JP2001146074A - 光情報記録媒体および情報記録方法 - Google Patents

光情報記録媒体および情報記録方法

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JP2001146074A
JP2001146074A JP2000249330A JP2000249330A JP2001146074A JP 2001146074 A JP2001146074 A JP 2001146074A JP 2000249330 A JP2000249330 A JP 2000249330A JP 2000249330 A JP2000249330 A JP 2000249330A JP 2001146074 A JP2001146074 A JP 2001146074A
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JP2000249330A
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Naoki Saito
直樹 斎藤
Yoshihisa Usami
由久 宇佐美
Noboru Komori
昇 小森
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 波長550nm以下の短波長レーザ光によっ
て記録再生が可能で、かつ優れた記録特性を有する高感
度な光情報記録媒体を提供する。 【解決手段】 記録層材料として下記一般式の色素化合
物を用いるレーザ記録用光情報記録媒体: R12C=L1−L2=L3−NR34 [R1とR2は、ハメットの置換基定数σpが0.2〜
0.9の電子吸引性基を表わし、L1、L2、L3は、置
換基を有していてもよいメチン基を表し(L1〜L3が、
置換基を有する場合には、それらの内の二つが互いに結
合して環を形成していてもよい)、R3とR4は、水素原
子、アルキル基、アリール基、アラルキル基またはヘテ
ロ環基を表し、そしてR1とR2、R2とL1の置換基、R
2とL2の置換基、R2とL3の置換基、L1の置換基と
3、L2の置換基とR3、L3の置換基とR3、並びにR3
とR4は、それぞれ互いに結合して環を形成していても
よい]。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いて
情報の記録と再生が可能な光情報記録媒体および情報記
録方法に関するものである。特に本発明は、波長550
nm以下の短波長レーザ光を用いて情報を記録するのに
適したヒートモード型の光情報記録媒体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から、レーザ光により一回限りの情
報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)が知ら
れている。この光ディスクは、追記型CD(CD−R)
とも呼ばれ、その代表的な構造は、透明な円盤状基板上
に有機色素からなる記録層、金などの金属からなる光反
射層、さらに樹脂製の保護層がこの順に積層状態で設け
られている。そしてこのCD−Rへの情報の記録は、近
赤外域のレーザ光(通常は780nm付近の波長のレー
ザ光)をCD−Rに照射することにより行われ、記録層
の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物
理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生
じてその光学的特性が変わることにより、情報が記録さ
れる。一方、情報の読み取り(再生)もまた通常、記録
用のレーザ光と同じ波長のレーザ光を照射することによ
り行われ、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部
分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違い
を検出することにより情報が再生される。
【0003】近年、記録密度が増加した光情報記録媒体
が求められている。このような要望に対して、追記型デ
ジタル・ビデオ・ディスク(DVD−R)と呼ばれる光
ディスクが提案されている。このDVD−Rは、照射さ
れるレーザ光のトラッキングのための案内溝(プレグル
ーブ)がCD−Rに比べて半分以下(0.74〜0.8
μm)と狭い条件で形成された透明な円盤状基板上に、
色素記録層、そして通常は該記録層の上に光反射層、そ
して更に必要により保護層を設けたディスクを二枚、あ
るいは該ディスクと同じ形状の円盤状保護基板とを該記
録層を内側にして接着剤で貼り合わせた構造を有してい
る。DVD−Rへの情報の記録再生は、可視レーザ光
(通常は、630nm〜680nmの範囲の波長のレー
ザ光)を照射することにより行なわれ、CD−Rより高
密度の記録が可能である。
【0004】最近、インターネット等の画像情報の通信
を含むネットワークやハイビジョンTVが急速に普及し
ている。また、HDTV(High Definiti
onTelevision)の放映も予定されており、
画像情報を安価簡便に記録するための大容量の記録媒体
の要求が高まっている。DVD−Rは、大容量の記録媒
体としての地位をある程度までは確保されるものの、将
来の要求に対応できる程の充分大きな記録容量を有して
いるとは言えない。そこで、DVD−Rよりも更に短波
長のレーザ光を用いることによって記録密度を向上さ
せ、より大きな記録容量を備えた光ディスクの開発が進
められている。
【0005】例えば、記録層側から光反射層側に向けて
波長550nm以下の短波長側のレーザ光を照射するこ
とによって、情報の記録再生を行なう記録再生方法が開
示されている。そして、そのような短波のレーザ光を利
用する情報記録媒体の記録層形成色素として、ポルフィ
リン化合物、アゾ色素、金属アゾ系色素、キノフタロン
系色素、トリメチンシアニン色素、ジシアノビニルフェ
ニル骨格色素、そしてクマリン化合物等が提案されてい
る(例、特開平8−1271705号公報、同11−5
3758号公報、同11−334204号公報、同11
−334205号公報、同11−334206号公報、
同11−334207号公報、特開2000−4342
3号公報、同2000−108513号公報、及び同2
000−149320号公報)。そして、記録再生用の
レーザ光としては、、青色(波長430nmあるいは4
88nm)または青緑色(波長515nm)が提案され
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者の検討では、
上記公報に記載の色素を用いた光ディスクは、感度、そ
して反射率や変調度などの実用上において必要な記録特
性においては、なお充分でないことから、更に改良を要
することが判明した。
【0007】本発明の課題は、CD−RやDVD−Rで
用いるレーザ光よりも更に短波長のレーザ光、特に波長
550nm以下、とりわけ記録密度の増大のために重要
な波長450nm以下のレーザ光によって記録再生が可
能であって、かつ優れた記録特性を示す光情報記録媒体
を提供することである。
【0008】また、本発明の課題は、短波長レーザ光に
対して高い感度を示す色素化合物を含む記録層を設けた
光情報記録媒体を用いることにより、情報の高密度記録
が可能な情報記録方法を提供することでもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究により、
特定の色素化合物(アミノブタジエン色素)を記録層の
記録材料として用いることにより、波長が550nm以
下の短波長のレーザ光に対しても高い感度を示し、かつ
高い反射率、そして高い変調度を与える良好な記録再生
特性を備えた光情報記録媒体を製造できることが見出さ
れた。
【0010】本発明は、基板上にレーザ光の照射による
情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であ
って、該記録層が一般式(I)で表される色素化合物を
