JP2011016967A - 熱硬化性樹脂組成物及び回路基板 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及び回路基板 Download PDF

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Abstract

【課題】配線板等への部品実装のための導電ペースト、特に熱硬化性樹脂バインダーを含有するはんだペーストとして使用可能であり、室温における保存安定性が高く、複数の部品を配線板等に実装するにあたり、はんだリフロー処理により一括して部品実装が可能であり、かつはんだ接続部に高い強度及び靭性を付与することができる熱硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】融点が240℃以下のはんだ粒子、熱硬化性樹脂バインダー、ほう酸化合物、及びフラックス成分として下記式(1)又は(2)で示される化合物のうちの少なくとも一方、(1)HOCO−RCR−Y−X、(2)HOCO−RCR−Y−RCR−X、式中、R〜Rは水素、アルキル基又は水酸基を示し、Xは金属が配位可能な孤立電子対又は二重結合性π電子を有する原子団を示し、Yは主鎖骨格を形成する原子又は原子団を示す。
【選択図】なし

Description

本発明は、部品実装のための導電ペースト、特に熱硬化性樹脂バインダーを含有するはんだペーストとして用いられる熱硬化性樹脂組成物、及びこの熱硬化性樹脂組成物を用いて部品実装した回路基板に関するものである。
従来、配線板等に部品を実装するにあたり、クリームはんだと呼ばれる材料が用いられている(例えば、特許文献1参照)。クリームはんだは、はんだ粒子、フラックス成分及び溶剤を含む組成物である。このクリームはんだは、リフロー炉中で加熱されると、はんだ粒子が融点以上で溶解すると共に、このはんだ粒子の表面の酸化膜がフラックス成分の作用によって除去される。これにより、はんだ粒子が一体化し、部品実装を完遂する。このクリームはんだを用いたはんだリフロープロセスを採用すると、多くの部品を配線板等に一括して接続でき、生産性が高くなる。
特開2004−185884号公報
しかし、従来のクリームはんだにあっては、室温における保存安定性が悪く、製造後24時間程度経過すると、粘度が高くなって使用するのが困難になるという問題があった。
また、従来のクリームはんだは強度及び靭性が十分ではないため、配線板等にはんだ接続だけで部品を固定すると、部品の脱落が起こりやすく、また、温度変化や衝撃によりはんだ接続部にクラックが起こりやすいという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、配線板等への部品実装のための導電ペースト、特に熱硬化性樹脂バインダーを含有するはんだペーストとして使用可能であり、室温における保存安定性が高く、複数の部品を配線板等に実装するにあたり、はんだリフロー処理により一括して部品実装が可能であり、かつはんだ接続部に高い強度及び靭性を付与することができる熱硬化性樹脂組成物及び回路基板を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物は、融点が240℃以下のはんだ粒子、熱硬化性樹脂バインダー、ほう酸化合物、及びフラックス成分として下記構造式(1)又は(2)で示される化合物のうちの少なくとも一方が含有されていることを特徴とするものである。
Figure 2011016967
式中、R〜Rは水素、アルキル基又は水酸基を示し、Xは金属が配位可能な孤立電子対又は二重結合性π電子を有する原子団を示し、Yは主鎖骨格を形成する原子又は原子団を示す。
請求項2に係る発明は、請求項1において、ほう酸化合物が、ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリイソプロピル、ほう酸トリメチレン、ほう酸トリエタノールアミンのうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、はんだ粒子100質量部に対して、ほう酸化合物が1〜20質量部含有されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項において、構造式(1)又は(2)中のXが、下記構造式(3)〜(8)で示される原子団のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とするものである。
Figure 2011016967
式中、Rは水素、アルキル基又は水酸基を示す。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、構造式(1)又は(2)中のYが、下記構造式(9)〜(12)で示される原子又は原子団のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とするものである。
Figure 2011016967
