JP2009149218A - 車両の荷室仕切装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時又は車両制動時に、荷室の荷物がシートバックの後面に衝突しないようにし、更に、荷室を仕切るアレンジ性を高めて、荷室のユーティリティを向上させることができる、車両の荷室仕切装置を提供する。
【解決手段】後席5のシートバック5aの上端部後面近傍に巻取装置11が設けられ、仕切部材10が巻取装置11からシートバック5aの後面側を覆う第1位置に展開可能に構成され、この第1位置に仕切部材10を保持する第1位置保持機構15が設けられ、仕切部材10が第1位置に展開保持された状態で、荷室3の荷物Wがシートバック5aの後面に衝突しないように仕切部材10を介して荷物Wを規制する規制手段として、巻取装置11に付設され車両Cの衝突時又は急制動時に巻取装置11の巻取軸12aの仕切部材引出し方向への回転をロックするロック機構13が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の乗員室の後側に設けられた荷室を仕切る装置に関するものである。
従来、車両の一般的なトノカバー装置では、荷室に臨む座席のシートバックの上端部後面近傍に巻取装置が取付けられ、この巻取装置にシート状のトノカバーが出し入れ自在に収納され、そのトノカバーは、未使用状態では、大部分が巻取装置に収納され、使用状態では、巻取装置から後方へ略水平姿勢で延びるように引出されて展開し、その先端部が荷室側壁等に係止され展開保持されて、荷室に載置された荷物を隠蔽する。
一方、車両の一般的なガードネット装置では、前記同様、荷室に臨む座席のシートバックの上端部後面近傍に巻取装置が取付けられ、この巻取装置に網状のガードネットが出し入れ自在に収納され、そのガードネットは、未使用状態では、大部分が巻取装置に収納され、使用状態では、巻取装置から上方へ略鉛直姿勢で延びるように引出されて展開し、その先端部が荷室上壁等に係止され展開保持されて、車両衝突時に荷室に載置された荷物がシートバックの上側を通って乗員室に飛び込むのを防止する。
尚、トノカバー装置やガードネット装置の巻取装置として、車幅方向に長いケース部材、ケース部材に回転自在に支持されてケース部材の内部でトノカバーやガードネット等の仕切部材を巻取り可能な巻取軸、巻取軸を仕切部材巻取り方向へ付勢する巻バネ等の付勢部材を有するものが公知である。
ところで、特許文献1のパッケージトレイでは、側面視L形の比較的大きなサイズのトレイ本体が設けられ、その基端部がシートバックの上端部後面近傍において荷室側壁に回動自在に枢支されるとともに、シートバックに対して先端が後方荷室側へ張出す通常位置と前方乗員室側へ張出す反転位置とに亙って切換え可能に支持され、トレイ本体の先端部と基端部とに第1,第2トノカバー装置の巻取装置が装着されている。
トレイ本体が通常位置のとき、トレイ本体の収納凹部が上に向いて使用可能になるとともに、第1トノカバー装置のトノカバーを巻取装置から後方へ引出して展開保持でき、第2トノカバー装置のトノカバーを巻取装置から上方へ引出して展開保持でき、また、トレイ本体が反転位置のとき、第1トノカバー装置のトノカバーを巻取装置から前方へ引出して展開保持でき、第2トノカバー装置のトノカバーを巻取装置から後方又は上方へ引出して展開保持できる。尚、第2トノカバー装置をカードネット装置に取替え可能である。
特開2002−248991号公報
車両の一般的なトノカバー装置やガードネット装置では、巻取装置が荷室に臨む座席のシートバックの上端部後面近傍に取付けられて、その巻取装置からトノカバーやガードネット等の仕切部材が後方や上方に引出されて展開し保持される。ガードネット等の仕切部材が乗員室と荷室とを仕切るように展開保持されると、車両衝突時又は車両急制動時に、シートバックと協働して、荷室に載置された荷物が乗員室に飛び込むのを防止する。
即ち、車両衝突時又は車両急制動時、荷室に載置された荷物は、その動きの大半について、シートバックに衝突する方向へ移動するが、その荷物がシートバックで受止められ、一方、荷室からシートバックの上側を通って乗員室に飛び込もうとする荷物が、乗員室と荷室とを仕切るように展開保持された仕切部材で受止められる。
ここで、従来のトノカバー装置やガードネット装置では、前記の如く、巻取装置をシートバックの上端部後面近傍に取付け、その巻取装置から仕切部材を後方や上方に引出し展開保持して使用するものであるため、車両衝突時又は車両急制動時に、荷室に載置された荷物がシートバックの後面に衝突する虞が高く、そうなると、そのシートバックや、そのシートバックを有する座席に着座している乗員に荷物から衝撃が加わる虞がある。
従来、乗員室の後側に荷室を設けた車両では、車両衝突時に荷室に臨むシートバックの後面に荷物が衝突することを前提に、これは従来のトノカバー装置やガードネット装置を備えた車両でも同じであるが、荷室に臨むシートバックを荷物の衝突に耐え得る高い強度で構成する必要があり、そのために、例えば、シートバックに鉄板を組入れたものも周知であるが、コスト的に不利になり車両重量も重くなる。
他方、近年では、荷室のユーティリティが優れた車両の評価が高く、多彩なユーティリティを持つ荷室空間の提供が望まれている。そのために、車両にトノカバー装置やガードネット装置等を複数備えることもできるが、これら複数の装置の単なる組合わせでは、これらの複数の巻取装置の取付け構造を個別に設ける必要があり、その複数の巻取装置の組付け性が悪いし、前記課題を解消することもできない。
