JP2015011065A - 光学フィルム及び表示装置 - Google Patents

光学フィルム及び表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015011065A
JP2015011065A JP2013134055A JP2013134055A JP2015011065A JP 2015011065 A JP2015011065 A JP 2015011065A JP 2013134055 A JP2013134055 A JP 2013134055A JP 2013134055 A JP2013134055 A JP 2013134055A JP 2015011065 A JP2015011065 A JP 2015011065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
optical film
resin
liquid crystal
preferable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013134055A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6275961B2 (ja
Inventor
竜太 竹上
Ryuta Takegami
竜太 竹上
直良 山田
Naoyoshi Yamada
直良 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2013134055A priority Critical patent/JP6275961B2/ja
Priority to PCT/JP2014/065034 priority patent/WO2014208309A1/ja
Priority to KR1020157034053A priority patent/KR101768556B1/ko
Priority to CN201480035306.9A priority patent/CN105324690B/zh
Publication of JP2015011065A publication Critical patent/JP2015011065A/ja
Priority to US14/979,553 priority patent/US10317598B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP6275961B2 publication Critical patent/JP6275961B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3083Birefringent or phase retarding elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3033Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state in the form of a thin sheet or foil, e.g. Polaroid
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • G02B5/3025Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state
    • G02B5/3058Polarisers, i.e. arrangements capable of producing a definite output polarisation state from an unpolarised input state comprising electrically conductive elements, e.g. wire grids, conductive particles

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、耐熱性や耐湿性に優れ、かつ視認性が十分に確保できる光学フィルムを提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、偏光子を有する表示装置に用いられる光学フィルムであって、Re=1000〜30000nmであり、Rth=−30000〜−1000nmであることを特徴とする光学フィルムに関する。【選択図】なし

Description

本発明は、光学フィルム及び表示装置に関する。具体的には、本発明は、偏光子を有する表示装置に用いられる光学フィルムであって、面内方向のレタデーション(Re)と、厚み方向のレタデーション(Rth)が特定の範囲内にある光学フィルムに関する。
近年、液晶表示装置(LCD)の用途が拡大しており、屋外で用いられる、スマートフォン、カーナビゲーション、デジタルカメラ、デジタルサイネージなどに利用されている。また、液晶ディスプレイ市場の隆盛に伴い、様々なフィルムが開発されている。一般的に、LCD用の光学フィルムは、比較的、光学異方性の小さいフィルムが用いられてきた。しかし、近年は、光学異方性が大きいポリエステルフィルムを、液晶表示装置に組み込んで使用する提案がなされている(特許文献1及び2)。
例えば、特許文献1には、面内方向のレタデーション(Re)が3000〜30000nmのポリエステルフィルムが開示されている。また、特許文献2には、面内方向のレタデーション(Re)が3000〜30000nmのポリエステルフィルムであって、Re/Rth≧0.2のフィルムが開示されている。なお、これらのポリエステルフィルムの厚み方向のレタデーション(Rth)は正の値である。
特許文献1及び2では、このような光学異方性の大きいポリエステルフィルムを表示装置等に用いることによって、偏光サングラスを用いた場合であっても良好な視認性が得られるとしている。また、これらのポリエステルフィルムを偏光子保護フィルムとして用いた場合、斜め方向から観察しても、虹状の色ムラ(虹ムラ)が生じないとしている。
特許4888853号公報 特開2012−256014号公報
しかしながら、上記ポリエステルフィルムでは、視野角を変化させたときに、虹ムラが発生してしまうため、虹ムラの改良が不十分であり、更なる改良が求められていた。
また、従来の光学異方性が大きいポリエステルフィルムは、耐熱性や耐湿性が不十分であり、加熱工程を経て形成される透明導電性フィルムの用途には、不向きであるという問題があった。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、視認性が十分に確保でき、かつ、耐熱性や耐湿性に優れる光学フィルムを提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、偏光子を有する表示装置に用いられる光学フィルムにおいて、面内方向のレタデーション(Re)を1000〜30000nmとし、厚み方向のレタデーション(Rth)を0nm未満とすることにより、耐熱性や耐湿性を高めることができ、かつ視認性を良化できることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1]偏光子を有する表示装置に用いられる光学フィルムであって、Re=1000〜30000nmであり、Rth=−30000〜−1000nmであることを特徴とする光学フィルム。
[2]前記光学フィルムの厚みが、10〜500μmであることを特徴とする[1]に記載の光学フィルム。
[3]前記光学フィルムの、25℃、相対湿度60%における平衡含水率は0.1wt%以下であることを特徴とする[1]又は[2]に記載の光学フィルム。
[4]前記光学フィルムの荷重たわみ温度が、105℃以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の光学フィルム。
[5]前記光学フィルムが、ポリスチレン系フィルムであることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載の光学フィルム。
[6]前記ポリスチレン系フィルムが、結晶性のポリスチレンを含むことを特徴とする[5]に記載のフィルム。
[7]前記ポリスチレン系フィルムが、シンジオタクチック構造を有することを特徴とする[5]又は[6]に記載の光学フィルム。
[8][1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムと、偏光子とを有することを特徴とする偏光板。
[9][1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムと、導電層を有することを特徴とする透明導電性フィルム。
[10][1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムを用いた表面保護フィルム。
[11][1]〜[7]のいずれかに記載の光学フィルムを用いた液晶表示装置。
本発明によれば、視認性が十分に確保でき、かつ、耐熱性や耐湿性に優れる光学フィルムを得ることができる。本発明の光学フィルムは、上記のような特性を有するため、透明導電性フィルムの用途としても好ましく用いることができる。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(光学フィルム)
本発明は、偏光子を有する表示装置に用いられる光学フィルムに関する。本発明のフィルムは、偏光子を有する表示装置に用いられる光学用途用フィルムとして好ましく用いることができ、光学補償フィルムとして特に好ましく用いることができる。本発明の光学フィルムは、Re=1000〜30000nmであり、Rth=−30000〜−1000nmである。すなわち、本発明の光学フィルムの様態の1つは、負の複屈折性樹脂を含有することである。負の複屈折性を示す樹脂とは、分子が一軸性の配向をとって形成された層に光が入射したとき、配向方向の光の屈折率が配向方向に直交する方向の光の屈折率より小さくなる樹脂のことをいう。
本発明の光学フィルムは、Re=1000〜30000nmであり、Rth=−30000〜−1000nmである。Reは、3000〜20000nmであることがより好ましく、5000〜20000nmであることがさらに好ましい。また、Rthは、−20000〜−3000nmであることがより好ましく、−20000〜−5000nmであることがさらに好ましい。このように、光学フィルムの面内方向と厚み方向のレタデーションを上記範囲内とすることにより、光学フィルムを表示装置に組み込んだ際に、虹ムラが発生することを抑制することができ、特に、先行技術に比べて、虹ムラが発生しない視野角を広くすることができる。
ここで、光学フィルムの面内方向のレタデーション(Re)は、下記式(1)で規定され、厚み方向のレタデーション(Rth)は、下記式(2)で規定される。
Re=(nx−ny)×d (1)
Rth={(nx+ny)/2−nz}×d (2)
式(1)及び(2)中、nxは光学フィルム面内の遅相軸方向の屈折率であり、nyは光学フィルム面内の進相軸方向の屈折率であり、nzは光学フィルムの厚み方向の屈折率であり、dは光学フィルムの厚さを表す。
