JP2013123283A - 配線具及びワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤハーネスにおいて、配線具を3次元的に曲がった異形の空間に配置することができ、さらに、ワイヤハーネスの製造の工数を簡素化できること。
【解決手段】配線具10は、凹凸をなす板状に成形され、配線空間90を形成する基体1と、基体1に組み合わされる被覆体2とを備える。基体1は、基準配線部11Xと、基準配線部11Xが沿う平面に対して傾斜した平面に沿う傾斜配線部11Yとを有する。被覆体2は、基準配線部11Xに対向する基準対向壁部21Xと、基準配線部11Xが沿う平面に対して傾斜した平面に沿い、傾斜配線部11Yに対向する傾斜対向壁部21Yとを有する。傾斜配線部11Y及び傾斜対向壁部21Yに形成された第一外縁隆起部19及び第二外縁隆起部29は、配線空間90の外縁の仕切りをなし、傾斜配線部11Y及び傾斜対向壁部21Yの各々が沿う平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して隆起している。
【選択図】図8

Description

本発明は、電線を予め定められた形状で保持する配線具及びそれを備えたワイヤハーネスに関する。
自動車などの車両に搭載されるワイヤハーネスは、電線に取り付けられた樹脂製の配線具を備え、電線がその配線具によって予め定められた経路に沿って保持された状態で敷設されることが多い。例えば、従来の一般的なワイヤハーネスにおいて、電線は、粘着テープ又はベルト部材などの結束材によって板状又は棒状の樹脂部材に固定される。これにより、電線は、予め定められた形状で保持される。
ワイヤハーネスの形状において特に重要なことは、各電線が、接続相手に近い予め定められた基準位置から予め定められた長さで存在することである。ここで、接続相手は、電装機器又は他の電線の端部に設けられたコネクタなどである。
例えば、自動車の座席の下側に配置されるワイヤハーネスにおいては、各電線の端部のコネクタが、座席駆動用のモータなどの機器又は他の電線のコネクタに対して過不足なく届くように、各電線における端部のコネクタまたはコネクタに近い部分が、予め定められた位置(基準位置)に固定されることが重要である。
なお、ワイヤハーネスにおいて、基準位置に至るまでの途中の電線の経路は、比較的許容範囲の広い既定の領域内に収まっていればよい場合が多い。
例えば、特許文献1に示されるワイヤハーネスは、電線束を挟み込む状態で熱プレスによって固着された2つの板状の樹脂部材からなる配線具を備える。一方の樹脂部材は、平板状の底板部と底板部から起立するリブとからなる基体である。他方の樹脂部材は、基体のリブが挿入される貫通孔が形成され、基体に重ねられた状態で基体の底板部に固着される板状の被覆体である。
特許文献1に示されるワイヤハーネスにおいて、電線は、一の平面に沿って形成された基体と被覆体との間に挟み込まれる。また、特許文献1に示される配線具において、基体のリブは、配線経路の両側に形成され、配線のガイド部として機能する。
特開2010−27242号公報
ところで、自動車の座席下などのワイヤハーネスの敷設場所には、座席を移動可能に支持する機構又はモータなどのワイヤハーネス以外の機器が存在する。そのため、ワイヤハーネスの配線具の配置のために用意される空間は、他の機器との接触を避けるために、例えば、十分に広く平坦な空間ではなく、3次元的に曲がった異形の空間である場合がある。
しかしながら、特許文献1の配線具は、全体が一の平面に沿って形成されているため、車両内の3次元的に曲がった異形の空間への配置に適さないという問題点を有している。
また、仮に、配線具が、異形の空間に配置可能な曲がった形状で形成される場合、電線を保持する基体の少なくとも一部が、水平方向に対して傾斜した状態となる。そのため、電線が基体の傾斜部から滑って外へはみ出すことを防止する構造が必要となる。特許文献1の配線具においては、基体の底板部から起立するリブが、配線空間を電線の経路ごとに区分するとともに、電線のはみ出しを阻止する。
しかしながら、特許文献1の配線具において、基体のリブは、多くの電線が通る配線空間内に突き出て起立しているため、基体の底板部に配置された電線は、底板部から浮き上がってリブと重なる状態になりやすい。特許文献1の配線具において、基体の底板部から浮き上がった電線がリブと重なると、基体に対して被覆体を適切に重ねることができなくなる。
従って、特許文献1の配線具が採用された場合、電線がリブと重ならないように電線を基体に対して押さえ込みつつ配線するという煩雑な作業が必要となる。即ち、特許文献1の配線具は、煩雑な配線作業を要するという問題点を有している。
一方、従来の一般的なワイヤハーネスは、形状の自由度は高いものの、その製造のために、図板などの大型の治具と、コルゲートチューブなどの多くの樹脂部材と、その樹脂部材に電線を固定するための多くの結束材と、多くの部材を電線に取り付けるための煩雑な作業とを必要とする。
以上に示したように、従来の配線具及びワイヤハーネスは、電線を3次元的な異形の状態に保持しつつ保護することに適さない、或いは、その製造のために多くの部品、それらを取り扱う煩雑な作業及び大がかりな道具を必要とするという問題点を有している。
本発明は、ワイヤハーネスにおいて、配線具を3次元的に曲がった異形の空間に配置することができ、さらに、ワイヤハーネスの製造の工数を簡素化できることを目的とする。
本発明の第1の態様に係る配線具は、基体及び被覆体を備える。基体は、配線空間を形成する凹凸をなす板状に成形された部材からなり、前記配線空間に配置される電線の一部が固定される電線固定部を有する部材である。被覆体は、凹凸をなす板状に成形された部材からなり、前記基体に対し前記配線空間を隔てて組み合わされる板状の部材である。さらに、前記基体は、基準底板部と、傾斜底板部と、第一外縁隆起部と、を備える。前記基準底板部は、第1の平面に平行な面に沿って形成された部分である。前記傾斜底板部は、前記基準底板部に連なり前記第1の平面に対し傾斜する第2の平面に沿って形成された部分である。前記第一外縁隆起部は、前記傾斜底板部の一部に形成され、前記第1の平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して前記傾斜底板部から隆起し、前記配線空間の外縁の仕切りをなす部分である。さらに、前記被覆体は、基準天板部と、傾斜天板部と、第二外縁隆起部とを備える。前記基準天板部は、第3の平面に平行な面に沿って形成され、前記基準底板部に対し前記配線空間を隔てて対向配置される部分である。前記傾斜天板部は、前記基準天板部に連なり前記第3の平面に対し傾斜する第4の平面に沿って形成され、前記傾斜底板部に対し前記配線空間を隔てて対向配置される部分である。前記第二外縁隆起部は、前記傾斜天板部における前記第一外縁隆起部に対向する位置に形成され、前記第3の面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して前記傾斜底板部から前記第一外縁隆起部へ向かって隆起し、前記第一外縁隆起部とともに前記配線空間の外縁の仕切りをなす部分である。
