JP2015062278A - 信号処理装置、信号処理装置の駆動方法およびプログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理装置の駆動方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】信号処理装置の消費電力を低減する。
【解決手段】バイアス発生回路301と高電位電源の間に電源スイッチ307aあるいはバイアス発生回路301と低電位電源の間に電源スイッチ307bを設け、また、バイアス発生回路301から出力されるバイアス電位Vbを電位保持回路300で保持する構成であり、電位保持回路300で保持されているバイアス電位Vbが、バイアス発生回路301aに入力され、バイアス発生回路301aから出力されるバイアス電位Vb2は、入力信号INを重畳して、増幅回路302に入力される。電位保持回路300は、例えば、ワイドバンドギャップ酸化物半導体を用いたオフ電流の低いトランジスタ等で構成されるスイッチ305と容量素子306とで構成される。上記以外の構成もクレームされる。
【選択図】図3

Description

信号処理装置に関する。
アナログ増幅回路、高周波増幅回路等では、それらを安定的に動作させるために、1以上のバイアス電位を必要とする。バイアス電位は、複数の2端子素子に電流を流すことで得られるため、動作中に常に電流が消費される(特許文献1参照)。
米国特許番号第5493255号明細書 米国特許番号第8467825号明細書 米国特許出願公開番号第2013/0271220号明細書
信号処理回路の消費電力を低減することを課題の一とする。または、信号処理回路の集積度を低減することを課題の一とする。または、新規な構造の信号処理回路を提供することを課題の一とする。または、信号処理回路の新規な駆動方法を提供することを課題の一とする。または、新規な半導体装置を提供することを課題の一とする。
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、これらの課題の全てが解決される必要はない。上記以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、請求項などの記載から、上記以外の課題を抽出することも可能である。
第1のバイアス発生回路と、電位保持部と、増幅回路と、を有し、電位保持部は、スイッチと容量素子により構成され、電位保持部はスイッチをオフとすることで容量素子と他の回路との接続を遮断することによって、容量素子に蓄積された電荷を保持し、電位保持部に保持された第1の電位は、第1のバイアス発生回路に供給され、第1のバイアス発生回路が、第2の電位と第3の電位を生成し、第2の電位と第3の電位の一方に、入力信号の電位を重畳させて、増幅回路に入力することを特徴とする信号処理装置である。
一態様では、バイアス電位を、電流によって得るのではなく、電位保持部に保持することで、常に電流を消費する必要がないので、消費電力の削減に寄与する。また、上記あるいは他の態様では、十分な長期にわたって電位保持部にバイアス電位が保持される場合には、バイアス電位を発生させるための回路が不要となるので、集積化向上に寄与する。なお、上記あるいはそれ以外の態様でのその他の効果の詳細は別途、説明される。
RFフロントエンドモジュールを有する信号処理装置の例を示す図。 信号処理装置の例を示す図。 信号処理装置の例を示すブロック図。 半導体装置の例を示す回路図。 信号処理体装置の駆動方法の例を示すブロック図。 バイアス電位発生回路の例を示す図。 バイアス電位発生回路の例を示す図。 信号処理装置の例を示すブロック図。 信号処理装置の例を示すブロック図。 信号処理装置の例を示すブロック図。 信号処理装置の例を示すブロック図。 信号処理装置の例を示す図。 信号処理装置のシステム例を示すブロック図。 信号処理装置の例を示すブロック図。 信号処理装置の断面構造例を示す図。 信号処理装置に含まれるトランジスタの構造例を示す図。 多層酸化物半導体のバンド図の例を示す図。 信号処理装置に含まれるトランジスタの作製工程例を示す図。 信号処理装置に含まれるトランジスタの作製工程例を示す図。 信号処理装置を利用した電子機器の例を示す図。 電子機器間の通信方式を示す図。
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、以下の実施の形態の記載内容のみに限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成において、同じ物を指し示す符号は異なる図面間において共通とする。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状または値などに限定されない。例えば、ノイズによる信号、電圧、若しくは電流のばらつき、または、タイミングのずれによる信号、電圧、若しくは電流のばらつきなどを含むことが可能である。
また本明細書等において、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン領域またはドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域またはソース電極)の間にチャネル領域を有しており、ドレインとチャネル領域とソースとを介して電流を流すことができるものである。
また本明細書等において用いる「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
また本明細書等において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。また、構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。したがって、明細書で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また本明細書等において図面における各回路ブロックの配置は、説明のため位置関係を特定するものであり、異なる回路ブロックで別々の機能を実現するよう図面で示していても、実際の回路や領域では、同じ回路や同じ領域内で別々の機能を実現しうるように設けられている場合もある。また図面における各回路ブロックの機能は、説明のため機能を特定するものであり、一つの回路ブロックとして示していても、実際の回路や領域では、一つの回路ブロックでおこなう処理を複数の回路ブロックでおこなうよう設けられている場合もある。
(実施の形態1)
図1は、携帯電話等の信号処理装置100の回路の一部を説明するものである。回路は、フロントエンドモジュール101、ベースバンドプロセッサ102よりなり、そのほかに、アンテナ103、バンドパスフィルタ104、発振器105、等が設けられる。
アンテナ103で受信された信号はバンドパスフィルタ104で選別された後、ローノイズアンプ114で増幅される。さらに、イメージリダクションミキサ115で、電圧制御発振器109より発生した高周波と混合させたのち、IFバンドパスフィルタ116を経て、中間周波数(IF)成分が取り出され、リミッタアンプ117で増幅され、復調器118、ローパスフィルタ119を経て、受信データRx_Dataとして、ベースバンドプロセッサ102に送られる。
一方、ベースバンドプロセッサ102よりフロントエンドモジュール101に送られた送信データTx_Dataは、ガウシアンフィルタ113でノイズ除去された後、電圧制御発振器109で周波数変調された高周波信号となり、パワーアンプ107で増幅され、バンドパスフィルタ104を経由して、アンテナ103より放射される。
ここで、スイッチ106、スイッチ108、スイッチ112は、TDD(Time Division Duplex)制御信号(図中に、TDD Control、と表記)で制御され、フロントエンドモジュール101の送信、受信を切り替える。また、電圧制御発振器109より出力される高周波の一部は、位相比較回路111とローパスフィルタ110を経由して、電圧制御発振器109に戻されるという、位相固定ループ(PLL)が形成され、周波数が安定化される。位相比較回路111は、ベースバンドプロセッサ102より供給される信号(図中にPLL_Data、PLL_CLK、PLL_LEで示す)によって制御される。
以上の回路において、ベースバンドプロセッサ102はデジタル処理をおこなう部分であり、微細化とともに消費電力低減がなされたが、フロントエンドモジュール101はアナログ処理をおこない、ベースバンドプロセッサ102に比較すると消費電力の低減は困難で不十分である。これは、ひとつには、フロントエンドモジュール101で使用される各種のアンプ(パワーアンプ107、ローノイズアンプ114等)がバイアス発生回路を必要とするためである。
図2は、そのようなアンプの一例である。複数のトランジスタ、抵抗を有する複雑な回路であるが、その機能をもとにブロック化すると、増幅回路202、バイアス発生回路201、バイアス発生回路201a、バイアス発生回路201b、定電流発生回路203、インダクタ204を有する。
例えば、増幅回路202は、トランジスタ211とトランジスタ212を有する差動増幅部にカスコードトランジスタとして機能するトランジスタ213、トランジスタ214が付加したものである。トランジスタ213、トランジスタ214は、インダクタ204とトランジスタ211とトランジスタ212を有する差動増幅部との容量結合を防ぐために挿入される。
また、バイアス発生回路201は、いずれもダイオード接続したトランジスタ218、トランジスタ219、トランジスタ220と、抵抗素子226からなり、トランジスタ220のドレインと抵抗素子226の接続点からバイアス電位Vbが出力される構造である。したがって、バイアス電位Vbはトランジスタ218乃至トランジスタ220のしきい値の和だけ接地電位GNDより高い。
同様に、バイアス発生回路201bは、ダイオード接続したトランジスタ217と抵抗素子221、抵抗素子222からなり、抵抗素子221と抵抗素子222の接続点からバイアス電位Vb3が、トランジスタ217のドレインと抵抗素子222の接続点からバイアス電位Vb4が出力される構造である。ここで、バイアス電位Vb4はトランジスタ217のしきい値だけ接地電位GNDより高いことがわかる。また、バイアス電位Vb3は、電位VDDから接地電位GNDとトランジスタ217のしきい値を差し引いたものを、抵抗素子221と抵抗素子222の抵抗値で分割した値となる。
また、バイアス発生回路201aは、トランジスタ216と抵抗素子223、抵抗素子224、抵抗素子225よりなり、バイアス電位Vb1とバイアス電位Vb2を出力する。入力信号INを考慮しない場合には、バイアス電位Vb1とバイアス電位Vb2は等しく、具体的には、バイアス電位Vbから、トランジスタ216のしきい値だけ低い電位である。
また、定電流発生回路203は、もっとも簡単には、飽和領域で動作するMOSトランジスタを用いればよく、ここでは、トランジスタ215により構成される。ここで、トランジスタ215は、飽和領域で動作する必要があるため、そのドレインの電位は、ゲートの電位(すなわち、バイアス電位Vb4)以上であることが要求される。バイアス電位Vb1、バイアス電位Vb2はこのことを考慮して決定される。
例えば、図2のトランジスタ211乃至トランジスタ220のしきい値がすべてVthであるとすると、Vb=3×Vth+GND、Vb1=Vb2=2×Vth+GND、Vb4=Vth+GND、である。また、トランジスタ211のソース(あるいはトランジスタ212のソース)の電位(すなわち、トランジスタ215のドレインの電位)は、バイアス電位Vb1/バイアス電位Vb2よりVthだけ低い、Vth+GNDであるので、トランジスタ215は飽和領域で動作する。
以上は、入力信号INを考慮しない場合であるが、高周波信号である入力信号INがVb2に重畳すると、トランジスタ211のゲートの電位とトランジスタ212のゲートの電位に差が生じ、この差分が増幅される。
以上のように、このアンプは3つのバイアス発生回路を有し、各バイアス発生回路は、電位VDDと接地電位GNDの間に電流を流すことで、バイアス電位を生成する。例えば、バイアス発生回路201、バイアス発生回路201a、バイアス発生回路201bを流れる電流をそれぞれ電流I1、電流I2、電流I3とすると、これらは、各バイアス発生回路を構成するトランジスタのチャネル長とチャネル幅によって決定される。例えば、これらを構成するトランジスタ216乃至トランジスタ220がすべて同じサイズで、かつ、VDD≧3×Vth+GND、であれば、電流I1、電流I2、電流I3は等しい。また、トランジスタ215のサイズも、トランジスタ216乃至トランジスタ220と同じであれば、トランジスタ215を流れる電流I0も、電流I1、電流I2、電流I3と等しい。
例えば、トランジスタ216乃至トランジスタ220のチャネル長を極端に長くすれば、電流I1、電流I2、電流I3の和を、電流I0に比較して格段に小さくすることもできるが、トランジスタ216乃至トランジスタ220の占有する面積が増加し、集積化の妨げとなる。このように一般的には、電流I1、電流I2、電流I3の和は、電流I0と同程度となる。したがって、これらのバイアス発生回路が消費する電流を抑制できれば、アンプの消費電力低減となる。
バイアス電位を保持できる回路(電位保持回路)を用意できれば、バイアス発生回路に常時、電流を流す必要はない。電位保持回路は、容量素子とスイッチの組み合わせで実現できる。特に、オフ状態の導電性が実質的にゼロとみなせるようなスイッチであれば容量素子の電荷は十分な長期にわたり保持できる。
スイッチは、酸化物半導体を用いたトランジスタ(特許文献2、特許文献3参照)が適しているが、その他のトランジスタや機械的なスイッチ(マイクロマシーンスイッチ)でもよい。
例えば、容量素子の容量が1fFで、スイッチのオフ抵抗が1×1013Ωである電位保持回路では、電位が当初から10%変動するのに要する期間は1ミリ秒である。この場合には、例えば、1ミリ秒経過ごとに、電位保持回路の容量素子に電荷を注入するとよい。
例えば、容量素子の容量が1fFで、スイッチのオフ抵抗が1×1022Ωである電位保持回路では、電位が当初から10%変動するのに要する期間は約12日である。この場合には、例えば、12日経過ごとに、電位保持回路の容量素子に電荷を注入するとよい。
容量素子の容量が大きければ、より長期間にわたって、電荷を保持できる。したがって、例えば、出荷前に電位保持回路に電荷を注入し、その後は、電位保持回路への電荷の注入をおこなわなくても、品質保証期間(例えば、2年)の動作をおこなうこともできる。このような場合には、バイアス発生回路をもうけなくてもよいので、回路の集積化に好適である。
図3(A)は、バイアス発生回路301で生じた電位を電位保持回路300で保持する回路の例である。電位保持回路300は、スイッチ305と容量素子306を有する。なお、容量素子306は意図的に設けられないもの(例えば、寄生容量)でもよい。スイッチ305は制御信号SGaでオンオフが制御される。スイッチ305はバイアス発生回路301の出力端子と容量素子306の一方の電極の間の接続を制御するように設けられる。なお、容量素子306の一方の電極は、他の回路の入力端子(多くの場合、トランジスタのゲート)に接続し、スイッチ305がオフである場合には、実質的にフローティング状態となる。なお、スイッチ305と接続する容量素子306の電極を第1電極ともいう。容量素子306の他方の電極(第2電極、という)は、電位VCに保持される。なお、電位VCは電位VHや電位VLと同じでも、異なっていてもよい。
