JP2017220702A - 振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【課題】導電性接合材の励振電極への流動を低減し、振動特性の悪化を低減することのできる振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体を提供する。
【解決手段】表裏関係にある一対の主面を有している振動片と、前記振動片の一方の主面に形成されている励振電極と、前記振動片の前記一方の主面に形成され、前記励振電極と接続している引出電極と、を有し、前記引出電極は、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を有していることを特徴とする振動素子。
【選択図】図5
【解決手段】表裏関係にある一対の主面を有している振動片と、前記振動片の一方の主面に形成されている励振電極と、前記振動片の前記一方の主面に形成され、前記励振電極と接続している引出電極と、を有し、前記引出電極は、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を有していることを特徴とする振動素子。
【選択図】図5
Description
本発明は、振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体に関するものである。
従来から、振動デバイスとして特許文献1に記載されたような構成が知られている。特許文献1に記載の振動デバイスは、パッケージと、パッケージ内の収容空間に配置された発熱素子および振動素子と、を有している。また、発熱素子がパッケージに固定され、振動素子が導電性接合材を介して発熱素子に固定されている。また、振動素子の両面には励振電極および励振電極から引き出された引出電極が配置されており、発熱体側の引出電極は、導電性接合材を介して発熱素子と電気的に接続されている。
このような構成では、導電性接合材によって振動素子を発熱素子に接合する際に、導電性接合材が硬化する前に流動してしまい、硬化後の導電性接合材の形状が安定せず、接合強度やCI値にばらつきが生じてしまう。また、導電性接合材が励振電極まで流動してしまうと、振動素子の振動特性が大きく悪化(変動)してしまう。
本発明の目的は、導電性接合材の励振電極への流動を低減し、振動特性の悪化を低減することのできる振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
本適用例の振動素子は、表裏関係にある一対の主面を有している振動片と、
前記振動片の一方の主面に形成されている励振電極と、
前記振動片の前記一方の主面に形成され、前記励振電極と接続している引出電極と、
を有し、
前記引出電極は、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、
前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を有していることを特徴とする。
これにより、導電性接合材の励振電極への流動が低減され、振動特性の悪化を低減することのできる振動素子が得られる。
前記振動片の一方の主面に形成されている励振電極と、
前記振動片の前記一方の主面に形成され、前記励振電極と接続している引出電極と、
を有し、
前記引出電極は、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、
前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を有していることを特徴とする。
これにより、導電性接合材の励振電極への流動が低減され、振動特性の悪化を低減することのできる振動素子が得られる。
本適用例の振動素子では、前記規制部での前記引出電極の幅は、前記固定部の幅よりも狭いことが好ましい。
これにより、規制部の構成が簡単となる。
これにより、規制部の構成が簡単となる。
本適用例の振動素子では、前記規制部に開口部または切り欠き部が設けられていることが好ましい。
これにより、規制部の構成が簡単となる。
これにより、規制部の構成が簡単となる。
本適用例の振動素子では、前記規制部は、前記固定部との間に段差部を有していることが好ましい。
これにより、規制部の構成が簡単となる。
これにより、規制部の構成が簡単となる。
本適用例の振動素子では、前記規制部は、湾曲または屈曲している部分を有していることが好ましい。
これにより、規制部の長さを長くすることができ、導電性接合材の励振電極への流動をより確実に規制することができる。
これにより、規制部の長さを長くすることができ、導電性接合材の励振電極への流動をより確実に規制することができる。
本適用例の振動素子では、前記引出電極は、前記導電性接合材の形状を整える整形部を有していることが好ましい。
これにより、振動素子と導電性接合材との接合強度のばらつきを低減することができる。
これにより、振動素子と導電性接合材との接合強度のばらつきを低減することができる。
本適用例の振動素子では、前記整形部は、前記引出電極の前記固定部から延出する少なくとも1つの延出部を有していることが好ましい。
これにより、整形部の構成が簡単となる。
これにより、整形部の構成が簡単となる。
本適用例の振動素子の製造方法は、表裏関係にある一対の主面を有している振動片を準備する工程と、
前記振動片の一方の主面に、励振電極と、前記励振電極と接続している引出電極と、を形成する工程と、を含み、
前記形成する工程では、前記引出電極に、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を形成することを特徴とする。
これにより、導電性接合材の励振電極への流動が低減され、振動特性の悪化を低減することのできる振動素子が得られる。
前記振動片の一方の主面に、励振電極と、前記励振電極と接続している引出電極と、を形成する工程と、を含み、
前記形成する工程では、前記引出電極に、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を形成することを特徴とする。
これにより、導電性接合材の励振電極への流動が低減され、振動特性の悪化を低減することのできる振動素子が得られる。
