JP5359271B2 - 無アルカリガラス基板及びその製造方法並びに液晶ディスプレイパネル - Google Patents

無アルカリガラス基板及びその製造方法並びに液晶ディスプレイパネル Download PDF

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Description

本発明は無アルカリガラス基板及びその製造方法並びに液晶ディスプレイパネルに関する。
従来から、各種ディスプレイ用ガラス基板、特に表面に金属又は酸化物薄膜等を形成させる液晶ディスプレイ用ガラス基板には、以下の特性が要求されている。
(1)アルカリ金属酸化物を含有していると、アルカリ金属イオンが薄膜中に拡散して、膜特性を劣化させてしまうため、実質的にアルカリ金属イオンを含まないこと(無アルカリガラスであること。)。
(2)薄膜形成工程で高温にさらされるが、この際のガラスの変形及びガラスの構造安定化に伴う収縮(熱収縮)を最小限に抑えるため、高い歪点を有していること。
(3)半導体形成に用いられる各種薬品に対して、充分な化学耐久性を有すること。特にSiOxやSiNxのエッチングに使用するバッファードフッ酸(フッ酸+フッ化アンモニウム;BHF)、ITO(スズがドープされたインジウム酸化物)のエッチングに用いられる塩酸を含有する薬液、金属電極のエッチングに用いられる各種の酸(硝酸、硫酸等)又はアルカリ性レジスト剥離液に対して耐久性があること。
(4)内部及び表面に欠点(泡、脈理、インクルージョン、ピット、キズ等)をもたないこと。
また、近年では、ディスプレイの大型化等に伴い、上記に加えて新たに次に示す特性が要求されている。
(5)ディスプレイの軽量化が要求され、ガラス自身も密度が小さいガラスが望まれている。
(6)ディスプレイの軽量化の方法として、ガラス基板の薄板化が望まれている。
(7)液晶ディスプレイの製造工程において従来の工程や設備が使用できるように線膨張係数は、従来の無アルカリガラスと同程度のものが求められる。
(8)液晶テレビが普及し、しかも大型化していること、また液晶ディスプレイ製造工程において大面積のガラス板から複数の液晶ディスプレイパネルが取れるよう、ガラス基板もこれまでの一辺が1m程度の矩形のガラス基板から一辺が2m以上の矩形の大きな面積のガラス基板が求められている。このような大きなガラス基板を使用したディスプレイの作製時には、基板の搬送、ハンドリングの際にガラスの自重によるたわみ量が大きく、扱いが難しいことから、たわみ量の少ないガラス基板が求められるようになっている。
(9)液晶ディスプレイ製品が使用中に受ける外力、衝撃により破壊することのない強度の高いガラスが求められるようになっている。
このような要求に応えることを目的として提案された無アルカリガラスとして、例えば特許文献1、2に記載のものが挙げられる。
特許文献1には、歪点が640℃以上であって、モル%表示で実質的に、SiO2:60〜73%、Al23:5〜16%、B23:5〜12%、MgO:0〜6%、CaO:0〜9%、SrO:1〜9%、BaO:0〜1%未満、MgO+CaO+SrO+BaO:7〜18%からなる無アルカリガラスが記載されている。
そして、このような無アルカリガラスは、フロート法による成形が可能であり、バッファードフッ酸(BHF)による白濁が生じにくく、耐酸性に優れ、耐熱性が高く、線膨張係数が低く、密度が非常に小さいと記載されている。
なお、その実施例には、50〜350℃の線膨張係数が31×10-7〜39×10-7/℃、歪点が640℃以上、粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2が1630℃以上、logη=4を満たす温度であるT4が1260℃以上のものが記載されている。
また、特許文献2には、モル%表示で実質的に、SiO2:60%以上66%未満、Al23:0〜12%、B23:5〜10%、MgO:0〜18%、CaO:0〜18%、SrO:0〜18%、BaO:0〜6%、CaO+SrO:10〜25%、MgO+CaO+SrO+BaO:15.5〜30%よりなり、アルカリ金属酸化物を実質的に含有しない無アルカリガラスが記載されている。
そして、このような無アルカリガラスは、耐還元性に優れているためフロート法による成形に好適であり、失透特性の劣化等、フロート法で成形した際にガラス表面が還元作用を受けることによる種々の問題が解消されており、更に密度が小さく、歪点が高く、線膨張係数が小さく、ヤング率が高いと記載されている。
特開平9−169539号公報 特開2005−330176号公報
このようにガラス基板として用いられる無アルカリガラス基板には、種々の特性が求められているが、これらの中でも、近年のガラス基板の大型化に伴い、上記(8)のようにたわみ量の少ないことが特に重要になっている。
また、このガラス基板の大型化によって、上記のような特性に加えて、更に、ガラス製造過程の溶融工程において低粘度のガラス融液を形成する特性が求められている。これは、ガラス融液の粘度が高いとガラス組成を均質にすることが困難となり、大型のガラス基板のフロート成形プロセスにおいてガラス基板の平坦性を向上させることが困難となるからである。また、泡の少ないガラスを得ることが困難となるからである。一方、粘度を下げるために溶融ガラス温度を上げると、フロート成形工程に流入するガラスリボンの温度が高くなり、フロート成形工程の設備面、生産面で不都合が生じやすくなる。
本発明はこのような特性、つまり、均質性及び平坦性に優れ、また泡の少ないガラス基板を得るために、ガラス溶融時、成形時の溶解温度が比較的低いガラスであっても、たわみ量が少なく、線膨張係数が低く、歪点が高く、密度が低く、フロート成形で失透せず、耐酸性に優れた特性を併せ持つ無アルカリガラス基板を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、大型ガラスであってもガラス基板のたわみ量が小さくなるようにヤング率が75GPa以上、好ましくは79GPa以上であり、線膨張係数(50〜350℃)が30×10-7〜40×10-7/℃、歪点が640℃以上、密度が2.60g/cm3以下、粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2が1630℃未満(T2<1630℃)、好ましくは1620℃以下(T2≦1620℃)であって、粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4が1260℃未満(T4<1260℃)、好ましくは1250℃以下(T4≦1250℃)、より好ましくは1245℃以下(T4≦1245℃)、失透温度がT4以下、耐酸性の指標として用いる90℃、0.1N(規定)のHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.6mg/cm2以下であるという特性を満たす無アルカリガラス基板を提供することを目的とする。
