JP2019047178A - 振動デバイス、および電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動素子の主面に沿った方向に加わる衝撃を緩和することの可能な振動デバイスを提供する。【解決手段】振動デバイスとしての振動子1は、ベースとしての第1の基材11を含む容器10と、ベースに接続された振動素子15と、容器に設けられた突起20と、を備え、突起は、ベースと振動素子とが重なる第1方向と直交する第2方向から見た場合に、振動素子と重なる。【選択図】図2
Description
本発明は、振動デバイス、および電子機器に関する。
従来、支持部によってベース板に片持ち支持された振動素子が、振動素子の厚み方向に加わる衝撃等によって撓んだ場合に、振動素子の開放端側の主面(第1面)に対向してベース板に設けられた枕部によって撓みを抑え、振動素子の破損などの不具合を防止することが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、前述の構成の振動デバイスでは、枕部が振動素子とベース板との間にあるため、振動素子の主面(第1面)に交差する方向に加わる衝撃の緩和に対しては有効であるが、振動素子の主面に沿った方向に加わる衝撃を緩和することができないという課題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動デバイスは、ベースを含む容器と、前記ベースに接続された振動素子と、前記容器に設けられた突起と、を備え、前記突起は、前記ベースと前記振動素子とが重なる第1方向と直交する第2方向から見た場合に、前記振動素子と重なる。
本適用例に係る振動デバイスによれば、ベースと振動素子とが重なる第1方向と直交する第2方向から見た場合に、振動素子と重なって設けられる突起によって、第2方向(振動素子の主面に沿った方向)に加わる衝撃を緩和することができる。これにより、振動素子に対して第2方向(振動素子の主面に沿った方向)に加わる衝撃によって生じる振動素子の破損などの発生を減少させることができる。
[適用例2]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記振動素子は、前記ベースに一端が支持され、複数の前記突起を備え、複数の前記突起はそれぞれ、前記第2方向から見た場合に、前記振動素子の前記一端とは異なる前記振動素子の2以上の位置の一つと重なることが好ましい。
本適用例によれば、振動素子の一端とは異なる該振動素子の2以上の位置と重なって設けられる複数の突起により、突起が一つの場合よりも確実な衝撃緩和作用を得ることができる。
[適用例3]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記突起は、前記第1方向から見た場合に、前記振動素子の前記一端と前記振動素子の重心とを通る仮想線の両側のそれぞれに、少なくとも一つが設けられることが好ましい。
本適用例によれば、振動素子の支持位置と該振動素子の重心とを通る仮想線の両側のそれぞれに、少なくとも一つの突起が設けられることにより、該仮想線に対して正負両方向、換言すれば、振動素子に対して第2方向(振動素子の主面に沿った方向)の正負両方向のどちら側から加わる衝撃も緩和することができる。
[適用例4]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記容器は、前記ベースに接続された側壁と、前記ベースおよび前記側壁によって構成された凹部の開口を塞ぐ蓋体と、を含み、前記突起は、前記ベース、前記側壁、および前記蓋体のうち少なくとも一つに配置されることが好ましい。
本適用例によれば、ベース、側壁、および蓋体のうち少なくとも一つに配置される突起によって、振動素子に対して第2方向(振動素子の主面に沿った方向)に加わる衝撃を緩和することができる。
[適用例5]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記突起の一部は、前記容器に埋設されることが好ましい。
本適用例によれば、突起の一部が容器に埋め込まれているため、突起が容器から脱離し難くすることができる。
[適用例6]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記ベースは、前記第1方向から見た場合に、前記振動素子の外縁よりも外側から、前記振動素子の前記外縁の内側まで設けられ、且つ、前記外側から前記内側に向かって深くなる傾斜底面を有する溝部を備え、前記突起は、前記溝部に配置され、一部が前記傾斜底面に接し、他の部分が前記溝部から突出する球体によって構成されることが好ましい。
本適用例によれば、例えば、傾斜底面を有する溝部に球体を投入すると、球体は傾斜底面に当接しながら転がり、振動素子の外縁に接触する位置で留まる。この状態の球体の溝部から突出している他の部分を突起として用いることにより、振動素子と突起との位置を容易に定めることができる。
[適用例7]上記適用例に記載の振動デバイスにおいて、前記第2方向から見た場合に、前記突起と前記振動素子とは、前記振動素子の厚さの30%以上の重なりがあることが好ましい。
本適用例によれば、第2方向から見た場合に、突起と振動素子との重なりが、振動素子の厚さの30%以上であることにより、突起の度当たり(ストッパー)機能を重なりが30%未満の場合よりも確実に発揮することができる。
[適用例8]本適用例に係る電子機器は、ベースを含む容器と、前記ベースに接続された振動素子と、前記容器に設けられ、前記ベースと前記振動素子とが重なる第1方向と直交する第2方向から見た場合に、前記振動素子と重なる突起と、を備えた振動デバイスと、前記振動デバイスの信号に基づいて制御を行う制御部と、を備える。
本適用例に係る電子機器によれば、振動素子に対して第2方向(振動素子の主面に沿った方向)に加わる衝撃を緩和することができる振動デバイスの出力する信号に基づいて制御部が制御を行うことから、耐衝撃性の良好な信頼性の高い電子機器を提供することができる。
以下、振動デバイスの実施形態に係る振動子、発振器、およびそれを用いた電子機器を添付図面に沿って詳細に説明する。なお、以下で説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
