JP2014175674A - 振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体 - Google Patents

振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、振動素子とパッケージとの接触を抑制することのできる振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体を提供する。
【解決手段】振動子1Aは、底部および底部から立設する枠状の側壁212a、212b、212cを有するベース基板21と、ベース基板21の開口を覆う蓋体22とを含むパッケージ2と、パッケージ2内に収納された振動素子3と、振動素子3と側壁212との間に介在し、振動素子3と側壁212a、212cとを離間させるギャップ形成層4とを有している。
【選択図】図7

Description

本発明は、振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体に関するものである。
例えば、従来から、パッケージ内に振動素子を収容してなる振動子が知られており、圧電発振器、電子機器等の多方面で使用されている。例えば、特許文献1では、音叉型の振動素子とパッケージとを有し、振動素子が導電性接着剤を介してパッケージに固定されてなる振動子が開示されている。近年、振動子の小型化が進み、振動素子を収容する空間が小さくなってきている。そのため、振動素子とパッケージとのクリアランスを十分に確保することができず、パッケージに振動素子が接触するおそれが高まっている。パッケージに振動素子が接触してしまうと、振動素子の破損を招いたり、振動素子の駆動周波数が変化したり、振動漏れが増加したりし、所望の振動特性が得られなくなる。このような問題が起きないようにするためには、振動素子の位置精度をより高める必要があるが、位置精度を高めれば、その分製造が高度化してしまう。
特開2007−6091号公報
本発明の目的は、簡単な構成で、振動素子とパッケージとの接触を抑制することのできる振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体を提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明の振動子は、底部および前記底部から立設している枠状の側壁を含むベース基板と、前記ベース基板の開口を覆う蓋体とを含むパッケージと、
前記パッケージ内に収容されている振動素子と、
前記振動素子と前記側壁との間に介在し、前記振動素子と前記側壁とを離間させるギャップ形成層と、を含むことを特徴とする。
これにより、ギャップ形成層によって、振動素子とパッケージとの位置決めが行われるため、パッケージに対する振動素子の位置決めを正確に行うことできる。そのため、振動素子とパッケージとの接触を抑制することができる。
[適用例2]
本発明の振動子では、前記振動素子は、前記ギャップ形成層を介して前記側壁に接合されていることが好ましい。
これにより、パッケージに対する振動素子の位置決めをより正確に行うことできる。
[適用例3]
本発明の振動子では、前記パッケージの平面視にて、互いに交差する2つの軸を第1の軸および第2の軸としたとき、
前記側壁は、前記第1の軸を法線とする第1の内面と、前記第2の軸を法線とする第2の内面と、を含み、
前記ギャップ形成層は、少なくとも、前記第1の内面と前記振動素子の間と、前記第2の内面と前記振動素子の間とに設けられていることが好ましい。
これにより、パッケージに対する振動素子の位置決めをより正確に行うことできる。
[適用例4]
本発明の振動子では、前記ギャップ形成層は、前記振動素子と前記パッケージの導通経路を兼ねていることが好ましい。
これにより、ギャップ形成層を有効に活用することができ、振動子の構成部材の数が減少し、振動子の小型化を図ることができる。
[適用例5]
本発明の振動子では、前記ギャップ形成層は、離間して設けられ、共に導電性を有する少なくとも2つのギャップ形成層片を含み、
前記振動素子は、第1の励振電極および第2の励振電極を含み、
前記パッケージは、前記第1の励振電極と接続されている第1の端子電極および前記第2の励振電極と接続されている第2の端子電極を含み、
一方の前記ギャップ形成層片を介して前記第1の励振電極と前記第1の端子電極とが電気的に接続され、他方の前記ギャップ形成層片を介して前記第2の励振電極と前記第2の端子電極とが電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、第1、第2の励振電極のパッケージへの引き出しを容易に行うことができる。
[適用例6]
本発明の振動子では、前記振動素子は、基部と、前記基部と一体に設けられた少なくとも1つの振動腕と、を含み、
前記ギャップ形成層は、前記振動腕と非接触で設けられていることが好ましい。
これにより、振動素子の振動漏れを抑制することができる。
[適用例7]
本発明の振動子では、前記ギャップ形成層は、前記基部と前記側壁との間に設けられていることが好ましい。
これにより、振動素子の振動漏れを抑制することができるとともに、パッケージに対する振動素子の位置決めを精度よく行うことができる。
[適用例8]
本発明の振動子では、前記ギャップ形成層には、ギャップ材が含まれていることが好ましい。
これにより、ギャップ形成層の厚さを精度よく制御することができ、パッケージに対する振動素子の位置決めをより精度よく行うことができる。
[適用例9]
本発明の振動子の製造方法は、底部および前記底部から立設する側壁を有するベース基板を用意し、振動素子を前記側壁にギャップ形成層を介して接触させた状態で前記ベース基板に固定する工程と、
前記ギャップ形成層を除去する工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、ベース基板に対して正確に位置決めされ、ベース基板との接触が抑えられた振動子を簡単に製造することができる。
[適用例10]
本発明の発振器は、本発明の振動子と、
前記振動素子に接続された発振回路と、を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い発振器が得られる。
[適用例11]