含有することを特徴とする光情報記録媒体: 一般式(I):
【0011】
【化7】R12C=L1−L2=L3−NR34
【0012】[式中、R1およびR2は、各々独立に、ハ
メットの置換基定数σpが0.2〜0.9の範囲にある
電子吸引性基を表わし、L1、L2、およびL3は、各々
独立に、置換基を有していてもよいメチン基を表し(L
1、L2、およびL3が、置換基を有する場合には、それ
らのうちの二つが互いに結合して環を形成していてもよ
い)、R3およびR4は、各々独立に、水素原子、アルキ
ル基、アリール基、アラルキル基またはヘテロ環基を表
し、そしてR1とR2、R2とL1の置換基、R2とL2の置
換基、R2とL3の置換基、L1の置換基とR3、L2の置
換基とR3、L3の置換基とR3、そしてR3とR4とは、
それぞれ互いに結合して環を形成していてもよい]。
【0013】本発明の色素化合物において、R1とR2
2とL1の置換基、R2とL2の置換基、またはR2とL3
の置換基が互いに結合して環を形成する場合のハメット
の置換基定数σpは、環を構成する置換基の端部(置換
基部分として一番遠い位置)で切断して、その部分に水
素原子を付加した形の残基のσp値を意味する。ハメッ
トの置換基定数σpの算出方法を以下の例を用いて示
す。
【0014】(1)R1とR2とが結合して環を形成する
場合(後述する例示化合物のI−5、I−6、I−7、
I−12、I−13、I−15、I−20、I−21、
I−22、及びI−23が該当する) R1の置換基定数は、H−R2−R1−基のσp値を意味
し、またR2の置換基定数は、H−R1−R2−基のσp
を意味する。この例の場合、両者は、向きが違うため、
σp値は異なる。
【0015】(2)R2とL2の置換基とが結合して環を
形成する場合(後述する例示化合物のI−16、及びI
−18が該当する) R2の置換基定数は、L2と結合するところで切断し、−
2−Hのσp値を意味する。
【0016】また本発明は、上記の光情報記録媒体に波
長550nm以下、特に450nm以下のレーザ光を照
射して情報を記録する情報記録方法にもある。
【0017】本発明の光情報記録媒体は、以下の態様で
あることが好ましい。 (1)一般式(I)のR1及びR2が、各々独立に、シア
ノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシス
ルホニル基、スルファモイル基、アルキルスルフィニル
基、アリールスルフィニル基、スルフィノ基、ハロゲン
原子、アルキニル基、ジアシルアミノ基、ホスホノ基、
カルボキシル基、またはヘテロ環基である。
【0018】(2)一般式(I)のR3及びR4が、各々
独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子
数1乃至20のアルキル基、置換基を有していてもよい
炭素原子数6乃至18のアリール基、置換基を有してい
てもよい炭素原子数7乃至18のアラルキル基、または
置換基を有していてもよい5員もしくは6員のヘテロ環
基である。
【0019】(3)一般式(I)のR3及びR4のうちの
少なくとも一方が、炭素原子数1乃至20(更に好まし
くは、炭素原子数1乃至6)の置換基を有していてもよ
いアルキル基である。
【0020】(4)記録層の色素材料として、下記の一
般式(I−A)で表わされる色素化合物を用いる。 一般式(I−A):
【0021】
【化8】
【0022】[式中、Z1は、置換基を有していてもよ
い5員もしくは6員の炭素環又は複素環を形成するため
に必要な原子群を表し、L1、L2、及びL3は各々独立
に、置換基を有していてもよいメチン基を表わし
(L1、L2、及びL3が置換基を有する場合には、それ
らのうちの二つが互いに結合して環を形成していてもよ
い)、R3及びR4は、各々独立に、水素原子、アルキル
基、アリール基、またはアラルキル基を表わす]。
【0023】(5)記録層の色素材料として、下記の一
般式(I−B)で表わされる色素化合物を用いる。 一般式(I−B):
【0024】
【化9】
【0025】[式中、R1およびR2は、各々独立に、ハ
メットの置換基定数σpが0.2〜0.9の範囲にある
電子吸引性基を表し、L1、L2、およびL3は、各々独
立に、置換基を有していてもよいメチン基を表わし(L
1、L2、およびL3が、置換基を有する場合には、それ
らのうちの二つが互いに結合して環を形成していてもよ
い)、Z2は、置換基を有していてもよい5員もしくは
6員の含窒素複素環を形成するために必要な原子群を表
す]。
【0026】(6)記録層の色素材料として、下記の一
般式(I−C)で表わされる色素化合物を用いる。 一般式(I−C):
【0027】
【化10】
【0028】[式中、Z3は、置換基を有していてもよ
い5員もしくは6員の炭素環または複素環を形成するた
めに必要な原子群を表し、L1、L2、およびL3は、各
々独立に、置換基を有していてもよいメチン基を表し
(L1、L2、およびL3が、置換基を有する場合には、
それらのうちの二つが互いに結合して環を形成していて
もよい)、Z4は、置換基を有していてもよい5員もし
くは6員の含窒素複素環を形成するために必要な原子群
を表す]。
【0029】(7)記録層の色素材料として、下記の一
般式(I−D)で表わされる色素化合物を用いる。 一般式(I−D):
【0030】
【化11】
【0031】[式中、R1およびR2は、各々独立に、ハ
メットの置換基定数σpが0.2〜0.9の範囲にある
電子吸引性基を表し、L1及びL2は、各々独立に、置換
基を有していてもよいメチン基を表し(L1及びL2が置
換基を有する場合には、それらが互いに結合して環を形
成していてもよい)、L3はメチン基を表し、Z5は、L
3と窒素原子と共に5員もしくは6員の含窒素複素環を
形成するために必要な原子群を表し、そしてR4は、ア
ルキル基を表す]。
【0032】(8)記録層の色素材料として、下記の一
般式(I−E)で表わされる色素化合物を用いる。 一般式(I−E):
【0033】
【化12】
【0034】[式中、R1は、ハメットの置換基定数σp
が0.2〜0.9の範囲にある電子吸引性基を表し、L
1及びL3は各々独立に、置換基を有していてもよいメチ
ン基を表し、L2はメチン基を表し、Z6は、炭素原子、
1、及びL2と共に5員もしくは6員の炭素環又は複素
環を形成するために必要な原子群を表わし、R3および
4は、各々独立に、アルキル基を表わす]。
【0035】(9)基板が、その表面に0.2〜0.8
μm(好ましくは、0.25〜0.8μm、さらに好ま
しくは0.3〜0.8μm)のトラックピッチのプレグ
ルーブが形成された透明な円盤状基板であり、記録層が
該プレグルーブが形成された側の表面に設けられてい
る。 (10)記録層に接して金属光反射層が設けられてい
る。 (11)記録層上方に保護層が設けられている。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の光情報記録媒体は、記録
層が下記一般式(I)で表される化合物を含有すること
を特徴とする。 一般式(I):
【0037】
【化13】R12C=L1−L2=L3−NR34
【0038】上記一般式(I)において、R1およびR2
は、各々独立に、ハメットの置換基定数σpが0.2〜
0.9の範囲にある電子吸引性基を表わし、L1、L2
およびL3は、各々独立に、置換基を有していてもよい
メチン基を表し(L1、L2、およびL3が、置換基を有
する場合には、それらのうちの二つが互いに結合して環
を形成していてもよい)、R3およびR4は、各々独立
に、水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基
またはヘテロ環基を表し、そしてR1とR2、R2とL1
置換基、R2とL2の置換基、R2とL3の置換基、L1
置換基とR3、L2の置換基とR3、L3の置換基とR3
並びにR3とR4とは、それぞれ互いに結合して環を形成
していてもよい。
【0039】上記のR1およびR2の電子吸引性基のハメ
ットの置換基定数σpは、0.30〜0.85の範囲に
あることが好ましく、更に好ましくは、0.35〜0.