なお、以下で参照する図面では、説明の便宜上、互いに直交する3軸を、X軸、Y軸およびZ軸として設定し、Z軸は、振動デバイスの厚さ方向、換言すれば、ベースとベースに接合された蓋体(リッド)との配列方向と一致している。Z軸は、更に換言すれば、ベースと、ベースおよび蓋体(リッド)で構成される収容空間に収容される振動素子と、蓋体との配列方向と一致する方向であり、振動素子を支持するベースの上面に対して垂直方向と一致する方向としている。また、X軸およびY軸は、振動素子の接続されるベースの上面を含む仮想面内において直交し、X軸は、振動素子の支持部と振動素子の重心とを結ぶ方向に沿っており、Y軸は、振動素子の外縁に対向する突起の配列方向に沿っている。また、X軸に平行な方向を「X軸方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向または第2方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向、または第1方向」と言うことがある。また、Z軸に沿ってベースから振動素子へ向かう方向を+Z軸方向、+Z軸方向に対して反対方向を−Z軸方向とする。さらに、説明の便宜上、Z軸方向(第1方向)から視たときの平面視において、+Z軸方向側の面を上面、−Z軸方向側の面を下面として説明することがある。また、ベースを含むケースの内部に形成された配線パターンや電極パッド(端子電極)は図示を省略してある。
<第1実施形態>
先ず、図1、および図2を参照して、振動デバイスの第1実施形態に係る振動子について説明する。図1は、振動デバイスの第1実施形態に係る振動子の概略構成を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る振動子の概略構成を示す図1のA−A線での断面図である。なお、図1では、説明の便宜上蓋体を透視した図としている。
先ず、図1、および図2を参照して、振動デバイスの第1実施形態に係る振動子について説明する。図1は、振動デバイスの第1実施形態に係る振動子の概略構成を示す平面図である。図2は、第1実施形態に係る振動子の概略構成を示す図1のA−A線での断面図である。なお、図1では、説明の便宜上蓋体を透視した図としている。
図1、および図2に示すように、振動デバイスの第1実施形態に係る振動子1は、ベースとしての第1の基材11、第2の基材(側壁)12、および封止部材13を介して第2の基材12の上面に接続された蓋体としてのリッド14を含む容器10と、第1の基材11の上面11fに一端が接続されて片持ち支持される振動素子15とを備えている。なお、第1の基材11の下面11rは、第2の基材(側壁)12の立設側と反対側に位置する面であり、容器10の下面と言い換えることができる。
容器10は、図2に示すように、ベースとしての第1の基材11、および側壁としての第2の基材12と、封止部材13を介して第2の基材12の上面に接続された蓋体としてのリッド14とを含み構成されている。なお、第1の基材11の上面11f側に第2の基材12が積層される。第1の基材11は、振動素子15の主面に設けられた励振電極17に対向する部分を含む凹部21が設けられている。第2の基材12は、中央部が除去された環状体であり、第1の基材11の外縁に沿って接続されている。第2の基材12の上面には周状に設けられたシールリングや低融点ガラス等の封止部材13が設けられている。なお、第1の基材11、および第2の基材12の構成材料には、例えば、酸化アルミニウム等の各種セラミックなどが好適に用いられる。なお、第1の基材11、および第2の基材12の構成材料は、セラミック以外に、ガラス、樹脂、金属等を用いてもよい。
容器10は、ベースとしての第1の基材11と、中央部が除去された環状体である側壁としての第2の基材12とにより、振動素子15などを収容する凹部(キャビティー)が形成される。そして、容器10は、この凹部(キャビティー)の開口がリッド14によって塞がれることによって内部空間16が設けられる。
第1の基材11の上面11fの所定の位置である接続部25には、振動素子15の一端が導電性接着剤などの接合部材22により接合されている。接続部25には、図示されない電極端子が設けられており、その電極端子に振動素子15が接続される。振動素子15は、内部空間16内において、接合部材22により接合されている部分以外が他の部材と離間して支持された、所謂片持ち支持によって保持されている。
振動素子15は、例えば水晶基板によって構成することができる。振動素子15を構成する水晶基板は、SCカット水晶基板を機械加工等によって略円形(不図示)の平面視形状にしたものである。SCカット水晶基板を用いることで、スプリアス振動による周波数ジャンプや抵抗上昇が少なく、温度特性も安定している振動素子15が得られる。なお、水晶基板の平面視形状としては、円形に限定されず、楕円形、長円形等の非線形形状であってもよいし、三角形、矩形等の線形形状であってもよい。ただし、本実施形態のように、水晶基板を円形とすることで、水晶基板の対称性が向上し、副振動(スプリアス振動)の発振を効果的に抑制することができる。
なお、振動素子15は、SCカットに限らず、例えば、ATカットあるいはBTカットの水晶振動子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子などを用いることができる。また、振動素子15として、例えば、水晶振動子以外の圧電振動子やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子などを用いることもできる。振動素子15の基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、またはシリコン半導体材料等を用いることができる。また、振動素子15の励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
振動素子15の主面(表裏面)には、それぞれ励振電極17が設けられている。上面(表面)側の励振電極17は、ワイヤーボンディング法を用いて架設されたボンディングワイヤー19によって第1の基材11の上面11fに設けられた電極端子18に接続され、下面(裏面)側の励振電極(不図示)は導電性接着剤などの接合部材22によって他の電極端子(不図示)に接続されている。