また、このような無アルカリガラス基板を用いた液晶ディスプレイパネルを提供することを目的とする。更に、このような無アルカリガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究を行い、各成分が特定範囲内であって、かつ、各成分の含有率が特定の関係を有し、かつ上記物性を有する無アルカリガラス基板が特に液晶ディスプレイ用ガラス基板として最適であることを見出し、本発明を完成させた。
本発明は次の(a)〜(h)である。
(a)下記酸化物基準のモル%表示で、実質的に、アルカリ成分及びBaOを含まず、
各成分の含有率が、
SiO2 :57.0〜65.0%、
Al23 :10.0〜12.0%、
23 :6.0〜9.0%、
MgO :5.0〜10.0%、
CaO :6.0〜8.0%、
SrO :2.5〜5.5%
であり、かつ、
MgO+CaO+SrO:16.0〜19.0%、
MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
であって、
密度≦2.60g/cm 3
ヤング率≧75GPa、
50〜350℃の線膨張係数:30×10-7〜40×10-7/℃、
歪点≧640℃、
粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2が1580℃≦T2≦1620℃、
粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4≦1245℃、
失透温度≦T4
90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.2mg/cm2以下
である無アルカリガラス基板。
(b)下記酸化物基準のモル%表示で、
SiO2 :60.0〜65.0%、
Al23 :10.0〜12.0%、
23 :6.0〜9.0%、
MgO :5.5〜8.5%、
CaO :6.0〜8.0%、
SrO :2.5〜5.5%
であり、かつ、
MgO+CaO+SrO:16.0〜18.5%、
MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
である、上記(a)に記載の無アルカリガラス基板。
(c)さらに、SnO2を500ppm〜1.0質量%含有する上記(a)または(b)に記載の無アルカリガラス基板。
(d)上記(a)〜(c)のいずれかに記載の無アルカリガラス基板を少なくとも1つ使用した液晶ディスプレイパネル。
(e)下記酸化物基準のモル%表示で、実質的に、アルカリ成分及びBaOを含まず、
各成分の含有率が、
SiO2 :57.0〜65.0%、
Al23 :10.0〜12.0%、
23 :6.0〜9.0%、
MgO :5.0〜10.0%、
CaO :6.0〜8.0%、
SrO :2.5〜5.5%
であり、かつ、
MgO+CaO+SrO:16.0〜19.0%、
MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
であるガラス組成を目標としたガラス原料を溶解した後、フロート法によって成形する、密度≦2.60g/cm 3 、ヤング率≧75GPa、50〜350℃の線膨張係数:30×10 -7 〜40×10 -7 /℃、歪点≧640℃、粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT 2 が1580℃≦T 2 ≦1620℃、粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT 4 ≦1245℃、失透温度≦T 4 、90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.2mg/cm 2 以下である、無アルカリガラス基板の製造方法であって、
前記ガラス原料の溶解温度が1630℃未満であり、フロートバス入口のガラス融液の温度が最大1250℃である、無アルカリガラス基板の製造方法。
(f)下記酸化物基準のモル%表示で、
SiO2 :60.0〜65.0%、
Al23 :10.0〜12.0%、
23 :6.0〜9.0%、
MgO :5.5〜8.5%、
CaO :6.0〜8.0%、
SrO :2.5〜5.5%
であり、かつ、
MgO+CaO+SrO:16.0〜18.5%、
MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
であるガラス組成を目標としたガラス原料を溶解した後、フロート法によって成形する無アルカリガラス基板の製造方法であって、
前記ガラス原料の溶解温度が最大1620℃であり、フロートバス入口のガラス融液の温度が最大1245℃である、上記(e)に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
(g)前記ガラス原料が、さらにSnO2を0.1〜1.0質量%含有する上記(e)または(f)に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
(h)前記ガラス原料が、さらにSnO2を0.1〜1.0質量%含有し、該ガラス原料を1450〜1580℃に加熱して溶融ガラスとする溶解工程1と、前記溶解工程1の後、前記溶融ガラスを1500℃以上1630℃未満に加熱してガラス中の泡を脱泡させる溶解工程2とを具備し、前記溶解工程2における溶融ガラスの温度を、前記溶解工程1における溶解ガラスの温度より30℃以上高くする、上記(e)に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
