JP2013542059A - アミンに対して高いco2吸着能のco2スクラビング方法 - Google Patents
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Abstract
CO2のアミンによるスクラビング方法では、第一級アミノ基を含むアミンのCO2吸着剤と、それよりも強い非求核性の塩基とを組み合わせてなる混合物の吸収剤を使用する。弱い方の塩基は、非求核性であり、ガス流中のCO2と直接反応する能力を有する。その一方で、それよりも強い方の塩基は、CO2と弱い方の塩基との間の反応において、非求核性の促進剤として作用する。ジカルボキシル化反応では、第一級アミン基が2モルのCO2を取り込むことができ、高効率的のスクラビング方法の可能性を提供する。
Description
(発明の分野)
本発明は、二酸化炭素および他の酸性ガスを1以上含有するガス流(又はガスのストリーム)から、二酸化炭素および他の酸性ガスを除去することに関する。特に、本発明は、吸着剤として、塩基性アミン(単数または複数)をそれよりも強い非求核性の塩基の存在下で組み合わせて使用して、ガス混合物から、酸性ガス(例えば、二酸化炭素)を分離する方法に関する。
本発明は、二酸化炭素および他の酸性ガスを1以上含有するガス流(又はガスのストリーム)から、二酸化炭素および他の酸性ガスを除去することに関する。特に、本発明は、吸着剤として、塩基性アミン(単数または複数)をそれよりも強い非求核性の塩基の存在下で組み合わせて使用して、ガス混合物から、酸性ガス(例えば、二酸化炭素)を分離する方法に関する。
(背景)
混合ガス流からの二酸化炭素の除去は、工業的に非常に重要なものであり、商業的価値が大きいものである。二酸化炭素は、至る所に存在し、炭化水素の燃焼の避け難い副生物であり、大気中におけるその蓄積およびその認識されている地球気候変動における潜在的な役割に対する懸念が大きくなりつつある。それ故、環境要因によって推進される法律および規制は、間もなく、二酸化炭素の捕捉および隔離を要求するものと予期することができる。CO2の捕捉の既存の方法は、これまでにずっと用いられてきた規模については、十分に満足できるものであったが、さらにより大きな規模での将来における使用によって(これは、化石燃料を燃やす発電所などの主要な固定の燃焼源からの大気へのCO2の排出において、顕著な低減が必要とされるものである)、ガス混合物からのCO2の除去に用いられる方法(又は工程、過程もしくはプロセス)を改善することが必要となる。Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)によって示されるデータによれば、発電によって、他の産業(セメントの生産(7%)、製油所(6%)、製鉄および製鋼(5%)、石油化学(3%)、石油およびガス処理(0.4%)ならびにバイオマス産業(バイオエタノールおよびバイオエネルギー)(1%)など)とともに、世界のCO2の排出の約78%が形成され、これは総排出量の大部分を構成し、一方の発電と、他方の他のすべての用途との間で、その規模が非常に大きく異なることを示している。また、これには、処理される必要があろうガスの量が莫大であるという個別の問題が付加されなければならない。煙道ガスは、CO2とともに、主に燃焼空気からの窒素から構成され、窒素酸化物および他の排出物(硫黄酸化物など)を伴うものである。なお、窒素酸化物および他の排出物は、ガスの比較的より小さな割合を構成し、処理を必要とするものである。典型的には、化石燃料の発電所からの煙道ガスは、典型的には、燃料に依存して、約7〜15容積パーセントのCO2を含み、最低量となる天然ガスと、最多量の無煙炭とを含む。
混合ガス流からの二酸化炭素の除去は、工業的に非常に重要なものであり、商業的価値が大きいものである。二酸化炭素は、至る所に存在し、炭化水素の燃焼の避け難い副生物であり、大気中におけるその蓄積およびその認識されている地球気候変動における潜在的な役割に対する懸念が大きくなりつつある。それ故、環境要因によって推進される法律および規制は、間もなく、二酸化炭素の捕捉および隔離を要求するものと予期することができる。CO2の捕捉の既存の方法は、これまでにずっと用いられてきた規模については、十分に満足できるものであったが、さらにより大きな規模での将来における使用によって(これは、化石燃料を燃やす発電所などの主要な固定の燃焼源からの大気へのCO2の排出において、顕著な低減が必要とされるものである)、ガス混合物からのCO2の除去に用いられる方法(又は工程、過程もしくはプロセス)を改善することが必要となる。Intergovernmental Panel on Climate Change(気候変動に関する政府間パネル)によって示されるデータによれば、発電によって、他の産業(セメントの生産(7%)、製油所(6%)、製鉄および製鋼(5%)、石油化学(3%)、石油およびガス処理(0.4%)ならびにバイオマス産業(バイオエタノールおよびバイオエネルギー)(1%)など)とともに、世界のCO2の排出の約78%が形成され、これは総排出量の大部分を構成し、一方の発電と、他方の他のすべての用途との間で、その規模が非常に大きく異なることを示している。また、これには、処理される必要があろうガスの量が莫大であるという個別の問題が付加されなければならない。煙道ガスは、CO2とともに、主に燃焼空気からの窒素から構成され、窒素酸化物および他の排出物(硫黄酸化物など)を伴うものである。なお、窒素酸化物および他の排出物は、ガスの比較的より小さな割合を構成し、処理を必要とするものである。典型的には、化石燃料の発電所からの煙道ガスは、典型的には、燃料に依存して、約7〜15容積パーセントのCO2を含み、最低量となる天然ガスと、最多量の無煙炭とを含む。
液体の吸収剤を使用する圧力スイング吸収(PSA)および温度スイング吸収(TSA)などの循環(サイクル)でのCO2の吸収技術は、十分に確立されている。主に使用される吸収剤としては、アミンによるスクラビング(又はアミンスクラビング)の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)におけるように、液体の溶媒が挙げられる。また、固体の吸着剤も、PSAおよびTSAの方法(又は工程、過程もしくはプロセス)においても使用される。液体のアミン吸収剤が、おそらく最も一般的な吸収剤であり、これにはアルカノールアミンが含まれ、水に溶解されるものである。アミンスクラビングの工程は、アミンとCO2との化学反応に基づくものであり、カーボネート/ビカーボネートおよびカルバメートの塩を生成する。アミンの水溶液は、CO2を化学的に補足し、1以上のアンモニウム塩(カルバメート/ビカーボネート/カーボネート)の形成を経由し、これらは、熱的に不安定であり、それによって、適度に高められた温度では、遊離アミンの再生が可能となる。商業的には、アミンスクラビングの工程は、典型的には、CO2および/またはH2Sを含むガス流を1以上の簡単なアミン(例えば、モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)またはトリエタノールアミン(TEA))の水溶液と接触させることを包含する。低分子量のMEAによって、アミンスクラビングの工程が商業的に魅力的なものとなる。なぜなら、アミンは重量を基準として販売されるが、その吸着は、分子を基準として進行するからである。循環(サイクル)での吸着の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)では、高速の気液交換と、吸収工程と再生工程との間での大量の液体の貯蔵物(インベントリ)の移動と、アミン溶液の再生に必要な高いエネルギーとが必要となる。このアミンスクラビングの工程は、吸着したCO2を含むアミン溶液の腐食性という課題を抱えている。さらなる改善なしには、これらの困難によって、水性アミンによるスクラビング方法の経済的な実行可能性が、非常に大規模な用途にわたって制限され得る。
水性の吸着剤を使用する循環(サイクル)での吸収方法(又は工程、過程もしくはプロセス)には、このサイクルの吸収部分と脱離(再生)部分との間でのガス流に大きな温度差が必要である。従来の水性アミンによるスクラビングでは、CO2の吸収(取り込み)には、比較的に低い温度(例えば、50℃未満)が必要とされ、その脱離には、約100℃を超える温度(例えば、120℃)への昇温が必要とされる。この熱の差を維持するために必要とされる熱は、この方法にかかるコストの主要な要因(ファクター)であり、100℃を超える温度で溶液を再生する必要性があり、水の蒸発の高い潜熱(100℃で2260kJ/Kg)は、明らかに、全エネルギーの消費に顕著に寄与する。さらに、液体の処理で一般に使用される低分子量のアミンは、温度スイング方法における蒸発のために、かなりのアミン損失に悩まされる。CO2の捕捉が、発電所で用いるのに適した、より大きな規模で行われることになる場合、さらに有効かつ経済的な分離技術の開発が必要とされる。
より効率的なCO2の分離方法が用いられる別の分野は、原油増進回収(EOR)においてであり、EORでは、気体または液体の炭化水素の析出物(デポジット)にCO2を再注入して、レザバの圧力を維持する。世界中における多くの生産レザバの高齢化と、需要に応じて増え続ける課題とともに、EOR法の拡大する使用が、さらに普及するようになりつつある。典型的には、EOR用の二酸化炭素源は、生産中の炭化水素流そのものであり、5%未満〜80%を超えるCO2をどこにでも含み得る。他の選択肢は、様々な燃焼源の煙道ガスからのCO2の捕捉、ならびに、燃料のガス化の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)で製造され、シフトされた合成ガスからのCO2の予備燃焼での捕捉である。
様々な商業的なCO2の捕捉の方法が市場に投入されている。Fluor Daniel Econamine(商標) Process(元々、Dow ChemicalおよびUnion Carbideによって開発されたもの)が、多数の操作可能なプラントを有していて、これは、煙道ガスからのCO2の回収のためにMEAを使用するものであり、主として、EOR用途向けのものである。熱炭酸カリウムを使用するBenfield(商標) Processは、その最小のCO2の分圧の要件が210〜345kPag(30〜50psig)であるにもかかわらず、UOPによってライセンスが付与された世界中の675を超えるユニットとともに、アンモニア、水素、エチレンオキシドおよび天然ガスの多くのプラントにおいて用いられており、煙道ガスの処理が提案されている。Benfield Processの重大な一つの欠点は、吸収工程の温度よりも約75〜100℃高い高温ストリッピング工程(175℃)の使用である。また、熱炭酸カリウムを使用するCatacarb(商標)プロセスもまた、高いエネルギー消費をもたらす高温ストリッピングを用いる。
また、MEA、DEAおよびTEAの代替品として、立体障害性のアミンを使用する方法(又は工程、過程もしくはプロセス)も成功を収めていて、ExxonMobil Flexsorb(商標) Process、ならびに三菱重工業株式会社および関西電力株式会社からのKS(商標) Processが挙げられる。
また、固体の吸収剤を使用する方法(又は工程、過程もしくはプロセス)も公知であるが、それらは、アミンスクラビングの多くの限界を回避し得るが、固体の化学吸着剤は、一般に、質量および熱の不十分な移動特性に課題を抱えており、その一方で、固体の物理的な吸着剤は、ほとんどの商業的な燃焼煙道ガスの方法(又は工程、過程もしくはプロセス)に存在する湿潤条件下において、十分に選択的なCO2の吸収が欠如することに悩まされている。
実際のCO2捕捉の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)の設計において、多数の事柄を考慮に入れる必要があり、それには以下のものが含まれる。
(i)捕捉方法の効率であって、必要とされる吸収剤の相対量に関する効率
(ii)捕捉方法の効率であって、吸収/脱離に必要とされるエネルギーに関する効率、および
(iii)腐食因子(ファクター)
(i)捕捉方法の効率であって、必要とされる吸収剤の相対量に関する効率
(ii)捕捉方法の効率であって、吸収/脱離に必要とされるエネルギーに関する効率、および
(iii)腐食因子(ファクター)
これらの問題は、もちろん、吸着プロセスの化学によって直接に影響を受ける。従来のアミンスクラビングの方法などの化学吸着プロセスの効率は、CO2と反応する吸収剤の媒体の能力にある程度依存する。従来の水性のアミン系においては、CO2がアミンによって吸収されるプロセスは、気体のCO2が水中に溶解し、H2CO3を形成して、これがアミンによって中和されて、アンモニウムビカーボネートを形成することによって進行するものと考えられている。pHに依存して、アンモニウムビカーボネートは、次に、第2モルのアミンと反応して、アンモニウムカーボネートを形成してもよい。また、第一級および第二級のアミンは、CO2と直接に反応して、アンモニウムカルバメートを形成してもよく、このアンモニウムカルバメートは、それ自体が水の存在下で安定であり、特に、高いアミン濃度において、顕著な反応生成物として存在してもよい。このカルバメートの水とのさらなる反応によって、1:1のCO2:アミンの比で、最終ビカーボネート生成物をもたらしてもよく、あるいは、1:2のCO2:アミンの比で、カーボネート生成物をもたらしてもよい(上記の比は、溶液のpHに依存する)。このように、従来のアミンによる方法では、吸着効率が制限され、原則として、最大でもCO2:アミン比が1:1である。この捕捉比におけるさらなる改良、つまり、これに関連する方法の効率および拡張性(スケーラビリティ)のさらなる改善が望まれ得る。
(発明の要旨)
そこで、本発明者らは、第一級アミノ基を含む吸着剤(例えば、第一級アミン、アルカノールアミンなど)を非求核性の強い塩基(第2反応成分)と組み合わせて使用することによって、CO2の吸収効率を高めることが可能であることを見出した。CO2と、アミン/塩基の組み合わせとの間の化学反応からの生成物によって、1:1よりも大きいCO2捕捉の比(モル基準(CO2/第一級アミン基))が達成されることが示されている。これらの生成物は、熱処理によって、またはCO2の分圧低下によって、分解されてもよく、それによって、CO2を遊離し、そして酸性ガスのスクラビング操作に適切な液体の吸着剤を再生する。