第1の基材11の上面11fには、振動素子15をY軸方向に沿って挟むように配置された二つの突起20が設けられている。突起20は、第1の基材11と振動素子15とが重なるZ軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15の支持されている一端(接続部25)と異なる振動素子15の2以上の位置と重なるように設けられる。本例での突起20は、Z軸方向(第1方向)からの平面視で、振動素子15の支持されている一端(接続部25)と振動素子15の重心Gとを通る仮想線Qで分割された領域に一つずつ、換言すれば仮想線QのY軸方向の両側のそれぞれに一つずつ設けられている。なお、二つの突起20は、第1の基材11と接続された振動素子15の外縁に対して、僅かに隙間を有するように配置されることが好適であるが、振動素子15の外縁との接触があってもよい。なお、本明細書における振動素子15の重心Gは、質量中心と言い換えることができ、立体物の場合は立体物の構造内に定義される場合や、空間に定義される場合がある。
このように配置された二つの突起20により、仮想線Qに対して正負方向、換言すれば、振動素子15に対して、Y軸方向(第2方向)の正負両方向のどちら側から衝撃が加わっても、二つの突起20により振動素子15のY軸方向(第2方向)への移動を抑制することができ、この衝撃が加わった方向に対する緩衝作用を発揮し、衝撃を緩和することができる。したがって、振動素子15に対するY軸方向(第2方向)に沿って印加された衝撃によって生じる振動素子15の破損などの発生を減少させることができる。このように、二つの突起20を、仮想線Qに対して略線対称の位置に配置することにより、突起20が一つの場合よりも確実に衝撃を緩和することができる。なお、振動素子15の破損には、振動素子15の割れやクラックなどの破壊や第1の基材11と振動素子15との接続部分(接続部25)の剥離などが含まれる。
なお、突起20は、第1の基材11と振動素子15とが重なる方向であるZ軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられ、突起20と振動素子15とは、振動素子15の厚さtの30%以上の高さhの重なりがあることが好ましい。このように、Y軸方向(第2方向)から見た場合の突起20と振動素子15との重なりが、振動素子15の厚さtの30%以上とすることにより、突起20のY軸方向に係る度当たり(ストッパー)機能を、重なりが30%未満の場合よりも確実に発揮することができる。
また、突起20は、その一部が容器10を構成する第1の基材11の上面11fから突出するとともに、第1の基材11に設けられたガイドホールに嵌合(埋設)されることによって接続されている。このように、突起20が第1の基材11に埋め込まれて接続されるため、突起20を第1の基材11から脱離し難くすることができる。
また、振動素子15の接続部25側と反対側に位置する他端に対向して、枕部24を設けてもよい。枕部24は、振動素子15にZ軸方向の衝撃等が加わった場合に、振動素子15のZ軸方向への移動を抑制することができ、この方向に対する衝撃を緩和することができる。また、突起20と枕部24とを併用することにより、多方向の衝撃に対する衝撃緩和効果を有することになる。
蓋体としてのリッド14は、板状をなしており、第1の基材11の凹部21と側壁としての第2の基材12とにより構成された凹部の開口を塞ぐようにして第2の基材12の+Z軸側の端面(上面)に、例えばシールリングや低融点ガラスなどの封止部材13を介して接合されている。封止部材13は、第2の基材12の+Z軸側の端面(上面)に沿って枠状に配置されている。封止部材13は、金属材料で構成され、封止部材13が溶融することで第2の基材12とリッド14とが気密的に接合される。このように、凹部(キャビティー)の開口がリッド14で塞がれることにより、内部空間16が形成され、この内部空間16に振動素子15を収容することができる。なお、リッド14の構成材料としては、特に限定されないが、第1の基材11および第2の基材12の構成材料と線膨張係数が近似する部材であると良い。例えば、第1の基材11および第2の基材12の構成材料をセラミックスとした場合には、リッド14の構成材料を金属材料(例えば、コバール等の合金)とするのが好ましい。
気密封止された容器10の内部空間16は、減圧状態(例えば10Pa以下程度)となっている。これにより、振動素子15の安定した駆動を継続することができる。このように、内部空間16を減圧状態とすることにより、内部空間16が断熱層として機能し、外部の温度変動の影響を振動素子15が受け難くなる。ただし、内部空間16の雰囲気としては特に限定されず、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガスが充填されて大気圧となっていてもよい。
第1の基材11(容器10)の下面11rには、例えば振動素子15と内部配線(図示せず)によって電気的導通がとられた複数の外部接続端子23が設けられている。なお、外部接続端子23の数量は限定されるものではなく、幾つであってもよい。外部接続端子23は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を、第1の基材11の下面11rにスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施す方法などによって形成することができる。
以上説明した振動デバイスの第1実施形態に係る振動子1によれば、Z軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられる二つの突起20によって、Y軸方向(振動素子15の主面に沿った方向)に加わる衝撃を緩和することができる。詳述すれば、振動素子15に対してY軸方向から衝撃が加わった場合に、二つの突起20により振動素子15のY軸方向(第2方向)への移動を止めることができ、振動素子15の過大な動きを抑制することによって、振動素子の破損などの不具合の発生を減少させることができる。
なお、上述では、二つの突起20が設けられた構成を示して説明したが、突起20の配置数はこれに限らない。突起20の配置数は、一つであってもよく、もしくは三つ以上であってもよい。また、二つの突起20が、好ましい配置例として仮想線Qに対して線対称の位置に配置されている構成を示して説明したが、突起20の配置は、仮想線Qに対して線対称の位置でなくてもよく、非対称の位置に配置されていてもよい。
<第2実施形態>