式中、R及びRは水素、アルキル基又は水酸基を示す。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項において、構造式(1)又は(2)で示される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、ジメチルグルタル酸、コハク酸、リンゴ酸、5−ケトヘキサン酸、4−アミノ酪酸、3−フェニルプロピオン酸、4−フェニル酪酸のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項において、構造式(1)又は(2)で示される化合物が、下記構造式(13)〜(15)で示される化合物のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とするものである。
Figure 2011016967
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項において、熱硬化性樹脂バインダーとしてエポキシ樹脂が用いられていることを特徴とするものである。
請求項9に係る発明は、請求項1乃至8のいずれか1項において、熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分が1〜50PHR含有されていることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、請求項1乃至9のいずれか1項において、熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が3〜49.5質量%であることを特徴とするものである。
本発明の請求項11に係る回路基板は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて部品が基板に接着されていることを特徴とするものである。
本発明の請求項1に係る熱硬化性樹脂組成物によれば、配線板等への部品実装のための導電ペースト、特に熱硬化性樹脂バインダーを含有するはんだペーストとして使用可能であり、室温における保存安定性が高く、複数の部品を配線板等に実装するにあたり、はんだリフロー処理により一括して部品実装が可能であり、かつはんだ接続部に高い強度及び靭性を付与することができるものである。
請求項2に係る発明によれば、他のほう酸化合物に比べて、室温下での増粘抑制効果をより高く得ることができるものである。
請求項3に係る発明によれば、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、室温下での増粘抑制効果を得ることができるものである。
請求項4に係る発明によれば、Xが他の原子団である場合に比べて、効果的にはんだ粒子の酸化膜を除去することができるものである。
請求項5に係る発明によれば、Yが他の原子又は原子団である場合に比べて、はんだ粒子の酸化膜を十分に除去することができるものである。
請求項6に係る発明によれば、他のフラックス成分に比べて、一層効果的にはんだ粒子の酸化膜を除去することができるものである。
請求項7に係る発明によれば、他のフラックス成分に比べて、優れた還元力を発揮することができ、一層効果的にはんだ粒子の酸化膜を除去することができるものである。
請求項8に係る発明によれば、従来のはんだリフロー処理の温度(240℃程度)より低い温度でも十分な硬化性を発揮して部品実装を可能とすると共に、十分な補強効果を発揮することができるものである。
請求項9に係る発明によれば、フラックス成分の作用を十分に発揮させることができると共に、熱硬化性樹脂組成物の硬化後における補強性を高く得ることができるものである。
請求項10に係る発明によれば、流動可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができ、また、はんだ粒子が溶融一体化して形成されたはんだ接続部の周囲に、熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる樹脂層が形成され、この樹脂層によって十分な補強性を得ることができると共に、はんだ粒子の溶融一体化が阻害されるのを防止することができ、十分に低い接続抵抗を得ることができるものである。
本発明の請求項11に係る回路基板によれば、基板に対する部品の接着性を高く得ることができると共に、基板と部品との間の抵抗値を著しく低下させることができるものである。
本発明に係る回路基板の一例を示すものであり、(a)(b)は断面図である。 従来の回路基板の一例を示すものであり、(a)(b)は断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る熱硬化性樹脂組成物には、融点が240℃以下のはんだ粒子、熱硬化性樹脂バインダー、ほう酸化合物、及びフラックス成分として上記構造式(1)又は(2)で示される化合物のうちの少なくとも一方が必須成分として含有されているものである。
