JP2013014510A - 無アルカリガラス基板および液晶ディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】ディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に優れており、かつ耐還元性に優れており、フロート法による成形に適した無アルカリガラス基板の提供。
【解決手段】モル%表示で実質的に、
モル%表示で実質的に、
SiO2 60〜64%
Al2O3 0〜12%、
B2O3 5〜10%
MgO 1〜18%、
CaO 0〜18%、
SrO 0〜18%、
BaO 0〜2%、
CaO+SrO 12〜25%、
MgO+CaO+SrO+BaO 15.5〜30%
よりなり、アルカリ金属酸化物を実質的に含有せず、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃ 以下である無アルカリガラス基板。
【選択図】なし
【解決手段】モル%表示で実質的に、
モル%表示で実質的に、
SiO2 60〜64%
Al2O3 0〜12%、
B2O3 5〜10%
MgO 1〜18%、
CaO 0〜18%、
SrO 0〜18%、
BaO 0〜2%、
CaO+SrO 12〜25%、
MgO+CaO+SrO+BaO 15.5〜30%
よりなり、アルカリ金属酸化物を実質的に含有せず、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃ 以下である無アルカリガラス基板。
【選択図】なし
Description
本発明は、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイや、フォトマスク用基板ガラスとして好適な、アルカリ金属酸化物を実質上含有せず、フロート成形が可能な、無アルカリガラス基板およびそれを用いた液晶ディスプレイパネルに関するものである。
従来、液晶ディスプレイ等の各種ディスプレイ用の基板ガラス、特に表面上に金属ないし酸化物薄膜等を形成させる基板ガラスでは、以下に示す特性が要求されてきた。
(1)アルカリ金属酸化物を含有していると、アルカリ金属イオンが薄膜中に拡散して、膜特性を劣化させてしまうため、実質的にアルカリ金属イオンを含まないこと(無アルカリガラスであること。)。
(2)薄膜形成工程で高温にさらされるため、ガラスの変形およびガラスの構造安定化に伴う収縮(熱収縮)を最小限に抑えるため、高い歪点を有していること。
(3)半導体形成に用いられる各種薬品に対して充分な化学耐久性を有すること。特にSiOxやSiNxのエッチングに使用するバッファードフッ酸(フッ酸+フッ化アンモニウム;BHF)、ITO(スズがドープされたインジウム酸化物)のエッチングに用いられる塩酸を含有する薬液、金属電極のエッチングに用いられる各種の酸(硝酸、硫酸等)またはアルカリ性のレジスト剥離液に対して耐久性があること。
(4)内部及び表面に欠点(泡、脈理、インクルージョン、ピット、キズ等)をもたないこと。
(1)アルカリ金属酸化物を含有していると、アルカリ金属イオンが薄膜中に拡散して、膜特性を劣化させてしまうため、実質的にアルカリ金属イオンを含まないこと(無アルカリガラスであること。)。
(2)薄膜形成工程で高温にさらされるため、ガラスの変形およびガラスの構造安定化に伴う収縮(熱収縮)を最小限に抑えるため、高い歪点を有していること。
(3)半導体形成に用いられる各種薬品に対して充分な化学耐久性を有すること。特にSiOxやSiNxのエッチングに使用するバッファードフッ酸(フッ酸+フッ化アンモニウム;BHF)、ITO(スズがドープされたインジウム酸化物)のエッチングに用いられる塩酸を含有する薬液、金属電極のエッチングに用いられる各種の酸(硝酸、硫酸等)またはアルカリ性のレジスト剥離液に対して耐久性があること。
(4)内部及び表面に欠点(泡、脈理、インクルージョン、ピット、キズ等)をもたないこと。
上記の要求に加えて、近年では、以下に示す特性が強く要求されている。
(5)ディスプレイの軽量化が要求され、ガラス自身も密度の小さいガラスが望まれている。
(6)ディスプレイの軽量化の方法として、基板ガラスの薄板化が望まれている。
(7)液晶ディスプレイ作製熱処理の昇降温速度を速くして、生産性を上げたり、耐熱衝撃性を上げるために、線膨張係数の小さいガラスが求められるようになっている。
(8)液晶テレビの普及や大型化により、基板ガラスもこれまでの1m角のガラスから2m角までの大きな面積の基板ガラスが求められてきている。このような大きな基板を使用したディスプレイの作製時には、基板の搬送の際にガラスの自重によるたわみ量が小さいようにヤング率の高いガラスが求められるようになっている。
(9)液晶ディスプレイ製品が使用中に受ける外力、衝撃により破壊することのない強度の強いガラスが求められるようになってきた。
(5)ディスプレイの軽量化が要求され、ガラス自身も密度の小さいガラスが望まれている。
(6)ディスプレイの軽量化の方法として、基板ガラスの薄板化が望まれている。
(7)液晶ディスプレイ作製熱処理の昇降温速度を速くして、生産性を上げたり、耐熱衝撃性を上げるために、線膨張係数の小さいガラスが求められるようになっている。
(8)液晶テレビの普及や大型化により、基板ガラスもこれまでの1m角のガラスから2m角までの大きな面積の基板ガラスが求められてきている。このような大きな基板を使用したディスプレイの作製時には、基板の搬送の際にガラスの自重によるたわみ量が小さいようにヤング率の高いガラスが求められるようになっている。
(9)液晶ディスプレイ製品が使用中に受ける外力、衝撃により破壊することのない強度の強いガラスが求められるようになってきた。
ガラスの成形方法として溶融スズ上でガラスを成形するフロート法は広く用いられているが、同法は窒素と水素の混合雰囲気からなる還元雰囲気中に比較的高い温度(ガラスの粘性がlogη=4(ポアズ)付近の温度(T4))でガラスを暴露するため、ガラス表面が容易に還元作用を受ける。このような還元作用は、ガラスに対して種々の悪影響を生じる。例えば、ガラス中に不純物として溶解しているSO4 2-が還元されて生成したS2-とFe2+の相互作用による着色(アンバー着色)を生じたり、例えば、ガラス中のFeイオンがメタル化して析出し、失透析出の基点となる可能性や、BHFに浸漬した際の析出結晶の基点となりガラスの耐BHF性を劣化(ガラスの白濁)させたりする可能性がある。
無アルカリガラスまたはアルカリ金属酸化物を含まないガラス組成物は、例えば特許文献1〜13に開示されている。しかしながら、特許文献1および特許文献2に記載のガラス組成物は、SiO2の含有量が少ないため耐酸性が充分ではない。また、B2O3の含有量が多いため、耐酸性に劣り、ヤング率も低い。
特許文献3および特許文献4に記載のガラス組成物は、組成物中に含有されるアルカリ土類金属酸化物が主としてBaOであるため、製造されるガラスの密度が大きくなる。
特許文献3および特許文献4に記載のガラス組成物は、組成物中に含有されるアルカリ土類金属酸化物が主としてBaOであるため、製造されるガラスの密度が大きくなる。
また、特許文献7および特許文献8に記載の無アルカリガラスは、実施例にディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に劣るものが開示されている。例えば、実施例20、28、29および42に開示されたガラスは、Al2O3の含有量が多いため、耐BHF性および失透特性に劣る。
