JP2013203783A - 球状フェノール樹脂造粒物の製造方法、並びに、炭素材料の製造方法及び活性炭素材料の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水性媒体中で、縮合反応触媒の存在下に多価フェノール類を含むフェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させて、球状フェノール樹脂が分散されている球状フェノール樹脂分散液を得る工程と、該球状フェノール樹脂分散液に有機系凝結剤を添加して凝結物を得る工程と、該凝結物を分離回収する工程と、該分離回収した凝結物を乾燥して乾燥物を得る工程と、該乾燥物とバインダとを混合して混合物を得る工程と、該混合物を造粒して造粒物を得る工程とを有することを特徴とする、球状フェノール樹脂造粒物の製造方法。該球状フェノール樹脂造粒物を用いた炭素材料の製造方法。該球状フェノール樹脂造粒物を用いた活性炭素材料の製造方法。
【選択図】なし
Description
一般に、リチウムイオン二次電池の高出力化を図るには、ドープ・アンドープ速度を速くするために、リチウムイオンの拡散パスを短くすることが有効とされ、これを実現する方法として、負極材の活物質である炭素材料の粒子径を小さくする方法がある。
一般に、電気二重層キャパシタにおいては、活物質である活性炭素材料の比表面積と、容量及び出力との間に密接な関連がある。活性炭素材料の比表面積が増えるほど、表面に蓄えられる電解質イオンの量が増えることになり、高容量となる。ただし、活性炭素材料に深い細孔をあけて比表面積を増やした場合には、活物質を通過する電解質イオンの移動パスが長くなる上、電解質イオンが細孔へ出入りする際に阻害し合うことになって素早い電荷の移動ができず、出力特性は悪化する。そこで、電気二重層キャパシタの容量及び出力を向上させる方法として、活物質の粒子径を小さくする方法が提案されている。活物質の粒子径を小さくすると、活物質の単位質量当たりの表面積は増加する。このため、通常の賦活処理条件で多くの細孔が表面全体に空くことになり、高比表面積であるが細孔は浅くなる。これにより、電解質イオンの移動パスが短く抑えられ、その結果、高容量かつ高出力につながる。しかも、電解液の粘度が上がる低温域でも、電解質イオンの移動パスが短いため、出力低下の改善につながる。
しかし、従来のフェノール樹脂又はその炭化物(炭素材料)もしくはその活性炭素材料は、粉砕して小粒径化を図っても、小さくできる粒径には限度があり、その形状も不均一であった。また、たとえ粉砕により所望の粒径にまで小さくできたとしても、電極への充填時に空隙が増え、単位体積当たりの充填密度が低くなる。加えて、賦活処理の及ばない粒子内部が表面に現れるため、前記電極用材料としての効果が充分に得られない、という問題があった。
(1)ベンゼン環1個当たりフェノール性水酸基を2個以上有する化合物と、アルデヒド類とを、水の存在下で、界面活性剤を使用せずに、無触媒あるいは塩基性触媒のもとで反応させてスラリーを調製し、該スラリーの乾燥物のアセトン溶液を遠心分離することにより、最終的に球状樹脂微粒子を得る方法(特許文献1参照)。
(2)水中でレゾルシンとアルデヒド源とを反応させて微粒子水分散液を調製し、該微粒子水分散液を遠心分離した後、乾燥及び解砕を行うことにより、球状樹脂微粒子を得る方法(特許文献2参照)。
(3)水性媒体中で、縮合反応触媒と乳化分散剤の存在下にフェノール類とアルデヒド類とを、所定の温度と圧力の条件下に縮合反応させることにより、球状フェノール樹脂を得る方法(特許文献3参照)。
また、特許文献3に記載された方法では、得られる球状フェノール樹脂の粒径が一般的な懸濁重合の粒度分布の範囲である1μmから1mm程度であり、これより粒径の小さいものを製造するのが難しい。加えて、乳化分散剤が用いられているため、球状フェノール樹脂の粒径が小さくなるほど沈降しにくくなり、分離回収するのに長時間を要する。また、球状フェノール樹脂を含む反応液中に、乳化分散剤、触媒及び未反応の原料が残っているため、この反応液をそのまま乾燥させると、固着化して球状フェノール樹脂のみを回収することが難しく、炭素化又は賦活化を行った場合には、微細な球状の炭素材料又は活性炭素材料が得られにくいという問題がある。
すなわち、本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法は、水性媒体中で、縮合反応触媒の存在下に多価フェノール類を含むフェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させて、球状フェノール樹脂が分散されている球状フェノール樹脂分散液を得る工程(1)と、該球状フェノール樹脂分散液に有機系凝結剤を添加して凝結物を得る工程(2)と、該凝結物を分離回収する工程(3)と、該分離回収した凝結物を乾燥して乾燥物を得る工程(4)と、該乾燥物とバインダとを混合して混合物を得る工程(5)と、該混合物を造粒して造粒物を得る工程(6)とを有することを特徴とする。
