JPH10167757A - 低温焼成基板用組成物 - Google Patents

低温焼成基板用組成物

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JPH10167757A
JPH10167757A JP33094796A JP33094796A JPH10167757A JP H10167757 A JPH10167757 A JP H10167757A JP 33094796 A JP33094796 A JP 33094796A JP 33094796 A JP33094796 A JP 33094796A JP H10167757 A JPH10167757 A JP H10167757A
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composition
weight
low
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inorganic
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JP33094796A
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Tomohiko Ogata
知彦 尾形
Takeshi Tanaka
剛 田中
Yoshiki Masaki
孝樹 正木
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Toray Industries Inc
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高アスペクト比かつ高精度のセラミック基板を
提供する。 【解決手段】無機粒子と感光性化合物を含む有機成分か
らなり、該無機粒子が、ガラス粒子と無機フィラー粉末
との混合物であり、その組成が酸化物換算表記でSiO
2 15〜70重量部、Al2310〜60重量部、B2
34〜20重量部、MgO1〜25重量部、およびL
2O、Na2O、CaO、PbO、BaO、TiO2
よびK2Oの少なくとも1種の化合物を0.5〜25重
量部からなることを特徴とする低温焼成基板用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はセラミック基板用低
温焼成基板用組成物に関する。本発明の低温焼成基板用
組成物は、半導体素子の高密度実装用セラミック基板、
特に多層セラミックス基板に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューター、移動体通信機器
等のシステムにおいて小型化が進んでおり、それに伴っ
て、半導体素子搭載用セラミック基板のヴィアホールや
スルーホール(以下代表してヴィアホール)形成におけ
る技術向上が望まれている。特にパーソナルコンピュー
ターのCPU等に用いるグリーンシートは高精度である
ことと共に、高アスペクト比のヴィアホール加工が可能
な材料が望まれている。
【0003】多層セラミック基板は、大別すると厚膜印
刷積層法とグリーンシート積層法によるものがある。さ
らにグリーンシート法には積層法と印刷法がある。グリ
ーンシート印刷法はグリーンシート上に導電ペーストと
絶縁ペーストを交互に印刷積層し、多層化するもので、
印刷、乾燥を繰り返し行った後に一回で焼成を完了する
ものである。グリーンシート積層法は、グリーンシート
印刷法とほぼ同様の手法であるが、多層化するときに、
導体を印刷して熱圧着後、焼成して多層基板とする方法
である。しかしながらはグリーンシート積層法は微細な
ヴィアホールの一括形成ができないことや金型や治具を
多く必要とするという欠点があった。
【0004】この問題を改良する方法として、特開平5
−170517号公報、特開平6−305814号公
報、特開平6−24824号公報では、感光性グリーン
シートを用いてフォトリソグラフィ技術に形成する方法
が提案されている。しかしながら、感光性グリーンシー
トの感度や解像度が低いために高アスペクト比のもの、
例えば150μmを越えるような厚みのシートに対し1
00μm以下ののヴィアホールが精度良く、かつ均一に
形成されづらいという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記欠点
のない焼成基板用組成物について鋭意検討した結果、次
の発明に到達した。特に、低温で焼成可能であり、高ア
スペクト比かつ高精度のヴィアホール形成を可能にする
低温焼成基板用組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低温焼成基板
用組成物中の有機成分の屈折率制御を行うことによっ
て、無機成分との界面での反射・散乱を削減し、高アス
ペクト比かつ高精度のヴィアホール形成を行うことを特
徴とする低温焼成基板用組成物に関する。
【0007】本発明は以下の構成からなる。無機粒子と
感光性化合物を含む有機成分からなり、該無機粒子が、
ガラス粒子と無機フィラー粉末との混合物であり、その
組成が酸化物換算表記で SiO2 15〜70重量部 Al23 10〜60重量部 B23 4〜20重量部 MgO 1〜25重量部 およびLi2O、Na2O、CaO、PbO、BaO、T
iO2 およびK2Oの少なくとも1種の化合物を0.5
〜25重量部からなることを特徴とする低温焼成基板用
組成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】無機粒子とは、一般的に電子材料
に用いられる、ガラスや金属(金、白金、銀、銅、ニッ
