JP2018196105A - 発振器、および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動素子の温度分布のばらつきを減少させ、優れた温度特性を備えた発振器を提供する。【解決手段】発振器1は、容器(第1パッケージ2)と、容器の第1領域(凹部211b1)に配置された第1ヒーター4Aと、容器の第1領域とは異なる第2領域(凹部211b2)に配置された第2ヒーター4Bと、第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に第1領域および第2領域の間に配置された振動素子3と、振動素子と容器との間に配置され、且つ、前記垂直な方向から見た場合に、第1ヒーター、第2ヒーター、および振動素子と少なくとも一部が重なる層(熱伝導部45)と、を含み、層(熱伝導部45)は、第1領域および第2領域よりも熱伝導率が大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、発振器、および電子機器に関する。
従来、電子デバイスの一例として、振動素子や容器などを加熱することによって該振動素子の温度を安定させ、共振周波数を安定させた振動デバイス(電子部品)が知られていた。例えば、特許文献1には、金属で構成された台座板の第1面に配置された発熱体に振動片の端部が搭載され、台座板と振動片とが平面視で重なっている構成の振動デバイス(電子部品)が開示されている。
特開2015−186128号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような振動デバイス(電子部品)では、熱伝導板としての台座板が配置されているものの、振動片の一端が発熱体に搭載されている構成であるため、発熱体の熱が直接振動片の一端側から伝わることから、台座板の放射熱よりも発熱体からの伝導熱の影響の方が大きくなり、振動片の温度分布にばらつきを生じてしまう、いわゆる振動片の温度ムラを生じてしまう虞があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る発振器は、容器と、前記容器の第1領域に配置された第1ヒーターと、前記容器の前記第1領域とは異なる第2領域に配置された第2ヒーターと、前記第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に前記第1領域および前記第2領域の間に配置された振動素子と、前記振動素子と前記容器との間に配置され、且つ、前記垂直な方向から見た場合に、前記第1ヒーター、前記第2ヒーター、および前記振動素子と少なくとも一部が重なる層と、を含み、前記層は、前記第1領域および前記第2領域よりも熱伝導率が大きい。
本適用例に係る発振器によれば、第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に、第1ヒーターが配置された第1領域、および第2ヒーターが配置された第2領域の間に振動素子が配置され、振動素子と容器との間にあって、第1ヒーター、第2ヒーター、および振動素子と少なくとも一部が重なるように配置された、第1領域および第2領域よりも熱伝導率が大きい層が配置されている。このような層が配置されていることにより、振動素子の、第1ヒーターおよび第2ヒーターと対向する位置と、第1ヒーターと第2ヒーターとの間と対向する位置との温度分布のばらつきを小さくすることができる。また、第1ヒーターと第2ヒーターとに温度差を生じても、このような層を配置することによって温度差を緩和させ、温度ばらつきの影響を減少させることができる。これらにより、振動素子の温度分布のばらつき(温度ムラ)を小さくすることができ、共振周波数を安定させた発振器を提供することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に記載の発振器において、前記容器には、凹部が設けられ、前記第1ヒーターは、前記垂直な方向から見た場合に、前記振動素子の少なくとも一部と重なるように前記凹部に配置されている、ことが好ましい。
本適用例によれば、垂直な方向から見た場合に、振動素子の少なくとも一部と、少なくとも一部が重なるように凹部に第1ヒーターが配置されていることから、第1ヒーターの放射熱による振動素子の加熱を、より効率的に行うことができる。なお、第1ヒーターが配置されている凹部が第1領域に相当する。
[適用例3]上記適用例に記載の発振器において、前記容器には、凹部が設けられ、
前記第2ヒーターは、前記垂直な方向から見た場合に、前記振動素子の少なくとも一部と重なるように前記凹部に配置されている、ことが好ましい。
本適用例によれば、垂直な方向から見た場合に、振動素子の少なくとも一部と、少なくとも一部が重なるように凹部に第2ヒーターが配置されていることから、第2ヒーターの放射熱による振動素子の加熱を、より効率的に行うことができる。なお、第2ヒーターが配置されている凹部が第2領域に相当する。
[適用例4]上記適用例に記載の発振器において、前記層は、前記第1ヒーターと前記容器との間、および前記第2ヒーターと前記容器との間に配置されている、ことが好ましい。
本適用例によれば、第1ヒーターと前記容器との間、および第2ヒーターと容器との間に配置されている層を効率的且つ確実に加熱することができ、層の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
[適用例5]上記適用例に記載の発振器において、前記層は、前記第1ヒーターと前記振動素子との間、および前記第2ヒーターと前記振動素子との間に配置されていることが好ましい。
本適用例によれば、第1ヒーターと振動素子との間、および第2ヒーターと振動素子との間に配置されている層を、振動素子に対向させることができ、振動素子に対する放射温度(放射熱)のばらつきを小さくすることができ、振動素子の温度分布のばらつきを減少させることができる。
[適用例6]上記適用例に記載の発振器において、前記容器を収容する第2容器と、
前記第2容器に配置され、前記容器と接続された第3ヒーターと、を含む、ことが好ましい。
本適用例によれば、容器を収容する第2容器に配置された第3ヒーターが、振動素子を収容している容器と接続されていることにより、さらに振動素子の温度分布のばらつきを減少させることができる。
[適用例7]上記適用例に記載の発振器において、前記容器は、前記第1領域および前記第2領域よりも熱伝導率が大きい第1蓋部、を含み、前記第3ヒーターは、前記第1蓋部に接続されている、ことが好ましい。
本適用例によれば、第1領域および第2領域よりも熱伝導率が大きい第3ヒーターが第1蓋部に配置され、第1蓋部を介して容器と接続されていることにより、さらに振動素子の温度分布のばらつきを減少させることができる。
[適用例8]上記適用例に記載の発振器において、前記第2容器の少なくとも一部よりも熱伝導率が大きい第2層と、を含み、前記第3ヒーターは、前記第2層を介して前記容器と接続されている、ことが好ましい。
本適用例によれば、容器を収容する第2容器の少なくとも一部よりも熱伝導率の大きい第2層と、第2層を介して容器と接続された第3ヒーターとにより、さらに振動素子の温度分布のばらつきを減少させることができる。
[適用例9]本適用例に係る電子機器は、容器と、前記容器の第1領域に配置された第1ヒーターと、前記容器の前記第1領域とは異なる第2領域に配置された第2ヒーターと、前記第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に前記第1領域および前記第2領域の間に配置された振動素子と、前記振動素子と前記容器との間に配置され、且つ、前記垂直な方向から見た場合に、前記第1ヒーター、前記第2ヒーター、および前記振動素子と少なくとも一部が重なる層と、を含み、前記層の熱伝導率が、前記第1領域および前記第2領域よりも大きい発振器を、備えている。
本適用例に係る電子機器によれば、第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に、第1ヒーターが配置された第1領域、および第2ヒーターが配置された第2領域の間に振動素子が配置され、振動素子と容器との間にあって、第1ヒーター、第2ヒーター、および振動素子と少なくとも一部が重なるように配置された、第1領域および第2領域よりも熱伝導率が大きい層が配置されている。このような層が配置されていることにより、振動素子の、第1ヒーターおよび第2ヒーターと対向する位置と、第1ヒーターと第2ヒーターとの間と対向する位置との温度分布のばらつきを小さくすることができる。また、第1ヒーターと第2ヒーターとに温度差を生じても、このような層を配置することによって温度差を緩和させ、温度ばらつきの影響を減少させることができる発振器を備えていることから、環境温度に影響され難く、温度特性の優れた電子機器を提供することができる。
本発明の電子部品の第1実施形態に係る発振器の断面図。 第1実施形態に係る発振器が有する第1パッケージの断面図。 図2に示す第1パッケージの平面図。 熱伝導部の配置を示す第1パッケージの平面図。 熱伝導部の形成例を示す断面図。 熱伝導部の形成例を示す断面図。 振動素子の配置を示す第1パッケージの平面図。 第1実施形態に係る発振器が有する第2パッケージの断面図。 図7に示す第2パッケージの平面図。 図7に示す第2パッケージの平面図。 本発明の電子部品の第2実施形態に係る発振器の断面図。 第2実施形態に係る発振器が有する第1パッケージの断面図。 図11に示す第1パッケージの平面図。 本発明の電子部品の第3実施形態に係る発振器の部分断面図。 本発明の電子部品の第4実施形態に係る発振器の断面図。 第4実施形態に係る発振器が有する第1パッケージの断面図。 第4実施形態に係る発振器が有する第2パッケージの断面図。 本発明の電子部品の第5実施形態に係る発振器の断面図。 本発明の電子機器としてのデジタルスチールカメラを示す斜視図。
以下、本発明の発振器、および電子機器を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。また、以下で参照する図面では、説明の便宜上、互いに直交する3軸を、X軸、Y軸およびZ軸として設定し、Z軸は、発振器の厚さ方向、換言すれば、第2容器としての第2パッケージを構成する第2ベースと、第2ベースに接合されている第2蓋部との配列方向であり、第2パッケージに配置される二つの発熱素子の配置される面に対して垂直方向と一致する方向としている。また、X軸は、第2パッケージに配置される二つの発熱素子の配列方向に沿っており、Y軸は、第1パッケージに配置される二つの発熱素子の配列方向に沿っている。また、X軸に平行な方向を「X軸方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」と言うことがある。