本適用例の振動子の製造方法は、上記適用例の振動素子の製造方法により製造された振動素子と、前記対象物と、を準備する工程と、
前記対象物に、前記導電性接合材を介して前記振動素子の前記固定部を接合する工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、導電性接合材の励振電極への流動が低減され、振動特性の悪化を低減することのできる振動子が得られる。
前記対象物に、前記導電性接合材を介して前記振動素子の前記固定部を接合する工程と、を含んでいることを特徴とする。
これにより、導電性接合材の励振電極への流動が低減され、振動特性の悪化を低減することのできる振動子が得られる。
本適用例の振動子は、上記適用例の振動素子と、
前記振動素子を収容するパッケージと、を有していることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い振動子が得られる。
前記振動素子を収容するパッケージと、を有していることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い振動子が得られる。
本適用例の発振器は、上記適用例の振動素子と、
前記振動素子に電気的に接続されている発振回路と、を有していることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い発振器が得られる。
前記振動素子に電気的に接続されている発振回路と、を有していることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い発振器が得られる。
本適用例の電子機器は、上記適用例の振動素子を有していることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
本適用例の移動体は、上記適用例の振動素子を有していることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
以下、本発明の振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の断面図である。図2は、図1に示す発振器が有するパッケージの断面図である。図3は、図2に示すパッケージの上面図である。図4は、図1に示す発振器が有する振動素子の上面図である。図5は、図4に示す振動素子の下面図である。図6は、水晶のカット角を説明する図である。図7は、図2に示すパッケージの上面図である。図8は、図4に示す振動素子の製造方法を示すフローチャートである。図9ないし図11は、それぞれ、図4に示す振動素子の製造方法を説明する断面図である。図12および図13は、それぞれ、振動素子の変形例を示す下面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」とも言い、下側を「下」とも言う。
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の断面図である。図2は、図1に示す発振器が有するパッケージの断面図である。図3は、図2に示すパッケージの上面図である。図4は、図1に示す発振器が有する振動素子の上面図である。図5は、図4に示す振動素子の下面図である。図6は、水晶のカット角を説明する図である。図7は、図2に示すパッケージの上面図である。図8は、図4に示す振動素子の製造方法を示すフローチャートである。図9ないし図11は、それぞれ、図4に示す振動素子の製造方法を説明する断面図である。図12および図13は、それぞれ、振動素子の変形例を示す下面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1中の上側を「上」とも言い、下側を「下」とも言う。
図1に示す発振器1は、恒温槽付水晶発振器(OCXO)であり、振動素子2と、振動素子2を加熱する発熱素子3と、振動素子2と電気的に接続された回路を備える回路素子4と、振動素子2、発熱素子3および回路素子4を収容するパッケージ5と、パッケージ5を覆う外側パッケージ7と、を有している。
[パッケージ]
図2に示すように、パッケージ5は、振動素子2、発熱素子3および回路素子4を支持するベース51と、ベース51との間に、収容空間Sを形成するようにベース51に接合されているリッド52と、を有している。
図2に示すように、パッケージ5は、振動素子2、発熱素子3および回路素子4を支持するベース51と、ベース51との間に、収容空間Sを形成するようにベース51に接合されているリッド52と、を有している。
ベース51は、上面に開口する凹部511を有するキャビティ状である。また、凹部511は、ベース51の上面に開口する第1凹部511aと、第1凹部511aの底面に開口する第2凹部511bと、第2凹部511bの底面に開口する第3凹部511cと、第3凹部511cの底面に開口する第4凹部511dと、を有している。一方、リッド52は、板状であり、凹部511の開口を塞ぐようにしてベース51の上面に接合されている。このように、凹部511の開口をリッド52で塞ぐことで収容空間Sが形成され、この収容空間Sに振動素子2、発熱素子3および回路素子4が収容されている。
収容空間Sは、気密封止されており、減圧状態(例えば10Pa以下程度。好ましくは真空)となっている。これにより、振動素子2を安定して駆動させることができる。ただし、収容空間Sの雰囲気は、特に限定されず、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガスが充填され、大気圧となっていてもよい。
ベース51の構成材料としては特に限定されず、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。この場合、セラミックシート(グリーンシート)の積層体を焼成することでベース51を製造することができる。一方、リッド52の構成材料としては特に限定されないが、ベース51の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、ベース51の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、コバール等の合金とするのが好ましい。