本発明の電子機器は、本発明の振動子を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い電子機器が得られる。
[適用例12]
本発明の移動体は、本発明の振動子を備えていることを特徴とする。
これにより、信頼性の高い移動体が得られる。
本発明の振動子の製造方法によって製造される振動子の一例を示す平面図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1に示す振動子の製造方法であって、本発明の振動子の製造方法を説明する平面図である。 図1に示す振動子の製造方法であって、本発明の振動子の製造方法を説明する平面図である。 図1に示す振動子の製造方法であって、本発明の振動子の製造方法を説明する平面図である。 図1に示す振動子の製造方法であって、本発明の振動子の製造方法を説明する平面図である。 本発明の第1実施形態にかかる振動子の上面図である。 図7中のB−B線断面図である。 本発明の第2実施形態にかかる振動子の上面図である。 本発明の第3実施形態にかかる振動子の上面図である。 図10中のC−C線断面図である。 図10中のD−D線断面図である。 本発明の第4実施形態にかかる振動子の上面図である。 図13中のE−E線断面図である。 図13中のF−F線断面図である。 本発明の発振器の好適な実施形態を示す断面図である。 本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。 本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。 本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。
以下、本発明の振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体を図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.振動子の製造方法
図1は、本発明の振動子の製造方法によって製造される振動子の一例を示す平面図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3ないし図6は、それぞれ、図1に示す振動子の製造方法であって、本発明の振動子の製造方法を説明する平面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1に示すように、互いに直交する3軸をX軸(第1の軸)、Y軸(第2軸)およびZ軸という。また、図1中の紙面手前側を「上」と言い、紙面奥側を「下」と言う。
まず、本発明の振動子の製造方法を説明するのに先立って、この製造方法によって製造される振動子1について説明する。
[振動子]
図1および図2に示すように、振動子1は、パッケージ2と、パッケージ2内に収容された振動素子3と、パッケージ2に対する振動素子3の位置決め行うギャップ形成層4とを有している。
−振動素子−
振動素子3は、基部31および一対の振動腕32、33を備えている水晶基板(圧電基板)30と、水晶基板30に形成された電極とを有している。
水晶基板30は、Zカット水晶板である。Zカット水晶板とは、水晶の結晶Z軸を厚さ方向とする水晶基板である。なお、常温近傍における周波数温度変化を小さくする観点から、結晶Z軸を厚さ方向に対して若干(例えば15°未満程度)傾けてもよい。水晶基板30の厚さDとしては、特に限定されないが、70μm未満であるのが好ましい。このような数値範囲とすることにより、例えば、ウエットエッチングによって水晶基板30を形成する場合、振動腕32、33と基部31の境界部等に不要部(本来なら除去されるべき部分)が残存してしまうのを効果的に防止することができる。そのため、振動特性に優れる振動素子3となる。違う観点から、厚さDは、70μm以上、300μm以下程度であるのが好ましく、100μm以上、150μm以下程度であるのがより好ましい。このような数値範囲とすることにより、第1、第2励振電極35、36を水晶基板30の側面に広く形成することができるため、振動素子3のCI値を低くすることができる。
基部31は、振動腕32、33を支持・連結する本体部311と、本体部311から基端側(−Y軸方向)へ延出する延出部312と、延出部312の先端に接続されX軸方向に延在する分岐部313と、分岐部313の一端部からY軸方向へ延出する支持腕314と、分岐部313の他端部からY軸方向へ延出する支持腕315とを有している。支持腕314、315は、振動腕32、33を挟むようにして形成されている。そして、振動素子3は、振動腕32、33の先端部にてパッケージ2に固定されている。このように、振動腕32、33の先端部にて振動素子3をパッケージ2に固定することによって、振動素子3の振動漏れを効果的に抑制することができる。
振動腕32、33は、X軸方向に並び、かつ、互いに平行となるように本体部311の上端からY軸方向に延出している。振動腕32、33は、それぞれ、長手形状をなし、その基端が固定端となり、先端が自由端となる。なお、振動腕32、33の先端にはハンマーヘッド(質量部)が設けられていてもよい。
振動腕32は、XY平面で構成された一対の主面321、322と、YZ平面で構成され、一対の主面321、322を接続する一対の側面323、324とを有している。また、振動腕32は、主面321に開放する有底の溝325と、主面322に開放する有底の溝326とを有している。同様に、振動腕33は、XY平面で構成された一対の主面331、332と、YZ平面で構成され、一対の主面331、332を接続する一対の側面333、334とを有している。また、振動腕33は、主面331に開放する有底の溝335と、主面332に開放する有底の溝336とを有している。このように、振動腕32、33に溝325、326、335、336を形成することによって、熱弾性損失の低減を図ることができ、優れた振動特性を発揮することができる。
