JP2005053058A - 光情報記録媒体および情報記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 短波長のレーザーによって記録再生が可能で、優れた記録特性を有する光情報記録媒体を提供。
上記光情報記録媒体を用い、情報の高密度記録が可能な情報記録方法を提供。
【解決手段】 記録層を基板上に有する光情報記録媒体であって、記録層が、少なくとも、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される記録用色素を含有していることを特徴とする光情報記録媒体。
【化1】
【化2】
[一般式(I)および一般式(II)中、AおよびBはそれぞれ芳香環または芳香族ヘテロ環を表し、L1は連結基を表し、nは1〜3の整数を表す。]
また、記録層を基板上に有する光情報記録媒体への情報記録方法であって、レーザの波長が440nm以下であり、記録層が、少なくとも、上記一般式(I)または上記一般式(II)で表される記録用色素を含有することを特徴とする情報記録方法。
【選択図】 なし
上記光情報記録媒体を用い、情報の高密度記録が可能な情報記録方法を提供。
【解決手段】 記録層を基板上に有する光情報記録媒体であって、記録層が、少なくとも、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される記録用色素を含有していることを特徴とする光情報記録媒体。
【化1】
【化2】
[一般式(I)および一般式(II)中、AおよびBはそれぞれ芳香環または芳香族ヘテロ環を表し、L1は連結基を表し、nは1〜3の整数を表す。]
また、記録層を基板上に有する光情報記録媒体への情報記録方法であって、レーザの波長が440nm以下であり、記録層が、少なくとも、上記一般式(I)または上記一般式(II)で表される記録用色素を含有することを特徴とする情報記録方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、レーザーを用いて情報の記録および再生が可能な光情報記録媒体および情報記録方法に関するものである。特に、本発明は、波長440nm以下の短波長レーザーを用いて情報を記録するのに適したヒートモード型の光情報記録媒体および情報記録方法に関するものである。
従来から、レーザーにより一回限りの情報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)が知られている。この光情報記録媒体は、追記型CD(所謂CD−R)とも称され、その代表的な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層、金などの金属からなる光反射層、さらに樹脂製の保護層がこの順に積層状態で設けられている。そして、このCD−Rへの情報の記録は、近赤外域のレーザー(通常は780nm付近の波長のレーザー)をCD−Rに照射することにより行われ、記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録される。
一方、情報の読み取り(再生)もまた記録用のレーザーと同じ波長のレーザーを照射することにより行われ、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
近年、記録密度のより高い光情報記録媒体が求められている。このような要望に対して、追記型デジタル・ヴァサタイル・ディスク(所謂DVD−R)と称される光情報記録媒体が上市されている(例えば、「日経ニューメディア」別冊「DVD」、1995年発行)。このDVD−Rは、照射されるレーザーのトラッキングのための案内溝(プレグルーブ)がCD−Rに比べて半分以下(0.74〜0.8μm)と狭く形成された透明な円盤状基板上に、色素からなる記録層、そして通常はこの記録層上に光反射層、そして更に必要により保護層を設けてなるディスクを二枚、あるいは該ディスクと同じ形状の円盤状保護基板とを該記録層を内側にして接着剤で貼り合わせた構造を有している。DVD−Rへの情報の記録再生は、可視レーザー(通常は、630nm〜680nmの範囲の波長のレーザー)を照射することにより行われ、CD−Rより高密度の記録が可能であるとされている。
最近、インターネット等のネットワークやハイビジョンTVが急速に普及している。また、HDTV(High Definition Television)の放映も間近にひかえて、画像情報を安価簡便に記録するための大容量を有する記録媒体の要求が高まっている。DVD−Rは、大容量の記録媒体としての地位をある程度までは確保できるものの、将来の要求に対応できる程の充分大きな記録容量を有しているとは言えない。そこで、DVD−Rよりも更に短波長のレーザーを用いることによって記録密度を向上させ、より大きな記録容量を備えた光ディスクの開発が進められている。
例えば、有機色素を含む記録層を有する光情報記録媒体において、記録層側から光反射層側に向けて波長530nm以下のレーザーを照射することにより、情報の記録再生を行う記録再生方法が種々開示されている(例えば、特許文献1〜12参照)。具体的には、記録層の色素として、ポルフィリン化合物、アゾ系色素、金属アゾ系色素、キノフタロン系色素、トリメチンシアニン色素、ジシアノビニルフェニル骨格色素、クマリン化合物等を用いた光ディスクに、青色(波長430nm、488nm)又は青緑色(波長515nm)のレーザーを照射することにより情報の記録再生を行う情報記録再生方法が提案されている。
