部3aを形成する。このように、エッチング処理を用いることで、所望の寸法の凹部3aを簡単かつ精度よく形成することができる。このとき、貫通孔内にビア351、352の上端が露出するように貫通孔331を形成する。なお、ウエットエッチングでは、第2の層330が等方的にエッチングされるため、形成される凹部3aの側面は湾曲凹面となる。そのため、第1の層310と第2の層330の接合面積を広く確保しつつ、凹部3aの体積を広くすることができ、凹部3aを形成することによる機械的強度の低下を小さく抑えることができる。なお、エッチング方法としては、ウエットエッチングに限定されず、ドライエッチングを用いてもよい。ドライエッチングにより形成された凹部3aは、上述のウエットエッチングの場合と異なり、ほぼ垂直に切り立った側面となる。
[配線層形成工程]
次に、図7(c)に示すように、凹部3aの底面(第1の層310の上面)に、内部接続端子341、342(配線層34)を形成する。内部接続端子341、342の形成は、特に限定されないが、例えば、凹部3aの底面に金属層を成膜し、この金属層をフォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いてパターニングすることで形成することができる。
[振動素子搭載工程・リッド接合工程]
次に、図8(a)に示すように、導電性接着剤61、62(導電性接着剤61は、不図示)を用いて各凹部3a内に振動素子5を搭載した後、ベース基板30の上面にリッド40を接合して、凹部3aの開口を塞ぐ。なお、図示しないが、ベース基板30には、収容空間Sの内外を連通する封止孔が形成されており、ベース基板30にリッド40を接合した後、前記封止孔を介して収容空間S内を減圧とし、Au−Ge系合金等で封止孔を封止することで、収容空間S内を減圧状態に維持することができる。
[個片化工程]
次に、ダイシングソー等を用いて、ベース基板30を個片化領域S1毎に個片化することで、図8(b)に示すように、複数の振動子1(ベース基板3)が得られる。このように、複数の振動子1(ベース基板3)を一体形成した後に個片化することで、振動子1(ベース基板3)の製造効率が向上する。ただし、個片化工程の順番は、上記の順番に限定されず、例えば、内部配線層形成工程、振動素子搭載工程およびリッド接合工程のいずれかに先立って行ってもよい。
以上、振動子1の製造方法について説明した。
なお、例えば、パッケージの製造会社であるA社が、第2の層形成工程を終えた状態のベース基板を製造・販売し、振動子1の製造会社であるB社が、A社からベース基板を購入し、購入したベース基板に対して、凹部形成工程、内部配線層形成工程、振動子搭載工程、リッド接合工程および個片化工程を行うことで振動子1を製造してもよい。また、A社が凹部形成工程を終えた状態のベース基板をB社に販売し、B社が内部配線層形成工程、振動子搭載工程、リッド接合工程および個片化工程を行うことで振動子1を製造してもよい。また、A社が内部配線層形成工程を終えた状態のベース基板をB社に販売し、B社が振動子搭載工程、リッド接合工程および個片化工程を行うことで振動子1を製造してもよい。また、A社が配線層形成工程、第2の層形成工程、凹部形成工程、内部配線層形成工程および個片化工程を終えた状態のベース基板をB社に販売し、B社が振動素子搭載工程およびリッド接合工程を行うことで振動子1を製造してもよい。そして、第2の層形成工程、凹部形成工程、内部配線層形成工程および個片化工程のいずれかを終えた状態のベース基板は、いずれも、本発明の電子デバイスパッケージ用基板に含まれる。特に、第2の層形成工程を終えた状態のベース基板であれば、その後、目的に応じた寸法および配置で凹部3aや内部接続端子341、342を形成することができるため、利便性の高いベース基板となる。
<第2実施形態>
次に、本発明の電子デバイスパッケージ用基板の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す断面図である。図10は、図9に示すベース基板の製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態の電子デバイスパッケージ用基板は、第1の層と第2の層の接合方法が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図9に示すように、本実施形態のベース基板3では、第1の層31と第2の層33とが金属層からなる接合層36を介して接合されている。このような構成とすることで、第1の層31と第2の層33とをより強固に接合することができ、より機械的強度の高いベース基板3となる。
接合層36を介した接合は、例えば、次のようにして行うことができる。まず、図10(a)に示すように、配線層形成工程を終えた状態の第1の層310と、第2の層330とを用意し、第1の層310の上面に第1の金属層361を形成すると共に、第2の層330の下面に第2の金属層362を形成する。なお、第1、第2の金属層361、362は、配線層34(内部接続端子341、351)の形成を阻害しないように、個片化領域S1の外周に沿った枠状とすることが好ましい。また、第1、第2の金属層361、362の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、Au−Sn系合金や、Au−Ge系合金等の比較的融点の低い材料を用いることが好ましい。次に、図10(b)に示すように、第1、第2の金属層361、362同士を接触させるように、第1の層310に第2の層330を重ね合わせる。次に、第1、第2の金属層361、362を加圧しながら加熱することで、これらを溶融接合または拡散接合によって接合して、図10(c)に示すように、接合層36を形成する。このような接合方法によれば、第1の層310と第2の層330とを簡単かつ強固に接合することができる。
