JP2001027242A - 動圧軸受装置 - Google Patents

動圧軸受装置

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JP2001027242A
JP2001027242A JP11201170A JP20117099A JP2001027242A JP 2001027242 A JP2001027242 A JP 2001027242A JP 11201170 A JP11201170 A JP 11201170A JP 20117099 A JP20117099 A JP 20117099A JP 2001027242 A JP2001027242 A JP 2001027242A
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lubricating oil
bearing
pressure bearing
fixed shaft
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JP11201170A
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Kazuji Miura
和司 三浦
Masato Gomyo
五明  正人
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Nidec Instruments Corp
Original Assignee
Sankyo Seiki Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、動圧軸受装置の生産性を大幅
に向上させることを可能とする。 【解決手段】 動圧軸受部RBa,RBb,SBa,S
Bbよりも装置外方側に位置する必要部材に塗布された
撥油剤に、着色剤又は蛍光剤を含有させることによっ
て、当該着色剤又は蛍光剤の視覚的認識作用により撥油
剤の塗布状態を観測者により直ちに認識可能とし、撥油
剤の塗布の有無、及び塗布範囲の検査確認作業が極めて
効率的に行われるようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油の動圧力に
よって軸部材と軸受部材とを相対回転可能に支承させる
ようにした動圧軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気ディスク、ポリゴンミラー、
光ディスク等の各種回転体を高速回転支持するための動
圧軸受装置に関する提案が種々行われている。この動圧
軸受装置では、軸部材側の動圧面と、軸受部材(軸受ス
リーブ)側の動圧面とが所定の狭小隙間を介して半径方
向又は軸方向に対向するように設けられおり、その対向
隙間に動圧軸受部が形成されている。また、上記両対向
動圧面のうちの少なくとも一方側には動圧発生用溝等の
流体加圧手段が形成されており、上記動圧軸受部内に注
入された空気やオイル等の潤滑流体が、回転時における
上記流体加圧手段のポンピング作用によって加圧され、
それにより生じた潤滑流体の動圧によって軸部材及び軸
受部材の両部材どうしが相対的に浮上した状態で回転支
持が行われるようになっている。
【0003】このような動圧軸受装置のうち、潤滑流体
として潤滑油(オイル)を用いるようにしたものでは、
動圧軸受部の装置外方側に位置する部材に潤滑油が付着
していると、その付着潤滑油が回転飛散する等によって
装置内を汚染してしまうことなり、ハードディスク駆動
装置(HDD)などのように汚染を厳しく抑制する必要
がある装置に関して、採用できなくなることがある。そ
のため従来から、動圧軸受部よりも装置外方側に相当す
る表面部位に対して撥油剤を塗布することがしばしば行
われている。
【0004】上記撥油剤は、例えばフッ素系の樹脂を含
有するものであり、シャフト、ハブ、軸受スリーブ等の
必要部位に塗布することによって、そこに付着した潤滑
油を玉状化し、拭き取りクリーニング作業を容易化する
とともに、それ以上の濡れ拡散を防止し、また、動圧軸
受部からの潤滑油の濡れ拡散も防止する機能を有してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した撥
油剤は一般に無色・透明であり、塗布したか否かの判別
を行いにくいとともに、塗布してあることがわかって
も、その塗布範囲を見出すことは容易でない。その結果
従来では、撥油剤の塗布の検査確認作業に多大の時間を
要しており、その分、生産性を低下させる一因にもなっ
ている。
【0006】そこで本発明は、撥油剤の塗布状態を容易
