JP2019182094A - 荷室仕切装置、及び、トノカバー装置 - Google Patents

荷室仕切装置、及び、トノカバー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】トノカバーの使い勝手を向上させることが可能な技術を提供する。【解決手段】閉状態(P1)を基準とした上縁部11を回動中心として荷室LR1とは反対の外側O1へ開動作可能なドア(10)を有する自動車100のための荷室仕切装置1は、トノカバー本体32を含むトノカバー30、トノカバー本体32の巻取装置50、トノカバー30の引出端31の保持機構60、及び、移動方向規制構造70を備える。移動方向規制構造70は、ドア(10)が開いている状態(P2)において保持機構60の保持が解除された時に巻取装置50からの力が加わっているトノカバー30の引出端31の移動を巻取位置P3に向かう方向D0よりも下側の所定方向(D1)に制限した後に引出端31を巻取位置P3に向かう上側へ移動可能にさせる。【選択図】図2

Description

本発明は、荷室仕切装置、及び、トノカバー装置に関する。
特許文献1に開示されているカバー装置は、車両のバックドア(tailgate)に取り付けられた巻取式のトノカバーを有している。トノカバーの引出端には、固定用穴が形成されている。後席シートの背面には、固定用穴に引っ掛けることが可能な固定フックが設けられている。ユーザーは、リトラクタブル部から引き出したトノカバーの固定用穴にシート背面の固定フックを引っ掛けることにより荷室を上下に仕切ることができる。また、ユーザーは、トノカバーの固定用穴からシート背面の固定フックを外すことよりトノカバーをリトラクタブル部に巻き取らせることができる。
特開2001−191855号公報
しかし、バックドアから見てシート背面の固定フックが荷室の奥にあるため、バックドアを開けた車両の後ろに立ってトノカバーの固定用穴にシート背面の固定フックを引っ掛ける作業を行うことは、容易ではない。また、バックドアを開けた車両の後ろに立ってトノカバーの固定用穴からシート背面の固定フックを外す作業を行うことも、容易ではない。
本発明は、トノカバーの使い勝手を向上させることが可能な技術を開示するものである。
本発明は、閉状態を基準とした上縁部を回動中心として荷室とは反対の外側へ開動作可能なドアを有する自動車のための荷室仕切装置であって、
前記ドアにある巻取位置にある巻取状態と前記巻取位置から引き出された引出状態とを有するトノカバー本体を含むトノカバーと、
前記ドアに設けられ、前記トノカバーに対して前記巻取状態にする力を加える巻取装置と、
前記引出状態の前記トノカバーの引出端を該トノカバーが前記荷室を上下に仕切る保持位置において解除可能に保持する保持機構と、
前記ドアが開いている状態において前記保持機構の保持が解除された時に前記巻取装置からの力が加わっている前記トノカバーの前記引出端の移動を前記巻取位置に向かう方向よりも下側の所定方向に制限した後に前記引出端を前記巻取位置に向かう上側へ移動可能にさせる移動方向規制構造と、を備える、態様を有する。
また、本発明は、荷室とは反対の外側へ開動作可能なドアを有する自動車のためのトノカバー装置であって、
前記ドアにある巻取位置にある巻取状態と前記巻取位置から引き出された引出状態とを有するトノカバー本体を含むトノカバーと、
前記トノカバー本体を巻き取るための巻取装置と、を備え、
前記トノカバー本体は、前記ドアが閉じている状態において前記トノカバーが前記荷室を仕切る位置にある時に引き出されている第一カバー部、及び、該第一カバー部よりも巻取側にあって前記巻取位置から引き出し可能な第二カバー部を有し、
該第二カバー部の光透過率が前記第一カバー部の光透過率よりも高い、態様を有する。
本発明によれば、トノカバーの使い勝手を向上させる技術を提供することができる。
後部扉(Tailgate)が閉じてトノカバーが荷室を上下に仕切っている状態の自動車における後部内装の例を模式的に示す図。 トノカバー本体が引き出されて後部扉が開いた状態の自動車における後部内装の例を模式的に示す図。 後部扉が開いてトノカバー本体が巻取装置に巻き取られた状態の自動車における後部内装の例を模式的に示す図。 後部内装の要部の例を模式的に一部断面視して示す図。 荷室仕切装置の要部の例を模式的に分解して示す斜視図。 トノカバー本体が引き出された状態で荷室仕切装置の要部の例を模式的に示す平面図。 巻取装置の例を模式的に一部分解して示す図。 巻取装置の要部の例を模式的に分解して示す斜視図。 ロック部材を有する巻取装置の要部の例を模式的に示す図。 保持機構の要部の例を模式的に分解して示す斜視図。 レールを有する内装材の例を模式的に示す斜視図。 後部扉が開いてトノカバーの補強部が上側レール部の後端にある状態の自動車における後部内装の例を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1〜12に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
また、本願において、数値範囲「Min〜Max」は、最小値Min以上、且つ、最大値Max以下を意味する。
[態様1]
本技術の一態様に係る荷室仕切装置1は、閉状態(例えば図1に示す閉位置P1)を基準とした上縁部11を回動中心として荷室LR1とは反対の外側O1へ開動作可能なドア(例えば後部扉10)を有する自動車100のための荷室仕切装置1であって、トノカバー30、巻取装置50、保持機構60、及び、移動方向規制構造70を有する。前記トノカバー30は、前記ドア(10)にある巻取位置P3にある巻取状態ST1と前記巻取位置P3から引き出された引出状態ST2とを有するトノカバー本体32を含む。前記巻取装置50は、前記ドア(10)に設けられ、前記トノカバー30に対して前記巻取状態ST1にする力を加える。前記保持機構60は、前記引出状態ST2の前記トノカバー30の引出端31を該トノカバー30が前記荷室LR1を上下に仕切る保持位置P4において解除可能に保持する。図2,12,3に例示するように、前記移動方向規制構造70は、前記ドア(10)が開いている状態(例えば開位置P2)において前記保持機構60の保持が解除された時に前記巻取装置50からの力が加わっている前記トノカバー30の前記引出端31の移動を前記巻取位置P3に向かう方向D0よりも下側の所定方向(例えば第一方向D1)に制限した後に前記引出端31を前記巻取位置P3に向かう上側へ移動可能にさせる。
上記態様1では、ドア(10)が開いている状態(P2)において保持機構60の保持が解除された時、巻取装置50からの力が加わっているトノカバー30の引出端31の移動が巻取位置P3に向かう方向D0よりも下側の所定方向(D1)に制限された後に引出端31が巻取位置P3に向かう上側へ移動可能となる。これにより、初期のトノカバー本体32の巻取速度が抑制され、巻取装置50に対してトノカバー本体32が円滑に巻き取られる。従って、本態様は、使い勝手を向上させる荷室仕切装置を提供することができる。
ここで、ドアには、バックドアのように後方へ開く荷室用ドア、側方へ開く荷室用ドア、等が含まれる。この付言は、以下の態様においても適用される。
[態様2]
前記トノカバー30は、前記引出端31において前記トノカバー本体32よりも硬質の補強部40を有してもよい。前記移動方向規制構造70は、前記荷室LR1の側壁部105において前記補強部40を含む引出端31を前記所定方向(D1)へ誘導するレール71を有してもよい。該レール71は、前記引出端31が上側へ移動することを抑制する上側レール部72、及び、前記引出端31が下側へ移動することを抑制する下側レール部73を有してもよい。前記下側レール部73における巻取側(例えば収容方向D4の側)の端部73bは、前記上側レール部72における巻取側(D4)の端部72bよりも巻取側(D4)へ出てもよい。前記下側レール部73における巻取側(D4)の端部73bは、前記引出端31を下げて載せることが可能でもよい。
