JP2013151399A - ガラス−セラミックス複合材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 窒化アルミニウム粒子をフィラー粒子として用いたガラス−セラミックス複合材料における、良好な熱伝導率を安定的に達成すること。
【解決手段】 本発明のガラス−セラミックス複合材料は、ガラスマトリックスと、表層に酸化被膜が形成された窒化アルミニウム粒子であって前記ガラスマトリックス内に配置されたフィラー粒子と、を含む。本発明の特徴は、前記フィラー粒子が、角がない滑らかな表面を有し、粒径0.5μm未満の微粒を除外した条件において、短径を長径で除した値である球形度が0.8以上のものの個数割合が70%以上であることにある。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガラス−セラミックス複合材料に関する。
ガラス−セラミックス複合材料であって、特にLTCC(低温同時焼成セラミックス:LTCCはLow Temperature Co−fired Ceramicsの略)用途に好適なものとして、ガラスマトリックスと、このガラスマトリックス内に分散配置されたフィラー粒子と、を含むものが知られている。
特に、内部に低電気抵抗の金属(金、銅、等)からなる配線部分を有する基板材料用途に好適なものとして、窒化アルミニウム粒子を上述のフィラー粒子として用いたものが、従来多数提案されている(例えば、特開平2−221162号公報、特開平4−254477号公報、特開平6−16477号公報、特開2001−342063号公報、特開2002−348172号公報、特開2003−73162号公報、特開2003−137657号公報、特開2005−533744号公報、等参照。)。
しかしながら、上述のような、窒化アルミニウム粒子をフィラー粒子として用いたガラス−セラミックス複合材料は、特許文献的には多数見受けられるものの、未だ実用化には至っていない。本願の出願人(発明者)は、鋭意検討した結果、当該フィラー粒子の表層に形成された酸化被膜の形成状態(厚さ)に大きなばらつきが生じていて、これにより当該フィラー粒子の表面においてガラスマトリックスに対する濡れ性が低い部分が存在することが、その理由であることを見出した。
すなわち、一般的には、窒化アルミニウム粒子からなるフィラー粒子の表層(表面)に酸化被膜を形成することで、ガラスマトリックスに対する濡れ性が向上し、以て熱伝導率が向上する。この点、従来のこの種の材料においては、窒化アルミニウム粒子が角張った形状を有している。このため、角部においては酸化が優先的に進行する一方で、角部と角部との間の平面部分においては酸化の進行度合いが低くガラスマトリックスに対する濡れ性が低い状態のままとなる。このように、フィラー粒子の表面において酸化被膜の形成状態の大きなばらつきが生じた状態では、焼結性が悪くなり、熱伝導率も低下する。
なお、酸化被膜の厚さを全体的に大きくして、角部と角部との間の平面部分にも充分な厚さの酸化被膜を形成することで、ガラスマトリックスに対する濡れ性を向上させる対策が一応考えられる。しかしながら、この場合、フィラー粒子にて熱伝導率の低い酸化アルミニウムの割合が多くなることで、ガラス−セラミックス複合材料全体としての熱伝導率はかえって低下してしまう。
本発明は、このような課題に対処するためになされたものである。すなわち、本発明の目的は、窒化アルミニウム粒子をフィラー粒子として用いたガラス−セラミックス複合材料における、良好な熱伝導率を安定的に達成することにある。
<構成>
本発明のガラス−セラミックス複合材料は、ガラスマトリックスと、表層に酸化被膜が形成された窒化アルミニウム粒子であって前記ガラスマトリックス内に配置されたフィラー粒子と、を含む。なお、前記酸化被膜としては、単純な酸化物被膜(窒化アルミニウムを大気雰囲気のような酸化雰囲気中で熱処理することで得られる皮膜)の他に、リン酸系被膜やSiO系被膜も用いられ得る。
本発明の特徴は、前記フィラー粒子が、
角がない滑らかな表面を有し、
粒径0.5μm未満の微粒を除外した条件において、短径を長径で除した値である球形度が0.8以上のものの個数割合が70%以上である
ことにある。
なお、前記フィラー粒子は、平均粒径が2〜40μmであることが好適である。