また、図2に示すように、ベース51は、第3凹部511cの底面に配置された複数の内部端子61と、第1凹部511aの底面に配置された複数の内部端子62と、ベース51の底面に配置された複数の外部端子63と、を有している。複数の内部端子61は、それぞれ、ボンディングワイヤーを介して回路素子4と電気的に接続されており、複数の内部端子62は、それぞれ、ボンディングワイヤーを介して発熱素子3や振動素子2と電気的に接続されている。また、これら端子61、62、63は、必要に応じてベース51内に埋設された内部配線64を介して電気的に接続されている。
[発熱素子]
図2に示すように、発熱素子3は、収容空間Sに収容されており、接着剤等を介して第2凹部511bの底面に固定されている。発熱素子3は、振動素子2を加熱し、振動素子2の温度をほぼ一定に保つ、いわゆる「恒温機能」を有する電子部品である。このような発熱素子3を有することで、使用環境の温度変化による周波数の変動を抑制することができ、優れた周波数安定度を有する発振器1が得られる。なお、発熱素子3は、零温度係数を示す頂点温度(一般的に85℃程度)に近づくように振動素子2の温度を制御することが好ましい。これにより、より優れた周波数安定度を発揮することができる。
図2に示すように、発熱素子3は、収容空間Sに収容されており、接着剤等を介して第2凹部511bの底面に固定されている。発熱素子3は、振動素子2を加熱し、振動素子2の温度をほぼ一定に保つ、いわゆる「恒温機能」を有する電子部品である。このような発熱素子3を有することで、使用環境の温度変化による周波数の変動を抑制することができ、優れた周波数安定度を有する発振器1が得られる。なお、発熱素子3は、零温度係数を示す頂点温度(一般的に85℃程度)に近づくように振動素子2の温度を制御することが好ましい。これにより、より優れた周波数安定度を発揮することができる。
発熱素子3は、例えば、パワートランジスターを備える発熱回路31と、ダイオードやサーミスタから構成される温度検出回路32と、を有しており、温度検出回路32からの出力に基づいて発熱回路31の温度がコントロールされ、振動素子2を一定温度に保つことができるようになっている。また、図3に示すように、発熱素子3の上面には複数の端子33が設けられており、これら複数の端子33がそれぞれボンディングワイヤーを介して内部端子62と電気的に接続されている。
[振動素子]
振動素子2は、表裏関係にある一対の主面を有している振動片としての水晶基板21と、水晶基板21の下面(一方の主面)に形成されている励振電極としての第2励振電極25と、水晶基板21の下面に形成され、第2励振電極25と接続している引出電極としての第2引出電極26と、を有している。また、第2引出電極26は、導電性接合材8を介して対象物としての発熱素子3に固定される固定部261と、固定部261と第2励振電極25との間に位置し、固定部261から第2励振電極25への第2引出電極26を伝った導電性接合材8の流動を規制する規制部262と、を有している。このような構成とすることで、未硬化の導電性接合材8で接合する際の当該導電性接合材8の第2励振電極25への流動が低減され、導電性接合材8が第2励振電極25に接触することで生じる振動特性の悪化の可能性を低減することができる。以下、このような振動素子について詳細に説明する。
振動素子2は、表裏関係にある一対の主面を有している振動片としての水晶基板21と、水晶基板21の下面(一方の主面)に形成されている励振電極としての第2励振電極25と、水晶基板21の下面に形成され、第2励振電極25と接続している引出電極としての第2引出電極26と、を有している。また、第2引出電極26は、導電性接合材8を介して対象物としての発熱素子3に固定される固定部261と、固定部261と第2励振電極25との間に位置し、固定部261から第2励振電極25への第2引出電極26を伝った導電性接合材8の流動を規制する規制部262と、を有している。このような構成とすることで、未硬化の導電性接合材8で接合する際の当該導電性接合材8の第2励振電極25への流動が低減され、導電性接合材8が第2励振電極25に接触することで生じる振動特性の悪化の可能性を低減することができる。以下、このような振動素子について詳細に説明する。
図2に示すように、振動素子2は、収容空間Sに収容されており、導電性接合材8を介して発熱素子3の上面に接合されている。このような振動素子2は、図4および図5に示すように、水晶基板21と、水晶基板21に形成された電極22と、を有している。
水晶基板21は、SCカット水晶基板をエッチング、機械加工等によって略円形の平面視形状にしたものである。SCカット水晶基板を用いることで、スプリアス振動による周波数ジャンプや抵抗上昇が少なく、温度特性も安定している振動素子2が得られる。
ここで、SCカットについて簡単に説明する。水晶は、三方晶系に属しており、互いに直交する結晶軸であるX軸(電気軸)、Y軸(機械軸)およびZ軸(光学軸)を有している。そして、図6に示すように、Z軸の周りにX軸からY軸に向かう方向を正とし、Z軸の周りにX軸およびY軸をα(ただし、3°≦α≦30°)だけ回転させて設定した軸をX’軸およびY’軸とし、X’軸の周りにY’軸からZ軸に向かう方向を正とし、X’軸の周りにZ軸およびY’軸をβ(ただし、33°≦β≦36°)だけ回転させた軸をZ’軸およびY”軸としたとき、X’軸およびZ’軸を面内方向に含み、Y”軸を厚さ方向とする水晶板を切り出すと、SCカット水晶基板が得られる。そして、このSCカット水晶基板を円形にパターニングすることで、水晶基板21が得られる。
なお、水晶基板21の平面視形状としては、円形に限定されず、楕円形、長円形等の非線形形状であってもよいし、三角形、矩形等の線形形状であってもよい。なお、本実施形態のように水晶基板21を円形とすることで、水晶基板21の対称性が向上し、副振動(スプリアス振動)の発振を効果的に抑制することができる。また、例えば、水晶基板21を長円形または長方形とすることによって、固定部261を第2励振電極25から遠ざけることができる。また、実装角度精度(固定部261が第2励振電極25に対して、一定の結晶角度に合わせる精度)も高めることができる。なお、本明細書において「円形」とは、外縁の一部に切り欠きが形成されていたり、突起が形成されていたりするものや、製造精度により外縁に微小な凹凸が形成されているもの等を含むものである。また、水晶基板21には、メサ加工、逆メサ加工、コンベックス加工等が施されていてもよい。
