JP5660866B2 - 物品収納ボックス - Google Patents
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Description
ボックス支持体の開口の奥側に収容固定され、前記ボックス支持体の開口に対応するボックス開口を備えたボックス本体と、
前記ボックス開口を開閉機構を介して開閉するリッドとを備え、
前記開閉機構は、前記ボックス本体の側壁の横外方側に位置する状態に前記リッドから前記リッドの裏側に突出する側面視円弧状のアームと、
前記ボックス本体の側壁に横軸芯周りに回転自在に支持され、前記アームの外周面に沿うように前記アームに形成された円弧状の長孔に挿入されて、前記アームを前記アームの外周面に沿う方向に相対移動自在に支持する回転軸と、
前記リッドを開放付勢する付勢手段と、
前記リッドを閉じ状態にロック及びロック解除自在なロック機構とを備えた物品収納ボックスに関する。
図7に示すように、従来、前記付勢手段25は巻きばねで構成されて、ばね材29の一端部29Aがアーム15の突出端部側に固定されるとともに、ばね材29の他端部がアーム15の湾曲面15Wの上方側の巻き取り部30に固定されていた。図7において符号10はリッドである。
一般に、上記の物品収納ボックスでは、ボックス本体9のボックス開口の上側周縁部や下側周縁部に設けられた係合爪17をインストルメントパネル側の係合孔に係合させている。この係合爪17はボックス本体9の側壁12の横外方側に位置し、インストルメントパネルの開口の奥側に向かって突出している。
上記従来の構造によれば、前記付勢手段25は巻きばねで構成されて、ばね材29の一端部29Aがアーム15の突出端部側に固定されるとともに、ばね材29の他端部がアーム15の湾曲面15Wの上方側の巻き取り部30に固定されていたために、ばね材29や巻き取り部30とアーム15との上下方向の間隔が大きくなっていた。
その結果、前記係合爪17の先端の外方側の空間が狭くなり、前記係合爪17を前記係合孔に係合させる際にばね材29や巻き取り部30がインストルメントパネル側の他物に干渉してインストルメントパネルに組み付けにくく組み付け性が低下していた。
この問題を解消するために、ボックス本体9の幅方向で係合爪17と巻き取り部30の位置をずらすと、ボックス本体9の幅が狭くなってボックス本体9の容量が小さくなるという新たな問題が生じる。
リッド10の回転軸に巻きばねを同芯状に設ける手段も考えられるが、回転軸を備えないタイプの構造には、このような手段を採用することができない。
上記の技術に類似した技術として特許文献1の技術がある。この特許文献1の技術でもボックス本体の容量が小さくなっている。
ボックス支持体の開口の奥側に収容固定され、前記ボックス支持体の開口に対応するボックス開口を備えたボックス本体と、
前記ボックス開口を開閉機構を介して開閉するリッドとを備え、
前記開閉機構は、前記ボックス本体の側壁の横外方側に位置する状態に前記リッドから前記リッドの裏側に突出する側面視円弧状のアームと、
前記ボックス本体の側壁に横軸芯周りに回転自在に支持され、前記アームの外周面に沿うように前記アームに形成された円弧状の長孔に挿入されて、前記アームを前記アームの外周面に沿う方向に相対移動自在に支持する回転軸と、
前記リッドを開放付勢する付勢手段と、
前記リッドを閉じ状態にロック及びロック解除自在なロック機構とを備えた物品収納ボックスであって、
前記付勢手段は、板ばねと前記板ばねの巻き取り部とを備えた定荷重ばねで構成されて、前記板ばねの一端部が前記アームの突出端部側に固定されるとともに、前記板ばねが前記アームの突曲した外周面に重ね合わされ、前記板ばねの他端部が、前記ボックス本体に支持された前記巻き取り部に固定され、
前記巻き取り部は巻き取りドラムであり、
前記巻き取りドラムは前記アームの外周面の近傍に配置され、前記板ばねが前記アームの突曲した外周面に沿っている点にある。(請求項1)
その結果、ボックス支持体(例えばインストルメントパネル)に対するボックス本体側の係合爪等の連結部の周り(連結部の連結方向下手側、例えば係合爪の先端の外方側)に広い空間を形成することができ、前記連結部をボックス支持体側の係合孔等の被連結部に連結させる際に、巻き取り部や板ばねがボックス支持体側の他物に干渉する不具合を回避することができて組み付け性を向上させることができる。