また、前記窒化アルミニウム粒子は、非焼結体であることが好適である。
<作用・効果>
本発明の前記ガラス−セラミックス複合材料においては、ほぼ球状で角がない平滑な表面を有する窒化アルミニウム粒子を前記フィラー粒子として用いることで、当該フィラー粒子の前記表層に前記酸化被膜を形成する際に、当該酸化被膜の形成状態(厚さ)がほぼ均一となる。これにより、当該ガラス−セラミックス複合材料の焼結性が向上し、以て良好な熱伝導率が安定的に達成される。
ここで、窒化アルミニウム粒子の粒径が小さい(具体的には2μm未満)場合、角がない滑らかな表面を有するほぼ球状のものが得られやすい反面、当該ガラス−セラミックス複合材料における焼結性や当該粒子の充填性が悪くなる。一方、窒化アルミニウム粒子の粒径が大きい(具体的には40μmを超える)場合、かかる窒化アルミニウム粒子によるフィラー粒子を含む当該ガラス−セラミックス複合材料の成形体あるいは基板における、表面粗さや他相との界面の粗さが大きくなり過ぎるため、基板の表面や内部への導体(電極)膜の形成に不適当となる等の問題が発生する。よって、前記フィラー粒子を、平均粒径を2〜40μmとして角がない滑らかな表面を有するほぼ球形状にすることで、良好な熱伝導率が安定的に達成されるとともに、基板の表面や内部に導体膜を良好に形成することが可能になる。
なお、角がない滑らかな表面を有するほぼ球形状の窒化アルミニウム粒子の粉末は、還元窒化法、直接窒化法、気相法、等で形成された粒子粉末から形状が不適切な粒子を選別等により除去したり、上述の粒子粉末をフラックス(アルカリ土類金属や希土類元素等の酸化物や塩類等)で処理した後にフラックスを洗浄除去したり、上述の各製造方法における製造条件を最適化したりすることによって得ることが可能である。
また、窒化アルミニウム粒子として非焼結体を用いた場合、酸化イットリウム等の焼結助剤(これは前記ガラスマトリックスを構成する材料との反応性が高い)が存在しないため、当該ガラス−セラミックス複合材料における良好な焼結性が得られる。
本発明のガラス−セラミックス複合材料の一実施形態の概略構成を示す図である。 比較例としての従来のフィラー粒子の概略構成を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を、実施例及び比較例を用いつつ説明する。なお、以下の実施形態に関する記載は、法令で要求されている明細書の記載要件(記述要件・実施可能要件)を満たすために、本発明の具体化の単なる一例を、可能な範囲で具体的に記述しているものにすぎない。 よって、後述するように、本発明が、以下に説明する実施形態や実施例の具体的構成に何ら限定されるものではないことは、全く当然である。本実施形態(具体例)に対して施され得る各種の変更の例示(変形例:modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、首尾一貫した実施形態(具体例)の説明の理解が妨げられるので、主として末尾にまとめて記載されている。
<構成>
図1は、本発明のガラス−セラミックス複合材料の一実施形態の概略構成を示す図である。図1における(i)を参照すると、本実施形態のガラス−セラミックス複合材料1は、ガラスマトリックス2と、多数のフィラー粒子3と、を備えている。多数のフィラー粒子3は、ガラスマトリックス2内に配置されている。なお、ガラス−セラミックス複合材料1においては、ガラスマトリックス2とフィラー粒子3との体積割合(ガラスマトリックス2:フィラー粒子3)を4:6〜7:3とすることが好ましい。
ガラスマトリックス2を構成するガラス成分としては、周知の任意のものを使用することが可能である、例えば、ホウケイ酸ガラス、ホウケイ酸バリウムガラス、ホウケイ酸ストロンチウムガラス、ホウケイ酸亜鉛ガラス、ホウケイ酸カリウムガラス等を用いることが可能である。
図1における(ii)は、フィラー粒子3を拡大した斜視図であり、同(iii)はフィラー粒子3の断面図である。これらの図に示されているように、フィラー粒子3は、表層に酸化被膜3aが形成された窒化アルミニウム粒子であって、角がない滑らかな表面を有する略球形状に形成されている。