本発明の第2の態様に係る配線具は、本発明の第1の態様に係る配線具の一態様である。第2の態様に係る配線具において、前記基体は、前記基準底板部から前記傾斜底板部に亘って一連に形成され、前記第1の平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない段差面を形成する補強用段差部をさらに備える。
本発明の第3の態様に係る配線具は、本発明の第1の態様又は第2の態様に係る配線具の一態様である。第3の態様に係る配線具において、前記基体及び前記被覆体は、平板状の樹脂部材の真空成形により得られた部材である。
本発明の第4の態様に係る配線具は、本発明の第3の態様に係る配線具の一態様である。第4の態様に係る配線具において、前記基体及び前記被覆体は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタラートからなる平板状部材の真空成形により得られた部材である。
また、本発明は、本発明に係る配線具と、その配線具が取り付けられた電線とを備えるワイヤハーネスの発明として捉えられてもよい。
本発明において、配線具は、電線を、基体及び被覆体の間の配線空間内に収容することにより保護する。さらに、板状の基体において、配線空間に配置された電線は、基体における予め定められた位置に設けられた電線固定部で固定される。従って、本発明に係る配線具が取り付けられた電線において、電線固定部で固定された部分から外側に位置する部分の長さは一定の長さで保持される。即ち、電線の端部が接続相手に対して過不足なく届くように、電線の形状が配線具によって保持される。
また、本発明に係る配線具において、基体及び被覆体は、基準部とこれに対して傾斜して形成された傾斜部とを備えることにより、全体として3次元的に曲がった形状で形成されている。そのため、本発明に係る配線具を備えたワイヤハーネスは、車両内における3次元的に曲がった異形の空間に配置される場合に好適である。
また、本発明に係る配線具において、基体の傾斜底板部と被覆体の傾斜天板部との間の配線空間は、第一外縁隆起部及びこれに対向する第二外縁隆起部によって、配線空間の外側に対して仕切られている。これら第一外縁隆起部及び第二外縁隆起部により、電線が基体の傾斜底板部から滑って外へはみ出すことが阻止される。
また、第一外縁隆起部及び第二外縁隆起部は、配線空間の外縁の仕切りをなす部分である。このような第一外縁隆起部及び第二外縁隆起部は、特許文献1の配線具におけるリブとは異なり、配線空間に配置される電線と重なりにくく、基体に対する被覆体の適切な取り付けを阻害する原因になりにくい。
従って、電線を基体の配線空間に配置する作業において、配線空間内の任意の経路での配線が許容され、電線が配線部から浮き上がっていても、被覆体を基体に重ねて押し付けるだけで、電線は基体と被覆体との間の配線空間に収容される。即ち、基体から浮き上がる電線を基体に対して押さえ込みつつ電線を配線するという煩雑な作業は不要である。
また、第一外縁隆起部及び第二外縁隆起部は、それぞれ基準底板部及び基準天板部が沿う平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して隆起した部分である。そのため、本発明に係る配線具を構成する基体及び被覆体は、スライド式の金型を用いた複雑な成形工程を経ることなく、1次元方向においてのみ移動する金型を用いた単純な成形工程、例えば、1回の真空成形工程により製造することが可能である。従って、本発明によれば、配線具の製造工数も簡素化される。
以上に示したことから、本発明によれば、ワイヤハーネスの配線具を3次元的に曲がった異形の空間に配置することができ、さらに、配線具を電線に取り付けるための工数を簡素化できる。
また、本発明の第2の態様によれば、配線具の基体は、基準底板部から傾斜底板部に亘って一連に形成された補強用段差部により、基準底板部に対する傾斜底板部の傾斜角度を保持するための剛性が高まる。従って、第2の態様に係る配線具は、省スペース化及び軽量化のために比較的厚みの小さな板材が採用された場合でも、形状を一定に維持する性能(剛性)が高い。
また、一般に、平板状の樹脂部材の真空成形により得られる部材は、樹脂の射出成形により得られる部材よりも簡易に、かつ、低コストで製造できる。従って、本発明の第3の態様によれば、配線具の製造工数及び製造コストが低減される。なお、特許文献1に示される平板状のリブを有する基体は、一般に、平板状の部材の真空成形によって得ることはできない。
また、配線具が真空成形により得られる場合、配線具を構成する樹脂材料としては、用途に応じて、難燃性に優れたポリ塩化ビニル、伸縮性に優れたポリプロピレン、又は剛性に優れたポリエチレンテレフタラートのいずれかが好ましい。
本発明の実施形態に係る配線具10の斜視図である。 配線具10の3面図である。 配線具10を構成する基体の平面図である。 配線具10を構成する被覆体の平面図である。 本発明の実施形態に係るワイヤハーネス100の平面図である。 被覆体が取り除かれた状態のワイヤハーネス100の平面図である。 配線具10の一部の断面図である。 ワイヤハーネス100の一部の断面図である。 配線具10の電線結束部に電線及び結束ベルトが固定される様子を示す斜視図である。 電線が固定された電線結束部の正面図である。 配線具10が備えるコネクタ支持部の斜視図である。 電線の端部におけるコネクタの部分の斜視図である。 コネクタが固定されたコネクタ支持部の正断面図である。 配線具10が備える台付コネクタ支持部の斜視図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。
<概略構成>
まず、図1から図7を参照しつつ、本発明の実施形態に係る配線具10及び本発明の実施形態に係るワイヤハーネス100の概略の構成について説明する。なお、図2(a)は配線具10の平面図、図2(b)は配線具10の側面図、図2(c)は配線具10の正面図である。
ワイヤハーネス100は、複数の電線9からなる電線群とその電線群に取り付けられた配線具10とを備える。ワイヤハーネス100は、例えば、車両における座席の下方のスペース、天井裏のスペース又はトランクルームなどに取り付けられ、周囲に存在する他の電線又は電装機器と接続される。そのため、ワイヤハーネス100が備える電線9は、絶縁電線と、その絶縁電線の端部に取り付けられたコネクタ91とからなるコネクタ付電線である。
ワイヤハーネス100において、複数の電線9は、予め定められた形状に保持された状態で、配線具10によって一体化されている。そのため、ワイヤハーネス100は、クランプなどの固定具を用いて簡易に所定の位置に取り付け可能である。
図1に示されるように、配線具10は、基体1と、それに重ねられる被覆体2とにより構成されている。被覆体2は、基体1との間に複数の電線9の中間部分を挟み込んで基体1に対して組み合わされる。図3は基体1の平面図、図4は被覆体2の平面図である。
基体1及び被覆体2は、それらの間に電線9を挟み込む状態で固着され、これにより、配線具10は、基体1と被覆体2との間に挟み込まれた電線9を予め定められた形状で保持する。