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、第1の金属層361と第2の金属層362とを溶融接合または拡散接合によって接合しているが、この他にも、第1の金属層361と第2の金属層362とを表面活性化接合によって接合してもよい。表面活性化接合によれば、第1の金属層361と第2の金属層362との接合を常温で行うことができるため、第1の層310と第2の層330の熱膨張率の差に起因して発生する残留応力をより小さく抑えることができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の電子デバイスパッケージ用基板の第3実施形態について説明する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す断面図である。図12は、図11に示すベース基板の製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第3実施形態の電子デバイスパッケージ用基板は、第1の層と第2の層の接合方法が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図11に示すように、本実施形態のベース基板3では、第1の層31と第2の層33とが低融点ガラスからなる接合層37を介して接合されている。このような構成とすることで、第1の層31と第2の層33とをより強固に接合することができ、より機械的強度の高いベース基板3となる。
接合層37を介した接合は、例えば、次のようにして行うことができる。まず、図12(a)に示すように、配線層形成工程を終えた状態の第1の層310と、第2の層330とを用意し、第1の層310の上面に液状の低融点ガラス371を塗布する。なお、低融点ガラス371としては、特に限定されず、例えば、バナジウム系(V−P−O)の低融点ガラス、ビスマス系(Bi−B−O)の低融点ガラス、鉛系(Pb−B−O)系の低融点ガラスなどを用いることができる。また、低融点ガラス371は、ギャップ材を含んでいてもよい。ギャップ材を含むことにより、低融点ガラス371の線膨張係数を微調整することができる。また、ギャップ材によって、第1の層310と第2の層330との間に低融点ガラス371の存在スペースが確保されるため、第1の層310と第2の層330を確実に接合することができる。次に、図12(b)に示すように、低融点ガラス371を挟むようにして、第1の層310に第2の層330を重ね合わせる。次に、低融点ガラス371を焼成して、図12(c)に示すように、接合層37を形成する。このような接合方法によれば、第1の層310と第2の層330とを簡単かつ強固に接合することができる。
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、低融点ガラス371を第1の層310の上面に塗布しているが、これに限定されず、第2の層330の下面に塗布してもよいし、第1の層310の上面および第2の層330の下面の両面に塗布してもよい。また、低融点ガラス371は、後の凹部形成工程において第2の層330と共にエッチング除去されるため、配線層34の形成を阻害しない。そのため、低融点ガラス371を一様に塗布してよく、前述した第2実施形態と比較して接合層37の形成が容易となる。
<第4実施形態>
次に、本発明の電子デバイスパッケージ用基板の第4実施形態について説明する。
図13は、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板の製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第4実施形態の電子デバイスパッケージ用基板は、第2の層の形成方法が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
本実施形態のベース基板3の第2の層330は、次のようにして形成される。まず、図13(a)に示すように、配線層形成工程を終えた状態の第1の層310を用意する。次に、図13(b)に示すように、第1の層310の上面にガラスペースト330’を層状に塗布する。なお、ガラスペースト330’の塗布は、例えば、スクリーン印刷等によって行うことができる。次に、ガラスペースト330’を焼成することで、図13(c)に示すように、第2の層330を形成する。このような製造方法によれば、次のような効果を発揮することができる。すなわち、例えば、前述した第1実施形態では、板状(層状)の第2の層330を第1の層310に接合しているため、第1の層310や第2の層330の表面粗さや平坦度(撓みの有無)によっては、接合面積が低下して接合強度が低下するおそれがある。これに対して、本実施形態では、ガラスペースト330’を塗布しているため、第1の層310の上面の表面粗さや平坦度に影響されることなく、十分な接合力で第1の層310に接合されている第2の層330を形成することができる。
以上のような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、焼成済の第1の層310上にガラスペースト330’を塗布しているが、これに限定されず、例えば、未焼成の第1の層310(セラミックグリーンシート)上にガラスペースト330’を塗布して、第1の層310とガラスペースト330’とを同時に焼成してもよい。このような方法によれば、熱履歴が低減され、残留応力のより少ないベース基板3となる。
<第5実施形態>
次に、本発明の電子デバイスパッケージ用基板の第5実施形態について説明する。
図14は、本発明の第5実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板を用いた振動子を示す断面図である。