本実施形態においては、多数のフィラー粒子3からなる粉末(ガラスマトリックス2を構成するガラス原料との混合及び焼成によるガラス−セラミックス複合材料1の形成の前の状態)は、平均粒径が2〜40μmであって、さらに、粒径0.5μm未満の微粒を除外した条件において、短径を長径で除した値である球形度が0.8以上のものの個数割合が70%以上となるように形成されている。
また、かかる粉末を構成する各粒子における、酸化被膜3aが形成される前のものは、非焼結体であることが好ましい。ここで、「非焼結体」とは、窒化アルミニウム微粒子粉末に焼結助剤や粒度制御剤を加えて高温焼結した後に粉砕や分級することで得られる「焼結体」とは異なるもの(具体的には、直接窒化法、還元窒化法、気相法、等のプロセスを用いて合成されたもの)である。
<作用・効果>
表1〜表10は、実施例及び比較例の評価結果を示す。表中、「ガラス」は、ガラスマトリックス2を構成するガラス原料を示し、「フィラー」はフィラー粒子を示す。また、「粒径」は、レーザー回折式粒度分布測定装置による個数基準の平均粒径[μm]を示す。さらに、「球形割合」は、粒径0.5μm未満の微粒を除外した条件において、短径を長径で除した値である球形度が0.8以上のものの個数割合を示す。
なお、実施例及び比較例においては、フィラー粒子の原料となる窒化アルミニウム粒子(被膜形成前)の粉末中から、角のある粒子が除去されている。かかる除去は、粒子を光学顕微鏡で観察しながら行われ得る。あるいは、アルカリ土類金属の炭酸塩や希土類元素の酸化物をフラックスとして用いて、窒化アルミニウム粉末をフラックスで処理した後にフラックスを酸洗浄することによって、窒化アルミニウム粉末の角を除去することが可能である(特開2002−179413号公報等参照)。
また、1つのフィラー粒子の球形度は、フィラー粒子粉末を平坦なガラス基板上に粒子同士が互いに重ならないように載置した状態で撮影した走査電子顕微鏡写真(SEM写真)における、当該SEM写真から判別できる一粒子の重心を通る最短の長さ(短径)及び最長の長さ(長径)を測定することによって算出される。さらに、球形割合は、上記SEM写真における一視野内にて、各粒子における円相当径を写真上の面積から算出し、かかる円相当径が0.5μm未満のものを除外した条件において、球形度が0.8以上のものの個数割合を求めることによって行われる。
すなわち、実施例1a〜1c及び比較例1a〜1cは、ガラス原料(ホウ珪酸系成分を主体に、アルカリ成分、アルカリ土類成分、及びアルミナ成分を含む、ホウ珪酸ガラス原料粉末)とフィラー粒子とを55:45の体積比で混合したものを、大気雰囲気中にて600℃で脱脂した後に、窒素雰囲気にて900〜1050℃で焼成することで得られるものである。また、フィラー粒子は、表中記載の所定の粒径条件及び球形割合を有する窒化アルミニウム原料粒子の粉末を、酸化雰囲気中にて900℃で熱処理して、酸素含有量が1.3〜16重量%となるように表層(表面)に酸化層を形成することで得られるものである。なお、実施例1a〜1c(比較例1a〜1cも同様である)は、窒化アルミニウムの熱処理及びガラス混合工程のロットが異なるものである。
実施例1〜10及び比較例1〜10は、種々のフィラー粒子体積割合、ガラス原料平均粒径、及びフィラー粒子平均粒径の下での、球形割合による熱伝導率の影響の評価結果である。かかる評価結果を以下に示す。
Figure 2013151399
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これらの結果から明らかなように、種々のフィラー粒子体積割合、ガラス原料平均粒径、及びフィラー粒子平均粒径の下においても、球形割合が70%以上の実施例の方が、球形割合が70%未満の比較例よりも、熱伝導率が向上する。また、表1を参照すると、球形割合が70%以上の実施例の方が、球形割合が70%未満の比較例よりも、ロット間のばらつきが小さい。この理由は、以下のように考えられる。
図2は、比較例としての従来のフィラー粒子3’の概略構成を示す図である。なお、図2中、(i)は斜視図であり、(ii)は断面図である。