光学フィルムの面内方向のレタデーション(Re)と厚み方向のレタデーション(Rth)は、王子計測機器(株)製KOBRA 21ADH又はWRを使用し、光線波長550nmで測定することができる。Reは、入射光線がフィルム面に垂直な状態で測定したものである。Rthは、入射光線とフィルム面との角度を少しずつ変えそれぞれの角度での位相差値を測定し、公知の屈折率楕円体の式でカーブフィッティングすることにより三次元屈折率であるnx、ny、nzを求め、Rth={(nx+ny)/2−nz}×dに代入することにより求めた。なおその際、フィルムの平均屈折率が必要となるが、別にアッベ屈折計((株)アタゴ社製商品名「アッベ屈折計2−T」)を用いて測定することができる。
本発明の光学フィルムの膜厚は、10〜500μmであることが好ましい。光学フィルムの膜厚は、15〜400μmであることがより好ましく、15〜300μmであることがさらに好ましく、20〜200μmであることがよりさらに好ましい。なお、本発明の光学フィルムを表示装置等に用いる場合、薄型化の観点から、光学フィルムの膜厚を100μm以下とすることも可能であり、80μm以下とすることがより好ましく、60μm以下とすることがさらに好ましい。
本発明の光学フィルムの、25℃、相対湿度60%における平衡含水率は0.1wt%以下であることが好ましく、0.05wt%以下であることがより好ましく、0.03wt%以下であることがさらに好ましい。平衡含水率を上記範囲内とすることにより、静電容量式のタッチパネルが組み込まれた表示装置等に用いた場合に、吸水率を抑えることができ、これにより、誘電率の変化を小さくすることができる。このため、高湿度環境下に置いた場合であっても応答速度が遅くなることがなく、表示装置の用途として好ましく用いられる。
また、本発明では、光学フィルムの荷重たわみ温度は、105℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましい。荷重たわみ温度を上記範囲内とすることにより、高温環境下においても光学フィルムを用いることができ、特に、透明導電フィルムの支持体などに好適である。
ここで、光学フィルムの荷重たわみ温度は、熱機械装置(TMA)を用いて、0.1N/mm2の荷重をかけ、温度25℃から200℃の間で、フィルムの寸法が変化し始める温度を、荷重たわみ温度として求めることができる。
本発明に用いる負の複屈折性樹脂のガラス転移温度は、100℃以上であることが好ましい。本発明のフィルムのガラス転移温度は、100〜200℃であることが好ましく、110〜175℃であることがより好ましく、110〜150℃であることが特に好ましい。なお、本発明のフィルムのガラス転移温度は、走査型示差熱量計(DSC)を用いて、測定パンに本発明のフィルムをいれ、これを窒素気流中で、10℃/分で30℃から300℃まで昇温した後(1st−run)、30℃まで−10℃/分で冷却し、再度10℃/分で30℃から300℃まで昇温した(2nd−run)。2nd−runでベースラインが低温側から偏奇し始める温度をガラス転移温度(Tg)として、求めることができる。
(複屈折性樹脂)
本発明の光学フィルムは、負の複屈折性を示す樹脂を含有する。負の複屈折性を示す樹脂は、これらの条件を満たす限り特に限定されないが、本発明のフィルムが溶融押出し法を利用して作製する場合は、溶融押出し成形性が良好な材料を利用するのが好ましく、その観点では、環状オレフィン系樹脂(但し、正の複屈折性樹脂、すなわち分子が一軸性の配向をとって形成された層に光が入射したとき、配向方向の光の屈折率が配向方向に直交する方向の光の屈折率より大きくなる樹脂を除く)、セルロースアシレート系樹脂(但し、正の複屈折性樹脂であるものを除く)、マレイミド系共樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン類等のスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂を用いることができる。本発明では、中でも、ポリスチレン系樹脂を用いることが特に好ましく、本発明の光学フィルムは、ポリスチレン系フィルムであることが好ましい。
本発明で用いられる負の複屈折性樹脂は1種の樹脂を含有していてもよいし、互いに異なる2種以上の樹脂を含有していてもよい。また、1種単独で負の複屈折性を有する樹脂を単独で使用してもよいし、2種以上をブレンドした場合に負の複屈折性を示す場合は、2種以上を併用してもよい。負の複屈折性樹脂が、単独で負の複屈折性樹脂である樹脂と、単独で正の複屈折性樹脂である樹脂からなるポリマーブレンドの場合、単独で負の複屈折性樹脂である樹脂の、単独で正の複屈折性樹脂である樹脂に対する配合割合としては、両者の固有複屈折値の絶対値の大きさや、成形温度における複屈折性の発現性等により異なる。また、ポリマーブレンドは、単独で負の複屈折性樹脂である樹脂と、単独で正の複屈折性樹脂である樹脂以外に、その他の成分を含有していてもよい。該成分は、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば相溶化剤などが好適に挙げられる。相溶化剤は、ブレンド時に相分離が生じてしまう場合等に好適に使用することができ、該相溶化剤を使用することによって、単独で負の複屈折性樹脂である樹脂と、単独で正の複屈折性樹脂である樹脂との混合状態を良好にすることができる。
(ポリスチレン系フィルム)
本発明で用いられる複屈折性樹脂は、ポリスチレン系樹脂であることがより好ましく、本発明に使用可能なポリスチレン系樹脂とは、主成分としてスチレン及びそれらの誘導体を重合して得られる樹脂及び、その他の樹脂の共重合体を指し、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、公知のポリスチレン系熱可塑性樹脂等を用いることができる。特に複屈折、フィルム強度、耐熱性を改良できる、共重合体樹脂を用いることが好ましい。
共重合体樹脂としては、例えば、スチレン−アクリロニトリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−無水マレイン酸系樹脂、あるいはこれらの多元(二元、三元等)共重合ポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、スチレン-アクリル系樹脂やスチレン−無水マレイン酸系樹脂が耐熱性・フィルム強度の観点から好ましい。
スチレン−無水マレイン酸系樹脂は、スチレンと無水マレイン酸との質量組成比が、スチレン:無水マレイン酸=95:5〜50:50であることが好ましく、スチレン:無水マレイン酸=90:10〜70:30であることがより好ましい。また、固有複屈折を調整するため、スチレン系樹脂の水素添加を行うことも好ましく利用できる。スチレン−無水マレイン酸系樹脂としては、例えば、ノバケミカル社製の「Daylark D332」などが挙げられる。また、スチレン-アクリル系樹脂としては、後述する、旭化成ケミカル社製の「デルペット980N」などを用いることができる。
本発明のポリスチレン系フィルムは、結晶性のポリスチレンを含むことが好ましい。また、本発明のポリスチレン系フィルムはシンジオタクチック構造を有していても、アイソタクチック構造でも、アタクチック構造を有していてもよいが、シンジオタクチック構造を有することが好ましい。シンジオタクチック構造を有するポリスチレン系樹脂は、力学的強度が高く、熱収縮率も小さく特に優れている。本発明で用いるシンジオタクチック−ポリスチレン系重合体とは、炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基やその誘導体が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、その立体規則性(タクティシティー)は同位炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量されるのが一般的でかつ精度に優れる。この13C−NMR法により測定される立体規則性は、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトライアッド、5個の場合はペンダッドによって示すことができる。本発明に言うシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体とは、通常はラセミダイアッドで75〜100%、好ましくは85〜100%、若しくはラセミペンタヘッドで30〜100%、好ましくは50〜100%の立体規則性を有するものである。具体的には立体規則性のポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)が挙げられる。ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(プロピルスチレン)、ポリ(ブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)、ポリ(アセナフチン)などがある。また、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)などがある。また、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)などがある。これらのなかで、より好ましいものは、ポリ(スチレン)、ポリ(メチルスチレン)であり、さらに好ましいのが、ポリ(スチレン)である。
これらのシンジオタクチック−ポリスチレン系重合体は、上述のようなホモポリマー以外の共重合体であってもよい。共重合体のコモノマー成分としては、上述のスチレン系重合体を構成するモノマーのほか、エチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセン、オクテン等のオレフィンモノマー、ブタジエン、イソブレン等のジエンモノマー、環状オレフィンモノマー、環状ジエンモノマーやメタクリル酸メチル、無水マレイン酸、アクリロニトリル等の極性ビニルモノマー等を挙げることができる。これらの内、スチレンを主成分として、これに、アルキルスチレン、水素化スチレン、ハロゲン化スチレンを共重合したものが好ましい。これらの中でも、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−ターシャリーブチルスチレン、p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−フルオロスチレン、水素化スチレンであり、特に好ましいのがp−メチルスチレンである。これらの添加量は、好ましくは、ポリマー全体の0〜30wt%、より好ましくは1〜20wt%、さらに好ましくは3〜10wt%である。これらの共重合により、結晶化速度を遅くし球晶の生成を抑制する。この結果透明性が高く、耐折強度の高いシンジオタクチック−ポリスチレン系フィルムを達成することができる。
また、シンジオタクチック−ポリスチレン系重合体と他のポリマーをブレンドして使用してもよい。好ましいポリマーブレンド成分としては、上述のようなシンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体や、アタクチック構造を有するスチレン系重合体が相溶性の観点から好ましい。これらの中でも特に、シンジオタクチック構造を有するポリスチレンを主成分とし、これに、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−ターシャリーブチルスチレン、p−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−フルオロスチレン、水素化スチレンなどを構成成分としてなるシンジオタクチック構造あるいはアタクチック構造のホモポリマー、あるいは/および、これらのモノマーの少なくとも一種とスチレンからなるシンジオタクチック構造あるいはアタクチック構造を有するコポリマーをブレンドするのが好ましい。特に、シンジオタクチック構造を有するp−メチルスチレンやシンジオタクチック構造を有するp−メチルスチレンとスチレンの共重合体を、シンジオタクチック構造を有するポリスチレンとブレンドしたものが好ましい。これらのブレンドするポリマーの添加量は好ましくは、ポリマーの合計量の0〜30wt%、より好ましくは1〜20wt%、さらに好ましくは3〜10wt%である。