図2に示すように、振動腕32には、一対の第1励振電極35と一対の第2励振電極36とが形成されている。具体的には、第1励振電極35の一方は、溝325の内面に形成されており、他方は、溝326の内面に形成されている。また、第2励振電極36の一方は、側面323に形成されており、他方は、側面324に形成されている。同様に、振動腕33にも、一対の第1励振電極35と一対の第2励振電極36とが形成されている。具体的には、第1励振電極35の一方は、側面333に形成されており、他方は、側面334に形成されている。また、第2励振電極36の一方は、溝335の内面に形成されており、他方は、溝336の内面に形成されている。
また、支持腕314の先端部の下面には、図示しない配線を介して各第1励振電極35と電気的に接続されている第1の接続電極37が形成されており、支持腕315の先端部の下面には、図示しない配線を介して第2励振電極36と電気的に接続されている第2の接続電極38が形成されている。第1、第2の接続電極37、78を介して、第1、第2励振電極35、36の間に所定周波数の交番電圧を印加すると、振動腕32、33が互いに接近、離間を繰り返すように面内方向に振動する。
なお、第1、第2励振電極35、36および第1、第2の接続電極37、38の構成としては、特に限定されず、金(Au)、金合金、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、アルミニウム合金、銀(Ag)、銀合金、クロム(Cr)、クロム合金、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タングステン(W)、鉄(Fe)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)等の金属材料、酸化インジウムスズ(ITO)等の導電材料により形成することができる。
−パッケージ−
パッケージ2は、底部211と底部211の縁部から立設された枠状の側壁212とを有するキャビティ状のベース基板21と、ベース基板21の開口を塞ぐ板状の蓋体22とを有している。蓋体22は、例えば、メタライズ層、接着剤、低融点ガラス等によってベース基板21に接合されている。ベース基板21と蓋体22とが接合することにより、パッケージ2の内部に収容空間Sが形成され、この収容空間S内に振動素子3が収容されている。なお、収容空間Sは、例えば、大気圧状態となっていてもよいし、減圧(真空)状態となっていてもよいし、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスが封入されていてもよい。
ベース基板21の構成材料としては、特に限定されないが、酸化アルミニウム等の各種セラミックスを用いることができる。また、蓋体22の構成材料としては、特に限定されないが、ベース基板21の構成材料と線膨張係数が同じまたは近似する材料を用いるのが好ましい。例えば、蓋体22の構成材料は、ベース基板21の構成材料を前述のようなセラミックスとした場合にはコバール等の合金とするのが好ましい。
ベース基板21には一対の電極23、24が設けられている。電極23は、底部211の上面に設けられた端子電極(第1の端子電極)231と、底部211の下面に設けられた外部実装電極232と、底部211を貫通して設けられ、端子電極231と外部実装電極232とを接続する貫通電極233とを有している。同様に、電極24は、底部211の上面に設けられた端子電極(第2の端子電極)241と、底部211の下面に設けられた外部実装電極242と、底部211を貫通して設けられ、端子電極241と外部実装電極242とを接続する貫通電極243とを有している。
端子電極231、241、外部実装電極232、242および貫通電極233、243の構成としては、それぞれ、導電性を有していれば特に限定されないが、例えば、Cr(クロム)、W(タングステン)などのメタライズ層(下地層)に、Ni(ニッケル)、Au(金)、Ag(銀)、Cu(銅)などの各被膜を積層した金属被膜で構成することができる。
収容空間Sに収容された振動素子3は、一対の導電性接着剤251、252を介してベース基板21に支持・固定されている。導電性接着剤251は、端子電極231と第1の接続電極37とに接触して設けられており、これにより、導電性接着剤251を介して端子電極231と第1の接続電極37とが電気的に接続されている。一方、導電性接着剤252は、端子電極241と第2の接続電極38とに接触して設けられており、これにより、導電性接着剤252を介して端子電極241と第2の接続電極38とが電気的に接続されている。なお、導電性接着剤251、252としては、接着性および導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、エポキシ系、アクリル系の接着剤に導電性フィラー(金属フィラー)を分散させたものを用いることができる。また、例えば、導電性接着剤に替えて銀ペースト等の金属ペーストを用いてもよい。
以上、振動子1の構成について説明した。以下、振動子1の製造方法について説明する。
[振動子の製造方法]
振動子1の製造方法は、ベース基板21を用意し、振動素子3を側壁にギャップ形成層4を介して接触させた状態で前記ベース基板に固定する第1工程と、ギャップ形成層4を除去する第2工程とを含んでいる。
−第1工程−
まず、図3に示すように、電極23、24が形成されたベース基板21を用意する。このベース基板21は、矩形枠状の側壁212を有しており、側壁212の内周面は、X軸方向を法線(厚さ方向)とする一対の第1の内面212a、212bと、Y軸方向を法線(厚さ方向)とする一対の第2の内面212c、212dとを有している。すなわち、側壁212は、互いに略直角に交わる第1の内面212a、212bと第2の内面212c、212dとを有している。
次に、図4に示すように、第1の内面212aに厚みD1を有する第1のギャップ形成層(犠牲層)41を形成し、第2の内面212cに厚みD2を有する第2のギャップ形成層(犠牲層)42を形成する。第1、第2のギャップ形成層41、42の形成方法としては、特に限定されず、構成材料によっても異なるが、例えば、蒸着、スパッタリング等の成膜法を用いてもよい。また、予め所定の形状に形成された第1、第2のギャップ形成層41、42を第1、第2の内面212a、212c上に配置する方法であってもよい。また、第1、第2のギャップ形成層41、42の構成材料が樹脂の場合には、溶剤を加えてペースト状にしたものを第1、第2の内面212a、212cに所定の厚さに塗布して乾燥することによって形成してもよい。