また、特許文献9に記載の無アルカリガラスは、例えば、例12および例17のガラスでは、Al2O3の含有量が多いため、耐BHF性および失透特性について不利な方向である。
また、特許文献10に記載の無アルカリガラス基板も、実施例にディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に劣るものが開示されている。例えば、実施例1〜9および12のガラスは、B2O3の含有量が少ないため、耐BHF性および失透特性に劣る。
また、特許文献11に記載の無アルカリガラスも、実施例にディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に劣るものが開示されている。例えば、実施例4〜7のガラスは、B2O3の含有量が多いため、耐酸性に劣り、ヤング率も低い。
また、特許文献11に記載の無アルカリガラスも、実施例にディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に劣るものが開示されている。例えば、実施例4〜7のガラスは、B2O3の含有量が多いため、耐酸性に劣り、ヤング率も低い。
また、特許文献12に記載の無アルカリガラスも、実施例にディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に劣るものが開示されている。例えば、試料No.12に記載のガラスは、SiO2の含有量が少ないため、耐酸性に劣る。
さらに、特許文献1〜13のいずれにおいても、無アルカリ性ガラスの耐還元性に関する記載はない。すなわち、従来技術においては、フロート法で成形する際に生じる上記の問題点を解決するために、無アルカリ性ガラスの耐還元性を向上させることは全く検討されていなかった。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、ディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に優れており、かつ耐還元性に優れておりフロート法による成形に適した無アルカリガラスを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため、鋭意研究してガラス組成を塩基性度の高い組成とすれば、ガラスの耐還元性を向上することができることを見出した。ガラス組成を塩基性度の高い組成とする方法としては、アルカリ土類金属酸化物(以下、「RO」と記載する場合もある。)の含有量を増加する方法、ROとして、アルカリ土類金属の中でも原子量の大きい重い元素を用いる方法がある。
しかしながら、ガラスを塩基性度の高い組成とすることは、ディスプレイ用の基板ガラスに求められる特性に悪影響を及ぼす場合がある。例えば、アルカリ土類金属酸化物の含有量が増加するため歪点が低下する(上記(2)に反する。)、化学的耐久性が劣化する(上記(3)に反する。)、密度が増大する(上記(5)に反する。)、線膨張係数が大きくなる(上記(7)に反する。)といった問題点を有する。このほか、ガラスの失透特性も低下する。
本発明者らは、ガラスを塩基性度の高い組成とした場合の上記問題点を解決するため、さらに鋭意検討し、以下の知見を得た。
(1)BaOはガラスの密度を大きくするため含有しないのが好ましい、(2)SrOおよびCaOの両成分は、ほぼ同等に密度や線膨張係数の上昇を伴わずして、ガラス組成の塩基性度を上げるため多く含有するのが好ましい、(3)MgOは、線膨張係数を下げ、失透特性を向上させるため、含有するのが好ましい、(4)Al2O3は、過度に含有すると失透特性および耐BHFが劣化する、(5)B2O3は、過度に含有すると耐酸性が劣化し、歪点およびヤング率が低下する、また、B2O3は、有害物質に指定されている点からも過度には含有しないほうが好ましい、(6)SiO2は、過度に含有するとガラス組成の塩基性度を低下させ、ヤング率も低下させる。
(1)BaOはガラスの密度を大きくするため含有しないのが好ましい、(2)SrOおよびCaOの両成分は、ほぼ同等に密度や線膨張係数の上昇を伴わずして、ガラス組成の塩基性度を上げるため多く含有するのが好ましい、(3)MgOは、線膨張係数を下げ、失透特性を向上させるため、含有するのが好ましい、(4)Al2O3は、過度に含有すると失透特性および耐BHFが劣化する、(5)B2O3は、過度に含有すると耐酸性が劣化し、歪点およびヤング率が低下する、また、B2O3は、有害物質に指定されている点からも過度には含有しないほうが好ましい、(6)SiO2は、過度に含有するとガラス組成の塩基性度を低下させ、ヤング率も低下させる。
本発明者らは上記の知見に基づいて本発明を完成した。すなわち、本発明は、モル%表示で実質的に、SiO2:60%以上64%以下、Al2O3:0〜12%、B2O3:5〜10%、MgO:1〜18%、CaO:0〜18%、SrO:0〜18%、BaO:0〜2%、CaO+SrO:12〜25%、MgO+CaO+SrO+BaO:15.5〜30%よりなり、アルカリ金属酸化物を実質的に含有せず、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃ 以下である無アルカリガラスを提供する。
本発明の無アルカリガラスは、さらに、CeO2、SnO2、ZrO2、Fe2O3、TiO2、MnO2、Mg(NO3)2、Ca(NO3)2、Sr(NO3)2、Ba(NO3)2、MgSO4、CaSO4、SrSO4およびBaSO4からなる群から選択される少なくとも1つの酸化性添加剤を適量含有することが好ましい。
本発明の無アルカリガラスは、Fを0〜4wt%、Clを0〜4wt%、SO3を0〜4wt%、SnO2を0〜4wt%、TiO2を0〜4wt%、CeO2を0〜4wt%、ZrO2を0〜4wt%、Fe2O3を0〜2wt%、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3を1ppm〜15wt%含むことが好ましい。
また、本発明の無アルカリガラスは、MnO2を0〜4wt%含んでもよく、この場合、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+MnO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3が1ppm〜15wt%となる量で含むことが好ましい。
また、本発明の無アルカリガラスは、MnO2を0〜4wt%含んでもよく、この場合、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+MnO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3が1ppm〜15wt%となる量で含むことが好ましい。
本発明の無アルカリガラスは、P2O5、PbO、As2O3、Sb2O3およびZnOを実質的に含有しないことが好ましい。
また、本発明は、目標組成が、モル%表示で実質的に、
SiO2 60%以上64%以下、
Al2O3 0〜12%、
B2O3 5〜10%
MgO 1〜18%、
CaO 0〜18%、
SrO 0〜18%、
BaO 0〜2%、