<第1実施形態>
先ず、図1から図9を参照して、本発明の電子部品の第1実施形態に係る発振器について説明する。図1は、本発明の電子部品の第1実施形態に係る発振器の断面図である。図2は、第1実施形態に係る発振器が有する第1パッケージの断面図である。図3は、図2に示す第1パッケージの平面図である。図4は、熱伝導部の配置を示す第1パッケージの平面図である。図5Aおよび図5Bは、熱伝導部の形成例を示す断面図である。図6は、振動素子の配置を示す第1パッケージの平面図である。図7は、第1実施形態に係る発振器が有する第2パッケージの断面図である。図8は、図7に示す第2パッケージの平面図である。図9は、図7に示す第2パッケージの平面図である。
第1実施形態に係る発振器1は、恒温槽型水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)である。発振器1は、図1に示すように、第2ベース51、および第2ベース51に接合されている第2蓋部52を有する第2容器としての第2パッケージ5と、第2パッケージ5に収容されていると共に第2ベース51に搭載されている発熱素子としての第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bと、第2パッケージ5に収容されていると共に第2ベース51に搭載され、発振回路の少なくとも一部を含む回路素子7と、を有している。そして、第2パッケージ5の平面視(第2パッケージ5の厚さ方向であるZ軸方向からみた平面視)で、回路素子7は、第3ヒーター6Aと第4ヒーター6Bとの間に配置されている。このように、回路素子7が第3ヒーター6Aと第4ヒーター6Bとの間に配置されていることにより、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bによって回路素子7を効率的に加熱することができる。そのため、回路素子7の所定温度からの変動を低減することができ、外部の温度変動の影響を受け難く、信頼性の高い発振器1となる。
さらに、発振器1は、第2容器としての第2パッケージ5と、第2パッケージ5に収容されている第3ヒーター6A、第4ヒーター6B、および回路素子7と、第2パッケージ5に収容されている容器としての第1パッケージ2と、第1パッケージ2に収容されている発振素子としての振動素子3と、発熱素子としての第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと、第2パッケージ5の第2蓋部52の接続側と反対の面である上面5aに配置されている回路部品12と、配線基板8と、第2パッケージ5を支持すると共に配線基板8に接続されている可撓性基板9と、配線基板8、可撓性基板9および第2パッケージ5を収容している第3パッケージ10と、配線基板8と電気的に接続されていると共に配線基板8を第3パッケージ10に固定し、第3パッケージ10を貫通して設けられている複数のピン11と、を有している。
[第1パッケージ]
図2に示すように、容器としての第1パッケージ2は、振動素子3、第1ヒーター4A、および第2ヒーター4Bが搭載されている第1ベース21と、第1ベース21との間に振動素子3および第1ヒーター4A、第2ヒーター4Bを収容するように第2収容空間S2を設けて第1ベース21に接合されている第1蓋部22と、第1ベース21と第1蓋部22との間に位置し、第1ベース21と第1蓋部22とを接合する枠状のシールリング23と、を有している。
第1ベース21は、−Z軸方向に開口するキャビティー211を有し、図3に示すように、Z軸方向からの平面視で略長方形状をなしている。以下、Z軸に沿って第1ベース21の底面から開口へ向かう方向を−Z軸方向、Z軸に沿って第1ベース21の開口から底面へ向かう方向を+Z軸方向とする。また、キャビティー211は、第1ベース21の−Z軸方向に開口する第1部分211aと、第1部分211aの底面に開口する二つの凹部211b1,211b2を含む第2部分とを有している。また、凹部211b1(一方の凹部)および凹部211b2(他方の凹部)は、第1ベース21の長手方向に並んで配置されており、かつ、第1パッケージ2の平面視で、第1パッケージ2の中心Oに対して互いに反対側に配置されている。言い換えると、凹部211b1および凹部211b2は、平面視で、第1パッケージの中心Oを通り、第1ベース21の長手方向に垂直な仮想直線に対して互いに反対側に配置されている。本形態では、凹部211b1が第1領域に相当し、凹部211b2が第2領域に相当し、凹部211b1および凹部211b2の底面に対して垂直な方向がZ軸方向に一致する。
そして、Z軸方向から見た場合に、第1ヒーター4Aが配置される凹部211b1は、第2収容空間S2内に配置される振動素子3の少なくとも一部と、第1ヒーター4Aの少なくとも一部とが重なるように配置され、第2ヒーター4Bが配置される凹部211b2は、振動素子3の少なくとも一部と、第2ヒーター4Bの少なくとも一部とが重なるように配置される。このような凹部211b1および凹部211b2の配置により、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの放射熱による振動素子3の加熱を、より効率的に行うことができる。
一方、第1蓋部22は、板状をなしており、キャビティー211の開口を塞ぐようにして第1ベース21の−Z軸側の端面にシールリング23を介して接合されている。シールリング23は、枠状をなし、第1ベース21の−Z軸側の端面と第1蓋部22との間に位置している。このようなシールリング23は、金属材料で構成され、シールリング23が溶融することで第1ベース21と第1蓋部22とが気密的に接合されている。このように、キャビティー211の開口が第1蓋部22で塞がれることにより第2収容空間S2が形成され、この第2収容空間S2に振動素子3や第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bを収容することができる。
気密封止された第1パッケージ2の第2収容空間S2は、減圧状態(例えば10Pa以下程度)となっている。これにより、振動素子3の安定した駆動を継続することができる。また、第2収容空間S2が断熱層として機能し、外部の温度変動の影響をより受け難い発振器1となる。ただし、第2収容空間S2の雰囲気としては特に限定されず、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガスが充填されて大気圧となっていてもよい。
第1ベース21の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。この場合、セラミックシート(グリーンシート)の積層体を焼成することで第1ベース21を製造することができる。また、第1蓋部22の構成材料としては、特に限定されないが、第1ベース21の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、第1ベース21の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、第1蓋部22の構成材料を金属材料(例えばコバール等の合金)とするのが好ましい。
また、第1ベース21は、第1部分211aの底面211fに配置された複数の内部端子212を有している。各内部端子212は、図3に示すように、ボンディングワイヤーBW1を介して第1ヒーター4A、または第2ヒーター4Bと電気的に接続され、ボンディングワイヤーBW2を介して振動素子3と電気的に接続されている(図6参照)。また、各内部端子212は、第1ベース21内に配設された内部配線(不図示)を介して外部端子213と電気的に接続されている。なお、外部端子213は、第1ベース21の第1蓋部22側の面であって、第1蓋部22から露出している部分に配置されている。
[第1ヒーターおよび第2ヒーター]
発熱素子としての第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、図2、図3、および図4に示すように、第1パッケージ2の平面視で、第1パッケージ2の中心Oに対して互いに反対側に配置されている。このような第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、振動素子3および回路素子7を加熱し、振動素子3および回路素子7の温度をほぼ一定に保つ、いわゆる「恒温機能」を有する電子部品である。振動素子3および回路素子7の温度をほぼ一定に保つことで、外部(使用環境)の温度変動による周波数の変動を抑制することができ、優れた周波数安定度を有する発振器1となる。なお、発振器1では、零温度係数を示す頂点温度(仕様によって異なるが、例えば、70℃〜100℃程度)に近づくように振動素子3の温度を制御することが好ましい。これにより、より優れた周波数安定度を発揮することができる。
具体的に、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、第1パッケージ2を構成する第1ベース21に設けられた二つの凹部211b1,211b2にそれぞれ配置されている。第1ヒーター4Aは、第1領域としての凹部211b1に配置され、第2ヒーター4Bは、第1領域と異なる第2領域としての凹部211b2に配置されている。
[熱伝導部]
凹部211b1の底面211cと第1ヒーター4Aとの間、および凹部211b2の底面211dと第2ヒーター4Bとの間には、熱伝導機能を備えた第1層としての熱伝導部45に含まれる第1底板部45aと第2底板部45eがそれぞれ配置されている。換言すれば、第1層としての熱伝導部45は、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと、容器としての第1パッケージ2を構成する第1ベース21との間に少なくとも配置されている。そして、第1ヒーター4Aは、接着剤等を介して第1底板部45aに固定され、第2ヒーター4Bは、接着剤等を介して第2底板部45eに固定されている。このように、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと第1ベース21との間に熱伝導部45が配置されていることから、熱伝導部45を効率的且つ確実に加熱することができ、熱伝導部45全体の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
