JP6208988B2 - ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、並びに、樹脂組成物 - Google Patents
ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、並びに、樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6208988B2 JP6208988B2 JP2013129898A JP2013129898A JP6208988B2 JP 6208988 B2 JP6208988 B2 JP 6208988B2 JP 2013129898 A JP2013129898 A JP 2013129898A JP 2013129898 A JP2013129898 A JP 2013129898A JP 6208988 B2 JP6208988 B2 JP 6208988B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyisocyanate
- composition
- polycarbonate diol
- group
- precursor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
[1]
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの2量体以上からなるポリイソシアネート前駆体と、
炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、からなるポリイソシアネートを含み、
前記ポリイソシアネート前駆体はイソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、
前記イソシアヌレート基と前記アロファネート基とのモル比が1:99以上80:20未満であり、
前記ポリイソシアネートが、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及びエチルカーボネートからなるポリカーボネートポリオールと、
前記ジイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネートである前記ポリイソシアネート前駆体と、
からなるポリイソシアネートを除く、ポリイソシアネート組成物。
[2]
前記ポリカーボネートジオールが、炭素数3〜6のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したものである、[1]に記載のポリイソシアネート組成物。
[3]
前記ポリカーボネートジオールが、炭素数5のジオールと、炭素数6のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したものである、[1]又は[2]に記載のポリイソシアネート組成物。
[4]
前記ポリカーボネートジオールが、炭素数4のジオールの2種以上の異性体と、カーボネート化合物と、を共重合したものである、[1]又は[2]に記載のポリイソシアネート組成物。
[5]
前記ポリカーボネートジオールが、炭素数4のジオールと、炭素数6のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したものである、[1]又は[2]に記載のポリイソシアネート組成物。
[6]
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートに対してイソシアヌレート化反応及びアロファネート化反応を行ったポリイソシアネート前駆体と、
炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、を反応させてポリイソシアネートを得る工程を有する、
ポリイソシアネート組成物の製造方法。
[7]
[1]〜[5]のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物を含む、樹脂組成物。
[8]
[1]〜[5]のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物から得られる、樹脂。
本実施形態に係るポリイソシアネート組成物は、
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの2量体以上からなるポリイソシアネート前駆体と、
炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、からなるポリイソシアネートを含み、
前記ポリイソシアネート前駆体はイソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、
前記イソシアヌレート基と前記アロファネート基とのモル比が1:99以上80:20未満である。
本実施形態で用いるポリイソシアネートは、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートからなる2量体以上のポリイソシアネート前駆体と、炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、からなる。
本実施形態で用いるポリイソシアネート前駆体は、脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネート(以下、まとめて「ジイソシアネート」ともいう。)からなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの2量体以上からなるものである。また、ポリイソシアネート前駆体はイソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、イソシアヌレート基とアロファネート基とのモル比が1:99以上80:20未満である。
本実施形態において「脂肪族ジイソシアネート」とは、分子中にイソシアネート基を除くと、鎖状脂肪族炭化水素を有し、芳香族炭化水素を有しない化合物をいう。本実施形態で用いる脂肪族ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、ブタンジイソシアネート、ペンタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう。)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等が挙げられる。このような脂肪族ジイソシアネートを用いることにより、得られるポリイソシアネート前駆体が低粘度となるのでより好ましい。
本実施形態において「脂環族ジイソシアネート」とは、分子中に芳香族性を有しない環状脂肪族炭化水素を有する化合物をいう。本実施形態で用いる脂環式ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、例えば、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
前記ポリイソシアネート前駆体のその他の原料としては、特に限定されないが、例えば、モノアルコール、又は、ジオール若しくはトリオール等の多価アルコールを用いることができる。このなかでも、低粘度という点からモノアルコールを用いることが好ましい。