本実施形態においては、基体1及び被覆体2は個別の部材であるが、基体1及び被覆体2が、弾性的に曲げ変形可能な接続部を介して連なって構成されることも考えられる。
本実施形態において、配線具10の基体1及び被覆体2は、板状の樹脂部材が真空成形されることにより得られる部材である。配線具10は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、又はポリアミド(PA)などの樹脂の部材である。
また、基体1及び被覆体2が真空成形により得られる場合、基体1及び被覆体2を構成する樹脂材料としては、用途に応じて、難燃性に優れたポリ塩化ビニル(PVC)、伸縮性に優れたポリプロピレン(PP)、又は剛性に優れたポリエチレンテレフタラート(PET)のいずれかが好ましい。これらの樹脂材料はいずれも安価で容易に入手可能な材料である。
<基体>
配線具10を構成する基体1は、凹凸をなす板状に成形された樹脂部材からなる。前述したように、本実施形態における基体1は、平板状の樹脂部材の真空成形により得られる。図3に示されるように、基体1は、電線保護部101と付加電線支持部102とを有している。
電線保護部101は、当該配線具10とともにワイヤハーネスを構成する電線を予め定められた形状に保持するとともの保護する部分である。被覆体2は、基体1における電線保護部101を覆う。一方、付加電線支持部102は、当該配線具10とともにワイヤはネスを構成する電線とは異なる他の電線を支持する部分である。以下、付加電線支持部102に支持される電線のことを付加電線と称する。
例えば、電線保護部101は、自動車に搭載される標準仕様の機器に接続される電線を保護し、付加電線支持部102は、自動車のオプション機器に接続される付加電線の一部を支持する。付加電線は、配線具10を備えるワイヤハーネスが、座席下のフレームなどの支持体に取り付けられた後に付加電線支持部102に取り付けられる場合が多い。そのため、付加電線支持部102は、被覆体2によって覆われず露出している。
また、電線保護部101は、配線部11と第一段差部12と第一枠部13とを有している。図3に示される基体1において、破線で囲まれた領域は、配線部11の領域である。第一段差部12は、配線部11の外縁と第一枠部13の内縁とに連なって形成されている。配線部11は、基体1における電線保護部101の底面を形成する底板部であるともいえる。
基体1を構成する配線部11は、電線9が配置される配線空間90に面する板状の部分である。配線部11には、配線空間90を区分する仕切は形成されていない。但し、配線部11における比較的広く形成された部分には、配線空間90に面する側において窪みを形成する複数の補強用凹部111が形成されている。これら補強用凹部111は、配線部11の剛性を高めるために形成されている。
配線部11に形成された補強用凹部111は、配線部11の底面を形成する平板状の底板部の一部が成形された部分である。補強用凹部111は、配線空間90に面する側に対し反対側から見れば、隆起した中空の部分である。図3に示される例では、補強用凹部111の形状は、正六角錐がその底面に平行な面で切断されたときに底面から切断面に至る部分が形成する形状である。なお、補強用凹部111の形状は、例えば円柱状などの他の形状であってもよい。
なお、補強用凹部111の代わりに、第一段差部12の高さ以下の高さで隆起した補強用の凸部が、配線部11に形成されていてもよい。この場合、補強用の凸部は、配線空間90に面する側に対し反対側から見れば凹部である。
また、配線部11は、基準配線部11Xと基準配線部11Xに連なって形成された傾斜配線部11Yとを有している。これらの詳細については後述する。
基体1を構成する第一段差部12の少なくとも一部は、配線部11の外縁に沿って形成されるとともに配線部11から配線空間90の側へ起立して段差を形成する部分である。換言すれば、配線部11の外縁は、第一段差部12の内縁に沿って形成されている。
また、図3及び図6に示されるように、配線具10において、第一段差部12の一部は、配線空間90の部分空間である保護空間90Aの四方を囲んで形成されている。保護空間90Aは、電線9にける芯線が露出した部分もしくは電線9に接続された機器など、電線の他の部分よりも特別な保護を要する被保護部41が配置される空間である。
以下の説明において、第一段差部12のうち、保護空間90Aを囲んで形成された部分のことを隔壁部12Aと称する。また、配線部11のうち、保護空間90Aに面する部分、即ち、隔壁部12Aによって区分された部分のことを保護室底板部11Aと称する。
本実施形態においては、隔壁部12Aは、配線部11の一部をさらに一段掘り下げて保護空間90Aを形成する段差部である。即ち、隔壁部12Aは、保護室底板部11Aからその周囲の配線部11へ起立して形成された段差部である。
また、図6に示される例では、被保護部41は、電線9に接続される電子基板である。被保護部41は、複数の電線9の芯線が溶接によって接合された部分であるスプライス部であることも考えられる。
第一段差部12は、必ずしも全体が一定の高さで形成されているわけではなく、一部に他の部分よりも高く形成された部分を含み得る。
基体1を構成する第一枠部13は、第一段差部12の外縁に沿って形成された部分であり、基体1の外縁部分をなす。第一枠部13は、平板状に形成されることの他、平坦な部分と凹部もしくは凸部とが混在する形状で形成されることも考えられる。本実施形態では、第一枠部13は、平坦な部分と凹部及び凸部とが混在する形状で形成されている。
また、図3に示されるように、配線部11には、電線結束部14及びコネクタ支持部15が形成されている。さらに、配線部11及び付加電線支持部102には、母材の部分から隆起した台座部103と、その台座部103の頭頂部に形成されたコネクタ支持部15とからなる台付コネクタ支持部15Aが形成されている。コネクタ支持部15及び台付コネクタ支持部15Aの詳細については後述する。
また、第一枠部13には、仮留め用凹部16及びクランプ孔18が形成されている。電線結束部14及びコネクタ支持部15は、配線部11に配置される電線9の一部が固定される部分である。
クランプ孔18は、配線具10が自動車のパネルなどの支持体に取り付けられる際にクランプが通される貫通孔である。クランプが、基体1のクランプ孔18と支持体に形成された取付孔とに通されることにより、配線具10は、支持体に固定される。
なお、電線結束部14及びコネクタ支持部15は、電線固定部の一例である。電線結束部14及びコネクタ支持部15の詳細な説明、及び基体1に形成された仮留め用凹部16についての説明は後に示す。以下の説明において、電線結束部14及びコネクタ支持部15の両方をまとめて電線固定部14,15と総称する。
<被覆体>
配線具10を構成する被覆体2は、凹凸をなす板状に成形された樹脂部材からなる。前述したように、本実施形態における被覆体2は、基体1と同様に、平板状の樹脂部材の真空成形により得られる。図1、図2及び図4に示されるように、被覆体2は、対向壁部21と第二段差部22と第二枠部23とを有している。さらに、被覆体2は、第二枠部23の一部に形成された複数の仮留め用凸部26も有している。第二段差部22は、対向壁部21の外縁と第二枠部23の内縁とに連なって形成されている。