以上より、ユーザーは、荷室用ドア(10)を開けた状態(P2)でトノカバー30の引出端31を下げて下側レール部73における巻取側(D4)の端部73bに載せてからレール71に沿って保持位置P4の方へスライドさせて保持機構60に保持させることができる。従って、本態様は、トノカバー本体を引き出してトノカバーの引出端を保持機構に保持させる操作を容易にさせる荷室仕切装置を提供することができる。
ここで、レールは、補強部を直接受け入れて所定方向へ誘導してもよいし、補強部に取り付けられた別部材を受け入れて所定方向へ誘導してもよい。すなわち、上側レール部と下側レール部との間には、補強部が直接入ってもよいし、補強部に取り付けられた別部材が入ってもよい。いずれの場合も、上記態様2に含まれる。
下側レール部における巻取側の端部に載せられる引出端は、補強部でもよいし、補強部に取り付けられた別部材でもよい。この付言は、以下の態様においても適用される。
尚、上記態様2には含まれないが、下側レール部における巻取側の端部が上側レール部における巻取側の端部よりも出ていない場合も、本技術に含まれる。
[態様3]
図7〜9に例示するように、前記巻取装置50は、前記トノカバー本体32を巻き取るための巻取軸51を有してもよい。当該巻取装置50は、前記巻取軸51の回転軸AX1の方向(例えば軸方向D5)であって該巻取軸51のロック位置P6と該巻取軸51の回転許容位置P7とに移動可能なロック部材56を有してもよい。該ロック部材56は、前記ロック位置P6において前記巻取軸51の回転をロックし、前記回転許容位置P7において前記巻取軸51の回転を許容してもよい。
以上より、作業者は、必要に応じてロック部材56をロック位置P6まで巻取軸51の回転軸AX1の方向(D5)へ動かすと、巻取軸51の回転がロックされた状態で巻取装置50を荷室用ドア(10)に組み付けることができる。従って、本態様は、組み付け性の良好な巻取装置を有する荷室仕切装置を提供することができる。
尚、上記態様3には含まれないが、巻取装置にロック部材が無い場合も、本技術に含まれる。
[態様4]
図5等に例示するように、前記ドア(10)は、前記閉状態(P1)において前記荷室LR1に面するトリム20を有してもよい。該トリム20は、前記荷室LR1に向かって開口して前記巻取装置50が収容されている収容部22を有してもよい。前記ドア(10)は、前記巻取装置50が収容されている前記収容部22の開口22oを覆っている蓋部材25を有してもよい。
以上より、作業者は、荷室LR1側からトリム20の収容部22に巻取装置50を組み付けることができる。ここで、トリム20には良好な意匠性が求められるが、巻取装置50の収容部22が見えていると、見栄えが損なわれることがある。本態様は、巻取装置50の収容部22の開口22oが蓋部材25により覆われているので、巻取装置50の収容部22を有するトリム20の良好な意匠が保たれる。従って、本態様は、組み付け性の良好な巻取装置を有する好適な荷室仕切装置を提供することができる。
尚、上記態様4には含まれないが、蓋部材が無くてトリムの裏に巻取装置が組み付けられている場合も、本技術に含まれる。
[態様5]
図2,6等に例示するように、前記トノカバー本体32は、前記ドア(10)が閉じている状態(P1)において前記トノカバー30の前記引出端31が前記保持機構60に保持されている時に引き出されている第一カバー部36を有してもよい。当該トノカバー本体32は、前記トノカバー30の前記引出端31が前記保持機構60に保持されている状態において前記ドア(10)が開くと引き出される第二カバー部38を有してもよい。該第二カバー部38の光透過率は、前記第一カバー部36の光透過率よりも高くてもよい。本態様は、トノカバー30の引出端31が保持機構60に保持されている状態において荷室用ドア(10)が開いた時に引き出される第二カバー部38を光が透過する。このため、トノカバー本体により光が遮られることによる圧迫感が抑制され、使い勝手が向上する。従って、使い勝手をさらに向上させる荷室仕切装置を提供することができる。
ここで、光透過率は、物体(例えば第二カバー部38)への入射光強度に対する前述の物体の透過光強度の比とする。第二カバー部は、透視性を有していてもよいし、透視性が無い程度の透光性を有していてもよい。「透視性」は、背後を透かして見ることができる性質であるものとする。「透光」は「物質を光が透過して他面から出ること」であるものとし、「透光」に「透視性」は有っても無くてもよい。これらの付言は、以下の態様においても適用される。
尚、上記態様5には含まれないが、トノカバー本体に第二カバー部が無い場合も、本技術に含まれる。
[態様6]
ところで、本技術の別の態様に係るトノカバー装置2は、荷室LR1とは反対の外側O1へ開動作可能なドア(例えば後部扉10)を有する自動車100のためのトノカバー装置2であって、トノカバー本体32を含むトノカバー30、及び、前記トノカバー本体32を巻き取るための巻取装置50を備える。前記トノカバー本体32は、前記ドア(10)にある巻取位置P3にある巻取状態ST1と前記巻取位置P3から引き出された引出状態ST2とを有する。前記トノカバー本体32は、前記ドア(10)が閉じている状態(例えば閉状態P1)において前記トノカバー30が前記荷室LR1を仕切る位置にある時(例えば図1に示す状態)に引き出されている第一カバー部36、及び、該第一カバー部36よりも巻取側(例えば収容方向D4の側)にあって前記巻取位置P3から引き出し可能な第二カバー部38を有している。該第二カバー部38の光透過率は、前記第一カバー部36の光透過率よりも高い。
上記態様6では、荷室用ドア(10)が閉じている状態(P1)においてトノカバー30が荷室LR1を仕切る位置にある時に引き出されている第一カバー部36よりも巻取側(D4)にある第二カバー部38が巻取位置P3から引き出されると第二カバー部38を光が透過する。このため、トノカバー本体により光が遮られることによる圧迫感が抑制され、使い勝手が向上する。従って、使い勝手を向上させるトノカバー装置を提供することができる。
さらに、本技術は、巻取装置の組み付け方法、荷室仕切装置の製造方法、等に適用可能である。
(2)トノカバー装置を含む荷室仕切装置の具体例:
図1〜3,12は、本技術に係る具体例として、トノカバー装置2を含む荷室仕切装置1を有する自動車100の後部内装を模式的に例示している。図示の都合上、図1〜3,12では自動車100の左側面部を省略している。図4は、自動車100の後部内装の要部を模式的に一部断面視して例示している。図4の下部には、前から見たハンドル42及びその周辺を拡大して模式的に例示している。図5は、荷室仕切装置1の要部を模式的に分解して例示している。図6は、トノカバー本体32が引き出された状態で荷室仕切装置1の要部を模式的に例示している。図7は、巻取装置50を模式的に一部分解して例示している。図7の下部には、スライド部材55の側面を拡大して例示している。図8は、巻取装置50の要部を模式的に分解して例示している。図8の下部には、バレル部材52の端部52bを拡大して例示している。図9は、ロック部材56を有する巻取装置50の要部を模式的に例示している。図9の下部には、端部材53Bの凹部53rにロック部材56の凸部56rが入る様子を模式的に例示している。尚、図9に示す左右の位置関係は、図6,7に示す左右の位置関係とは逆である。図10は、保持機構60の要部を模式的に分解して例示している。図11は、レール71を有するトリム105tを模式的に例示している。