CaO+SrO 12〜25%、
MgO+CaO+SrO+BaO 15.5〜30%
よりなり、
かつアルカリ金属酸化物を実質的に含まないようにガラス成分を調合し、
前記調合されたガラス成分を1500℃〜1660℃の温度範囲で加熱して溶融し、
前記溶融されたガラスをフロート法により成形する、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃以下である無アルカリガラス基板の製造方法を提供する。
SiO2 60%以上64%以下、
Al2O3 0〜12%、
B2O3 5〜10%
MgO 1〜18%、
CaO 0〜18%、
SrO 0〜18%、
BaO 0〜2%、
CaO+SrO 12〜25%、
MgO+CaO+SrO+BaO 15.5〜30%
よりなり、
かつアルカリ金属酸化物を実質的に含まないようにガラス成分を調合し、
前記調合されたガラス成分を1500℃〜1660℃の温度範囲で加熱して溶融し、
前記溶融されたガラスをフロート法により成形する、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃以下である無アルカリガラス基板の製造方法を提供する。
本発明の無アルカリガラスの製造方法において、前記ガラス成分を溶融する際に、さらに、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3が1ppm〜15wt%となるように、Fを0〜4wt%、Clを0〜4wt%、SO3を0〜4wt%、SnO2を0〜4wt%、TiO2を0〜4wt%、CeO2を0〜4wt%、ZrO2を0〜4wt%、Fe2O3を0〜2wt%添加することが好ましい。
本発明の無アルカリガラスは、耐還元性に優れているためフロート法による成形に好適であり、失透特性の劣化、耐BHF性の劣化、アンバー着色等、フロート法で成形した際にガラス表面が還元作用を受けることによる種々の問題が解消されている。
本発明の無アルカリガラスは、ガラスの溶解性に優れており、フロート法で成形する際に還元雰囲気に暴露される温度を下げることができる。還元雰囲気下での絶対温度の上昇は、そのことだけで強い還元作用を引き起こすことになる。したがって、本発明の無アルカリガラスは、フロート法で成形する際に、還元雰囲気に暴露される温度を下げることで、耐還元性がさらに向上される。
本発明の無アルカリガラスは、ガラスの溶解性に優れており、フロート法で成形する際に還元雰囲気に暴露される温度を下げることができる。還元雰囲気下での絶対温度の上昇は、そのことだけで強い還元作用を引き起こすことになる。したがって、本発明の無アルカリガラスは、フロート法で成形する際に、還元雰囲気に暴露される温度を下げることで、耐還元性がさらに向上される。
本発明の無アルカリガラスは、耐還元性に優れることにより、フロート法で成形する際に、スズのガラスへの侵入が低減されている。これにより、液晶ディスプレイ等のディスプレイを作製する際に、エッチャント薬液中へのスズ溶出量が低減される。
また、本発明のガラスは、研磨速度(研磨性)、リサイクル性(封止剤等の付着物除去等)、清澄性(清澄剤溶解性)およびガラスのぬれ性(スズ上でのガラスの成形性)の向上も期待される。
また、本発明のガラスは、研磨速度(研磨性)、リサイクル性(封止剤等の付着物除去等)、清澄性(清澄剤溶解性)およびガラスのぬれ性(スズ上でのガラスの成形性)の向上も期待される。
また、本発明の無アルカリガラスは、密度が小さく、歪点が高く、線膨張係数が小さく、ヤング率が高い。したがって、液晶ディスプレイを含むディスプレイ用の基板、フォトマスク基板等、かかる特性が要求される用途に好適である。
CeO2、SnO2、ZrO2、Fe2O3、TiO2、MnO2、Mg(NO3)2、Ca(NO3)2、Sr(NO3)2、Ba(NO3)2、MgSO4、CaSO4、SrSO4およびBaSO4からなる群から選択される少なくとも1つの酸化性添加剤を適量含有する本発明の無アルカリガラスは、ガラスの耐還元性がさらに優れている。
清澄剤としてF、Cl、SO3、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2またはFe2O3を所定量含有する本発明の無アルカリガラスは、ガラスの溶解性、清澄性および成形性に特に優れている。
P2O5、PbO、As2O3、Sb2O3およびZnOを実質的に含有しない本発明のガラスは、環境面からも好ましく、さらにガラスのリサイクル上で好都合である。
本発明の液晶ディスプレイパネルは、基板ガラスにディスプレイ用の基板としての特性にすぐれた本発明のガラスを使用するため、液晶ディスプレイとしての特性に優れている。具体的には、基板ガラスが軽量であるため液晶ディスプレイが軽量になり、基板ガラスの熱収縮が少ないためTFTタイプの液晶ディスプレイにおいて、高精細化することができる。また、熱収縮が少ないことは液晶ディスプレイの生産性向上にも寄与する。また、本発明の液晶ディスプレイパネルは、ガラスの溶解性、成形性が優れることから、うねり(基板ガラス表面に凹凸)がなく、平坦性に優れているためSTNタイプの液晶ディスプレイとして色むらを生じることがなく、また基板ガラスのヤング率が高いため、たわみが小さく、ディスプレイを大型化することができ、ハンドリングも容易である。
本発明の無アルカリガラスの製造方法は、フロート法でガラスを成形する際の種々の問題が解消されており、ディスプレイ用の基板ガラス、特に液晶ディスプレイパネル用の基板ガラスを製造するのに好適である。
本発明の無アルカリガラスの製造方法における、ガラス成分を特定の割合になるように調合し、調合されたガラス成分を1500〜1660℃の温度範囲で加熱して溶融する手順は、フロート法以外の製造方法においても、溶解時に強還元雰囲気にさらされる場合や、成形時にガスバーナーや電気ヒーターなどでガラスリボンを部分的に高温加熱する場合や、Fe酸化物や不純物遷移金属酸化物のメタル化を防止したい場合などにも適用できる。
本発明の無アルカリガラスの製造方法における、ガラス成分を特定の割合になるように調合し、調合されたガラス成分を1500〜1660℃の温度範囲で加熱して溶融する手順は、フロート法以外の製造方法においても、溶解時に強還元雰囲気にさらされる場合や、成形時にガスバーナーや電気ヒーターなどでガラスリボンを部分的に高温加熱する場合や、Fe酸化物や不純物遷移金属酸化物のメタル化を防止したい場合などにも適用できる。
本発明の無アルカリガラス(以下、「本発明のガラス」という。)は、実質的にアルカリ金属酸化物を含有しない。
なお、本明細書において、含有量といった場合、原料中における各成分の含有量ではなく、製造されたガラスにおける各成分の含有量を指す。
なお、本明細書において、含有量といった場合、原料中における各成分の含有量ではなく、製造されたガラスにおける各成分の含有量を指す。
本発明のガラスにおいて、SiO2はネットワークフォーマであり、必須である。SiO2はガラスの密度を小さくする効果が大きいため含有量が多いことは好ましい。但し、SiO2が多すぎると(66モル%以上)、ガラスが特定の組成、具体的には下記(1)〜(3)のうち、少なくとも1つを満たす組成である場合、失透特性に劣るため好ましくない。
(1)アルカリ土類金属酸化物(RO)の含有量の総和(MgO+CaO+SrO+BaO)が多い組成(ROが25モル%以上)である場合。
