JP6539106B2 - ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、硬化性組成物、硬化物、並びに硬化樹脂 - Google Patents
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Description
[1]
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られるポリイソシアネート前駆体と、ポリブタジエンポリオールと、の反応により得られるポリイソシアネートを含み、
前記ポリイソシアネートが有する、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が、1/99以上80/20以下である、ポリイソシアネート組成物。
[2]
前記ポリイソシアネートが有する、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が、2/98以上70/30以下である、[1]に記載のポリイソシアネート組成物。
[3]
前記ポリブタジエンポリオールは、1,2−ビニル結合を有する構造単位及び該構造単位が水素添加された構造単位の合計量を、構造単位の総量に対して、85%以上有する、[1]又は[2]に記載のポリイソシアネート組成物。
[4]
前記ジイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネートである、[1]〜[3]のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物。
[5]
前記ポリブタジエンポリオールが有する水酸基に対する前記ポリイソシアネート前駆体が有するイソシアネート基のモル比が、2.0以上40以下である、[1]〜[4]のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物。
[6]
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られ、かつ、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が、1/99以上80/20以下である、ポリイソシアネート前駆体と、
ポリブタジエンポリオールと、を反応させて、ポリイソシアネート組成物を得る工程を有する、ポリイソシアネート組成物の製造方法。
[7]
前記ポリブタジエンポリオールは、1,2−ビニル結合を有する構造単位及び該構造単位が水素添加された構造単位の合計量を、構造単位の総量に対して、85%以上有する、[6]に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法。
[8]
[1]〜[5]のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物を含有する、硬化性組成物。
[9]
[8]に記載の硬化性組成物を硬化して得られる、硬化物。
[10]
[1]〜[5]のいずれかに記載のポリイソシアネート組成物から得られる、硬化樹脂。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られるポリイソシアネート前駆体と、ポリブタジエンポリオールと、の反応により得られるポリイソシアネートを含む。また、当該ポリイソシアネートが有する、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比は、1/99以上80/20以下である。本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上記ポリイソシアネートに加えて、未反応の上記ポリイソシアネート前駆体を含んでいてもよい。
本実施形態のポリイソシアネート前駆体は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られ、該ジイソシアネートの2量体以上であることが好ましい。
イソシアヌレート基とアロファネート基とを有するポリイソシアネート前駆体を製造する方法としては、例えば、以下の3つの方法が挙げられる。
(I)モノアルコール及びジイソシアネートのウレタン化反応を行い、その後又は同時にアロファネート化反応及びイソシアヌレート化反応を行い、ポリイソシアネート前駆体を得る方法(以下、単に「(I)の方法」という)。
(II)モノアルコール及びジイソシアネートのウレタン化反応を行い、その後又は同時にアロファネート化反応を行い、アロファネート基を有するポリイソシアネートを得て、ジイソシアネートのイソシアヌレート化反応を行い、イソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを得て、得られたアロファネート基を有するポリイソシアネート及び得られたイソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを混合し、ポリイソシアネート前駆体を得る方法(以下、単に「(II)の方法」という)。