本発明で用いるシンジオタクチック−ポリスチレン系重合体の分子量は、重量平均分子量が10万〜80万のものが好ましく、特に好ましくは、20万〜60万のものである。さらに分子量分布は、重量平均分子(Mw)/数平均分子量(Mn)が1.5〜5、さらに好ましくは2〜4が好ましい。このようなシンジオタクチック−ポリスチレン系重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中または、溶媒の不存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキルアルミニウムの縮合生成物を触媒として、スチレン系単量体(上記スチレン系重合体の構成成分に対応する単量体)を重合することにより製造することができる(特開昭62−187708号公報)。あるいは、チタン化合物及びカチオンと複数の基が元素に結合したアニオンとからなる化合物を触媒として重合することにより製造することができる(特開平4−249504)。
上記、シンジオタクチックポリスチレンの市販品としては、ザレック(出光興産社製)が挙げられる。
(添加剤)
本発明の光学フィルムは、上記負の複屈折性を示す樹脂以外の材料を含有していてもよい。樹脂以外の材料としては、種々の添加剤が挙げられ、その例には、安定化剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、可塑剤、微粒子、および光学調整剤が含まれる。なお、添加剤の具体例については、特開2010−137422号公報の段落[0054]〜[0065]の記載を参酌することができる。
(その他の態様)
なお、本発明の光学フィルムは、高レタデーションフィルムと低レタデーションフィルムを積層した複層フィルムであってもよい。例えば、本発明の光学特性(Re=1000〜30000nmであり、Rth=−30000〜−1000nm)を満足するフィルムをとしては、TACフィルム等の位相差の小さいフィルムに、非液晶性高分子有機化合物を主成分として含有する層、及び棒状液晶を主成分として含む組成物のホメオトロピック配向を固定してなる層を積層した複層フィルムが挙げられる。なお、非液晶性高分子有機化合物や、棒状液晶の具体例については、特開2013−50482号公報の記載を参酌することができる。
(光学フィルムの製造方法)
本発明の光学フィルムは溶液製膜法、溶融製膜法いずれの方法でも製膜することができる。本発明の光学フィルムの面内方向及び厚み方向のレタデーションを達成するためには、延伸工程が設けられることが好ましい。以下、本発明の光学フィルムであって、単層の光学フィルムの製膜法について、詳しく説明する。
(溶融製膜)
(1)溶融
負の複屈折性を示す樹脂は溶融製膜に先立ち混合しペレット化するのが好ましい。ペレット化することによって、溶融押し出し機のホッパーでのサージングを抑制し、安定供給が可能となる。好ましいペレットの大きさは断面積が1mm2〜300mm2、長さが1mm〜30mmである。
この樹脂のペレットを溶融押出し機に入れ、100℃〜200℃で1分〜10時間脱水した後、混練押出しする。混練は1軸あるいは2軸の押出し機を使用して行うことができる。
押し出し機の種類として、一般的には設備コストの比較的安い単軸押し出し機が用いられることが多く、フルフライト、マドック、ダルメージ等のスクリュータイプがあるが、フルフライトタイプが好ましい。また、スクリューセグメントを変更することにより、途中でベント口を設けて不要な揮発成分を脱揮させながら押出ができる二軸押出機を用いることが可能である。二軸押し出し機には大きく分類して同方向と異方向のタイプがありどちらも用いることが可能であるが、滞留部分が発生し難くセルフクリーニング性能の高い同方向回転のタイプが好ましい。二軸押出機は、混練性が高く、樹脂の供給性能が高いため、低温での押出が可能となり、本発明の製膜に適している。
(2)濾過
樹脂中の異物濾過のためや異物によるギアポンプ損傷を避けるために、押し出し機出口にフィルター濾材を設けるいわゆるブレーカープレート式の濾過を行うことが好ましい。またさらに精度高く異物濾過をするために、ギアポンプ通過後にいわゆるリーフ型ディスクフィルターを組み込んだ濾過装置を設けることが好ましい。濾過は、濾過部を1カ所設けて行うことができ、また複数カ所設けて行う多段濾過でも良い。フィルター濾材の濾過精度は高い方が好ましいが、濾材の耐圧や濾材の目詰まりによる濾圧上昇から、濾過精度は15μm〜3μmが好ましく、さらに好ましくは10μm〜3μmである。特に最終的に異物濾過を行うリーフ型ディスクフィルター装置を使用する場合では品質の上で濾過精度の高い濾材を使用することが好ましく、耐圧、フィルターライフの適性を確保するために装填枚数にて調整することが可能である。濾材の種類は、高温高圧下で使用される点から鉄鋼材料を用いることが好ましく、鉄鋼材料の中でも特にステンレス鋼、スチールなどを用いることが好ましく、腐食の点から特にステンレス鋼を用いることが望ましい。濾材の構成としては、線材を編んだものの他に、例えば金属長繊維あるいは金属粉末を焼結し形成する焼結濾材が使用でき、濾過精度、フィルターライフの点から焼結濾材が好ましい。
(3)ギアポンプ
厚み精度を向上させるためには、吐出量の変動を減少させることが重要であり、押出機とダイスの間にギアポンプを設けて、ギアポンプから一定量の樹脂を供給することが好ましい。ギアポンプとは、ドライブギアとドリブンギアとからなる一対のギアが互いに噛み合った状態で収容され、ドライブギアを駆動して両ギアを噛み合い回転させることにより、ハウジングに形成された吸引口から溶融状態の樹脂をキャビティ内に吸引し、同じくハウジングに形成された吐出口からその樹脂を一定量吐出するものである。押出機先端部分の樹脂圧力が若干の変動があっても、ギアポンプを用いることにより変動を吸収し、製膜装置下流の樹脂圧力の変動は非常に小さなものとなり、厚み変動が改善される。ギアポンプを用いることにより、ダイ部分の樹脂圧力の変動巾を±1%以内にすることが可能である。
ギアポンプによる定量供給性能を向上させるために、スクリューの回転数を変化させて、ギアポンプ前の圧力を一定に制御する方法も用いることができる。また、ギアポンプのギアの変動を解消した3枚以上のギアを用いた高精度ギアポンプも有効である。
(4)ダイ
上記の如く構成された押出機によって樹脂が溶融され、必要に応じ濾過機、ギアポンプを経由して溶融樹脂がダイに連続的に送られる。ダイはダイス内の溶融樹脂の滞留が少ない設計であれば、一般的に用いられるTダイ、フィッシュテールダイ、ハンガーコートダイの何れのタイプを用いることができる。また、ダイの直前に樹脂温度の均一性アップのためのスタティックミキサーを入れてもよい。ダイ出口部分のクリアランスは一般的にフィルム厚みの1.0〜5.0倍が良く、好ましくは1.2〜3倍、さらに好ましくは1.3〜2倍である。リップクリアランスがフィルム厚みの1.0倍以上であれば、製膜により面状の良好なシートを得やすいため好ましい。また、リップクリアランスがフィルム厚みの5.0倍以下であれば、シートの厚み精度を高くしやすいため好ましい。ダイはフィルムの厚み精度を決定する非常に重要な設備であり、厚み調整が厳密にコントロールできるものが好ましい。また、ダイの温度ムラや巾方向の流速ムラのできるだけ少ない設計が重要である。
(5)キャスト
上記方法にて、ダイよりシート上に押し出された溶融樹脂をキャスティングドラム上で冷却固化し、未延伸フィルムを得る。この時、静電印加法、エアナイフ法、エアーチャンバー法、バキュームノズル法、タッチロール法等の方法を用い、キャスティングドラムと溶融押出ししたシートの密着を上げることが好ましい。このような密着向上法は、溶融押出しシートの全面に実施してもよく、一部に実施しても良い。特にエッジピニングと呼ばれる、フィルムの両端部にのみを密着させる方法が取られることも多いが、これに限定されるものではない。
キャスティングドラムは複数本用いて徐冷することがより好ましい、特に一般的には3本の冷却ロールを用いることが比較的よく行われているが、この限りではない。ロールの直径は50mm〜5000mmが好ましく、複数本あるロールの間隔は、面間で0.3mm〜300mmが好ましい。
キャスティングドラムは、負の複屈折性を示す樹脂のTg−70℃〜Tg+20℃が好ましく、より好ましくはTg−50℃〜Tg+10℃、さらに好ましくはTg−30℃〜Tg+5℃である。
また、いわゆるタッチロール法を用いる場合、タッチロール表面は、ゴム、テフロン(登録商標)等の樹脂でもよく、金属ロールでも良い。さらに、金属ロールの厚みを薄くすることでタッチしたときの圧力によりロール表面が若干くぼみ、圧着面積が広くなりフレキシブルロールと呼ばれる様なロールを用いることも可能である。
タッチロール温度はTg−70℃〜Tg+20℃が好ましく、より好ましくはTg−50℃〜Tg+10℃、さらに好ましくはTg−30℃〜Tg+5℃である。
(6)延伸
上記のようにキャストドラム上に押し出されたキャストフィルム(未延伸原反)は、本発明の光学特性を発現させるように、延伸を行うのが好ましい。その場合、縦(MD)又は横(TD)の少なくとも1軸方向に延伸されることが好ましいが、縦(MD)及び横(TD)に2軸延伸されていても良い。縦及び横に2軸延伸する場合は、縦→横、横→縦のように逐次で行なってもよく、同時に2方向に延伸しても構わない。さらに、例えば縦→縦→横、縦→横→縦、縦→横→横のように多段で延伸することも好ましい。
縦延伸は、通常2対以上のニップロールを設置、その間を加熱した原反を通しながら、出口側ニップロールの周速を入口側より速くすることで達成できる。この時、上記のように表裏に温度差を付与することが好ましい。
また、縦延伸の前に原反を予熱することが好ましい。予熱温度は負の複屈折性を示す樹脂のTg−50〜Tg+30℃が好ましく、より好ましくはTg−40〜Tg+15℃、さらに好ましくはTg−30〜Tgである。このような予熱は、加熱ロールと接触させてもよく、放射熱源(IRヒーター、ハロゲンヒーター等)を用いても良く、熱風を吹き込んでも良い。
縦延伸はTg−10〜Tg+50℃で行なうのが好ましく、より好ましくはTg〜Tg+40℃、さらに好ましくはTg〜Tg+30℃で行なうのが好ましい。延伸倍率は1.1〜5.5倍が好ましく、より好ましくは1.3〜3倍である。なお、ここでいう延伸倍率は以下の式によって求めた値である。
延伸倍率=(延伸後の長さ−延伸前の長さ)/(延伸前の長さ)
縦延伸後、冷却するのが好ましく、Tg−50〜Tgが好ましく、より好ましくはTg−45〜Tg−5℃がより好ましくは、さらに好ましくはTg−40〜Tg−10℃である。このような冷却は、冷却ロールに接触させても良く、冷風を吹き付けても良い。
横延伸はテンターを用いて行なうのが好ましい。即ちフィルムの両端をクリップで把持しながら熱処理ゾーンを搬送しながら、クリップを幅方向に拡げることで行うことができる。
好ましい延伸温度はTg−10〜Tg+50℃、より好ましくはTg〜Tg+40℃、さらに好ましくはTg〜Tg+30℃である。延伸倍率は1.1〜5.5倍が好ましく、より好ましくは1.3〜3倍である。
