JP2015088964A - 振動子、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

振動子、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】実装による振動特性への影響が小さく、振動特性のばらつきが小さい振動子を提供する。
【解決手段】振動子1は、基部10、平面視で基部10から延出されている一対の振動腕12、及び平面視で基部10から延出され、電極パッド22,24が表面に設けられている支持腕16、を含む振動片2と、電極パッド22,24がバンプ56,58を介して取り付けられているベース基板と、を含み、電極パッド22.24の外縁に沿って溝30が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動子、発振器、電子機器及び移動体に関する。
パーソナルコンピューター、プリンター、又はDVDプレーヤー等の情報機器や、携帯電話、スマートフォン、又はタブレット端末等の移動体通信機器等において、小型軽量化が強く要求されており、それらに用いられている振動子についても小型化及び薄型化への対応が求められている。近年では、特許文献1や特許文献2において提案されているように、1対の振動腕の間に支持部を設けた形状の音叉型振動片が全長を小さくすることができ、小型化が図られるとして、多用されている。しかし、導電性接着剤により支持部を支持しているため、導電性接着剤の面積のばらつきに起因して、主振動の振動漏れのばらつきが生じるため、CI値がばらついてしまうという問題があった。そのため、特許文献3では、これを回避するために、導電性接着剤に比べ、接合面積のばらつきが小さい導電性バンプを用いて、振動片を実装する方法が開示されている。
特開2002−141770号公報 米国特許出願公開第2006/0279175号明細書 特開2008−79014号公報
しかしながら、特許文献3の導電性バンプを用いた実装方法では、振動片を取り付ける導電性バンプの接合面積の直径が約100μmであるため、より小型の振動片を取り付ける場合、接合面積のばらつきに起因して、屈曲振動の主振動に不要モードのスプリアスが結合してしまい、主振動の振動特性を劣化してしまうという問題があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る振動子は、基部、平面視で前記基部から延出されている一対の振動腕、及び平面視で前記基部から延出され、電極パッドが表面に設けられている支持腕、を含む振動片と、前記電極パッドがバンプを介して取り付けられているベース基板と、を含み、前記電極パッドの外縁に沿って溝が設けられていることを特徴とする。
本適用例によれば、振動片を支持する電極パッドの外縁に沿って溝が設けられているため、実装時の加圧によってパンプが押し潰され面積が広がったとしても、電極パッドの面積よりはみ出したバンプは電極パッドの外縁に沿った溝に入るので、バンプによる接合部の面積は電極パッドの面積と同等となる。そのため、常にバンプによる接合面積を一定に保つことができるので、不要なスプリアスとの結合を低減することができ、安定な振動特性を有する振動子を提供することができるという効果がある。
[適用例2]上記適用例に記載の振動子において、前記電極パッドは、平面視で四角形状であり、辺の長さが、50μm以下であることを特徴とする。
本適用例によれば、電極パッドが四角形状であり、辺の長さを50μm以下とすることで、バンプによる接合部の面積をより小さくすることができるため、不要なスプリアスとの結合をより低減することができ、より安定な振動特性を有する振動子を提供することができるという効果がある。
[適用例3]上記適用例に記載の振動子において、前記溝は、貫通孔であり、前記電極パッドは、前記貫通孔の内壁に設けられている導電膜を介して、前記表面とは反対側の裏面に設けられている電極パターンに接続されていることを特徴とする。
本適用例によれば、電極パッドの外縁に沿った溝を貫通孔とすることで、溝の場合と同様に、バンプによる接合部の面積を一定に保つことができる。また、貫通孔の内壁に導電膜を設けることができるため、断線が生じ易い支持腕の側面部への導電膜の形成が不要となり、断線による不良を低減することができる。よって、安定な振動特性と高い信頼性品質とを有する振動子を提供することができるという効果がある。
[適用例4]上記適用例に記載の振動子において、前記バンプが金を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、バンプの材料として金を用いると、半田や他の金属に比べ軟らかいため、接合がし易く高い信頼性品質を有する振動子を提供することができるという効果がある。
[適用例5]上記適用例に記載の振動子において、前記支持腕は、前記一対の振動腕の間に配置されていることを特徴とする。
本適用例によれば、支持腕を一対の振動腕の間に配置した構造の振動片とすることで、振動片の全長を小さくすることができ、より小型の振動子を提供することができるという効果がある。