次に、図3、および図4を参照して、振動デバイスの第2実施形態に係る振動子について詳細に説明する。図3は、振動デバイスの第2実施形態に係る振動子の概略構成を示す平面図である。図4は、第2実施形態に係る振動子の概略構成を示す図3のB−B線での断面図である。なお、第2実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
次に、図3、および図4を参照して、振動デバイスの第2実施形態に係る振動子について詳細に説明する。図3は、振動デバイスの第2実施形態に係る振動子の概略構成を示す平面図である。図4は、第2実施形態に係る振動子の概略構成を示す図3のB−B線での断面図である。なお、第2実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
図3および図4に示す第2実施形態の振動子2は、第1実施形態における突起20に相当する突起27が、第2の基材(側壁)12aに設けられていること以外は、前述した第1実施形態の振動子1と同様である。以下、異なる構成である突起27の配置、および構成を中心に説明する。
図3および図4に示す振動子2は、第1実施形態と同様に、ベースとしての第1の基材11a、第2の基材(側壁)12a、および封止部材13を介して第2の基材12aの上面に接続された蓋体としてのリッド14を含む容器10aと、第1の基材11aの上面11fに一端が接続されて片持ち支持される振動素子15とを備えている。ここで第2実施形態の振動子2を構成する容器10aの基本構成および振動素子15の構成および配置は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
容器10aの第2の基材(側壁)12aの内部空間16側の内壁12iには、振動素子15をY軸方向に沿って挟む位置にそれぞれ突起27が設けられている。突起27は、振動素子15の支持位置(接続部25)と異なる振動素子15の2以上の位置と重なり、第2の基材(側壁)12aの内壁12iから、Y軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置を含む半円筒形に突出するように設けられている。本形態の突起27は、Z軸方向(第1方向)からの平面視で、振動素子15の支持位置(接続部25)と振動素子15の重心Gとを通る仮想線Qで分割された領域に一つずつ、換言すれば仮想線QのY軸方向の両側のそれぞれに一つずつ設けられている。なお、二つの突起27は、第1の基材11aと接続された振動素子15の外縁に対して、僅かに隙間を有するように配置されることが好適であるが、振動素子15の外縁との接触があってもよい。
このように配置された二つの突起27により、第1実施形態と同様に、仮想線Qに対して正負方向、換言すれば、振動素子15に対して、Y軸方向(第2方向)の正負両方向に衝撃が加わっても、二つの突起27により振動素子15のY軸方向(第2方向)への移動を抑制することができ、この方向に対する衝撃を緩和することができる。したがって、振動素子15に対するY軸方向(第2方向)に沿って印加された衝撃によって生じる振動素子15の破壊や第1の基材11aと振動素子15との接続部分(接続部25)の剥離などの不具合の発生を減少させることができる。
なお、突起27は、第1の基材11aと振動素子15とが重なる方向であるZ軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられ、突起20と振動素子15とは、振動素子15の厚さtの30%以上の高さhの重なりがあることが好ましい。このように、Y軸方向(第2方向)から見た場合の突起20と振動素子15との重なりが、振動素子15の厚さtの30%以上とすることにより、突起20のY軸方向に係る度当たり(ストッパー)機能を確実に発揮することができる。本第2実施形態の突起27は、Y軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15の厚さtを包含する長さを有して配置されている。即ち、本第2実施形態の突起27は、Y軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15の厚さt全体が重なる。
また、突起20は、第2の基材12aと一体構造であってもよいし、第2の基材12aにその一部が埋め込まれる(埋設)、もしくは第1の基材11aにその一部が埋め込まれる構成であってもよい。
また、突起27よりも振動素子15の接続部25側と反対側に位置する他端側(X軸方向側)に、突起27に対応する枕部34を設けてもよい。枕部34は、振動素子15と第1の基材11aの上面11fとの間に位置し、振動素子15にZ軸方向の衝撃等が加わった場合に、振動素子15のZ軸方向への移動を抑制することができ、この方向に対する衝撃を緩和することができる。また、突起27と枕部34とを併用することにより、多方向の衝撃に対する衝撃緩和効果を有することになる。
以上説明した振動デバイスの第2実施形態に係る振動子2によれば、Z軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられる二つの突起27によって、第1実施形態と同様に、Y軸方向に加わる衝撃を緩和することができる。詳述すれば、振動素子15に対してY軸方向から衝撃が加わった場合に、二つの突起27により振動素子15のY軸方向への移動を止めることができ、振動素子15の過大な動きを抑制することによって、振動素子15の破損などの発生を減少させることができる。
<第3実施形態>
次に、図5、および図6を参照して、振動デバイスの第3実施形態に係る振動子について詳細に説明する。図5は、振動デバイスの第3実施形態に係る振動子の概略構成を示す平面図である。図6は、第3実施形態に係る振動子の概略構成を示す図5のC−C線での部分断面図である。なお、第3実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
次に、図5、および図6を参照して、振動デバイスの第3実施形態に係る振動子について詳細に説明する。図5は、振動デバイスの第3実施形態に係る振動子の概略構成を示す平面図である。図6は、第3実施形態に係る振動子の概略構成を示す図5のC−C線での部分断面図である。なお、第3実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と異なる構成を中心に説明し、同様な構成については各図面において同符号を付し、その説明を省略することがある。
