JP5161674B2 - トノカバー装置、トノカバー駆動方法及びトノカバー駆動プログラム - Google Patents
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Description
荷室用ドアを開くための操作を受け付けてから荷室用ドアの駆動が開始されるまでの待機時間がトノカバー収容のために利用されたうえ、荷室用ドアが開動作している途中でトノカバーの収容が終了するので、荷室用ドアが開くとき余分に時間がかからず、荷物の出し入れ時になるべくトノカバーが邪魔にならないようにすることが可能となる。
請求項2に係る発明では、トノカバーを確実に荷室へ引き出すことができる。
請求項3に係る発明では、荷室用ドアが上方へ開動作している時に第一及び第二のアーム部材が下側へ折れ曲がって中間部材が下側となるので、荷室用ドアで閉ざされる荷室の開口の幅が上に向かって狭くなっていても該開口から中間部材を車外へ円滑に出すことができる。
(1)トノカバー装置の構成:
(2)トノカバー装置の動作、作用及び効果:
(3)変形例:
図1〜3は本発明の一実施形態に係るトノカバー装置を採用した自動車1の内装の要部を示す図、図4は支持部61の外観を示す斜視図、図5,6はトノカバー駆動手段50の要部を示す図、図7はトノカバー装置3の要部を図2のA1の位置で断面視して示す垂直断面図、図8はトノカバー装置3の要部を図2のA2の位置で断面視して示す垂直断面図、図9は丁番68及びその周辺のトノカバー装置3を示す要部斜視図、図10はトノカバー装置3の要部を図2のA3の位置で断面視して示す垂直断面図、図11は自動車1の電気回路の構成を示すブロック図、図12は電子制御装置51が行う駆動処理を示すフローチャート、図13は荷室用ドア10及びトノカバー30の動作を示すタイミングチャート、図14,15,17,18は自動車1の様子を示す側面図、図16は荷室用ドア10を透視した自動車1の背面図である。
なお、左右の位置関係を説明するときには、自動車1の後方から前方を見たときを基準として説明する。
トノカバー30は、所定の収容位置LO1から自動車1の荷室LR1へ引き出し可能とされている。ここで、トノカバーの収容位置LO1は、収容装置によりトノカバーが最も収容された位置を意味することにする。従って、収容位置LO1は、トノカバーの全てが収容装置に収容される位置のみならず、図17に示すように、トノカバーの一部が収容装置外に出た位置でもよい。収容装置40は、後部扉10に設けられ、収容位置LO1へトノカバー30を収容可能である。トノカバー駆動手段50は、後部扉10を開くための操作を受け付けたとき、引き出されているトノカバー30に対する収容位置LO1の方への駆動を後部扉10の駆動開始まで待機している間に開始する。そして、トノカバー駆動手段50は、後部扉10が開動作している途中で収容装置40への収容を終了させる駆動をトノカバー30に対して行う。
後部扉10をロックするラッチ26は、ラッチの状態を検出してECU51へ出力するラッチセンサ27を有し、ECU51の制御に従って後部扉10をロックしたりロックから解放したりする。
図7に示すように、先端部材63の本体部分には、幅方向D3に向けた係合溝63cが形成されて両端部に一対の第二のアーム部材69A,69Bがトノカバー30に沿って回動可能に連結される。トノカバーの先端部32を係合溝63cに挿入して先端部材63の本体部分にエンドホルダ63a,63bを嵌めると、トノカバーの先端部32が先端部材63に取り付けられる。
図8〜10に示すように、中間部材の本体部分には、幅方向D3に向けた溝65が形成され、幅方向D3に向いた開口部分に沿って互いに近接する方向へ延出した対向部65a,65aが形成されている。この溝65には、丁番68A,68Bに取り付けられるランナ部材RU1,RU1が挿入され、引張コイルばね71A,71Bが挿入される。エンドホルダ64a,64bには、ばね71A,71Bの一端を引っ掛けるための掛止部64c,64cが幅方向D3内側に設けられ、支持部材61A,61Bの載置部61a,61aを転動するローラRO1,RO1が取り付けられ、該ローラRO1,RO1を取り付けたエンドホルダ64a,64bの本体部分を載置部61a,61aの方へ付勢するためのばねSP1,SP1が取り付けられている。エンドホルダ64a,64bは、溝65にランナ部材RU1,RU1及びばね71A,71Bを挿入した後に中間部材64の本体部分に取り付けられる。