図2に示されているように、表面に角(稜線)がある粒子においては、かかる角及びその周辺(以下、これを「角部」と称する。)にて、酸化被膜3a’が厚く形成される一方、角部と角部との間の平面部分においては酸化被膜3a’の形成状態が悪い(薄いか場合によってはほとんど形成されない)。これは、酸化被膜3a’の形成前の窒化アルミニウム粒子にこのような角部がある場合に、酸化被膜3a’の形成の際に当該角部にて優先的に酸化が進行するためである。当該窒化アルミニウム粒子の球形度が小さい場合も、曲率半径が小さい比較的「尖った」部分にて、同様に、優先的な酸化が生じる。
このため、フィラー粒子3’における、表面に角(稜線)があるものや、球形度が小さいものにおいては、表面において酸化被膜3a’の形成状態の大きなばらつきが生じる。よって、ガラス原料との混合後の焼結時における焼結性が悪くなり、焼結後のガラス−セラミックス複合材料の熱伝導率も低下する。
これに対し、本実施形態においては、ほぼ球状で角がない平滑な表面を有する窒化アルミニウム粒子をフィラー粒子3として用いることで、当該フィラー粒子3の表層に酸化被膜3aを形成する際に、当該酸化被膜3aの形成状態(厚さ)がほぼ均一となる。これにより、ガラス−セラミックス複合材料1の焼結性が向上し、以て良好な熱伝導率が安定的に達成される。
<変形例の例示列挙>
なお、上述の実施形態や具体例は、上述したように、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の具現化の一例を単に示したものにすぎないのであって、本発明はもとより上述の実施形態や具体例によって何ら限定されるべきものではない。よって、上述の実施形態や具体例に対して、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、種々の変形が施され得ることは、当然である。
以下、変形例について幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態における各構成要素と同様の構成・機能を有する構成要素については、本変形例においても同一の名称及び同一の符号が付されているものとする。そして、当該構成要素の説明については、上述の実施形態における説明が、矛盾しない範囲で適宜援用され得るものとする。
もっとも、変形例とて、下記のものに限定されるものではないことは、いうまでもない。本発明を、上述の実施形態や下記変形例の記載に基づいて限定解釈することは、(特に先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
また、上述の実施形態の構成、及び下記の各変形例に記載された構成の全部又は一部が、技術的に矛盾しない範囲において、適宜複合して適用され得ることも、いうまでもない。
本発明は、単純な酸化物被膜(窒化アルミニウムを大気雰囲気のような酸化雰囲気中で熱処理することで得られる皮膜)を有するフィラー粒子に何ら限定されない。具体的には、例えば、リン酸系被膜やSiO系被膜を有するフィラー粒子にも好適に適用され得る。
すなわち、リン酸系皮膜を有するフィラー粒子(例えば、特開平2−141409号公報、特開平7−33415号公報、特開平9−202608号公報、特開2002−226207号公報、等参照)については、例えば、窒化アルミニウム粒子を有機リン酸や無機リン酸の溶液(水溶液あるいはアルコール溶液)に浸漬した後に乾燥したり必要に応じて熱処理したりすることで、粒子表層における膜形成が行われる。同様に、SiO系被膜を有するフィラー粒子(例えば、特開2004−83334号公報等参照)については、例えば、窒化アルミニウム粒子をシリケート処理剤溶液に浸漬したり、SiO蒸気で処理したりすることで、粒子表層における膜形成が行われる。
上述のような膜形成プロセスにおいても、角部においては膜形成が優先的に進行する一方で、角部と角部との間の平面部分においては膜形成の進行度合いが低くガラスマトリックスに対する濡れ性が低い状態のままとなることがある。あるいは、溶液を使用するプロセスの場合には、使用する溶液によっては、逆に角部において膜厚が薄くなることも考えられる。このように、通常考えられる膜形成プロセスを用いた場合においては、窒化アルミニウム粒子の形状に由来する、膜の形成状態のばらつきが生じてしまう。
この点、本発明によれば、ほぼ球状で角がない平滑な表面を有する窒化アルミニウム粒子を用いることで、上述のような膜形成プロセスにおいても、被膜の形成状態(厚さ)がほぼ均一となり、以て良好な熱伝導率が安定的に達成される。