延伸工程においては、延伸処理後に、フィルムに熱処理を行なうのが好ましい。
熱処理とは、Tg+10〜Tg+50℃程度(更に好ましくは、Tg+15〜Tg+30℃)で1〜60秒間(更に好ましくは2〜30秒間)の熱処理をフィルムに施すことをいう。熱固定は、横延伸に引き続き、テンター内でチャックに把持した状態で行なうのが好ましく、この際チャック間隔は横延伸終了時の幅で行なっても、さらに拡げても、あるいは幅を縮めて行なっても良い。熱処理を施すことによって、Re、Rthを本発明の範囲内に調整することができる。
(7)巻き取り
このようにして得たシートは両端をトリミングし、巻き取ることが好ましい。トリミングされた部分は、粉砕処理された後、或いは必要に応じて造粒処理や解重合・再重合等の処理を行った後、同じ品種のフィルム用原料として、または異なる品種のフィルム用原料として再利用してもよい。トリミングカッターはロータリーカッター、シャー刃、ナイフ等の何れのタイプの物を用いても構わない。材質についても、炭素鋼、ステンレス鋼何れを用いても構わない。一般的には、超硬刃、セラミック刃を用いると刃物の寿命が長く、また切り粉の発生が抑えられて好ましい。
また、巻き取り前に、少なくとも片面にラミフィルムを付けることも、傷防止の観点から好ましい。好ましい巻き取り張力は1kg/m幅〜50kg/幅、より好ましくは2kg/m幅〜40kg/幅、さらに好ましくは3kg/m幅〜20kg/幅である。巻き取り張力が1kg/m幅以上であれば、フィルムを均一に巻き取りやすいため好ましい。また、巻き取り張力が50kg/幅以下であれば、フィルムが堅巻きになることがなく、巻き外観が美しく、フィルムのコブの部分がクリープ現象により延びてフィルムの波うちの原因になったり、フィルムの伸びによる残留複屈折が生じるようなこともない。巻き取り張力は、ラインの途中のテンションコントロールにより検知し、一定の巻き取り張力になるようにコントロールされながら巻き取ることが好ましい。製膜ラインの場所により、フィルム温度に差がある場合には熱膨張により、フィルムの長さが僅かに異なる場合があるため、ニップロール間のドロー比率を調整し、ライン途中でフィルムに規定以上の張力がかからない様にすることが必要である。
巻き取り張力はテンションコントロールの制御により、一定張力で巻き取ることもできるが、巻き取った直径に応じてテーパーをつけ、適正な巻取り張力にすることがより好ましい。一般的には巻き径が大きくなるにつれて張力を少しずつ小さくするが、場合によっては、巻き径が大きくなるにしたがって張力を大きくする方が好ましい場合もある。このような巻き取り方法は、下述の溶液製膜法にも同様に適用できる。
(溶液製膜)
(1)製膜
光学フィルムを溶液製膜法により製膜するときには、まず負の複屈折性を示す樹脂を溶媒に溶解させる。溶媒に溶解させる際の樹脂の合計濃度は3〜50質量%が好ましく、より好ましくは5〜40質量%、さらに好ましくは10〜35質量%である。得られる溶液の室温における粘度は、通常は1〜1,000,000(mPa・s)、好ましくは10〜100,000(mPa・s)、さらに好ましくは100〜50,000(mPa・s)、特に好ましくは1,000〜40,000(mPa・s)である。
使用する溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、1−メトキシ−2−プロパノール等のセロソルブ系溶媒、ジアセトンアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、エチルシクロヘキサノン、1,2−ジメチルシクロヘキサン等のケトン系溶媒、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル系溶媒、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン含有溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、1−ペンタノール、1−ブタノール等のアルコール系溶媒を挙げることができる。
また、上記以外でも、SP値(溶解度パラメーター)が通常10〜30(MPa1/2)の範囲の溶媒を使用するのが好ましい。上記溶媒は単独であるいは2種以上併用して使用することができる。溶媒を2種以上併用する場合には、混合物としてのSP値の範囲を上記範囲内とすることが好ましい。このとき、混合物としてのSP値の値は、その質量比から求めることができ、例えば二種の混合物の場合は、各溶媒の質量分率をW1,W2、また、SP値をSP1、SP2とすると混合溶媒のSP値は下記式により計算した値として求めることができる。
SP値=W1・SP1+W2・SP2
さらに光学フィルムの表面平滑性を向上させるためにレベリング剤を添加してもよい。一般的なレベリング剤であれば何れも使用できるが、例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などを使用することができる。
光学フィルムを溶剤キャスト法により製造する方法としては、上記溶液をダイスやコーターを使用して金属ドラム、スチールベルト、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、ポリテトラフルオロエチレン製ベルトなどの基材の上に塗布し、その後溶剤を乾燥・除去して基材よりフィルムを剥離する方法が一般に挙げられる。
また、スプレー、ハケ、ロールスピンコート、ディッピングなどの手段を用いて,樹脂溶液を基材に塗布し、その後溶剤を乾燥・除去して基材よりフィルムを剥離することにより製造することもできる。なお、塗布の繰り返しにより厚みや表面平滑性等を制御してもよい。
また、基材としてポリエステルフィルムを使用する場合には、表面処理されたフィルムを使用してもよい。表面処理の方法としては、一般的に行われている親水化処理方法、例えばアクリル系樹脂やスルホン酸塩基含有樹脂をコーテイングやラミネートにより積層する方法、あるいは、コロナ放電処理等によりフィルム表面の親水性を向上させる方法等が挙げられる。
(2)乾燥
上記溶剤キャスト法の乾燥(溶剤除去)工程については、特に制限はなく一般的に用いられる方法、例えば多数のローラーを介して乾燥炉中を通過させる方法等で実施できるが、乾燥工程において溶媒の蒸発に伴い気泡が発生すると、フィルムの特性を著しく低下させるので、これを避けるために、乾燥工程を2段以上の複数工程とし、各工程での温度あるいは風量を制御することが好ましい。
また、光学フィルム中の残留溶媒量は、通常は10質量%以下である。このように残留溶剤を少なくすることで、より一層粘着跡故障を軽減することができるため、好ましい。
(3)延伸
上述のようにして得られた光学フィルムは、縦(MD)又は横(TD)の少なくとも1軸方向に延伸されることが好ましく、縦(MD)及び横(TD)に2軸延伸されることがより好ましい。延伸方法としては、溶融製膜時の延伸方法を採用することができる。
(偏光板)
本発明の偏光板は、上述した光学フィルムと偏光子を有する。偏光板は、偏光子と、該偏光子の両側に設けられた保護フィルムとを有するものであって、該保護フィルムの少なくとも一方が本発明の光学フィルムである。光学フィルムは、光散乱層や反射防止層を有する側とは反対側の透明支持体の表面、すなわち偏光子と貼り合わせる側の表面の水に対する接触角が10〜50度の範囲にあることが好ましい。例えば、本発明の光学フィルムの片面に粘着層を設けてディスプレイの最表面に配置することができる。
(透明導電性フィルム)
本発明の光学フィルムは、透明導電性フィルムに用いることができる。透明導電性フィルムは、導電層と、透明樹脂フィルムとして光学フィルムを有する。導電層は層状に形成されてもよいが、間欠部を有するように形成されることが好ましい。間欠部とは、導電層が設けられていない部分をいい、間欠部の外周は導電層により囲まれていることが好ましい。本発明では、間欠部を有するように導電層が形成されることを、パターン状やメッシュ状に導電層が形成されるともいう。導電層としては、例えば、特開2013−1009号公報、特開2012−216550号公報、特開2012−151095号公報、特開2012−25158号公報、特開2011−253546号公報、特開2011−197754号公報、特開2011−34806号公報、特開2010−198799号公報、特開2009−277466号公報、特開2012−216550号公報、特開2012−151095号公報、国際公開2010/140275号パンフレット、国際公開2010/114056号パンフレットに記載された導電層を例示することができる。
本発明で用いる導電層は、銀と親水性樹脂を含むことがより好ましい。水溶性樹脂としては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。これらの中で特に好ましいのが、ゼラチンである。
本発明で用いる導電層には、ハロゲン化銀写真感光材料を用いることが特に好ましい。ハロゲン化銀写真感光材料を用いる場合、導電層の製造方法には、感光材料と現像処理の形態によって、次の3通りの形態が含まれる。
(1) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を化学現像又は熱現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(2) 物理現像核をハロゲン化銀乳剤層中に含む感光性ハロゲン化銀黒白感光材料を溶解物理現像して金属銀部を該感光材料上に形成させる態様。
(3) 物理現像核を含まない感光性ハロゲン化銀黒白感光材料と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀部を非感光性受像シート上に形成させる態様。
上記(1)の態様は、一体型黒白現像タイプであり、感光材料上に光透過性導電膜等の透光性導電性膜が形成される。得られる現像銀は化学現像銀又は熱現像銀であり、高比表面のフィラメントである点で後続するめっき又は物理現像過程で活性が高い。
上記(2)の態様は、露光部では、物理現像核近縁のハロゲン化銀粒子が溶解されて現像核上に沈積することによって感光材料上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。これも一体型黒白現像タイプである。現像作用が、物理現像核上への析出であるので高活性であるが、現像銀は比表面の小さい球形である。
上記(3)の態様は、未露光部においてハロゲン化銀粒子が溶解されて拡散して受像シート上の現像核上に沈積することによって受像シート上に光透過性導電性膜等の透光性導電性膜が形成される。いわゆるセパレートタイプであって、受像シートを感光材料から剥離して用いる態様である。
いずれの態様もネガ型現像処理及び反転現像処理のいずれの現像を選択することができる、なお、拡散転写方式の場合は、感光材料としてオートポジ型感光材料を用いることによってネガ型現像処理が可能となる。
ここでいう化学現像、熱現像、溶解物理現像、拡散転写現像は、当業界で通常用いられている用語どおりの意味であり、写真化学の一般教科書、例えば菊地真一著「写真化学」(共立出版社、1955年刊行)、C.E.K.Mees編「The Theory of Photographic Processes, 4th ed.」(Mcmillan社、1977年刊行)に解説されている。本件は液処理に係る発明であるが、その他の現像方式として熱現像方式を適用する技術も参考にすることができる。例えば、特開2004−184693号、同2004−334077号、同2005−010752号の各公報、特願2004−244080号、同2004−085655号の各明細書に記載された技術を適用することができる。