本発明によれば、ヤング率が高く(75GPa以上、好ましくは79GPa以上)、線膨張係数(50〜350℃)が低く(30×10-7〜40×10-7/℃)、歪点が高く(640℃以上)、密度が低く(2.60g/cm3以下)、粘度が低く(粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2が1630℃未満、好ましくは1620℃以下であって、粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4が1260℃未満、好ましくは1250℃以下、より好ましくは1245℃以下)、フロート成形で失透せず(失透温度≦T4)、耐酸性に優れた(90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.6mg/cm2以下)無アルカリガラス基板を提供することができる。このような本発明の無アルカリガラス基板は、たわみがより少なく、ガラス組成がより均質であり、より高度な平坦性を具備する。また、粘度が低いことから、ガラス溶融時に泡浮上しやすく、泡の少ない無アルカリガラス基板を得ることができる。
また、このような無アルカリガラス基板を用いた、より高精細でコントラスト比の高い液晶ディスプレイパネルを提供することができる。更に、溶解時の温度を1630℃未満、好ましくは最大1620℃、フロート法におけるフロートバス入口のガラス融液の温度を1260℃未満、好ましくは最大1250℃、より好ましくは最大1245℃とし、省エネルギーで製造可能な無アルカリガラス基板の製造方法を提供することができる。
本発明の無アルカリガラス基板について説明する。
本発明の無アルカリガラス基板(以下、「本発明のガラス基板」ともいう。)は、実質的にSiO2、Al23、B23、MgO、CaO及びSrOからなる。そして、その他の成分、特に、アルカリ成分(アルカリ金属元素(Li、Na、K、Rb、Cs及びFr)及びこれらの中の1以上の元素を含む化合物を意味する。)及びBaOは実質的に含有しない。
ここで「実質的に含有しない」とは、原料から不可避的に混入してしまう不純物以外には含有しないことを意味する。なお、本発明のガラス基板を製造する過程で使用される清澄剤の一部やその反応生成物等は含まれてもよい。
なお、本発明のガラス基板に含有される各成分の含有率(%)は、それぞれ下記酸化物基準のモル%で表示する。以下、特に断りがない限り、含有率を示す「%」は「モル%」を意味するものとする。
本発明のガラス基板はSiO2を57.0〜66.0%、好ましくは57.0〜65.%、より好ましくは59.0〜65.0%、更に好ましくは60.0〜65.0%含有する。
SiO2の含有率が高いと本発明のガラス基板の密度が低くなるので好ましい。ただし高すぎると失透特性が低下する場合がある。また、含有率が低すぎると耐酸性の低下、密度の増大、歪点の低下、線膨張係数の増大及びヤング率の低下に繋がる場合がある。
また、本発明のガラス基板はAl23を6.0〜15.0%、好ましくは7.0〜14.0%、より好ましくは8.0〜13.0%、より好ましくは9.0〜12.0%、更に好ましくは10.0〜12.0%、特に好ましくは10.5〜11.5%含有する。
Al23をこのような含有率で含有すると分相性を抑制し、歪点を上げ、ヤング率を高めることができる。この含有率が高すぎると、失透特性、耐塩酸性及び耐BHF性が劣化する場合がある。
また、本発明のガラス基板はB23を3.0〜12.0%、好ましくは4.0〜11.0%、より好ましくは5.0〜10.0%、更に好ましくは6.0〜9.0%、特に好ましくは6.5〜8.5%含有する。
23をこのような含有率で含有すると密度を低下させ、耐BHF性を向上させ、またガラスの溶解反応性を向上させ、失透特性を向上させることができるので好ましい。この含有率が高すぎると、ヤング率を低下させ、耐酸性を低下させる場合がある。
液晶ディスプレイ用ガラス基板としてより好ましい高い歪点、低い線膨張係数を得るためには、SiO2、Al23及びB23の総量が好ましくは80%以上、より好ましくは80.5%以上、更に好ましくは81%以上である。
また、本発明のガラス基板はMgOを3.0〜12.0%、好ましくは4.0〜11.0%、より好ましくは5.0〜10.0%、更に好ましくは5.5〜10.0%、特に好ましくは6.5〜8.5%含有する。
MgOをこのような含有率で含有すると密度を低下させ、溶解反応性を向上させ、線膨張係数を高くせず、歪点を低下させないので好ましい。この含有率が高すぎるとガラスが分相したり、失透特性及び耐酸性が低下する場合がある。
また、本発明のガラス基板はCaOを3.0〜12.0%、好ましくは4.0〜11.0%、より好ましくは5.0〜10.0%、更に好ましくは5.5〜10.0%、特に好ましくは6.0〜8.0%含有する。
CaOをこのような含有率で含有すると密度を低下させ、線膨張係数を高くせず、歪点を低下させず、溶解反応性を向上させ、粘性を低下させ、失透特性を改善させ、耐酸性を改善させ、分相を抑制するので好ましい。この含有率が高すぎると線膨張係数の増大、密度の増大を招く場合がある。
また、本発明のガラス基板はSrOを1.5〜8.0%、好ましくは2.0〜7.0%、より好ましくは2.5〜6.0%、更に好ましくは2.5〜5.5%、特に好ましくは2.5〜4.0%含有する。
SrOをこのような含有率で含有すると密度を大きくせず、線膨張係数を高くせず、歪点を低下させず、粘性を低下させ、分相傾向を抑制し、溶解反応性を低下させず、失透特性及び耐酸性を改善するので好ましい。この含有率が高すぎると、失透特性の低下や線膨張係数の増大、密度の増大、耐酸性が低下する場合がある。
また、本発明のガラス基板はMgO、CaO及びSrOの含有率(モル%)の合計、すなわち、MgO+CaO+SrOが15.0〜20.0%であり、15.5〜19.5%であることが好ましく、16.0〜19.0%であることがより好ましく、16.5〜19.0%であることが更に好ましい。
上記各成分の含有率が上記の範囲内であって、更にMgO+CaO+SrOがこのような範囲であると、本発明のガラス基板が融液状態である場合に、その粘度が低くなる。すなわちガラス溶解の目安となる粘度ηについて、logη=2を満たす温度T2が1630℃未満、好ましくは1620℃以下となる。つまり、粘度はガラス融液の温度が高いほど低くなるが、ガラス融液の温度T2が1630℃未満、好ましくは1620℃以下の比較的低温であっても、その粘度(η)を102dPa・s(溶解の目安となる粘度)とすることができる。また、溶融ガラス中の泡の浮上速度が速くなり、得られる無アルカリガラス中の泡を少なくすることができる。したがって、本発明のガラス基板においては、そのガラス融液の均質化をより容易に行うことができる。
また、フロート成形の目安となる粘度ηについて、logη=4を満たす温度T4が1260℃未満、好ましくは1250℃以下、より好ましくは1245℃以下、更に好ましくは1235℃以下となる。つまり、ガラス融液の温度T4が1260℃未満、好ましくは1250℃以下、より好ましくは1245℃以下、更に好ましくは1235℃以下であっても、その粘度(η)を104dPa・s(成形性の目安となる粘度)とすることができる。したがって、フロート成形プロセス等においてガラス基板の平坦性を向上させることを容易に行うことができる。