一方、本実施形態では、図5等に示すように、巻き取り装置40側の端部67c,67cは、リンク部材84A,84Bが回動可能に連結されている。これらの端部67c,67cよりも引出方向D1側の部位67d,67dが後端部材66に回動可能に接続された接続部とされている。
なお、第一のアーム部材に設けられるリンク部材への接続部は、後端部材への接続部よりも引出方向D1側とされてもよい。
なお、左右の丁番68A,68Bは、ともに、上側に凸となる向きへは折れ曲がらず、下側にのみ凸となる向きへ折れ曲がるようにされている。
丁番68A,68Bには、ばね71A,71Bの一端を引っ掛けるための掛止部68c,68cが幅方向D3外側に設けられている。
ばね71には、ステンレス線やピアノ線等の金属製のばねを用いることができるが、樹脂材料製等のばねを用いてもよい。また、ばね71には、コイルばねの代わりに、板ばね、ゴム等の非金属の弾性部材、等を用いてもよい。
なお、アーム部材67,69、丁番68、リンク部材84には、アルミニウム合金等の金属を押出成形等により成形して略棒状又は長尺な板状とした成形品を用いることができる。
以上より、モータ82とリンク部材84とは、トノカバー30の駆動時に第一のアーム部材67を回動させ、第二のアーム部材69を回動させて、巻き取り装置40に対してトノカバー30を出し入れさせる。
以下、本実施形態のトノカバー装置3の動作、作用及び効果を説明する。
なお、後部扉10が開動作を開始するまでの待機時間T1を1秒、後部扉10が全閉位置LO3から全開位置LO4まで開く時間Topを6秒、後部扉10が閉動作を開始するまでの待機時間T2を1秒、後部扉10が全開位置LO4から全閉位置LO3まで閉じる時間Tclを6秒、トノカバー30が引出位置LO2から収容位置LO1まで移動する時間Treを4秒、トノカバー30が収容位置LO1から引出位置LO2まで移動する時間Tpuを4秒とする。各時間を設定する場合、トノカバーの収容方向D2への移動時間Treは、後部扉10が開いている途中でトノカバー30の収容が完了するようにするため、T1+Top未満とされる。
後部扉10を開く駆動が開始されると、ECUは、S114でトノカバー30の収容が完了したか否かを判断し、トノカバー30の収容が完了するまでS114の処理を繰り返す。この処理は、トノカバーの収容を開始してから収容方向への移動時間Treが経過したか否かをECUが判断する処理でもよいし、トノカバーの巻き取り完了を検出するセンサから巻き取り完了の検出信号が入力されたか否かをECUが判断する処理でもよい。
なお、トノカバーの収容が完了する時の後部扉の開量は、30〜70%が好ましく、40〜60%がより好ましい。
閉スイッチ52c〜52eの少なくとも一つが所定期間押されると、後部扉10を閉じるための第二の操作を自動車のユーザから受け付けたことになる。この場合、ECUは、S124で後部扉10が開いているか(例えば後部扉10が全閉位置でないことを検出した信号が角度センサ24から入力されているか)否かを判断する。ECUは、後部扉が開いていない場合に図示しない処理を行って駆動処理を終了し、後部扉が開いている場合に安全性を確保するため警告処理を開始する(S126)。この警告処理では、例えば、警告ブザー28が警告音を車室へ出力し、警告灯29が点灯する。その後、ECUは、S128でT2=1秒待機すると、S130で警告処理を終了して後部扉10を閉じる駆動をドア開閉装置20に開始させる。ECUは、S132で後部扉10が全閉位置LO3となったか(例えば後部扉10が全閉位置にあることを検出した信号が角度センサ24から入力されているか)否かを判断し、後部扉10が全閉位置LO3となるまでS132の処理を繰り返す。
以上説明したように、トノカバーが収容装置から引き出されるのは後部扉が閉じた後であるので、トノカバーが確実に荷室へ引き出される。
