JP6935734B2 - 硬化性樹脂組成物およびこれを用いた電装部品 - Google Patents
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Description
ウレタンプレポリマーと、を含み、
上記(メタ)アクリル系ポリオールは、
水酸基価が5mgKOH/g以上150mgKOH/g以下、ガラス転移温度が−70℃以上−40℃以下、数平均分子量が500以上20000以下、かつ、25℃で液状である重合体より構成され、
上記ウレタンプレポリマーは、
ポリカーボネート系ポリオール、ひまし油系ポリオール、および、水素化ポリオレフィン系ポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオールに由来する第1構造単位と、ポリイソシアネートに由来する第2構造単位とを含む、
硬化性樹脂組成物にある。
上記接着層は、上記硬化性樹脂組成物の硬化物より構成されている、電装部品にある。
実施形態1の硬化性樹脂組成物、および、電装部品について、図1を用いて説明する。図1に例示されるように、本実施形態の電装部品1は、例えば、車載用の電子制御ユニット(すなわち、ECU)であり、本実施形態の硬化性樹脂組成物は、電装部品1用の封止材2として用いられる。電装部品1は、樹脂製のケース11と、ケース11内に収容される基板3と、封止材2とを有している。なお、基板4には、ICチップ、コンデンサを含む各種電子部品(不図示)が実装されている。封止材2は、硬化性樹脂組成物がケース11内に注入されて硬化した硬化物からなり、電子部品を含む基板3の全体を被覆している。
<材料準備>
−(メタ)アクリル系ポリオール−
・(メタ)アクリル系ポリオール(1)(東亞合成社製、「ARUFON UH−2000」、水酸基価:20mgKOH/g、ガラス転移温度Tg:−60℃、数平均分子量:約4000、25℃で液状である共重合体より構成されるポリアクリルポリオール)
・(メタ)アクリル系ポリオール(2)(合成品、水酸基価:26mgKOH/g、ガラス転移温度Tg:15℃、数平均分子量:約7000、25℃で固形状である共重合体より構成されるポリアクリルポリオール)
なお、(メタ)アクリル系ポリオール(2)は、次のようにして合成した。フラスコに酢酸エチル(試薬)100g、および、重合開始剤の2,2−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)1gを仕込み、80℃にて還流させた。次いで、メチルメタクリレート40g、ブチルアクリレート40g、アクリロニトリル10g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10gをゆっくりと滴下し、滴下終了後、4時間加熱撹拌し、固形分50%のポリアクリルポリオールを得た。その後、溶媒の酢酸エチルを減圧除去することで、固形状のポリアクリルポリオールを得た。
・ポリカーボネート系ポリオール(旭化成社製、「デュラノールT5651」、ポリカーボネートジオール、水酸基価:110mgKOH/g、液状)
・ひまし油系ポリオール(伊藤製油社製、「URIC PH−5001」、水酸基価:49mgKOH/g、ヨウ素価:2)
・水素化ポリオレフィン系ポリオール(日本曹達社製、「GI−1000」、骨格に水酸基を有する水素化ポリブタジエン、ヨウ素価:10、水酸基価:67mgKOH/g)
・ウレタンプレポリマー(1)(合成品)
ポリカーボネート系ポリオール(旭化成社製、「デュラノールT5651」、ポリカーボネートジオール、水酸基価:110mgKOH/g、液状)と、芳香族ポリイソシアネート(東ソー社製、「ミリオネートMTL」、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のカルボジイミド変性体)とを、NCO/OH=2/1の当量比で混合し、さらに、可塑剤(ジェイプラス社製、「TOTM」、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル))を20質量%分加えた後、70℃で12時間加熱撹拌した。これにより、NCO%=4.9%のウレタンプレポリマー(1)を得た。
・ウレタンプレポリマー(2)(合成品)
ウレタンプレポリマー(1)の合成において、ポリカーボネート系ポリオールに代えて、ひまし油系ポリオール(伊藤製油社製、「URIC PH−5001」、水酸基価:49mgKOH/g、ヨウ素価:2)を用いた以外は同様にして、NCO%=2.3%のウレタンプレポリマー(2)を得た。
・ウレタンプレポリマー(3)(合成品)
水素化ポリオレフィン系ポリオール(日本曹達社製、「GI-1000」、骨格に水酸基を有する水素化ポリブタジエン、ヨウ素価:10、水酸基価:67mgKOH/g)と、脂肪族ポリイソシアネート(旭化成社製、「デュラネートD101」、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のプレポリマー体)とを、NCO/OH=2/1の当量比で混合し、さらに、可塑剤(ジェイプラス社製、「TOTM」、トリメリット酸トリス(2−エチルヘキシル))を20質量%分加えた後、70℃で12時間加熱撹拌した。これにより、NCO%=2.9%のウレタンプレポリマー(3)を得た。
・脂肪族ポリイソシアネート(2官能性)(旭化成社製、「デュラネートD101」、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のプレポリマー体、NCO%:19.6)