本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法においては、前記縮合反応触媒が塩基性触媒であることが好ましい。
本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法においては、前記工程(1)における前記縮合反応を、温度105〜200℃、圧力0.13〜1.5MPaの条件下で行うことが好ましい。
本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法においては、前記球状フェノール樹脂分散液中に分散されている前記球状フェノール樹脂の平均粒径が0.05〜10μmであることが好ましい。
本発明の炭素材料の製造方法においては、前記炭素化の後、解砕を行うことが好ましい。
本発明の活性炭素材料の製造方法においては、前記賦活の後、解砕を行うことが好ましい。
また、本発明の炭素材料の製造方法及び活性炭素材料の製造方法により、微細な球状の炭素材料、及び、微細な球状の活性炭素材料をそれぞれ得ることができる。
本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法は、水性媒体中で、縮合反応触媒の存在下に多価フェノール類を含むフェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させて、球状フェノール樹脂が分散されている球状フェノール樹脂分散液を得る工程(1)と、該球状フェノール樹脂分散液に有機系凝結剤を添加して凝結物を得る工程(2)と、該凝結物を分離回収する工程(3)と、該分離回収した凝結物を乾燥して乾燥物を得る工程(4)と、該乾燥物とバインダとを混合して混合物を得る工程(5)と、該混合物を造粒して造粒物を得る工程(6)とを有する。
工程(1)では、水性媒体中で、縮合反応触媒の存在下に多価フェノール類を含むフェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させて、球状フェノール樹脂が分散されている球状フェノール樹脂分散液を得る。
本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法においては、多価フェノール類を含むフェノール類が用いられる。
ここでいう「多価フェノール類」とは、芳香環1個当たりに結合しているヒドロキシ基が2個以上の芳香族ヒドロキシ化合物をいうものとする。芳香環とは、環上のπ電子系に含まれる電子の数が4n+2(n=0又は自然数) 個である共役不飽和環構造を意味し、単環及び多環のいずれも包含される。芳香環としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、インデン、フルオレン等の芳香族炭化水素環が挙げられる。したがって、本発明においてビスフェノールは1価フェノールに包含される。
二価フェノール類としては、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ジヒドロキシナフタレン等が挙げられ、なかでもレゾルシノールが好ましい。
三価フェノールとしては、ピロガロール、フロログルシノール等が挙げられる。
フェノール類は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
フェノール類としては、多価フェノール類と共に、一価フェノール類を併用することが好ましい。そのなかでも、二価フェノール類及び三価フェノール類から選ばれる1以上の多価フェノール類と、一価フェノール類とを含むことが特に好ましい。
一価フェノール類としては、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、スチレン化フェノール、炭素数2〜9のアルキル基で置換されたアルキルフェノール、o−フェニルフェノール、m−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール、キシレノール、1−ナフトール、2−ナフトール、ビスフェノールA等が挙げられる。なかでもフェノールが好ましい。
一価フェノール類と多価フェノール類との混合割合は、モル比で、一価フェノール類/多価フェノール類=0.5/9.5〜5/5が好ましく、1/9〜5/5がより好ましく、2/8〜5/5がさらに好ましい。このモル比が好ましい下限値以上であると、より粒径の小さい球状フェノール樹脂が得られやすくなる。一方、このモル比が好ましい上限値以下であると、粒径の制御が容易となる。
ここでいう「モル比」とは、工程(1)での縮合反応に用いる一価フェノール類と多価フェノール類のそれぞれの使用量(仕込み量)をモル換算した比率を意味する。
アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、テレフタルアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、フルフラール、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。なかでも、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが好ましい。
アルデヒド類は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
縮合反応触媒としては、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン、モノエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、N−(2−アミノエチル)プロパノールアミン等のアミノ基(−NH2)を1以上有するアミン化合物;炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム等の金属塩が挙げられる。なかでも、アミノ基(−NH2)を1以上有するアミン化合物が好ましい。
アミノ基(−NH2)を1以上有するアミン化合物のなかでも、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等のアミノ基(−NH2)を2以上有するアルキルアミン化合物が特に好ましい。
縮合反応触媒は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
フェノール類とアルデヒド類との縮合反応は、塩基性触媒の存在下に行うことが好ましい。縮合反応触媒として塩基性触媒を用いることにより、炭素化における耐熱性の点から好適な熱硬化性樹脂(レゾール樹脂)が得られる。
フェノール類とアルデヒド類との縮合反応は、水性媒体中で、縮合反応触媒の存在下にフェノール類とアルデヒド類とを混合して行われる。
水性媒体は水を含む媒体であり、該縮合反応は、系中に好ましくは50質量%以上、より好ましくは80質量%以上の水を含む媒体中で行われる。水性媒体は、水以外の溶媒としてアルコール等を含むものでもよい。水以外の溶媒は、一種を単独で用いてもよく二種以上を併用してもよい。
フェノール類とアルデヒド類との縮合反応は、たとえば、密閉可能な耐圧性の反応容器(オートクレーブ等)内に、フェノール類とアルデヒド類と縮合反応触媒と水とを仕込み、反応槽を密閉し、高温高圧下で混合しながら行う。
ここでいう「高温高圧下」とは、100℃を超える温度、かつ、大気圧を超える圧力下を意味する。
該縮合反応における反応温度は、105〜200℃が好ましく、110〜170℃がより好ましい。この反応温度条件下で該縮合反応を行うと、反応速度が速くなり、充分な硬化度が得られやすく、後の炭素化の際に溶融塊化を生じにくくなり、一定の物性を持つ炭素材料が安定に得られやすくなる。
該縮合反応は、圧力0.13〜1.5MPaの条件下に行うことが好ましく、0.2〜1MPaの条件下に行うことがより好ましい。
反応温度及び圧力を前記の好ましい範囲に制御することで、該縮合反応が効率よく進行して、フェノール類とアルデヒド類等の未反応物が低減し、微細でかつ高密度、高分子量の球状フェノール樹脂が得られやすくなる。加えて、短時間で、硬化が充分に進行しやすくなる。
ここでいう圧力は、昇温等の温度調整によって、所定の反応温度(前記の好ましい反応温度)に達した時点の圧力を意味する。
このように高温高圧下で混合する前に、100℃付近で混合を行うことにより、未硬化の球状フェノール樹脂粒子同士が互いに融着して合着することを防ぎ、単一の球状粒子が安定に得られやすくなる。
具体的には、平均粒径が0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.1〜3μmの球状フェノール樹脂が分散した球状フェノール樹脂分散液が容易に得られる。
本発明において、「平均粒径」とは、対象とする球状フェノール樹脂、活性炭素材料を走査型電子顕微鏡で観察し、1枚の中に50〜200個の粒子が写っている写真について、その中からランダムに10個の粒子のフェレ径(X軸方向とY軸方向の平均、又は、X軸方向)を測定して求められる平均値を示す。
なお、分散液中の球状フェノール樹脂については、後述の工程(4)後に得られる乾燥物の走査型電子顕微鏡写真を用いて平均粒径を求めることができる。工程(1)で得られる分散液中の球状フェノール樹脂の粒径は、工程(2)、(3)、(4)の操作によっては変化しないからである。
工程(2)では、前記工程(1)で得られる球状フェノール樹脂分散液に有機系凝結剤を添加して凝結物を得る。
(有機系凝結剤)
有機系凝結剤としては、ポリエチレンイミン、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、ジメチルアミンとエピクロルヒドリンとの重縮合物、ジメチルアミノエチルメタクリレートとスチレンとの共重合物、メラミンとホルマリンとの重縮合物、ポリジメチルジアクリルアンモニウム塩、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩、ジアリルジメチルアンモニウム塩とアクリルアミドとの共重合物等が挙げられる。