電極22は、水晶基板21の上面(他方の主面)に形成された第1励振電極23および第1引出電極24と、水晶基板21の下面(一方の主面)に形成された第2励振電極25および第2引出電極26と、を有している。
また、図4に示すように、第1励振電極23は、円形であり、水晶基板21の上面の中央部に形成されている。また、第1引出電極24は、第1励振電極23から延出し、水晶基板21の外縁部まで延びている。
同様に、図5に示すように、第2励振電極25は、円形であり、水晶基板21の下面の中央部に形成されている。また、第2引出電極26は、第2励振電極25から延出し、水晶基板21の下面の外縁部まで延びている。第2励振電極25は、水晶基板21を挟んで第1励振電極と重なって形成されており、第1、第2励振電極23、25で挟まれた領域が振動領域となる。
このような構成の振動素子2は、図7に示すように、固定部261において導電性接合材8を介して発熱素子3に固定されている。導電性接合材8は、発熱素子3と振動素子2とを接合すると共に、端子33に含まれている振動素子接続用端子331と第2引出電極26とを電気的に接続し、さらには、発熱素子3と振動素子2とを熱的に接続している。一方、第1引出電極24は、ボンディングワイヤーを介して内部端子62に電気的に接続されている。
なお、導電性接合材8としては特に限定されず、例えば、金ペースト、銀ペースト、銅ペースト等の各種金属ペースト、導電性接着剤(例えば、銀フィラー等の金属微粒子を分散させたポリイミド系の接着剤)等を用いることができる。
次に、第1、第2引出電極24、26の構成について詳細に説明する。図5に示すように、第2引出電極26は、導電性接合材8を介して対象物としての発熱素子3に固定される固定部261と、固定部261と第2励振電極25との間に位置し、固定部261から第2励振電極25への第2引出電極26を伝った未硬化の導電性接合材8の流動を規制する規制部262と、を有している。
第2引出電極26は、水晶基板21の径方向に沿って水晶基板21の外縁部まで直線的に延在している。そして、第2引出電極26の一端部(水晶基板21の外縁側にある端部)に固定部261が設けられている。
規制部262は、導電性接合材8が未硬化のとき(すなわち、導電性接合材8が流動性を有しているとき)の導電性接合材8の固定部261から第2励振電極25への流動を規制する機能を有している。規制部262は、固定部261と第2励振電極25との間に位置しており、規制部262での第2引出電極26の幅(=W1’+W1”。第2引出電極26の延在方向に直交する方向の長さ)が、固定部261の幅W2よりも狭くなっている。このように、規制部262の幅を固定部261の幅よりも狭くすることで、固定部261から第2励振電極25への導電性接合材8の流動を効果的に規制することができる。また、規制部262の構成が簡単となる。
このような規制部262には開口部262aが設けられている。開口部262aを設けることで、規制部262での第2引出電極26の幅W1を固定部261の幅W2よりも狭くすることができ、規制部262の構成が簡単となる。また、開口部262aの両側に2本の配線部262b、262cを配置した構成とすることができ、第2引出電極26の電気抵抗の増加を低減しつつ、配線部262b、262cをより細くすることができる。そのため、振動素子2のCI値の増加を低減しつつ、固定部261から第2励振電極25への導電性接合材8の流動をより効果的に低減することができる。
以上のような第2引出電極26によれば、未硬化の導電性接合材8の固定部261から第2励振電極25への流動をより確実に規制することができるため、振動素子2の振動特性の悪化や個体差(ばらつき)が生じる可能性を低減することができる。
一方、第1引出電極24は、水晶基板21の平面視で、開口部262a内に配置されている。言い換えると、第1引出電極24は、水晶基板21の平面視で、第2引出電極26の固定部261および配線部262b、262cと重ならないように配置されている。第1引出電極24をこのような配置とすることで、第1引出電極24と第2引出電極26との容量結合を低減することができる。また、第1引出電極24は、その一端部(水晶基板21の外縁側の端部)にボンディングワイヤーが接続される接続部241を有している。このように、第1引出電極24の端部に接続部241を配置することで、接続部241を固定部261の近傍に配置することができる。これにより、ワイヤーボンディングの際に接続部241に超音波を効果的に印加することができるため、より確実かつ強固に接続部241にボンディングワイヤーを接続することができる。
[回路素子]
図2に示すように、回路素子4は、第4凹部511dの底面に接着剤等を介して固定されている。また、回路素子4は、ボンディングワイヤーを介して内部端子61と電気的に接続されている。このような回路素子4は、少なくとも、振動素子2を発振させる発振回路41と、温度検出回路32の出力に基づいて発熱回路31の作動を制御する温度制御回路42と、を有している。
図2に示すように、回路素子4は、第4凹部511dの底面に接着剤等を介して固定されている。また、回路素子4は、ボンディングワイヤーを介して内部端子61と電気的に接続されている。このような回路素子4は、少なくとも、振動素子2を発振させる発振回路41と、温度検出回路32の出力に基づいて発熱回路31の作動を制御する温度制御回路42と、を有している。
このような回路素子4の上面には複数の端子が設けられており、これら複数の端子がそれぞれボンディングワイヤーを介して対応する内部端子61と電気的に接続されている。
[外側パッケージ]
図1に示すように、外側パッケージ7は、プリント配線基板からなるベース基板71と、ベース基板71に接合されたキャップ72と、を有し、これらで形成された内部空間S1には、パッケージ5や、容量、抵抗等の回路部品9が収容されている。外側パッケージ7は、リードフレーム73を介してベース基板71に接合され、ベース基板71から遊離した状態で支持されている。なお、リードフレーム73は、パッケージ5をベース基板71に固定すると共に、パッケージ5の外部端子63とベース基板71に形成された図示しない端子とを電気的に接続している。
