JP2015001383A - X線検査用車両搬送装置 - Google Patents
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Abstract
Description
被検車両の走行床の下方に地下搬送路が設けられ、前記走行床の幅方向中央に走行方向に延びかつ前記地下搬送路と連通する垂直貫通溝が設けられており、
前記地下搬送路に設置され前記被検車両の搬送方向に水平に延びる1対の走行レールと、
前記走行レールに沿って移動可能な移動台車と、
前記走行床より上方において前記垂直貫通溝を跨いで幅方向に水平に延び、前記移動台車の後端よりも後方に位置するリフトバーと、
上端がリフトバーに固定された後端部と、前記移動台車に連結された前端部とを有する昇降支持部材と、
前記移動台車に搭載され、前記昇降支持部材を駆動して前記後端部を上下動させる昇降駆動機構と、を備える、ことを特徴とするX線検査用車両搬送装置が提供される。
該平行リンク機構は、互いに平行かつ上下に位置する同一の2本のリンクからなり、各リンクの前端部及び後端部が水平かつ幅方向に延びる回転軸を中心に搖動可能であり、
前記昇降駆動機構は、前記移動台車に設置され前記リンクの移動台車の後端より前方部分を、昇降駆動する直動アクチュエータ、又は搖動駆動する回動アクチュエータを有する、ことが好ましい。
前記昇降駆動機構は、前記移動台車に設置され前記水平部材の移動台車の後端より前方部分を昇降させる昇降装置である、ことが好ましい。
前記移動台車に固定され、被検車両よりも幅方向外側に位置し、前記移動台車の後端よりも後方まで延びる外側支持フレームと、
外側支持フレームの後端部に設けられ外側支持フレームに作用する下向き荷重を地下搬送路の路面に伝達する補助車輪と、を有する、ことが好ましい。
前記移動台車の前端部に設けられ前記移動台車に作用する上向き荷重を前記走行床の下面に伝達する補助車輪を有する、ことが好ましい。
さらに、リフトバーと昇降支持部材を繊維強化プラスチック(例えばCFRP)で構成することで、垂直方向X線の遮蔽は金属材料に比べ大幅に少なくなり、完全に透視できた画像を得ることができるので検査品質が大幅に向上する。
また、X線検査用車両搬送装置のほとんど全部が被検車両の下方に位置するので、従来からの効果である、水平X線照射位置において、水平照射によるX線が遮蔽される範囲(影になる範囲)は、実質的に皆無であることと合わせて、本発明の装置により、小型車両(例えば軽自動車)から大型車両(例えばコンテナ車両)まで検査することができ、かつ垂直照射と水平照射によるX線が遮蔽される範囲が極少化され、実質的に車両全体を高精度でX線検査することができる。
以下、本発明のX線検査用車両搬送装置10を単に「搬送装置10」と略称する。
垂直貫通溝4の溝幅は、好ましくは小型車両の車輪幅より狭く、例えば50〜100mmであるのがよい。また、垂直貫通溝4は、搬送装置10が被検車両1の前輪1aを持ち上げて搬送する範囲に連続して直線状に設けられている。
遮蔽扉5の設置位置において、走行床2に遮蔽扉5を通す隙間(走行方向隙間)が設けられている。走行方向隙間は、被検車両1の車輪が落下せずに通過できる隙間間隔、例えば50〜100mmであるのがよい。
なお、遮蔽扉5の設置位置において、走行レール12(後述する)にも遮蔽扉5を通す隙間(走行方向隙間)を設けてもよい。
また、X線照射の開始位置と終了位置の間に、垂直方向にX線(垂直X線2)が照射される垂直X線照射位置(図示せず)と、水平方向にX線(水平X線3)が照射される水平X線照射位置(図示せず)とが設けられ、X線の垂直照射と水平照射により、被検車両1の全体をX線検査するようになっている。
この図に示すように、本発明の搬送装置10(X線検査用車両搬送装置10)は、1対の走行レール12、移動台車14、リフトバー16、昇降支持部材18、及び昇降駆動機構20を備える。
この例で、移動台車14は、走行レール12を走行するための前輪13a及び後輪13b(図3参照)、前輪13a又は後輪13bを駆動する駆動装置14a、及び移動台車14を制御する制御装置14bを備える。
この例でリフトバー16は、被検車両1の前輪1aの前後に位置する1対の水平バー16aと、1対の水平バー16aの中央部を連結する連結金具16bとを有する。