図5および図6に示す第3実施形態の振動子3は、第1実施形態における突起20に相当する球体30が、第1の基材11bに設けられている溝部33内に配設されていること以外は、前述した第1実施形態の振動子1と同様である。以下、異なる構成である球体30および溝部33の配置、および構成を中心に説明する。
図5および図6に示す振動子3は、第1実施形態と同様に、ベースとしての第1の基材11b、第2の基材(側壁)12、および封止部材13を介して第2の基材12の上面に接続された蓋体としてのリッド14を含む容器10bと、第1の基材11bの上面11bfに一端が接続されて片持ち支持される振動素子15とを備えている。ここで第3実施形態の振動子3を構成する容器10bの基本構成および振動素子15の構成および配置は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
容器10bの第1の基材(ベース)11bの上面11bfには、Z軸方向(第1方向)から見た場合に、振動素子15の外縁よりも外側から、振動素子15の外縁よりも内側まで延在された、換言すれば、振動素子15の外縁よりの外側から振動素子15に重なる位置まで延在された溝部33が設けられている。溝部33は、振動素子15の支持位置(接続部25)と異なる振動素子15の2以上の位置と重なるように設けられている。また、溝部33は、振動素子15の外縁よりも外側から内側に向かって上面11bfからの深さが深くなる傾斜底面32を有している。傾斜底面32は、溝部33の外側の端から少なくとも振動素子15の外縁までの間に設けられている。溝部33には、傾斜底面32に一部が接し、他の部分が溝部33(第1の基材11bの上面11bf)から突出し、Y軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる球体30が投入されている。なお、Y軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる球体30の配置は、傾斜底面32の傾斜角度と、球体30の直径との相関によって決定することができる。換言すれば、傾斜底面32に一部が接し、他の部分が振動素子15の外縁に接触している状態の球体30は、この状態で球体30の一部が接している部分の傾斜底面32の深さよりも球体30の直径の方が大きいということもできる。球体30は、傾斜底面32を自重によって振動素子15側に転がることによって振動素子15の外縁に接触した位置で停止する。なお、傾斜底面32を自重によって振動素子15側に転がることによって振動素子15の外縁に接触した球体30は、例えば接着剤などによって固定することができる。ここで、球体30は、第1実施形態の突起20に相当する。
溝部33は、Z軸方向(第1方向)からの平面視で、振動素子15の支持されている一端(接続部25)と振動素子15の重心Gとを通る仮想線Qで分割された領域に一つずつ、換言すれば仮想線QのY軸方向の両側のそれぞれに一つずつ設けられている。なお、二つの突起としての機能を有する球体30は、第1の基材11bと接続された振動素子15の外縁に対して、自重で接触している状態で第1の基材11bに接着剤などで固定されてもよい。
また、球体30よりも振動素子15の支持されている一端(接続部25)側と反対側に位置する他端側(X軸方向側)に球体30のそれぞれに対応して、振動素子15と第1の基材11bの上面11bfとの間に位置する枕部(不図示)を設けてもよい。このような枕部により、振動素子15にZ軸方向の衝撃等が加わった場合に、振動素子15のZ軸方向への移動を抑制することができ、この方向に対する衝撃を緩和することができる。また、球体30と枕部とを併用することにより、多方向の衝撃に対する衝撃緩和効果を有することになる。
以上説明した振動デバイスの第3実施形態に係る振動子3によれば、Z軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられる二つの球体30を突起とすることによって、第1実施形態と同様に、Y軸方向に加わる衝撃を緩和することができる。詳述すれば、傾斜底面32を有する溝部33に投入された球体30は、傾斜底面32に当接しながら転がり、振動素子15の外縁に接触する位置で留まる。この状態の球体30を突起として用いることにより、振動素子15に対する突起としての球体30の位置を容易に定めることができる。また、外形形状の異なる振動素子15においても容易に突起の位置を球体30によって定めることができる。
<第4実施形態>
次に、図7、および図8を参照して、振動デバイスの第4実施形態に係る発振器について詳細に説明する。図7は、振動デバイスの第4実施形態に係る発振器の概略構成を示す平面図である。図8は、第4実施形態に係る発振器の概略構成を示す図7のD−D線での断面図である。なお、第4実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と同様な構成について同符号を付して説明することがある。
次に、図7、および図8を参照して、振動デバイスの第4実施形態に係る発振器について詳細に説明する。図7は、振動デバイスの第4実施形態に係る発振器の概略構成を示す平面図である。図8は、第4実施形態に係る発振器の概略構成を示す図7のD−D線での断面図である。なお、第4実施形態に係る以下の説明では、上述の第1実施形態と同様な構成について同符号を付して説明することがある。
図7および図8に示す第4実施形態の発振器5は、ベースとしての第1の基材11cを構成する第1基板111および第2基板112、第2の基材(側壁)12、および封止部材13を介して第2の基材12の上面に接続された蓋体としてのリッド14を含む容器10cと、第1の基材11cの上面(第2基板112の上面)11cfに一端が接続されて片持ち支持される振動素子15および集積回路40を備えている。また、発振器5は、第1の基材11cの下面11crに、複数の外部接続端子23を備えている。