なかでも、球状フェノール樹脂と凝結物を形成しやすいことから、ポリジアリルジメチルアンモニウム塩が好ましく、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドが特に好ましい。
有機系凝結剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
有機系凝結剤を加える際の温度条件は、60℃以下が好ましく、常温〜40℃がより好ましい。温度条件を好ましい上限値以下にすることで、凝結物の沈降が生じやすくなる。一方、温度条件を好ましい下限値以上にすることで、凝結物の沈降がより促進される。
工程(3)では、前記工程(2)で得られる凝結物を分離回収する。
凝結物の分離回収は、たとえば、凝結物が沈降した後の上澄液を除去するデカンテーションにより行う。分離回収の際、凝結物を洗浄することが好ましい。洗浄は、上澄液を除去した後、新たに水を加え、60〜90℃で撹拌することにより行う。これにより、未反応のフェノール類、未反応のアルデヒド類及び縮合反応触媒等の除去ができる。好ましくは、洗浄液に濁りがなくなるまでこの洗浄操作(上澄液の除去〜撹拌)を数回繰り返す。
工程(4)では、前記工程(3)で分離回収した凝結物を乾燥して乾燥物を得る。
凝結物を乾燥する方法としては、熱風乾燥する方法が好ましい。また、熱風乾燥に先立ち、風乾を行うことも好ましい。
乾燥装置としては、特に制限されず、スプレードライヤー、スラリードライヤー等の粉体乾燥機であって工業的に使用可能な設備;振動を加えて球状フェノール樹脂粒子の凝集を防止しつつ、加熱エアーを吹きかけて表面から乾燥させる振動流動乾燥機;熱風循環式オーブン等を用いることができる。
凝結物を乾燥する温度条件は、50〜120℃が好ましく、60〜100℃がより好ましい。凝結物の乾燥時間は、1〜10時間が好ましく、3〜6時間がより好ましい。
工程(4)後に得られる乾燥物は、後述の図1(a)に示すように、球状フェノール樹脂粒子がその球形を維持したまま集合した形態を有する。
工程(5)では、前記工程(4)で得られた乾燥物とバインダとを混合して混合物を得る。
微細な炭素材料を賦活する場合、炉内に導入され続ける賦活ガスとともに炭素材料が炉外へ流出するおそれがある。そこで、本発明では、バインダを混合して造粒することで、賦活の際、炭素材料の炉外への流出が抑制される。
なお、バインダは、炭素化の際に消失するため、炭素化後も微細なフェノール樹脂粒子の形状を維持することができる。
バインダとしては、液状フェノール樹脂、ピッチ、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、リグニン、糖液等が好ましい。
バインダは、一種を単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
バインダの使用量は、乾燥物100質量部に対して0.5〜10質量部が好ましく、1〜5質量部がより好ましい。バインダの使用量が好ましい下限値以上であると、造粒物の生成が容易になる。一方、好ましい上限値以下であれば、混練、造粒の各操作をより安定に行うことができる。
水の使用量は、乾燥物100質量部に対して3〜30質量部が好ましく、5〜15質量部がより好ましい。水の使用量が好ましい下限値以上であると、混練するのに充分な粘性を有することができる。一方、好ましい上限値以下であれば、混練、造粒の各操作をより安定に行うことができる。
工程(6)では、前記工程(5)で得られた混合物を造粒して造粒物を得る。このように、炭素化後に造粒するのではなく、球状フェノール樹脂を造粒することで、炭素化と賦活とを連続して行うことが可能となる。
混合物の造粒方法は、特に限定されず、転動造粒、流動層造粒、噴出層造粒、解砕造粒、圧縮造粒、押出造粒等が適用可能である。具体的には、工程(4)で得られた乾燥物とバインダとの混合物を、前記造粒方法のいずれかの方法で造粒することにより球状フェノール樹脂造粒物が得られる。
工程(6)は、工程(5)と同時に行うこともできる。すなわち、工程(4)で得られた乾燥物に、バインダと水とを加えながら、混練と造粒とを同時に行うことにより球状フェノール樹脂造粒物を得ることができる。この場合でも、前記造粒方法のいずれの方法も適用可能である。
その他の工程として、たとえば、球状フェノール樹脂分散液を減圧下で脱水濃縮してスラリーを得る工程を、工程(2)の前後に設けてもよい。
また、本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法によれば、工程(1)で得られる球状フェノール樹脂分散液に有機系凝結剤を添加することにより生成する凝結物を、容易に分離回収できるため、遠心分離を行わずに効率的に球状フェノール樹脂粒子を回収できる。