尚、特許文献1のパッケージトレイでは、前記のように多機能ではあるが、トレイ本体が側面視L形の比較的大きなサイズであるため、そのトレイ本体を配置する為の比較的大きなスペースが荷室空間に必要になり、その点で荷室のユーティリティを改善できるものになっていない。勿論、前記課題を解消できるものでもない。
本発明の目的は、車両衝突時又は車両制動時に、荷室に載置された荷物がシートバックの後面に衝突しないようにし、更に、荷室を仕切るアレンジ性を高めて、この場合、荷室空間を著しく狭めないようにして、荷室のユーティリティを向上させることができる、車両の荷室仕切装置を提供することである。
請求項1の車両の荷室仕切装置は、車両の乗員室の後側に設けられた荷室を仕切るものであり、未使用時には荷室の前端側部分の収納部に収納されるとともに、使用時には前記収納部から荷室を仕切るように展開される仕切部材を備え、その仕切部材が、乗員室に装備されて荷室に臨む座席のシートバックの後面側を覆う第1位置に展開可能に構成され、前記第1位置に仕切部材を保持する第1位置保持手段と、前記第1位置保持手段により仕切部材が第1位置に保持された状態で、荷室に載置された荷物が前記シートバックの後面に衝突しないように仕切部材を介して前記荷物を規制する規制手段とを備えたことを特徴とする。
この車両の荷室仕切装置では、仕切部材を自由に荷室の前端側部分の収納部に収納したり、同収納部から荷室に臨むシートバックの後面側を覆う第1位置に展開したりすることができ、荷室に荷物を載置して走行する場合に、仕切部材を第1位置に展開し、この第1位置に仕切部材を第1位置保持手段で保持しておくことで、車両衝突時又は車両制動時(特に、急制動時)に、規制手段により荷物がシートバックの後面に衝突しないよう仕切部材を介して規制される。
仕切部材についてはシート状又は網状のものを採用可能である。また、収納部を荷室に臨むシートバックの上端部後面近傍に設けることが好ましく、この場合、仕切部材は収納部から下方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢で延びるように第1位置に展開される。或いは、収納部を荷室に臨むシートバックの下端部後面近傍に設けてもよく、この場合、仕切部材は収納部から上方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢で延びるように第1位置に展開される。
ここで、請求項1の従属請求項として次の構成を採用可能である。
前記収納部として車幅方向に長いケース部材と、このケース部材に回転自在に支持されてケース部材の内部で仕切部材を巻取り可能な巻取軸と、この巻取軸を仕切部材巻取り方向へ付勢する付勢部材とを有し、仕切部材を出し入れ自在に収納する巻取装置を備える(請求項2)。前記規制手段は、前記巻取装置に付設され車両衝突時又は車両急制動時に巻取軸の仕切部材引出し方向への回転をロックするロック手段からなる(請求項3)。
前記仕切部材が、前記第1位置と、乗員室と荷室とを仕切る第2位置とに選択的に展開可能に構成されるとともに、この第2位置に仕切部材を保持する第2位置保持手段を備える(請求項4)。前記仕切部材は、前記シートバックの後面近傍から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように前記第2位置に展開した状態で、荷室に載置された荷物を隠蔽するトノカバーからなる(請求項5)。前記第2位置保持手段は、トノカバーの先端部を、荷室の後部開口を開閉するバックドアの内面部に係合解除可能に係合させる係合機構を有する(請求項6)。前記仕切部材は、前記シートバックの後面近傍から上方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢で延びるように前記第2位置に展開した状態で、車両衝突時又は車両急制動時に荷室に載置された荷物が乗員室に飛び込むのを防止するガードネットからなる(請求項7)。
未使用時には荷室の前端側部分の第2の収納部に収納されるとともに、使用時には前記第2の収納部から前記第1位置と異なる第3位置に展開可能な第2の仕切部材と、この第3位置に第2の仕切部材を保持する第3位置保持手段と、前記巻取装置と同等の第2の巻取装置であって、第2の仕切部材を出し入れ自在に収納して前記巻取装置と並設状に連結されユニット化された第2の巻取装置とを備える(請求項8)。前記第2の仕切部材は、前記シートバックの後面近傍から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように前記第3位置に展開した状態で、荷室に載置された荷物を隠蔽するトノカバーからなる(請求項9)。
更に、未使用時には荷室の前端側部分の第3の収納部に収納されるとともに、使用時には前記第3の収納部から前記第1,第3位置と異なる第4位置に展開可能な第3の仕切部材と、この第4位置に第3の仕切部材を保持する第4位置保持手段と、前記巻取装置と同等の第3の巻取装置であって、第3の仕切部材を出し入れ自在に収納して前記巻取装置及び第2の巻取装置と並設状に連結されユニット化された第3の巻取装置とを備える(請求項10)。
請求項1の車両の荷室仕切装置によれば、仕切部材を自由に荷室の前端側部分の収納部に収納したり、同収納部から荷室に臨むシートバックの後面側を覆う第1位置に展開したりすることができ、荷室に荷物を載置して走行する場合、更に、荷室に臨むシートバックを有する座席に乗員が着座する場合に、仕切部材を第1位置に展開し、この第1位置に仕切部材を第1位置保持手段で保持しておくことで、車両衝突時又は車両制動時(特に、急制動時)に、規制手段により荷物がシートバックの後面に衝突しないように仕切部材を介して荷物を規制し、つまり、そのシートバックや、そのシートバックを有する座席に着座している乗員に荷物から衝撃が加わることを防止できる。