フラックス成分である上記構造式(1)及び(2)で示される化合物は、末端にカルボキシル基及び各種の官能基を有しており、室温でのフラックス活性はさほど大きくないが、これらの化合物が100℃以上の温度に加熱されると、下記構造式(16)及び(17)に示すようなキレートを形成してはんだ粒子(M)表面に局在化し、優れた活性力(還元力)が顕在化して、効率よくカルボキシル基とはんだ粒子表面の金属酸化物の膜(酸化膜)との反応が促進され、はんだ粒子から酸化膜を効果的に除去することができるようになる。
Figure 2011016967
なお、上記構造式(16)及び(17)中、Mははんだ粒子であって、Ag、Bi、Cu、In、Sn等の金属を示し、またR〜Rは省略している。
ここで、上記構造式(1)及び(2)中のXは、金属が配位可能な孤立電子対又は二重結合性π電子を有する原子団を示すが、具体的には、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等の孤立電子対を持ちキレートの形成が可能な基、カルボニル基、カルボキシル基、チオカルボニル基、イミノ基等の炭素/ヘテロ原子間二重結合性π電子を持つ有機基、フェニル基、ピリジル基、イミダゾイル基等の芳香族基、さらには炭素−炭素二重結合を有するビニル基、共役二重結合を有する有機基などを例示することができる。
特に、上記構造式(1)又は(2)中のXは、上記構造式(3)〜(8)で示される原子団のうちの少なくとも1種類以上であることが好ましい。これにより、Xが他の原子団である場合に比べて、効果的にはんだ粒子の酸化膜を除去することができるものである。
また、上記構造式(1)及び(2)中のYは、主鎖骨格を形成する原子又は原子団を示すが、上記構造式(9)〜(12)で示される原子又は原子団のうちの少なくとも1種類以上であることが好ましい。これにより、Yが他の原子又は原子団である場合に比べて、はんだ粒子の酸化膜を十分に除去することができるものである。
そして具体的には、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物は、レブリン酸、グルタル酸、ジメチルグルタル酸、コハク酸、リンゴ酸、5−ケトヘキサン酸、4−アミノ酪酸、3−フェニルプロピオン酸、4−フェニル酪酸のうちの少なくとも1種類以上であることが好ましい。これにより、他のフラックス成分に比べて、一層効果的にはんだ粒子の酸化膜を除去することができるものである。
なお、カルボキシル基を両末端に有する化合物としては、一般的には脂肪族骨格を有するアジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、コルク酸等が挙げられる。しかし、これらは金属表面の酸化膜に対する十分な還元作用を期待することができず、その還元力は、上記構造式(1)及び(2)で示される化合物に比べて、十分に満足できるレベルではない。これは、アジピン酸、ピメリン酸、セバシン酸、コルク酸等の分子量が大きいことによって、上記構造式(16)及び(17)に示すようなキレートを形成する能力に劣っているためである、と推察される。
また、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物は、上記構造式(13)で示される化合物(ジグリコール酸)、上記構造式(14)で示される化合物(チオジグリコール酸)、上記構造式(15)で示される化合物(ジチオジグリコール酸)のうちの少なくとも1種類以上であることが好ましい。上記構造式(13)〜(15)で示されるように、主骨格に酸素原子又は1個若しくは2個の硫黄原子が結合した構造の化合物は、脂肪族骨格の化合物と比べて、優れた還元力を発揮することができる。その理由は、主骨格の酸素原子及び硫黄原子が電子供与性の原子であるため、金属との配位結合性が高くなり、その結果、脂肪族骨格の化合物と比べて優れた還元力を発揮することができるからである、と推察される。よって、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物が、上記構造式(13)〜(15)で示される化合物のうちの少なくとも1種類以上であることによって、他のフラックス成分に比べて、優れた還元力を発揮することができ、一層効果的にはんだ粒子の酸化膜を除去することができるものである。
なお、本発明においては、上記構造式(1)又は(2)で示される化合物のうちの少なくとも一方を用いているが、これ以外に一般に用いられている他のフラックス成分を併用しても差し支えない。
そして、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物にはほう酸化合物が含有されているが、本発明者らは、このほう酸化合物が室温(20〜25℃)において熱硬化性樹脂組成物の粘度上昇を抑制し、保存安定性を高める効果があることを見出した。
ところで、フラックス成分(カルボキシル基を有する有機酸)がはんだ粒子の表面の酸化膜を取り去る還元反応を起こすが、この還元反応が室温でも起こってしまうと、熱硬化性樹脂組成物の粘度を高くしてしまうことが判明した。よって、従来のクリームはんだやはんだペーストは、その増粘のために室温下では短い可使時間で使い切ることを余儀なくされている。
