JP2011042206A - 遮蔽装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遮蔽シート30と収容装置40とを備える遮蔽装置3に、一対の支持部61A,61B、先端部材63、中間部材64、遮蔽シート30の幅方向D3の内側に向かって屈曲可能とされて屈曲部FP1,FP2が前記中間部材64に対して前記遮蔽シート30の幅方向D3へスライド可能に連結された一対のアーム機構AR1,AR1、該一対のアーム機構AR1,AR1に設けられた各屈曲部FP1,FP2の間で中間部材64に設けられて一対のアーム機構AR1,AR1が屈曲するときに各屈曲部FP1,FP2に当接して中間部材64を遮蔽シート30の幅方向D3の所定位置に位置決めする位置決め機構100を設ける。
【選択図】図15
Description
例えば、特許文献1には、自動車の荷室に可撓性トノカバーを引き出して荷室に積まれた荷物を遮蔽するトノカバー装置が開示されている。このトノカバー装置は、引き出されたトノカバーと略平行な平面内で折り畳み可能にピン接合された二つのリンク部材からなる伸縮支持機構が左右一対設けられている。
なお、伸縮支持機構等は、遮蔽シートを収容する時に折り畳まれる必要があるため、部材の強度を上げるには限界がある。
前記収容位置へ前記遮蔽シートを収容可能な収容装置と、
前記収容位置から前記遮蔽シートを引き出す方向に沿って前記遮蔽シートの幅方向の両縁部に対向する位置に設けられた一対の支持部と、
前記遮蔽シートの先端部に設けられた先端部材と、
前記遮蔽シートの幅方向に沿って設けられ、前記一対の支持部に沿って移動可能とされた中間部材と、
前記遮蔽シートの幅方向の内側に向かって屈曲可能とされて屈曲部が前記中間部材に対して前記遮蔽シートの幅方向へスライド可能に連結され、先端側の端部が前記先端部材に対して回動可能に取り付けられ、前記収容装置側の部位を中心として前記屈曲部から前記収容装置側が回動可能な一対のアーム機構と、
該一対のアーム機構に設けられた各屈曲部の間で前記中間部材に設けられ、前記一対のアーム機構が屈曲するときに前記各屈曲部に当接して前記中間部材を前記遮蔽シートの幅方向の所定位置に位置決めする位置決め機構とを備えることを特徴とする。
以上より、アーム機構に荷重が加えられても、中間部材に荷重が分散して加えられるので、アーム機構が変形し難くなっている。そして、遮蔽シートを収容するときに中間部材が遮蔽シートの幅方向の所定位置に位置決めされるので、遮蔽シートが円滑に収容される。
上記収容装置には、遮蔽シートの巻き取り装置、遮蔽シートを蛇腹状に折り畳む装置、等が含まれる。
上記屈曲部には、収容装置側のアーム部材と先端側のアーム部材とを互いに回動可能に接続する部位、第一の回転軸を中心として収容装置側のアーム部材を回動可能に接続し第二の回転軸を中心として先端側のアーム部材を回動可能に接続する連結機構、等が含まれる。各アーム機構には、一つの屈曲部のみならず、複数の屈曲部が設けられてもよい。従って、中間部材は、一つのみならず、複数設けられてもよい。
上記屈曲部が中間部材に対してスライド可能に連結されることには、収容装置側及び先端側のアーム部材の回転軸となる部位が中間部材の溝から抜けないように該溝に沿って移動可能とされること、アーム部材の回転軸に接続した部位が中間部材に対してスライド可能に嵌合すること、等が含まれる。
請求項2〜請求項7に係る発明では、遮蔽シートを収容するときに中間部材を円滑に位置決めすることができる。
請求項8に係る発明では、荷物の出し入れ時になるべく遮蔽シートが邪魔にならないようにしながら中間部材がなるべく遮蔽シートの幅方向へずれないようにすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るトノカバー装置(遮蔽装置)3を採用した自動車1の内装の要部を示している。図1に示す自動車1は、道路上で使用されるように設計及び装備された路上走行自動車とされ、リヤシート4の後方に荷物を収容する荷室LR1が形成される乗用自動車とされている。本発明を適用可能な自動車には、フロントシートとリヤシートを備える2列シートタイプのモータビークル、さらにサードシートを備える3列シートタイプのモータビークル、フロントシートの後方であってリヤシートまたはサードシートの前方に荷室が形成されるモータビークル、等があり、いわゆるステーションワゴンやワンボックスカー等が含まれる。