前記ポリイソシアネート前駆体を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、以下の2つの方法が挙げられる。
ウレタン化反応の反応温度は、好ましくは20〜200℃であり、より好ましくは40〜150℃であり、さらに好ましくは60〜120℃である。反応温度が20℃以上であることにより、反応速度がより速くなる傾向にある。また、反応温度が200℃以下であることにより、ウレトジオン化などの副反応がより抑制され、また着色もより抑制される傾向にある。
イソシアヌレート化反応、又はアロファネート化及びイソシアヌレート化反応の反応温度は、好ましくは20〜180℃であり、より好ましくは30〜160℃であり、さらに好ましくは40〜140℃であり、よりさらに好ましくは60〜130℃であり、さらにより好ましくは80〜110℃である。反応温度が20℃以上であることにより、触媒の量をより少なくできると共に、ナイロン化反応等の副反応がより起こりにくくなる傾向にある。また、反応温度が180℃以下であることにより、ウレトジオン化などの副反応がより抑制され、また、反応生成物の着色がより抑えられる傾向にある。
本実施形態で用いるポリカーボネートジオールは、炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオール(以下、単に「2種のジオール」ともいう。)と、カーボネート化合物と、を共重合したものである。以下、ポリカーボネートジオールについて説明する。
ポリカーボネートジオールの製造方法としては、特に限定されないが、例えば、2種のジオールと、カーボネート化合物と、を脱アルコール反応、脱フェノール反応等することにより得るこことができる。または、高分子量のポリカーボネートポリオールを、2種のジオールを用いて、エステル交換反応することにより得ることができる。なお、ジオールと、カーボネート化合物との重合反応を行う方法に特に限定はなく、公知の方法、例えばH.Schnell著「Polymer Reviews 第9巻」(米国Interscience Publishers社より1964年に発行)の第9〜20頁に記載の種々の方法等を用いることが出来る。
脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートに対してイソシアヌレート化反応及びアロファネート化反応を行ったポリイソシアネート前駆体と、
炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、を反応させてポリイソシアネートを得る工程を有する。
本実施形態で用いるポリイソシアネート組成物は、用途、目的に応じて、各種溶剤を含むことができる。溶剤としては、特に限定されないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸セロソルブなどのエステル類;トルエン、キシレン、ベンゼン、スチレンなどの芳香族炭化水素系溶剤;ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、3−メトキシ−3−メチルブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテル系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)などの含窒素系溶剤;塩化メチレンなどのハロゲン系溶剤が挙げられる。これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本実施形態に係る樹脂組成物は、上記ポリイソシアネート組成物を含む。樹脂組成物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、本実施形態におけるポリイソシアネート組成物を主剤として、活性水素化合物(多価活性水素化合物)と混合することで得ることができる。
本実施形態に係る樹脂は、上記ポリイソシアネート組成物から得ることができる。樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、本実施形態におけるポリイソシアネート組成物を主剤として、活性水素化合物(多価活性水素化合物)と混合することでポリイソシアネート中のイソシアネート基と活性水素化合物中の活性水素とが反応し、樹脂を得ることができる。
本実施形態に係るポリイソシアネート組成物は、塗料組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物、注型剤組成物等の硬化性組成物;繊維処理剤等の各種表面処理剤組成物;各種エラストマー組成物;発泡体組成物等の架橋剤;改質剤;添加剤として使用されうる。
反応液屈折率の測定により求めた。
合成例1〜6で得られたポリイソシアネート前駆体の25℃における粘度は、E型粘度計 RE−80U(東機産業製)を用いて求めた。
合成例1〜6、実施例1〜26及び比較例1〜16においてポリイソシアネート前駆体およびポリイソシアネート組成物を合成する反応溶液中のNCO基含有率は、イソシアネート基を過剰の2Nアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定により求めた。
合成例1〜6で得られたポリイソシアネート前駆体のイソシアヌレート基とアロファネート基の比は、1H−NMR(Bruker社製、FT−NMR DPX−400)により求めた。HDIを原料として用いたポリイソシアネート前駆体を1H−NMRで測定する方法の一例を以下に示す。
イソシアヌレート基/アロファネート基=(3.8ppm付近のシグナル面積/6)/(8.5ppm付近のシグナル面積)
合成例7〜14で得られたポリカーボネートジオールの数平均分子量は、下式により求めた。
数平均分子量=2/(ポリカーボネートジオールのOH価×10-3/56.11)
合成例7〜14で得られたポリカーボネートジオールのOH価は、JIS K 0070:1992に従い求めた。具体的には、無水酢酸12.5gをピリジン50mLでメスアップしアセチル化試薬を調製した。次に、100mLナスフラスコに、合成例で製造したポリカーボネートジオールを2.5〜5.0g精秤した。ナスフラスコに、アセチル化試薬5mLとトルエン10mLをホールピペットで添加後、冷却管を取り付けて、100℃で1hr撹拌加熱した。蒸留水2.5mLをホールピペットで添加し、さらに10min加熱撹拌した。2〜3分冷却後、エタノールを12.5mL添加し、指示薬としてフェノールフタレインを2〜3滴入れた後に、0.5mol/Lエタノール性水酸化カリウムで滴定した。
OH価(mg−KOH/g)={(b−a)×28.05×f}/e
a:サンプルの滴定量(mL)
b:空試験の滴定量(mL)
e:サンプル重量(g)
f:滴定液のファクター
本発明のポリカーボネートジオールの共重合組成は、以下のように測定した。
100mlのナスフラスコにサンプルを1g取り、エタノール30g、水酸化カリウム4gを入れて、100℃で1hr反応する。室温まで冷却後、指示薬にフェノールフタレインを2〜3滴添加し、塩酸で中和する。冷蔵庫で1hr冷却後、沈殿した塩を濾過で除去し、ガスクロマトグラフィーにより分析を行った。分析は、カラムとしてDB−WAX(J&W製)をつけたガスクロマトグラフィーGC−14B(島津製作所製)を用い、ジエチレングリコールジエチルエステルを内標として、検出器をFIDとして行った。なお、カラムの昇温プロファイルは、60℃で5分保持した後、10℃/minで250℃まで昇温した。
