JP2004112843A - 圧電デバイスとその圧電振動片の製造方法及び圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び圧電デバイスを利用した電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】パッケージ内における圧電振動片と電極の接合構造において、耐衝撃性を劣化させることなく、電極どうしの短絡を有効に防止できる圧電デバイスと、その圧電振動片の製造方法、およびこの圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】パッケージ36の内部空間に圧電振動片32を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極71,71とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスであって、前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部31,31であり、前記引出し電極71,71が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部55または突起部を形成する。
【選択図】  図4

Description

 本発明は、圧電振動片をパッケージに内蔵した圧電デバイスと、これに利用される圧電振動片の製造方法の改良及び圧電振動片を使用した携帯電話や電子機器に関する。
 近年、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)、モバイルコンピュータ、あるいはICカード等の小型の情報機器や、携帯電話、自動車電話、あるいはページングシステム等の移動体通信機器において装置の小型薄型化がめざましく、それらに用いられる圧電デバイスも小型薄型化が要求されている。
 また、それとともに、装置の回路基板に表面実装が可能な表面実装タイプの圧電デバイスが求められている。
 図16及び図17は、このような圧電デバイスの構成例を示す概略図であり、図16は、圧電デバイスの構成を示す概略平面図、図17は、図16の圧電デバイスのA−A線概略断面図である。
 図16及び図17において、従来の圧電デバイス1は、パッケージ6の内部に、圧電振動片2を収容している。この圧電振動片2は、例えば水晶基板を利用して形成されている。この圧電振動片2は、パッケージ6の電極部に接合される基部11と、この基部11から平行に延びる一対の振動腕4,5を有する音叉型に形成され、その表面に図示しない駆動用の金属電極が形成されている。
 パッケージ6は、セラミック製の2枚の基板12,13を積層して内側に所定の内部空間Sを形成するようにし、その全体が矩形状に形成されている。この内部空間Sにおいて、パッケージ6の内側の底部には、導電性の接着剤7等を介して、上述した圧電振動片2の基部11の引出し電極14,14が電極部3,3上に接合固定されている。そして、この引出し電極14,14は、上述した図示しない駆動用の金属電極と、それぞれ一体に連続して形成されている。また、圧電振動片2の先端部は自由端とされている。
 パッケージ6の開放された上端には、低融点ガラス等のロウ材8を介して、ガラス製の蓋体9が接合されることにより、封止されている。
 圧電デバイス1は、以上のように構成されており、外部からの駆動電圧が、電極部3と導電性接着剤7及び引出し電極14,14を介して、圧電振動片2に伝えられる。これにより、圧電振動片2の図示しない励振電極からの電圧が圧電材料に伝えられることで、一対の振動腕4,5が屈曲振動を生じ、所定の周波数で振動する。
 この振動周波数を外部に取り出すことによって、所定の周波数の出力を得ることができるようになっている。
 ところで、このような圧電デバイス1において、マウント作業と呼ばれるパッケージ6に圧電振動片2を固定するための作業においては、圧電振動片2が非常に小さくなり、また、パッケージ6及びその内部空間Sの大きさもこれに対応して小さいため、以下のような問題がある。
 図18(a)は、圧電振動片2の基部11付近を示す拡大平面図であり、図18(b)は、図18(a)のB−B線切断端面図である。
 パッケージ6の内側底部の一端領域には、パッケージ6の幅方向に分割された2つの電極部3,3が設けられている。この電極部3,3は、圧電振動片2の基部11に設けた、引出し電極14,14と、それぞれ接続されて、圧電振動片2に駆動電圧を印加するためのものである。
 圧電振動片2のマウント作業では、先ず、パッケージ側の電極部3,3の上に、それぞれ対応して導電性接着剤7,7を配置する。その上に、正しく位置決めした圧電振動片2を位置決めして、その基部11を導電性接着剤7,7上に載置し、軽く加重をかける。
 ここで、図18(b)に示すように、異なる電極部3,3の上に、それぞれ導電性接着剤7,7を分離して配置する必要があるが、パッケージ6の内部空間Sの幅は極めて狭く、配置した導電性接着剤7,7が接近して、触れると、電極部3,3どうしが短絡してしまう。