ケル、アルミ、パラジウム、タングステン、酸化ルテニ
ウム等)の粒子であり、本発明において特に有用となる
のは、ガラスセラミックス粒子である。また、発明者ら
は、無機粒子として、形状が球状であるものを用いるこ
とによって、高アスペクト比のヴィアホールの形成が可
能であることを見いだした。球形率80個数%以上のも
のを用いるのが好ましい。
【0009】この場合に用いる無機粒子として、ガラス
粒子を30重量%以上と、無機フィラー粉末としてアル
ミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライト、
コーディライト、スピネル、フォルステライト、アノー
サイト、セルジアン、シリカおよび窒化アルミの群から
選ばれた少なくとも一種を70重量%以下の混合物を用
いるのが好ましい。無機フィラー粉末としては、コーデ
ィエライトやシリカが特に好ましい。
【0010】さらに、無機粒子中にZrO2 、SnO、
ZnO、Y23などの酸化物金属をなどを含有すること
ができるが、その量は5重量%以下であることが好まし
い。
【0011】ガラス粒子中の組成としては、SiO2
15〜70重量%の範囲で配合することが好ましく、1
5重量%未満の場合はガラス層の緻密性、強度や安定性
が低下し、またシリコンと熱膨張係数のミスマッチが起
こり、所望の値から外れる。また70重量%以下にする
ことによって、熱軟化点が低くなり、1000℃以下で
の焼成が可能になるなどの利点がある。
【0012】B23は4〜20重量%の範囲で配合する
ことによって、電気絶縁性、強度、熱膨張係数、絶縁層
の緻密性などの電気、機械および熱的特性を向上するこ
とができる。また、20重量%を越えるとガラスの安定
性が低下する。
【0013】上記において使用されるセラミックス粉末
やガラス粒子の粒子径は、作製しようとするパターンの
形状を考慮して選ばれるが、50重量%粒子径が0.1
〜10μmが好ましい。
【0014】本発明において使用される感光性有機成分
とは、グリーンシート中の感光性を有する化合物を含む
有機成分(グリーンシートから無機成分を除いた部分)
のことである。
【0015】発明者らは鋭意検討の結果、この感光性有
機成分の屈折率が1.5〜1.8の屈折率の感光性有機
成分を含有する低温焼成基板用組成物が、高アスペクト
比で、高精度のヴィアホール形成を実現すること、さら
に好ましくは、屈折率1.52〜1.7の屈折率の感光
性有機成分を含有する低温焼成基板用組成物を用いるこ
とが、より高アスペクト比、高精度のヴィアホール形成
を実現することを見出した。
【0016】この場合に、用いる感光性有機成分の屈折
率と無機微粒子の屈折率差が重要になり、屈折率差が
0.2以下、好ましくは0.1以下になるように感光性
有機成分と無機粒子を選択することによって、界面での
反射・散乱は低減され、より高アスペクト比のパターン
が得られる。
【0017】無機粉末としては屈折率は1.5〜1.8
のものが好ましい。一般に無機粉末は、1.5〜2.5
程度の屈折率を有している。有機成分の平均屈折率が無
機粉末の平均屈折率と大きく異なる場合は、無機粉末と
感光性有機成分の界面での反射・散乱が大きくなり、精
細なパターンが得られない。一般的な有機成分の屈折率
は1.45〜1.7であるため、無機粉末の平均屈折率
を1.5〜1.8にすることにより、無機粉末と有機成
分の屈折率を整合させることができる。さらに好ましく
は、屈折率1.54〜1.8、さらには1.56〜1.
78のものを用いることによって、無機粉末と感光性有
機成分の界面での反射・散乱が低減され、高アスペクト
比で、高精細なヴィアホールが形成される。
【0018】本発明における屈折率の測定は、低温焼成
基板用組成物を形成した後に、照射する光の波長で測定
することが効果を確認する上で正確である。特に、35
0〜600nmの範囲の中で、任意の波長の光で測定す
ることが好ましい。さらには、i線(365nm)、h
線(406nm)もしくはg線(436nm)での屈折
率測定が好ましい。
【0019】感光性有機成分には、感光性モノマー、感
光性オリゴマー、感光性ポリマーのうち少なくとも1種
類から選ばれる反応性成分、及び、バインダー、光重合
開始剤、紫外線吸光剤、増感剤、増感助剤、重合禁止
剤、可塑剤、増粘剤、有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、
有機或いは無機の沈殿防止剤などの添加剤成分を加える
ことも行われる。
【0020】本発明に用いる低温焼成基板用組成物に関
しては、感光性有機成分の含有率がシート成分の5重量
%以上であることが光に対する感度の点で好ましい。さ
らには、10重量%以上であることが好ましい。
【0021】感光性有機成分の屈折率を高くするために
は、反応性成分を高屈折率化することが最も効果的であ
る。
【0022】感光性成分としては、光不溶化型のものと
光可溶化型のものがあり、光不溶化型のものとして、 (1)分子内に不飽和基などを1つ以上有する官能性の
モノマ−、オリゴマ−、及びポリマー。
【0023】(2)芳香族ジアゾ化合物、芳香族アジド
化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物含有す
るもの。
【0024】(3)ジアゾ系アミンとホルムアルデヒド
との縮合物などいわゆるジアゾ樹脂といわれるもの。
【0025】等がある。また、光可溶型のものとして
は、 (1)ジアゾ化合物の無機塩や有機酸とのコンプレック
ス、キノンジアゾ類を含有するもの。
【0026】(2)キノンジアゾ類を適当なポリマ−バ
インダ−と結合させた、例えばフェノ−ル、ノボラック
樹脂のナフトキノン1、2−ジアジド−5−スルフォン
酸エステル等がある。
