JP2012508171A - 眼用レンズ材料のための紫外線/可視光吸収剤 - Google Patents
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Abstract
Description
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、
3−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
3−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
3−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、および
2−ヒドロキシ−5−メチル−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート。
Aは、H、CH3、CH2CH3、またはCH2OHであり、
Bは、(CH2)mまたは[O(CH2)2]zであり、
Cは、(CH2)wであり、
mは2〜6であり、
zは1〜10であり、
Yは、存在しないか、O、S、またはNR’であり、ただし、YがO、S、またはNR’である場合、Bは(CH2)mであり、
R’は、H、CH3、Cn’H2n’+1(n’=1〜10)、イソ−OC3H7、C6H5、またはCH2C6H5であり、
wは0〜6であり、ただし、m+w≦8であり;
Dは、H、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C6H5、CH2C6H5またはハロゲンである]。
(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)−ジメタノールの合成。磁気撹拌機を備えた2リットルの反応フラスコ中で、200gのp−メトキシフェノールを1300mlの水に懸濁させた。ホルムアルデヒド溶液(335ml、水中に37%)を撹拌溶液に加え、次いで55.8gの酸化カルシウムを加えた。反応混合物をアルミニウム箔で覆い、周囲温度で10日間静置した。固形物を濾過し、その後、1Lの脱イオン水に懸濁させた。130mlの氷酢酸を撹拌懸濁液に周囲温度で加えた。オフホワイト色固形物を濾過し、ヘキサンですすぎ、その後、高真空下で72時間乾燥させて、118.9g(37.8%)が得られた。1H NMR(DMF−d7)δ:3.75(s、3H、OCH3)、4.73(s、4H、CH2O)、5.39(bs、2H、CH2OH)、6.85(s、2H、Ar−H)。13C NMR(DMF−d7)δ:55.12(1C、OCH3)、59.84(2C、CH2OH)、111.18(2C、Ar−CH)、129.51(2C、Ar−CCH2)、146.30(1C、Ar−COH)、152.95(1C、Ar−COCH3)。
2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−((2−ニトロ−4−(トリフルオロ−メチル)−フェニル)ジアゼニル)−フェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中に、19.9gの2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)−アニリン(96.5mmol)(Aldrich、Milwaukee,WI)、41mlの濃HCl(水性)、100mlの脱イオン水、100mlのエタノール、および80mlのTHFを加えた。懸濁液を30分間撹拌し、反応混合物を0℃に保ちながら、30mlの水中の7.07gの亜硝酸ナトリウム(102mmol)を60分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌した。300mgのスルファミン酸を加えて過剰の亜硝酸塩を分解した。混合物を濾過して溶けなかった固形物を除去した。濾過したジアゾニウム混合物および水酸化ナトリウムの溶液(100mlの水中に15.1g)を、19.7g(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノール(107mmol)、4.3の水酸化ナトリウム、200mlの脱イオン水、および50mlのTHFを含有する溶液に、0℃で滴下した。反応混合物を0℃で1時間および室温で4時間撹拌させた。混合物を3リットルの水中に注いだ。混合物をpH3〜4まで酸性化した。暗色粗生成物を濾過し、数リットルの水で洗浄して、暗色固形物が生じ、これを55℃で72時間、高真空下で乾燥させて、15.2g(42%の収率)の生成物が得られた。
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素導入
口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、実施例3からの1.15g(3.39mmol)の2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールを、BHT阻害剤(Aldrich)を含有する50mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(1.4ml、11mmol)を加え、混合物を−10℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(0.436g、4.17mmol)を滴下し、混合物を1時間、−10℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。固形物を濾過し、100mlのジエチルエーテルですすいだ。濾液を100mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、その後、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が暗黄色油状物として得られ、これをメタノール中で再結晶化させて、0.35gの生成物(25%)が得られた。[M+H+]=408.1。1H NMR (CDCl3)δ:10.97(s、1H、Ar−OH)、8.30(s、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、8.07(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.91(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.69(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.10(s、1H、Ar−Hフェノール)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.62(s、1H、C=C−Hシス)、5.40(s、2H、Ar−CH2)、3.90(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。元素分析:計算値 %C(56.02)、%H(3.96)、%N(10.32)、%F(13.99);実測値 %C(56.11)、%H(3.96)、%N(10.24)、%F(14.37)。