[ポリイソシアネート樹脂組成物の粘度の測定方法]
E型粘度計 RE−80U(東機産業製)を用い、実施例及び比較例のポリイソシアネート樹脂組成物の40℃における粘度を測定した。
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物に対し、Setalux1767(アクリルポリオール、Nuplex社製)を、NCO/OH=1となるように配合し、酢酸ブチルで固形分50質量%に希釈した。その際、ジブチル錫ジラウレートを対樹脂濃度0.5質量%となるように添加した。得られた塗料組成物を、PP板に樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、60℃で塗膜を硬化した後、板から剥離させることでポリウレタン樹脂フィルムを得た。得られた樹脂フィルムを80℃の温水に1週間浸漬し、強度保持率を測定した。なお、本試験における強度保持率とは、浸漬前後での最大破断応力の変化率であり、A&D(エー・アンド・デー)社製の商品名TENSILON(テンシロン)RTE−1210を用いて測定した。測定した強度保持率に基づいて以下の評価基準によりポリイソシアネート組成物の耐水性を評価した。
測定条件:引張スピード:20mm/min、試料寸法:縦20mm×横10mm×厚さ40μm、温度23℃/湿度50%
(評価基準)
○:強度保持率が80%以上
×:強度保持率が80%未満
実施例及び比較例で得られたイソシアネート組成物に対し、Setalux1767(アクリルポリオール、Nuplex社製)を、NCO/OH=1となるように配合し、酢酸ブチルで固形分50%に希釈した。その際、ジブチル錫ジラウレートを対樹脂濃度0.5質量%となるように添加した。得られた塗料組成物を、PP板に樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、60℃で塗膜を硬化した後、板から剥離させることでポリウレタン樹脂フィルムを得た。得られたフィルムを120℃の雰囲気下に1週間置き、強度保持率を測定した。なお本試験における強度保持率とは、120℃に置く前後での最大破断応力の変化率であり、A&D(エー・アンド・デー)社製の商品名TENSILON(テンシロン)RTE−1210を用いて測定した。測定した強度保持率に基づいて以下の評価基準によりポリイソシアネート組成物の耐熱性を評価した。
測定条件:引張スピード:20mm/min、試料寸法:縦20mm×横10mm×厚さ40μm、温度23℃/湿度50%
(評価基準)
○:強度保持率が70%以上
△:強度保持率が50%以上〜70%未満
×:強度保持率が50%未満
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物に対し、Setalux1152(アクリルポリオール、Nuplex社製)を、NCO/OH=1となるように配合し、酢酸ブチルで固形分50%に希釈した。得られた樹脂組成物の透明性を観察した。
(評価基準)
◎:無色透明
○:多少濁りがあるものの、沈殿物は無し
×:白色溶液であり、かつ樹脂が完全には溶解せずに沈殿している
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物に対し、Setalux1767(アクリルポリオール、Nuplex社製)を、NCO/OH=1となるように配合し、酢酸ブチルで固形分50%に希釈した。得られた樹脂組成物を、PP板に樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、60℃雰囲気下に1時間置いた。そして、得られた塗装板の表面を指で触れ、乾燥性を観察した。
(評価基準)
◎:表面が乾燥しており、指で触れても樹脂が付着せず、接触痕がほとんど残らない
○:表面が乾燥しており、指で触れても樹脂が付着しないが、接触痕がはっきり残る
×:表面が液状であり、指で触れると樹脂が付着する
実施例及び比較例で得られたポリイソシアネート組成物に対し、Setalux1767(アクリルポリオール、Nuplex社製)を、NCO/OH=1となるように配合し、酢酸ブチルで固形分50%に希釈した。その際、ジブチル錫ジラウレートを対樹脂濃度0.5質量%となるように添加した。得られた塗料組成物を、PP板に樹脂膜厚40μmになるようにアプリケーター塗装し、60℃で塗膜を硬化した後、板から剥離させることでポリウレタン樹脂フィルムを得た。得られたフィルムの破断伸度を、A&D(エー・アンド・デー)社製の商品名TENSILON(テンシロン)RTE−1210を用いて測定した。測定した強度保持率に基づいて以下の評価基準によりポリイソシアネート組成物の伸展性を評価した。
測定条件:引張スピード:20mm/min、試料寸法:縦20mm×横10mm×厚さ40μm、温度23℃/湿度50%
(評価基準)
◎:塗膜の破断伸度が120%以上
○:塗膜の破断伸度が40%以上〜120%未満
×:塗膜の破断伸度が40%未満
〔合成例1〕
(ポリイソシアネート前駆体aの合成)
撹拌器、温度計、冷却管を取り付けた四ッ口フラスコの内部を窒素置換した。HDI 1200gとイソブタノール0.6gを仕込み、反応器内温度を80℃として2時間撹拌してウレタン化反応を行った。その後、イソシアヌレート化触媒としてテトラメチルアンモニウムカプリエートを0.1g加え、イソシアヌレート化反応を行い、転化率が12%になった時点でリン酸を0.2g加え、反応を停止した。反応液を濾過後、流下式薄膜蒸留装置を用いて、1回目160℃(27Pa)、2回目150℃(13Pa)で未反応のHDIを除去することにより、ポリイソシアネート前駆体aを得た。得られたポリイソシアネート前駆体aは、淡黄色透明の液体であり、収量230g、25℃における粘度は400mPa・s、イソシアネート含有率は22.6%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は78/22であった。
(ポリイソシアネート前駆体bの合成)
合成例1と同様の装置に、HDI1000gと2−エチルヘキサノール30gを仕込み、反応器内温度を80℃として1時間撹拌してウレタン化反応を行った。反応器内温度を80℃に維持した状態で、アロファネート化及びイソシアヌレート化触媒としてカプリン酸テトラメチルアンモニウムの固形分10%n−ブタノール溶液を0.36g添加した。さらに3時間撹拌した後、リン酸の固形分85%水溶液0.58gを加え、反応を停止した。反応液の濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去することにより、ポリイソシアネート前駆体bを得た。得られたポリイソシアネート前駆体bは、淡黄色透明の液体であり、収量300g、25℃における粘度は450mPa・s、イソシアネート含有率は20.6%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は65/35であった。
(ポリイソシアネート前駆体cの合成)