従って、車両衝突時に荷物が衝突することを前提に構成された従来のシートバックに比べて強度を抑えたシートバックを採用できて、コスト的に有利にして車両重量を軽くすることができる。荷室に荷物を載置しない場合等、仕切部材を収納部に収納しておくことができ、更に、用途に応じて、仕切部材を第1位置以外の1又は複数の位置に展開して保持できるように構成することで、荷室を仕切るアレンジ性を高めて、荷室のユーティリティを向上させることができる。
請求項2の車両の荷室仕切装置によれば、前記収納部として車幅方向に長いケース部材と、このケース部材に回転自在に支持されてケース部材の内部で仕切部材を巻取り可能な巻取軸と、この巻取軸を仕切部材巻取り方向へ付勢する付勢部材とを有し、仕切部材を出し入れ自在に収納する巻取装置を備えたので、仕切部材をケース部材に容易にコンパクトに収納して、仕切部材の収納状態の見栄えを良くすることができ、また、同ケース部材から容易に引出して展開することができる。
請求項3の車両の荷室仕切装置によれば、規制手段は、巻取装置に付設され車両衝突時又は車両急制動時に巻取軸の仕切部材引出し方向への回転をロックするロック手段からなるので、通常は、仕切部材の巻取り及び引出しを自由に行うことができ、仕切部材が第1位置に展開保持された状態で、車両衝突時又は車両急制動時に、ロック手段により巻取軸の仕切部材引出し方向への回転をロックして、仕切部材がケース部材から引出されないようにして、前記のように仕切部材を介して行う荷物の規制を確実に行うことができる。
請求項4の車両の荷室仕切装置によれば、仕切部材を、第1位置と、乗員室と荷室とを仕切る第2位置とに選択的に展開可能に構成するとともに、この第2位置に仕切部材を保持する第2位置保持手段を備えたので、荷室を仕切るアレンジ性を高めて、荷室のユーティリティを向上させることができ、仕切部材を第2位置に展開保持した状態では、荷室に載置された荷物がシートバックの上側を通って乗員室に飛び込むのを防止できる。
請求項5の車両の荷室仕切装置によれば、仕切部材は、シートバックの後面近傍から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように第2位置に展開した状態で、荷室に載置された荷物を隠蔽するトノカバーからなるので、車両停車時等、仕切部材を第2位置に展開保持して、車両外部から見られたくない荷物を荷室に載置する場合に有効である。
請求項6の車両の荷室仕切装置によれば、第2位置保持手段は、トノカバーの先端部を、荷室の後部開口を開閉するバックドアの内面部に係合解除可能に係合させる係合機構を有するので、この係合機構によりトノカバーの先端部をバックドアの内面部に係合させた状態のまま、バックドアを開閉することができ、バックドアを開けた状態では、トノカバーの下方空間を後方へ大きく開放して、荷物の出し入れを行い易くすることができる。
請求項7の車両の荷室仕切装置によれば、仕切部材は、シートバックの後面近傍から上方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢で延びるように第2位置に展開した状態で、車両衝突時に荷室に載置された荷物が乗員室に飛び込むのを防止するガードネットからなるので、仕切部材を第2位置に展開保持しておくことで、車両衝突時又は車両急制動時に、荷室に載置された荷物がシートバックの上側を通って乗員室に飛び込むのを確実に防止でき、また、網状のガードネットにより乗員室からの後方視認性を確保できる。
請求項8の車両の荷室仕切装置によれば、第2の仕切部材を自由に荷室の前端側部分の第2の収納部としての第2の巻取装置のケース部材に収納したり、同ケース部材から第1位置と異なる第3位置に展開したりすることができ、この第3位置に展開した第2の仕切部材を第3位置保持手段で保持でき、この状態で、仕切部材を収納した状態又は展開した状態にすることができ、故に、展開保持した第2の仕切部材で荷室に載置された荷物を隠蔽したり、展開保持した仕切部材と第2の仕切部材とで荷室に載置された荷物を前後から保持して、荷物の拘束性を高めたりすることができ、そして、第2の巻取装置を巻取装置と並設状に連結してユニット化したので、この巻取装置及び第2の巻取装置の取付け構造を簡単化して組付け性を向上させるとともに、荷室を仕切るアレンジ性を一層高めて、この場合、荷室空間を著しく狭めないようにして、荷室のユーティリティを一層向上させることができる。
請求項9の車両の荷室仕切装置によれば、第2の仕切部材は、シートバックの後面近傍から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように第3位置に展開した状態で、荷室に載置された荷物を隠蔽するトノカバーからなるので、第2の仕切部材を第3位置に展開保持して、車両外部から見られたくない荷物を荷室に載置する場合に有効である。
請求項10の車両の荷室仕切装置によれば、第3の仕切部材を自由に荷室の前端側部分の第3の収納部としての第3の巻取装置のケース部材に収納したり、同ケース部材から第1,第3位置と異なる第4位置に展開したりすることができ、この第4位置に展開した第3の仕切部材を第4位置保持手段で保持でき、この状態で、仕切部材と第2の仕切部材を夫々収納した状態又は展開した状態にすることができ、故に、展開保持した仕切部材と第2の仕切部材と第3の仕切部材の少なくとも2つで荷室に載置された荷物を前後から保持して、荷物の拘束性を高めることができ、そして、第3の巻取装置を巻取装置及び第2の巻取装置と並設状に連結してユニット化したので、この巻取装置及び第2の巻取装置及び第3の巻取装置の取付け構造を簡単化して組付け性を向上させるとともに、荷室を仕切るアレンジ性をより一層高めて、この場合、荷室空間を著しく狭めないようにして、荷室のユーティリティをより一層向上させることができる。