しかし、本発明者の検討では、上記の光情報記録媒は実用上、感度、そして反射率や変調度などの記録特性においては尚充分でないことから更に改良を要することが判明した。また、湿熱安定性、光安定性に関しても充分ではなく、改良が求められている。さらに、形成される記録膜の強度や膜質についても問題があり、改良が必要である。
このような改良を目的として、1,2,3−トリアゾール化合物を記録層に有する光情報記録材料およびこれに発振波長405nmのレーザーを照射して記録する方法が開示されている(例えば、特許文献13参照)。しかし、かかる方法でも、好ましく挙げられていた光情報記録材料の性能は未だ満足するものではなかった。
特開平4−74690号公報
特開平8−127174号公報
特開平11−53758号公報
特開平11−334204号公報
特開平11−334205号公報
特開平11−334206号公報
特開平11−334207号公報
特開2000−43423号公報
特開2000−108513号公報
特開2000−113504号公報
特開2000−149320号公報
特開2000−158818号公報
特開2002−172865号公報
以上から、本発明の課題は、CD−RやDVD−Rよりも更に短波長のレーザー、特に波長440nm以下のレーザーによって記録再生が可能であり、かつ、優れた記録特性を有する光情報記録媒体を提供することである。
また、本発明の課題は、湿熱安定性、光安定性に優れた光情報記録媒体を提供することにもある。
さらに、本発明の課題は、短波長レーザーに対して高い感度を示す記録用色素を含む記録層を設けた光情報記録媒体を用いることにより、情報の高密度記録が可能な情報記録方法を提供することでもある。
また、本発明の課題は、湿熱安定性、光安定性に優れた光情報記録媒体を提供することにもある。
さらに、本発明の課題は、短波長レーザーに対して高い感度を示す記録用色素を含む記録層を設けた光情報記録媒体を用いることにより、情報の高密度記録が可能な情報記録方法を提供することでもある。
これらの課題は下記本発明により達成することができる。すなわち、本発明は、レーザー照射により情報の記録が可能な記録層を基板上に有する光情報記録媒体であって、
前記記録層が、少なくとも、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される記録用色素を含有していることを特徴とする光情報記録媒体である。
前記記録層が、少なくとも、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される記録用色素を含有していることを特徴とする光情報記録媒体である。
一般式(I)および一般式(II)中、AおよびBはそれぞれ芳香環または芳香族ヘテロ環を表し、L1は連結基を表し、nは1〜3の整数を表す。
前記記録用色素は、下記一般式(III)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(III)中、X1〜X4は各々独立に置換基を表し、nx1〜nx4は0〜4の整数を表し、nx1〜nx4が2以上の整数を表すとき、複数のX1〜X4はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。L2は、一般式(I)のL1に同義の基を表す。
前記基板は、透明な円盤状基板であり、その少なくとも一方の面側に、トラックピッチ0.2〜0.8μmのプレグルーブが形成され、該プレグルーブが形成された面側に記録層が形成されていることが好ましい。
金属からなる光反射層を有することが好ましく、また、保護層を有することが好ましい。
また、本発明は、レーザー照射により情報の記録が可能な記録層を基板上に有する光情報記録媒体への情報記録方法であって、前記レーザの波長が440nm以下であり、前記記録層が、少なくとも、上記一般式(I)または上記一般式(II)で表される記録用色素を含有することを特徴とする情報記録方法である。
本発明の光情報記録媒体は、短波長(例えば、440nm以下の波長)のレーザーに対して高い反射率を示し、かつ、高い変調度を与えることができる。従って、本発明によれば、CD−RやDVD−Rの場合よりも情報の高密度記録が可能となり、更に大容量の情報の記録が可能な光情報記録媒体を提供することができる。
また、本発明の情報記録方法によれば、上記光情報記録媒体に対し、440nm以下の短波長レーザーを用いても、情報の高密度記録ができる。
また、本発明の情報記録方法によれば、上記光情報記録媒体に対し、440nm以下の短波長レーザーを用いても、情報の高密度記録ができる。
[光情報記録媒体]
本発明の光情報記録媒体は、レーザー照射により情報の記録が可能な記録層を基板上に有し、前記記録層が、少なくとも、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される記録用色素を含有している。