 このため、このような短絡をできるだけ回避しようとして、導電性接着剤7,7の分量を制限すると、接着力が不足して、圧電振動片2の接合強度が不足するという問題がある。
 そこで、図19に示す構造が検討されている。
 図19(a)は、圧電振動片2の基部11付近を示す拡大平面図であり、図19(b)は、図19(a)のC−C線切断端面図である。
 圧電振動片2aの基部11aには、各引出し電極14,14の間に、スリット11bが設けられている。これにより、導電性接着剤7,7は、スリット11bの内縁部で流れが止まり、導電性接着剤7,7が接近して触れることで、電極部3,3どうしが短絡されることを有効に防止できると考えられる。
 しかしながら、図19のような構造では、圧電振動片2aの基部11aはスリット11bによって、左右に分断されており、この左右部分をつなぐ箇所11cに対して、外部から衝撃が加わると、この部分の構造的弱さによって、破壊されてしまうという問題がある。
本発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、パッケージ内における圧電振動片と電極の接合構造において、耐衝撃性を劣化させることなく、電極どうしの短絡を有効に防止できる圧電デバイスと、その圧電振動片の製造方法、およびこの圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供することを目的とする。
 上述の目的は、請求項1の発明によれば、パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスであって、前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻止する構成とした、圧電デバイスにより、達成される。
 請求項1の構成によれば、パッケージ内で、導電性接着剤を用いて圧電振動片をマウントする場合において、本発明の圧電振動片では、その各引出し電極の間に、溝部または突起部が形成されている。このため、パッケージ内側底面の各電極部にそれぞれ導電性接着剤が塗布され、その上に前記圧電振動片の基部を載置して、軽く抑えた際に、各電極部にそれぞれ塗布されている導電性接着剤が押されて拡がる。この場合、流れた導電性接着剤は、溝部または突起部に阻まれるので、互いに接触することがなく、各電極部が短絡されることが有効に防止される。
 請求項2の発明は、請求項1の構成において、前記溝部または突起部が、前記各引出し電極の内側端縁に沿って、それぞれ形成されていることを特徴とする。 請求項2の構成によれば、導電性接着剤の流れを阻止する溝部または突起部は、各引出し電極の内側端縁に設けられているので、圧電振動片のマウントの際に導電性接着剤は、各引出し電極の内側端縁の位置に止まる。このため、各電極部が短絡されることが一層確実に防止される。
 請求項3の発明は、請求項1または2のいずれかの構成において、前記圧電振動片が、前記導電性接着剤によりパッケージ側に固定される基部と、この基部から平行に延びる一対の振動腕と、各振動腕に形成され、長手方向に延びる長溝とを備えることを特徴とする。
 請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成において、前記圧電振動片の前記各引出し電極は、パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向寸法が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする。
 請求項4の構成によれば、各引出し電極のパッケージ側の電極と対向する各電極面は、反対面と比べて、導電性接着剤が多量に付着する箇所である。このため、各引出し電極のパッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向の寸法を小さくすると、その分、電極どうしの間の距離が拡がるが、引出し電極と励振電極との間の導通抵抗を低下させることなく、各電極面に付着した導電性接着剤が互いに接近して触れることを、より有効に防止することができる。
 上述の目的は、請求項5の発明によれば、パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスであって、前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、かつ、パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向寸法が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも小さく形成されている、圧電デバイスにより、達成される。
 請求項5の構成によれば、各引出し電極の間に溝部または突起部を形成しない場合においても、各引出し電極のパッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向の寸法を小さくすると、電極どうしの間の距離が拡がるから、引出し電極と励振電極との間の導通抵抗を低下させることなく、各電極面に付着した導電性接着剤が互いに接近して触れることを、防止することができる。