MgO+CaO+SrOの総量が多いと粘度が低くなるので好ましい。ただし、前記総量が20%超であると、線膨張係数の増大、歪点の低下、耐酸性の低下となる場合があるため好ましくない。線膨張係数を低く抑えることを考慮すると、MgO+CaO+SrOの総量は16.0〜18.5%であることが特に好ましい。
従来の無アルカリガラス基板は、上記のような範囲のヤング率(75GPa以上)、線膨張係数(30×10-7〜40×10-7/℃)、歪点(640℃以上)、密度(2.60g/cm3以下)を有し、更に、上記のような低い粘度のガラス融液を形成する特性を兼ね備えたガラスではなかった。つまり、溶解の目安となる102dPa・sの粘度、及び成形性の目安となる104dPa・sの粘度とするためには、ガラス融液の温度を、例えば特許文献1に記載のように、それぞれ1630℃以上、及び1260℃以上としなければならなかった。
これに対して本発明のガラス基板は、その製造過程において、溶解温度及びフロート成形時のガラスリボンの温度を従来のものよりも低くすることができるので、加熱等に用いるエネルギーを少なくすることができ、コスト的にも有利となる。T4を1245℃以下、好ましくは1235℃以下とすることにより、フロート成形がさらに容易となり、ドロスやトップスペックの欠点が少なく、平坦なガラス基板が得られるため、フロート成形後のガラス板表面の研磨量を少なくすることができる。また、失透温度がT4以下であるので、失透異物が生成されず安定してフロート成形することができる。このような特性は、特に、製造するガラス基板が大型である場合に特に好ましい特性である。前述のように近年においては一辺が2m以上の矩形の大型のガラス基板の製造が要求されているので、このような特性を有する無アルカリガラス基板が求められている。
また、本発明のガラス基板は、MgO、CaO及びSrOの含有率(モル%)の合計に対するMgOの含有率(モル%)の比率、すなわち、MgO/(MgO+CaO+SrO)は0.25以上であり、0.30以上であることが好ましく、0.35以上であることがより好ましく、0.40以上であることが更に好ましく、0.42以上であることが特に好ましい(この比率を、以下では「比率A」ともいう。)。
上記各成分の含有率が上記の範囲であって、更にこの比率Aがこのような範囲であると、50〜350℃の線膨張係数30×10-7〜40×10-7/℃を得ることができる。したがって、本発明のガラス基板を用いて液晶ディスプレイ等を製造する際に、従来の工程や設備を変更することなく効率よくパターンずれの少ないディスプレイを製造できる。
また、SiO2、Al23及びB23の含有率(モル%)の合計に対するB23の含有率(モル%)の比率、すなわち、B23/(SiO2+Al23+B23)は0.12以下であり、0.11以下であることが好ましく、0.10以下であることがより好ましく、0.095以上であることが特に好ましい(この比率を、以下では「比率B」ともいう。)。
上記各成分の含有率が上記の範囲であって、更に上記比率A及びこの比率Bがこのような範囲であると、ヤング率75GPa以上のガラス基板が得られる。したがって、本発明のガラス基板を2m角程度の大型ガラス基板とした場合であっても、たわみ量が小さくなるので好ましい。
本発明のガラス基板は上記のような組成を有する無アルカリガラス基板である。その好ましい組成をまとめると、次の通りである。
各成分の含有率が、酸化物基準のモル%表示で、
SiO2 :57.0〜65.0%、
Al23 :10.0〜12.0%、
23 :6.0〜9.0%、
MgO :5.0〜10.0%、
CaO :5.0〜10.0%、
SrO :2.5〜5.5%
であり、かつ、
MgO+CaO+SrO:16.0〜19.0%、
MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.40、
23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
である。
また、より好ましい組成をまとめると、次の通りである。
各成分の含有率が、酸化物基準のモル%表示で、
SiO2 :60.0〜65.0%、
Al23 :10.0〜12.0%、
23 :6.0〜9.0%、
MgO :5.5〜8.5%、
CaO :5.0〜10.0%、
SrO :2.5〜5.5%
であり、かつ、
MgO+CaO+SrO:16.0〜18.5%、
MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.40、
23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
である。
本発明のガラス基板は上記のような組成を有し、ヤング率≧75GPa以上、好ましくはヤング率≧79GPa、50〜350℃の線膨張係数が30×10-7〜40×10-7/℃、歪点≧640℃、密度が2.60g/cm3以下、粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2<1630℃、好ましくはT2≦1620℃、粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4<1260℃、好ましくはT4≦1250℃、より好ましくはT4≦1245℃、失透温度≦T4、耐酸性の指標として用いる90℃、0.1N(規定)のHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.6mg/cm2以下という特性の全てを具備する。
本発明のガラス基板はヤング率が75GPa以上であるが、76GPa以上であることが好ましく、77GPa以上であることがより好ましく、79GPa以上であることがさらに好ましく、80GPa以上であることが特に好ましい。
また、本発明のガラス基板は50〜350℃の線膨張係数が30×10-7〜40×10-7/℃であるが、32×10-7〜40×10-7℃であることが好ましく、35×10-7〜39×10-7℃であることがより好ましい。
また、本発明のガラス基板は歪点が640℃以上であるが、650℃以上であることが好ましく、655℃以上であることがより好ましい。
また、本発明のガラス基板は密度が2.60g/cm3以下であるが、2.55g/cm3以下であることが好ましく、2.52g/cm3以下であることがより好ましい。