(2)CaOおよびSrOの含有量の和(CaO+SrO)が多い組成(CaO+SrOが20モル%以上)である場合。
(3)粘性がlogη=2となる温度(T2)が低い組成(T2が1660℃以下)である場合。
本発明のガラスは、SiO2の含有量が66モル%未満である。好ましくは65.5モル%以下、さらに好ましくは65モル%以下、さらに好ましくは64.5モル%以下、さらに好ましくは64モル%以下である。逆に含有量が少ないと、耐酸性の劣化、密度の増大、歪点の低下、線膨張係数の増大、ヤング率の低下につながるため好ましくない。本発明のガラスはSiO2の含有量が60モル%以上である。好ましくは61モル%以上、さらに好ましくは62モル%以上である。
(1)アルカリ土類金属酸化物(RO)の含有量の総和(MgO+CaO+SrO+BaO)が多い組成(ROが25モル%以上)である場合。
(2)CaOおよびSrOの含有量の和(CaO+SrO)が多い組成(CaO+SrOが20モル%以上)である場合。
(3)粘性がlogη=2となる温度(T2)が低い組成(T2が1660℃以下)である場合。
本発明のガラスは、SiO2の含有量が66モル%未満である。好ましくは65.5モル%以下、さらに好ましくは65モル%以下、さらに好ましくは64.5モル%以下、さらに好ましくは64モル%以下である。逆に含有量が少ないと、耐酸性の劣化、密度の増大、歪点の低下、線膨張係数の増大、ヤング率の低下につながるため好ましくない。本発明のガラスはSiO2の含有量が60モル%以上である。好ましくは61モル%以上、さらに好ましくは62モル%以上である。
本発明のガラスにおいて、Al2O3はガラスの分相性を抑制し、歪点をあげ、ヤング率を高めるため添加される。ガラスの分相が起こらなければ添加する必要がないが、分相を抑制するために3モル%以上添加することが好ましい。さらに好ましくは5モル%以上、さらに好ましくは6モル%以上、さらに好ましくは7モル%以上、さらに好ましくは8モル%以上、さらに好ましくは9モル%以上である。但し、多すぎると失透特性、耐塩酸性および耐BHF性を劣化させるので好ましくない。本発明のガラスは、Al2O3を12モル%以下含有する。より好ましくは11.5モル%以下、さらに好ましくは11モル%以下である。
本発明のガラスにおいて、B2O3は密度を低下させ、耐BHF性を向上させ、またガラスの溶解反応性をよくし、失透特性を向上させ、線膨張係数を小さくすることができ、必須である。本発明のガラスは、B2O3の含有量が5モル%以上、好ましくは7モル%以上である。より好ましくは7.5モル%以上であり、さらに好ましくは8モル%以上である。但し、B2O3の含有量が多すぎると歪点が低くなり、ヤング率を低下させ、耐酸性も低下するため好ましくない。
本発明のガラスは、B2O3の含有量が10モル%以下であり、より好ましくは9.5モル%以下である、さらに好ましくは9モル%以下である。
本発明のガラスは、B2O3の含有量が10モル%以下であり、より好ましくは9.5モル%以下である、さらに好ましくは9モル%以下である。
本発明のガラスにおいて、MgOはアルカリ土類金属酸化物の中でも、密度を低下させ、線膨張係数を高くせず、かつ歪点が過大には低下させないという特徴を有し、溶解性も向上させるので含有することが好ましい。本発明のガラスにおいて、MgOの含有量は1モル%以上が好ましく、より好ましくは2モル%以上、さらに好ましくは3モル%以上、さらに好ましくは4モル%以上、さらに好ましくは5モル%以上、さらに好ましくは6モル%以上、さらに好ましくは7モル%以上である。但し、多すぎるとガラスが分相したり、失透特性、耐酸性および耐BHF性が劣化し好ましくない。本発明のガラスにおいて、MgOの含有量は18モル%以下である。より好ましくは15モル%以下、さらに好ましくは13モル%以下、さらに好ましくは11モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下、さらに好ましくは9モル%以下である。
本発明のガラスにおいて、CaOはアルカリ土類金属酸化物の中ではMgOに次いで密度を大きくせず、線膨張係数を高くせず、かつ歪点が過大には低下させないという特徴を有し、溶解性も向上させ、耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性に対しても必ずしも甚大な悪影響があるわけではないので含有してもよい。
但し、多すぎると失透特性の劣化や線膨張係数の増大、密度の増大、耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性の低下をまねくため好ましくない。本発明のガラスにおいて、CaOの含有量は18モル%以下である。好ましくは16モル%以下、より好ましくは14モル%以下、さらに好ましくは12モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
但し、多すぎると失透特性の劣化や線膨張係数の増大、密度の増大、耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性の低下をまねくため好ましくない。本発明のガラスにおいて、CaOの含有量は18モル%以下である。好ましくは16モル%以下、より好ましくは14モル%以下、さらに好ましくは12モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
本発明のガラスにおいて、SrOはCaOと同様に、BaOに比べれば密度を大きくせず、線膨張係数を高くせず、かつ歪点が過大には低下させないという特徴を有し、溶解性も向上させ、耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性にも必ずしも甚大な悪影響があるわけではなく、失透特性と耐酸性の改善のためには含有することが好ましい。本発明のガラスにおいて、SrOの含有量は0.1モル%以上が好ましく、0.2モル%以上がより好ましく、0.5モル%以上がさらに好ましく、1モル%以上がさらに好ましく、さらに好ましくは2モル%以上、さらに好ましくは3モル%以上、4モル%以上であることが特に好ましい。特に、無アルカリガラスがBaOを含む場合、SrOは、後述するBaOを含む場合の問題点を改善する効果があるので、2モル%以上含有することが好ましい。但し、多く含有しすぎると失透特性の劣化や線膨張係数の増大、密度の増大、耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性の低下をまねくため好ましくない。本発明のガラスにおいて、SrOの含有量は18モル%以下である。好ましくは16モル%以下、より好ましくは14モル%以下、さらに好ましくは12モル%以下である。
上記したように、アルカリ土類金属酸化物はガラス組成の塩基性度を高めガラスの耐還元性の向上に寄与するが、ガラスを塩基性度の高い組成とした場合、ディスプレイ用の基板に求められる特性に悪影響を及ぼす場合がある。このため、本発明のガラスでは、アルカリ土類金属の中でも、CaOおよびSrOの含有量を高めることで、ガラス組成の塩基性度を高くすることを特徴とする。