図1に示すように、外側パッケージ7は、プリント配線基板からなるベース基板71と、ベース基板71に接合されたキャップ72と、を有し、これらで形成された内部空間S1には、パッケージ5や、容量、抵抗等の回路部品9が収容されている。外側パッケージ7は、リードフレーム73を介してベース基板71に接合され、ベース基板71から遊離した状態で支持されている。なお、リードフレーム73は、パッケージ5をベース基板71に固定すると共に、パッケージ5の外部端子63とベース基板71に形成された図示しない端子とを電気的に接続している。
内部空間S1は、気密封止されており、減圧状態(例えば10Pa以下程度。好ましくは真空)となっている。これにより、内部空間S1が断熱層として機能し、振動素子2が使用環境の温度変化の影響をより受け難くなる。そのため、振動素子2の温度をより精度よく一定に保つことができる。ただし、内部空間S1の環境としては、これに限定されず、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスが充填されていてもよいし、大気開放していてもよい。
以上、発振器1について説明した。このような発振器1によれば、振動素子2の振動特性の悪化や個体差(ばらつき)も発生を低減することができるため、高い信頼性を発揮することができる。また、製造の歩留まりも向上する。
次に、振動素子2の製造方法について説明する。図8に示すように、振動素子2の製造方法は、表裏関係にある一対の主面を有している水晶基板21を準備する準備工程と、水晶基板21の一方の主面に、第1、第2励振電極23、25と、第1、第2励振電極23、25と接続している第1、第2引出電極24、26と、を形成する形成工程と、を含んでいる。そして、形成工程では、第2引出電極26に、導電性接合材8を介して対象物としての発熱素子3に固定される固定部261と、固定部261と第2励振電極25との間に位置し、固定部261から第2励振電極25への第2引出電極26を伝った導電性接合材8の流動を規制する規制部262と、を形成する。以下、各工程について順次説明する。
[準備工程]
まず、図9に示すように、SCカット水晶基板から形成された水晶基板21を準備する。
まず、図9に示すように、SCカット水晶基板から形成された水晶基板21を準備する。
[形成工程]
次に、図10に示すように、水晶基板21の両主面に金属膜Mを成膜する。次に、フォトリソグラフィー法およびエッチング法を用いて、図11に示すように金属膜Mをパターニングし、水晶基板21の上面(他方の主面)に第1励振電極23および第1引出電極24を形成すると共に、水晶基板21の下面(一方の主面)に第2励振電極25および第2引出電極26を形成する。また、この際、第2引出電極26には固定部261および規制部262(開口部262aおよび配線部262b、262c)が形成される。
次に、図10に示すように、水晶基板21の両主面に金属膜Mを成膜する。次に、フォトリソグラフィー法およびエッチング法を用いて、図11に示すように金属膜Mをパターニングし、水晶基板21の上面(他方の主面)に第1励振電極23および第1引出電極24を形成すると共に、水晶基板21の下面(一方の主面)に第2励振電極25および第2引出電極26を形成する。また、この際、第2引出電極26には固定部261および規制部262(開口部262aおよび配線部262b、262c)が形成される。
以上の工程により振動素子2が得られる。このような製造方法によれば、未硬化の導電性接合材8の固定部261から第2励振電極25への流動を低減することができ、振動特性の悪化や個体差(ばらつき)の発生を低減することのできる振動素子2が得られる。
以上、第1実施形態について説明した。なお、本実施形態では、規制部262が開口部262aを有しているが、図12に示すように、切り欠き部262a’を有していてもよい。切り欠き部262a’を有する構成によっても、開口部262aを有する構成と同様に、規制部262での第2引出電極26の幅W1を固定部261の幅W2よりも狭くすることができ、規制部262の構成が簡単となる。
また、本実施形態では、規制部262が1つの開口部262aを有しているが、図13に示すように、複数の開口部262aを有していてもよい。また、開口部262aの形成方法としては特に限定されず、例えば、まず、開口部262aを有さない第2引出電極26を形成し、その後に、第2引出電極26にレーザー(例えば、YAG2次レーザー)を照射して第2引出電極26の一部を除去することで開口部262aを形成することができる。このような方法によれば、径の小さい開口部262aを精度よく形成することができる。
<第2実施形態>
図14は、本発明の第2実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。
図14は、本発明の第2実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。
本実施形態に係る発振器は、主に、振動素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態の発振器に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図14に示すように、本実施形態の振動素子2では、第2引出電極26が固定部261および規制部262に加えて、さらに、導電性接合材8の形状を整える整形部263を有している。この整形部263は、後述するように、固定部261の両側部にそれぞれ突出した複数の突起で構成され、いわゆる櫛歯状をなしている。このような整形部263を有することで、導電性接合材8の振動素子2との接合面の形状をある程度定めることができ、振動素子2と導電性接合材8との接合強度の個体差(ばらつき)を低減することができる。
整形部263は、第2引出電極26の固定部261の周囲から延出する少なくとも1つの延出部263aを有している。本実施形態では、3本の延出部263aが固定部261の幅方向の一方側から延出し、3本の延出部263aが固定部261の幅方向の他方側から延出している。このような延出部263aを備えることで、簡単な構成で、整形部263としての機能を有効に発揮することができる。