第1層としての熱伝導部45は、図2に示すように、凹部211b1の底面211cに沿った第1底板部45aと、凹部211b2側に位置する一方の凹部211b1の壁面に沿ってZ軸方向に第1底板部45aから屈曲された第1壁部45bと、凹部211b2の底面211dに沿った第2底板部45eと、凹部211b1側に位置する凹部211b2の壁面に沿ってZ軸方向に第2底板部45eから屈曲された第2壁部45dと、第1壁部45bと第2壁部45dとを接続し、第1部分211aの底面211fに沿って延在する頂板部45cと、を含んでいる。
なお、第1底板部45aと、第1壁部45bと、頂板部45cと、第2壁部45dと、第2底板部45eと、は一体構造で構成され、第1領域および第2領域よりも熱伝導率の大きな材質、例えば銅、銅合金、アルミニウムなどの金属で構成されることが好ましい。本実施形態では、熱伝導部45の熱伝導率は、第1領域および第2領域を含む第1ベース21の熱伝導率よりも大きい。即ち、熱伝導部45は、一体構造で形成され、図5Aに示すように、上述のような金属の平薄板を、例えばプレス加工などによって所定の形状に押し曲げ加工し、図5Bに示すように、第1ベース21の所定位置に搭載することによって配設することができる。なお、このような配設方法の他に、例えばメッキ法などを用いて、熱伝導部45を形成することも可能である。
このような第1層としての熱伝導部45が配置されていることにより、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの熱が、第1底板部45aおよび第2底板部45eから第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間の頂板部45cに伝導する。これにより、振動素子3の、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと対向する位置と、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間と対向する位置との温度分布のばらつきを小さくすることができる。また、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの温度に差があっても、熱伝導部45によって熱伝導が起こり温度差を緩和させることができる。
第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、例えばパワートランジスターを備える発熱回路41A,41Bと、ダイオードやサーミスタから構成される温度検出回路42A,42Bと、を有しており、温度検出回路42A,42Bからの出力に基づいて発熱回路41A,41Bの温度がコントロールされ、振動素子3および回路素子7を一定温度に保つことができるようになっている。なお、発熱回路41A,41Bおよび温度検出回路42A,42Bの構成としては、特に限定されない。例えば、温度検出回路42A,42Bを第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと別体としてもよい。
また、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの上面には複数の端子43A,43Bが設けられており、これら複数の端子43A,43BがそれぞれボンディングワイヤーBW1を介して内部端子212と電気的に接続されている。
[振動素子]
図6に示すように、振動素子3は、第2収容空間S2内に配置されており、導電性の固定部材29を介して第1ベース21の第1部分211aの底面に配置された内部端子212に固定されている。このような振動素子3は、水晶基板31と、水晶基板31に配置された電極32と、を有している。
水晶基板31は、SCカット水晶基板を機械加工等によって略円形の平面視形状にしたものである。SCカット水晶基板を用いることで、スプリアス振動による周波数ジャンプや抵抗上昇が少なく、温度特性も安定している振動素子3が得られる。なお、水晶基板31の平面視形状としては、円形に限定されず、楕円形、長円形等の非線形形状であってもよいし、三角形、矩形等の線形形状であってもよい。ただし、本実施形態のように、水晶基板31を円形とすることで、水晶基板31の対称性が向上し、副振動(スプリアス振動)の発振を効果的に抑制することができる。
電極32は、水晶基板31の一方面(主面)に配置された第1励振電極321aおよび第1引出電極321bと、水晶基板31の一方面と反対側に位置する他方面(主面)に配置された第2励振電極322aおよび第2引出電極322bと、を有している。
このような振動素子3は、その外縁部において導電性の固定部材29を介して内部端子212に固定されている。固定部材29は、第1ベース21と振動素子3とを接合すると共に、内部端子212と第2引出電極322bとを電気的に接続し、さらには、第1ベース21と振動素子3とを熱的に接続している。一方、第1引出電極321bは、ボンディングワイヤーBW2を介して他の内部端子212と電気的に接続されている。
固定部材29としては、導電性と接合性とを兼ね備えていれば特に限定されず、例えば、金属接合材(例えば、銀ペースト、銅ペースト)、合金接合材(例えば、金錫合金、はんだなどのバンプ)、導電性接着剤(例えば、銀フィラー等の金属微粒子を分散させたポリイミド系の接着剤)等を用いることができる。
図6に示すように、振動素子3は、第1パッケージ2の平面視で、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの間に配置されている。具体的には、振動素子3の中心が、第1パッケージ2の平面視で、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの間に位置している。また、固定部材29が、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bからの離間距離がほぼ等しい位置に配置されている。そのため、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの熱を振動素子3に均等に伝えることができ、振動素子3を効率的にかつムラなく加熱することができる。
さらに、振動素子3は、少なくともその一部が第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと重なって配置されている。これにより、振動素子3と第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bとの離間距離を小さくすることができ、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bからの熱放射によって振動素子3を効率的に加熱することもできる。
[第2パッケージ]
図7に示すように、第2容器としての第2パッケージ5は、第3ヒーター6A、第4ヒーター6Bおよび回路素子7が固定されている第2ベース51と、第2ベース51との間に第3ヒーター6A、第4ヒーター6B、回路素子7、および第1パッケージ2を収容するように第2ベース51の端面51rに接合されている第2蓋部52と、第2ベース51と第2蓋部52との間に位置し、第2ベース51と第2蓋部52とを接合しているシールリング53と、を有している。
第2ベース51は、図中−Z軸方向に開口するキャビティー511を有し、図8に示すように、平面視で略正方形状をなしている。また、キャビティー511は、第2ベース51の図中−Z軸方向に開口する第1の凹部511aと、第1の凹部511aの底面に開口する第2の凹部511bと、第2の凹部511bの底面に開口する第3の凹部511cと、を有している。一方、第2蓋部52は、板状をなしており、キャビティー511の開口を塞ぐようにして第2ベース51の端面51rにシールリング53を介して接合されている。シールリング53は、枠状をなし、第2ベース51の端面51rと第2蓋部52との間に位置している。このようなシールリング53は、金属材料で構成され、シールリング53が溶融することで第2ベース51と第2蓋部52とが気密的に接合されている。このように、キャビティー511の開口が第2蓋部52で塞がれることにより第1収容空間S1が形成され、この第1収容空間S1内に第3ヒーター6A、第4ヒーター6B、回路素子7、および第1パッケージ2が収容されている。
第2パッケージ5は、気密封止されており、第1収容空間S1が減圧状態(例えば10Pa以下程度。好ましくは真空)となっている。これにより、第1収容空間S1を断熱層として機能させることができ、外部の温度変動の影響をより受け難い発振器1となる。ただし、第1収容空間S1の雰囲気は、特に限定されない。
第2ベース51の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。この場合、セラミックシート(グリーンシート)の積層体を焼成することで第2ベース51を製造することができる。また、第2蓋部52の構成材料としては、特に限定されないが、第2ベース51の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、第2ベース51の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合には、第2蓋部52の構成材料を金属材料(例えばコバール等の合金)とするのが好ましい。
また、第2ベース51は、第1の凹部511aの底面に配置された複数の内部端子512と、第2の凹部511bの底面に配置された複数の内部端子513と、第2ベース51の底面(第2パッケージ5の上面5a)に配置された複数の外部端子514と、を有している。各内部端子512は、ボンディングワイヤーBW4を介して第1パッケージ2の外部端子213または第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bと電気的に接続されている。各内部端子513は、ボンディングワイヤーBW3を介して回路素子7と電気的に接続されている。また、内部端子512,513は、第2ベース51内に配設された内部配線515を介して互いに電気的に接続されていたり、外部端子514と電気的に接続されていたりする。
[第3ヒーター、第4ヒーター]