本発明のガラスは、SiO2の含有量が66モル%未満であるため、CaOおよびSrOの含有量の和(CaO+SrO)は、失透特性ならびに耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性を向上させるために10モル%以上、好ましくは10.5モル%以上である。より好ましくは11モル%以上、さらに好ましくは12モル%以上である。同様の理由から、CaO+SrOは25モル%以下である。より好ましくは23モル%以下、さらに好ましくは21モル%以下、さらに好ましくは19モル%以下、さらに好ましくは17モル%以下、さらに好ましくは16モル%以下である。
また、本発明者らは、CaO+SrOが上記の範囲であると、ガラスのヤング率、電気抵抗およびガラス製造時に使用する傷防止剤の付着性が向上されることを見出した。ガラス製造時において、搬送ローラとガラスとの接触による傷の発生を防止するため、傷防止剤を使用する。本発明のガラスは、ガラス表面への傷防止剤の付着性が向上されている。
本発明のガラスは、SiO2の含有量が66モル%未満であるため、CaOおよびSrOの含有量の和(CaO+SrO)は、失透特性ならびに耐酸性およびアルカリ性のレジスト剥離液に対する耐久性を向上させるために10モル%以上、好ましくは10.5モル%以上である。より好ましくは11モル%以上、さらに好ましくは12モル%以上である。同様の理由から、CaO+SrOは25モル%以下である。より好ましくは23モル%以下、さらに好ましくは21モル%以下、さらに好ましくは19モル%以下、さらに好ましくは17モル%以下、さらに好ましくは16モル%以下である。
また、本発明者らは、CaO+SrOが上記の範囲であると、ガラスのヤング率、電気抵抗およびガラス製造時に使用する傷防止剤の付着性が向上されることを見出した。ガラス製造時において、搬送ローラとガラスとの接触による傷の発生を防止するため、傷防止剤を使用する。本発明のガラスは、ガラス表面への傷防止剤の付着性が向上されている。
本発明のガラスにおいて、BaOは、ガラスの密度を増大させ、ヤング率および溶解性を低下させ、耐BHFを劣化させるため、あまり含有させない方が好ましい。ただし、ガラスの分相および失透特性の向上、ならびに化学的耐久性の向上に効果があるため適量含有してもよい。本発明のガラスにおいて、BaOの含有量は6モル%以下である。密度や熱膨張係数の低減のためには、より好ましくは2モル%以下、さらに好ましくは1モル%以下、さらに好ましくは0.5モル%以下であり、工業原料不純物を除いて実質的に含有しない、すなわち意図的には含有させないことが特に好ましい。
上記したように、本発明のガラスは、CaO+SrOが上記範囲であるため、アルカリ土類金属酸化物(RO)の含有量の総和、すなわちMgO+CaO+SrO+BaOも必然的に大きくなる。また、ROが低いとガラスの粘性が高くなり、溶解性が悪化する。本発明のガラスにおいて、MgO+CaO+SrO+BaOは15.5モル%以上である。MgO+CaO+SrO+BaOが15.5モル%未満であると、粘性がlogη=2となる温度(T2)が1660℃超となり、ガラスの溶解性が悪化する。MgO+CaO+SrO+BaOは、より好ましくは16モル%以上、さらに好ましくは16.5モル%以上、さらに好ましくは17モル%以上である。但し、MgO+CaO+SrO+BaOが多すぎると密度、線膨張係数が増大する。本発明のガラスにおいて、MgO+CaO+SrO+BaOは30モル%以下である。より好ましくは28モル%以下であり、さらに好ましくは26モル%以下であり、さらに好ましくは25モル%以下である。
本発明のガラスは、さらにCeO2、SnO2、ZrO2、Fe2O3、TiO2、MnO2、Mg(NO3)2、Ca(NO3)2、Sr(NO3)2、Ba(NO3)2、MgSO4、CaSO4、SrSO4およびBaSO4からなる群から選択される少なくとも1つの酸化性添加剤を適量含有することが好ましい。これら酸化性添加剤は、その酸化作用によりガラスの耐還元性を高める作用を有する。したがって、これら酸化性添加剤を含有する本発明の無アルカリガラスは、ガラスの耐還元性がさらに優れている。
本発明者らは、塩基性度の高いガラス組成が、ガラスの耐還元性を向上させる効果がある他、清澄剤の清澄効果を高める効果があることを見いだした。例えば、硫酸塩(SO3等)を例にとると、ガラス中ではSO4 2-の形態で溶解しているが、昇温とともに以下の式によりSO2ガスとO2ガスを発生させ脱泡効果を発揮する。
SO4 2- → SO2 + 1/2O2 + O2-
塩基性度の高いガラスはO2-の活性度が高いため、ガラス溶解時における高温状態(1000〜1660℃)では上記の反応が右方向に進行するため、その結果、脱泡効果が発揮される。他の清澄剤、具体的には、F、Cl、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2、Fe2O3およびNb2O5においても、同様の効果が発揮される。
したがって、本発明のガラスは、上記成分以外にガラスの溶解性、清澄性、成形性を改善するため、清澄剤として、F、Cl、SO3、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2、Fe2O3またはNb2O5を添加することが好ましく、特にF、Cl、SO3、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2またはFe2O3を添加することが好ましい。
これらは単独で添加してもよく、または2種以上を併用してもよい。添加する場合、Fは0〜4wt%、Clは0〜4wt%、SO3は0〜4wt%、SnO2は0〜4wt%、TiO2は0〜4wt%、MnO2は0〜4wt%、CeO2は0〜4wt%、ZrO2は0〜4wt%であり、Fe2O3は0〜2wt%添加する。前記wt%は成形後のガラス質量に対する質量%である。但し、過剰泡発生、失透特性の劣化、着色等の問題があるので、総含有量で15wt%以下とする。
また、添加による所望の効果を得るためには、1ppm以上添加することが好ましい、より好ましくは10ppm以上、さらに好ましくは100ppm以上、さらに好ましくは0.1wt%以上である。
具体的には、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3は1ppm〜15wt%が好ましく、またF+Cl+SO3+SnO2+TiO2+MnO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3が1ppm〜15wt%であることが特に好ましい。
本発明のガラスは、塩基性度の高い組成であるため、添加される清澄剤の清澄効果を高め、基板生産の歩留まり向上が期待される。
SO4 2- → SO2 + 1/2O2 + O2-
塩基性度の高いガラスはO2-の活性度が高いため、ガラス溶解時における高温状態(1000〜1660℃)では上記の反応が右方向に進行するため、その結果、脱泡効果が発揮される。他の清澄剤、具体的には、F、Cl、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2、Fe2O3およびNb2O5においても、同様の効果が発揮される。