本発明において導電層となる銀塩乳剤層は、銀塩とバインダーの他、溶媒や染料等の添加剤を含有してもよい。銀塩としては、ハロゲン化銀等の無機銀塩及び酢酸銀等の有機銀塩が挙げられる。本発明では、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。
銀塩乳剤層の形成に用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。
銀塩乳剤層の上には、保護層を設けてもよい。本発明において保護層とは、ゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために感光性を有する銀塩乳剤層上に形成される。その厚みは0.5μm以下が好ましい。保護層の塗布方法及び形成方法は特に限定されず、公知の塗布方法及び形成方法を適宜選択することができる。例えば、保護層に関しては、特開2008−250233号公報等の記載を参照することができる。
さらに、本発明では、下塗り層や帯電防止層といった他の機能層を設けてもよい。下塗り層としては、特開2008−250233号公報の段落[0021]〜[0023]のものを適用できる。また、帯電防止層としては、特開2008−250233号公報の段落[0012]、[0014]〜[0020]のものを適用できる
なお、上述した透明導電性フィルムは、タッチパネル用途に好適であり、例えば、特開2009−176608の段落[0073]〜[0075]の記載に従い、タッチパネルを作成することができる。
(反射防止フィルム)
本発明の光学フィルムは、反射防止フィルムの支持体として用いることができる。液晶表示装置(LCD)のように高精細、高品位化された画像表示装置の場合には、上記の防塵性の他に、表示面での外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するための透明で帯電防止性能を有する反射防止フィルムを用いることが好ましい。
(表示装置)
本発明の光学フィルムは、携帯電話、スマートフォン、携帯情報端末、カーナビ、タブレットPC、販売機器、ATM、FA機器等に制限なく使用することができる。また、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)等の各種表示装置に用いることができる。本発明の光学フィルム又は偏光板は、画像表示装置の表示画面の視認側に配置されることが好ましい。
<液晶表示装置>
本発明の光学フィルム又は偏光板は、特に液晶表示装置等のディスプレイの最表層に用いることが好ましい。液晶表示装置は、液晶セルおよびその両側に配置された二枚の偏光板を有し、液晶セルは、二枚の電極基板の間に液晶を担持している。さらに、光学異方性層が、液晶セルと一方の偏光板との間に一枚配置されるか、あるいは液晶セルと双方の偏光板との間に二枚配置されることもある。
液晶セルは、TNモード、VAモード、OCBモード、IPSモードまたはECBモードであることが好ましい。
TNモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向し、さらに60〜120゜にねじれ配向している。
TNモードの液晶セルは、カラーTFT液晶表示装置として最も多く利用されており、多数の文献に記載がある。
VAモードの液晶セルでは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に垂直に配向している。
VAモードの液晶セルには、(1)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直に配向させ、電圧印加時に実質的に水平に配向させる狭義のVAモードの液晶セル(特開平2−176625号公報記載)に加えて、(2)視野角拡大のため、VAモードをマルチドメイン化した(MVAモードの)液晶セル(SID97、Digest of Tech. Papers(予稿集)28(1997)845記載)、(3)棒状液晶性分子を電圧無印加時に実質的に垂直配向させ、電圧印加時にねじれマルチドメイン配向させるモード(n−ASMモード)の液晶セル(日本液晶討論会の予稿集58〜59(1998)記載)および(4)SURVAIVALモードの液晶セル(LCDインターナショナル98で発表)が含まれる。
OCBモードの液晶セルは、棒状液晶性分子を液晶セルの上部と下部とで実質的に逆の方向に(対称的に)配向させるベンド配向モードの液晶セルであり、米国特許第4583825号、同5410422号の各明細書に開示されている。棒状液晶性分子が液晶セルの上部と下部とで対称的に配向しているため、ベンド配向モードの液晶セルは、自己光学補償機能を有する。そのため、この液晶モードは、OCB(Optically Compensatory Bend)液晶モードと呼ばれる。ベンド配向モードの液晶表示装置は、応答速度が速いとの利点がある。
IPSモードの液晶セルは、ネマチック液晶に横電界をかけてスイッチングする方式であり、詳しくはProc.IDRC(Asia Display ’95),p.577−580及び同p.707−710に記載されている。
ECBモードの液晶セルは、電圧無印加時に棒状液晶性分子が実質的に水平配向している。ECBモードは、最も単純な構造を有する液晶表示モードの一つであって、例えば特開平5−203946号公報に詳細が記載されている。
<プラズマディスプレイパネル(PDP)>
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、一般に、ガス、ガラス基板、電極、電極リード材料、厚膜印刷材料、蛍光体により構成される。ガラス基板は、前面ガラス基板と後面ガラス基板の二枚である。二枚のガラス基板には電極と絶縁層を形成する。後面ガラス基板には、さらに蛍光体層を形成する。二枚のガラス基板を組み立てて、その間にガスを封入する。
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、既に市販されているものを用いることできる。プラズマディスプレイパネルについては、特開平5−205643号、同9−306366号の各公報に記載がある。
前面板をプラズマディスプレイパネルの前面に配置することがある。前面板はプラズマディスプレイパネルを保護するために充分な強度を備えていることが好ましい。前面板は、プラズマディスプレイパネルと隙間を置いて使用することもできるし、プラズマディスプレイ本体に直貼りして使用することもできる。
プラズマディスプレイパネルのような画像表示装置では、光学フィルターをディスプレイ表面に直接貼り付けることができる。また、ディスプレイの前に前面板が設けられている場合は、前面板の表側(外側)または裏側(ディスプレイ側)に光学フィルターを貼り付けることもできる。
(有機EL素子)
本発明の光学フィルムは、有機EL素子等の基板(基材フィルム)や保護フィルムとして用いることができる。本発明のフィルムを有機EL素子等に用いる場合には、特開平11−335661号、特開平11−335368号、特開2001−192651号、特開2001−192652号、特開2001−192653号、特開2001−335776号、特開2001−247859号、特開2001−181616号、特開2001−181617号、特開2002−181816号、特開2002−181617号、特開2002−056976号等の各公報記載の内容を応用することができる。また、特開2001−148291号、特開2001−221916号、特開2001−231443号の各公報記載の内容と併せて用いることが好ましい。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
市販のシンジオタクチックポリスチレン樹脂ザレック S105(出光興産社製)に、酸化防止剤「Irganox1010」を0.3wt%混合し、30mmΦ単軸押出機を用いて、300℃にて溶融押出し、静電ピニング法にて50℃の冷却ロールに密着させ、未延伸フィルムを製膜した。このとき押し出し機とダイの間にスクリーンフィルター、ギアポンプ、リーフディスクフィルターをこの順に配置し、これらをメルト配管で連結し、幅450mm、リップギャップ1mmのダイから押出した。
次に、未延伸フィルムを横方向に115℃で3.8倍に延伸後、200℃で幅方向に5%弛緩させながら10秒間熱処理を施し、厚み100μの延伸フィルムを作成し、得られた延伸フィルムの物性を測定し、その結果を表1に示した。
(実施例2〜6)
実施例1にて、押出し量を変更し、未延伸フィルムの厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜6の延伸フィルムを得た。
(実施例7)
実施例6にて、材料を、市販のアタクチックポリスチレン樹脂HF77(ポリスチレンジャパン社製)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例6の延伸フィルムを得た。
(実施例8)
実施例6にて、材料を、市販の変性アクリル樹脂デルペット980N(旭化成社製)に変えた以外は、実施例1と同様にして、実施例7の延伸フィルムを得た。
(比較例1)
特開2011−215646の実施例に記載の方法に従って、比較例1のフィルムを作成し、評価結果を表1にまとめた。
(評価方法)
(Re、Rth)
王子計測機器(株)製KOBRA 21ADH又はWRを使用し、光線波長550nmで測定した。面内位相差値Reは、入射光線がフィルム面に垂直な状態で測定したものである。膜厚方向位相差値Rthは、入射光線とフィルム面との角度を少しずつ変えそれぞれの角度での位相差値を測定し、公知の屈折率楕円体の式でカーブフィッティングすることにより三次元屈折率であるnx、ny、nzを求め、Rth={(nx+ny)/2−nz}×dに代入することにより求めた。なおその際、フィルムの平均屈折率が必要となるが、別にアッベ屈折計((株)アタゴ社製商品名「アッベ屈折計2−T」)を用いて測定した。
(波長分散)
王子計測機器(株)製KOBRA 21ADH又はWRを使用し、光線波長450nmと650nmの面内位相差Reを測定し、下記式から、波長分散を測定した。
波長分散=Re(450nm)/Re(650nm)
(含水率)
フィルムを25℃、相対湿度60%の環境下に24時間放置した後に、京都電子工業(株)製カールフィッシャー水分計MKC610で含水率を測定した。
(荷重たわみ温度)
TA Instrument(株)製Q400を用いて、0.1N/mm2の荷重をかけ、温度25から160℃に、5℃/minで昇温し、寸法が変位する温度を測定した。
(塗布工程でのシワ)
本願で作成したフィルムを、後述した銀メッシュ方式の透明導電性フィルムを作成する工程に通した際に、発生したシワ故障を4段階で評価した。
A:シワなく工程を通すことができた。
B:シワが一部発生したが、品質に影響がなかった。
C:シワが一部発生し、一部品質に影響を与えた。
D:シワが発生し、品質を悪化させた。
(視認性)
