JP2015204479A - 電子デバイス、電子機器および移動体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電子デバイスは、底板12に配置されている第1突出部18aおよび第2突出部18bを備えている容器と、振動片30と、を有し、振動片30は、第1突出部18aおよび第2突出部18bと第1面32aとが間隙を有して向かい合うように、振動片30の第3側面34c側の端部を接続部材62を介して容器10に載置されており、第1突出部18aおよび第2突出部18bは、平面視で、振動片30の第4側面34d側の第1面32aと一部が重なるとともに、振動片30の長手方向と交わる方向に並んで配置されている。また、振動片30の長手方向と交わる方向の端部間の間隔をL1、第1突出部と第2突出部との間隔をL2、電極膜の長手方向と交わる方向の端部間の間隔をL3、として、L1>L2>L3、の関係を満たしている。
【選択図】図1
Description
このうち、発振器は、時刻源や制御信号等のタイミング源、リファレンス信号源等として、電子機器類に多用されている。発振器は、収容空間を有する容器内に、振動片の振動領域の両主面に設けられた励振電極を有する振動片と、振動片を励振し安定な基準周波数を発生する電子部品と、が搭載され、気密封止されている。振動片は、容器の構成材料との線膨張係数の違いによる歪の影響を回避するために、その一端側のみを固定する片持ち構造で搭載されている。そのため、発振器に落下などによる衝撃が加わった場合、振動片の自由端部が大きく変位し、容器の一部に接触することで破損してしまう可能性があるという問題があった。
また、特許文献2では、振動片である圧電振動素子が配置された容器において、圧電振動素子に衝撃が加わった場合の支えになる枕台(枕部)を、圧電振動素子の自由端部側と、圧電振動素子の自由端部と固定端部とを結ぶ方向と交差する方向と、に配置した構成が開示されている。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態に係る電子デバイスの一例として、振動片30を備えた発振器1を挙げ、図1および図2を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図2は、図1中のA−A線の断面図である。なお、図1を含め、以下の概略平面図では、説明の便宜上、蓋部材16の図示を省略している。また、図1を含め、以下の各図では、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸およびZ軸を図示しており、その図示した矢印の先端側を「+側」、基端側を「−側」としている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X軸方向」と言い、Y軸に平行な方向を「Y軸方向」と言い、Z軸に平行な方向を「Z軸方向」と言う。更に、説明の便宜上、Y軸方向から見たときを「平面視」と言い、平面視において、Y軸方向の面を主面とし、+Y軸方向の面を上面、−Y軸方向の面を下面として説明する。
発振器1は、図1および図2に示すように、容器10と、容器10のキャビティー50に収容されている振動片30および電子部品としてのICチップ60と、を含み構成されている。なお、振動片30およびICチップ60を収容するキャビティー50は、窒素、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気または略真空の減圧雰囲気に気密封止されている。
容器10は、底板12となる第1基板20と、側壁14となる中央部が除去された枠状の第2基板22および第3基板24と、を積層して形成されている。第1基板20(底板12)の下面には、複数の外部端子28が形成され、第3基板24の上面には、枠状の封止部材26が形成されている。また、底板12、側壁14で囲まれた領域、および封止部材26により接合された蓋部材16によって、振動片30およびICチップ60を収容する収容空間であるキャビティー50が構成されている。
振動片30は、平面視形状が矩形の板状で、水晶などの圧電材料で構成さている基板32と、基板32の主面の表裏となる第1面32aと第2面32bとに配置されている励振電極40、パッド電極44、および励振電極40とパッド電極44とを電気的に接続するリード電極42などの電極膜と、を有している。なお、パッド電極44は、基板32の長手方向(X軸方向)の端部の両端で、基板32の第1面32aと第2面32bとにそれぞれ2つ形成されており、平面視で、重なるように配置されている。重なっているパッド電極44同士は、基板32の側面を介して電極膜により電気的に接続されている。振動片30は、容器10に設けられた接続端子52を介して励振電極40に所定の交流電圧を印加されることによって所定の共振周波数で振動する。
電子部品としてのICチップ60は、振動片30を振動させるための発振回路を有している。そのため、ICチップ60によって振動片30の振動を制御することにより、振動片30から所定の共振周波数の信号を取り出すことができる。