本発明の炭素材料の製造方法は、前記本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法により製造された球状フェノール樹脂造粒物を炭素化することを特徴とする。
球状フェノール樹脂造粒物の炭素化には、多段炉、ロータリーキルン炉、流動層炉等を用いて、非酸化性ガス雰囲気下で炭化する方法を用いることができる。
非酸化性ガスとしては、酸素を実質的に含まないガス、たとえば窒素、ヘリウム、アルゴン、水素、一酸化炭素等が挙げられる。
炭素化の温度条件は、500〜2000℃が好ましく、700〜1500℃がより好ましい。炭素化の温度が好ましい下限値以上であれば、所望とする導電性や機械強度をもつ球状炭素材料が得られやすい。好ましい下限値以上、特に700℃以上の場合、高導電性をもつ球状炭素材料が得られやすい。好ましい上限値以下、特に1500℃以下であれば、エネルギー消費が抑えられやすい。
また、炭素化の後、又は、解砕の後、必要に応じて分級を行うことも可能である。分級を行うことにより、所望とする範囲の粒径に容易に制御できる。特に、解砕後の炭素材料においては、この分級により、バインダ由来の破砕物を除去できる。分級方法としては、風力分級機、振動ふるい等を用いることができる。
本発明の活性炭素材料の製造方法は、前記本発明の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法により製造された球状フェノール樹脂造粒物を炭素化した後、賦活することを特徴とする。
球状フェノール樹脂造粒物を炭素化した後に賦活するには、多段炉、ロータリーキルン炉、流動層炉等を用いて、従来公知の賦活方法を行えばよい。
賦活方法として具体的には、水蒸気、炭酸ガス(燃焼ガス)、酸素(空気)その他の酸化ガスに700〜1200℃の温度で接触反応させるガス賦活法;塩化亜鉛、燐酸塩、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物、又は硫酸等の酸類を含浸した後、不活性ガス雰囲気中で、好ましくは300〜800℃の温度で加熱する薬品賦活法などを用いることができる。薬品賦活法の場合、賦活の後、生成物や用いた薬品を、酸又はアルカリで中和したり、水洗等により除去したりすることが可能である。
上記賦活方法のなかでも、設備の簡便性、賦活後に特別な処理を要しない点で、ガス賦活法が好ましく、水蒸気によるガス賦活法が特に好ましい。
また、賦活の後、又は、解砕の後、必要に応じて分級を行うことも可能である。分級を行うことにより、所望とする範囲の粒径に容易に制御できる。特に、解砕後の活性炭素材料においては、この分級により、バインダ由来の破砕物を除去できる。分級方法としては、風力分級機、振動ふるい等を用いることができる。
このように、本発明の活性炭素材料の製造方法によれば、電極用材料として実用的価値のある球状の活性炭素材料を工業的に製造できる。
本実施例において、平均粒径は、前述したように、対象とする球状フェノール樹脂、活性炭素材料を走査型電子顕微鏡(日本電子製JSM−6390)で観察し、1枚の中に50〜200個の粒子が写っている写真について、その中からランダムに10個の粒子のフェレ径(X軸方向)を測定し、これらの平均値を算出することにより求めた。
活性炭素材料の比表面積は、BET比表面積計を用い、液体窒素温度条件下での窒素吸着によるBET法により測定した。
(実施例1)
工程(1):
温度計及び撹拌機を装着した5リットルオートクレーブに、フェノール55g(0.58モル)と、レゾルシノール220g(2.00モル)と、50%ホルマリン300g(ホルムアルデヒド5.00モル)と、縮合反応触媒として炭酸ナトリウム0.28gと、水2613gとを仕込み、撹拌翼を100rpmで回転させながら、常温から90℃まで30分の時間をかけて昇温し、その後、撹拌を90℃で4.0時間継続した。次いで、オートクレーブを密封し、撹拌翼を100rpmで回転させながら、130℃で1.0時間反応(縮合反応)させてフェノール樹脂分散液を得た。このとき(昇温によって130℃に達した時点)の系の圧力は0.25〜0.33MPaになった。
工程(2):
次いで、このフェノール樹脂分散液を50℃以下に冷却し、水1000gとポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド10gとを撹拌しながら投入し、10分後、撹拌を止めて静置した。その約2時間後、凝結物と反応残液(上澄液)とが分離していた。
工程(3):
次いで、上澄液をデカンテーションにより除去した。その後、凝結物に水2500gを加え、60℃に昇温して10分間撹拌する操作により洗浄を実施した後、撹拌を止めて120分間静置した。前記の洗浄処理(デカンテーションから60℃で10分間撹拌・静置までの操作)を更に5回実施し、フェノール類のモノマー分、ホルムアルデヒド分、炭酸ナトリウムを除去した。その後、デカンテーションにより、前記洗浄処理後の液から凝結物を分離回収した。
工程(4):
分離回収した凝結物を風乾した後、熱風循環式オーブン中で、100℃で1時間乾燥して乾燥物を得た。