このような整形部263によれば、固定部261と接触した未硬化の導電性接合材8が各延出部263aに流動することで、硬化時の導電性接合材8の振動素子2との接合面の形状をある程度定めることができ、振動素子2と導電性接合材8との接合強度の個体差(ばらつき)を低減することができる。なお、「ある程度」と記載しているのは、導電性接合材8の塗布量に個体差が生じる場合もあり、この場合には延出部263aへの流動量にズレが生じ、これに起因してある程度の接合面の形状ずれが発生するためである。なお、延出部263aの数や配置は、上記のものに限定されない。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
図15は、本発明の第3実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。図16は、図15に示す振動素子の断面図である。
図15は、本発明の第3実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。図16は、図15に示す振動素子の断面図である。
本実施形態に係る発振器は、主に、振動素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態の発振器に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図15および図16では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図15に示すように、本実施形態の振動素子2では、第2引出電極26の規制部262は、固定部261との間に段差部262dを有している。具体的には、図16に示すように、第2引出電極26は、第1層26aと、第1層26a上に形成された第2層26bと、を有し、第2層26bによって固定部261が構成されている。そして、第1層26aと第2層26bとの境界部に形成された段差部262dで規制部262が構成されている。このような構成によれば、未硬化の導電性接合材8の流動が段差部262dで規制されるため、固定部261から第2励振電極25への未硬化の導電性接合材8の流動を低減することができる。特に本実施形態では、固定部261の全周が段差部262dで囲まれているため、例えば、導電性接合材8を固定部261の全域に広げて配置することで、硬化時の導電性接合材8の振動素子2との接合面の形状の個体差を小さくすることができる。そのため、振動素子2と導電性接合材8との接合強度の個体差(ばらつき)を低減することもできる。また、このような構成によれば、規制部262の構成が簡単となる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、本実施形態では、第1層26aと第2層26bとを積層することで段差部262dを形成しているが、段差部262dの形成方法としては特に限定されない。例えば、1つの層に厚い部分と薄い部分とを設け、これらの境界部によって段差部262dを形成してもよい。
<第4実施形態>
図17は、本発明の第4実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。図18は、図17に示す振動素子の変形例を示す平面図である。
図17は、本発明の第4実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。図18は、図17に示す振動素子の変形例を示す平面図である。
本実施形態に係る発振器は、主に、振動素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。
なお、以下の説明では、第4実施形態の発振器に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図17および図18では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図17に示すように、本実施形態の振動素子2では、規制部262が備える配線部262b、262cが、湾曲した部分を有している。すなわち、配線部262b、262cが固定部261から第2励振電極25に向かって最短で配置されているのではなく、水晶基板21の周方向に沿って迂回して配置されている。これにより、配線部262b、262cを長くすることができ、固定部261から第2励振電極25への未硬化の導電性接合材8の流動をより確実に規制することができる。また、本実施形態では、配線部262b、262cは、第2励振電極25の外縁の固定部261と対向する部分から離間した部分と、固定部261の外縁の第2励振電極25と対向する部分から離間した部分と、を接続して配置されている。具体的には、第2励振電極25と固定部261との並び方向に直交する方向を第1方向としたとき、規制部262は、第2励振電極25の第1方向の端部と、固定部261の第1方向の端部と、を接続して配置されている。このような構成とすることで、規制部262をより長くすることができる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。なお、本実施形態では、配線部262b、262cが湾曲した部分を有しているが、例えば、図18に示すように、屈曲した部分を有していてもよい。このような構成でも図17に示す形態と同様の効果を発揮することができる。
<第5実施形態>
図19は、本発明の第5実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。
図19は、本発明の第5実施形態に係る発振器が有する振動素子の平面図である。
本実施形態に係る発振器は、主に、振動素子の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。
なお、以下の説明では、第5実施形態の発振器に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図19では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
本実施形態の規制部262は、固定部261と第2励振電極25とを電気的に接続する配線部262b、262cの他に、さらに、固定部261から延出する一対の延出部262eを有している。なお、延出部262eの先端部は、閉じており、第2励振電極25と接続されていない。また、延出部262eは、配線部262b、262cよりも幅が広くなっている。このような延出部262eに未硬化の導電性接合材8が流動することで、その分、配線部262b、262cを流動する導電性接合材8の量が減る。そのため、固定部261から第2励振電極25への未硬化の導電性接合材8の流動をより確実に規制することができる。なお、延出部262eの配置、形状、数等については、特に限定されない。