[適用例6]本適用例に係る発振器は、上記適用例に記載の振動子と、回路と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、安定な振動特性を有する振動子を備えているため、安定な発振特性を有する発振器を構成することができるという効果がある。
[適用例7]本適用例に係る電子機器は、上記適用例に記載の振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、安定な振動特性を有する振動子を備えているため、安定な特性で高い信頼性評価を有する電子機器を構成することができるという効果がある。
[適用例8]本適用例に係る移動体は、上記適用例に記載の振動子を備えていることを特徴とする。
本適用例によれば、安定な振動特性を有する振動子を備えているため、高い信頼性評価を有する移動体を構成することができるという効果がある。
本発明の第1実施形態に係る振動子の構成を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すA−A線の断面図。 本発明の第1実施形態に係る振動子の図1(b)のS部の拡大図。 本発明の第2実施形態に係る振動子の支持腕の概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)に示すB−B線の断面図。 (a),(b)変形例1に係る支持腕の構造のバリエーションの例を示す概略平面図。 (a)〜(c)変形例2に係る振動片の構造のバリエーションの例を示す概略平面図。 本発明の一実施形態に係る発振器の構造を示す概略断面図。 本発明の一実施形態に係る振動子を備える電子機器を示す概略図であり、(a)はモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図、(b)は携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図。 本発明の一実施形態に係る振動子を備える電子機器としてのデジタルカメラの構成を示す斜視図。 本発明に係る振動子を備える移動体としての自動車の構成を示す斜視図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
[振動子]
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係る振動子の一例として、音叉型振動片を有する振動子を挙げ、図1(a),(b)と図2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動子1の構成を示す概略図であり、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)に示すA−A線の断面図である。なお、図1(a)において、振動子1の内部の構成を説明する便宜上、蓋部材54を取り外した状態を図示している。図2は、図1(b)のS部の拡大図である。また、各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸及びZ軸を図示している。更に、説明の便宜上、Z軸方向から見たときの平面視において、+Z軸方向の面を上面、−Z軸方向の面を下面として説明する。
振動子1は、図1(a),(b)に示すように、導電膜の電極20が形成された振動片2と、振動片2を収容するための凹陥部が形成されているパッケージ本体40と、ガラス、セラミック、金属等からなる蓋部材54と、から構成されている。なお、振動片2を収容するキャビティー60内は減圧雰囲気あるいは窒素等の不活性気体雰囲気に気密封止されている。
振動片2は、水晶等の圧電材料で構成され、基部10と、基部10から延出されている一対の振動腕12と、基部10から延出され、一対の振動腕12の間に配置され、四角形状の電極パッド22,24が裏側の表面(下面)に設けられている支持腕16と、から構成されている。この構造の振動片2とすることで、振動片2の全長を小さくすることができ、より小型の振動子1を提供することができるという効果がある。また、電極パッド22,24の外縁に沿って有底の溝30が形成されている。更に、一対の振動腕12の基部10が連結されている側とは反対側の先端に錘部14がそれぞれ設けられている。よって、振動腕12は、基部10から延出している一対の振動腕12と、錘部14とから構成されている。錘部14を設けることによって、振動片2の小型化を図ることができたり、一対の振動腕12の屈曲振動の周波数を低めたりすることができる。なお、錘部14は、必要に応じて複数の幅(X軸方向の長さ)を有していても良く、省略しても良い。