以下、本発明の第5実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第5実施形態の電子デバイスパッケージ用基板は、第1の層の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図14に示すように、本実施形態のベース基板3は、第1の層31が2つのセラミック層31A、31Bを積層した積層体で構成されている。また、セラミック層31A、31Bの間には内部配線層38が設けられており、この内部配線層38は、内部接続端子341と外部接続端子321とを接続する配線381と、内部接続端子342と外部接続端子322とを接続する配線382とを有している。
外部接続端子321と配線381は、セラミック層31Aを貫通して設けられているビア353を介して電気的に接続され、内部接続端子341と配線381は、セラミック層31Bを貫通して設けられているビア355を介して電気的に接続されている。また、ビア353、355は、平面視で重ならないようにずれて配置されている。同様に、外部接続端子322と配線382は、セラミック層31Aを貫通して設けられているビア354を介して電気的に接続され、内部接続端子342と配線382は、セラミック層31Bを貫通して設けられているビア356を介して電気的に接続されている。また、ビア354、356は、平面視で重ならないようにずれて配置されている。このように、ビア353、355をずらして配置し、ビア354、356をずらして配置することで、ビア353〜356を介した収容空間Sの内外の連通がより効果的に防止され、収容空間Sの気密性を高めることができる。
以上のような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、第1の層31が2層のセラミック層31A、31Bを積層した構成となっているが、第1の層31が有するセラミック層の数としては、これに限定されず、3層以上であってもよい。
<第6実施形態>
次に、本発明の電子デバイスパッケージ用基板の第6実施形態について説明する。
以下、本発明の第6実施形態に係る電子デバイスパッケージ用基板について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第6実施形態の電子デバイスパッケージ用基板は、第1の層内のガラス成分の含有量が厚さ方向に変化していること以外は、前述した第5実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
本実施形態では、下側に位置するセラミック層31Aのガラス成分含有量よりも、上側に位置するセラミック層31Bのガラス成分含有量の方が多くなっている。そのため、第1の層31は、下面側より上面側の方がガラス成分の含有量が多くなっている。このような構成とすることで、第2の層33との接合面およびその付近に、より多くのガラス成分を存在させることができ、第1の層31と第2の層33の接合(加圧、加熱によるガラス−ガラス接合)をより確実にかつ強固に行うことができる。一方で、下面側のガラス成分の含有量を抑えることで、第1の層31の過度な強度の低下を防止することができる。そのため、本実施形態のような構成とすることで、気密性および機械的強度に優れたベース基板3となる。
以上のような第6実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、積層構造の第1の層31を用いているが、第1の層31は、前述した第1実施形態のような単層構造であってもよい。この場合は、1つの層の中で、ガラス成分の分布量に傾斜を設ければよい。
次に、振動子1を備えた電子機器について説明する。
図15は、振動子を備えたモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には発振器として振動子1が内蔵されている。
図16は、振動子を備えた携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には発振器として振動子1が内蔵されている。
図17は、振動子を備えたディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、発振器として振動子1が内蔵されている。
なお、振動子を備える電子機器は、図15のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図16の携帯電話機、図17のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
次に、振動子1を備えた移動体について説明する。
図18は、振動子を備えた移動体を示す斜視図である。自動車(移動体)1500には、振動子1が搭載されている。振動子1は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、電子部品と振動素子を収容しているが、電子部品としては、振動素子に限定されず、例えば、IC等の各種回路(回路基板)であってもよい。
1……振動子
2……パッケージ
3……ベース基板
3a……凹部
30……ベース基板
31、310……第1の層
311、312……貫通孔
31A、31B……セラミック層
32……配線層
321、322……外部接続端子
33、330……第2の層
330’……ガラスペースト
331……貫通孔
34……配線層
341、342……内部接続端子
351、352、353、354、355、356……ビア
36……接合層
361……第1の金属層
362……第2の金属層
37……接合層
371……低融点ガラス
38……内部配線層
381、382……配線
4……リッド
40……リッド
5……振動素子
51……水晶基板
52、53……導体層
52a、53a……励振電極
52b、53b……ボンディングパッド
52c、53c……配線
61、62……導電性接着剤
9……回路基板
1100……パーソナルコンピューター
1102……キーボード
1104……本体部
1106……表示ユニット
1108……表示部
1200……携帯電話機
1202……操作ボタン
1204……受話口
1206……送話口
1208……表示部
1300……ディジタルスチルカメラ