なお、左右の位置関係を説明するときには、自動車1の後方から前方を見たときを基準として説明する。
トノカバー30は、所定の収容位置LO1から自動車1の荷室LR1へ引き出し可能とされている。ここで、トノカバーの収容位置LO1は、収容装置によりトノカバーが最も収容された位置を意味することにする。従って、収容位置LO1は、トノカバーの全てが収容装置に収容される位置のみならず、図28に示すように、トノカバーの一部が収容装置外に出た位置でもよい。巻き取り装置40は、後部扉10に設けられ、収容位置LO1へトノカバー30を収容可能である。トノカバー駆動手段50は、引き出されているトノカバー30に対する収容位置LO1の方への駆動を行ったり、収容されているトノカバー30に対する引出位置LO2の方への駆動を行ったりする。
支持部材61A,61Bは、収容位置LO1からトノカバー30を引き出す方向D1に沿ってトノカバー30の幅方向D3の両縁部33,34に対向する位置に設けられている。先端部材63は、トノカバー30の先端部32に対して一対の支持部材61A,61Bに向かって突設され、該一対の支持部材61A,61Bに沿って移動可能とされている。ここで、突設するとは、突き出して設けることを意味する。中間部材64は、トノカバーの幅方向D3に沿って設けられ、一対の支持部61A,61Bに沿って移動可能とされている。アーム機構AR1,AR1は、トノカバーの幅方向D3の内側に向かって屈曲可能とされて屈曲部FP1,FP2が中間部材64に対してトノカバーの幅方向D3へスライド可能に連結されている。これらアーム機構AR1,AR1は、先端側の端部69a,69aが先端部材63に対して回動可能に取り付けられ、巻き取り装置40側の部位67d,67dを中心として屈曲部FP1,FP2から巻き取り装置40側が回動可能とされている。センタリング機構100は、アーム機構AR1,AR1に設けられた各屈曲部FP1,FP2の間で中間部材64に設けられ、アーム機構AR1,AR1が屈曲するときに各屈曲部FP1,FP2に当接して中間部材64をトノカバーの幅方向D3のセンタリング位置(所定位置)LC1に位置決めする。
むろん、支持部材の形状は、車両前後方向の全てにわたって断面略コ字状とされたり断面略L字状とされたりしてもよく、これらの形状以外の形状とされてもよい。
図7に示すように、先端部材63の本体部分には、幅方向D3に向けた係合溝63cが形成されて両端部に一対の第二のアーム部材69A,69Bがトノカバー30に沿って回動可能に連結される。トノカバーの先端部32を係合溝63cに挿入して先端部材63の本体部分にエンドホルダ63a,63bを嵌めると、トノカバーの先端部32が先端部材63に取り付けられる。
なお、先端部材63の形状は、平板状など棒状以外の形状でもよく、乗員が手でトノカバー30を引き出したり収容させたりするための操作部を有する形状でもよい。後述する駆動手段80が無い場合、この操作部があるとトノカバー30の引き出し操作や収容操作を手で行うことができるので、好適である。
図8〜10に示すように、中間部材の本体部分には、幅方向D3に向けた溝65が形成され、幅方向D3に向いた開口部分に沿って互いに近接する方向へ延出した対向部65a,65aが形成されている。この溝65には、アーム機構の屈曲部FP1,FP2に取り付けられるランナ部材RU1,RU1が挿入される。エンドホルダ64a,64bには、支持部材の載置部61a,61aを転動するローラRO1,RO1が取り付けられ、該ローラRO1,RO1を取り付けたエンドホルダ64a,64bの本体部分を載置部61a,61aの方へ付勢するためのばねSP1,SP1が取り付けられている。エンドホルダ64a,64bは、溝65にセンタリング機構100及びランナ部材RU1,RU1を挿入した後に中間部材64の本体部分に取り付けられる。
ランナ部材RU1は、トノカバー引出時に上下方向となる中間部分に中間部材の対向部65a,65aを挿入させる溝RU1aが形成されている。これにより、ランナ部材RU1は、溝RU1aから下側を中間部材の溝65に挿入した状態で幅方向D3へ対向部65a,65a間を摺動する。ランナ部材RU1には、PP等の樹脂成形材料を射出成形等により成形した部材を用いることができる。