80の範囲にある。ハメットの置換基定数σpは、例え
ば、Chem.Rev.91,165(1991)に記
載されている。R1およびR2で表わされる該電子吸引性
基の例としては、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1乃
至10のアシル基(例、アセチル、プロピオニル、ブチ
リル、ピバロイル、ベンゾイル)、炭素原子数2乃至1
2のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、
ブトキシカルボニル、デシルオキシカルボニル)、炭素
原子数7乃至11のアリールオキシカルボニル基(例、
フェノキシカルボニル)、炭素原子数1乃至10のカル
バモイル基(例、メチルカルバモイル、エチルカルバモ
イル、フェニルカルバモイル)、炭素原子数1乃至10
のアルキルスルホニル基(例、メタンスルホニル)、炭
素原子数6乃至10のアリールスルホニル基(例、ベン
ゼンスルホニル)、炭素原子数1乃至10のアルコキシ
スルホニル基(例、メトキシスルホニル)、炭素原子数
1乃至10のスルファモイル基(例、エチルスルファモ
イル、フェニルスルファモイル)、炭素原子数1乃至1
0のアルキルスルフィニル基(例、メタンスルフィニ
ル、エタンスルフィニル)、炭素原子数6乃至10のア
リールスルフィニル基(例、ベンゼンスルフィニル)、
スルフィノ基、ハロゲン原子、炭素原子数2乃至10の
アルキニル基(例、エチニル)、炭素原子数2乃至10
のジアシルアミノ基(例、ジアセチルアミノ)、ホスホ
ノ基、カルボキシル基、5員もしくは6員のヘテロ環基
(例えば、2−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾオキサゾ
リル、3−ピリジル、5−(1H)−テトラゾリル、4
−ピリミジル)を挙げることができる。
【0040】R1およびR2で表される電子吸引性基の好
ましい例としては、シアノ基、ニトロ基、アシル基(特
に、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル)、アルコキシ
カルボニル基(特に、エトキシカルボニル、イソプロポ
キシカルボニル、ブトキシカルボニル、デシルオキシカ
ルボニル)、カルバモイル基(特に、フェニルカルバモ
イル)、アルキルスルホニル基(特に、メタンスルホニ
ル)、アリールスルホニル基(特に、ベンゼンスルホニ
ル)、スルファモイル基(特に、フェニルスルファモイ
ル)、及びアルキルスルフィニル基(特に、メタンスル
フィニル)を挙げることができる。特に好ましいのは、
シアノ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、カルバ
モイル基、アルキルスルホニル基、及びアリールスルホ
ニル基である。
【0041】L1、L2、及びL3で表されるメチン基
は、各々独立に、置換基を有していてもよいメチン基で
ある。置換基としては、例えば炭素原子数1〜6の置換
又は無置換のアルキル基(例えば、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル)、炭素原子数6〜10の置換または無
置換のアリール基(例えば、フェニル)を挙げることが
できる。L1、L2、及びL3で表されるメチン基は、無
置換のメチン基、あるいは置換基として炭素原子数1〜
4のアルキル基(例、メチル、エチル)、又はフェニル
を有するメチン基であることが好ましい。L1、L2、及
びL3で表されるメチン基は、L1、L2、及びL3のうち
の二つが互いに結合して環を形成していてもよい。なか
でも、L1とL3が互いに結合して、L2を含む環を形成
する場合が好ましく、5員もしくは6員の炭素環(例、
シクロヘキセン環)を形成していることが好ましい。形
成された環は置換基を有していてもよい。その置換基と
しては、上記メチン基の置換基の例と同じものを挙げる
ことができ、また好ましい例も同じである。
【0042】R3およびR4で表されるアルキル基として
好ましいものは、炭素原子数1〜20の鎖状または環状
の置換基を有していてもよいアルキル基(例、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチル、メトキシエチル、
ヒドロキシエチル、ペンチル、イソペンチル、シクロヘ
キシル)であり、更に好ましくは炭素原子数1〜6のア
ルキル基(特に、メチル、エチル、プロピル、メトキシ
エチル、n−ブチル)である。
【0043】R3およびR4で表されるアリール基として
好ましいものは、炭素原子数6〜18の置換基を有して
いてもよいアリール基(例、フェニル、1−ナフチル、
2−ナフチル、1−アントラセニル)であり、更に好ま
しくはフェニル、1−ナフチルまたは2−ナフチルであ
り、特にフェニルが好ましい。
【0044】R3およびR4で表されるアラルキル基とし
て好ましいものは、炭素原子数7〜18の置換基を有し
ていてもよいアラルキル基(例、ベンジル、フェネチ
ル、アニシル)であり、特にベンジルが好ましい。
【0045】R3およびR4で表されるヘテロ環基として
好ましいものは、炭素数4〜7の飽和または不飽和のヘ
テロ環基であり、含有されるヘテロ原子としては特に窒
素原子、酸素原子、及び硫黄原子が好ましく、例えば4
−ピリジル、2−ピリジル、2−ピラジル、2−イミダ
ゾリル、2−フリル、2−チオフェニル、2−ベンゾオ
キサゾリル、2−ベンゾチオキサゾリルを挙げることが
できる。R3及びR4で表されるヘテロ環基は、5員もし
くは6員の含窒素へテロ環基である場合が好ましい。
【0046】一般式(I)においてR3およびR4は、ア
ルキル基、アリール基、又はアラルキル基の場合が好ま
しく、特に好ましくは、R3またはR4のうちの少なくと
も一方がアルキル基の場合である。
【0047】一般式(I)においてR1、R2、R3およ
びR4で表される基は更に置換基を有していてもよく、
置換基としては例えば、以下に記載のものを挙げること
ができる。
【0048】炭素原子数1〜20の鎖状または環状のア
ルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル、シクロ
ヘキシル)、炭素原子数6〜18の置換または無置換の
アリール基(例、フェニル、クロロフェニル、2,4−
ジ−t−アミルフェニル、1−ナフチル)、炭素原子数
7〜18の置換または無置換のアラルキル基(例、ベン
ジル、アニシル)、炭素原子数2〜20のアルケニル基
(例、ビニル、2−メチルビニル)、炭素原子数2〜2
0のアルキニル基(例、エチニル、2−メチルエチニ
ル、2−フェニルエチニル)、ハロゲン原子(例、F、
Cl、Br、I)、シアノ基、ヒドロキシル基、カルボ
キシル基、炭素原子数2〜20のアシル基(例、アセチ
ル、ベンゾイル、サリチロイル、ピバロイル)、炭素原
子数1〜20のアルコキシ基(例、メトキシ、ブトキ
シ、シクロヘキシルオキシ)、炭素原子数6〜20のア
リールオキシ基(例、フェノキシ、1−ナフトキシ、ト
ルオイル)、炭素原子数1〜20のアルキルチオ基
(例、メチルチオ、ブチルチオ、ベンジルチオ、3−メ
トキシプロピルチオ)、炭素原子数6〜20のアリール
チオ基(例、フェニルチオ、4−クロロフェニルチ
オ)、炭素原子数1〜20のアルキルスルホニル基
(例、メタンスルホニル、ブタンスルホニル)、炭素原
子数6〜20のアリールスルホニル基(例、ベンゼンス
ルホニル、パラトルエンスルホニル)、炭素原子数1〜
10のカルバモイル基(例、無置換のカルバモイル、メ
チルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−ブチルカ
ルバモイル、ジメチルカルバモイル)、炭素原子数1〜
10のアミド基(例、アセトアミド、ベンズアミド)、
炭素原子数2〜10のアシルオキシ基(例、アセトキ