パッケージ本体40は、図1(b)に示すように、第1の基板42と、第2の基板44と、外部端子50と、封止材52と、を積層して形成されている。外部端子50は、第1の基板42の外部側の底面に複数形成されている。また、第1の基板42の上面の所定の位置には、図示しない貫通電極や層間配線を介して、外部端子50と電気的に導通する電極端子46,48とが設けられている。第2の基板44は中央部が除去された環状体であり、振動片2を収容するキャビティー60が形成されている。第2の基板44の上部周縁に、低融点ガラス等の封止材52が形成されている。
蓋部材54は、好ましくは、光を通過する材料、例えば、ホウケイ酸ガラス等により形成されており、封止材52により接合されることで、パッケージ本体40のキャビティー60内を気密封止している。これにより、パッケージ本体40の蓋封止後において、外部からレーザー光を蓋部材54を透過させて振動片2の先端の錘部14に照射し、ここに設けた電極を一部蒸散させることにより、質量削減方式による周波数調整をすることができるようになっている。なお、このような周波数調整をしない場合には、蓋部材54をコバール合金等の金属材料で形成することができる。
パッケージ本体40のキャビティー60内に収容された振動片2は、支持腕16に形成された電極パッド22,24とパッケージ本体40の第1の基板42の上面に形成された電極端子46,48とが位置合わせされ、バンプ56,58を介して接合されている。つまり、支持腕16の電極パッド22と第1の基板42上の電極端子46とがバンプ56を介して、また、支持腕16の電極パッド24と第1の基板42上の電極端子48とがバンプ58を介して、それぞれ接合されている。
バンプ56,58が実装時の加圧によって押し潰され面積が広がったとしても、図2に示すように、電極パッド22,24の外縁に沿って有底の溝30が設けられているため、電極パッドの面積よりはみ出したバンプ56,58は、溝30に入り込む。そのため、バンプ56,58による接合部の面積は電極パッド22,24の面積と同等となり、常にバンプ56,58による接合面積を一定に保つことができる。よって、不要なスプリアスとの結合を低減することができ、安定な振動特性を有する振動子1を提供することができるという効果がある。
なお、四角形状の電極パッド22,24の辺の長さを50μm以下とすることが好ましく、バンプ56,58による接合部の面積をより小さくすることができ、不要なスプリアスとの結合をより低減することができるため、より安定な振動特性を有する振動子1を提供することができるという効果がある。また、バンプ56,58の材料は、例えば、金あるいは半田等からなり、電気的な接続を図るとともに機械的な接合を兼ねている。なお、金は、半田や他の金属に比べ軟らかいため、接合がし易く高い信頼性品質を有する振動子1を得ることができるので、より好ましい。
次に、振動片2を実装する振動子1の製造方法について、図1(b)を参照しながら説明する。
振動片2を実装する振動子1の製造方法はフリップチップ実装と言われる方法であり、振動片2を吸着するコレットを用いて、ベース基板上に設けられたバンプ56,58と接合する。
先ず、ベース基板となるパッケージ本体40を準備し、バンプボンダー等によりパッケージ本体40のキャビティー60内で、第1の基板42上に設けられた電極端子46,48の上に、バンプ56,58をそれぞれ形成する。その後、コレットを振動片2に近接し、振動片2を吸着する。
次に、電極パッド22をバンプ56に、電極パッド24をバンプ58にそれぞれ位置合わせし、当接する。その後、振動片2を吸着しているコレットをパッケージ本体40側に下降しバンプ56,58に圧力を加えて押し潰し、電極パッド22とバンプ56とを、また、電極パッド24とバンプ58とを接合する。
その後、振動片2の吸着を解除し、コレットをパッケージ本体40側から上昇させることで、振動片2のフリップチップ実装が完了する。
次に、パッケージ本体40の第2の基板44の上面に形成した低融点ガラス等の封止材52上に、蓋部材54を載置し、減圧雰囲気中あるいは窒素等の不活性気体雰囲気中で、封止材52を溶融し密着することで気密封止され、振動子1が完成する。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係る振動子の支持腕の構造について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る振動子1aの支持腕16aの概略図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)に示すB−B線の断面図である。
以下、第2実施形態に係る支持腕16aの構造について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の構成や事項については、同符号を付してその説明を省略する。
振動子1aは、振動片2aの支持腕16aの裏面(下面)に四角形状の電極パッド22a,24aと、電極パッド22a,24aの外縁に沿って貫通孔32と、が形成されている。また、電極パッド22a,24aと支持腕16aとは、接続部34により連結されている。更に、電極パッド22a,24aは、電極パッド22a,24aが形成された支持腕16aの側面と支持腕16aの表面(上面)とに形成された導電膜の電極20aにより1対の振動腕に形成された電極と電気的に接続され、実装することでバンプを介してパッケージの電極端子と電気的に接続されている。