【0027】本発明において用いる反応性成分は、上記
のすべてのものを用いることができるものの、(1)が
最も簡便に屈折率1.52以上のものを得ることができ
る。反応性成分の屈折率を高くする方法としては、屈折
率が高い感光性モノマー、感光性オリゴマー、感光性ポ
リマーの内の少なくとも1種類を用いる方法がある。
【0028】感光性モノマーとしては、ベンゼン環、ナ
フタレン環などの芳香環を含有するメタクリレートモノ
マーもしくはアクリレートモノマーを用いることが高屈
折率化に有効である。
【0029】具体的には、フェニル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレ
ート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、ビスフェノ
ールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−エ
チレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビ
スフェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジ(メ
タ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチル(メタ)アクリレート、チオフェノー
ル(メタ)アクリレート、ベンジルメルカプタン(メ
タ)アクリレートまたこれらの芳香環中の1〜5個の水
素原子を塩素または臭素原子に置換した化合物を用いる
ことができる。また、分子内に、硫黄原子を原子を含有
する(メタ)アクリレートモノマーを用いることによっ
て、屈折率を向上することができる。
【0030】これらの屈折率を向上させるモノマーに、
種々の反応性モノマーを混合して用いることもできる。
【0031】反応性モノマーとしては、炭素−炭素不飽
和結合を含有する化合物で、その具体的な例として、メ
チルアクリレ−ト、エチルアクリレ−ト、n−プロピル
アクリレ−ト、イソプロピルアクリレ−ト、n−ブチル
アクリレ−ト、sec−ブチルアクリレ−ト、sec−
ブチルアクリレ−ト、イソ−ブチルアクリレ−ト、te
rt−ブチルアクリレ−ト、n−ペンチルアクリレ−ト
アリルアクリレ−ト、ベンジルアクリレ−ト、ブトキシ
エチルアクリレ−ト、ブトキシトリエチレングリコ−ル
アクリレ−ト、シクロヘキシルアクリレ−ト、ジシクロ
ペンタニルアクリレ−ト、ジシクロペンテニルアクリレ
−ト、2−エチルヘキシルアクリレ−ト、グリセロ−ル
アクリレ−ト、グリシジルアクリレ−ト、ヘプタデカフ
ロロデシルアクリレ−ト、2−ヒドロキシエチルアクリ
レ−ト、イソボニルアクリレ−ト、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレ−ト、イソデキシルアクリレ−ト、イソオ
クチルアクリレ−ト、ラウリルアクリレ−ト、2−メト
キシエチルアクリレ−ト、メトキシエチレングリコ−ル
アクリレ−ト、メトキシジエチレングリコ−ルアクリレ
−ト、オクタフロロペンチルアクリレ−ト、フェノキシ
エチルアクリレ−ト、ステアリルアクリレ−ト、トリフ
ロロエチルアクリレ−ト、アリル化シクロヘキシルジア
クリレ−ト、1,4−ブタンジオ−ルジアクリレ−ト、
1,3−ブチレングリコ−ルジアクリレ−ト、エチレン
グリコ−ルジアクリレ−ト、ジエチレングリコ−ルジア
クリレ−ト、トリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、
ポリエチレングリコ−ルジアクリレ−ト、ジペンタエリ
スリト−ルヘキサアクリレ−ト、ジペンタエリスリト−
ルモノヒドロキシペンタアクリレ−ト、ジトリメチロ−
ルプロパンテトラアクリレ−ト、グリセロ−ルジアクリ
レ−ト、メトキシ化シクロヘキシルジアクリレ−ト、ネ
オペンチルグリコ−ルジアクリレ−ト、プロピレングリ
コ−ルジアクリレ−ト、ポリプロピレングリコ−ルジア
クリレ−ト、トリグリセロ−ルジアクリレ−ト、トリメ
チロ−ルプロパントリアクリレ−ト、アクリルアミド、
アミノエチルアクリレートおよび上記化合物の分子内の
アクリレ−トを一部もしくはすべてをメタクリレ−トに
変えたもの、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、1−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられ
る。
【0032】本発明ではこれらを1種または2種以上使
用することができる。これら以外に、不飽和カルボン酸
を加えることによって、感光後の現像性を向上すること
ができる。不飽和カルボン酸の具体的な例としては、ア
クリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸
無水物などがあげられる。
【0033】一方、感光性オリゴマーや感光性ポリマー
としては、ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環を有
するメタクリレートモノマーもしくはアクリレートモノ
マー、具体的には、フェニル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メ
タ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレー
ト、2−ナフチル(メタ)アクリレート、ビスフェノー
ルAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−エチ
レンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート、ビス