(III)モノアルコール及びジイソシアネートのウレタン化反応を行い、その後又は同時にアロファネート化反応を行い、アロファネート基を有するポリイソシアネートを得て、モノアルコール及びジイソシアネートのウレタン化反応を行い、その後又は同時にアロファネート化及びイソシアヌレート化反応を行い、アロファネート基及びイソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを得て、得られたアロファネート基を有するポリイソシアネート及び得られたアロファネート基及びイソシアヌレート基を有するポリイソシアネートを混合し、ポリイソシアネート前駆体を得る方法(以下、単に「(III)の方法」という)。
100r.p.m.(128mPa・s未満の場合)
50r.p.m.(128mPa・s以上256mPa・s未満の場合)
20r.p.m.(256mPa・s以上640mPa・s未満の場合)
10r.p.m.(640mPa・s以上1280mPa・s未満の場合)
5.0r.p.m.(1280mPa・s以上2560mPa・s未満の場合)
装置:東ソー社製の商品名「HLC−802A」
カラム:東ソー社製の商品名「G1000HXL」×1本、「G2000HXL」×1本、「G3000HXL」×1本
キャリアー:テトラヒドロフラン
検出方法:示差屈折計
fn=Mn×NCO基含有率/4200
本実施形態のポリブタジエンポリオールは、その分子中に、ポリブタジエン単位とヒドロキシル基とを有する重合体である。ポリブタジエンポリオールは、ポリブタジエン単位を、1,3−ブタジエンの重合により得る。その重合により形成される構造単位としては、トランス1,4−ビニル結合、シス1,4−ビニル結合、1,2−ビニル結合を有する構造単位が挙げられるが、それらのいずれかが含まれていればよい。トランス1,4−ビニル結合を有する構造単位、シス1,4−ビニル結合を有する構造単位、1,2−ビニル結合を有する構造単位の割合は任意に混在していてもよい。さらに、トランス1,4−ビニル結合、シス1,4−ビニル結合、1,2−ビニル結合を有する構造単位は、全部又は一部が水素添加された構造単位であってもよい。相溶性及び透明性の観点からは、ポリブタジエンポリオールは、好ましくは1,2−ビニル結合を有する構造単位及び該構造単位が水素添加された構造単位の合計量を、構造単位の総量に対して、50%以上有し、より好ましくは80%以上有し、さらに好ましくは85%以上有する。この構造単位の割合は、1H−NMRスペクトルにより求めることができる。
数平均官能基数=(GPCによる数平均分子量×平均水酸基価)/56100
本実施形態のポリイソシアネート組成物の製造方法は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られ、かつ、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が1/99以上80/20以下であるポリイソシアネート前駆体と、ポリブタジエンポリオールとを反応させて、ポリイソシアネート組成物を得る方法(以下、単に「(i)の方法」ともいう。)、(ii)ポリブタジエンポリオールと、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートとを反応させ、続いてイソシアヌレート化及びアロファネート化反応を行う方法(以下、単に「(ii)の方法」ともいう。)が挙げられるが、製造の効率性と、所望のモル比(イソシアヌレート基/アロファネート基)を有するポリイソシアネート組成物を得る観点から、(i)の方法が好ましい。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、上記ポリイソシアネートのイソシアネート基を、熱解離性ブロック剤と反応させ、ブロックポリイソシアネートを含むブロックポリイソシアネート組成物とすることができる。ここでの熱解離性ブロック剤の「熱解離」とは、加熱によってイソシアネート基に結合した熱解離性ブロック剤が解離し、反応性を有するイソシアネート基となることを意味する。この解離に必要な温度は、熱解離性ブロック剤の構造によって異なるが、例えば40℃以上300℃以下である。
本実施形態の硬化性組成物は、本実施形態のポリイソシアネート組成物を含有する。硬化性組成物は、例えば、上述したポリイソシアネート組成物と、主剤として活性水素化合物(多価活性水素化合物)と、を混合することで調製される。
本実施形態の硬化物は、上記硬化性組成物を硬化して得られる。特に、上記硬化性組成物がブロックポリイソシアネート組成物を含有する場合には、硬化性組成物は、加熱されることによって、ブロックポリイソシアネート組成物中のポリイソシアネートが有するイソシアネート基に結合している熱解離性ブロック剤が解離し、解離した後のイソシアネート基と活性水素化合物中の活性水素とが反応し、硬化物とすることができる。
(1)ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール;
(2)エリスリトール、D−トレイトール、L−アラビニトール、リビトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、ラムニトール等の糖アルコール系化合物;
