JP2015231191A - 電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法 - Google Patents

電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法 Download PDF

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賢 三上
山崎 隆
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Abstract

【課題】優れた応力緩和特性を有し、内部空間の気密性の低下を低減することのできる電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】電子デバイス1は、セラミック層からなる第1の層31と、第1の層31の上面に配置され、ガラス材料で構成された第2の層33と、第1の層31の下面に配置された配線層32とを有するベース基板3と、ベース基板3の上側に配置され、ガラス材料で構成されたリッド4と、振動素子6を保持し、ベース基板3とリッド4との間に配置されている枠部52と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法に関するものである。
例えば、特許文献1には、ベース基板とリッド基板とで振動子基板を挟み込んだ構成の水晶振動子が記載されている。また、ベース基板とリッド基板は、それぞれ、ガラスまたは水晶で構成されている。このような構成とすることで、製造後に、ベース基板またはリッド基板を介して振動素子にレーザーを照射することができ、振動素子の周波数調整を行うことができる。
しかしながら、このような構成の水晶振動子では、次のような問題が生じてしまう。すなわち、ベース基板を回路基板(実装基板)に実装した状態では、ベース基板と回路基板との熱膨張率の違いからベース基板に熱応力が加わるが、ベース基板をガラスや水晶で構成することでベース基板が硬くなり過ぎ、前記熱応力を緩和・吸収することができず、この熱応力が振動素子に伝達されて振動素子の振動特性が変動してしまう。また、ベース基板の破損、各層基板の剥がれ、クラックの発生等が起こり、それに伴う内部空間の気密性低下等の問題が生じる。
特開2001−267875号公報
本発明の目的は、優れた応力緩和特性を有し、内部空間の気密性の低下を低減することのできる電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例の電子デバイスは、セラミック層を含む第1の層、前記第1の層の一方の面側に配置され、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む第2の層、および前記第1の層の他方の面側に配置されている配線層、を有するベース基板と、
前記ベース基板の前記第2の層側に配置され、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む蓋体と、
振動素子を保持し、前記ベース基板と前記蓋体との間に配置されている枠部と、
を有することを特徴とする。
これにより、優れた応力緩和特性を有し、内部空間の気密性の低下を低減することのできる電子デバイスが得られる。
[適用例2]
本適用例の電子デバイスでは、前記振動素子は、前記ベース基板、前記蓋体、および前記枠部で構成される空間に収容されていることが好ましい。
これにより、振動素子を保護することができるとともに、安定して駆動させることができる。
[適用例3]
本適用例の電子デバイスでは、前記ベース基板は、前記第2の層の前記枠部側の面に開口する基板側凹部を有し、
前記蓋体は、前記枠部側の面に開口する蓋体側凹部を有し、
前記基板側凹部と前記蓋体側凹部の間に前記振動素子が位置していることが好ましい。
これにより、振動素子とベース基板および蓋体との接触を低減することができる。
[適用例4]
本適用例の電子デバイスでは、前記第1の層は、互いに積層された複数の前記セラミック層を有し、
前記複数のセラミック層の間に内部配線層が配置されていることが好ましい。
これにより、例えば、各層に形成されたビアに起因する気密性の低下を抑制することができる。
[適用例5]
本適用例の電子デバイスでは、前記枠部は、水晶であることが好ましい。
これにより、振動素子の形成が容易となる。
[適用例6]
本適用例の電子デバイスでは、前記枠部および前記第2の層は、それぞれ、シリコンを含み、
前記枠部と前記第2の層の間にはシリコン酸化膜が配置されていることが好ましい。
これにより、枠部と第2の層とをSOI基板から一体的に形成することができる。そのため、気密性が向上する。
[適用例7]
本適用例の電子デバイスでは、前記枠部および蓋体は、それぞれ、シリコンを含み、
前記枠部と前記蓋体の間にはシリコン酸化膜が配置されていることが好ましい。
これにより、枠部と蓋体とをSOI基板から一体的に形成することができる。そのため、気密性が向上する。
[適用例8]
本適用例の電子デバイスの製造方法は、セラミック層を含む第1の層、前記第1の層の一方の面側に配置され、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む第2の層、および、前記第1の層の他方の面側に配置されている配線層を有するベース基板と、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む蓋体と、振動素子を保持する枠部と、を用意する工程と、
前記ベース基板の前記第2の層と前記蓋体とで前記枠部を挟み込むようにして、前記振動素子を収容する内部空間を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
これにより、優れた応力緩和特性を有し、内部空間の気密性の低下を低減することのできる電子デバイスが得られる。