なお、第一のアーム部材に設けられるリンク部材への接続部は、後端部材への接続部よりも引出方向D1側とされてもよい。
屈曲部FP1,FP2間で中間部材64に設けられたセンタリング機構100については、後述する。
なお、アーム部材67,69、リンク部材84には、アルミニウム合金等の金属を押出成形等により成形して略棒状又は長尺な板状とした成形品を用いることができる。
以上より、モータ82とリンク部材84とは、トノカバー30の駆動時に第一のアーム部材67を回動させ、第二のアーム部材69を回動させて、巻き取り装置40に対してトノカバー30を出し入れさせる。
後部扉10をロックするラッチ26は、ラッチの状態を検出してECU51へ出力するラッチセンサ27を有し、ECU51の制御に従って後部扉10をロックしたりロックから解放したりする。
そこで、本実施形態では、トノカバー装置3にセンタリング機構(位置決め機構)100を設けている。
本センタリング機構100は、一対のラック110,120、ピニオン130、付勢手段140、を備えている。
なお、中間部材64に対するピニオン130の位置は、幅方向D3の中間位置からずれていてもよい。また、ピニオン130の数は、2以上でもよい。
付勢部材141,142には、コイルばね等のばねを用いることができる。ばねには、ステンレス線やピアノ線等の金属製のばねを用いることができるが、樹脂材料製等のばねを用いてもよい。また、ばねには、コイルばねの代わりに、板ばね、ゴム等の非金属の弾性部材、等を用いてもよい。
第二の付勢部材142は、第二の折曲部122の内側部位124と、第一のラック110において第一の折曲部112とは反対側の端部115と、に介装されている。すなわち、付勢部材142の外側端部142aが第二の折曲部122の内側部位124に取り付けられ、付勢部材142の内側端部142bが第一のラック110の端部115に取り付けられている。第二の折曲部122の内側部位124は、第二の折曲部122において第二の屈曲部FP2の当接部位(外側部位123)とは反対側の部位である。
中間部材64がどの程度収容方向D2へスライドしたときに屈曲部FP1,FP2と当接させるかについては、幅方向D3におけるラック110,120の長さや付勢部材141,142の長さを変更することにより調整可能である。
また、付勢部材141,142は、同じ付勢力(ばね定数等)にするのが好ましいものの、異なる付勢力としてもよい。
まず、中間部材64にエンドホルダ64a,64bの少なくとも一方を取り付けていない状態で、図13で示した向きに両ラック110,120を中間部材の溝65に挿入する。次に、中間部材64の中心に対して点対称となるようにラック110,120を配置しながらピニオン130を中間部材64に対する取り付け位置に挿入する。さらに、カバー160を中間部材64に対する取り付け位置に配置し、中間部材の底部64cの外側に抜止部材134を配置し、ねじ133をカバーのねじ挿通孔166、ピニオン130の開口、中間部材底部64cの開口に通して抜止部材134に螺合させる。そして、ねじ168をカバーのねじ挿通孔164に通して中間部材64に螺合させると、中間部材64に対するセンタリング機構100の取り付けが完了する。
以下、第一の実施形態のトノカバー装置3の動作、作用及び効果を説明する。
後部扉10が閉じ、トノカバー30が引出位置LO2に引き出されている状態で図11に示すトノカバー収容指令スイッチ52fに対して押し操作が行われると、ECU51がトノカバー30を収容方向D2へ移動させる向きへの回転駆動をモータ82にさせる。このとき、リンク部材84A,84Bが互いに幅方向D3外側へ移動し、該リンク部材の移動によりアーム機構AR1,AR1が略水平面内において屈曲部FP1,FP2で幅方向D3の内側に向かって屈曲し、該アーム機構の屈曲により中間部材64及び先端部材63が支持部材61A,61Bに沿って収容方向D2へ移動し、ばね42の付勢力によりトノカバー30が巻き取り装置40に巻き取られていく。