本発明の車両の荷室仕切装置は、車両の乗員室の後側に設けられた荷室を仕切る装置であり、未使用時には荷室の前端側部分の収納部に収納されるとともに、使用時には前記収納部から荷室を仕切るように展開される仕切部材を備え、その仕切部材が、乗員室に装備されて荷室に臨む座席のシートバックの後面側を覆う第1位置に展開可能に構成され、前記第1位置に仕切部材を保持する第1位置保持手段と、前記第1位置保持手段により仕切部材が第1位置に保持された状態で、荷室に載置された荷物が前記シートバックの後面に衝突しないように仕切部材を介して荷物を規制する規制手段とを備えている。
図1〜図3に示すように、自動車等の車両Cは、乗員室2と乗員室2の後側に設けられた荷室3とを備え、乗員室2に運転席を含む前席4と後席5とが装備され、後席5のシートバック5aが荷室3に臨んでいる。乗員室2の前席4の左右の前サイド開口が前サイドドア6で開閉され、乗員室2の後席5の左右の後サイド開口が後サイドドア7で開閉され、荷室3の後部開口がバックドア8で開閉される。
シートバック5aとその上端上方部分とが乗員室2と荷室3との境界になり、荷室3は、荷室フロア3aが、乗員室2のフロア2aから後方へ同高さで(図示のもの)或いは段上り状に(図示略)延び、左右の荷室側壁3bが、車体後部のリヤサイドパネル(図示略)等の内面に取付けられたトリムで形成されている。バックドア8は、その上端部が車体後部のリヤヘッダー(図示略)等に車幅方向の軸心回りに回動自在に支持され、上下に回動されて荷室3の後部開口を開閉する。
荷室仕切装置1は、網状のガードネットからなる(又はシート状の)第1の仕切部材10、第1の仕切部材10を出し入れ自在に収納する第1の巻取装置11、シート状のトノカバーからなる第2の仕切部材20、第2の仕切部材20を出し入れ自在に収納する第2の巻取装置21、網状のガードネットからなる(又はシート状の)第3の仕切部材30、第3の仕切部材30を出し入れ自在に収納する第3の巻取装置31を備えている。
第1,第2,第3の仕切部材10,20,30は、夫々、荷室3の車幅方向幅よりも少し短い車幅方向幅を有し、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31は、夫々、車幅方向に長細く第1,第2,第3の仕切部材10,20,30よりも多少長くなるように構成され、これら第1,第2,第3の巻取装置11,21,31が互いに並設状に連結されユニット化されている。
図4に示すように、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31は、夫々、車幅方向に長い第1,第2,第3のケース部材12,22,32と、第1,第2,第3のケース部材12,22,32に回転自在に支持されて第1,第2,第3のケース部材12,22,32の内部で第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を巻取り可能な第1,第2,第3の巻取軸12a,22a,32aと、この第1,第2,第3の巻取軸12a,22a,32aを仕切部材巻取り方向へ付勢する第1,第2,第3の巻バネ等の付勢部材12b,22b,32bとを有する。尚、第2,第3の巻取装置21,31において、符号13の後述のロック機構は必須ではない。
第1,第2,第3のケース部材12,22,32が夫々第1,第2,第3の収納部に相当し、第1,第2,第3の仕切部材10,20,30は、夫々、未使用時には第1,第2,第3のケース部材12,22,32に収納されるとともに、使用時には第1,第2,第3のケース部材12,22,32から荷室3を仕切るように展開される。第1,第2,第3のケース部材12,22,32が、車幅方向に長い巻取装置取付部材39に固定されて、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31がユニット化され、巻取装置取付部材39と共に巻取装置ユニット40を構成している。
第1,第2,第3のケース部材12,22,32について、第2のケース部材22が第1,第3のケース部材12,32よりも上側に位置するとともに、第1,第3のケース部材12,32が略同じ高さ位置で前後に位置して、それらの中心を結ぶ3角形が2等辺3角形又はそれに近い形状となるように配置され、また、円筒状の第1,第2,第3のケース部材12,22,32が、夫々、巻取装置取付部材39の外周部に形成された3つの断面円弧状の凹部に嵌合固定されて、コンパクトに纏まるように配置されている。
そして、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31は、荷室3の前端側部分であってシートバック5aの上端部後面近傍に設けられ、この場合、巻取装置取付部材39の車幅方向両端部の突起部39aを、左右の荷室側壁3bに形成された係合凹部(図示略)に係合させて、巻取装置ユニット40が着脱可能に組付けられている。即ち、荷室仕切装置1が不必要な場合には、巻取装置ユニット40を取外しておくこともできる。