[適用例9]
本適用例の電子デバイスの製造方法では、前記内部空間を形成する工程よりも前に、前記ベース基板の前記枠部側の面に開口する凹部と、前記蓋体の前記枠部側の面に開口する凹部の少なくとも一方を、エッチング加工によって形成する工程を含むことが好ましい。
これにより、振動素子とベース基板および蓋体との接触を低減することができる。また、各凹部を精度よく形成することができる。
本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。 図1に示す電子デバイスが有する振動素子基板の平面図および断面図である。 図1に示す電子デバイスを回路基板に実装した状態を示す断面図である。 図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。 図10に示す電子デバイスが有する振動素子基板の上面図である。 図10に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の第4実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。 図13に示す電子デバイスが有する振動素子基板の下面図である。 図13に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。 本発明の電子デバイスを備えるモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子デバイスを備える携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子デバイスを備えるディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の電子デバイスを備える移動体を示す斜視図である。
以下、電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。図2は、図1に示す電子デバイスが有する振動素子基板の平面図および断面図である。図3は、図1に示す電子デバイスを回路基板に実装した状態を示す断面図である。図4ないし図8は、それぞれ、図1に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」と言い、図1中の下側を「下」と言う。
図1に示す電子デバイス1は、ベース基板3と、リッド4と、ベース基板3とリッド4との間に位置し、これらに挟持された振動素子基板5と、を有している。以下、ベース基板3、リッド4および振動素子基板5について順次詳細に説明する。
≪ベース基板≫
ベース基板3は、図1に示すように、第1の層31と、第1の層31の上面(一方の面)側に配置(積層)されている第2の層33と、第1の層31の下面(他方の面)に配置されている配線層32と、を有している。
第1の層31は、セラミック層である。このような第1の層31は、例えば、セラミック粉末、ガラス粉末およびバインダーの混合物をシート状に成形したセラミックグリーンシートを焼成処理して得られる。なお、第1の層31は、所謂、低温焼成セラミック層であってもよい。このように、第1の層31にガラス成分を含有させることで、第1の層31を柔らかくすること、具体的には第2の層33よりもヤング率を低くすることができる。なお、第1の層31のセラミック材料としては特に限定されないが、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物系セラミック、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物系セラミック、炭化珪素等の炭化物系セラミック等の各種セラミックを用いることができる。また、ガラス成分としては特に限定されないが、例えば、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、ソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)、カリウムガラス、等を用いることができる。
そして、このような第1の層31の上面に第2の層33が積層されている。第2の層33は、ガラス材料を主材料として構成されたガラス層である。第2の層33のガラス材料としては特に限定されず、例えば、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、ソーダガラス(ソーダ石灰ガラス)、カリウムガラス、無アルカリガラス等を用いることができる。なお、第1の層31と第2の層33との接合方法としては、特に限定されないが、例えば、ガラスを溶融させることによる融着、低融点ガラス、接着剤等の接合部材を介した接合、金属膜を介した接合(表面活性化接合)等を用いることができる。
反対に、第1の層31の下面には導電性を有する配線層32が配置され、配線層32は、一対の外部接続端子321、322を有している。なお、外部接続端子321、322の構成材料としては、導電性を有していれば特に限定されず、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の金属材料を用いることができる。
このような構成のベース基板3には、その上面(振動素子基板5側の面)に開口する凹部3aが設けられており、この凹部3aによって、振動素子基板5に形成されている振動素子6とベース基板3との接触が防止されている。なお、凹部3aは、第2の層33を貫通する貫通孔331によって形成されており、凹部3aの側面は貫通孔311の内周面で構成され、凹部3aの底面は第1の層31の上面で構成されている。また、貫通孔311の形成方法としては特に限定されないが、例えば、エッチング(ウエットエッチング、ドライエッチング)加工を用いることが好ましい。これにより、優れた寸法精度で凹部3aが得られる。