シ、ベンゾイルオキシ)、炭素原子数2〜10のアルコ
キシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル)、5もしくは6員のヘテロ環基(例、ピリ
ジル、チエニル、フリル、チアゾリル、イミダゾリル、
ピラゾリルなどの芳香族ヘテロ環、ピロリジン環、ピペ
リジン環、モルホリン環、ピラン環、チオピラン環、ジ
オキサン環、ジチオラン環などのヘテロ環)。
【0049】上記の置換基としては、炭素原子数1〜6
のアルキル基(特にメチル)、炭素原子数6〜10のア
リール基(特にフェニル)、炭素原子数1〜10のアル
コキシ基(特にメトキシ)、及びハロゲン原子(特に塩
素原子)が好ましく、特に好ましいのは、炭素原子数1
〜4のアルキル基である。
【0050】R1とR2、R2とL1の置換基、R2とL2
置換基、R2とL3の置換基、L1の置換基とR3、L2
置換基とR3、L3の置換基とR3、並びにR3とR4が、
それぞれ互いに結合して形成される環としては、例え
ば、下記の式で示されるものを挙げることができる。下
記の式において、Ra、及びRbは、それぞれ置換基を
表し、置換基としては、例えば、前記R1〜R4の置換基
として挙げた例と同じものを挙げることができる。置換
基の好ましい例としては、アルキル基(例、メチル)、
及びアリール基(例、フェニル)を挙げることができ
る。これらの環は更に他の環と縮合していてもよい。こ
れらの環は、化合物中に二以上形成されていてもよい。
【0051】(1)R1とR2とが互いに結合して形成さ
れる環の例
【0052】
【化14】
【0053】(2)R2とL2の置換基とが互いに結合し
て形成される、L1を含む環の例
【0054】
【化15】
【0055】(3)R2とL3の置換基とが互いに結合し
て形成される、L1とL2を含む環の例
【0056】
【化16】
【0057】(4)L1の置換基とR3とが互いに結合し
て形成される、L2とL3を含む環の例
【0058】
【化17】
【0059】(5)L2の置換基とR3とが互いに結合し
て形成される、L3を含む環の例
【0060】
【化18】
【0061】(6)L3の置換基とR3とが互いに結合し
て形成される環の例
【0062】
【化19】
【0063】(7)R3とR4とが互いに結合して形成さ
れる環の例
【0064】
【化20】
【0065】本発明の情報記録媒体で記録層の色素記録
材料として用いる色素化合物としては、特に、前記の一
般式(I−A)、(I−B)、(I−C)、(I−
D)、及び(I−E)で表される色素化合物であること
が好ましい。
【0066】(1)前記一般式(I−A)において、Z
1を含む5員もしくは6員の炭素環又は複素環の例とし
ては、前記のR1とR2とが互いに結合して環を形成する
場合の例と同じものを挙げることができる。特に好まし
いものは、前記A−1、A−3、A−4、及びA−7の
式で示される環を挙げることができる。L1、L2、及び
3は、それぞれ前記一般式(I)におけるそれらの意
味と同義である。R3およびR4で表されるアルキル基と
して好ましいものは、炭素原子数1〜6の鎖状または環
状のアルキル基(特に、メチル、エチル、メトキシエチ
ル、ヒドロキシエチル、シクロヘキシル)である。同様
に、アリール基として好ましいものは、炭素原子数6〜
18のアリール基(特に、フェニル、1−ナフチル、2
−ナフチル)である。アラルキル基として好ましいもの
は、炭素原子数6〜10のアラルキル基(特に、ベンジ
ル)である。R3およびR4のうち少なくとも一方は、ア
ルキル基であることが好ましい。
【0067】(2)前記一般式(I−B)において、R
1及びR2、そしてL1、L2、及びL3の好ましい例は、
一般式(I)の場合と同じである。特に好ましいR1
びR2の例としては、各々独立に、シアノ基、アシル基
(例、アセチル)、アルコキシカルボニル基(例、エト
キシカルボニル)、アリールスルホニル基(例、ベンゼ
ンスルホニル)、及びカルバモイル基(例、フェニルカ
ルバモイル)を挙げることができる。Z2を含む5員も
しくは6員の含窒素複素環の好ましい例としては、前記
のR3とR4とが互いに結合して環を形成する場合の例と
同じものを挙げることができる。特に好ましいものは、
前記A−16、及びA−17の式で示される環を挙げる
ことができる。
【0068】(3)前記一般式(I−C)において、Z
3を含む5員もしくは6員の炭素環又は複素環の好まし
い例としては、前記のR1とR2とが互いに結合して環を
形成する場合の例と同じものを挙げることができる。特
に好ましいのは、前記A−5、及びA−7の式で示され
る環である。Z4を含む5員もしくは6員の含窒素複素
環の好ましい例としては、前記のR3とR4とが互いに結
合して環を形成する場合の例と同じものを挙げることが
できる。特に好ましいのは、前記A−18の式で示され
る環である。L1、L2、及びL3は、それぞれ前記一般
式(I)におけるそれらの意味と同義である。
【0069】(4)前記一般式(I−D)において、R
1、R3、R4、L1、L2、そしてL3の好ましい例は、一
般式(I)の場合と同じである。特に好ましいR1及び
2の例としては、各々独立に、シアノ基、アシル基
(例、アセチル、ピバロイル)、そしてアルコキシカル
ボニル基(例、デシルオキシカルボニル)を挙げること
ができる。Z5を含む5員または6員の含窒素複素環の
好ましい例としては、前記のL3とR3とが互いに結合し
て環を形成する場合の例と同じものを挙げることができ
る。特に好ましいのは、前記A−13の式で示される環
である。R4で表されるアルキル基の好ましい例として
は、炭素原子数1乃至6のアルキル基(例、メチル、イ
ソプロピル)を挙げることができる。
【0070】(5)前記一般式(I−E)において、R
1、そしてL1、L2及びL3は、それぞれ前記一般式
(I)におけるそれらの意味と同義である。またその好
ましい範囲も同じである。特に好ましいR1の例として
は、アルコキシカルボニル基(例、エトキシカルボニ
ル)、及びアリールスルホニル基(例、フェニルスルホ
ニル)を挙げることができる。Z6を含む5員もしくは
6員の炭素環又は複素環の好ましい例としては、前記の
2とL2の置換基が互いに結合して環を形成する場合の
例と同じものを挙げることができる。即ち、前記A−9
の式で示される環を挙げることができる。R3およびR4
は、それぞれアルキル基(例、メチル、イソアミル)で
ある場合、あるいはR3とR4とが互いに結合して環を形
成する場合が好ましい。形成される環としては、前記の
3とR4とが互いに結合して形成される環の例と同じも
のを挙げることができる。
【0071】前記一般式(I)で表される色素化合物
は、任意の位置で結合して多量体を形成していてもよ
く、この場合の各単位は互いに同一でも異なっていても
よく、またポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリビ
ニルアルコール、セルロース等のポリマー鎖に結合して
いてもよい。
【0072】以下に、一般式(I)で表される色素化合
物の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
【0073】
【化21】
【0074】
【化22】
【0075】
【化23】
【0076】
【化24】
【0077】
【化25】
【0078】
【化26】
【0079】
【化27】
【0080】本発明の情報記録媒体の記録層の色素材料
として用いられる一般式(I)で表される色素化合物
は、例えば、特公昭57−19767号、同58−26
016号、及び同61−57619号の各公報、及び米
国特許第4163671号明細書に記載の方法、もしく
はこれらに類似の方法により合成することができる。
【0081】次に、本発明に用いられる一般式(I)で