本発明の光情報記録媒体は、レーザー照射により情報の記録が可能な記録層を基板上に有し、前記記録層が、少なくとも、下記一般式(I)または下記一般式(II)で表される記録用色素を含有している。
一般式(I)および一般式(II)中、AおよびBはそれぞれ芳香環または芳香族ヘテロ環を表し、L1は連結基を表し、nは1〜3の整数を表す。
一般式(I)で表される化合物は、L1で連結されるその連結様式に特徴がある。すなわち、2つの部分構造(Aおよび3つの窒素原子が縮合して形成される縮合環とBとを含む部分構造)がL1で連結される場合に、L1の一方はAに、他方はBに連結されることに特徴がある。このような連結形式によって、高反射率、高変調度等の効果が発現することが見出された。
また、上記一般式(II)で表される記録用色素は、Aおよび3つの窒素原子が縮合して形成される縮合環が異なる以外は一般式(I)で表される記録用色素と同様で、L1で連結される連結様式を具備する。従って、当該一般式(II)で表される記録用色素を記録層に含有する場合も、既述の効果が発揮されることとなる。
以下、一般式(I)で表される化合物について詳しく説明する。
一般式(I)において、A及びBで表される芳香環の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の炭化水素芳香環が挙げられる。また、芳香族ヘテロ環の例としては、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、フラン環、ピロール環、チオフェン環、ピラゾール環等の芳香族ヘテロ環を挙げることができる。これらのうち好ましいものは、ベンゼン環、ナフタレン環及びピリジン環であり、特に好ましいものはベンゼン環である。
一般式(I)において、A及びBで表される芳香環の例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の炭化水素芳香環が挙げられる。また、芳香族ヘテロ環の例としては、ピリジン環、ピリミジン環、キノリン環、フラン環、ピロール環、チオフェン環、ピラゾール環等の芳香族ヘテロ環を挙げることができる。これらのうち好ましいものは、ベンゼン環、ナフタレン環及びピリジン環であり、特に好ましいものはベンゼン環である。
一般式(I)において、A及びBで表される芳香環または芳香族ヘテロ環は、置換基を有していてもよい。その置換基の例としては、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、クロル原子、臭素原子、または沃素原子)、アルキル基(直鎖、分岐、環状のアルキル基で、ビシクロアルキル基、活性メチン基を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基(置換する位置は問わない)、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ環オキシカルボニル基、カルバモイル基、N−ヒドロキシカルバモイル基、N−アシルカルバモイル基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、アミノ基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ウレイド基、チオウレイド基、N−ヒドロキシウレイド基、イミド基、
(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、セミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えば、ピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)チオ基、(アルキル,アリール,またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。なお、ここで、「活性メチン基」とは2つの電子求引性基で置換されたメチン基を意味し、「電子求引性基」とはアシル基、アルコシキカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)を意味する。
ここで、2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また、「塩」とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
ここで、2つの電子求引性基は互いに結合して環状構造をとっていてもよい。また、「塩」とは、アルカリ金属、アルカリ土類金属、重金属などの陽イオンや、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオンなどの有機の陽イオンを意味する。
これら置換基が炭素原子を有する時、その総炭素数は1〜30程度が好ましく、さらに1〜20程度がより好ましい。これら置換基は、これら置換基でさらに置換されていてもよい。
一般式(I)において、A及びBの置換基として好ましいものは、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルファモイル基などである。