合成例1と同様の装置に、HDI1000gと2−エチルヘキサノール30gを仕込み、反応器内温度を90℃として1時間撹拌してウレタン化反応を行った。反応器内温度を90℃に維持した状態で、アロファネート化及びイソシアヌレート化触媒としてカプリン酸テトラメチルアンモニウムの固形分5%イソブタノール溶液を0.6g加えた。さらに2時間撹拌した後、リン酸85%水溶液0.06gを加え、反応を停止した。反応液を濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去することにより、ポリイソシアネート前駆体cを得た。得られたポリイソシアネート前駆体cは透明の液体であり、収量210g、25℃における粘度は340mPa・s、イソシアネート含有率は20.3%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は50/50であった。
(ポリイソシアネート前駆体dの合成)
合成例1と同様の装置に、HDI561.9gとイソブタノール38.1gを仕込み、反応器内温度を90℃として1時間撹拌してウレタン化反応を行った。反応器内温度を120℃に上げた後、アロファネート化触媒として2−エチルヘキサン酸ジルコニルの固形分20%ミネラルスピリット溶液を0.28g加えた。さらに60分撹拌後、リン酸の固形分85%水溶液0.097gを加え、反応を停止した。反応液を濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去することにより、ポリイソシアネート前駆体dを得た。得られたポリイソシアネート前駆体dは、淡黄色透明の液体であり、収量203g、25℃における粘度は130mPa・s、イソシアネート含有率は18.8%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は3/97であった。
(ポリイソシアネート前駆体eの合成)
合成例1と同様の装置に、HDIを500g仕込み、反応器内温度を60℃とし、撹拌下、テトラメチルアンモニウムカプリエート0.08gを加えた。反応器内温度60℃で反応を進行させ、4時間後反応液のイソシアネート基含有率及び屈折率測定により、ポリイソシアネートへの転化率が20%になった時点で、リン酸0.2gを添加して反応を停止した。反応液を濾過後、合成例1と同様の方法で未反応のHDIを除去することにより、ポリイソシアネート前駆体eを得た。得られたポリイソシアネート前駆体eは、淡黄色透明の液体であり、収量は102g、25℃における粘度は1400mPa・s、イソシアネート含有率は23.4%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は100/0であった。
(ポリイソシアネート前駆体fの合成)
合成例4及び5にて合成したポリイソシアネート前駆体d及びeを、d/e=54/46(質量比)になるように混合し、ポリイソシアネート前駆体fを得た。ポリイソシアネート前駆体fは、淡黄色透明の液体であり、25℃における粘度は770mPa・s、イソシアネート含有率は21.3%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は50/50であった。
(ポリイソシアネート前駆体gの合成)
攪拌器、温度計、冷却管を取り付けた4つ口フラスコの内部を窒素置換し、HDI 1000gを仕込み、60℃で攪拌下、触媒としてテトラメチルアンモニウム・カプリエート0.1g、イソブタノール1.0g、2−エチルヘキサノール5.0gを同時に加えた。4時間後、反応液の屈折率測定により、ポリイソシアネートへの転化率が25%になった時点で、リン酸0.2gを添加して反応を停止した。その後、反応液を濾過した後、未反応のHDIを薄膜蒸留装置により除去することにより、ポリイソシアネート前駆体gを得た。得られたポリイソシアネート前駆体gは、淡黄色透明の液体であり、収量は253g、25℃における粘度は800mPa・s、イソシアネート含有率は22.8%であった。1H−NMRを測定したところ、イソシアヌレート基/アロファネート基のモル比は89/11であった。
〔合成例8〕
(ポリカーボネートジオールAの合成)
攪拌機、温度計、頭頂に還流ヘッドを有する真空ジャケット付きオルダーショウを備えた2Lセパラブルフラスコに、1,5−ペンタンジオール382g、1,6−ヘキサンジオール433g、エチレンカーボネート650gを仕込み、70℃で撹拌溶解した後、触媒として酢酸鉛三水和物を0.015g入れた。175℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温140℃、真空度1.0〜1.5kPaで、還流ヘッドから還流比4で留分の一部を抜きながら、12hr反応した。その後、オルダーショウを単蒸留装置に取り替え、180℃に設定したオイルバスで加熱し、フラスコの内温140〜150℃、真空度を0.5kPaまで落として、セパラブルフラスコ内に残った、ジオールとエチレンカーボネートを除去した。その後、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温160〜165℃で、生成するジオールを除去しながら、さらに4hr反応した。この反応により、常温で粘稠な液体が得られた。得られたポリカーボネートジオールAのOH価は56.1(分子量2000)、共重合組成は1,5−ペンタンンジオール/1,6−ヘキサンジオール=50/50(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールBの合成)
合成例8において、オルダーショウを単蒸留装置に取り替えた後、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温を160〜165℃にして、生成するジオールを除去する時間を2.3hrにしたこと以外は同様の方法でポリカーボネートジオールBを合成した。得られた反応物のOH価は113.2(分子量1000)、共重合組成は1,5−ペンタンジオール/1,6−ヘキサンジオール=50/50(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールCの合成)
合成例8において、オルダーショウを単蒸留装置に取り替えた後、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温を160〜165℃にして、生成するジオールを除去する時間を1.5hrにしたこと以外は同様の方法でポリカーボネートジオールCを合成した。得られた反応物のOH価は224.4(分子量500)、共重合組成は1,5−ペンタンンジオール/1,6−ヘキサンジオール=50/50(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールDの合成)
合成例8において、1,5−ペンタンジオール382g、1,6−ヘキサンジオール433gの代わりに、2−メチル−1,3−プロパンジオール330g、1,4−ブタンジオール330gを用いた以外は同様の方法でポリカーボネートジオールDを合成した。得られた反応物のOH価は56.1(分子量2000)、共重合組成は2−メチル−1,3−プロパンジオール/1,4−ブタンジオール=50/50(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールEの合成)
合成例8において、1,5−ペンタンジオール382g、1,6−ヘキサンジオール433gの代わりに、2−メチル−1,3−プロパンジオール330g、1,4−ブタンジオール330gを用い、オルダーショウを単蒸留装置に取り替えた後、オイルバスの設定を185℃に上げ、フラスコの内温を160〜165℃にして、生成するジオールを除去する時間を2.0hrにしたこと以外は同様の方法でポリカーボネートジオールEを合成した。得られた反応物のOH価は141.1(分子量800)、共重合組成は2−メチル−1,3−プロパンジオール/1,4−ブタンジオール=50/50(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールFの合成)