そこで、本発明者らは、第一級アミノ基を含む吸着剤(例えば、第一級アミン、アルカノールアミンなど)を非求核性の強い塩基(第2反応成分)と組み合わせて使用することによって、CO2の吸収効率を高めることが可能であることを見出した。CO2と、アミン/塩基の組み合わせとの間の化学反応からの生成物によって、1:1よりも大きいCO2捕捉の比(モル基準(CO2/第一級アミン基))が達成されることが示されている。これらの生成物は、熱処理によって、またはCO2の分圧低下によって、分解されてもよく、それによって、CO2を遊離し、そして酸性ガスのスクラビング操作に適切な液体の吸着剤を再生する。
本発明によれば、CO2のアミンによるスクラビングの方法(又は工程、過程もしくはプロセス)は、第一級アミンのCO2吸着剤と、第2の非求核性の塩基との組み合わせを使用し、この第2の非求核性の塩基は、pKaの観点から、第一級アミン(単数または複数)よりも強い塩基性を有する。この弱い方のアミン塩基(単数または複数)は、求核性であり、ガス流中でCO2と直接に反応する能力を有する。しかし、それよりも強い方の塩基は、CO2と、弱い方の塩基との間の反応において、非求核性の促進剤として作用して、混合アンモニウムカルバメート反応生成物を形成し、その中には両方の塩基に由来する部位が存在する。かかる混合塩基の組み合わせ(又はコンビネーション)の使用によって、CO2の吸収をかなりの程度にまで増加させることができ、CO2の吸収は、少なくとも1:1(CO2/第一級アミンのアミン基のモル比)またはそれ以上であり、潜在的には、理論上の限界である2:1までである。
本発明の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)は、吸着ゾーン(又は吸着域)(典型的には吸着塔)と、再生ゾーン(又は再生域)(これも典型的には塔の形態である)との間で、液体の吸収剤を循環させる循環(サイクル)の様式で通常は操作される。当該方法は、以下の工程を包含する。
(i)第一級脂肪族アミンのCO2吸着剤および前記アミンのpKaよりも大きいpKaを有する非求核性の塩基を含む液体の吸収剤にガス流を吸着ゾーンで接触させて、少なくとも1:1のCO2:アミンの比(CO2/前記第一級アミンのアミン基のモル比)での前記アミンにおける化学吸着によって、CO2を吸着させる工程であって、前記アミン吸着剤の第一級アミン基の少なくとも幾つかに対して、2モルのCO2を反応させることによる工程、
(ii)前記吸着されたCO2を含む前記液体の吸収剤を脱離ゾーン(又は脱離域)に送り、前記CO2を含む吸収剤の液体からCO2を遊離させて、前記吸収剤の液体を再生する工程であって、前記吸収剤から、前記CO2の少なくとも一部の脱離を十分に引き起こす条件下で、前記吸着されたCO2を含む前記吸収剤を処理することによる工程、および
(iii)前記CO2が遊離した前記吸収剤の液体を前記吸着ゾーンに戻す工程。
(i)第一級脂肪族アミンのCO2吸着剤および前記アミンのpKaよりも大きいpKaを有する非求核性の塩基を含む液体の吸収剤にガス流を吸着ゾーンで接触させて、少なくとも1:1のCO2:アミンの比(CO2/前記第一級アミンのアミン基のモル比)での前記アミンにおける化学吸着によって、CO2を吸着させる工程であって、前記アミン吸着剤の第一級アミン基の少なくとも幾つかに対して、2モルのCO2を反応させることによる工程、
(ii)前記吸着されたCO2を含む前記液体の吸収剤を脱離ゾーン(又は脱離域)に送り、前記CO2を含む吸収剤の液体からCO2を遊離させて、前記吸収剤の液体を再生する工程であって、前記吸収剤から、前記CO2の少なくとも一部の脱離を十分に引き起こす条件下で、前記吸着されたCO2を含む前記吸収剤を処理することによる工程、および
(iii)前記CO2が遊離した前記吸収剤の液体を前記吸着ゾーンに戻す工程。
分析によって、CO2の吸収が増加するメカニズムが、2つのCO2分子と、アミン吸着剤中の第一級アミン基との反応によるジカルボキシル化生成物の形成を含み、これによりジカルバメートのアニオン部位が形成されることが示された。この強塩基は、二重にカルボキシル化された生成物を促進し、そして、おそらくは、この生成物を安定化させると考えられ、その役割上、CO2のスクラビングの方法にはあまり有効でないと一般的に考えられていたそれよりも弱い方の塩基の吸着剤としての使用が可能となる。
(詳細な説明)
本明細書に開示の方法は、CO2および/または他の酸性ガス(H2Sなど)を1つ以上含むガス流から、CO2および/または他の酸性ガスを除去する工程を包含し、当該方法では、相対的に異なる塩基性を有する少なくとも2つの塩基の組み合わせを含む液体の吸着剤の媒体を使用する。一方の塩基性成分としては、1以上の比較的に弱い(又は弱い方の)アミン(および/またはポリアミン)を挙げることができ、第2の塩基性成分としては、1以上の非求核性の比較的に強い(又は強い方の)窒素系の塩基を挙げることができる。この強い方の塩基成分は、それ自体がCO2を吸着するのに有効であってもよく、従って、これは、共吸着剤として、および/または上記アミン成分の促進剤と見なすことができる。この吸着方法を実施する一つの方法は、上記アミンと、第2塩基とを、溶媒とともに又は溶媒なしの状態で含む液体の吸着媒体を用いて操作することであり得る。この変形の態様では、当該方法は、ガス混合物の成分を吸収するために、およびガス混合物と比べて吸収される成分の濃度が低下した吸収流出物を生成するために、有利な吸収条件(すなわち、温度および/または圧力)で、吸着ゾーン、典型的には循環(サイクル)での操作装置(又はユニット)における吸着塔において、一般的に実施することができる。その後、この吸収された成分は、次に、圧力を下げることによって、および/または吸収された酸性ガスの放出に有利に働く条件において、普通は上昇した温度または低下した圧力で、再生塔において、非反応性ガス、例えば、天然ガス流でストリップすることによって、適切にも、液体の吸着剤から脱離させることができる。この選択された脱離条件下では、この吸収された成分は、選択的な吸収剤からパージされ、回収され、利用(ユーティライゼーション)へと送られ、そして/または、隔離され得る。
本明細書に開示の方法は、CO2および/または他の酸性ガス(H2Sなど)を1つ以上含むガス流から、CO2および/または他の酸性ガスを除去する工程を包含し、当該方法では、相対的に異なる塩基性を有する少なくとも2つの塩基の組み合わせを含む液体の吸着剤の媒体を使用する。一方の塩基性成分としては、1以上の比較的に弱い(又は弱い方の)アミン(および/またはポリアミン)を挙げることができ、第2の塩基性成分としては、1以上の非求核性の比較的に強い(又は強い方の)窒素系の塩基を挙げることができる。この強い方の塩基成分は、それ自体がCO2を吸着するのに有効であってもよく、従って、これは、共吸着剤として、および/または上記アミン成分の促進剤と見なすことができる。この吸着方法を実施する一つの方法は、上記アミンと、第2塩基とを、溶媒とともに又は溶媒なしの状態で含む液体の吸着媒体を用いて操作することであり得る。この変形の態様では、当該方法は、ガス混合物の成分を吸収するために、およびガス混合物と比べて吸収される成分の濃度が低下した吸収流出物を生成するために、有利な吸収条件(すなわち、温度および/または圧力)で、吸着ゾーン、典型的には循環(サイクル)での操作装置(又はユニット)における吸着塔において、一般的に実施することができる。その後、この吸収された成分は、次に、圧力を下げることによって、および/または吸収された酸性ガスの放出に有利に働く条件において、普通は上昇した温度または低下した圧力で、再生塔において、非反応性ガス、例えば、天然ガス流でストリップすることによって、適切にも、液体の吸着剤から脱離させることができる。この選択された脱離条件下では、この吸収された成分は、選択的な吸収剤からパージされ、回収され、利用(ユーティライゼーション)へと送られ、そして/または、隔離され得る。
循環吸着装置
図1は、連続循環ガス分離装置(又はユニット)の代表的な簡略化した概略図を示し、この装置は、本発明のアミン吸収剤の非水性溶媒の溶液を使用して、煙道ガス流、天然ガス流、および他の流れ(ストリーム)から、CO2を分離するために用いられ得る。熱い煙道ガス流は、ライン10を通って装置に入ることができ、吸収器(又はアブソーバー)の塔11の塔底近くで入り、好ましくは冷却セクション12を通過し、このセクションでその温度は、これを後に続く吸着工程に適した温度にするために、直接または間接的な冷却によって下げることができる。そのような冷却は、さらに、またはあるいは、必要ならば、流れの含水率を下げるのに有効である可能性がある。しかし、本発明の混合塩基吸着剤の方法では、比較的に高い含水率を含有するガス流で比較的に高い吸着温度で運転することができ、この理由によって、この冷却工程は、省略され、ガスは、吸着セクション13へと直接に入ってもよい。代わりの実施形態においては、この熱い煙道ガス流の冷却は、この流れが吸収器の塔11に入る前に達成することができる。
図1は、連続循環ガス分離装置(又はユニット)の代表的な簡略化した概略図を示し、この装置は、本発明のアミン吸収剤の非水性溶媒の溶液を使用して、煙道ガス流、天然ガス流、および他の流れ(ストリーム)から、CO2を分離するために用いられ得る。熱い煙道ガス流は、ライン10を通って装置に入ることができ、吸収器(又はアブソーバー)の塔11の塔底近くで入り、好ましくは冷却セクション12を通過し、このセクションでその温度は、これを後に続く吸着工程に適した温度にするために、直接または間接的な冷却によって下げることができる。そのような冷却は、さらに、またはあるいは、必要ならば、流れの含水率を下げるのに有効である可能性がある。しかし、本発明の混合塩基吸着剤の方法では、比較的に高い含水率を含有するガス流で比較的に高い吸着温度で運転することができ、この理由によって、この冷却工程は、省略され、ガスは、吸着セクション13へと直接に入ってもよい。代わりの実施形態においては、この熱い煙道ガス流の冷却は、この流れが吸収器の塔11に入る前に達成することができる。
ここから、ガス流は、液体の吸着剤媒体の下降する流れと向流接触で吸着セクション13に入ることができる。この溶液への吸収に適している他のガスと一緒に、CO2の少なくとも一部は、吸着剤媒体中へと吸収され得、この吸収されたCO2を含む「リッチ」な溶液14をもたらすことができ、この溶液は、吸着セクションの下方の端部の近くの分離トレイ(図示されていない)で除去することができる。このリッチ溶液は、次に、熱交換器15を通って、脱離/再生の塔20に入ることができ、この塔において、CO2および他のガスは、この場合、温度の上昇、圧力の低下、および/またはパージ(ストリッピングガス)の使用によって、脱離することができる。このリッチ溶液は、その組成に適切なレベル(高さ)でこの塔に入ることができ、溶解したガスが除去されながら、下降することができる。再生塔用の熱は、ライン22を通って、再生塔の塔底近くから取り出される溶液のスリップストリームを循環させることができるリボイラー21によって供給することができる。CO2の含有率がさらに低い再生されたリーン溶液の流れは、このリボイラーからライン23中に取り出すことができ、熱交換器15の反対側を通過させて、その後、吸収器(アブソーバー)の塔11に再び入れてガス流を通過させることができる。CO2含有率が低下したガス流は、ライン16を通して、吸収器の塔11から排出することができ、元のガス流から除去され、脱離されたCO2および他の酸性ガスは、ライン24を通して、濃縮形態で取り出すことができ、最終の隔離または利用(ユーティライゼーション)(例えば、工業ガスおよび/または原油増進回収プロセスでの利用)に送られ得る。
従来の設備を用いることができ、ガスのフローをモニタリングし、かつ自動的に調整して、それを完全に自動化して、効率的な方法で連続操作し得るなど、循環スクラビングのプロセスの様々な機能を行うことができる。
ガス流
本発明の吸着方法による処理に特に適しているガス流としては、地下源および他の供給源からの炭素質の燃料および/または天然ガスの燃焼からの煙道ガスを挙げることができる。煙道ガスは、天然ガス、油および/または褐炭、ならびに亜瀝青炭、瀝青炭および/または無煙炭などの炭素を含む化石燃料の燃焼に由来してもよい。そのCO2の含有率は、典型的には、燃料に依存して、約6〜約15重量パーセントで変わる可能性があり、その最高レベルは無煙炭の燃焼に由来し、その最低は天然ガス燃焼に由来する。二酸化炭素を含有する天然ガス流は、それらが他の前処理によって除去されていない場合には、メタンおよび二酸化炭素に加えて、エタン、n−ブタン、i−ブタン、水素、一酸化炭素、エテン、エチン、プロペン、窒素、酸素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、硫化水素、および硫化カルボニルなどの1つ以上の他のガス、ならびに、場合によっては、水銀および/または他の金属汚染物質(コンタミナント)を含有する可能性がある。本発明の分離方法によって処理することができる他の流れ(ストリーム)としては、燃料のガス化の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)によって製造される合成ガスおよびシフトされた合成ガス、ならびに石油化学プラントからのガス流を挙げることができる。なお、これらの組成はそれらがもたらされる方法(又は工程、過程もしくはプロセス)に必然的に依存し得る。