一般式(I)においてnは1〜3の整数を表す。nは1又は2が好ましく、特に1が好ましい。
一般式(I)において、L1は連結基を表す。ここで、「連結基」とは、単結合、−O−、−S−、−NRN−、−CO−、−SO2−、−SO−、−PO−、アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、ヘテロ環基、などの基の単独もしくは組合せからなる連結基を表し、これらは置換基を有していてもよい。また、RNは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、または、炭素数6〜16のアリール基を表す。
L1は通常2価の連結基であるが、3価以上の連結基であってもよく、この場合には少なくとも連結基の一方で、AもしくはBと2箇所以上で連結することになる。また、L1が同時に2つ以上存在していてもよい。
L1で表される連結基が上記の基の2つ以上の組み合わせからなる場合の具体例としては、−COO−、−CONH−、−SO2NH−、−NHCONH−、−COCO−、−O−CO−O−、−CONHCO−、−O−アルキレン(またはアリーレン)−CONH−、−NHCO−アルキレン(またはアリーレン/例えばフェニレン)−CONH−、−O−アルキレン(またはアリーレン)−O−、などの基を挙げることができる。
L1が有してもよい置換基としては、一般式(I)においてA及びBの置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。置換基としてはさらに、一般式(I)においてL1で連結される2つの部分構造(すなわちAおよび3つの窒素原子が縮合して形成される縮合環とBとを含む部分構造)を、さらに1つ以上含んでいてもよく、この場合、一般式(I)で表される化合物は、該部分構造を3つ以上含むことになる。
L1として好ましくは、単結合、−O−、−S−、−CO−、−SO2−、アルキレン基(例えばメチレン、ジメチルメチレン、エチレン)、アリーレン基(例えば−フェニレン−、−ナフチレン−)、−COO−、−CONH−、−SO2NH−、−NHCONH−、−O−フェニレン−O−等の基を挙げることができる。
一般式(I)または一般式(II)で表される記録用色素は、下記一般式(III)で表さ
れる化合物であることが好ましい。
れる化合物であることが好ましい。
一般式(III)中、X1〜X4は各々独立に置換基を表し、置換基としては一般式(I)におけるAおよびBが有していてもよい置換基と同じものが挙げられ、その好ましい範囲もまた同じである。nx1〜nx4は0〜4の整数を表し、nx1〜nx4が2以上の整数を表す時、複数のX1〜X4はそれぞれ同じでも異なっていてもよい。nx1〜nx4は好ましくは0〜2、より好ましくは0または1を表す。L2は一般式(I)のL1に同義の基を表し、その好ましい範囲もまた同じである。
本発明の一般式(I)、一般式(II)および一般式(III)で表される記録用色素は、
何れかの位置に置換基として、フッ素原子で置換されたアルキル基を部分構造として有することが、その好ましい例の1つとして挙げられる。
何れかの位置に置換基として、フッ素原子で置換されたアルキル基を部分構造として有することが、その好ましい例の1つとして挙げられる。
ここで、フッ素原子で置換されたアルキル基とは、炭素数1〜15の、より好ましくは炭素数1〜12の直鎖もしくは分岐のアルキル基である。例えば、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、テトラフルオロプロピル基、ヘキサフルオロイソプロピル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロドデシル基などが挙げられる。これらアルキル基が置換基として直接置換されていても、あるいは他の置換基の一部として置換されていてもよい。
一般式(I)、一般式(II)および一般式(III)で表される記録用色素は、何れかの
位置に置換基として、歪のある環状構造を部分構造として有することが、その好ましい例の1つとして挙げられる。ここで、「歪のある環状構造」とは、3員環または4員環の、単環または縮合環の、炭化水素環またはヘテロ環構造を意味し、具体的には、シクロプロパン環、シクロブタン環、エポキシ環、アジリジン環、アゼチジン環、クワドリシクラン環、ベンゾシクロブタン環等の環構造が挙げられる。
位置に置換基として、歪のある環状構造を部分構造として有することが、その好ましい例の1つとして挙げられる。ここで、「歪のある環状構造」とは、3員環または4員環の、単環または縮合環の、炭化水素環またはヘテロ環構造を意味し、具体的には、シクロプロパン環、シクロブタン環、エポキシ環、アジリジン環、アゼチジン環、クワドリシクラン環、ベンゾシクロブタン環等の環構造が挙げられる。
一般式(I)、一般式(II)および一般式(III)で表される記録用色素は、光情報記
録媒体の記録層に適用することに鑑み、以下の特性を有することが好ましい。
(1)有機溶媒に対して、0.3wt%以上10wt%以下溶解することが好ましく、特にテトラフルオロプロパノールに0.3wt%以上10wt%以下溶解することが好ましい。
録媒体の記録層に適用することに鑑み、以下の特性を有することが好ましい。