従来、このような問題があったが、本発明者らは、熱硬化性樹脂組成物にさらにほう酸化合物を添加すると、室温下での熱硬化性樹脂組成物の粘度上昇を画期的に抑えられることを見出した。これは、室温下においてフラックス成分(有機酸)のカルボキシル基が何らかの形でほう酸化合物にトラップされてはんだ粒子表面の酸化膜との反応が抑制されたからである、と推測される。すなわち、ほう酸化合物は、BO構造を有しており、電気的にマイナスを帯びるため、カルボキシル基の電気的にプラスを帯びた活性水素と安定的な軽い結合を形成するものと推測される。そのため、室温下でははんだ粒子表面の酸化膜とカルボキシル基との反応を抑制することができるが、室温より高い温度に昇温されると、カルボキシル基の運動エネルギーが大きくなるために、はんだ粒子表面の酸化膜とカルボキシル基との反応が促進され、フラックス成分が活性剤として本来の機能を発揮し、酸化膜を取り去る効果が発現される。
そして特に、ほう酸化合物は、ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリイソプロピル、ほう酸トリメチレン、ほう酸トリエタノールアミンのうちの少なくとも1種類以上であることが好ましい。これにより、他のほう酸化合物に比べて、室温下での増粘抑制効果をより高く得ることができるものである。なお、上記ほう酸化合物の構造式を下記に示す。
Figure 2011016967
また、ほう酸化合物は、はんだ粒子100質量部に対して、1〜20質量部含有されているのが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するのを防止しつつ、室温下での増粘抑制効果を得ることができるものである。しかし、ほう酸化合物の含有量が1質量部より少ないと、室温下において熱硬化性樹脂組成物の増粘を抑制する効果を十分に得ることができないおそれがある。逆に、ほう酸化合物の含有量が20質量部より多いと、熱硬化性樹脂組成物の硬化性が低下するおそれがある。
またはんだ粒子は、融点が240℃以下のものであればよい。はんだ粒子の融点の下限は特に限定されないが、80℃以上であることが好ましい。このような条件を満たす限り、はんだ粒子の組成は特に限定されないが、例えば、SnをベースとするBi、Zn、In等の金属との合金を挙げることができる。具体的には、Sn42Bi58(融点139℃)やSn96.5Ag3.0Cu0.5(融点218℃)を例示することができる。
また、はんだ粒子の含有量は、熱硬化性樹脂組成物全量に対して、50〜95質量%であることが好ましい。はんだ粒子の含有量が50質量%未満であると、はんだ粒子が溶融一体化して形成された接合部分(はんだ接続部)が小さくなりすぎ、導通性が悪くなるおそれがある。逆に、はんだ粒子の含有量が95質量%を超えると、熱硬化性樹脂バインダーによる補強効果が低下するおそれがある。
また、熱硬化性樹脂バインダーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリエステル樹脂等の適宜の熱硬化性樹脂を用いることができる。このうち、特に熱硬化性樹脂バインダーとしてエポキシ樹脂を用いるのが好ましい。エポキシ樹脂は比較的低温で硬化すると共に接着性が高いため、従来のはんだリフロー処理の温度(240℃程度)より低い温度でも十分な硬化性を発揮して部品実装を可能とすると共に、十分な補強効果を発揮することができるものである。
また、熱硬化性樹脂バインダーとして液状等のエポキシ樹脂を用いる場合には、必要に応じて熱硬化性樹脂組成物中に硬化剤や硬化促進剤を含有させる。
硬化剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、フェノールノボラック樹脂、ナフタレン骨格含有フェノール樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂等を用いることができる。硬化剤の含有量は適宜に設定することができるが、エポキシ樹脂のエポキシ当量に対する硬化剤の化学量論上の当量比が0.8〜1.2の範囲となるように硬化剤を含有させるのが好ましい。また、硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン等の有機リン化合物、2−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエタノールアミン、ベンジルジメチルアミン等の3級アミン類等を用いることができる。
また、熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分は1〜50PHR含有されているのが好ましい。これにより、フラックス成分の作用を十分に発揮させることができると共に、熱硬化性樹脂組成物の硬化後における補強性を高く得ることができるものである。しかし、フラックス成分の含有量が1PHR未満であると、濃度が薄すぎてフラックス成分として十分な作用を発揮させることができない場合があり、そのためはんだ粒子の溶融一体化が阻害され、接続抵抗が高くなってしまうおそれがある。逆に、フラックス成分の含有量が50PHRを超えると、熱硬化性樹脂組成物の硬化後においてタック性が残ったり、補強性を十分に高く得ることができなくなったりするおそれがある。なお、フラックス成分(PHR)は、{(フラックス成分の質量/熱硬化性樹脂バインダーの質量)×100}によって算出することができる。この場合、熱硬化性樹脂バインダーには、硬化剤や硬化促進剤も含まれる。
