JP6421437B2 - 電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents

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Description

本発明は、電子デバイス、この電子デバイスを備えている電子機器および移動体に関するものである。
水晶等の圧電材料を用いた電子デバイスは、発振器、振動子、共振器、フィルターといった電子部品として多くの分野で用いられている。
このうち、発振器は、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として、電子機器類に多用されている。発振器は、収容空間を有する容器内に、振動片の振動領域の両主面に設けられた励振電極を有する振動片と、振動片を励振し安定な基準周波数を発生する電子部品と、が搭載され、気密封止されている。振動片は、容器の構成材料との線膨張係数の違いによる歪の影響を回避するために、その一端側のみを固定する片持ち構造で搭載されている。そのため、発振器に落下などによる衝撃が加わった場合、振動片の自由端部が大きく変位し、容器の一部に接触することで破損してしまう可能性があるという問題があった。
特許文献1では、振動片である水晶振動素子が配置された容器において、水晶振動素子に衝撃が加わった場合の支えになる水晶振動素子の自由端部側に配置された枕部が、水晶振動素子の固定端部側に向かって順次広がる構成が開示されている。
また、特許文献2では、振動片である圧電振動素子が配置された容器において、圧電振動素子に衝撃が加わった場合の支えになる枕台(枕部)を、圧電振動素子の自由端部側と、圧電振動素子の自由端部と固定端部とを結ぶ方向と交差する方向と、に配置した構成が開示されている。
特開2004−266595号公報 特開2013−239790号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2における構成では、枕部の内辺を振動片の外周よりも内側に配置することで振動片の耐衝撃性を向上させることができるが、枕部の内辺と振動片の励振電極との位置関係によっては、枕部と励振電極とが接触し、励振電極を傷付ける可能性があり、発振器の基準周波数の変化や経年変化特性の劣化を生じるという虞がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る電子デバイスは、底板と前記底板に配置されている第1突出部および第2突出部とを備えている容器と、第1面、第2面、および前記第1面と前記第2面とを接続する側面とを備え、前記側面は、向かい合って配置されている第1側面および第2側面と向かい合って配置され前記第1側面および前記第2側面と交差する方向に延在している第3側面および第4側面とを備え、少なくとも前記第1面に配置されている電極膜と前記容器に接続部材を介して載置される前記第1面上の前記第3側面側の端部および前記容器に接続されない前記第1面上の前記第4側面側の端部とを備えている振動片と、を有し、前記振動片は、前記第1突出部および前記第2突出部と前記第1面とが間隙を有して向かい合うように、前記容器と接続部材を介して前記第3側面側の端部が載置されており、前記第1突出部および前記第2突出部は、平面視で、前記第4側面側の前記第1面と一部が重なるとともに、前記第1側面および前記第2側面と交わる方向に並んで配置されており、平面視で、前記振動片の前記第1側面の端部と前記第2側面の端部との間隔をL1、前記第1突出部の前記第2突出部側の端部と前記第2突出部の前記第1突出部側の端部との間隔をL2、前記電極膜の前記第1側面側の端部と前記第2側面側の端部との間隔をL3、として、L1>L2>L3、の関係を満たしていることを特徴とする。
本適用例によれば、L1>L2の関係とすることで、第1突出部および第2突出部が振動片の自由端部側で、且つ2箇所で、振動片と一部が重なるように配置されているため、振動片に衝撃が加わることで変位する振動片の自由端部を重なっている2箇所で支えることができる。そのため、衝撃により振動片の自由端部が大きく変位することで生じる振動片の破損をより低減することができる。また、L2>L3の関係とすることで、第1突出部および第2突出部が励振電極を構成する電極膜と重なっていないため、第1突出部および第2突出部と励振電極とが接触して、励振電極を傷付ける可能性を低減することができる。そのため、基準周波数の変化や経年変化特性の劣化を低減することができる。よって、耐衝撃性に優れ、安定な発振特性を有する電子デバイスを得ることができるという効果がある。
[適用例2]上記適用例に記載の電子デバイスにおいて、前記容器は、平面視で、前記第1側面に沿った方向に配置されている第1側壁部と、前記第2側面に沿った方向に配置されている第2側壁部と、前記第4側面に沿った方向に配置されている第3側壁部と、を備え、前記第1突出部は、前記第1側壁部と前記第3側壁部とが接続されている領域から前記第3側面方向に突出しており、前記第2突出部は、前記第2側壁部と前記第3側壁部とが接続されている領域から前記第3側面方向に突出していることを特徴とする。