なお、容量素子306は、図4(A)乃至図4(D)に示すように、MOS容量を用いて構成されてもよい。また、MOS容量の半導体として、酸化物半導体を用いてもよい。また、第1電極あるいは第2電極をドーピング等によってN型化し、あるいはP型化し、導電率を向上させた半導体を用いてもよい。半導体として、酸化物半導体を用いる場合、酸化物半導体の中に水素を導入することや、酸化物半導体と窒化シリコンとを接触させることなどにより、酸化物半導体をN型化させ、導電率を向上させてもよい。N型化した酸化物半導体を用いることにより、信頼性を向上させることができる。
バイアス発生回路301には、高電位VHと低電位VLが供給され、バイアス電位Vbを生成する。高電位VHとバイアス発生回路301の間には電源スイッチ307aが設けられ、バイアス発生回路301への電源の供給を制御する。電源スイッチ307aはトランジスタや機械的なスイッチを用いればよい。図では、p型のトランジスタを電源スイッチ307aに用いているが、n型のトランジスタでもよい。電源スイッチ307aは、制御信号SGbでオンオフが制御される。
図3(B)は、他の例であり、図3(A)とは異なり、低電位VLとバイアス発生回路301の間に電源スイッチ307bが設けられ、バイアス発生回路301への電源の供給を制御する。電源スイッチ307bはトランジスタや機械的なスイッチを用いればよい。図では、n型のトランジスタを電源スイッチ307bに用いているが、p型のトランジスタでもよい。電源スイッチ307bは、制御信号SGcでオンオフが制御される。
なお、電源スイッチは、例えば、電源スイッチ307aと電源スイッチ307bとを、両方配置してもよい。これにより、より消費電流を低減できる。
なお、電源スイッチは、バイアス発生回路301に流れる電流を遮断できればよい。そのため、高電位VHが供給される配線とバイアス発生回路301の間、あるいは、低電位VLが供給される配線とバイアス発生回路301の間、あるいは、バイアス発生回路301内部のうちの、いずれかの場所に配置されていればよい。また、バイアス発生回路301の中と、外とに、両方配置されてもよい。
このような回路の動作例について、図5(A)を用いて説明する。図中、VH、VL、SGa、SGb、SGcは、それぞれ、高電位VH、低電位VL、制御信号SGa、制御信号SGb、制御信号SGcの電位を意味する。Vbaは、図3(A)の回路におけるバイアス発生回路301の出力端子の電位、Vbbは、図3(B)の回路におけるバイアス発生回路301の出力端子の電位を意味する。Vnaは、図3(A)の回路における容量素子306の第1電極の電位、Vnbは、図3(B)の回路における容量素子306の第1電極の電位を意味する。
図3(A)(あるいは図3(B))に示す回路を有する信号処理装置に電源が投入された直後は、電源スイッチ307a(あるいは電源スイッチ307b)はオフである。そのためバイアス発生回路301は、出力すべきバイアス電位Vbとは異なる電位を出力している。例えば、図3(A)に示す回路では、高電位側にある電源スイッチ307aがオフであるため、バイアス発生回路301は電位Vbaとして、電位VLと同じ電位を出力する。また、図3(B)に示す回路では、低電位側にある電源スイッチ307bがオフであるため、バイアス発生回路301は電位Vbbとして、電位VHと同じ電位を出力する。
その後、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)によって電源スイッチ307a(あるいは電源スイッチ307b)がオンとなり、バイアス発生回路301の出力端子の電位は、本来出力すべきバイアス電位Vbとなる。その後、制御信号SGaにより、スイッチ305がオンとなり、容量素子306が充電される。この動作をサンプリングといい、図中、Sampling、と記す。
容量素子の充電が終了すると、制御信号SGaにより、スイッチ305がオフとなり、容量素子306の電荷が保持される。また、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)によって、電源スイッチ307a(あるいは電源スイッチ307b)がオフとなる。このため、バイアス発生回路301の出力端子の電位Vba(あるいは電位Vbb)は、バイアス電位Vbとは異なる電位となる。しかしながら、スイッチ305がオフであるため、電位Vna(あるいは電位Vnb)はその影響をほとんど受けない。この動作をホールディングといい、図中、Holding、と記す。
一定期間が経過した後、電位Vna(あるいは電位Vnb)は、サンプリング直後の値から変動する。図3(A)の回路では、バイアス発生回路301の出力端子の電位はVLであるので、電位Vnaはサンプリング直後の値から低下する。一方、図3(B)の回路では、バイアス発生回路301の出力端子の電位はVHであるので、電位Vnbはサンプリング直後の値から上昇する。
そこで、再度、サンプリングをおこなう。そのために、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)によって電源スイッチ307a(あるいは電源スイッチ307b)をオンとする。バイアス発生回路301の出力端子の電位は、本来出力すべきバイアス電位Vbとなる。さらに、制御信号SGaにより、スイッチ305がオンとなり、容量素子306が電位Vbで充電される。このようにして、必要なときだけ、バイアス発生回路301を動作させることができるので、消費電力を削減できる。
なお、上記においてバイアス電位Vbの電位は低電位VLよりも高い。一方、スイッチ305をオフとするための制御信号の電位は例えば、VLとすることができる。この場合、図3(B)に示す回路では、スイッチ305がn型のトランジスタであるとすれば、ソースやドレインの電位よりもゲートの電位が低いという状態が実現する。スイッチ305として、酸化物半導体を用いたトランジスタ(OSトランジスタ)を使用する場合、ソースやドレインの電位をゲートの電位より0.5V以上、典型的には1V以上高くすることで、オフ抵抗をより高めることができるので好ましい。
図5(B)には、他の動作例を示す。この例では、信号処理装置への電源投入後、一度だけ自動的にサンプリングをおこない、以後、電源が切られるまで、サンプリングをおこなわないものである。電位保持回路300の保持特性が十分であれば、このような駆動方法も可能となる。
次にバイアス発生回路301の例について図6(A)乃至図6(E)を用いて説明する。バイアス発生回路は、外部から高電位と低電位が入力され、電流を流すことにより、目的とする電位(バイアス電位)を得るための回路である。
例えば、バイアス発生回路として、図6(A)に示す回路のように、二端子素子308aと二端子素子308bを電位Vxと電位Vyの間に直列に接続し、二端子素子308aと二端子素子308bの接続点からバイアス電位Vbxを得る回路がある。なお、以下の説明では、VxとVyはいずれかが他方より高ければよい。また、二端子素子とは、抵抗、容量素子、インダクタ、順方向あるいは逆方向のダイオード(ダイオード接続したトランジスタを含む)等である。
さらに、二端子素子を追加すれば、2つ以上の異なるバイアス電位を得ることができる。例えば、図6(B)に示す回路のように、図6(A)で示す回路にさらに、二端子素子308cを追加し、これらを電位Vxと電位Vyの間に直列に接続し、二端子素子308aと二端子素子308bの接続点からバイアス電位Vbxを、二端子素子308bと二端子素子308cの接続点からバイアス電位Vbyを得ることができる。同様に、より多くのバイアス電位を出力できるバイアス発生回路を構成できる。
なお、図3(A)、図3(B)では、電源スイッチ307a、307bは、バイアス発生回路の外側に配置されていたが、これに限定されない。例えば、図6(A)に示すバイアス発生回路において、その中に、電源スイッチ307cを配置した場合の例を図7(A)、図7(B)に示す。同様に、図6(B)に示すバイアス発生回路において、その中に、電源スイッチ307cを配置した場合の例を図7(C)乃至図7(F)に示す。このように、素子間に直列に電源スイッチを配置することにより、素子間を流れる電流を遮断することができ、消費電力を低減することができる。
なお、バイアス発生回路の二端子素子の一部または全部をトランジスタで置き換えてもよい。例えば、図6(A)に示すバイアス発生回路の二端子素子308aをトランジスタ309で置き換えると、図6(C)に示す回路となる。ここで、トランジスタ309のゲートに特定の電位Vinを入力することで、電位Vbxが決定できる。
同様に、図6(B)に示すバイアス発生回路の二端子素子308aをトランジスタ309で置き換えると、図6(D)に示す回路となる。また、図6(B)に示すバイアス発生回路の二端子素子308bをトランジスタ309で置き換えると、図6(E)に示す回路となる。
このようにバイアス発生回路には多くのバリエーションがあり、上記のバイアス発生回路の組み合わせで、より複雑なバイアス発生回路を構成できる。図3に示すバイアス発生回路301は図6に示す構成以外のバイアス発生回路であってもよい。
図3(C)に示す回路は、電位保持回路300を有する信号処理装置の例である。ここでは、2つのバイアス発生回路(バイアス発生回路301、バイアス発生回路301a)を有し、バイアス発生回路301で発生したバイアス電位Vbを電位保持回路300で保持し、その電位を、図6(C)乃至図6(E)で示すようなトランジスタを有するバイアス発生回路301aに入力する構成を有する。
バイアス発生回路301aからはバイアス電位Vb1とバイアス電位Vb2が出力され、増幅回路302に入力される。なお、バイアス電位Vb2には入力信号INが重畳され、入力信号INは増幅回路302で増幅されて、出力信号OUTとなる。バイアス発生回路301には、高電位VH、低電位VLが、バイアス発生回路301aには、高電位VH1、低電位VL1が、増幅回路302には、高電位VH2、低電位VL2が、それぞれ供給される。高電位VH、高電位VH1、高電位VH2は互い異なっても、一部または全部が同じでもよい。低電位VL、低電位VL1、低電位VL2は互い異なっても、一部または全部が同じでもよい。バイアス発生回路301への電源の供給は、高電位VHとバイアス発生回路301の間に設けられた電源スイッチ307aにより制御される。
図3(C)に示される回路において、電位保持回路300、バイアス発生回路301、電源スイッチ307aの構成は、図3(A)と同様である。
また、図3(D)のように、電源スイッチ307bを、低電位VLとバイアス発生回路301の間に設けてもよい。この場合、電位保持回路300、バイアス発生回路301、電源スイッチ307bの構成は、図3(B)と同様である。
図8(A)は、増幅回路302、定電流発生回路303、インダクタ304を含むアンプの例である。図8(A)に示される回路は、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301a、バイアス発生回路301bを有し、バイアス発生回路301はバイアス電位Vbを、バイアス発生回路301aはバイアス電位Vb1とバイアス電位Vb2を、バイアス発生回路301bはバイアス電位Vb3とバイアス電位Vb4をそれぞれ生成する。バイアス発生回路301、バイアス発生回路301a、バイアス発生回路301bには電位VDD1、接地電位GNDが供給される。ただし、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bには、電源スイッチ307aにより、電位VDD1の供給が制御できる構成となっている。
図8(A)において、スイッチ305と容量素子306で構成される電位保持回路がバイアス電位Vbを、スイッチ305aと容量素子306aで構成される電位保持回路がバイアス電位Vb3を、スイッチ305bと容量素子306bで構成される電位保持回路がバイアス電位Vb4を、それぞれ保持する構成となっている。なお、容量素子306a、容量素子306bの第2電極の電位は、それぞれ、電位VCa、電位VCbに保持されるとする。スイッチ305、スイッチ305a、スイッチ305bはいずれも制御信号SGaによって制御される。
これらの電位保持回路で保持されている電位は、別の回路に供給される。例えば、スイッチ305と容量素子306で構成される電位保持回路が保持するバイアス電位Vbは、バイアス発生回路301aに供給され、スイッチ305aと容量素子306aで構成される電位保持回路が保持するバイアス電位Vb3は、増幅回路302に供給され、スイッチ305bと容量素子306bで構成される電位保持回路が保持するバイアス電位Vb4は、定電流発生回路303に供給される。
なお、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bは、電源スイッチ307aのみにより制御されているが、これに限定されない。それぞれ独立に制御されてもよい。電源スイッチ307a1と電源スイッチ307a2とによって制御されている場合を、図9(A)に示す。電源スイッチ307a1は、制御信号SGb1により、電源スイッチ307a2は、制御信号SGb2により制御される。
図8(B)は、増幅回路302、定電流発生回路303、インダクタ304を含むアンプの例である。主たる構成は図8(A)に示されるアンプと同じである。ただし、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bには、電源スイッチ307bにより、接地電位GNDの供給が制御できる構成となっている。
なお、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bは、電源スイッチ307bのみにより制御されているが、これに限定されない。それぞれ独立に制御されてもよい。電源スイッチ307b1と電源スイッチ307b2とによって制御されている場合を、図9(B)に示す。電源スイッチ307b1は、制御信号SGc1により、電源スイッチ307b2は、制御信号SGc2により制御される。
いずれの場合においても、それぞれの電位保持回路でバイアス電位が保持されている期間においては、電源スイッチ307a(あるいは電源スイッチ307b)をオフにして、バイアス発生回路を流れる電流を遮断できるので消費電力を低減できる。電源スイッチ307aは制御信号SGbで制御される。
なお、図10(A)、図10(B)に示すように、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bとを、それぞれ、電源スイッチ307aと電源スイッチ307bとで制御してもよい。
または、図11(A)、図11(B)に示すように、電源スイッチを設けないようにしてもよい。例えば、図11(A)では、複数の異なる電位を供給する配線により回路に電位が供給される場合を示す。バイアス発生回路301およびバイアス発生回路301bの高電位側に、電位VDD3が供給されている。電位VDD3は、電位VDD1と電位GNDとの間の値を取るようにする。例えば、電位VDD3の電位を電位GNDとすることにより、バイアス発生回路301およびバイアス発生回路301bへの電流の供給を遮断できる。同様に、図11(B)では、バイアス発生回路301およびバイアス発生回路301bの低電位側に、電位GND1が供給されている。電位GND1は、電位VDD1と電位GNDとの間の値を取るようにする。例えば、配線の電位をVDD1とすることにより、バイアス発生回路301およびバイアス発生回路301bへの電流の供給を遮断できる。
なお、図11(A)、図11(B)では、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bが、同じ電源線と接続されているが、これに限定されない。高電位側の電源線や低電位側の電源線をさらに分けて、バイアス発生回路301とバイアス発生回路301bとで、別々の電源線と接続させて、それぞれの電位を変動させてもよい。