 上述の目的は、請求項6の発明によれば、圧電材料でなる基板の表面に、駆動用の電極膜を形成する電極形成工程と、その後、圧電振動片の外形をエッチングにより形成する際に、前記電極膜上に塗布したレジストに対して、圧電振動片の外形形状と、この圧電振動片の基部における幅方向の両側に設けられる各引出し電極の間に形成される溝部の形状と対応したマスクを配置するマスクアライメント工程と、次いで、前記レジストを感光させて、前記圧電振動片の外形に対応したエッチングを行うエッチング工程と、続いて、前記溝部に対応した部分の前記電極膜を除去してハーフエッチングを行うハーフエッチング工程とを含んでいる、圧電振動片の製造方法により、達成される。
 請求項6の構成によれば、圧電振動片の基部の溝部を形成すべき箇所に、前記のようにハーフエッチングを行えば、圧電振動片の製造工程を利用して、各引出し電極の間に、溝部を形成することができる。
 請求項7の発明は、請求項6の構成において、前記溝部が、前記各引出し電極の内側端縁に沿って、それぞれ形成されることを特徴とする。
 請求項7の構成によれば、導電性接着剤の流れを阻止する溝部または突起部は、各引出し電極の内側端縁に設けることができるので、圧電振動片のマウントの際に導電性接着剤は、各引出し電極の内側端縁の位置に止まる。このため、各電極部が短絡されることが一層確実に防止される。
 請求項8の発明は、請求項6または7のいずれかの構成において、前記マスクアライメント工程に使用されるマスクが、圧電振動片の外形と、前記溝部の形状と、基部から平行に延びる一対の振動腕の長手方向に延びる長溝の形状とに対応して形成されており、前記ハーフエッチング工程において、前記溝部と同時に前記長溝が同時にハーフエッチングされることを特徴とする。
 請求項8の構成によれば、圧電振動片の各振動腕に長溝を備える構成のものを製造する場合には、この長溝のハーフエッチング工程を利用して、導電性接着剤の流れを阻止する溝部を同時に形成することができる。
 上述の目的は、請求項9の発明によれば、パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻止する構成とした圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、携帯電話装置により、達成される。
 また、上述の目的は、請求項10の発明によれば、パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスを利用した電子機器であって、前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻止する構成とした圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした、電子機器により、達成される。
 以上述べたように、本発明によれば、パッケージ内における圧電振動片と電極の接合構造において、耐衝撃性を劣化させることなく、電極どうしの短絡を有効に防止できる圧電デバイスと、その圧電振動片の製造方法、およびこの圧電デバイスを利用した携帯電話装置及び電子機器を提供することができる。
 図1ないし図3は、本発明の圧電デバイスの第1の実施の形態を示しており、図1はその概略斜視図、図2はその概略平面図、図3は図2のD−D線概略断面図である。
 これらの図において、圧電デバイス30は、圧電振動子を構成した例を示しており、圧電デバイス30は、パッケージ36内に圧電振動片32を収容している。パッケージ36は、例えば、セラミックグリーンシートを積層して焼結した酸化アルミニウム質焼結体等の基板で、浅い箱状に形成されている。各積層基板(図示せず)は、その内側に所定の孔を形成することで、積層した場合に内側に所定の内部空間Sを形成するようにされている。
 パッケージ36の内部空間S内の図において左端部付近において、内部空間Sに露出された底部には、パッケージ36の幅方向の各端部付近に、Au及びNiメッキが施された電極部31,31が図2に示すように所定の間隔を隔てて形成されている。電極部31,31は、外部と接続されて、駆動電圧を供給するものである。この各電極部31,31の上に導電性接着剤43,43が塗布されており、この導電性接着剤43,43の上に圧電振動片32の基部51が載置されて、導電性接着剤43,43が硬化されることにより接合されている。
 この導電性接着剤43,43は、この実施形態では、例えば、シリコーン系樹脂内に銀粒子を含有させた、シリコーン系の導電性接着剤が使用されている。このシリコーン系の導電性接着剤は、硬化後において、衝撃を吸収できる性質を有している。
 圧電振動片32は、例えば水晶で形成されており、水晶以外にもタンタル酸リチウム,ニオブ酸リチウム等の圧電材料を利用することができる。本実施形態の場合、圧電振動片32は、パッケージ36側と後述するようにして固定される基部51と、この基部51を基端として、図2において右方に向けて、二股に別れて平行に延びる一対の振動腕34,35を備えており、全体が音叉のような形状とされた、所謂、音叉型圧電振動片が利用されている。そして、各振動腕34,35には、長手方向に延びる長溝45,46が設けられている。この長溝は、例えば、図3に示されているように、振動腕34の上面の長溝45aと下面の長溝45bを備えており、長溝46も同じ構成である。これにより、より高い振動効率で振動できるようになっている。