2−((4−フルオロ−2−ニトロフェニル)ジアゼニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中に、25.1g(161mmol)の4−フルオロ−2−ニトロアニリン(Aldrich)、HCl(水性)(J.T.Baker)、100mlの脱イオン水、および100mlの無水エタノールを加えた。懸濁液を0℃まで冷却した。反応混合物を0℃に保ちながら、50mlの水中の11.8g(171mmol)の亜硝酸ナトリウム(Sigma−Aldrich)を60分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌した。420mgのスルファミン酸(Aldrich)を加え、反応混合物をさらに30分間撹拌し、その後、濾過した。1リットルの丸底フラスコ中で、32.5g(176mmol)の(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノール、200mlの脱イオン水、および200mlのエタノールを合わせた。32.3g(807mmol)のNaOH(Aldrich)を100mlの水に溶かし、これの約1/4を、フェノール誘導体を含有する溶液に0℃で加えた。ジアゾニウム塩溶液および残りの水酸化ナトリウム溶液を反応混合物に0℃で1時間の期間をかけて滴下し、その後、さらに1時間、0℃および3時間、周囲温度で撹拌させた。反応混合物を3リットルの水中に注ぎ、1NのHClを用いてpHを4に調整した。固形物を濾過によって収集し、数リットルの水で洗浄し、P2O5を乾燥剤として用いて55℃で72時間真空乾燥させて(0.1mmHg)、29.9g(68%)の暗色固形物が得られ、これをさらに精製せずに次のステップで使用した。
3−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートの合成。実施例5からの生成物を用いてエステル化を実施した。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、5.06g(17.5mmol)の2−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールを60mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(8.7ml、62mmol))を加え、混合物を−10〜0℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(2.26g、21.6mmol)を滴下し、混合物を1時間、−10℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。塩を濾過し、100mlのTHF(≧99.9%、無水、阻害剤を含有、Aldrich)ですすいだ。ジエチルエーテル(100ml)を濾液に加え、これを1NのHClおよび水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が得られ、これをエタノール中で再結晶化させて、2.5g(40%)の黄色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.03(s、1H、フェノールOH)、7.94(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール環)、7.87(s、1H、Ar−Hフェノール環)、7.53(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール環)、7.29(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール環)、7.05(s、1H、Ar−Hフェノール環)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.39(s、2H、Ar−CH2)、3.89(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−((2−ニトロフェニル)−ジアゼニル)−フェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中に、19.9g(144mmol)の2−ニトロアニリン(Aldrich)、HCl(水性)、100mlの脱イオン水、および100mlのEtOHを加えた。混合物を0℃まで冷却し、反応混合物を−10〜0℃に保ちながら、50mlの水中の10.6g(153mmol)の亜硝酸ナトリウムを60分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌した。300mgのスルファミン酸を加えて過剰の亜硝酸塩を分解し、混合物をさらに20分間撹拌した。固形物を濾過し、ジアゾニウム塩を含有する濾液を取り置き、−10℃で冷蔵した。NaOH(29.3g、731mmol)を100mlの水に溶かし、約1/4を、100mlの脱イオン水および200mlのエタノール中の(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノールの溶液に加えた。ジアゾニウム塩混合物および残りの水酸化ナトリウム溶液を、フェノール誘導体を含有する反応混合物に1時間の期間をかけて0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間および周囲温度で3時間撹拌させた。内容物を3リットルの水中に注ぎ、1NのHClを用いてpHを6に調整した。生じた固形物を数リットルの水で洗浄し、その後、P2O5を乾燥剤として用いて55℃で40時間乾燥させて、24.4g(55.8%)の暗色固形物が得られ、これをさらに精製せずに次のステップで使用した。
3−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、実施例7からの4.03g(14.9mmol)の2−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールを50mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(7.4ml、53mmol)を加え、混合物を−10℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(1.99g、19.0mmol)を滴下し、混合物を1時間、0℃で撹拌し、次いで6時間、周囲温度で撹拌した。混合物を200mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が暗黄色油状物として得られ、これをメタノール中で再結晶化させて、1.73gの薄黄色固形物(34%)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.26(s、1H、Ar−OH)、7.92(d、2H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.91(s、1H、Ar−H、フェノールに対してメタ)、7.49(d、2H、Ar−Hベンゾトリアゾール、5,6位)、7.05(s、1H、Ar−H、フェノールに対してメタ)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.40(s、2H、Ar−CH2)、3.90(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