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第6実施形態>
図20は、本発明の第5実施形態に係る振動子の断面図である。図21は、図20に示す振動子の製造方法を示すフローチャートである。図22および図23は、それぞれ、図20に示す振動子の製造方法を説明する断面図である。
図20は、本発明の第5実施形態に係る振動子の断面図である。図21は、図20に示す振動子の製造方法を示すフローチャートである。図22および図23は、それぞれ、図20に示す振動子の製造方法を説明する断面図である。
なお、以下の説明では、第6実施形態の振動子に関し、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図20ないし図23では前述した実施形態と同様の構成について、同一符号を付している。
図20に示す振動子10は、振動素子2と、振動素子2を加熱する発熱素子3と、振動素子2および発熱素子3を収容するパッケージ5と、を有している。すなわち、前述した第1実施形態の発振器から回路素子4および外側パッケージ7を省略した構成となっている。このような振動子10によれば、振動素子2の振動特性の悪化を低減することができるため、高い信頼性を発揮することができる。
このような振動子10の製造方法は、図21に示すように、前述した振動素子2の製造方法により製造された振動素子2と、対象物としての発熱素子3と、を準備する準備工程と、発熱素子3に、導電性接合材8を介して振動素子2の固定部261を接合する接合工程と、を含んでいる。以下、各工程について順次説明する。
[準備工程]
まず、前述した第1実施形態で説明した製造方法によって製造された振動素子2と、発熱素子3が配置されたベース51と、を準備する。
まず、前述した第1実施形態で説明した製造方法によって製造された振動素子2と、発熱素子3が配置されたベース51と、を準備する。
[接合工程]
次に、図22に示すように、振動素子2の固定部261を未硬化の導電性接合材8を介して発熱素子3の振動素子接続用端子331上に配置する。次に、加熱によって導電性接合材8を硬化し、振動素子2を発熱素子3に接合する。
次に、図22に示すように、振動素子2の固定部261を未硬化の導電性接合材8を介して発熱素子3の振動素子接続用端子331上に配置する。次に、加熱によって導電性接合材8を硬化し、振動素子2を発熱素子3に接合する。
次に、図23に示すように、第1引出電極24と内部端子62とをボンディングワイヤーで接続した後、リッド52をベース51に接合する。以上により、振動子10が得られる。なお、前述したように、振動素子2では固定部261から第2励振電極25への未硬化の導電性接合材8の流動が規制されているため、導電性接合材8が硬化するまでの間に、導電性接合材8が第2励振電極25に流動してしまう可能性を低減することができ、振動特性の悪化や個体差(ばらつき)の発生を低減することのできる振動子10が得られる。
[電子機器]
次に、本発明の振動素子を備える電子機器について説明する。
次に、本発明の振動素子を備える電子機器について説明する。
図24は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。
この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1108を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、発振器1が内蔵されている。
図25は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
この図において、携帯電話機1200は、アンテナ(図示せず)、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1208が配置されている。このような携帯電話機1200には、発振器1が内蔵されている。
図26は、本発明の電子機器を適用したデジタルスチールカメラの構成を示す斜視図である。
デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、発振器1が内蔵されている。
このような電子機器は、発振器1(振動素子2)を有しているため、前述した発振器1(振動素子2)の効果を奏することができ、優れた信頼性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、図24のパーソナルコンピューター、図25の携帯電話機、図26のデジタルスチールカメラの他にも、例えば、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンタ)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター、ネットワークサーバー等に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明の振動素子を備える移動体について説明する。
次に、本発明の振動素子を備える移動体について説明する。
図27は、本発明の移動体を適用した自動車を示す斜視図である。
図27に示すように、自動車1500には発振器1が内蔵されている。発振器1は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
図27に示すように、自動車1500には発振器1が内蔵されている。発振器1は、例えば、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
このような自動車1500は、発振器1(振動素子2)を有しているため、前述した発振器1(振動素子2)の効果を奏することができ、優れた信頼性を発揮することができる。
以上、本発明の振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