(1)有機溶媒に対して、0.3wt%以上10wt%以下溶解することが好ましく、特にテトラフルオロプロパノールに0.3wt%以上10wt%以下溶解することが好ましい。
(2)融点が200℃以上であることが好ましく、300℃以上であることがより好ましい。
(3)分子量が300以上2000以下であることが好ましい。
(3)分子量が300以上2000以下であることが好ましい。
(4)熱分解温度が200℃以上550℃以下であることが好ましく、250℃以上500℃以下であることがより好ましい。この際の重量減少は30%以上が好ましく、50%以上であることがより好ましい。
以下に、本発明で用いられる記録用色素として好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の光情報記録媒体は、基板上に形成された記録層が、前記一般式(I)〜(III)で表される記録用色素を少なくとも1種含有すれば特に限定されず、種々の構成のものが含まれる。
本発明の光情報記録媒体は、一定のトラックピッチのプレグルーブが形成された円盤状基板上に、記録層、光反射層および保護層をこの順に有する構成、あるいは該基板上に光反射層、記録層および保護層をこの順に有する構成であることが好ましい。
また、一定のトラックピッチのプレグルーブが形成された透明な円盤状基板上に記録層及び光反射層が設けられてなる二枚の積層体が、それぞれの記録層が内側となるように接合された構成も好ましい。
また、一定のトラックピッチのプレグルーブが形成された透明な円盤状基板上に記録層及び光反射層が設けられてなる二枚の積層体が、それぞれの記録層が内側となるように接合された構成も好ましい。
本発明の光情報記録媒体は、より高い記録密度を達成するためにCD−RやDVD−Rに比べて、より狭いトラックピッチのプレグルーブが形成された基板を用いることが可能である。この場合、トラックピッチは0.2〜0.8μmの範囲にあることが好ましく、0.25〜0.6μmの範囲にあることがより好ましく、0.27〜0.4μmの範囲にあることがさらに好ましい。
プレグルーブの深さは、0.03〜0.18μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜0.15μmの範囲にあることがより好ましく、0.06〜0.1μmの範囲にあることがさらに好ましい。
プレグルーブの深さは、0.03〜0.18μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜0.15μmの範囲にあることがより好ましく、0.06〜0.1μmの範囲にあることがさらに好ましい。
[光情報記録媒体の製造方法]
本発明の光情報記録媒体として、円盤状基板上に、記録層、光反射層、及び保護層をこの順に有する構成のものを例にとって、以下にその製造方法を説明する。
本発明の光情報記録媒体として、円盤状基板上に、記録層、光反射層、及び保護層をこの順に有する構成のものを例にとって、以下にその製造方法を説明する。
本発明の光情報記録媒体の基板は、従来の光情報記録媒体の基板として用いられている各種の材料から任意に選択することができる。基板材料としては、例えばガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモルファスポリオレフィンおよびポリエステルなどを挙げることができ、所望によりそれらを併用してもよい。なお、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性および価格などの点からポリカーボネートが好ましい。
記録層が設けられる側の基板(既述のプレグルーブが形成されている面側の基板)には、平面性の改善、接着力の向上および記録層の変質防止の目的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料としては例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;およびシランカップリング剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコートなどの塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
記録層の形成は、前記記録用色素、更に所望により、クエンチャー、結合剤などを溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗膜を形成したのち乾燥することにより行うことができる。塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルムなどの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのアミド;メチルシクロヘキサンなどの炭化水素;ジブチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールなどのフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類などを挙げることができる。上記溶剤は使用する記録用色素の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
