JP2017135814A - ワイヤハーネス用プロテクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】他部材との干渉の問題を生じることなく構成を簡素化できかつ汎用性が向上された、新規な構造のワイヤハーネス用プロテクタを提供すること。
【解決手段】ワイヤハーネス12が載置される支持板部18と、支持板部18から突出する突出板部20を有し、ワイヤハーネス12の延出方向に延びるベース部材14と、ベース部材14に組み付けられて、ワイヤハーネス12を覆う壁部を追加するL字断面形状の壁部追加部材16とを備え、壁部追加部材16の一端部42と、一端部42が組み付けられる支持板部18と突出板部20の一方とが、位置決め保持機構30,44を介して連結されているようにした。
【選択図】図1
【解決手段】ワイヤハーネス12が載置される支持板部18と、支持板部18から突出する突出板部20を有し、ワイヤハーネス12の延出方向に延びるベース部材14と、ベース部材14に組み付けられて、ワイヤハーネス12を覆う壁部を追加するL字断面形状の壁部追加部材16とを備え、壁部追加部材16の一端部42と、一端部42が組み付けられる支持板部18と突出板部20の一方とが、位置決め保持機構30,44を介して連結されているようにした。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤハーネスを収容保持してワイヤハーネスと他部材との干渉を防止するワイヤハーネス用プロテクタに関するものである。
従来から、ワイヤハーネスを保持して車体パネル等の被取付部材に固定されるワイヤハーネス用プロテクタ(以下、適宜プロテクタと称する)は、経路規制や電線の保護機能強化のために用いられている。かかるワイヤハーネス用プロテクタは、例えば、特開2006−6087号公報(特許文献1)に記載されているように、ワイヤハーネスを挿通するプロテクタ本体と、プロテクタ本体の開口部を覆蓋する蓋部と、を備えて構成されている。
ところで、ワイヤハーネス用プロテクタはプロテクタ本体と蓋部を備えて構成されており、ワイヤハーネスを四方から保護するようになっている。しかしながら、必ずしもワイヤハーネスの全長に亘って四方からワイヤハーネスを保護する必要はなく、干渉する他部材がワイヤハーネスの近傍にない領域では、プロテクタによる保護が過剰となり易く、材料費や製造コストの無駄が発生していた。
また、プロテクタは、車両毎や経路毎に特化された形状で構成されていることから、汎用性が低いという問題も内在していた。
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、他部材との干渉の問題を生じることなく構成を簡素化できかつ汎用性が向上された、新規な構造のワイヤハーネス用プロテクタを提供することにある。
本発明の第一の態様は、ワイヤハーネスが載置される支持板部と、該支持板部から突出する突出板部を有し、前記ワイヤハーネスの延出方向に延びるベース部材と、前記ベース部材に組み付けられて、前記ワイヤハーネスを覆う壁部を追加するL字断面形状の壁部追加部材とを備え、前記壁部追加部材の一端部と、該一端部が組み付けられる前記支持板部と前記突出板部の一方とが、位置決め保持機構を介して連結されていることを特徴とする。
本態様によれば、ワイヤハーネスの延出方向に延びるベース部材が、ワイヤハーネスが載置される支持板部と該支持板部から突出する突出板部を有しており、L字または逆T字の断面形状で延出する形状を有している。したがって、少なくともワイヤハーネスを互いに直交する2方向から覆蓋して保護することができる。そして、さらに、3方向からワイヤハーネスを保護したい領域がある場合には、L字断面形状の壁部追加部材を上方に開口するようにベース部材に組み付けることで、ベース部材の支持板部において突出板部が突出する側縁部とは反対側の側縁部から上方に向かって突出する壁部を追加でき、U字断面形状で延びるプロテクタ形状を構築することができる。また、4方向からワイヤハーネスを保護したい領域がある場合には、L字断面形状の壁部追加部材を下方に開口するようにベース部材に組み付けることで、ベース部材の支持板部と突出板部の両方に跨る壁部を追加でき、中空の矩形筒形状で延びるプロテクタ形状を構築することができる。このように、ベース部材ではワイヤハーネスを直交する2方向から覆蓋して保護すると共に、さらなる保護が必要な領域においてのみ、壁部追加部材を追加することで、過剰な保護を排除することができ、従来のプロテクタ本体と蓋体からなるプロテクタに比して、材料費や製造コストの削減を図りつつワイヤハーネスの必要な保護を確保することができる。