PVAとヨウ素からなる偏光子の片側に、作成したフィルムを、偏光子の吸収軸とフィルムの配向主軸が垂直、または、並行になるように貼り付け、その反対の面にTACフィルム(富士フィルム(株)社製、厚み80μm)を貼り付けて偏光板を作成した。得られた偏光板を、青色発光ダイオードとイットリウム・アルミニウム・ガーネット系黄色蛍光体とを組み合わせた発光素子からなる白色LEDを光源(日亜化学、NSPW500CS)とする液晶表示装置の出射光側にポリエステルフィルムが視認側になるように設置した。この液晶表示装置は、液晶セルの入射光側に2枚のTACフィルムを偏光子保護フィルムとする偏光板を有する。液晶表示装置の偏光板の正面、及び斜め方向から目視観察し、虹ムラの発生する視野角(パネル正面を0°)について測定した。
(湿度環境下での応答性)
本願で作成した透明導電性フィルムに、後述する透明導電層を形成し、タッチパネルに組み込んで、25℃、相対湿度60%及び60℃、相対湿度90%の環境下に24hr放置し、2つの環境での、タッチパネルの応答性の差を下記4段階で評価した。
A:タッチパネルの動作に差異が見られない。
B:タッチパネルの動作にわずかに差異が見られる部分があるが、実用上問題ない。
C:タッチパネルの、特に額縁部で、タッチパネルの動作に差異が見られる。
D:タッチパネルの全面で、タッチパネルの動作に差異が見られる。
Figure 2015011065
表1の実施例1及び比較例1を比較すると、実施例1のフィルムは比較例1に比べて、虹ムラが見えない視野角が広い。これは、驚くべき結果である。
小池らの公知文献(Japanese Journal of Applied Physics 50 (2011) 042602)によれば、フィルムのリタデーションが大きく、波長分散が大きいと、虹ムラの改良効果が大きいことが述べられている。しかし、本発明のフィルムは、実施例1とRe、Rthが同じで、波長分散が小さいにも関わらず、視野角特性が広いことが分かる。また、耐熱性も高く、含水率も低いため、比較例1に比べて、タッチパネルの応答性の湿度変化が少なく、下塗り層・導電層を形成するための塗布工程におけるシワの発生も問題にならない。
実施例2〜6では、フィルムの厚みを変えることで、Re、Rthを変化させている。実施例2〜6では、視野角特性が広く、塗布工程におけるシワの発生も問題になっていない。特に実施例2〜4では、タッチパネルの応答性の湿度変化が少なく良好であることがわかる。
実施例7、8では、シンジオタクチックポリスチレン以外の負の複屈折性樹脂を用いて、本発明の効果を確認した。この場合も広い視野角特性が得られており、塗布工程におけるシワの発生及びタッチパネルの応答性の湿度変化についても、ある程度良化されている。
以上より、本発明のフィルムは、従来のフィルムに比べて、視野角特性が広く、透明導電フィルムの支持体に用いた場合に、良好な性能が得られることが分かった。
(透明導電性フィルムの作成)
<下塗り層塗布>
上記のように製膜した、実施例及び比較例の光学フィルムの片面に、コロナ処理を行った後、第一下塗り層、第ニ下塗り層を塗設した。第一下塗り層、第ニ下塗り層の組成および塗布方法は、特開2010−256908の段落[0117]〜[0120]に記載の通りとした。
(水溶性樹脂と銀を含む導電層の形成)
上記下塗り層の上に、下記ハロゲン化銀感光材料を塗設し透明導電性フィルムを作成した。
<ハロゲン化銀感光材料>
水媒体中のAg150gに対してゼラチン10.0gを含む、球相当径平均0.1μmの沃臭塩化銀粒子(I=0.2モル%、Br=40モル%)を含有する乳剤を調製した。なお、この乳剤中にはK3Rh2Br9及びK2IrCl6を濃度が10-7(モル/モル銀)になるように添加し、臭化銀粒子にRhイオンとIrイオンをドープした。この乳剤にNa2PdCl4を添加し、さらに塩化金酸とチオ硫酸ナトリウムを用いて金硫黄増感を行った後、ゼラチン硬膜剤と共に、銀の塗布量が10g/m2となるように、透明樹脂フィルムの上記下塗り層上に塗布した。この際、Ag:ゼラチンの体積比は2:1とした。
0.7mの幅で500m分の塗布を行ない、塗布の中央部0.5mを残すように両端を切り落としてロール状のハロゲン化銀感光材料を得た。
<露光>
露光のパターンは、特許4820451号の図1に示すパターンに準じて形成した。小格子18の配列ピッチPsを200μmとし、中格子20a〜hの配列ピッチPmを2×Psとした。また、小格子18の導電部の厚みを2μmとし、幅を10μmとした。露光は上記パターンのフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した。
また、特許4820451の図5に準じても導電パターンを形成したが、下記評価結果は図1の場合と同様の結果が得られた。
<現像処理>
現像液1Lの処方は下記の通りである。
ハイドロキノン 20 g
亜硫酸ナトリウム 50 g
炭酸カリウム 40 g
エチレンジアミン・四酢酸 2 g
臭化カリウム 3 g
ポリエチレングリコール2000 1 g
水酸化カリウム 4 g
pHは10.3に調整した。
定着液1Lの処方は下記の通りである。
チオ硫酸アンモニウム液(75%) 300 ml
亜硫酸アンモニウム・1水塩 25 g
1,3−ジアミノプロパン・四酢酸 8 g
酢酸 5 g
アンモニア水(27%) 1 g
pHは6.2に調整した。
上記処理剤を用いて露光済み感材を、富士フイルム社製自動現像機 FG−710PTSを用いて処理条件:現像35℃、30秒、定着34℃、23秒、水洗、流水(5L/分)の20秒処理で行った。
(タッチパネルの作成)
上述した透明導電性フィルムを用いて特開2009−176608の段落[0073]〜[0075]の記載に従い、タッチパネルを作成した。本発明のフィルムは、靭性に優れ、色味変化が小さい、良好な性能を有することを確認した。
(反射防止フィルムの作製)
本発明のフィルムを用いて、発明協会公開技報(公技番号2001−1745)の実施例47に従い低反射フィルムを作製したところ、良好な光学性能が得られた。
本発明によれば、耐熱性や耐湿性に優れ、かつ視認性が十分に確保された光学フィルムを得ることができる。このため、本発明光学フィルムは、透明導電性フィルム等の用途としても好ましく用いられ、産業上の利用可能性が高い。

Claims (11)

  1. 偏光子を有する表示装置に用いられる光学フィルムであって、
    Re=1000〜30000nmであり、Rth=−30000〜−1000nmであることを特徴とする光学フィルム。
  2. 前記光学フィルムの厚みが、10〜500μmであることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
  3. 前記光学フィルムの、25℃、相対湿度60%における平衡含水率は0.1wt%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
  4. 前記光学フィルムの荷重たわみ温度が、105℃以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  5. 前記光学フィルムが、ポリスチレン系フィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  6. 前記ポリスチレン系フィルムが、結晶性のポリスチレンを含むことを特徴とする請求項5に記載のフィルム。
  7. 前記ポリスチレン系フィルムが、シンジオタクチック構造を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の光学フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムと、偏光子とを有することを特徴とする偏光板。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムと、導電層を有することを特徴とする透明導電性フィルム。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムを用いた表面保護フィルム。
  11. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムを用いた液晶表示装置。
JP2013134055A 2013-06-26 2013-06-26 光学フィルム及び表示装置 Active JP6275961B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013134055A JP6275961B2 (ja) 2013-06-26 2013-06-26 光学フィルム及び表示装置
PCT/JP2014/065034 WO2014208309A1 (ja) 2013-06-26 2014-06-06 光学フィルム、偏光板、透明導電性フィルム、表面保護フィルム及び液晶表示装置
KR1020157034053A KR101768556B1 (ko) 2013-06-26 2014-06-06 광학 필름, 편광판, 투명 도전성 필름, 표면 보호 필름 및 액정 표시 장치
CN201480035306.9A CN105324690B (zh) 2013-06-26 2014-06-06 光学膜、偏振片、透明导电性薄膜、表面保护膜及液晶显示装置
US14/979,553 US10317598B2 (en) 2013-06-26 2015-12-28 Optical film, polarization plate, transparent conductive film, surface protection film, and liquid crystal display apparatus having negative birefringence

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013134055A JP6275961B2 (ja) 2013-06-26 2013-06-26 光学フィルム及び表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015011065A true JP2015011065A (ja) 2015-01-19
JP6275961B2 JP6275961B2 (ja) 2018-02-07

Family

ID=52141655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013134055A Active JP6275961B2 (ja) 2013-06-26 2013-06-26 光学フィルム及び表示装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US10317598B2 (ja)
JP (1) JP6275961B2 (ja)
KR (1) KR101768556B1 (ja)
CN (1) CN105324690B (ja)
WO (1) WO2014208309A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018047719A1 (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 富士フイルム株式会社 剥離性積層フィルム及び偏光板の製造方法
JP2019218449A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 日東電工株式会社 樹脂フィルム、導電性フィルム及び積層フィルムの製造方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6275961B2 (ja) 2013-06-26 2018-02-07 富士フイルム株式会社 光学フィルム及び表示装置