に検出することができるようにした動圧軸受装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の発明では、軸部材と、この軸部材に対
して狭小隙間を介在して装着された軸受部材との間の隙
間内に潤滑油が注入された動圧軸受部が設けられ、その
動圧軸受部内の潤滑油が動圧発生手段により加圧される
ことによって、前記軸部材と軸受部材とが相対回転可能
に支持される動圧軸受装置において、上記動圧軸受部に
対して装置外方側に位置する部材の表面に、撥油剤が塗
布されたものであって、上記撥油剤は、着色剤又は蛍光
剤を含有している。
【0008】また、請求項2記載の発明では、フレーム
に固定された固定軸と、この固定軸に対して所定の隙間
を介在して装着された回転軸受とを有し、上記固定軸と
回転軸受との間の隙間内に潤滑油が注入された動圧軸受
部が設けられているとともに、その動圧軸受部に設けら
れた動圧発生手段により上記潤滑油が加圧されることに
より、前記固定軸に対して回転軸受が回転可能に支持さ
れる軸固定型の動圧軸受装置において、上記動圧軸受部
及び該動圧軸受部の潤滑油保持部に対して装置外方側に
位置する、前記動圧軸受部のシール部分、潤滑油の注入
部分、及び潤滑油の注入封止部分を含む各部材の表面
に、撥油剤が塗布されたものであって、上記撥油剤は、
着色剤又は蛍光剤を含有している。
【0009】さらに、請求項3記載の発明では、前記請
求項2記載の前記潤滑油の注入部分及び潤滑油の注入封
止部分が、前記固定軸の両端部分に相当するものであっ
て、上記潤滑油の注入部分には、前記固定軸の軸方向一
端面及びその近傍、該固定軸の一端面側から形成された
固定用ネジ穴及び潤滑油注入通路の各内壁面、並びに前
記回転軸受の軸方向一端面を含み、前記潤滑油の注入封
止部分には、前記固定軸の軸方向他端面及びその近傍、
並びに上記固定軸の他端面側に形成された固定用ネジ穴
の内壁面を含む。
【0010】このような構成を有する本発明によれば、
撥油剤に含まれる着色剤又は蛍光剤が備える視覚的識別
作用によって、撥油剤の塗布状態が、観測者によって直
ちに認識されるようになっている。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、本発明にかかる動圧軸受装
置を備えた装置の一例として、図1に示されている、い
わゆる軸固定型のHDDスピンドルモータの全体構造を
説明しておく。
【0012】この図1に示されているHDDスピンドル
モータの全体は、固定部材としてのステ一夕組10と、
そのステータ組10に対して図示上側から組み付けられ
た回転部材としてのロータ組20とから構成されてい
る。このうちステータ組10は、図示省略した固定基台
側にネジ止めされる軸受支持枠体としてのフレーム11
を有しているとともに、このフレーム11の略中央部分
に、中空円筒状のコアホルダー12が一体的に立設する
ように設けられている。
【0013】上記コアホルダー12の外周側の壁面に
は、ステータコア14が嵌着されており、当該ステータ
コア14の各突極部に対して巻線15が巻回されてい
る。
【0014】一方、上記フレーム11の略中央部分に
は、固定軸13が上方に向かって突出するように固定さ
れている。この固定軸13は、例えばステンレス鋼(S
US420J2)のような材料から形成されており、当
該固定軸13の図示上下の両端部分が、当該両端部分に
設けられた雌ねじタップ穴13a,13bを利用して、
図示を省略した固定基台側にネジ止めされるようになっ
ている。
【0015】また、上記固定軸13の外周側には、前記
ロータ組20を構成する軸受部材としての軸受スリーブ
22を介してハブ21が回転可能に装着されている。す
なわち、上記ロータ組20では、図示を省略した所定の
記録媒体を支持するためのハブ21が、軸受スリーブ2
2の外周側に嵌着されている。上記ハブ21は、磁気デ
ィスク等の磁気記録媒体を外周部に装着する略円筒形状
の胴部21aを有しているとともに、この胴部21aの
内周壁面側に、バックヨーク21bを介して駆動マグネ
ット21cが環状に装着されている。この駆動マグネッ
ト21cは、前述したステータコア14の各突極部の外
周端面に対して環状に対向するように近接配置されてい
る。
【0016】また、上記軸受スリーブ22の中心孔の内
周壁部には、一組の軸受突部23,23が軸方向に所定
間隔離して形成されており、これらの各軸受突部23,
23が、上記固定軸13の外周面に近接するようにして
対向配置されている。そして、これらの各軸受突部2
3,23の内周面に設けられた動圧面と、上記固定軸1
3の外周面に形成された動圧面とにより、隣接した一組
のラジアル動圧軸受部RBa,RBbが、軸方向に並列
するように設けられている。そして、これら一組のラジ
アル動圧軸受部RBa,RBbによって、上記ハブ21