フェノールA−プロピレンオキサイド付加物のジ(メ
タ)アクリレート、チオフェノール(メタ)アクリレー
ト、ベンジルメルカプタン(メタ)アクリレート、ま
た、これらの芳香環の水素原子のうち、1〜5個を塩素
または臭素原子に置換したモノマー、もしくは、スチレ
ン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メ
チルスチレン、塩素化スチレン、臭素化スチレン、α−
メチルスチレン、塩素化α−メチルスチレン、臭素化α
−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシ
メチルスチレンのうち少なくとも1種類を重合して得ら
れたオリゴマーやポリマーを用いることができる。
【0034】重合する際に、これらのモノマーの含有率
が10重量%以上、さらに好ましくは35重量%以上に
なるように、他の反応性のモノマーを共重合することが
できる。共重合するモノマーとしては、前述の炭素−炭
素不飽和結合を含有する化合物を用いることができる。
【0035】また、不飽和カルボン酸を共重合すること
によって、感光後の現像性を向上することができる。不
飽和カルボン酸の具体的な例としては、アクリル酸、メ
タアクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、
フマル酸、ビニル酢酸、またはこれらの酸無水物などが
あげられる。
【0036】こうして得られた側鎖にカルボキシル基を
有するポリマーもしくはオリゴマーの酸価(AV)は5
0〜180、さらには70〜140の範囲が好ましい。
【0037】酸価が50未満であると、現像許容幅が狭
くなる。また、酸価が180を越えると未露光部の現像
液に対する溶解性が低下するようになるため現像液濃度
を濃くすると露光部まで可溶化し、高精細なヴィアホー
ルが得られにくい。
【0038】以上示した、ポリマーもしくはオリゴマー
に対して、光反応性基を側鎖または分子末端に付加させ
ることによって、感光性を付与することができる。好ま
しい光反応性基は、エチレン性不飽和基を有するもので
ある。エチレン性不飽和基としては、ビニル基、アリル
基、アクリル基、メタクリル基などがあげられる。
【0039】このような側鎖をオリゴマーやポリマ−に
付加させる方法は、ポリマー中のメルカプト基、アミノ
基、水酸基やカルボキシル基に対して、グリシジル基や
イソシアネート基を有するエチレン性不飽和化合物やア
クリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドまたはア
リルクロライドを付加反応させて作る方法がある。
【0040】グリシジル基を有するエチレン性不飽和化
合物としては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、アリルグリシジルエ−テル、エチルアクリル
酸グリシジル、クロトニルグリシジルエ−テル、クロト
ン酸グリシジルエ−テル、イソクロトン酸グリシジルエ
−テルなどがあげられる。
【0041】イソシアネート基を有するエチレン性不飽
和化合物としては、(メタ)アクリロイルイソシアネー
ト、(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート等があ
る。また、グリシジル基やイソシアネート基を有するエ
チレン性不飽和化合物やアクリル酸クロライド、メタク
リル酸クロライドまたはアリルクロライドは、ポリマー
中のメルカプト基、アミノ基、水酸基やカルボキシル基
に対して0.05〜1モル当量付加させることが好まし
い。
【0042】本発明において用いられる低温焼成基板用
組成物中に、バインダー、光重合開始剤、紫外線吸光
剤、増感剤、増感助剤、重合禁止剤、可塑剤、増粘剤、
有機溶媒、酸化防止剤、分散剤、有機或いは無機の沈殿
防止剤などの添加剤成分を加えることも行われる。
【0043】バインダーとしては、ポリビニルアルコ−
ル、ポリビニルブチラ−ル、メタクリル酸エステル重合
体、アクリル酸エステル重合体、アクリル酸エステル−
メタクリル酸エステル共重合体、α−メチルスチレン重
合体、ブチルメタクリレ−ト樹脂などがあげられる。こ
のバインダー成分の高屈折率化を行うことも、感光性有
機成分の高屈折率化には効果的である。バインダー成分
の高屈折率化方法は、前述の感光性ポリマーや感光性オ
リゴマーにおいて、光反応性基であるエチレン性不飽和
基を側鎖または分子末端に付加していないものを用いる
ことができる。つまり、感光性ポリマーや感光性オリゴ
マーの反応性基を付与する工程を省略したものをバイン
ダーとして用いることができる。
【0044】光重合開始剤としての具体的な例として、
ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,
4−ビス(ジメチルアミン)ベンゾフェノン、4,4−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ジク
ロロベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4−メチルジフ
ェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,
2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−
2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチル
ジクロロアセトフェノン、チオキサントン、2−メチル
チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソ
プロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ベ
ンジル、ベンジルジメチルケタノ−ル、ベンジル−−メ
トキシエチルアセタ−ル、ベンゾイン、ベンゾインメチ
ルエ−テル、ベンゾインブチルエ−テル、アントラキノ
ン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミルアント
ラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベ
ンズアントロン、ジベンゾスベロン、メチレンアントロ
ン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス
(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6
−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロ
ヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−
(o−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−
プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキ
シム、1,3−ジフェニル−プロパントリオン−2−
(o−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−
3−エトキシ−プロパントリオン−2−(o−ベンゾイ
ル)オキシム、ミヒラ−ケトン、2−メチル−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン、ナフタレンスルホニルクロライド、キノリン
スルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、
4、4−アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルジス
ルフィド、ベンズチアゾ−ルジスルフィド、トリフェニ
ルホルフィン、カンファ−キノン、四臭素化炭素、トリ
ブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイン及びエオシ
ン、メチレンブル−などの光還元性の色素とアスコルビ
ン酸、トリエタノ−ルアミンなどの還元剤の組合せなど
があげられる。本発明ではこれらを1種または2種以上
使用することができる。光重合開始剤は、反応性成分に
に対し、0.05〜10重量%の範囲で添加され、より
好ましくは、0.1〜5重量%である。重合開始剤の量
が少なすぎると、光感度が不良となり、光重合開始剤の
量が多すぎれば、露光部の残存率が小さくなりすぎるお
それがある。
【0045】有機染料からなる紫外線吸光剤を添加する
ことも有効である。紫外線吸収効果の高い吸光剤を添加
することによって高アスペクト比、高精細、高解像度が
得られる。紫外線吸光剤としては有機系染料からなるも
のが用いられ、中でも350〜450nmの波長範囲で
高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく用いられ
る。具体的には、アゾ系染料、アミノケトン系染料、キ
サンテン系染料、キノリン系染料、アミノケトン系染
料、アントラキノン系、ベンゾフェノン系、ジフェニル
シアノアクリレート系、トリアジン系、p−アミノ安息
香酸系染料などが使用できる。有機系染料は吸光剤とし
て添加した場合にも、焼成後の絶縁膜中に残存しないで
吸光剤による絶縁膜特性の低下を少なくできるので好ま
しい。これらの中でもアゾ系およびベンゾフェノン系染
料が好ましい。有機染料の添加量は0.05〜5重量部
が好ましい。0.05重量%以下では紫外線吸光剤の添
加効果が減少し、5重量%を越えると焼成後の絶縁膜特
性が低下するので好ましくない。より好ましくは0.1
5〜1重量%である。有機染料からなる紫外線吸光剤の
添加方法の一例を上げると、有機染料を予め有機溶媒に
溶解した溶液を作製し、次に該有機溶媒中に無機粉末を
混合後、乾燥することによってできる。この方法によっ
て無機粉末の個々の粉末表面に有機の膜をコ−トしたい
わゆるカプセル状の粉末が作製できる。
【0046】本発明において、無機粒子に含まれるP
b、Fe、Cd、Mn、Co、Mgなどの金属およびそ
の酸化物が有機成分中に含有する反応性成分と反応する
ために、無機粒子と有機成分の混合物(シートスラリ
ー)が短時間でゲル化し、シート成形できなくなる場合
がある。このような反応を防止するために安定化剤を添
加してゲル化を防止することが好ましい。用いる安定化
剤としては、トリアゾール化合物が好ましく用いられ
る。トリアゾール化合物の中でも特にベンゾトリアゾー
ルが有効に作用する。本発明において使用されるベンゾ
トリアゾールによるガラス粉末の表面処理の一例を上げ
ると、無機粒子に対して所定の量のベンゾトリアゾ−ル
を酢酸メチル、酢酸エチル、エチルアルコール、メチル
アルコールなどの有機溶媒に溶解した後、これら粒子が
十分に浸す事ができるように溶液中に1〜24時間浸積
する。浸積後、好ましくは20〜30℃下で自然乾燥し
て溶媒を蒸発させてトリアゾール処理を行った粉末を作
製する。使用される安定化剤の割合(安定化剤/無機粒
子)は0.05〜5重量%が好ましい。
【0047】増感剤は、高感度を向上させるために添加
される。増感剤の具体例としては、2、4−ジエチルチ
オキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,3−
ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノ
ン、2,6−ビス(4−ジメチルアミニベンザル)シク
ロヘキサノン、2,6−ビス(4−ジメチルアミノベン
ザル)−4−メチルシクロヘキサノン、ミヒラ−ケト
ン、4,4、−ビス(ジエチルアミノ)−ベンゾフェノ
ン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4
−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、p−ジメチルアミ
ノシンナミリデンインダノン、p−ジメチルアミノベン
ジリデンインダノン、2−(p−ジメチルアミノフェニ
ルビニレン)−イソナフトチアゾ−ル、1,3−ビス
(4−ジメチルアミノベンザル)アセトン、1,3−カ
ルボニル−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)アセト
ン、3,3−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノク
マリン)、N−フェニル−N−エチルエタノ−ルアミ
ン、N−フェニルエタノ−ルアミン、N−トリルジエタ
ノ−ルアミン、N−フェニルエタノ−ルアミン、ジメチ
ルアミノ安息香酸イソアミル、ジエチルアミノ安息香酸
イソアミル、3−フェニル−5−ベンゾイルチオテトラ
ゾ−ル、1−フェニル−5−エトキシカルボニルチオテ
トラゾ−ルなどがあげられる。本発明ではこれらを1種
または2種以上使用することができる。なお、増感剤の
中には光重合開始剤としても使用できるものがある。増
感剤を本発明の低温焼成基板用組成物に添加する場合、
その添加量は反応性成分に対して通常0.05〜5重量
%、より好ましくは0.1〜2重量%である。増感剤の
量が少なすぎれば光感度を向上させる効果が発揮され
ず、増感剤の量が多すぎれば露光部の残存率が小さくな
りすぎるおそれがある。
【0048】重合禁止剤は、保存時の熱安定性を向上さ
せるために添加される。重合禁止剤の具体的な例として
は、ヒドロキノン、ヒドロキノンのモノエステル化物、
N−ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、p−
t−ブチルカテコ−ル、N−フェニルナフチルアミン、
2,6−ジ−t−ブチル−p−メチルフェノ−ル、クロ
ラニ−ル、ピロガロ−ルなどが挙げられる。重合禁止剤
を添加する場合、その添加量は、低温焼成基板用組成物
中に、通常、0.001〜1重量%である。
【0049】可塑剤の具体的な例としては、ジブチルフ
タレ−ト、ジオクチルフタレ−ト、ポリエチレングリコ
−ル、グリセリンなどがあげられる。
【0050】酸化防止剤は、保存時におけるアクリル系
共重合体の酸化を防ぐために添加される。酸化防止剤の
具体的な例として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
−ル、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、2、6−ジ−t
−4−エチルフェノ−ル、2,2−メチレン−ビス−
(4−メチル−6−t−ブチルフェノ−ル)、2,2−
メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノ
−ル)、4,4−ビス−(3−メチル−6−t−ブチル
フェノ−ル)、1,1,3−トリス−(2−メチル−6
−t−ブチルフェノ−ル)、1,1,3−トリス−(2
−メチル−4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)ブタ
ン、ビス[3,3−ビス−(4−ヒドロキシ−3−t−
ブチルフェニル)ブチリックアシッド]グリコ−ルエス
テル、ジラウリルチオジプロピオナ−ト、トリフェニル
ホスファイトなどが挙げられる。酸化防止剤を添加する
場合、その添加量は通常、添加量は、低温焼成基板用組
成物中に、通常、0.001〜1重量%である。
【0051】本発明の低温焼成基板用組成物には、シー
トスラリーの粘度を調整したい場合、有機溶媒を加えて
もよい。このとき使用される有機溶媒としては、メチル
セルソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メ
チルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキ
サノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコ−ル、イ
ソプロピルアルコ−ル、テトラヒドロフラン、ジメチル
スルフォキシド、γ−ブチロラクトン、ブロモベンゼ
ン、クロロベンゼン、ジブロモベンゼン、ジクロロベン
ゼン、ブロモ安息香酸、クロロ安息香酸などやこれらの
うちの1種以上を含有する有機溶媒混合物が用いられ
る。
【0052】また、発明者らは鋭意検討した結果、前述
した感光性有機成分として、硫黄原子や臭素原子、塩素
原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を含有することによ
って感光性有機成分の屈折率を向上できることを見出し
た。この場合の硫黄原子、臭素原子、塩素原子、ヨウ素
原子の含有率が感光性有機成分中に5重量%以上である
ことによって、高アスペクト比、高精度のヴィアホール
形成が可能な感光性ペーストを実現できる。
【0053】低温焼成基板用組成物は、通常次の手順で
作製する。まず感光性ポリマー、感光性モノマー、光重
合開始剤、ガラスフリット、分散剤および溶媒等を混合
後、濾過をし、有機ビヒクルを作製する。これに紫外線