JP6290628B2 (ja) * 2014-01-09 2018-03-07 富士フイルム株式会社 画像表示装置
JP6542089B2 (ja) * 2015-09-30 2019-07-10 富士フイルム株式会社 車両用ミラー
KR102568167B1 (ko) * 2018-09-12 2023-08-18 삼성디스플레이 주식회사 플렉서블 윈도우 및 이를 포함하는 플렉서블 표시장치
CN109438888B (zh) * 2018-10-31 2021-07-30 中国石油化工股份有限公司 一种不同立构含量的聚乙烯醇系膜及其制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008146003A (ja) * 2006-09-14 2008-06-26 Asahi Kasei Chemicals Corp アクリル系樹脂およびスチレン系樹脂を含む位相差フィルム
JP2008225452A (ja) * 2007-02-14 2008-09-25 Asahi Kasei Chemicals Corp 光学素子用成形体
JP2010078905A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Nippon Zeon Co Ltd 光学フィルムおよび液晶表示装置
JP2010224510A (ja) * 2009-02-28 2010-10-07 Nippon Zeon Co Ltd 偏光板、偏光板の製造方法、および液晶表示装置
JP2012073646A (ja) * 2011-12-26 2012-04-12 Nippon Zeon Co Ltd 位相差板の製造方法
WO2014119577A1 (ja) * 2013-02-01 2014-08-07 三井化学株式会社 表示装置及び積層光学フィルム

Family Cites Families (71)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4583825A (en) 1983-12-27 1986-04-22 Tektronix, Inc. Electro-optic display system with improved viewing angle
USRE35289E (en) 1985-11-11 1996-07-02 Idemitsu Kosan Company Limited Process for production of styrene polymers
JPS62187708A (ja) 1985-11-11 1987-08-17 Idemitsu Kosan Co Ltd スチレン系重合体の製造法
JP2548979B2 (ja) 1988-12-28 1996-10-30 富士通株式会社 液晶表示装置
JP2888648B2 (ja) 1990-12-28 1999-05-10 出光興産株式会社 スチレン系重合体の製造方法及びその触媒
JP3121090B2 (ja) 1992-01-24 2000-12-25 富士通株式会社 プラズマディスプレイパネル
JP3118054B2 (ja) 1992-01-29 2000-12-18 株式会社リコー 液晶表示素子
US5410422A (en) 1993-03-03 1995-04-25 Tektronix, Inc. Gray scale liquid crystal display having a wide viewing angle
JP3674146B2 (ja) 1996-05-07 2005-07-20 株式会社富士通ゼネラル 光学フィルタ装置
JP3630284B2 (ja) 1998-03-24 2005-03-16 富士写真フイルム株式会社 新規メチン化合物、有機発光素子材料およびそれを使用した有機発光素子
US6458474B1 (en) 1998-03-24 2002-10-01 Fuji Photo Film Co., Ltd. Methine compound, material for organic luminescence element, organic luminescence element using the same
JP3674820B2 (ja) 1998-03-25 2005-07-27 富士写真フイルム株式会社 新規メチン化合物、有機発光素子材料及びそれを使用した有機発光素子
US6461747B1 (en) 1999-07-22 2002-10-08 Fuji Photo Co., Ltd. Heterocyclic compounds, materials for light emitting devices and light emitting devices using the same
JP4686011B2 (ja) 1999-07-22 2011-05-18 富士フイルム株式会社 新規ヘテロ環化合物、発光素子材料およびそれを使用した発光素子
JP3949363B2 (ja) 1999-10-26 2007-07-25 富士フイルム株式会社 芳香族縮環化合物、発光素子材料およびそれを使用した発光素子
JP4116225B2 (ja) 1999-10-27 2008-07-09 富士フイルム株式会社 新規縮合へテロ環化合物、発光素子材料およびそれを使用した発光素子
US6620529B1 (en) 1999-10-27 2003-09-16 Fuji Photo Film Co., Ltd. Materials for light emitting devices and light emitting devices using the same
JP2001148291A (ja) 1999-11-19 2001-05-29 Sony Corp 表示装置及びその製造方法
JP3929690B2 (ja) 1999-12-27 2007-06-13 富士フイルム株式会社 オルトメタル化イリジウム錯体からなる発光素子材料、発光素子および新規イリジウム錯体
JP2001181616A (ja) 1999-12-27 2001-07-03 Fuji Photo Film Co Ltd オルトメタル化パラジウム錯体からなる発光素子材料および発光素子
JP2001181617A (ja) 1999-12-27 2001-07-03 Fuji Photo Film Co Ltd オルトメタル化白金錯体からなる発光素子材料および発光素子
US6821645B2 (en) 1999-12-27 2004-11-23 Fuji Photo Film Co., Ltd. Light-emitting material comprising orthometalated iridium complex, light-emitting device, high efficiency red light-emitting device, and novel iridium complex
JP4067259B2 (ja) 2000-01-12 2008-03-26 富士フイルム株式会社 縮環多環式炭化水素化合物、発光素子材料およびそれを使用した発光素子
AU2001227110A1 (en) 2000-01-27 2001-08-07 Fuji Photo Film Co. Ltd. Sheet polarizer on which light-scattering polarizing element and light-absorption polarizing element are provided in multiyear
JP2001221916A (ja) 2000-02-08 2001-08-17 Toshiba Corp 偏光フィルム、それを使用した平面表示装置、及び、その検査方法
KR100350444B1 (ko) 2000-02-22 2002-08-28 만도공조 주식회사 복합형 김치저장고
JP4578642B2 (ja) 2000-08-09 2010-11-10 富士フイルム株式会社 有機発光素子
JP2002181816A (ja) 2000-12-08 2002-06-26 Univ Waseda 二本鎖核酸の検出試薬と二本鎖核酸検出方法
JP3587165B2 (ja) 2000-12-12 2004-11-10 株式会社寺岡精工 廃棄物の計量管理システム
JP2004085655A (ja) 2002-08-23 2004-03-18 Asahi Kasei Aimii Kk 耐汚染性の含水ソフトコンタクトレンズ
US20060014113A1 (en) 2004-07-16 2006-01-19 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photothermographic material
JP4084645B2 (ja) 2002-12-03 2008-04-30 富士フイルム株式会社 熱現像感光材料
US7381520B2 (en) 2002-12-03 2008-06-03 Fujifilm Corporation Photothermographic material
JP2004244080A (ja) 2003-02-17 2004-09-02 Maruha Corp 冷凍ころも付きえび用収納トレー
JP4322549B2 (ja) 2003-05-12 2009-09-02 富士フイルム株式会社 熱現像感光材料
US7144688B2 (en) 2003-05-22 2006-12-05 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photothermographic material and image forming method
JP2005010752A (ja) 2003-05-22 2005-01-13 Fuji Photo Film Co Ltd 熱現像感光材料及び画像形成方法
JP4479175B2 (ja) 2003-06-06 2010-06-09 コニカミノルタオプト株式会社 ハードコートフィルム、その製造方法、偏光板及び表示装置
EP1898252B1 (en) 2006-09-05 2014-04-30 Tosoh Corporation Optical compensation film stack and stretched retardation film
JP4887198B2 (ja) 2007-03-30 2012-02-29 富士フイルム株式会社 ハロゲン化銀写真感光材料、及び画像形成方法
JP2008274043A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Asahi Kasei Corp 膜及びその製造方法
JP5376808B2 (ja) 2008-01-25 2013-12-25 Dic株式会社 透明導電性フィルムの製造方法、透明導電性フィルム及びタッチパネル
JP5104373B2 (ja) 2008-02-14 2012-12-19 日本ゼオン株式会社 位相差板の製造方法
JP2009277466A (ja) 2008-05-14 2009-11-26 Konica Minolta Holdings Inc 透明導電性フィルム及びその製造方法
US7948592B2 (en) 2008-06-23 2011-05-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Display device for increasing viewing angle