結合剤を使用する場合に、結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙げることができる。記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、一般に記録用色素に対して0.01倍量〜50倍量(重量比)の範囲にあり、好ましくは0.1倍量〜5倍量(重量比)の範囲にある。このようにして調製される塗布液中の記録用色素の濃度は、一般に0.01〜10重量%の範囲にあり、好ましくは0.1〜5重量%の範囲にある。なお、記録用色素を複数使用する場合は、これらの合計量を基準に、塗布液中の記録用色素の濃度や、結合剤の使用量を設定する。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げることができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好ましくは30〜300nmの範囲にあり、より好ましくは50〜100nmの範囲にある。
記録層には、記録層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。その具体例としては、特開昭58−175693号、同59−81194号、同60−18387号、同60−19586号、同60−19587号、同60−35054号、同60−36190号、同60−36191号、同60−44554号、同60−44555号、同60−44389号、同60−44390号、同60−54892号、同60−47069号、同63−209995号、特開平4−25492号、特公平1−38680号、及び同6−26028号等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁などに記載のものを挙げることができる。
好ましい一重項酸素クエンチャーの例としては、下記の一般式(IV)で表される化合物を挙げることができる。
好ましい一重項酸素クエンチャーの例としては、下記の一般式(IV)で表される化合物を挙げることができる。
一般式(IV)中、R21は置換基を有していてもよいアルキル基を表わし、そして、Q-はアニオンを表わす。
また、一般式(IV)において、R21は置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的であり、無置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F,Cl)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル基(例、アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、アルケニル基(例、ビニル)、アリール基(例、フェニル、ナフチル)を挙げることができる。これらの中で、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基が好ましい。Q-のアニオンの好ましい例としては、ClO4 -、AsF6 -、BF4 -、及びSbF6 -を挙げることができる。
一般式(IV)で表される化合物例を下記表1に示す。
また、一般式(IV)において、R21は置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的であり、無置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F,Cl)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル基(例、アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル)、アルケニル基(例、ビニル)、アリール基(例、フェニル、ナフチル)を挙げることができる。これらの中で、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基が好ましい。Q-のアニオンの好ましい例としては、ClO4 -、AsF6 -、BF4 -、及びSbF6 -を挙げることができる。
一般式(IV)で表される化合物例を下記表1に示す。
前記一重項酸素クエンチャーなどの褪色防止剤の使用量は、記録用色素の量に対して、通常0.1〜50重量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45重量%の範囲、更に好ましくは、3〜40重量%の範囲、特に好ましくは5〜25重量%の範囲である。
記録層に隣接して、情報の再生時における反射率の向上の目的で光反射層を設けることが好ましい。光反射層の材料である光反射性物質はレーザーに対する反射率が高い物質であり、その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、または合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。特に好ましくは、Au金属、Ag金属、Al金属あるいはこれらの合金であり、最も好ましくは、Ag金属、Al金属あるいはそれらの合金である。光反射層は、例えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたはイオンプレーティングすることにより基板もしくは記録層の上に形成することができる。光反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲にあり、50〜200nmの範囲にあることが好ましい。