1302……ケース
1304……受光ユニット
1306……シャッターボタン
1308……メモリー
1310……表示部
1312……ビデオ信号出力端子
1314……入出力端子
1430……テレビモニター
1440……パーソナルコンピューター
1500……自動車
H1、H2……半田
LL……レーザー
M……マスク
P……導体パターン
S……収容空間
S1……個片化領域

Claims (14)

  1. セラミックを含む第1の層と、
    前記第1の層の一方の面側に配置されている配線層と、
    前記第1の層の他方の面側に配置され、ガラス層、シリコン層および水晶層の少なくとも1つの層を含む第2の層と、を有していることを特徴とする電子デバイスパッケージ用基板。
  2. 前記第1の層は、前記セラミック層を複数有している請求項1に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  3. 前記複数のセラミック層の間には、前記配線層と電気的に接続されている内部配線層が配置されている請求項2に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  4. 前記第2の層が、前記第1の層とは反対側に開口している凹部を有している請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  5. 前記凹部は、前記第2の層を貫通している請求項4に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  6. 前記凹部は、エッチングにより形成されている請求項4または5に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  7. 前記セラミック層は、ガラス成分を含んでいる請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  8. 前記第1の層は、前記一方の面側より前記他方の面側の方が前記ガラス成分の含有量が多い請求項7に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  9. 前記第2の層は、前記ガラス層であり、
    前記ガラス層のガラス転移点は、600℃以下である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  10. 前記第1の層と前記第2の層は、接合層を介して接合されている請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  11. 前記接合層は、ガラス層または金属層である請求項10に記載の電子デバイスパッケージ用基板。
  12. セラミックを含む第1の層の一方の面上に配線層を形成する工程と、
    前記第1の層の他方の面側に、ガラス層、シリコン層および水晶層の少なくとも1つの層を含む第2の層を形成する工程と、を含んでいることを特徴とする電子デバイスパッケージ用基板の製造方法。
  13. 前記第2の層を形成する工程の後に、エッチングにより前記第2の層に凹部を形成する工程、を含んでいる請求項12に記載の電子デバイスパッケージ用基板の製造方法。
  14. 前記凹部を形成する工程では、前記凹部を複数形成し、
    前記凹部を形成する工程の後に、前記第1の層と前記第2の層と前記配線層との積層体を個片化する工程を含んでいる請求項13に記載の電子デバイスパッケージ用基板の製造方法。
JP2014117490A 2014-06-06 2014-06-06 電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法 Pending JP2015231009A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014117490A JP2015231009A (ja) 2014-06-06 2014-06-06 電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法
CN201510299752.7A CN105322909A (zh) 2014-06-06 2015-06-03 电子器件封装用基板、电子器件封装、电子器件及制造方法
US14/730,703 US20150357254A1 (en) 2014-06-06 2015-06-04 Substrate for electronic device package, electronic device package, electronic device, and method of manufacturing electronic device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014117490A JP2015231009A (ja) 2014-06-06 2014-06-06 電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015231009A true JP2015231009A (ja) 2015-12-21

Family

ID=54887636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014117490A Pending JP2015231009A (ja) 2014-06-06 2014-06-06 電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015231009A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017154339A1 (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 日本碍子株式会社 接続基板の製造方法