本発明の吸着方法による処理に特に適しているガス流としては、地下源および他の供給源からの炭素質の燃料および/または天然ガスの燃焼からの煙道ガスを挙げることができる。煙道ガスは、天然ガス、油および/または褐炭、ならびに亜瀝青炭、瀝青炭および/または無煙炭などの炭素を含む化石燃料の燃焼に由来してもよい。そのCO2の含有率は、典型的には、燃料に依存して、約6〜約15重量パーセントで変わる可能性があり、その最高レベルは無煙炭の燃焼に由来し、その最低は天然ガス燃焼に由来する。二酸化炭素を含有する天然ガス流は、それらが他の前処理によって除去されていない場合には、メタンおよび二酸化炭素に加えて、エタン、n−ブタン、i−ブタン、水素、一酸化炭素、エテン、エチン、プロペン、窒素、酸素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、硫化水素、および硫化カルボニルなどの1つ以上の他のガス、ならびに、場合によっては、水銀および/または他の金属汚染物質(コンタミナント)を含有する可能性がある。本発明の分離方法によって処理することができる他の流れ(ストリーム)としては、燃料のガス化の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)によって製造される合成ガスおよびシフトされた合成ガス、ならびに石油化学プラントからのガス流を挙げることができる。なお、これらの組成はそれらがもたらされる方法(又は工程、過程もしくはプロセス)に必然的に依存し得る。
ガス混合物中の二酸化炭素の量は、典型的には、約少なくとも1パーセントから上方へと変わることができる。多くの流れ(ストリーム)では、二酸化炭素の量は、少なくとも10パーセントであってもよく、さらにより高くてもよい。天然ガス田(LaBarge(Wyoming)田など)からの幾つかのガス流のようであってもよく、かかるガス田では、ガスの二酸化炭素は、約66.5パーセントであり、メタンは約20.5パーセントであり、窒素は約7.4パーセントであり、硫化水素は約5.0パーセントであり、そして、ヘリウムは約0.6パーセントである。
水は、炭化水素燃料の燃焼から、または地下水との接触から、煙道ガス中および天然ガス中の両方に存在する可能性が高い。本発明の方法は、入って来るガス流中の水を受け入れることはできるが、かなりの量の除去が望ましいかもしれない。そのような状況では、ガス流は、任意選択的に、また、本明細書中に記載される吸収性の材料または方法と接触する前に除湿にかけられてもよい。除湿は、酸性ガスのスクラビング装置の上流に乾燥剤/吸収器(スクラバー)の防御床(ガードベッド)を用いて、従来の方法によって、および/または、吸収温度よりも高い温度で再生することができる吸収剤を使用して、100℃よりも上の温度でCO2の吸収を行うことによって、実施することができる。例えば、除湿は、塩の乾燥機、モレキュラーシーブ、シリカゲルおよび/またはアルミナなどの固体の吸着剤の上での吸収によって実施することができる。
吸収の方法
従来の水性アミンの系においては、CO2がアミンによって吸収される方法(又は工程、過程もしくはプロセス)は、ブレンステッド酸と塩基の化学に焦点を合わせていると考えられ、その化学では、本質的な特徴としては、ブレンステッド酸からブレンステッド塩基へのプロトンの移動を挙げることができる。気相のCO2は水に溶解してブレンステッド酸であるH2CO3を形成することができ、このH2CO3は、アミンのブレンステッド塩基によって中和されてアンモニウムビカーボネートを形成することができる。pHに依存して、アンモニウムビカーボネートは、次に、第2のモルのアミンと反応して、アンモニウムカーボネートを形成する可能性がある。両方の場合において、これは、純粋なブレンステッド酸と塩基の化学である。第一級および第二級のアミンは、このスキームにおいて、ルイス塩基性およびブレンステッド塩基性の両方を示すことができる。第三級のアミンは、酸中間体を形成するために分子内移動するためのプロトンを欠き、それ故、この化学において、ブレンステッド塩基性を示すにすぎない。カルバメートと水とのさらなる反応は、溶液のpHに依存して、1:1のCO2:アミン(CO2:非第三級アミン)の比の最終ビカーボネート生成物、または1:2のCO2:アミン(CO2:非第三級アミン)の比のカーボネート生成物をもたらす可能性がある。従来の水性プロセスは、吸着/脱離の条件をコントロールして、ビカーボネートの形成を最小限にしながら、速いカルバメート形成を高めようと試みることに基づいている。
従来の水性アミンの系においては、CO2がアミンによって吸収される方法(又は工程、過程もしくはプロセス)は、ブレンステッド酸と塩基の化学に焦点を合わせていると考えられ、その化学では、本質的な特徴としては、ブレンステッド酸からブレンステッド塩基へのプロトンの移動を挙げることができる。気相のCO2は水に溶解してブレンステッド酸であるH2CO3を形成することができ、このH2CO3は、アミンのブレンステッド塩基によって中和されてアンモニウムビカーボネートを形成することができる。pHに依存して、アンモニウムビカーボネートは、次に、第2のモルのアミンと反応して、アンモニウムカーボネートを形成する可能性がある。両方の場合において、これは、純粋なブレンステッド酸と塩基の化学である。第一級および第二級のアミンは、このスキームにおいて、ルイス塩基性およびブレンステッド塩基性の両方を示すことができる。第三級のアミンは、酸中間体を形成するために分子内移動するためのプロトンを欠き、それ故、この化学において、ブレンステッド塩基性を示すにすぎない。カルバメートと水とのさらなる反応は、溶液のpHに依存して、1:1のCO2:アミン(CO2:非第三級アミン)の比の最終ビカーボネート生成物、または1:2のCO2:アミン(CO2:非第三級アミン)の比のカーボネート生成物をもたらす可能性がある。従来の水性プロセスは、吸着/脱離の条件をコントロールして、ビカーボネートの形成を最小限にしながら、速いカルバメート形成を高めようと試みることに基づいている。
非水系においては、双性イオンは、CO2炭素へのアミン窒素の孤立電子対による求核攻撃によって生じることができる。また、双性イオンは、通常、不安定であり、プロトンの移動によって、対応のカルバミン酸へと迅速に転位することができる。双性イオンおよびカルバミン酸は、両方とも、一般には不安定であり、どちらの平衡形態がさらなる反応を受けるのかは知られていない。しかし、このCO2カルバミン酸が、第2の当量の遊離アミンによって脱プロトン化されて、アンモニウムカルバメート塩を生成する可能性があると仮定されていて、全体の化学量論的な要件は、吸収される二酸化炭素の1モル当たり、2モルのアミンである(0.5:1のCO2:非第三級アミン)。異なるカルバメート−カルバミン酸の平衡が、非水系において存在する可能性があるが、また、この経路は、早期の反応段階で水系においても見いだすことができ、この水系においては、ビカーボネートおよびカーボネートを形成するための水とのさらなる反応の可能性が存在する。
この化学には、かかるアミンが、CO2への攻撃においては、有効な求核試薬(ルイス塩基)として機能すること、およびカルバミン酸とのその反応においては、プロトン受容体(ブレンステッド塩基)として機能することの両方が要求される。しかし、これらの2つのタイプの塩基性は、ルイス酸と塩基の反応が電子移動を含み、その一方で、ブレンステッド酸と塩基の反応がプロトンの移動を含むという点において異なる。強いブレンステッド塩基は、必ずしも強いルイス塩基ではない可能性があり、逆もまた同様である。カルバミン酸を形成するための内部プロトン移動およびカルバメート生成物を形成するためのその後の酸と塩基の反応は、両方とも速いと予期され得る。それ故、アミン窒素およびCO2炭素の最初の求核付加が、アンモニウムカルバメートの形成における律速段階と考えることができる。
混合塩基
上記で仮定された反応順序は、2つのタイプのアミン塩基性を必要とするので、アミンに加えて第2の塩基の使用は、独立して求核性およびブレンステッド塩基性を微調整する能力を提供することができ、そして全体の反応速度論および熱力学を改善または最適化するのに役立つことができる。より安定なカルバメートの生成は、可逆的なCO2吸収/脱離の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)における再生エネルギーの必要量を増加させる可能性があることに留意すべきであるが、強いブレンステッド塩基の存在下では、強求核性アミンは、速い全体の速度論を提供し、向上したカルバメート生成物の安定性を提供する傾向があり得る。
上記で仮定された反応順序は、2つのタイプのアミン塩基性を必要とするので、アミンに加えて第2の塩基の使用は、独立して求核性およびブレンステッド塩基性を微調整する能力を提供することができ、そして全体の反応速度論および熱力学を改善または最適化するのに役立つことができる。より安定なカルバメートの生成は、可逆的なCO2吸収/脱離の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)における再生エネルギーの必要量を増加させる可能性があることに留意すべきであるが、強いブレンステッド塩基の存在下では、強求核性アミンは、速い全体の速度論を提供し、向上したカルバメート生成物の安定性を提供する傾向があり得る。
混合塩基の適切な選択によって、吸着反応および脱離の反応の熱力学および速度論を変えて、例えば、煙道ガスに典型的なガス流の処理に有利な比較的に高い温度で吸着を実施することができる。このとき、少なくとも約50℃(約122°F)、例えば、少なくとも約70℃(約158°F)または少なくとも約90℃(約194°F)の温度での吸着工程の操作が実行可能になり得る。脱離は、窒素および/または天然ガスなどの非反応性ガスでのストリッピングによって、吸着剤溶液の上方の圧力の低下によって、および/または温度の上昇によって、実施されてもよい。窒素などの非反応性ガスでのストリッピングが用いられる場合、CO2は、典型的には、約10℃(約18°F)以下、例えば、約20℃(約36°F)以下、特定の場合には、それよりも高い温度で脱離されてもよく、実質的には等温でさえ実施されていてもよい。約50℃を超える吸着温度を採用して、吸収されるCO2を含む溶液の温度を、例えば約70℃以上の温度に上げることによって、このCO2は、有効に脱離されてもよい。また、この方法(又は工程、過程もしくはプロセス)に入るガス流がかなりの量の水を含有する場合には、吸着剤の溶液に入る水を脱離するために、例えば、約100℃(約212°F)以上に脱離温度を上げてもよい。しかし、脱離温度は、約120℃(約248°F)よりも高い必要はない。なぜなら、典型的には、最低の温度上昇でCO2を脱離させることができ、なおかつ、およそ100℃またはその周囲の温度が達成される限り、いかなる吸着水をも典型的には吸着剤の溶液から有効に排出されるはずであり、この溶液が妥当な吸着温度に冷却した後に再生工程に循環(リサイクル)されるのに向いているからである。
強い(ブレンステッド)塩基(非求核性の塩基で、通常は窒素の塩基であるもの)と強い求核試薬とを組み合わせて含む混合された塩基の対(ペア)を使用すると、混合アンモニウムカルバメート塩が形成され得、ここで、この求核性のアミン窒素は、CO2とともに共有結合を形成することができ、その一方で、第2の塩基は、求核性アミンからプロトンを受容して、以下に示されるように、アンモニウムカウンターカチオンを形成することができる。
第一級アミンおよび第二級アミンは、水系および非水系の両方において、カルバミン酸化学種/カルバメート化学種を形成することができるが、第三級アミンは、双性イオンが変換してカルバミン酸となるのに必要なプロトンを欠くので、典型的には、非水系において、これは不可能である。それ故、第三級アミンは、一般に、非水溶液中でCO2と安定な生成物を形成することができない。しかし、第三級アミンは、以下に示されるように、非水溶液中において、より弱塩基性の求核性化学種の存在下に、プロトン受容化学種として、例えば、混合塩基系の非求核性ブレンステッド塩基成分として、機能する能力があり得る。
水の存在下では、水和によって、CO2とともにアンモニウムカーボネート化学種および/またはビカーボネート化学種の形成がもたらされる可能性がある。これは、カルバメートの加水分解、あるいは水のCO2への直接付加およびプロトンの移動によるものである。また、ブレンステッド塩基として機能する第三級アミンは、水とCO2との反応による安定な生成物として、ビカーボネートを形成する可能性がある。このいずれかの種類の塩基(第三級のアミンまたはルイス塩基)を用いてビカーボネートを形成する水性CO2反応は、典型的には、カルバメートの形成よりも遅く、抑制され得る。これは、例えば、適切な塩基の対(ペア)を選択して、非常に安定な混合カルバメートを生成し、そして、そうすることで、他の反応性化合物(主として水)よりもこれらの塩基によるCO2吸収の選択性を上げることによるものである。従って、適切な混合塩基の対(ペア)を用いて、水溶液中および/または湿潤ガス源からCO2を選択的に反応させる可能性が存在し、それによって、ガスを乾燥させる必要性を排除して、カルバメートのみの反応化学を達成する。
二重(ダブル)カルボキシル化
本発明の方法は、ルイス酸およびブレンステッド酸と、塩基との反応の間での機能(官能性)の分離に基づくものである。2モルのCO2が第一級アミン基によって吸収されてアンモニウムジカルバメートを形成することができる新規化学反応の順序(シーケンス)の進行を可能にすることができる。本発明の方法により、理論上では、約2:1でのCO2:アミンの吸収の比(CO2:アミン基のモル比)が達成され得ることになる。この機能の分離は、CO2との反応においてルイス塩基として最初は機能すると仮定上では考えられていた第一級の求核性アミンの使用によって達成することができる。ブレンステッド塩基の機能を提供する非求核性塩基は、次に、カルバミン酸/双性イオンの中間体との反応によって、アンモニウムカルバメートを形成することができる。混合塩基カルバメートは、次に、同様の方法で、繰り返し求核攻撃によって、さらなるCO2分子と反応して、混合ジカルバメートおよび/またはカルバミン酸塩を含む最終の仮定の反応生成物を形成すると考えられる。