また、熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が3〜49.5質量%であることが好ましい。この場合、熱硬化性樹脂バインダーには、硬化剤や硬化促進剤も含まれる。これにより、流動可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができるものである。また、はんだ粒子が溶融一体化して形成されたはんだ接続部の周囲に、ボイドが存在しない熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる樹脂層が形成され、この樹脂層によって十分な補強性を得ることができるものである。さらに、はんだ粒子の溶融一体化が阻害されるのを防止することができ、十分に低い接続抵抗を得ることができるものである。しかし、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が3質量%未満であると、パテ状又は粉状となって、流動可能な熱硬化性樹脂組成物を得ることができないおそれがある。また、はんだ粒子が溶融一体化した後、このはんだ接続部の周囲には熱硬化性樹脂バインダーの硬化物からなる樹脂層が形成されるが、この樹脂層にボイドが多く含まれることとなり、このような樹脂層によっては十分な補強性を得ることができなくなるおそれがある。逆に、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が49.5質量%を超えると、はんだ粒子の割合が少なすぎてこれらの溶融一体化が阻害されたり、十分に低い接続抵抗を得ることができなくなったりするおそれがある。
なお、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物には、上記必須成分のほか、通常用いられる改質剤、添加剤等が含有されていてもよい。また、熱硬化性樹脂組成物の粘度を低減し、流動性を付与する目的で、低沸点の溶剤や可塑剤を加えることもできる。さらに、印刷形状を保持するためのチクソ性付与剤として、硬化ヒマシ油やステアリン酸アミド等を添加することも有効である。
そして、本発明に係る熱硬化性樹脂組成物は、融点が240℃以下のはんだ粒子、熱硬化性樹脂バインダー、ほう酸化合物、フラックス成分、必要に応じてその他の成分をディスパー等を用いて均一に混合・混練することによって製造することができる。
このようにして得られた熱硬化性樹脂組成物にあっては、配線板等への部品実装のための導電ペースト、特に熱硬化性樹脂バインダーを含有するはんだペーストとして使用可能であり、室温における保存安定性が高く、複数の部品を配線板等に実装するにあたり、はんだリフロー処理により一括して部品実装が可能であり、かつはんだ接続部に高い強度及び靭性を付与することができるものである。
図1は本発明に係る回路基板を示すものであり、この回路基板は、上記のようにして得られた熱硬化性樹脂組成物を用いて部品3を基板4に接着して形成されているものである。すなわち、例えば、部品3として表面実装用のチップ部品を用いると共に、基板4としてFR−4等のプリント配線板を用いる場合において、基板4に設けたパッド5と部品3の端子6との間に熱硬化性樹脂組成物を介在させてリフローはんだ付けを行うことによって、部品3を基板4に実装することができる。より具体的には、図1(a)に示す回路基板は、熱硬化性樹脂組成物を各パッド5に個別に塗布して部品3を実装したものであり、部品3と基板4との間に空気層9(空洞)が形成されている。また、図1(b)に示す回路基板は、空気層9を形成しないようにしたものであり、熱硬化性樹脂組成物を各パッド5に個別に塗布するのではなく、部品3が実装されるべき箇所の全面に熱硬化性樹脂組成物を塗布して部品3を実装したものである。このように、図1(b)に示す回路基板にあっては、空気層9が形成されていないので、後からアンダーフィル樹脂を充填する手間を省くことができると共に、基板4に対する部品3の接着性をさらに高く得ることができるものである。そして、図1(a)(b)のいずれの場合であっても、熱硬化性樹脂組成物を塗布して部品3を実装した回路基板を例えば150℃で加熱すると、最初に熱硬化性樹脂組成物中のはんだ粒子が溶融して一体化し、はんだ接続部7を形成すると共に、このはんだ接続部7はパッド5及び端子6とも溶融接合する。その後、はんだ接続部7の周囲に熱硬化性樹脂バインダー2が硬化して樹脂層8を形成するものである。
一方、図2に従来の回路基板を示す。すなわち、図2(a)に示す回路基板は、熱硬化性樹脂バインダーを用いずにSn42/Bi58合金(融点139℃)等のはんだ粒子1を用いて部品3を基板4に接着したものである。また、図2(b)に示す回路基板は、フラックス成分として上記構造式(1)及び(2)で示される化合物をいずれも用いずにSn42/Bi58合金(融点139℃)等のはんだ粒子1及び熱硬化性樹脂バインダー2を用いて部品3を基板4に接着したものである。