また、ベース基板3の側面には、上面と下面とを繋ぐ切り欠き部341、342が形成されており、これら切り欠き部341、342の側面に配線63、64が配置されている。配線63、64は、振動素子6と外部接続端子321、322とを電気的に接続するための配線である。
以上、ベース基板3について説明した。ここで、第1の層31の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、200μm以上、300μm以下程度とすることができる。また、第2の層33の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、100μm以上、200μm以下程度とすることができる。
≪リッド≫
リッド4は、ガラス材料を主材料として構成されている。また、リッド4は、図1に示すように、下面に開口する凹部4aを有するキャビティ状を有しており、凹部4aがベース基板3の凹部3aと対向するように配置されている。この凹部4aによって、振動素子基板5に形成されている振動素子6とリッド4との接触が防止されている。なお、凹部4aの形成方法としては、特に限定されないが、エッチング(ウエットエッチング、ドライエッチング)加工によって形成することが好ましい。これにより、凹部3aと同様に、凹部4aを優れた寸法精度で形成することができる。
≪振動素子基板≫
振動素子基板5は、水晶であり、本実施形態では、水晶Z板が用いられている。このように、振動素子基板5を水晶で構成することで、より温度特性の良い振動素子6が得られる。図2に示すように、振動素子基板5は、振動部51と、振動部51を囲むように配置されている枠状の枠部52と、振動部51と枠部52とを連結する連結部53と、を有している。また、振動部51は、基部511と、基部511から延在する一対の振動腕512、513と、振動腕512の上面および下面に形成されている溝512a、512bと、振動腕513の上面および下面に形成されている溝513a、513bと、を有している。そして、振動部51は、基部511の基端にて連結部53を介して枠部52に連結されている。
また、振動部51には一対の励振電極61、62が配置されており、振動部51と、励振電極61、62とで音叉型の振動素子6が構成されている。励振電極61は、振動腕512の溝512a、512bの内面と、振動腕513の両側面に配置され、励振電極62は、振動腕512の両側面と、振動腕513の溝513a、513bの内面に配置されている。これら励振電極61、62間に所定周波数の交番電圧を印加することで、振動腕512、513を面内方向に互いに逆相で(接近・離間を繰り返すように)振動させることができる。
また、励振電極61は、基部511上で1本にまとめられた後、連結部53を介して枠部52まで引き出されている。引き出された励振電極61は、枠部52に形成された切り欠き部521の側面に形成された端子541に電気的に接続されている。同様に、励振電極62も、基部511上で1本にまとめられた後、連結部53を介して枠部52まで引き出されている。引き出された励振電極62は、枠部52に形成された切り欠き部522の側面に形成された端子542に電気的に接続されている。
以上のような構成の振動素子基板5は、図1に示すように、ベース基板3とリッド4との間に位置しており、枠部52がベース基板3の上面とリッド4の下面とに挟まれた状態でベース基板3とリッド4とに接合されている。この状態では、ベース基板3の凹部3aとリッド4の凹部4aとの間に振動素子6が位置し、振動素子6のベース基板3やリッド4への接触が防止されている。電子デバイス1では、ベース基板3、リッド4および枠部52によって、振動素子6を収容するためのパッケージ2が構成され、ベース基板3、リッド4および枠部52で形成された内部空間Sに振動素子6が収容されている。これにより、振動素子6の露出が防止され、振動素子6の破損を防止することができると共に、振動素子6を安定して駆動させることができる。なお、内部空間Sは、気密的に封止されており、例えば、減圧(好ましくは真空)状態としてもよいし、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガスを充填してもよい。
なお、ベース基板3と枠部52との接合方法としては特に限定されないが、例えば、ベース基板3の第2の層33を構成するガラスを溶融し、融着によって接合することができる。リッド4と枠部52との接合方法についても同様に、リッド4を構成するガラスを溶融し、融着によって接合することができる。
また、振動素子基板5の枠部52に配置されている端子541、452は、ベース基板3に形成された配線63、64を介して外部接続端子321、322に電気的に接続されている。このように、ベース基板3の側面(表面)を経由して励振電極61、62と外部接続端子321、322とを電気的に接続することで、例えば、ベース基板3を貫通するように形成されたビア(貫通電極)を介して接続する場合と比較して、内部空間Sの気密性を高めることができる。
以上、電子デバイス1について説明した。このような電子デバイス1では、セラミック層とガラス層の積層体であるベース基板3を用いているため、次のような効果を発揮することができる。
第1の効果として、優れた応力緩和(吸収)機能を発揮することができる点が挙げられる。具体的には、図3に示すように、半田H1、H2を用いて電子デバイス1を回路基板(プリント配線基板)9に実装した状態では回路基板9とパッケージ2との熱膨張率の違いから、ベース基板3(特に第1の層31)に熱応力が加わるが、第1の層31が比較的柔らかいセラミック層で構成されているため、第1の層31において、前記熱応力を緩和・吸収することができる。そのため、前記熱応力がベース基板3を介して振動素子6に伝達されてしまうことが抑制され、振動素子6の振動特性(周波数特性)の変動を防止または低減することができる。また、ベース基板3が熱応力を緩和することで、リッド4、振動素子基板5の剥離や、パッケージ2へのクラックの発生を低減することができ、内部空間S内の気密性を高く維持することができる。