合成例8において、1,5−ペンタンジオール382g、1,6−ヘキサンジオール433gの代わりに、1,4−ブタンジオール462g、1,6−ヘキサンジオール260gを用いた以外は同様の方法でポリカーボネートジオールFを合成した。得られた反応物のOH価は56.1(分子量2000)、共重合組成は1,4−ブタンジオール/1,6−ヘキサンジオール=70/30(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールGの合成)
合成例8において、1,5−ペンタンジオール382g、1,6−ヘキサンジオール433gの代わりに、1,4−ブタンジオール594g、1,6−ヘキサンジオール87gを用いた以外は同様の方法でポリカーボネートジオールGを合成した。得られた反応物のOH価は56.1(分子量2000)、共重合組成は1,4−ブタンジオール/1,6−ヘキサンジオール=90/10(モル比)であった。
(ポリカーボネートジオールHの合成)
攪拌機の付いた2Lの反応器に、1,6−ヘキサンジオール520g、エチレンカーボネート410gを仕込んだ後、触媒として酢酸鉛三水和物を0.009g入れ、規則充填物を充填した精留塔に接続した。反応機を210℃のオイルバスに浸漬し、留出液の一部を抜き出しながら、反応温度170℃で20hr反応した。その後、反応機を直接コンデンサーに接続し、オイルバスの温度を190℃に下げた後、圧力を徐々に下げでさらに8hr反応を行った。この反応により、常温で白色固体である脂肪族ポリカーボネートジオールHが517g得られた。得られた反応物のOH価は56.1(分子量2000)であった。
〔実施例1〕
ポリイソシアネート前駆体として、合成例1のポリイソシアネート前駆体aを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例8のポリカーボネートジオールAを用いた。これらをポリイソシアネート前駆体中のイソシアネート基5当量に対してポリカーボネートジオール中の活性水素が1当量となるように混合し、100℃で反応させた。反応液中のイソシアネート含有率が8.7%になったところで反応を終了して、実施例1のポリイソシアネート組成物を得た。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例2のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例3のポリイソシアネート前駆体cを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例3のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例4のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は7.9%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例6のポリイソシアネート前駆体fを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例5のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.5%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例9のポリカーボネートジオールBを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例6のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は11.1%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例9のポリカーボネートジオールBを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例7のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は10.4%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例10のポリカーボネートジオールCを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例8のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は13.2%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例10のポリカーボネートジオールCを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例9のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は12.3%だった。
共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例10のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.7%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例11のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例3のポリイソシアネート前駆体cを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例12のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例13のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は7.9%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例6のポリイソシアネート前駆体fを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例14のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.5%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例12のポリカーボネートジオールEを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例15のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は11.9%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例12のポリカーボネートジオールEを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例16のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は11.1%だった。