図12には、図8(A)に示したアンプの具体例を示す。図12に示されるアンプは、ダイオード接続したトランジスタ318、トランジスタ319、トランジスタ320と、抵抗素子326を有するバイアス発生回路301、トランジスタ316と抵抗素子323、抵抗素子324、抵抗素子325よりなるバイアス発生回路301a、ダイオード接続したトランジスタ317と抵抗素子321、抵抗素子322を有するバイアス発生回路301b、トランジスタ311とトランジスタ312を有する差動増幅部とカスコードトランジスタとして機能するトランジスタ313、トランジスタ314よりなる増幅回路302、トランジスタ315よりなる定電流発生回路303、インダクタ304を有する。これらの機能は図2に関して説明したことと同様であるので、詳細は省略する。
また、スイッチ305と容量素子306で構成される電位保持回路300、スイッチ305aと容量素子306aで構成される電位保持回路300a、スイッチ305bと容量素子306bで構成される電位保持回路300bを有する。
さらに、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301bの高電位が供給される端子(すなわち、抵抗素子321と抵抗素子326)は電源スイッチ307aに接続し、電源スイッチ307aのオンオフにより、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301bへの電源の供給が制御できる。
また、スイッチ305、スイッチ305a、スイッチ305bはいずれも制御信号SGaによって制御される。これらの機能は図8(A)に関して説明したものと同様である。図では、容量素子306、容量素子306a、容量素子306bの第2電極はいずれも接地電位GNDに保持されるが、電位VDDに保持される構成でもよい。
電位保持回路300、電位保持回路300a、電位保持回路300bに、それぞれ、バイアス電位Vb、バイアス電位Vb3、バイアス電位Vb4を保持することで、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301bを流れる電流I1、電流I3を減らすことができる。これらが図12のアンプで流れる全電流(I0+I1+I2+I3)に占める割合は最大で50%であるため、ホールディングでは、図12のアンプでは消費電力を最大で半減できる。
なお、制御信号SGaを電位VDDと接地電位GNDで生成する場合、電位VDDの設定は以下のようにおこなえばよい。図12において、トランジスタ311乃至トランジスタ320のしきい値がすべて同じであるとすると、バイアス電位Vbはバイアス電位Vb4よりも高い。バイアス電位Vb3は抵抗素子321と抵抗素子322の比率も関与するのでVthだけでは表現できないが、増幅回路302の構成を考慮すると、バイアス電位Vb3は、バイアス電位Vbよりも高いことが好ましい。
したがって、電位保持回路300aにおいて、スイッチ305aがしきい値Vth1であるn型トランジスタであるとすれば、制御信号SGaの高電位(スイッチ305をオンとする電位)は、バイアス電位Vb3にVth1を足し合わせたものよりも高いことが必要である。
一般に、MOSトランジスタにおいては、サブスレショールド値は室温では、理論値が60mV/桁程度であるが、より高温での使用やその他の要因を考慮すると100mV/桁程度を前提する必要があり、オンオフ比を16桁とするとVth1は1.6Vと算出される。したがって、制御信号SGaの高電位は、バイアス電位Vb3に1.6Vを足し合わせたものよりも高いことが必要である。
オン電流をある程度得るためのマージンを考慮すると、制御信号SGaの高電位とバイアス電位Vb3の差はVth1(=1.6V)に0.4Vを足した2Vより大きいとよい。そして、制御信号SGaの高電位をVDDとするためには、VDD>Vb3+2[V]となるようにVDDを設定するとよい。
上記は、電源スイッチ307aが電位VDD側に設けられているため、ホールディングにおいて、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301bが接地電位GNDを出力することを前提とした議論である。
図3(B)、図3(D)あるいは図8(B)に示すように、バイアス発生回路の低電位側に電源スイッチ307bを有する場合には、Vth1はより低くてもよいので、上記の条件は緩和される。この場合には、電位保持回路で保持されるもっとも低いバイアス電位を考慮する必要がある。図12と同様な回路においては、もっとも低いバイアス電位はバイアス電位Vb4である。
ホールディングにおいては、図8(B)の電源スイッチ307bがオフとなるので、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301bは電位VDDを出力する。すなわち、スイッチ305、スイッチ305a、スイッチ305bがn型トランジスタであるとき、そのソースとドレインの一方の電位は、バイアス電位Vb、バイアス電位Vb3、バイアス電位Vb4であり、他方の電位はすべて電位VDDである。また、ゲートの電位は接地電位GNDである。この状態で十分なオフ特性が得られる最低のVth1を求めることとなる。
詳細は省略するが、この場合、Vth1≧1.6[V]−Vb4、であればよい。したがって、制御信号SGaの高電位は、Vb3+(1.6[V]−Vb4)+0.4[V]より大きければよい。制御信号SGaの高電位を電位VDDとする場合も、図12の場合よりVb4だけ低くできる。
なお、以上の議論は電位保持回路300bの容量素子306bの第1電極の電位の変動がない場合のものであり、第1電極の電位が何らかの要因で変動する場合、しきい値の最小値はその変動の影響を受ける。例えば、バイアス発生回路301aからは、バイアス電位Vb2が出力されるが、これをトランジスタと容量素子からなる、電位保持回路300と同様な電位保持回路で保持することを想定した場合、容量素子の第1電極には、バイアス電位Vb2に入力信号INが重畳された電位が印加されることとなる。
入力信号は振幅を有する高周波(交流)であるので、容量素子の第1電極の電位が変動する。したがって、バイアス電位Vb2を保持するためには、容量素子の第1電極(とそれと同電位となるトランジスタのソースあるいはドレイン)の電位が変動しても、トランジスタのオフ状態が維持できるようにトランジスタのしきい値等を選択あるいは設定するとよい。あるいは、入力信号INの振幅を制限してもよい。
なお、制御信号SGaおよび制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)あるいはその元となる電位は、他の集積回路で生成されたものでもよく、例えば、信号処理装置に液晶表示装置のように高い電圧を必要とする回路がある場合は、その回路の電位を用いてもよい。
実際の信号処理装置では、上記のようなアンプが複数設けられている。図13(A)は1つのアンプRFAMP1に入力される信号や電位を示すもので、上記で説明したように、アンプには、入力信号IN、増幅された出力信号OUT、電位VDD、接地電位GNDに加えて、制御信号SGa、制御信号SGbが入力される。そのため、これらのアンプそれぞれに制御信号SGa、制御信号SGbを発生させる回路を設けるよりも、制御信号SGa、制御信号SGbを発生させる回路を複数のアンプで共有するとよい。
例えば、図13(B)に示す制御信号発生システム400aのようにタイマー401a、タイマー401bを設け、タイマー401aでは、制御信号SGaを、タイマー401bでは制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)を発生させるようにする。タイマー401a、タイマー401bは、クロック発生回路402で発生するクロック数をカウントすることで、一定時間ごとにサンプリングがおこなわれるように制御信号SGa、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)を供給する。
タイマー401a、タイマー401bから、複数のアンプ(図中に、RFAMP1、RFAMP2、RFAMP3と表記)に、制御信号SGa、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)が送られる構成とする。
なお、図5(B)に示すように、信号処理装置への電源投入直後にのみサンプリングをおこなう方式では、図13(C)に示す制御信号発生システム400bを利用できる。制御信号発生システム400bでは、スイッチ403によって、電源404から電力が供給されると自動的にタイマー401c、タイマー401dがカウントを始め、サンプリングをおこなうための、制御信号SGa、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)を一度だけ送出する。
ひとつのバイアス発生回路で生成され、電位保持回路で保持された電位は複数の増幅回路や他のバイアス発生回路に供給されてもよい。図14(A)にその例を示す。図14(A)において、電位保持回路300、バイアス発生回路301、バイアス発生回路301a、増幅回路302、電源スイッチ307aは、図3(C)で示すものと同等な回路である。図14(A)では、電位保持回路300に保持された電位が、バイアス発生回路301aだけでなく、他のバイアス発生回路301cや増幅回路302bにも供給される構成となっている。バイアス発生回路301cで生成したバイアス電位は増幅回路302aに供給される。このような構成とすることで、バイアス発生回路や電位保持回路を個々のアンプに設けるよりも集積度を高めることができる。
また、1つの信号処理回路で使用されるバイアス電位の数が限定される場合には、図14(B)に示すような方式も有効である。例えば、図12に示すアンプでは、実質3つのバイアス電位を保持すればよい。図14(B)に示す信号処理装置では、一部のバイアス発生回路は設けられず、給電用端子310aから入力された電位を電位保持回路300に保持して、増幅回路やバイアス発生回路に供給される。
なお、容量素子306を充電する際には、スイッチ305を制御するための制御信号SGaを与える必要があるが、その信号も外部から供給してもよい。そのためには給電用端子310bから制御信号SGaを供給する。制御信号SGaによって、スイッチ305をオンとした際に、給電用端子310aに必要な高さのバイアス電位Vbを供給し、その後、制御信号SGaによって、スイッチ305をオフとすることで、サンプリングが完了する。
サンプリング後は、給電用端子310aと給電用端子310bを電気的に短絡させてもよい。あるいは、他の回路を用いて、給電用端子310aと給電用端子310bが常に同電位となるようにしてもよい。
バイアス発生回路だけでなく、電源スイッチ、制御信号SGa、制御信号SGb(あるいは制御信号SGc)を生成する回路も不要であるので、集積度を高めることができる。なお、外部からバイアス電位が供給される構造のため、サンプリングは出荷の前におこなうことが好ましい。そのため、電位保持回路300が十分な保持特性を有することが必要である。
例えば、容量素子306を十分な大きさにすることは有効である。なお、容量素子306の容量が十分に大きいということは、ノイズの影響を受けることや、放射線による電荷の変動を小さくする上でも有効である。
また、容量素子306の誘電体を絶縁特性に優れた単結晶シリコンの熱酸化膜で構成してもよい。なお、スイッチ305をMOSトランジスタで構成する場合、短チャネル効果によってサブスレショールド特性が悪化しない程度に、ゲート絶縁膜を厚くしてもよい。
一般に、ゲート絶縁膜を厚くすると、MOSトランジスタをオンとするためにソースとゲート間の電圧を高くする必要がある。このことは、集積回路においては忌避されていることであるが、図14(B)に示す信号処理装置では、スイッチ305を制御するための信号は1度のサンプリングのために外部から導入されるものであり、信号処理回路自体に高い電圧を発生させる回路を設ける必要はないので、実用上の問題とはならない。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて適用することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、信号処理装置の断面構造の一例について、図15を参照して説明する。本実施の形態の例では、実施の形態1で示したバイアス発成回路、アンプ回路等を、シリコンなどを用いたトランジスタで形成し、これらの回路に積層して、電位保持回路を、酸化物半導体を用いたトランジスタで形成する。
図15には、信号処理装置の一部の断面を示す。図15に示す信号処理装置は、下部に第1の半導体材料(例えば、シリコン)を用いたn型のトランジスタ及びp型のトランジスタを有し、上部に第2の半導体材料(例えば、酸化物半導体)を用いたトランジスタ及び容量素子を有する。
〈下部のトランジスタの構成〉
n型のトランジスタ510は、p型ウェル500pに設けられたチャネル形成領域501と、チャネル形成領域501を挟むように設けられた低濃度不純物領域502及び高濃度不純物領域503(これらを合わせて単に不純物領域とも呼ぶ)と、該不純物領域に接して設けられた導電性領域507と、チャネル形成領域501上に設けられたゲート絶縁膜504aと、ゲート絶縁膜504a上に設けられたゲート電極505aと、導電性領域507と接して設けられたソース電極506a及びドレイン電極506bと、を有する。ゲート電極505aの側面には、サイドウォール絶縁膜508aが設けられている。トランジスタ510を覆うように層間絶縁膜521及び層間絶縁膜522が設けられている。層間絶縁膜521及び層間絶縁膜522に形成された開口を通じて、ソース電極506a及びドレイン電極506bと、導電性領域507とが接続されている。なお、導電性領域507には、金属シリサイド等を用いることができる。
p型のトランジスタ520は、n型ウェル500nに設けられたチャネル形成領域511と、チャネル形成領域511を挟むように設けられた低濃度不純物領域512及び高濃度不純物領域513(これらを合わせて単に不純物領域とも呼ぶ)と、該不純物領域に接して設けられた導電性領域517と、チャネル形成領域511上に設けられたゲート絶縁膜504bと、ゲート絶縁膜504b上に設けられたゲート電極505bと、導電性領域517と接して設けられたソース電極506c及びドレイン電極506dと、を有する。ゲート電極505bの側面には、サイドウォール絶縁膜508bが設けられている。トランジスタ520を覆うように層間絶縁膜521及び層間絶縁膜522が設けられている。層間絶縁膜521及び層間絶縁膜522に形成された開口を通じて、ソース電極506c及びドレイン電極506dと、導電性領域517とが接続している。
また、トランジスタ510と、トランジスタ520のそれぞれを囲むように素子分離絶縁膜509が設けられている。
なお、図15では、トリプルウェル構造を有する場合を示すが、ダブルウェル構造、ツインウェル構造、シングルウェル構造でもよい。また、図15では、トランジスタ510及びトランジスタ520が、それぞれ、基板に形成されたp型ウェル500p、n型ウェル500nにチャネルが形成されるトランジスタである場合について示すが、トランジスタ510及びトランジスタ520が、絶縁表面上に形成された非晶質半導体膜、多結晶半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタであってもよい。また、SOI基板のように、単結晶半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタであってもよい。
