JP5400420B2 - 透明導電性材料 - Google Patents

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本発明は、電気回路、電磁波シールド材、タッチパネル等の用途に用いることができる透明導電性材料に関するものである。
近年、電気回路、電磁波シールド材、タッチパネル等の用途で、透明導電性材料の需要が急速に伸びてきている。中でもモバイル機器の発達と共に、より細かく入力座標が検出でき、手書き入力にも対応できるアナログ方式の抵抗膜式タッチパネルでの需要が多くなっている。
透明導電性材料の製造方法としては、銀、銅、ニッケル、インジウム等の導電性金属をスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法によって透明樹脂フィルム上に金属薄膜を形成させる方法が一般的に用いられている。透明導電性材料の需要が拡大する中にあって、インジウム等の鉱物資源の枯渇問題などもあり、低コストで生産性が高い製造方法が求められている。
透明導電性材料に求められる性能として導電性と光透過率があるが、導電性を高くするにはある程度の厚みの金属薄膜が必要であり、それによって透過率が低下するという問題がある。従って、導電性が高くかつ光透過率が高い透明導電性フィルムが求められる。
一方、透明導電性材料としては、透明樹脂フィルム上に、金属細線をメッシュパターン状に形成し、金属細線の線巾やピッチ、さらにはパターン形状などを調整することにより、高い光線透過率を維持し、高い導電性を付与する方法もある。
金属メッシュパターンの形状に関しては、各種パターンが紹介されている。特開平10−41682号公報(特許文献1)では、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、だ円、星形などを組み合わせた模様でありこれらの単位の単独の繰り返しあるいは2種類以上の組み合わせパターンが開示されている。国際公開第2006/040989号パンフレット(特許文献2)では不規則な網目構造の導電部が存在するパターンが開示されている。特開2002−223095号公報(特許文献3)では、ストライプ状、煉瓦積み模様状のパターンが開示されている。
これらのパターンの中でも、正方形及び菱形のパターンが多用されている。平行な数百μm程度の線間隔(ピッチ)で、数十μmの同一の線巾を持つ金属細線を2方向からある角度で交わらせ、正方形や菱形のパターンを形成したものが一般的である。
このような透明導電性材料を製造する方法としては例えば、1)銅、金、ITO、酸化スズなどの導電性材料で被覆された絶縁性基板に、2)感光性樹脂などのフォトレジスト剤を塗りつけ、3)所望のパターンのマスクをかけて紫外線などを照射して、4)フォトレジスト剤を硬化させ、5)未硬化部分を取り除いた後、6)化学エッチングなどによって不要な導電性材料部分を除去し電気回路を形成する方法(サブトラクティブ法)が知られている。
また、1)絶縁性基板に無電解めっき触媒を付与し、2)フォトレジスト剤を塗布し、露光及び現像し、3)無電解めっきを施し、導電パターンを形成し、4)めっきレジストを除去する方法(フルアディティブ法)、あるいは1)絶縁性基板に無電解めっき触媒を付与し、無電解めっきを施し、2)フォトレジスト剤を塗布し、露光及び現像し、3)電解めっきを施し、導電パターンを形成し、4)めっきレジスト等を剥離にする方法(セミアディティブ法)なども知られている。
また、簡易な工程で電気回路を製造する方法としては金属ペーストを基板上にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法等で印刷し、焼結等させることで電気回路を形成する方法や無電解めっき触媒を有するペーストを基板上にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法等で印刷し、無電解めっきを施し電気回路を形成する方法が知られている。
さらに均一で高精細なパターンを簡易に、かつ安定に作るという観点において、近年導電性材料前駆体としてハロゲン化銀乳剤層を有する銀塩写真感光材料を使用する方法が提案されている。例えば国際公開第01/51276号パンフレット、特開2004−221564号公報では銀塩写真感光材料を、1)像露光、現像処理した後、2)金属めっき処理を施すことで導電性材料を製造する方法の提案がなされている。同じく銀塩感光材料を使う方法として銀塩拡散転写法を用いる方法も提案されており、例えば特開2003−77350号公報(特許文献4)などがある。これらの方法で得られた導電性材料は銀塩写真法を用いているため、高精細な画線を描くことは容易であり、安定性も高く、工程も簡易で、非常に良好な特性を示す。
このような製造方法で作製した金属メッシュパターンは比較的安価に生産することができるが、透明導電性材料としては導電性が高く表面抵抗率が低いため、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネル用途に表面抵抗率を合わせ込むことが困難である。アナログ方式の抵抗膜式タッチパネルでは、細かい座標位置を認識する必要があるため、電極に使用する透明導電性材料に、ある程度の大きさの抵抗が必要である。
金属メッシュパターンを持つ透明導電性材料の表面抵抗率を高くするには、メッシュパターンのピッチを広くする方法がある。メッシュパターンのピッチを広げると、透明導電性材料の表面抵抗率は高くなり、透過率も向上するが、メッシュパターン金属細線の存在が認識できるようになるという問題がある。通常、タッチパネルは、LCDなどのディスプレイ上に設置されるので、メッシュパターン金属細線の視認性が上がってしまうと、ディスプレイに表示された画像上に金属細線が目立ち、美観を損ねるため好ましくない。