しかも、例えばベース部材を共通にしつつ、経路違い等に応じて、任意の場所に壁部追加部材を追加するようにすることで、プロテクタの汎用性の向上を図ることもできる。
また、壁部追加部材とベース部材は位置決め保持機構を介して相互に連結されていることから、ワイヤハーネス用プロテクタ全体の構造の安定性も確保されている。
さらに、ベース部材がL字または逆T字断面形状で、壁部追加部材もL字断面形状であることから、平板部材を屈曲加工等することにより簡単に製造することができ、例えば、プラスチック段ボール等の屈曲加工に適した材料により製造することが可能となる。それゆえ、専用の金型を必要とした従来構造のプロテクタに比して、さらなる低コスト化を図ることができる。また、壁部追加部材16の上壁部を水平にできることから、かかる上壁部上にワイヤハーネス12を安定して載置することが可能となる。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載のものにおいて、前記位置決め保持機構が、前記支持板部または前記突出板部に設けられた貫通部と、前記壁部追加部材の前記一端部に突設されて前記貫通部に嵌合する嵌合突部を含んで構成されているものである。
本態様によれば、支持板部または突出板部に貫通部を設ける一方、壁部追加部材の一端部に嵌合突部を設けるという簡単な構造で位置決め保持機構を設けることができる。
本発明の第三の態様は、前記第一または第二の態様に記載のものにおいて、前記支持板部と前記突出板部の少なくとも一方には、前記壁部追加部材の端部が嵌合される凹溝が形成されているものである。
本態様によれば、支持板部や突出板部に設けられた凹溝に壁部追加部材の端部が嵌合されることから、ベース部材に対する壁部追加部材の組み付け安定性を一層有利に確保することができる。特に、本発明の第二の態様と第三の態様の組み合わせにおいては、凹溝の底面に貫通部を設けることで、一層保持安定性に優れた位置決め保持機構を構築することができる。
本発明の第四の態様は、前記第二または第三の態様に記載のものにおいて、前記貫通部が、前記突出板部の突出方向と延出方向の双方が異なる複数箇所にそれぞれ設けられた複数の前記貫通部を含んで構成されている一方、前記壁部追加部材が、前記複数の貫通部の突出方向高さに応じて高さが異ならされた複数の前記壁部追加部材を含んで構成されており、前記複数の前記壁部追加部材が多段に重ね合されて配設されているものである。
本態様によれば、突出板部に設けられた複数の貫通部の位置が、突出板部の突出方向と延出方向で異ならされている一方、貫通部の突出方向高さに応じて高さが異ならされた複数の壁部追加部材が設けられている。それゆえ、例えば、ベースのワイヤハーネスを支持板部側に支持して突出板部の低い位置に設けられた貫通部に係合される嵌合突部を備えた第一の壁部追加部材を組み付けると共に、オプション機器用等の追加で保持したいワイヤハーネスがある場合に、さらに高い位置に設けられた貫通部に係合される嵌合突部を備えた第二の壁部追加部材を第一の壁部追加部材に重ね合せて多段に配設することで、容易に追加ワイヤハーネスの保持を実現することができる。
本発明の第五の態様は、前記第二乃至第四の何れか一つの態様に記載のものにおいて、前記貫通部が、前記突出板部または前記支持板部の端部に開口する切欠部を介して前記端部に開放されているものである。
本態様によれば、貫通部が切欠部を介して端部に開放されていることから、壁部追加部材の嵌合突部を貫通部に組み付ける作業を容易に行うことができ、組み付け作業性の向上を図ることができる。
本発明の第六の態様は、前記第二乃至第五の何れか一つの態様に記載のものにおいて、前記壁部追加部材の前記一端部に設けられた前記嵌合突部が、前記支持板部と前記突出板部の一方に設けられた前記貫通部に嵌合する一方、前記壁部追加部材の他端部に設けられた係合突部が、前記支持板部と前記突出板部の他方の外面に設けられた係合凹溝部に圧接状態で係合するようになっているものである。
本態様によれば、壁部追加部材で支持板部と突出板部を連結して中空矩形筒形状のプロテクタ形状を画成することができる。しかも、壁部追加部材の係合突部が支持板部または突出板部の外面に設けられた係合凹溝部に圧接状態で係合されることから、双方の部材を強固に連結保持することができ、例えば、大径のワイヤハーネスを保持する場合等でも安定してワイヤハーネスを保持することができる。