2−((5−クロロ−2−ニトロフェニル)ジアゼニル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中に、30.0g(174mmol)の5−クロロ−2−ニトロアニリン(Aldrich)、濃HCl(水性)(J.T.Baker)、100mlの脱イオン水および100mlの無水エタノールを加えた。懸濁液を0℃まで冷却し、反応混合物を0℃に保ちながら、50mlの水中の12.7g(184mmol)の亜硝酸ナトリウムを30分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌した。スルファミン酸(430mg)を加えて過剰の亜硝酸塩を分解し、反応混合物をさらに20分間撹拌した。固形物を濾過し、ジアゾニウム塩を含有する濾液を取り置き、−10℃で冷蔵した。NaOH(34.9g、873mmol)を100mlの水に溶かし、約1/4を、100mlの脱イオン水および200mlのエタノール中の(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノールの溶液に加えた。ジアゾニウム塩混合物および残りの水酸化ナトリウム溶液を、フェノール誘導体を含有する反応混合物に1時間の期間をかけて0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間および周囲温度で2時間撹拌させた。内容物を3リットルの水中に注ぎ、1NのHClを用いてpHを5に調整した。生じた固形物を数リットルの水で洗浄し、その後、P2O5を乾燥剤として用いて55℃で40時間真空乾燥させて(0.1mmHg)、28.0g(48%)の暗色固形物が得られ、これをさらに精製せずに次のステップで使用した。
3−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、3.98g(13.0mmol)の2−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールを60mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(6.4ml)を加え、混合物を−10〜0℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(1.62g、15.5mmol)を滴下し、混合物を1時間、−10〜0℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。固形物を濾過し、100mlのジエチルエーテルですすいだ。有機層を1NのHClおよび水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、黄色油状物が得られ、これをエタノール中で再結晶化させて、1.73g(34%)の薄黄色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.00(s、1H、Ar−OH)、7.92(s、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.88(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.87(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.45(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.06(s、1H、Ar−Hフェノール)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.62(s、1H、C=C−Hシス)、5.38(s、2H、Ar−CH2)、3.89(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
2−(2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中に、24.8g(148mmol)の4−メトキシ−2−ニトロアニリン(Aldrich)、濃HCl(水性)(J.T.Baker)、150mlの水、および150mlの無水エタノールを加えた。混合物を−20℃まで冷却し、40mlの水中の10.8(156mmol)の亜硝酸ナトリウムからなる溶液を30分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌し、その後、スルファミン酸(315mg)を加えて過剰の亜硝酸塩を分解した。溶けなかった固形物を濾過し、ジアゾニウム塩を含有する濾液を取り置き、−10℃で冷蔵した。NaOH(29.5g、739mmol)を100mlの水に溶かし、約1/4を、100mlの脱イオン水および200mlのエタノール中の(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノールからなる溶液に加えた。ジアゾニウム塩混合物および残りの水酸化ナトリウム溶液を、フェノール誘導体を含有する反応混合物に1時間の期間をかけて0℃で加えた。反応混合物を0℃で1時間および周囲温度で3時間撹拌させた。内容物を3リットルの水中に注ぎ、1NのHClを用いてpHを4.5に調整した。生じた固形物を濾過し、数リットルの水で洗浄し、その後、P2O5を乾燥剤として用いて65℃で20時間真空乾燥させて(0.1mmHg)、33.5g(68%)の暗色固形物が得られ、これをさらに精製せずに次のステップで使用した。
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートの合成。実施例11からの生成物を用いてエステル化を実施した。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた100mlの丸底三叉フラスコ中で、3.24g(10.8mmol)の2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールを60mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(1.2ml)を加え、混合物を−10〜0℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(1.40g、13.4mmol)を滴下し、混合物を2時間、0℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。