本適用例によれば、第1突出部および第2突出部が、容器の第3側壁部から振動片の第3側面方向に向かって配置されているので、振動片と重なる部分を振動片の自由端部と固定端部とを結ぶ方向に沿って長くすることができる。そのため、振動片に衝撃が加わった時に、変位の大きい振動片の自由端部側をより長い範囲で支えることができるので、衝撃により振動片の自由端部が大きく変位することで生じる振動片が破損する可能性をより低減することができる。
[適用例3]上記適用例に記載の電子デバイスにおいて、前記底板に配置されている他の突出部を有し、前記他の突出部は、平面視で、前記第4側面側と一部が重なっているとともに前記電極膜と重なっていないことを特徴とする。
本適用例によれば、第1突出部および第2突出部に加え、別の突出部である第3突出部が、第3側壁部から第3側面方向に向かって配置されているので、振動片の自由端部を3個所で支えることができ、衝撃により振動片の自由端部が大きく変位することで生じる振動片が破損する可能性をより低減することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の電子デバイスにおいて、前記振動片は、少なくとも前記第1面に前記第1面の法線方向に第1の厚さを持つ第1領域と、前記第1領域の外周に前記第1面の法線方向に前記第1領域よりも薄い第2の厚さを有する第2領域と、を有し、前記第1領域の前記第1側面側の端部と前記第2側面側の端部との間隔をL4、前記第4側面の端部と前記第1領域の前記第4側面側の端部との間隔をW1、前記第4側面の端部と前記第1突出部の前記第3側面側の端部との間隔と、前記第4側面の端部と前記第2突出部の前記第3側面側の端部との間隔のうち、長い方の間隔をW2、として、L2>L4、W1>W2、の関係を満たしていることを特徴とする。
本適用例によれば、振動片の中央部が厚い第1領域を有するメサ型構造の振動片であっても、L2>L4およびW1>W2の関係とすることで、第1突出部および第2突出部と振動片の第1領域とが接触することによって、振動片の第1領域が破損する可能性を低減することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の電子デバイスにおいて、前記容器に電子部品が配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、振動片と共に電子部品を搭載することで、耐衝撃特性に優れ、安定な発振特性を有する電子デバイスが得られる。
[適用例6]本適用例に係る電子機器は、適用例1乃至5のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、本発明の電子デバイスを備えていることにより、耐衝撃特性に優れ信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例7]本適用例に係る移動体は、適用例1乃至5のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、本発明の電子デバイスを備えていることにより、耐衝撃特性に優れ信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の第1実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図。 図1中のA−A線の断面図。 本発明の第2実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図。 図3中のB−B線の断面図。 本発明の第3実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図。 図5中のC−C線の断面図。 本発明の実施形態の変形例1に係る発振器の構造を示す概略平面図。 図7中のD−D線の断面図。 本発明の実施形態の変形例2に係る発振器の構造を示す概略平面図。 図9中のE−E線の断面図。 本発明の実施形態の変形例3に係る振動子の構造を示す概略平面図。 図11中のF−F線の断面図。 本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用したモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図。 本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用したディジタルカメラの構成を示す斜視図。 本発明の電子デバイスを備える移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際の構成要素とは適宜に異ならせて記載する場合がある。
[電子デバイス]
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの一例として、振動片30を備えた発振器1を挙げ、図1および図2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図2は、図1中のA−A線の断面図である。なお、図1を含め、以下の概略平面図では、説明の便宜上、蓋部材16の図示を省略している。また、図1を含め、以下の各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」と言う。更に、説明の便宜上、Y軸方向から見たときを「平面視」と言い、平面視において、Y軸方向の面を主面とし、+Y軸方向の面を上面、−Y軸方向の面を下面として説明する。