以下の説明において、被覆体2の構成要素の位置又は形状が、基体1と関連付けて説明される場合、被覆体2が基体1に対して重ねられて組み合わされた状態を前提としている。
図5に示されるように、被覆体2を構成する対向壁部21は、基体1の配線部11に対して配線空間90を隔てて対向する部分である。対向壁部21には、配線空間90を区分する仕切は形成されていない。図4において、被覆体2が覆う配線空間90の範囲が破線で描かれている。
なお、被覆体2の対向壁部21は、基体1の配線部11(底板部)に対し配線空間90を隔てて対向配置される天板部であるといえる。但し、配線具10は、必ずしも基体1を下側にして支持体に取り付けられるわけではなく、支持体に対して様々な向きで取り付けられ得る。即ち、底板部との用語は、電線固定部14,15を有する側であることを意味するに過ぎず、上下の方向を特定する用語ではない。同様に、天板部との用語は、配線空間90を基準にして底板部側(基体1側)の反対側であることを意味するに過ぎず、上下の方向を特定する用語ではない。
本実施形態における対向壁部21には、基体1における配線部11の補強用凹部111と同様の補強用凹部211が形成されている。補強用凹部211は、配線空間90側(基体1側)から見て凹部であり、配線空間90側に対し反対側においては中空の凸部である。
被覆体2を構成する第二段差部22の一部は、対向壁部21の外縁に沿って形成されるとともに対向壁部21から基体1側へ起立して段差を形成している。換言すれば、対向壁部21の外縁の一部は、第二段差部22の一部の内縁に沿って形成されている。
また、第二段差部22は、対向壁部21の中間部分にも形成されている。これにより、基体1の配線部11と被覆体2の対向壁部21の間に形成される配線空間90は、領域によって異なる高さで形成される。
第二段差部22は、必ずしも全体が一定の高さで形成されているわけではなく、一部に他の部分よりも高く形成された部分を含み得る。また、第二枠部23は、平板状に形成されることの他、平坦な部分と凹部もしくは凸部とが混在する形状で形成されることも考えられる。図1、図2及び図4に示される例では、第二枠部23の一部に、基体1側へ突出する凸部が形成されている。なお、被覆体2に形成された仮留め用凸部26についての説明は後に示す。
また、被覆体2の対向壁部21は、基準対向壁部21Xと基準対向壁部21Xに連なって形成された傾斜対向壁部21Yとを有している。これらの詳細については後述する。
また、被覆体2の第二段差部22の一部は、対向壁部21における基体1の保護室底板部11Aに対向する部分を取り囲んで形成されている。以下、対向壁部21のうち、基体1の保護室底板部11Aに対向する部分のことを保護室天井部21Aと称する。また、被覆体2の第二段差部22のうち、保護室天井部21Aの外縁に沿って形成された部分のことを天井支持部22Aと称する。
また、被覆体2における保護室天井部21A及び天井支持部22Aの部分は、基体1側へ凸状に形成された蓋部24を構成している。この蓋部24は、基体1における隔壁部12Aの内側に嵌り込んで隔壁部12Aが形成する開口を塞ぐ。天井支持部22Aは、隔壁部12Aの内側面に沿う段差を形成している。これにより、隔壁部12Aが形成する開口は、蓋部24によって高い密閉性で塞がれる。
また、樹脂又はゴムなどのコーティング剤が、被保護部41が配置された隔壁部12Aの内側の保護空間90Aに充填されることも考えられる。これにより、被保護部41の防塵及び防水の効果がより高まる。
<傾斜配線部及び傾斜対向壁部>
前述したように、配線部11は、基準配線部11Xと基準配線部11Xに連なって形成された傾斜配線部11Yとを有している。同様に、対向壁部21は、基準対向壁部21Xと基準対向壁部21Xに連なって形成された傾斜対向壁部21Yとを有している。
図7は、図2(a)に示されるD−D平面における配線具10の断面図である。基準配線部11Xは、配線部11のうち、第1の平面F1に平行な面に沿って形成された部分である。一方、傾斜配線部11Yは、配線部11のうち、第1の平面F1に対し傾斜する第2の平面F2に沿って形成された部分である。
また、基準対向壁部21Xは、対向壁部21のうち、第3の平面F3に平行な面に沿って形成され、基準配線部11Xに対し配線空間90を隔てて対向配置される部分である。一方、傾斜対向壁部21Yは、対向壁部21のうち、第3の平面F3に対し傾斜する第4の平面F4に沿って形成され、傾斜対向壁部21Yに対し配線空間90を隔てて対向配置される部分である。
なお、第3の平面F3は、通常、第1の平面F1に対して概ね平行な平面である。また、第4の平面F4は、通常、第2の平面F2に対して概ね平行な平面である。また、第4の平面F4が、第2の平面F2に対して平行でない場合であっても、少なくとも第2の平面F2が第1の平面F1に対して配線空間90側へ傾斜している場合は、第4の平面F4は、第3の平面F3に対して配線空間90側の反対側へ傾斜している。同様に、第2の平面F2が第1の平面F1に対して配線空間90側の反対側へ傾斜している場合は、第4の平面F4は、第3の平面F3に対して配線空間90側へ傾斜している。
なお、基準配線部11X、傾斜配線部11Y、基準対向壁部21X及び傾斜対向壁部21Yは、それぞれ基準底板部、傾斜底板部、基準天板部及び傾斜天板部の一例である。
また、図1、図2(c)及び図3に示されるように、傾斜配線部12の一部には、その周囲の部分から隆起し、配線空間90の外縁の仕切りをなす第一外縁隆起部19が形成されている。
一方、傾斜対向壁部21Yにおける第一外縁隆起部19に対向する位置には、第二外縁隆起部29が形成されている。この第二外縁隆起部29は、傾斜対向壁部21Yの周囲の部分から第一外縁隆起部19へ向かって隆起し、第一外縁隆起部19とともに配線空間90の外縁の仕切りをなす部分である。
また、図7に示されるように、第一外縁隆起部19は、第1の平面F1に垂直な方向Eから見て隠れる部分のない側面191を形成して隆起している。同様に、第二外縁隆起部29は、第3の平面F3に垂直な方向Fから見て隠れる部分のない側面291を形成して隆起している。
なお、基体1における第一段差部12は、全て第1の平面F1に垂直な方向Eから見て隠れる部分のない段差面を形成している。同様に、被覆体2における第二段差部22は、全て第3の平面F3に垂直な方向Fから見て隠れる部分のない段差面を形成している。
また、図3に示されるように、基体1において、第一段差部12の一部である第一連係段差部121は、基準配線部11Xから傾斜配線部11Yに亘って一連に形成されている。また、図4に示されるように、被覆体2において、第二段差部22の一部である第二連携段差部221は、基準対向壁部21Xから傾斜対向壁部21Yに亘って一連に形成されている。
<仮留め機構>
基体1における第一枠部13の一部には、複数の仮留め用凹部16が形成されている。仮留め用凹部16は、被覆体2側に開口する窪みを形成する部分である。仮留め用凹部16は、第一枠部13における電線結束部14の近傍に形成されることが望ましい。