したがって、本発明のガラスは、上記成分以外にガラスの溶解性、清澄性、成形性を改善するため、清澄剤として、F、Cl、SO3、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2、Fe2O3またはNb2O5を添加することが好ましく、特にF、Cl、SO3、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2またはFe2O3を添加することが好ましい。
これらは単独で添加してもよく、または2種以上を併用してもよい。添加する場合、Fは0〜4wt%、Clは0〜4wt%、SO3は0〜4wt%、SnO2は0〜4wt%、TiO2は0〜4wt%、MnO2は0〜4wt%、CeO2は0〜4wt%、ZrO2は0〜4wt%であり、Fe2O3は0〜2wt%添加する。前記wt%は成形後のガラス質量に対する質量%である。但し、過剰泡発生、失透特性の劣化、着色等の問題があるので、総含有量で15wt%以下とする。
また、添加による所望の効果を得るためには、1ppm以上添加することが好ましい、より好ましくは10ppm以上、さらに好ましくは100ppm以上、さらに好ましくは0.1wt%以上である。
具体的には、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3は1ppm〜15wt%が好ましく、またF+Cl+SO3+SnO2+TiO2+MnO2+CeO2+ZrO2+Fe2O3が1ppm〜15wt%であることが特に好ましい。
本発明のガラスは、塩基性度の高い組成であるため、添加される清澄剤の清澄効果を高め、基板生産の歩留まり向上が期待される。
また、P2O5、PbO、As2O3、Sb2O3およびZnOは、環境を考慮し実質的に含有しないことが好ましい。ここで、実質的に含有しないといった場合、工業原料中の不可避不純物以外には上記成分を含有しないことを意味し、例えば0.1モル%以下である。
これらの物質を実質的に含有しないことは、ガラスをリサイクルする上でも好都合である。
これらの物質を実質的に含有しないことは、ガラスをリサイクルする上でも好都合である。
本発明のガラスは、50〜350℃における線膨張係数は52×10-7/℃以下であることが好ましい。52×10-7/℃以下であると、耐熱衝撃性に優れている。より好ましくは50×10-7/℃以下、さらに好ましくは48×10-7/℃以下、特に好ましくは45×10-7/℃以下である。また、32×10-7/℃以上であることが好ましい。32×10-7/℃以上であると、ガラス基板上にSiOxやSiNx を成膜した場合に、ガラス基板とこれらの膜との膨張マッチングが良好である。この観点からは、より好ましくは35×10-7/℃以上、さらに好ましくは38×10-7/℃以上、さらに好ましくは39×10-7/℃以上、さらに好ましくは40×10-7/℃以上である。
本発明のガラスは、ヤング率が74GPa以上であることが好ましい。ヤング率が74GPa以上であると、たわみが小さいためディスプレイを大型化することができ、またガラスのハンドリング性にも優れている。ヤング率はより好ましくは76GPa以上であり、さらに好ましくは79GPa以上である。
本発明のガラスは、密度が2.85g/cc以下であることが好ましく、特に2.80g/cc以下であることが好ましい。ガラスの密度が2.85g/cc以下であるとディスプレイの軽量化にとって好都合である。より好ましくは2.75g/cc以下、さらに好ましくは2.70g/cc以下、特に好ましくは2.65g/cc以下である。
本発明のガラスは、歪点が600℃以上であることが好ましい。歪点が600℃以上であると、ガラスの熱収縮率が小さくなる点で優れている。より好ましくは630℃以上であり、さらに好ましくは640℃以上である。なお、歪点の目安として、ガラス転移点を用いることもできる。本発明のガラス組成範囲において、ガラス転移点は歪点よりもおよそ50℃高い温度である。したがって、本発明のガラスは、ガラス転移点が650℃以上であることが好ましく、より好ましくは670℃であり、さらに好ましくは680℃以上であり、さらに好ましくは690℃以上である。
本発明のガラスは、粘性がlogη=2となる温度T2が1660℃以下であることが好ましい。T2はガラスの溶解性の目安となる温度であり、T2が1660℃以下であると、ガラスを溶解する上で好ましい。より好ましくは1600℃以下であり、さらに好ましくは1580℃以下であり、さらに好ましくは1560℃以下であり、特に好ましくは1550℃以下である。
本発明のガラスは、粘性がlogη=4となる温度T4が1280℃以下であることが好ましい。T4は、フロート成形性の目安となる温度であり、T4が1280℃以下であると、フロート法でガラスを成形する上で好ましい。より好ましくは1250℃以下、さらに好ましくは1230℃以下、さらに好ましくは1210℃以下、特に好ましくは1200℃以下である。
本発明のガラスは、粘性がlogη=4となる温度T4が1280℃以下であることが好ましい。T4は、フロート成形性の目安となる温度であり、T4が1280℃以下であると、フロート法でガラスを成形する上で好ましい。より好ましくは1250℃以下、さらに好ましくは1230℃以下、さらに好ましくは1210℃以下、特に好ましくは1200℃以下である。
本発明のガラスは、例えば次のような方法で製造できる。
通常使用される各成分の原料を目標成分になるように調合し、これを溶解炉に連続的に投入し、1500℃〜1660℃の温度範囲、好ましくは1500℃〜1600℃の温度範囲に加熱して溶融する。この溶融ガラスをフロート法により所定の板厚に成形し、徐冷後所望の大きさに切断し、研削、研磨などの加工をすることで製造することができる。本発明のガラスは、耐還元性にすぐれているので、成形の際で還元雰囲気に晒されるフロート法において、特にその効果が発揮されるが、他の公知の方法を用いて成形してもよい。他の成形方法としては、具体的には例えば、周知のプレス法、ダウンドロー法、フュージョン法等が例示される。本発明のガラスは、特に、薄板、大型の基板ガラス(例えば、板厚0.5〜1.5mm、寸法1700×1400mm以上)に適している。
通常使用される各成分の原料を目標成分になるように調合し、これを溶解炉に連続的に投入し、1500℃〜1660℃の温度範囲、好ましくは1500℃〜1600℃の温度範囲に加熱して溶融する。この溶融ガラスをフロート法により所定の板厚に成形し、徐冷後所望の大きさに切断し、研削、研磨などの加工をすることで製造することができる。本発明のガラスは、耐還元性にすぐれているので、成形の際で還元雰囲気に晒されるフロート法において、特にその効果が発揮されるが、他の公知の方法を用いて成形してもよい。他の成形方法としては、具体的には例えば、周知のプレス法、ダウンドロー法、フュージョン法等が例示される。本発明のガラスは、特に、薄板、大型の基板ガラス(例えば、板厚0.5〜1.5mm、寸法1700×1400mm以上)に適している。
また、本発明は、基板ガラスとして本発明のガラスを用いた液晶ディスプレイパネルを提供する。液晶ディスプレイパネルは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)の場合を例にとると、その表面にゲート電極線およびゲート絶縁用酸化物層が形成され、さらに該酸化物層表面に画素電極が形成されたディスプレイ面電極基板(アレイ基板)と、その表面にRGBのカラーフィルタおよび対向電極が形成されたカラーフィルタ基板とを有し、互いに対をなす該アレイ基板と該カラーフィルタ基板との間に液晶材料が挟み込まれてセルが構成される。液晶ディスプレイパネルは、このようなセルに加えて、周辺回路等の他の要素を含む。本発明の液晶ディスプレイパネルは、セルを構成する1対の基板のうち、少なくとも一方に本発明のガラスが使用されている。