また、本発明のガラス基板は粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2が1630℃未満であるが、1620℃以下であることが好ましく、1610℃以下であることがより好ましく、1605℃以下であることがさらに好ましい。
また、本発明のガラス基板は粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4が1260℃未満であるが、1250℃以下であることが好ましく、1245℃以下であることがより好ましく、1240℃以下であることが更に好ましく、1235℃以下であることが特に好ましい。
また、本発明のガラス基板は、耐酸性を示す指標である90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.6mg/cm2以下であるが、0.3mg/cm2以下であることがより好ましく、0.2mg/cm2以下であることが特に好ましい。
なお、本発明において、ヤング率、50〜350℃の線膨張係数、歪点、密度、粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2、粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4は、各々、次に示す方法によって測定して求めた値を意味する。
ヤング率は、曲げ共振法(JIS R1602)に従って求めた値を意味する。
50〜350℃の線膨張係数は、示差熱膨張計(TMA)を用いて測定した値を意味する。
歪点はJIS R3103に従って測定した値を意味する。
密度は、アルキメデス法を原理とした簡易密度計を用いて求めた値を意味する。
粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2及び粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4は、回転粘度計を用いて測定して求めた値を意味する。
失透温度は、ガラス片を17時間加熱し、結晶が析出する最高温度と、結晶が析出しない最低温度を求め、その平均値を意味する。
耐酸性の指標には、90℃の0.1NのHCl中に、20時間浸漬後の単位面積あたりの質量減少量(mg/cm2)を用いる。
本発明のガラス基板は、例えば次のような方法で製造することができる。
初めに、通常使用される原料(必要により数種類の原料)を、本発明のガラス基板の組成(目標組成)になるように調合する。
ここで、清澄剤を含有させてもよい。清澄剤としては、例えばF、Cl、SO3、SnO2、TiO2、MnO2、CeO2、ZrO2、Fe23又はNb25が挙げられる。清澄剤を含有させるとその脱泡効果により、成形後の本発明のガラス基板中の気泡をより減少させることができるので好ましい。これらは単独で添加してもよく、又は2種以上を併用してもよい。
このような清澄剤の中でもSnO2が好ましく、SnO2に加えてSO3、Fe23、Cl、Fを含有することが更に好ましい。本発明の無アルカリガラスの製造過程における脱泡・清澄効果を促進・強化することができるからである。これらは、原料を加熱していく際に、多量の泡を発生し、溶融ガラス中の泡を大きくし脱泡を補助する。
清澄剤を添加する場合、成形後の本発明のガラス基板の質量に対する質量比(質量%)として、Fは0〜1質量%、Clは0〜1質量%、SO3は0〜1質量%、SnO2は0〜1質量%、TiO2は0〜1質量%、MnO2は0〜1質量%、CeO2は0〜1質量%、ZrO2は0〜1質量%、Fe23は0〜1質量%添加することが好ましい。ただし、過剰泡発生、失透特性の低下、着色等の問題があるので、総含有量で5質量%以下とすることが好ましい。また、添加による所望の効果を得るためには、10ppm以上添加することが好ましく、100ppm以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましい。具体的には、F+Cl+SO3+SnO2+TiO2+MnO2+CeO2+ZrO2+Fe23は10ppm〜5質量%が好ましく、またF+Cl+SO3+SnO2+TiO2+MnO2+CeO2+ZrO2+Fe23が100ppm〜1.0質量%であることがより好ましい。例えば、SnO2を0.1〜1.0質量%添加した場合、成形後のガラス基板にはSnO2が500ppm〜1.0質量%含有する。
清澄剤としてSnO2を用いた場合、SnO2はガラス原料を加熱し溶解する際に、下記反応式(A)に示すようにSnOに還元されて酸素を発生させ、発生した酸素は溶融ガラスに含まれる泡とともに溶融ガラス表面に浮上する。
Figure 0005359271
次に、このような原料を溶解炉に連続的に投入し、1630℃未満、好ましくは最大1620℃、より好ましくは最大1500℃〜1610℃(最大温度が1500℃〜1610℃の範囲内)、さらに好ましくは最大1600℃、特に好ましくは最大1500℃〜1600℃(最大温度が1500℃〜1600℃の範囲内)で溶解しガラス融液とする。本発明のガラス基板は、前述のように粘度が低いので、1630℃未満、好ましくは1620℃以下の温度で溶解しても、従来の無アルカリガラス基板を溶解する場合と同程度にガラスを均質化することができる。
ここで、清澄剤としてSnO2を用いた場合、前記ガラス原料を1450〜1580℃に加熱して溶融ガラスとする溶解工程1と、前記溶解工程1の後、前記溶融ガラスを1500℃以上1630℃未満に加熱してガラス中の泡を脱泡させる溶解工程2とを具備し、前記溶解工程2における溶融ガラスの温度を、前記溶解工程1における溶解ガラスの温度より30℃以上高くしてガラス融液とする方法であることが好ましい。
この好ましい方法について、次に詳細に説明する。
まず、本発明の無アルカリガラスになるように、SnO2を含む工業用ガラス原料を調製する。
次に調製された原料を溶解炉等に連続的に投入し、加熱し溶解し溶融ガラスとする(溶解工程)。
溶解工程は、原料を溶解炉等へ投入し加熱し原料を溶融ガラスとする溶解工程1と、その後、溶融ガラスを更に加熱してガラス中の泡を脱泡させる溶解工程2とを具備するのが好ましい。SnO2の還元反応による酸素を一挙に発生させ、泡がより少ない無アルカリガラスが得られるからである。
そして、溶解工程1において原料が溶融ガラスとなる温度(以下これを「初期温度」ともいう。)に対し、溶解工程2における溶融ガラスの温度(以下これを「到達温度」ともいう。)は、30℃以上高いことが好ましく、50℃以上高いことがより好ましく、70℃以上高いことがより好ましく、90℃以上高いことがさらに好ましい。