半導体基板として、単結晶半導体基板を用いることにより、トランジスタ510及びトランジスタ520を、高速動作させることができ、また、しきい値を精密に制御できる。よって、先の実施の形態に示す信号処理装置におけるバイアス発成回路、アンプ回路等を、単結晶半導体基板に形成することが好ましい。
また、トランジスタ510と、トランジスタ520とは、配線523によって、それぞれ接続されており、配線523上には、絶縁膜524が設けられている。また、絶縁膜524上には、導電層525a、525b、絶縁膜526が設けられている。絶縁膜526は、絶縁膜524上に、導電層525a、525bを形成した後、導電層525a、525b上に、絶縁膜526を形成し、絶縁膜526を、導電層525a、525bの上面が露出するまで、研磨処理を行ったものであることが好ましい。
〈上部のトランジスタの構成〉
上部のトランジスタ530は、シリコンよりもバンドギャップが広い半導体膜にチャネルが形成されるトランジスタである。トランジスタ530は、絶縁膜524上に設けられた導電層525aと、導電層525a上に設けられた絶縁膜531及び絶縁膜532と、絶縁膜532上に設けられた半導体膜533と、半導体膜533に接して設けられたソース電極534a、ドレイン電極534bと、半導体膜533、ソース電極534a、ドレイン電極534b上に設けられたゲート絶縁膜535と、ゲート絶縁膜535上に設けられたゲート電極536aと、を有する。なお、導電層525aは、ゲート電極として機能する。
図15では、半導体膜を挟んで上下に2つのゲート電極を有する場合について示している。両方のゲート電極に、オン状態またはオフ状態を制御するための信号が与えられていてもよいし、一方のゲート電極にのみ接地電位などの固定の電位が与えられていてもよい。固定の電位の高さを制御することで、トランジスタのしきい値を制御することができる。
また、絶縁膜532上には、導電層534cが設けられ、導電層534c上には、ゲート絶縁膜535が設けられ、ゲート絶縁膜535上には、導電層536bが設けられている。導電層534c、ゲート絶縁膜535、導電層536bによって、容量素子540が構成される。
また、トランジスタ530及び容量素子540を覆うように、層間絶縁膜537、層間絶縁膜538が設けられている。また、層間絶縁膜537及び層間絶縁膜538に形成された開口を通じて、ドレイン電極534bと、配線539とが接続されている。
シリコンよりも広いバンドギャップを有する半導体膜としては化合物半導体があり、例えば、酸化物半導体、窒化物半導体などがある。本実施の形態では、半導体膜533として、酸化物半導体を用いる場合について説明する。
トランジスタ530に用いる酸化物半導体は、電子供与体(ドナー)となる水分または水素などの不純物が低減され、なおかつ酸素欠損が低減されることにより、高純度化された酸化物半導体(purified Oxide Semiconductor)であることが好ましい。高純度化された酸化物半導体は、真性(真性半導体)又は真性に限りなく近い。
ここで、実質的に真性とは、酸化物半導体のキャリア密度が、1×1017/cm未満であること、好ましくは1×1015/cm未満であること、さらに好ましくは1×1013/cm未満であることを指す。
また、酸化物半導体において、水素、窒素、炭素、シリコン、および主成分以外の金属元素は不純物となる。例えば、水素および窒素はドナー準位の形成に寄与し、キャリア密度を増大させてしまう。また、シリコンは酸化物半導体中で不純物準位の形成に寄与する。当該不純物準位はトラップとなり、トランジスタの電気特性を劣化させることがある。したがって、酸化物半導体中やその界面において不純物濃度を低減させることが好ましい。
酸化物半導体が真性または実質的に真性であるためには、SIMS(Secondary Ion Mass Spectrometry)分析において、例えば、酸化物半導体膜のある深さにおいて、または、酸化物半導体膜のある領域において、シリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする部分を有していることが好ましい。
また、水素濃度は、例えば、酸化物半導体膜のある深さにおいて、または、酸化物半導体膜のある領域において、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする部分を有していることが好ましい。
また、窒素濃度は、例えば、酸化物半導体膜のある深さにおいて、または、酸化物半導体膜のある領域において、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする部分を有していることが好ましい。
また、酸化物半導体膜が結晶を含む場合、シリコンや炭素が高濃度で含まれると、酸化物半導体膜の結晶性を低下させることがある。酸化物半導体膜の結晶性を低下させないためには、例えば、酸化物半導体膜のある深さにおいて、または、酸化物半導体膜のある領域において、シリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする部分を有していればよい。
また、例えば、酸化物半導体膜のある深さにおいて、または、酸化物半導体膜のある領域において、炭素濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする部分を有していればよい。
また、上述のように高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタのオフ電流は極めて小さい。例えば、ソースとドレインとの間の電圧を0.1V乃至10V程度とした場合に、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流を数yA/μm乃至数zA/μmにまで低減することが可能となる。
なお、絶縁膜532は酸化物半導体である半導体膜533に酸素を供給する役割を担うことができる。したがって、絶縁膜532は酸素を含む絶縁膜であることが好ましく、化学量論組成よりも多い酸素を含む絶縁膜であることがより好ましい。また、絶縁膜532は、層間絶縁膜としての機能も有する。その場合、絶縁膜532の表面には凹凸が形成されるため、表面が平坦になるようにCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等で平坦化処理を行うことが好ましい。
ゲート絶縁膜535には、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、酸化ネオジムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を用いることができる。ゲート絶縁膜535の材料を比誘電率が大きいものにすると、ゲート絶縁膜535を厚くすることができる。たとえば、誘電率が16の酸化ハフニウムを用いることにより、誘電率が3.9の酸化シリコンを用いる場合に比べて約4倍厚くすることが可能である。このため、ゲート絶縁膜535を介したリーク電流を抑制することができる。
なお、例えば、酸化シリコンと酸化ハフニウムの積層のように、一部に酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、酸化タンタル、窒化シリコンのような電子捕獲準位の多い材料あるいはフローティングゲートを用い、より高い温度(半導体装置の使用温度あるいは保管温度よりも高い温度、あるいは、125℃以上450℃以下、代表的には150℃以上300℃以下)の下で、ゲート電極536aの電位をソース電極534aやドレイン電極534bの電位より高い状態を、1秒以上、代表的には1分以上維持してもよい。
そうすることで、半導体膜533からゲート電極536aに向かって、電子が移動し、そのうちのいくらかは電子捕獲準位に捕獲される。このように電子捕獲準位に必要な量の電子を捕獲させたトランジスタは、しきい値がプラス側にシフトする。ゲート電極536aの電圧の制御によって電子の捕獲する量を制御することができ、それに伴ってしきい値を制御することができる。また、電子を捕獲せしめる処理は、トランジスタの作製過程におこなえばよい。
例えば、前工程(ウェハー処理)の終了後、あるいは、ウェハーダイシング工程後、パッケージ後等、工場出荷前のいずれかの段階でおこなうとよい。いずれの場合にも、その後に125℃以上の温度に1時間以上さらされないことが好ましい。
ゲート電極536a、導電層536bは、Al、Ti、Cr、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Mo、Ru、Ag、TaおよびWなどの導電膜を用いることができる。また、上記材料の積層であってもよい。また、窒素を含んだ導電膜を用いてもよい。たとえば、窒化チタン膜上にタングステン膜の積層、窒化タングステン膜上にタングステン膜の積層、窒化タンタル膜上にタングステン膜の積層などを用いることができる。
層間絶縁膜537には、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を用いることができる。また、当該酸化物絶縁膜は上記材料の積層であってもよい。
層間絶縁膜537は過剰酸素を含む酸化物絶縁膜であることが好ましい。過剰酸素を含む酸化物絶縁膜とは、加熱処理などによって酸素を放出することができる酸化物絶縁膜をいう。好ましくは、昇温脱離ガス分光法分析にて、酸素原子に換算しての酸素の放出量が1.0×1019atoms/cm以上である膜とする。なお、上記TDS分析時における基板温度としては100℃以上700℃以下、または100℃以上500℃以下の範囲が好ましい。当該酸化物絶縁膜から放出される酸素は酸化物半導体である半導体膜533のチャネル形成領域に拡散させることができることから、チャネル形成領域に酸素欠損が形成された場合においても酸素を補填することができる。したがって、安定したトランジスタの電気特性を得ることができる。
上記酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が著しく小さいという特性を有する。また、酸化物半導体のバンドギャップは、2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である。水分または水素などの不純物濃度が十分に低減され、なおかつ酸素欠損が低減されることにより高純度化された酸化物半導体膜を用いることにより、トランジスタのオフ電流を著しく小さくすることができる。
具体的に、高純度化された酸化物半導体を半導体膜に用いたトランジスタのオフ電流が小さいことは、いろいろな実験により証明できる。例えば、チャネル幅が1×10μmでチャネル長が10μmの素子であっても、ソース端子とドレイン端子間の電圧(ドレイン電圧)が1Vから10Vの範囲において、オフ電流が、半導体パラメータアナライザの測定限界以下、すなわち1×10−13A以下という特性を得ることができる。この場合、オフ電流をトランジスタのチャネル幅で除した数値に相当するオフ電流密度は、100zA/μm以下であることが分かる。また、容量素子とトランジスタとを接続して、容量素子に流入または容量素子から流出する電荷を当該トランジスタで制御する回路を用いて、オフ電流密度の測定を行った。当該測定では、上記トランジスタに高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用い、容量素子の単位時間あたりの電荷量の推移から当該トランジスタのオフ電流密度を測定した。その結果、トランジスタのソース端子とドレイン端子間の電圧が3Vの場合に、数十yA/μmという、さらに低いオフ電流密度が得られることが分かった。従って、高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタは、シリコンを用いたトランジスタに比べてオフ電流が著しく小さいといえる。
また、酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気的特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)のいずれか一種または複数種を含むことが好ましい。
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種または複数種を含んでいてもよい。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
なお、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを含む酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素を含んでいてもよい。In−Ga−Zn系酸化物は、無電界時の抵抗が十分に高くオフ電流を十分に小さくすることが可能であり、また、移動度も高い。
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)あるいはIn:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)の原子比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あるいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子比のIn−Sn−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
例えば、In−Sn−Zn系酸化物では比較的容易に高い移動度が得られる。しかしながら、In−Ga−Zn系酸化物でも、バルク内欠陥密度を低減することにより移動度を上げることができる。
以下では、酸化物半導体膜の構造について説明する。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
酸化物半導体膜は、非単結晶酸化物半導体膜と単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜、多結晶酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、非晶質酸化物半導体膜などをいう。
まずは、CAAC−OS膜について説明する。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。したがって、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、明確な結晶部同士の境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有していることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向を向いていることがわかる。したがって、前述の断面TEM観察で確認された層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。したがって、例えば、CAAC−OS膜の形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CAAC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部分的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜は、不純物濃度の低い酸化物半導体膜である。不純物は、水素、炭素、シリコン、遷移金属元素などの酸化物半導体膜の主成分以外の元素である。特に、シリコンなどの、酸化物半導体膜を構成する金属元素よりも酸素との結合力の強い元素は、酸化物半導体膜から酸素を奪うことで酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。また、鉄やニッケルなどの重金属、アルゴン、二酸化炭素などは、原子半径(または分子半径)が大きいため、酸化物半導体膜内部に含まれると、酸化物半導体膜の原子配列を乱し、結晶性を低下させる要因となる。なお、酸化物半導体膜に含まれる不純物は、キャリアトラップやキャリア発生源となる場合がある。