(3)アラビノース、リボース、キシロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルボース、ラムノース、フコース、リボデソース等の単糖類;
(4)トレハロース、ショ糖、マルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、ラクトース、メリビオース等の二糖類;
(5)ラフィノース、ゲンチアノース、メレチトース等の三糖類;
(6)スタキオース等の四糖類;
が挙げられる。
本実施形態の硬化樹脂は、本実施形態のポリイソシアネート組成物から得られる。例えば、一液湿気硬化型のポリイソシアネート組成物とし、ポリイソシアネート組成物が有するイソシアネート基が空気中の水分と反応させ、硬化樹脂が得られる。この硬化樹脂は、活性水素化合物と架橋した硬化物と同様、乾燥性、伸展性、及び低吸水性を全て両立することが可能である。
本実施形態のポリイソシアネート組成物は、塗料組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物、注型剤組成物等の硬化性組成物;繊維処理剤等の各種表面処理剤組成物;各種エラストマー組成物;発泡体組成物等の架橋剤;改質剤;添加剤として使用されうる。
ポリイソシアネート組成物を試料として、ポリイソシアネートが有するイソシアヌレート基(a)のアロファネート基(b)に対するモル比((a)/(b))は、1H−NMR(Bruker社製の商品名「FT−NMR DPX−400」)を用いて、次のように測定した。ポリイソシアネート前駆体又はポリイソシアネート組成物を重水素クロロホルムに10質量%の濃度で溶解させ(ポリイソシアネートに対して0.03質量%テトラメチルシランを添加し)、化学シフト基準はテトラメチルシランの水素のシグナルを0ppmとし、1H−NMRにて測定し、8.5ppm付近のアロファネート基の窒素原子に結合した水素原子(アロファネート基1molに対して1molの水素原子)のシグナルと、3.8ppm付近のイソシアヌレート基のイソシアヌレート環の窒素原子に隣接したメチレン基の水素原子(イソシアヌレート基1モルに対して6molの水素原子)のシグナルの面積比を求め、イソシアヌレート基/アロファネート基=(3.8ppm付近のシグナル面積/6)/(8.5ppm付近のシグナル面積)により、ポリイソシアネートにおけるイソシアヌレート基(a)とアロファネート基(b)のモル比(a)/(b)を算出した。
ポリイソシアネート前駆体又はポリイソシアネート組成物を試料として、そのイソシアネート基含有率(NCO基含有率、質量%)を、イソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めた。また、合成例3における反応液のイソシアネート基含有率も同様に求めた。
ポリイソシアネート前駆体の粘度を、E型粘度計(株式会社トキメック社製)で測定した。測定に用いたローターは、標準ローター(1°34’×R24)で、回転数は以下の通りに設定した。
100r.p.m.(128mPa・s未満の場合)
50r.p.m.(128mPa・s以上256mPa・s未満の場合)
20r.p.m.(256mPa・s以上640mPa・s未満の場合)
10r.p.m.(640mPa・s以上1280mPa・s未満の場合)
5.0r.p.m.(1280mPa・s以上2560mPa・s未満の場合)
ポリイソシアネート組成物の粘度を、レオメーター(HAAKE社製RS−1)を用いて25℃で測定した。測定に用いたローターは、2°×R10であった。回転数は、上記の通り設定した。
撹拌器、温度計、冷却管を取り付けた四ッ口フラスコの内部を窒素置換した。この四ッ口フラスコに、HDI1000gと2−エチルヘキサノール30gを仕込み、撹拌下90℃で1時間ウレタン化反応を行った。90℃で、アロファネート化反応及びイソシアヌレート化反応の触媒としてカプリン酸テトラメチルアンモニウムの固形分5%イソブタノール溶液を0.6g加えた。さらに2時間撹拌した後、リン酸85%水溶液0.06gを加え、反応を停止した。反応液を濾過後、薄膜蒸留装置を用いて、未反応のHDIを除去して、ポリイソシアネート前駆体A−1を得た。得られたポリイソシアネート前駆体A−1は透明の液体であり、収量が210gであり、25℃における粘度が340mPa・sであり、NCO基含有率が20.3%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は50/50であった。
合成例1と同様の装置に、HDI1000gと2−エチルヘキサノール50gを仕込み、90℃で1時間撹拌してウレタン化反応を行った。アロファネート化反応及びイソシアヌレート化反応の触媒としてカプリン酸テトラメチルアンモニウムの固形分10%n−ブタノール溶液を0.53g添加した。さらに3時間撹拌した後、リン酸の固形分85%水溶液0.10gを加え、反応を停止した。反応液の濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去して、ポリイソシアネート前駆体A−2を得た。得られたポリイソシアネート前駆体A−2は、淡黄色透明の液体であり、収量が440gであり、25℃における粘度が450mPa・sであり、NCO基含有率が19.6%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は40/60であった。