(発振器)
発振器1は、図1および図2に示すように、容器10と、容器10のキャビティー50に収容されている振動片30および電子部品としてのICチップ60と、を含み構成されている。なお、振動片30およびICチップ60を収容するキャビティー50は、窒素、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気または略真空の減圧雰囲気に気密封止されている。
(容器)
容器10は、底板12となる第1基板20と、側壁14となる中央部が除去された枠状の第2基板22および第3基板24と、を積層して形成されている。第1基板20(底板12)の下面には、複数の外部端子28が形成され、第3基板24の上面には、枠状の封止部材26が形成されている。また、底板12、側壁14で囲まれた領域、および封止部材26により接合された蓋部材16によって、振動片30およびICチップ60を収容する収容空間であるキャビティー50が構成されている。
第1基板20(底板12)の上面であるキャビティー50側には、ICチップ60と電気的接続を図るための接続端子54が複数形成され、第2基板22の第3基板24と重なっていない領域の上面には、振動片30を載置し、且つ電気的接続を図るための接続端子52が複数形成されている。なお、接続端子52,54の少なくとも1つと第1基板20(底板12)の下面に設けられた外部端子28とは、図示しない貫通電極や層間配線を介して、電気的に接続されている。
容器10には、第1基板20(底板12)の上面で側壁14によって囲まれた領域に、第1突出部18aおよび第2突出部18bが設けられている。なお、第1突出部18aおよび第2突出部18bは、側壁14を構成する第2基板22と一体化して形成されており、第1基板20(底板12)の上面に配置されている。
(振動片)
振動片30は、平面視形状が矩形の板状で、水晶などの圧電材料で構成さている基板32と、基板32の主面の表裏となる第1面32aと第2面32bとに配置されている励振電極40、パッド電極44、および励振電極40とパッド電極44とを電気的に接続するリード電極42などの電極膜と、を有している。なお、パッド電極44は、基板32の長手方向(X軸方向)の端部の両端で、基板32の第1面32aと第2面32bとにそれぞれ2つ形成されており、平面視で、重なるように配置されている。重なっているパッド電極44同士は、基板32の側面を介して電極膜により電気的に接続されている。振動片30は、容器10に設けられた接続端子52を介して励振電極40に所定の交流電圧を印加されることによって所定の共振周波数で振動する。
本実施形態において、基板32は、主として厚み滑り振動をする水晶素板を一例として説明する。基板32は、ATカットと呼ばれるカット角で切り出された水晶素板を用いている。なお、ATカットとは、水晶の結晶軸であるX軸とZ軸とを含む平面(Y面)をX軸回りにZ軸から反時計方向に約35度15分程度回転させて得られる主面(X軸とZ’軸とを含む主面)を有するように切り出されていることをいう。また、基板32は、その長手方向が水晶の結晶軸であるX軸と一致している。
振動片30は、基板32の第1面32aと第2面32bとを接続する側面として、向かい合って配置されている第1側面34aおよび第2側面34bと、第1側面34aおよび第2側面34bと交差する方向に延在している第3側面34cおよび第4側面34dを有している。振動片30は、第1面32a上の第3側面34c側の端部に設けられているパッド電極44と、容器10の第2基板22の第3基板24と重なっていない領域の上面に形成されている接続端子52とを位置合わせし、導電性接着剤などの接続部材62を介して、容器10の内部に載置され、且つ電気的に接続されている。なお、第3側面34cと向かい合う第4側面34d側の第1面32a上の端部は、容器10に載置されていない。よって、振動片30は、第1面32a上の第3側面34c側の端部を固定端部とし、第1面32a上の第4側面34d側の端部を自由端部とする片持ち構造で、容器10の内部に載置されている。
(ICチップ)
電子部品としてのICチップ60は、振動片30を振動させるための発振回路を有している。そのため、ICチップ60によって振動片30の振動を制御することにより、振動片30から所定の共振周波数の信号を取り出すことができる。
ICチップ60は、第1基板20(底板12)の上面で、側壁14を構成する第2基板22よって囲まれた領域に、接着剤などの接続部材64を介して載置され、第1基板20(底板12)の上面に形成されている接続端子54とボンディングワイヤー66等を介して、電気的に接続されている。なお、ICチップ60と接続端子54との電気的な接続は、ボンディングワイヤー66以外にも、例えば、金(Au)、はんだ等の金属バンプを介して行われていてもよい。
次に、容器10の内部に配置されている第1突出部18aおよび第2突出部18bと振動片30との位置関係について、説明する。