 尚、本発明の圧電振動片は、このような音叉型の形状のものに限らず、例えば、水晶等の圧電材料を矩形状にカットした、所謂、ATカット振動片を利用するようにしてもよい。
 圧電振動片32の基部51の導電性接着剤43,43と触れる部分には、駆動電圧を伝えるための引出し電極71,71が形成されており、これにより、圧電振動片32は、駆動用電極がパッケージ36側の電極部31,31と導電性接着剤43,43を介して、電気的に接続されている。
 この電極部31,31は、外部から、圧電振動片32に対して、駆動電圧を印加するためのものである。
 すなわち、圧電振動片32の表面には、この圧電振動片32の励振に必要な複雑なパターンの図示しない駆動電極または励振電極が形成されている。そして、圧電振動片32の基部51の長さ方向の端部であって、幅方向の両端付近には、図4で詳しく示すように、表面71a,及び裏面71bの表裏にわたって、上記駆動電極または励振電極に対して、駆動電圧を伝えるために、パッケージ36側の電極部31,31と電気的に接続される引出し電極71,71が形成されている。
 この引出し電極71,71の詳しい構成は後で説明する。
 パッケージ36の開放された上端には、低融点ガラス等のロウ材33を介して、蓋体39が接合されることにより、封止されている。蓋体39は、この蓋体39を透過させたレーザ光等により周波数調整を行うために、光を透過する材料,例えば、ガラスで形成されている。
 また、この実施形態では、パッケージ36を構成する積層基板の中間の基板(図示せず)、図2及び図3において右端部付近に孔を形成することにより、この積層基板の厚みに対応した凹部42が形成されている。この凹部42は、圧電振動片32の自由端32bの下方に位置している。これにより、パッケージ36に外部から衝撃が加わった場合に、圧電振動片32の自由端32bが図3の矢印方向に振れた場合に、パッケージ36の内側底面と当接されることを有効に防止している。
 図4(a)は、圧電振動片32の基部51付近を示す拡大平面図であり、図4(b)は、図4(a)のE−E線切断端面図である。
 これらの図において、引出し電極71,71は、上述したように、実際は、圧電振動片32の表面に形成された電極(図示せず)の一部を構成するものである。各引出し電極71,71は、圧電振動片32の基部51の幅方向の両側にそれぞれ配置されており、各引出し電極71,71は、パッケージ側の電極部31,31と対応している。
 この引出し電極71,71を囲むように溝部55,55がそれぞれ形成されている。
 具体的には、この溝部55,55は、各引出し電極71,71の互いに対向する内側端縁に形成されていればよい。また、各引出し電極71,71の振動腕34,35側の端部は、図示されていないが、溝部55,55上に電極が連続して形成されており、上述した圧電振動片32表面の駆動電極と一体に接続されている。
 本実施形態は、以上のように構成されており、パッケージ内側底面の各電極部31,31にそれぞれ導電性接着剤43,43が塗布され、その上に圧電振動片32の基部51を載置して、軽く抑えた際に、各電極部31,31にそれぞれ塗布されている導電性接着剤43,43が押されて拡がる。この場合、流れた導電性接着剤43,43は、溝部55,55に阻まれるので、互いに接触することがなく、各電極部31,31が短絡されることが有効に防止される。
 そして、この場合、図19で説明したように、基部51にスリットを形成するものでないので、基部51の強度が低下することがなく、衝撃強度が低下することなしに、電極部31,31の短絡防止構造を実現できる。
 ここで、図4においては、引出し電極71,71の表面71aと裏面71bの両面に関して、溝部55,55をそれぞれ形成しているが、図4における裏面71bについてだけ、溝部55,55を形成するようにしてもよい。しかしながら、図4のように構成することにより、圧電振動片32については、表裏両面に方向性がなくなり、どちらを下にしてマウントしてもよいので、作業上便利である。
 図5及び図6は、圧電デバイス30の圧電振動片32の製造方法について、図4の切断線E−Eに沿って断面で示した工程図であり、図7及び図8は、圧電デバイス30の圧電振動片32の製造方法について、概略斜視図でその工程を示した図である。
 これらの図を参照して、図4の圧電振動片32の製造方法を説明する。
 図7(a)において、圧電振動片32を複数もしくは多数分離することができる大きさの圧電材料,例えば、水晶材料でなる基板75上で、個々の圧電振動片32を形成するための領域75a内において、フォトリソグラフィー等の手法により、圧電振動片32の外形形状32aに沿うように、耐蝕膜を形成する。