溶解工程1における初期温度は原料を溶解させるが1450〜1580℃であることが好ましい。原料を均質に溶解するために、より好ましくは、1490℃以上、更に好ましくは1530℃以上である。一方、SnO2の還元反応による酸素の発生を抑制しておくために、より好ましくは1570℃以下、更に好ましくは1560℃以下である。
溶解工程2における到達温度は1500℃以上1630℃未満であることが好ましい。到達温度が高くなると、SnO2の還元反応による酸素の発生を一挙に生じさせ、加えて粘度ηを低くして泡浮上速度を早くすることができる。到達温度は、より好ましくは1540以上、更に好ましくは1580℃以上である。一方、到達温度が高くなりすぎると、エネルギー消費量が多くなり、溶解設備の寿命も短くなる問題が生じる。到達温度は、より好ましくは1620℃以下、更に好ましくは1610℃以下である。
溶解工程において、溶解工程1と溶解工程2とで温度差を30℃以上とするためには、例えば、(i)1つの溶解炉等を使用して原料投入側からガラス排出側に溶融ガラスが流動していく中で溶解工程1を行い溶解工程2を行う方法、(ii)1つの溶解炉等の内部を原料投入側とガラス排出側とに2分して使用する方法、(iii)2つの溶解炉等を使用する方法が挙げられる。
溶解工程1、2において使用される、溶解炉等の仕様、また原料、溶融ガラスを加熱する方法は特に制限されない。
本発明のガラス基板は、必要に応じてSnO2などの清澄剤を含むガラス原料を上記のように溶解した後、次に示すフロート法等により製造することができる。
次に、このガラス融液をフロート法により所定の板厚に成形し、徐冷後所望の大きさに切断し、研削、研磨などの加工をすることで製造することができる。フロート法によって成形する際のフロートバス入口のガラス融液の温度を1260℃未満、好ましくは最大1100℃以上1260℃未満(最大温度が1100℃以上1260℃未満の範囲内)、より好ましくは最大1250℃、さらに好ましくは最大1100〜1250℃(最大温度が1100〜1250℃の範囲内)、さらに好ましくは最大1245℃、さらに好ましくは最大1100〜1245℃(最大温度が1100〜1245℃の範囲内)、さらに好ましくは最大1235℃、さらに好ましくは最大1100〜1235℃(最大温度が1100〜1235℃の範囲内)とすることができる。前述のように本発明のガラス基板はT4温度が低いので、フロート成形が容易で、平坦なガラス基板が得られる。また、フロート成形工程の設備面、生産面においても有利である。
一方、フロートバス入口のガラス融液の温度が1250℃を超えて高いと、溶融錫による欠点がガラス表面に付着しやすくなる。即ち、溶融錫が揮散すると、フロートバスの上部空間にて錫が凝集し、凝集した錫がガラスのトップ面に落下すると、点状の欠点、すなわちトップスペック欠点となる。また、溶融錫が酸化すると、不定形の錫酸化物を生成し、錫酸化物がガラスのボトム面に付着すると、ドロス欠点となる。これらの欠点は、フロート成形後のガラス板表面の研磨により除去されるが、研磨量の削減を考慮するとこれらの欠点が少ないことが好ましい。ドロスやトップペックを抑制するためには、フロートバス入口のガラス融液の温度を下げることが効果的である。具体的には、フロートバス入口のガラス融液の温度は、最大1250℃であることが好ましく、最大1245℃であることがより好ましい。
また、フロート法以外の他の公知の方法を用いて成形してもよい。他の成形方法としては、具体的には例えば、周知のロールアウト法、ダウンドロー法、フュージョン法等が例示される。本発明のガラス基板は、特に、薄板、大型のガラス基板、例えば、板厚0.3〜1.1mm、一辺が2m以上、他辺が1.8m以上の矩形の液晶ディスプレイ用ガラス基板に適している。
また、本発明は、ガラス基板として本発明のガラス基板を用いた液晶ディスプレイパネルを提供する。液晶ディスプレイパネルは、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)の場合を例にとると、その表面にゲート電極線及びゲート絶縁用酸化物層が形成され、更に前記酸化物層表面に画素電極が形成されたディスプレイ面電極基板(アレイ基板)と、その表面にRGBのカラーフィルタ及び対向電極が形成されたカラーフィルタ基板とを有し、互いに対をなす前記アレイ基板と前記カラーフィルタ基板との間に液晶材料が挟み込まれてセルが構成される。液晶ディスプレイパネルは、このようなセルに加えて、周辺回路等の他の要素を含む。本発明の液晶ディスプレイパネルは、セルを構成する1対の基板のうち、少なくとも一方に本発明のガラス基板が使用されている。
次に本発明の実施例を示す。
[例1〜例8]
初めに各成分の原料を、成形後のガラスが表1および表2に示す組成(mol%)になるように調合し、白金坩堝を用いて1550〜1620℃で溶解する。溶解にあたっては、白金スターラーを用い撹拌しガラスの均質化を行う。次いで溶解ガラスをそのまま流し出し所望の厚さの板状に成形した後、徐冷して例1〜例8のガラスを得る。
なお、表3は表1および表2でmol%で示した組成を質量%で示したものである。
表1および表2には、得られたガラスの特性値として、ヤング率(GPa)、密度(g/cm3)、50℃〜350℃における線膨脹係数(平均線膨張係数(×10-7/℃))、歪点(℃)、高温粘性の指標として、溶解性の目安となるlogη=2(dPa・s)となる温度T2(℃)、フロート成形性の目安となるlogη=4(dPa・s)となる温度T4(℃)、失透温度(℃)、耐酸性(90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量)を示した。表1および表2に示した特性値のうち数値が2段で記載されているものは、上段の数値が計算値であり、下段の数値は前述の方法による実測値である。なお、例4〜例8の場合における上記の原料の溶解温度は1600℃であった。
例1〜例8の特性値の計算は、各々に対する寄与度ai(i=1〜6(各ガラス成分(SiO2、Al23、B23、MgO、CaO、SrOの6成分)))を回帰計算により求め、Σaii+b(Xiは各ガラス成分のモル分率、bは定数)から求めた。