第1突出部18aおよび第2突出部18bは、振動片30の第4側面34d側の側壁14(第3側壁部36c)から側壁14で囲まれた領域に向かって突出し、第1基板20(底板12)の上面に配置されている。第1突出部18aは、平面視で、振動片30の第1側面34a側で第1側壁部36aに沿って配置され、第2突出部18bは、平面視で、振動片30の第2側面34b側で第2側壁部36bに沿って配置されている。また、第1突出部18aおよび第2突出部18bと振動片30の第1面32aとが間隙を有し向かい合うように配置されている。更に、第1突出部18aおよび第2突出部18bは、平面視で、振動片30の第4側面34d側の第1面32aと一部が重なっているとともに振動片30の第1面32a上の励振電極40である電極膜と重なっていない位置で、且つ第1側面34aおよび第2側面34bと交わる方向に並んで配置されている。
このような構成とすることで、第1突出部18aおよび第2突出部18bが振動片30の自由端部側で、且つ2箇所で、振動片30と一部が重なるように配置されているため、振動片30に衝撃が加わることで変位する振動片30の自由端部を重なっている2箇所で支えることができる。そのため、衝撃により振動片30の自由端部が大きく変位することで生じる振動片30の破損する可能性をより低減することができる。
また、第1突出部18aおよび第2突出部18bが励振電極40を構成する電極膜と重なっていないため、第1突出部18aおよび第2突出部18bと励振電極40とが接触して、励振電極40を傷付ける可能性が低減できる。そのため、基準周波数の変化や経年変化特性の劣化を低減することができる。よって、耐衝撃性に優れ、安定な発振特性を有する発振器1を得ることができる。
以上、上記説明では、ATカットの水晶素板を例に説明しているが、このカット角は特に限定されるものではなく、ZカットやBTカット等であってもよい。また、基板32の形状は、特に限定されず、固定端部と自由端部を有し片持ち構造で搭載されるものであれば、二脚音叉、H型音叉、三脚音叉、くし歯型、直交型、角柱型等の形状であってもよい。なお、振動片30としては、ATカット、Zカット、BTカット以外にも、基板材料として水晶を用いた水晶振動片、例えば、SCカットの水晶振動片でもよいし、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子片や、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動片や、その他の基板材料を用いた振動片であってもよい。また、振動片30や、SAW共振子片や、MEMS振動片の基板材料としては、水晶の他、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いてもよい。振動片30や、SAW共振子片や、MEMS振動片の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
次に、容器10を構成する各部品の構成材料について説明する。
容器10を形成するための、底板12となる第1基板20や側壁14となる中央部が除去された枠状の第2基板22および第3基板24などの構成材料としては、絶縁性を有していれば特に限定されず、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物系セラミックス、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物系セラミックス、炭化珪素等の炭化物系セラミックス等の各種セラミックスや、ガラスや、樹脂等を用いることができる。
外部端子28や接続端子52,54の構成材料としては、特に限定されず、例えば、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、およびそれらを組み合わせた合金等の金属材料を用いることができる。
蓋部材16は、ガラス、セラミックス、および金属平板を加工したものであって、主に平板状をなしている。また、蓋部材16の構成材料としては、特に限定されないが、容器10の構成材料と線膨張係数が近似する無機材料や金属材料を用いることが好ましい。従って、例えば、容器10をセラミックス基板とした場合には、蓋部材16の構成材料としてはコバール等のFe−Ni−Co系合金、42アロイ等のFe−Ni系合金等の合金を用いることが好ましい。
振動片30の基板32に形成されている励振電極40、リード電極42、およびパッド電極44などの電極膜は、下地層と上層の2層で構成されている。
下地層の構成材料には、基板32に対して密着性を有する材料が挙げられ、具体的には、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、タングステン(W)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等やこれらの金属元素の1種又は2種以上の混合物又は合金が用いられる。
一方、上層の構成材料には、電気伝導性が特に高い材料が挙げられ、具体的には、金(Au)、白金(Pt)、および銀(Ag)のような貴金属元素やこれらの貴金属元素の1種又は2種以上を含む混合物又は合金が用いられる。