表される化合物の合成法の例を述べる。
【0082】[化合物(I−1)の合成]下記の反応ス
キームに従い例示化合物(I−1)を合成した。
【0083】
【化28】
【0084】(1)化合物(c)の合成 フェニルスルホニルアセトニトリル(a)28.6g及
び化合物(b)23.3gを無水酢酸50mL中に分散
し、一時間加熱還流した。反応溶媒をアスピレータによ
る減圧下溜去後、得られた粗生成物をイソプロパノール
から再結晶することによって、目的の化合物(c)4
1.0gを淡黄色結晶として得た。
【0085】(2)本発明の化合物(I−1)の合成 上記で得られた化合物(c)20.0gおよびピロリジ
ン3.50gをアセトニトリル25mL中に分散し、3
0分間加熱還流した。放冷後反応混合物を攪拌しなが
ら、イソプロパノール20mL、次いで水100mLを
添加した。析出した結晶を濾取し、イソプロパノール/
水の1/5混合溶液で洗浄後乾燥することによって、目
的の化合物(I−1)20.3gを黄色結晶として得
た。他の化合物も同様の方法によって容易に合成するこ
とができる。
【0086】本発明の光情報記録媒体は、基板上に前記
一般式(I)で表される色素化合物を含有する記録層を
有する。本発明の光情報記録媒体には、種々の構成のも
のが含まれる。本発明の光情報記録媒体は、一定のトラ
ックピッチのプレグルーブが形成された円盤状基板上
に、記録層、光反射層および保護層をこの順に有する構
成、あるいは該基板上に光反射層、記録層および保護層
をこの順に有する構成であることが好ましい。また、一
定のトラックピッチのプレグルーブが形成された透明な
円盤状基板上に、記録層及び光反射層が設けられてなる
二枚の積層体が、それぞれの記録層が内側となるように
接合された構成も好ましい。
【0087】本発明の光情報記録媒体では、より高い記
録密度を達成するために、CD−RやDVD−Rに比べ
て、さらに狭いトラックピッチのプレグルーブが形成さ
れた基板を用いることが可能である。本発明の光情報記
録媒体の場合、該トラックピッチは0.2〜0.8μm
の範囲にあることが好ましく、更に0.25〜0.8μ
mの範囲、特に0.27〜0.4μmの範囲にあること
が好ましい。基板のプレグルーブの深さは、0.03〜
0.18μmの範囲にあることが好ましく、0.05〜
0.15μmの範囲にあることがさらに好ましく、0.
06〜0.1μmの範囲にあることが特に好ましい。
【0088】本発明の光情報記録媒体として、円盤状基
板上に、記録層、光反射層、および保護層をこの順に有
する構成のものを例にとって、以下にその製造方法を説
明する。
【0089】本発明の光情報記録媒体の基板は、従来の
光情報記録媒体の基板として用いられている各種の材料
から任意に選択することができる。基板材料としては、
例えばガラス、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリ
レート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、アモル
ファスポリオレフィンおよびポリエステルなどを挙げる
ことができ、所望によりそれらを併用してもよい。な
お、これらの材料はフィルム状としてまたは剛性のある
基板として使うことができる。上記材料の中では、耐湿
性、寸法安定性および価格などの点からポリカーボネー
トが好ましい。
【0090】記録層が設けられる側の基板表面には、平
面性の改善、接着力の向上および記録層の変質防止の目
的で、下塗層が設けられてもよい。下塗層の材料として
は例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メ
タクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルア
ミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスル
ホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニ
ル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミ
ド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
カーボネート等の高分子物質;およびシランカップリン
グ剤などの表面改質剤を挙げることができる。下塗層
は、上記物質を適当な溶剤に溶解または分散して塗布液
を調製したのち、この塗布液をスピンコート、ディップ
コート、エクストルージョンコートなどの塗布法により
基板表面に塗布することにより形成することができる。
下塗層の層厚は一般に0.005〜20μmの範囲にあ
り、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
【0091】記録層の形成は、前記色素化合物、更に所
望によりクエンチャ、結合剤などを溶剤に溶解して塗布
液を調製し、次いでこの塗布液を基板表面に塗布して塗
膜を形成したのち乾燥することにより行うことができ
る。塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、セロソルブア
セテートなどのエステル;メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;ジ
クロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム
などの塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミドなどのア
ミド;シクロヘキサンなどの炭化水素;テトラヒドロフ
ラン、エチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル;エ
タノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−
ブタノールジアセトンアルコールなどのアルコール;
2,2,3,3−テトラフロロプロパノールなどのフッ
素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エ
チレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル類
などを挙げることができる。
【0092】上記の溶剤は、使用する色素の溶解性を考
慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用す
ることができる。塗布液中にはさらに酸化防止剤、UV
吸収剤、可塑剤、潤滑剤など各種の添加剤を目的に応じ
て添加してもよい。
【0093】結合剤を使用する場合に用いる結合剤の例
としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラ
ン、ロジン、ゴムなどの天然有機高分子物質;およびポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソ
ブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合
体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコー
ル、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹
脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等
の熱硬化性樹脂の初期縮合物などの合成有機高分子を挙
げることができる。記録層の材料として結合剤を併用す
る場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.