以上説明したように、本トノカバー装置3は、中間部材64を備えているので、アーム機構AR1,AR1に荷重が加えられても中間部材64に荷重が分散して加えられ、アーム機構AR1,AR1が変形し難くなっている。また、トノカバー30を収容するときに中間部材64がトノカバーの幅方向D3の所定位置に位置決めされ、幅方向D3へのずれが抑止される。従って、本トノカバー装置3によると、荷重が加えられることによるアーム機構の変形を低減させるとともに、円滑にトノカバーを収容することが可能となる。
また、センタリング機構100が幅方向D3へ伸縮可能であって押し縮められたときに幅方向D3外側へ付勢するので、屈曲部FP1,FP2間の距離のばらつきを吸収することができる。
図16,17は、第二の実施形態に係るトノカバー装置3の要部を示している。本実施形態のセンタリング機構(位置決め機構)101は、一対のラック110,120、複数のピニオン130、付勢手段140、当接部材151,152、を備えている。
第一のラック110は、一端が歯先の方へ折れ曲がった第一の折曲部112とされ、他端が第二の屈曲部FP2と当接する第一のラック当接部116とされている。
第二のラック120は、一端が歯先の方へ折れ曲がった第二の折曲部122とされ、他端が第一の屈曲部FP1と当接する第二のラック当接部126とされている。
第一の折曲部112は、第二のラック当接部126よりも幅方向D3の内側に配置されている。
第二の折曲部122は、第一のラック当接部116よりも幅方向D3の内側に配置されている。
ラック110,120は、中間部材64の中心に対して点対称となるように配置され、ともに噛合した複数のピニオン130により互いに反対方向へ同期して移動する。
第二の当接部材は、第二の折曲部122よりも幅方向D3の外側、かつ、第一のラック当接部116よりも幅方向D3の内側に配置され、アーム機構AR1,AR1が屈曲したときに第二の屈曲部FP2が当接する。
両当接部材151,152は、中間部材の溝65に挿入されて幅方向D3へスライド可能とされ、中間部材64から脱落しないようにされている。
第二の付勢部材142は、第二の当接部材152と、第二の折曲部122の外側部位123と、に介装されている。すなわち、付勢部材142の外側端部142aが第二の当接部材152に取り付けられ、付勢部材142の内側端部142bが第二の折曲部122の外側部位123に取り付けられている。
付勢部材141,142には、コイルばね等のばねを用いることができる。
以上説明したように、本実施形態でも、荷重が加えられることによるアーム機構の変形を低減させるとともに、円滑にトノカバーを収容することが可能となる。
図19は、第三の実施形態に係るトノカバー装置3の要部を示している。本実施形態のセンタリング機構(位置決め機構)102は、第二の実施形態のセンタリング機構101から当接部材151,152を固定部材(固定部)153,154に置き換えた構成とされている。
第一の固定部材(第一の固定部)153は、第一の折曲部112よりも幅方向D3の外側、かつ、第二のラック当接部126よりも幅方向D3の内側に配置され、中間部材64に取り付けられて固定されている。
第二の固定部材(第二の固定部)154は、第二の折曲部122よりも幅方向D3の外側、かつ、第一のラック当接部116よりも幅方向D3の内側に配置され、中間部材64に取り付けられて固定されている。
両固定部材153,154は、中間部材64の中心に対して点対称となる位置で中間部材の溝65に設けられている。
なお、固定部153,154は、中間部材64とは別の部材とされなくてもよく、中間部材64を構成する部位とされてもよい。
付勢部材141,142は、屈曲部FP1,FP2がラック当接部116,126に当接しているときに屈曲部FP1,FP2側の端部141b,142bが幅方向の外側方向D5へ押されると屈曲部FP1,FP2を幅方向の内側方向D4へ付勢する。
以上説明したように、本実施形態でも、荷重が加えられることによるアーム機構の変形を低減させるとともに、円滑にトノカバーを収容することが可能となる。
図20は、第四の実施形態に係るトノカバー装置3の要部を示している。本実施形態のセンタリング機構(位置決め機構)103は、固定部材(固定部)155、付勢手段140、当接部材151,152、を備えている。
固定部材155は、付勢手段140を取り付けるための部材であり、中間部材64の中心に取り付けられて固定されている。
なお、固定部155は、中間部材64とは別の部材とされなくてもよく、中間部材64を構成する部位とされてもよい。