さて、荷室仕切装置1において、第1の仕切部材10は、第1の巻取装置11から下方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢(本実施例では、下方程前方へ移行する鉛直に近い傾斜姿勢)で延びるように、シートバック5aの後面側を覆う第1位置に展開可能に構成され、この第1位置に第1の仕切部材10を保持する第1位置保持機構15を備えている。
第1位置保持機構15は、第1の仕切部材10の先端部を、シートバック5aの下端部後面近傍において、荷室フロア3a(又は、左右の荷室側壁3b)に係合解除可能に係合させて、第1の巻取装置11と協働して、第1の仕切部材10を第1位置に展開状態で保持可能に構成され、例えば、第1の仕切部材10の先端部に設けられた左右1対の係合部材16と、この係合部材16の穴を引っ掛けるために、荷室フロア3aの前端近傍部に形成された左右1対の穴部17aに取付けられた左右1対の係合フック17とを有する。
そして、第1位置保持機構15により第1の仕切部材10が第1位置に保持された状態で、荷室3に載置された荷物Wがシートバック5aの後面に衝突しないように第1の仕切部材10を介して荷物Wを規制する規制手段として、第1の巻取装置11に付設され車両Cの衝突時又は急制動時に第1の巻取軸12aの仕切部材引出し方向への回転をロックするロック機構13を備えている(図4参照)。このロック機構13は、第1の仕切部材10の急激な引出しと車両Cの急減速の内の少なくとも前者をメカニカルに検知して、第1の巻取軸12aの仕切部材引出し方向への回転をロックして、第1の仕切部材10の引出しを阻止するものである。
また、荷室仕切装置1において、第2の仕切部材20は、第2の巻取装置21から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように前記第1位置と異なる第3位置に展開可能に構成され、第3位置に展開した状態で荷室3に載置された荷物Wを隠蔽し、この第3位置に第2の仕切部材20を保持する第3位置保持機構25を備えている。尚、第2の巻取装置21に前記ロック機構12と同等のロック機構を付設してもよい。
第3位置保持機構25は、第2の仕切部材20の先端部をバックドア8の内面部に係合解除可能に係合させる係合機構26を有し、第2の仕切部材20の先端部をバックドア8の内面部に係合した状態で、第2の巻取装置21と協働して、第2の仕切部材20を第3位置に展開状態で保持可能に構成され、この係合機構26は、例えば、第2の仕切部材20の先端部に設けられた左右1対の係合部材27と、この係合部材27が引っ掛かるように、バックドア8の内面部に形成された左右1対の係合穴28とを有する。尚、第2の仕切部材20の先端部を、バックドア8の内面部ではなくて、バックドア8の近くにおいて左右の荷室側壁3bに係合解除可能に係合させるようにしてもよい。
また、荷室仕切装置1において、第3の仕切部材30は、第3の巻取装置31から下方且つ後方に傾斜姿勢で延びるように前記第1,第3位置と異なる第4位置に展開可能に構成され、第4位置に展開した状態で荷室3に載置された荷物Wを後側からカバー可能にし、この第4位置に第3の仕切部材30を保持する第4位置保持機構35を備えている。尚、第3の巻取装置31に前記ロック機構12と同等のロック機構を付設してもよい。
第4位置保持機構35は、第3の仕切部材30の先端部を、シートバック5aの下端部後面近傍よりも後方において、荷室フロア3a(又は、左右の荷室側壁3b)に係合解除可能に係合させて、第3の巻取装置31と協働して、第3の仕切部材30を第4位置に展開状態で保持可能に構成されている。
ここで、第3の仕切部材30は複数(例えば、実線と鎖線で示す2つ)の第4位置の何れかに択一的に展開可能に構成され、第4位置保持機構35は、例えば、第3の仕切部材30の先端部に設けられた左右1対の係合部材36と、荷室フロア3aの前後方向中央部分に形成された左右1対の穴部37aに取付けられた左右1対の係合フック37と、荷室フロア3aの穴部37aよりも後側部分に形成された左右1対の穴部38aに取付けられた左右1対の係合フック38とを有する。
以上説明した荷室仕切装置1の作用・効果について説明する。
第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を、夫々、自由に第1,第2,第3の巻取装置11,21,31の第1,第2,第3のケース部材12,22,32に収納したり、第1,第2,第3のケース部材12,22,32から第1,第3,第4位置に展開したりすることができ、第1,第3,第4位置に第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を展開させて第1,第3,第4位置保持機構15,25,35で保持できる。
荷室3に荷物Wを載置して走行する場合、更に、後席5に乗員が着座する場合に、第1の仕切部材10を第1位置に展開保持しておくことで、車両Cの衝突時又は制動時(特に、急制動時)に、ロック機構13で荷物Wがシートバック5aの後面に衝突しないように第1の仕切部材10を介して荷物Wを規制し、つまり、シートバック5aや後席5に着座している乗員に荷物Wから衝撃が加わることを防止できる。従って、車両衝突時に荷物が衝突することを前提に構成された従来のシートバックに比べて強度を抑えたシートバック5aを採用できて、例えば、従来のシートバックに組入れた鉄板を省略又は薄くでき、コスト的に有利にして車両Cの重量を軽くすることができる。