表面抵抗率を高くする他の方法として、メッシュパターンの線巾を細くする方法や、金属の厚みを薄くする方法がある。例えばフォトレジスト剤を使用するサブトラクティブ法や、セミアディティブ法などでは、露光用マスクの線巾を調整することや化学エッチングの強さを調整することにより、表面抵抗率を高くすることができる。スクリーン印刷法やインクジェット印刷法を用いる方法では、印刷板の線巾の調整やインクの吐出量の調整で金属ペースト量を調整し表面抵抗率を高くすることができる。めっき触媒を印刷する場合は、無電解めっき量を調整することにより、表面抵抗率を高くすることができる。銀塩写真感光材料に金属めっきを施す方法では、金属めっき量を調整することにより、表面抵抗率を高くすることができる。銀塩拡散転写法を用いる方法では、マスクの線巾を調整することや露光時間を調整することにより、表面抵抗率を高くすることができる。
しかし、上記のような視認されにくい微細なメッシュパターンによって、線巾を細くすることや金属の厚みを薄くすることで表面抵抗率を高くしようとすると、僅かな露光量のフレ、金属ペースト量のフレ、金属めっき量のフレなどにより部分的な表面抵抗率の差(変化率)に大差が生じることがあり、得られる透明導電性材料において、材料内での表面抵抗率が不均一になることが多かった。このような導電性材料を抵抗膜式タッチパネル用電極などへ適用すると、正確な座標位置が認識できなくなる原因となり好ましくない。このためアナログ方式の抵抗膜式タッチパネル用の電極材として好適な、表面抵抗率が高く、かつ均一であり、メッシュ細線の視認性が低い透明導電性材料が求められていた。
特開平10−41682号公報 WO2006/040989号公報 特開2002−223095号公報 特開2003−77350号公報
従って、本発明の目的は、表面抵抗率が高く、かつ材料内での表面抵抗率の場所による均一性が高く、メッシュ細線の視認性が低い透明導電性材料を提供することにある。
透明支持体上に断線巾が0.1〜50μmの範囲にあって同じ断線巾の複数の断線部を設けた金属細線で描画された任意のメッシュパターンを有する透明導電性材料。
本発明により、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネル用の電極材として好適な、表面抵抗率が高く、かつ均一であり、メッシュ細線の視認性が低い透明導電性材料を提供することができる。
断線の頻度4の一例 断線の頻度4の一例 断線の頻度2の一例 断線の頻度4の一例 断線の頻度9の一例 断線の頻度16の一例 断線の頻度25の一例
本発明の透明導電性材料は透明支持体上に金属細線を各種メッシュパターン状に形成することにより、高い光線透過率を保ちながら材料に導電性を付与するものである。本発明の透明導電性材料はその金属細線メッシュパターンに特徴があり、メッシュパターンを意図的に断線させたものである。意図的に断線させることにより、メッシュの間隔(正方形、菱形のメッシュであれば、金属細線のピッチ)を広げるのと同様の効果で表面抵抗率を高めることができ、かつ、金属細線メッシュの視認性が上がることはない。また、本発明の透明導電性材料の金属細線メッシュパターンは全体としては導通しており、上述した断線により全体の導通が阻害されるものではない。例えば、図1に示すように、正方形や菱形のメッシュパターンであれば、縦横2個並べた計4個の図形の中心を断線させれば、4個の図形の外周のみ導通することになり、元の正方形や菱形の4倍、すなわち、パターンの縦横の金属細線の長さを共に2倍にしたのと同じ効果が表面抵抗率において現れる。この断線は図2の2a〜2cに示すように4個の図形の中心でなくても良く、その場合は、任意の位置に断線の個数を増やすことで同じ効果を得ることができる。図2の2aにおいて、1が細線巾、2がピッチ、3が断線巾である。
断線の頻度について説明する。本発明において断線の頻度とは断線の個数ではなく、上述したように外周のみが導通する様に断線したときの構成するパターンの個数で表す。例えば、図3に示すように2個の図形の外周のみが導通するような場合は頻度2、図1、図2の2a〜2c、図4の4a〜4fに示すように4個の図形の外周のみが導通するような場合は頻度4となる。図5の5a〜5fに示すような場合は頻度9、図6の6a〜6fに示すような場合は頻度16、図7の7a〜7fに示すような場合は頻度25である。断線の頻度が大きくなりすぎると、所望の表面抵抗率が得られなくなるだけではなく、抵抗膜式タッチパネル用の電極材としての解像度が粗くなり好ましくない。本発明の好ましい断線の頻度は金属メッシュパターンのピッチや金属メッシュパターンの作製方法、金属の種類によって異なる。例えば、後述する銀塩拡散転写法による金属細線パターンの形成方法の場合、ピッチが200μmの場合は断線の頻度が9〜36、ピッチが500μmの場合は断線の頻度が2〜9が好ましい。また、断線の頻度の異なるパターンを組み合わせて使用することも可能である。
断線巾は0.1〜50μmであることが好ましく、1〜20μmがより好ましい。断線巾が広くなると、美観を損ねる場合があり好ましくない。また、断線巾が詰まりすぎると、印刷やめっきなどで短絡が生じる確率が高くなり、場所による表面抵抗率のフレを生じ、目標の表面抵抗率に近づけることが困難となる場合がある。