容器10cは、図8に示すように、第1基板111および第2基板112を含む第1の基材11cと、第2の基材12と、封止部材13を介して第2の基材12に接続された蓋体としてのリッド14とを含み構成されている。なお、第1の基材11cを構成する第1基板111、第2基板112、および第2の基材12は、この順で積層される。第1基板111は、中央部に凹部21aが設けられた板状部材である。第2基板112、および第2の基材12は、中央部が除去された環状体であり、第2の基材12の上面の周縁にシールリングや低融点ガラス等の封止部材13が形成されている。なお、第1の基材11cを構成する第1基板111、第2基板112、および第2の基材12の構成材料には、セラミックなどが好適に用いられる。なお、第1基板111、第2基板112、および第2の基材12の構成材料は、セラミック以外に、ガラス、樹脂、金属等を用いてもよい。また、容器10cは、内部に複数の段を有する、少なくとも一部が一体の部材を含んでいてもよい。
容器10cは、第1基板111の中央部に設けられた凹部21aと、第2基板112の中央部が除去された貫通部21bとにより、集積回路40を収容する凹部(キャビティー)が形成される。また、第2基板112の中央部が除去された貫通部21b、および中央部が除去された環状体である第2の基材12により、振動素子15を収容する凹部(キャビティー)が形成される。そして、容器10cは、これらの凹部(キャビティー)の開口がリッド14によって塞がれることによって内部空間16が設けられる。
容器10cの内部である内部空間16には、集積回路40、振動素子15が収納されている。なお、容器10cの内部は、真空または大気圧よりも低い圧力等の減圧雰囲気(例えば10Pa以下程度)となっている。これにより、振動素子15や集積回路40の安定した駆動を継続することができる。このように、内部空間16を減圧状態とすることにより、内部空間16が断熱層として機能し、外部の温度変動の影響を振動素子15や集積回路40が受け難くなる。ただし、内部空間16の雰囲気としては特に限定されず、例えば窒素、アルゴン等の不活性ガスが充填されて大気圧となっていてもよい。
第1の基材11cの凹部21aには、接合部材(図示せず)により集積回路40が接合されている。集積回路40は、振動素子15を発振させる発振用回路を少なくとも含んでいる。集積回路40は、ボンディングワイヤー41,44により第2基板の貫通部21bに露出する第1基板111の上面に設けられた電極パッド43,45と電気的に接続されている。
また、第2基板112の上面(第1の基材11cの上面11cf)の所定の位置である接続部25には、振動素子15の一端が導電性接着剤などの接合部材22により接合されている。接続部25には、図示されない電極端子が設けられており、その電極端子に振動素子15が接続される。振動素子15は、内部空間16内において、接合部材22により接合されている部分以外が他の部材と離間して支持された、所謂片持ち支持によって保持されている。振動素子15は、第1実施形態と同様に、例えば水晶基板によって構成することができる。なお、水晶基板は第1実施形態と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
振動素子15の主面(表裏面)には、それぞれ励振電極17が設けられている。上面(表面)側の励振電極17は、ボンディングワイヤー19によって第1の基材11cの上面11cfに設けられた電極端子18に接続され、下面(裏面)側の励振電極(不図示)は導電性接着剤などの接合部材22によって他の電極端子(不図示)に接続されている。
第2基板112の上面(第1の基材11cの上面11cf)には、振動素子15をY軸方向に沿って挟むように配置された二つの突起20が設けられている。突起20は、振動素子15の支持位置(接続部25)と異なる振動素子15の外縁における2以上の位置と対向して設けられる。本例での突起20は、Z軸方向(第1方向)からの平面視で、振動素子15の支持位置(接続部25)と振動素子15の重心Gとを通る仮想線Qで分割された領域に一つずつ、換言すれば仮想線QのY軸方向の両側のそれぞれに一つずつ設けられている。なお、二つの突起20は、第2基板112と接続された振動素子15の外縁に対して、僅かに隙間を有するように配置されることが好適であるが、振動素子15の外縁との接触があってもよい。
このように配置された二つの突起20により、仮想線Qに対して正負方向、換言すれば、振動素子15に対して、Y軸方向(第2方向)の正負両方向に衝撃が加わっても、二つの突起20により振動素子15のY軸方向(第2方向)への移動を抑制することができ、この方向に対する衝撃を緩和することができる。したがって、振動素子15に対するY軸方向(第2方向)に沿って印加された衝撃によって生じる振動素子15の破損などの不具合の発生を減少させることができる。
なお、突起20は、Z軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられ、突起20と振動素子15とは、振動素子15の厚さtの30%以上の高さhの重なりがあることが好ましい。このように、Y軸方向(第2方向)から見た場合の突起20と振動素子15との重なりが、振動素子15の厚さtの30%以上とすることにより、突起20のY軸方向に係る度当たり(ストッパー)機能を確実に発揮することができる。
また、突起20は、その一部が容器10cを構成する第2基板112に上面11cfから突出するとともに、第2基板112に設けられたガイドホール(不図示)に嵌合(埋設)されることによって接続されている。このように、突起20が第2基板112に埋め込まれて接続されるため、突起20を第2基板112から脱離し難くすることができる。
蓋体としてのリッド14は、板状をなしており、第1の基材11cの凹部21a、および貫通部21bと側壁としての第2の基材12とにより構成された凹部の開口を塞ぐようにして第2の基材12の+Z軸側の端面(上面)に、例えばシールリングや低融点ガラスなどの封止部材13を介して接合されている。封止部材13は、第2の基材12の+Z軸側の端面(上面)に沿って枠状に配置されている。封止部材13は、金属材料で構成され、封止部材13が溶融することで第2の基材12とリッド14とが気密的に接合される。このように、凹部(キャビティー)の開口がリッド14で塞がれることにより、内部空間16が形成され、この内部空間16に振動素子15、および集積回路40を収容することができる。なお、リッド14の構成材料は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第1の基材11c(容器10c)の下面11crには、例えば振動素子15と内部配線(図示せず)によって電気的導通がとられた複数の外部接続端子23が設けられている。なお、外部接続端子23の数量は限定されるものではなく、幾つであってもよい。外部接続端子23は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属配線材料を、第1の基材11cの下面11crにスクリーン印刷して焼成し、その上にニッケル(Ni)、金(Au)等のめっきを施す方法などによって形成することができる。