発振器1は、図7に示すように、第2の凹部511bの底面に接着剤等を介して固定された第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bを有している。これら第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bは、回路素子7を加熱すると共に振動素子3を加熱し、回路素子7や振動素子3の温度をほぼ一定に保つ、いわゆる「恒温機能」を有する電子部品である。
このように、発振器1は、回路素子7や振動素子3を加熱する要素として、第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bを有しているため、回路素子7や振動素子3をより強力に加熱することができる。そのため、外部の温度が急峻に変化した場合であっても、より確実に、回路素子7や振動素子3の温度を一定に保つことができる(言い換えると、回路素子7や振動素子3の温度変動を低減することができる)。回路素子7や振動素子3は、温度特性(温度によって特性が変化する性質)を有しているため、これらを一定の温度に保つことで、周波数の変動を効果的に抑制することができ、優れた周波数安定度を有し、信頼性の高い発振器1となる。
図8に示すように、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bは、第2パッケージ5の平面視で、回路素子7を間に挟んで配置されている。そのため、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bによって回路素子7を両側からムラなく加熱することができ、回路素子7の温度をより精度よく一定に保つことができる。ここで、第2パッケージ5の平面視で、回路素子7と第3ヒーター6Aとの離間距離をL1とし、回路素子7と第4ヒーター6Bとの離間距離をL2としたとき、0.9≦L1/L2≦1.1の関係を満足することが好ましく、0.95≦L1/L2≦1.05の関係を満足することがより好ましい。このような関係を満足することで、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの熱をほぼ均等に回路素子7に伝えることができ、回路素子7をよりムラなく効率的に加熱することができる。
このような第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bは、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと同様に、例えば、パワートランジスターを備える発熱回路61A,61Bと、ダイオードやサーミスタから構成される温度検出回路62A,62Bと、を有しており、温度検出回路62A,62Bからの出力に基づいて発熱回路61A,61Bの温度がコントロールされ、回路素子7および振動素子3を一定温度に保つことができるようになっている。なお、発熱回路61A,61Bおよび温度検出回路62A,62Bの構成としては、特に限定されない。
図8に示すように、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの、図中−Z軸方向に位置する表面には複数の端子63A,63Bが設けられており、これら複数の端子63A,63BがそれぞれボンディングワイヤーBW4を介して内部端子512と電気的に接続されている。
第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bには、第1パッケージ2が固定されている。具体的には、第1パッケージ2は、固定部材59を介して第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの図中−Z軸方向に位置する表面に搭載されている。このように、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bに第1パッケージ2を固定することで、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの熱を第1パッケージ2を介して振動素子3に効率的に伝達することができる。そのため、振動素子3の温度を一定に保ち易くなると共に、消費電力を削減することができる。
また、第1パッケージ2は、第2ベース51との間に回路素子7を挟み込むように配置されており、第1パッケージ2と第2ベース51との間に回路素子7の少なくとも一部が位置している。これにより、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bによって加熱された第2ベース51および第1パッケージ2によっても回路素子7を加熱することができる。すなわち、四方向から(第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6BによってX軸方向の両側から、第2ベース51および第1パッケージ2によってZ軸方向の両側から)回路素子7を加熱することができる。そのため、回路素子7をより効率的にかつムラなく加熱することができる。特に、本実施形態では、第1パッケージ2と第2ベース51との間に回路素子7の全域が位置しているため、上述した効果がより顕著となる。
また、図7に示すように、第1パッケージ2は、第1ベース21を第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6B側にして配置されており、第1ベース21において第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bに固定されている。前述したように、第1ベース21の内側には、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bが接続されており、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとを併せて加熱することで、第1ベース21の加熱を効率的に行うことができ、これにより、回路素子7をより効率的に加熱することができる。さらには、第1ベース21の熱が、第1ベース21および熱伝導部45を介して振動素子3にムラなく安定して伝達されるため、振動素子3の温度をより精度よく一定に保つこともできる。
また、図8に示すように、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bは、第1パッケージ2の平面視で、第1パッケージ2の中心Oに対して互いに反対側に配置されている。また、第1パッケージ2の平面視で、第3ヒーター6Aは、第1パッケージ2の一方の長辺2aと重なって配置されており、第4ヒーター6Bは、第1パッケージ2の他方の長辺2bと重なって配置されている。また、第1パッケージ2の平面視で、振動素子3の中心と回路素子7の中心とが重なって配置されており、第3ヒーター6Aと振動素子3との離間距離と、第4ヒーター6Bと振動素子3との離間距離とがほぼ等しくなっている。第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bをこのような配置とすることで、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの熱が第1パッケージ2を介して振動素子3にほぼ均等に伝わるため、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bによって振動素子3をムラなくかつ効率的に加熱することができる。
また、第1パッケージ2の平面視で、第1パッケージ2の第1ベース21は、回路素子7の少なくとも一部と重なるように配置されている。特に、本実施形態では、第1ベース21は、回路素子7の全面と重なるように配置されている。このような配置とすることにより、第1パッケージ2の熱によって回路素子7を効率的に加熱することができる。
また、図9に示すように、回路素子7は、第2パッケージ5の平面視で、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間に配置されている。具体的には、回路素子7の中心(平面視における外形の重心)が、第1パッケージ2の平面視で、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間に位置しており、さらには、回路素子7の中心と第1ヒーター4Aとの離間距離と、回路素子7の中心と第2ヒーター4Bとの離間距離とがほぼ等しくなっている。そのため、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの熱がほぼ均等に回路素子7に伝わり、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bによって回路素子7をムラなくより効率的に加熱することができる。
また、図9に示すように、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bは、それぞれ、第2パッケージ5の平面視で、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと重ならないように配置されている。例えば、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの少なくとも一部が第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと重なっていると、重なっている部分において第1パッケージ2が過度に加熱されるおそれがあり、第1パッケージ2内に過度な温度ムラ(温度勾配)が生じるおそれがある。このような温度ムラが生じると振動素子3や回路素子7を安定して加熱することが阻害されるおそれもあり好ましくない。そのため、本実施形態のように、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとを重ならいように配置することで、振動素子3や回路素子7を安定して加熱することができる。ただし、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとは、少なくとも一部同士が重なって配置されていてもよい。このような配置により、重なって配置されていることで生じる温度ムラを熱伝導部45によって低減することができる。