次に、振動片30や励振電極40との位置関係についても、平面視で、振動片30の第1側面34aの端部と第2側面34bの端部とのZ軸方向の間隔をL1、第1突出部18aの第2突出部18bと対向する側の端部と第2突出部18bの第1突出部18aと対向する側の端部とのZ軸方向の間隔をL2、電極膜である振動片30の第1面32a上に形成されている励振電極40の第1側面34a側の端部と第2側面34b側の端部とのZ軸方向の間隔をL3、として、L1>L2>L3、の関係を満たしている。
各寸法の関係において、L1>L2とすることで、振動片30に衝撃が加わった時に、第1突出部18aおよび第2突出部18bが振動片30の自由端部を支えることができるため、衝撃により振動片30の自由端部が大きく変位することで生じる振動片30の破損する可能性を低減することができる。また、L2>L3とすることで、振動片30に衝撃が加わった時に、第1突出部18aおよび第2突出部18bが励振電極40を構成する電極膜とが接触して、励振電極40を傷付ける可能性が低減できるので、基準周波数の変化や経年変化特性の劣化を低減することができる。また、上記のように振動片30、励振電極40、第1突出部18a、および第2突出部18bが配置されているため、例えば、振動片30の直列等価抵抗を低減させるために励振電極40を第4側面34dの方向に延在させても、励振電極40は第1突出部18aおよび第2突出部18bと接触する可能性が低減できる。このため、振動片30に衝撃が加わった時に、第1突出部18aおよび第2突出部18bが励振電極40を構成する電極膜と接触して、励振電極40を傷付ける可能性が低減できるので、基準周波数の変化や経年変化特性の劣化を低減することができる。
次に、側壁14で囲まれた領域に配置された第1突出部18aおよび第2突出部18bの位置を詳細に述べると、第1突出部18aは、側壁14の第1側壁部36aと第3側壁部36cとが接続されている領域から振動片30の第3側面34c方向に向かって配置されており、第2突出部18bは、側壁14の第2側壁部36bと第3側壁部36cとが接続されている領域から振動片30の第3側面34c方向に向かって配置されている。
このような配置とすることで、第1突出部18aおよび第2突出部18bが、容器10の第3側壁部36cから振動片30の第3側面34c方向に向かって配置されているので、振動片30と重なる部分を振動片30の自由端部と固定端部とを結ぶ方向に沿って長くすることができる。そのため、振動片30に衝撃が加わった時に、変位の大きい振動片30の自由端部側をより長い範囲で支えることができるので、衝撃により振動片30の自由端部が大きく変位することで生じる振動片30の破損する可能性をより低減することができる。また、第1突出部18aは、側壁14の第1側壁部36aと第3側壁部36cとが接続されている領域に配置されており、第2突出部18bは、側壁14の第2側壁部36bと第3側壁部36cとが接続されている領域に配置されているため、容器10の側壁14の、第1側壁部36aと第3側壁部36cとの接続部および第2側壁部36bと第3側壁部36cとの接続部において、容器10の外周からの距離が大きく取れるため、容器10の強度を大きくする効果も得られる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る電子デバイスとしての発振器1aについて、図3と図4を参照して説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図4は、図3中のB−B線の断面図である。
第2実施形態に係る発振器1aは、第1実施形態で説明した発振器1とは、第1突出部18aと第2突出部18bとの間に、他の突出部である第3突出部19が配置されている点が異なる。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1aについて説明する。
発振器1aは、図3と図4に示すように、容器10aの第1基板20(底板12)の上面で、第1突出部18aと第2突出部18bとの間に、他の突出部である第3突出部19が配置されている。第3突出部19は、第2基板22aと一体化しており、側壁14aの第3側壁部36caから振動片30の第3側面34c方向に向かって配置されている。また、第3突出部19は、第3突出部19と振動片30の第1面32aとが間隙を有し向かい合うように配置され、平面視で、振動片30と一部が重なっているとともに振動片30の第1面32a上の励振電極40である電極膜と重なっていない位置に配置されている。
このような構成とすることで、衝撃により振動片30の自由端部が大きく変位した場合に、振動片30の自由端部を第1突出部18a、第2突出部18b、および第3突出部19の3個所で支えることができるので、衝撃による振動片30の破損をより低減することができる。また、励振電極40を傷付ける可能性が低減できるため、基準周波数の変化や経年変化特性の劣化を低減することができる。よって、耐衝撃性に優れ、安定な発振特性を有する発振器1aを得ることができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態に係る電子デバイスとしての発振器1bについて、図5と図6を参照して説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図6は、図5中のC−C線の断面図である。