一方、被覆体2における第二枠部23には、基体1の仮留め用凹部16各々に嵌り込む複数の仮留め用凸部26が形成されている。複数の仮留め用凸部26各々は、複数の仮留め用凹部16各々に対向する位置に形成されている。仮留め用凸部26は、基体1側から見れば凸部であるが、基体1側に対し反対側から見れば凹部である。
配線具10において、基体1の一部に形成された仮留め用凹部16及び被覆体2の一部に形成された仮留め用凸部26は、被覆体2を基体1に対して留める仮留め機構を構成している。
仮留め用凸部26の側面の外形は、わずかに圧縮した状態で仮留め用凹部16の内壁面に内接する形状で形成されている。これにより、仮留め用凸部26が、仮留め用凹部16へ押し入れられると、仮留め用凸部26の側面と仮留め用凹部16の内壁面との摩擦抵抗により、被覆体2は、基体1の配線部11を覆う状態で基体1に対して留められる。
以上に示したように、仮留め用凹部16及び仮留め用凸部26は、凸部と凹部との嵌め合い構造により、被覆体2を基体1に対して配線部11を覆う状態で留める仮留め機構を構成している。
なお、図1に示される例では、仮留め用凹部16が基体1側に設けられ、仮留め用凸部26が被覆体2側に設けられているが、その逆の構成も考えられる。即ち、仮留め用凹部16が被覆体2側に設けられ、仮留め用凸部26が基体1側に設けられてもよい。また、基体1及び被覆体2の各々において、仮留め用凹部16と仮留め用凸部26とが混在してもよい。
<ワイヤハーネス>
図5及び図6に示されるように、ワイヤハーネス100において、複数の電線9の中間部分は、基体1の配線部11に配置されている。また、一部の電線9における端部のコネクタ91は、基体1のコネクタ支持部15に固定されている。
また、他の一部の電線9における端部のコネクタ91は、基体1の外側に配置され、そのコネクタ91に繋がる電線9の中間部分は、基体1における配線部11からその外側へ亘って配置されている。また、その電線9は、電線結束部14に対して結束ベルト8により固定されている。
そして、図5に示されるように、基体1及び被覆体2は、配線部11に配置された複数の電線9の中間部分を配線部11と対向壁部21との間の配線空間90に挟んで組み合わされた状態で固着されている。本実施の形態では、仮留め用凹部16及び仮留め用凸部26における相互に接触する部分が、超音波溶接などのスポット加熱の装置により溶着され、被覆体2が基体1に対して固着されている。これにより、被覆体2は、基体1との間に複数の電線9の中間部分を挟んで基体1に対して組み合わされた状態で保持されている。
例えば、仮留め用凸部26が仮留め用凹部16に嵌め入れられたときに、仮留め用凹部16の底面と仮留め用凸部26の頭頂面とが接触することが考えられる。この場合、仮留め用凹部16の底面と仮留め用凸部26の頭頂面とが接触する部分に溶着部が形成される。
<電線結束部>
次に、図9及び図10を参照しつつ、電線結束部14について説明する。図9は、配線具10電線結束部14に電線9及び結束ベルト8が固定される様子を示す斜視図である。また、図10は、電線9が固定された電線結束部14の正面図である。なお、図9及び図10において、電線9の端部は省略されて電線9の断面が示されている。
図9に示されるように、本実施形態における電線結束部14は、配線部11における、電線通過部141と第一ベルト通過部1420と第二ベルト通過部1430とにより構成されている。電線通過部141は、第一枠部13における電線9が通る部分である。配線部11において、第一ベルト通過部1420は、電線通過部141に隣接し、第二ベルト通過部1430は、電線通過部141に対し第一ベルト通過部1420の側の反対側に隣接している。
第一ベルト通過部1420は、結束ベルト8のベルト部81が貫通可能な貫通孔142が形成された部分である。この貫通孔142は、電線9と電線通過部141とを結束する結束ベルト8のベルト部81が通される孔である。従って、貫通孔142は、結束ベルト8のベルト部81が貫通可能な大きさで形成されている。なお、結束ベルト8は、結束材の一例であり、ベルト部81は、結束ベルト8における結束対象への巻き付け部である。
また、第二ベルト通過部1430は、結束ベルト8のベルト部81の厚みよりも大きな幅で、配線部11における外縁から内側へ切れ込んで形成された切れ込み部143が形成された部分である。切れ込み部143は、配線部11における電線通過部141に対して貫通孔142が位置する側の反対側に隣接する部分に形成されている。
貫通孔142及び切れ込み部143は、例えば、真空成形される前の平板状の樹脂部材に対するトムソン加工などによって形成される。
図9に示される例では、切れ込み部143は、配線部11における外縁から内側へ切れ込んで形成されたスリット状の外側孔部1431と、外側孔部1431と連通し外側孔部1431の幅よりも広い幅の孔である内側孔部1432とにより構成されている。
内側孔部1432は、貫通孔142に対して電線通過部141を挟んで対向する位置に形成され、外側孔部1431から電線通過部141側へ幅が拡がって形成されている。そのため、外側孔部1431における電線通過部141側の縁と内側孔部1432における電線通過部141側の縁との境界部分には、段差1433が形成されている。即ち、内側孔部1432は、外側孔部1431から電線通過部141側へ段差1433を経て幅が拡がって形成されている。
結束ベルト8は、まず、切れ込み部143における外側孔部1431から内側孔部1432へ通される。その後、結束ベルト8は、先端が貫通孔142に通されるとともに、電線通過部141と電線通過部141に配置された電線9とに巻き付けられる。
以上のようにして取り付けられた結束ベルト8は、図10に示されるように、電線9と電線通過部141とを結束した状態で保持され、電線9は、電線結束部14の電線通過部141に固定される。
図9に示される電線結束部14において、貫通孔142の縁部及び切れ込み部143の段差1433の部分は、振動などによって電線9に対する結束ベルト8の位置が移動し、結束ベルト8が配線部11から外れることを防止する。そのため、電線9は、電線結束部14において安定的に強固に固定される。また、結束ベルト8の先端を貫通孔に挿入する作業の回数が1回で済み、2つの貫通孔に結束ベルト8を通す場合に比べ、結束作業の工数が軽減される。
また、電線通過部141における貫通孔142と切れ込み部143との間の部分には、電線9が通過する側(配線空間90側)の反対側の面において隆起した隆起部144が形成されている。図10に示されるように、隆起部144は、電線9とともに結束ベルト8により結束される。
なお、配線具10に適用可能な電線結束部14の他の例としては、以下のような例も考えられる。他の例に係る電線結束部は、配線部11における電線通過部141と、第一枠部13における電線通過部141の両側に隣接する2つの貫通孔が形成された部分とを有する。この場合、2つの貫通孔は、電線9と電線通過部141とを結束する結束ベルト8が通される孔である。
<コネクタ支持部>
次に、図11から図13を参照しつつ、コネクタ支持部15について説明する。図11は、配線具10におけるコネクタ支持部15の斜視図である。図12は、電線9の端部におけるコネクタ91の部分の斜視図である。図13は、コネクタ91が固定されたコネクタ支持部15の正断面図である。