図1に示す自動車100は、道路上で使用されるように設計及び装備された路上走行自動車であり、後席(座席102)の前に車室が形成され後席(102)の後に荷室LR1が形成された乗用自動車であるものとする。本技術を適用可能な自動車には、前席と後席を備える2列シートタイプのモータビークル、さらにサードシートを備える3列シートタイプのモータビークル、等があり、いわゆるステーションワゴンやワンボックスカー等が含まれる。
本具体例において、左右の位置関係は、自動車100の運転席に座って前を見る方向を基準とする。図1等に示す符号D11,D12,D13,D14は、それぞれ、前方向、後方向、上方向、及び、下方向を示している。図5等に示す符号D15,D16は、それぞれ、左方向、及び、右方向を示している。すなわち、前方向D11と後方向D12とは互いに反対の方向であり、上方向D13と下方向D14とは互いに反対の方向であり、左方向D15と右方向D16とは互いに反対の方向である。図2に示す符号D0は、荷室用ドアの例である後部扉(Tailgate)10が開いている状態においてトノカバー30の引出端31にある補強部40が保持位置P4から巻取位置P3に直接向かう方向を示している。図2等に示す符号D1は、前記方向D0よりも下側となるレール71に沿った第一方向(所定方向の例)を示している。図2等に示す符号D2は、閉状態(閉位置P1)を基準とした後部扉10から保持位置P4に向かう水平の第二方向を示している。本具体例において、第一方向D1は後方向D12であり、第二方向D2は前方向D11である。図6等に示す符号D3は、トノカバー本体32が引き出される方向である引出方向を示している。図6等に示す符号D4は、トノカバー本体32が収容される方向である収容方向を示している。図8等に示す符号D5は、巻取軸51の回転軸AX1の方向である軸方向を示している。本具体例において、軸方向D5は、車幅方向(左右方向D15,D16)である。
尚、方向や位置等の同一は、厳密な一致に限定されず、誤差により厳密な一致からずれることを含む。また、「直交」は、厳密な90°に限定されず、誤差により厳密な90°からずれることを含む。さらに、各部の位置関係の説明は、例示に過ぎない。従って、左右方向を上下方向又は前後方向に変更したり、上下方向を左右方向や前後方向に変更したり、前後方向を左右方向や上下方向に変更したり、回転方向を逆方向に変更したり等することも、本技術に含まれる。
荷室LR1は、概ね、リヤフロアパネル上の内装材で構成される荷室フロア104、座席102のシートバック103、デッキサイドトリムといった内装材で構成される左右の側壁部105、及び、後部扉10により区画された空間とされている。車幅方向(D15,D16)に延びて略上下方向に立設されたシートバック103により、前側の車室と後側の荷室LR1とが仕切られている。
側壁部105には、図11に示すようなレール71を有するトリム105tが配置されている。尚、図11は、左側の側壁部105に配置されているトリム105tを示している。右側の側壁部に配置されているトリムは、図11に示すトリム105tと左右対称であるので、図示を省略している。トリム105tは、デッキサイドパネルといった例えば鋼板製の車体パネルに取り付けられている。
後部扉10は、閉じている時を基準とした上縁部11を回動中心として外側O1へ開動作可能となるように自動車100の天井パネルといった車体パネルに取り付けられ、図1等に示す閉位置P1と、図2等に示す開位置P2との間で双方向に回転動作する。回動中心とは、回転動作の中心を意味する。後部扉10と天井パネルとは上縁部11に設けられた回転軸11aにより互いに回転動作可能に繋がり、天井パネルが後部扉の上縁部11を軸支している。回転軸11aは、通常、別部材である軸部材で構成されるが、後部扉10と天井パネルとの連結部に形成される分離不能の軸部でもよい。回転動作の軸の位置は、後部扉10の回転位置に応じて変わってもよい。後部扉10が後側へ開くと、荷室LR1の開口部110が現れ、ユーザーはバンパー106の後ろに立って荷物を出し入れすることができる。トノカバー本体32が巻取位置P3から引き出されて補強部40が保持機構60に保持されると、荷室LR1が上部空間LR2と下部空間LR3とに、すなわち、上下に仕切られる。閉状態の後部扉10の下縁部12は、自動車100の本体に対してロック可能である。
図5に示すように、後部扉10の例えば鋼板製のドアパネル13には、荷室LR1側においてバックドアトリム20が例えば樹脂クリップ24等により取り付けられている。トリム20は、ドアパネル13においてトノカバー30から下縁部12までの下部空間LR3側を覆うように配置されている。後部扉10においてトノカバー30から上側となる位置には、例えば透明ガラス製のウィンドウ14が配置されている。後部扉10が閉位置P1にあってトノカバー30が荷室LR1を上下に仕切っている場合、ウィンドウ14を通して上部空間LR2を見ることはできるが、トノカバー30に覆われた下部空間LR3は見ることができない。
本具体例の荷室仕切装置1は、バックドアトリム20、蓋部材25、トノカバー30、巻取装置50、保持機構60、及び、移動方向規制構造70を含んでいる。本具体例のトノカバー装置2は、トノカバー30、及び、巻取装置50を含んでいる。巻取装置50が後部扉10にあることにより、トノカバー本体32が引き出されていても図2に示すように後部扉10が開いた時にトノカバー本体32が上昇する。このため、ユーザーは、下部空間LR3に対して荷物を出し入れする時にトノカバー本体32を巻取装置50に巻き取らせる必要が無い。また、大きな荷物を荷室LR1に入れる時には、図3に示すようにトノカバー本体32を巻取装置50に巻き取らせておけばよく、トノカバー装置2を車両から取り外す必要が無い。後席(102)を前に倒して荷室LR1を広げる場合にも、トノカバー本体32を巻取装置50に巻き取らせておけばよい。従って、巻取装置50が後部扉10にある荷室仕切装置1は、便利である。
後部扉10に設けられたバックドアトリム20は、図1,4等に示すように、荷室LR1の後部を装飾する内装材であり、クリップ24等によりドアパネル13に取り付けられ、後部扉10が閉位置P1にある時に荷室LR1に面する。図4,5等に示すように、トリム20の上部には、巻取装置50の収容部22が形成されている。収容部22は、荷室LR1に向かって開口し、長手方向を車幅方向(D15,D16)に向けた巻取装置50が収容される。収容部22の左端には、回転軸AX1を中心として巻取装置50の端部材53Aの軸部53dを回転可能に保持するホルダー部58が形成されている。収容部22の右端には、巻取装置50のロック部材56を回転不能に保持するホルダー59が取り付けられている。収容部22の開口22oには、トノカバー本体32の引出口CL1を残して蓋部材25が長手方向を車幅方向(D15,D16)に向けて取り付けられている。
後部扉10に設けられた蓋部材25は、巻取装置50が収容されている収容部22の開口22oを覆う内装材であり、ねじ等によりバックドアトリム20の上部に取り付けられている。バックドアトリム20には良好な意匠性が求められるが、巻取装置50の収容部22が見えていると、見栄えが損なわれることがある。本具体例では、巻取装置50の収容部22の開口22oが蓋部材25により覆われているので、後部扉10に設けられているトリム20に対する荷室LR1側からの巻取装置50の組み付けが可能であるうえ、トリム20の良好な意匠が保たれる。