が固定軸13に対してラジアル方向に回転自在となるよ
うに支承されている。
【0017】すなわち、上記各ラジアル動圧軸受部RB
a,RBbにおいては、軸受スリーブ22側の動圧面と
固定軸13側の動圧面とが、数μmの狭小隙間を介して
周状に対面配置されており、軸方向に所定間隔離して一
組の狭小隙間からなる軸受空間が連続するように形成さ
れている。そして、それらの各軸受空間内には、潤滑油
(オイル)がそれぞれ独立して注入されていて、両動圧
軸受部RBa,RBbの間部分を半径方向外方に向かっ
て窪ませた拡大空間Bには、大気と連通した空気層が介
在している。
【0018】また、上記一対の動圧面のうちの少なくと
も上記軸受スリーブ22側の動圧面には、図示を省略し
たへリングボーン形状をなす一対のラジアル動圧発生用
溝が各々環状に並列するように凹設されており、前記ハ
ブ21の回転時に、これら両ラジアル動圧発生用溝のボ
ンピング作用により潤滑油が加圧・昇圧されて動圧が生
じ、その潤滑油に生じさせられた動圧によって、ハブ2
1がラジアル方向に軸支持されるように構成されてい
る。
【0019】また、それらの各ラジアル動圧軸受部RB
a,RBbを構成する軸受空間の軸方向両端側部分に
は、潤滑油保持部としての毛細管シール部が、各ラジア
ル動圧軸受部RBa,RBbを軸方向両側から挟むよう
に設けられている。これらの各毛細管シール部は、軸受
スリーブ22側に形成された傾斜面によって、当該軸受
スリーブ22と前記固定軸13との間の隙間を軸受外方
に向かって徐々に拡大したものであって、潤滑油の液面
位置が、モータ回転・停止のいずれの場合にも、各毛細
管シール部内部所定位置となるように設定されている。
【0020】きらに、上記固定軸13の先端側部分(図
示上端側部分)には、円板状のスラストプレート16が
固定されている。このスラストプレート16は、上述し
た軸受スリーブ22の図示上側中心部分に凹設された円
筒状の窪み部内に収容するように配置されており、当蕗
軸受スリーブ22の窪み部の底壁部に設けられた動圧面
に対して、上記スラストプレート16の図示下面側に設
けられた動圧面が軸方向に近接配置されていることによ
って、下側のスラスト動圧軸受部SBaが構成されてい
る。
【0021】また、上記スラストプレート16の図示上
面側の動圧面に近接するようにして、大型の円盤状部材
からなるカウンタープレート24が、上記軸受スリーブ
22の上部外周側に中心側に延出するように取り付けら
れている。そして、このカウンタープレート24の図示
下面側に設けられた動圧面と、上記スラストプレート1
6の図示上面側に設けられた動圧面とにより上側のスラ
スト動圧軸受部SBbが構成されている。
【0022】すなわち、隣接するようにして配置された
一組のスラスト動圧軸受部SBa,SBbのそれぞれに
おいては、軸受スリーブ22及びカウンタープレート2
4側の各動圧面と、スラストプレート16の軸方向両端
面における両動圧面とが、数μmの狭小隙間を介して軸
方向にそれぞれ対面配置されており、上記スラストプレ
ート16の外周側通路を介して軸方向に所定間隔離して
配置された一組の狭小隙間からなる各軸受空間内に、潤
滑油(オイル)がそれぞれ独立して注入されている。
【0023】また、本実施形態においては、上記スラス
トプレート16の軸方向両端面に設けられた各動圧面に
対して、図示を省略したへリングボーン形状をなすスラ
スト動圧発生用溝が環状に並列するように凹設されてお
り、前記ハブ21の回転時に、これらの両スラスト動圧
発生用溝のボンピング作用によって、潤滑油が加圧・昇
圧されて動圧が生じ、この潤滑油に生じさせられた動圧
によって、ハブ21がスラスト方向に軸支持されるよう
に構成されている。
【0024】さらに、上述した一組の各スラスト動圧軸
受部SBa,SBbを構成する軸受空間の半径方向両端
側部分には、毛細管シール部が各スラスト動圧軸受部S
Ba,SBbを半径方向両側から挟むように設けられて
いる。これらの各毛細管シール部は、スラストプレート
16側に形成された傾斜面によって、当該スラストプレ
ート16と前記軸受スリーブ22との間の隙間を外方側
にかって徐々に拡大したものであって、半径方向内方側
に配置された毛細管シール部が、上述したラジアル動圧
軸受部RBa側及びモータ外部側の大気にそれぞれ連通
しており、潤滑油の液面位置が、モータ回転・停止のい
ずれの場合にも、各毛細管シール部の内部所定位置とな
るように設定されている。
【0025】また、上記カウンタープレート24には、
外側(図示上側)から吸収布25を介して薄板状のカバ
ー板26が設けられており、これら吸収布25及びカバ
ー板26によって、最悪の場合でも、潤滑油の外部飛散
が防止されるようになっている。また、図示下端側のラ