塩を濾取し、濾液を100mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が暗黄色油状物として得られ、これをエタノール中で再結晶化させて、薄黄色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.20(s、1H、フェノールOH)、7.80(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.77(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.17(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.14(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.10(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.38(s、2H、Ar−CH2)、3.92(s、3H、Ar−OCH3、フェノール)、3.88(s、3H、Ar−OCH3、ベンゾトリアゾール)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−((4−メチル−2−ニトロフェニル)−ジアゼニル)フェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中に、24.3g(160mmol)の4−メチル−2−ニトロアニリン、98%(Aldrich)、67mlの濃HCl(水性)、100mlの水、および100mlの無水エタノールを加えた。混合物を−10〜0℃まで冷却し、40mlの水中の11.6g(169mmol)の亜硝酸ナトリウムを30分間かけて−10〜0℃で滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌し、315mgのスルファミン酸を加えて過剰の亜硝酸塩を分解した。さらに20分間撹拌した後、反応混合物を濾過し、冷濾液を取り置いた。1Lのフラスコ中で、(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノールを200mlの脱イオン水および100mlのエタノールに懸濁させた。32.2g(805mmol)の水酸化ナトリウムの溶液を調製し、約1/4をフェノール誘導体に加えた。フェノール誘導体を0℃まで冷却し、ジアゾニウム塩混合物および残りの水酸化ナトリウム溶液をフェノール誘導体に1時間かけて0℃で同時に加えた。反応混合物を0℃で1時間および周囲温度で3時間撹拌した。混合物を3リットルの水中に注ぎ、1NのHClを用いてpHを4.5に調整した。粗生成物を、P2O5を乾燥剤として用いて65℃で20時間、高真空下(0.1mmHg)で乾燥させて、30.8g(61%)が得られた。生成物をさらに精製せずに次のステップで使用した。
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素口を備えた100mlの丸底三叉フラスコ中で、19.5g(68.3mmol)の2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−(5−メチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールを200mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(34ml、240mmol)を加え、混合物を−10℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(8.55g、81.8mmol)を滴下し、混合物を2時間、0℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。固形物を濾過し、ジエチルエーテルですすぎ、濾液を100mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮した。粗生成物をエタノール中で再結晶化させて、7.2g(30%)の薄黄色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.28(s、1H、Ar−OH)、7.89(s、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール4位)、7.79(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール6位)、7.66(s、1H、Ar−Hフェノール6位)、7.26(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール7位)、7.03(s、1H、Ar−Hフェノール4位)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.39(s、2H、Ar−CH2)、3.89(s、3H、Ar−OCH3)、2.54(s、3H、Ar−CH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−6−((2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)−フェニル)−ジアゼニル)フェノールの合成。磁気撹拌機を備えた500mlの丸底フラスコ中で、26.0g(126mmol)の2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)−アニリン、53mlの濃HCl、100mlの脱イオン水、および150mlのエタノールを合わせた。混合物を0℃まで冷却し、30mlの水中の亜硝酸ナトリウムを60分間かけて滴下した。反応混合物をさらに1時間撹拌し、300mgのスルファミン酸を加えて過剰の亜硝酸塩を分解した。固形物を濾過し、冷濾液を取り置いた。1リットルのフラスコ中で、(2−ヒドロキシ−5−メトキシ−1,3−フェニレン)ジメタノールを200mlの脱イオン水および100mlのエタノールに懸濁させた。100mlの水中の水酸化ナトリウム(25.4g、635mmol)の溶液の約1/4をフェノール混合物に0℃で加えた。ジアゾニウム塩混合物および残りの水酸化ナトリウム溶液をフェノール混合物に1時間かけて同時に加えた。反応混合物を0℃で1時間および室温で4時間撹拌させた。混合物を3リットルの水中に注ぎ、1NのHClを用いてpHを3〜4に調整した。固形物を濾過し、十分な量の水で洗浄し、その後、55℃で40時間真空乾燥させて(0.1mmHg)、27.4g(76%)の赤色固形物が得られた。