車幅方向に長い第1,第2,第3のケース部材12,22,32と、第1,第2,第3のケース部材12,22,32に回転自在に支持されて第1,第2,第3のケース部材12,22,32の内部で第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を巻取り可能な第1,第2,第3の巻取軸12a,22a,32aと、第1,第2,第3の巻取軸12a,22a,32aを仕切部材巻取り方向へ付勢する第1,第2,第3の付勢部材12b,22b,32bとを有し、第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を出し入れ自在に収納する第1,第2,第3の巻取装置11,21,31を備えたので、第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を第1,第2,第3のケース部材12,22,32に容易にコンパクトに収納して、第1,第2,第3の仕切部材10,20,30の収納状態の見栄えを良くすることができ、また、第1,第2,第3のケース部材12,22,32から容易に引出して展開することができる。
荷物Wがシートバック5aの後面に衝突しないように第1の仕切部材10を介して荷物Wを規制するために、第1の巻取装置11に付設され車両Cの衝突時又は急制動時に第1の巻取軸12aの仕切部材引出し方向への回転をロックするロック機構13を設けたので、通常は、第1の仕切部材10の巻取り及び引出しを自由に行うことができ、第1の仕切部材10が第1位置に展開保持された状態で、車両Cの衝突時又は急制動時に、ロック機構13により第1の巻取軸12aの仕切部材引出し方向への回転をロックして、第1の仕切部材10が第1のケース部材12から引出されないようにして、前記のように第1の仕切部材10を介して行う荷物Wの規制を確実に行うことができる。
第2の仕切部材20を第3位置に展開保持した状態で、荷室3に載置された荷物Wを隠蔽することができ、つまり、車両Cの外部から見られたくない荷物Wを荷室3に載置する場合に有効であり、この場合、係合機構26により第2の仕切部材20の先端部をバックドア8の内面部に係合させた状態のまま、バックドア8を開閉することができ、このとき、第2の巻取装置21により第2の仕切部材20の引出しと巻取りが自動的に行われ、バックドア8を開けた状態では、第2の仕切部材20の下方空間を後方へ大きく開放して、荷物Wの出し入れを行い易くすることができる。また、第3の仕切部材30を第4位置に展開保持した状態で、荷室3に載置された荷物Wを後側からカバーすることができ、この場合、展開保持した第1,第3の仕切部材10,30で荷室3に載置された荷物Wを前後から保持して、荷物Wの拘束性を高めることができる。
また、第3の仕切部材30については、複数の第4位置の何れかに択一的に展開保持できるので、荷物Wの大きさに応じて、展開保持する位置を適当に選択し、例えば、図示の如く、小さめの荷物Wの場合には、第1の仕切部材10との間の空間が狭めになるように第3の仕切部材30を展開保持し、また、大きめの荷物WBの場合には、第1の仕切部材10との間の空間が広めになるように第3の仕切部材30を展開保持し、こうして、荷物W(WB)の拘束性を維持することができる。
そして、第1,第2,第3の仕切部材10,20,30を、夫々、自由に第1,第2,第3の巻取装置11,21,31の第1,第2,第3のケース部材12,22,32に収納したり、第1,第2,第3のケース部材12,22,32から第1,第3,第4位置に展開保持したりすることができるので、また、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31を並設状に連結してユニット化したので、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31の取付け構造を簡単化して組付け性を向上させるとともに、荷室3を仕切るアレンジ性を高めて、この場合、荷室3の空間を著しく狭めないようにして、荷室3のユーティリティを向上させることができる。
次に、実施例1を部分的に変更した実施例2以降の実施例について説明する。但し、実施例1と同一又は類似する構成については、適宜、同一符号又は類似符号を付し、詳細な説明を省略し、実施例1と基本的に同じ作用・効果については説明を省略する。
図5に示すように、実施例2の荷室仕切装置1Aでは、第1の仕切部材10Aが、前記第1位置(実線で示す)と、乗員室2と荷室3とを仕切る第2位置(鎖線で示す)とに選択的に展開可能に構成されるとともに、この第2位置に第1の仕切部材10Aを保持する第2位置保持機構45を備えている。第1の仕切部材10Aは、シートバック5aの上端部後面近傍の第1の巻取装置11から上方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢で延びるように第2位置に展開保持された状態で、車両Cの衝突時又は急制動時に荷室3に載置された荷物Wがシートバック5aの上側を通って乗員室2に飛び込むのを防止する。
第1の仕切部材10Aを第1位置と第2位置とに選択的に展開可能にするために、第1,第2,第3の巻取装置11,21,31を有する巻取装置ユニット40Aの配置を実施例1の配置と異ならしている。即ち、第1,第2,第3のケース部材12,22,32について、第1のケース部材12が第2,第3のケース部材22,32よりも後側に位置し、第1,第2のケース部材12,22が略同高さ位置で前後に位置し、第3のケース部材32が第1,第2のケース部材12,22よりも下側に位置するように配置されている。
第2位置保持機構45は、第1の仕切部材10Aの先端部を、シートバック5aの上端上方において、ルーフ内面部9(又は左右の車室側壁)に係合解除可能に係合させて、第1の巻取装置11と協働して、第1の仕切部材10Aを第2位置に展開状態で保持可能に構成され、例えば、第1の仕切部材10Aの先端部に設けられて第1位置保持機構15と共通の左右1対の係合部材16と、この係合部材16の穴を引っ掛けるために、ルーフ内面部9に取付けられた左右1対の係合フック46とを有する。