吸光剤をコーティングした無機粒子を添加し、ボールミ
ル等の混練機で均質に混合分散しシートスラリーを作製
する。シートスラリーの粘度は無機微粒子、増粘剤、有
機溶媒、可塑剤および沈殿防止剤などの添加割合によっ
て適宜調整されるが、その範囲は1000〜5000c
ps(センチ・ポイズ)である。得られたスラリーをド
クターブレード法などの公知の方法でポリエステルフィ
ルム上に厚さ0.05〜0.5mmに連続的に成形する。
【0054】次に、低温焼成基板用組成物を用いてヴィ
アホール加工を行う一例について説明する。成形したシ
ート上から、フォトマスクを用いて、マスク露光する。
用いるマスクは、感光性有機成分の種類によって、ネガ
型もしくはポジ型のどちらかを選定する。この際使用さ
れる活性光源は、たとえば、近紫外線、紫外線、電子
線、X線などが挙げられるが、これらの中で紫外線が好
ましく、その光源としてはたとえば低圧水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、ハロゲンランプ、殺菌灯などが使
用できる。これらのなかでも超高圧水銀灯が好適であ
る。露光条件は塗布厚みによって異なるが、5〜100
mW/cm2 の出力の超高圧水銀灯を用いて5秒〜30
分間露光を行なう。
【0055】低温焼成基板用組成物の表面に酸素遮蔽膜
を設けることによって、パターン形状を向上することが
できる。酸素遮蔽膜の一例としては、PVAの膜が挙げ
られる。PVA膜の形成方法は濃度が0.5〜5重量%
の水溶液をスピナ−などの方法で基板上に均一に塗布し
た後に70〜90℃で10〜60分間好ましいPVAの
溶液濃度は、1〜3重量%である。この範囲にあると感
度が一層向上する。PVA塗布によって感度が向上する
のは次の理由が推定される。すなわち反応性成分が光反
応する際に、空気中の酸素があると光硬化の感度を妨害
すると考えられるが、PVAの膜があると余分な酸素を
遮断できるので露光時に感度が向上するので好ましい。
PVA以外に水溶性で、透明なポリマ−例えばセルロ−
ス系のメチルセルロ−スなども使用できる。
【0056】露光後、現像液を使用して現像を行なう
が、この場合、浸漬法やスプレ−法で行なう。現像液
は、低温焼成基板用組成物中の有機成分が溶解可能であ
る有機溶媒を使用できる。また該有機溶媒にその溶解力
が失われない範囲で水を添加してもよい。低温焼成基板
用組成物中にカルボキシル基を持つ化合物が存在する場
合、アルカリ水溶液で現像できる。アルカリ水溶液とし
て水酸化ナトリウムや水酸化カルシウム水溶液などのよ
うな金属アルカリ水溶液を使用できるが、有機アルカリ
水溶液を用いた方が焼成時にアルカリ成分を除去しやす
いので好ましい。有機アルカリとしては、具体的には、
テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、トリメチル
ベンジルアンモニウムヒドロキサイド、モノエタノ−ル
アミン、ジエタノ−ルアミンなどが挙げられる。アルカ
リ水溶液の濃度は通常0.01〜10重量%、より好ま
しくは0.1〜5重量%である。アルカリ濃度が低すぎ
れば未露光部が除去されずに、アルカリ濃度が高すぎれ
ば、露光部を腐食させるおそれがあり良くない。
【0057】次に焼成炉にて焼成を行う。焼成雰囲気や
温度はグリーンシート中の無機粒子や有機成分の種類に
よって異なるが、空気中、窒素雰囲気中または水素還元
雰囲気中で焼成する。焼成温度は600〜1600℃で
行う。無機粒子としてアルミナを用いた場合は、パター
ン加工用にタングステンペーストを用いるので、水素還
元雰囲気中で1500〜1600℃の温度にて10〜6
0分間保持して焼成を行う。
【0058】また、以上の工程中に、乾燥、予備反応の
目的で、100〜500℃での加熱工程を導入しても良
い。
【0059】
【実施例】以下に、本発明を実施例を用いて、具体的に
説明する。但し、本発明はこれに限定はされない。な
お、実施例、比較例中の濃度(%)は重量%である。
【0060】実施例1 A.無機粒子 ガラス粒子;屈折率1.58、球形率は80個数%、平
均粒径2.6μm組成は以下の通りである。
【0061】 (1) SiO2 38.2重量部 (2) Al23 34.5重量部 (3) B23 9.2重量部 (4) MgO 4.8重量部 (5) BaO 5.1重量部 (6) CaO 4.4重量部 (7) TiO2 2.1重量部 無機フィラー粉末;Al23 30重量部、MgO 10
重量部 B.紫外線吸光剤 有機染料;アゾ系染料;スダンIV、化学式;C2420
4 O、分子量;380.45 C.ポリマー ポリマー1;30%のメタクリル酸、30%のメチルメ
タクリレートおよび40%のスチレンの共重合体に対し
て30%のグリシジルアクリレートを付加反応させたポ
リマー ポリマー2;40%のメタクリル酸、40%のメチルメ
タクリレートおよび20%のスチレンの共重合体に対し
て40%のグリシジルアクリレートを付加反応させたポ
リマー D.モノマー トリメチロールプロペントリアクリレートモディファイ
ドPO E.溶媒 イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、および
メチルエチルケトンの混合溶媒 F.光重合開始剤 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2
−モンフォリノプロペノン G.増感剤 2,4−ジエチルチオキサントン 〈グリーンシートの製造〉まず各有機成分を60℃で加
熱しながら超音波分散した後、400メッシュのフィル
ターで濾過して有機ビヒクルを得た。これに吸光剤をコ
ーティングした無機粒子を添加し、混練機で混練するこ