 図5(a)には、この際の断面の様子が示されている。図示されているように、水晶基板75の表裏両面に耐蝕膜77が形成され、耐蝕膜77は、例えば、下地層としてのクロム層73と、その上に被覆される金被覆層72で構成される。 尚、以下の工程では、基板75の図5において上下両面に同一の加工が行われるので、煩雑さを避けるため、上面についてだけ説明する。
 次いで、図5(b)及び図7(b)に示すように、全面にレジスト76を塗布する。そして、図5(c)に示すように、圧電振動片32の外形32aに対応したレジスト76を感光させて、除去し、続けて、露出した耐蝕膜77を図5(d)に示すように、対応するエッチング液でエッチングして除去する。
 次に、図5(e)に示すように、レジスト76を剥離して、図5(f)に示すように、新たに、全面にレジスト78を塗布する。
 次いで、図6(h)に示すように、圧電振動片32の外形32aと、図7(c)に示すように、圧電振動片32の上述した引出し電極71,71の間の溝部55,55に対応する箇所及び圧電振動片32の長溝に対応する箇所81,82について、同時にレジスト78を除去する。
 つまり、ここでは、圧電振動片32の外形32aと、圧電振動片32の上述した引出し電極71,71の間の溝部55,55に対応する箇所79,79と、圧電振動片32の長溝に対応する箇所81,82とに、対応する形状に適合させたマスク(図示せず)を配置して(マスクアライメント工程)、各該当箇所を露光し、それぞれ露光したレジスト78を除去することにより、これらの3つの箇所に関するレジスト78を同時に除去することができる。
 次いで、図6(i)及び図7(d)に示されているように、圧電振動片32の外形32aより外側で、露出している水晶基板75をフッ酸等によりエッチングする。続いて、図6(j)及び図8(e)に示すように、圧電振動片32の上述した引出し電極71,71の間の溝部55,55に対応する箇所79,79と、圧電振動片32の長溝に対応する箇所81,82とについて、同時に耐蝕膜77を除去して、水晶基板75を露出させる。
 次に、図6(k)及び図8(f)に示すように、露出した水晶基板75の材料部分を、ハーフエッチングする。つまり、圧電振動片32の引出し電極71,71の間の溝部55,55を形成すべき箇所と、圧電振動片32の長溝を形成すべき箇所81,82とを同時にハーフエッチングする(ハーフエッチング工程)。
 これにより、溝部55,55と圧電振動片32の長溝45,46が同時に形成される。そして、溝部55,55と圧電振動片32の長溝45,46は同一の一工程で形成されることから、溝部55,55の位置精度等の品質と、圧電振動片32の長溝45,46の位置精度等の品質は同じとなる。
 次いで、図6(l)及び図8(g)に示すように、レジスト78を除去し、最後に図6(m)及び図8(h)に示すように、耐蝕膜77を除去することで、電極膜部分を除き、圧電振動片の詳細な形状の形成が完了する。
 図9(a)は、第1の実施形態の第1の変形例に係る圧電振動片32の基部51付近を示す拡大平面図であり、図9(b)は、図9(a)のF−F線切断端面図である。
 これらの図において、引出し電極83,83は、図4で説明した引出し電極71,71と同様の構成である。
 この変形例では、各引出し電極83,83の間に、溝部ではなく、凸部もしくは突起部56,56が形成されている。
 具体的には、この突起部56,56は、各引出し電極83,83の互いに対向する内側端縁から起立する低い壁部を有している。
 これにより、図4で説明した溝部55,55と同じ作用効果を発揮すると共に、特に、突起部56,56は、適用された導電性接着剤43,43が互いに接近する方向へ流れることを、上述した低い壁部によって阻止することができる。
 図10(a)は、第1の実施形態の第2の変形例に係る圧電振動片32の基部51付近を示す拡大平面図であり、図10(b)は、図10(a)のG−G線切断端面図である。
 これらの図において、引出し電極84,84は、図4で説明した引出し電極71,71と同様の構成である。
 この変形例では、各引出し電極84,84の内側の端縁に近接して、2つの突起部もしくは凸部57,57が形成されている。この2つの突起部57,57は、図10(b)に示されているように、表面側と裏面側の両方にそれぞれ設けられているが、少なくとも裏面(図において下面)側に設けられている必要がある。
 これにより、各突起部もしくは凸部57は、近接した電極面から流れる導電性接着剤43を阻止することができ、図4で説明した溝部55,55と同じ作用効果を発揮する。
 図11(a)は、第1の実施形態の第3の変形例に係る圧電振動片32の基部51付近を示す拡大平面図であり、図11(b)は、図11(a)のH−H線切断端面図である。
 これらの図において、引出し電極85,85は、図4で説明した引出し電極71,71と同様の構成である。
 この変形例では、各引出し電極85,85の間には、溝幅の大きな溝部58がひとつだけ形成されている。
 このひとつの溝部58は、図11(b)に示されているように、表面側と裏面側の両方にそれぞれ設けられているが、少なくとも裏面(図において下面)側に設けられている必要がある。