ジアル動圧軸受部RBbの外側部分に対しても、同様な
吸収布25を介して薄板状のカバー板26が設けられて
おり、これら吸収布25及びカバー板26によって、最
悪の場合でも、潤滑流体の外部飛散が防止されるように
なっている。
【0026】ここで、上述した各動圧軸受部RBa,R
Bb,SBa,SBbよりも装置外方側に相当する必要
部位に対しては、そこに付着した潤滑油や軸受部の潤滑
油の濡れ拡散を防止し、拭き取りクリーニング作業を容
易化するための撥油剤が塗布されている。当該撥油剤の
塗布位置の詳細については後述するが、上記撥油剤は、
揮発性の溶剤にフッ素系の樹脂を溶かし込んだものであ
って、塗布された撥油剤のフッ素系樹脂により表面を覆
うことにより表面自由エネルギーを極めて低くすること
ができる。それにより、凝集力の大きな液体、すなわち
潤滑油に対して濡れにくくなり、付着した潤滑油を玉状
化する機能を有している。上記揮発性の溶剤としては、
例えばHFC類(ハイドロクロロカーボン類)が用いら
れる。このような撥油剤が塗布された部位には、撥油機
能を高めるためのベーキング処理(加熱処理)が施され
る場合がある。
【0027】一方、上記撥油剤は、そのままでは無色・
透明であって視認性に欠けることから、本実施形態で
は、上述した撥油剤に対して着色剤又は蛍光剤を含有さ
せており、これによって、撥油剤の塗布部分が視覚的に
直ちに認識されるようになっている。その着色剤として
は、アントラキノン系の顔料などが用いられ、蛍光剤と
しては、クマリン系のものなどが採用される。
【0028】上述したように、撥油剤は、動圧軸受部よ
りも装置外方側の必要箇所に塗布されているが、その必
要箇所としては、各動圧軸受部のシール部分の他に、潤
滑油の注入部分及び注入封止部分等の各部位がある。以
下、潤滑油の注入部分及び注入封止部分について説明し
ておく。
【0029】まず、上記各動圧軸受部RBa,RBb,
SBa,SBbに対する潤滑油の注入は、例えば図2の
ようにして行われる。すなわち、スラストプレート16
が取り付けられた固定軸13を、上述したロータ組20
に対して装着した状態にしておき、上記固定軸13の軸
方向両端部分のそれぞれに対して、オイル注入装置の注
入ノズル41及びオイル封止装置42を、Oリング41
a,42aを介して気密状に連結する。これによって、
前述した全動圧軸受部RBa,RBb,SBa,SBb
を含む軸受空間が、密閉された空間内に配置されること
となる。そして、その密閉空間内の空気を、上記オイル
注入装置の注入ノズル41によって一旦抜き出して真空
状態とする。次に、上述した図示下側の雌ねじタップ穴
13aから軸方向に延びるように固定軸13に形成され
た潤滑油注入通路13cを通して、上記注入ノズル41
からの潤滑油を供給することによって、各動圧軸受部R
Ba,RBb,SBa,SBbを含む密閉空間内に潤滑
油が注入・充填される。
【0030】このような潤滑油の注入工程によって潤滑
油が付着してしまう図示波線で示した箇所、すなわち、
前記固定軸13の図示下端面、該固定軸13に形成され
た雌ねじタップ穴13a及び潤滑油注入通路13cの内
壁面、軸受スリーブ22の図示下端面、並びに、前記固
定軸13の図示上端面及びその近傍領域、雌ねじタップ
穴13bの内壁面に対して、前述した撥油剤がそれぞれ
塗布されている。
【0031】また、この撥油剤は、前述した吸収布25
を装着する部位に対しても塗布される。すなわち、前述
したカウンタープレート24、カバー板26、及び軸受
スリーブ22において、上記吸収布25に対して直接接
触する面に、上述した撥油剤が塗布されている。
【0032】このような構成を有する本実施形態によれ
ば、撥油剤に含まれる着色剤又は蛍光剤の視覚的認識作
用によって、当該撥油剤の塗布状態が、観測者によって
直ちに認識されることとなり、撥油剤の塗布の有無、及
び塗布範囲の検査確認作業が極めて効率的に行われる。
【0033】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を異体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
程々変形可能であるというのはいうまでもない。例え
ば、本発明は、上述した実施形態のような軸固定型の動
圧軸受装置に限定されることはなく、軸回転型の動圧軸
受装置のオイル注入工程において潤滑油が付着する箇所
に対して、同様な撥油剤を塗布すれば同様な作用・効果
が得られる。
【0034】すなわち、図3に示されているように、ス
ラストプレート66が取り付けられた回転軸63を、ス
テータ組50に装着した状態としておき、上記回転軸6
3の軸方向突出部分(図示上端部分)に対して、オイル
注入装置の注入ノズル41をOリング41aを介して気