また、第2の効果として、優れた寸法精度(加工性)を有している点が挙げられる。具体的には、ベース基板3では凹部3aが形成されているが、この凹部3aは、前述したように、第2の層33を貫通する貫通孔によって形成されている。第2の層33は、ガラス層で構成されており、例えば、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いるパターニング処理に対して相性がよく、よって、簡単かつ高い寸法精度で凹部3aを形成することができる。そのため、凹部3aを形成する際に、凹部3aの製造誤差をほとんど考慮しなくてもよく、その分、凹部3aをより小さくすることができ、電子デバイス1の小型化に寄与する。
以上のように、セラミック層とガラス層の積層体であるベース基板3によれば、優れた応力緩和特性と優れた寸法精度(加工特性)の両立を図ることができる。
また、電子デバイス1では、リッド4が、ガラスで構成されており、第2の層33と同様に、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いるパターニング処理に対して相性がよい。よって、簡単かつ高い寸法精度で凹部4aを形成することができる。そのため、凹部4aを形成する際に、凹部4aの製造誤差をほとんど考慮しなくてもよく、その分、凹部4aをより小さくすることができ、電子デバイス1の小型化に寄与する。
なお、本実施形態のベース基板3では、第2の層33がガラスで構成されているが、第2の層33の構成材料として、ガラスに替えて、シリコン(単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン)または水晶を用いてもよい。このように、第2の層33をシリコンや水晶で構成しても、ガラスで構成した場合と同様の効果(すなわち、優れた寸法精度)を発揮することができる。また、第2の層33は、ガラス層、シリコン層、水晶層から選択される2つ以上の層が積層した構成となっていてもよい。第2の層33をシリコンで構成した場合には、第1の層31と第2の層33とを、例えば、陽極接合で接合することができる。
同様に、本実施形態のリッド4は、ガラスで構成されているが、リッド4の構成材料として、ガラスに替えて、シリコン(単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコン)または水晶を用いてもよい。このように、リッド4をシリコンや水晶で構成しても、ガラスで構成した場合と同様の効果(すなわち、優れた寸法精度)を発揮することができる。また、リッド4は、ガラス層、シリコン層、水晶層から選択される2つ以上の層が積層した構成となっていてもよい。
≪電子デバイスの製造方法≫
次に、電子デバイス1の製造方法について説明する。
電子デバイス1の製造方法は、第1の層310と、第1の層310の上面側に配置された第2の層330と、第1の層310の下面側に配置されている配線層32と、を有するベース基板30と、リッド40と、振動素子基板50と、を用意する用意工程と、ベース基板30の第2の層33とリッド40とで振動素子基板5を挟み込むようにして、振動素子6を収容する内部空間Sを形成する形成工程と、接合された積層体を個片化する個片化工程と、を含んでいる。
[用意工程]
−ベース基板30の用意−
まず、図4(a)に示すように、複数の個片化領域S1をマトリックス状に有する第1の層310を準備する。第1の層310は、未焼成のセラミック層であり、例えば、アルミナ粉末と、ホウケイ酸ガラス粉末と、有機樹脂バインダーとの混合物をシート状に成形し、さらに、切り欠き部341、342となる貫通孔311をパンチング等によって形成したセラミックグリーンシートである。次に、図4(b)に示すように、貫通孔311の内周面および第1の層310の下面に、タングステン、モリブテン等の高融点金属を含む導体ペーストからなる導体パターンPを外部接続端子321、322の形状に合わせて配置する。次に、第1の層310および導体パターンPを焼成し、その後、導体パターンPに金めっきを施すことで、図4(c)に示すように、焼成セラミック層からなる第1の層310に外部接続端子321、322(配線層32)および配線63、64の一部が形成された状態となる。
次に、図5(a)に示すように、ガラス材料で構成された板状の第2の層330を用意し、この第2の層330を第1の層310の上面に重ね合わせる。なお、この第2の層330には、予め、切り欠き部341、342となる貫通孔332がエッチング等によって形成されており、さらに、貫通孔332の内周面には、配線63、64の一部を構成する金属膜が形成されている。次に、図5(b)に示すように、加圧しながら、第1の層310と第2の層330の境界部にレーザーLLを照射し、当該境界部およびその付近のガラス(第1、第2の層310、330に含まれるガラス成分)を溶融することで、第1の層310と第2の層330とを融着によって接合する。このような方法によれば、第1の層310と第2の層330とを簡単に接合することができる。特に、第1の層310にもガラス成分が含まれていることで、第1の層310と第2の層330の親和性が高まり、より強固に第1の層310と第2の層330を接合することができる。また、レーザーLLを前記境界部に局所的に照射するため、第1の層310および第2の層330の昇温を抑えることができるので、接合時の第1、第2の層310、330の熱膨張を小さく抑えることができる。そのため、残留応力が小さく抑えられたベース基板3を得ることができ、第2の層330の剥離や、クラックの発生等をより効果的に抑制することができる。