断線の位置や頻度は、上述したように目標の表面抵抗率に合わせて任意に決めることができるが、断線の位置は規則性を持たせない方が好ましい。規則性があると、一連の模様として認識してしまい美観を損ねる場合がある。
本発明の透明導電性材料の金属メッシュパターンの形状は例えば、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、だ円、星形などを組み合わせた模様であり、これらの単位の単独の繰り返しあるいは2種類以上の組み合わせで使用することができる。また、WO2006/040989号公報のような、不規則な形状のものも使用することができる。
本発明に用いる透明導電性材料の支持体としては、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリイミド樹脂、セロハン、セルロイド等のプラスチック樹脂フィルムなどの透明支持体を用いる。ここで透明とは全光線透過率が80%以上であることを意味する。これらは本発明の目的を妨げない程度に着色していても良く、さらに単体で使うこともできるが、2層以上を組み合わせた多層フィルムであっても良い。透明支持体の厚みは、薄いと取扱性が悪く、厚いと可視光の透過率が低下する場合があるため5〜300μmが好ましい。
本発明の導電性材料の金属細線で描画された任意のメッシュパターンに使用される金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、銀、ステンレス、タングステン、クロム、チタンなどの金属の内の1種または2種以上の金属、2種以上を組み合わせた合金を使用することができる。
本発明の透明導電性材料において、金属メッシュパターンの細線巾は10〜50μmが好ましく、より好ましくは15〜30μmである。細線巾が過度に細くなると表面抵抗率が不安定になる場合があり、細線巾が過度に太くなると視認性が上がることや透過率に影響を及ぼす場合がある。金属メッシュパターンのピッチは同様の理由から100〜1000μmが好ましく、より好ましくは200〜500μmである。ピッチが狭くなると透過率が低下し、透明性を損なうため好ましくなく、ピッチが広くなると透過率は向上するが、金属細線の視認性が上がるため好ましくない。LCDなどのディスプレイ上に設置されるタッチパネル用途としては、金属細線の視認性が上がることは、ディスプレイに表示された画像の美観を損なうので好ましくない。なお、金属メッシュパターンのピッチは、幾何学図形等の組み合わせ等で複雑となる場合、繰り返し単位を基準としてその面積を正方形の面積に換算し、その一辺の長さをピッチとする。
本発明の透明導電性材料において、表面抵抗率は任意に設定できるが、アナログ方式の抵抗膜式タッチパネル用途としては、100〜1000Ω/□が好ましく、より好ましくは300〜700Ω/□である。また、面内の表面抵抗率のバラツキは、最大値と最小値の差(Δ)が、面内の表面抵抗率の平均値の20%以内であることが好ましく、より好ましくは10%以内である。
本発明の透明導電性材料において、金属細線パターンを支持体上に形成させる方法としては、サブトラクティブ法、フルアディティブ法、セミアディティブ法などフォトレジスト剤を使用し画像形成する方法、金属ペーストを支持体上にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法等で印刷し、焼結等させる方法、無電解めっき触媒を有するペーストを基板上にスクリーン印刷法やインクジェット印刷法等で印刷し、無電解めっきを施す方法、銀塩写真感光材料により得られた画像にめっきを施す方法、銀塩拡散転写法を用いる方法などがある。
その中でも、本発明の透明導電性材料の特徴である、視認性が低いメッシュパターンを形成するには、均一で高精細なパターンを簡易にかつ安定に作ることができるという観点から、銀塩拡散転写法を使用する方法が好ましい。以下に本発明の透明導電性材料について、好ましい銀塩拡散転写法による金属細線パターンの形成方法を用いて説明する。
銀塩拡散転写法による透明導電性材料の製造方法とは、透明導電性材料前駆体を像様に露光後、銀塩拡散転写現像により金属銀を析出させる方法である。導電性材料前駆体は支持体上に少なくとも物理現像核層、ハロゲン化銀乳剤層を支持体に近い方からこの順で有する。さらには、非感光性層を支持体から最も遠い最外層及びまたは物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との間の中間層、あるいは支持体と物理現像核層との間の下引き層として有していても良い。なお、透明導電性材料前駆体が有する支持体は前述の透明導電性材料の透明支持体と同義であり、また、この前駆体が有する支持体は本発明の請求項1に記載された透明支持体に相当する。
導電性材料前駆体の物理現像核層が含有する物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。例えば、金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が挙げられる。これらの物理現像核の微粒子層は、コーティング法または浸漬処理法によって、前記下引き層を形成させた支持体上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1mあたり0.1〜10mg程度が適当である。
導電性材料前駆体に用いる物理現像核層は、水溶性高分子を含有することもできる。水溶性高分子を用いる場合の添加量は、物理現像核に対して0〜500質量%程度が好ましい。水溶性高分子としては、アラビアゴム、セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。