01倍量〜50倍量(重量比)の範囲にあり、好ましく
は0.1倍量〜5倍量(重量比)の範囲にある。このよ
うにして調製される塗布液中の色素の濃度は、一般に
0.01〜10重量%の範囲にあり、好ましくは0.1
〜5重量%の範囲にある。
【0094】塗布方法としては、スプレー法、スピンコ
ート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート
法、ドクターロール法、スクリーン印刷法などを挙げる
ことができる。記録層は単層でも重層でもよい。記録層
の層厚は一般に20〜500nmの範囲にあり、好まし
くは30〜300nm、さらに好ましくは50〜300
nm、特に好ましくは50〜100nmの範囲にある。
【0095】記録層には、記録層の耐光性を向上させる
ために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。
褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャー
が用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に
公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用するこ
とができる。その具体例としては、特開昭58−175
693号、同59−81194号、同60−18387
号、同60−19586号、同60−19587号、同
60−35054号、同60−36190号、同60−
36191号、同60−44554号、同60−445
55号、同60−44389号、同60−44390
号、同60−54892号、同60−47069号、同
63−209995号、特開平4−25492号、特公
平1−38680号、及び同6−26028号等の各公
報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学
会誌1992年10月号第1141頁などに記載のもの
を挙げることができる。
【0096】好ましい一重項酸素クエンチャーの例とし
ては、下記の一般式(II)で表される化合物を挙げること
ができる。 一般式(II):
【0097】
【化29】
【0098】(但し、R21は置換基を有していてもよい
アルキル基を表わし、そしてQ-はアニオンを表わ
す。)
【0099】一般式(II)において、R21としては、置換
されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基が一般的で
あり、無置換の炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。
アルキル基の置換基としては、ハロゲン原子(例、F、
Cl)、アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ)、ア
ルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ)、アシル
基(例、アセチル、プロピオニル)、アシルオキシ基
(例、アセトキシ、プロピオニルオキシ)、ヒドロキシ
基、アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル)、アルケニル基(例、ビニ
ル)、アリール基(例、フェニル、ナフチル)を挙げる
ことができる。これらの中で、ハロゲン原子、アルコキ
シ基、アルキルチオ基、アルコキシカルボニル基が好ま
しい。Q-のアニオンの好ましい例としては、Cl
4 -、AsF6 -、BF4 -、及びSbF6 -を挙げることが
できる。
【0100】上記一般式(II)で表される化合物例を表1
に記載する。
【0101】
【表1】 表1 ──────────────────────── 化合物番号 R21- ──────────────────────── II−1 CH3 ClO4 - II−2 C25 ClO4 - II−3 n-C37 ClO4 - II−4 n-C49 ClO4 - II−5 n-C511 ClO4 - II−6 n-C49 SbF6 - II−7 n-C49 BF4 - II−8 n-C49 AsF6 - ────────────────────────
【0102】前記の一重項酸素クエンチャーなどの褪色
防止剤の使用量は、色素の量に対して、通常0.1〜5
0重量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45重量
%の範囲、更に好ましくは、3〜40重量%の範囲、特
に好ましくは5〜25重量%の範囲である。
【0103】記録層の上側あるいは下側に隣接した位置
に、情報の再生時における反射率の向上の目的で光反射
層を設けることが好ましい。光反射層の材料である光反
射性物質は、レーザ光に対する反射率が高い物質であ
る。その例としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、H
f、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、F
e、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、C
u、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、S
i、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Biなどの金属及
び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。
これらの物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以
上の組合せで用いてもよく、または合金として用いても
よい。これらの内で好ましいものは、Cr、Ni、P
t、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。
特に好ましくは、Au金属、Ag金属、Al金属、ある
いはこれらの合金であり、最も好ましくは、Ag金属、
Al金属あるいはそれらの合金である。光反射層は、例
えば、上記光反射性物質を蒸着、スパッタリングまたは
イオンプレーティングすることにより基板もしくは記録
層の上に形成することができる。光反射層の層厚は、一
般的には10〜300nmの範囲にあり、50〜200
nmの範囲にあることが好ましい。
【0104】光反射層もしくは記録層の上には、記録層
などを物理的および化学的に保護する目的で保護層を設
けることが好ましい。なお、DVD−R型の光情報記録
媒体の製造の場合と同様の形態、すなわち二枚の基板を
記録層を内側にして張り合わせる構成をとる場合は、必
ずしも保護層の付設は必要ではない。保護層に用いられ
る材料の例としては、SiO、SiO2、MgF2、Sn
2、Si34等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性
樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができ
る。保護層は、例えばプラスチックの押出加工で得られ
たフィルムを接着剤を介して反射層上にラミネートする
ことにより形成することができる。あるいは真空蒸着、
スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよ
い。また、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂の場合には、こ
れらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのち、こ
の塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成するこ
とができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのままもし
くは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製したのちこの塗
布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっ
ても形成することができる。これらの塗布液中には、更
に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤
を目的に応じて添加してもよい。保護層の層厚は一般に
は0.1μm〜1mmの範囲、特に0.1〜100μm
の範囲にある。
【0105】以上の工程によって、基板上に、記録層、
光反射層そして保護層、あるいは基板上に、光反射層、
記録層そして保護層が設けられた積層体を製造すること
ができる。
【0106】本発明の光情報記録方法は、上記光情報記
録媒体を用いて、例えば、次のように行われる。まず光
情報記録媒体を定線速度(CDフォーマットの場合は
1.2〜1.4m/秒)または定角速度にて回転させな
がら、基板側あるいは保護層側から半導体レーザ光など
の記録用の光を照射する。この光の照射により、記録層
が、照射された光を吸収して局所的に温度上昇し、物理
的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じ
て、その光学的特性を変えることにより、情報が記録さ
れる。本発明の情報記録媒体は、記録光として390〜
550nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザ光を
用いる光情報記録方法に特に有利に用いられる。好まし