この荷室仕切装置1Aによれば、荷室3を仕切るアレンジ性を一層高めて、荷室3のユーティリティを一層向上させることができ、第1の仕切部材10Aを第2位置に展開保持した状態では、車両Cの衝突時又は急制動時に、荷室3に載置された荷物Wがシートバック5aの上側を通って乗員室2に飛び込むのを確実に防止でき、また、網状の第1の仕切部材10Aにより乗員室2からの後方視認性を確保できる。
図6に示すように、実施例3の荷室仕切装置1Bは、実施例2の荷室仕切装置1Aにおいて、第3の仕切部材30、第3の巻取装置31、第4位置保持機構35を省略したものである。第1の仕切部材10Aを第1位置に展開保持した状態では、車両Cの衝突時又は急制動時に、荷室3の荷物Wがシートバック5aの後面に衝突しないようにし、また、第2の仕切部材20を第3位置に展開保持した状態では、荷室3の荷物Wを隠蔽できる。
図7に示すように、実施例4の荷室仕切装置1Cは、実施例2の荷室仕切装置1Aにおいて、第2の仕切部材20、第2の巻取装置21、第3位置保持機構25を省略したものであり、例えば、第1,第3の巻取装置11,31について、第1,第3のケース部材12,32が略同高さ位置で前後に位置するように配置されている。尚、この荷室仕切装置1Cにおいて、第3の仕切部材30、第3の巻取装置31、第4位置保持機構35が、特許請求の範囲の請求項8における、第2の仕切部材、第2の巻取装置、第3位置保持手段に相当するものとなる。
図8に示すように、実施例5の荷室仕切装置1Dは、シート状のトノカバーからなる仕切部材10Dと、仕切部材10Dを出し入れ自在に収納する巻取装置11Dを備え、巻取装置11Dがシートバック5aの上端部後面近傍に設けられ、この場合、巻取装置11Dのケース部材12Dの両端部が左右の荷室側壁3bに取付けられている。巻取装置11Dは前記巻取装置11と同等の構成で、また、この巻取装置11Dには前記ロック機構13と同等のロック機構13Dが設けられている。
仕切部材10Dは、巻取装置11Dから下方へ延びてシートバック5aの後面側を覆う第1位置と、乗員室2と荷室3とを仕切る第2位置として巻取装置11Dから後方へ延びて荷室3に載置された荷物を隠蔽する水平第2位置と、同第2位置として巻取装置11Dから上方へ延びて荷室3に載置された荷物が乗員室2に飛び込むのを防止する鉛直第2位置とに択一的に切換え可能に構成されている。
第1位置に仕切部材10Dを保持する第1位置保持機構50は、実施例1の第1位置保持機構15と同様に、仕切部材10Dの先端部を、シートバック5aの下端部後面近傍において、荷室フロア3a(又は、左右の荷室側壁3b)に係合解除可能に係合させて、巻取装置11Dと協働して、仕切部材10Dを第1位置に展開状態で保持可能に構成され、例えば、仕切部材10Dの先端部に設けられた左右1対の係合部材51、荷室フロア3aの前端近傍部に取付けられた左右1対の係合フック52を有する。
第2位置保持機構として水平第2位置に仕切部材10Dを保持する水平第2位置保持機構55は、実施例1の第3位置保持機構25と同様に、仕切部材10Dの先端部をバックドア8の内面部に係合解除可能に係合させる係合機構56を有し、仕切部材10Dの先端部をバックドア8の内面部に係合した状態で、巻取装置11Dと協働して、仕切部材10Dを水平第2位置に展開状態で保持可能に構成され、この係合機構56は、例えば、仕切部材10Dの先端部に設けられて第1位置保持機構50と共通の左右1対の係合部材51、バックドア8の内面部に取付けられた左右1対の係合フック57を有する。
第2位置保持機構として鉛直第2位置に仕切部材10Dを保持する鉛直第2位置保持機構60は、実施例2の第2位置保持機構45と同様に、仕切部材10Dの先端部を、シートバック5aの上端上方において、ルーフ内面部9(又は左右の車室側壁)に係合解除可能に係合させて、巻取装置11Dと協働して、仕切部材10Dを鉛直第2位置に展開状態で保持可能に構成され、例えば、仕切部材10Dの先端部に設けられて第1位置保持機構50及び水平第2位置保持機構55と共通の左右1対の係合部材51、ルーフ内面部9に取付けられた左右1対の係合フック61を有する。
尚、仕切部材10Dを、第1位置と、水平第2位置と鉛直第2位置の一方のみとに切換え可能に構成し、水平第2位置保持機構55と鉛直第2位置保持機構60の一方を省略してもよい。例えば、仕切部材10Dを水平第2位置に展開しないようにする場合、仕切部材10Dをネット状に構成してもよい。
1つの仕切部材10Dにより、その仕切部材10Dを第1位置に展開保持した場合には、車両Cの衝突時又は急制動時に、荷物Wがシートバック5aの後面に衝突しないようにでき、仕切部材10Dを水平第2位置に展開保持した場合には、荷室3の荷物を隠蔽でき、仕切部材10Dを鉛直第2位置に展開保持した場合には、荷室3の荷物がシートバック5aの上側を通って乗員室2に飛び込むのを確実に防止でき、故に、荷室3を仕切るアレンジ性を高めて、荷室3のユーティリティを向上させることができる。また、係合機構56により仕切部材10Dの先端部をバックドア8の内面部に係合させた状態のまま、バックドア8を開閉することができ、このとき、巻取装置11Dにより仕切部材10Dの引出しと巻取りが自動的に行われ、バックドア8を開けた状態では、仕切部材10Dの下方空間を後方へ大きく開放して、荷物Wの出し入れを行い易くすることができる。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前記開示事項以外の種々の構成を付加して実施可能であり、また、本発明については、実施例に開示の車両に限らず、乗員室の後側に荷室が設けられた車両であれば、例えば、1列シートタイプの車両、3列シートタイプの車両等、種々の車両に適用することができる。