密状に連結する。これによって、袋状の動圧軸受空間
が、上記注入ノズル41に気密状に連結されることとな
り、その袋状の動圧軸受空間内の空気を注入ノズル41
によって一旦抜き出して真空状態とし、その後に、同じ
注入ノズル41から潤滑油を供給することにより、袋状
の動圧軸受空間内に潤滑油が注入・充填される。
【0035】このような潤滑油の注入工程によって潤滑
油が付着する図示波線で示した箇所、すなわち、前記回
転軸63の軸受スリーブ52から突出する部分、及び軸
受スリーブ52の図示上端面に対して、前述した実施形
態と同様な撥油剤が塗布されている。本実施形態におい
ても、上述した実施形態と同様な作用・効果が得られ
る。
【0036】また、本発明は、上述したモータ以外に用
いられる動圧軸受装置、例えば、ポリゴンミラー駆動用
モータやCD−ROM駆動用モータに用いられる動圧軸
受装置に対しても同様に適用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明は、動圧軸受部
よりも装置外方側に位置する必要部材に塗布された撥油
剤に、着色剤又は蛍光剤を含有させることによって、当
該着色剤又は蛍光剤の視覚的認識作用により撥油剤の塗
布状態を観測者により直ちに認識可能としたものである
から、撥油剤の塗布の有無、及び塗布範囲の検査確認作
業が極めて効率的に行われ、簡易な構成で、動圧軸受装
置の生産性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる軸固定型の動圧軸
受装置を備えたハードディスク駆動装置(HDD)の全
体構造例を表した縦断面説明図である。
【図2】図1に示された動圧軸受装置に対して潤滑油を
注入する工程を表した縦断面説明図である。
【図3】軸回転型の動圧軸受装置に対して潤滑油を注入
する工程を表した縦断面説明図である。
【符号の説明】
10 ステ一夕組 13 固定軸 13a,13b 雌ねじタップ穴 13c 潤滑油注入通路 16 スラストプレート 20 ロータ組 22 軸受スリーブ 21 ハブ 24 カウンタープレート 25 吸収布 26 カバー板 RBa,RBb ラジアル動圧軸受部 SBa,SBb スラスト動圧軸受部 41 オイル注入装置の注入ノズル 42 オイル封止装置 41a,42a Oリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部材と、この軸部材に対して狭小隙間
    を介在して装着された軸受部材との間の隙間内に潤滑油
    が注入された動圧軸受部が設けられ、その動圧軸受部内
    の潤滑油が動圧発生手段により加圧されることによっ
    て、前記軸部材と軸受部材とが相対回転可能に支持され
    る動圧軸受装置において、 上記動圧軸受部に対して装置外方側に位置する部材の表
    面に、撥油剤が塗布されたものであって、 上記撥油剤は、着色剤又は蛍光剤を含有していることを
    特徴とする動圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 フレームに固定された固定軸と、この固
    定軸に対して所定の隙間を介在して装着された回転軸受
    とを有し、上記固定軸と回転軸受との間の隙間内に潤滑
    油が注入された動圧軸受部が設けられているとともに、
    その動圧軸受部に設けられた動圧発生手段により上記潤
    滑油が加圧されることにより、前記固定軸に対して回転
    軸受が回転可能に支持される軸固定型の動圧軸受装置に
    おいて、 上記動圧軸受部及び該動圧軸受部の潤滑油保持部に対し
    て装置外方側に位置する、前記動圧軸受部のシール部
    分、潤滑油の注入部分、及び潤滑油の注入封止部分を含
    む各部材の表面に、撥油剤が塗布されたものであって、 上記撥油剤は、着色剤又は蛍光剤を含有していることを
    特徴とする動圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 前記潤滑油の注入部分及び潤滑油の注入
    封止部分が、前記固定軸の両端部分に相当するものであ
    って、 上記潤滑油の注入部分には、前記固定軸の軸方向一端面
    及びその近傍、該固定軸の一端面側から形成された固定
    用ネジ穴及び潤滑油注入通路の各内壁面、並びに前記回
    転軸受の軸方向一端面を含み、 前記潤滑油の注入封止部分には、前記固定軸の軸方向他
    端面及びその近傍、並びに上記固定軸の他端面側に形成
    された固定用ネジ穴の内壁面を含むことを特徴とする請
    求項2記載の動圧軸受装置。
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