光反射層もしくは記録層の上には、記録層などを物理的および化学的に保護する目的で保護層を設けることが好ましい。なお、DVD−R型の光情報記録媒体の製造の場合と同様の形態、すなわち二枚の基板を記録層を内側にして張り合わせる構成をとる場合は、必ずしも保護層の付設は必要ではない。保護層に用いられる材料の例としては、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si3N4等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。保護層は、例えばプラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着剤を介して反射層上にラミネートすることにより形成することができる。あるいは真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもしくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。保護層の層厚は一般には0.1μm〜1mmの範囲にある。
以上の工程により、基板上に、記録層、光反射層そして保護層、あるいは基板上に、光反射層、記録層そして保護層が設けられた光情報記録媒体を製造することができる。
[光情報記録媒体への情報記録方法]
本発明の情報記録方法は、本発明の光情報記録媒体を用いて、例えば、次のように行れる。まず、光情報記録媒体を定線速度または定角速度にて回転させながら、基板側あるいは保護層側から半導体レーザーなどの記録用の光を照射する。この光の照射により、記録層がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録されると考えられる。
本発明の情報記録方法は、本発明の光情報記録媒体を用いて、例えば、次のように行れる。まず、光情報記録媒体を定線速度または定角速度にて回転させながら、基板側あるいは保護層側から半導体レーザーなどの記録用の光を照射する。この光の照射により、記録層がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録されると考えられる。
本発明においては、記録光として、440nm以下、好ましくは、390〜415nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザーが用いられる。好ましい光源としては、390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザー、中心発振波長850nmの赤外半導体レーザーを光導波路素子を使って半分の波長にした中心発振波長425nmの青紫色SHGレーザーを挙げることができる。中でも記録密度の点で青紫色半導体またはSHGレーザーを用いることが特に好ましい。
上記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら半導体レーザーを基板側あるいは保護層側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[合成例1]
記録用色素(1)の合成:
記録用色素(1)の合成:
化合物(1−1)および化合物(1−2)から、記録用色素(1)を上記経路(反応式(1))によって合成した。具体的には、まず、化合物(1−1)2.7g、化合物(1−2)3.2g、酢酸パラジウム150mgにトルエン50ml、炭酸ナトリウム5gの水溶液50mlを加え、窒素気流下で攪拌しながらトリtert−ブチルホスフィン270mgを加えた。80℃で10時間攪拌後、1N塩酸を加えて有機相を抽出した。この有機相を硫酸ナトリウムで乾燥後溶媒を留去し、残った固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、記録用色素(1)を2.4g得た。
Mass(posi)=463
Mass(posi)=463
[合成例2]
記録用色素(16)の合成:
記録用色素(16)の合成:
化合物(16−1)および化合物(16−2)から、記録用色素(16)を上記経路(反応式(2))によって合成した。具体的には、まず、化合物(16−1)4.3g、化合物(16−2)4.8gを塩化メチレン50mlに溶解し、4−ジメチルアミノピリジン1g、ジシクロヘキシルカルボジイミド2gを加え、室温で10時間攪拌後、沈殿物を濾過して除き、溶媒を留去し、残った固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、記録用色素(16)を2.4g得た。
Mass(posi)=894
Mass(posi)=894
[実施例1]