 これにより、各溝部58は、この溝部58を挟んだ引出し電極85,85の側から、内側に向かって流れる導電性接着剤43を阻止することができ、図4で説明した溝部55,55と同じ作用効果を発揮する。
 図12(a)は、本発明の圧電デバイスの第2の実施形態に係る圧電デバイスに利用される圧電振動片32の基部51付近を示す拡大平面図であり、図12(b)は、図12(a)のI−I線切断端面図である。
 第2の実施形態においては、図12で特に説明する箇所以外の構成は第1の実施形態と共通であるから、以下、相違点を中心に説明する。
 図12において、引出し電極86,86の積層構造等は、図4で説明した引出し電極71,71と同様の構成である。
 しかしながら、第2の実施形態では、各引出し電極86,86の間に溝部や突起部は設けられていない。この場合、各引出し電極86,86にあっては、図12(b)によく表されているように、パッケージ側の電極と対向する裏面側の電極86bの幅方向の寸法W2が、表面側の電極86aの幅方向の寸法W1よりも小さくなるように形成されている。
 本実施形態は以上のように構成されており、裏面側の電極86bの幅方向の寸法W2が小さくされていることから、この電極面に付着する導電性接着剤43,43の幅方向内側への流れは、裏面側の電極86bの内側端縁が互いに離れていることで、規制される。このため、左右の各電極面に付着する導電性接着剤43,43が、お互い接近して触れることが有効に防止されることから、第1の実施形態と同様の作用効果を発揮する。
 次に、図13(a)及び図13(b)を参照して、先に述べた圧電振動片32の製造工程上の利点を詳しく説明する。
 図13は、圧電振動片32の製造工程における図6(j)及び図8(e)に相当する工程の部分拡大斜視図であり、理解しやすいようにレジストの図示は省略してある。
 圧電振動片32の引出し電極71,71の間の溝部55,55に対応する箇所である左右の75,75の位置と、各左右端部までの距離W3,W4は、正しく工程が行われていれば、同じ寸法であり、この部分は視覚的に確認しやすい。
 これに対して、工程が正しく行われておらず、例えば、マスキングの際に、マスク(図示せず)が左右にずれてしまった場合、図13(b)に示すように、上記寸法に対応する幅寸法W5とW6は、大きさが異なってしまう。
 すなわち、引出し電極71,71が形成される箇所である図示の箇所において、既にこの工程で、上記幅寸法W5とW6のような違いが生じている場合には、圧電振動片32の引出し電極71,71の間の溝部55,55に対応する箇所と、圧電振動片32の長溝に対応する箇所81,82とを同時にハーフエッチングする工程の特性上、圧電振動片32の長溝45,46(図2参照)も、各振動腕34,35のそれぞれの中心位置からずれて形成されてしまう。
 このことより、長溝45,46が各振動腕34,35の中心位置に正しく形成されるか否かを、極めて細い各振動腕34,35を観察して判断するよりも、これと比較すると大きな圧電振動片32の基部51の上記幅寸法W5とW6を視認して判断する方が容易である。
 このように、本実施形態の製造方法では、圧電振動片32の基部51を観察することで、圧電振動片32の長溝45,46の位置精度等の品質を簡単に判定することができる。
 図14は、本発明の圧電デバイスの第3の実施形態の構成を示す概略断面図である。
 図において、圧電デバイス100は、圧電振動片32を用いて、圧電発振器を形成した例を示しており、第1の実施の形態と同一の符号を付した箇所は共通する構成であるから、重複した説明は省略し、相違点を中心に説明する。
 パッケージ101は、その製造の際に、第1の実施形態のパッケージ36よりも多くのセラミックシートの積層基板を用いて製造されている。
 これにより、パッケージ101には、図14に示すように、増えた分の積層基板を利用して中央付近に凹部102が形成されており、その内側底部には、図示しない電極が設けられている。この電極上には、集積回路103が実装されている。集積回路103は、所定の分周回路等を構成していて、圧電振動片32の駆動電極と電気的に接続され、集積回路103から出力された駆動電圧が圧電振動片32に与えられるようになっている。
 圧電デバイス100に収容されている圧電振動片32の引出し電極71は、第1の実施形態で説明した構成、または第1の実施形態の各変形例の構成や第2の実施形態の引出し電極と同一の構成とすることができ、二つの引出し電極の間には、上述した溝部や突起部が形成されている。これにより、これらの構成に基づく共通の作用効果を発揮することができる。
 このように、本発明は、圧電振動子に限らず、図14のような圧電発振器やフィルタ等、その名称に係わらず、パッケージ内に圧電振動片を収容して、蓋体により封止する構成のあらゆる圧電デバイスに適用できる。
図15は、本発明の上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図である。
図において、送信者の音声を受信するマイクロフォン308及び受信内容を音声出力とするためのスピーカ309を備えており、さらに、送受信信号の変調及び復調部に接続された制御部としての集積回路等でなるコントローラ301を備えている。