本発明によれば、ワイヤハーネスの延出方向に延びるベース部材が、L字または逆T字の断面形状で延出する形状を有していることから、少なくともワイヤハーネスを互いに直交する2方向から覆蓋して保護できる。また、さらなる保護が必要な領域においてのみ、壁部追加部材を組み付けることで、3方向や4方向からのワイヤハーネスの保護が可能となる。それゆえ、ワイヤハーネスの過剰な保護を排除して、従来のプロテクタ本体と蓋体からなるプロテクタに比して、材料費や製造コストの削減を図りつつワイヤハーネスの必要な保護を確保できる。しかも、例えばベース部材を共通にしつつ、経路違い等に応じて、任意の場所に壁部追加部材を追加することにより、プロテクタの汎用性を向上できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
先ず、図1〜3には、本発明の第一の実施形態としてのワイヤハーネス用プロテクタ10が、示されている。かかるワイヤハーネス用プロテクタ10は、ワイヤハーネス12が載置されるベース部材14と、ベース部材14に組み付けられてワイヤハーネス12を覆う壁部を追加する壁部追加部材16と、を備えて構成されている。なお、理解を容易とするために、図1〜3ではワイヤハーネス12を仮想線で記載している。また、以下の説明において、上方とは、図1中の上方、下方とは、図1中の下方、また前方とは、図1中の奥側、後方とは、図1中の手前側を言うものとする。
図2に示されているように、ベース部材14は、ワイヤハーネス12が載置される支持板部18と、支持板部18のワイヤハーネス12の延出方向に直交する方向の一方の端部から鉛直方向上方に向かって突出する突出板部20を有して、ワイヤハーネス12の延出方向に向かって延びる構成とされており、略L字断面形状を呈している。かかるベース部材14は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって一体形成されたり、ポリプロピレンやポリカーボネートなどの合成樹脂により作られたプラスチック段ボール等の屈曲加工に適した材料により構成されている。
図2に示されているように、支持板部18のワイヤハーネス12の延出方向に直交する方向の他方の端部には、ワイヤハーネス12の延出方向において、支持板部18の全長に亘って延びる凹溝22が上方およびワイヤハーネス12の延出方向の両方向に向かって開口するように形成されている。さらに、かかる凹溝22の延出方向の中央部分には、凹溝22の底面を支持板部18の板厚方向に貫通する略矩形断面形状の貫通孔である貫通部24が形成されている。
一方、突出板部20の内面26における突出方向の中央部分および突出端部には、ワイヤハーネス12の延出方向において、突出板部20の全長に亘って延びる凹溝28が内面26およびワイヤハーネス12の延出方向の両方向に向かって開口するように形成されている。しかも、これら凹溝28の延出方向の中央部分には、凹溝28の底面を突出板部20の板厚方向に貫通する略矩形断面形状の貫通孔である貫通部30が設けられている。要するに、複数(本実施形態では2つ)の貫通部30が、突出板部20の突出方向(図2中、上下方向)と延出方向(図2中、左右方向)の双方で異なる複数箇所にそれぞれ設けられているのである。さらに、これら貫通部30は、突出板部20の突出端部および板厚方向の両方向に開口する切欠部32を介して突出端部に開放されている。加えて、突出板部20における突出端部側の内面26に設けられた凹溝28に対して突出板部20の板厚方向の同じ位置にあたる外面34側にも、同形状の係合凹溝部36が外面34に開口するように形成されている。
図3に示されているように、壁部追加部材16は、略L字断面形状でワイヤハーネス12の延出方向でベース部材14よりも短尺に延びる構成とされており、右方に向かって突出する第1壁部38と下方に向かって突出する第2壁部40を備えて構成されている。なお、壁部追加部材16は、例えば、ポリプロピレンやポリカーボネートなどの合成樹脂により作られたプラスチック段ボール等の屈曲加工に適した材料により構成されたり、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)等の合成樹脂により射出成形等によって一体形成されている。
図3に示されているように、第1壁部38の突出端部である壁部追加部材16の一端部42の中央部分には、第1壁部38の突出方向に向かって突出する平面視で略矩形状の嵌合突部44が設けられている。また、壁部追加部材16は、ベース部材14の突出板部20の複数(本実施形態では2つ)の貫通部30の突出方向高さ:a,b(図2参照)に応じて、高さ:a,b(図3中、第2壁部40a,40bの突出寸法)が異ならされた2種類の壁部追加部材16a,16b(図3(a)(b)参照)から構成されている。かかる2種類の壁部追加部材16a,16bの嵌合突部44は、ワイヤハーネス12の延出方向における複数(本実施形態では2つ)の貫通部30に対応する位置に設けられている。