また、CAAC−OS膜は、欠陥準位密度の低い酸化物半導体膜である。例えば、酸化物半導体膜中の酸素欠損は、キャリアトラップとなることや、水素を捕獲することによってキャリア発生源となることがある。
不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低い(酸素欠損の少ない)ことを、高純度真性または実質的に高純度真性と呼ぶ。高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリア発生源が少ないため、キャリア密度を低くすることができる。したがって、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、しきい値がマイナスとなる電気特性(ノーマリーオンともいう。)になることが少ない。また、高純度真性または実質的に高純度真性である酸化物半導体膜は、キャリアトラップが少ない。そのため、当該酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性の変動が小さく、信頼性の高いトランジスタとなる。なお、酸化物半導体膜のキャリアトラップに捕獲された電荷は、放出するまでに要する時間が長く、あたかも固定電荷のように振る舞うことがある。そのため、不純物濃度が高く、欠陥準位密度が高い酸化物半導体膜を用いたトランジスタは、電気特性が不安定となる場合がある。
また、CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。
次に、微結晶酸化物半導体膜について説明する。
微結晶酸化物半導体膜は、TEMによる観察像では、明確に結晶部を確認することができない場合がある。微結晶酸化物半導体膜に含まれる結晶部は、1nm以上100nm以下、または1nm以上10nm以下の大きさであることが多い。特に、1nm以上10nm以下、または1nm以上3nm以下の微結晶であるナノ結晶(nc:nanocrystal)を有する酸化物半導体膜を、nc−OS(nanocrystalline Oxide Semiconductor)膜と呼ぶ。また、nc−OS膜は、例えば、TEMによる観察像では、結晶粒界を明確に確認できない場合がある。
nc−OS膜は、微小な領域(例えば、1nm以上10nm以下の領域、特に1nm以上3nm以下の領域)において原子配列に周期性を有する。また、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、膜全体で配向性が見られない。したがって、nc−OS膜は、分析方法によっては、非晶質酸化物半導体膜と区別が付かない場合がある。例えば、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きい径のX線を用いるXRD装置を用いて構造解析を行うと、out−of−plane法による解析では、結晶面を示すピークが検出されない。また、nc−OS膜に対し、結晶部よりも大きいプローブ径(例えば50nm以上)の電子線を用いる電子線回折(制限視野電子線回折ともいう。)を行うと、ハローパターンのような回折パターンが観測される。一方、nc−OS膜に対し、結晶部の大きさと近いか結晶部より小さいプローブ径(例えば1nm以上30nm以下)の電子線を用いる電子線回折(ナノビーム電子線回折ともいう。)を行うと、スポットが観測される。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子線回折を行うと、円を描くように(リング状に)輝度の高い領域が観測される場合がある。また、nc−OS膜に対しナノビーム電子線回折を行うと、リング状の領域内に複数のスポットが観測される場合がある。
nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも規則性の高い酸化物半導体膜である。そのため、nc−OS膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低くなる。ただし、nc−OS膜は、異なる結晶部間で結晶方位に規則性が見られない。そのため、nc−OS膜は、CAAC−OS膜と比べて欠陥準位密度が高くなる。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタリング用ターゲットを用い、スパッタリング法によって成膜することができる。当該スパッタリング用ターゲットにイオンが衝突すると、スパッタリング用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面から劈開し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタリング粒子として剥離することがある。この場合、当該平板状またはペレット状のスパッタリング粒子は帯電しているためプラズマ中で凝集せず、結晶状態を維持したまま基板に到達し、CAAC−OS膜を成膜することができる。
半導体膜533は、成膜前、成膜時、成膜後において、水素が含まれないようにすることが好ましい。例えば、半導体膜533の成膜時に、水素が極力含まれないように成膜する、及び半導体膜533の成膜後に脱水化または脱水素化のための加熱処理を行うことが好ましい。また、半導体膜533と接する絶縁膜の成膜時に、水素が極力含まれないように成膜する、及び絶縁膜の成膜後に脱水化または脱水素化のための加熱処理を行うことが好ましい。
さらに、絶縁膜531として、水素が透過することを防止する膜を用いることにより、下部のトランジスタや、絶縁膜524、層間絶縁膜522等に含まれる水素が、半導体膜533に到達することを防止することができる。水素が透過することを防止する膜として、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化窒化アルミニウム等を用いることが好ましい。また、層間絶縁膜537として、水素が透過することを防止する膜を用いることにより、層間絶縁膜538に含まれる水素が、半導体膜533に到達することを防止することができる。
また、半導体膜533に含まれる酸素欠損を低減するために、半導体膜533に酸素を供給する処理を行うことが好ましい。例えば、半導体膜533と、酸素が過剰に含まれる絶縁膜とを接して設け、加熱処理を行うことで、酸素が過剰に含まれる絶縁膜から半導体膜533に、酸素を供給することができる。半導体膜533に酸素が供給されることにより、半導体膜533に含まれる酸素欠損を低減することができる。また、半導体膜533に脱水化または脱水素化処理を行った後、半導体膜533に酸素を添加する処理を行ってもよい。酸素を添加する処理としては、例えば、イオン注入法、イオンドーピング法、プラズマ処理等により、酸素ラジカル、オゾン、酸素原子、酸素イオン等を、半導体膜533に添加して行う。
このように、半導体膜533において、不純物や酸素欠損が低減されることにより、キャリアの発生を抑制することができる。キャリア密度が高まることを抑制することで、キャリア密度に起因して、トランジスタのしきい値がマイナス方向にシフトしてしまうことを抑制することができる。そのため、トランジスタの他方のゲート電極に印加する電位によって、トランジスタのしきい値を容易に制御することが可能となる。
本実施の形態は、他の実施の形態と適宜組み合わせて適用することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態1の信号処理装置の電位保持回路に用いられるトランジスタについて図面を用いて説明する。本実施の形態で示すトランジスタは、実施の形態2の上部のトランジスタに相当するものであり、バイアス発成回路、アンプ回路等は、実施の形態2と同様に単結晶半導体基板等で形成されるので、ここでは省略する。また、実施の形態2で上部のトランジスタに関して説明した内容についても省略することがある。
図16(A)乃至図16(C)は、本実施の形態のトランジスタの上面図および断面図である。図16(A)は上面図であり、図16(A)に示す一点鎖線A−Bの断面が図16(B)、一点鎖線C−Dの断面が図16(C)に相当する。なお、図16(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。また、一点鎖線A−B方向をチャネル長方向、一点鎖線C−D方向をチャネル幅方向と呼称する場合がある。
図16(A)乃至図16(C)に示すトランジスタ600は、絶縁膜601上に形成された、凹部および凸部を有する下地絶縁膜602と、下地絶縁膜602の凸部上の酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604bと、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604b上のソース電極606aおよびドレイン電極606bと、下地絶縁膜602の凹部、下地絶縁膜602の凸部(または凹部)の側面、酸化物半導体604aの側面、酸化物半導体604bの側面および酸化物半導体604bの上面、ソース電極606aおよびドレイン電極606bと接する酸化物半導体604cと、酸化物半導体604c上のゲート絶縁膜608と、ゲート絶縁膜608上で接し、酸化物半導体604bの上面および側面に面するゲート電極610と、ソース電極606a、ドレイン電極606b、およびゲート電極610上の酸化物絶縁膜612と、を有する。また、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、および酸化物半導体604cを総称して多層酸化物半導体604と呼称する。
なお、チャネル長とは、上面図において、半導体膜とゲート電極とが重なる領域における、ソース(ソース領域またはソース電極)とドレイン(ドレイン領域またはドレイン電極)との距離をいう。すなわち、図16(A)では、チャネル長は、酸化物半導体604bとゲート電極610とが重なる領域における、ソース電極606aとドレイン電極606bとの距離となる。チャネル幅とは、半導体膜とゲート電極とが重なる領域における、ソースまたはドレインの幅をいう。すなわち、図16(A)では、チャネル幅は、酸化物半導体604bとゲート電極610とが重なる領域における、ソース電極606aまたはドレイン電極606bの幅をいう。
また、ゲート電極610は、酸化物半導体604bを電気的に取り囲み、オン電流が高められる。このようなトランジスタの構造を、Surrounded Channel(S−Channel)構造とよぶ。なお、S−Channel構造では、電流は酸化物半導体604bの全体(バルク)を流れる。酸化物半導体604bの内部を電流が流れることで、界面散乱の影響を受けにくいため、高いオン電流を得ることができる。なお、酸化物半導体604bを厚くすると、オン電流を向上させることができる。このため、ゲート電極610が酸化物半導体604aと酸化物半導体604bの界面より下地絶縁膜602側まで延伸していてもチャネル幅には関与せず、チャネル幅を小さくすることができるため、高密度化(高集積化)を実現することができる。
また、トランジスタのチャネル長およびチャネル幅を微細化するとき、レジストマスクを後退させながら電極や半導体膜等を加工すると電極や半導体膜等の端部が丸みを帯びる(曲面を有する)場合がある。このような構成になることで、酸化物半導体604b上に形成されるゲート絶縁膜608、ゲート電極610および酸化物絶縁膜612の被覆性を向上させることができる。また、ソース電極606aおよびドレイン電極606bの端部に生じる恐れのある電界集中を緩和することができ、トランジスタの劣化を抑制することができる。
また、トランジスタを微細化することで、集積度を高め、高密度化することができる。例えば、トランジスタのチャネル長を100nm以下、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とし、かつ、トランジスタのチャネル幅を100nm以下、好ましくは40nm以下、さらに好ましくは30nm以下、より好ましくは20nm以下とする。本実施の形態のトランジスタは、チャネル幅が上記のように縮小していても、S−channel構造を有することでオン電流を高めることができる。
また、トランジスタ600のチャネルが形成される領域において多層酸化物半導体604は、絶縁膜601側から酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cが積層された構造を有している。また、酸化物半導体604bは、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cで取り囲まれている構造となっている。また、図16(C)に示すようにゲート電極610は、酸化物半導体604bを電気的に取り囲む構造になっている。なお、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cをすべて有する必要はなく、いずれか1つがなくてもよい。
ここで、一例としては、酸化物半導体604bには、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cよりも電子親和力(真空準位から伝導帯下端までのエネルギー)が大きい酸化物半導体を用いる。電子親和力は、真空準位と価電子帯上端とのエネルギー差(イオン化ポテンシャル)から、伝導帯下端と価電子帯上端とのエネルギー差(エネルギーギャップ)を差し引いた値として求めることができる。
酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cは、酸化物半導体604bを構成する金属元素を一種以上含み、例えば、伝導帯下端のエネルギーが酸化物半導体604bよりも、0.05eV、0.07eV、0.1eV、0.15eVのいずれか以上であって、2eV、1eV、0.5eV、0.4eVのいずれか以下の範囲で真空準位に近い酸化物半導体で形成することが好ましい。
このような構造において、ゲート電極610に電界を印加すると、多層酸化物半導体604のうち、伝導帯下端のエネルギーが最も小さい酸化物半導体604bにチャネルが形成される。すなわち、酸化物半導体604bとゲート絶縁膜608との間に酸化物半導体604cが形成されていることよって、トランジスタのチャネルがゲート絶縁膜608と接しない領域に形成される構造となる。
また、酸化物半導体604aは、酸化物半導体604bを構成する金属元素を一種以上含んで構成されるため、酸化物半導体604bと下地絶縁膜602が接した場合の界面と比較して、酸化物半導体604bと酸化物半導体604aの界面に界面準位を形成しにくくなる。該界面準位はチャネルを形成することがあるため、トランジスタのしきい値が変動することがある。したがって、酸化物半導体604aを設けることにより、トランジスタのしきい値などの電気特性のばらつきを低減することができる。また、当該トランジスタの信頼性を向上させることができる。
また、酸化物半導体604cは、酸化物半導体604bを構成する金属元素を一種以上含んで構成されるため、酸化物半導体604bとゲート絶縁膜608が接した場合の界面と比較して、酸化物半導体604bと酸化物半導体604cとの界面ではキャリアの散乱が起こりにくくなる。したがって、酸化物半導体604cを設けることにより、トランジスタの電界効果移動度を高くすることができる。
酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cには、例えば、Al、Ti、Ga、Ge、Y、Zr、Sn、La、CeまたはHfを酸化物半導体604bよりも高い原子数比で含む材料を用いることができる。具体的には、当該原子数比を1.5倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは3倍以上とする。前述の元素は酸素と強く結合するため、酸素欠損が酸化物半導体膜に生じることを抑制する機能を有する。すなわち、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cは酸化物半導体604bよりも酸素欠損が生じにくいということができる。
なお、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cが、少なくともインジウム、亜鉛およびM(Al、Ti、Ga、Ge、Y、Zr、Sn、La、CeまたはHf等の金属)を含むIn−M−Zn酸化物であるとき、酸化物半導体604aをIn:M:Zn=x:y:z[原子数比]、酸化物半導体604bをIn:M:Zn=x:y:z[原子数比]、酸化物半導体604cをIn:M:Zn=x3:3:[原子数比]とすると、y/xおよびy/xがy/xよりも大きくなることが好ましい。y/xおよびy/xはy/xよりも1.5倍以上、好ましくは2倍以上、さらに好ましくは3倍以上とする。このとき、酸化物半導体604bにおいて、yがx以上であるとトランジスタの電気特性を安定させることができる。ただし、yがxの3倍以上になると、トランジスタの電界効果移動度が低下してしまうため、yはxの3倍未満であることが好ましい。
酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cのInとMの原子数比率は、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが50atomic%未満、Mが50atomic%以上、さらに好ましくはInが25atomic%未満、Mが75atomic%以上とする。また、酸化物半導体604bのInとMの原子数比率は、InおよびMの和を100atomic%としたとき、好ましくはInが25atomic%以上、Mが75atomic%未満、さらに好ましくはInが34atomic%以上、Mが66atomic%未満とする。
酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cの厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下とする。また、酸化物半導体604bの厚さは、3nm以上200nm以下、好ましくは3nm以上100nm以下、さらに好ましくは3nm以上50nm以下とする。また、酸化物半導体604bは、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cより厚い方が好ましい。
酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cには、例えば、インジウム、亜鉛およびガリウムを含んだ酸化物半導体を用いることができる。特に、第2の酸化物半導体604bにインジウムを含ませると、キャリア移動度が高くなるため好ましい。
なお、トランジスタのゲート絶縁膜としては、シリコンを含む絶縁膜が多く用いられるため、実施の形態2で説明したようにシリコンがトランジスタの特性を悪化させることを考慮すると、多層酸化物半導体のチャネルとなる領域は、本実施の形態のトランジスタのようにゲート絶縁膜と接しない構造が好ましいということができる。また、ゲート絶縁膜と多層酸化物半導体との界面にチャネルが形成される場合、該界面でキャリアの散乱が起こり、トランジスタの電界効果移動度が低くなることがある。このような観点からも、多層酸化物半導体のチャネルとなる領域はゲート絶縁膜から離すことが好ましいといえる。
多層酸化物半導体604を酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cの積層構造とすることで、酸化物半導体604bにチャネルを形成することができ、高い電界効果移動度および安定した電気特性を有したトランジスタを形成することができる。
次に、多層酸化物半導体604のバンド構造を説明する。バンド構造の解析は、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cに相当する層としてエネルギーギャップが3.5eVであるIn−Ga−Zn酸化物、酸化物半導体604bに相当する層としてエネルギーギャップが3.15eVであるIn−Ga−Zn酸化物を用い、多層酸化物半導体604に相当する積層を作製して行っている。
酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cの膜厚はそれぞれ10nmとし、エネルギーギャップは、分光エリプソメータ(HORIBA JOBIN YVON社 UT−300)を用いて測定した。また、真空準位と価電子帯上端のエネルギー差は、紫外線光電子分光分析(UPS:Ultraviolet Photoelectron Spectroscopy)装置(PHI社 VersaProbe)を用いて測定した。
図17(A)は、真空準位と価電子帯上端のエネルギー差と、各層のエネルギーギャップとの差分として算出される真空準位と伝導帯下端のエネルギー差(電子親和力)から模式的に示されるバンド構造の一部である。図17(A)は、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cと接して、酸化シリコン膜を設けた場合のバンド図である。ここで、Evacは真空準位のエネルギー、EcI1およびEcI2は酸化シリコン膜の伝導帯下端のエネルギー、EcS1は酸化物半導体604aの伝導帯下端のエネルギー、EcS2は酸化物半導体604bの伝導帯下端のエネルギー、EcS3は酸化物半導体604cの伝導帯下端のエネルギーである。
図17(A)に示すように、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cにおいて、伝導帯下端のエネルギーが連続的に変化する。これは、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cを構成する元素が共通することにより、酸素が相互に拡散しやすい点からも理解される。したがって、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cは組成が異なる層の積層体ではあるが、物性的に連続であるということもできる。
主成分を共通として積層された多層酸化物半導体604は、各層を単に積層するのではなく連続接合(ここでは特に伝導帯下端のエネルギーが各層の間で連続的に変化するU字型の井戸構造)が形成されるように作製する。すなわち、各層の界面にトラップ中心や再結合中心のような欠陥準位を形成するような不純物が存在しないように積層構造を形成する。仮に、積層された多層酸化物半導体604の層間に不純物が混在していると、エネルギーバンドの連続性が失われ、界面でキャリアがトラップあるいは再結合により消滅してしまう。
なお、図17(A)では、EcS1とEcS3が同様である場合について示したが、それぞれが異なっていてもよい。例えば、EcS3よりもEcS1が高いエネルギーを有する場合、バンド構造の一部は、図17(B)のように示される。
例えば、EcS1=EcS3である場合は、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cにIn:Ga:Zn=1:3:2、1:3:3、1:3:4、1:6:4または1:9:6(原子数比)、酸化物半導体604bにIn:Ga:Zn=1:1:1または3:1:2(原子数比)のIn−Ga−Zn酸化物などを用いることができる。また、EcS1>EcS3である場合は、酸化物半導体604aにIn:Ga:Zn=1:6:4または1:9:6(原子数比)、酸化物半導体604bにIn:Ga:Zn=1:1:1または3:1:2(原子数比)、酸化物半導体604cにIn:Ga:Zn=1:3:2、1:3:3、1:3:4(原子数比)のIn−Ga−Zn酸化物などを用いることができる。
図17(A)、図17(B)より、多層酸化物半導体604における酸化物半導体604bがウェル(井戸)となり、多層酸化物半導体604を用いたトランジスタにおいて、チャネルが酸化物半導体604bに形成されることがわかる。なお、多層酸化物半導体604は伝導帯下端のエネルギーが連続的に変化しているため、U字型井戸(U Shape Well)とも呼ぶことができる。また、このような構成で形成されたチャネルを埋め込みチャネルということもできる。
なお、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cと、酸化シリコン膜などの絶縁膜との界面近傍には、不純物や欠陥に起因したトラップ準位が形成され得る。酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cがあることにより、酸化物半導体604bと当該トラップ準位とを遠ざけることができる。ただし、EcS1またはEcS3と、EcS2とのエネルギー差が小さい場合、酸化物半導体604bの電子が該エネルギー差を越えてトラップ準位に達することがある。電子がトラップ準位に捕獲されることで、絶縁膜界面にマイナスの固定電荷が生じ、トランジスタのしきい値はプラス方向にシフトしてしまう。
したがって、トランジスタのしきい値の変動を低減するには、EcS1およびEcS3と、EcS2との間にエネルギー差を設けることが必要となる。それぞれの当該エネルギー差は、0.1eV以上が好ましく、0.15eV以上がより好ましい。
なお、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cには、結晶部が含まれることが好ましい。特にc軸に配向した結晶を用いることでトランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
なお、多層酸化物半導体604にIn−Ga−Zn酸化物を用いる場合は、Inのゲート絶縁膜への拡散を防ぐために、酸化物半導体604cは酸化物半導体604bよりもInが少ない組成とすることが好ましい。
ソース電極606aおよびドレイン電極606bには、酸素と結合し得る導電材料を用いることが好ましい。例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、Wなどを用いることができる。上記材料において、特に酸素と結合し易いTiや、後のプロセス温度が比較的高くできることなどから、融点の高いWを用いることがより好ましい。なお、酸素と結合し得る導電材料には、酸素が拡散し得る材料も含まれる。
酸素と結合し得る導電材料と多層酸化物半導体膜を接触させると、多層酸化物半導体膜中の酸素が、酸素と結合し得る導電材料側に拡散する現象が起こる。当該現象は、温度が高いほど顕著に起こる。トランジスタの作製工程には、いくつかの加熱工程があることから、上記現象により、多層酸化物半導体膜のソース電極またはドレイン電極と接触した近傍の領域に酸素欠損が発生し、膜中に僅かに含まれる水素と当該酸素欠損が結合することにより当該領域はn型化する。したがって、n型化した当該領域はトランジスタのソース領域またはドレイン領域として作用させることができる。
なお、チャネル長が短いトランジスタを形成する場合、上記酸素欠損の発生によってn型化した領域がトランジスタのチャネル長方向に延在することで短絡してしまうことがある。この場合、トランジスタの電気特性には、しきい値のシフトにより、実用的なゲート電圧でオンオフの制御ができない状態(導通状態)が現れる。そのため、チャネル長が短いトランジスタを形成する場合は、ソース電極およびドレイン電極に酸素と結合しやすい導電材料を用いることが必ずしも好ましいとはいえない場合がある。
このような場合にはソース電極606aおよびドレイン電極606bには、上述した材料よりも酸素と結合しにくい導電材料を用いることが好ましい。当該導電材料としては、例えば、窒化タンタル、窒化チタン、またはルテニウムを含む材料などを用いることができる。なお、当該導電材料を酸化物半導体604bと接触させる構成として、当該導電材料と前述した酸素と結合しやすい導電材料を積層してもよい。
ゲート絶縁膜608は、実施の形態2のゲート絶縁膜535に用いる材料を用いればよい。ゲート電極610は、実施の形態2のゲート電極536a、導電層536bに用いる材料を用いればよい。ゲート絶縁膜608、およびゲート電極610上には酸化物絶縁膜612が形成されていてもよい。酸化物絶縁膜612は、実施の形態2の層間絶縁膜537に用いる材料を用いればよい。
半導体装置を高集積化するにはトランジスタの微細化が必須である。一方、トランジスタの微細化によりトランジスタの電気特性が悪化することが知られており、チャネル幅が縮小するとオン電流が低下する。
しかしながら、本実施の形態のトランジスタでは、前述したように、酸化物半導体604bのチャネルが形成される領域を覆うように酸化物半導体604cが形成されており、チャネル形成層とゲート絶縁膜が接しない構成となっている。そのため、チャネル形成層とゲート絶縁膜との界面で生じるキャリアの散乱を抑えることができ、トランジスタの電界効果移動度を高くすることができる。
また、本実施の形態のトランジスタは、酸化物半導体604bを酸化物半導体604a上に形成することで界面準位を形成しにくくする効果や、酸化物半導体604bを三層構造の中間層とすることで上下からの不純物混入の影響を排除できる効果などを併せて有する。そのため、酸化物半導体604bは酸化物半導体604aと酸化物半導体604cで取り囲まれた構造(また、ゲート電極610で電気的に取り囲まれた構造)となり、上述したトランジスタのオン電流の向上に加えて、しきい値の安定化や、S値を小さくすることができる。したがって、Icut(ゲート電極の電位をソース電極の電位と同じとしたときのソースドレイン間の電流)を下げることができ、消費電力を低減させることができる。また、トランジスタのしきい値が安定化することから、半導体装置の長期信頼性を向上させることができる。
なお、ソース電極606aおよびドレイン電極606bを形成するとき、ソース電極606aおよびドレイン電極606bとなる導電膜のオーバーエッチングがなく、下地絶縁膜602がエッチングされていない形状としてもよい。導電膜をオーバーエッチングにより、下地絶縁膜602をエッチングさせないようにするには、導電膜と下地絶縁膜602のエッチングでの選択比を大きくすればよい。
また、本実施の形態では、酸化物半導体604bを酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cで挟んでいる構成であったがこれに限られず、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cを有さず酸化物半導体604bのみがゲート電極に電気的に取り囲まれている構成としてもよい。
次に、図16に示すトランジスタ600の作製方法について、図18および図19を用いて説明する。
まず、絶縁膜601上に下地絶縁膜602を形成する(図18(A)参照)。