表1〜6に実施例(例1〜20、24〜36、および51)、参考例(例21〜23,37〜50)、並びに比較例(例52、および53)のガラスの組成をモル%で示した。
各成分の原料を、成形後のガラスが表1〜6に示す組成になるように調合し、白金坩堝を用いて1500〜1660℃の温度で溶解した。溶解にあたっては、白金スターラーを用い撹拌しガラスの均質化を行った。次いで溶解ガラスをそのまま流し出し所望の厚さの板状に成形した後、徐冷して実施例および比較例のガラスを得た。
なお、実施例、参考例および比較例のガラスには、ガラスを溶解する際に清澄剤成分として、合計含有量が1ppm〜15wt%であることを条件に、Fを0〜0.5wt%、Clを0〜1.5wt%、SO3を0〜2.0wt%添加した。ここで添加量0wt%とは、無添加を表している。一例を挙げると、例27および例52については、清澄剤として、F 0.1wt%、Cl 1wt%、SO3 1wt%添加した。前記wt%は成形後のガラス質量に対する質量%である。
表1〜6には、得られたガラスの特性として、密度(g/cc)、50℃〜350℃における線膨脹係数(平均線膨張係数、(×10-7/℃))、ガラス転移点Tg(℃)、高温粘性の指標として、溶解性の目安となるlogη=2(ポイズ)となる温度T2(℃)とフロート成形性の目安となるlogη=4(ポイズ)となる温度T4(℃)、および失透特性、ヤング率(GPa)、耐HCl性の指標としてΔWHCl、清澄性の指標として泡数(個/cm3)を示した。ここで、密度、線膨張係数、歪点、T2、T4、ヤング率およびΔWHClについては、実測値を示したものと、計算値を示したものを含む。
表1〜6に示す各項目は、各々以下に示す手順で測定または計算した。
各成分の原料を、成形後のガラスが表1〜6に示す組成になるように調合し、白金坩堝を用いて1500〜1660℃の温度で溶解した。溶解にあたっては、白金スターラーを用い撹拌しガラスの均質化を行った。次いで溶解ガラスをそのまま流し出し所望の厚さの板状に成形した後、徐冷して実施例および比較例のガラスを得た。
なお、実施例、参考例および比較例のガラスには、ガラスを溶解する際に清澄剤成分として、合計含有量が1ppm〜15wt%であることを条件に、Fを0〜0.5wt%、Clを0〜1.5wt%、SO3を0〜2.0wt%添加した。ここで添加量0wt%とは、無添加を表している。一例を挙げると、例27および例52については、清澄剤として、F 0.1wt%、Cl 1wt%、SO3 1wt%添加した。前記wt%は成形後のガラス質量に対する質量%である。
表1〜6には、得られたガラスの特性として、密度(g/cc)、50℃〜350℃における線膨脹係数(平均線膨張係数、(×10-7/℃))、ガラス転移点Tg(℃)、高温粘性の指標として、溶解性の目安となるlogη=2(ポイズ)となる温度T2(℃)とフロート成形性の目安となるlogη=4(ポイズ)となる温度T4(℃)、および失透特性、ヤング率(GPa)、耐HCl性の指標としてΔWHCl、清澄性の指標として泡数(個/cm3)を示した。ここで、密度、線膨張係数、歪点、T2、T4、ヤング率およびΔWHClについては、実測値を示したものと、計算値を示したものを含む。
表1〜6に示す各項目は、各々以下に示す手順で測定または計算した。
[密度]
密度(実測値)は、アルキメデス法を原理とした簡易密度計を用いて測定した。
密度(計算値)は、密度に対する寄与度ai (i=1〜7(各ガラス成分(SiO2、Al2O3、B2O3、MgO、CaO、SrO、BaOの7成分)))を回帰計算により求め、ΣaiXi+b(Xiは各ガラス成分のモル分率、bは定数)から計算により求める。
密度(実測値)は、アルキメデス法を原理とした簡易密度計を用いて測定した。
密度(計算値)は、密度に対する寄与度ai (i=1〜7(各ガラス成分(SiO2、Al2O3、B2O3、MgO、CaO、SrO、BaOの7成分)))を回帰計算により求め、ΣaiXi+b(Xiは各ガラス成分のモル分率、bは定数)から計算により求める。
[線膨張係数、ガラス転移点(Tg)]
50℃〜350℃の平均線膨脹係数(実測値)とガラス転移点(Tg)は指差熱膨張計(TMA)を用いて測定した。
50℃〜350℃の平均線膨脹係数(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
50℃〜350℃の平均線膨脹係数(実測値)とガラス転移点(Tg)は指差熱膨張計(TMA)を用いて測定した。
50℃〜350℃の平均線膨脹係数(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
[歪点]
歪点(実測値)は、JIS R3103に規定されている方法により測定した。
歪点(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
歪点(実測値)は、JIS R3103に規定されている方法により測定した。
歪点(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
[T2、T4]
T2およびT4(実測値)は、回転粘度計を用いて測定した。
T2およびT4(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
T2およびT4(実測値)は、回転粘度計を用いて測定した。
T2およびT4(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
[失透温度、失透特性]
失透温度は、複数のガラス片をそれぞれ異なる温度で17時間加熱溶解し、結晶が析出しているガラスの中で最も温度が高いガラスのガラス温度と結晶が析出していないガラスの中で最も温度が低いガラスのガラス温度との平均値を失透温度とした。
失透特性は、温度条件をT4、T4+20℃およびT4+30℃として、17時間熱処理(大気条件)を行い、その結果を以下の判断基準に基づいて評価した。
A:温度T4で熱処理した際に結晶が生成しなかった場合。
B:温度T4+20℃で熱処理した際に結晶が生成しなかった場合(失透温度がT4+20℃以内のもの)。
C:温度T4+30℃で熱処理した際に結晶が生成しなかった場合(失透温度がT4+30℃以内のもの)。
失透温度は、複数のガラス片をそれぞれ異なる温度で17時間加熱溶解し、結晶が析出しているガラスの中で最も温度が高いガラスのガラス温度と結晶が析出していないガラスの中で最も温度が低いガラスのガラス温度との平均値を失透温度とした。
失透特性は、温度条件をT4、T4+20℃およびT4+30℃として、17時間熱処理(大気条件)を行い、その結果を以下の判断基準に基づいて評価した。
A:温度T4で熱処理した際に結晶が生成しなかった場合。
B:温度T4+20℃で熱処理した際に結晶が生成しなかった場合(失透温度がT4+20℃以内のもの)。
C:温度T4+30℃で熱処理した際に結晶が生成しなかった場合(失透温度がT4+30℃以内のもの)。
[ヤング率]
ヤング率(実測値)は、超音波パルス法(JIS R1602)により測定した。