このような構造とされたベース部材14と壁部追加部材16によって、図1に示されているように、本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ10が構成されている。より詳細には、ベース部材14の支持板部18上にワイヤハーネス12を載置した後、ベース部材14の突出板部20の内面26の略中央部にある貫通部30に対して上方から第2壁部40aを下に向けた状態で、壁部追加部材16aの一端部42に設けられた嵌合突部44を切欠部32を介して挿入する。そして、第2壁部40aの突出端部がベース部材14の支持板部18上に当接された後、壁部追加部材16aの一端部42を突出板部20の突出方向の中央部に設けられた凹溝28に挿入することにより、壁部追加部材16aの一端部42と凹溝28が嵌合される。また、同時に、壁部追加部材16aの一端部42に設けられた嵌合突部44が貫通部30に嵌合される。以上の結果、壁部追加部材16aの一端部42と、一端部42が組み付けられるベース部材14の突出板部20とが、位置決め保持機構を介して連結されて、壁部追加部材16aとベース部材14によって4方向から囲まれた空間にワイヤハーネス12を保持することができるようになっている。ここで、位置決め保持機構は、ベース部材14の突出板部20に設けられた貫通部30と、壁部追加部材16aの一端部42に突設されて貫通部30に嵌合する嵌合突部44と、を含んで構成されている。
さらに、壁部追加部材16aの第1壁部38上にワイヤハーネス12を載置した後、ベース部材14の突出板部20の突出端部にある貫通部30に対して上方から第2壁部40bを下に向けた状態で、壁部追加部材16bの一端部42に設けられた嵌合突部44を切欠部32を介して挿入する。そして、第2壁部40bの突出端部が壁部追加部材16aの第1壁部38上に当接された後、壁部追加部材16bの一端部42を突出板部20の突出端部に設けられた凹溝28に挿入することにより、壁部追加部材16bの一端部42と凹溝28が嵌合される。また、同時に、壁部追加部材16bの一端部42に設けられた嵌合突部44が貫通部30に嵌合される。以上の結果、壁部追加部材16bの一端部42と、一端部42が組み付けられるベース部材14の突出板部20とが、位置決め保持機構を介して連結されて、壁部追加部材16bとベース部材14によって4方向から囲まれた空間にワイヤハーネス12を保持することができるようになっている。ここで、位置決め保持機構は、ベース部材14の突出板部20に設けられた貫通部30と、壁部追加部材16bの一端部42に突設されて貫通部30に嵌合する嵌合突部44と、を含んで構成されている。このようにして、複数(本実施形態では2つ)の壁部追加部材16a,16bを多段に重ね合されて配設することができるのである。
このような構造とされた本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ10によれば、ワイヤハーネス12の延出方向に向かって延びるベース部材14が、ワイヤハーネス12が載置される支持板部18と支持板部18から突出する突出板部20を有しており、略L字断面形状を呈している。これにより、ワイヤハーネス12を互いに直交する2方向から覆蓋して保護することができるようになっている。そして、さらに、4方向からワイヤハーネス12を保護したい領域がある場合には、略L字断面形状の壁部追加部材16をベース部材14に組み付けることにより、ベース部材14の支持板部18と突出板部20の両方に跨る壁部を構成することができ、4方向からワイヤハーネス12を囲むプロテクタ形状を構築することができる。それゆえ、長尺のベース部材14ではワイヤハーネス12を直交する2方向から覆蓋して保護することができ、さらなる保護が必要な領域においてのみ壁部追加部材16を追加することにより、過剰な保護を排除することができる。これにより、従来のプロテクタ本体と蓋体からなるプロテクタに比して、材料費や製造コストの削減を図りつつワイヤハーネス12の必要な保護を確保することができるのである。