導電性材料前駆体の物理現像核層は架橋剤を含有することもできる。該架橋剤としては、例えばクロム明ばんの様な無機化合物、ホルムアルデヒド、グリオキザール、マレアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンの様なアルデヒド等価体、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N−トリアクリロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉等の種々の化合物の1種もしくは2種以上を用いることができる。架橋剤の中でも、好ましくは、グリオキザール、グルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアルデヒド、サクシンアルデヒド、アジポアルデヒド等のジアルデヒド類であり、より好ましい架橋剤は、グルタルアルデヒドである。架橋剤は、物理現像核層に含まれる水溶性高分子に対して、0.1〜30質量%を物理現像核層に含有させるのが好ましく、特に1〜20質量%が好ましい。
物理現像核層の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティングなどの塗布方式で塗布することができる。
導電性材料前駆体においては光センサーとしてハロゲン化銀乳剤層が設けられる。ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術はそのまま用いることもできる。なお、本発明の副露光により前述の優れた効果が得られるハロゲン化銀乳剤はネガタイプのハロゲン化銀乳剤である。
ハロゲン化銀乳剤層に用いられるハロゲン化銀乳剤粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)及び18716(1979年11月)、308119(1989年12月)で記載されていような公知の手法を用いることができる。中でも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径のそろったハロゲン化銀乳剤粒子が得られる点において好ましい。本発明の導電性材料前駆体においては、好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤のハロゲン化物組成には好ましい範囲が存在し、塩化物を80モル%以上含有するのが好ましく、90モル%以上が塩化物であることが特に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤の製造においては、必要に応じてハロゲン化銀粒子の形成あるいは物理熟成の過程において、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、あるいはロジウム塩もしくはその錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などVIII族金属元素の塩、もしくはその錯塩を共存させても良い。また、種々の化学増感剤によって増感することができ、イオウ増感法、セレン増感法、貴金属増感法など当業界で一般的な方法を、単独、あるいは組み合わせて用いることができる。また本発明に用いる導電性材料前駆体においてハロゲン化銀乳剤は必要に応じて色素増感することもできる。
また、ハロゲン化銀乳剤層に含有するハロゲン化銀量とゼラチン量の比率は、ハロゲン化銀(銀換算)とゼラチンとの質量比(銀/ゼラチン)が1.2以上、より好ましくは1.5以上である。また、ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀量は銀換算で2〜10g/mであることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層には、さらに種々の目的のために、公知の写真用添加剤を用いることができる。これらは、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)及び18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。
導電性材料前駆体にはハロゲン化銀乳剤層と物理現像核層の間やハロゲン化銀乳剤層の上の層に非感光性層を設けることができる。これらの非感光性層は、水溶性高分子を主たるバインダーとする層である。ここでいう水溶性高分子とは、現像液で容易に膨潤し、下層のハロゲン化銀乳剤層、物理現像核層まで現像液を容易に浸透させるものであれば任意のものが選択できる。
具体的には、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、ポリビニルアルコール等を用いることができる。特に好ましい水溶性高分子は、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質である。本発明の効果を十分に得るためには、この非感光性層のバインダー量としては、ハロゲン化銀乳剤層の総バインダー量に対して20〜100質量%の範囲が好ましく、特に30〜80質量%が好ましい。
これら非感光性層には、必要に応じてResearch Disclosure Item 17643(1978年12月)及び18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような公知の写真用添加剤を含有させることができる。また、処理後のハロゲン化銀乳剤層の剥離を妨げない限りにおいて、架橋剤により硬膜させることも可能である。