下地絶縁膜602は、プラズマCVD法またはスパッタリング法等により、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルなどの酸化物絶縁膜、窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウムなどの窒化物絶縁膜、またはこれらの混合材料を用いて形成することができる。また、上記材料の積層であってもよく、少なくとも多層酸化物半導体604と接する上層は多層酸化物半導体604への酸素の供給源となりえる過剰な酸素を含む材料で形成することが好ましい。
また、下地絶縁膜602にイオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法などを用いて酸素を添加してもよい。酸素を添加することによって、下地絶縁膜602から多層酸化物半導体604への酸素の供給をさらに容易にすることができる。
なお、絶縁膜601の表面が絶縁体であり、後に設ける多層酸化物半導体604への不純物拡散の影響が無い場合は、下地絶縁膜602を設けない構成とすることができる。
次に、下地絶縁膜602上に酸化物半導体604a、酸化物半導体604bをスパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて形成する(図18(B)参照)。このとき、図示するように下地絶縁膜602を若干過度にエッチングしてもよい。下地絶縁膜602を過度にエッチングすることで、後に形成するゲート電極610で酸化物半導体604cを覆いやすくすることができる。
なお、酸化物半導体604a、酸化物半導体604bを島状に形成する際に、まず、酸化物半導体604b上にハードマスクとなる膜(たとえばタングステン膜)およびレジストマスクを設け、ハードマスクとなる膜をエッチングしてハードマスクを形成し、その後、レジストマスクを除去し、ハードマスクをマスクとして酸化物半導体604a、酸化物半導体604bをエッチングする。その後、ハードマスクを除去する。この時、エッチングするにつれて徐々にハードマスクの端部が縮小していくため、自然にハードマスクの端部が丸みを帯び、曲面を有する。これに伴い、酸化物半導体604bの形状も端部が丸みを帯び、曲面を有する。このような構成になることで、酸化物半導体604b上に形成される、酸化物半導体604c、ゲート絶縁膜608、ゲート電極610、酸化物絶縁膜612の被覆性が向上し、段切れ等の形状不良の発生を防ぐことができる。また、ソース電極606aおよびドレイン電極606bの端部に生じる恐れのある電界集中を緩和することができ、トランジスタの劣化を抑制することができる。
また、酸化物半導体604a、酸化物半導体604bの積層、および後の工程で形成する酸化物半導体604cを含めた積層において連続接合を形成するためには、ロードロック室を備えたマルチチャンバー方式の成膜装置(例えばスパッタリング装置)を用いて各層を大気に触れさせることなく連続して積層することが必要となる。スパッタリング装置における各チャンバーは、酸化物半導体にとって不純物となる水等を可能な限り除去すべく、クライオポンプのような吸着式の真空排気ポンプを用いて高真空排気(5×10−7Pa乃至1×10−4Pa程度まで)できること、かつ、成膜される基板を100℃以上、好ましくは500℃以上に加熱できることが好ましい。または、ターボ分子ポンプとコールドトラップを組み合わせて排気系からチャンバー内に炭素成分や水分等を含む気体が逆流しないようにしておくことが好ましい。
高純度真性酸化物半導体を得るためには、チャンバー内を高真空排気するのみならずスパッタリングガスの高純度化も必要である。スパッタリングガスとして用いる酸素ガスやアルゴンガスは、露点が−40℃以下、好ましくは−80℃以下、より好ましくは−100℃以下にまで高純度化したガスを用いることで酸化物半導体膜に水分等が取り込まれることを可能な限り防ぐことができる。
酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、および後の工程で形成される酸化物半導体604cには、実施の形態2で説明した材料を用いることができる。例えば、酸化物半導体604aにIn:Ga:Zn=1:3:4または1:3:2[原子数比]のIn−Ga−Zn酸化物、酸化物半導体604bにIn:Ga:Zn=1:1:1[原子数比]のIn−Ga−Zn酸化物、酸化物半導体604cにIn:Ga:Zn=1:3:4または1:3:2[原子数比]のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。
また、酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cとして用いることのできる酸化物は、少なくともインジウム(In)もしくは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。または、InとZnの双方を含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすため、それらと共に、スタビライザーを含むことが好ましい。
スタビライザーとしては、ガリウム(Ga)、スズ(Sn)、ハフニウム(Hf)、アルミニウム(Al)、またはジルコニウム(Zr)等がある。また、他のスタビライザーとしては、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)等がある。
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、In−Zn酸化物、Sn−Zn酸化物、Al−Zn酸化物、Zn−Mg酸化物、Sn−Mg酸化物、In−Mg酸化物、In−Ga酸化物、In−Ga−Zn酸化物、In−Al−Zn酸化物、In−Sn−Zn酸化物、Sn−Ga−Zn酸化物、Al−Ga−Zn酸化物、Sn−Al−Zn酸化物、In−Hf−Zn酸化物、In−La−Zn酸化物、In−Ce−Zn酸化物、In−Pr−Zn酸化物、In−Nd−Zn酸化物、In−Sm−Zn酸化物、In−Eu−Zn酸化物、In−Gd−Zn酸化物、In−Tb−Zn酸化物、In−Dy−Zn酸化物、In−Ho−Zn酸化物、In−Er−Zn酸化物、In−Tm−Zn酸化物、In−Yb−Zn酸化物、In−Lu−Zn酸化物、In−Sn−Ga−Zn酸化物、In−Hf−Ga−Zn酸化物、In−Al−Ga−Zn酸化物、In−Sn−Al−Zn酸化物、In−Sn−Hf−Zn酸化物、In−Hf−Al−Zn酸化物を用いることができる。
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn酸化物とは、InとGaとZnを主成分として有する酸化物という意味である。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。また、本明細書においては、In−Ga−Zn酸化物で構成した膜をIGZO膜とも呼ぶ。
また、InMO(ZnO)(m>0、且つ、mは整数でない)で表記される材料を用いてもよい。なお、Mは、Ga、Fe、MnおよびCoから選ばれた一つの金属元素または複数の金属元素を示す。また、InSnO(ZnO)(n>0、且つ、nは整数)で表記される材料を用いてもよい。
ただし、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cは、酸化物半導体604bよりも電子親和力が小さくなるように材料を選択する。
なお、酸化物半導体膜の成膜には、スパッタリング法を用いることが好ましい。スパッタリング法としては、RFスパッタリング法、DCスパッタリング法、ACスパッタリング法等を用いることができる。特に、成膜時に発生するゴミを低減でき、かつ膜厚分布も均一とすることからDCスパッタリング法を用いることが好ましい。
酸化物半導体604a、酸化物半導体604b、酸化物半導体604cとしてIn−Ga−Zn酸化物を用いる場合、In、Ga、Znの原子数比としては、例えば、In:Ga:Zn=1:1:1、In:Ga:Zn=2:2:1、In:Ga:Zn=3:1:2、In:Ga:Zn=1:3:2、In:Ga:Zn=1:3:4、In:Ga:Zn=1:4:3、In:Ga:Zn=1:5:4、In:Ga:Zn=1:6:6、In:Ga:Zn=2:1:3、In:Ga:Zn=1:6:4、In:Ga:Zn=1:9:6、In:Ga:Zn=1:1:4、In:Ga:Zn=1:1:2のいずれかの材料を用い、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cの電子親和力が酸化物半導体604bよりも小さくなるようにすればよい。
なお、例えば、In、Ga、Znの原子数比がIn:Ga:Zn=a:b:c(a+b+c=1)である酸化物の組成が、原子数比がIn:Ga:Zn=A:B:C(A+B+C=1)の酸化物の組成の近傍であるとは、a、b、cが、(a−A)+(b−B)+(c−C)≦rを満たすことをいう。rとしては、例えば、0.05とすればよい。他の酸化物でも同様である。
また、酸化物半導体604bは、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604cよりもインジウムの含有量を多くするとよい。酸化物半導体では主として重金属のs軌道がキャリア伝導に寄与しており、Inの含有率を多くすることにより、より多くのs軌道が重なるため、InがGaよりも多い組成となる酸化物はInがGaと同等または少ない組成となる酸化物と比較して移動度が高くなる。そのため、酸化物半導体604bにインジウムの含有量が多い酸化物を用いることで、高い移動度のトランジスタを実現することができる。
酸化物半導体604bの形成後に、第1の加熱処理を行ってもよい。第1の加熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは300℃以上500℃以下の温度で、不活性ガス雰囲気、酸化性ガスを10ppm以上含む雰囲気、または減圧状態で行えばよい。また、第1の加熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを10ppm以上含む雰囲気で行ってもよい。第1の加熱処理によって、酸化物半導体604bの結晶性を高め、さらに下地絶縁膜602、酸化物半導体604aから水素や水などの不純物を除去することができる。なお、酸化物半導体604bを形成するエッチングの前に第1の加熱処理を行ってもよい。
次に、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604b上にソース電極606aおよびドレイン電極606bとなる第1の導電膜を形成する。第1の導電膜としては、Al、Cr、Cu、Ta、Ti、Mo、W、またはこれらを主成分とする合金材料を用いることができる。例えば、スパッタリング法などにより100nmのチタン膜を形成する。またCVD法によりタングステン膜を形成してもよい。
次に、第1の導電膜を第2の酸化物半導体604b上で分断するようにエッチングし、ソース電極606aおよびドレイン電極606bを形成する(図18(C)参照)。
次に、酸化物半導体604b、ソース電極606aおよびドレイン電極606b上に、酸化物半導体膜603cを成膜する。
なお、酸化物半導体膜603cを成膜後に第2の加熱処理を行ってもよい。第2の加熱処理は、第1の加熱処理と同様の条件で行うことができる。第2の加熱処理により、酸化物半導体膜603cから水素や水などの不純物を除去することができる。また、酸化物半導体604aおよび酸化物半導体604bから、さらに水素や水などの不純物を除去することができる。
次に、酸化物半導体膜603c上にゲート絶縁膜608となる絶縁膜607を形成する(図19(A)参照)。絶縁膜607には、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、酸化ネオジムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を用いることができる。なお、絶縁膜607は、上記材料の積層であってもよい。絶縁膜607は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法などを用いて形成することができる。
次に、絶縁膜607上にゲート電極610となる第2の導電膜609を形成する(図19(B)参照)。第2の導電膜609としては、Al、Ti、Cr、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Mo、Ru、Ag、Ta、W、またはこれらを主成分とする合金材料を用いることができる。第2の導電膜609は、スパッタリング法やCVD法などにより形成することができる。また、第2の導電膜609としては、窒素を含んだ導電膜を用いてもよく、上記導電膜と窒素を含んだ導電膜の積層を用いてもよい。
次に、ゲート電極610を形成するためのレジストマスクを用いて、第2の導電膜609を選択的にエッチングし、ゲート電極610を形成する(図19(C)参照)。なお、図16(C)に示すように、ゲート電極610は、酸化物半導体604bを電気的に取り囲むように形成される。
続いて、上記レジストマスクまたはゲート電極610をマスクとして絶縁膜607を選択的にエッチングし、ゲート絶縁膜608を形成する。
続いて、上記レジストマスクまたはゲート電極610をマスクとして酸化物半導体膜603cをエッチングし、酸化物半導体604cを形成する。
つまり、酸化物半導体604cの上端部はゲート絶縁膜608の下端部と一致し、ゲート絶縁膜608の上端部はゲート電極610の下端部と一致する。なお、ゲート電極610をマスクとしてゲート絶縁膜608および酸化物半導体604cを形成しているがこれに限られず、第2の導電膜609の成膜前にゲート絶縁膜608および酸化物半導体604cを形成してもよい。
次に、ソース電極606a、ドレイン電極606b、ゲート電極610上に酸化物絶縁膜612を形成する(図16(B)、図16(C)参照)。酸化物絶縁膜612は、下地絶縁膜602と同様の材料、方法を用いて形成することができる。酸化物絶縁膜612としては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタル、もしくは窒素を含む酸化物絶縁膜を用いるとよい。酸化物絶縁膜612は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いてで形成することができ、多層酸化物半導体604に対し酸素を供給できるよう過剰に酸素を含む膜とすることが好ましい。
また、酸化物絶縁膜612にイオン注入法、イオンドーピング法、プラズマイマージョンイオンインプランテーション法などを用いて酸素を添加してもよい。酸素を添加することによって、酸化物絶縁膜612から多層酸化物半導体604への酸素の供給をさらに容易にすることができる。
次に、第3の加熱処理を行ってもよい。第3の加熱処理は、第1の加熱処理と同様の条件で行うことができる。第3の加熱処理により、下地絶縁膜602、ゲート絶縁膜608、酸化物絶縁膜612から過剰酸素が放出されやすくなり、多層酸化物半導体604の酸素欠損を低減することができる。
次に、第4の加熱処理を行う。第4の加熱処理は、125℃以上450℃以下、好ましくは150℃以上300℃以下の温度で、ゲート電極610の電位をソースやドレインの電位より高い状態を、1秒以上、代表的には1分以上維持することで、多層酸化物半導体604からゲート電極610に向かって、必要とする電子が移動し、そのうちのいくらかは電子捕獲準位に捕獲される。このようにして、捕獲される電子の量を制御して、しきい値の増加幅を制御することができる。