表1および表2より、例1〜例8のガラスは、ヤング率が75GPa以上、好ましくは79GPa以上、線膨張係数が30×10-7〜40×10-7/℃、歪点が640℃以上、密度が2.60g/cm3以下であり、耐酸性の指標である90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.6mg/cm2以下であり、ディスプレイ用のガラス基板としての特性に優れていることが確認できる。また、例1〜例8のガラスは、ガラスの溶解性の指標であるT2が1630℃未満、好ましくは1620℃以下であるため、ガラスの溶解性に優れていることが確認できる。また、例1〜例8のガラスは、T4が1260℃未満、好ましくは1250℃以下、より好ましくは1245℃以下、更に好ましくは1235℃であり、失透温度がT4以下となることからフロート法によるガラスの成形に適した無アルカリガラス基板であることが確認できる。
Figure 0005359271
Figure 0005359271
Figure 0005359271
[例9〜例11]
表4は工業用ガラス原料として調製された成分の組成を示しており、表5は得られたガラスの組成を示している。ここで、SiO2、Al23、B23、MgO、CaO、SrOおよびBaOについてはmol%で組成を示しており、F、Cl、SO3、Fe23およびSnO2については、SiO2、Al23、B23、MgO、CaO、SrOおよびBaOの総量に対するそれぞれの含有割合を質量百分率で示している。表5には、得られたガラスの特性値として、ヤング率(GPa)、密度(g/cm3)、50℃〜350℃における線膨脹係数(平均線膨張係数(×10-7/℃))、歪点(℃)、高温粘性の指標として、溶解性の目安となるlogη=2(dPa・s)となる温度T2(℃)、フロート成形性の目安となるlogη=4(dPa・s)となる温度T4(℃)、失透温度(℃)、耐酸性(90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量)を示した。これらの特性値は例1〜例8について記載した方法による実測値である。
例9〜例11については、表4に示す組成について、ガラス原料の半量(ガラス換算で125g相当)を300ccの白金るつぼに入れ、1500℃の電気炉で30分間静置した後、一旦電気炉より白金坩堝を取り出し残りの半量(ガラス換算で125g相当)を追加して,再び1500℃の電気炉で30分間静置して溶解した。その後、1590℃の電気炉に速やかに移し替え、30分間静置した。その後、730℃の電気炉に移し替え、2時間かけて610℃までガラスを徐冷し、さらに約10時間かけて室温までガラスを徐冷した。
そして、例9〜例11の各々について、るつぼ上部中央のガラスをコアドリルで直径38mm、高さ35mmの円柱状ガラスにくり貫き、該円柱状ガラスの中心軸を含む厚さ2〜5mmのガラス板に切り出した。切り出し面両面を光学研磨加工(鏡面研磨仕上げ)した。るつぼのガラス上面から1〜10mmの間に相当する部位について、光学研磨加工面を実体顕微鏡で観察し、ガラス板中の直径50μm以上の泡数を計測し、その値をガラス板の体積で割り、泡数とした。結果を表5に示す。
表5より、SnO2を含有する例10および例11のガラスの場合、ガラス中の泡数がSnO2を含有しない例9のガラスよりも少ないことが確認できる。ここから、ガラス原料中に清澄剤としてSnO2を含有させることが好ましいことが確認できる。
また、例11のSn−レドックスは16%であった。Sn−レドックスは、Sn−メスバウアー分光法によってガラス中のSn2+量を室温で測定し、[Sn2+量/全Sn]で算出した値である。Sn−レドックスは好ましくは15〜40%、より好ましくは15〜30%である。
Sn−メスバウアー分光の測定方法について説明する。
119mSnから119Snへのエネルギー遷移に伴って発生するγ線(23.8keV)をプローブにして、透過法(ガラス試料を透過したγ線を計測)により、試料中のSnの2価と4価の存在割合(Sn−レドックス)を測定した。具体的には、以下の通りである。
放射線源のγ線出射口、ガラス試料、Pdフィルター、気体増幅比例計数管(LND社製、型番45431)の受光部を300〜800mm長の直線上に配置した。
放射線源は、10mCiの119mSnを用い、光学系の軸方向に対して放射線源を運動させ、ドップラー効果によるγ線のエネルギー変化を起こさせた。放射線源の速度はトランスデューサー(東陽リサーチ社製)を用いて、光学系の軸方向に−10〜+10mm/秒の速度で振動するように調整した。
ガラス試料は、前記の得られたガラスを3〜7mmの厚さに研磨したガラス平板を用いた。
Pdフィルターは、気体増幅比例計数管によるγ線の計測精度を向上させるためのものであり、γ線がガラス試料に照射された際にガラス試料から発生する特性X線を除去する厚さ50μmのPd箔である。
気体増幅比例計数管は、受光したγ線を検出するものである。気体増幅比例計数管からのγ線量を示す電気信号を増幅装置(関西電子社製)で増幅して受光信号を検出した。マルチチャンネルアナライザー(Wissel社CMCA550)で上記の速度情報と連動させた。
気体増幅比例計数管からの検出信号を縦軸に、運動している放射線源の速度を横軸に表記することで、スペクトルが得られる(メスバウアー分光学の基礎と応用 45〜64頁 佐藤博敏・片田元己共著 学会出版)。評価可能な信号/雑音比が得られるまでに、積算時間は2日から16日を必要とした。
0mm/秒 付近に出現するピークがSnの4価の存在を示し、2.5mm/秒と4.5mm/秒 付近に出現する2つに分裂したピークが2価の存在を示す。それぞれのピーク面積に補正係数(Journal of Non-Crystaline Solids 337(2004年) 232-240頁 「The effect of alumina on the Sn2+/Sn4+ redox equilibrium and the incorporation of tin in Na2O/Al2O3/SiO2 melts」 Darja Benner,他共著)(Snの4価:0.22、Snの2価:0.49)を乗じたものの割合を計算し、2価のSn割合をSn−レドックス値とした。
Figure 0005359271
Figure 0005359271
表4の例9の組成になるように原料を調整し、該原料を溶解し、溶融ガラスとした後、フロート成形を行った。フロートバス入口のガラス融液の温度を1260℃から1240℃に低下させたところ、ドロスの発生個数は5分の2に低減し、トップスペックの発生個数は5分の1に低減した。また、失透等が発生せず、安定してフロート成形することができた。
本発明のガラス基板は、一辺が2m以上の矩形の大板ガラスであっても、たわみ量が少なく、搬送、ハンドリングが、一辺が1m程度の矩形のガラス基板と同程度に扱うことができ、液晶ディスプレイパネルの多面取りが要求されるガラス基板として最適である。