以上説明した振動デバイスの第4実施形態に係る発振器5によれば、Z軸方向(第1方向)と直交するY軸方向(第2方向)から見た場合に、振動素子15と重なる位置に設けられる二つの突起20によって、Y軸方向に加わる衝撃を緩和することができる。詳述すれば、振動素子15に対してY軸方向から衝撃が加わった場合に、二つの突起20により振動素子15のY軸方向への移動を止めることができ、振動素子15の過大な動きを抑制することによって、振動素子の破損などの不具合を減少させた、所謂耐衝撃性を高めた振動デバイスとしての発振器5を提供することができる。
なお、上述した第4実施形態の発振器5としては、具体的に、例えば水晶発振器(SPXO:Simple Packaged Crystal Oscillator)、温度補償型水晶発振器(TCXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)、恒温槽型水晶発振器(OCXO:Oven Controlled Crystal Oscillator)、電圧制御水晶発振器(VCXO:Voltage-Controlled Crystal Oscillator)など、種々の発振器に適用することができる。
また、上述した突起20,27は、変形例として図9に示すようなフランジ付きの構成であってもよい。なお、図9は、突起の変形例を示す断面図である。図9に示すように、フランジ付きの突起28は、X軸方向から見た場合に、振動素子15と重なる位置に配置される本体部28pと、振動素子15と第1の基材11の上面11fとの間に配置されるように本体部28pから外周方向に広がるフランジ部28fと、本体部28pに対してフランジ部28fを介して反対側に設けられている埋設部28sと、を備えている。フランジ付きの突起28は、第1の基材11に埋設された埋設部28sによって第1の基材11に固定されている。
このような、フランジ付きの突起28を用いることにより、振動素子15に対してY軸方向から衝撃が加わった場合に、本体部28pにより振動素子15のY軸方向(第2方向)への移動を止めることができるとともに、振動素子15にZ軸方向の衝撃等が加わった場合に、振動素子15のZ軸方向への移動を止めることができる。このように、Y軸方向およびZ軸方向の2方向への振動素子15の過大な動きを抑制することによって、振動素子15の破壊や第1の基材11と振動素子15との接続部分の剥離などの不具合の発生を減少させることができる。
また、突起20は、第1の基材11や第2の基材12に設けることで説明したがこれに限らず、蓋体としてのリッド14に設ける構成としてもよい。このような突起(不図示)は、リッド14から第1の基材11に向かって突出する構成として、例えばリッド14に円筒材を嵌合させたり、リッド14を打ち出したり、もしくは突起となる部材をリッド14に接合したりして形成することができる。なお、このようにリッド14に設ける場合の突起(不図示)は、第1実施形態と同様に振動素子の外縁における2以上の位置と対向して設けられる。また、突起20は、第1の基材11、第2の基材12、リッド14の少なくとも一つに設けられていればよい。複数の突起20の全てをこれらの何れか一つに設けてもよく、第1の基材11、第2の基材12、リッド14のうち二つ以上にそれぞれ突起20を設けてもよい。
また、上述した実施形態の突起20、および球体30の構成材料としては、特に限定されないが、セラミックス、例えばコバール、リン青銅、アルミニウムなどの金属、例えばポリイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などのスーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)などを用いることができる。
また、第1の実施形態や第2の実施形態の振動子1,2で説明した振動素子15の接続部25と反対側に設けられる枕部24,34は、他の実施形態においても設けることができる。
また、上記実施形態では、本発明に係る電子部品の一例として、振動素子15を用いた振動子1,2,3および、発振器5を例に説明したが、これに限定されず、例えば、加速度や角速度などのセンサー素子を内蔵するセンサーなど他の機能を有する電子部品に適用することができる。
[電子機器]
次に、振動デバイスとしての振動子1,2,3、または発振器5を備える電子機器について、図10に示すデジタルスチールカメラを例示して説明する。図10は、電子機器としてのデジタルスチールカメラを示す斜視図である。なお、以下の説明では、振動子1を用いた例を示して説明する。
次に、振動デバイスとしての振動子1,2,3、または発振器5を備える電子機器について、図10に示すデジタルスチールカメラを例示して説明する。図10は、電子機器としてのデジタルスチールカメラを示す斜視図である。なお、以下の説明では、振動子1を用いた例を示して説明する。
図10に示すように、デジタルスチールカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。そして、撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押すと、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。このようなデジタルスチールカメラ1300には、振動デバイスとしての振動子1が内蔵されており、振動子1の出力する信号としてのタイミング信号に基づいて制御部1316が、例えば手振れ補正などの制御を行なう。
このような電子機器としてのデジタルスチールカメラ1300は、振動子1を有しているため、前述した振動子1の効果を奏することができ、優れた信頼性、特には優れた耐衝撃性を発揮することができる。