また、壁部追加部材16とベース部材14は位置決め保持機構を介して相互に連結されていることから、ワイヤハーネス用プロテクタ10全体の構造の安定性も確保されている。かかる位置決め保持機構は、ベース部材14の突出板部20に貫通部30を設け、壁部追加部材16の一端部42に嵌合突部44を設けるという簡単な構造で形成することができる。また、ベース部材14の突出板部20に設けられた凹溝28に対しても壁部追加部材16の一端部42が嵌合されるようになっていることから、ベース部材14に対する壁部追加部材16の組み付け安定性を一層有利に確保することができる。加えて、ベース部材14の突出板部20に設けられた貫通部30が切欠部32を介して一端部42に開放されていることから、壁部追加部材16の嵌合突部44をベース部材14の貫通部30に組み付ける作業を容易に行うことができ、組み付け作業性の向上を図ることができるようになっている。
さらに、ベース部材14と壁部追加部材16が略L字断面形状であることから、例えば、平板部材のプラスチック段ボール等の屈曲加工に適した材料を用いて屈曲加工等することにより簡単に製造することが可能となる。それゆえ、専用の金型を必要とした従来構造のプロテクタに比して、さらなる低コスト化を図ることができる。また、壁部追加部材16の第1壁部38を水平にできることから、かかる第1壁部38上にワイヤハーネス12を安定して載置することが可能となる。
加えて、ベース部材14の突出板部20に設けられた複数(本実施形態では2つ)の貫通部30の位置が、突出板部の突出方向と延出方向で異ならされており、貫通部30の突出方向高さ:a,bに応じて、高さ:a,bが異ならされた2種類の壁部追加部材16a,16bが構成されている。それゆえ、まず突出高さ寸法:aの第2壁部40aを有する壁部追加部材16aをベース部材14に対して組み付けることにより、壁部追加部材16aとベース部材14によって4方向から囲まれた空間にワイヤハーネス12を保持することができる。さらに、オプション機器用等の追加で保持したいワイヤハーネス12がある場合には、壁部追加部材16a上に突出高さ寸法:bの第2壁部40bを有する壁部追加部材16bを載置すると共にベース部材14に対して組み付けることにより、壁部追加部材16a,16bとベース部材14によって4方向から囲まれた空間に追加のワイヤハーネス12を保持することができる。このように、複数の壁部追加部材16a,16bを重ね合せて多段に配設することで、容易に追加のワイヤハーネス12の保持を実現することができるのである。
次に、図4〜5を用いて、本発明の第二の実施形態としてのワイヤハーネス用プロテクタ46について詳述するが、上記実施形態と同様な構造とされた部材および部位については、図中に、上記実施形態と同一の符号を付することにより、それらの詳細な説明を省略する。かかるワイヤハーネス用プロテクタ46は、壁部追加部材48の一端部42に嵌合突部44が設けられていると共に、壁部追加部材48の他端部50に係合突部52が設けられている点に関して、上記第一の実施形態と異なる実施形態を示すものである。より詳細には、壁部追加部材48は略L字断面形状とされており、下方に向かって突出する第1壁部54と右方に向かって突出する第2壁部56を備えて構成されている。かかる第1壁部54の突出端部には下方に向かって突出する略矩形状の嵌合突部44が設けられている一方、第2壁部56の突出端部には右方に向かって突出する略鉤状の係合突部52が設けられている。そして、このような構造とされた壁部追加部材48をベース部材14に組み付けることにより、図4に示されているように、本実施形態のワイヤハーネス用プロテクタ46が構成されている。より詳細には、例えば先ず、壁部追加部材48の他端部50に設けられた略鉤状の係合突部52を、ベース部材14の突出板部20の外面34に設けられた係合凹溝部36に圧接状態で係合する。次に、壁部追加部材48の一端部42に設けられた略矩形状の嵌合突部44を、ベース部材14の支持板部18に設けられた貫通部24に嵌合する。
このように壁部追加部材48をベース部材14に対して組み付けることにより、上記実施形態と同様に、ベース部材14の支持板部18と突出板部20の両方に跨る壁部を構成することができ、ベース部材14の長手方向の特定箇所において、4方向からワイヤハーネス12を囲むプロテクタ形状を構築することができる。それゆえ、ワイヤハーネス12を直交する2方向から覆蓋して保護するベース部材14に対して、さらなる保護が必要な領域においてのみ壁部追加部材48を追加して組み付けることにより、過剰な保護を排除することができ、従来のプロテクタ本体と蓋体からなるプロテクタに比して、材料費や製造コストの削減を図りつつワイヤハーネス12の必要な保護を確保できる。