収容位置から前記自動車の荷室へ引き出し可能なトノカバーと、
前記荷室用ドアに設けられ、前記収容位置へ前記トノカバーを収容可能な収容装置と、
前記第一の操作を受け付けたとき、前記荷室用ドアが開動作している時に前記トノカバーに対する前記収容位置の方への駆動の少なくとも一部を行う第一のトノカバー駆動手段と、
前記第二の操作を受け付けたとき、開状態の前記荷室用ドアに設けられている前記収容装置に収容されている前記トノカバーを該荷室用ドアが閉じた後に駆動して前記収容装置から引き出す第二のトノカバー駆動手段とを備える第一の側面を有する。
本側面の場合、引き出されているトノカバーに対する収容位置の方への駆動の開始が荷室用ドアの駆動開始と同時にされ、トノカバーに対する収容位置の方への駆動の全てが荷室用ドアの開動作時に行われてもよい。
収容位置から前記自動車の荷室へ引き出し可能なトノカバーと、
前記荷室用ドアに設けられ、前記収容位置へ前記トノカバーを収容可能な収容装置と、
前記荷室用ドアが閉じているときの前記収容装置から前記トノカバーを引き出す方向に沿って前記トノカバーの幅方向の両縁部に対向する位置に設けられた一対の支持部と、
前記トノカバーの先端部に対して前記一対の支持部に向かって突設され、該一対の支持部に沿って移動可能とされ、かつ、該一対の支持部における前記収容装置側の端部から離脱可能な先端部材と、
前記トノカバーの幅方向に沿って設けられ、前記一対の支持部に沿って移動可能とされ、かつ、該一対の支持部における前記収容装置側の端部から離脱可能な中間部材と、
先端側の端部が前記中間部材に沿って移動可能とされ、前記収容装置側の部位を中心として回動可能な第一のアーム部材と、
先端側の端部が前記先端部材に対して回動可能に取り付けられ、前記収容装置側の端部が前記第一のアーム部材の先端側の端部に対して回動可能かつ下側に凸となる向きへ折れ曲がり可能に連結された第二のアーム部材と、
前記荷室用ドアが開動作している時に前記中間部材を前記収容装置の方へ移動させる向きに前記第一のアーム部材を回動させる駆動の少なくとも一部を行う駆動手段とを備える第二の側面を有する。
本側面の場合も、引き出されているトノカバーに対する収容位置の方への駆動の開始が荷室用ドアの駆動開始と同時にされ、トノカバーに対する収容位置の方への駆動の全てが荷室用ドアの開動作時に行われてもよい。
なお、本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、荷室用ドアは、荷室の側部に配置され、側方へ開くドアとされてもよい。この場合、トノカバーの引出方向及び収容方向は、自動車の左右方向とすればよい。
トノカバー装置は、収容装置に対して蛇腹状のトノカバーを引出可能に収容する装置とされてもよい。
中間部材を摺動するランナ部材は、第二のアーム部材及び丁番とともにリベット止めされてもよい。
第一及び第二のアーム部材を下側に凸となる向きへ折れ曲がり可能に連結するヒンジ機構は、丁番等の別部材とされる以外にも、第一のアーム部材の一部分に形成されてもよいし、第二のアーム部材の一部分に形成されてもよい。
トノカバー駆動手段は、アーム部材を用いずにトノカバーを駆動する手段とされてもよい。
10…後部扉(荷室用ドア)、11…上縁部、
20…ドア開閉装置、
30…トノカバー、31…基部、32…先端部、33,34…縁部、
40…巻き取り装置(収容装置)、42…ばね、
50…トノカバー駆動手段、
51…電子制御装置、
52a,52b…開スイッチ、52c,52d,52e…閉スイッチ、
61,61A,61B…支持部材(支持部)、
61a…載置部、61b…離脱許可部、61c…上昇規制部、
61d…先端部、61e…収容装置側の端部、
62…溝、
63…先端部材、63a,63b…エンドホルダ(端部)、63c…係合溝、
64…中間部材、64a,64b…エンドホルダ(端部)、64c…掛止部、
65…溝、
66…後端部材、66a,66b…端部、
67,67A,67B…第一のアーム部材、67a…先端側の端部、67b…接続部、
67c…収容装置側の端部、67d…接続部(収容装置側の部位)、