なお、連結金具16bの上端部を垂直貫通溝4の溝幅より広く構成し、リフトバー16が下降する位置(例えば被検車両1の搬入位置)の走行床2の上面に、連結金具16bの上端部と干渉しないように凹みを設けてもよい。
また、リフトバー16の少なくとも一部(好ましくは、全体)が、X線が透過しやすい繊維強化プラスチック(FRP)からなる。FRPは、アラミド繊維、ガラス繊維、カーボン繊維を用いた一方向強化プラスチック(AFRP、GFRP、CFRP)であるのが好ましい。
昇降支持部材18の少なくとも一部(好ましくは、全体)が、X線が透過しやすい繊維強化プラスチック(FRP)からなる。このFRPは、アラミド繊維、ガラス繊維、カーボン繊維を用いた一方向強化プラスチック(AFRP、GFRP、CFRP)であるのが好ましい。
この図において、昇降支持部材18は、後端部18aが垂直貫通溝4を通してリフトバー16を水平に維持しながら上下動可能に構成されている。また、昇降支持部材18は、後端部18aから地下搬送路3内で前方下方に延び、前端部18bが移動台車14に連結されている。
また、昇降駆動機構20は、この図において、移動台車14に設置されリンク19aの移動台車14の後端14cより前方部分を昇降駆動する直動アクチュエータ21a(この例では油圧シリンダ21a)と、油圧シリンダ21aに油圧を供給する油圧ユニット21bとを有する。
以下、移動台車14の後端14cより前方部分を単に、「前方部分」と呼ぶ。
この図に示すように、上述した本発明の構成によれば、リフトバー16が、移動台車14の後端14cよりも後方に位置しているので、車両1の下方に位置し前輪1aを持ち上げる機構部分は、リフトバー16と昇降支持部材18の一部(移動台車14の後端14cよりも後方部分のみ)である。従って、垂直照射によるX線が遮蔽される範囲(影になる範囲)を、小型車両であっても従来より大幅に狭くできる。
この図において、昇降支持部材18は、平行リンク機構18であり、図3の構成と同様である。また、この図において、15はカウンタウエイトである。カウンタウエイト15は、昇降支持部材18の後端部18aが上昇してリフトバー16が走行床2から離れて上方に位置するときに、移動台車14の前部の浮上りを防止するための錘(おもり)である。
この図において、昇降支持部材18は、後端部18aから前端部18bまで水平に延びる単一の水平部材19bである。
また昇降駆動機構20は、移動台車14に設置され水平部材19bの前方部分(移動台車14の後端14cより前方部分)を昇降させる昇降装置である。
また、図6(B)において、昇降装置20は、昇降ガイド21dと直動アクチュエータ21aである。
この図において、本発明の搬送装置10は、昇降支持部材18の後端部18aが上昇してリフトバー16が走行床2から離れて上方に位置するときに、移動台車14の前部の浮上りを防止する浮上り防止装置22を備える。
外側支持フレーム23aは、移動台車14に固定され、被検車両1よりも幅方向外側に位置し、移動台車14の後端14cよりも後方まで延びる。
補助車輪23bは、外側支持フレーム23aの後端部に設けられ地下搬送路3の路面3aに接触して外側支持フレーム23aに作用する下向き荷重を地下搬送路3の路面3aに伝達する。
この図において内側支持フレーム24aが、移動台車14の前端部に設けられている。
補助車輪24bは、移動台車14(内側支持フレーム24a)の前端部に設けられ走行床2の下面に接触して内側支持フレーム24aに作用する上向き荷重を走行床2の下面に伝達する。
さらに、リフトバー16と昇降支持部材18を繊維強化プラスチック(例えばCFRP)で構成することで、垂直方向X線の遮蔽は金属材料に比べ大幅に少なくなり、完全に透視できた画像を得ることができるので検査品質が大幅に向上する。
また、X線検査用車両搬送装置10のほとんど全部が被検車両1の下方に位置するので、従来からの効果である、水平X線照射位置において、水平照射によるX線が遮蔽される範囲(影になる範囲)は、実質的に皆無であることと合わせて、本発明の装置により、小型車両(例えば軽自動車)から大型車両(例えばコンテナ車両)まで検査することができ、かつ垂直照射と水平照射によるX線が遮蔽される範囲が極少化され、実質的に車両全体を高精度でX線検査することができる。