本実施形態の第一の付勢部材141は、第一の当接部材151と固定部155とに介装されている。第二の付勢部材142は、第二の当接部材152と固定部155とに介装されている。付勢部材141,142は、中間部材64の中心に対して対称に設けられている。
付勢部材141,142には、コイルばね等のばねを用いることができる。
以上説明したように、本実施形態でも、荷重が加えられることによるアーム機構の変形を低減させるとともに、円滑にトノカバーを収容することが可能となる。
図21〜23は、第五の実施形態に係るトノカバー装置3の要部を示している。本実施形態のトノカバー装置3は、第一の実施形態のセンタリング機構100を有し、後部扉10が開くときにトノカバー30を収容し、後部扉10が閉まるときにトノカバー30を引き出すものとする。ここで、トノカバー30の収容動作と後部扉10の開動作とを同時に開始すると、中間部材64が支持部材61から離れたときに幅方向D3へずれる可能性がある。中間部材64が荷室の側壁に接触する可能性、トノカバー30の格納時に後部扉10の開口縁に干渉してトノカバー30を円滑に格納することができない可能性、そして車外で中間部材64が何かに接触する可能性を考慮すると、トノカバー30をある程度収容した後に後部扉10の開動作が開始するようにすることが望ましい。一方、トノカバー30の収容が完了した後に後部扉10を開くと、後部扉10の開動作が終了するまで長い時間がかかると感じられる可能性がある。
そこで、本実施形態では、後部扉10の開動作が開始する前にトノカバー30をある程度収容するようにしている。
丁番68は、第一のアーム部材67と第二のアーム部材69とをトノカバー30に沿って互いに回動可能に連結する。また、丁番68は、両アーム部材67,69を下側に凸となる向きへ折れ曲がり可能に連結する。従って、第二のアーム部材69は、巻き取り装置(収容装置)40側の端部69cが第一のアーム部材の先端側の端部67aに対して回動可能かつ下側に凸となる向きへ折れ曲がり可能に連結されていることになる。図23には、第一のアーム部材67に対する第二のアーム部材69の折れ曲がり位置の一例を二点鎖線で示している。
なお、左右の丁番68A,68Bは、ともに、上側に凸となる向きへは折れ曲がらず、下側にのみ凸となる向きへ折れ曲がるようにされている。
第二のアーム部材69は、丁番68に対して回動可能に取り付けられる接続部69dを巻き取り装置40側の端部69cに有している。アーム部材69A,69Bの巻き取り装置40側の端部69c,69cと丁番68A,68Bとは、ワッシャWA4,WA5を介してリベットRI3により該リベットRI3の軸方向を中心として回転可能に接続されている。
ここで、屈曲部は、丁番68やランナ部材RU1やワッシャWA2〜WA5やリベットRI2,RI3を含む概念とする。
なお、後部扉10が開動作を開始するまでの待機時間T1を1秒、後部扉10が全閉位置LO3から全開位置LO4まで開く時間Topを6秒、後部扉10が閉動作を開始するまでの待機時間T2を1秒、後部扉10が全開位置LO4から全閉位置LO3まで閉じる時間Tclを6秒、トノカバー30が引出位置LO2から収容位置LO1まで移動する時間Treを4秒、トノカバー30が収容位置LO1から引出位置LO2まで移動する時間Tpuを4秒とする。トノカバーの収容方向D2への移動時間Treは、後部扉10が開いている途中でトノカバー30の収容が完了するようにするため、T1+Top未満とされる。
後部扉10を開く駆動が開始されると、ECUは、S114でトノカバー30の収容が完了したか否かを判断し、トノカバー30の収容が完了するまでS114の処理を繰り返す。この処理は、トノカバーの収容を開始してから収容方向への移動時間Treが経過したか否かをECUが判断する処理でもよいし、トノカバーの巻き取り完了を検出するセンサから巻き取り完了の検出信号が入力されたか否かをECUが判断する処理でもよい。
なお、中間部材64が離脱許可部61bから離脱する時点の屈曲部FP1,FP2間の距離を、力が加わっていない状態におけるセンタリング機構100の幅方向D3の長さとほぼ同じに設定すると、中間部材64がほぼセンタリング位置LC1に保たれる。特に、両屈曲部FP1,FP2がともにセンタリング機構100に当接した後に中間部材64が離脱許可部61bから離脱するようにセンタリング機構100の幅方向D3の長さを設定すると、常に中間部材64が幅方向D3の所定位置LC1に位置決めされるので好ましい。