導電性材料前駆体にはハロゲン化銀乳剤層の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料または顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として用いることは好ましい。ハレーション防止剤としては、好ましくは上記した下引き層あるいは物理現像核層、あるいは物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層の間に必要に応じて設けられる中間層、または支持体を挟んで設けられる裏塗り層に含有させることができる。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に含有させるのが良い。添加量は、目的の効果が得られるのであれば広範囲に変化しうるが、例えばハレーション防止剤として裏塗り層に含有させる場合、1mあたり、約20mg〜約1gの範囲が望ましく、好ましくは、極大吸収波長における吸光度として、0.5以上である。
上記導電性材料前駆体を用いて、本発明の導電性材料を製造するための方法について説明する。導電性材料前駆体から本発明の透明導電性材料の特徴である断線部を設けた金属細線で描画されたメッシュパターンを形成する。上述した導電性材料前駆体を像様(断線のあるメッシュパターン)に露光後、拡散転写現像液で処理し、その後物理現像核層上の不要な各層を水洗などで除去して本発明のメッシュパターンを得る。
導電性材料前駆体の露光について説明する。導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層は像様に露光されるが、露光方法として、断線のあるメッシュパターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて断線のあるメッシュパターンを走査露光する方法等がある。上記したレーザー光で露光する方法においては、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードともいう)を用いることができる。
導電性材料前駆体の銀塩拡散転写現像液による現像処理について説明する。上記のように像様に露光された導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層は、銀塩拡散転写現像液で処理することにより物理現像が起こり、現像可能なだけの潜像核を有さないハロゲン化銀が可溶性銀錯塩形成剤により溶解されて銀錯塩となり、物理現像核上で還元されて金属銀が析出し例えばメッシュパターンの銀薄膜を得ることができる。一方、露光により現像可能なだけの潜像核を有するハロゲン化銀はハロゲン化銀乳剤層中で化学現像されて黒化銀となる。現像後、不要になったハロゲン化銀乳剤層(黒化銀もこれに含まれる)及び中間層、保護層等は除去されて、銀薄膜が表面に露出する。
現像処理後のハロゲン化銀乳剤層等の物理現像核層の上に設けられた層の除去方法は、水洗除去あるいは剥離紙等に転写剥離する方法がある。水洗除去は、スクラビングローラ等を用いて温水シャワーを噴射しながら除去する方法や温水をノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。また、剥離紙等で転写剥離する方法は、ハロゲン化銀乳剤層上の余分なアルカリ液(銀錯塩拡散転写用現像液)を予めローラ等で絞り取っておき、ハロゲン化銀乳剤層等と剥離紙を密着させてハロゲン化銀乳剤層等をプラスチック樹脂フィルムから剥離紙に転写させて剥離する方法である。剥離紙としては吸水性のある紙や不織布、あるいは紙の上にシリカのような微粒子顔料とポリビニルアルコールのようなバインダーとで吸水性の空隙層を設けたものが用いられる。
導電性材料前駆体の現像処理において使用する、銀塩拡散転写現像の現像液について説明する。現像液は、可溶性銀錯塩形成剤及び還元剤を含有するアルカリ液である。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物である。
現像液に用いられる可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸アンモニウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウムやチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、オキサゾリドン類、2−メルカプト安息香酸及びその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、米国特許第5,200,294号明細書に記載のようなチオエーテル類、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に、「The Theory of the photographic Process(4th edition,p474〜475)」、T.H.James著に記載されている化合物が挙げられる。
これらの可溶性銀錯塩形成剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。