ICチップ60は、第1基板20(底板12)の上面で、側壁14を構成する第2基板22よって囲まれた領域に、接着剤などの接続部材64を介して載置され、第1基板20(底板12)の上面に形成されている接続端子54とボンディングワイヤー66等を介して、電気的に接続されている。なお、ICチップ60と接続端子54との電気的な接続は、ボンディングワイヤー66以外にも、例えば、金(Au)、はんだ等の金属バンプを介して行われていてもよい。
第1突出部18aおよび第2突出部18bは、振動片30の第4側面34d側の側壁14(第3側壁部36c)から側壁14で囲まれた領域に向かって突出し、第1基板20(底板12)の上面に配置されている。第1突出部18aは、平面視で、振動片30の第1側面34a側で第1側壁部36aに沿って配置され、第2突出部18bは、平面視で、振動片30の第2側面34b側で第2側壁部36bに沿って配置されている。また、第1突出部18aおよび第2突出部18bと振動片30の第1面32aとが間隙を有し向かい合うように配置されている。更に、第1突出部18aおよび第2突出部18bは、平面視で、振動片30の第4側面34d側の第1面32aと一部が重なっているとともに振動片30の第1面32a上の励振電極40である電極膜と重なっていない位置で、且つ第1側面34aおよび第2側面34bと交わる方向に並んで配置されている。
容器10を形成するための、底板12となる第1基板20や側壁14となる中央部が除去された枠状の第2基板22および第3基板24などの構成材料としては、絶縁性を有していれば特に限定されず、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア等の酸化物系セラミックス、窒化珪素、窒化アルミ、窒化チタン等の窒化物系セラミックス、炭化珪素等の炭化物系セラミックス等の各種セラミックスや、ガラスや、樹脂等を用いることができる。
下地層の構成材料には、基板32に対して密着性を有する材料が挙げられ、具体的には、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、タングステン(W)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)等やこれらの金属元素の1種又は2種以上の混合物又は合金が用いられる。
一方、上層の構成材料には、電気伝導性が特に高い材料が挙げられ、具体的には、金(Au)、白金(Pt)、および銀(Ag)のような貴金属元素やこれらの貴金属元素の1種又は2種以上を含む混合物又は合金が用いられる。
本発明の第2実施形態に係る電子デバイスとしての発振器1aについて、図3と図4を参照して説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図4は、図3中のB−B線の断面図である。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1aについて説明する。
本発明の第3実施形態に係る電子デバイスとしての発振器1bについて、図5と図6を参照して説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図6は、図5中のC−C線の断面図である。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1bについて説明する。
<変形例1>
本発明の実施形態の変形例1に係る電子デバイスとしての発振器1cについて、図7と図8を参照して説明する。
図7は、本発明の実施形態の変形例1に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図8は、図7中のD−D線の断面図である。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1cについて説明する。
本発明の実施形態の変形例2に係る電子デバイスとしての発振器1dについて、図9と図10を参照して説明する。
図9は、本発明の実施形態の変形例2に係る発振器の構造を示す概略平面図である。図10は、図9中のE−E線の断面図である。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、発振器1dについて説明する。
本発明の実施形態の変形例3に係る電子デバイスとしての振動子1eについて、図11と図12を参照して説明する。
図11は、本発明の実施形態の変形例3に係る振動子の構造を示す概略平面図である。図12は、図11中のF−F線の断面図である。
その他の構成等は、第1実施形態で上述した発振器1と略同じであるため、同様の構成には同じ符号および符番を付して説明を一部省略し、振動子1eについて説明する。
次いで、本発明の電子デバイスを備える電子機器(本発明の電子機器)について、図13〜図15に基づき、詳細に説明する。
図13は、本発明の電子デバイスを備える電子機器を適用したモバイル型(又はノート型)のパーソナルコンピューターの構成を示す斜視図である。この図において、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部100を備えた表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。このようなパーソナルコンピューター1100には、基準クロック等として機能する電子デバイスとしての発振器1が内蔵されている。