以上より、トノカバー装置3は、後部扉を開くための操作が受け付けられたとき、引き出されているトノカバー30に対する収容位置LO1の方への駆動を後部扉10の駆動開始まで待機している間に開始し、後部扉10が開動作を開始した後に巻き取り装置40への収容を終了させる駆動をトノカバー30に対して行う。
また、第五の実施形態において、アーム機構AR1,AR1を撓むことの可能な材料で形成してもよい。この場合、丁番68のようなヒンジ機構が無くても、図29に示すようにアーム部材67,69が下側に凸となるように撓むので、後部扉10を開動作させながらトノカバー30を収容させることができる。
なお、本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、荷室用ドアは、荷室の側部に配置され、側方へ開くドアとされてもよい。この場合、トノカバーの引出方向及び収容方向は、自動車の左右方向とすればよい。
トノカバー装置は、収容装置に対して蛇腹状のトノカバーを引出可能に収容する折り畳み装置とされてもよい。
遮蔽シートの引出方向は、略水平とされる以外にも、水平からずれた方向とされてもよい。
上述した各種実施形態は、リヤウィンドウやサイドウィンドウといった窓をシート状のブラインドで遮蔽するブラインド装置等にも適用可能である。また、上述した各種実施形態は、建物等、自動車以外に取り付けられる遮蔽装置にも適用可能である。
アーム機構は、左右非対称とされてもよい。
位置決め機構は、中間部材をセンタリングする以外にも、使用場面に応じて中間位置からずれた幅方向D3の所定位置に位置決めしてもよい。
また、遮蔽シート、収容装置、一対の支持部、先端部材、中間部材、一対のアーム機構、及び、位置決め機構のみから遮蔽装置を構成することができ、この遮蔽装置でも円滑に遮蔽シートを収容することが可能となる効果が得られる。
すなわち、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる装置及び方法でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
さらに、本発明は、上述した実施形態や変形例に限られず、上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態および変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も含まれる。
10…後部扉(荷室用ドア)、20…ドア開閉装置、
30…トノカバー(遮蔽シート)、31…基部、32…先端部、33,34…縁部、
40…巻き取り装置(収容装置)、42…ばね、
50…トノカバー駆動手段(遮蔽シート駆動手段)、
51…電子制御装置、
61,61A,61B…支持部材(支持部)、61a…載置部、62…溝、
63…先端部材、63a,63b…エンドホルダ(端部)、63c…係合溝、
64…中間部材、64a,64b…エンドホルダ(端部)、65…溝、
66…後端部材、66a,66b…端部、
67,67A,67B…第一のアーム部材、67a…先端側の端部、67b…接続部、
67c…収容装置側の端部、67d…接続部(収容装置側の部位)、
68,68A,68B…丁番、
69,69A,69B…第二のアーム部材、69a…先端側の端部、69b…接続部、
69c…収容装置側の端部、69d…接続部、
80…駆動手段、82…トノカバー駆動用モータ、84,84A,84B…リンク部材、
100,101,102,103…センタリング機構(位置決め機構)、
110…第一のラック、111…歯、112…第一の折曲部、113…外側部位、
114…内側部位、115…端部、116…第一のラック当接部、
120…第二のラック、121…歯、122…第二の折曲部、123…外側部位、
124…内側部位、125…端部、126…第二のラック当接部、
130…ピニオン、131…回転軸、132…歯、
140…付勢手段、
141…第一の付勢部材、141a…外側端部、141b…内側端部、
142…第二の付勢部材、142a…外側端部、142b…内側端部、
151…第一の当接部材、152…第二の当接部材、