また、第2パッケージ5の平面視で、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bは、X軸方向に沿って並んで配置されており、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、Y軸に沿って並んで配置されている。そのため、第2パッケージ5の平面視で、四つの発熱素子(第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、第4ヒーター6B)によって、回路素子7および振動素子3を四方から加熱することができる。これにより、回路素子7および振動素子3をより効率的にかつムラなく加熱することができる。特に、本実施形態ではX軸方向とY軸方向とが直交していると共に、四つの発熱素子(第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、第4ヒーター6B)が回路素子7の中心に対して対称的に(すなわち、回路素子7の中心からの平面視での離間距離が等しくなるように)配置されているため、上述の効果がより顕著となる。
[回路素子]
図7および図8に示すように、回路素子7は、第3の凹部511cの底面に接着剤等を介して固定されている。また、回路素子7は、第2パッケージ5の平面視で、第2パッケージ5のほぼ中央に位置している。また、回路素子7は、ボンディングワイヤーBW3を介して内部端子513と電気的に接続されている。このような回路素子7は、例えば、振動素子3を発振させる発振回路71と、温度検出回路42A,42Bの出力に基づいて発熱回路41A,41Bの作動を制御し、温度検出回路62A,62Bの出力に基づいて発熱回路61A,61Bの作動を制御する温度制御回路72と、を有している。なお、温度制御回路72は、各第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bの駆動をそれぞれ独立して制御できるようになっている。
[回路部品]
回路部品12は、第2パッケージ5の上面(第2ベース51の底面)5aに複数配置されている。複数の回路部品12は、回路素子7と共に、発振回路71や温度制御回路72を構成する回路構成部品である。このように、第2パッケージ5の外に回路部品12を配置することで、第2パッケージ5の小型化を図ることができ、第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bによってより効率的に回路素子7や振動素子3を加熱することができる。
なお、回路部品12としては特に限定されないが、例えば、抵抗素子、コンデンサー素子、インダクター素子等が挙げられる。これら回路部品12の中には温度特性を有している部品もある。そのため、回路部品12を第2パッケージ5の上面5aに配置することで、すなわち、回路部品12と第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとを第2ベース51を介して対向配置することで、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bによって回路部品12を加熱することができ、回路部品12を回路素子7とほぼ同じ温度に、かつ一定に保つことができる。そのため、周波数の変動を効果的に抑制することができ、優れた周波数安定度を有する発振器1となる。
[配線基板]
配線基板8は、公知のリジッドプリント配線基板で構成することができ、図1に示すように、例えば、硬質な基部81と、基部81に配置された配線82と、を有している。また、基部81には開口811が設けられており、この開口811内に第2パッケージ5が配置されている。
[可撓性基板]
図1に示すように、可撓性基板9は、第2パッケージ5を支持すると共に配線基板8に接続されている。可撓性基板9と第2パッケージ5とは、導電性の固定部材98を介して固定されており、可撓性基板9と配線基板8とは、導電性の固定部材99を介して固定されている。このような可撓性基板9は、公知のフレキシブルプリント配線基板で構成することができ、可撓性を有するシート状(フィルム状)の基部91と、基部91に配置された配線92と、を有している。
基部91は、シート状をなし、その中央部に設定されたパッケージ搭載領域9Aと、縁部に設定された配線基板接続領域9Bと、を有している。そして、パッケージ搭載領域9Aに第2パッケージ5が搭載されており、配線基板接続領域9Bにおいて配線基板8と接続されている。また、配線92は、パッケージ搭載領域9Aにおいて固定部材98を介して第2パッケージ5の各外部端子514と電気的に接続されており、配線基板接続領域9Bにおいて、固定部材99を介して配線82と電気的に接続されている。このような可撓性基板9は、可撓性を有しているため、例えば、第2パッケージ5や配線基板8の熱膨張と共に変形することができる。そのため、第2パッケージ5や配線基板8との接合部分にストレスがかかり難く、第2パッケージ5と可撓性基板9および配線基板8と可撓性基板9の機械的および電気的な接続の信頼性が向上する。特に、第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bによって回路素子7および振動素子3の温度制御を行う場合、電源が投入されている状態とされていない状態とで温度が大きく異なるため、第1ヒーター4A、第2ヒーター4B、第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bを備えていない発振器に比べて熱膨張による変形が大きくなるが、このような場合にも信頼性を発揮することができる。また、衝撃が加わった際に、この衝撃を可撓性基板9で吸収、緩和することができるため、回路素子7や振動素子3の破損の可能性をより低減することができる。
また、基部91のパッケージ搭載領域9Aには開口911が形成されており、この開口911内に回路部品12が配置されている。開口911を設けることで、第2パッケージ5の上面5aへの回路部品12の搭載が阻害されない。なお、開口911の形状としては、基部91の側面に開放していない閉じた形状であってもよく、可撓性基板9の側面に開放した開いた形状であってもよい。
[第3パッケージ、ピン]
図1に示すように、第3パッケージ10は、第2パッケージ5、可撓性基板9および配線基板8からなる構造体50を収容している。このような第3パッケージ10により、構造体50を保護することができる。
第3パッケージ10は、板状の第3ベース101と、第3ベース101に接合されたキャップ状の第3蓋部102と、を有し、これらで形成された第3収容空間S3に構造体50が収容されている。第3パッケージ10は、気密封止されており、第3収容空間S3が減圧状態(10Pa以下程度。好ましくは真空)となっている。これにより、第3収容空間S3を断熱層として機能させることができ、外部の温度変動の影響をより受け難い発振器1となる。ただし、第3収容空間S3の雰囲気は、これに限定されず、例えば、窒素、アルゴン等の不活性ガスが充填されて大気圧となっていてもよいし、大気開放されていてもよい。
なお、第3ベース101および第3蓋部102は、それぞれ、例えば、金属材料、樹脂材料等で構成することができる。
また、第3ベース101には複数の貫通孔が形成されており、各貫通孔には導電性のピン11が挿入されている。各ピン11は、ハーメチック端子等で構成されており、貫通孔とピン11の隙間は、封止材103によって気密的に封止されている。また、封止材103によって、ピン11が第3ベース101に固定されている。また、各ピン11は、その一方端部で配線基板8に固定されており、構造体50を第3パッケージ10から遊離した状態で第3パッケージ10に固定している。そのため、外部の熱が構造体50に伝わり難くなり、外部の温度変動の影響を受け難い発振器1となる。
また、ピン11は、配線基板8に設けられた配線82と電気的に接続されている。ピン11の一方端部と反対側に位置する他方端部は、発振器1の外部に露出しているため、この他方端部を介して、容易に、発振器1をマザーボード等の外部装置と機械的および電気的に接続することができる。
以上、説明した第1実施形態に係る発振器1によれば、第1パッケージ2を構成する第1ベース21に、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと熱伝導部45とが配置されていることから、熱伝導部45を効率的且つ確実に加熱することができ、熱伝導部45全体の温度分布のばらつきを小さくすることができる。加えて、第2パッケージ5を構成する第2ベース51に固定された第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bに第1パッケージ2が接続されることから、さらに温度をほぼ一定に保つ、いわゆる「恒温機能」をさらに高めることができる。これらにより、振動素子3や回路素子7の温度分布のばらつき(温度ムラ)を小さくすることができ、共振周波数を安定させた発振器1を提供することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図10、図11、および図12を参照して、本発明の電子部品の第2実施形態に係る発振器について詳細に説明する。図10は、本発明の電子部品の第2実施形態に係る発振器の断面図である。図11は、第2実施形態に係る発振器が有する第1パッケージの断面図である。図12は、図11に示す第1パッケージの平面図である。なお、第2実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
図10、図11、および図12に示す第2実施形態の発振器1Aは、主に、第1パッケージ2A内に配置される第1層としての熱伝導部46の構成が異なること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。以下、異なる構成である第1層としての熱伝導部46の構成を中心に説明する。
本実施形態の発振器1Aは、図10に示すように、第1パッケージ2A、第2パッケージ5、および第3パッケージ10を備えている。そして、第3パッケージ10の第3収容空間S3に第1パッケージ2Aおよび第2パッケージ5を含む構造体50Aが収容されている。ここで、前述したように第2パッケージ5、および第3パッケージ10は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
[第1パッケージ]
第1パッケージ2Aは、図11および図12に示すように、振動素子3、第1ヒーター4A、および第2ヒーター4Bが搭載されている第1ベース21と、第1ベース21との間に振動素子3および第1ヒーター4A、第2ヒーター4Bを収容するように第2収容空間S2を設けて第1ベース21に接合されている第1蓋部22と、第1ベース21と第1蓋部22との間に位置し、第1ベース21と第1蓋部22とを接合する枠状のシールリング23と、を有している。