なお、電子機器は、図10のデジタルスチールカメラ1300の他にも、例えば、パーソナルコンピューター、携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末、時計(スマートウォッチを含む)、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル端末、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、移動体端末基地局用機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター、ネットワークサーバー、ヘッドマウントディスプレイ、モーショントレース、モーショントラッキング、モーションコントローラー、PDR(歩行者位置方位計測)等の電子機器に適用することができる。
また、振動デバイスとしての振動子1,2,3、または発振器5は、図示しないが、移動体にも適用することができる。なお、以下の説明では、振動子1を用いた例を示して説明する。以下では、移動体の一例としての自動車に、振動子1が適用された場合を例示して説明する。
自動車には、振動子1が内蔵されて車体の姿勢やエンジンの出力を制御する電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)が搭載されている。なお、振動子1は、他にも、車体姿勢制御ユニット、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、に広く適用することができる。
さらに、振動子1が内蔵された姿勢制御は、他の移動体として例示することができる二足歩行ロボットなどのロボット装置やラジコンヘリコプターなどで利用することができる。
このような移動体は、振動子1の効果を奏することができ、優れた信頼性、特には優れた耐衝撃性を発揮することができる。
なお、上述した実施形態では、振動素子15に水晶基板を用いた構成について説明したが、振動素子15としては、水晶基板に限定されず、例えば、窒化アルミニウム(AlN)や、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7)、ランガサイト(La3Ga5SiO14)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、リン酸ガリウム(GaPO4)、ガリウム砒素(GaAs)、酸化亜鉛(ZnO、Zn2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbPO3)、ニオブ酸ナトリウムカリウム((K,Na)NbO3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO3)、チタン酸ビスマス(Bi4Ti3O12)、チタン酸ビスマスナトリウム(Na0.5Bi0.5TiO3)などの酸化物基板や、ガラス基板上に窒化アルミニウムや五酸化タンタル(Ta2O5)などの圧電体材料を積層させて構成された積層圧電基板、あるいは圧電セラミックスなどを用いた圧電振動素子を用いることができる。また、シリコン基板に圧電素子を配置してなる振動素子を用いることもできる。また、水晶の振動素子としては、SCカットの振動素子に限定されず、例えば、ATカット、BTカット、Zカット、LTカット等の振動素子を用いてもよい。
上述した実施形態は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態、応用例、および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1,2,3…振動デバイスとしての振動子、5…振動デバイスとしての発振器、10…容器、11…第1の基材、11f…上面、11r…下面、12…第2の基材、13…封止部材、14…蓋体としてのリッド、15…振動素子、16…内部空間、17…励振電極、18…電極端子、19…ワイヤー、20…突起、21…凹部、22…接合部材、23…外部接続端子、24,34…枕部、25…接続部、27…突起、30…球体(突起)、40…集積回路、1300…デジタルスチールカメラ。
Claims (8)
- ベースを含む容器と、
前記ベースに接続された振動素子と、
前記容器に設けられた突起と、を備え、
前記突起は、前記ベースと前記振動素子とが重なる第1方向と直交する第2方向から見た場合に、前記振動素子と重なる、
振動デバイス。 - 前記振動素子は、前記ベースに一端が支持され、
複数の前記突起を備え、
複数の前記突起はそれぞれ、前記第2方向から見た場合に、前記振動素子の前記一端とは異なる前記振動素子の2以上の位置の一つと重なる、
請求項1に記載の振動デバイス。 - 前記突起は、
前記第1方向から見た場合に、前記振動素子の前記一端と前記振動素子の重心とを通る仮想線の両側のそれぞれに、少なくとも一つが設けられる、
請求項2に記載の振動デバイス。 - 前記容器は、
前記ベースに接続された側壁と、
前記ベースおよび前記側壁によって構成された凹部の開口を塞ぐ蓋体と、を含み、
前記突起は、前記ベース、前記側壁、および前記蓋体のうち少なくとも一つに配置される、
請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の振動デバイス。 - 前記突起の一部は、前記容器に埋設される、
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の振動デバイス。 - 前記ベースは、前記第1方向から見た場合に、前記振動素子の外縁よりも外側から、前記振動素子の前記外縁の内側まで設けられ、且つ、前記外側から前記内側に向かって深くなる傾斜底面を有する溝部を備え、
前記突起は、前記溝部に配置され、一部が前記傾斜底面に接し、他の部分が前記溝部から突出する球体によって構成される、
請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の振動デバイス。 - 前記第2方向から見た場合に、前記突起と前記振動素子とは、前記振動素子の厚さの30%以上の重なりがある、
請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の振動デバイス。 - ベースを含む容器と、前記ベースに接続された振動素子と、前記容器に設けられ、前記ベースと前記振動素子とが重なる第1方向と直交する第2方向から見た場合に、前記振動素子と重なる突起と、を備えた振動デバイスと、
前記振動デバイスの信号に基づいて制御を行う制御部と、を備える、
電子機器。
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