合成例1と同様の装置に、HDIを500g仕込み、60℃で撹拌下、テトラメチルアンモニウムカプリエート0.08gを加えた。4時間反応を進行させた後、リン酸0.2gを添加して反応を停止した。反応液を濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去して、ポリイソシアネート前駆体A−3を得た。得られたポリイソシアネート前駆体A−3は、淡黄色透明の液体であり、収量が102gであり、25℃における粘度が1400mPa・sであり、NCO基含有率が23.4%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は100/0であった。
合成例1と同様の装置に、HDI561.9gとイソブタノール38.1gを仕込み、撹拌下、90℃で60分間ウレタン化反応を行った。温度を120℃に上げた後、アロファネート化反応及びイソシアヌレート化反応の触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.28g加えた。さらに60分撹拌後、リン酸の固形分85%水溶液0.097gを加え反応を停止した。反応液を濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去して、ポリイソシアネート前駆体A−4を得た。得られたポリイソシアネート前駆体A−4は、淡黄色透明の液体であり、収量が203gであり、25℃における粘度が130mPa・sであり、NCO基含有率が18.8%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は3/97であった。
合成例1と同様の装置に、合成例1〜4で得られたポリイソシアネート前駆体A−1〜4と下記に示すポリオールB−1〜B−3とを表1に記載の種類を選択し、表1及び表2に記載のイソシアネート基の水酸基に対するモル比(NCO/OH比)になるように量を調整して仕込み、窒素雰囲気下で100℃、4時間撹拌し、ポリイソシアネート組成物を得た。
ポリオールB−1(日本曹達社製の商品名「NISSO−PB G−1000」、ポリブタジエンポリオール、1,2結合が85%以上)
ポリオールB−2(日本曹達社製の商品名「NISSO−PB G−2000」、ポリブタジエンポリオール、1,2結合が85%以上)
ポリオールB−3(旭硝子社製の商品名「エクセノール2020」、ポリエーテルポリオール)。
(評価2−1)伸展性
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物を、固形分80%になるようにメチルエチルケトンにて希釈し、「ネオスタンU−810」(日東化成社製の商品名、ジオクチルスズジラウレート)を、5000ppm/固形分となるよう添加し、塗料組成物を得た。
引張スピード:20mm/min
試料寸法:縦20mm×横10mm×厚さ40μm
測定環境:温度23℃、湿度50%
(評価基準)
○:塗膜の破断伸度が50%以上
×:塗膜の破断伸度が50%未満
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物を、上記(評価2−1)伸展性と同様の条件で塗料組成物を調製し、ガラス板に、樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装した。温度23℃、湿度50%にて7時間養生した後、塗膜上に球状のコットンを置き、その上に100gの分銅を60秒間置いた。その後、分銅とコットンを取り除き、塗膜上に残ったコットン跡を観察し、以下の評価基準により湿気硬化膜の乾燥性を評価した。得られた結果を表1及び表2に示す。
(評価基準)
○:コットンがわずかにも残りなし
△:コットンが多く残らず、わずかに残る
×:コットンが多く残る
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物を、上記(評価2−1)伸展性と同様の条件で塗装組成物を調製し、上記[伸展性]と同様の条件でアプリケーター塗装した。温度23℃、湿度50%にて24時間養生した後、塗膜を板から剥がし、アセトン内に23℃、24時間浸漬した際の残膜率(ゲル分率)を測定し、以下の評価基準により湿気硬化膜の硬化性を評価した。得られた結果を表1及び表2に示す。
(評価基準)
○:ゲル分率が90%以上
△:ゲル分率が80%以上90%未満
×:ゲル分率が80%未満
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物を、上記(評価2−1)伸展性と同様の条件で塗装組成物を調製し、上記[伸展性]と同様の条件でアプリケーター塗装した。温度23℃、湿度50%にて6日間養生した後、塗膜を板から剥がした。蒸留水に、温度23℃、湿度50%にて7日間浸漬し、浸漬する前後での重量変化率(%)を吸水率とし、以下の評価基準により湿気硬化膜の吸水性を評価した。得られた結果を表1及び表2に示す。