また、前述した実施形態では、振動片として水晶基板を用いた構成について説明したが、振動片としては、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、リン酸ガリウム(GaPO4)、ガリウム砒素(GaAs)、窒化アルミニウム(AlN)、酸化亜鉛(ZnO、Zn2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbPO3)、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO3)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti3O12)、チタン酸ビスマスナトリウム(Na0.5Bi0.5TiO3)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta2O5)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いることができる。また、水晶基板のカット角としては、SCカットに限定されず、例えば、ATカット、BTカット、Zカットであってもよい。
また、前述した実施形態では、発振器として恒温槽付水晶発振器(OCXO)について説明したが、発振器としては、これに限定されない。例えば、発熱素子を省略してもよい。
1…発振器、10…振動子、2…振動素子、21…水晶基板、22…電極、23…第1励振電極、24…第1引出電極、241…接続部、25…第2励振電極、26…第2引出電極、26a…第1層、26b…第2層、261…固定部、262…規制部、262a…開口部、262a’…切り欠き部、262b…配線部、262c…配線部、262d…段差部、262e…延出部、263…整形部、263a…延出部、3…発熱素子、31…発熱回路、32…温度検出回路、33…端子、331…振動素子接続用端子、4…回路素子、41…発振回路、42…温度制御回路、5…パッケージ、51…ベース、511…凹部、511a…第1凹部、511b…第2凹部、511c…第3凹部、511d…第4凹部、52…リッド、61…内部端子、62…内部端子、63…外部端子、64…内部配線、7…外側パッケージ、71…ベース基板、72…キャップ、73…リードフレーム、8…導電性接合材、9…回路部品、1100…パーソナルコンピューター、1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1108…表示部、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1208…表示部、1300…デジタルスチールカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1310…表示部、1500…自動車、M…金属膜、S…収容空間、S1…内部空間、W1’、W1”、W2…幅
Claims (13)
- 表裏関係にある一対の主面を有している振動片と、
前記振動片の一方の主面に形成されている励振電極と、
前記振動片の前記一方の主面に形成され、前記励振電極と接続している引出電極と、
を有し、
前記引出電極は、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、
前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を有していることを特徴とする振動素子。 - 前記規制部での前記引出電極の幅は、前記固定部の幅よりも狭い請求項1に記載の振動素子。
- 前記規制部に開口部または切り欠き部が設けられている請求項2に記載の振動素子。
- 前記規制部は、前記固定部との間に段差部を有している請求項1に記載の振動素子。
- 前記規制部は、湾曲または屈曲している部分を有している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の振動素子。
- 前記引出電極は、前記導電性接合材の形状を整える整形部を有している請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動素子。
- 前記整形部は、前記引出電極の前記固定部から延出する少なくとも1つの延出部を有している請求項6に記載の振動素子。
- 表裏関係にある一対の主面を有している振動片を準備する工程と、
前記振動片の一方の主面に、励振電極と、前記励振電極と接続している引出電極と、を形成する工程と、を含み、
前記形成する工程では、前記引出電極に、導電性接合材を介して対象物に固定される固定部と、前記固定部と前記励振電極との間に位置し、前記固定部から前記励振電極への前記引出電極を伝った前記導電性接合材の流動を規制する規制部と、を形成することを特徴とする振動素子の製造方法。 - 請求項8に記載の振動素子の製造方法により製造された振動素子と、前記対象物と、を準備する工程と、
前記対象物に、前記導電性接合材を介して前記振動素子の前記固定部を接合する工程と、を含んでいることを特徴とする振動子の製造方法。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子と、
前記振動素子を収容するパッケージと、を有していることを特徴とする振動子。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子と、
前記振動素子に電気的に接続されている発振回路と、を有していることを特徴とする発振器。 - 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子を有していることを特徴とする電子機器。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動素子を有していることを特徴とする移動体。
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JP2016111602A JP2017220702A (ja) | 2016-06-03 | 2016-06-03 | 振動素子、振動素子の製造方法、振動子の製造方法、振動子、発振器、電子機器および移動体 |
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