本発明の方法は、ルイス酸およびブレンステッド酸と、塩基との反応の間での機能(官能性)の分離に基づくものである。2モルのCO2が第一級アミン基によって吸収されてアンモニウムジカルバメートを形成することができる新規化学反応の順序(シーケンス)の進行を可能にすることができる。本発明の方法により、理論上では、約2:1でのCO2:アミンの吸収の比(CO2:アミン基のモル比)が達成され得ることになる。この機能の分離は、CO2との反応においてルイス塩基として最初は機能すると仮定上では考えられていた第一級の求核性アミンの使用によって達成することができる。ブレンステッド塩基の機能を提供する非求核性塩基は、次に、カルバミン酸/双性イオンの中間体との反応によって、アンモニウムカルバメートを形成することができる。混合塩基カルバメートは、次に、同様の方法で、繰り返し求核攻撃によって、さらなるCO2分子と反応して、混合ジカルバメートおよび/またはカルバミン酸塩を含む最終の仮定の反応生成物を形成すると考えられる。
理解できるように、第一級アミンの弱塩基に2個のプロトンが存在することによって、この反応が進行して、2モルのCO2が各第一級アミンの部位に組み込まれた最終反応生成物が得られ得る。実際に存在する生成物の混合物は、モノカルボキシル化された(カルバメートの)生成物と、ジカルボキシル化された(ジカルバメートの)生成物との混合物であってもよい。さらに、これらの生成物は、それぞれ、(ジ)カルバメート(イオン対)の形態および(ジ)カルバミン酸(中性)の形態の混合物で存在してもよく、この混合物のバランスは、アミンと、使用される強塩基との比に影響を受ける。強塩基は、窒素孤立電子対のCO2への最初の求核攻撃によって形成される双性イオン/カルバミン酸の中間体から移動するプロトンとさらに有効に結合することによって、二重カルボキシル化生成物の形成を促進することができる。強塩基によって安定化されたモノカルボキシル化の形態がより高い安定性を示すことができるのに対して、これら二重カルボキシル化の生成物は、対応のモノカルボキシル化された類似体(又はアナログ)よりも比較的に不安定であり得るし、穏和な温度、典型的には約100℃よりも下の温度、通常は約80℃よりも下の温度で容易に分解してCO2を放出することができる。ジカルボキシル化された生成物は、2段階の分解挙動(モノカルバメートに戻る比較的に容易な脱離、次に、純粋なアミン/非求核性の塩基への容易ではない脱離)をさらに示す可能性がある。これは、酸性ガスのスクラビングの方法(又は工程、過程もしくはプロセス)のエネルギー論および速度論の調整に、さらなる利点を与えることができる。非活性ガス(窒素)によるストリッピングによる特定の二重カルボキシル化生成物からのCO2の脱離は、吸着に用いられる周囲温度(約20〜30℃)で観察されており、これは、等温での吸着−脱離の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)の可能性を示し、この方法では、吸着剤媒体が、周囲温度でのガスストリッピングによって再生され、これは、脱離工程に昇温を必要とする方法よりも、かなりのエネルギーの節約を伴う。本発明の実施例は、CO2の吸着によって形成されたかかる化合物の安定性および脱離速度論を例証し、なおかつ、室温でCO2飽和溶液を通すN2パージを適用することによって、この脱離が達成され得ることを示している。
上記で示したように、2つの競合する反応スキームは、第一級(非常に求核性)のアミンと、非求核性の塩基(おそらくアミン、より一般的にはイミンまたは複素環式のアミン)との化学量論的な混合物に利用できる。CO2を加えると、第一級(求核性)のアミンは、CO2のC=O基を攻撃してカルバミン酸と平衡状態にある双性イオン化学種を形成することができる。双性イオン/カルバミン酸は、塩基性が高く非求核性の第2級の塩基(例えば、テトラメチルグアニジン)によって優先的に脱プロトン化されて、混合カルバメートを形成することができ、これは、出発の第一級アミンよりも求核性/塩基性が少ないものであり得る。プロトンを受け入れ、かつ保持する強塩基の推進力(ドライビングフォース)によって、第2のCO2分子へのカルバメートによる攻撃がもたらされ得、二付加生成物を形成することができ、これは、また、次いで、非求核性の塩基によって脱プロトン化され得る。このジカルボキシル化生成物のカルボキシレートを含む形態(カルバメートの形態)は、強塩基(例えば、グアニジニウム)のプロトンと、カルボキシレート基との間のキレート化のようなある種の弱い相互作用によって安定化され得ると推論することができる。約100%(第2塩基を基準として)を超える高いCO2のモルでの負荷(又は取り込み、もしくはローディング)が観察されているという事実は、ジカルボキシル化生成物が、専ら、カルバメート(塩)の形態ではなくてもよく、カルボン酸の特性を有する可能性があることを示唆する。
第一級アミンの使用は、アミノ窒素による2モルのCO2の捕捉が行われ得ることを可能にし、アミン基:CO2の化学量論が約1:1を大きく超える生成物をもたらすことができる。二重カルボキシル化反応は、理論的には、最大で約2:1のCO2:アミン基の比(CO2:第一級アミン基のモル比)を可能にすることができる。しかし、これは、実際の操作(運転)では達成されていない可能性はあるが、進行するジカルボキシル化の程度は、アミン吸着剤の量に対して、CO2のモルの吸着の増加をもたらすことができる。この二重カルボキシル化反応の生成物は、熱によって、および/またはCO2分圧の降下によって分解して、酸性ガスのスクラビング用途に適切な非常に効率的な液体の吸着剤を提供する可能性がある。
弱塩基
液体の吸着剤の媒体は、1以上の求核性のアミン、すなわち潜在的に求核性の窒素を含むアミンを含んでいてもよく、CO2との反応にルイス塩基の機能を提供することができる。弱塩基性の求核性のアミンとしては、好ましくは、第一級アミンを挙げることができ、これは、CO2の炭素への求核攻撃による最初の双性イオンの形成(およびその後のカルバミン酸への転換)に関与することができる。一般の用語として、この第一級アミンの成分は、そのpKa(酸解離平衡定数)の観点から、第2の成分として使用される非求核性の塩基よりも塩基性度が低いものとして分類することができる。しかし、第1の反応の後の媒体において、高レベルの塩基性度を維持し、かつ第2反応の進行を促進するために、比較的に強い塩基性の第一級アミンが特定の実施形態において好ましいものであってもよい。従って、より高いジカルボキシル化の収率が、比較的に強い第一級のアミン成分により期待され得る。これらのアミンは、有利には、少なくとも5のpKa(酸解離平衡定数)を有することができる。5よりも低いpKaの値は、低温での再生が望ましい場合に潜在的に有用である可能性があり、より低い温度で再生できるカルバメートの形成をもたらす可能性があるが、ジカルボキシル化生成物の形成のためのそれらの有用性は、5を超える好ましい範囲のpKaの値(水溶液中、25℃で測定/予測されるpKa、および/または他の溶媒中で測定され、水での値に換算されるpKa(水等価スケールと呼ぶ))を有するものよりも低いものであってもよい。さらに、またはあるいは、第一級アミンは、約11以下のpKaを有することができるが、ほとんどの場合において、このアミンのpKaは、典型的には、約8〜約11、約8〜約10または約8〜約9であり得る。第二級アミンは、CO2との反応を受けることができるアミノ窒素に1つのプロトンを有するにすぎないので、これらの第二級アミンは、二重カルボキシル化反応生成物を形成する能力に欠けるが、吸着剤は、第二級アミンを追加の吸着剤としてさらに含有してもよい。置換された第一級アミンおよび非置換の第一級アミンを使用してもよく、置換基として、アルキル(通常、低級C1〜C6アルキル)、ヒドロキシアルキル(通常、低級C1〜C6ヒドロキシアルキル)、ヒドロキシル、アルコキシ(通常、低級C1〜C6アルコキシ)、アリールおよびニトリルなどを有し、これらが最も一般的である。アリール置換基は、好ましくは存在しないが、仮に万一、存在する場合、典型的には、アルキル鎖のベータ炭素よりも近くに配置されるべきではない。それは、アミン窒素の孤立電子対の芳香環系への非局在化を不可能にすることによって、アミンの脂肪族の特性を維持するためである。その一方で、アミンの骨格鎖(エーテルアミンなど)において、極性および/または電気的に陰性の置換基(ニトリル、ヒドロキシルなど)などおよび/または電気的に陰性の原子および基(特に酸素)の存在は、溶媒との相互作用に有利であると考えられる。そうでなければ、可溶性の系において、例えば、沈澱物の形成を回避するのに有利であると考えられる。2−エトキシエチルアミン(2EEAまたはEEA)などの鎖中に酸素および他の結合化学種が存在してもよい。
液体の吸着剤の媒体は、1以上の求核性のアミン、すなわち潜在的に求核性の窒素を含むアミンを含んでいてもよく、CO2との反応にルイス塩基の機能を提供することができる。弱塩基性の求核性のアミンとしては、好ましくは、第一級アミンを挙げることができ、これは、CO2の炭素への求核攻撃による最初の双性イオンの形成(およびその後のカルバミン酸への転換)に関与することができる。一般の用語として、この第一級アミンの成分は、そのpKa(酸解離平衡定数)の観点から、第2の成分として使用される非求核性の塩基よりも塩基性度が低いものとして分類することができる。しかし、第1の反応の後の媒体において、高レベルの塩基性度を維持し、かつ第2反応の進行を促進するために、比較的に強い塩基性の第一級アミンが特定の実施形態において好ましいものであってもよい。従って、より高いジカルボキシル化の収率が、比較的に強い第一級のアミン成分により期待され得る。これらのアミンは、有利には、少なくとも5のpKa(酸解離平衡定数)を有することができる。5よりも低いpKaの値は、低温での再生が望ましい場合に潜在的に有用である可能性があり、より低い温度で再生できるカルバメートの形成をもたらす可能性があるが、ジカルボキシル化生成物の形成のためのそれらの有用性は、5を超える好ましい範囲のpKaの値(水溶液中、25℃で測定/予測されるpKa、および/または他の溶媒中で測定され、水での値に換算されるpKa(水等価スケールと呼ぶ))を有するものよりも低いものであってもよい。さらに、またはあるいは、第一級アミンは、約11以下のpKaを有することができるが、ほとんどの場合において、このアミンのpKaは、典型的には、約8〜約11、約8〜約10または約8〜約9であり得る。第二級アミンは、CO2との反応を受けることができるアミノ窒素に1つのプロトンを有するにすぎないので、これらの第二級アミンは、二重カルボキシル化反応生成物を形成する能力に欠けるが、吸着剤は、第二級アミンを追加の吸着剤としてさらに含有してもよい。置換された第一級アミンおよび非置換の第一級アミンを使用してもよく、置換基として、アルキル(通常、低級C1〜C6アルキル)、ヒドロキシアルキル(通常、低級C1〜C6ヒドロキシアルキル)、ヒドロキシル、アルコキシ(通常、低級C1〜C6アルコキシ)、アリールおよびニトリルなどを有し、これらが最も一般的である。アリール置換基は、好ましくは存在しないが、仮に万一、存在する場合、典型的には、アルキル鎖のベータ炭素よりも近くに配置されるべきではない。それは、アミン窒素の孤立電子対の芳香環系への非局在化を不可能にすることによって、アミンの脂肪族の特性を維持するためである。その一方で、アミンの骨格鎖(エーテルアミンなど)において、極性および/または電気的に陰性の置換基(ニトリル、ヒドロキシルなど)などおよび/または電気的に陰性の原子および基(特に酸素)の存在は、溶媒との相互作用に有利であると考えられる。そうでなければ、可溶性の系において、例えば、沈澱物の形成を回避するのに有利であると考えられる。2−エトキシエチルアミン(2EEAまたはEEA)などの鎖中に酸素および他の結合化学種が存在してもよい。
求核性のアミンとして使用されてもよい第一級アミンとしては、3−アミノプロピオニトニル(APN)、アミノアセトニトリル、脂環式アミン(ピペラジンおよび/またはピペリジンなど)、アルカノールアミン(モノエタノールアミン(MEA)、ジエタノールアミン(DEA)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール(AEE)、1,5−ジアミノ−3−オキサペンタン(DAOP、2,2’−オキシビス(エチルアミン)とも呼ばれる)、1,5−ビス(メチルアミノ)−3−オキサペンタン(BMAP)および/または2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール(Tris)など)など、またはそれらの組み合わせを挙げることができる。さらに、またはあるいは、この役割における他の潜在的に有用なアミンとしては、例えば、ジグリコールアミン(DGA)、2−n−プロポキシエチルアミン、ビス(2−メトキシエチル)アミン、ビス(2−エトキシエチル)アミン、3−アミノプロピオニトリル、3,3’−イミノジプロピオニトリル、アミノアセトニトリルおよび/またはヒドロキシエチル−エチレンジアミン(HEEDA)を挙げることができる。イソプロピルアミン(pKa 10.7)などの幾つかのアミンは、比較的に塩基性である。しかし、これらのアミンは、比較的にさらに塩基性である1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG、pKa 約15.2と予測される)などの塩基と組み合わせて使用される場合、弱塩基性のアミンとしての役割を果たす可能性がある。第三級アミンは、単独では、それらが水の不在下でCO2との求核反応に関与してカルバミン酸まで進むことが実質的にはできないという観点から、吸着剤のかかる成分として、典型的には使用されない。
弱塩形性アミンの役割は、さらに、またはあるいは、ポリアミンによって提供され得る。このような1つのクラスのポリアミンとしては、直鎖状、環式および/または分岐状(これには樹状/超分岐状が含まれる)のポリアルキレンイミンを挙げることができ、このポリアルキレンイミンは、1以上の第二級アミン、必要に応じて、1以上の第一級アミン、および必要に応じて1以上の第三級アミンを含む。構造上および/または電子的な差異のために、これらのポリアミンは、ある範囲の塩基強度を有すると期待され得る。さらに強塩基性で非求核性のアミンと組み合わされて使用される場合、CO2との広範な反応によって比較的に高い電荷密度を発生させる可能性が、このような分子の高密度ネットワークの形成をもたらし得ることは容易に明らかとなるはずである。
このようなポリアルキレンイミンの非限定的な例は、以下の一般的な繰り返し単位の構造:−[(CH2)x−NR]y−を有し得るものである。