ここで、第2の層330のガラス転移点(Tg)としては、特に限定されないが、600℃以下であることが好ましい。これにより、十分に低い温度で第2の層330のガラスを溶融することができ、レーザー照射時における第1、第2の層310、330の昇温(熱膨張)が効果的に抑えられ、残留応力がより小さくなる。
なお、第2の層330は、設計値よりも厚いものを用意し、第1の層310に接合した後に、研磨やエッチング等によって設計値まで薄くしてもよい。このような方法によれば、第2の層330の強度を高めることができるため、ハンドリング性が良くなり、作業中の第2の層330の破損等を効果的に抑制することができる。
次に、図5(c)に示すように、フォトリソグラフィー技法とエッチング技法とを用いて、個片化領域S1毎に第2の層330を貫通する貫通孔331を形成することで、凹部3aを形成する。このように、エッチングによれば、所望の寸法の凹部3aを簡単かつ精度よく形成することができる。なお、ウエットエッチングでは、第2の層330が等方的にエッチングされるため、形成される凹部3aの側面は湾曲凹面となる。そのため、第1の層310と第2の層330の接合面積を広く確保しつつ、凹部3aの体積を広くすることができ、凹部3aを形成することによる機械的強度の低下を小さく抑えることができる。ただし、エッチング方法としては、ドライエッチングを用いてもよい。ドライエッチングにより形成された凹部3aは、ウエットエッチングの場合と異なり、ほぼ垂直に切り立った側面となる。
以上により、ベース基板30が得られる。
−リッド40の用意−
まず、図6(a)に示すように、複数の個片化領域S1をマトリックス状に有するリッド400を準備する。このリッド400は、ガラス基板で構成されている。次に、図6(b)に示すように、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、個片化領域S1毎に凹部4aを形成する。これにより、リッド40が得られる。凹部4aをエッチングで形成することで、所望の寸法の凹部3aを簡単かつ精度よく形成することができる。なお、ウエットエッチングでは、リッド400が等方的にエッチングされるため、形成される凹部4aの側面は湾曲凹面となる。エッチング方法としては、ウエットエッチングに限定されず、例えば、ドライエッチングを用いてもよい。ドライエッチングにより形成された凹部4aは、上述のウエットエッチングの場合と異なり、ほぼ垂直に切り立った側面となる。
以上により、リッド40が得られる。
−振動素子基板5の用意−
まず、図7(a)に示すように、複数の個片化領域S1をマトリックス状に有する水晶Z板500を準備する。次に、図7(b)に示すように、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、個片化領域S1毎に振動部51、枠部52および連結部53を形成する(ただし、連結部53は、図示せず)。次に、水晶Z板500の表面に金属膜を製膜し、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いてこの金属膜をパターニングすることで、図7(c)に示すように、励振電極61、62および端子541、542を形成する。
これにより、振動素子6を支持する振動素子基板50が得られる。
[形成工程]
まず、ベース基板30に振動素子基板50を接合する。具体的には、図8(a)に示すように、振動素子基板50をベース基板30に重ね合わせた状態で、振動素子基板50(枠部52)とベース基板30の境界部にレーザーLLを照射し、前記境界部およびその付近のガラス(第2の層330のガラス成分)を溶融させ、これらを融着によって接合する。このような方法によれば、振動素子基板50をベース基板30に簡単に接合することができる。特に、レーザーLLを前記境界部に局所的に照射するため、振動素子基板50やベース基板30の過度な昇温を抑えることができ、接合時の熱膨張を小さく抑えることができる。そのため、残留応力が小さく抑えられたパッケージ2を得ることができ、振動素子基板50の剥離や、クラックの発生等をより効果的に抑制することができる。また、昇温時の第1の層310と第2の層330の剥離等も抑制することができる。
次に、振動素子基板50にリッド40を接合する。具体的には、図8(b)に示すように、リッド40を振動素子基板50に重ね合わせた状態で、リッド40と振動素子基板50(枠部52)の境界部にレーザーLLを照射し、前記境界部およびその付近のガラス(リッド40のガラス成分)を溶融させ、これらを融着によって接合する。このような方法によれば、リッド40を振動素子基板50に簡単に接合することができる。特に、レーザーLLを前記境界部に局所的に照射するため、リッド40や振動素子基板50の過度な昇温を抑えることができ、接合時の熱膨張を小さく抑えることができる。そのため、残留応力が小さく抑えられたパッケージ2を得ることができる。
これにより、内部空間Sが形成されて、この内部空間Sに振動素子6が収容される。
なお、図示しないが、第1の層310には、内部空間Sの内外を連通する封止孔が形成されており、第2の層330にリッド40を接合した後、前記封止孔を介して内部空間S内を減圧とし、Au−Ge系合金等で封止孔を封止することで、内部空間S内を減圧状態に維持することができる。
[個片化工程]
次に、ダイシングソー等を用いて、個片化領域S1毎に個片化することで、図8(c)に示すように、複数の電子デバイス1が得られる。このように、複数の電子デバイス1を一体形成した後に個片化することで、電子デバイス1の製造効率が向上する。ただし、個片化工程の順番は、上記の順番に限定されず、例えば、内部配線層形成工程、振動素子搭載工程およびリッド接合工程のいずれかに先立って行ってもよい。
以上、電子デバイス1の製造方法について説明した。このような製造方法によれば、優れた応力緩和特性を有し、内部空間Sの気密性の低下を低減することのできる電子デバイス1を簡単に製造することができる。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。