現像液に用いられる還元剤は、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)及び18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、アスコルビン酸及びその誘導体、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。これらの還元剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。
可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1Lあたり0.001〜5モルが好ましく、より好ましくは0.005〜1モルの範囲である。還元剤の含有量は現像液1Lあたり0.01〜1モルが好ましく、より好ましくは0.05〜1モルの範囲である。
現像液のpHは10以上が好ましく、さらに11〜14が好ましい。所望のpHに調整するために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤、リン酸、炭酸などの緩衝剤を単独、または組み合わせて含有させる。また、本発明の現像液には、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸カリウム等の保恒剤を含むことが好ましい。
また、上記現像処理及び水洗処理することで得られた導電性材料の銀画像は後処理を施すこともできる。後処理液としては例えば還元性物質、水溶性リンオキソ酸化合物、水溶性ハロゲン化合物などの水溶液が一例としてあげられる。このような後処理液により50〜70℃、さらに好ましくは60〜70℃で10秒以上、好ましくは30秒〜3分処理となるようにすれば、導電性は向上するが、高温高湿下でもその表面抵抗率が変動しなくなるので好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、無論この記述により本発明が制限されるものではない。
(実施例1)
本発明のメッシュパターンを作製するための露光用マスク(透過原稿)を作製した。透過原稿は、大日本スクリーン製造社製のイメージセッターDT−R3100にて、三菱製紙社製感材IPS−ISDに出力した後、同現像液IPS−CD1001、同定着液CF6001で現像処理することにより得た。
透過原稿は図5に示した6種類のパターン(頻度9)を適当に配置した30cm四方のものを作製した。パターンの細線巾は20μm、ピッチは300μm、断線巾は10μmとした。
次に導電性材料前駆体を作製した。透明支持体として全光線透過率が90%、厚み100μmの塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。物理現像核層を塗布する前に、このフィルムにゼラチンが50mg/mの下引き層を塗布し乾燥した。
次に、硫化パラジウムゾル液を下記の様にして作製し、得られたゾルを用いて物理現像核液を作製した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40mL
蒸留水 1000mL
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核液組成/1mあたり>
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%のグルタルアルデヒド溶液 0.08mL
この物理現像核液を硫化パラジウムが固形分で0.4mg/mになるように、下引き層の上に塗布し、乾燥した。
続いて、上記物理現像核層を塗布した側と反対側の面に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1mあたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
Figure 0005400420
Figure 0005400420
続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、及び最外層を上記物理現像核層の上に塗布した。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成/1mあたり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1mあたり>
ゼラチン 1.0g
ハロゲン化銀乳剤 4.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<最外層組成/1mあたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
このようにして得た導電性材料前駆体を、水銀灯を光源とする密着プリンターで先に作製した透過原稿を密着させて露光した。露光量は透明導電性材料のメッシュ細線巾が透過原稿の細線巾と同じになる露光量で行った。
その後、露光した導電性材料前駆体を下記現像液中に20℃で60秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、最外層及び裏塗り層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理した。露光したサンプルからはメッシュパターン状に銀薄膜が形成された透明導電性材料を得た。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 25g
ハイドロキノン 18g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g