以上の工程で、図16に示すトランジスタ600を作製することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した信号処理装置の例について説明する。信号処理装置の一例としては、コンピュータ、各種携帯情報端末(携帯電話、携帯型ゲーム機、音響再生装置なども含む)、電子書籍、ワイヤレスキーボードなど、無線通信手段を有する機器を挙げることができる。また、冷蔵庫、エアコン、自動車、洗濯機、調理機器(電子レンジ等)においても、上記実施の形態で説明した信号処理装置を有する無線通信手段を設け、コンピュータ、各種携帯情報端末より遠隔操作することも可能である。
図20(A)は、携帯型の情報端末であり、筐体701、筐体702、第1の表示部703a、第2の表示部703bなどによって構成されている。筐体701と筐体702の少なくとも一部には、先の実施の形態に示す信号処理のための回路が設けられている。そのため、信号処理のための回路が有する一部の回路への電力の供給を停止しても、性能を低下させることなく動作可能な低消費電力の携帯型の情報端末が実現される。
なお、第1の表示部703aはタッチ入力機能を有するパネルとなっており、例えば図20(A)の左図のように、第1の表示部703aに表示される選択ボタン704により「タッチ入力」を行うか、「キーボード入力」を行うかを選択できる。選択ボタンは様々な大きさで表示できるため、幅広い世代の人が使いやすさを実感できる。ここで、例えば「キーボード入力」を選択した場合、図20(A)の右図のように第1の表示部703aにはキーボード705が表示される。これにより、従来の情報端末と同様に、キー入力による素早い文字入力などが可能となる。
また、図20(A)に示す携帯型の情報端末は、図20(A)の右図のように、第1の表示部703a及び第2の表示部703bのうち、一方を取り外すことができる。第1の表示部703bもタッチ入力機能を有するパネルとし、持ち運びの際、さらなる軽量化を図ることができ、一方の手で筐体702を持ち、他方の手で操作することができるため便利である。
図20(A)は、様々な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報を操作又は編集する機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有することができる。また、筐体の裏面や側面に、外部接続用端子(イヤホン端子、USB端子など)、記録媒体挿入部などを備える構成としてもよい。
また、図20(A)に示す携帯型の情報端末は無線により、電子書籍サーバから、所望の書籍データなどを購入し、ダウンロードする構成とすることも可能である。更に、図20(A)に示す筐体702にアンテナやマイク機能や無線機能を持たせ、携帯電話として用いてもよい。なお、筐体701と筐体702が分離された状態においては、相互に無線通信を介して情報をやり取りできる構成でもある。
図20(B)は、電子ペーパーを実装した電子書籍であり、筐体711と筐体712の2つの筐体で構成されている。筐体711及び筐体712には、それぞれ表示部713及び表示部714が設けられている。例えば、表示部714は電子ペーパーにより構成され、表示部713は液晶表示装置や有機発光型表示装置のように応答が速く動画を表示するのに好ましい表示装置で構成されてもよい。
筐体711と筐体712は、軸部715により接続されており、該軸部715を軸として開閉動作を行うことができる。また、筐体711は、電源スイッチ716、操作キー717、スピーカー718などを備えている。筐体711、筐体712の少なくとも一には、先の実施の形態に示す信号処理のための回路が設けられている。そのため、信号処理のための回路が有する一部の回路への電力の供給を停止しても、性能を低下させることなく動作可能な低消費電力の電子書籍が実現される。
また、筐体711と筐体712のそれぞれに二次電池を設けることで、例えば、図20(B)の右図のように、それぞれの筐体を分離して駆動できるようにしてもよい。例えば、筐体712には、携帯電話回線に接続できる通信機器と、近距離無線通信規格(例えば、無線LANやブルートゥース)に適合した機器を設け、筐体711には近距離の無線通信機器を設ける構成としてもよい。この場合、筐体712が携帯電話回線から受信したデータは、近距離無線通信規格で、筐体711に転送される。筐体711から入力されたデータは、近距離無線通信規格で、筐体712に送信され、筐体712から携帯電話回線に送信される。すなわち、筐体712は無線モデムとして機能する。
なお、筐体711および筐体712の距離が離れて、意図せずに通信が途絶する(あるいは途絶することが予想される)場合には、双方が警報音を発する、あるいは表示部713にメッセージを表示する構成とすると、これらを紛失するリスクが減る。
このような使用方法においては、例えば、筐体712は通常、かばんに入れておき、一方、筐体711を手に持つか、取り出しやすい位置(例えば、衣類のポケット等)に置くことで、簡単な操作は、筐体711で実行できる。例えば、データの一部あるいは全部を筐体712に保存し、必要に応じて、近距離無線通信規格で、筐体712に送信させ、筐体712で閲覧あるいは視聴することもできる。
図20(C)は、スマートフォンであり、筐体721には、表示部722と、スピーカー723と、マイク724と、操作ボタン725等が設けられている。筐体721内には、先の実施の形態に示す信号処理のための回路が設けられている。そのため、信号処理のための回路が有する一部の回路への電力の供給を停止しても、性能を低下させることなく動作可能な低消費電力のスマートフォンが実現される。
図20(D)は、腕輪型表示装置であり、筐体731、表示部732などによって構成されている。筐体731内には、先の実施の形態に示す信号処理のための回路が設けられている。そのため、信号処理のための回路が有する一部の回路への電力の供給を停止しても、性能を低下させることなく動作可能な低消費電力の腕輪型表示装置が実現される。
以上のように、本実施の形態に示す信号処理装置には、先の実施の形態に係る信号処理のための回路が搭載されている。このため、消費電力化に優れ、信号処理のための回路が有する一部の回路への電力の供給を停止しても、性能を低下させることなく動作可能な電子機器が実現される。
(実施の形態5)
実施の形態4で説明した無線通信機能を有する信号処理装置(RFデバイス)は相互に通信をおこなうことができる。これらの通信には、近距離無線通信規格(例えば、無線LANやブルートゥース)に基づく通信技術を使用する。これらの通信は、通信会社の通信網を使用せずにおこなえる。例えば、住所録の送付、スケジュール表の送付等が可能である。
図20(C)のスマートフォンと図20(D)の腕輪型表示装置が通信をおこなう場合について図21を用いて説明する。図21にはRFデバイス801(スマートフォン)とRFデバイス802(腕輪型表示装置)が相互に無線通信をおこなう様子を示す。
例えば、RFデバイス802の回路ブロックを示すと、主として、RFブロック803、CPU804、表示装置805、センサ806、音響システム807、二次電池808、DC−DCコンバータ809からなり、RFブロック803、CPU804、表示装置805、センサ806、音響システム807には、二次電池808から電源が供給される。また、表示装置805には、DC−DCコンバータ809で昇圧した電源が供給される。
RFブロックには、上記の実施の形態で説明したアンプ等の信号を処理する回路が含まれる。また、DC−DCコンバータ809で昇圧した電位は、例えば、制御信号SGaに使用できる。センサ806は、温度センサ、紫外線センサ等を含む。音響システム807は、可聴音あるいは振動を発することができる。
RFデバイス801とRFデバイス802において、たとえば、メールや電話をRFデバイス801が受けた場合、RFデバイス802の表示装置805にそのことを示すことや、音響システム807を使用して音あるいは振動で通知することができる。
また、RFデバイス802のセンサ806でセンシングした情報をRFデバイス801に送信して処理できる。たとえばセンサ806に温度センサを設け、温度センサで体温を計測し、それを定期的にRFデバイス801に送って、管理をおこなうことなどができる。
また、センサ806に紫外線センサを設け、あるレベル以上の検出をおこなったら、RFデバイス801に情報をおくり、RFデバイス801から警報を発するなどの処理を行うことができる。
100 信号処理装置
101 フロントエンドモジュール
102 ベースバンドプロセッサ
103 アンテナ
104 バンドパスフィルタ
105 発振器
106 スイッチ
107 パワーアンプ
108 スイッチ
109 電圧制御発振器
110 ローパスフィルタ
111 位相比較回路
112 スイッチ
113 ガウシアンフィルタ
114 ローノイズアンプ
115 イメージリダクションミキサ
116 IFバンドパスフィルタ
117 リミッタアンプ
118 復調器
119 ローパスフィルタ
201 バイアス発生回路
201a バイアス発生回路
201b バイアス発生回路
202 増幅回路
203 定電流発生回路
204 インダクタ
211 トランジスタ
212 トランジスタ
213 トランジスタ
214 トランジスタ
215 トランジスタ
216 トランジスタ
217 トランジスタ
218 トランジスタ
219 トランジスタ
220 トランジスタ
221 抵抗素子
222 抵抗素子
223 抵抗素子
224 抵抗素子
225 抵抗素子
226 抵抗素子
300 電位保持回路
300a 電位保持回路
300b 電位保持回路
301 バイアス発生回路
301a バイアス発生回路
301b バイアス発生回路
301c バイアス発生回路
302 増幅回路
302a 増幅回路
302b 増幅回路
303 定電流発生回路
304 インダクタ
305 スイッチ
305a スイッチ
305b スイッチ
306 容量素子
306a 容量素子
306b 容量素子
307a 電源スイッチ
307a1 電源スイッチ
307a2 電源スイッチ
307b 電源スイッチ
307b1 電源スイッチ
307b2 電源スイッチ
307c 電源スイッチ
308a 二端子素子
308b 二端子素子
308c 二端子素子
309 トランジスタ
310a 給電用端子
310b 給電用端子
311 トランジスタ
312 トランジスタ
313 トランジスタ
314 トランジスタ
315 トランジスタ
316 トランジスタ
317 トランジスタ
318 トランジスタ
319 トランジスタ
320 トランジスタ
321 抵抗素子
322 抵抗素子
323 抵抗素子
324 抵抗素子
325 抵抗素子
326 抵抗素子
400a 制御信号発生システム
400b 制御信号発生システム
401a タイマー
401b タイマー
401c タイマー
401d タイマー
402 クロック発生回路
403 スイッチ
404 電源
500p p型ウェル
500n n型ウェル
501 チャネル形成領域
502 低濃度不純物領域
503 高濃度不純物領域
504a ゲート絶縁膜
504b ゲート絶縁膜
505a ゲート電極
505b ゲート電極
506a ソース電極
506b ドレイン電極
506c ソース電極
506d ドレイン電極
507 導電性領域
508a サイドウォール絶縁膜
508b サイドウォール絶縁膜
509 素子分離絶縁膜
510 トランジスタ
511 チャネル形成領域
512 低濃度不純物領域
513 高濃度不純物領域
517 導電性領域
520 トランジスタ
521 層間絶縁膜
522 層間絶縁膜
523 配線
524 絶縁膜
525a 導電層
525b 導電層
526 絶縁膜
530 トランジスタ
531 絶縁膜
532 絶縁膜
533 半導体膜
534a ソース電極
534b ドレイン電極
534c 導電層
535 ゲート絶縁膜
536a ゲート電極
536b 導電層
537 層間絶縁膜
538 層間絶縁膜
539 配線
540 容量素子
601 絶縁膜
602 下地絶縁膜
603c 酸化物半導体膜
604 多層酸化物半導体
604a 酸化物半導体
604b 酸化物半導体
604c 酸化物半導体
606a ソース電極
606b ドレイン電極
607 絶縁膜
608 ゲート絶縁膜
609 導電膜
610 ゲート電極
612 酸化物絶縁膜
600 トランジスタ
701 筐体
702 筐体
703a 表示部
703b 表示部
704 選択ボタン
705 キーボード
711 筐体
712 筐体
713 表示部
714 表示部
715 軸部
716 電源スイッチ
717 操作キー
718 スピーカー
721 筐体
722 表示部
723 スピーカー
724 マイク
725 操作ボタン
731 筐体
732 表示部
801 RFデバイス
802 RFデバイス
803 RFブロック
804 CPU
805 表示装置
806 センサ
807 音響システム
808 二次電池
809 DC−DCコンバータ

Claims (8)

  1. 第1のバイアス発生回路と、
    電位保持部と、
    増幅回路と、を有し、
    前記電位保持部は、スイッチと容量素子により構成され、
    前記電位保持部は前記スイッチをオフとすることで前記容量素子と他の回路との接続を遮断することによって、前記容量素子に蓄積された電荷を保持し、
    前記電位保持部に保持された第1の電位は、前記第1のバイアス発生回路に供給され、
    前記第1のバイアス発生回路が、第2の電位を生成し、
    前記第2の電位に、入力信号の電位を重畳させて、前記増幅回路に入力することを特徴とする信号処理装置。
  2. さらに、
    第2のバイアス発生回路と、
    電源スイッチと、
    前記第2のバイアス発生回路への電力供給が前記電源スイッチにより制御され、
    前記第2のバイアス発生回路により生成された電位は、前記電位保持部に保持され、第1の電位として、前記第1のバイアス発生回路に供給され、
    前記電源スイッチがオフであるときは前記スイッチがオフであることを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 前記電源スイッチが前記第2のバイアス発生回路と、前記第2のバイアス発生回路に低電位を供給する端子との間に設けられており、
    前記第2のバイアス発生回路に高電位が供給されており、
    前記スイッチがn型トランジスタであり、
    前記第1の電位と前記高電位の差が1V以上であることを特徴とする請求項2記載の信号処理装置。
  4. 前記スイッチがn型トランジスタであるとき、前記n型トランジスタのゲートに入力される電位と前記第1の電位の差が2Vより大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  5. 前記スイッチが、バンドギャップが2eV以上の酸化物半導体にチャネルを有するトランジスタであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  6. 前記電位保持部から、第3のバイアス発生回路に前記第1の電位が供給されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の信号処理装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の信号処理装置において、
    前記トランジスタをオンとして、前記容量素子を充電する過程と、
    その後に前記トランジスタをオフとする過程と、
    を有する信号処理装置の駆動方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の信号処理装置に、請求項7記載の信号処理装置の駆動方法を実行させるプログラム。
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