1a 前輪、
2 走行床、
3 地下搬送路、
3a 路面、
4 垂直貫通溝、
5 遮蔽扉、
10 X線検査用車両搬送装置(搬送装置)、
12 走行レール、
13a 前輪、
13b 後輪、
14 移動台車、
14a 駆動装置、
14b 制御装置、
14c 後端、
15 カウンタウエイト、
16 リフトバー、
16a 水平バー、
16b 連結金具、
17 前端部支持部材、
18 昇降支持部材(平行リンク機構)、
18a 後端部、
18b 前端部、
19a リンク、
19b 水平部材、
20 昇降駆動機構(昇降装置)、
21a 直動アクチュエータ(油圧シリンダ)、
21b 油圧ユニット、
21c 回動アクチュエータ、
21d 昇降ガイド、
22 浮上り防止装置、
23a 外側支持フレーム、
23b 補助車輪、
24a 内側支持フレーム、
24b 補助車輪、
25a 前端部、
25b 後端部、
26 回転軸
Claims (8)
- X線検査する被検車両の前輪を持ち上げて搬送するX線検査用車両搬送装置であって、
被検車両の走行床の下方に地下搬送路が設けられ、前記走行床の幅方向中央に走行方向に延びかつ前記地下搬送路と連通する垂直貫通溝が設けられており、
前記地下搬送路に設置され前記被検車両の搬送方向に水平に延びる1対の走行レールと、
前記走行レールに沿って移動可能な移動台車と、
前記走行床より上方において前記垂直貫通溝を跨いで幅方向に水平に延び、前記移動台車の後端よりも後方に位置するリフトバーと、
上端がリフトバーに固定された後端部と、前記移動台車に連結された前端部とを有する昇降支持部材と、
前記移動台車に搭載され、前記昇降支持部材を駆動して前記後端部を上下動させる昇降駆動機構と、を備える、ことを特徴とするX線検査用車両搬送装置。 - 前記リフトバーと前記昇降支持部材の少なくとも一部が、X線が透過しやすい繊維強化プラスチックからなる、ことを特徴とする請求項1に記載のX線検査用車両搬送装置。
- 前記昇降支持部材は、前記後端部が前記垂直貫通溝を通してリフトバーを水平に維持しながら上下動可能であり、前記地下搬送路内で前方下方に延びる平行リンク機構であり、
該平行リンク機構は、互いに平行かつ上下に位置する同一の2本のリンクからなり、各リンクの前端部及び後端部が水平かつ幅方向に延びる回転軸を中心に搖動可能であり、
前記昇降駆動機構は、前記移動台車に設置され前記リンクの移動台車の後端より前方部分を、昇降駆動する直動アクチュエータ、又は搖動駆動する回動アクチュエータを有する、ことを特徴とする請求項1に記載のX線検査用車両搬送装置。 - 前記昇降支持部材は、前記後端部が前記垂直貫通溝を通してリフトバーを水平に維持しながら上下動可能であり、前記地下搬送路内で前記後端部から前端部まで水平に延びる単一の水平部材であり、
前記昇降駆動機構は、前記移動台車に設置され前記水平部材の移動台車の後端より前方部分を昇降させる昇降装置である、ことを特徴とする請求項1に記載のX線検査用車両搬送装置。 - 前記昇降装置は、前記水平部材の移動台車の後端より前方部分を昇降させる、1対の直動アクチュエータ、又は、昇降ガイドと直動アクチュエータである、ことを特徴とする請求項4に記載のX線検査用車両搬送装置。
- 前記後端部が上昇してリフトバーが走行床から離れて上方に位置するときに、前記移動台車の浮上りを防止する浮上り防止装置を備える、ことを特徴とする請求項1に記載のX線検査用車両搬送装置。
- 前記浮上り防止装置は、
前記移動台車に固定され、被検車両よりも幅方向外側に位置し、前記移動台車の後端よりも後方まで延びる外側支持フレームと、
外側支持フレームの後端部に設けられ外側支持フレームに作用する下向き荷重を地下搬送路の路面に伝達する補助車輪と、を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のX線検査用車両搬送装置。 - 前記浮上り防止装置は、
前記移動台車の前端部に設けられ前記移動台車に作用する上向き荷重を前記走行床の下面に伝達する補助車輪を有する、ことを特徴とする請求項6に記載のX線検査用車両搬送装置。
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