工程(5):
次いで、得られた乾燥物100質量部に、バインダとしてポリビニルアルコール(完全ケン化型)3質量部と水10質量部とを加え、万能混合撹拌機にて、回転数80rpmで10分間混練を行い、混合物を得た。
工程(6):
次いで、得られた混合物を、ペレットミルにてストランド状に押し出してカットし、直径1.6mm、長さ2〜5mmのペレット状の押出成形物(球状フェノール樹脂造粒物)を得た。
炭素化:
次いで、得られた押出成形物を、290℃にて加熱処理した後、ロータリーキルン(直径600mm)を用い、回転速度4rpm、窒素雰囲気下で、90分間で800℃まで昇温して炭素化を行い、炭素材料を得た。
賦活化:
さらに、連続して、窒素ガスとスチーム(スチーム分圧49%)により、得られた炭素材料に対し、900℃にて65分間の賦活を行い、平均直径1.4mm、長さ1〜4mmのペレット状の活性炭素材料を得た。
次いで、この活性炭素材料をボールミルに入れて解砕した。
実施例1におけるフェノール類を、フェノール110g(1.17モル)とレゾルシノール165g(1.50モル)とに変更した以外は、実施例1と同様にして、球状フェノール樹脂と球状活性炭素材料を得た。
実施例1における縮合反応触媒(炭酸ナトリウム0.28g)を、トリエチレンテトラミン0.28gに変更した以外は、実施例1と同様にして、球状フェノール樹脂と球状活性炭素材料を得た。
実施例1における縮合反応触媒(炭酸ナトリウム0.28g)を、ヘキサメチレンテトラミン0.28gに変更した以外は、実施例1と同様にして、球状フェノール樹脂と球状活性炭素材料を得た。
フェノール類として一価フェノール類のみを用いた。
工程(1):
温度計及び撹拌機を装着した5リットルオートクレーブに、フェノール275g(2.92モル)と、50%ホルマリン300g(ホルムアルデヒド5.00モル)と、縮合反応触媒としてトリエチレンテトラミン0.28gと、水2613gとを仕込み、撹拌翼を100rpmで回転させながら、常温から90℃まで30分の時間をかけて昇温した。
この時点で、反応液は白濁していたが、ほとんどの樹脂成分が塊状となって容器壁や撹拌翼にからみ付いた状態であったため、その後の操作を行うことが困難であり、反応を中止した。塊状物中、樹脂成分は一体化していて球状樹脂は生成していなかった。すなわち、フェノール樹脂分散液を調製することができなかった。
フェノール樹脂分散液を得る工程:
温度計及び撹拌機を装着した5リットルオートクレーブに、フェノール1100g(11.7モル)と、50%ホルマリン1262.5g(ホルムアルデヒド21.0モル)と、縮合反応触媒としてトリエチレンテトラミン99gと、予めヒドロキシエチルセルロース11gを溶解した水溶液550gと、水660とを仕込み、撹拌翼を500rpmで回転させながら、常温から90℃まで30分の時間をかけて昇温し、その後、撹拌を90℃で4.0時間継続した。次いで、オートクレーブを密封し、撹拌翼を500rpmで回転させながら、130℃で1.0時間反応させてフェノール樹脂分散液を得た。このとき(昇温によって130℃に達した時点)の系の圧力は0.25〜0.33MPaになった。
分離回収する工程:
次いで、このフェノール樹脂分散液を50℃以下に冷却し、水1150gを撹拌しながら投入し、10分後、撹拌を止めて静置した。上澄液をデカンテーションにより除去した。その後、該デカンテーションにより分離回収したものに水2500gを加え、80℃に昇温して10分間撹拌する操作により洗浄を実施した後、デカンテーションによってヒドロキシエチルセルロースを除去した。さらに、上澄液がアンスロン試薬により呈色しなくなるまでに、前記の洗浄処理(デカンテーションから80℃で10分間撹拌までの操作)を2回繰り返して行う必要があった。
乾燥する工程:
次いで、デカンテーションにより分離回収したものを風乾した後、熱風循環式オーブン中で、100℃で1時間乾燥して乾燥物を得た。
炭素化:
次いで、得られた乾燥物を、290℃にて加熱処理した後、ロータリーキルン(直径600mm)を用い、回転速度4rpm、窒素雰囲気下で、90分間で800℃まで昇温して炭素化を行い、炭素材料を得た。
賦活化:
さらに、連続して、窒素ガスとスチーム(スチーム分圧49%)により、得られた炭素材料に対し、900℃にて65分間の賦活を行い、平均直径1.4mm、長さ1〜4mmのペレット状の活性炭素材料を得た。
次いで、この活性炭素材料をボールミルに入れて解砕した。
フェノール樹脂溶液(群栄化学工業株式会社製のレゾール型フェノール樹脂が分散した液)に対して、熱風乾燥機で180℃、4時間の硬化処理を行い、樹脂硬化物を得た。
得られた樹脂硬化物を、カッターミルで、大きさ100μm程度に粉砕した。ここで得られた粉砕物は、球状とはいえず、不均一な形状であった。
炭素化:
得られた樹脂硬化物の粉砕物を、290℃にて加熱処理した後、ロータリーキルン(直径600mm)を用い、回転速度4rpm、窒素雰囲気下で、90分間で800℃まで昇温して炭素化を行い、炭素材料を得た。ここで得られた炭素材料は、球状とはいえず、不均一な形状であった。