従って、ボックス本体の幅方向で係合爪と巻き取り部の位置をずらす必要がなくなって、ボックス本体の容量が小さくなることを回避することができる。
しかも、付勢手段は、板ばねと前記板ばねの巻き取り部とを備えた定荷重ばねで構成されているから、リッドの開閉操作の際の荷重が一定になり、リッドの開閉操作の操作性を向上させることができる。(請求項1)
前記リッドの開放速度を減速するダンパが前記ボックス本体に支持されていると、リッドの開閉速度を減速することができて、リッドの開閉操作の操作性をより向上させることができる。(請求項2)
前記ボックス本体の側壁に突設され、前記アームの上下両側に位置する複数の脚部と、
前記脚部を介して前記ボックス本体の側壁に支持され、前記アームを挟んで前記ボックス本体の側壁とは反対側に位置するブラケット本体と備えたブラケットが設けられ、
前記ダンパが前記ブラケット本体に取り付けられて、前記回転軸に同芯状に連結していると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
前記長孔の周部にラックが形成され、
前記回転軸は前記ラックに咬み合うピニオンに構成されていると、アームをボックス本体側から正確に出退させることができて、リッドの開閉動作を正確に行わせることができる。(請求項4)
前記ボックス本体の側壁に横軸芯周りに回転自在に支持され、前記長孔と平行に前記アームに形成された円弧状の第2の長孔に挿入されて、前記アームを前記アームの外周面に沿う方向にガイドするガイドピンが前記開閉機構に設けられていると、次の作用を奏することができる。(請求項5)
前記巻き取りドラムは前記アームの厚み方向の幅の範囲内に位置していると、次の作用を奏することができる。(請求項6)
容量を小さくすることなくボックス支持体への組み付け性を向上させることができる物品収納ボックスを提供することができた。
図1,図2に自動車のインストルメントパネル1(ボックス支持体に相当)を示してある。インストルメントパネル1は車室内のほぼ全幅にわたる長さに合成樹脂で成形されて運転席及び助手席の前方に配設されている。このインストルメントパネル1の車幅方向中央部にカーステレオ(オーディオ類)・エアコン(空調機器)などの操作系パネル2が集約して配置され、前記車幅方向中央部の下端部から下方にセンターコンソール3の前部が延びている。
図3〜図6に示すように、アッパーボックス7は、インストルメントパネル1の上側開口6に対応したボックス開口8を備えるボックス本体9と、ボックス開口8を開閉機構45を介して開閉するリッド10とを備え、ボックス本体9がインストルメントパネル1の上側開口6の奥側に収容固定されている(図2参照)。
ボックス本体9は、壁面が後ろ上方を向く奥壁11と、奥壁11の左右両側部から前記上側開口6側に延びる左右一対の側壁12と、奥壁11の上端部11J(図2参照)から前記上側開口6側に延びる上壁13とを備え、上壁13の左右両側部が左右一対の側壁12の上端部に連なっている。ボックス本体9は下側が開放しており、ボックス本体9に対する下壁14はインストルメントパネル1側に設けられている(図2,図4参照)。
図3〜図6に示すように、前記開閉機構45は、ボックス本体9の側壁12の横外方側に位置する状態にリッド10からリッド10の裏側に突出する側面視下側に凸の円弧状のアーム15と、
ボックス本体9の側壁12に横軸芯O1(図6参照)周りに回転自在に支持され、アーム15の外周面15Gに沿うようにアーム15に形成された円弧状の第1長孔H1(長孔に相当)に挿入されて、アーム15をアーム15の外周面15Gに沿う方向に相対移動自在に支持する回転軸(後述のピニオン28)と、
ボックス本体9の側壁12に横軸芯O2(図6参照)周りに回転自在に支持され、前記第1長孔H1と平行にアーム15に形成された円弧状の第2長孔H2(第2の長孔に相当)に挿入されて、アーム15をアーム15の外周面15Gに沿う方向にガイドする前後一対(車両前後方向で一対)のガイドピン24と、
リッド10を開放付勢する付勢手段25と、
リッド10を閉じ状態にロック及びロック解除自在なロック機構27とを備えている。