次に、本発明の電子デバイスを備える移動体(本発明の移動体)について説明する。
図16は、本発明の移動体の一例としての自動車を概略的に示す斜視図である。自動車1500には、基準クロックやリファレンス信号源等として機能する電子デバイスとしての発振器1が搭載されている。発振器1は、キーレスエントリー、イモビライザー、カーナビゲーションシステム、カーエアコン、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS:Antilock Brake System)、エアバック、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)、エンジンコントロール、ブレーキシステム、ハイブリッド自動車や電気自動車の電池モニター、車体姿勢制御システム等の電子制御ユニット(ECU:electronic control unit)に広く適用できる。
また、本発明においては、上述した実施形態に任意の構成物が付加されていてもよく、各実施形態が適宜組み合わされていてもよい。
また、本発明の電子デバイスは、前記実施形態および変形例において説明した発振器1,1a,1b,1c,1dや振動子1eの他、いかなる電子デバイスであってもよい。具体的には、加速度センサーおよびジャイロセンサー等の慣性センサー、および傾斜センサー等の力センサー素子、発光素子、受光素子、圧電素子、およびMEMS素子等が挙げられる。
Claims (7)
- 底板と前記底板に配置されている第1突出部および第2突出部とを備えている容器と、
第1面、第2面、および前記第1面と前記第2面とを接続する側面とを備え、前記側面は、向かい合って配置されている第1側面および第2側面と向かい合って配置され前記第1側面および前記第2側面と交差する方向に延在している第3側面および第4側面とを備え、少なくとも前記第1面に配置されている電極膜と前記容器に接続部材を介して載置される前記第1面上の前記第3側面側の端部および前記容器に載置されない前記第1面上の前記第4側面側の端部とを備えている振動片と、
を有し、
前記振動片は、前記第1突出部および前記第2突出部と前記第1面とが間隙を有して向かい合うように、前記容器と前記接続部材を介して前記第3側面側の端部が載置されており、
前記第1突出部および前記第2突出部は、平面視で、前記第4側面側の前記第1面と一部が重なるとともに、前記第1側面および前記第2側面と交わる方向に並んで配置されており、
平面視で、
前記振動片の前記第1側面の端部と前記第2側面の端部との間隔をL1、
前記第1突出部の前記第2突出部側の端部と前記第2突出部の前記第1突出部側の端部との間隔をL2、
前記電極膜の前記第1側面側の端部と前記第2側面側の端部との間隔をL3、
として、
L1>L2>L3、
の関係を満たしていることを特徴とする電子デバイス。 - 前記容器は、平面視で、
前記第1側面に沿った方向に配置されている第1側壁部と、
前記第2側面に沿った方向に配置されている第2側壁部と、
前記第4側面に沿った方向に配置されている第3側壁部と、
を備え、
前記第1突出部は、前記第1側壁部と前記第3側壁部とが接続されている領域から前記第3側面方向に突出しており、
前記第2突出部は、前記第2側壁部と前記第3側壁部とが接続されている領域から前記第3側面方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。 - 前記底板に配置されている他の突出部を有し、
前記他の突出部は、平面視で、前記第4側面と一部が重なっているとともに前記電極膜と重なっていないことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子デバイス。 - 前記振動片は、少なくとも前記第1面に前記第1面の法線方向に第1の厚さを持つ第1領域と、前記第1領域の外周に前記第1面の法線方向に前記第1領域よりも薄い第2の厚さを有する第2領域と、を有し、
前記第1領域の前記第1側面側の端部と前記第2側面側の端部との間隔をL4、
前記第4側面の端部と前記第1領域の前記第4側面側の端部との間隔をW1、
前記第4側面の端部と前記第1突出部の前記第3側面側の端部との間隔と、前記第4側面の端部と前記第2突出部の前記第3側面側の端部との間隔のうち、長い方の間隔をW2、
として、
L2>L4、W1>W2、
の関係を満たしていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子デバイス。 - 前記容器に、電子部品が配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電子デバイス。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする電子機器。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子デバイスを備えていることを特徴とする移動体。
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