・芳香族ポリイソシアネート(3官能性)(東ソー社製、「ミリオネートMR−200」、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のオリゴマー体、NCO%:31.2)
・触媒(日東化成社製、「ネオスタンU600」、ビスマス系化合物)
後述する表1、表2に示されるように、(メタ)アクリル系ポリオールと、必要に応じてポリオールと、触媒とを配合し、各主剤を調製した。また、後述する表1、表2に示されるように、ウレタンプレポリマーと、必要に応じてポリイソシアネートと、可塑剤とを配合し、各硬化剤を調製した。そして、所定の各主剤と所定の各硬化剤とを25℃下で十分に混合することにより、各試料の硬化性樹脂組成物を得た。なお、試料2Cの硬化性樹脂組成物は、25℃で固体状の(メタ)アクリル系ポリオール(2)を用いたため、硬化性樹脂組成物の調製時に、加熱しながら混合する必要があり、作業性が悪かった。そのため、試料2Cの硬化性樹脂組成物については、以降の実験手続きを実施しなかった。
各硬化物について引張試験を実施した。引張試験には、島津製作所社製、「オートグラフ」を用い、25℃下、引張速度200mm/分の条件で実施した。また、各硬化物を、プレッシャークッカー(PCT)試験に供した。プレッシャークッカー試験の条件は、各硬化物を、121℃、2気圧、湿度100%の試験槽に168時間入れるという条件とした。プレッシャークッカー試験に供した各硬化物について、上記と同様にして引張試験を実施した。そして、プレッシャークッカー試験前後の硬化物の貯蔵弾性率E’を測定し、貯蔵弾性率E’保持率を求めた。なお、貯蔵弾性率E’保持率は、100×(プレッシャークッカー試験後の硬化物の貯蔵弾性率E’)/(プレッシャークッカー試験前の硬化物の貯蔵弾性率E’)の式より算出した。貯蔵弾性率E’保持率が90%以上であった場合を、優れた耐湿熱性を有するとして「A+」、貯蔵弾性率E’保持率が60%以上90%未満であった場合を、良好な耐湿熱性を有するとして「A」、貯蔵弾性率E’保持率が60%未満であった場合を、耐湿熱性を有さないとして「C」と判定した。
上述した各硬化性樹脂組成物を120℃で3時間硬化させることにより、縦40mm×横5mm×厚み1mmの短冊状の各硬化物を得た。得られた各硬化物について粘弾性測定を実施し、弾性率の変曲点となる温度をガラス転移温度Tgとした。粘弾性測定の条件は、−100℃〜25℃間、昇温速度5℃/分、歪1%、周波数1Hzとした。また、粘弾性測定装置には、オリエンテック社製、「レオバイブロンDDV−25FP」を用いた。Tgが−50℃以下であった場合を、低温での柔軟性に優れるとして「A+」、Tgが−50℃超−40℃以下であった場合を、低温での柔軟性が良好であるとして「A」、Tgが−40℃超であった場合を、低温で柔軟性に劣るとして「C」と判定した。なお、「A+」、「A」の判定がなされた硬化物は、低温で十分な柔軟性があるとされる。
上述したダンベル形状の各硬化物について、上記と同様の条件にて引張試験を実施した。そして、硬化物が破断した際の強度を、その硬化物の初期破断強度とした。初期破断強度が1MPa以上であった場合を、初期破断強度に優れるとして「A+」、初期破断強度が0.2MPa以上1MPa未満であった場合を、初期破断強度が良好であるとして「A」、初期破断強度が0.2MPa未満であった場合を、初期破断強度に劣るとして「C」と判定した。
11 ケース
2 封止材
3 基板
Claims (7)
- (メタ)アクリル系ポリオールと、
ウレタンプレポリマーと、を含み、
上記(メタ)アクリル系ポリオールは、
水酸基価が5mgKOH/g以上150mgKOH/g以下、ガラス転移温度が−70℃以上−40℃以下、数平均分子量が500以上20000以下、かつ、25℃で液状である重合体より構成され、
上記ウレタンプレポリマーは、
ポリカーボネート系ポリオール、ひまし油系ポリオール、および、水素化ポリオレフィン系ポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオールに由来する第1構造単位と、ポリイソシアネートに由来する第2構造単位とを含む、
硬化性樹脂組成物。 - 上記ポリオールは、上記ポリカーボネート系ポリオールである、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- 上記(メタ)アクリル系ポリオールと上記ウレタンプレポリマーとの質量比が、60:40〜30:70である、請求項1または2に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、ポリカーボネート系ポリオール、ひまし油系ポリオール、および、水素化ポリオレフィン系ポリオールからなる群より選択される少なくとも1種のポリオールを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- さらに、ポリイソシアネートを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物より構成される封止材(2)を有する、電装部品(1)。
- ケースと蓋部とを接着する接着層を有しており、
上記接着層は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物の硬化物より構成されている、電装部品。
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