い光源の例としては、390〜415nmの範囲の発振
波長を有する青紫色半導体レーザ、中心発振波長515
nmの青緑色半導体レーザ、中心発振波長850nmの
赤外半導体レーザを光導波路素子を使って半分の波長に
した中心発振波長425nmの青紫色SHGレーザを挙
げることができる。なかでも、記録密度の点で青紫色半
導体またはSHGレーザーを用いることが特に好まし
い。
【0107】上記の方法で記録された情報の再生は、情
報記録媒体を上記と同一の定線速度または定各速度で回
転させながら、半導体レーザ光を基板側あるいは保護層
側から照射して、その反射光を検出することにより実施
することができる。
【0108】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。
【0109】[実施例1]化合物(I−1)を2,2,
3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記録層
形成用塗布液(濃度:1重量%)を得た。この塗布液
を、表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッ
チ:0.4μm、グルーブ幅:0.2μm、グルーブの
深さ:0.08μm)が射出成形時に形成されたポリカ
ーボネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6m
m)のそのプレグルーブ側の表面にスピンコート法によ
り塗布し、色素記録層(厚さ(プレグルーブ内):約8
0nm)を形成した。次に、色素記録層上に銀をスパッ
タして、厚さ約100nmの光反射層を形成した。そし
て更に、光反射層上にUV硬化性樹脂(SD318、大
日本インキ化学工業(株)製)を塗布し、紫外線を照射
して硬化させ、層厚7μmの保護層を形成した。以上の
工程により本発明に従う光ディスクを得た。
【0110】[実施例2]〜[実施例10]実施例1に
おいて、化合物(I−1)を表2に示す化合物に変えた
(使用量は変更なし)こと以外は同様にして、本発明に
従う光ディスクを製造した。
【0111】[比較例1]〜[比較例11]実施例1に
おいて、化合物(I−1)を下記に示す比較用色素化合
物a〜k(使用量は変更なし)に変更したこと以外は同
様にして、比較用の光ディスクを製造した。
【0112】
【化30】
【0113】
【化31】
【0114】
【化32】
【0115】上記の実施例及び比較例の光ディスクの記
録層に用いた色素化合物の置換基定数(σp)の値を下
記の表2に示す。
【0116】
【表2】 表2 ──────────────────────────────── 記録層の ハメットの置換基定数(σp) 色素化合物 R1 2 ──────────────────────────────── 実施例1(I−1) 0.45(COOC2H5) 0.68(SO2-フェニル) 実施例2(I−2) 0.50(OCCH3) 0.45(COOC2H5) 実施例3(I−3) 0.50(OCCH3) 0.45(COOC10H21) 実施例4(I−5) 0.45 0.45 実施例5(I−6) 0.43 0.43 実施例6(I−10) 0.45(COOC3H7-i) 0.45(COOC3H7-i) 実施例7(I−12) 0.68 0.43 実施例8(I−17) 0.66(CN) 0.66(CN) 実施例9(I−18) 0.68(SO2-フェニル) 0.50 実施例10(I−21) 0.45 0.50 実施例11(I−30) 0.66(CN) 0.36(CONHC3H7-n) 実施例12(I−31) 0.66(CN) 0.72(SO2CH3) ────────────────────────────────
【0117】[光ディスクとしての評価]実施例あるい
は比較例で作製した光ディスクを線速度3.5m/秒で
回転させながら、14T−EFM信号を発振波長405
nmの青紫色半導体レーザを用いて記録し、その後、記
録した信号を再生した。最適パワーでの変調度、グルー
ブ反射率、及び感度を測定した。記録および記録特性評
価はパルステック社製DDU1000を用いて行なっ
た。評価結果を表3と表4に示す。
【0118】
【表3】 表3 ───────────────────────────── 記録層の 未記録部 変調度(%) 記録感度 色素化合物 反射率(%) (mW) ───────────────────────────── 実施例1 (I−1) 74 66 6.5 実施例2 (I−2) 70 60 6.7 実施例3 (I−3) 71 61 7.1 実施例4 (I−5) 70 60 6.8 実施例5 (I−6) 69 58 7.0 実施例6 (I−10) 72 62 7.1 実施例7 (I−12) 71 65 6.5 実施例8 (I−17) 81 60 6.8 実施例9 (I−18) 70 61 7.1 実施例10(I−21) 67 63 5.5 実施例11(I−30) 77 60 8.1 実施例12(I−31) 80 65 7.0 ─────────────────────────────
【0119】
【表4】 表4 ───────────────────────────── 記録層の 未記録部 変調度(%) 記録感度 色素化合物 反射率(%) (mW) ───────────────────────────── 比較例1 a 30 61 9.0 比較例2 b 35 42 9.5 比較例3 c 62 55 8.8 比較例4 d 28 60 9.3 比較例5 e 37 41 9.1 比較例6 f 38 39 8.7 比較例7 g 41 52 8.8 比較例8 h 33 60 9.2 比較例9 i 35 39 8.5 比較例10 j 60 58 8.5 比較例11 k 52 55 8.7 ─────────────────────────────
【0120】表3と表4の結果から、一般式(I)で表
される色素化合物を含有する記録層を有する本発明の光
ディスク(実施例1〜12)は、比較化合物a〜kを含
む記録層を有する光ディスク(比較例1〜11)に比べ
て、青紫色半導体レーザから発せられる短波長レーザ光
に対して高い反射率を示し、かつ高い変調度を与え、し
かも高感度であることがわかる。従って、情報記録媒体
の記録層の色素材料として、本発明の一般式(I)の色
素化合物を用いることによる、短波長レーザ光に対して
高い記録特性を備えた光情報記録媒体が得られることが
わかる。
【0121】[実施例13]化合物(I−1)を2,
2,3,3−テトラフルオロプロパノールに溶解し、記
録層形成用塗布液(濃度:1重量%)を得た。この塗布
液を表面にスパイラル状のプレグルーブ(トラックピッ
チ:0.6μm、グルーブ幅:0.3μm、グルーブの
深さ:0.15μm)が射出成形時に形成されたポリカ
ーボネート基板(直径:120mm、厚さ:0.6m
m)のそのプレグルーブ側の表面にスピンコート法によ
り塗布し、記録層(厚さ(プレグルーブ内):約120
nm)を形成した。次に、記録層上に銀をスパッタして
厚さ約100nmの光反射層を形成した。更に、光反射
層上にUV硬化性樹脂(SD318、大日本インキ化学
工業(株)製)を塗布し、紫外線を照射して硬化させ、
層厚7μmの保護層を形成した。以上の工程により、本
発明に従う光ディスクを得た。
【0122】[実施例14]〜[実施例22]実施例1
3において、化合物(I−1)を表4に示す化合物に変
えた(使用量は変更なし)こと以外は同様にして、本発
明に従う光ディスクを製造した。
【0123】[比較例12]〜[比較例15]実施例1
において、化合物(I−1)を、下記に示す比較用色素
化合物A〜D(使用量は変更なし)に変更したこと以外
は同様にして、比較用の光ディスクを製造した。
【0124】
【化33】
【0125】上記の実施例及び比較例の光ディスクの記
録層に用いた色素化合物の置換基定数(σp)の値を下
記の表5に示す。
【0126】
【表5】 表5 ──────────────────────────────── 記録層の ハメットの置換基定数(σp) 色素化合物 R1 2 ──────────────────────────────── 実施例13(I−1) 0.45(COOC2H5) 0.68(SO2-フェニル) 実施例14(I−2) 0.50(OCCH3) 0.45(COOC2H5) 実施例15(I−3) 0.50(OCCH3) 0.45(COOC10H21) 実施例16(I−5) 0.45 0.45 実施例17(I−6) 0.43 0.43 実施例18(I−10) 0.45(COOC3H7-i) 0.45(COOC3H7-i) 実施例19(I−12) 0.68 0.43 実施例20(I−17) 0.66(CN) 0.66(CN) 実施例21(I−18) 0.68(SO2-フェニル) 0.50 実施例22(I−21) 0.45 0.50 ────────────────────────────────
【0127】[光ディスクとしての評価]実施例と比較
例とにおいえ作製した光ディスクを線速度3.5m/秒
で回転させながら、14T−EFM信号を発振波長40
8nmの青紫色半導体レーザを用いて記録し、その後、
記録した信号を再生した。最適パワーでの変調度、グル
ーブ反射率、及び感度を測定した。記録および記録特性
評価はパルステック社製DDU1000を用いて行っ
た。評価結果を表6に示す。
【0128】