共重合したポリカーボネートジオールとして合成例13のポリカーボネートジオールFを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例17のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.7%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例13のポリカーボネートジオールFを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例18のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例13のポリカーボネートジオールFを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例19のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は7.9%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例6のポリイソシアネート前駆体fを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例13のポリカーボネートジオールFを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例20のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.5%だった。
共重合したポリカーボネートジオールとして合成例14のポリカーボネートジオールGを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例21のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.7%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例14のポリカーボネートジオールGを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例22のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例14のポリカーボネートジオールGを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例23のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は7.9%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例6のポリイソシアネート前駆体fを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例14のポリカーボネートジオールGを用いた以外は、実施例1と同様の方法で実施例24のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.5%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例3のポリイソシアネート前駆体cを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例8のポリカーボネートジオールAを用いた。これらをポリイソシアネート前駆体中のイソシアネート基20当量に対してポリカーボネートジオール中の活性水素が1当量となるように混合し、100℃で反応させた。反応液中のイソシアネート含有率が15.5%になったところで反応を終了して、実施例25のポリイソシアネート組成物を得た。
共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例25と同様の方法で実施例26のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は15.7%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例5のポリイソシアネート前駆体eを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例8のポリカーボネートジオールAを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例1のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.8%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例5のポリイソシアネート前駆体eを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例2のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.8%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例5のポリイソシアネート前駆体eを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例13のポリカーボネートジオールFを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例3のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.8%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例5のポリイソシアネート前駆体eを用い、共重合したポリカーボネートジオールとして合成例14のポリカーボネートジオールGを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例4のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.8%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用い、ポリエステルジオールとしてOD−X−2722(DIC社製、分子量2000)を用いた。これらをポリイソシアネート前駆体中のイソシアネート基5当量に対してポリエーテルジオール中の活性水素が1当量となるように混合し、100℃で反応させた。ポリイソシアネート組成物中のイソシアネート含有率が8.3%になったところで反応を終了して、比較例5のポリイソシアネート組成物を得た。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、ポリエーテルジオールとしてEXCENOL2020(旭硝子社製、分子量2000)を用いた。これらをポリイソシアネート前駆体中のイソシアネート基5当量に対してポリエーテルジオール中の活性水素が1当量となるように混合し、100℃で反応させた。ポリイソシアネート組成物中のイソシアネート含有率が7.9%になったところで反応を終了して、比較例6のポリイソシアネート組成物を得た。