第1ベース21は、−Z軸方向に開口するキャビティー211を有し、第1実施形態と同様な構成をなし、第1ヒーター4Aが配置される凹部211b1と第2ヒーター4Bが配置される凹部211b2とが設けられている。
一方、第1蓋部22は、板状をなしており、キャビティー211の開口を塞ぐようにして第1ベース21の−Z軸側の端面にシールリング23を介して接合されている。そして、シールリング23が溶融することで第1ベース21と第1蓋部22とが気密的に接合されている。このように、キャビティー211の開口が第1蓋部22で塞がれることにより第2収容空間S2が形成され、この第2収容空間S2に振動素子3や第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bを収容することができる。なお、気密封止された第1パッケージ2Aの第2収容空間S2は、第1実施形態と同様に、減圧状態(例えば10Pa以下程度。好ましくは真空)となっている。
[第1ヒーターおよび第2ヒーター]
発熱素子としての第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、第1実施形態と同様に、第1パッケージ2Aを構成する第1ベース21に設けられた凹部211b1および凹部211b2に、それぞれ配置されている。具体的に、第1ヒーター4Aは、第1領域としての凹部211b1に配置され、第2ヒーター4Bは、第1領域と異なる第2領域としての凹部211b2に配置されている。そして、第1ヒーター4Aは、接着剤等を介して凹部211b1の底面に固定され、第2ヒーター4Bは、接着剤等を介して凹部211b2の底面に固定されている。
[熱伝導部]
第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと振動素子3との間には、第1層としての熱伝導部46が配置されている。熱伝導部46は、熱伝導機能を備えた薄板状の部材で構成され、第1領域および第2領域よりも熱伝導率の大きな材質、例えば銅、銅合金、アルミニウムなどの金属で構成されることが好ましい。熱伝導部46は、第1ヒーター4Aと対向する位置から、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間、第2ヒーター4Bと対向する位置まで延在されている。このように、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと振動素子3との間に熱伝導部46が配置されていることから、発熱素子の設けられていない第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間も伝導された熱によって加熱される。これにより、熱伝導部46全体が加熱され、振動素子3と対向して加熱する熱伝導部46の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
なお、熱伝導部46は、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの−Z軸方向側に位置する一方面に設けられている複数の端子43A,43Bや、端子43A,43BからのボンディングワイヤーBW1を避ければ、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの一方面に接触させることができる。このように熱伝導部46を第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bに接触させることにより、より効率的に熱伝導部46を加熱することができる。
このような第1層としての熱伝導部46が配置されていることにより、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの熱が、熱伝導部46全体に伝導する。これにより、振動素子3の、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと対向する位置と、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの間と対向する位置との温度分布のばらつきを小さくすることができる。また、第1ヒーター4Aと第2ヒーター4Bとの温度に差があっても、熱伝導部45によって熱伝導が起こり温度差を緩和させることができる。このように、第2実施形態に係る発振器1Aにおいても、前述した第1実施形態に係る発振器1と同様の効果を奏することができる。
上述した第2実施形態では、平板状の熱伝導部46を用いると共に、凹部211b1および凹部211b2の二つの凹部を設け、それぞれの凹部の内に第1ヒーター4Aまたは第2ヒーター4Bを配置したが、この構成に限らない。平板状の熱伝導部46を用いる構成としては、凹部211b1および凹部211b2を設けずに、第1パッケージ2Aを構成する第1ベース21を平板状として、平板状の第1ベース21に第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bを配置する。そして第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの表面上に平板状の熱伝導部46を配置すると共に、熱伝導部46を振動素子3の支持台として用い、振動素子3を熱伝導部46上に接続する。このような構成を用いても、第2実施形態と同様な効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、図13を参照して、本発明の電子部品の第3実施形態に係る発振器について詳細に説明する。図13は、本発明の電子部品の第3実施形態に係る発振器の部分断面図である。なお、図13では、第3実施形態に係る発振器1Bを構成する構造体50Bの部分の断面を示している。なお、第3実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
図13に示す第3実施形態の発振器1Bは、主に、第1パッケージ2Bと第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとの間に、第2層としての熱伝導板48が配置されること以外は、前述した第1実施形態の発振器1と同様である。以下、異なる構成である第2層としての熱伝導板48の構成を中心に説明する。
本実施形態の発振器1Bを構成する構造体50Bは、図13に示すように、第1パッケージ2B、第2パッケージ5B、および第3パッケージ(不図示)を備えている。そして、第3パッケージの第3収容空間(不図示)に第1パッケージ2Bおよび第2パッケージ5Bを含む構造体50Bが収容されている。本形態では、第1パッケージ2Bおよび第2パッケージ5Bの構成は第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
構造体50Bは、第1パッケージ2Bと第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとの間に、第2パッケージ5Bの少なくとも一部、本形態では第2ベース51よりも熱伝導率の大きい第2層としての熱伝導板48が配置されている。熱伝導板48は、平面視で第1パッケージ2Bと概ね同じ形状をなし、第2ベース51よりも熱伝導率の大きな材質、例えば銅、銅合金、アルミニウムなどの金属で構成される。第1パッケージ2Bは、この熱伝導板48を挟み、接着剤などの固定部材59を介して第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bに固定されている。
このように、第1パッケージ2Bと第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bとの間に、第2パッケージ5Bの第2ベース51よりも熱伝導率の大きい第2層としての熱伝導板48を配置することにより、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bから発する熱を第2ベース51側よりも、熱伝導板48側の方に伝わり易くすることができる。これにより、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bから発する熱を熱伝導板48を介して振動素子3に伝え易くすることができ、さらに振動素子3の加熱の効率化と温度分布のばらつきを減少させることができる。
<第4実施形態>
次に、図14、図15、および図16を参照して、本発明の電子部品の第4実施形態に係る発振器について詳細に説明する。図14は、本発明の電子部品の第4実施形態に係る発振器の断面図である。図15は、第4実施形態に係る発振器が有する第1パッケージの断面図である。図16は、第4実施形態に係る発振器が有する第2パッケージの断面図である。なお、第4実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
図14、図15、および図16に示す第4実施形態に係る発振器1Cは、主に、第2パッケージ5C内に配置される第1パッケージ2Cの接続方向が異なること以外は、前述した第1実施形態の発振器と同様である。以下、異なる構成である第1パッケージ2Cの接続方向を中心に説明する。
本実施形態の発振器1Cは、図14に示すように、第1パッケージ2C、第2パッケージ5C、および第3パッケージ10を備えている。そして、第3パッケージ10の第3収容空間S3に第1パッケージ2Cおよび第2パッケージ5Cを含む構造体50Cが収容されている。ここで、前述したように第2パッケージ5C、および第3パッケージ10は、第1実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
[第1パッケージ]
第1パッケージ2Cは、図15に示すように、振動素子3、第1ヒーター4A、および第2ヒーター4Bが搭載されている第1ベース21Cと、第1ベース21Cとの間に振動素子3および第1ヒーター4A、第2ヒーター4Bを収容するように第2収容空間S2を設けて第1ベース21Cに接合されている第1蓋部22Cと、第1ベース21Cと第1蓋部22Cとの間に位置し、第1ベース21Cと第1蓋部22Cとを接合する枠状のシールリング23と、を有している。