ここで、コネクタ支持部15について説明する前に、コネクタ支持部15に固定されるコネクタ91の構造について説明する。
図12に示されるように、電線9の端部のコネクタ91には、クランプなどの他の部材と連結される連結部92が形成されている。連結部92は、連結される相手側部材の一部が嵌り込む隙間を形成する平行な一対のガイドレール部921と、一対のガイドレール部921に架け渡された架設部922とを有する。
また、架設部922におけるコネクタ91の本体の底面に対向する面には、コネクタ91の本体側に向かって突出する突起部923が形成されている。
一対のガイドレール部921は、コネクタ91の外表面から突起し、平行に直線状に延びて形成された一対の平行な凸部を形成している。また、架設部922は、一対のガイドレール部921の間においてコネクタ91の外表面に対して間隔を空けて形成された梁部を形成している。また、突起部923は、架設部922からコネクタ91の外表面に向かって突起して形成された凸部を形成している。
図12に示されるコネクタ91は、自動車に搭載されるワイヤハーネスにおいて広く用いられている。一般的には、連結部92に対する相手側部材は、連結部92における一対のガイドレール部921が形成する隙間に嵌り込む嵌入片を有する。また、その嵌入片には、その嵌入片が一対のガイドレール部921の隙間に嵌め入れられたときに、連結部92の突起部923が嵌り込む孔が形成されている。嵌入片が一対のガイドレール部921の隙間に嵌め入れられることにより、連結部92と相手側部材とは、連結した状態で保持される。
一方、図11に示されるように、本実施形態におけるコネクタ支持部15には、一対の平行凹部151と、それら一対の平行凹部151の間の部分である中間板部152とが形成されている。
コネクタ支持部15において、一対の平行凹部151は、基体1における第一枠部13の外縁から内側へ直線状に延びる平行な一対の溝を形成する部分である。より具体的には、第一枠部13の外縁から内側へ直線状に延びて形成された底板部1511と、その底板部1511の両側方において底板部1511に連なって形成された2つの側壁部1512とにより構成されている。側壁部1512は、底板部1511の両側方において底板部1511から起立する段差を形成している。一対の平行凹部151が形成する一対の溝には、コネクタ91の連結部92における一対のガイドレール部921が嵌め入れられる。
また、コネクタ支持部15において、中間板部152は、一対の平行凹部151の間の板状の部分であり、コネクタ91の本端部分の外表面と連結部92の架設部922との間の隙間に挿入される部分である。本実施形態においては、中間板部152は、平板状である。
また、中間板部152には、中間板部152がコネクタ91の本体部分の外表面と連結部92の架設部922との間の隙間に挿入されたときに、架設部922に形成された突起部923が嵌り込む孔153が形成されている。
図13に示されるように、コネクタ91がコネクタ支持部15に固定された状態において、コネクタ91の連結部92における一対のガイドレール部921は、コネクタ支持部15における一対の平行凹部151に嵌め入れられている。さらに、コネクタ支持部15の中間板部152は、コネクタ91の本体部分の外表面と連結部92の架設部922との間の隙間に挿入されており、連結部92の架設部922に形成された突起部923が、中間板部152に形成された孔153に嵌り込んでいる。
コネクタ支持部15において、一対の平行凹部151は、一対の平行凹部151の溝の長手方向に対して直交する方向におけるコネクタ91の動きを制限する。また、中間板部152は、コネクタ91の本体部分の外表面と連結部92の架設部922との間の隙間に挿入されることにより、一対の平行凹部151の溝の深さ方向におけるコネクタ91の動きを制限する。さらに、中間板部152における孔153の縁部は、一対の平行凹部151の溝の長手方向におけるコネクタ91の動きを制限する。
また、本実施形態においては、中間板部152の両側における一対の平行凹部151各々との境界部分に、内側へ切れ込んだ切れ込み部154が形成されている。これにより、中間板部152における第一枠部13の外縁側の端部は、片持ち梁状に張り出した庇部1521を形成している。
図12に示されるコネクタ91の連結部92においては、一対のガイドレール部921各々と架設部922との間に、一対の平行凹部151の側壁部1512の一部が入り込む隙間924が形成されている。この場合、コネクタ支持部15において、切れ込み部154が形成されていることは必須ではない。
本実施形態においては、中間板部152が、コネクタ91の本体部分の外表面と連結部92の架設部922との間の隙間により深く挿入されるように、中間板部152の両側に切れ込み部154が形成されている。これにより、中間板部152が、架設部922に対してより安定した状態で引っ掛かり、コネクタ91がコネクタ支持部15から外れにくくなる。
しかしながら、コネクタ91の連結部92に隙間924が形成されていない場合、コネクタ支持部15において、切れ込み部154が形成されていることが必要である。これにより、中間板部152をコネクタ91の本体部分の外表面と連結部92の架設部922との間の隙間に挿入することが可能となる。
また、図12に示されるコネクタ91の連結部92においては、中間板部152よりも内側において一対の平行凹部151が形成する一対の溝を繋ぐ溝を形成する部分である内側凹部155がさらに形成されている。この内側凹部155は、凹凸をなす板状の部分であるコネクタ支持部15の剛性を高める効果、特に、コネクタ支持部15をねじるように作用する外力に対する剛性を高める効果を発揮する。
以上に示したように、コネクタ91は、コネクタ支持部15によって支持され、第一枠部13の一部に固定される。即ち、コネクタ支持部15は、電線9の端部に取り付けられたコネクタ91の外表面に形成された連結部92と係り合ってコネクタ91を支持する。
<台付コネクタ支持部>
次に、図14を参照しつつ、台付コネクタ支持部15Aについて説明する。図14は、配線具10における台付コネクタ支持部15Aの斜視図である。
台付コネクタ支持部15Aは、母材112の部分から隆起した台座部103と、その台座部103の頭頂部に形成されたコネクタ支持部15とにより構成されている。コネクタ支持部15の構造は、前述した通りである。
配線部11に形成された台付コネクタ支持部15Aにおいて、母材112は、配線部11における台付コネクタ支持部15Aの周囲の部分である。一方、付加電線支持部102に形成された台付コネクタ支持部15Aにおいて、母材112は、付加電線支持部102における台付コネクタ支持部15Aの周囲の部分である。
台座部103は、コネクタ91が取り付けられる側から見れば中空の凸部である。一方、台座部103は、コネクタ91が取り付けられる側の反対側から見れば凹部である。台付コネクタ支持部15Aは、真空成形工程と、孔153、切れ込み部154及び庇部1521を形成するための切断工程とにより作製される。
<効果>
ワイヤハーネス100において、電線9は、配線具10を構成する基体1及び被覆体2の間に挟み込まれる。さらに、板状の基体1において配線部11に配置された電線9は、配線部11における予め定められた位置に設けられた電線結束部14又はコネクタ支持部15で固定される。