2−ヒドロキシ−5−メチル−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた100mlの丸底三叉フラスコ中で、3.58g(11.1mmol)の2−(ヒドロキシメチル)−4−メチル−6−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールを60mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(5.6ml、40mmol)を加え、混合物を−10℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(1.373g、13.1mmol)を滴下し、混合物を1時間、−10℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。固形物を濾取し、ジエチルエーテルですすぎ、生じた濾液を100mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ジエチルエーテル中で再結晶化させて、1.90g(44%)の白色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.17(s、1H、Ar−OH)、8.29(s、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール4位)、8.21(s、1H、Ar−Hフェノール6位)、8.06(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール6位)、7.69(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール7位)、7.29(s、1H、Ar−Hフェノール4位)、6.20(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.39(s、2H、Ar−CH2)、2.42(s、3H、Ar−CH3)、2.00(s、3H、C=C−CH3)。
化合物WL−1からWL−7の透過率の曲線をUV/Vis分光分析によって作成した。それぞれの化合物をクロロホルムに溶かし、PerkinElmer Lambda35 UV/Vis分光計で評価した。結果を図1に示し、1%Tおよび10%Tの結果を表1に示す。
アクリルIOL配合物
表2〜6に示すように、化合物WL−1〜WL−4をIOL材料中に配合した。すべての構成成分を30mlのガラスバイアル中で渦撹拌し、窒素で脱気し、その後、0.2ミクロンのテフロン(登録商標)フィルターを用いて約1mmの深さの四角形のポリプロピレン製の型中にシリンジ濾過した。試料を70℃で1時間および110℃で2時間熱硬化させ、その後、90分間ごとに新しい溶媒で交換しながら、アセトン中で、50℃で6時間抽出した。
光安定性
配合物17A、17B、17C、17D、17E、17F、17G、17H、17I、および17Jの試料を、試験試料の高さで約8〜10mW/cm2の光強度を有するキセノンアーク灯を利用した、Atlas Suntest CPS+試験チャンバ(Atlas Electric Devices Company、Chicago,Illinois)を用いた300〜800nmのUV照射に供した。PBS媒体の温度は35℃であった。0.9mmの厚さの試料切片からのUV/Visスペクトル、PerkinElmer Lambda35 UV/Vis分光計を用いて集めた。20年間(実施例17A〜17H)または10年間(実施例17Iおよび17J)に等しい露光からの結果を図2A〜2Jに示す。
(項目1) 以下の式のベンゾトリアゾール化合物であって、
R 1 =H、CH 3 、CH 2 CH 3 、またはCH 2 OHであり、
R 2 =C 1 〜C 4 アルキルまたはC 1 〜C 4 アルコキシであり、
R 3 =H、CH 3 、CH 3 O、F、Cl、Br、I、またはCF 3 である、ベンゾトリアゾール化合物。
(項目2) R 1 =HまたはCH 3 であり、
R 2 =C 1 〜C 4 アルコキシであり、
R 3 =H、CH 3 、CH 3 O、F、Cl、またはCF 3 である、
項目1に記載のベンゾトリアゾール化合物。
(項目3) 2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、
3−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
3−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
3−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、および
2−ヒドロキシ−5−メチル−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート
からなる群から選択される、項目2に記載のベンゾトリアゾール化合物。
(項目4) 2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートである、項目3に記載のベンゾトリアゾール化合物。
(項目5) 3−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートである、項目3に記載のベンゾトリアゾール化合物。
(項目6) 項目1に記載のベンゾトリアゾール化合物とアクリル単量体およびシリコーン含有単量体からなる群から選択されるデバイス形成単量体とを含む眼用デバイス材料。
(項目7) 0.1〜3%(w/w)の項目1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、項目6に記載の眼用デバイス材料。
(項目8) 0.2〜2.5%(w/w)の項目1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、項目7に記載の眼用デバイス材料。
(項目9) 0.3〜2%(w/w)の項目1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、項目8に記載の眼用デバイス材料。
(項目10) 式[IV]のデバイス形成単量体を含む、項目6に記載の眼用デバイス材料であって、
Aは、H、CH 3 、CH 2 CH 3 、またはCH 2 OHであり、
Bは、(CH 2 ) m または[O(CH 2 ) 2 ] z であり、
Cは、(CH 2 ) w であり、
mは2〜6であり、
zは1〜10であり、
Yは、存在しないか、O、S、またはNR’であり、ただし、YがO、S、またはNR’である場合、Bは(CH 2 ) m であり、
R’は、H、CH 3 、C n’ H 2n’+1 (n’=1〜10)、イソ−OC 3 H 7 、C 6 H 5 、またはCH 2 C 6 H 5 であり、
wは0〜6であり、ただし、m+w≦8であり;
Dは、H、C 1 〜C 4 アルキル、C 1 〜C 4 アルコキシ、C 6 H 5 、CH 2 C 6 H 5 またはハロゲンである、眼用デバイス材料。
(項目11) 式[IV]中で、
AがHまたはCH 3 であり、
Bが(CH 2 ) m であり、
mが2〜5であり、
Yが存在しないか、またはOであり、
wが0〜1であり、
DがHである、
項目10に記載の眼用デバイス材料。
(項目12) 2−フェニルエチルメタクリレート、4−フェニルブチルメタクリレート、5−フェニルペンチルメタクリレート、2−ベンジルオキシエチルメタクリレート、および3−ベンジルオキシプロピルメタクリレート、ならびにそれらの対応するアクリレートからなる群から選択される単量体を含む、項目11に記載の眼用デバイス材料。
(項目13) 架橋結合剤を含む、項目6に記載の眼用デバイス材料。
(項目14) 反応性青色光吸収化合物を含む、項目6に記載の眼用デバイス材料。
(項目15) 項目1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む眼内レンズ。