US10257941B2 (en) 2016-03-11 2019-04-09 Ngk Insulators, Ltd. Connection substrate
US10278286B2 (en) 2016-03-11 2019-04-30 Ngk Insulators, Ltd. Connection substrate
WO2020070946A1 (ja) 2018-10-04 2020-04-09 京セラ株式会社 電子部品搭載用基板、電気装置および発光装置
CN111149199A (zh) * 2017-10-11 2020-05-12 索尼半导体解决方案公司 半导体装置及其制造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017154339A1 (ja) * 2016-03-11 2017-09-14 日本碍子株式会社 接続基板の製造方法
US10257941B2 (en) 2016-03-11 2019-04-09 Ngk Insulators, Ltd. Connection substrate
US10278286B2 (en) 2016-03-11 2019-04-30 Ngk Insulators, Ltd. Connection substrate
TWI710299B (zh) * 2016-03-11 2020-11-11 日商日本碍子股份有限公司 接續基板之製造方法
US11013127B2 (en) 2016-03-11 2021-05-18 Ngk Insulators, Ltd. Method for producing connection substrate
CN111149199A (zh) * 2017-10-11 2020-05-12 索尼半导体解决方案公司 半导体装置及其制造方法
WO2020070946A1 (ja) 2018-10-04 2020-04-09 京セラ株式会社 電子部品搭載用基板、電気装置および発光装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150357254A1 (en) Substrate for electronic device package, electronic device package, electronic device, and method of manufacturing electronic device
JP2014110369A (ja) ベース基板、振動子、発振器、センサー、電子デバイス、電子機器、および移動体
US9549481B2 (en) Method for producing base substrate, method for producing electronic device, base substrate, and electronic apparatus
US8921162B2 (en) Method for manufacturing electronic component, and electronic apparatus
JP2018006809A (ja) 発振器、電子機器および移動体
JP2015231009A (ja) 電子デバイスパッケージ用基板および電子デバイスパッケージ用基板の製造方法
JP2015008352A (ja) 振動片、振動子、電子デバイス、電子機器及び移動体
JP2014013795A (ja) ベース基板、電子デバイスおよび電子機器
US10103710B2 (en) Resonator, oscillator, electronic apparatus, and mobile object
US9370106B2 (en) Method for producing package, method for producing electronic device, and electronic device
JP2015231191A (ja) 電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法
JP6866588B2 (ja) 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、電子機器および移動体
WO2015155995A1 (ja) 電子デバイス、電子機器および移動体
JP6786796B2 (ja) 電子デバイス、電子デバイスの製造方法、電子機器および移動体
US20120056686A1 (en) Vibrator element, vibrator, vibration device, and electronic device
JP2014011421A (ja) 電子デバイスの製造方法、蓋体用基板、電子デバイスおよび電子機器
JP2015056501A (ja) 回路基板、回路基板の製造方法、電子デバイス、電子機器および移動体
JP2015231010A (ja) 電子デバイスパッケージ用基板、電子デバイスパッケージ、電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法
JP2015231001A (ja) 電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法
JP2015050483A (ja) 電子デバイス、電子機器および移動体
JP2015231002A (ja) 電子デバイス用パッケージの製造方法
JP6340774B2 (ja) 振動素子、振動子、発振器、電子機器および移動体
JP2015046667A (ja) 電子デバイスの製造方法
JP2014175674A (ja) 振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体
JP2015088792A (ja) 振動子、ベース基板の製造方法、発振器、電子機器および移動体