これら第1、第2のギャップ形成層41、42は、第1の内面212aおよび第2の内面212cと振動素子3との間に隙間(ギャップ)を形成するために形成される層である。第1のギャップ形成層41の厚みD1としては、特に限定されないが、例えば、1μm以上、100μm以下程度であるのが好ましい。また、第2のギャップ形成層42の厚みD2としては、特に限定されないが、例えば、1μm以上、100μm以下程度であるのが好ましい。厚みD1、D2を上記のような大きさとすることで、側壁212と振動素子3との間に十分かつ最小限の隙間を形成することができ、振動素子3のパッケージ2(側壁212)への接触を防止しつつ、振動子1の小型化を図ることができる。
第1、第2のギャップ形成層41、42の構成材料としては、所定の厚みを有することができれば、特に限定されず、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、金、銀、銅、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉛、錫、チタン、タングステン等の各種金属(これら金属材料の合金を含む)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン等の各種樹脂材料を用いることができる。ここで、後述するように、第1、第2のギャップ形成層41、42の除去には、エッチング技法が好適に用いられる。そのため、第1、第2のギャップ形成層41、42の構成材料としては、これら材料の中でも、ベース基板21、振動素子3および導電性接着剤251、252にエッチングダメージを与えずに除去することができる材料を用いるのが好ましい。言い換えれば、ベース基板21、振動素子3および導電性接着剤251、252へのダメージが少ないエッチャントを用いて除去することのできる材料であるのが好ましい。
次に、端子電極231、241上に導電性接着剤251、252を塗布した後、振動素子3を導電性接着剤251、252上に配置し押し付ける。この際、図5に示すように、振動素子3を、第1、第2の接続電極37、38が導電性接着剤251、252と接触し、さらに、支持腕314の外側面314aが第1のギャップ形成層41に接触し、分岐部313の外側面313aが第2のギャップ形成層42に接触するように配置する。次に、導電性接着剤251、252を乾燥、硬化することによって、振動素子3をベース基板21に固定する。このように、振動素子3を第1、第2のギャップ形成層41、42に接触させた状態でベース基板21に固定することによって、ベース基板21に対する振動素子3の位置決めを精度よく行うことができる。特に、本実施形態では、第1のギャップ形成層41によってX軸方向での位置決めを行い、第2のギャップ形成層42によってY軸方向の位置決めを行っているため、ベース基板21に対するXY平面内での位置決めをより正確に行うことができる。
−第2工程−
次に、図6に示すように、第1、第2のギャップ形成層41、42をベース基板21から除去する。除去する方法としては、特に限定されないが、例えば、ウエットエッチングを用いて除去するのが好ましい。これにより、第1、第2のギャップ形成層41、42の除去を簡単に行うことができる。なお、第1、第2のギャップ形成層41、42の除去方法は、ウエットエッチングに限定されず、例えば、第1、第2のギャップ形成層41、42が側壁212と振動素子3との間に挟み込まれているだけの場合には、第1、第2のギャップ形成層41、42を引き抜くことによって除去してもよい。
最後に、蓋体22をベース基板21に接合して、振動素子3を封止する。以上により振動子1が得られる。
このような振動子の製造方法によれば、振動素子3のベース基板21(パッケージ2)に対する位置決めを精度よく行うことができ、振動素子3のパッケージ2への不本意な接触が防止されている振動子1を簡単に製造することができる。そのため、このような振動子の製造方法によれば、信頼性が高く、かつ小型な振動子1を簡単に製造することができる。
なお、本実施形態では、第1のギャップ形成層41を第1の内面212aの表面に形成しているが、振動素子3をベース基板21に固定した状態にて、振動素子3と内面212aの間に第1のギャップ形成層41が設けられていれば、第1のギャップ形成層41の形成場所はこれに限定されない。例えば、第1のギャップ形成層41を支持腕314の外側面314aに形成し、この状態にて振動素子3をベース基板21に固定してもよいし、第1の内面212aおよび支持腕314の外側面314aのいずれにも形成せずに、第1の内面212aと支持腕314とで挟み込むようにして第1のギャップ形成層41を配置(挟持)してもよい。第2のギャップ形成層42についても同様である。
また、本実施形態では、第1、第2のギャップ形成層41、42が別体で構成されているが、これらを一体的に形成してもよい。また、本実施形態では、ギャップ形成層4として、振動素子3のベース基板21に対するX軸方向の位置決めを行う第1のギャップ形成層41と、Y軸方向の位置決めを行う第2のギャップ形成層42とを配置しているが、さらに、Z軸方向の位置決めを行う第3のギャップ形成層を配置してもよい。第3のギャップ形成層を配置することにより、振動素子3をベース基板21に対して三次元的に位置決めすることが可能となる。第3のギャップ形成層は、例えば、本体部311と底部211との間に配置することができる。
2.振動子
次に、本発明の振動子について説明する。
<第1実施形態>
図7は、本発明の第1実施形態にかかる振動子の上面図、図8は、図7中のB−B線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図7に示すように、互いに直交する3軸をX軸(第1の軸)、Y軸(第2軸)およびZ軸という。また、図7中の紙面手前側を「上」と言い、紙面奥側を「下」と言う。
図7および図8に示すように、振動子1Aは、前述した振動子1にギャップ形成層4が追加された構成となっている。振動子1の構成は、前述した通りであるため、以下では、ギャップ形成層4を中心に説明する。
ギャップ形成層4は、第1のギャップ形成層41と、第2のギャップ形成層42とを有している。