このような構成とすることにより、前述した第1実施形態の有底の溝30と同様に、バンプ56,58による接合部の面積を一定に保つことができる。また、貫通孔32の内壁に導電膜の電極20aを設けることができるため、断線が生じ易い支持腕16aの側面部への導電膜の形成が不要となり、断線による不良を低減することができる。よって、安定な振動特性と高い信頼性品質とを有する振動子1aを提供することができるという効果がある。
<変形例1>
次に、図4(a),(b)は、変形例1に係る振動子であり、振動子の支持腕の構造のバリエーションの例を示す概略平面図である。
図4(a)は、支持腕16bの裏面(下面)に形成された電極パッド24bと溝30bの形状を略円形とした例である。電極パッド24bの形状と、電極パッド24bの外縁に沿って形成された溝30bの形状とが略円形に形成されている。また、電極パッド24bは支持腕16bの裏面(下面)と側面に形成された導電膜の電極20bにより1対の振動腕に形成された電極と電気的に接続され、実装することでバンプを介してパッケージの電極端子と電気的に接続されている。
振動片2bの電極パッド24bの形状が略円形であっても、バンプによる接合面積を一定に保つことができるため、不要なスプリアスとの結合を低減することができ、安定な振動特性を有する振動子1bを提供することができるという効果がある。なお、本実施形態では、溝30bの形状が略円形の例を示し説明したが、電極パッド24bと接しない外周部の形状を四角形状あるいは矩形としても良い。
図4(b)は、支持腕16cの裏面(下面)に形成された電極パッド24cが略円形で、貫通孔32cの内周形状が略円形で、且つ外周形状が四角形とした例である。電極パッド24cの形状は略円形で、接続部34cにより支持椀16cと連結されている。貫通孔32cの内周形状は電極パッド24cと接続部34cに沿った形状に、また、貫通孔32cの外周形状は矩形に形成されている。更に、電極パッド24cは電極パッド24cが形成された側面と支持腕16cの表面(上面)とに形成された導電膜の電極20cにより1対の振動腕に形成された電極と電気的に接続され、実装することでバンプを介してパッケージの電極端子と電気的に接続されている。
振動片2cの電極パッド24cの形状が略円形であり、周辺に貫通孔32cが形成されているため、バンプによる接合面積を一定に保つことができ、不要なスプリアスとの結合を低減し、安定な振動特性を有する振動子1cを提供することができるという効果がある。なお、本実施形態では、貫通孔32cの外周形状が四角形の例を示し説明したが、矩形や図4(a)に示すように、電極パッド24bの形状と同様に略円形としても良い。
<変形例2>
次に、図5(a)〜(c)は、変形例2に係る振動子であり、振動片の構造のバリエーションの例を示す概略平面図である。なお、電極は省略してある。また、図における電極パッド及び溝は四角形で説明しているが、それぞれ略円形であっても良く、それぞれが四角形状や矩形や略円形の組み合わせでも良い。
図5(a)は、1対の振動腕12dの両側に1対の支持腕16dが配置され、基部10dにより連結された振動片2dの例である。1対の振動腕12dの両側に配置された1対の支持腕の裏面(下面)にそれぞれ溝に囲まれた電極パッド22d,24dが形成されている。よって、バンプによる接合面積を一定に保つことができ、不要なスプリアスとの結合を低減し、安定な振動特性を有する振動子1dを提供することができるという効果がある。
図5(b)は、基部10eから延出する1対の振動腕12eと反対側の基部10eに連結された支持腕16eを有する振動片2eの例である。1対の振動腕12eと反対側の基部10eに連結された支持腕16eの基部10eから延出する1対の振動腕12eと交わる方向の両端の裏面(下面)にそれぞれ溝に囲まれた電極パッド22e,24eが形成されている。よって、バンプによる接合面積を一定に保つことができ、不要なスプリアスとの結合を低減し、安定な振動特性を有する振動子1eを提供することができるという効果がある。
図5(c)は、図5(b)に示す振動片2eと同様に、基部10fから延出する1対の振動腕12fと反対側の基部10fに連結された支持腕16fを有する振動片2fの例である。基部10fに連結された支持腕16fは基部10fから延出する1対の振動腕12fと交わる方向を長辺とする矩形状であり、1対の振動腕12fのX軸方向の中心に対し、+X軸方向が長くなるように配置されており、支持腕16fの裏面(下面)にそれぞれ溝に囲まれた電極パッド22f,24fが形成されている。よって、バンプによる接合面積を一定に保つことができ、不要なスプリアスとの結合を低減し、安定な振動特性を有する振動子1fを提供することができるという効果がある。
[発振器]
次に、本発明の振動子1を適用した発振器3について説明する。
図6は、本発明に係る発振器3の構造を示す概略断面図である。