ヤング率(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
ヤング率(実測値)は、超音波パルス法(JIS R1602)により測定した。
ヤング率(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
[耐HCl性(ΔWHCl)]
耐HCl性は、ガラスの単位表面積当りの質量減少量(ΔWHCl)として評価した。
ΔWHCl(実測値)は、上記により得られた実施例および比較例のガラスを濃度0.1モル/リットルの塩酸水溶液中に90℃で20時間浸漬させて、浸漬の前後におけるガラスの質量変化を求めて、これとガラスの表面積とから求めた。
ΔWHCl(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
耐HCl性は、ガラスの単位表面積当りの質量減少量(ΔWHCl)として評価した。
ΔWHCl(実測値)は、上記により得られた実施例および比較例のガラスを濃度0.1モル/リットルの塩酸水溶液中に90℃で20時間浸漬させて、浸漬の前後におけるガラスの質量変化を求めて、これとガラスの表面積とから求めた。
ΔWHCl(計算値)は、密度(計算値)と同様に、各ガラス成分の寄与度により計算により求める。
[泡数]
清澄性の指標として、上記により得られた実施例および比較例のガラスを1580℃で30分間溶解させた後の泡数を光学顕微鏡を用いて測定した。
清澄性の指標として、上記により得られた実施例および比較例のガラスを1580℃で30分間溶解させた後の泡数を光学顕微鏡を用いて測定した。
表7〜8には、実施例1〜20のガラスの組成を質量パーセントで示した。なお、表7〜8は、表1〜2に記載のモルパーセントをそのまま質量パーセントに換算し、小数点以下第2位以下を四捨五入したため、組成の合計が100%になっていない場合もある。
表1〜6より、実施例のガラスは、密度が2.85g/cc以下、線膨張係数が52×10-7/℃以下、ガラス転移点が650℃以上であり、ディスプレイ用の基板ガラスとしての特性に優れていることが確認された。また、実施例のガラスは、ガラスの溶解性の指標であるT2が1660℃以下であるため、ガラスの溶解性に優れていることが確認された。また、実施例のガラスは、T4が1280℃以下であることからフロート法によるガラスの成形に適した無アルカリガラスであることが確認された。
例17、例31、例35および例51のガラスは、ΔWHCl(実測値)が低く、耐塩酸性に優れた好ましい組成の例である。これらの中でも、例31、例35および例51のガラスは、ガラスの溶解性の指標であるT2が低く、ガラスの溶解性にも優れるため、より好ましい。
例31のガラスと、例37のガラスとを比較すると、例37のガラスでは、BaOを添加することにより、失透温度が1174℃(例31)から1163℃(例37)に改善されたことが確認された。
上述の清澄剤を添加した例27と、例52(比較例)のガラスとを比較すると、例52のガラスはアルカリ土類金属酸化物(RO)の含有量の総和が、15.5モル%未満であり、かつCaO+SrOが10モル%未満であるため、ガラス組成の塩基性度が低く、清澄剤の効果が低下する。この点に関して、1580℃で30分溶解した後の泡数が、例52のガラスでは200個/cm3であったのに対して、例27のガラスでは30個/cm3であり、同じ清澄剤の添加量に対し、例27のガラスの泡数が例52のガラスに対して少ないことが確認された。また、例31及び例51と、例53(比較例)のガラスとを比較すると、例53のガラスはCaO+SrOが10モル%未満であるため、ガラス組成の塩基性度が低く、清澄剤の効果が低下する。泡数が例53のガラスでは170個/cm3であったのに対して、例31及び例51のガラスでは30個/cm3であり、泡数が例53のガラスに対して少ないことが確認された。さらに、例53のガラスはBaOが6モル%超であり、ヤング率が73GPaに低下していることが確認された。
例31のガラスをフロート法により0.7mmの板厚に成形し、切断等の加工を行ない、寸法2400×2200mmの基板ガラスが得られる。
例31のガラスをフロート法により0.7mmの板厚に成形し、切断等の加工を行ない、寸法2400×2200mmの基板ガラスが得られる。
Claims (11)
- モル%表示で実質的に、
SiO2 60〜64%
Al2O3 0〜12%、
B2O3 5〜10%
MgO 1〜18%、
CaO 0〜18%、
SrO 0〜18%、
BaO 0〜2%、
CaO+SrO 12〜25%、
MgO+CaO+SrO+BaO 15.5〜30%
よりなり、アルカリ金属酸化物を実質的に含有せず、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃ 以下である無アルカリガラス基板。 - モル%表示で実質的に、B2O3が7〜10%である請求項1に記載の無アルカリガラス基板。
- 前記温度T2が1560℃以下である請求項1または2に記載の無アルカリガラス基板。
- P2O5、PbO、As2O3、Sb2O3およびZnOを実質的に含有しない請求項1ないし3のいずれかに記載の無アルカリガラス基板。
- 50℃〜350℃の線膨張係数が52×10-7/℃以下である、請求項1ないし4のいずれかに記載の無アルカリガラス基板。
- 50℃〜350℃の線膨張係数が40×10-7〜50×10-7/℃である、請求項1ないし4のいずれかに記載の無アルカリガラス基板。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の無アルカリガラス基板を、セルを形成する1対の基板のうち、少なくとも1つの基板として使用した液晶ディスプレイパネル。
- 目標組成が、モル%表示で実質的に、
SiO2 60%〜64%、
Al2O3 0〜12%、
B2O3 5〜10%
MgO 1〜18%、
CaO 0〜18%、
SrO 0〜18%、
BaO 0〜2%、
CaO+SrO 12〜25%、
MgO+CaO+SrO+BaO 15.5〜30%、
よりなり、
かつアルカリ金属酸化物を実質的に含まないようにガラス成分を調合し、
前記調合されたガラス成分を1500℃〜1660℃の温度範囲で加熱して溶融し、
前記溶融されたガラスをフロート法により成形する、ガラス粘度がlogη=2となる温度T2 が1580℃以下である無アルカリガラス基板の製造方法。 - 目標組成が、モル%表示で実質的に、
B2 O3 7〜10%
である請求項8に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。 - 前記温度T2が,1560℃以下である請求項8または9に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
- 前記ガラス成分を溶融する際に、Fを0〜4wt%、Clを0〜4wt%、SO3を0〜4wt%、SnO2を0〜4wt % 、TiO2を0〜4wt%、CeO2を0〜4wt%、ZrO2を0〜4wt%、Fe2 O3を0〜2wt%添加することを特徴とする請求項8ないし10のいずれかに記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
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