第1のギャップ形成層41は、支持腕314と第1の内面212aとの間に位置している。第1のギャップ形成層41は、第1の内面212aおよび支持腕314の外側面314aの少なくとも一方に固定(接合)されているのが好ましい。これにより、第1のギャップ形成層41の離脱を防止することができる。特に、第1のギャップ形成層41が第1の内面212aおよび支持腕314の外側面314aの一方のみと接合している場合には、第1のギャップ形成層41と他方とが摺動可能となるため、例えば、パッケージ2の熱撓みが第1のギャップ形成層41を介して振動素子3に伝達するのを防止でき、振動子1Aの昇温による振動特性の低下を抑制することができる。一方、第1のギャップ形成層41が第1の内面212aおよび支持腕314の外側面314aの両方と接合している場合、すなわち、振動素子3が第1のギャップ形成層41を介して側壁212に接合されている場合には、パッケージ2に対して振動素子3を強固に固定することができるため、機械的強度の高い振動子1Aとすることができる。
また、第1のギャップ形成層41は、その厚みD1がY軸方向に沿ってほぼ一定である。言い換えれば、第1のギャップ形成層41の側面(外側面314aと対向する面)がY軸方向と平行な方向に延在している。これにより、簡単に、支持腕314をY軸方向に沿って延在するように位置させることができる。このような配置とすると、振動素子3を収容する収容空間Sをより小さくすることができるため、振動子1の小型化を図ることができる。なお、第1のギャップ形成層41のY軸方向の長さとしては、特に限定されないが、支持腕314の全長の1/3倍以上であるのが好ましく、1/2倍以上であるのがより好ましい。これにより、支持腕314をより正確に、第1の内面212aと平行に位置決めすることができる。
ここで、本実施形態では、第1のギャップ形成層41は、第1の内面212aと支持腕314との間にのみ形成されているが、さらに、第1の内面212bと支持腕315の外側面315aとの間に形成されていてもよい。このように、2つの第1のギャップ形成層41で振動素子3を挟み込むようにすることによって、振動素子3のベース基板21に対する位置決めをより正確に行うことができるとともに、支持腕315と第1の内面212dとの不本意な接触を確実に防止することができる。
第2のギャップ形成層42は、分岐部313と第2の内面212cとの間に位置している。第2のギャップ形成層42は、第2の内面212cおよび分岐部313の外側面313aの少なくとも一方に固定(接合)されているのが好ましい。これにより、第2のギャップ形成層42の離脱を防止することができる。特に、第2のギャップ形成層42が第2の内面212cおよび分岐部313の外側面313aの一方のみと接合している場合には、第2のギャップ形成層42と他方とが摺動可能となるため、例えば、パッケージ2の熱撓みが第2のギャップ形成層42を介して振動素子3に伝達するのを防止でき、振動子1Aの昇温による振動特性の低下を抑制することができる。一方、第2のギャップ形成層42が第2の内面212cおよび分岐部313の外側面313aの両方と接合している場合、すなわち、振動素子3が第2のギャップ形成層42を介して側壁212に接合されている場合には、パッケージ2に対して振動素子3を強固に固定することができるため、機械的強度の高い振動子1Aとすることができる。
また、第2のギャップ形成層42の側面(外側面313aと対向する面)は、分岐部313の外側面313aの形状に倣った(対応した)形状であって、前記側面に分岐部313を接触させたときに、支持腕314、315および振動腕32、33がそれぞれY軸方向に延在するように構成されているのが好ましい。これにより、簡単に、支持腕314、315、振動腕32、33をY軸方向に延在させることができ、振動素子3を収容する収容空間Sをより小さくすることができる。そのため、振動子1の小型化を図ることができる。なお、第2のギャップ形成層42のX軸方向の長さとしては、特に限定されないが、分岐部313の全長の1/3倍以上であるのが好ましく、1/2倍以上であるのがより好ましい。これにより、振動腕32、33および支持腕314、315をより正確に、第1の内面212aと平行に位置決めすることができる。
第1、第2のギャップ形成層41、42の構成材料としては、特に限定されず、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、金、銀、銅、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉛、錫、チタン、タングステン等の各種金属(これら金属材料の合金を含む)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、その他フッ素系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン等の各種樹脂材料を用いることができる。
第1、第2のギャップ形成層41、42の構成材料としては、上記の中でも、絶縁性を有し、かつ、弾性を有する(ヤング率の低い)材料である各種樹脂材料を用いるのが好ましい。このように、絶縁性を有することによって、第1、第2のギャップ形成層41、42を介して振動素子3側の電極と、パッケージ2側の電極との意図しない短絡を確実に防止することができる。また、弾性を有することによって、第1、第2のギャップ形成層41、42を介した振動素子3の振動漏れを効果的に抑制することができる。
第1、第2のギャップ形成層41、42が樹脂材料で構成されている場合、第1、第2のギャップ形成層41、42は、エポキシ系、アクリル系、シリコーン系の各種接着剤の硬化物で構成されていてもよい。これにより、簡単に、第1、第2のギャップ形成層41、42を介して振動素子3を側壁212に固定することができる。ここで、第1、第2のギャップ形成層41、42を上記のような接着剤の硬化物で構成する場合などは、接着剤中に、ギャップ形成用のフィラー(ギャップ材)を分散させるのが好ましい。これにより、硬化後の第1、第2のギャップ形成層41、42の厚みを簡単に制御することができる。
以上、振動子1Aについて説明した。このような振動子1Aによれば、第1のギャップ形成層41によってX軸方向の位置決めを行い、第2のギャップ形成層42によってY軸方向の位置決めを行うことができるため、振動素子3のベース基板21に対するXY平面内での位置決めをより正確かつ簡単に行うことができる。また、このように、振動素子3の正確な位置決めが可能となるため、従来のように、振動素子のベース基板への接触を防止するためにベース基板を大きめに作っておく必要がなく、振動子1Aの小型化を図ることができる。