化合物(1)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記録層形成用塗布液(濃度:1重量%)を得た。この塗布液を表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッチ:0.4μm、グルーブ幅:0.2μm、グルーブの深さ:0.08μm)が射出成形により形成されたポリカーボネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6mm)のそのプレグルーブ側の表面にスピンコート法により塗布し、記録層(厚さ(プレグルーブ内):約80nm)を形成した。
化合物(1)を2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記録層形成用塗布液(濃度:1重量%)を得た。この塗布液を表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッチ:0.4μm、グルーブ幅:0.2μm、グルーブの深さ:0.08μm)が射出成形により形成されたポリカーボネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6mm)のそのプレグルーブ側の表面にスピンコート法により塗布し、記録層(厚さ(プレグルーブ内):約80nm)を形成した。
次に、記録層上に銀をスパッタして厚さ約100nmの光反射層を形成した。更に、光反射層上にUV硬化性樹脂(SD318、大日本インキ化学工業(株)製)を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、層厚7μmの保護層を形成した。
以上の工程により、本発明に従う光情報記録媒体を作製した。
以上の工程により、本発明に従う光情報記録媒体を作製した。
[実施例2〜実施例6]
実施例1において、記録用色素(1)を下記表2に示す記録用色素に変えた(使用量は変更なし)こと以外は同様にして、本発明に従う光情報記録媒体を作製した。
実施例1において、記録用色素(1)を下記表2に示す記録用色素に変えた(使用量は変更なし)こと以外は同様にして、本発明に従う光情報記録媒体を作製した。
[比較例1〜比較例5]
実施例1において、記録用色素(1)を下記比較用色素化合物A〜E(使用量は変更なし)に変更したこと以外は同様にして、比較用の光情報記録媒体を作製した。
実施例1において、記録用色素(1)を下記比較用色素化合物A〜E(使用量は変更なし)に変更したこと以外は同様にして、比較用の光情報記録媒体を作製した。
[光情報記録媒体としての評価]
作製した光情報記録媒体の保護層側から、線速度3.5m/秒で14T−EFM信号を発振波長405nmの青紫色半導体レーザーを用いて記録したのち、記録した信号を再生した。最適パワーでの変調度、未記録部反射率、及び感度を測定した。さらにこの光ディスクに対し10万ルクスのキセノン光源による光照射をUVフィルターを用いずに、3日間行った後の未記録部反射率を測定した。記録および記録特性評価はパルステック社製DDU1000を用いて行った。評価結果を下記表2に示す。
作製した光情報記録媒体の保護層側から、線速度3.5m/秒で14T−EFM信号を発振波長405nmの青紫色半導体レーザーを用いて記録したのち、記録した信号を再生した。最適パワーでの変調度、未記録部反射率、及び感度を測定した。さらにこの光ディスクに対し10万ルクスのキセノン光源による光照射をUVフィルターを用いずに、3日間行った後の未記録部反射率を測定した。記録および記録特性評価はパルステック社製DDU1000を用いて行った。評価結果を下記表2に示す。
表2の結果から、本発明の光情報記録媒体(実施例1〜6)は、比較化合物A〜Eをそれぞれ含む記録層を有する光情報記録媒体(比較例1〜5)に比べて、上記青紫色半導体レーザーに対して高い反射率を示し、かつ高い変調度を与え、しかも高感度であることがわかった。
従って、本発明に係る記録用色素を用いることで、当該光情報記録媒体が、短波長レーザーに対して高い記録特性を具えていることが確認された。また、形成される記録層の強度にも問題は無く、光堅牢性も高いことが確認された。
従って、本発明に係る記録用色素を用いることで、当該光情報記録媒体が、短波長レーザーに対して高い記録特性を具えていることが確認された。また、形成される記録層の強度にも問題は無く、光堅牢性も高いことが確認された。
Claims (6)
- 前記基板が透明な円盤状基板であり、その少なくとも一方の面側に、トラックピッチ0.2〜0.8μmのプレグルーブが形成され、該プレグルーブが形成された面側に記録層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光情報記録媒体。
- 金属からなる光反射層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光情報記録媒体。
- 保護層を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光情報記録媒体。
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