図2(a)に示す回路基板においては、熱硬化性樹脂バインダー2が用いられていないので、はんだ粒子1によるはんだ接続部7だけで部品3を基板4に固定することとなり、部品3が基板4から欠落したり、温度サイクルや衝撃によりはんだ接続部7にクラックが発生したりしやすい。また、はんだ接続部7のはんだ粒子1が再溶融する場合には、基板4に対して部品3の位置がずれるおそれもある。これに対して、図1に示す本発明に係る回路基板においては、はんだ粒子1によるはんだ接続部7の周囲には熱硬化性樹脂バインダー2による強固な樹脂層8が形成され、この樹脂層8によって部品3と基板4とが接着されているので、部品3が基板4から欠落することがない上に、温度サイクルや衝撃によりはんだ接続部7にクラックが発生することもない。また、はんだ接続部7のはんだ粒子1が再溶融しても、その周囲の樹脂層8は再溶融しないので、基板4に対して部品3の位置がずれることもない。
図2(b)に示す回路基板においては、熱硬化性樹脂バインダー2は用いられているものの、効果的なフラックス成分が用いられていないので、はんだ粒子1の表面の酸化膜を十分に除去することができず、はんだ粒子1の溶融一体化が阻害され、部品3と基板4との間の抵抗値が増大してしまうものである。これに対して、図1に示す本発明に係る回路基板においては、フラックス成分として上記構造式(1)又は(2)で示される化合物のうちの少なくとも一方が用いられているので、はんだ粒子1の表面の酸化膜を十分に除去することができ、はんだ粒子1の溶融一体化が促進され、部品3と基板4との間の抵抗値を著しく低下させることができるものである。
このように、本発明に係る回路基板にあっては、基板4に対する部品3の接着性を高く得ることができると共に、基板4と部品3との間の抵抗値を著しく低下させることができるものである。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
はんだ粒子として、Sn42Bi58(Sn42質量%、Bi58質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は139℃であった。そして、はんだ粒子を80質量部、熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、品番「YD128」)を11質量部、ほう酸化合物としてほう酸トリメチレンを5質量部、硬化促進剤(味の素ファインテクノ株式会社製、品番「アミキュアPN23」)を2質量部、フラックス成分としてレブリン酸を2質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例2)
フラックス成分としてグルタル酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例3)
フラックス成分として2,2−ジメチルグルタル酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例4)
フラックス成分としてコハク酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例5)
フラックス成分としてリンゴ酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例6)
フラックス成分として5−ケトヘキサン酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例7)
フラックス成分として4−アミノ酪酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例8)
フラックス成分として3−フェニルプロピオン酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例9)
フラックス成分として4−フェニル酪酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例10)
フラックス成分としてジグリコール酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例11)
フラックス成分としてチオジグリコール酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例12)
フラックス成分としてジチオジグリコール酸を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例13)
ほう酸化合物としてほう酸トリメチルを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例14)
ほう酸化合物としてほう酸トリエチルを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例15)
ほう酸化合物としてほう酸トリイソプロピルを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例16)