実施例1の車両内部の荷室仕切装置を含む斜視図である。 実施例1の車両内部の荷室仕切装置を含む平面図である。 実施例1の車両内部の荷室仕切装置を含む側面図である。 巻取装置の部分断面を含む平面図である。 実施例2の車両内部の荷室仕切装置を含む側面図である。 実施例3の車両内部の荷室仕切装置を含む側面図である。 実施例4の車両内部の荷室仕切装置を含む側面図である。 実施例5の車両内部の荷室仕切装置を含む側面図である。
符号の説明
C 車両
1,1A,1B,1C,1D 荷室仕切装置
2 乗員室
3 荷室
5 後席
5a シートバック
10,20,30 第1,第2,第3の仕切部材
10A 第1の仕切部材
10D 仕切部材
11,21,31 第1,第2,第3の巻取装置
11D 巻取装置
12,22,32 第1,第2,第3のケース部材
12a,22a,32a 巻取軸
12b,22b,32b 付勢部材
12D ケース部材
13,13D ロック機構
15,25,35 第1,第3,第4位置保持機構
26 係合機構
45 第2位置保持機構
50 第1位置保持機構
55 水平第2位置保持機構
56 係合機構
60 鉛直第2位置保持機構

Claims (10)

  1. 車両の乗員室の後側に設けられた荷室を仕切る車両の荷室仕切装置において、
    未使用時には荷室の前端側部分の収納部に収納されるとともに、使用時には前記収納部から荷室を仕切るように展開される仕切部材を備え、その仕切部材が、乗員室に装備されて荷室に臨む座席のシートバックの後面側を覆う第1位置に展開可能に構成され、
    前記第1位置に仕切部材を保持する第1位置保持手段と、
    前記第1位置保持手段により仕切部材が第1位置に保持された状態で、荷室に載置された荷物が前記シートバックの後面に衝突しないように仕切部材を介して前記荷物を規制する規制手段と、
    を備えたことを特徴とする車両の荷室仕切装置。
  2. 前記収納部として車幅方向に長いケース部材と、このケース部材に回転自在に支持されてケース部材の内部で仕切部材を巻取り可能な巻取軸と、この巻取軸を仕切部材巻取り方向へ付勢する付勢部材とを有し、仕切部材を出し入れ自在に収納する巻取装置を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両の荷室仕切装置。
  3. 前記規制手段は、前記巻取装置に付設され車両衝突時又は車両急制動時に巻取軸の仕切部材引出し方向への回転をロックするロック手段からなることを特徴とする請求項2に記載の車両の荷室仕切装置。
  4. 前記仕切部材が、前記第1位置と、乗員室と荷室とを仕切る第2位置とに選択的に展開可能に構成されるとともに、この第2位置に仕切部材を保持する第2位置保持手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車両の荷室仕切装置。
  5. 前記仕切部材は、前記シートバックの後面近傍から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように前記第2位置に展開した状態で、荷室に載置された荷物を隠蔽するトノカバーからなることを特徴とする請求項4に記載の車両の荷室仕切装置。
  6. 前記第2位置保持手段は、トノカバーの先端部を、荷室の後部開口を開閉するバックドアの内面部に係合解除可能に係合させる係合機構を有することを特徴とする請求項5に記載の車両の荷室仕切装置。
  7. 前記仕切部材は、前記シートバックの後面近傍から上方へ鉛直又は鉛直に近い姿勢で延びるように前記第2位置に展開した状態で、車両衝突時又は車両急制動時に荷室に載置された荷物が乗員室に飛び込むのを防止するガードネットからなることを特徴とする請求項4に記載の車両の荷室仕切装置。
  8. 未使用時には荷室の前端側部分の第2の収納部に収納されるとともに、使用時には前記第2の収納部から前記第1位置と異なる第3位置に展開可能な第2の仕切部材と、この第3位置に第2の仕切部材を保持する第3位置保持手段と、前記巻取装置と同等の第2の巻取装置であって、第2の仕切部材を出し入れ自在に収納して前記巻取装置と並設状に連結されユニット化された第2の巻取装置とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の車両の荷室仕切装置。
  9. 前記第2の仕切部材は、前記シートバックの後面近傍から後方へ水平又は水平に近い姿勢で延びるように前記第3位置に展開した状態で、荷室に載置された荷物を隠蔽するトノカバーからなることを特徴とする請求項8に記載の車両の荷室仕切装置。
  10. 更に、未使用時には荷室の前端側部分の第3の収納部に収納されるとともに、使用時には前記第3の収納部から前記第1,第3位置と異なる第4位置に展開可能な第3の仕切部材と、この第4位置に第3の仕切部材を保持する第4位置保持手段と、前記巻取装置と同等の第3の巻取装置であって、第3の仕切部材を出し入れ自在に収納して前記巻取装置及び第2の巻取装置と並設状に連結されユニット化された第3の巻取装置とを備えたことを特徴とする請求項8又は9に記載の車両の荷室仕切装置。
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