コントローラ301は、送受信信号の変調及び復調の他に画像表示部としてのLCDや情報入力のための操作キー等でなる情報の入出力部302や、RAM,ROM等でなる情報記憶手段303の制御を行うようになっている。このため、コントローラ301には、例えば、圧電デバイス30が取り付けられて、その出力周波数をコントローラ301に内蔵された所定の分周回路(図示せず)等により、制御内容に適合したクロック信号として利用するようにされている。このコントローラ301に取付けられる圧電デバイス30は、圧電デバイス30単体でなくても、圧電デバイス30と、所定の分周回路等とを組み合わせた発振器である図14のような圧電デバイス100であってもよい。
コントローラ301は、さらに、温度補償水晶発振器(TCXO)305と接続され、温度補償水晶発振器305は、送信部307と受信部306に接続されている。これにより、コントローラ301からの基本クロックが、環境温度が変化した場合に変動しても、温度補償水晶発振器305により修正されて、送信部307及び受信部306に与えられるようになっている。
このように、制御部を備えた携帯電話装置300のような電子機器に、上述した実施形態に係る圧電デバイスを利用することにより、パッケージ内における圧電振動片と電極の接合構造において、耐衝撃性を劣化させることなく、電極どうしの短絡を有効に防止できるため、圧電デバイスの性能が向上し、正確なクロック信号を生成することができる。
 本発明は上述の実施形態に限定されない。圧電振動片の構成は、音叉型やAT振動片等種々のものが使用できる。また、各実施形態の各構成はこれらを適宜相互に組み合わせたり、その一部を省略し、図示しない他の構成と組み合わせることができる。
本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示す概略斜視図。 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態を示す概略平面図。 図2のD−D線概略断面図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図4(a)のE−E線切断端面図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程を示す断面工程図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程を示す断面工程図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程を示す概略斜視図。 図1の圧電デバイスの圧電振動片の製造工程を示す概略斜視図。 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態の第1の変形例に係る圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図9(a)のF−F線切断端面図。 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態の第2の変形例に係る圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図10(a)のG−G線切断端面図。 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態の第3の変形例に係る圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図11(a)のH−H線切断端面図。 本発明の圧電デバイスの第2の実施形態に係る圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図12(a)のI−I線切断端面図。 本発明の圧電デバイスの第1の実施形態に係る圧電振動片の部分拡大斜視図であり、(a)はその圧電振動片の溝部が適正に形成される場合の部分拡大斜視図、(b)はその圧電振動片の溝部の形成が不適切である場合の部分拡大斜視図。 本発明の圧電デバイスの第3の実施形態の概略断面図。 本発明の各実施形態に係る圧電デバイスを利用した電子機器の一例としてのデジタル式携帯電話装置の概略構成を示す図。 従来の圧電デバイスの一例を示す概略平面図。 図16のA−A線概略断面図。 図16の圧電デバイスの圧電振動片の部分拡大図であり、(a)は部分拡大平面図、(b)は図18(a)のB−B線切断端面図。 図18の圧電デバイスとは異なる構造として検討された圧電振動片の部分拡大図であり、(a)はその検討例の部分拡大断面図、(b)は図19(a)のC−C線切断端面図。
符号の説明
 30,100・・・圧電デバイス、31・・・電極部、32・・・圧電振動片、36,101・・・パッケージ、、39・・・蓋体、43・・・導電性接着剤、55,58・・・溝部、56,57・・・突起部、71,83,84,85,86・・・引出し電極。

Claims (10)

  1.  パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスであって、