尚、バックドアトリム20、蓋部材25、及び、レールを有するトリム105tには、樹脂材料の射出成形品、樹脂材料を発泡させて射出成形した成形品、樹脂繊維を集合させてプレス成形した成形品、等を用いることができ、例えば不織布といった表皮材が表面に配置されてもよい。これらの成形品に含まれる樹脂には、熱可塑性樹脂といった合成樹脂を用いることができ、ポリプロピレン(PP)樹脂といったポリオレフィン樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)樹脂、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体(ABS)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂といったポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、これらの樹脂を組み合わせた樹脂、これらの樹脂にゴム成分を配合した改質樹脂、これらの樹脂に着色剤といった添加剤を添加した樹脂、等を用いることができる。
トノカバー30は、図6等に示すように、巻取軸51に巻取可能な柔軟性を有するトノカバー本体32、及び、引出端31においてトノカバー本体32よりも硬質の補強部40を有している。
トノカバー本体32は、図3等に示すように後部扉10にある巻取位置P3にある巻取状態ST1、及び、図1,2等に示すように巻取位置P3から引き出された引出状態ST2を有している。ここで、図1に示すように引出端31の補強部40が保持位置P4において保持機構60に保持されている状態において閉位置P1の後部扉10が図2に示すように開位置P2まで開くと、トノカバー本体32が巻取装置50からさらに引き出される。従って、引出状態ST2には、図1に示すように後部扉10が閉じている場合の引出状態ST21、及び、図2に示すように後部扉10が開いている場合の引出状態ST22が含まれる。
本具体例のトノカバー本体32は、図6等に示すように、引出側(引出方向D3の側)にある第一カバー部36、及び、第一カバー部36よりも巻取側(収容方向D4の側)にある第二カバー部38を有している。図6に示す第二カバー部38は、厚さ方向への光LTの透過を許容するメッシュ状のシート材料であり、巻取軸51から第一カバー部36に繋がっている。尚、シート材料には、メッシュ状の材料が含まれる。第一カバー部36は、第二カバー部38よりも遮光率が高いシート材料であり、第二カバー部38から補強部40に繋がっている。第一カバー部36は、後部扉10が閉じている状態においてトノカバー30の引出端31が保持機構60に保持されている時、すなわち、トノカバー30が荷室LR1を上下に仕切る位置にある時に巻取装置50から引き出されている。第二カバー部38は、図1に示すようにトノカバー30の引出端31が保持機構60に保持されている状態において、図2に示すように後部扉10が開くと引き出される。
第一カバー部36は、外側O1から下部空間LR3を見ることができないようにするため、光透過率が低い軟質材料が用いられている。ここで、光透過率は、物体(例えばトノカバー本体32)への入射光強度に対する前記物体の透過光強度の比とする。もっとも、第一カバー部36は、遮光率100%の不透明材料に限定されず、半透明材料やメッシュ材料等でもよい。第一カバー部36には、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料を用いたレザー、樹脂材料を成形したシート、ジャージ素材といった伸縮性素材、織物、各種網状材料、等を用いることができる。第一カバー部36の厚さは、例えば、0.25〜2mm程度とすることができる。一般に、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料を用いたレザーの厚さは、0.5〜0.6mm程度である。
第一カバー部36における巻取側の縁部36bには、溶着や接着剤といった接合手段により第二カバー部38の縁部38aが接合されている。図7に示すように、第二カバー部38における巻取側の縁部38bは、両面粘着テープや接着剤といった接合手段により巻取軸51のバレル部材52の外周面に留められている。
第二カバー部38は、図1,2に示すように後部扉10が閉位置P1から開位置P2に回動した時に巻取装置50から引き出され、後部扉10のウィンドウ14を通る光LTを通す。このため、第二カバー部38には、第一カバー部36よりも光透過率が高い軟質材料が用いられている。第二カバー部38は、透視性を有していてもよいし、透視性が無い程度の透光性を有していてもよい。
例えば、第一カバー部36に光透過率0〜10%のシート材料を用いる場合、第二カバー部38には光透過率11%以上のシート材料を使用すればよい。第一カバー部36が非メッシュ状の遮光材料である場合、第二カバー部38をメッシュ状のシート材料にすると、第二カバー部38の光透過率が前記第一カバー部36の光透過率よりも高くなる。むろん、第二カバー部38は、第一カバー部36よりも光透過率が高いシート材料であればよく、各種網状材料、塩化ビニル樹脂といった樹脂材料を用いたレザー、樹脂材料を成形したシート、ジャージ素材といった伸縮性素材、織物、等を用いることができる。第二カバー部38の厚さは、例えば、0.25〜1mm程度とすることができる。一般に、ポリエステル樹脂といった樹脂材料を用いたメッシュ状のシート材料の厚さは、0.3〜0.4mm程度である。従って、トノカバー本体32の一部にメッシュ状のシート材料を用いることにより、トノカバー30を軽量化させることができるうえ、巻取装置50に巻き取られたトノカバー本体32の巻取径が小さくなり、バックドアトリム20の大型化が抑制される。
光透過率が比較的高い第二カバー部38がトノカバー本体32に無い場合、引出端31が保持位置P4にある状態において図2に示すように後部扉10が開いた時にウィンドウ14を通る光LTは、トノカバー本体32に遮られる。この場合、ユーザーは、目の前が遮光率の高いトノカバー本体32により遮られるため、圧迫感を覚える。
光透過率が比較的高い第二カバー部38がトノカバー本体32に有る場合、引出端31が保持位置P4にある状態において図2に示すように後部扉10が開いた時にウィンドウ14を通る光LTは、第二カバー部38を透過する。このため、ユーザーは、第二カバー部38とウィンドウ14を通して前の様子がある程度分かり、光LTが遮られることによる圧迫感が抑制される。
第一カバー部36における引出側の縁部36aには、リンフォース部材とも呼ばれる硬質の補強部40が長手方向を車幅方向(左右方向D15,D16)に向けて取り付けられている。補強部40は、巻取装置50に巻き取られない硬さを有する。この場合、補強部40はトノカバー本体32よりも硬質であるといえる。図5等に示す補強部40は板状の部材であるが、補強部40は、棒状の部材、筒状の部材、等でもよい。図4,5に示すように、補強部40は、ユーザーがトノカバー30の引出端31を操作するためのハンドル42を左右方向D15,D16における中間位置に有している。図4に示すように、ハンドル42は、補強部40から下側へ出ており、補強部40の下側においてユーザーが手を入れることが可能な開口部42oを有している。このため、ユーザーは、図3に示すように後部扉10が開いてトノカバー本体32が巻取装置50に巻き取られている時にハンドル42の開口部42oに手を入れてトノカバー本体32を引き出す操作を行うことが可能である。また、ハンドル42は補強部40の上側へも若干出ているので、後席(102)にいるユーザーが補強部40の上側のハンドル42を操作して補強部40を動かすことも可能である。
左右方向D15,D16における補強部40の両端部40aには、後述する係合機構61が付加されている。本具体例において、トノカバー30の引出端31には、補強部40と係合機構61の両方が含まれる。
尚、後部扉の内装は平面視において丸みを帯びているので、巻取装置を後席近くに配置する場合、トノカバーの引出端にある補強部は、後部扉の内装に合わせて丸みを帯びた形状にする必要がある。これは、荷室の下部空間を隠すためである。丸みを帯びた補強部は、大きくせざるを得ない。