式中、
xは、2〜6であり、
yは、4〜50であり、そして
各Rは、
水素(これは骨格窒素が第二級アミンである場合を表す)、
構造:−(CH2)x−NH2を有するアルキレンアミン分岐(これは骨格窒素が第三級アミンであり、なおかつ形成される分岐の窒素が第一級アミンである場合を表す)、あるいは、
構造:−(CH2)x−NR’2[式中、第1のR’は、アルキレンアミン分岐または別のアルキレンイミン分岐であり、第2のR’は、水素(これは、骨格窒素が第三級アミンであり、なおかつ形成される分岐の窒素が第二級アミンである場合を表す)、別のアルキレンイミン分岐(これは、さらなる分岐の窒素が第二級または第三級アミンである場合であって、骨格窒素が第三級アミンであり、形成される分岐の窒素が第三級アミンである場合を表す)、またはさらに別のアルキレンアミン分岐(また、これは、さらなる分岐の窒素が第一級アミンである場合であって、骨格窒素が第三級アミンであり、形成される分岐の窒素が第三級アミンである場合を表す)である]を有するアルキレンイミン分岐
である。
下付き文字「y」は、直鎖状のポリアルキレンイミン鎖における繰り返し単位の平均数を表し、したがって平均数としての意味を持つにすぎないことが、本明細書中にて理解されるべきである。本明細書中に記載の「y」の範囲の範疇から著しく逸脱することなく、このポリマー/オリゴマーのポリアルキレンイミンの分布は、より多くの又はより少ない骨格/直鎖状の繰り返し単位を有する鎖の任意の割合を反映することができると考えられる。本発明による有用なポリアルキレンイミンのポリマー/オリゴマーは、購入することができき、そして/または、当該技術分野において公知の従来の方法によって製造することができる。
式中、
xは、2〜6であり、
yは、4〜50であり、そして
各Rは、
水素(これは骨格窒素が第二級アミンである場合を表す)、
構造:−(CH2)x−NH2を有するアルキレンアミン分岐(これは骨格窒素が第三級アミンであり、なおかつ形成される分岐の窒素が第一級アミンである場合を表す)、あるいは、
構造:−(CH2)x−NR’2[式中、第1のR’は、アルキレンアミン分岐または別のアルキレンイミン分岐であり、第2のR’は、水素(これは、骨格窒素が第三級アミンであり、なおかつ形成される分岐の窒素が第二級アミンである場合を表す)、別のアルキレンイミン分岐(これは、さらなる分岐の窒素が第二級または第三級アミンである場合であって、骨格窒素が第三級アミンであり、形成される分岐の窒素が第三級アミンである場合を表す)、またはさらに別のアルキレンアミン分岐(また、これは、さらなる分岐の窒素が第一級アミンである場合であって、骨格窒素が第三級アミンであり、形成される分岐の窒素が第三級アミンである場合を表す)である]を有するアルキレンイミン分岐
である。
下付き文字「y」は、直鎖状のポリアルキレンイミン鎖における繰り返し単位の平均数を表し、したがって平均数としての意味を持つにすぎないことが、本明細書中にて理解されるべきである。本明細書中に記載の「y」の範囲の範疇から著しく逸脱することなく、このポリマー/オリゴマーのポリアルキレンイミンの分布は、より多くの又はより少ない骨格/直鎖状の繰り返し単位を有する鎖の任意の割合を反映することができると考えられる。本発明による有用なポリアルキレンイミンのポリマー/オリゴマーは、購入することができき、そして/または、当該技術分野において公知の従来の方法によって製造することができる。
本発明による方法において有用なポリアルキレンイミンとしては、第一級および第二級のアミンのみ(例えば、典型的には、非分岐の直鎖状または環式のもの)、第一級および第三級のアミンのみ(非常に一般的ではない)、または、第一級および第二級および第三級のアミン(例えば、典型的には、分岐状もしくは環式のもの)を示すことができる。このように第一級および第二級のアミンのみが存在する場合には、第一級アミン:第二級アミンの平均のモル比は、約2:1〜約1:40、例えば、約2:1〜約1:20、約2:1〜約1:15、約1:1〜約1:40、約1:1〜約1:20、約1:1〜約1:15または約1:1〜約1:10の範囲であってもよい。第一級、第二級および第三級のアミンがすべて存在するような場合には、下記の少なくとも1つまたはそれ以上を有利に適用することができる。第一級アミン:第二級アミンの平均のモル比は、約5:1〜約1:50、例えば、約5:1〜約1:30、約5:1〜約1:15、約3:1〜約1:30、約3:1〜約1:15または約3:1〜約1:10の範囲であってもよく;第二級アミン:第三級アミンの平均のモル比は、約15:1〜約1:10、例えば、約10:1〜約1:5の範囲であってもよく;第一級アミン:第三級アミンの平均のモル比は、約10:1〜約1:50、例えば、約10:1〜約1:30、約10:1〜約1:20、約10:1〜約1:10、約5:1〜約1:10、約5:1〜約1:30、約5:1〜約1:20または約5:1〜約1:10の範囲であってもよい。
本発明の非水プロセスの1つの潜在的に有利な経済的な態様は、それにより、アニリン(予測のpKa約4.6)などのコストのかからない弱塩基性のアミンによって、CO2の効果的な捕捉を達成し得ることができるようになることである。生成物の化学量論、負荷(ローディング)および/または吸収/脱離の速度論は、異なる固有の塩基性(pKb)および/または立体特性を提供するために使用されるアミンの構造を変えることによって(例えば、電子吸引性基および/または電子供与性基を結合することによって)、さらに有利に扱われてもよい。かかるアミンのpKa値の適切な予測を行う有用な手段は、ACD/PhysChem Suite(商標)(pKaなどの基本的な物理化学的な特性を予測するための一連のソフトウェアツール)であってもよく、これは、Advanced Chemistry Development,Inc.,110 Yonge Street,Toronto,Ontario,Canada M5C 1T4から入手可能である。限定された数の化合物についての例示的なpKa値は、BordwellのオンラインのpKaデータベース(http://www.chem.wisc.edu/areas/reich/pkatable/index.htm)に示されている。
強塩基
また、上記の吸着剤媒体は、第一級アミン(単数または複数)に加えて、1以上の非求核性の化合物を含むことができ、これにより、カルバメートを形成する反応において、ブレンステッド塩基の機能を提供することができる。このクラスの塩基は、一般に、非求核性のものとして示すことができ、上記求核性のアミンのpKaよりもpKaであって、高い水溶液中で約25℃で測定および/または予測されるpKa(あるいは、他の溶媒中で測定され、水での値に換算されるpKa(これは水等価スケールと呼ばれる))を有する。このpKaは、少なくとも8.5、例えば、少なくとも9.0、少なくとも10.0、少なくとも12.0、または少なくとも13.0であってもよい(これらの値は、漸次、より安定なカルバメートの形成を示す)。ACD/PhysChem Suiteが、多くの場合において、塩基のpKa値の予測を行うために用いられてもよい。
また、上記の吸着剤媒体は、第一級アミン(単数または複数)に加えて、1以上の非求核性の化合物を含むことができ、これにより、カルバメートを形成する反応において、ブレンステッド塩基の機能を提供することができる。このクラスの塩基は、一般に、非求核性のものとして示すことができ、上記求核性のアミンのpKaよりもpKaであって、高い水溶液中で約25℃で測定および/または予測されるpKa(あるいは、他の溶媒中で測定され、水での値に換算されるpKa(これは水等価スケールと呼ばれる))を有する。このpKaは、少なくとも8.5、例えば、少なくとも9.0、少なくとも10.0、少なくとも12.0、または少なくとも13.0であってもよい(これらの値は、漸次、より安定なカルバメートの形成を示す)。ACD/PhysChem Suiteが、多くの場合において、塩基のpKa値の予測を行うために用いられてもよい。
強塩基、典型的には、窒素の塩基は、有利には、有効にカルバメートの方へとこの平衡に影響を及ぼすのに十分に塩基性のものであればよいが、その一方では、その効果が、不可逆的になるか、あるいは余りにも困難になるところまで、従って、例えば、O2の脱離が、不都合にも高い温度の要件によって困難になるか、あるいは実行不可能になるところまで、カルバメートを安定化させるほど、必ずしも強くなくてもよい。許容できない塩基は、CO2の反応化学に望ましくない影響を及ぼす可能性があるものである(例えば、プロトン化すると水を形成する水酸化物の塩基が挙げられるが、これらに限定されるものではない)。かかる塩基は、好ましくは、さらに、この吸着プロセスの条件下でCO2に対して競争求核剤として作用する性質を欠くものであってもよい。しかし、ある程度の求核性は、許容されていてもよい。
イオン性の液体の吸着剤とのカルボキシル化反応を促進するために有用な非求核性の窒素の塩基としては、環式、多環式および非環式の構造体を挙げることができ、例えば、イミン、複素環のイミンおよびアミン、アミジン(カルボキサミジン)であり、N,N−ジ(低級アルキル)カルボキサミジン(例えば、低級アルキルは、好ましくはC1〜C6アルキルである)、N−メチルテトラヒドロピリミジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(TBD)、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(MTBD)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、グアニジン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。なお、グアニジンには、式:(R1R2N)(R3R4N)C=N−R5[式中、R1、R2、R3およびR4は、好ましくは、低級アルキル(例えば、C1〜C6)であり、R5は、好ましくはHである]の置換グアニジン(1,1,3,3−テトラメチルグアニジンなど)が含まれる。さらに、またはあるいは、上記で定義したような高級アルキル、シクロアルキル、アリール、アルケニルおよび置換アルキルなどの他の置換基、ならびに他の構造体が使用されてもよい。これらの強い窒素の塩基は、上記の弱いアミンの各アミン基に基づいて、典型的には、約2:1のモル当量で使用して、所望のジカルボキシル化された生成物を形成することができる。しかし、それらがCO2と単独で反応することができる場合、それらは、モル過剰で存在していても、使用されていてもよい。アミン基1モル当たり2モル未満の強塩基の使用は可能であり得るが、これは、好ましくない。なぜなら、これは、例えば、利用可能なアミノ基のそれぞれにおいてジカルボキシル化部位を形成する能力を制限することによって、それに応じて、このシステムのCO2の吸着能を低下させる傾向があり得るからである。
比較的に強い(又は強い方の)非求核性の塩基が好ましく、例えば、第1のカルボキシル化反応および特に第2のカルボキシル化反応を促進し得る。同時に、比較的に強い第一級のアミンが好ましく、例えば、第1の反応の後に高い塩基性を保持および/または第2の反応の進行を促進することができ、その結果、ジカルボキシル化のより高い収率が、比較的に強いアミンおよび比較的に強い塩基とともに、期待され得る。塩基性の値をバランスさせることで、このサービスの要件が可能となってもよく、例えば、流入するガス流の温度(例えば、比較的に高い温度での煙道ガス)に従うなど、この吸着/脱離の工程が変動し得る温度が可能となってもよい。n−ブチルアミン(pKa 約10.7)などの塩基は、1,5−ジメチルヘキシルアミン(pKa 約11.04)などのそれよりもほんのわずかに高いpKaの塩基ではなく、TMG(pKa 約15.2)などの塩基と組み合わせて、さらに良好に使用することができる。少なくとも3、例えば、少なくとも5または少なくとも6の差が、幾つかの実施形態において、好ましいものであり得る。
広範囲の塩基が、本発明の方法において使用されていてもよく、その塩基性(それらの各pKa値によって測定されるもの)は、広範囲にわたって広がっているので、特定の塩基、典型的には中間のpKa値を有するものは、特定の組み合わせで弱塩基として作用してもよく、他の組み合わせでは強塩基として作用してもよい。例えば、1,5−ジアミノ−3−オキサペンタン(DAOP、予測されるpKa 約9.07)および/または1,5−ビス(メチルアミノ)−3−オキサペンタン(BMAOP、予測されるpKa 約9.87)は、アニリンなどの弱塩基性のアミンとともに強塩基として使用されてもよいし、あるいは、アミジンおよび/またはグアニジンなどのそれよりも強い塩基(TMG(pKa 約15.2)など)との組み合わせで弱塩基として作用してもよい。互いに組み合わせて使用する様々な塩基の適性は、それらの電子供与の特性(ルイス塩基)およびプロトン受容の特性(ブレンステッド塩基)の連続した関連性に応じて選択してもよい。弱い塩基と強い塩基との仮定の用語の区別は、約7のpKaに設定することができる。しかし、この任意の区別に従わない様々な組み合わせが利用可能である。この選択された中点である約7のpKaは、水のpHスケールの中心である。しかし、非水系において、これは、本質的に重要であるわけではない。
溶媒
アミン/塩基の混合物は、ニートの液体の吸着剤材料として使用されてもよい。ただし、この混合物は、装置(又はユニット)内でポンプ輸送され、かつ取り扱われるのに十分に液体のままである。特定の実施形態では、この理由から、ジアミンおよびそれよりも高次のアミンの大部分は、溶媒なしでは好ましくない傾向がある。なぜなら、ゲルおよびその他の粘性の反応生成物が、そのジ官能性/ポリ官能性の分子および/または強い分子間相互作用の可能性に起因して、CO2とともに形成される可能性があるからである。いずれの場合においても、かかる溶媒は、とりわけ第一級アミンのジカルボキシル化が特定の目的であるときに、望ましいCO2:アミンの吸着比でCO2と反応する吸着剤の能力を高める可能性があることが分かっている。溶媒の使用によって、吸着剤媒体の粘度を制御してポンプ効果(ポンパビリティー)を維持することができ、その結果、装置内で溶媒を容易に循環させてもよく、および/または、この溶媒中のアミン/塩基の濃度を調整して、必要に応じて、所望の溶液、特に吸着されるCO2を含むリッチ溶液の粘度を維持してもよい。