下記に示す実施例11〜18及び比較例11〜18は、リン酸系皮膜を有するフィラー粒子の評価結果を示すものである。すなわち、実施例11a〜11c及び比較例11a〜11cは、ガラス原料(ホウ珪酸系成分を主体に、アルカリ成分、アルカリ土類成分、及びアルミナ成分を含む、ホウ珪酸ガラス原料粉末)とフィラー粒子とを55:45の体積比で混合したものを、大気雰囲気中にて600℃で脱脂した後に、窒素雰囲気にて900〜1050℃で焼成することで得られるものである。また、フィラー粒子は、窒化アルミニウム原料粒子に対して以下のプロセスによりリン酸系皮膜を形成したものである。なお、実施例11a〜11c(比較例11a〜11cも同様である)は、窒化アルミニウムの膜形成処理及びガラス混合工程のロットが異なるものである。
まず、表中記載の所定の粒径条件及び球形割合を有する窒化アルミニウム原料粒子の粉末を、アルコールと水の混合溶液中に分散した後、かかる分散液に無機リン酸を溶解してよく攪拌しながら加熱することで、原料粒子の表面における膜形成反応を進行させる。次に、反応後の分散液を濾過することで取り出した粒子をアルコールで洗浄した後、乾燥する。これにより、酸素含有量が1.0〜18重量%となるように、フィラー粒子の表層(表面)に酸化層(酸化被膜)が形成される。
実施例11〜18及び比較例11〜18は、種々のフィラー粒子体積割合、ガラス原料平均粒径、及びフィラー粒子平均粒径の下での、球形割合による熱伝導率の影響の評価結果である。かかる評価結果を表11〜18に示す。下記の評価結果から明らかなように、リン酸系皮膜を有するフィラー粒子においても、種々のフィラー粒子体積割合、ガラス原料平均粒径、及びフィラー粒子平均粒径の下で、球形割合が70%以上の実施例の方が、球形割合が70%未満の比較例よりも、熱伝導率が向上する。また、表11を参照すると、球形割合が70%以上の実施例の方が、球形割合が70%未満の比較例よりも、ロット間のばらつきが小さい。
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その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。
また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。さらに、本明細書にて引用した先行出願や各公報の内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして適宜援用され得る。
1 ガラス−セラミックス複合材料
2 ガラスマトリックス
3 フィラー粒子
3a 酸化被膜
3’ フィラー粒子(比較例)
3a’酸化被膜(比較例)
特開平2−221162号公報 特開平4−254477号公報 特開平6−16477号公報 特開2001−342063号公報 特開2002−348172号公報 特開2003−73162号公報 特開2003−137657号公報 特開2005−533744号公報 特開平2−141409号公報 特開平7−33415号公報 特開平9−202608号公報 特開2002−226207号公報 特開2004−83334号公報

Claims (3)

  1. ガラスマトリックスと、表層に酸化被膜が形成された窒化アルミニウム粒子であって前記ガラスマトリックス内に配置されたフィラー粒子と、を含む、ガラス−セラミックス複合材料であって、
    前記フィラー粒子は、
    角がない滑らかな表面を有し、
    粒径0.5μm未満の微粒を除外した条件において、短径を長径で除した値である球形度が0.8以上のものの個数割合が70%以上である
    ことを特徴とする、ガラス−セラミックス複合材料。
  2. 請求項1に記載の、ガラス−セラミックス複合材料であって、
    前記フィラー粒子は、平均粒径が2〜40μmであることを特徴とする、ガラス−セラミックス複合材料。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の、ガラス−セラミックス複合材料であって、
    前記窒化アルミニウム粒子は、非焼結体であることを特徴とする、ガラス−セラミックス複合材料。
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