本具体例の補強部40は、平面視において直線的なシートバック103に合わせた平板形状にすればよいので、小さくて済む。
補強部40には、樹脂材料の射出成形品といった成形品等を用いることができ、例えば不織布といった表皮材が表面に配置されてもよい。前述の成形品に含まれる樹脂には、熱可塑性樹脂といった合成樹脂を用いることができ、PP樹脂といったポリオレフィン樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、PET樹脂といったポリエステル樹脂、これらの樹脂を組み合わせた樹脂、これらの樹脂にゴム成分を配合した改質樹脂、これらの樹脂に着色剤といった添加剤を添加した樹脂、等を用いることができる。
補強部40と第一カバー部36とは、補強部40を二つに分けてこれらの部位が第一カバー部36の縁部36aを挟んで支持することにより接合されてもよいし、溶着や接着剤といった接合手段等により接合されてもよい。
巻取装置50は、図4等に示すように後部扉10に設けられ、トノカバー30に対して巻取状態ST1にする力を加える。図7,8に示すように、巻取装置50は、トノカバー本体32を巻き取るための巻取軸51、及び、ロック位置P6と回転許容位置P7とを通る軸方向D5へ移動可能なロック部材56を有している。巻取軸51は、バレル部材52、端部材53A,53B、弾性部材の例であるばね54、及び、スライド部材55を有している。ここで、端部材53A,53Bを端部材53と総称する。
バレル部材52は、両端部52a,52bが開口した筒状部材であり、バックドアトリム20の収容部22において回転軸AX1を中心として回転可能に配置される。バレル部材52の両端部52a,52bには、端部材53が取り付けられている。ここで、一方の端部52aの開口52oに端部材53Aが嵌入され、他方の端部52bの開口52oに端部材53Bが嵌入されている。バレル部材52の中空部52hには、スライド部材55が挿入されている。回転軸AX1に対して垂直な断面におけるバレル部材52の外周面の断面形状は、略円形とされている。一方、バレル部材52の断面形状は、非円形とされている。図8に示すバレル部材52の内周部には、軸方向D5に沿った溝52gが回転軸AX1を中心として60°間隔で形成されている。
バレル部材52の材質には、アルミニウムといった金属、熱可塑性樹脂といった合成樹脂、等を用いることができる。アルミニウムを筒状に押し出し形成する場合のバレル部材の大きさは、特に限定されず、例えば、外径を6〜30mm程度とすることができる。
端部材53は、バレル部材52の端部52a,52bの開口52oに挿入される嵌入部53a、及び、開口52oに入らない規制部53bを有している。尚、端部材は、ローター、キャップ、等とも呼ばれる。嵌入部53aの外周部の各突条53pは、回転軸AX1を中心として60°間隔で形成され、バレル部材52の溝52gに挿入される。これにより、端部材53は、バレル部材52の両端部52a,52bに対して相対的に回転不能に取り付けられる。
バレル部材52の一方の端部52aに取り付けられた端部材53Aは、軸方向D5の外側(左方向D15)へ突出した軸部53dを有している。軸部53dは、バックドアトリム20のホルダー部58の軸受け部58aに対して回転軸AX1を中心として回転可能に保持されている。バレル部材52の他方の端部52bに取り付けられた端部材53Bは、軸方向D5へ貫通した断面円形の軸受け孔53cを有している。この軸受け孔53cに断面円形の外周面を有するロック部材56が通されることにより、非ロック時に端部材53Bがロック部材56に対して回転軸AX1を中心として回転可能に支持される。図9に示すように、端部材53Bは、ロック部材56に対する巻取軸51の回転のロック機構に含まれる凹部53rを有している。凹部53rは、筒形状である嵌入部53aの軸方向D5における内側の端部の一部をL字状に切り欠いた形状を有している。
ばね54は、バレル部材52の中空部52hの中にあり、回転軸AX1を中心としてバレル部材52を回転する方向へ力を加える。図7に示すばね54は、コイルばねであり、一方の端部54aがスライド部材55に取り付けられ、他方の端部54bがロック部材56の本体部56cに取り付けられている。スライド部材55は、バレル部材52の中空部52hの中にあり、軸方向D5へ移動可能である。図7に示すスライド部材55の外周面には、軸方向D5に沿った突条55pが回転軸AX1を中心として60°間隔で形成されている。各突条55pがバレル部材52の溝52gに挿入されることにより、スライド部材55は、バレル部材52に対して、軸方向D5へは摺動可能に、且つ、相対回転不能となるように嵌合している。これにより、トノカバー本体32を引き出すとスライド部材55がバレル部材52等とともに回転してばね54の回転力が大きくなり、この回転力によりトノカバー本体32がバレル部材52に巻き取られる。
むろん、回転軸AX1を中心として巻取軸51を回転させる力を加える弾性部材は、コイルばねに限定されず、渦巻きばね、エラストマーで形成された弾性部材、等でもよい。ばねの位置は、バレル部材の内部に限定されず、端部材よりも軸方向外側等といったバレル部材の外部でもよい。
ロック部材56は、断面星形状の星形部56a、円板状のフランジ部56b、及び、断面略円形の本体部56cを有している。バックドアトリム20に取り付けられるホルダー59は、星形部56aに合わせられた断面星形状の星形孔59aを有している。従って、星形部56aは、ホルダー59の星形孔59aに嵌合し、トリム20に対して移動しないように固定される。本体部56cは、端部材53Bの軸受け孔53cに挿入され、非ロック時に回転軸AX1を中心として端部材53Bを回転可能に支持する。フランジ部56bは、本体部56cよりも径が大きく、軸受け孔53cに入らない。トリム20、ホルダー59、及び、ロック部材56により端部材53A,53Bが回転軸AX1を中心として回転可能に支持されることにより、トノカバー本体32が巻取軸51に巻取可能となっている。図9に示すように、ロック部材56は、さらに、ロック部材56に対する巻取軸51の回転のロック機構に含まれる凸部56rを有している。凸部56rは、本体部56cの外周面から径方向外側へ、すなわち、回転軸AX1とは反対の方向へ出ている。
図9は、ロック部材56に対する巻取軸51の回転のロック機構を模式的に例示している。図9に示すロック部材56は、軸方向D5において端部材53Bから離隔したロック位置P6と、軸方向D5において端部材53Bに近接した回転許容位置P7と、に移動可能である。ここで、ロック位置P6は、ロック部材56に対して巻取軸51の回転がロックされる位置である、回転許容位置P7は、ロック部材56に対して巻取軸51の回転が許容される位置である。図9に示す端部材53Bの凹部53rは、筒形状である嵌入部53aの軸方向D5の内側における端部にある開口53roから軸方向D5の外側へ凹み、底部に90°折れ曲がった折曲部53rbを有している。折曲部53rbの向きは、ばね54からの回転力によりロック部材56の凸部56rが折曲部53rbに入る向きである。
ロック部材56が回転許容位置P7にある時、図9の下部に示すようにロック部材56の凸部56rを開口53roに合わせてロック部材56をロック位置P6の方へ動かすと、ばね54からの回転力により凸部56rが折曲部53rbに入る。これにより、ロック部材56は、ロック位置P6において巻取軸51の回転をロックする。また、ロック部材56がロック位置P6にある時、凸部56rが折曲部53rbから出るようにロック部材56を回すと回転許容位置P7の方へ動かすことができる。この回転許容位置P7において、ロック部材56は、巻取軸51の回転を許容する。
従って、作業者は、ロック部材56をロック位置P6にすることにより、巻取軸51の回転がロックされた状態で巻取装置50を後部扉10に組み付けることができる。ロック部材56は、トノカバー装置2の使用時に回転許容位置P7にあればよい。