また、振動子1Aでは、第1、第2のギャップ形成層41、42は、振動素子3の基部31と側壁212との間に形成され、振動腕32、33と非接触となっている。そのため、第1、第2のギャップ形成層41、42によって、振動腕32、33の振動が阻害されることがなく、振動子1Aは、所望の振動特性を発揮することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の振動子の第2実施形態について説明する。
図9は、本発明の第2実施形態にかかる振動子の上面図である。なお、図9では、説明の便宜上、蓋体22の図示を省略している。
以下、第2実施形態の振動子について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第2実施形態にかかる振動子は、振動素子の構成が異なる以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図9に示す振動子1Bが有する振動素子3は、基部31および一対の振動腕32、33を備えている水晶基板30を有している。基部31は、振動腕32、33を支持・連結する本体部311と、本体部311のX軸方向両端部からY軸方向に延出する一対の支持腕314、315とを有している。また、本体部311の第1の内面212aと対向する側面311bは、支持腕314の外側面314aと連続した面で構成されている。そして、支持腕314の外側面314aおよび本体部311の側面311bと第1の内面212aとの間に第1のギャップ形成層41が形成され、本体部311の基端側の外側面(第2の内面212cと対向する面)311aと第2の内面212cとの間に第2のギャップ形成層42が形成されている。
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の振動子の第3実施形態について説明する。
図10は、本発明の第3実施形態にかかる振動子の上面図、図11は、図10中のC−C線断面図、図12は、図10中のD−D線断面図である。なお、図10では、説明の便宜上、蓋体22の図示を省略している。
以下、第3実施形態の振動子について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第3実施形態にかかる振動子は、振動素子の構成と、ギャップ形成層が振動素子側の電極とパッケージ側の電極とを導通する導通部(導通経路)を構成していること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図10に示す振動子1Cが有する振動素子3は、基部31および一対の振動腕32、33を備えている水晶基板30を有している。基部31は、振動腕32、33を支持・連結する本体部311と、本体部311のX軸方向両端部からY軸方向に延出する一対の支持腕314、315とを有している。また、本体部311の第1の内面212aと対向する側面311bは、支持腕314の外側面314aと連続した面で構成されている。また、第1、第2の接続電極37、38は、それぞれ、本体部311の基端側の側面(第2の内面212cと対向する面)311aに跨って形成されている。このような振動素子3は、支持腕314、315の先端部にて、接着剤261、262によってベース基板21に固定されている。一方、振動子1Cが有するパッケージ2は、端子電極231、241が、それぞれ、底部211から第2の内面212cまで延長して形成されている。
支持腕314の外側面314aおよび本体部311の側面311bと第1の内面212aとの間には第1のギャップ形成層41が形成され、本体部311の基端側の外側面(第2の内面212cと対向する面)311aと第2の内面212cとの間には第2のギャップ形成層42が形成されている。
また、第2のギャップ形成層42は、互いに離間するように2つに分割片(ギャップ形成層片)421、422に分割されている。分割片421、422は、それぞれ、導電性を有する材料で構成されている。このような材料としては、例えば、鉄、ニッケル、コバルト、金、銀、銅、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、鉛、錫、チタン、タングステン等の各種金属が挙げられる。また、分割片421、422は、それぞれ、図示しない導電性接着剤によって、本体部311および第2の内面212cに接合されている。また、図11に示すように、分割片421は、第1の接続電極37および端子電極231に接触して設けられている。これにより、分割片421を介して第1の接続電極37と端子電極231とが電気的に接続される。同様に、図12に示すように、分割片422は、第2の接続電極38および端子電極241に接触して設けられている。これにより、分割片422を介して第2の接続電極38と端子電極241とが電気的に接続される。このように、第2のギャップ形成層42が振動素子3側の電極とパッケージ2側の電極との導通経路を兼ねることにより、振動子1Cの構成が簡単なものとなる。
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
なお、本実施形態では、振動素子3が接着剤261、262を用いてベース基板21に固定されているが、例えば、第1、第2のギャップ形成層41、42によって、振動素子3が十分な強度でベース基板21に固定されている場合には、接着剤261、262を省略してもよい。
また、本実施形態では、第2のギャップ形成層42を分割して、その一方の分割片421が第1の接続電極37と端子電極231との導通経路を構成し、他方の分割片422が第2の接続電極38と端子電極241との導通経路を構成しているが、これに限定されず、例えば、第1、第2のギャップ形成層41、42を共に導電性を有する材料で構成し、第1、第2のギャップ形成層41、42の一方が第1の接続電極37と端子電極231との導通経路を構成し、他方が第2の接続電極38と端子電極241との導通経路を構成してもよい。
<第4実施形態>
次に、本発明の振動子の第4実施形態について説明する。