ほう酸化合物としてほう酸トリエタノールアミンを用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例17)
はんだ粒子として、Sn42Bi58(Sn42質量%、Bi58質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は139℃であった。そして、はんだ粒子を75質量部、熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、品番「YD128」)を11質量部、ほう酸化合物としてほう酸トリメチレンを10質量部、硬化促進剤(味の素ファインテクノ株式会社製、品番「アミキュアPN23」)を2質量部、フラックス成分としてグルタル酸を1質量部及びジグリコール酸を1質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例18)
はんだ粒子として、Sn42Bi58(Sn42質量%、Bi58質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は139℃であった。そして、はんだ粒子を80質量部、熱硬化性樹脂バインダーとしてシアン酸エステル樹脂(Lonza社製、品番「L−10」)を13質量部、ほう酸化合物としてほう酸トリメチレンを5質量部、硬化促進剤としてFeアセチルアセトナートを0.1質量部、フラックス成分としてレブリン酸を2質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例19)
はんだ粒子として、Sn96.5Ag3.0Cu0.5(Sn96.5質量%、Ag3.0質量%、Cu0.5質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は218℃であった。そして、はんだ粒子を80質量部、熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、品番「YD128」)を11質量部、ほう酸化合物としてほう酸トリメチレンを5質量部、硬化促進剤(味の素ファインテクノ株式会社製、品番「アミキュアPN23」)を2質量部、フラックス成分としてグルタル酸を2質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(実施例20)
ほう酸化合物としてほう酸トリエタノールアミンを用いるようにした以外は、実施例19と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例1)
はんだ粒子として、Sn42Bi58(Sn42質量%、Bi58質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は139℃であった。そして、はんだ粒子を80質量部、熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、品番「YD128」)を12質量部、ほう酸化合物としてほう酸トリメチレンを5質量部、硬化促進剤(味の素ファインテクノ株式会社製、品番「アミキュアPN23」)を3質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例2)
はんだ粒子として、Sn42Bi58(Sn42質量%、Bi58質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は139℃であった。そして、はんだ粒子を80質量部、熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂(東都化成株式会社製、品番「YD128」)を14質量部、硬化促進剤(味の素ファインテクノ株式会社製、品番「アミキュアPN23」)を3質量部、フラックス成分としてレブリン酸を3質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例3)
はんだ粒子として、Sn42Bi58(Sn42質量%、Bi58質量%)を用いた。このはんだ粒子の平均粒径は20μmであり、融点は139℃であった。そして、はんだ粒子を85質量部、ほう酸化合物としてほう酸トリメチレンを10質量部、フラックス成分としてレブリン酸を5質量部混合し、ディスパーを用いて均一に混合・混練することによって、ペースト状の熱硬化性樹脂組成物を得た。
(比較例4)
はんだ粒子の代わりに融点(950℃)の銀粉末を用いるようにした以外は、実施例1と同様にして熱硬化性樹脂組成物を得た。
(評価試験)
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物を用いて、次のような評価試験を行った。
1.保存安定性評価
熱硬化性樹脂組成物を製造した直後の粘度を測定し、その後、室温(20〜25℃)で24時間放置した後の粘度を測定した。そして、下記式により粘度上昇率を算出した。
(粘度上昇率)={(24時間経過後の粘度/製造直後の粘度)×100}