本発明の無アルカリガラス基板は、液晶ディスプレイパネルにおけるガラス基板、特に大型のガラス基板として使用され、高精細でコントラスト比の高い液晶ディスプレイパネルを与える。

なお、2006年7月13日に出願された日本特許出願2006−193278号、2006年11月7日に出願された日本特許出願2006−301674号、および2006年12月28日に出願された日本特許出願2006−356287号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (8)

  1. 下記酸化物基準のモル%表示で、実質的に、アルカリ成分及びBaOを含まず、
    各成分の含有率が、
    SiO2 :57.0〜65.0%、
    Al23 :10.0〜12.0%、
    23 :6.0〜9.0%、
    MgO :5.0〜10.0%、
    CaO :6.0〜8.0%、
    SrO :2.5〜5.5%
    であり、かつ、
    MgO+CaO+SrO:16.0〜19.0%、
    MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
    23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
    であって、
    密度≦2.60g/cm 3
    ヤング率≧75GPa、
    50〜350℃の線膨張係数:30×10-7〜40×10-7/℃、
    歪点≧640℃、
    粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT2が1580℃≦T2≦1620℃、
    粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT4≦1245℃、
    失透温度≦T4
    90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.2mg/cm2以下
    である無アルカリガラス基板。
  2. 下記酸化物基準のモル%表示で、
    SiO2 :60.0〜65.0%、
    Al23 :10.0〜12.0%、
    23 :6.0〜9.0%、
    MgO :5.5〜8.5%、
    CaO :6.0〜8.0%、
    SrO :2.5〜5.5%
    であり、かつ、
    MgO+CaO+SrO:16.0〜18.5%、
    MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
    23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
    である、請求項1に記載の無アルカリガラス基板。
  3. さらに、SnO2を500ppm〜1.0質量%含有する請求項1または2に記載の無アルカリガラス基板。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の無アルカリガラス基板を少なくとも1つ使用した液晶ディスプレイパネル。
  5. 下記酸化物基準のモル%表示で、実質的に、アルカリ成分及びBaOを含まず、
    各成分の含有率が、
    SiO2 :57.0〜65.0%、
    Al23 :10.0〜12.0%、
    23 :6.0〜9.0%、
    MgO :5.0〜10.0%、
    CaO :6.0〜8.0%、
    SrO :2.5〜5.5%
    であり、かつ、
    MgO+CaO+SrO:16.0〜19.0%、
    MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
    23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
    であるガラス組成になるようにガラス原料を溶解した後、フロート法によって成形する、密度≦2.60g/cm 3 、ヤング率≧75GPa、50〜350℃の線膨張係数:30×10 -7 〜40×10 -7 /℃、歪点≧640℃、粘度ηがlogη=2を満たす温度であるT 2 が1580℃≦T 2 ≦1620℃、粘度ηがlogη=4を満たす温度であるT 4 ≦1245℃、失透温度≦T 4 、90℃、0.1NのHCl中に20時間浸漬後の単位面積当たりの質量減少量が0.2mg/cm 2 以下である、無アルカリガラス基板の製造方法であって、
    前記ガラス原料の溶解温度が1630℃未満であり、フロートバス入口のガラス融液の温度が最大1250℃である、無アルカリガラス基板の製造方法。
  6. 下記酸化物基準のモル%表示で、
    SiO2 :60.0〜65.0%、
    Al23 :10.0〜12.0%、
    23 :6.0〜9.0%、
    MgO :5.5〜8.5%、
    CaO :6.0〜8.0%、
    SrO :2.5〜5.5%
    であり、かつ、
    MgO+CaO+SrO:16.0〜18.5%、
    MgO/(MgO+CaO+SrO)≧0.42
    23/(SiO2+Al23+B23)≦0.12
    であるガラス組成になるようにガラス原料を溶解した後、フロート法によって成形する無アルカリガラス基板の製造方法であって、
    前記ガラス原料の溶解温度が最大1620℃であり、フロートバス入口のガラス融液の温度が最大1245℃である、請求項5に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
  7. 前記ガラス原料が、さらにSnO2を0.1〜1.0質量%含有する請求項5または6に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
  8. 前記ガラス原料が、さらにSnO2を0.1〜1.0質量%含有し、該ガラス原料を1450〜1580℃に加熱して溶融ガラスとする溶解工程1と、
    前記溶解工程1の後、前記溶融ガラスを1500℃以上1630℃未満に加熱してガラス中の泡を脱泡させる溶解工程2とを具備し、
    前記溶解工程2における溶融ガラスの温度を、前記溶解工程1における溶解ガラスの温度より30℃以上高くする、請求項5に記載の無アルカリガラス基板の製造方法。
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