しかも、壁部追加部材48の係合突部52がベース部材14の突出板部20の外面34に設けられた係合凹溝部36に圧接状態で係合されることから、壁部追加部材48をベース部材14に対して強固に連結保持することができ、例えば、大径のワイヤハーネス12でも安定して保持することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、かかる実施形態における具体的な記載によって、本発明は、何等限定されるものでない。例えば、図6〜7に示されている第三の実施形態としてのワイヤハーネス用プロテクタ58のように、壁部追加部材16の一端部42だけに嵌合突部44を設けられるのではなく、さらに他端部50にも嵌合突部60が設けられ、一端部42と他端部50の両方がそれぞれ突出板部20と支持板部18に設けられた凹溝28と凹溝22に嵌め入れられるようにした壁部追加部材62を採用してもよい。これにより、壁部追加部材62の他端部50に設けられた嵌合突部60が、支持板部18の凹溝22に設けられた貫通部24(図2参照)に嵌合されて、壁部追加部材62をベース部材14に対してより強固かつ安定して連結保持することができる。そして、図2に示すように、貫通部24は必ずしも支持板部18の突出端部に切欠部を介して開放される必要はなく、また第1,第2の実施形態において貫通部30を切欠部32を介して突出板部20の端部に開放しないようにすることも可能である。
さらに、上記実施形態では、ベース部材14の突出板部20は、支持板部18のワイヤハーネス12の延出方向に直交する方向の一方の端部から鉛直方向上方に向かって突設されていたが、ベース部材64の突出板部66が、図8に示されている第四の実施形態としてのワイヤハーネス用プロテクタ68のように、支持板部70のワイヤハーネス12の延出方向に直交する方向の中央部から鉛直方向上方に向かって突設されて、ベース部材64が略逆T字の断面形状で延出する形状とされていてもよい。かかるワイヤハーネス用プロテクタ68によれば、突出板部66の外面34側にもワイヤハーネス12を保持することができることから、ベース部材64と壁部追加部材16間にワイヤハーネス12を4方向から保護して保持する空間をより多く設けることができる。また、略逆T字の断面形状で延出する形状とされたベース部材64に対して、支持板部70全体を覆蓋するような逆U字断面形状の壁部追加部材を組み付けることにより、ベース部材64と壁部追加部材間にワイヤハーネス12を4方向から保護して保持する空間を設けるようにしてもよい。
加えて、上記第四の実施形態では、壁部追加部材16は開口部をベース部材64側に向けた状態で組み付けられており、ベース部材64と壁部追加部材16間にワイヤハーネス12を4方向から保護して保持する空間が形成されていたが、図9に示されている第五の実施形態としてのワイヤハーネス用プロテクタ72のように、壁部追加部材16を開口部を上方に向けた状態で組み付けるようにしてもよい。かかるワイヤハーネス用プロテクタ72によれば、ベース部材64と壁部追加部材16間にワイヤハーネス12を3方向から保護して保持する空間を設けることができることから、ワイヤハーネス12を保護するより多様な要求に応えることが可能となる。さらに、第1,第2の実施形態では、ベース部材14が壁部追加部材16よりも長尺に形成されていたが、第3〜5の実施形態のように、ベース部材14,64と壁部追加部材16が同じ長さ寸法で形成されているものも本発明に含まれる。この場合でも、必要に応じて、壁部追加部材16を下向き・上向きに組み付けて、3方向や4方向からのワイヤハーネス12の保護形状を選択でき、さらに上下段によるワイヤハーネス12の保持構造も構築できることから、ワイヤハーネス用プロテクタ58,68,72の汎用性の向上を図ることができる。
また、上記実施形態では、壁部追加部材16の一端部42に設けられた嵌合突部44の形状は略矩形状とされていたが、鉤状やT字状など嵌合に有利な任意の形状を採用することができる。さらに、上記実施形態では、位置決め保持機構は、貫通部30と嵌合突部44による凹凸嵌合によって構成されていたが、これに限定されず、例えば鉤状の突部同士の嵌合や、接着剤や面ファスナ等、任意の公知の位置決め保持機構が採用可能である。
10,46,58,68,72:ワイヤハーネス用プロテクタ、12:ワイヤハーネス
14,64:ベース部材、16,16a,b,48,62:壁部追加部材、18,70:支持板部、20,66:突出板部、22:凹溝、24,30:貫通部(位置決め保持機構)、26:内面、28:凹溝、32:切欠部、34:外面、36:係合凹溝部、42:一端部、44,60:嵌合突部(位置決め保持機構)、50:他端部、52:係合突部