発振器3は、振動片2と、振動片2を収納するパッケージ本体70と、振動片2を駆動するための発振回路を有するICチップ(チップ部品)72と、ガラス、セラミック、金属等からなる蓋部材54等で構成されている。なお、振動片2を収容するキャビティー60内はほぼ真空の減圧空間となっている。
パッケージ本体70は、図6に示すように、第1の基板42と、第2の基板44と、第3の基板62と、第4の基板64と、外部端子50と、を積層して形成されている。また、パッケージ本体70は、上面に開放するキャビティー60と、下面に開放するキャビティー80とを有している。
外部端子50は、第4の基板64の外部底面に複数設けられている。また、外部端子50は、第1の基板42の上面に設けられた電極端子46,48や第3の基板62の下面に設けられた電極端子66と、図示しない貫通電極や層間配線を介して、電気的に接続されている。
パッケージ本体70のキャビティー60は、前述した本実施形態の振動子1と同様に、振動片2に設けられた電極パッド22,24と、パッケージ本体70の第1の基板42の上面に設けられた電極端子46,48と、がそれぞれ対応するように位置合わせされ、バンプ56,58を介して接合されている。その後、パッケージ本体70の上面に形成した低融点ガラス等の封止材52上に、蓋部材54を載置し、減圧雰囲気中あるいは窒素等の不活性気体雰囲気中で、封止材52を溶融し密着することで気密封止されている。
一方、パッケージ本体70のキャビティー80内には、ICチップ72が収容されており、このICチップ72は、ろう材あるいは接着剤等の接合部材74を介して第1の基板42の下面に固定されている。また、キャビティー80内には、少なくとも2つの電極端子66が設けられている。電極端子66は、ボンディングワイヤー78によってICチップ72と電気的に接続されている。また、キャビティー80内には樹脂材料76が充填されており、この樹脂材料76によって、ICチップ72が封止されている。
ICチップ72は、振動片2の駆動を制御するための駆動回路(発振回路)を有しており、このICチップ72によって振動片2を駆動すると、所定の周波数の信号を取り出すことができる。
[電子機器]
次いで、本発明の一実施形態に係る電子部品としての振動子1を適用した電子機器について、図7(a),(b)、図8に基づき説明する。
図7は、本発明の一実施形態に係る振動子1を備える電子機器を示す概略図であり、図7(a)はモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューター1100の構成を示す斜視図、図7(b)は携帯電話機1200(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
図7(a)において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1000を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、フィルター、共振器、基準クロック等として機能する電子部品としての振動子1が内蔵されている。
図7(b)において、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1000が配置されている。このような携帯電話機1200には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品(タイミングデバイス)としての振動子1が内蔵されている。
図8は、本発明の一実施形態に係る振動子1を備える電子機器としてのデジタルカメラ1300の構成を示す斜視図である。なお、図8には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
デジタルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面には、表示部1000が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行なう構成になっており、表示部1000は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。また、ケース1302の正面側(図中裏面側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCD等を含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1000に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。また、このデジタルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、図示されるように、ビデオ信号出力端子1312にはテレビモニター1330が、データ通信用の入出力端子1314にはパーソナルコンピューター1340が、それぞれ必要に応じて接続される。さらに、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1330や、パーソナルコンピューター1340に出力される構成になっている。このようなデジタルカメラ1300には、フィルター、共振器、角速度センサー等として機能する電子部品としての振動子1が内蔵されている。