第1ベース21Cは、−Z軸方向に開口するキャビティー211を有し、第1実施形態と同様な構成をなし、第1ヒーター4Aが配置される凹部211b1と第2ヒーター4Bが配置される凹部211b2とが設けられている。
一方、第1蓋部22Cは、板状をなしており、キャビティー211の開口を塞ぐようにして第1ベース21Cの−Z軸方向側の端面にシールリング23を介して接合されている。そして、シールリング23が溶融することで第1ベース21Cと第1蓋部22Cとが気密的に接合されている。このように、キャビティー211の開口が第1蓋部22Cで塞がれることにより第2収容空間S2が形成され、この第2収容空間S2に振動素子3や第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bを収容することができる。なお、気密封止された第1パッケージ2Cの第2収容空間S2は、第1実施形態と同様に、減圧状態(例えば10Pa以下程度。好ましくは真空)となっている。
[第1ヒーターおよび第2ヒーター]
発熱素子としての第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bは、第1実施形態と同様に、第1パッケージ2Cを構成する第1ベース21Cに設けられた凹部211b1および凹部211b2のそれぞれに配置されている。具体的に、第1ヒーター4Aは、第1領域としての凹部211b1に配置され、第2ヒーター4Bは、第1領域と異なる第2領域としての凹部211b2に配置されている。
[熱伝導部]
第1実施形態と同様に、凹部211b1の底面211cと第1ヒーター4Aとの間、および凹部211b2の底面211dと第2ヒーター4Bとの間には、熱伝導機能を備えた第1層としての熱伝導部47に含まれる第1底板部47aと第2底板部47eがそれぞれ配置されている。換言すれば、第1層としての熱伝導部47は、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと、容器としての第1パッケージ2Cを構成する第1ベース21Cとの間に少なくとも配置されている。そして、第1ヒーター4Aは、接着剤等を介して第1底板部47aに固定され、第2ヒーター4Bは、接着剤等を介して第2底板部47eに固定されている。このように、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと第1ベース21Cとの間に熱伝導部47が配置されていることから、熱伝導部47を効率的且つ確実に加熱することができ、熱伝導部47全体の温度分布のばらつきを小さくすることができる。
熱伝導部47は、第1実施形態と同様に、凹部211b1の底面211cに沿った第1底板部47aと、凹部211b2側に位置する凹部211b1の壁面に沿ってZ軸方向に第1底板部47aから屈曲された第1壁部47bと、凹部211b2の底面211dに沿った第2底板部47eと、凹部211b1側に位置する凹部211b2の壁面に沿ってZ軸方向に第2底板部47eから屈曲された第2壁部47dと、第1壁部47bと第2壁部47dとを接続し、第1部分211aの底面211fに沿って延在する頂板部47cと、を含んでいる。なお、熱伝導部47は、一体構造で構成され、第1領域および第2領域よりも熱伝導率の大きな材質、例えば銅、銅合金、アルミニウムなどの金属で構成されることが好ましい。
[第2パッケージ]
図16に示すように、本実施形態の発振器1Cにおいて、第2パッケージ5Cは、第1蓋部22Cを第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6B側にして配置されており、第1蓋部22Cにおいて第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bに固定されている。すなわち、本実施形態の発振器1Cでは、前述した第1実施形態の構成と比べて、第1パッケージ2CがZ軸方向に上下反転して配置されている。前述したように、第1蓋部22Cは、コバール等の合金で構成することができ、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの配置される第1領域および第2領域を含む第1ベース21Cよりも熱伝導率を大きくすることができる。そのため、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bの熱をより効率的に第1パッケージ2Cに伝達することができる。このように、第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bを用いて熱伝導率の大きな第1蓋部22Cを直接加熱することで、回路素子7をより効率的に加熱することができる。さらには、第1蓋部22Cの熱が第1ベース21を介して振動素子3にムラなく安定して伝達されるため、振動素子3の温度をより精度よく一定に保つこともできる。
第2ベース51は、第1の凹部511aの底面に配置された複数の内部端子512と、第2の凹部511bの底面に配置された複数の内部端子513と、第2ベース51の底面(第2パッケージ5Cの上面5a)に配置された複数の外部端子514と、を有している。各内部端子512は、ボンディングワイヤーBW4を介して第1パッケージ2Cの外部端子213または第3ヒーター6Aおよび第4ヒーター6Bと電気的に接続され、各内部端子513は、ボンディングワイヤーBW3を介して回路素子7と電気的に接続されている。また、内部端子512,513は、第2ベース51内に配設された内部配線515を介して互いに電気的に接続されていたり、外部端子514と電気的に接続されていたりする。
このような第4実施形態に係る発振器1Cによれば、第1領域および第2領域よりも熱伝導率が大きい第3ヒーター6Aが第1蓋部22Cに配置され、第1蓋部22Cを介して容器としての第1パッケージ2Cと接続されていることにより、さらに振動素子3の温度分布のばらつきを減少させることができる。なお、第4実施形態では、第3ヒーター6Aに加えて第4ヒーター6Bも第1蓋部22Cに配置され、第1蓋部22Cを介して容器としての第1パッケージ2Cと接続されていることにより、さらに振動素子3の加熱効率を高めると共に温度分布のばらつきを減少させることができる。
<第5実施形態>
次に、図17を参照して、本発明の電子部品の第5実施形態に係る発振器について詳細に説明する。図15は、本発明の電子部品の第5実施形態に係る発振器の断面図である。なお、第5実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
図17に示す第5実施形態の発振器1Dは、主に、構造体50Dの構成が前述した第1実施形態の発振器1の構造体50と異なる。構造体50Dの構成以外は、前述した第1実施形態の発振器1と同様であり、以下、異なる構成である構造体50Dの構成を中心に説明する。
第5実施形態に係る発振器1Dは、図17に示すように、容器としての第1パッケージ2と、第1パッケージ2に収容されている振動素子3と、発熱素子としての第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと、配線基板8と、第1パッケージ2を支持すると共に配線基板8に接続されている可撓性基板9Dと、を備えている。さらに、発振器1Dは、可撓性基板9Dの第1パッケージ2との接続側と反対側の面に接続された回路素子7および回路部品12を備えている。なお、第1パッケージ2、第1パッケージ2が接続された可撓性基板9D、および可撓性基板9Dが接続された配線基板8を含む構成によって構造体50Dが構成される。
構造体50D(配線基板8、可撓性基板9D、および第1パッケージ2)は、第3パッケージ10を貫通して設けられている複数のピン11に電気的に接続、固定されている配線基板8を介して第3パッケージ10の第3収容空間S3に収容されている。なお、本第5実施形態では、第1パッケージ2、第3パッケージ10、および配線基板8の構成は第1実施形態と同様であるので詳細な説明を省略する。
可撓性基板9Dは、第1パッケージ2を支持すると共に配線基板8に接続されている。可撓性基板9Dと第1パッケージ2とは、導電性の固定部材98を介して固定されており、可撓性基板9Dと配線基板8とは、導電性の固定部材99を介して固定されている。このような可撓性基板9Dは、公知のフレキシブルプリント配線基板で構成することができ、可撓性を有するシート状(フィルム状)の基部91と、基部91に配置された配線92,97と、を有している。
基部91は、シート状をなし、その中央部に設定されたパッケージ搭載領域9Aと、縁部に設定された配線基板接続領域9Bと、を有している。そして、パッケージ搭載領域9Aに第1パッケージ2が接続されており、配線基板接続領域9Bにおいて配線基板8と接続されている。また、配線92は、パッケージ搭載領域9Aにおいて固定部材98を介して第1パッケージ2の各外部端子(不図示)と電気的に接続されており、配線基板接続領域9Bにおいて、固定部材99を介して配線82と電気的に接続されている。また、配線97は、ボンディングワイヤーBW4を介して第1パッケージ2の外部端子213(図2参照)と電気的に接続されている。
このような可撓性基板9Dは、可撓性を有しているため、例えば、第1パッケージ2や配線基板8の熱膨張と共に変形することができる。そのため、第1パッケージ2や配線基板8との接合部分にストレスがかかり難く、第1パッケージ2と可撓性基板9Dおよび配線基板8と可撓性基板9Dの機械的および電気的な接続の信頼性が向上する。特に、第1ヒーター4A、および第2ヒーター4Bによって回路素子7および振動素子3の温度制御を行う場合、電源が投入されている状態とされていない状態とで温度が大きく異なるため、第1ヒーター4A、および第2ヒーター4Bを備えていない発振器に比べて熱膨張による変形が大きくなるが、このような場合にも信頼性を発揮することができる。また、衝撃が加わった際に、この衝撃を可撓性基板9Dで吸収、緩和することができるため、回路素子7や振動素子3の破損の可能性をより低減することができる。
回路素子7は、発振素子(振動素子3)を振動させる発振回路の少なくとも一部を含み、第1パッケージ2の平面視で、第1パッケージ2に設けられている第1層としての熱伝導部45と対向する位置に配置されている。このように、回路素子7を配置することにより、回路素子7と熱伝導部45(第1ヒーター4A、および第2ヒーター4B)との間の距離を短縮し、且つ回路素子7の平面全体が熱伝導部45(第1ヒーター4A、および第2ヒーター4B)に重なることから、第1ヒーター4A、および第2ヒーター4Bによる回路素子7を効率的に、且つムラなく加熱することができる。