巻取装置50から引き出されたトノカバー本体32に繋がっている補強部40は、トノカバー30が荷室LR1を上下に仕切る保持位置P4において保持機構60により解除可能に保持される。図6に示すように、引出状態ST2のトノカバー30の引出端31にある補強部40を解除可能に保持する保持機構60は、補強部40の両端部40aに取り付けられた係合機構61、及び、側壁部105のレール71の溝74にある係合凹部68を含んでいる。
図10は、特開2017-132308号公報に開示された機構を修正して適用した保持機構60を模式的に例示している。図10に示す係合機構61は、スライダーケース62、蓋63、スライダー64、及び、傾動子65を有している。スライダーケース62の内部には、スライダー64を左右方向D15,D16へ移動可能に収容するための空間を有する凹部62aが形成されている。スライダーケース62の挟持部62cと蓋63の挟持部63cとは、補強部40の端部40aを挟むための部位である。スライダーケース62の合わせ部62bと蓋63の合わせ部62bとは、ねじ止めのために合わせられる部位である。蓋63の合わせ部62bには、傾動子65の軸部65bの上側を左右方向D15,D16へ移動可能に受け入れる溝が形成されている。凹部62aに収容されるスライダー64は、傾動子65をレール71に沿った方向D1,D2へ傾動可能に収容するための空間を有する凹部64a、圧縮コイルばね66を入れるための空間を有する凹部64b、及び、傾動子65の軸部65bの下側を左右方向D15,D16へ移動可能に受け入れる溝64cを有している。傾動子65は、レール71の溝74に向かって突出した係合凸部65a、及び、レール71に沿った傾動の回転中心となる軸部65bを有している。
係合機構61は、例えば、以下のようにして組み立てられる。
まず、スライダー64の溝64cに傾動子65の軸部65bの下側を合わせてスライダー64の凹部64aに傾動子65を入れ、スライダー64の凹部64bにばね66を入れる。これらの部品64,65,66をスライダーケース62の凹部62aに入れ、蓋63の溝に傾動子65の軸部65bの上側を合わせて、補強部40の端部40aを挟持部62c,63cで挟み、スライダーケース62の合わせ部62bと蓋63の合わせ部63bとを合わせる。最後に、合わせ部62b,63b同士をねじにより固定すると、補強部40の端部40aに係合機構61が配置される。スライダーケース62から車幅方向(左右方向D15,D16)の外側へ出た係合凸部65aは、左右方向D15,D16へ移動可能であって圧縮コイルばね66からの力により外側へ押され、且つ、軸部65bを中心としてレール71に沿った向きに傾動可能である。圧縮コイルばね66が、係合凹部68aに入っている係合凸部65aが巻取装置50のばね54による巻取力では傾動しないような力をスライダー64に加えている。
上述した係合機構61が補強部40の両端部40aに配置されている。
レール71の溝74にある係合凹部68は、溝74の底面から車幅方向(左右方向D15,D16)の外側へ凹み、スライダーケース62から突出した係合凸部65aを受け入れる。図10に示す係合凹部68は、トノカバー本体32が荷室LR1を上下に仕切る保持位置P4にある係合凹部68a、及び、トノカバー本体32が途中まで引き出される途中位置にある係合凹部68bを含んでいる。図10には左側の保持機構60しか示されていないが、図6に示すように、右側の保持機構60にも、保持位置P4に係合凹部68aが配置され、途中位置に係合凹部68bが配置されている。
係合凹部68に入っている係合凸部65aは、傾動が抑制された状態でスライダー64とともに圧縮コイルばね66からの力により外側へ押されている。従って、トノカバー30の引出端31は、手で力を加えなければ保持位置P4や中間位置において移動しないように保持される。
ここで、ユーザーがハンドル42を手で持って後方向D12へ引くと、係合凸部65aが傾動してスライダー64を内方向へ押して係合凹部68から出る。これにより、ユーザーは、トノカバー30の引出端31を中間位置にしたり、図3に示すようにトノカバー本体32のほぼ全体を巻取装置50に巻き取らせたりすることができる。また、ユーザーがハンドル42を手で持ってレール71に沿って前方向D11へ押すと、まず、中間位置において圧縮コイルばね66からの力により外方向へ押されている係合凸部65aが係合凹部68bに入る。さらに、ユーザーがハンドル42を前方向D11へ押すと、係合凸部65aが傾動してスライダー64を内方向へ押して係合凹部68から出る。これにより、ユーザーは、図2に示すようにトノカバー30の引出端31をレール71に沿って保持位置P4まで押すことができる。
上述した保持位置P4は後席(102)に近いので、ユーザーは、自動車100の後ろからトノカバー30の引出端31を動かす以外にも、後席(102)にいて補強部40を手で持って引出端31を保持位置P4から途中位置に切り替えたり、途中位置から保持位置P4に切り替えたりすることできる。
尚、端部材53、スライド部材55、ロック部材56、スライダーケース62、蓋63、スライダー64、及び、傾動子65には、樹脂材料の射出成形品といった成形品等を用いることができる。前述の成形品に含まれる樹脂には、熱可塑性樹脂といった合成樹脂を用いることができ、ポリアミド樹脂、PP樹脂といったポリオレフィン樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂やPET樹脂といったポリエステル樹脂、これらの樹脂を組み合わせた樹脂、これらの樹脂に補強用繊維といった添加剤を添加した樹脂、等を用いることができる。
尚、ロック部材に金属材料を用いると、金属材料と樹脂材料とが擦れることにより樹脂材料の屑が生じる。巻取軸51の回転のロック機構に含まれるロック部材56及び端部材53Bを樹脂材料の成形品にすることにより、前述の屑の発生を抑制することができる。
レール71を含む移動方向規制構造70は、図2に示すように後部扉10が開いている状態において保持機構60の保持が解除された時に巻取装置50からの力が加わっているトノカバー30の引出端31の移動を巻取位置P3に向かう方向D0よりも下側の第一方向D1に制限した後に引出端31を巻取位置P3に向かう上側へ移動可能にさせる。本具体例の第一方向D1は、水平の後方向D12である。
本具体例のレール71は、図11に示すトリム105tに配置されている。レール11は、トノカバー30の引出端31にある補強部40及び係合機構61が上側へ移動することを抑制する上側レール部72、及び、補強部40及び係合機構61が下側へ移動することを抑制する下側レール部73を有している。上側レール部72と下側レール部73との間には、合わせられたスライダーケース62及び蓋63の厚さよりも若干広い隙間の溝74が形成されている。これにより、レール71は、荷室LR1の側壁部105において係合機構61を介して補強部40を前後方向D11,D12、すなわち、第一方向D1及びその反対方向へ誘導する。尚、図12に示すように、上側レール部72及び下側レール部73は、開位置P2の後部扉10にある巻取位置P3よりも前側、すなわち、保持位置P4側にある。
ここで、下側レール部73における引出側(引出方向D3の側)の端部73aの位置は、第二方向D2において、上側レール部72における引出側(引出方向D3の側)の端部72aの位置に合わせられている。一方、下側レール部73における巻取側(収容方向D4の側)の端部73bの位置は、上側レール部72における巻取側(収容方向D4の側)の端部72bの位置よりも第一方向D1へ、すなわち、巻取側へ出ている。これにより、下側レール部73の端部73bの上面、すなわち、溝74側の面は、トノカバー30の引出端31にあるスライダーケース62を下げて載せることが可能な載せ面75となっている。