(項目16) 項目2に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む眼内レンズ。
(項目17) 項目3に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む眼内レンズ。
(項目18) 項目6に記載の眼用デバイス材料を含む眼用デバイス。
(項目19) 眼内レンズ、コンタクトレンズ、人工角膜(keratoprosthesis)、および角膜インレーまたは角膜リングからなる群から選択される、項目18に記載の眼用デバイス。
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、実施例2からの1.15g(3.39mmol)の2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールを、BHT阻害剤(Aldrich)を含有する50mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(1.4ml、11mmol)を加え、混合物を−10℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(0.436g、4.17mmol)を滴下し、混合物を1時間、−10℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。固形物を濾過し、100mlのジエチルエーテルですすいだ。濾液を100mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、その後、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が暗黄色油状物として得られ、これをメタノール中で再結晶化させて、0.35gの生成物(25%)が得られた。[M+H+]=408.1。1H NMR (CDCl3)δ:10.97(s、1H、Ar−OH)、8.30(s、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、8.07(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.91(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.69(d、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.10(s、1H、Ar−Hフェノール)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.62(s、1H、C=C−Hシス)、5.40(s、2H、Ar−CH2)、3.90(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。元素分析:計算値 %C(56.02)、%H(3.96)、%N(10.32)、%F(13.99);実測値 %C(56.11)、%H(3.96)、%N(10.24)、%F(14.37)。
3−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートの合成。実施例4からの生成物を用いてエステル化を実施した。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、5.06g(17.5mmol)の2−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールを60mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(8.7ml、62mmol))を加え、混合物を−10〜0℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(2.26g、21.6mmol)を滴下し、混合物を1時間、−10℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。塩を濾過し、100mlのTHF(≧99.9%、無水、阻害剤を含有、Aldrich)ですすいだ。ジエチルエーテル(100ml)を濾液に加え、これを1NのHClおよび水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が得られ、これをエタノール中で再結晶化させて、2.5g(40%)の黄色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.03(s、1H、フェノールOH)、7.94(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール環)、7.87(s、1H、Ar−Hフェノール環)、7.53(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール環)、7.29(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール環)、7.05(s、1H、Ar−Hフェノール環)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.39(s、2H、Ar−CH2)、3.89(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
3−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートの合成。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた250mlの丸底フラスコ中で、実施例6からの4.03g(14.9mmol)の2−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシフェノールを50mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(7.4ml、53mmol)を加え、混合物を−10℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(1.99g、19.0mmol)を滴下し、混合物を1時間、0℃で撹拌し、次いで6時間、周囲温度で撹拌した。混合物を200mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が暗黄色油状物として得られ、これをメタノール中で再結晶化させて、1.73gの薄黄色固形物(34%)が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.26(s、1H、Ar−OH)、7.92(d、2H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.91(s、1H、Ar−H、フェノールに対してメタ)、7.49(d、2H、Ar−Hベンゾトリアゾール、5,6位)、7.05(s、1H、Ar−H、フェノールに対してメタ)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.40(s、2H、Ar−CH2)、3.90(s、3H、Ar−OCH3)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートの合成。