ポリエステルジオールとしてOD−X−2155(DIC社製、分子量1000)を用いた以外は、比較例5と同様の方法で比較例7のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は11.1%だった。
ポリエーテルジオールとしてEXCENOL1020(旭硝子社製、分子量1000)を用いた以外は、比較例6と同様の方法で比較例8のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は10.4%だった。
ポリエステルジオールとしてOD−X−2171(DIC社製、分子量500)を用いた以外は、比較例5と同様の方法で比較例9のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は13.2%だった。
ポリエーテルジオールとしてEXCENOL420(旭硝子社製、分子量400)を用いた以外は、比較例6と同様の方法で比較例10のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は11.8%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例3のポリイソシアネート前駆体cを用い、ポリカーボネートジオールとして合成例15のポリカーボネートジオールHを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例11のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は15.5%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、ポリカーボネートジオールとして合成例15のポリカーボネートジオールHを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例12のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は13.5%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例2のポリイソシアネート前駆体bを用いた以外は、比較例8と同様の方法で比較例13のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例3のポリイソシアネート前駆体cを用いた以外は、比較例8と同様の方法で比較例14のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例3のポリイソシアネート前駆体cを用い、ポリカーボネートジオールとして合成例15のポリカーボネートジオールHを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例15のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.3%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例4のポリイソシアネート前駆体dを用い、ポリカーボネートジオールとして合成例15のポリカーボネートジオールHを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例16のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は7.9%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例7のポリイソシアネート前駆体gを用い、ポリカーボネートジオールとして合成例8のポリカーボネートジオールAを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例17のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.7%だった。
ポリイソシアネート前駆体として、合成例7のポリイソシアネート前駆体gを用い、ポリカーボネートジオールとして合成例11のポリカーボネートジオールDを用いた以外は、実施例1と同様の方法で比較例18のポリイソシアネート組成物を得た。得られたポリイソシアネート組成物のイソシアネート含有率は8.7%だった。
Claims (8)
- 脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートの2量体以上からなるポリイソシアネート前駆体と、
炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、からなるポリイソシアネートを含み、
前記ポリイソシアネート前駆体はイソシアヌレート基及びアロファネート基を有し、
前記イソシアヌレート基と前記アロファネート基とのモル比が1:99以上80:20未満であり、
前記ポリイソシアネートが、
3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及びエチルカーボネートからなるポリカーボネートポリオールと、
前記ジイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネートである前記ポリイソシアネート前駆体と、
からなるポリイソシアネートを除く、ポリイソシアネート組成物。 - 前記ポリカーボネートジオールが、炭素数3〜6のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したものである、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
- 前記ポリカーボネートジオールが、炭素数5のジオールと、炭素数6のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したものである、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
- 前記ポリカーボネートジオールが、炭素数4のジオールの2種以上の異性体と、カーボネート化合物と、を共重合したものである、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
- 前記ポリカーボネートジオールが、炭素数4のジオールと、炭素数6のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したものである、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
- 脂肪族ジイソシアネート及び脂環族ジイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種のジイソシアネートに対してイソシアヌレート化反応及びアロファネート化反応を行ったポリイソシアネート前駆体と、
炭素数2〜20のジオールからなる群より選ばれる少なくとも2種のジオールと、カーボネート化合物と、を共重合したポリカーボネートジオールと、を反応させてポリイソシアネートを得る工程を有する、