亜硫酸カリウム 80g
N−メチルエタノールアミン 15g
臭化カリウム 1.2g
全量を水で1000mLとする。
pH=12.2に調整する。
上記のようにして得られたメッシュパターン状銀薄膜が形成された透明導電性材料の後処理として、15質量%リン酸1ナトリウム水溶液を用いて60℃で60秒処理を実施した。
上記のようにして得られたメッシュパターン状銀薄膜が形成された30cm四方の導電性材料について下記の評価を実施した。
(1)表面抵抗率
JIS−K7194に準拠し、(株)ダイアインスツルメンツ社製、ロレスターGP/ESPプローブを用いて測定した。測定場所は30cm四方の正方形の四隅(左上、左下、右上、右下)及び中心部の5箇所とした。また、最大と最小の差(Δ)と平均値も併せて求めた。この結果を表1に示す。
(2)金属細線の視認性及び面の質感
得られた透明導電性材料をライトテーブル上で50cm離れた位置から目視し、外観品質を評価した。評価項目は金属細線の視認性、及び透明導電性材料の面の質感である。何れも5段階で評価し、金属細線の視認性については、1を金属細線の視認性が低い最も良いレベル、5を視認性が高い最も悪いレベルと規定した。また、面の質感については、1を質感が高く違和感がない最も良いレベル、5をちらつきがあり違和感がある最も悪いレベルと規定した。金属細線視認性及び面の質感の評価点を合計し、外観品質の評価とした。望ましい合計は4以下とした。この結果を表1に示す。
(実施例2)
断線巾が20μmである透過原稿を用いた以外は実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。この結果を表1に示す。
(実施例3)
断線巾が30μmである透過原稿を用いた以外は実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。この結果を表1に示す。
(比較例1)
細線巾が20μm、ピッチが300μmで、断線を入れない通常の正方形メッシュパターン透過原稿を使用した以外は、実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチを光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチと同じであった。この結果を表1に示す。
(比較例2)
細線巾が20μm、ピッチが900μmで、断線を入れない通常の正方形メッシュパターン透過原稿を使用した以外は、実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチを光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチと同じであった。この結果を表1に示す。
(比較例3)
露光量を30%アップして細線巾を細くした以外は、比較例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチを光学顕微鏡で確認したところ、細線巾は露光用マスクの細線巾の60%で、ピッチは露光用マスクのピッチと同じであった。この結果を表1に示す。
(実施例4)
透過原稿を図5に示した6種類のパターン(頻度9、細線巾15μm、ピッチ200μm、断線巾10μm)を適当に配置した30cm四方のものを使用した以外は実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。この結果を表1に示す。
(実施例5)
透過原稿を図7に示した6種類のパターン(頻度25、細線巾15μm、ピッチ200μm、断線巾10μm)を適当に配置した30cm四方のものを使用した以外は実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。この結果を表1に示す。
(実施例6)
透過原稿を図4に示した6種類のパターン(頻度4、細線巾30μm、ピッチ500μm、断線巾10μm)を適当に配置した30cm四方のものを使用した以外は実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。この結果を表1に示す。
(実施例7)
透過原稿を図5に示した6種類のパターン(頻度9、細線巾30μm、ピッチ500μm、断線巾10μm)を適当に配置した30cm四方のものを使用した以外は実施例1と同様に導電性材料を作製し実施例1と同様に評価を実施した。得られたメッシュパターン画像の細線巾、ピッチ及び断線巾を光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線巾、ピッチ及び断線巾と同じであった。この結果を表1に示す。
Figure 0005400420
以上の結果から明らかなように、本発明により表面抵抗率が高く、かつ均一であり、さらにメッシュ細線の視認性が低い透明導電性材料が得られる。
本発明のメッシュパターンは、透明導電性フィルムの表面抵抗率を、面内の均一性を保持しつつ変化させる方法として有用である。
1 細線巾
2 ピッチ
3 断線巾

Claims (2)

  1. 透明支持体上に断線巾が0.1〜50μmの範囲にあって同じ断線巾の複数の断線部を設けた金属細線で描画された任意のメッシュパターンを有する透明導電性材料。
  2. 前記透明導電性材料の表面抵抗率が100〜1000Ω/□であることを特徴とする請求項1記載の透明導電性材料。
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