153…第一の固定部材(固定部)、154…第二の固定部材(固定部)、
155…固定部材(固定部)、
AR1…アーム機構、
D1…引出方向、D2…収容方向、
D3…幅方向、D4…幅方向の内側方向、D5…幅方向の外側方向、
FP1…第一の屈曲部、FP2…第二の屈曲部、
LC1…センタリング位置(所定位置)、
LO1…収容位置、LO2…引出位置、LO3…全閉位置、LO4…全開位置、
LR1…荷室。
Claims (8)
- 収容位置から引き出し可能な遮蔽シートと、
前記収容位置へ前記遮蔽シートを収容可能な収容装置と、
前記収容位置から前記遮蔽シートを引き出す方向に沿って前記遮蔽シートの幅方向の両縁部に対向する位置に設けられた一対の支持部と、
前記遮蔽シートの先端部に設けられた先端部材と、
前記遮蔽シートの幅方向に沿って設けられ、前記一対の支持部に沿って移動可能とされた中間部材と、
前記遮蔽シートの幅方向の内側に向かって屈曲可能とされて屈曲部が前記中間部材に対して前記遮蔽シートの幅方向へスライド可能に連結され、先端側の端部が前記先端部材に対して回動可能に取り付けられ、前記収容装置側の部位を中心として前記屈曲部から前記収容装置側が回動可能な一対のアーム機構と、
該一対のアーム機構に設けられた各屈曲部の間で前記中間部材に設けられ、前記一対のアーム機構が屈曲するときに前記各屈曲部に当接して前記中間部材を前記遮蔽シートの幅方向の所定位置に位置決めする位置決め機構とを備えることを特徴とする遮蔽装置。 - 前記位置決め機構は、屈曲した前記一対のアーム機構の前記各屈曲部が当該位置決め機構に当接しているときに前記遮蔽シートの幅方向の内側へ押されると前記各屈曲部を前記遮蔽シートの幅方向の外側へ付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1に記載の遮蔽装置。
- 前記位置決め機構は、
前記遮蔽シートの幅方向へ並んだ歯を互いに対向させて前記中間部材に対し前記遮蔽シートの幅方向へ移動可能に設けられた第一のラック及び第二のラックと、
該第一のラック及び該第二のラックと噛合した状態で前記中間部材に対して回転可能に設けられて該第一のラックの移動と該第二のラックの移動とを互いに反対方向へ同期させるピニオンとをさらに有し、
前記付勢手段は、前記第一のラック及び前記第二のラックに取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載の遮蔽装置。 - 前記一対のアーム機構の前記各屈曲部を第一の屈曲部及び第二の屈曲部とするとき、
前記第一のラックは、一端が歯先の方へ折れ曲がって前記一対のアーム機構が屈曲したときに前記第一の屈曲部が当接する折曲部とされ、
前記第二のラックは、一端に設けられて前記一対のアーム機構が屈曲したときに前記第二の屈曲部が当接する当接部とされ、
前記付勢手段は、前記折曲部において前記第一の屈曲部の当接部位とは反対側の部位と、前記第二のラックにおいて前記当接部とは反対側の端部と、に介装され、前記第一の屈曲部が前記折曲部に当接し前記第二の屈曲部が前記当接部に当接しているときに前記遮蔽シートの幅方向の内側へ押されると前記折曲部及び前記当接部を前記遮蔽シートの幅方向の外側へ付勢することを特徴とする請求項3に記載の遮蔽装置。 - 前記一対のアーム機構の前記各屈曲部を第一の屈曲部及び第二の屈曲部とするとき、
前記第一のラックは、一端が歯先の方へ折れ曲がった第一の折曲部とされ、他端が前記第二の屈曲部と当接する第一のラック当接部とされ、
前記第二のラックは、一端が歯先の方へ折れ曲がった第二の折曲部とされ、他端が前記第一の屈曲部と当接する第二のラック当接部とされ、
前記第一の折曲部は、前記第二のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置され、
前記第二の折曲部は、前記第一のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置され、
前記第一の折曲部よりも前記遮蔽シートの幅方向の外側、かつ、前記第二のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置されて前記一対のアーム機構が屈曲したときに前記第一の屈曲部が当接する第一の当接部材が設けられ、