2.はんだ溶融性評価
配線板(FR−4グレード)の表面にAuメッキが施された端子(パッド)を形成し、前記パッドの表面に、通常の方法に従い、熱硬化性樹脂組成物をスクリーン印刷法で塗布した。塗布後の熱硬化性樹脂組成物の厚みは、約70μmであった。この配線板をリフロー炉で、実施例1〜18、比較例1〜4については150℃で10分間、実施例19、20については240℃で10分間加熱することによって、熱硬化性樹脂組成物の硬化物を得た。そしてこの硬化物の外観を顕微鏡で観察し、下記評価基準で評価した。
「◎」:全てのはんだ粒子が一体化して球体となっており、この球体の周りの樹脂層にははんだ粒子は全く観察されない。
「○」:ほとんどのはんだ粒子が一体化して球体となっているが、この球体の周りの樹脂層に若干のはんだ粒子が観察される。
「△」:かなりのはんだ粒子が一体化して球体となっているが、この球体の周りの樹脂層に多くのはんだ粒子が観察される。
「×」:一体化したはんだ粒子が観察されない。
なお、比較例1のはんだ粒子及び比較例4の銀粉末は溶融しなかった。
3.部品接続抵抗値評価
上記の「2.はんだ溶融性評価」の場合と同様の方法で配線板のパッドに熱硬化性樹脂組成物を塗布した後、このパッド上に0Ωの1608チップ抵抗器をマウントした。この部品が搭載された配線板をリフロー炉で、実施例1〜18、比較例1〜4については150℃で10分間、実施例19、20については240℃で10分間加熱することによって、熱硬化性樹脂組成物を硬化させた。そしてこの硬化後のチップ抵抗器の電気抵抗値を測定した。
4.部品シェア強度評価
上記の「3.部品接続抵抗値評価」の評価において配線板に実装されたチップ抵抗器のシェア強度を測定した。
以上の評価試験による評価結果を下記[表1]〜[表3]に示す。
Figure 2011016967
Figure 2011016967
Figure 2011016967
1 はんだ粒子
2 熱硬化性樹脂バインダー
3 部品
4 基板

Claims (11)

  1. 融点が240℃以下のはんだ粒子、熱硬化性樹脂バインダー、ほう酸化合物、及びフラックス成分として下記構造式(1)又は(2)で示される化合物のうちの少なくとも一方が含有されていることを特徴とする熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2011016967
    式中、R〜Rは水素、アルキル基又は水酸基を示し、Xは金属が配位可能な孤立電子対又は二重結合性π電子を有する原子団を示し、Yは主鎖骨格を形成する原子又は原子団を示す。
  2. ほう酸化合物が、ほう酸トリメチル、ほう酸トリエチル、ほう酸トリイソプロピル、ほう酸トリメチレン、ほう酸トリエタノールアミンのうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. はんだ粒子100質量部に対して、ほう酸化合物が1〜20質量部含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 構造式(1)又は(2)中のXが、下記構造式(3)〜(8)で示される原子団のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2011016967
    式中、Rは水素、アルキル基又は水酸基を示す。
  5. 構造式(1)又は(2)中のYが、下記構造式(9)〜(12)で示される原子又は原子団のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2011016967
    式中、R及びRは水素、アルキル基又は水酸基を示す。
  6. 構造式(1)又は(2)で示される化合物が、レブリン酸、グルタル酸、ジメチルグルタル酸、コハク酸、リンゴ酸、5−ケトヘキサン酸、4−アミノ酪酸、3−フェニルプロピオン酸、4−フェニル酪酸のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 構造式(1)又は(2)で示される化合物が、下記構造式(13)〜(15)で示される化合物のうちの少なくとも1種類以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 2011016967
  8. 熱硬化性樹脂バインダーとしてエポキシ樹脂が用いられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 熱硬化性樹脂バインダーに対して、フラックス成分が1〜50PHR含有されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 熱硬化性樹脂組成物全量に対して、熱硬化性樹脂バインダー及びフラックス成分の合計量が3〜49.5質量%であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を用いて部品が基板に接着されていることを特徴とする回路基板。
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