JP5421045B2 (ja) 2008-10-01 2014-02-19 富士フイルム株式会社 フィルムおよびフィルムの製造方法
JP5411489B2 (ja) 2008-12-10 2014-02-12 富士フイルム株式会社 フィルム、フィルムの製造方法、偏光板、光学補償フィルム、反射防止フィルムおよび液晶表示装置
JP5400420B2 (ja) 2009-02-23 2014-01-29 三菱製紙株式会社 透明導電性材料
TWI517185B (zh) 2009-03-31 2016-01-11 Teijin Ltd Transparent conductive laminates and transparent touch panels
TWI445624B (zh) 2009-06-03 2014-07-21 Toyo Boseki 透明導電性積層薄膜
JP2011034806A (ja) 2009-07-31 2011-02-17 Nissha Printing Co Ltd 貼合わせ適性に優れた透明導電性フィルム及びこれを用いたタッチパネル
JP5811431B2 (ja) 2009-09-11 2015-11-11 住友化学株式会社 偏光板および液晶表示装置
JP4888853B2 (ja) 2009-11-12 2012-02-29 学校法人慶應義塾 液晶表示装置の視認性改善方法、及びそれを用いた液晶表示装置
JP2012014669A (ja) 2009-11-20 2012-01-19 Fujifilm Corp 導電シート、導電シートの使用方法及び静電容量方式タッチパネル
JP4820451B2 (ja) 2009-11-20 2011-11-24 富士フイルム株式会社 導電シート、導電シートの使用方法及びタッチパネル
JP4780254B2 (ja) 2009-12-10 2011-09-28 凸版印刷株式会社 導電性基板およびその製造方法ならびにタッチパネル
JP5375692B2 (ja) 2010-03-17 2013-12-25 大日本印刷株式会社 タッチパネルセンサの製造方法
JP2010256908A (ja) 2010-05-07 2010-11-11 Fujifilm Corp 映画用ハロゲン化銀写真感光材料
KR101699497B1 (ko) 2010-06-22 2017-01-24 도요보 가부시키가이샤 액정표시장치, 편광판 및 편광자 보호 필름
JP5709311B2 (ja) 2010-06-25 2015-04-30 グンゼ株式会社 透明面状体及び透明タッチパネル
JP2012151095A (ja) 2010-12-27 2012-08-09 Dic Corp 透明導電性フィルム、静電容量式タッチパネルの透明電極及びタッチパネル
GB2486935B (en) 2010-12-28 2013-09-25 Lg Display Co Ltd Image display device
JP2012216550A (ja) 2011-03-31 2012-11-08 Mitsubishi Materials Corp 透明導電膜形成用分散液、透明導電膜、および透明導電膜の製造方法
JP5995407B2 (ja) 2011-04-01 2016-09-21 山本光学株式会社 色ムラを改善した偏光光学物品
JP5473990B2 (ja) 2011-06-17 2014-04-16 日東電工株式会社 導電性積層体、パターン配線付き透明導電性積層体、および光学デバイス。
JP5396439B2 (ja) 2011-07-22 2014-01-22 学校法人慶應義塾 液晶表示装置の視認性改善方法、及びそれを用いた液晶表示装置
JP5877017B2 (ja) 2011-08-30 2016-03-02 富士フイルム株式会社 光学積層フィルム、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
CN103033984B (zh) 2011-09-30 2015-04-08 大日本印刷株式会社 液晶显示装置和偏振片保护膜
JP5051328B1 (ja) 2012-01-27 2012-10-17 大日本印刷株式会社 光学積層体、偏光板及び画像表示装置
JP6275961B2 (ja) 2013-06-26 2018-02-07 富士フイルム株式会社 光学フィルム及び表示装置
JP6290628B2 (ja) * 2014-01-09 2018-03-07 富士フイルム株式会社 画像表示装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008146003A (ja) * 2006-09-14 2008-06-26 Asahi Kasei Chemicals Corp アクリル系樹脂およびスチレン系樹脂を含む位相差フィルム
JP2008225452A (ja) * 2007-02-14 2008-09-25 Asahi Kasei Chemicals Corp 光学素子用成形体
JP2010078905A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 Nippon Zeon Co Ltd 光学フィルムおよび液晶表示装置
JP2010224510A (ja) * 2009-02-28 2010-10-07 Nippon Zeon Co Ltd 偏光板、偏光板の製造方法、および液晶表示装置
JP2012073646A (ja) * 2011-12-26 2012-04-12 Nippon Zeon Co Ltd 位相差板の製造方法
WO2014119577A1 (ja) * 2013-02-01 2014-08-07 三井化学株式会社 表示装置及び積層光学フィルム

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
KOBAYASHI, D. ET AL.: "A High-Retardation Polymer Film for Viewing Liquid Crystal Displays through Polarized Sunglasses wit", JAPANESE JOURNAL OF APPLIED PHYSICS, vol. vol.50, JPN6014034804, 20 April 2011 (2011-04-20), JP, pages pp.042602-1〜042602-6 *

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018047719A1 (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 富士フイルム株式会社 剥離性積層フィルム及び偏光板の製造方法
JP2018041028A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 富士フイルム株式会社 剥離性積層フィルム及び偏光板の製造方法
US10987898B2 (en) 2016-09-09 2021-04-27 Fujifilm Corporation Peelable laminated film and method for producing polarizing plate
JP2019218449A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 日東電工株式会社 樹脂フィルム、導電性フィルム及び積層フィルムの製造方法
JP7129830B2 (ja) 2018-06-19 2022-09-02 日東電工株式会社 樹脂フィルム、導電性フィルム及び積層フィルムの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
KR20160003826A (ko) 2016-01-11
WO2014208309A1 (ja) 2014-12-31
JP6275961B2 (ja) 2018-02-07
CN105324690A (zh) 2016-02-10
US10317598B2 (en) 2019-06-11
US20160109632A1 (en) 2016-04-21
KR101768556B1 (ko) 2017-08-17
CN105324690B (zh) 2019-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6275961B2 (ja) 光学フィルム及び表示装置
JP6290628B2 (ja) 画像表示装置
JP5588626B2 (ja) 光学フィルム、偏光板、光学補償フィルム、反射防止フィルムおよび液晶表示装置
WO2015037456A1 (ja) 光学フィルム、透明導電性フィルム、タッチパネル、表面保護フィルム及び表示装置
US20160332422A1 (en) Transparent film, manufacturing method therefor, transparent conductive film, touch panel, anti-reflection film, polarization plate, and display device
US20110063544A1 (en) Optical film and method for producing it, polarizer, and liquid crystal display device
JP2008107501A (ja) 偏光板、及び液晶表示装置
JP5408923B2 (ja) 熱可塑性フィルムの製造方法
WO2014185253A1 (ja) 環状オレフィン共重合体フィルム及びその応用
JP6007874B2 (ja) 偏光板保護フィルムとその製造方法、偏光板および液晶表示装置
KR101709419B1 (ko) 광학 필름 및 광학 필름의 제조 방법, 편광판 및 액정 표시 장치
CN105765424A (zh) 相位差膜的制造方法
TW201945811A (zh) 視角補償膜、含彼之偏光板及含彼之顯示裝置
CN108474895B (zh) 偏振片以及液晶显示装置
WO2014185327A1 (ja) 環状オレフィン共重合体組成物、環状オレフィン共重合体フィルム及びその応用
JP2014184731A (ja) 光学フィルムの製造方法
JP2013190757A (ja) 光学フィルム、及び光学フィルムの製造方法
JP5411489B2 (ja) フィルム、フィルムの製造方法、偏光板、光学補償フィルム、反射防止フィルムおよび液晶表示装置
JP6113683B2 (ja) 透明フィルム及びその製造方法、積層フィルム、透明導電フィルム、ハードコートフィルム、タッチパネル、偏光板ならびに表示装置
TW202304691A (zh) 延伸膜、延伸膜的製造方法、偏光板及液晶顯示裝置
JP2010234747A (ja) フィルムとその製造方法、液晶表示板用光学補償フィルム、偏光板および液晶表示装置
JP2011013377A (ja) 積層位相差板、位相差板製造用フィルム及びそれを用いた積層位相差板の製造方法
JP2010036436A (ja) フィルム、フィルムの製造方法、偏光板および液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6275961

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250