68,68A,68B…丁番(ヒンジ機構)、68c…掛止部、
69,69A,69B…第二のアーム部材、69a…先端側の端部、69b…接続部、
69c…収容装置側の端部、69d…接続部、
71,71A,71B…引張コイルばね、
80…駆動手段、82…モータ、84,84A,84B…リンク部材、
D1…引出方向、D2…収容方向、D3…幅方向、
LO1…収容位置、LO2…引出位置、LO3…全閉位置、LO4…全開位置、
LR1…荷室、WI1…ワイヤ(折曲手段)、
Claims (5)
- 荷室用ドアを開くための操作を受け付けてから所定時間待機した後に閉状態の前記荷室用ドアを開く駆動を開始する自動車に設けられるトノカバー装置であって、
収容位置から前記自動車の荷室へ引き出し可能なトノカバーと、
前記荷室用ドアに設けられ、前記収容位置へ前記トノカバーを収容可能な収容装置と、
前記操作を受け付けたとき、引き出されている前記トノカバーに対する前記収容位置の方への駆動を前記荷室用ドアの駆動開始まで待機している間に開始し、前記荷室用ドアが開動作している途中で前記収容装置への収容を終了させる駆動を前記トノカバーに対して行うトノカバー駆動手段とを備えることを特徴とするトノカバー装置。 - 前記自動車が前記荷室用ドアを閉じるための第二の操作を受け付けたときに前記荷室用ドアを閉じる駆動を行う自動車であり、
前記トノカバー駆動手段は、前記第二の操作を受け付けたとき、開状態の前記荷室用ドアに設けられている前記収容装置に収容されている前記トノカバーを該荷室用ドアが閉じた後に駆動して前記収容装置から引き出すことを特徴とする請求項1に記載のトノカバー装置。 - 前記荷室用ドアが上縁部を中心として上方へ開動作し下方へ閉動作するドアであり、
前記トノカバー駆動手段は、
前記荷室用ドアが閉じているときの前記収容装置から前記トノカバーを引き出す方向に沿って前記トノカバーの幅方向の両縁部に対向する位置に設けられた一対の支持部と、
前記トノカバーの先端部に対して前記一対の支持部に向かって突設され、該一対の支持部に沿って移動可能とされ、かつ、該一対の支持部における前記収容装置側の端部から離脱可能な先端部材と、
前記トノカバーの幅方向に沿って設けられ、前記一対の支持部に沿って移動可能とされ、かつ、該一対の支持部における前記収容装置側の端部から離脱可能な中間部材と、
先端側の端部が前記中間部材に沿って移動可能とされ、前記収容装置側の部位を中心として回動可能な第一のアーム部材と、
先端側の端部が前記先端部材に対して回動可能に取り付けられ、前記収容装置側の端部が前記第一のアーム部材の先端側の端部に対して回動可能かつ下側に凸となる向きへ折れ曲がり可能に連結された第二のアーム部材と、
前記トノカバーの駆動時に前記第一のアーム部材を回動させる駆動手段とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトノカバー装置。 - トノカバーを収容位置へ収容可能な収容装置を設けた荷室用ドアを開くための操作を受け付けてから所定時間待機した後に閉状態の前記荷室用ドアを開く駆動を開始する自動車のトノカバー駆動方法であって、
前記操作を受け付けたとき、引き出されている前記トノカバーに対する前記収容位置の方への駆動を前記荷室用ドアの駆動開始まで待機している間に開始し、前記荷室用ドアが開動作している途中で前記収容装置への収容を終了させる駆動を前記トノカバーに対して行うことを特徴とするトノカバー駆動方法。 - トノカバーを収容位置へ収容可能な収容装置を設けた荷室用ドアを開くための操作を受け付けてから所定時間待機した後に閉状態の前記荷室用ドアを開く駆動を開始する自動車のためのトノカバー駆動プログラムであって、
前記操作を受け付けたとき、引き出されている前記トノカバーに対する前記収容位置の方への駆動を前記荷室用ドアの駆動開始まで待機している間に開始し、前記荷室用ドアが開動作している途中で前記収容装置への収容を終了させる駆動を前記トノカバーに対して行う機能をコンピュータに実現させることを特徴とするトノカバー駆動プログラム。
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