従って、配線具10が取り付けられた電線9において、電線結束部14又はコネクタ支持部15で固定された部分は一定の位置に保持され、さらに、電線結束部14で固定された部分から外側に位置する部分の長さは一定の長さで保持される。即ち、電線9の端部が接続相手に対して過不足なく届くように、電線9の形状が配線具10によって保持される。また、電線9は、基体1及び被覆体2によって保護される。
一方、配線具10が取り付けられた電線9において、配線部11に配置された部分、即ち、基体1の第一枠部13に至るまでの途中の中間部分は、基体1の内側の領域を占める配線部11と被覆体2の内側の領域を占める対向壁部21との間の仕切の無い配線空間90内に収容される。
従って、電線9を基体1の配線部11に配線する作業において、配線部11内の任意の経路での配線が許容され、電線9が配線部11から浮き上がっていても、被覆体2を基体1に重ねて押し付けるだけで、電線9は配線部11と対向壁部21との間の配線空間90に収容される。即ち、配線部11から浮き上がる電線9を配線部11に対して押さえ込みつつ電線9を配線するという煩雑な作業は不要である。
図8は、ワイヤハーネス100の一部の断面図である。図8に示される断面図は、図7の断面図に示される配線具10の一部と同じ部分の断面図である。但し、図8は、配線具10が、基体1側が支持体7の下面に対向する状態で支持体7に固定された状態のワイヤハーネス100の一部の断面図である。
図7及び図8に示されるように、基体1及び被覆体2は、基準配線部11X及び基準対向壁部21Xと、それらに対して傾斜して形成された傾斜配線部11Y及び傾斜対向壁部21Yとを備える。これにより、配線具10は、全体として3次元的に曲がった形状で形成されている。そのため、配線具10を備えたワイヤハーネス100は、車両内における3次元的に曲がった異形の空間に配置される場合に好適である。
例えば、図8に示されるように、配線具10が敷設される場所に、各種の構造物又はモータなどの他の機器71が存在する場合であっても、配線具10を他の機器71と接触することなく敷設することが可能となる。
さらに、図7及び図8に示されるように、配線具10において、基体1の傾斜配線部11Yと被覆体2の傾斜対向壁部21Yとの間の配線空間90は、第一外縁隆起部19及びこれに対向する第二外縁隆起部29によって、配線空間90の外側に対して仕切られている。これら第一外縁隆起部19及び第二外縁隆起部29により、電線9が基体1の傾斜配線部11Y及び被覆体2の傾斜対向壁部21Yから滑って外へはみ出すことが阻止される。
また、第一外縁隆起部19及び第二外縁隆起部29は、配線空間90の外縁の仕切りをなす部分である。このような第一外縁隆起部19及び第二外縁隆起部29は、特許文献1の配線具におけるリブとは異なり、配線空間90に配置される電線9と重なりにくく、基体1に対する被覆体2の適切な取り付けを阻害する原因になりにくい。
また、配線具10において、基体1の第一段差部12は、凹凸をなす板状の基体1の剛性を高める補強部として機能する。同様に、被覆体2の第二段差部22も、凹凸をなす板状の被覆体2の剛性を高める補強部として機能する。
特に、基準配線部11Xから傾斜配線部11Yに亘って形成された第一連係段差部121(補強用段差部)により、基準配線部11Xに対する傾斜配線部11Yの傾斜角度を保持するための剛性が高まる。そのため、基体1及び被覆体2は、省スペース化及び軽量化のために厚みが比較的小さく形成されても高い剛性を確保することができる。従って、配線具10は、省スペース化及び軽量化のために比較的厚みの小さな板材が採用された場合でも、形状を一定に維持する性能(剛性)が高い。
なお、被覆体2において、基準対向壁部21Xから傾斜対向壁部21Yに亘って形成されて形成された第二連携段差部221も、第一連係段差部121と同様の役割を果たす。
また、第一段差部12、第一外縁隆起部19、第二段差部22及び第二外縁隆起部29は、それぞれ基準配線部11X及び基準対向壁部21Xが沿う平面に垂直な方向E,Fから見て隠れる部分のない側面を形成して隆起した部分である。そのため、基体1及び被覆体2は、スライド式の金型を用いた複雑な成形工程を経ることなく、1次元方向においてのみ移動する金型を用いた単純な成形工程、例えば、1回の真空成形工程により製造することが可能である。
以上に示したことから、本発明によれば、ワイヤハーネス100の配線具10を3次元的に曲がった異形の空間に配置することができ、さらに、配線具10を電線9に取り付けるための工数を簡素化できる。さらに、配線具10の製造工数も簡素化される。
また、一般に、平板状の部材の真空成形により得られる部材は、樹脂の射出成形により得られる部材よりも簡易に、かつ、低コストで製造できる。配線具10は、平板状の部材の真空成形により得られた部材であるため、製造工数及び製造コストが低減される。
<その他>
配線具10において、電線結束部14の貫通孔142に通された結束ベルト8は、基体1の第一枠部13から外れないため、結束ベルト8が基体1の第一枠部13から外れて電線9の結束が緩むことが防止される。また、電線9における結束ベルト8で固定された部分から末端側の部分の長さが、予め定められた長さで保持される。
また、電線結束部14に隆起部144が存在することにより、結束ベルト8が、貫通孔142の縁部及び切れ込み部143の縁部において急峻に折れ曲がりにくい。即ち、結束ベルト8は、より円形に近い形で電線通過部141と電線9とを結束できる。その結果、電線9を結束ベルト8によってより強固に固定するこが可能となる。
また、配線具10において、コネクタ支持部15は、電線9の端部のコネクタ91における連結部92と係り合ってコネクタ91を支持する。これにより、電線9の端部のコネクタ91は、ごく簡易な作業により基体1における予め定められた位置に固定される。
また、コネクタ支持部15において、電線9の端部のコネクタ91は、連結部92の一対のガイドレール部921が一対の平行凹部151の溝に嵌り込み、中間板部152が連結部92の架設部922とコネクタ91の外表面との隙間に嵌り込み、さらに、連結部92の対向凸部923が中間板部152の孔153に嵌り込むことにより、コネクタ支持部15に固定される。
また、コネクタ支持部15における一対の平行凹部151及び中間板部152の部分がわずかに撓むことにより、コネクタ91は、コネクタ支持部15に対して密接した状態で、即ち、ガタのない状態で固定される。そのため、コネクタ支持部15及びこれに支持されたコネクタ91は、振動を受けても異音を発生しない。
また、台付コネクタ支持部15Aが採用されることにより、コネクタ91の固定部を母材に対して任意の高さの位置に配置することができる。そのため、電線9が、他の機器71との接触を避けるために母材から離れた経路に沿って敷設される場合であっても、電線9の経路に応じた位置にコネクタ91の固定部を配置することができる。即ち、配線具10全体の位置と、コネクタ91の固定部の位置とを個別に設定することができ、配線の自由度が高まる。