以下、本発明の第2実施形態に係る電子デバイスについて説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第2実施形態の電子デバイスは、ベース基板の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図9に示すように、本実施形態のベース基板3は、第1の層31が2つのセラミック層31A、32Bを積層した積層体で構成されている。また、セラミック層31A、31Bの間には内部配線層38が設けられており、この内部配線層38は、端子541と外部接続端子321とを接続する配線381と、端子542と外部接続端子322とを接続する配線382とを有している。
また、外部接続端子321と配線381は、セラミック層31Aを貫通して設けられているビア353を介して電気的に接続され、端子541と配線381は、セラミック層31Bおよび第2の層33を貫通して設けられているビア355を介して電気的に接続されている。また、ビア353、355は、平面視で重ならないようにずれて配置されている。同様に、外部接続端子322と配線382は、セラミック層31Aを貫通して設けられているビア354を介して電気的に接続され、端子542と配線382は、セラミック層31Bおよび第2の層33を貫通して設けられているビア356を介して電気的に接続されている。また、ビア354、356は、平面視で重ならないようにずれて配置されている。このように、ビア353、355をずらして配置し、ビア354、356をずらして配置することで、ビア353〜356を介した内部空間Sの内外の連通がより効果的に防止され、内部空間Sの気密性を高めることができる。なお、本実施形態では、ビア355、356との電気的な接続を容易に行うために、端子541、542は、それぞれ、枠部52の下面に配置されている。
以上のような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、第1の層31が2層のセラミック層31A、31Bを積層した構成となっているが、第1の層31が有するセラミック層の数としては、これに限定されず、3層以上であってもよい。
<第3実施形態>
図10は、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。図11は、図10に示す電子デバイスが有する振動素子基板の上面図である。図12は、図10に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第3実施形態に係る電子デバイスについて説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第3実施形態の電子デバイスは、第2の層と振動素子基板とがSOI基板から形成されていることおよび振動素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図10に示すように、本実施形態の電子デバイス1では、ベース基板3の第2の層33と振動素子基板5とがSOI基板7から一体的に形成されている。すなわち、第2の層33および振動素子基板5が共にシリコンで構成されており、これらの境界部にシリコン酸化膜が配置されている。このような構成とすることで、電子デバイス1の製造が容易となるとともに、第1実施形態と比較して接合箇所が減るため、内部空間Sの気密性をより高めることができる。
また、図11に示すように、本実施形態の振動素子6では、振動部51は、基部511と、基部511から延出する3本の振動腕512、513、514と、を有しており、各振動腕512、513、514の上面に、圧電体素子(圧電体層を上部電極と下部電極とで挟み込んだ素子)651、652、653が設けられている。そして、図示しないが、圧電体素子651、653の上部電極と圧電体素子652の下部電極とが配線を介して端子541に電気的に接続され、圧電体素子651、653の下部電極と圧電体素子652の上部電極とが配線を介して端子542に電気的に接続されている。そのため、端子541、542間に交番電圧を印加すると、振動腕512、513、514がそれぞれ面外方向(厚さ方向)に、かつ、振動腕512、514と振動腕513とが逆相となるように振動する。
以上のような電子デバイス1は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、図12(a)に示すように、第1のシリコン層71、シリコン酸化膜72および第2のシリコン層73が積層してなるSOI基板7を用意する。次に、図12(b)に示すように、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、第1のシリコン層71を振動素子基板5の外形形状にパターニングする。これにより、第1のシリコン層71から振動素子基板5が得られる。次に、図12(c)に示すように、次に、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、第2のシリコン層73を第2の層33の外形形状にパターニングする。次に、図12(d)に示すように、シリコン酸化膜72の不要部分をエッチングにより除去する。これにより、SOI基板7から、振動素子基板5と第2の層33とが一体的に形成される。なお、図示していないが、圧電体素子651、652、653、配線、端子541、542は、それぞれ、上記の工程の合間に各種成膜法を用いて形成することができる。また、圧電体素子651、652、653は、バルクの圧電体素子を張り付けてもよい。