アミン/塩基の混合物は、ニートの液体の吸着剤材料として使用されてもよい。ただし、この混合物は、装置(又はユニット)内でポンプ輸送され、かつ取り扱われるのに十分に液体のままである。特定の実施形態では、この理由から、ジアミンおよびそれよりも高次のアミンの大部分は、溶媒なしでは好ましくない傾向がある。なぜなら、ゲルおよびその他の粘性の反応生成物が、そのジ官能性/ポリ官能性の分子および/または強い分子間相互作用の可能性に起因して、CO2とともに形成される可能性があるからである。いずれの場合においても、かかる溶媒は、とりわけ第一級アミンのジカルボキシル化が特定の目的であるときに、望ましいCO2:アミンの吸着比でCO2と反応する吸着剤の能力を高める可能性があることが分かっている。溶媒の使用によって、吸着剤媒体の粘度を制御してポンプ効果(ポンパビリティー)を維持することができ、その結果、装置内で溶媒を容易に循環させてもよく、および/または、この溶媒中のアミン/塩基の濃度を調整して、必要に応じて、所望の溶液、特に吸着されるCO2を含むリッチ溶液の粘度を維持してもよい。
溶媒は、典型的には、極性溶媒であり、非プロトン性溶媒、および特に、非水性の非プロトン性溶媒が好ましい。極性の非水性溶媒は、カルバメートを形成するためのプロトン移動を容易にすることによって生成物を安定化させるのに有効である可能性がある。また、極性溶媒は、CO2の物理的吸収を増加させて溶液中のCO2の濃度を高め、それによって吸収剤の添加(ローディング)および能力の増加を促すことができる。また、腐食性は、非水系では低下し、より高いローディングで腐食についての懸念が減少して、より安価な冶金材、例えば、炭素鋼の使用を可能にすると期待される。非水性、極性および非プロトン性であることに加えて、好ましい溶媒は、本発明の方法における溶媒損失を低減するために少なくとも65℃、好ましくは70℃以上の高い沸点を好ましくは有し、使用されることになる再生条件次第でそれよりも高い沸点が望ましい。再生が100℃を超える温度で実施されることになる場合、例えば、これが脱離またはガス流においてシステムに入る水を全て除去するのに必要とされる場合、100℃を超える沸点、好ましくは150℃を超える沸点またはそれよりもさらにより高い沸点が必要とされる。沸点のより高い溶媒を使用することによって、貴重なエネルギーは浪費しないであろう。そうでなければ、溶媒の蒸発で消費されるであろう。
様々な程度まで有効であると分かった溶媒としては、トルエン、スルホラン(テトラメチレンスルホン)およびジメチルスルホキシド(DMSO)を挙げることができる。トルエンは、低い双極子モーメントを有し、これは極性が低い程度であることを示すが、この極性は、実験によって示されるように、本発明の方法で使用するには十分に極性である。適切な沸点および双極子モーメントを有する他の溶媒としては、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、ケトン(メチルエチルケトン(MEK)など)、エステル(酢酸エチルおよび酢酸アミルなど)、ハロカーボン(1,2−ジクロロベンゼン(ODCB)など)ならびにこれらの組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。選択された溶媒の双極子モーメント(D)および沸点は、以下の通りである。
さらに、またはあるいは、特定のイオン性の液体がカルバミン酸生成物(これは1:1のアミン:CO2の化学量論を有する)の形成に好ましく、カルバメート生成物(2:1の化学量論)の形成を抑制するように思われるにもかかわらず、イオン性の液体を溶媒として使用する/含めることができる。イオン性の液体は、それら自体が、本発明の方法での使用が考えられる条件下でCO2の有用な化学吸着剤として作用する可能性があり、それ故、この補助的な役割において、有用である可能性がある。イオン性の液体の多くは、不燃性で、非爆発性であり、高い熱安定性を有する。また、イオン性の液体は、リサイクル可能であり、これにより、イオン性の液体の使用に対する環境上の懸念を低減するのに役立つことができる。
溶媒および/またはCO2の化学吸着剤として非常に有効であることが分かったクラスのイオン性液体としては、例えば、イミダゾリウム、ベンズイミダゾリウム、イミダゾリジニウム(4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾリウム)、ジアゾリウムおよびチアゾリウムの塩を挙げることができ、これは、2−位に水素を有する。溶媒およびCO2の化学吸着剤としてうまく機能することが分かったイミダゾリウム塩としては、1,3−ジアルキル置換イミダゾリウム塩、好ましくはアセテート塩(しかし、ハライド、チオシアネート、または低級アルキル鎖カルボキシレートアニオンとの塩など、他の塩が考えられてもよい)、特に、1,3−ジ(低級アルキル)イミダゾリウムカチオン(ここで、低級アルキルは、C1〜C6(好ましくはC1〜C4)アルキルである)から誘導されるものであって、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートおよび1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムアセテートで例示されるものが挙げられる。
このイオン性の液体のカチオンと塩を形成する好ましいアニオンとしては、その対イオンの共役酸のpKaが少なくとも0、例えば、少なくとも2.0または少なくとも4.0であるものを挙げることができ、このpKaは、水性溶液中、約25℃で測定されるもの、および/または予測されるもの(または、他の溶媒中で測定され、水での値に換算されるもの(水等価スケールと呼ばれるもの))である。イオン性の液体の塩のアニオンは、CO2の捕捉のための試剤として働くその能力に影響を及ぼすことができ、より塩基性のアニオン(アセテートおよび/またはチオシアネートなど)は、化学吸着を高め、塩基性度が低いアニオン(クロリドなど)は、化学吸着を高めるのに効果がない、および/または効果が小さいものである。対イオンのpKa値の適切な予測を行う有用な手段としては、ACD/PhysChem Suite(商標)(pKaなどの基本的な物理化学的な特性を予測するための一連のソフトウェアツール)の使用を挙げることができ、これは、Advanced Chemistry Development,Inc.,110 Yonge Street,Toronto,Ontario,Canada M5C 1T4から入手可能である。イオン性液体に関するさらなる詳細については、2010年9月9日に出願された米国特許出願第61/381,281号およびその対応する出願(仮出願でない)の関連する部分に参照がなされ得るが、これらの両方は、本明細書中に参照により援用される。
アミン/塩基の組み合わせ、および溶媒、必要に応じて、酸化防止剤、腐食防止剤などの成分などを用いて、吸収剤媒体を調製すると、これは、例えば、図1に概略で例示されるような吸収の装置(又はユニット)において用いることができる。
アミン、塩基および溶媒(存在する場合)の濃度は、溶媒中のアミン/塩基の組み合わせについて、広範囲にわたって、例えば、5〜90重量%、10〜90重量%、約10〜約50重量%または約10〜約30重量%で変化し得る。また、吸着温度ならびにアミンおよび強塩基のpKaが反応の平衡にかかわる可能性があるので、最適の(またはただ単に望ましい)濃度は、このことを考慮に入れて、吸着剤の粘度および/または他の因子(ファクター)とともに、実験的に決定してもよい。
沈澱物が形成される場合には、溶液中の活性アミン吸着剤の濃度が低下し、そしてCO2の捕捉のために利用可能なアミンの量がそれに応じて減少するので、これらの方法における沈澱物の形成は望ましくないと一般的には見なされる。こういう訳で、電気的に陰性/極性の置換基を有するアミンの使用は、潜在的に有利であり得る。
固相の操作
本発明の方法は、液相での操作(又は運転)に適切であり得るが、代わりに、同様な化学反応は、多孔性の固体支持体の細孔(又はポア)中または表面上でも行うことができる。これは、アミン成分および非求核性の強塩基の溶液を多孔性支持体中へ含浸させる工程、アミン成分および非求核性の強塩基を(例えば、溶液によって)多孔性の支持体上へと堆積させる工程、および/またはアミンおよび強塩基の1つまたは両方を、支持材料と、アミンおよび/または塩基との間の化学反応によって支持体の表面上へと化学的にグラフトする工程を含んでもよい。さらに、またはあるいは、アミンおよび/または塩基の前駆体および/またはカルボキシル化反応への関与に必要とされるアミン/塩基の基を含有する反応性化合物が使用されてもよい。一般的な支持材料としては、カーボン(活性チャーコール)、ならびに、金属および半金属(メタロイド)の多孔性の固体の酸化物および混合酸化物を挙げることができ、特に、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、マグネシア、チタニアおよびゼオライトが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、またはあるいは、多孔性の固体のポリマー材料が適切であり得る。ただし、これらは、吸着反応が行われる環境に十分に耐えるものである。この場合において、再生は、温度スイング吸着モードで操作することによって達成され得る。これは、吸着されたCO2を含む固体を加熱して、支持体表面上のCO2/アミン/塩基反応生成物(ジカルボキシレ−ト/カルバメート/カルバミン酸)を分解して、吸着されたCO2を放出させることによるものである。加熱は、例えば、最初のガス流と向流方向に、固体の吸着剤の床に、加熱されたガス流を通過させることによって、都合よく達成することができる。パージガスは、精製されたガス流からのスリップストリームを使用して供給されてもよい。このようにして、エネルギーの節減は、大容積の溶液を加熱する必要性を回避することによって、達成される可能性がある。
本発明の方法は、液相での操作(又は運転)に適切であり得るが、代わりに、同様な化学反応は、多孔性の固体支持体の細孔(又はポア)中または表面上でも行うことができる。これは、アミン成分および非求核性の強塩基の溶液を多孔性支持体中へ含浸させる工程、アミン成分および非求核性の強塩基を(例えば、溶液によって)多孔性の支持体上へと堆積させる工程、および/またはアミンおよび強塩基の1つまたは両方を、支持材料と、アミンおよび/または塩基との間の化学反応によって支持体の表面上へと化学的にグラフトする工程を含んでもよい。さらに、またはあるいは、アミンおよび/または塩基の前駆体および/またはカルボキシル化反応への関与に必要とされるアミン/塩基の基を含有する反応性化合物が使用されてもよい。一般的な支持材料としては、カーボン(活性チャーコール)、ならびに、金属および半金属(メタロイド)の多孔性の固体の酸化物および混合酸化物を挙げることができ、特に、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、マグネシア、チタニアおよびゼオライトが挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、またはあるいは、多孔性の固体のポリマー材料が適切であり得る。ただし、これらは、吸着反応が行われる環境に十分に耐えるものである。この場合において、再生は、温度スイング吸着モードで操作することによって達成され得る。これは、吸着されたCO2を含む固体を加熱して、支持体表面上のCO2/アミン/塩基反応生成物(ジカルボキシレ−ト/カルバメート/カルバミン酸)を分解して、吸着されたCO2を放出させることによるものである。加熱は、例えば、最初のガス流と向流方向に、固体の吸着剤の床に、加熱されたガス流を通過させることによって、都合よく達成することができる。パージガスは、精製されたガス流からのスリップストリームを使用して供給されてもよい。このようにして、エネルギーの節減は、大容積の溶液を加熱する必要性を回避することによって、達成される可能性がある。
ガス流の成分は、比較的小さい分子寸法を有する傾向があるので、支持体の最小の細孔径は、それ自体、厳しい制限因子でない可能性はあるが、塩基性の窒素化合物が含浸されるとき、小さいおよび中間の細孔径のゼオライトの細孔系への入口は、嵩高いアミン/塩基の成分(単数または複数)によって塞がれることになる可能性があり、この理由から、比較的にそれよりも大きな分子寸法のアミンおよび塩基の場合には、好ましくない可能性がある。とりわけ嵩高いアミンおよび/または塩基成分の場合には、拡散制限を最小限にするために、好ましい多孔性の固体の支持材料は、比較的に大きい細孔径を有することができ、メソ多孔性およびマクロ多孔性の材料、ならびに大細孔(ラージポア)のゼオライトが特に適切である。様々な細孔径の範囲の非晶質の多孔性の固体が適切である可能性が高い。なぜなら、細孔の少なくとも幾らかが、塩基性の成分(単数または複数)を受け入れ、そして、次に、ガス流の成分への十分なアクセスを残すのに十分に大きい開口を有するべきであるからである。より活性の高いゼオライトのように、高い酸性の反応部位を含む支持体は、酸性度が低い化学種よりも窒素化合物との反応時に劣化反応をさらに受けやすい可能性がさらに高く、それ故、好ましい可能性が低い。
好ましいクラスのメソ多孔性/マクロ多孔性の材料(IUPACによって定義されるもの)としては、M41Sシリーズのシリカ化合物(MCM−41(六方晶系)、MCM−48(立方晶系)など)、および他のメソ多孔性の材料(SBA−15など)を挙げることができる。
吸着/脱離の条件