賦活化:
さらに、連続して、窒素ガスとスチーム(スチーム分圧49%)により、得られた炭素材料に対し、900℃にて65分間の賦活を行い、平均直径1.4mm、長さ1〜4mmのペレット状の活性炭素材料を得た。
次いで、この活性炭素材料をジェットミルにて粉砕し、気流分級機にて分級した。ここで得られた活性炭素材料は、球状とはいえず、不均一な形状であった。
図1(a)は、実施例1における工程(4)で得られた乾燥物の走査型電子顕微鏡写真である。真球度の高い球状フェノール樹脂粒子61が確認できる。
図1(b)は、実施例1における賦活後に得られた球状活性炭素材料の走査型電子顕微鏡写真である。微細な球状活性炭素粒子70が確認できる。
図2は、実施例3における工程(4)で得られた乾燥物の走査型電子顕微鏡写真である。真球度の高い球状フェノール樹脂粒子63が確認できる。
実施例1で得られた球状活性炭素材料、及び、従前の活性炭素材料(粉末炭素材AC:平均粒径5.0μm)をそれぞれ電気二重層キャパシタにおける電極の活物質として用いた際の特性を評価した。
図3は、本実施例で用いたコイン型電気二重層キャパシタの断面図である。
図3に示す電気二重層キャパシタ10は、収納容器5内に、集電体1aに隣接する電極2aと、集電体1bに隣接する電極2bとが、セパレータ3を介し、互いに集電体1a、1bを収納容器5側に向けて対向配置されている。また、収納容器5内には、電解液4が充填されている。
集電体1a及び集電体1bには、サスメッシュを用いた。
セパレータ3には、ガラスウールを、所定の形状に打ち抜いたものを用いた。
電解液4には、プロピレンカーボネート(PC)に、テトラエチルアンモニウムテトラフルオロボレート(Et4NBF4)を、1モル濃度となるように溶解した電解液を用いた。
電極2a及び電極2bにはいずれも、実施例1又は従前の活性炭素材料と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、アセチレンブラックとを、質量比90:5:5で混合して電極合剤を調製し、該電極合剤を所定の形状に成型したものを用いた。
そして、収納容器5内に、集電体1a、集電体1b、電極2a、電極2b及びセパレータ3を常法により組み立て、電解液4を充填することにより電気二重層キャパシタ10を作製した。
電気二重層キャパシタ10について、25℃、1mAの定電流、0〜2.5Vの電圧範囲で、100サイクルの充放電を繰り返した際の放電容量を測定した。
電気二重層キャパシタ10について、25℃、1mAの定電流、0〜2.5Vの電圧範囲での1サイクル目の放電容量に対する、電流を変化させたときの1サイクル目の放電容量の割合を「初期の放電容量維持率」として求めた。
図4より、実施例1で得られた球状活性炭素材料を用いた電気二重層キャパシタは、従前の活性炭素材料を用いた電気二重層キャパシタに比べて放電容量が高く、かつ、100サイクル後でも、初期の放電容量がほぼ維持されていることが確認できる。
図5より、いずれの電気二重層キャパシタも、電流の増大(印加電流の増大)に伴って初期の放電容量維持率は低下しているものの、実施例1で得られた球状活性炭素材料を用いた電気二重層キャパシタは、従前の活性炭素材料を用いた電気二重層キャパシタに比べて、初期の放電容量維持率が高いことが確認できる。
実施例1で得られた球状活性炭素材料、及び、従前の活性炭素材料(粉末炭素材AC:平均粒径5.0μm)をそれぞれリチウムイオン二次電池における電極の活物質として用いた際の特性を評価した。
図6は、本実施例で用いたコイン型リチウムイオン二次電池の断面図である。
図6に示すリチウムイオン二次電池100は、収納容器50内に、集電体21に隣接する電極23と、集電体22に隣接する電極24とが、セパレータ30を介し、互いに集電体21、22を収納容器50側に向けて対向配置されている。また、収納容器50内には、電解液40が充填されている。
集電体21及び集電体21には、サスメッシュを用いた。
セパレータ30には、ガラスウールを、所定の形状に打ち抜いたものを用いた。
電解液40には、エチレンカーボネート及びジメチルカーボネートの混合溶媒に、Li電解質としてLiPF6を、1モル濃度となるように溶解した電解液を用いた。
電極23には、実施例1又は従前の活性炭素材料と、PTFEと、アセチレンブラックとを、質量比90:5:5で混合して電極合剤を調製し、該電極合剤を所定の形状に成型したものを用いた。電極24には、リチウム金属を、所定の形状に打ち抜いたものを採用した。
そして、収納容器50内に、集電体21、集電体22、電極23、電極24及びセパレータ30を常法により組み立て、電解液40を充填することによりリチウムイオン二次電池100を作製した。
リチウムイオン二次電池100について、25℃、1mAの定電流、0.01〜3.0Vの電圧範囲で、20サイクルの充放電を繰り返した際の放電容量を測定した。