この後は、第2のシリコン層73(第2の層33)の下面に第1の層31を接合し、第1のシリコン層71(振動素子基板5)の上面にリッド4を接合することで電子デバイス1が得られる。なお、第2の層33と第1の層31との接合方法や振動素子基板5とリッド4との接合方法としては、特に限定されないが、シリコンとガラスの接合であるため、陽極接合を用いることができる。また、接着剤や低融点ガラス等の接合部材を介して接合することもできる。
以上のような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第4実施形態>
図13は、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスを示す断面図である。図14は、図13に示す電子デバイスが有する振動素子基板の下面図である。図15は、図13に示す電子デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の第4実施形態に係る電子デバイスについて説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
第4実施形態の電子デバイスは、リッドと振動素子基板とがSOI基板から形成されていることおよび振動素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した実施形態と同様の構成には同一符号を付してある。
図13に示すように、本実施形態の電子デバイス1では、リッド4と振動素子基板5とがSOI基板8から一体的に形成されている。すなわち、リッド4および振動素子基板5が共にシリコンで構成され、これらの境界部にシリコン酸化膜が配置されている。このような構成とすることで、電子デバイス1の製造が容易となるとともに、第1実施形態と比較して接合箇所が減るため、内部空間Sの気密性をより高めることができる。
また、図14に示すように、本実施形態の振動素子6では、振動部51は、基部511と、基部511から延出する3本の振動腕512、513、514と、を有しており、各振動腕512、513、514の下面に、圧電体素子(圧電体層を上部電極と下部電極とで挟み込んだ素子)651、652、653が設けられている。そして、図示しないが、圧電体素子651、653の上部電極と圧電体素子652の下部電極とが配線を介して端子541に電気的に接続され、圧電体素子651、653の下部電極と圧電体素子652の上部電極とが配線を介して端子542に電気的に接続されている。そのため、端子541、542間に交番電圧を印加すると、振動腕512、513、514がそれぞれ面外方向(厚さ方向)に、かつ、振動腕512、514と振動腕513とが逆相となるように振動する。
以上のような電子デバイス1は、例えば、次のようにして製造することができる。まず、図15(a)に示すように、第1のシリコン層81、シリコン酸化膜82および第2のシリコン層83が積層してなるSOI基板8を用意する。次に、図15(b)に示すように、フォトリソグラフィー技法およびエッチング技法を用いて、第2のシリコン層83を振動素子基板5の外形形状にパターニングする。これにより、第2のシリコン層83から振動素子基板5が得られる。次に、図15(c)に示すように、シリコン酸化膜82に貫通孔821を形成した後、この貫通孔821を介して、第1のシリコン層81をエッチングし、第1のシリコン層81に凹部4aを形成する。これにより、第1のシリコン層81からリッド4が形成される。次に、図15(d)に示すように、シリコン酸化膜82の不要部分をエッチングにより除去する。これにより、SOI基板8から、振動素子基板5とリッド4とが一体的に形成される。なお、図示していないが、圧電体素子651、652、653、配線、端子541、542は、それぞれ、上記の工程の合間に各種成膜法を用いて形成することができる。また、圧電体素子651、652、653は、バルクの圧電体素子を張り付けてもよい。
この後は、第2のシリコン層83(振動素子基板5)の下面にベース基板3を接合することで、電子デバイス1が得られる。なお、第2のシリコン層83とベース基板3との接合方法としては、特に限定されないが、シリコンとガラスの接合であるため、陽極接合を用いることができる。また、接着剤や低融点ガラス等の接合部材を介して接合することもできる。
以上のような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
次に、電子デバイス1を備えた電子機器について説明する。
図16は、本発明の電子デバイスを備えたモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、例えば発振器として電子デバイス1が内蔵されている。
図17は、本発明の電子デバイスを備えた携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、例えば発振器として電子デバイス1が内蔵されている。
図18は、本発明の電子デバイスを備えたディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、例えば発振器として電子デバイス1が内蔵されている。
なお、電子デバイスを備える電子機器は、図16のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図17の携帯電話機、図18のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等に適用することができる。
次に、電子デバイス1を備えた移動体について説明する。
図19は、本発明の電子デバイスを備えた移動体を示す斜視図である。自動車(移動体)1500には、電子デバイス1が搭載されている。電子デバイス1は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、電子デバイスおよび電子デバイスの製造方法について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した第1実施形態では、振動素子基板を水晶基板から形成しているが、水晶基板に替えて、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板や、圧電セラミック基板を用いてもよい。