とによってシートスラリーを得た。該スラリーからドク
ターブレード法によってポリエステルフィルム上にシー
トを成形した後、80℃で乾燥し、厚さ300μmのグ
リーンシートを作成した。
【0062】〈露光、現像〉露光マスクは、ピッチ30
0μm、マスクヴィア径120μmで設計されたクロム
マスクである。露光は、5.4mW/cm2 の出力の高
圧水銀灯で、露光量1J/cm2 にて紫外線露光を行っ
た。その後、モノエタノールアミンの0.5%水溶液に
浸漬して、現像を行った。
【0063】〈焼成〉ヴィアホール形成したグリーンシ
ートを80℃で1時間乾燥した後、850℃、大気中で
焼成を行った。評価は、パターン断面形状を走査型電子
顕微鏡によって観察した。結果を表1に示す。
【0064】ヴィア径60μmのストレートな形状のヴ
ィアホールが得られた。
【0065】比較例1 無機粒子に屈折率1.77のアルミナ粉末を用い、組成
を表1に示すように変えた以外は、実施例1と同様にし
て行った。結果を表1に示す。
【0066】焼成には、1600℃の温度が必要であ
り、ヴィアホール形状もストレートな形状は得られなか
った。
【0067】
【表1】
【0068】
【発明の効果】本発明の低温焼成基板用組成物によっ
て、高アスペクト比かつ高精度のヴィアホール形成が可
能になる。これによって、半導体素子搭載用セラミック
基板の高精度のパターン加工や小型化が可能になり、精
細性の向上、工程の簡略化が可能になる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機粒子と感光性化合物を含む有機成分か
    らなり、該無機粒子が、ガラス粒子と無機フィラー粉末
    との混合物であり、該ガラス粒子の組成が酸化物換算表
    記で SiO2 15〜70重量部 Al23 10〜60重量部 B23 4〜20重量部 MgO 1〜25重量部 およびLi2 O、Na2 O、CaO、PbO、BaO、
    TiO2 およびK2 Oの少なくとも1種の化合物を
    0.5〜25重量部からなることを特徴とする低温焼成
    基板用組成物。
  2. 【請求項2】無機粒子と感光性化合物を含む有機成分か
    らなり、該無機粒子が、ガラス粒子30重量%以上と、
    アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、ムライ
    ト、コーディライト、スピネル、フォルステライト、ア
    ノーサイト、セルジアン、シリカおよび窒化アルミの群
    から選ばれた少なくとも一種の無機フィラー粉末70重
    量%以下との混合物であることを特徴とする低温焼成基
    板用組成物。
  3. 【請求項3】無機粒子と感光性化合物を含む有機成分か
    らなり、該無機粒子が、ガラス粒子と無機フィラー粉末
    との混合物であり、ガラス粒子が焼成によって、ムライ
    トを主結晶成分として析出し、無機フィラー粉末とガラ
    ス粒子との界面でコーディライトを析出することを特徴
    とする低温焼成基板用組成物。
  4. 【請求項4】無機粒子の屈折率が1.5〜1.8である
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の低温焼成基
    板用組成物。
  5. 【請求項5】有機成分の屈折率と無機粒子の屈折率の差
    が0.2以内であることを特徴とする請求項1ないし請
    求項3の低温焼成基板用組成物。
  6. 【請求項6】ガラス粒子として、球形率が80個数%以
    上のガラス粒子を50重量%以上用いることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項3の低温焼成基板用組成物。
  7. 【請求項7】無機フィラー粉末として球形率80個数%
    以上のコーディライト、またはシリカを用いることを特
    徴とする請求項1ないし請求項3の低温焼成基板用組成
    物。
  8. 【請求項8】感光性化合物として、スチレン、ハロゲン
    化スチレン、α−メチルスチレン、ハロゲン化α−メチ
    ルスチレンのうち少なくとも1種類を10重量%以上含
    有するオリゴマーもしくはポリマーを用いることを特徴
    とする請求項1ないし請求項3の低温焼成基板用組成
    物。
  9. 【請求項9】感光性化合物として、ベンゼン環を含有す
    る(メタ)アクリレートを10重量%以上含有するモノ
    マー、もしくはそのモノマーを10重量%以上含む組成
    物を重合したオリゴマーもしくはポリマーを用いること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3の低温焼成基板用
    組成物。
  10. 【請求項10】感光性化合物として、塩素もしくは臭素
    原子で置換されたベンゼン環を含有する(メタ)アクリ
    レートを10重量%以上含有するモノマー、オリゴマー
    もしくはポリマーを用いることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3の低温焼成基板用組成物。
  11. 【請求項11】有機成分中の硫黄原子、塩素原子、臭素
    原子の合計が有機成分の5重量%以上であることを特徴
    とする請求項1ないし請求項3の低温焼成基板用組成
    物。
  12. 【請求項12】有機成分中に紫外線吸光剤を0.05〜
    5重量%含有することを特徴とする請求項1ないし請求
    項3の低温焼成基板用組成物。
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