(評価基準)
○:吸水率が1%以上
×:吸水率が1%未満
(評価3−1)伸展性
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物と、「Setalux1767」(アクリルポリオール、Nuplex社製の商品名、水酸基価97.5mgKOH/g(有姿)、固形分65質量%)とを、イソシアネート基の水酸基に対するモル比(NCO/OH)が1.0になるように配合し、酢酸ブチルで固形分50%に希釈し、PP板に、樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装した。温度23℃、湿度50%にて7日間養生した後、板から剥離させることで硬化樹脂フィルムを得た。得られた硬化樹脂フィルムの破断伸度を、(評価2−1)と同様の条件で、伸展性として評価した。
(評価基準)
○:塗膜の破断伸度が50%以上
×:塗膜の破断伸度が50%未満
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物を、上記(評価3−1)相溶性と同様に配合し、PP板に、樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装した。温度23℃、湿度50%にて24時間養生した後、塗膜を板から剥がし、アセトン内に23℃、24時間浸漬した際の残膜率(ゲル分率)を測定し、以下の評価基準により2液系硬化膜の硬化性を評価した。得られた結果を表1及び表2に示す。
(評価基準)
○:ゲル分率が90%以上
△:ゲル分率が80%以上90%未満
×:ゲル分率が80%未満
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物を、上記(評価3−1)伸展性と同様の条件で塗装組成物を調製し、上記(評価3−1)伸展性と同様の条件でアプリケーター塗装した。温度23℃、湿度50%にて6日間養生した後、上記(評価2−4)吸水性と同様の条件で2液系硬化膜の吸水性を評価した。得られた結果を表1及び表2に示す。
(評価基準)
○:吸水率が2%以上
×:吸水率が2%未満
Claims (10)
- 脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られるポリイソシアネート前駆体と、ポリブタジエンポリオールと、の反応により得られるポリイソシアネートを含み、
前記ポリブタジエンポリオールが有する水酸基に対する前記ポリイソシアネート前駆体が有するイソシアネート基のモル比が、2.0以上であり、
前記ポリイソシアネートが有する、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が、1/99以上80/20以下である、ポリイソシアネート組成物。 - 前記ポリイソシアネートが有する、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が、2/98以上70/30以下である、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
- 前記ポリブタジエンポリオールは、1,2−ビニル結合を有する構造単位及び該構造単位が水素添加された構造単位の合計量を、構造単位の総量に対して、85%以上有する、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
- 前記ジイソシアネートは、ヘキサメチレンジイソシアネートである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物。
- 前記ポリブタジエンポリオールが有する水酸基に対する前記ポリイソシアネート前駆体
が有するイソシアネート基のモル比が、2.0以上40以下である、請求項1〜4のいず
れか1項に記載のポリイソシアネート組成物。 - 脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートから得られ、かつ、イソシアヌレート基のアロファネート基に対するモル比が、1/99以上80/20以下である、ポリイソシアネート前駆体と、
ポリブタジエンポリオールと、を反応させて、ポリイソシアネート組成物を得る工程を有し、
前記ポリブタジエンポリオールが有する水酸基に対する前記ポリイソシアネート前駆体が有するイソシアネート基のモル比が、2.0以上である、ポリイソシアネート組成物の製造方法。 - 前記ポリブタジエンポリオールは、1,2−ビニル結合を有する構造単位及び該構造単位が水素添加された構造単位の合計量を、構造単位の総量に対して、85%以上有する、請求項6に記載のポリイソシアネート組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物を含有する、硬化性組成物。
- 請求項8に記載の硬化性組成物を硬化して得られる、硬化物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物から得られる、硬化樹脂。
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