第3実施形態に係る発振器1bは、第1実施形態で説明した発振器1とは、容器10に載置されている振動片30bの形状が異なる。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1bについて説明する。
発振器1bは、図5と図6に示すように、容器10に載置されている振動片30bの形状が異なっている。振動片30bは、第1面32abおよび第2面32bbに第1面32abの法線方向に第1の厚さを持つ第1領域70と、第1領域70の外周に第1面32abの法線方向に第1領域70よりも薄い第2の厚さを有する第2領域72を有している。つまり、振動片30bの形状は、中央部の板厚が厚い第1領域70を有する、一般的に、メサ型構造と言われる形状である。メサ型構造の振動片30bは、振動エネルギーを第1領域70に閉じ込めることができるので、振動エネルギーが振動片30bの固定端部を介して容器10へ漏洩する振動漏れを低減することができ、高いQ値を有することができる。
振動片30bと第1突出部18aおよび第2突出部18bとの位置関係は、第1突出部18aの第2突出部18bと対向する側の端部と第2突出部18bの第1突出部18aと対向する側の端部とのZ軸方向の間隔をL2、振動片30bの第1領域70の第1側面34ab側の端部と第2側面34bb側の端部とのZ軸方向の間隔をL4、振動片30bの第4側面34dbの端部と第1領域70の第4側面34db側の端部とのZ軸方向の間隔をW1、振動片30bの第4側面34dbの端部と容器10の第1突出部18aの第3側面34cb側の端部とのX軸方向の間隔と、第4側面34dbの端部と容器10の第2突出部18bの第3側面34cb側の端部とのX軸方向の間隔のうち、長い方の間隔をW2、として、L2>L4、W1>W2、の関係を満たしている。
第1領域70を有するメサ型構造の振動片30bの各寸法の関係において、L2>L4およびW1>W2の関係とすることで、第1突出部18aおよび第2突出部18bと振動片30bの第1領域70とが接触することによって、振動片30bの第1領域70が破損する可能性を低減することができる。よって、耐衝撃性に優れ、高いQ値を有し安定に発振する発振器1bを得ることができる。
次に、本発明の実施形態に係る電子デバイスの変形例について、説明する。
<変形例1>
本発明の実施形態の変形例1に係る電子デバイスとしての発振器1cについて、図7と図8を参照して説明する。
図7は、本発明の実施形態の変形例1に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図8は、図7中のD−D線の断面図である。
変形例1に係る発振器1cは、第1実施形態で説明した発振器1と比べ、容器10cの構成が異なり、第1基板20cと第2基板22cとの間に、第4基板21が設けられている。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1cについて説明する。
発振器1cは、図7と図8に示すように、容器10cの底板12cが第1基板20cと、中央部が除去されている枠状の第4基板21と、の2層で構成されており、ICチップ60が第1基板20cの上面で第4基板21に囲まれている領域に搭載されている。第1突出部18acおよび第2突出部18bcは、第2基板22cと一体化しており、第4基板21の上面に配置されている。第2基板22cの上面に第3基板24を配置することで側壁14cを形成し、振動片30を収容するキャビティー50cを構成している。ICチップ60は、第4基板21の上面に形成されている接続端子54cとボンディングワイヤー66を介して、電気的に接続されている。
このような構成とすることで、ICチップ60と振動片30との間隙を広くすることができるため、ICチップ60に接続されているボンディングワイヤー66と振動片30との接触を低減することができ、耐衝撃性に優れ、高い信頼性を有する発振器1cを得ることができる。
<変形例2>
本発明の実施形態の変形例2に係る電子デバイスとしての発振器1dについて、図9と図10を参照して説明する。
図9は、本発明の実施形態の変形例2に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図10は、図9中のE−E線の断面図である。
変形例2に係る発振器1dは、第1実施形態で説明した発振器1と比べ、容器10dの構成が異なり、第1基板20cと第2基板22dとの間に、第4基板21が設けられ、側壁14dを構成する第2基板22dと第3基板24とが、平面視で、重ならない領域が多い。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1dについて説明する。
発振器1dは、図9と図10に示すように、容器10dの底板12cが第1基板20cと、中央部が除去されている枠状の第4基板21と、の2層で構成されており、第1突出部18adおよび第2突出部18bdが第2基板22dと一体化し、第4基板21の上面に配置されている。第2基板22dは、振動片30の長手方向(X軸方向)と交差する方向(Z軸方向)の枠の幅寸法(Z軸方向の長さ)と、第1突出部18adおよび第2突出部18bdが配置されている側の枠の幅寸法(Z軸方向の長さ)と、が第3基板24に比べ長い。そのため、第2基板22dと第3基板24とが、平面視で、重ならない領域が多い。