図13は、本発明の第4実施形態にかかる振動子の上面図、図14は、図13中のE−E線断面図、図15は、図13中のF−F線断面図である。なお、図13では、説明の便宜上、蓋体22の図示を省略している。
以下、第4実施形態の振動子について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
本発明の第4実施形態にかかる振動子は、振動素子の構成と、ギャップ形成層が振動素子側の電極とパッケージ側の電極とを導通する導通部(導通経路)を構成していること以外は、前述した第1実施形態と同様である。なお、前述した第1実施形態と同様の構成には、同一符号を付してある。
図13に示す振動子1Dが有する振動素子3は、基部31および一対の振動腕32、33を備えている水晶基板30を有している。基部31は、振動腕32、33を支持・連結する本体部311と、本体部311のX軸方向両端部からY軸方向に延出する一対の支持腕314、315とを有している。また、本体部311の第1の内面212aと対向する側面311bは、支持腕314の外側面314aと連続した面で構成されている。また、第1、第2の接続電極37、38は、それぞれ、本体部311の基端側の側面(第2の内面212cと対向する面)311aに跨って形成されている。このような振動素子3は、支持腕314、315の先端部にて、接着剤261、262によってベース基板21に固定されている。一方、振動子1Dが有するパッケージ2は、端子電極231、241が、それぞれ、底部211から第2の内面212cまで延長して形成されている。
支持腕314の外側面314aおよび本体部311の側面311bと第1の内面212aとの間には第1のギャップ形成層41が形成され、本体部311の基端側の外側面(第2の内面212cと対向する面)311aと第2の内面212cとの間には第2のギャップ形成層42が形成されている。また、第2のギャップ形成層42は、絶縁性の材料(例えば、前述したような樹脂材料)で構成された本体423と、本体423の表面に形成された一対の配線電極424、425とを有している。図14に示すように、配線電極424は、第1の接続電極37および端子電極231に接触するように設けられている。これにより、配線電極424を介して第1の接続電極37と端子電極231とが電気的に接続される。同様に、図15に示すように、配線電極425は、第2の接続電極38および端子電極241に接触するように設けられている。これにより、配線電極425を介して第2の接続電極38と端子電極241とが電気的に接続される。このように、第2のギャップ形成層42が振動素子3側の電極とパッケージ2側の電極との導通経路を兼ねることにより、振動子1Dの構成が簡単なものとなる。
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。
3.発振器
次に、本発明の電子機器を適用した発振器(本発明の発振器)について説明する。
図16は、本発明の発振器の好適な実施形態を示す断面図である。
図16に示す発振器100は、振動子1Aと、振動素子3を駆動するためのICチップ110とを有している。以下、発振器100について、前述した振動子との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図16に示すように、発振器100では、ベース基板21の凹部にICチップ110が固定されている。ICチップ110は、凹部の底面に形成された複数の内部端子120と電気的に接続されている。また、貫通電極233、243は、省略されており、端子電極231、241と外部実装電極232、242とはICチップ110を介して電気的に接続されている。すなわち、複数の内部端子120には、端子電極231、241と接続されているものや、外部実装電極232、242と接続されているものが含まれている(端子電極231、外部実装電極232は不図示)。ICチップ110は、振動子1A(振動素子3)の駆動を制御するための発振回路を有している。ICチップ110によって振動子1Aを駆動すると、所定の周波数の信号を取り出すことができる。
4.電子機器
次に、本発明の振動子を適用した電子機器(本発明の電子機器)について説明する。
図17は、本発明の電子機器を適用したモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部2000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する振動子1Aが内蔵されている。
図18は、本発明の電子機器を適用した携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。この図において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204および送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部2000が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器等として機能する振動子1Aが内蔵されている。
図19は、本発明の電子機器を適用したディジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、ディジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
ディジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このディジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1430が、デ−タ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。このようなディジタルスチルカメラ1300には、フィルター、共振器等として機能する振動子1Aが内蔵されている。
なお、本発明の振動子を備える電子機器は、図17のパーソナルコンピューター(モバイル型パーソナルコンピューター)、図18の携帯電話機、図19のディジタルスチルカメラの他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシュミレーター等に適用することができる。