実施例10からの生成物を用いてエステル化を実施した。磁気撹拌機および窒素導入口を備えた100mlの丸底三叉フラスコ中で、3.24g(10.8mmol)の2−(ヒドロキシメチル)−4−メトキシ−6−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)フェノールを60mlの無水THFに溶かした。トリエチルアミン(1.2ml)を加え、混合物を−10〜0℃まで冷却した。塩化メタクリロイル(1.40g、13.4mmol)を滴下し、混合物を2時間、0℃で撹拌し、次いで20時間、周囲温度で撹拌した。塩を濾取し、濾液を100mlのジエチルエーテル中に注ぎ、0.5NのHClおよび水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、ロータリーエバポレーションによって濃縮して、所望の生成物が暗黄色油状物として得られ、これをエタノール中で再結晶化させて、薄黄色固形物が得られた。1H NMR(CDCl3)δ:11.20(s、1H、フェノールOH)、7.80(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.77(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.17(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、7.14(s、1H、Ar−Hフェノール)、7.10(m、1H、Ar−Hベンゾトリアゾール)、6.21(s、1H、C=C−Hトランス)、5.61(s、1H、C=C−Hシス)、5.38(s、2H、Ar−CH2)、3.92(s、3H、Ar−OCH3、フェノール)、3.88(s、3H、Ar−OCH3、ベンゾトリアゾール)、2.01(s、3H、C=C−CH3)。
Claims (19)
- R1=HまたはCH3であり、
R2=C1〜C4アルコキシであり、
R3=H、CH3、CH3O、F、Cl、またはCF3である、
請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物。 - 2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、
3−(5−フルオロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
3−(2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
3−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メトキシ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、
2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−メチル−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート、および
2−ヒドロキシ−5−メチル−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレート
からなる群から選択される、請求項2に記載のベンゾトリアゾール化合物。 - 2−ヒドロキシ−5−メトキシ−3−(5−(トリフルオロメチル)−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)ベンジルメタクリレートである、請求項3に記載のベンゾトリアゾール化合物。
- 3−(5−クロロ−2H−ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾール−2−イル)−2−ヒドロキシ−5−メトキシベンジルメタクリレートである、請求項3に記載のベンゾトリアゾール化合物。
- 請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物とアクリル単量体およびシリコーン含有単量体からなる群から選択されるデバイス形成単量体とを含む眼用デバイス材料。
- 0.1〜3%(w/w)の請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、請求項6に記載の眼用デバイス材料。
- 0.2〜2.5%(w/w)の請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、請求項7に記載の眼用デバイス材料。
- 0.3〜2%(w/w)の請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む、請求項8に記載の眼用デバイス材料。
- 式[IV]のデバイス形成単量体を含む、請求項6に記載の眼用デバイス材料であって、
Aは、H、CH3、CH2CH3、またはCH2OHであり、
Bは、(CH2)mまたは[O(CH2)2]zであり、
Cは、(CH2)wであり、
mは2〜6であり、
zは1〜10であり、
Yは、存在しないか、O、S、またはNR’であり、ただし、YがO、S、またはNR’である場合、Bは(CH2)mであり、
R’は、H、CH3、Cn’H2n’+1(n’=1〜10)、イソ−OC3H7、C6H5、またはCH2C6H5であり、
wは0〜6であり、ただし、m+w≦8であり;
Dは、H、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ、C6H5、CH2C6H5またはハロゲンである、眼用デバイス材料。 - 式[IV]中で、
AがHまたはCH3であり、
Bが(CH2)mであり、
mが2〜5であり、
Yが存在しないか、またはOであり、
wが0〜1であり、
DがHである、
請求項10に記載の眼用デバイス材料。 - 2−フェニルエチルメタクリレート、4−フェニルブチルメタクリレート、5−フェニルペンチルメタクリレート、2−ベンジルオキシエチルメタクリレート、および3−ベンジルオキシプロピルメタクリレート、ならびにそれらの対応するアクリレートからなる群から選択される単量体を含む、請求項11に記載の眼用デバイス材料。
- 架橋結合剤を含む、請求項6に記載の眼用デバイス材料。
- 反応性青色光吸収化合物を含む、請求項6に記載の眼用デバイス材料。
- 請求項1に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む眼内レンズ。
- 請求項2に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む眼内レンズ。
- 請求項3に記載のベンゾトリアゾール化合物を含む眼内レンズ。
- 請求項6に記載の眼用デバイス材料を含む眼用デバイス。
- 眼内レンズ、コンタクトレンズ、人工角膜(keratoprosthesis)、および角膜インレーまたは角膜リングからなる群から選択される、請求項18に記載の眼用デバイス。
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