前記第二の折曲部よりも前記遮蔽シートの幅方向の外側、かつ、前記第一のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置されて前記一対のアーム機構が屈曲したときに前記第二の屈曲部が当接する第二の当接部材が設けられ、
前記付勢手段は、
前記第一の当接部材と、前記第一の折曲部において前記遮蔽シートの幅方向の外側となる部位と、に介装された第一の付勢部材と、
前記第二の当接部材と、前記第二の折曲部において前記遮蔽シートの幅方向の外側となる部位と、に介装された第二の付勢部材とを有し、
前記第一及び第二の付勢部材は、前記第一及び第二の屈曲部が前記第一及び第二の当接部材に当接しているときに前記遮蔽シートの幅方向の内側へ押されると前記第一及び第二の当接部材を前記遮蔽シートの幅方向の外側へ付勢することを特徴とする請求項3に記載の遮蔽装置。 - 前記一対のアーム機構の前記各屈曲部を第一の屈曲部及び第二の屈曲部とするとき、
前記第一のラックは、一端が歯先の方へ折れ曲がった第一の折曲部とされ、他端が前記第二の屈曲部と当接する第一のラック当接部とされ、
前記第二のラックは、一端が歯先の方へ折れ曲がった第二の折曲部とされ、他端が前記第二の屈曲部と当接する第二のラック当接部とされ、
前記第一の折曲部は、前記第二のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置され、
前記第二の折曲部は、前記第一のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置され、
前記第一の折曲部よりも前記遮蔽シートの幅方向の外側、かつ、前記第二のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置されて前記中間部材に固定された第一の固定部が設けられ、
前記第二の折曲部よりも前記遮蔽シートの幅方向の外側、かつ、前記第一のラック当接部よりも前記遮蔽シートの幅方向の内側に配置されて前記中間部材に固定された第二の固定部が設けられ、
前記付勢手段は、
前記第一の固定部と、前記第一の折曲部において前記遮蔽シートの幅方向の外側となる部位と、に介装された第一の付勢部材と、
前記第二の固定部と、前記第二の折曲部において前記遮蔽シートの幅方向の外側となる部位と、に介装された第二の付勢部材とを有し、
前記第一及び第二の付勢部材は、前記第一及び第二の屈曲部が前記第一及び第二のラック当接部に当接しているときに前記第一及び第二の屈曲部側の端部が前記遮蔽シートの幅方向の外側へ押されると前記第一及び第二の屈曲部を前記遮蔽シートの幅方向の内側へ付勢することを特徴とする請求項3に記載の遮蔽装置。 - 前記位置決め機構は、前記中間部材に固定されるとともに前記付勢手段を取り付けるための固定部を有し、
該固定部よりも前記遮蔽シートの幅方向の外側に配置されて前記一対のアーム機構が屈曲したときに前記各屈曲部が当接する第一及び第二の当接部材が設けられ、
前記付勢手段は、前記第一の当接部材と前記固定部とに介装された第一の付勢部材と、前記第二の当接部材と前記固定部とに介装された第二の付勢部材とを有し、
前記第一及び第二の付勢部材は、前記各屈曲部が前記第一及び第二の当接部材に当接しているときに前記遮蔽シートの幅方向の内側へ押されると前記第一及び第二の当接部材を前記遮蔽シートの幅方向の外側へ付勢することを特徴とする請求項2に記載の遮蔽装置。 - 前記収容装置は、荷室用ドアを開くための操作を受け付けてから所定時間待機した後に前記荷室用ドアを開く駆動を行う自動車の前記荷室用ドアに設けられ、
前記遮蔽シートは、前記収容位置から前記自動車の荷室へ引き出し可能とされ、
本遮蔽装置は、前記操作が受け付けられたとき、引き出されている前記遮蔽シートに対する前記収容位置の方への駆動を前記荷室用ドアの駆動開始まで待機している間に開始し、前記荷室用ドアが開動作を開始した後に前記収容装置への収容を終了させる駆動を前記遮蔽シートに対して行う遮蔽シート駆動手段をさらに備えることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の遮蔽装置。
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