ポリイソシアネート組成物の製造方法。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物を含む、樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイソシアネート組成物から得られる、樹脂。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013129898A JP6208988B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、並びに、樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013129898A JP6208988B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、並びに、樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015003989A JP2015003989A (ja) | 2015-01-08 |
JP6208988B2 true JP6208988B2 (ja) | 2017-10-04 |
Family
ID=52300147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013129898A Active JP6208988B2 (ja) | 2013-06-20 | 2013-06-20 | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、並びに、樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6208988B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018212334A1 (ja) * | 2017-05-19 | 2018-11-22 | 旭化成株式会社 | ポリイソシアネート組成物 |
JP7261611B2 (ja) * | 2019-02-27 | 2023-04-20 | 旭化成株式会社 | ポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009133673A1 (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-05 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | 多孔質基材用プライマー及び多孔質基材のプライマー処理方法 |
JP2010195944A (ja) * | 2009-02-25 | 2010-09-09 | Nippon Polyurethane Ind Co Ltd | ポリウレタン樹脂の回収方法、並びにポリウレタン樹脂の製造方法 |
JP5582458B2 (ja) * | 2010-11-16 | 2014-09-03 | 日本ポリウレタン工業株式会社 | 自己修復型形成性コーティング組成物及び塗装方法 |
-
2013
- 2013-06-20 JP JP2013129898A patent/JP6208988B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015003989A (ja) | 2015-01-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6076478B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、ブロックポリイソシアネート組成物及びその製造方法、樹脂組成物、硬化性樹脂組成物、並びに硬化物 | |
JP6796155B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、ブロックポリイソシアネート組成物及びその製造方法、樹脂組成物、並びに硬化物 | |
JP6267958B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物、コーティング組成物、及び硬化物 | |
JP6595234B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物及びそれらの製造方法 | |
JP5527867B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物およびそれを硬化剤とする塗料組成物 | |
JP6539106B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、硬化性組成物、硬化物、並びに硬化樹脂 | |
CN110305324B (zh) | 水系组合物用聚碳酸酯/聚氧乙烯嵌段共聚物、以及包含其的水系组合物 | |
JP6208988B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法、並びに、樹脂組成物 | |
JP2019137856A (ja) | ポリイソシアネート組成物、塗料組成物、塗膜の製造方法及び塗膜 | |
JP2011105886A (ja) | ポリイソシアネート組成物、及び二液型ポリウレタン組成物 | |
JP2017114959A (ja) | ブロックポリイソシアネート組成物、硬化性組成物、及び物品 | |
JP6153293B2 (ja) | ブロックポリイソシアネート組成物 | |
JP2017048270A (ja) | ポリイソシアネート組成物及びその製造方法 | |
CN109293879A (zh) | 异氰酸酯组合物、涂料组合物、涂膜及涂装物品 | |
JP6845653B2 (ja) | ポリイソシアネート組成物の製造方法 | |
JP2017095533A (ja) | ブロックポリイソシアネート組成物、熱硬化性組成物、及び硬化物 | |
JP6713748B2 (ja) | ブロックポリイソシアネート組成物 | |
JP2023040673A (ja) | ブロックポリイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜 | |
WO2019065467A1 (ja) | ブロックイソシアネート組成物、塗料組成物及び塗膜 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20160401 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160523 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160607 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170307 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170309 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170502 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170908 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6208988 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |