JP2015127368A - ポリイソシアネート組成物、コーティング組成物、及び硬化物 - Google Patents

ポリイソシアネート組成物、コーティング組成物、及び硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】低粘度で、密着性及び速乾性に優れたコーティング組成物を得ることができ、かつ貯蔵安定性に優れるポリイソシアネート組成物、該ポリイソシアネート組成物を含むコーティング組成物、及び該コーティング組成物からなる硬化物を提供することを目的とする。【解決手段】脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位とからなる共重合ポリイソシアネート、及び/又は、脂肪族ジイソシアネート単位からなる脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ジイソシアネート単位からなる脂環族ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、前記ポリイソシアネート組成物中の前記脂肪族ジイソシアネート単位/前記脂環族ジイソシアネート単位のモル比率が、95/5〜50/50であり、前記ポリイソシアネート組成物が、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを含み、前記イソシアヌレート基の含有量が、前記ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基の合計100モル%に対して、60モル%以上であり、25℃における粘度が、100〜10000mPa・sである、ポリイソシアネート組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリイソシアネート組成物、コーティング組成物、及び硬化物に関する。
脂肪族ジイソシアネートや脂環族ジイソシアネートより得られるポリイソシアネート組成物を硬化剤としたポリウレタン樹脂は、耐候性や、耐薬品性、耐摩耗性等に優れた性能を示すために、塗料、インキ及び接着剤等として広く使われている。
しかし脂肪族ジイソシアネートから得られるポリイソシアネート組成物を単独で使用すると、十分な乾燥性が得られない場合がある。また脂環族ジイソシアネートから得られるポリイソシアネート組成物を単独で使用すると、反応性が低く十分な架橋塗膜が得られない場合がある。
これらの問題点を解決するために、脂肪族ジイソシアネートと脂環族ジイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物が提案されている。
性質の異なる2種のポリイソシアネートを混合する例として、脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートを混合したポリイソシアネート組成物(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)が開示されている。
特許文献1に記載のポリイソシアネート組成物は、架橋性、速乾性の観点で優れる。また、特許文献2に記載のポリイソシアネート組成物は、アロファネート基/イソシアヌレート比率の高い脂肪族ポリイソシアネートを使用しているため低粘度の観点で優れる。
また、脂肪族ジイソシアネートと脂環族ジイソシアネートの共重合により得られるウレトジオン2量体が特定比率含有するポリイソシアネート組成物についても開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特表平06−510087号公報 国際公開番号WO2008/142848号公報 特開平04−298522号公報
しかしながら、特許文献1に記載のポリイソシアネート組成物は、粘度が高くなり溶剤の使用量が増加するという問題がある。また、特許文献2に記載のポリイソシアネート組成物は、アロファネート基の変性量が多いため、ポリイソシアネート組成物の平均官能基数が低くなり架橋性、密着性に劣るという問題がある。さらに、特許文献3に記載のポリイソシアネート組成物は、ポリイソシアネート組成物の貯蔵安定性が悪いという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、低粘度で、密着性及び速乾性に優れたコーティング組成物を得ることができ、かつ貯蔵安定性に優れるポリイソシアネート組成物、該ポリイソシアネート組成物を含むコーティング組成物、及び該コーティング組成物からなる硬化物を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の構造を含有するポリイソシアネートを用いることにより、上記課題を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位とからなる共重合ポリイソシアネート、及び/又は、脂肪族ジイソシアネート単位からなる脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ジイソシアネート単位からなる脂環族ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
前記ポリイソシアネート組成物中の前記脂肪族ジイソシアネート単位/前記脂環族ジイソシアネート単位のモル比率が、95/5〜50/50であり、
前記ポリイソシアネート組成物が、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを含み、
前記イソシアヌレート基の含有量が、前記ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基の合計100モル%に対して、60モル%以上であり、
25℃における粘度が、100〜10000mPa・sである、ポリイソシアネート組成物。
〔2〕
前記イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートが、イソシアヌレート3量体を含み、
該イソシアヌレート3量体の含有量が55〜95質量%である、前項〔1〕に記載のポリイソシアネート組成物。
〔3〕
前記ポリイソシアネート組成物が、ウレトジオン2量体とアロファネート基を有するポリイソシアネートとを含み、
前記ウレトジオン2量体の含有量が、1〜35質量%であり、
かつアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が、1/99〜50/50である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のポリイソシアネート組成物。
〔4〕
前記ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基の平均官能基数が、2.5〜4.0である、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
〔5〕
前記脂肪族ポリイソシアネートは、ウレトジオン2量体とアロファネート基を有する脂肪族ポリイソシアネートを含み、
前記ウレトジオン2量体の含有量が、脂肪族ポリイソシアネートの総量に対して、1〜50質量%であり、
かつアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が1/99〜50/50である、
前項〔3〕又は〔4〕のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
〔6〕
前記脂肪族ポリイソシアネートの25℃における粘度が、150〜800mPa・sである、前項〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
〔7〕
活性水素化合物と、前項〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物と、を含む、コーティング組成物。
〔8〕
前項〔7〕に記載のコーティング組成物を用いて得られる、硬化物。
本発明によれば、低粘度で、密着性及び速乾性に優れたコーティング組成物を得ることができ、かつ貯蔵安定性に優れるポリイソシアネート組成物、該ポリイソシアネート組成物から得られるコーティング組成物、及び該コーティング組成物からなる硬化物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔ジイソシアネート単位〕
本実施形態において、「ジイソシアネート単位」とは、ポリイソシアネートを構成するジイソシアネートをいう。
〔脂肪族ジイソシアネート〕
本実施形態で用いる「脂肪族ジイソシアネート」とは、その構造中に芳香環を含まないジイソシアネート化合物をいう。脂肪族ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、炭素数4〜30のものが好ましく、例えば、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ペンタメチレン−1,5−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。このなかでも、耐候性、入手の容易さから、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう)が好ましい。脂肪族ジイソシアネートは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
〔脂環族ジイソシアネート〕
本実施形態で用いる「脂環族ジイソシアネート」とは、分子中に環状脂肪族基を有するジイソシアネート化合物をいう。脂環族ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」ともいう)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−ジイソシアネートシクロヘキサン等が挙げられる。このなかでも、入手の容易さから、IPDI、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートが好ましく、塗膜の速乾性、高硬度の点から、IPDIがより好ましい。脂環族ジイソシアネートは、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
〔ポリイソシアネート組成物〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、
脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位とからなる共重合ポリイソシアネート、及び/又は、脂肪族ジイソシアネート単位からなる脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ジイソシアネート単位からなる脂環族ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
前記ポリイソシアネート組成物中の前記脂肪族ジイソシアネート単位/前記脂環族ジイソシアネート単位のモル比率が、95/5〜50/50であり、
前記ポリイソシアネート組成物が、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを含み、
前記イソシアヌレート基の含有量が、前記ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基の合計100モル%に対して、60モル%以上であり、
25℃における粘度が、100〜10000mPa・sである。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、
(1)共重合ポリイソシアネート;
(2)脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ポリイソシアネート;
(3)共重合ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、及び脂環族ポリイソシアネート;
(4)共重合ポリイソシアネート及び脂肪族ポリイソシアネート;又は、
(5)共重合ポリイソシアネート及び脂環族ポリイソシアネート;
の態様を含む。
〔共重合ポリイソシアネート〕
共重合ポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位とを含むポリイソシアネートであり、ビウレット基、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファネート基、ウレトジオン基等の各官能基を有することができる。共重合ポリイソシアネートは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
共重合ポリイソシアネート中のビウレット型ポリイソシアネートの含有量は、0.5質量%以下であることが好ましい。ビウレット型ポリイソシアネートの含有量が0.5質量%以下であることにより、貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
共重合ポリイソシアネート中の脂肪族及び脂環族ジイソシアネートの合計含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3%以下である。脂肪族及び脂環族ジイソシアネートの合計含有量が1質量%以下であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。また、脂肪族及び脂環族ジイソシアネートの合計含有量の下限値は、特に限定されないが、少ないほど好ましく、より好ましくは0質量%である。
〔脂肪族ポリイソシアネート〕
脂肪族ポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネート単位を含み、脂環族ジイソシアネート単位を含まないポリイソシアネートであり、ビウレット基、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファネート基、ウレトジオン基等の各官能基を有することができる。脂肪族ポリイソシアネートは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
脂肪族ポリイソシアネートの25℃における粘度は、150〜800mPa・sが好ましい。脂肪族ポリイソシアネートの25℃における粘度の上限値は、硬化性と作業性の点で、好ましくは800mPa・sであり、より好ましくは700mPa・sであり、さらに好ましくは600mPa・sである。また、脂肪族ポリイソシアネートの25℃における粘度の下限値は、貯蔵安定性の点で、好ましくは150mPa・sであり、より好ましくは200mPa・sであり、さらに好ましくは250mPa・sである。粘度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
脂肪族ポリイソシアネート中のウレトジオン2量体の含有量は、1〜50質量%が好ましい。脂肪族ポリイソシアネート中のウレトジオン2量体の含有量の上限値は、貯蔵安定性の点で、好ましくは50質量%であり、より好ましくは40質量%であり、さらに好ましくは30質量%である。また、脂肪族ポリイソシアネート中のウレトジオン2量体の含有量の下限値は、粘度の点で、好ましくは5質量%であり、より好ましくは8質量%であり、さらに好ましくは10質量%である。
脂肪族ポリイソシアネート中のアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は、1/99〜50/50が好ましい。脂肪族ポリイソシアネート中のアロファネート基の下限値は、低粘度の点で、好ましくは1%であり、より好ましくは3%であり、さらに好ましくは5%であり、よりさらに好ましくは8%であり、特に好ましくは16%である。脂肪族ポリイソシアネート中のアロファネート基の上限値は、硬度の点で、好ましくは50%であり、より好ましくは45%であり、さらに好ましくは40%であり、よりさらに好ましくは35%であり、特に好ましくは30%である。
脂肪族ポリイソシアネート中のビウレット型ポリイソシアネートの含有量は、0.5質量%以下であることが好ましい。ビウレット型ポリイソシアネートの含有量が0.5質量%以下であることにより、貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
脂肪族ポリイソシアネート中の脂肪族ジイソシアネートの含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3%以下である。脂肪族ジイソシアネートの含有量が1質量%以下であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。また、脂肪族ジイソシアネートの含有量の下限値は、特に限定されないが、少ないほど好ましく、より好ましくは0質量%である。
〔脂環族ポリイソシアネート〕
脂環族ポリイソシアネートは、脂環族ジイソシアネート単位を含み、脂肪族ジイソシアネート単位を含まないポリイソシアネートであり、ビウレット基、イソシアヌレート基、ウレタン基、アロファネート基、ウレトジオン基等の各官能基を有することができる。これらのなかでも、脂環族ポリイソシアネートがイソシアヌレート基を含有する脂環族ポリイソシアネートを含むことが好ましい。イソシアヌレート基を含有する脂環族ポリイソシアネートを含むことにより、硬度がより向上する傾向にある。脂環族ポリイソシアネートは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
イソシアヌレート基を含有する脂環族ポリイソシアネートの含有量は、全脂環族ポリイソシアネートに対して、好ましくは50モル%以上であり、より好ましくは60モル%以上であり、さらに好ましくは70モル%以上であり、特に好ましくは80モル%以上である。イソシアヌレート基を含有する脂環族ポリイソシアネートの含有量が上記範囲内であることにより、硬度がより向上する傾向にある。また、イソシアヌレート基を含有する脂環族ポリイソシアネートの含有量の上限値は高いほど好ましく、より好ましくは98質量%である。
脂環族ポリイソシアネート中のビウレット型ポリイソシアネートの含有量は、0.5質量%以下であることが好ましい。ビウレット型ポリイソシアネートの含有量が0.5質量%以下であることにより、貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
脂環族ポリイソシアネート中の脂環族ジイソシアネートの含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3%以下である。脂環族ジイソシアネートの含有量が1質量%以下であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。また、脂環族ジイソシアネートの含有量の下限値は、特に限定されないが、少ないほど好ましく、より好ましくは0質量%である。
脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとの質量混合比は、密着性の点で、90/10〜50/50が好ましい。脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとの質量混合比の下限値は、好ましくは55質量%であり、より好ましくは60質量%であり、さらに好ましくは65質量%であり、特に好ましくは70質量%である。また、脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとの質量混合比の上限値としては、好ましくは90質量%であり、より好ましくは85質量%であり、さらに好ましくは80質量%であり、特に好ましくは75質量%である。
ポリイソシアネート組成物中の脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位のモル比率(脂肪族ジイソシアネート単位/脂環族ジイソシアネート単位)は、95/5〜50/50である。脂肪族ジイソシアネート単位のモル比の下限値は、50モル%であり、好ましくは55モル%であり、より好ましくは60モル%であり、さらに好ましくは65モル%であり、特に好ましくは70モル%である。脂肪族ジイソシアネート単位のモル比の下限値が50モル%以上であることにより、低粘度と硬化性がより向上する。また、脂肪族ジイソシアネート単位のモル比の上限値は、95モル%であり、好ましくは90モル%であり、より好ましくは85モル%であり、さらに好ましくは80モル%であり、特に好ましくは75モル%である。脂肪族ジイソシアネート単位のモル比の上限値が95モル%以上であることにより、硬度と密着性がより向上する。なお、ポリイソシアネート組成物中の脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位のモル比率は、実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネート組成物中のビウレット型ポリイソシアネートの含有量は、0.5質量%以下であることが好ましい。ビウレット型ポリイソシアネートの含有量が0.5質量%以下であることにより、貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
本実施形態のポリイソシアネート組成物中の脂肪族及び脂環族ジイソシアネートの合計含有量は、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.3%以下である。脂肪族及び脂環族ジイソシアネートの合計含有量が1質量%以下であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。また、脂肪族及び脂環族ジイソシアネートの合計含有量の下限値は、特に限定されないが、少ないほど好ましく、より好ましくは0質量%である。
〔イソシアヌレート基を有するポリイソシアネート〕
ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを含む。共重合ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、及び脂環族ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1つが、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを含むことが好ましい。なお、イソシアヌレート基とは、下記式(1)で表される基をいう。
(1)
ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基の含有量は、前記ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基の合計100モル%に対して、60モル%以上であり、好ましくは65モル%以上であり、より好ましくは70モル%以上である。イソシアヌレート基の含有量が60モル%以上であることにより、低粘度と硬化性がより向上する。また、イソシアヌレート基の含有量の上限値は、特に限定されないが、前記ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基構造単位の総量合計100モル%に対して、好ましくは90モル%以下であり、より好ましくは80モル%以下であり、さらに好ましくは75モル%以下である。イソシアヌレート基の含有量の上限値が90モル%以下であることにより、密着性がより向上する傾向にある。なお、ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基の含有量は実施例に記載の方法により測定することができる。
イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、イソシアヌレート3量体、5量体、7量体及びそれ以上のイソシアヌレート多量体が挙げられる。このなかでも、硬化性の観点から、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートが、イソシアヌレート3量体を含むことが好ましい。イソシアヌレート3量体とは、脂肪族及び/又は脂環族ジイソシアネート3分子からなり、イソシアヌレート基を1つ有する構造体である。
イソシアヌレート3量体の含有量は、ポリイソシアネート組成物の総量に対して、55〜95質量%が好ましい。イソシアヌレート3量体の含有量の下限値は、好ましくは55質量%であり、より好ましくは60質量%であり、さらに好ましくは65質量%であり、特に好ましくは70質量%である。イソシアヌレート3量体の含有量の下限値が上記範囲内であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。また、イソシアヌレート3量体の含有量の上限値は、好ましくは95質量%であり、より好ましくは90質量%であり、さらに好ましくは80質量%である。イソシアヌレート3量体の含有量の上限値が上記範囲内であることにより、密着性がより向上する傾向にある。なお、イソシアヌレート3量体の含有量は実施例に記載の方法により測定することができる。
〔アロファネート基を有するポリイソシアネート〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物、即ち共重合ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、及び脂環族ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1つは、アロファネート基を有するポリイソシアネートを含んでもよい。
アロファネート基とは、アルコールとイソシアネート基から形成される基であり、下記式(2)で表される。
(2)
ポリイソシアネート組成物中において、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は、1/99〜50/50が好ましい。アロファネート基のモル比率の下限値は、好ましくは1モル%であり、より好ましくは5モル%であり、さらに好ましくは8モル%であり、特に好ましくは10モル%である。アロファネート基のモル比率の下限値が1モル%以上であることにより、粘度がより低下する傾向にある。また、アロファネート基のモル比率の上限値は、好ましくは50モル%であり、より好ましくは40モル%であり、さらに好ましくは30モル%であり、よりさらに好ましくは20モル%であり、特に好ましくは15モル%である。アロファネート基のモル比率の上限値が50モル%以下であることにより、硬度がより向上する傾向にある。なお、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は実施例に記載の方法により測定することができる。
〔ウレトジオン2量体〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物、即ち共重合ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、及び脂環族ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1つは、ウレトジオン2量体を含んでもよい。ウレトジオン2量体は、ジイソシアネート2分子からなる化合物であり、下記式(3)で表される。
(3)
ウレトジオン2量体の含有量は、ポリイソシアネート組成物の総量に対して、1〜35質量%が好ましい。ウレトジオン2量体の含有量の下限値は、好ましくは1質量%であり、より好ましくは2質量%であり、さらに好ましくは5質量%であり、特に好ましくは8質量%である。ウレトジオン2量体の含有量の下限値が1質量%以上であることにより、粘度がより低下し、硬化性がより向上する傾向にある。また、ウレトジオン2量体の含有量の上限値は、好ましくは35質量%であり、より好ましくは30質量%であり、さらに好ましくは25質量%であり、特に好ましくは20質量%である。ウレトジオン2量体の含有量の上限値が35質量%以下であることにより、貯蔵安定性がより向上する傾向にある。なお、ウレトジオン2量体の含有量は実施例に記載の方法により測定することができる。
本実施形態のポリイソシアネートは、さらに粘度を低下させる観点から、ウレトジオン2量体とアロファネート基を有するポリイソシアネートを両方含むことが好ましい。
〔25℃における粘度〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物の25℃における粘度は、100〜10000mPa・sである。25℃における粘度の下限値は、100mPa・sであり、好ましくは500mPa・sであり、より好ましくは1000mPa・sであり、さらに好ましくは1500mPa・sであり、特に好ましくは2000mPa・sである。25℃における粘度の下限値が、100mPa・s以上であることにより、硬化性がより向上する。また、25℃における粘度の上限値は、10000mPa・sであり、好ましくは7000mPa・sであり、より好ましくは6000mPa・sであり、さらに好ましくは5000mPa・sであり、特に好ましくは4000mPa・sである。25℃における粘度の下限値が、10000mPa・s以下であることにより、作業性がより向上する。粘度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
〔イソシアネート基の平均官能基数〕
本実施形態のポリイソシアネート組成物に含まれるポリイソシアネートのイソシアネート基の平均官能基数は、2.5〜4.0が好ましい。イソシアネート基の平均官能基数の下限値は、好ましくは2.5であり、より好ましくは2.6であり、さらに好ましくは2.7であり、特に好ましくは2.8である。イソシアネート基の平均官能基数の下限値が2.5以上であることにより、硬化性がより向上する傾向にある。また、イソシアネート基の平均官能基数の上限値は、好ましくは4.0であり、より好ましくは3.8であり、さらに好ましくは3.6であり、特に好ましくは3.4である。イソシアネート基の平均官能基数の上限値が4.0以下であることにより、粘度がより低下する傾向にある。イソシアネート基の平均官能基数は実施例に記載の方法により求めることができる。
〔ポリイソシアネート組成物の製造方法〕
以下、具体的製造法を例示して、ポリイソシアネート組成物の製造方法を説明する。
本実施形態におけるポリイソシアネート組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば以下の3つの方法が挙げられる。
(i)脂肪族ジイソシアネートと、脂環族ジイソシアネートとを原料として、共重合ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物を得る方法。
(ii)脂肪族ジイソシアネートを原料とした脂肪族ポリイソシアネートと、脂環族ジイソシアネートを原料とした脂環族ポリイソシアネートとを混合し、ポリイソシアネート組成物を得る方法。
(iii)上記(i)で得られた共重合ポリイソシアネートと、上記(ii)で得られた脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ポリイソシアネートの少なくとも一方と、を混合し、ポリイソシアネート組成物を得る方法。
この中でも(ii)の方法が製造工程の簡便性と、脂肪族と脂環族、イソシアヌレート基とウレトジオン基、アロファネート基の各割合を容易に制御できる点で好ましい。以下、各方法について説明する。
(i)脂肪族ジイソシアネートと、脂環族ジイソシアネートとを原料として、共重合ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物を得る方法
共重合ポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネートと脂環族ジイソシアネートを原料として混合させた状態で、イソシアヌレート基を形成するイソシアヌレート化反応、ウレトジオン基を形成するウレトジオン化反応、及び/又はイソシアネート基とアルコールからアロファネート基を形成するアロファネート化反応等を、過剰の脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネート存在下で行い、反応終了後、未反応の脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートを除去することにより、得ることができる。以下、イソシアヌレート基、アロファネート基、ウレトジオン基、ウレタン基、ビウレット基等の各官能基を有する共重合ポリイソシアネートの製造方法について説明する。
イソシアヌレート基を有する共重合ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネートと脂環族ジイソシアネートとをイソシアヌレート化反応触媒で多量化することで製造することができる。
イソシアヌレート化反応触媒としては、特に限定されないが、一般に塩基性を有するものが好ましく、例えば、1)テトラメチルアンモニウム、モノエチルトリメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウムのヒドロオキシドや、酢酸、カプリン酸等との有機弱酸塩、2)トリメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウム、トリエチルヒドロキシプロピルアンモニウム、トリエチルヒドロキシエチルアンモニウム等のヒドロキシアルキルアンモニウムのヒドロオキシドや、酢酸、カプリン酸等との有機弱酸塩、3)酢酸、カプロン酸、オクチル酸、ミリスチン酸等のアルキルカルボン酸の、錫、亜鉛、鉛、ナトリウム、カリウム等との金属塩、4)ナトリウム、カリウム等の金属アルコラート、5)ヘキサメチルジシラザン等のアミノシリル基含有化合物、6)マンニッヒ塩基類、7)第3級アミン類とエポキシ化合物との併用等が挙げられる。その中でも触媒効率の観点から前記1)、2)、3)が好ましく、1)の有機弱酸塩が特に好ましい。
イソシアヌレート化反応触媒の添加量は、仕込んだジイソシアネートの総量に対して、10〜1000ppmであることが好ましい。イソシアヌレート化反応触媒の添加量の上限値は、製造工程の簡便性の点で、好ましくは1000ppmであり、より好ましくは500ppmであり、さらに好ましくは100ppmである。また、イソシアヌレート化反応触媒の添加量の下限値は、反応効率の観点から、好ましくは10ppmである。なお、イソシアヌレート化反応温度は、50〜120℃が好ましく、生成物が着色しにくい点で、60〜90℃が好ましい。
イソシアヌレート化反応は、転化率(仕込んだジイソシアネートに対するイソシアヌレート化反応で生成したポリイソシアネートの質量割合)が所望値まで到達したところで、必要に応じて反応停止剤を添加して、停止することが好ましい。イソシアヌレート化反応の転化率は、低粘度と硬化性の点で、好ましくは25%以下であり、より好ましくは20%以下である。なお、イソシアヌレート基を有する共重合ポリイソシアネートをより効率的に得るためには、反応の進行を初期で停止することが好ましい。特に、イソシアネート基の環状3量化は、初期の反応速度が非常に速いため、反応条件、特に触媒の添加量及び添加方法を適切に選択することが好ましい。触媒の添加方法としては、例えば、一定時間毎に触媒を分割添加する方法等が推奨される。
反応停止剤としては、特に限定されないが、例えば、リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸などのリン酸酸性を示す化合物;リン酸、ピロリン酸、メタリン酸、ポリリン酸のモノアルキルあるいはジアルキルエステル;モノクロロ酢酸などのハロゲン化酢酸;塩化ベンゾイル、スルホン酸エステル、硫酸等が挙げられる。反応停止剤を用いることにより、得られるポリイソシアネートの保存安定性がより向上する傾向にある。
アロファネート基を有する共重合ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートと、アルコールと、を混合し、アロファネート化反応触媒でアロファネート化することで製造することができる。なお、上記のイソシアヌレート基を有する共重合ポリイソシアネートの製造方法と同様に、反応停止剤を使用することも可能である。
アルコールとしては、特に限定されないが、炭素、水素及び酸素のみで形成されるアルコールが好ましく、モノアルコール、ジオール、トリオール、4価以上のアルコール、又はこれらアルコールの混合物が好ましく、このなかでもモノアルコールがさらに好ましい。アルコールの分子量は、特に制限されないが、分子量200以下が好ましい。このようなアルコールとしては、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノールなどのモノアルコール、エチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチルヘキサンジオールなどのジアルコールなどが挙げられる。アルコールは、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
アロファネート化反応触媒としては、特に限定されないが、例えば、錫、鉛、亜鉛、ビスマス、ジルコニウム、ジルコニルなどのアルキルカルボン酸塩が挙げられる。より具体的には、2−エチルヘキサン酸錫、ジブチル錫ジラウレートなどの有機錫化合物;2−エチルヘキサン酸鉛などの有機鉛化合物;2−エチルヘキサン酸亜鉛などの有機亜鉛化合物;2−エチルヘキサン酸ビスマス、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム、2−エチルヘキサン酸ジルコニルなどが挙げられる。アロファネート化反応触媒は、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートのイソシアネート基とアルコールの水酸基との当量比は、好ましくは10/1〜1000/1であり、より好ましくは100/1〜1000/1である。当量比が10/1以上であることにより、イソシアネート基の平均官能基数が増加する傾向にある。また、当量比が1000/1以下であることにより、粘度が低下する傾向にある。
また、イソシアヌレート化反応触媒もアロファネート化反応触媒として用いることができる。イソシアヌレート化反応触媒を用いて、アロファネート化反応を行う場合には、イソシアヌレート基も当然のことながら生成する。そのため、アロファネート化反応触媒として、上記イソシアヌレート化反応触媒を用い、アロファネート化反応とイソシアヌレート反応を行うことが経済的生産上好ましい。
ウレトジオン基を有する共重合ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートをウレトジオン化反応触媒を用いて、あるいは熱により多量化することによって製造することができる。
ウレトジオン化反応触媒としては、特に限定されないが、例えば、第3ホスフィンである、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィンなどのトリアルキルホスフィン;トリス−(ジメチルアミノ)ホスフィン、トリス−(ジエチルアミノ)ホスフィンなどのトリス(ジアルキルアミノ)ホスフィン;シクロヘキシル−ジ−n−ヘキシルホスフィンなどのシクロアルキルホスフィン;三フッ化ホウ素、酸塩化亜鉛などのルイス酸などが挙げられる。ウレトジオン化反応触媒の多くは、同時にイソシアヌレート化反応も促進しうる。ウレトジオン化反応触媒を用いる場合には、所望の収率となった時点で、リン酸、パラトルエンスルホン酸メチルなどのウレトジオン化反応触媒の失活剤を添加してウレトジオン化反応を停止することが好ましい。
また、ウレトジオン化反応触媒を用いることなく、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートを加熱してウレトジオン基を有する共重合ポリイソシアネートを得る場合、その加熱温度は、好ましくは120℃以上であり、より好ましくは150〜170℃である。また、加熱時間は1〜4時間が好ましい。
ウレタン基を有する共重合ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートと、アルコールと、を混合し、必要に応じてウレタン化反応触媒を添加し、40〜180℃に加熱することで製造することができる。アルコールとしては、上記同様のものを用いることができる。
ウレタン化反応触媒としては、特に限定されないが、例えば、スズ系化合物、亜鉛系化合物、及びアミン系化合物が挙げられる。
ビウレット基を有する共重合ポリイソシアネートは、公知の方法で製造することができ、例えば、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートと、水又は3級アルコールと、を混合して、好ましくは100〜200℃、より好ましくは140〜180℃で加熱することで製造することができる。
上記イソシアヌレート化反応、アロファネート化反応、及びウレトジオン化反応はそれぞれを逐次行うこともできるし、そのいくつかを並行して行うこともできる。好ましくは、イソシアヌレート化反応とアロファネート化反応を並行して先行させ、その後、ウレトジオン化反応を行う。さらに好ましくは、イソシアヌレート化反応とアロファネート化反応は共通した触媒を用いて同時に行い、その後、加熱によるウレトジオン化反応を行う。これにより、製造工程をより簡略化できる。
それぞれの反応終了後の反応液から未反応ジソイソシアネートを薄膜蒸留、抽出などにより除去し、ポリイソシアネート組成物を得ることができる。未反応のジイソシアネートを除去した方が、安全性の観点から、好ましい。
(ii)脂肪族ジイソシアネートを原料とした脂肪族ポリイソシアネートと、脂環族ジイソシアネートを原料とした脂環族ポリイソシアネートとを混合し、ポリイソシアネート組成物を得る方法
脂肪族ポリイソシアネートは、イソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応、及び/又はアロファネート化反応等を、過剰の脂肪族ジイソシアネート存在下で行い、反応終了後、未反応の脂肪族ジイソシアネートを除去して得ることができる。イソシアヌレート基、アロファネート基、ウレトジオン基、ウレタン基、ビウレット基等の各官能基を有する脂肪族ポリイソシアネートは、上記共重合ポリイソシアネートの製造方法において、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの代わりに脂肪族ジイソシアネートを用いることにより製造することができる。
脂環族ポリイソシアネートは、イソシアヌレート化反応、ウレトジオン化反応、及び/又はアロファネート化反応等を、過剰の脂環族ジイソシアネート存在下で行い、反応終了後、未反応の脂環族ジイソシアネートを除去して得ることができる。イソシアヌレート基、アロファネート基、ウレトジオン基、ウレタン基、ビウレット基等の各官能基を有する脂環族ポリイソシアネートの製造方法は、上記共重合ポリイソシアネートの製造方法において、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートの代わりに脂環族ジイソシアネートを用いることにより製造することができる。
なお、イソシアヌレート化反応の反応温度は、好ましくは40〜160℃であり、生成物が着色しにくい点でより好ましくは60〜120℃である。
上記のようにして得られた脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ポリイソシアネートを混合することにより、ポリイソシアネート組成物を得ることができる。脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとの質量混合比は、密着性の点で、90/10〜50/50が好ましい。脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとの質量混合比の下限値は、好ましくは55質量%であり、より好ましくは60質量%であり、さらに好ましくは65質量%であり、特に好ましくは70質量%である。また、脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートとの質量混合比の上限値としては、好ましくは90質量%であり、より好ましくは85質量%であり、さらに好ましくは80質量%であり、特に好ましくは75質量%である。なお、混合方法としては、特に限定されないが、例えば、従来公知の方法で行なうことができる。
(iii)上記方法(i)で得られた共重合ポリイソシアネートと、上記方法(ii)で得られた脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ポリイソシアネートの少なくとも一方と、を混合し、ポリイソシアネート組成物を得る方法
方法(iii)は、方法(i)で得られた共重合ポリイソシアネートと、方法(ii)で得られた脂肪族ポリイソシアネートと脂環族ポリイソシアネートの少なくともいずれか1種とを混合する方法である。
上記(i)〜(iii)の製造方法で得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート基をブロック剤で封鎖し、ブロックポリイソシアネート組成物を得ることができる。ここで用いることのできるブロック剤としては、特に限定されないが、活性水素を分子内に1個有する化合物が挙げられる。その具体例としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノールなどのアルコール系化合物;炭素原子数4以上のアルキル基を置換基として有するモノ及びジアルキルフェノール類であって、例えばn−プロピルフェノール、イソプロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等のジアルキルフェノール類等のアルキルフェノール系化合物;フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノール、ヒドロキシ安息香酸エステル等のフェノール系化合物;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性メチレン系化合物;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン系化合物;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸アミド系化合物;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の酸イミド系化合物;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール系化合物;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等の尿素系化合物;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジーn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン等のアミン系化合物;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等のイミン系化合物;ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等のピラゾール系化合物が挙げられる。
このなかでも、アルコール系化合物、オキシム系化合物、酸アミド系化合物、活性メチレン系化合物、ピラゾール系化合物が好ましい。ブロック剤としては、1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
〔コーティング組成物〕
本実施形態のコーティング組成物は、活性水素化合物と、上記ポリイソシアネート組成物と、を含む。コーティング組成物は、上記ポリイソシアネート組成物と、活性水素化合物とを混合することにより製造することができる。このコーティング組成物は、室温又は加熱下で一定時間放置することによって、イソシアネート基と活性水素化合物中の活性水素とが反応し、硬化物(硬化組成物)となる。
上記活性水素化合物(多価活性水素化合物)とは、分子内に活性水素が2つ以上結合している化合物である。活性水素化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリオールやポリアミン、ポリチオールなどが挙げられる。このなかでも、ポリオールが好ましい。
このポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリオレフィンポリオール、フッ素ポリオール、ポリカーボネートポリオール、エポキシポリオールなどが挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、二塩基酸と、多価アルコールと、の縮合反応によって得られるポリエステルポリオール、及び多価アルコールとε−カプロラクトンとの開環重合により得られるポリカプロラクトン類等が挙げられる。二塩基酸としては、特に限定されないが、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のカルボン酸からなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。また、多価アルコールとしては、特に限定されないが、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、グリセリンなどからなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。
アクリルポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、1種又は2種以上のヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和結合含有単量体の単独重合体、1種又は2種以上のヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和結合含有単量体と、これと共重合可能な1種又は2種以上の他のエチレン性不飽和結合含有単量体と、の共重合体が挙げられる。
ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和結合含有単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。このなかでも、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシエチルが好ましい。
ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和結合含有単量体と共重合可能な他のエチレン性不飽和結合含有単量体としては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸フェニル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸;アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−メチレンビスアクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、マレイン酸アミド、マレイミド等の不飽和アミド;メタクリル酸グリシジル、スチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アクリロニトリル、フマル酸ジブチル等のビニル系単量体;及びビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の加水分解性シリル基を有するビニル系単量体等が挙げられる。
ポリエーテルポリオール類としては、特に限定されないが、例えば、多価ヒドロキシ化合物に、水酸化物及び/又は強塩基性触媒を使用して、アルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルポリオール類;エチレンジアミン類等の多官能化合物にアルキレンオキサイドを反応させて得られるポリエーテルポリオール類;及びこれらポリエーテル類を媒体としてアクリルアミド等を重合して得られるいわゆるポリマーポリオール類等が含まれる。
なお、多価ヒドロキシ化合物としては、特に限定されないが、例えば、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなど;エリスリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等糖アルコール系化合物;アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類;トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトー、メリビオースなどの二糖類;ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトースなどの三糖類;スタキオースなどの四糖類等が挙げられる。
また、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、スチレンオキサイドなどからなる群より選ばれる1種以上が挙げられる。水酸化物としては、特に限定されないが、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなどの水酸化物が挙げられる。また、強塩基性触媒としては、特に限定されないが、例えば、アルコラート、アルキルアミンなどが挙げられる。
ポリオレフィンポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、水酸基を2個以上有するポリブタジエン、水素添加ポリブタジエン、ポリイソプレン、水素添加ポリイソプレンなどが挙げられる。
ポリオール1分子が持つ統計的な水酸基数(以下、「水酸基平均官能基数」ともいう。)は、2以上であることが好ましい。水酸基平均官能基数が2以上であることにより、得られた塗膜の架橋密度がより向上する傾向にある。
フッ素ポリオールは分子内にフッ素を含むポリオールである。フッ素ポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、特開昭57−34107号公報、特開昭61−275311号公報で開示されているフルオロオレフィン、シクロビニルエーテル、ヒドロキシアルキルビニルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステル等の共重合体が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、ジメチルカーボネート等のジアルキルカーボネート、エチレンカーボネート等のアルキレンカーボネート、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート等の低分子カーボネート化合物と前述のポリエステルポリオールに用いられる低分子ポリオールとを、縮重合して得られるものが挙げられる。
エポキシポリオールとしては、特に限定されないが、例えば、ノボラック型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、ハロゲン化型、レゾルシン型等のエポキシポリオールが挙げられる。
好ましいポリオールはアクリルポリオール、ポリエステルポリオールであり、より好ましいのはアクリルポリオールである。
使用されるポリオールの樹脂固形分濃度は、60〜100質量%であることが好ましい。ポリオールの樹脂固形分濃度の下限値としては、好ましくは60質量%であり、より好ましくは70質量%であり、さらに好ましくは75質量%である。ポリオールの樹脂固形分濃度が上記範囲内であることにより、VOC(揮発性有機化合物)がより低減できる傾向にある。
また、ポリオールの重量平均分子量は、500〜10000であることが好ましい。硬化組成物の密着性の点でポリオールの重量平均分子量の下限値としては、好ましくは500であり、より好ましくは700であり、さらに好ましくは1000である。粘度の点でポリオールの重量平均分子量の上限値としては、好ましくは10000であり、より好ましくは7000であり、さらに好ましくは5000である。
ポリオールの樹脂分水酸基価は、10〜300mgKOH/樹脂gが好ましい。硬化組成物の架橋密度の点でポリオールの樹脂分水酸基価の下限値としては、好ましくは10mgKOH/樹脂gであり、より好ましくは30mgKOH/樹脂gである。密着性、耐衝撃性の点で、ポリオールの樹脂分水酸基価の上限値としては、好ましくは300mgKOH/樹脂gであり、より好ましくは200mgKOH/樹脂gである。
本実施形態のコーティング組成物中における、ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基とポリオールの水酸基の当量比率は、好ましくは5/1〜1/5であり、より好ましくは5/3〜3/5、さらに好ましくは5/4〜4/5である。
活性水素化合物として用いうるポリアミンとしては、特に限定されないが、例えば、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン等のアルキレンジアミン類;ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン等のポリアルキルポリアミン類;1,3−ジアミノメチルシクロヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノ−3,6−ジエチルシクロヘキサン、イソホロンジアミン等の脂環式ポリアミン類;m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン類等が挙げられる。
活性水素化合物として用いうるポリチオールとしては、特に限定されないが、例えば、エタンジチオール、プロパンチジオール、ブタンジチオール、ペンタンジチオール、ヘキサンジチオール、ヘプタンジチオール、オクタンジチオール、ノナンジチオール、デカンジチオール、ベンゼンジチオール、トルエン−1,2−ベンゼンジチオール、トルエン−3,4−ジチオール、3,6−ジクロロ−1,2−ベンゼンジチオール、1,5−ナフタレンジチオール、ベンゼンジメタンチオール、4,4‘−チオビスベンゼンチオール、2−ジ−n−ブチルアミノ−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン、5,5−ビス(メルカプトメチル)−3,7−ジチアノナン−1,9−ジチオール、ジメルカプトプロパノール、ジチオエリトリトール、ジメルカプトエチルサルファイド、トリチオグリセリン、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリチオール1,2,4−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、2,4,6−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(メルカプトメチル)ベンゼン、2,4,6−トリス(メルカプトメチル)メシチレン、トリス(メルカプトメチル)イソシアヌレート、トリス(3−メルカプトプロピル)イソシアヌレート、2,4,5−トリス(メルカプトメチル)−1,3−ジチオラン、1,2,4,5−テトラキス(メルカプトメチル)ベンゼン、テトラメルカプトブタン、ペンタエリトリチオール等のポリチオール化合物が挙げられる。
また、本実施形態のコーティング組成物は、目的及び用途に応じて、有機溶剤、硬化促進触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、レベリング剤、可塑剤、及び界面活性剤等の各種添加剤を含むことができる。
有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素系溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル系溶剤;トルエン、キシレン、ジエチルベンゼン、メシチレン、アニソール、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、クロロベンゼン等の芳香族系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコール系溶剤;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶剤;N−メチル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド系溶剤;γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤;モルフォリン等のアミン系溶剤;及びそれらの混合物が挙げられる。なお、これらの有機溶剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化促進触媒としては、特に限定されないが、例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズジラウレート、ジメチルスズジネオデカノエート、ビス(2−エチルヘキサン酸)スズ等のスズ系化合物;2−エチルヘキサン酸亜鉛、ナフテン酸亜鉛等の亜鉛化合物;2−エチルヘキサン酸チタン、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトナート)等のチタン化合物;2−エチルヘキサン酸コバルト、ナフテン酸コバルト等のコバルト化合物;2−エチルヘキサン酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス等のビスマス化合物;ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、2−エチルヘキサン酸ジルコニル、及びナフテン酸ジルコニル等のジルコニウム化合物;アミン化合物等が挙げられる。
また、酸化防止剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合物、及びイオウ系化合物等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、及びベンゾフェノン系化合物等が挙げられる。
光安定剤としては、特に限定されないが、例えば、ヒンダードアミン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、及びベンゾエート系化合物等が挙げられる。
顔料としては、特に限定されないが、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、インディゴ、パールマイカ、及びアルミニウム等が挙げられる。
レベリング剤としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンオイル等が挙げられる。
可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、フタル酸エステル類、リン酸系化合物、及びポリエステル系化合物等が挙げられる。
界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、公知のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、及び両性界面活性剤等が挙げられる。
本実施形態のコーティング組成物中のポリオールとポリイソシアネート組成物の合計樹脂固形分濃度は50質量%以上が好ましく、より好ましくは53質量%であり、さらに好ましくは56質量%以上であり、特に好ましくは60質量%以上である。なお、合計樹脂固形分濃度の上限は、特に限定されないが、70質量%以下が好ましい。合計樹脂固形分濃度が上記範囲内であることにより作業性、ハイソリッド性がより向上する傾向にある。
本実施形態のコーティング組成物を各種基材に硬化させた場合、基材の密着性が格段に向上する。
本実施形態のコーティング組成物は、塗料組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物、注型剤組成物等の硬化性組成物;繊維処理剤等の各種表面処理剤組成物;各種エラストマー組成物、発泡体組成物等の架橋剤;改質剤;添加剤として好適に使用することができる。
コーティング組成物の使用方法は特に限定されず、ロール塗装、カーテンフロー塗装、スプレー塗装、静電塗装、ベル塗装などにより、各種素材に、プライマー、中塗り、又は上塗りとして好適に使用することができる。
また、本実施形態のコーティング組成物は、さらに防錆鋼板を含むプレコートメタル塗料、自動車塗料、プラスチック塗料、床用の建築塗料などに、美粧性、耐候性、耐酸性、防錆性、耐チッピング性、密着性などを付与するために好適に用いられる。
特に、本実施形態のコーティング組成物は、形成される塗膜が強靭であり、塗膜硬度が高く、表面平滑性、耐薬品性が良好であり、さらに有機塗膜への密着性に優れているために顔料を含む非水性ベースコート、水性ベースコート上に塗装される、トップクリアコートとして有用である。なお、ベースコートとトップクリアコートは同時に硬化させることが好ましい。
また、粘着剤組成物、接着剤組成物として使用された場合、被着体へ塗布する場合の作業性、薄膜化の容易性から、例えば、各種溶剤で希釈した塗布液として使用することが可能である。
粘着剤組成物、接着剤組成物として使用された場合の使用分野としては、自動車、建材或いは家電、木工、太陽電池用積層体等が挙げられる。その中でも、テレビ、パソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の家電の液晶ディスプレイ用等の光学部材は、各種機能を発現するため、各種被着体のフィルム及びプレートを積層させる必要がある。各種被着体のフィルム及びプレート間には十分な粘着性、あるいは接着性が要求されることから、本実施形態の粘着剤組成物、接着剤組成物の使用例として好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物を含むコーティング組成物等が用いられうる被着体としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、アルミニウム、鉄、亜鉛鋼板、銅、ステンレスのような各種金属、木材、紙、モルタル、石材のような多孔質部材、フッ素塗装、ウレタン塗装、アクリルウレタン塗装等がされた部材、シリコーン系、変性シリコーン系、ウレタン系等のシーリング材硬化物、塩化ビニル、天然ゴム、合成ゴム等のゴム類、天然皮革、人工皮革等の皮革類、植物系、動物系、炭素繊維、ガラス繊維などの繊維類、不織布、ポリエステル、アクリル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリオレフィン等の樹脂類のフィルム及びプレート、紫外線硬化型アクリル樹脂層、印刷インキ、UVインキ等のインキ類等が挙げられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(粘度測定)
粘度は、E型粘度計(トキメック社製VISCONIC ED型(商品名))を用いて、25℃で測定した。ローターとしては標準ローター(1°34’×R24)を用いた。回転数(r.p.m.)は以下の通りとした。
100r.p.m.(粘度が128mPa・s未満の場合)
50r.p.m.(粘度が128mPa・s以上256mPa・s未満の場合)
20r.p.m.(粘度が256mPa・s以上640mPa・s未満の場合)
10r.p.m.(粘度が640mPa・s以上1280mPa・s未満の場合)
5r.p.m.(粘度が1280mPa・s以上2560mPa・s未満の場合)
2.5r.p.m.(粘度が2560mPa・s以上5120mPa・s未満の場合)
1.0r.p.m.(粘度が5120mPa・s以上12800mPa・s未満の場合)
0.5r.p.m.(粘度が12800mPa・s以上25600mPa・s未満の場合)
(数平均分子量の測定)
ポリイソシアネート組成物の数平均分子量は、下記の装置を用いたゲルパーミッションクロマトグラフ(以下、「GPC」ともいう。)により、ポリスチレン基準の数平均分子量として、測定した。
装置 :東ソー(株)HLC−8120GPC(商品名)
カラム:東ソー(株)TSKgel SuperH1000(商品名)×1本
TSKgel SuperH2000(商品名)×1本
TSKgel SuperH3000(商品名)×1本
キャリアー:テトラハイドロフラン
検出方法 :示差屈折計
(イソシアヌレート基の含有量)
ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基の合計100モル%に対する、イソシアヌレート基の含有量(モル濃度)は、Bruker社製Biospin Avance600(商品名)を用いて、カーボン・サーティーン核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)の測定から求めた。
以下、より具体的に説明する。ポリイソシアネート組成物を重水素クロロホルムに60質量%の濃度で溶解させてNMR測定サンプルを作製した。化学シフト基準は重水素クロロホルムのシグナルを77ppmとした。NMR測定サンプルを13C−NMRにて測定し、カルボニル炭素のシグナルの面積を求め、下記式により、イソシアヌレート基の含有量を算出した。
イソシアヌレート基の含有量=(149.0ppm付近の面積/3)/(149.0ppm付近の面積/3+154.4ppm付近の面積+156.4ppm付近の面積/2+155.9ppm付近の面積+157.8ppm付近の面積/2+144.6ppm付近の面積+158.2ppm付近の面積)
(イソシアヌレート3量体の含有量の測定)
数平均分子量測定と同様なGPC測定を行い、下記式より、ジイソシアネートの3倍の分子量に相当するピーク面積%を、ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート3量体含有量として算出した。
イソシアヌレート3量体の含有量(質量%)=(ジイソシアネートの3倍の分子量に相当するピーク面積/全ピーク面積)×100
(アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率)
アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率は、Bruker社製FT−NMR DPX−400(商品名)を用いて、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の測定から求めた。
以下、より具体的に説明する。ポリイソシアネート組成物を重水素クロロホルムに10質量%の濃度で溶解させて(ポリイソシアネートに対して0.03質量%テトラメチルシランを添加し)NMR測定サンプルを作製した。化学シフト基準はテトラメチルシランの水素のシグナルを0ppmとした。NMR測定サンプルを1H−NMRにて測定し、8.5ppm付近のアロファネート基の窒素原子に結合した水素原子(アロファネート基1molに対して1molの水素原子)のシグナルと、3.8ppm付近のイソシアヌレート基のイソシアヌレート環の窒素原子に隣接したメチレン基の水素原子(イソシアヌレート基1モルに対して6molの水素原子)のシグナルの面積比を求め、下記式により、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率を算出した。
アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率=(8.5ppm付近のシグナル面積)/(3.8ppm付近のシグナル面積/6)
(ウレトジオン2量体の含有量の測定)
数平均分子量測定と同様なGPC測定を行い、下記式より、ジイソシアネートの2倍の分子量に相当するピーク面積%を、ポリイソシアネート組成物中のウレトジオン2量体含有量として算出した。
ウレトジオン2量体の含有量(質量%)=(ジイソシアネートの2倍の分子量に相当するピーク面積/全ピーク面積)×100
(イソシアネート基質量濃度の測定)
イソシアネート基質量濃度の測定方法は、JIS K 7301−1995( 熱硬化性ウレタンエラストマー用トリレンジイソシアネート型プレポリマー試験方法)に記載の方法に従って実施した。
具体的には、まず試料1gを200mL三角フラスコに採取し、トルエン20mLを添加し、溶解させた。その後、2.0N ジ−n−ブチルアミン・トルエン溶液20mLを添加し、15分間静置した。次いで、2−プロパノール70mLを添加した。その後、1.0N塩酸を用いて滴定を行い、イソシアネート基質量濃度を測定した。また、試料を添加しない場合にも、上記と同様の方法で測定を実施した。
(イソシアネート基平均官能基数)
イソシアネート基平均官能基数は、ポリイソシアネートの数平均分子量とイソシアネート基質量濃度の測定結果を用いて、以下の式から算出した。
イソシアネート基平均官能基数=[(ポリイソシアネート数平均分子量×イソシアネート基質量濃度)/(42×100)]
(ポリイソシアネート組成物中の脂肪族ジイソシアネート単位/脂環族ジイソシアネート単位のモル比率)
脂肪族ジイソシアネート単位/脂環族ジイソシアネート単位のモル比率は、Bruker社製FT−NMR DPX−400(商品名)を用いて、プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)の測定から求めた。具体的には、脂肪族イソシアネートのメチレン基(a)と脂環族ジイソシアネートのメチレン基及びメチン基(b)のモル比率(a)/(b)を脂肪族ジイソシアネート成分/脂環族ジイソシアネート成分のモル比率として求めた。
(貯蔵安定性)
ポリイソシアネート組成物を窒素雰囲気下、40℃、1ヶ月貯蔵後、下記条件のガスクロマトグラフ測定によりポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートの含有量を測定した。また、貯蔵前のポリイソシアネート組成物中のジイソシアネートの含有量を測定した。貯蔵前後のジイソシアネートの含有量の増加率に基づいて、評価基準により貯蔵安定性を評価した。
(評価基準)
○:ジイソシアネートの含有量の増加率が0.5質量%以下であった
×:ジイソシアネートの含有量の増加率が0.5質量%を超えた。
(ガスクロマトグラフ測定条件)
・カラム シリコンOV17 1m
・注入口温度 160℃、 カラム温度 120℃
・キャリア 窒素
・検出器 水素炎イオン化検出器
(塗料粘度)
アクリルポリオール(Nuplex Resin社の商品名 Setalux1903、樹脂固形分75%、水酸基価 150mgKOH/樹脂g)とポリイソシアネート組成物とを水酸基とイソシアネート基の当量比が1.0になるように混合して、混合物を得た。得られた混合物に、シンナー(酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル/キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(質量比30/30/20/15/5))を加えて、フォードカップNo.4で測定した粘度が20秒になるように希釈した。希釈後の塗料固形分に基づいて、下記評価基準により塗料粘度を評価した。
(評価基準)
○:塗料固形分が55%以上であった。
△:塗料固形分が50%以上55%未満であった。
×:塗料固形分が50%未満であった。
(速乾性)
アクリルポリオール(Nuplex Resin社の製品名、Setalux1903,水酸基価150mgKOH/樹脂g)とポリイソシアネート組成物とを水酸基とイソシアネート基当量比率が1:1.3になるように配合した。この配合物に、シンナー(酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル/キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=30/30/20/15/5(質量比))を加えて、塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒になるように調整してコーティング組成物を得た。得られたコーティング組成物をガラス板上に膜厚40μmになるように塗装し、60℃、30分の焼付けを行ない、1時間、20℃放置して塗膜を得た。得られた塗膜上に日本局方ガーゼを5枚重ね、その上に100gの分銅を60秒間置いた。その後、分銅とガーゼを取り除き、塗膜上に残ったガーゼ跡を観察した。ガーゼ跡に基づいて下記評価基準により速乾性を評価した。
(評価基準)
○:ガーゼ跡は観察されなかった。
×:ガーゼ跡が観察された。
(密着性)
アクリルポリオール(Nuplex Resin社の製品名、Setalux1903、水酸基価150mgKOH/樹脂g)とポリイソシアネート組成物とを、水酸基とイソシアネート基当量比率が1:1.3になるように配合して、配合物を得た。得られた配合物に、シンナー(酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル/キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=30/30/20/15/5(質量比))を加えて、塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒になるように調整してコーティング組成物を得た。
軟鋼鈑に得られたコーティング組成物を樹脂膜厚30マイクロメーターになるように塗装した。室温で15分放置後、90℃のオーブン内で30分焼き付けを行なって、塗膜を得た。この塗膜の密着性試験を碁盤目試験で行った。具体的には1枚の塗膜に100マスの切り込みを入れ、テープによる剥離試験を実施し、下記評価基準によって剥離塗膜の枚数に基づいて密着性を評価した。
(評価基準)
○:剥離塗膜が10未満であった。
×:剥離塗膜が10以上であった。
(合成例1)(脂肪族ポリイソシアネート組成物A−1の製造)
撹拌機、温度計、還流冷却管、窒素吹き込み管、滴下ロートを取り付けた4ツ口フラスコ内を窒素雰囲気にし、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう。)600部、イソブタノール0.6部を仕込み、撹拌下反応器内温度80℃で、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化反応触媒であるテトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、イソシアヌレート化反応を行い、反応液のイソシアネート基質量濃度が46.5%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。この反応液中のウレトジオン2量体の含有量は1質量%以下であった。反応液をさらに160℃で、1Hr保持した。この加熱によりウレトジオン基含有ポリイソシアネートが生成した。反応液を冷却し、ろ過した。その後、薄膜蒸留器を用いて未反応のHDIを除去し、脂肪族ポリイソシアネート組成物A−1を得た。
得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−1は、25℃における粘度が、410mPa・s、ウレトジオン2量体の含有量が15質量%、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が2/98、イソシアヌレート基の含有量が72モル%、イソシアヌレート3量体の含有量が63質量%、イソシアネート基質量濃度が23.2質量%、イソシアネート基平均官能基数が3.0であった。
(合成例2)(脂肪族ポリイソシアネート組成物A−2の製造)
合成例1と同様の装置に、HDI 600部、イソブタノール2.5部を仕込み、撹拌下反応器内温度80℃で、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化反応触媒であるトリメチル−2−メチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドをイソブタノールで5質量%に希釈した溶液を、0.5部を加え、イソシアヌレート化反応を行った。反応液のイソシアネート基質量濃度が45.1%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。この反応液中のウレトジオン2量体の含有量は1質量%以下であった。反応液をさらに160℃で、1Hr保持した。この加熱によりウレトジオン基含有ポリイソシアネートが生成した。反応液を冷却し、ろ過した。その後、薄膜蒸発留器で未反応のHDIを除去し、脂肪族ポリイソシアネート組成物A−2を得た。
得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−2は、25℃における粘度が、280mPa・s、ウレトジオン2量体の含有量が13質量%、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が23/77、イソシアヌレート基の含有量が62モル%、イソシアヌレート3量体の含有量が66質量%、イソシアネート基質量濃度が23.0質量%、イソシアネート基平均官能基数が2.8であった。
(合成例3)(脂肪族ポリイソシアネート組成物A−3の製造)
合成例1と同様の装置に、HDI600部、イソブタノール0.6部を仕込み、撹拌下反応器内温度80℃で、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化反応触媒であるテトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、イソシアヌレート化反応を行った。反応液のイソシアネート基質量濃度が44.6%になった時点でリン酸添加し反応を停止した。反応液を濾過した後、薄膜蒸留器で未反応ジイソシアネートを除去し、脂肪族ポリイソシアネート組成物A−3を得た。
得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−3は、25℃における粘度が、1400mPa・s、ウレトジオン2量体の含有量が1質量%以下、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が2/98、イソシアヌレート基の含有量が98モル%、イソシアヌレート3量体の含有量が68質量%、イソシアネート基質量濃度が23.0質量%、イソシアネート基平均官能基数が3.1であった。
(合成例4)(脂肪族ポリイソシアネート組成物A−4の製造)
合成例1と同様の装置に、HDI 1200部、2−エチル−1−ヘキサノールを93部仕込み、撹拌下反応器内温度90℃で、1時間保持した。130℃に昇温後、アロファネート化反応触媒である2−エチルヘキサン酸ジルコニルの20%ミネラルスピリット溶液を0.42部加えた。1時間反応させた後、ピロリン酸の固形分10%2−エチル−1−ヘキサノール溶液(太平化学産業製、商品名「リン酸(105%)」を2−エチル−1−ヘキサノールで希釈したもの)を3.9部加え、反応を停止した。反応液を冷却し、ろ過した。その後、薄膜蒸留器で未反応のHDIを除去し、脂肪族ポリイソシアネート組成物A−4を得た。
得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−4は、25℃における粘度が、100mPa・s、ウレトジオン2量体の含有量が10質量%、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が97/3、イソシアヌレート基の含有量が3モル%、イソシアヌレート3量体の含有量が3質量%、イソシアネート基質量濃度が17.4質量%、平均官能基数が2.0であった。
(合成例5)(脂肪族ポリイソシアネート組成物A−5の製造)
合成例1と同様の装置に、HDI 600部を仕込み、攪拌下、反応器内温度60℃で、1Hr保持した。そこに、ウレトジオン化反応触媒であるトリ−n−ブチルホスフィン(Cytop(商標) 340、Cytec社製)9部を加え、ウレトジオン化反応及びイソシアヌレート化反応を行った。反応液のイソシアネート基質量濃度が38.8%になった時点でメチル−p−トルエンスルホネート12部を添加し反応を停止した。反応液を冷却し、ろ過した。その後、薄膜蒸留器で未反応のHDIを除去し、脂肪族ポリイソシアネート組成物A−5を得た。
得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−5は、25℃における粘度が、150mPa・s、ウレトジオン2量体の含有量が40質量%、アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が0.2/99.8、イソシアヌレート基の含有量が16モル%、イソシアヌレート3量体の含有量が30質量%、イソシアネート基質量濃度が22.1質量%、平均官能基数が2.3であった。
(実施例1)(脂肪族ジイソシアネートと脂環族ジイソシアネートの共重合ポリイソシアネート組成物C−1の製造)
合成例1と同様の装置に、HDI 700部、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」ともいう。)300部、イソブタノール4.2部を仕込み、撹拌下反応器内温度80℃で、2Hr保持した。その後、イソシアヌレート化反応触媒であるテトラメチルアンモニウムカプリエートを加え、イソシアヌレート化反応を行った。転化率が37%になった時点で燐酸を添加し反応を停止した。反応液を濾過した後、薄膜蒸留器で未反応ジイソシアネートを除去し、ポリイソシアネート組成物C−1を得た。得られたポリイソシアネート組成物C−1の特性を表1に示す。
(実施例2)
合成例1で得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−1と、IPDI系イソシアヌレート型の脂環族ポリイソシアネート組成物B−1(商品名「T1890/100」、デグサ社製、NCO含有率=17.2%)を固形分質量比90/10で、100℃、5時間加熱混合してポリイソシアネート組成物C−2を得た。得られたポリイソシアネート組成物C−2の特性を表1に示す。
(実施例3〜7、比較例1)
合成例2で得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−2と脂環族ポリイソシアネート組成物B−1を表1に記載の固形分質量比で、100℃、5時間加熱混合してポリイソシアネート組成物C−3〜8を得た。得られたポリイソシアネート組成物C−3〜8の特性を表1に示す。
(比較例2)
合成例2で得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−2とIPDI系アダクト型ポリイソシアネート組成物B−2(商品名「NY260A」、三菱化学社製、NCO含有率=10.5%、75%酢酸エチル希釈品)を固形分質量比75/25で、90℃、5時間混合した。混合後、減圧留去により酢酸エチルを除去しポリイソシアネート組成物C−9を得た。得られたポリイソシアネート組成物C−9の特性を表1に示す。
(比較例3)
合成例3で得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−3と脂環族ポリイソシアネート組成物B−1を表1に記載の固形分質量比で、100℃、5時間加熱混合してポリイソシアネート組成物C−10を得た。得られたポリイソシアネート組成物C−10の特性を表1に示す。
(比較例4)
合成例4で得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−4と脂環族ポリイソシアネート組成物B−1を表1に記載の固形分質量比で、100℃、5時間加熱混合してポリイソシアネート組成物C−11を得た。得られたポリイソシアネート組成物C−11の特性を表1に示す。
(比較例5)
合成例5で得られた脂肪族ポリイソシアネート組成物A−5と脂環族ポリイソシアネート組成物B−1を表1に記載の固形分質量比で、100℃、5時間加熱混合してポリイソシアネート組成物C−12を得た。得られたポリイソシアネート組成物の特性を表1に示す。
(実施例8〜14、比較例6〜12)
アクリルポリオール(商品名、「Setalux1903」、Nuplex Resin社製、水酸基価150mgKOH/樹脂g)とポリイソシアネート組成物C−1〜12を水酸基とイソシアネート基当量比率が1.0になるように配合して、配合物を得た。得られた配合物に、シンナー(酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル/キシレン/プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=30/30/20/15/5(質量比))を加え、塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒になるように調整した。速乾性、貯蔵安定性、塗料粘度、密着性を評価した。結果を表2に示す。
(A)/(B):脂肪族ポリイソシアネート(A)と脂環族ポリイソシアネート(B)の混合質量比
脂肪族/脂環族:ポリイソシアネート組成物中のポリイソシアネートを構成する脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位のモル比率
N量 :ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基の含有量
3量体濃度 :イソシアヌレート3量体の含有量
2量体濃度 :ウレトジオン2量体の含有量
A/N比率 :アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率
平均官能基 :イソシアネート基の平均官能基数
NCO% :イソシアネート基質量濃度
本発明のポリイソシアネート組成物は、ハイソリッド用の塗料等において産業上の利用の可能性を有する。

Claims (8)

  1. 脂肪族ジイソシアネート単位と脂環族ジイソシアネート単位とからなる共重合ポリイソシアネート、及び/又は、脂肪族ジイソシアネート単位からなる脂肪族ポリイソシアネート及び脂環族ジイソシアネート単位からなる脂環族ポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
    前記ポリイソシアネート組成物中の前記脂肪族ジイソシアネート単位/前記脂環族ジイソシアネート単位のモル比率が、95/5〜50/50であり、
    前記ポリイソシアネート組成物が、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを含み、
    前記イソシアヌレート基の含有量が、前記ポリイソシアネート組成物中のイソシアヌレート基、アロファネート基、ビュレット基、ウレタン基、ウレトジオン基、イミノオキサジアジンジオン基、及びウレア基の合計100モル%に対して、60モル%以上であり、
    25℃における粘度が、100〜10000mPa・sである、ポリイソシアネート組成物。
  2. 前記イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートが、イソシアヌレート3量体を含み、
    該イソシアヌレート3量体の含有量が55〜95質量%である、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
  3. 前記ポリイソシアネート組成物が、ウレトジオン2量体とアロファネート基を有するポリイソシアネートとを含み、
    前記ウレトジオン2量体の含有量が、1〜35質量%であり、
    かつアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が、1/99〜50/50である、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
  4. 前記ポリイソシアネート組成物のイソシアネート基の平均官能基数が、2.5〜4.0である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
  5. 前記脂肪族ポリイソシアネートは、ウレトジオン2量体とアロファネート基を有する脂肪族ポリイソシアネートを含み、
    前記ウレトジオン2量体の含有量が、脂肪族ポリイソシアネートの総量に対して、1〜50質量%であり、
    かつアロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率が1/99〜50/50である、
    請求項3又は4のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
  6. 前記脂肪族ポリイソシアネートの25℃における粘度が、150〜800mPa・sである、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
  7. 活性水素化合物と、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物と、を含む、コーティング組成物。
  8. 請求項7に記載のコーティング組成物を用いて得られる、硬化物。
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