以上より、ユーザーは、図2に示すように引出状態ST22のトノカバー30を図3に示すように巻取状態ST1に変える時、ハンドル42を持って、引出端31をレール71に沿って上側レール部72の端部72bよりも後側まで引いてから上側へ動かせばよい。図3に示す巻取状態ST1において、ユーザーは、大きな荷物を荷室LR1に入れることができる。むろん、ユーザーは、後部扉10からトノカバー装置2を取り外す必要は無い。後席(102)を前に倒して荷室LR1を広げる場合も、同様である。
また、ユーザーは、図3に示すように巻取状態ST1のトノカバー30を図2に示すように引出状態ST22に変える時、ハンドル42を持って、引出端31を下げて下側レール部73の載せ面75に載せてからレール71に沿って前側へ動かせばよい。引出端31が保持位置P4に到達すると、係合機構61の係合凸部65aがレール71の係合凹部68に入り、引出端31が保持機構60に保持される。従って、トノカバー本体32を引き出してトノカバー30の引出端31を奥の保持位置P4まで動かして保持機構60に保持させる操作が容易である。尚、図2に示す引出状態ST22において、図1に示す引出状態ST21からトノカバー本体32が上がっている。このため、ユーザーは、下部空間LR3に対して荷物を出し入れする時にトノカバー本体32を巻取装置50に巻き取らせる必要が無い。
ここで、後部扉10が開いている状態においてトノカバー30を引出状態ST22から巻取状態ST1に変える時にハンドル42から手が離れることを想定する。上述したレール71が無い場合、引出端31にある硬質の補強部40は、保持機構60から解放されると振り子のように後方向D12へ動いてしまう。図2に示すように引出端31の保持位置P4から開位置P2の後部扉10にある巻取位置P3までの水平距離が長いため、補強部40が後方向D12へ大きく振れる可能性がある。補強部40が前後方向D11,D12へ大きく振れている場合、巻取装置50に対してトノカバー本体32は円滑に巻き取られない。また、大きく振れている引出端31を手で持つのは容易ではないため、トノカバー30の操作は容易ではない。
本具体例では、図2に示すように後部扉10が開いている状態において保持機構60の保持が解除された時、トノカバー30の引出端31にある係合機構61の上に上側レール部72がある。このため、巻取装置50からの力が加わっているトノカバー30の引出端31の移動は、まず、巻取位置P3に向かう方向D0よりも下側となるレール71に沿った第一方向D1に制限される。この間、引出端31にある係合機構61とレール71との摩擦力により、第一方向D1へ移動する引出端31の加速が抑制される。トノカバー30の引出端31は、図12に示すように上側レール部72の巻取側の端部72bまで移動すると、巻取位置P3に向かう上側へ移動可能となる。
ここで、閉状態(図1に示す閉位置P1)を基準とした後部扉10から保持位置P4に向かう水平の第二方向において、上側レール部72の巻取側の端部72bから開位置P2の後部扉10にある巻取位置P3までの水平距離をL0とする。この水平距離L0は、引出端31の保持位置P4から開位置P2の後部扉10にある巻取位置P3までの水平距離よりも小さい。また、手が離れた状態でレール71に沿って第一方向D1へ移動する引出端31の速度は、係合機構61とレール71との摩擦力により抑制されている。従って、上側レール部72の巻取側の端部72bから後方向D12へ出た引出端31にある補強部40は、後方向D12への振れが少なくなっている。前後方向D11,D12への補強部40の振れが小さい場合、巻取装置50に対してトノカバー本体32が円滑に巻き取られる。また、振れの小さい引出端31を容易に手で持つことができるため、トノカバー30の操作が容易である。
前述の第二方向D2において、自動車100の最外端であるバンパー106の後端から開位置P2の後部扉10にある巻取位置P3までの水平距離をL1とし、レール71にある補強部40の水平長さをL2とすると、L0≦L1−L2が好ましい。水平距離L0が(L1−L2)以下である場合、図12に示すように、上側レール部72の巻取側の端部72bから後方向D12へ出た引出端31は、後方向D12への振れがバンパー106の後端までの範囲に収まる。このため、巻取装置50に対してトノカバー本体32がさらに円滑に巻き取られ、振れの小さい引出端31をさらに容易に手で持つことができる。
上述したように後部扉10が開いている状態で保持機構60の保持が解除された時にトノカバー30の引出端31の移動が巻取位置P3に向かう方向D0よりも下側の第一方向D1に制限されるので、初期のトノカバー本体32の巻取速度が抑制される。これにより、巻取装置50に対してトノカバー本体32が円滑に巻き取られる。従って、本具体例の荷室仕切装置1は、使い勝手を向上させることができる。
また、下側レール部73に引出端31の載せ面75があるので、後部扉10を開けた状態で引出端31を引いてレール71に沿って奥の保持位置P4までスライドさせて保持機構60に保持させる操作が容易である。
さらに、引出端31が保持機構60に保持されている状態において後部扉10が開くと第一カバー部36よりも光透過率が高い第二カバー部38が引き出されるので、ウィンドウ14を通る光LTが第二カバー部38を透過する。このため、ユーザーは、トノカバー本体32により光LTが遮られることによる圧迫感が抑制される。従って、本具体例のトノカバー装置2及び荷室仕切装置1は、光LTが遮られることによる圧迫感を抑制することが可能であり、使い勝手を向上させることができる。
ところで、図4に示すように、トノカバー30の引出端31を残してトノカバー本体32が巻取装置50に巻き取られている時、左右方向D15,D16へ出た係合機構61が付加されている硬質の補強部40がトノカバー本体32の引出口CL1の近くにある。ただ、自動車100の後部は後部扉10に近付くほど車幅が狭くなっているため、後部扉10にある引出口CL1は、車幅方向(左右方向D15,D16)においてトノカバー本体32の幅からほとんど広げることができない。このため、左右方向D15,D16の外側に係合機構61が付加されている補強部40が巻取装置50の近くにあると、バックドアトリム20の収容部22に巻取装置50を組み付け難い。そこで、上述したように巻取軸51の回転のロック機構を利用し、巻取装置50からトノカバー本体32を途中まで引き出した状態で巻取軸51の回転をロックしてトリム20に巻取装置50を組み付けることにしている。
以下、巻取装置50を後部扉10に組み付ける方法の例を説明する。
まず、バックドアトリム20の収容部22から蓋部材25を外しておく。また、巻取装置50については、図9に示すように、ロック部材56を回転許容位置P7にしている状態で、トノカバー本体32を途中まで引き出し、凸部56rを開口53roに合わせてロック部材56をロック位置P6まで軸方向D5へ動かす。すると、ばね54からの回転力により凸部56rが折曲部53rbに入り、巻取軸51の回転がロックされる。この状態において、巻取装置50の端部材53Aの軸部53dを収容部22の左端にあるホルダー部58の軸受け部58aに挿入し、ロック部材56の星形部56aをホルダー59の星形孔59aに嵌合させる。次いで、凸部56rが折曲部53rbから出るようにロック部材56を回し、この状態のロック部材56をロック位置P6から回転許容位置P7まで軸方向D5へ動かして、ホルダー59を収容部22の右端に取り付ける。最後に、収容部22の開口22oに蓋部材25を取り付けると、巻取装置50の組み付けが完了する。
以上説明したように、本具体例は、トノカバー本体32が巻取装置50から途中まで引き出された状態で巻取軸51の回転をロックして巻取装置50を後部扉10に組み付けることが可能である。従って、本荷室仕切装置1は、巻取装置50の組み付け性が良好である。また、巻取装置50の組み付け後は別成形の蓋部材25により巻取装置50が覆われるので、後部扉10の内装の見栄えも良好である。