5.移動体
次に、本発明の振動子を適用した移動体(本発明の移動体)について説明する。
図20は、本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には、振動子1Aが搭載されている。振動子1Aは、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム、等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
以上、本発明の振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
また、前述した実施形態では、振動基板として水晶基板を用いているが、これに替えて、例えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウム等の各種振動基板を用いてもよい。
1、1A、1B、1C、1D…振動子 2…パッケージ 21…ベース基板 211…底部 212…側壁 212a、212b…第1の内面 212c、212d…第2の内面 22…蓋体 23…電極 231…端子電極 232…外部実装電極 233…貫通電極 24…電極 241…端子電極 242…外部実装電極 243…貫通電極 251、252…導電性接着剤 261、262…接着剤 3…振動素子 30…水晶基板 31…基部 311…本体部 311a、311b…側面 312…延出部 313…分岐部 313a…外側面 314、315…支持腕 314a、315a…外側面 32…振動腕 321、322…主面 323、324…側面 325、326…溝 33…振動腕 331、332…主面 333、334…側面 335、336…溝 35…第1の励振電極 36…第2の励振電極 37…第1の接続電極 38…第2の接続電極 4…ギャップ形成層 41…第1のギャップ形成層 42…第2のギャップ形成層 421、422…分割片 423…本体 424、425…配線電極 100…発振器 110…ICチップ 120…内部端子 1100…パーソナルコンピューター 1102…キーボード 1104…本体部 1106…表示ユニット 1200…携帯電話機 1202…操作ボタン 1204…受話口 1206…送話口 1300…ディジタルスチルカメラ 1302…ケース 1304…受光ユニット 1306…シャッターボタン 1308…メモリー 1312…ビデオ信号出力端子 1314…入出力端子 1430…テレビモニター 1440…パーソナルコンピューター 1500…自動車 2000…表示部 D1、D2…厚み S…収容空間

Claims (12)

  1. 底部および前記底部から立設している枠状の側壁を含むベース基板と、前記ベース基板の開口を覆う蓋体とを含むパッケージと、
    前記パッケージ内に収容されている振動素子と、
    前記振動素子と前記側壁との間に介在し、前記振動素子と前記側壁とを離間させるギャップ形成層と、を含むことを特徴とする振動子。
  2. 前記振動素子は、前記ギャップ形成層を介して前記側壁に接合されている請求項1に記載の振動子。
  3. 前記パッケージの平面視にて、互いに交差する2つの軸を第1の軸および第2の軸としたとき、
    前記側壁は、前記第1の軸を法線とする第1の内面と、前記第2の軸を法線とする第2の内面と、を含み、
    前記ギャップ形成層は、少なくとも、前記第1の内面と前記振動素子の間と、前記第2の内面と前記振動素子の間とに設けられている請求項1または2に記載の振動子。
  4. 前記ギャップ形成層は、前記振動素子と前記パッケージの導通経路を兼ねている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の振動子。
  5. 前記ギャップ形成層は、離間して設けられ、共に導電性を有する少なくとも2つのギャップ形成層片を含み、
    前記振動素子は、第1の励振電極および第2の励振電極を含み、
    前記パッケージは、前記第1の励振電極と接続されている第1の端子電極および前記第2の励振電極と接続されている第2の端子電極を含み、
    一方の前記ギャップ形成層片を介して前記第1の励振電極と前記第1の端子電極とが電気的に接続され、他方の前記ギャップ形成層片を介して前記第2の励振電極と前記第2の端子電極とが電気的に接続されている請求項4に記載の振動子。
  6. 前記振動素子は、基部と、前記基部と一体に設けられた少なくとも1つの振動腕と、を含み、
    前記ギャップ形成層は、前記振動腕と非接触で設けられている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の振動子。
  7. 前記ギャップ形成層は、前記基部と前記側壁との間に設けられている請求項6に記載の振動子。
  8. 前記ギャップ形成層には、ギャップ材が含まれている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の振動子。
  9. 底部および前記底部から立設する側壁を有するベース基板を用意し、振動素子を前記側壁にギャップ形成層を介して接触させた状態で前記ベース基板に固定する工程と、
    前記ギャップ形成層を除去する工程と、を含むことを特徴とする振動子の製造方法。
  10. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動子と、
    前記振動素子に接続された発振回路と、を備えていることを特徴とする発振器。
  11. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動子を備えていることを特徴とする電子機器。
  12. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の振動子を備えていることを特徴とする移動体。
JP2013043492A 2013-03-05 2013-03-05 振動子、振動子の製造方法、発振器、電子機器および移動体 Pending JP2014175674A (ja)

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