また、コネクタ支持部15及び台付コネクタ支持部15Aは、凹凸をなす板状に成形された部材によって構成される。そのような部材は、平板状の樹脂部材に対する真空成形、或いはスライド機構のない簡易な金型を用いた射出成形などによって得られ部材であり、製造に要する工数及びコストが小さい。
また、配線具10のコネクタ支持部15において、中間板部152の両側における一対の平行凹部各々との境界部分が内側へ切れ込んで形成されている。これにより、中間板部152が、コネクタ91の連結部92における架設部922に対してより安定した状態で引っ掛かり、コネクタ91がコネクタ支持部15から外れにくくなる。
また、配線具10のコネクタ支持部15において、一対の溝を繋ぐ溝を形成する部分である内側凹部155が形成されている。これにより、凹凸をなす板状の部材である配線具10におけるコネクタ支持部15の剛性が高まる。
また、配線具10の基体1において、補強用凹部111が形成されていない平坦な配線部11が採用されることも考えられる。また、基体1の配線部11に、格子状又は網目状に連なる凸部又は溝が形成されることも考えられる。そのような凸部又は溝も、配線部11の剛性を高める効果を奏する。
また、基体1及び被覆体2が、樹脂の射出成形により得られる部材であることも考えられる。但し、配線具10は、上下方向(一次元方向)においてのみ凹凸をなす板状に成形された部材であり、板状の樹脂部材に対する真空成形によって容易に得られる部材である。従って、製造工数及び製造コストの面において、配線具10は、平板状の部材の真空成形により得られる部材であることが望ましい。
1 基体
2 被覆体
3 接続部
6 溶着部
7 支持体
8 結束ベルト
9 電線
10 配線具
11 配線部
11X 基準配線部(基準底板部)
11Y 傾斜配線部(傾斜底板部)
11A 保護室底板部
12 第一段差部
12A 隔壁部
13 第一枠部
14 電線結束部(電線固定部)
15 コネクタ支持部(電線固定部)
15A 台付コネクタ支持部
16 仮留め用凹部
18 クランプ孔
19 第一外縁隆起部
21 対向壁部
21X 基準対向壁部(基準天板部)
21Y 傾斜対向壁部(傾斜天板部)
21A 保護室天井部
22 第二段差部
22A 天井支持部
23 第二枠部
24 蓋部
26 仮留め用凸部
29 第二外縁隆起部
41 被保護部
71 他の機器
81 ベルト部
90 配線空間
90A 保護空間
91 コネクタ
92 コネクタの連結部
100 ワイヤハーネス
101 電線保護部
111 補強用凹部
112 母材
102 付加電線支持部
103 台座部
121 第一連係段差部(補強用段差部)
141 電線通過部
142 貫通孔
143 切れ込み部
144 隆起部
151 平行凹部
152 中間板部
153 中間板部の孔
154 切れ込み部
155 内側凹部
191 第一外縁隆起部の側面
211 補強用凹部
221 第二連携段差部
291 第二外縁隆起部の側面
921 ガイドレール部
922 架設部
923 突起部
924 隙間
1420 第一ベルト通過部
1430 第二ベルト通過部
1431 外側孔部
1432 内側孔部
1433 段差
1511 底板部
1512 側壁部
1521 庇部

Claims (5)

  1. 配線空間を形成する凹凸をなす板状に成形された部材からなり、前記配線空間に配置される電線の一部が固定される電線固定部を有する基体と、
    凹凸をなす板状に成形された部材からなり、前記基体に対し前記配線空間を隔てて組み合わされる板状の被覆体と、を備える配線具であって、
    前記基体は、
    第1の平面に平行な面に沿って形成された基準底板部と、
    前記基準底板部に連なり前記第1の平面に対し傾斜する第2の平面に沿って形成された傾斜底板部と、
    前記傾斜底板部の一部に形成され、前記第1の平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して前記傾斜底板部から隆起し、前記配線空間の外縁の仕切りをなす第一外縁隆起部と、を備え、
    前記被覆体は、
    第3の平面に平行な面に沿って形成され、前記基準底板部に対し前記配線空間を隔てて対向配置される基準天板部と、
    前記基準天板部に連なり前記第3の平面に対し傾斜する第4の平面に沿って形成され、前記傾斜底板部に対し前記配線空間を隔てて対向配置される傾斜天板部と、
    前記傾斜天板部における前記第一外縁隆起部に対向する位置に形成され、前記第3の面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して前記傾斜底板部から前記第一外縁隆起部へ向かって隆起し、前記第一外縁隆起部とともに前記配線空間の外縁の仕切りをなす第二外縁隆起部と、を備えることを特徴とする配線具。
  2. 前記基体は、前記基準底板部から前記傾斜底板部に亘って一連に形成され、前記第1の平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない段差面を形成する補強用段差部をさらに備える、請求項1に記載の配線具。
  3. 前記基体及び前記被覆体は、平板状の樹脂部材の真空成形により得られた部材である、請求項1又は請求項2に記載の配線具。
  4. 前記基体及び前記被覆体は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン又はポリエチレンテレフタラートからなる平板状部材の真空成形により得られた部材である、請求項3に記載の配線具。
  5. 電線と、
    配線空間を形成する凹凸をなす板状に成形された部材からなり、前記配線空間に配置された前記電線の一部が固定された電線固定部を有する基体、及び凹凸をなす板状に成形された部材からなり、前記基体に対し前記配線空間を隔てて組み合わされる板状の被覆体を有する配線具と、を備えたワイヤハーネスであって、
    前記配線具の前記基体は、
    第1の平面に平行な面に沿って形成された基準底板部と、
    前記基準底板部に連なり前記第1の平面に対し傾斜する第2の平面に沿って形成された傾斜底板部と、
    前記傾斜底板部の一部に形成され、前記第1の平面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して前記傾斜底板部から隆起し、前記配線空間の外縁の仕切りをなす第一外縁隆起部と、を備え、
    前記配線具の前記被覆体は、
    第3の平面に平行な面に沿って形成され、前記基準底板部に対し前記配線空間を隔てて対向配置される基準天板部と、
    前記基準天板部に連なり前記第3の平面に対し傾斜する第4の平面に沿って形成され、前記傾斜底板部に対し前記配線空間を隔てて対向配置される傾斜天板部と、
    前記傾斜天板部における前記第一外縁隆起部に対向する位置に形成され、前記第3の面に垂直な方向から見て隠れる部分のない側面を形成して前記傾斜底板部から前記第一外縁隆起部へ向かって隆起し、前記第一外縁隆起部とともに前記配線空間の外縁の仕切りをなす第二外縁隆起部と、を備えることを特徴とするワイヤハーネス。
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