(3)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、荷室用ドアは、後側へ開動作可能な後部扉に限定されず、車幅方向外側へ開動作可能なドアでもよい。この場合、トノカバー本体は、巻取装置から車幅方向内側へ引き出されることになる。
トノカバー本体32における巻取側の縁部38bは、バレル部材52のみに留められることに限定されず、端部材53A,53Bの少なくとも一方とバレル部材52とに跨がって留められてもよい。
トノカバー本体において、光透過率が比較的低い第一カバー部36と光透過率が比較的高い第二カバー部38とは、繋がっていることに限定されない。トノカバー本体は、両カバー部36,38とは光透過率が異なる第三カバー部を両カバー部36,38の間に有してもよい。
トノカバー本体において、第二カバー部38と巻取軸51とは、繋がっていることに限定されない。トノカバー本体は、第二カバー部38とは光透過率が異なる第四カバー部を第二カバー部38と巻取軸51との間に有してもよい。
トノカバーの引出端の移動を巻取位置に向かう方向よりも下側の所定方向に制限する移動方向規制構造は、上述したレール71を有する移動方向規制構造70に限定されない。例えば、上述した下側レール部73が移動方向規制構造に無くても、トノカバーの引出端の移動が巻取位置に向かう方向よりも下側の所定方向に制限された後、トノカバーの引出端が巻取位置に向かう上側へ移動可能となる。
トノカバーの引出端を保持位置や途中位置において解除可能に保持する保持機構は、係合凸部65a及び係合凹部68を有する保持機構60に限定されない。例えば、下側レール部73に溝74と繋がった返し形状の凹部を保持位置P4や途中位置に形成し、トノカバー30の引出端31から左右方向D15,D16へ突出した凸部を返し形状の凹部に入れるような保持機構を採用することが可能である。この場合でも、引出端31の凸部を下側レール部73の返し形状の凹部に入れることにより、トノカバーの引出端が保持位置や途中位置において解除可能に保持される。
(4)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、トノカバーの使い勝手を向上させる技術等を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…荷室仕切装置、2…トノカバー装置、
10…後部扉(荷室用ドアの例)、11…上縁部、14…ウィンドウ、
20…トリム、22…収容部、22o…開口、25…蓋部材、
30…トノカバー、31…引出端、32…トノカバー本体、
36…第一カバー部、38…第二カバー部、
40…補強部、40a…端部、42…ハンドル、42o…開口部、
50…巻取装置、51…巻取軸、52…バレル部材、
53,53A,53B…端部材、53r…凹部、
54…ばね、55…スライド部材、
56…ロック部材、56r…凸部、
60…保持機構、61…係合機構、62…スライダーケース、65…傾動子、
65a…係合凸部、68,68a,68b…係合凹部、
70…移動方向規制構造、71…レール、
72…上側レール部、72a,72b…端部、
73…下側レール部、73a,73b…端部、
74…溝、75…載せ面、
100…自動車、102…座席、105…側壁部、105t…トリム、
106…バンパー、110…開口部、
AX1…回転軸、CL1…引出口、
D0…巻取位置に向かう方向、D1…第一方向、D2…第二方向、
D3…引出方向、D4…収容方向、D5…軸方向、
D11…前方向、D12…後方向、D13…上方向、D14…下方向、
D15…左方向、D16…右方向、
LR1…荷室、LR2…上部空間、LR3…下部空間、
LT…光、O1…外側、
P1…閉位置、P2…開位置、P3…巻取位置、P4…保持位置、
P6…ロック位置、P7…回転許容位置、
ST1…巻取状態、ST2,ST21,ST22…引出状態。

Claims (6)

  1. 閉状態を基準とした上縁部を回動中心として荷室とは反対の外側へ開動作可能なドアを有する自動車のための荷室仕切装置であって、
    前記ドアにある巻取位置にある巻取状態と前記巻取位置から引き出された引出状態とを有するトノカバー本体を含むトノカバーと、
    前記ドアに設けられ、前記トノカバーに対して前記巻取状態にする力を加える巻取装置と、
    前記引出状態の前記トノカバーの引出端を該トノカバーが前記荷室を上下に仕切る保持位置において解除可能に保持する保持機構と、
    前記ドアが開いている状態において前記保持機構の保持が解除された時に前記巻取装置からの力が加わっている前記トノカバーの前記引出端の移動を前記巻取位置に向かう方向よりも下側の所定方向に制限した後に前記引出端を前記巻取位置に向かう上側へ移動可能にさせる移動方向規制構造と、を備える、荷室仕切装置。
  2. 前記トノカバーは、前記引出端において前記トノカバー本体よりも硬質の補強部を有し、
    前記移動方向規制構造は、前記荷室の側壁部において前記補強部を含む引出端を前記所定方向へ誘導するレールを有し、
    該レールは、前記引出端が上側へ移動することを抑制する上側レール部、及び、前記引出端が下側へ移動することを抑制する下側レール部を有し、
    前記下側レール部における巻取側の端部は、前記上側レール部における巻取側の端部よりも巻取側へ出ており、前記引出端を下げて載せることが可能である、請求項1に記載の荷室仕切装置。
  3. 前記巻取装置は、前記トノカバー本体を巻き取るための巻取軸、及び、該巻取軸の回転軸の方向であって該巻取軸のロック位置と該巻取軸の回転許容位置とに移動可能なロック部材を有し、
    該ロック部材は、前記ロック位置において前記巻取軸の回転をロックし、前記回転許容位置において前記巻取軸の回転を許容する、請求項1又は請求項2に記載の荷室仕切装置。
  4. 前記ドアは、前記閉状態において前記荷室に面するトリムを有し、
    該トリムは、前記荷室に向かって開口して前記巻取装置が収容されている収容部を有し、
    前記ドアは、前記巻取装置が収容されている前記収容部の開口を覆っている蓋部材を有する、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の荷室仕切装置。
  5. 前記トノカバー本体は、前記ドアが閉じている状態において前記トノカバーの前記引出端が前記保持機構に保持されている時に引き出されている第一カバー部、及び、前記トノカバーの前記引出端が前記保持機構に保持されている状態において前記ドアが開くと引き出される第二カバー部を有し、
    該第二カバー部の光透過率が前記第一カバー部の光透過率よりも高い、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の荷室仕切装置。
  6. 荷室とは反対の外側へ開動作可能なドアを有する自動車のためのトノカバー装置であって、
    前記ドアにある巻取位置にある巻取状態と前記巻取位置から引き出された引出状態とを有するトノカバー本体を含むトノカバーと、
    前記トノカバー本体を巻き取るための巻取装置と、を備え、
    前記トノカバー本体は、前記ドアが閉じている状態において前記トノカバーが前記荷室を仕切る位置にある時に引き出されている第一カバー部、及び、該第一カバー部よりも巻取側にあって前記巻取位置から引き出し可能な第二カバー部を有し、
    該第二カバー部の光透過率が前記第一カバー部の光透過率よりも高い、トノカバー装置。
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