14,64:ベース部材、16,16a,b,48,62:壁部追加部材、18,70:支持板部、20,66:突出板部、22:凹溝、24,30:貫通部(位置決め保持機構)、26:内面、28:凹溝、32:切欠部、34:外面、36:係合凹溝部、42:一端部、44,60:嵌合突部(位置決め保持機構)、50:他端部、52:係合突部
Claims (6)
- ワイヤハーネスが載置される支持板部と、該支持板部から突出する突出板部を有し、前記ワイヤハーネスの延出方向に延びるベース部材と、
前記ベース部材に組み付けられて、前記ワイヤハーネスを覆う壁部を追加するL字断面形状の壁部追加部材とを備え、
前記壁部追加部材の一端部と、該一端部が組み付けられる前記支持板部と前記突出板部の一方とが、位置決め保持機構を介して連結されている
ことを特徴とするワイヤハーネス用プロテクタ。 - 前記位置決め保持機構が、前記支持板部または前記突出板部に設けられた貫通部と、前記壁部追加部材の前記一端部に突設されて前記貫通部に嵌合する嵌合突部を含んで構成されている請求項1に記載のワイヤハーネス用プロテクタ。
- 前記支持板部と前記突出板部の少なくとも一方には、前記壁部追加部材の端部が嵌合される凹溝が形成されている請求項1または2に記載のワイヤハーネス用プロテクタ。
- 前記貫通部が、前記突出板部の突出方向と延出方向の双方が異なる複数箇所にそれぞれ設けられた複数の前記貫通部を含んで構成されている一方、前記壁部追加部材が、前記複数の貫通部の突出方向高さに応じて高さが異ならされた複数の前記壁部追加部材を含んで構成されており、前記複数の前記壁部追加部材が多段に重ね合されて配設されている請求項2または3に記載のワイヤハーネス用プロテクタ。
- 前記貫通部が、前記突出板部または前記支持板部の端部に開口する切欠部を介して前記端部に開放されている請求項2〜4の何れか1項に記載のワイヤハーネス用プロテクタ。
- 前記壁部追加部材の前記一端部に設けられた前記嵌合突部が、前記支持板部と前記突出板部の一方に設けられた前記貫通部に嵌合する一方、前記壁部追加部材の他端部に設けられた係合突部が、前記支持板部と前記突出板部の他方の外面に設けられた係合凹溝部に圧接状態で係合するようになっている請求項2〜5の何れか1項に記載のワイヤハーネス用プロテクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016012824A JP2017135814A (ja) | 2016-01-26 | 2016-01-26 | ワイヤハーネス用プロテクタ |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016012824A JP2017135814A (ja) | 2016-01-26 | 2016-01-26 | ワイヤハーネス用プロテクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017135814A true JP2017135814A (ja) | 2017-08-03 |
Family
ID=59503080
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JP2016012824A Pending JP2017135814A (ja) | 2016-01-26 | 2016-01-26 | ワイヤハーネス用プロテクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017135814A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019017430A (ja) * | 2017-07-11 | 2019-02-07 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
US11738700B2 (en) | 2018-09-26 | 2023-08-29 | Furukawa Electric Co., Ltd. | Wire exterior body and exterior-covered wire harness |
-
2016
- 2016-01-26 JP JP2016012824A patent/JP2017135814A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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