このような構成とすることで、側壁14dの枠の幅寸法を厚くすることができるため、容器10dの機械的強度を向上することができ、耐衝撃性に優れ、より高い信頼性を有する発振器1dを得ることができる。
<変形例3>
本発明の実施形態の変形例3に係る電子デバイスとしての振動子1eについて、図11と図12を参照して説明する。
図11は、本発明の実施形態の変形例3に係る振動子の構造を示す概略平面図である。図12は、図11中のF−F線の断面図である。
変形例3に係る振動子1eは、第1実施形態で説明した発振器1と比べ、容器10eの構成が異なり、電子部品(ICチップ)が搭載されていない。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、振動子1eについて説明する。
振動子1eは、図11と図12に示すように、容器10eと、容器10eのキャビティー50eに収容されている振動片30と、を含み構成されている。なお、振動片30を収容するキャビティー50eは、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気または略真空の減圧雰囲気に気密封止されている。容器10eは、底板12eとなる第1基板20eと、側壁14eとなる中央部が除去された枠状の第2基板22eおよび第3基板24と、を積層して形成されている。第1突出部18aeおよび第2突出部18beは、側壁14eを構成する第2基板22eと一体化して形成されており、第1基板20e(底板12e)の上面に配置されている。また、底板12e、側壁14eで囲まれた領域、および封止部材26により接合された蓋部材16によって、振動片30を収容する収容空間であるキャビティー50eが構成されている。
このような構成とすることで、第2基板22eの板厚(Y軸方向の長さ)を薄くすることができるため、容器10eの薄型化が図れ、薄型で耐衝撃性に優れ、高い信頼性を有する振動子1eを得ることができる。
[電子機器]
次いで、本発明の電子デバイスを備える電子機器(本発明の電子機器)について、図13〜図15に基づき、詳細に説明する。
図13は、本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用したモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、基準クロック等として機能する電子デバイスとしての発振器1が内蔵されている。
図14は、本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部100が配置されている。このような携帯電話機1200には、リファレンス信号源等として機能する電子デバイスとしての発振器1が内蔵されている。
図15は、本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用したディジタルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部100が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部100は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部100に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルカメラ1300には、時刻源等として機能する電子デバイスとしての発振器1が内蔵されている。
なお、本発明の電子デバイスを備える電子機器は、図13のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)1100、図14の携帯電話機1200、図15のディジタルカメラ1300の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、タブレット型パーソナルコンピューター、ルーターやスイッチなどのストレージエリアネットワーク機器、ローカルエリアネットワーク機器、移動体端末基地局用機器、テレビ、ビデオカメラ、ビデオレコーダー、カーナビゲーション装置、リアルタイムクロック装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等に適用することができる。
[移動体]
次に、本発明の電子デバイスを備える移動体(本発明の移動体)について説明する。
図16は、本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には、基準クロックやリファレンス信号源等として機能する電子デバイスとしての発振器1が搭載されている。発振器1は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS:Antilock Brake System)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ブレーキシステム、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明について、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。