上述したように、電子機器として安定な振動特性を有する振動子1が活用されることにより、より高性能の電子機器を提供することができる。
なお、本発明の一実施形態に係る電子部品としての振動子1は、図7(a)のパーソナルコンピューター1100(モバイル型パーソナルコンピューター)、図7(b)の携帯電話機1200、図8のデジタルカメラ1300の他にも、例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーター等の電子機器に適用することができる。
[移動体]
次いで、本発明の一実施形態に係る振動子1を適用した移動体について、図9に基づき説明する。
図9は、本発明の一実施形態に係る振動子1を備える移動体としての自動車1400の構成を示す斜視図である。
自動車1400には本発明に係る振動子1を含んで構成されたジャイロセンサーが搭載されている。例えば、同図に示すように、移動体としての自動車1400には、タイヤ1401を制御する該ジャイロセンサーを内蔵した電子制御ユニット1402が搭載されている。また、他の例としては、振動子1は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロックブレーキシステム(ABS)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
上述したように、移動体として、安定な振動特性を有する振動子1が活用されることにより、より高性能の移動体を提供することができる。
以上、本発明の振動子1,1a,1b,1c,1d,1e,1f、発振器3、電子機器及び移動体について、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていても良い。また、前述した各実施形態を適宜組み合わせても良い。
1…振動子、2…振動片、3…発振器、10…基部、12…振動腕、14…錘部、16…支持腕、20…電極、22,24…電極パッド、30…溝、32…貫通孔、34…接続部、40,70…パッケージ本体、42…第1の基板、44…第2の基板、46,48,66…電極端子、50…外部端子、52…封止材、54…蓋部材、56,58…バンプ、60,80…キャビティー、62…第3の基板、64…第4の基板、72…ICチップ、74…接合部材、76…樹脂材料、78…ボンディングワイヤー、1000…表示部、1100…パーソナルコンピューター,1102…キーボード、1104…本体部、1106…表示ユニット、1200…携帯電話機、1202…操作ボタン、1204…受話口、1206…送話口、1300…デジタルカメラ、1302…ケース、1304…受光ユニット、1306…シャッターボタン、1308…メモリー、1312…ビデオ信号出力端子、1314…入出力端子、1330…テレビモニター、1340…パーソナルコンピューター、1400…自動車、1401…タイヤ、1402…電子制御ユニット。

Claims (8)

  1. 基部、平面視で前記基部から延出されている一対の振動腕、及び平面視で前記基部から延出され、電極パッドが表面に設けられている支持腕、を含む振動片と、
    前記電極パッドがバンプを介して取り付けられているベース基板と、
    を含み、
    前記電極パッドの外縁に沿って溝が設けられていることを特徴とする振動子。
  2. 請求項1において、
    前記電極パッドは、平面視で四角形状であり、
    辺の長さが、50μm以下であることを特徴とする振動子。
  3. 請求項1又は2において、
    前記溝は、貫通孔であり、
    前記電極パッドは、前記貫通孔の内壁に設けられている導電膜を介して、前記表面とは反対側の裏面に設けられている電極パターンに接続されていることを特徴とする振動子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記バンプが金を含むことを特徴とする振動子。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項において、
    前記支持腕は、前記一対の振動腕の間に配置されていることを特徴とする振動子。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の振動子と、
    回路と、を含むことを特徴とする発振器。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の振動子を備えていることを特徴とする移動体。
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