(1) 前記板ばね29の一端部29Aがアーム15の突出端部15T側に固定されるとともに、板ばね29がアーム15の突曲した外周面15Gに重ね合わされ、板ばね29の他端部29Bが、ボックス本体9に支持された巻き取りドラム30に固定されているから、板ばね29をアーム15の突曲した外周面15Gに沿わせることができるとともに、巻き取りドラム30をアーム15の外周面15Gの近傍に配置することができ、アーム15と付勢手段25をコンパクトに纏めることができて省スペース化を図ることができる。
その結果、ボックス本体9側の係合爪17の先端の外方側に広い空間を形成することができ、係合爪17をインストルメントパネル1側の係合孔に係合させる際に、巻き取りドラム30や板ばね29がインストルメントパネル1側の他物に干渉する不具合を回避することができて組み付け性を向上させることができる。
従って、ボックス本体9の幅方向で係合爪17と巻き取りドラム30の位置をずらす必要がなくなって、ボックス本体9の容量が小さくなることを回避することができる。
しかも、付勢手段25は、板ばね29と巻き取りドラム30を備えた定荷重ばねで構成されているから、リッド10の開閉操作の際の荷重が一定になり、リッド10の開閉操作の操作性を向上させることができる。
(1) 前記ボックス支持体はインストルメントパネル以外の支持体であってもよい。
(2) 前記物品収納ボックスはアッパーボックス以外の収納ボックスであってもよい。
6 開口(インストルメントパネルの開口)
8 ボックス開口
9 ボックス本体
10 リッド
12 側壁
15 アーム
15G アームの外周面
15T アームの突出端部
24 ガイドピン
25 付勢手段
26 ラック
27 ロック機構
28 回転軸(ピニオン)
29 板ばね
29A 板ばねの一端部
29B 板ばねの他端部
30 巻き取り部(巻き取りドラム)
33 脚部
34 ブラケット本体
35 ブラケット
37 ダンパ
45 開閉機構
H1 長孔(第1長孔)
H2 第2の長孔(第2長孔)
O1 横軸芯(回転軸の横軸芯)
O2 横軸芯(ガイドピンの横軸芯)
Claims (6)
- ボックス支持体の開口の奥側に収容固定され、前記ボックス支持体の開口に対応するボックス開口を備えたボックス本体と、
前記ボックス開口を開閉機構を介して開閉するリッドとを備え、
前記開閉機構は、前記ボックス本体の側壁の横外方側に位置する状態に前記リッドから前記リッドの裏側に突出する側面視円弧状のアームと、
前記ボックス本体の側壁に横軸芯周りに回転自在に支持され、前記アームの外周面に沿うように前記アームに形成された円弧状の長孔に挿入されて、前記アームを前記アームの外周面に沿う方向に相対移動自在に支持する回転軸と、
前記リッドを開放付勢する付勢手段と、
前記リッドを閉じ状態にロック及びロック解除自在なロック機構とを備えた物品収納ボックスであって、
前記付勢手段は、板ばねと前記板ばねの巻き取り部とを備えた定荷重ばねで構成されて、前記板ばねの一端部が前記アームの突出端部側に固定されるとともに、前記板ばねが前記アームの突曲した外周面に重ね合わされ、前記板ばねの他端部が、前記ボックス本体に支持された前記巻き取り部に固定され、
前記巻き取り部は巻き取りドラムであり、
前記巻き取りドラムは前記アームの外周面の近傍に配置され、前記板ばねが前記アームの突曲した外周面に沿っている物品収納ボックス。 - 前記リッドの開放速度を減速するダンパが前記ボックス本体に支持されている請求項1記載の物品収納ボックス。
- 前記ボックス本体の側壁に突設され、前記アームの上下両側に位置する複数の脚部と、
前記脚部を介して前記ボックス本体の側壁に支持され、前記アームを挟んで前記ボックス本体の側壁とは反対側に位置するブラケット本体と備えたブラケットが設けられ、
前記ダンパが前記ブラケット本体に取り付けられて、前記回転軸に同芯状に連結している請求項2記載の物品収納ボックス。 - 前記長孔の周部にラックが形成され、
前記回転軸は前記ラックに咬み合うピニオンに構成されている請求項1〜3のいずれか一つに記載の物品収納ボックス。 - 前記ボックス本体の側壁に横軸芯周りに回転自在に支持され、前記長孔と平行に前記アームに形成された円弧状の第2の長孔に挿入されて、前記アームを前記アームの外周面に沿う方向にガイドするガイドピンが前記開閉機構に設けられている請求項1〜4のいずれか一つに記載の物品収納ボックス。
- 前記巻き取りドラムは前記アームの厚み方向の幅の範囲内に位置している請求項1〜5のいずれか一つに記載の物品収納ボックス。
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