リチウムイオン二次電池100について、25℃、1mAの定電流、0.01〜3.0Vの電圧範囲での1サイクル目の放電容量に対する、電流を変化させたときの1サイクル目の放電容量の割合を「放電容量維持率」として求めた。
リチウムイオン二次電池においては、一般に、充放電を繰り返した場合、サイクル数が多くなるとともに放電容量が小さくなる。
図7より、従前の活性炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池の場合、2サイクル後に放電容量が急激に低下していることが確認できる。これに対して、実施例1で得られた球状活性炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池は、約8サイクルに渡って緩やかに放電容量が低下しており、サイクル数に対する放電容量の低下度が小さいことが確認できる。
加えて、実施例1で得られた球状活性炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池は、従前の活性炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池に比べて放電容量が高く、かつ、20サイクル後でも、高い放電容量が維持されていることが確認できる。
図8より、いずれのリチウムイオン二次電池も、電流の増大(印加電流の増大)に伴って放電容量維持率は低下しているものの、実施例1で得られた球状活性炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池は、従前の活性炭素材料を用いたリチウムイオン二次電池に比べて、放電容量維持率が高いことが確認できる。
リチウムイオン二次電池は大電流に弱いとされているところ、本発明を適用して得られる球状活性炭素材料の場合、その粒径が小さく、ミクロポア内部へのLiイオン拡散進入が容易である(拡散経路が短い)ため、大電流になっても放電容量の維持率が高い。一方、従前の活性炭素材料の場合、その粒径が大きいことから、ミクロポア内部へのLiイオンの拡散に時間を要し、大電流に対応できない、つまり使用されていない活性炭素粒子が多く存在していると考えられる。
かかる炭素材料、活性炭素材料をリチウムイオン二次電池負極用活物質に利用することにより、リチウムイオン二次電池の高出力化を図ることができる。
かかる炭素材料、活性炭素材料を電気二重層キャパシタ電極用活物質、リチウムイオンキャパシタ正極用活物質にそれぞれ利用することにより、容量及び出力を向上させることができる。
また、本発明の製造方法により製造される炭素材料、活性炭素材料は、各種の樹脂材に混合させる添加材や、医薬分野における吸着材としても利用可能である。
Claims (9)
- 水性媒体中で、縮合反応触媒の存在下に多価フェノール類を含むフェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させて、球状フェノール樹脂が分散されている球状フェノール樹脂分散液を得る工程(1)と、
該球状フェノール樹脂分散液に有機系凝結剤を添加して凝結物を得る工程(2)と、
該凝結物を分離回収する工程(3)と、
該分離回収した凝結物を乾燥して乾燥物を得る工程(4)と、
該乾燥物とバインダとを混合して混合物を得る工程(5)と、
該混合物を造粒して造粒物を得る工程(6)と
を有することを特徴とする、球状フェノール樹脂造粒物の製造方法。 - 前記多価フェノール類を含むフェノール類が、二価フェノール類及び三価フェノール類から選ばれる1以上の多価フェノール類と、一価フェノール類とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法。
- 前記縮合反応触媒が塩基性触媒であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法。
- 前記工程(1)における前記縮合反応を、温度105〜200℃、圧力0.13〜1.5MPaの条件下で行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法。
- 前記球状フェノール樹脂分散液中に分散されている前記球状フェノール樹脂の平均粒径が0.05〜10μmであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法により製造された球状フェノール樹脂造粒物を炭素化することを特徴とする、炭素材料の製造方法。
- 前記炭素化の後、解砕を行うことを特徴とする、請求項6に記載の炭素材料の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の球状フェノール樹脂造粒物の製造方法により製造された球状フェノール樹脂造粒物を炭素化した後、賦活することを特徴とする、活性炭素材料の製造方法。
- 前記賦活の後、解砕を行うことを特徴とする、請求項8に記載の活性炭素材料の製造方法。
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