このような第5実施形態に係る発振器1Dによれば、第1パッケージ2を構成する第1ベース21に、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bと熱伝導部45とが配置されていることから、熱伝導部45を効率的、且つ確実に加熱することができ、熱伝導部45全体の温度をほぼ一定に保つ、いわゆる「恒温機能」をさらに高めることができる。これにより、振動素子3や回路素子7の温度分布のばらつき(温度ムラ)を小さくすることができ、共振周波数を安定させた発振器1Dを提供することが可能となる。
なお、上述した実施形態では、第1パッケージ2,2A,2B,2Cにおいて、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの第1ベース21,21C側、もしくは振動素子3側のいずれかに、熱伝導部45,46,47を配置する構成を例示したが、これに限らない。熱伝導部45,46,47は、第1ヒーター4Aおよび第2ヒーター4Bの第1ベース21,21C側、および振動素子3側の両側に配置することができる。
[電子機器]
次に、本発明の発振器1,1A,1B,1C,1Dを備える電子機器について、図18に示すデジタルスチールカメラを例示して説明する。図18は、本発明の電子機器としてのデジタルスチールカメラを示す斜視図である。なお、以下の説明では、発振器1を用いた例を示して説明する。
図18に示すように、デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送および格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、発振器1が内蔵されている。
このような電子機器としてのデジタルスチールカメラ1300は、発振器1を有しているため、前述した発振器1の効果を奏することができ、優れた信頼性、特には優れた温度特性を発揮することができる。
なお、本発明の電子機器は、図18のデジタルスチールカメラ1300の他にも、例えば、パーソナルコンピューター、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等の電子機器に適用することができる。なお、前述した発振器1,1A,1B,1C,1Dを用いれば、恒温状態が保たれるため通信基地局などの温度環境の厳しい条件下で使用される電子機器に好適である。
また、本発明の発振器1,1A,1B,1C,1Dは、移動体にも適用することができる。なお、以下の説明では、発振器1を用いた例を示して説明する。以下では、移動体の一例としての自動車に本発明の発振器1が適用された場合を例示して説明する。
自動車には、発振器1が内蔵されて車体の姿勢やエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)が搭載されている。なお、発振器1は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用することができる。
さらに、発振器1が内蔵された姿勢制御は、他の移動体として例示することができる二足歩行ロボットなどのロボット装置やラジコンヘリコプターなどで利用することができる。
このような移動体は、恒温状態が保たれる発振器1を用いているため、使用温度環境の厳しい条件下で使用されても、高い信頼性を有することができる。
なお、上述した実施形態では、発振素子として水晶の振動素子3を用いた構成について説明したが、発振素子としては、水晶の振動素子3に限定されず、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li247)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、リン酸ガリウム(GaPO4)、ガリウム砒素(GaAs)、酸化亜鉛(ZnO、Zn23)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbPO3)、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO3)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti312)、チタン酸ビスマスナトリウム(Na0.5Bi0.5TiO3)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta25)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いた圧電振動素子を用いることができる。また、シリコン基板に圧電素子を配置してなる振動素子を用いることもできる。また、水晶の振動素子としては、SCカットの振動素子に限定されず、例えば、ATカット、BTカット、Zカット、LTカット等の振動素子を用いてもよい。
また、上述した実施形態では、第2パッケージ5,5B,5Cに第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bが配置されている構成について説明したが、第3ヒーター6A、および第4ヒーター6Bのうちの少なくとも一方を省略してもよいし、さらに別のヒーターが配置されていてもよい。
上述した実施形態は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態、応用例、および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1,1A,1B,1C,1D…発振器、2,2A,2B,2C…第1パッケージ、21,21C…第1ベース、211…キャビティー、211a…第1部分、211b1…凹部(一方の凹部)、211b2…凹部(他方の凹部)、212…内部端子、213…外部端子、22,22C…第1蓋部、23…シールリング、29…固定部材、3…振動素子、31…水晶基板、32…電極、321a…第1励振電極、321b…第1引出電極、322a…第2励振電極、322b…第2引出電極、4A…第1ヒーター、4B…第2ヒーター、41A,41B…発熱回路、42A,42B…温度検出回路、43A、43B…端子、45,46,47…熱伝導部、48…熱伝導板、5,5B,5C…第2パッケージ、5a…上面、50…構造体、51…第2ベース、511…キャビティー、511a…第1の凹部、511b…第2の凹部、511c…第3の凹部、512,513…内部端子、514…外部端子、515…内部配線、52…第2蓋部、53…シールリング、59…固定部材、6A…第3ヒーター、6B…第4ヒーター、61A,61B…発熱回路、62A,62B…温度検出回路、63A,63B…端子、7…回路素子、71…発振回路、72…温度制御回路、8…配線基板、81…基部、811…開口、82…配線、9,9D…可撓性基板、9A…パッケージ搭載領域、9B…配線基板接続領域、91…基部、911…開口、92…配線、98,99…固定部材、10…第3パッケージ、101…第3ベース、102…第3蓋部、103…封止材、11…ピン、12…回路部品、1300…デジタルスチールカメラ、BW1,BW2,BW3,BW4…ボンディングワイヤー、O…中心、S1…第1収容空間、S2…第2収容空間、S3…第3収容空間。

Claims (9)

  1. 容器と、
    前記容器の第1領域に配置された第1ヒーターと、
    前記容器の前記第1領域とは異なる第2領域に配置された第2ヒーターと、
    前記第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に前記第1領域および前記第2領域の間に配置された振動素子と、
    前記振動素子と前記容器との間に配置され、且つ、前記垂直な方向から見た場合に、前記第1ヒーター、前記第2ヒーター、および前記振動素子と少なくとも一部が重なる層と、を含み、
    前記層は、前記第1領域および前記第2領域よりも熱伝導率が大きい、
    ことを特徴とする発振器。
  2. 前記容器には、凹部が設けられ、
    前記第1ヒーターは、前記垂直な方向から見た場合に、前記振動素子の少なくとも一部と重なるように前記凹部に配置されている、
    請求項1に記載の発振器。
  3. 前記容器には、凹部が設けられ、
    前記第2ヒーターは、前記垂直な方向から見た場合に、前記振動素子の少なくとも一部と重なるように前記凹部に配置されている、
    請求項1に記載の発振器。
  4. 前記層は、前記第1ヒーターと前記容器との間、および前記第2ヒーターと前記容器との間に配置されている、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の発振器。
  5. 前記層は、前記第1ヒーターと前記振動素子との間、および前記第2ヒーターと前記振動素子との間に配置されている、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の発振器。
  6. 前記容器を収容する第2容器と、
    前記第2容器に配置され、前記容器と接続された第3ヒーターと、を含む、
    請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の発振器。
  7. 前記容器は、前記第1領域および前記第2領域よりも熱伝導率が大きい第1蓋部、を含み、
    前記第3ヒーターは、前記第1蓋部に接続されている、
    請求項6に記載の発振器。
  8. 前記第2容器の少なくとも一部よりも熱伝導率が大きい第2層と、を含み、
    前記第3ヒーターは、前記第2層を介して前記容器と接続されている、
    請求項6に記載の発振器。
  9. 容器と、
    前記容器の第1領域に配置された第1ヒーターと、
    前記容器の前記第1領域とは異なる第2領域に配置された第2ヒーターと、
    前記第1ヒーターが配置される面に垂直な方向から見た場合に前記第1領域および前記第2領域の間に配置された振動素子と、
    前記振動素子と前記容器との間に配置され、且つ、前記垂直な方向から見た場合に、前記第1ヒーター、前記第2ヒーター、および前記振動素子と少なくとも一部が重なる層と、を含み、
    前記層の熱伝導率が、前記第1領域および前記第2領域よりも大きい発振器を、
    備えていることを特徴とする電子機器。
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