本発明の吸収の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)に関して、温度は、典型的には、約20℃〜約90℃、例えば、約25℃〜約75℃、約50℃〜約70℃または約50℃〜約90℃の範囲であってもよく、より大量の吸着は、典型的には、これらの範囲内のより低い温度で達成される。それ故、ほとんどの場合において、吸着の最高温度は、約80℃(また、あるいは約70℃)であってもよい。いくつかの混合塩基(アミン+第2の塩基の機能)の系では、後者の2つの温度範囲でCO2を効果的に吸収する能力を有することが分かっているが、二重カルボキシル化された反応生成物の安定性は、通常、比較的に低い温度でのサイクルの吸着部分の操作に好ましい傾向があり得る。従って、より低い吸着温度、例えば、約15℃〜約70℃、約15℃〜約50℃、約20℃〜約50℃または約20℃〜約30℃の使用が好ましいものであってもよい。
本発明の吸収の方法(又は工程、過程もしくはプロセス)に関して、温度は、典型的には、約20℃〜約90℃、例えば、約25℃〜約75℃、約50℃〜約70℃または約50℃〜約90℃の範囲であってもよく、より大量の吸着は、典型的には、これらの範囲内のより低い温度で達成される。それ故、ほとんどの場合において、吸着の最高温度は、約80℃(また、あるいは約70℃)であってもよい。いくつかの混合塩基(アミン+第2の塩基の機能)の系では、後者の2つの温度範囲でCO2を効果的に吸収する能力を有することが分かっているが、二重カルボキシル化された反応生成物の安定性は、通常、比較的に低い温度でのサイクルの吸着部分の操作に好ましい傾向があり得る。従って、より低い吸着温度、例えば、約15℃〜約70℃、約15℃〜約50℃、約20℃〜約50℃または約20℃〜約30℃の使用が好ましいものであってもよい。
吸着剤媒体を再生する脱離工程は、非反応性ガスでストリップすることによって、吸着と等温または等温近くで、例えば、吸着温度よりもせいぜい30℃高い温度で、実施されてもよい。特に好ましいアミン/塩基の組み合わせを使用する場合、20℃以下、または10℃以下の吸着/脱離の温度差を実現することが可能であってもよい。しかし、典型的には、脱離には、溶液の温度を上昇させることが好ましいことであってもよく、脱離は、より大きな温度差では、より速くなる。処理すべき流れの中に水が存在する状況では、水を除去し、そして、スクラビングループでの蓄積(ビルドアップ)を防ぐために十分な温度で再生が行われる必要があってもよい。このような状況では、大気圧よりも低い圧力で、100℃よりも高い温度でCO2を除去してもよい。例えば、再生温度は、約90℃であってもよいが、吸着剤中のいかなる水をも除去するためには、100℃〜120℃の範囲の温度が必要であってもよい。これは、100℃未満の温度での脱離よりもエネルギー的には好ましくないものであり得るが、これは、脱離のために必要とされる追加のエネルギーがかなりの運転コストを課している従来の水系で使用される140℃〜175℃以上のさらに著しく高い温度と比べると、好ましいものであり得る。
これらの因子(又はファクター)が考慮される場合、脱離温度として選択される温度は、約120℃以下であってもよく、成功する脱離は、約100℃を超えない温度(例えば、約70℃〜約90℃、約70℃〜約95℃、約75℃〜約90℃または約75℃〜約95℃)で達成できる可能性があり、吸着が低温で実施される場合には、より低い値(例えば、約30℃〜約70℃、約30℃〜約50℃または約50℃〜約70℃)で達成できる可能性がある。モノカルボキシル化された生成物の安定性と、ジカルボキシル化された生成物の安定性とが異なると、段階的な温度操作で脱離を操作することが可能であってもよく、これには、比較的に低い温度での最初の段階と、ジカルボキシル化生成物を分解する短い継続時間(デュレーション)と、より高い温度でモノカルボキシル化された生成物を分解する第2段階とを含む。このような方法での操作を使用して、100℃を超える温度で第2段階を操作することによって、吸着剤から蓄積した水を排除してもよく、その一方で、より低い温度での第1段階によって、より乾燥したCO2流出物の流れ(ストリーム)を生成してもよい。
吸着温度またはそれに近い温度、例えば、吸着温度よりもせいぜい10、20または30℃高い温度での不活性(非反応性)ガス(窒素および/または天然ガスなど)の流れ(ストリーム)によるストリッピングは、プロセスの経済に好ましい選択肢であり得る。別の選択肢は、実質的に純粋なCO2(前もって単離されたもの)を用いて、約1気圧(約100kPa分圧)以上で、比較的に高い温度(典型的には、少なくとも100℃、または少なくとも120℃)で、CO2を脱離することであってもよい。100℃よりも高い脱離温度でアミン/塩基の溶液から除去された水は、さらに下流の分離工程において、例えば、好ましくは周囲温度よりも昇温した温度での圧力スイング操作によって、CO2から別途に分離することができる。ノックアウトドラムを備えた段階的な熱交換器システムを1つの代替として用いてもよい。このノックアウトドラムでは、水が最初に除去され、続いてCO2が加圧ガス流として除去され得る。煙道ガスまたは湿潤天然ガスなどの湿潤したCO2を含む流れ(ストリーム)からの選択的なCO2の捕捉は、このようにして達成され得る。
吸収の圧力は、約0.1barg(約10kPag)〜約20barg(約2MPag)、例えば、約0.1barg(約10kPag)〜約10barg(約1MPag)の範囲であってもよい。ガス混合物における二酸化炭素の分圧は、ガス組成および/または運転の圧力によって、変化してもよいが、典型的には、約0.1barg(約10kPag)〜約20barg(約2MPag)、例えば、約0.1barg(約10kPag)〜約10bar(約1MPag)であってもよい。ガスの混合物は、約50(S.T.P.)/時〜約50,000(S.T.P.)/時のガス空間速度(GHSV)で吸収剤材料と向流または並流で接触させることができる。
低圧の煙道ガスは、一般に、CO2の回収に顕著な制限を示し得る。なぜなら、CO2は、より高い圧力において、さらにより容易に吸収され得るからである。しかし、圧縮のコストは比較的に高いものであり得るし、その高い吸着能を有する本発明の吸着系では、好ましくない傾向があり得る。燃焼源から低圧で入る煙道ガスを処理する場合、この圧力は、別個の手段を利用して圧力を上昇させない限り、約1気圧ゲージ(約100kPag)を超えそうにはない。天然ガスの回収および処理は、一般的には、さらにより高い圧力であり、典型的には、約1気圧(約100kPag)〜約90気圧(約9.1MPag)の範囲の圧力で処理プロセスに入ってもよい。このとき、選択される実際の値は、例えば、パイプラインの仕様および/または処理後に再圧縮の排除が望まれる程度に依存する。本明細書中のバール単位での圧力の値についてのすべての言及は、特に他に記載がない限り、絶対圧力の値である。
従来の設備の全部または一部を使用できることは十分に理解されるべきであり、それにより、本明細書中に記載の非水性のアミンスクラビングのプロセス/ステップの様々な機能を行うこと(例えば、ガスのフローを監視および/または自動的に調整すること、例えば、効率的なやり方で完全に自動化された制御および/または連続プロセス制御を可能にすること)ができる。
本明細書中に記載の吸着剤の系(又はシステム)は、CO2の除去に必ずしも限定されず、この系の化学の観点から、H2Sおよび/または他の酸性ガス(煙道ガスおよび/または井戸元天然ガス中に典型的に見いだされる酸性ガスなど)を除去することができ得る。
実施例1
APN/TMGの吸着剤系での二重カルボキシル化によるCO2の吸収
プラスチックキャップおよびキャピラリーディップチューブを備えた約10mmのNMRチューブにおいて、d6−DMSO中、3−アミノプロピオニトリル(APN、pKa約7.7)と、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG)との約1:1モルの混合物の約22.3重量%の溶液を調製した。このNMRチューブを、BBOプローブ付きの約10mmの広口径のBruker Advance 400MHz NMR分光計の内部に入れた。CO2(約1気圧、または約100kPa分圧、約5cc/分の流量(フロー)(これは、Brooks 5896フローコントローラで測定した))を、約3時間にわたって、この室温(約20〜25℃)の溶液に通して、バブリングさせた(その後、さらなるCO2の吸収(取り込み)は観察されなかった)。出発原料の初期のスペクトルは、図2に示されるように、CO2を添加すると変化すると思われた。約161.45ppm(モノカルバメート)(これは、第一の生成物が観察されたことを示す(典型的には、グアニジニウムのC=Nの共鳴とオーバーラップまたはほぼオーバーラップする))および約157.04ppm(ジカルバメート)において約67:33の比(これは、約120ppmのAPNのC≡Nのクラスターについて、約161.45ppmおよび約157.04ppmのピークの積分によって測定される)で13Cピークが形成された。また、アミノプロピオニトリル構造の残りのピークは、2つの生成物に比例して、分裂およびシフトするように見えた。約18.4ppmの1H NMRピークは、ジカルボキシル化の生成物を反映していると考えられた。しかし、約5ppmを超える幅広いピークは、第四級のN−Hの化学種に帰属した。約67モル%のアミノプロピオニトリルがモノカルボキシル化されていると計算され、その一方で、約33モル%がジカルボキシル化されていると計算された(アミノプロピオニトリルに対するCO2の総ローディング(取り込み)は、約133%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディング(取り込み)は、同様に約133%であった。これは、アミンと塩基との間のモル比が、約1:1であることに起因する)。対照として、同様の条件下で、d6−DMSO中に約15重量%のAPNのみからなる同様の溶液(強塩基TMGなし)では、約86モル%ローディングのモノカルボキシル化された化学種が生成された。
APN/TMGの吸着剤系での二重カルボキシル化によるCO2の吸収
プラスチックキャップおよびキャピラリーディップチューブを備えた約10mmのNMRチューブにおいて、d6−DMSO中、3−アミノプロピオニトリル(APN、pKa約7.7)と、1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(TMG)との約1:1モルの混合物の約22.3重量%の溶液を調製した。このNMRチューブを、BBOプローブ付きの約10mmの広口径のBruker Advance 400MHz NMR分光計の内部に入れた。CO2(約1気圧、または約100kPa分圧、約5cc/分の流量(フロー)(これは、Brooks 5896フローコントローラで測定した))を、約3時間にわたって、この室温(約20〜25℃)の溶液に通して、バブリングさせた(その後、さらなるCO2の吸収(取り込み)は観察されなかった)。出発原料の初期のスペクトルは、図2に示されるように、CO2を添加すると変化すると思われた。約161.45ppm(モノカルバメート)(これは、第一の生成物が観察されたことを示す(典型的には、グアニジニウムのC=Nの共鳴とオーバーラップまたはほぼオーバーラップする))および約157.04ppm(ジカルバメート)において約67:33の比(これは、約120ppmのAPNのC≡Nのクラスターについて、約161.45ppmおよび約157.04ppmのピークの積分によって測定される)で13Cピークが形成された。また、アミノプロピオニトリル構造の残りのピークは、2つの生成物に比例して、分裂およびシフトするように見えた。約18.4ppmの1H NMRピークは、ジカルボキシル化の生成物を反映していると考えられた。しかし、約5ppmを超える幅広いピークは、第四級のN−Hの化学種に帰属した。約67モル%のアミノプロピオニトリルがモノカルボキシル化されていると計算され、その一方で、約33モル%がジカルボキシル化されていると計算された(アミノプロピオニトリルに対するCO2の総ローディング(取り込み)は、約133%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディング(取り込み)は、同様に約133%であった。これは、アミンと塩基との間のモル比が、約1:1であることに起因する)。対照として、同様の条件下で、d6−DMSO中に約15重量%のAPNのみからなる同様の溶液(強塩基TMGなし)では、約86モル%ローディングのモノカルボキシル化された化学種が生成された。
この溶液を通して、約10時間にわたって、N2パージで約30℃での脱離の後に、約157.04ppmの13Cピークおよび約18.4ppmの1Hピークは、消失することが観察された。同時に、約161.55ppmのモノカルボキシレ−ト13Cピークは、さらに高いCO2ローディング(約89モル%)を示した。これは、周囲温度で脱離すると、ジカルボキシレートのモノカルボキシレート化学種への分解を示す。また、ジカルボキシル化された構造は観察されず、より高い温度では安定ではなかった。高められた温度で、この溶液を通すCO2パージでは、アミノプロピオニトリルに対するCO2の総ローディングは、約50℃では約112%であり、約70℃では約96.2%であり、そして、約90℃では約92.7%であった。モノカルボキシル化生成物は、これらの条件では安定のままであるように思われた。
実施例2
2−エトキシエチルアミン/TMGの吸着剤系での二重カルボキシル化によるCO2の吸収
d6−DMSO中、2−エトキシエチルアミン(予測のpKa約8.92)と、1,1,3,3−テトラメチルグアニジンとの約1:1の混合物を使用して、実施例1と同様の手順を実施した。NMRスペクトルを図3に示す。約161.89ppm(モノカルバメート)(これは、第1の生成物が観察されたことを示す)および約157.74ppm(ジカルバメート)において、13Cピークが形成された。約70.28ppm(モノカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)の13C NMRスペクトルピークおよび約68.17ppm(ジカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)の13C NMRスペクトルピークの積分によれば、エトキシエチルアミンの約53モル%はモノカルボキシル化されていると計算され、その一方で、約47モル%は、ジカルボキシル化されていると計算された(エトキシエチルアミンに対するCO2の総ローディングは、約147%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディングは、約147%であった。約18.56ppmの1H NMRピークは、ジカルボキシル化の生成物に帰属した。対照として、同様の条件下で、d6−DMSO中、約15重量%2−エトキシエチルアミンのみからなる同様の溶液(別個の塩基なし)では、約81モル%ローディングのモノカルボキシル化された化学種が生成された。