     前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、
     前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、
     前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻止する構成とした
     ことを特徴とする、圧電デバイス。
  2.  前記溝部または突起部が、前記各引出し電極の内側端縁に沿って、それぞれ形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の圧電デバイス。
  3.  前記圧電振動片が、前記導電性接着剤によりパッケージ側に固定される基部と、この基部から平行に延びる一対の振動腕と、各振動腕に形成され、長手方向に延びる長溝とを備えることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の圧電デバイス。
  4.  前記圧電振動片の前記各引出し電極は、パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向寸法が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の圧電デバイス。
  5.  パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスであって、
     前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、
     前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、かつ、パッケージ側の電極と対向する各電極面の幅方向寸法が、これと反対面の各電極面の幅方向寸法よりも小さく形成されている
     ことを特徴とする、圧電デバイス。
  6.  圧電材料でなる基板の表面に、駆動用の電極膜を形成する電極形成工程と、
     その後、圧電振動片の外形をエッチングにより形成する際に、前記電極膜上に塗布したレジストに対して、圧電振動片の外形形状と、この圧電振動片の基部における幅方向の両側に設けられる各引出し電極の間に形成される溝部の形状と対応したマスクを配置するマスクアライメント工程と、
     次いで、前記レジストを感光させて、前記圧電振動片の外形に対応したエッチングを行うエッチング工程と、
     続いて、前記溝部に対応した部分の前記電極膜を除去してハーフエッチングを行うハーフエッチング工程と
     を含んでいることを特徴とする、圧電振動片の製造方法。
  7.  前記溝部が、前記各引出し電極の内側端縁に沿って、それぞれ形成されることを特徴とする、請求項6に記載の圧電振動片の製造方法。
  8.  前記マスクアライメント工程に使用されるマスクが、圧電振動片の外形と、前記溝部の形状と、基部から平行に延びる一対の振動腕の長手方向に延びる長溝の形状とに対応して形成されており、
     前記ハーフエッチング工程において、前記溝部と同時に前記長溝が同時にハーフエッチングされることを特徴とする、請求項6または7に記載の圧電振動片の製造方法。
  9.  パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスを利用した携帯電話装置であって、
     前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、
     前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、
     前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻止する構成とした圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした
     ことを特徴とする、携帯電話装置。
  10.  パッケージの内部空間に圧電振動片を収容し、このパッケージの内側に設けた電極と前記圧電振動片の引出し電極とが導電性接着剤によって接合されることにより、前記圧電振動片を片持ち式に固定するようにした圧電デバイスを利用した電子機器であって、
     前記パッケージ側の電極は、パッケージの内側底面において、幅方向の両側にそれぞれ形成された電極部であり、
     前記引出し電極が、前記圧電振動片の基部の幅方向の両側にそれぞれ設けられていて、
     前記引出し電極の少なくとも前記パッケージ側の電極と対向する面に関して、これら各引出し電極の間に、溝部または突起部を形成することにより、各引出し電極に接合される前記導電性接着剤が、互いに接触することを阻止する構成とした圧電デバイスにより、制御用のクロック信号を得るようにした
     ことを特徴とする、電子機器。
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