【表6】 表6 ───────────────────────────── 記録層の 未記録部 変調度(%) 記録感度 色素化合物 反射率 (記録パワー (mW) (%) :7mW) ───────────────────────────── 実施例13(I−1) 84 62 10 実施例14(I−2) 80 58 12 実施例15(I−3) 82 55 14 実施例16(I−5) 78 60 13 実施例17(I−6) 76 59 11 実施例18(I−10) 79 61 15 実施例19(I−12) 77 63 13 実施例20(I−17) 80 58 14 実施例21(I−18) 75 59 14 実施例22(I−21) 76 66 9 ───────────────────────────── 比較例12 A 44 38 19 比較例13 B 50 43 20 比較例14 C 36 35 18 比較例15 D 48 47 16 ─────────────────────────────
【0129】表6の結果から、一般式(I)で表される
色素化合物を情報記録媒体の記録層の色素記録材料とし
て用いた光ディスク(実施例13〜22)は、比較化合
物A〜Dを含む記録層を有する光ディスク(比較例12
〜15)に比べて、青紫色半導体レーザによる短波長レ
ーザ光に対して高い反射率を示し、かつ高い変調度を与
え、しかも高感度であることがわかる。従って、情報記
録媒体の記録層材料として一般式(I)で表される色素
化合物を用いることによって、短波長レーザ光に対して
高い記録特性を備えた光ディスクが得られることがわか
る。
【0130】
【発明の効果】光情報記録媒体の記録層材料として、前
記一般式(I)で表される色素化合物(アミノブタジエ
ン色素)を用いることにより、550nm以下、特に4
50nm以下の短波長のレーザ光に対して高い反射率を
示し、かつ高変調度を与える高感度な光情報記録媒体を
得る3ことができる。従って、CD−RやDVD−Rの
場合では勿論、そしてそれらの場合よりも短波長のレー
ザ光を用いて情報の高密度記録が可能となる。従って、
本発明により、CD−RやDVD−Rのような従来の光
情報記録媒体よりも更に大容量の情報の記録が可能な光
情報記録媒体を提供することができる。
フロントページの続き (72)発明者 小森 昇 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA22 EA25 EA32 EA33 EA43 FA01 FA12 FA14 FB42 5D029 JA04 WB11 WC01 WD10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にレーザ光の照射による情報の記
    録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、該
    記録層が一般式(I)で表される色素化合物を含有する
    ことを特徴とする光情報記録媒体: 一般式(I): 【化1】R12C=L1−L2=L3−NR34 [式中、R1およびR2は、各々独立に、ハメットの置換
    基定数σpが0.2〜0.9の範囲にある電子吸引性基
    を表わし、L1、L2、およびL3は、各々独立に、置換
    基を有していてもよいメチン基を表し(L1、L2、およ
    びL3が、置換基を有する場合には、それらのうちの二
    つが互いに結合して環を形成していてもよい)、R3
    よびR4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリ
    ール基、アラルキル基またはヘテロ環基を表し、そして
    1とR2、R2とL1の置換基、R2とL2の置換基、R2
    とL3の置換基、L1の置換基とR3、L2の置換基と
    3、L3の置換基とR3、そしてR3とR4とは、それぞ
    れ互いに結合して環を形成していてもよい]。
  2. 【請求項2】 一般式(I)のR1及びR2が各々独立
    に、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アルコキシカルボ
    ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
    基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ア
    ルコキシスルホニル基、スルファモイル基、アルキルス
    ルフィニル基、アリールスルフィニル基、スルフィノ
    基、ハロゲン原子、アルキニル基、ジアシルアミノ基、
    ホスホノ基、カルボキシル基、またはヘテロ環基である
    請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 一般式(I)のR3及びR4が各々独立
    に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1
    乃至20のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素
    原子数6乃至18のアリール基、置換基を有していても
    よい炭素原子数7乃至18のアラルキル基、または置換
    基を有していてもよい5員もしくは6員のヘテロ環基で
    ある請求項1に記載の光情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 色素化合物が、下記の一般式(I−A)
    で表される請求項1に記載の光情報記録媒体: 一般式(I−A): 【化2】 [式中、Z1は、置換基を有していてもよい5員もしく
    は6員の炭素環または複素環を形成するために必要な原
    子群を表し、L1、L2、およびL3は各々独立に、置換
    基を有していてもよいメチン基を表わし(L1、L2、お
    よびL3が置換基を有する場合には、それらのうちの二
    つが互いに結合して環を形成していてもよい)、R3
    よびR4は、各々独立に、水素原子、アルキル基、アリ
    ール基、またはアラルキル基を表わす]。
  5. 【請求項5】 色素化合物が、下記の一般式(I−
    B)で表される請求項1に記載の光情報記録媒体: 一般式(I−B): 【化3】 [式中、R1およびR2は、各々独立に、ハメットの置換
    基定数σpが0.2〜0.9の範囲にある電子吸引性基
    を表わし、L1、L2、およびL3は、各々独立に、置換
    基を有していてもよいメチン基を表わし(L1、L2、お
    よびL3が、置換基を有する場合には、それらのうちの
    二つが互いに結合して環を形成していてもよい)、Z2
    は、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含窒
    素複素環を形成するために必要な原子群を表す]。
  6. 【請求項6】 色素化合物が、下記の一般式(I−C)
    で表される請求項1に記載の光情報記録媒体: 一般式(I−C): 【化4】 [式中、Z3は、置換基を有していてもよい5員もしく
    は6員の炭素環または複素環を形成するために必要な原
    子群を表し、L1、L2、およびL3は各々独立に、置換
    基を有していてもよいメチン基を表し(L1、L2、およ
    びL3が、置換基を有する場合には、それらのうちの二
    つが互いに結合して環を形成していてもよい)、Z
    4は、置換基を有していてもよい5員もしくは6員の含
    窒素複素環を形成するために必要な原子群を表す]。
  7. 【請求項7】 色素化合物が、下記の一般式(I−D)
    で表される請求項1に記載の光情報記録媒体: 一般式(I−D): 【化5】 [式中、R1およびR2は、各々独立に、ハメットの置換
    基定数σpが0.2〜0.9の範囲にある電子吸引性基
    を表し、L1およびL2は、各々独立に、置換基を有して
    いてもよいメチン基を表し(L1およびL2が置換基を有
    する場合には、それらが互いに結合して環を形成してい
    てもよい)、L3はメチン基を表し、Z5は、L3と窒素
    原子と共に5員もしくは6員の含窒素複素環を形成する
    ために必要な原子群を表し、そしてR4は、アルキル基
    を表す]。
  8. 【請求項8】 色素化合物が、下記の一般式(I−E)
    で表される請求項1に記載の光情報記録媒体: 一般式(I−E): 【化6】 [式中、R1は、ハメットの置換基定数σpが0.2〜
    0.9の範囲にある電子吸引性基を表し、L1およびL3
    は各々独立に、置換基を有していてもよいメチン基を表
    し、L2はメチン基を表し、Z6は、炭素原子、L1、お
    よびL2と共に5員もしくは6員の炭素環又は複素環を
    形成するために必要な原子群を表し、R3およびR4は、
    各々独立に、アルキル基を表す]。
  9. 【請求項9】 基板が、表面に0.2〜0.8μmのト
    ラックピッチのプレグルーブを有する透明な円盤状基板
    であり、記録層が該プレグルーブが形成された側の表面
    に設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体。
  10. 【請求項10】 記録層上に更に金属からなる光反射層
    が設けられている請求項1に記載の光情報記録媒体。
  11. 【請求項11】 記録層上方に保護層が設けられている
    請求項1に記載の光情報記録媒体。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11のいずれかの項に記
    載の光情報記録媒体に波長550nm以下のレーザ光を
    照射して情報を記録する情報記録方法。
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