また、前述した第1実施形態では、振動素子が音叉型をなしているが、振動素子の構成としては、これに限定されず、例えば、ATカット振動子、BTカット振動素子等の厚み滑り振動素子であってもよい。また、振動素子は、角速度検出素子や加速度検出素子であってもよい。
また、前述した実施形態では、ベース基板において、第1の層の下面に配線層(外部接続端子)が配置されているが、第1の層と配線層との間に別の層(例えば、ガラス層)が介在していてもよい。
1……電子デバイス
2……パッケージ
3……ベース基板
3a……凹部
30……ベース基板
31……第1の層
31A、31B……セラミック層
310……第1の層
311……貫通孔
32……配線層
321、322……外部接続端子
33……第2の層
330……第2の層
331、332……貫通孔
341、342……切り欠き部
353、354、355、356……ビア
38……内部配線層
381、382……配線
4……リッド
4a……凹部
40……リッド
400……リッド
5……振動素子基板
50……振動素子基板
500……水晶Z板
51……振動部
511……基部
512、513、514……振動腕
512a、512b、513a、513b……溝
52……枠部
521、522……切り欠き部
53……連結部
541、542……端子
6……振動素子
61、62……励振電極
63、64……配線
651、652、653……圧電体素子
7、8……SOI基板
71、81……第1のシリコン層
72、82……シリコン酸化膜
73、83……第2のシリコン層
821……貫通孔
9……回路基板
1100……パーソナルコンピューター
1102……キーボード
1104……本体部
1106……表示ユニット
1108……表示部
1200……携帯電話機
1202……操作ボタン
1204……受話口
1206……送話口
1208……表示部
1300……ディジタルスチルカメラ
1302……ケース
1304……受光ユニット
1306……シャッターボタン
1308……メモリー
1310……表示部
1312……ビデオ信号出力端子
1314……入出力端子
1430……テレビモニター
1440……パーソナルコンピューター
1500……自動車
H1、H2……半田
LL……レーザー
P……導体パターン
S……内部空間
S1……個片化領域

Claims (9)

  1. セラミック層を含む第1の層、前記第1の層の一方の面側に配置され、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む第2の層、および前記第1の層の他方の面側に配置されている配線層、を有するベース基板と、
    前記ベース基板の前記第2の層側に配置され、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む蓋体と、
    振動素子を保持し、前記ベース基板と前記蓋体との間に配置されている枠部と、
    を有することを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記振動素子は、前記ベース基板、前記蓋体、および前記枠部で構成される空間に収容されている請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記ベース基板は、前記第2の層の前記枠部側の面に開口する基板側凹部を有し、
    前記蓋体は、前記枠部側の面に開口する蓋体側凹部を有し、
    前記基板側凹部と前記蓋体側凹部の間に前記振動素子が位置している請求項2に記載の電子デバイス。
  4. 前記第1の層は、互いに積層された複数の前記セラミック層を有し、
    前記複数のセラミック層の間に内部配線層が配置されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  5. 前記枠部は、水晶である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  6. 前記枠部および前記第2の層は、それぞれ、シリコンを含み、
    前記枠部と前記第2の層の間にはシリコン酸化膜が配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  7. 前記枠部および蓋体は、それぞれ、シリコンを含み、
    前記枠部と前記蓋体の間にはシリコン酸化膜が配置されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子デバイス。
  8. セラミック層を含む第1の層、前記第1の層の一方の面側に配置され、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む第2の層、および、前記第1の層の他方の面側に配置されている配線層を有するベース基板と、ガラス、シリコンおよび水晶の少なくとも1つを材料として含む蓋体と、振動素子を保持する枠部と、を用意する工程と、
    前記ベース基板の前記第2の層と前記蓋体とで前記枠部を挟み込むようにして、前記振動素子を収容する内部空間を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  9. 前記内部空間を形成する工程よりも前に、前記ベース基板の前記枠部側の面に開口する凹部と、前記蓋体の前記枠部側の面に開口する凹部の少なくとも一方を、エッチング加工によって形成する工程を含む請求項8に記載の電子デバイスの製造方法。
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