2−エトキシエチルアミン/TMGの吸着剤系での二重カルボキシル化によるCO2の吸収
d6−DMSO中、2−エトキシエチルアミン(予測のpKa約8.92)と、1,1,3,3−テトラメチルグアニジンとの約1:1の混合物を使用して、実施例1と同様の手順を実施した。NMRスペクトルを図3に示す。約161.89ppm(モノカルバメート)(これは、第1の生成物が観察されたことを示す)および約157.74ppm(ジカルバメート)において、13Cピークが形成された。約70.28ppm(モノカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)の13C NMRスペクトルピークおよび約68.17ppm(ジカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)の13C NMRスペクトルピークの積分によれば、エトキシエチルアミンの約53モル%はモノカルボキシル化されていると計算され、その一方で、約47モル%は、ジカルボキシル化されていると計算された(エトキシエチルアミンに対するCO2の総ローディングは、約147%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディングは、約147%であった。約18.56ppmの1H NMRピークは、ジカルボキシル化の生成物に帰属した。対照として、同様の条件下で、d6−DMSO中、約15重量%2−エトキシエチルアミンのみからなる同様の溶液(別個の塩基なし)では、約81モル%ローディングのモノカルボキシル化された化学種が生成された。
2−エトキシエチルアミン/テトラメチルグアニジンを約1:2.2のモル比で使用して、同様の手順を実施した。エトキシエチルアミンの約29モル%がモノカルボキシル化され、その一方で、約71モル%がジカルボキシル化された(エトキシエチルアミンに対するCO2の総ローディングは、約171%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディングは、約78%であった)。
実施例3
2,2’−オキシビス(エチルアミン)/TMGの吸着剤系での二重カルボキシル化によるCO2の吸収
d6−DMSO中、2,2’−オキシビス(エチルアミン)(予測のpKa約9.07(これは1,5−ジアミノ−3−オキサペンタンとも呼ばれる))と、1,1,3,3−テトラメチルグアニジンとの約1:2の混合物の約30重量%を使用して、実施例1と同様の手順を実施した(これは、アミンが二官能性であるために、第一級アミン基:グアニジンの比は、約1:1になる)。NMRスペクトルを図4に示す。実施例1〜2と比べて、13C NMRピークのさらなる分裂が観察された。これは、オキシビス(エチルアミン)の2つのアミン部位において、非対称の生成物が存在する可能性があるからである。約77.6ppm(モノカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)のピークおよび約68.5ppm(ジカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)のピークの積分によれば、オキシビス(エチルアミン)の約58モル%のアミン部位がモノカルボキシル化されていると計算され(第1の生成物が観察される)、その一方で、約42モル%がジカルボキシル化されていると計算された(オキシビス(エチルアミン)のアミン部位に対するCO2の総ローディングは、約142%であり、1分子当たりでは約284%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディングは、約142%であった)。
2,2’−オキシビス(エチルアミン)/TMGの吸着剤系での二重カルボキシル化によるCO2の吸収
d6−DMSO中、2,2’−オキシビス(エチルアミン)(予測のpKa約9.07(これは1,5−ジアミノ−3−オキサペンタンとも呼ばれる))と、1,1,3,3−テトラメチルグアニジンとの約1:2の混合物の約30重量%を使用して、実施例1と同様の手順を実施した(これは、アミンが二官能性であるために、第一級アミン基:グアニジンの比は、約1:1になる)。NMRスペクトルを図4に示す。実施例1〜2と比べて、13C NMRピークのさらなる分裂が観察された。これは、オキシビス(エチルアミン)の2つのアミン部位において、非対称の生成物が存在する可能性があるからである。約77.6ppm(モノカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)のピークおよび約68.5ppm(ジカルボキシル化された化学種の骨格−OCH2−)のピークの積分によれば、オキシビス(エチルアミン)の約58モル%のアミン部位がモノカルボキシル化されていると計算され(第1の生成物が観察される)、その一方で、約42モル%がジカルボキシル化されていると計算された(オキシビス(エチルアミン)のアミン部位に対するCO2の総ローディングは、約142%であり、1分子当たりでは約284%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディングは、約142%であった)。
対照として、d6−DMSO中、同様な条件下で、約9.9重量%オキシビス(エチルアミン)のみからなる同様の溶液(添加の塩基なし)では、1つのアミン部位に対して約73モル%ローディングのモノカルボキシル化された化学種が生成された。DMSO中において、より高濃度のオキシビス(エチルアミン)は、CO2との反応後に凝集するようにであった。これにより、二官能性のオキシビス(エチルアミン)分子の反応生成物の間での強い分子間相互作用が示された。
DMSO−d6中、オキシビス(エチルアミン)/テトラメチルグアニジンの約1:3.2のモル比(第一級アミン基:グアニジンの比は、約1:1.6である)のものを約24重量%で使用して、同様の手順を実施した(スペクトルは示していない)。オキシビス(エチルアミン)の約34モル%のアミン部位がモノカルボキシル化されていると計算され、その一方で、約66モル%がジカルボキシル化されていると計算された(オキシビス(エチルアミン)に対するCO2の総ローディングは、約166%であり、1分子当たりでは約332%であり、グアニジンの対(ペア)に対するCO2の総ローディングは、約103%であった)。
DMSO−d6中、オキシビス(エチルアミン)/テトラメチルグアニジンの約1:4.6のモル比(第一級アミン基:グアニジンの比は、約1:2.3である)のものを約30重量%で使用して、別の同様な手順を実施した。まず、モノカルボキシル化の生成物が観察され、続いて、ジカルボキシル化された化学種のさらなる形成が観察された。オキシビス(エチルアミン)の約33モル%のアミン部位がモノカルボキシル化され、その一方で、約67モル%がジカルボキシル化された(オキシビス(エチルアミン)に対するCO2の総ローディングは、約167%であり、1分子当たりでは、約334%であり、グアニジンに対するCO2の総ローディングは、約73%であった)。約5時間にわたって、溶液を通してのN2パージによって、約30℃で脱離した後には、ジカルボキシル化された化学種は消失していることが観察された。ジカルボキシル化された化学種は、安定でないと思われ、周囲温度での脱離後には、モノカルボキシレ−トに完全に分解すると思われた(約99モル%)。
実施例1〜3の結果を以下の表1に示す。
実施例4
d6−DMSO中でのEEA/TMGとCO2との気液平衡
d6−DMSO中、エトキシエチルアミン(EEA)およびテトラメチルグアニジン(TMG)の約1:1モルの混合物の約96.5重量%溶液を約45℃に加熱し、次に、一般的な手順に記載されるように、約1気圧(約100kPa)で、N2中、約1容積%のCO2の連続フローで処理した。次に、この溶液を約1気圧(約100kPa)で、N2中、約10容積%のCO2、次に、最終的には約1気圧(約100kPa)で、約100容積%のCO2で処理した。かかる条件では、アミンに対するCO2の平衡ローディングは、それぞれ、約108.0、約114.6および約126.7モル%(または、約22.5、約23.8および約26.3の溶液重量%)であると計算され、約45℃で約10ミリバール(約1kPa)、約100ミリバール(約10kPa)および約1バール(約100kPa)のCO2において、EEA/TMG/CO2の気液平衡を示した。
d6−DMSO中でのEEA/TMGとCO2との気液平衡
d6−DMSO中、エトキシエチルアミン(EEA)およびテトラメチルグアニジン(TMG)の約1:1モルの混合物の約96.5重量%溶液を約45℃に加熱し、次に、一般的な手順に記載されるように、約1気圧(約100kPa)で、N2中、約1容積%のCO2の連続フローで処理した。次に、この溶液を約1気圧(約100kPa)で、N2中、約10容積%のCO2、次に、最終的には約1気圧(約100kPa)で、約100容積%のCO2で処理した。かかる条件では、アミンに対するCO2の平衡ローディングは、それぞれ、約108.0、約114.6および約126.7モル%(または、約22.5、約23.8および約26.3の溶液重量%)であると計算され、約45℃で約10ミリバール(約1kPa)、約100ミリバール(約10kPa)および約1バール(約100kPa)のCO2において、EEA/TMG/CO2の気液平衡を示した。
約65℃および約90℃において、DMSO−d6中、EEAおよびTMGの約1:1モルの新しい混合物の溶液において、同じ手順を実施した。図5に示されるモニタリングの結果は、吸収器(アブソーバー)の条件(約45℃、約10容積%のCO2)において、CO2の大きな吸収能力(約23.8溶液重量%)を示すだけでなく、比較的に低いCO2の逸散能(フガシティー)で、比較的に高いCO2のローディング(約45℃、約1容積%のCO2で約22.5重量%)をも示した。これらの結果からは、強塩基(TMGまたは他のグアニジン類およびアミジンなど)とともに、溶液中の第一級アミン(EEAなど)が、煙道ガスから、約90%超のCO2を効果的に大容量で捕捉できることが裏付けられると思われた。約65℃および約90℃での高いCO2ローディングに基づいて(図5)、このようにして、かかる溶液は、高められた温度(約60℃超)でのCO2の捕捉に使用することができる。また、このことによって、ハードウェアの削減および対応する煙道ガスの冷却のコストを有利に削減することができる。
Claims (7)
- ガス流からCO2を分離する循環方法であって、以下の工程
(i)第一級アミンのCO2吸着剤および前記アミンのpKaよりも大きいpKaを有する非求核性塩基を含む吸収剤にガス流を接触させて、少なくとも幾つかの前記第一級アミンのジカルボキシル化により反応生成物を形成することでCO2を吸着させる工程と、
(ii)前記CO2の少なくとも一部の脱離を十分に引き起こす条件下で、前記吸着されたCO2を含む前記吸収剤を処理する工程と
を含む方法。 - ガス流からCO2を分離する循環方法あって、以下の工程
(i)極性溶媒中に第一級脂肪族アミンのCO2吸着剤および前記アミンのpKaよりも大きいpKaを有する非求核性塩基を含む液体の吸収剤にガス流を吸着ゾーンで接触させて、少なくとも1:1のCO2:アミンの比(CO2/前記第一級アミンのアミン基のモル比)での前記アミンでの化学吸着によって、CO2を吸着させる工程と、
(ii)前記吸着されたCO2を含む前記液体の吸収剤を脱離ゾーンに送り、前記CO2を含む吸収剤の液体からCO2を遊離させて、前記吸収剤の液体を再生する工程であって、前記CO2の少なくとも一部の脱離を十分に引き起こす条件下で、前記吸着されたCO2を含む前記吸収剤を処理することによる工程と、
(iii)前記CO2が遊離した前記吸収剤の液体を前記吸着ゾーンに戻す工程と
を含む方法。 - 前記第一級アミンが、約10以下のpKa、例えば8〜約10のpKaまたは約9以下のpKaを有し、かつ/または2−エトキシエチルアミン、2−n−プロポキシエチルアミン、1,5−ジアミノ−3−オキサペンタン、3−アミノプロピオニトリル、2,2’−オキシビス(エチルアミン)アミノアセトニトリルおよび/またはヒドロキシエチルエチレンジアミンを含む、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
- 前記非求核性塩基が、アミン、イミン、アミジンおよび/またはテトラメチルグアニジンなどのグアニジンを含み、かつ/または少なくとも10のpKa、例えば少なくとも13のpKaを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 周囲温度から70℃の温度、例えば20℃〜50℃の温度で、前記吸収剤に前記ガス流を接触させる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記吸着されたCO2を含む前記吸収剤から前記CO2を90℃以下の温度、例えば70℃以下の温度または50℃〜70℃の温度で脱離させて、前記吸着されたCO2の少なくとも一部の脱離を引き起こす、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 1:1を超えるCO2:アミンのモル比(CO2/前記第一級アミンのアミン基)での前記アミンでの化学吸着によって前記CO2を吸着させ、かつ/または少なくとも幾つかの前記第一級アミンのジカルボキシル化によって反応生成物を形成する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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