また、本発明においては、上述した実施形態に任意の構成物が付加されていてもよく、各実施形態が適宜組み合わされていてもよい。
また、本発明の電子デバイスは、前記実施形態および変形例において説明した発振器1,1a,1b,1c,1dや振動子1eの他、いかなる電子デバイスであってもよい。具体的には、加速度センサーおよびジャイロセンサー等の慣性センサー、および傾斜センサー等の力センサー素子、発光素子、受光素子、圧電素子、およびMEMS素子等が挙げられる。
1,1a,1b,1c,1d…発振器、1e…振動子、10…容器、12…底板、14…側壁、16…蓋部材、18a…第1突出部、18b…第2突出部、19…第3突出部、20…第1基板、21…第4基板、22…第2基板、24…第3基板、26…封止部材、28…外部端子、30…振動片、32…基板、32a…第1面、32b…第2面、34a…第1側面、34b…第2側面、34c…第3側面、34d…第4側面、36a…第1側壁部、36b…第2側壁部、36c…第3側壁部、40…励振電極、42…リード電極、44…パッド電極、50…キャビティー、52,54…接続端子、60…ICチップ、62,64…接続部材、66…ボンディングワイヤー、70…第1領域、72…第2領域、1100…パーソナルコンピューター、1200…携帯電話機、1300…ディジタルカメラ、1500…自動車。

Claims (6)

  1. 底板、および前記底板に配置されている第1突出部および第2突出部を備えている容器と、
    第1面、前記第1面と表裏関係にある第2面、前記第1面と前記第2面とを接続している面、少なくとも前記第1面側に突出しており前記第1面と前記第2面との間の距離である厚さが第1の厚さを有する第1領域、平面視で前記第1領域の外周に位置し前記第1面と前記第2面との間の距離である厚さが前記第1の厚さよりも薄い第2の厚さを有する第2領域、および少なくとも前記第1面に配置され電極膜、を備えている振動片と、
    を有し、
    前記側面は、前記第1面側からの平面視で、前記第1面の一方側にある第1側面、前記一方側とは反対の他方側にある第2側面、前記第1側面の一端と前記第2側面の一端とを繋いでいる第3側面、および前記第1側面の他端と前記第2側面の他端とを繋いでいる第4側面を有し、
    前記振動片は、前記第1突出部および前記第2突出部と前記第1面とが間隙を有して向かい合うように、前記第1面の前記第3側面側の端部が前記容器に接続部材を介して取り付けられており、
    前記第1突出部および前記第2突出部は、平面視で、前記第4側面側の前記第1面と一部が重なるとともに、前記第1側面および前記第2側面と交わる方向に並んで配置されており、
    平面視で、
    前記振動片の前記第1側面の端部と前記第2側面の端部との間隔をL1、
    前記第1突出部の前記第2突出部側の端部と前記第2突出部の前記第1突出部側の端部との間隔をL2、
    前記電極膜の前記第1側面側の端部と前記第2側面側の端部との間隔をL3、
    前記第1領域の前記第1側面側の端部と前記第2側面側の端部との間隔をL4、
    前記第4側面の端部と前記第1領域の前記第4側面側の端部との間隔をW1、
    前記第4側面の端部と前記第1突出部の前記第3側面側の端部との間隔と、前記第4側面の端部と前記第2突出部の前記第3側面側の端部との間隔のうち、長い方の間隔をW2
    として、
    L1>L2>L3、
    L2>L4、および
    W1>W2、
    の関係を満たしていることを特徴とする電子デバイス。
  2. 前記容器は、平面視で、
    前記第1側面に沿った方向に配置されている第1側壁部と、
    前記第2側面に沿った方向に配置されている第2側壁部と、
    前記第4側面に沿った方向に配置されている第3側壁部と、
    を備え、
    前記第1突出部は、前記第1側壁部と前記第3側壁部とが接続されている領域から前記第3側面方向に突出しており、
    前記第2突出部は、前記第2側壁部と前記第3側壁部とが接続されている領域から前記第3側面方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記底板に配置されている他の突出部を有し、
    前記他の突出部は、平面視で、前記第4側面と一部が重なっているとともに前記電極膜と重なっていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイス。
  4. 前記容器に、電子部品が配置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイス。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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