JP5033046B2 - 熱硬化性樹脂組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ただし、上記構造式(6)中の−X−は、−O−、−S−、−S−S−のうちのいずれかである。
また、硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物自らが加熱時に酸化することによって、他の酸化防止剤を用いる場合に比べて、はんだ粒子の酸化を防止することができるものである。
また、硫黄原子及びリン原子の少なくとも一方を含む化合物の中でも特に上記構造式(1)(4)(5)で示されるものを用いると、はんだ粒子の一体化の効果を高く得ることができるものである。
この式中の−X−は、−O−、−S−、−S−S−のうちのいずれかである。すなわち、フラックス成分として、下記構造式(7)で示されるジグリコール酸、下記構造式(8)で示されるチオジグリコール酸、下記構造式(9)で示されるジチオジグリコール酸のうちの少なくとも一種を用いることができる。
HOOCH2C−S−CH2COOH …(8)
HOOCH2C−S−S−CH2COOH …(9)
フラックス成分は、上記のような化合物のうち一種の化合物からなるものであってもよく、二種以上の化合物からなるものであってもよい。また、フラックス成分は、上記化合物に加えて、一般に用いられる他のフラックスを含むものであってもよい。
はんだ粒子として、JIS H42B:58Aに規定されたはんだ組成のものを用いた(Sn42Bi58)。はんだ粒子は常法に従って作製した。このはんだ粒子の平均粒径は15μm、融点は139℃であった。
熱硬化性樹脂組成物に配合する酸化防止剤として、上記構造式(2)で示される化合物(シプロ化成株式会社製、品番「SEENOX−DS」)を用いた。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合する酸化防止剤として、上記構造式(3)で示される化合物(シプロ化成株式会社製、品番「SEENOX−DL」)を用いた。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合する酸化防止剤として、上記構造式(4)で示される化合物(三光株式会社製、品番「HCA」)を用いた。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合する酸化防止剤として、上記構造式(5)で示される化合物(株式会社ADEKA製、品番「アデカスタブ2112」)を用いた。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合するはんだ粒子の配合量を79質量部、液状エポキシ樹脂の配合量を15.3質量部、硬化剤の配合量を2.8質量部、ジグリコール酸の配合量を2.8質量部、「SEENOX−412S」の配合量を0.1質量部とした。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合するはんだ粒子の配合量を79質量部、液状エポキシ樹脂の配合量を10質量部、硬化剤の配合量を2質量部、ジグリコール酸の配合量を2質量部、「SEENOX−412S」の配合量を7質量部とした。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合するはんだ粒子の配合量を92質量部、液状エポキシ樹脂の配合量を3質量部、硬化剤の配合量を0.5質量部、ジグリコール酸の配合量を1.5質量部、「SEENOX−412S」の配合量を3質量部とした。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合するはんだ粒子の配合量を70質量部、液状エポキシ樹脂の配合量を18質量部、硬化剤の配合量を4質量部、ジグリコール酸の配合量を5質量部、「SEENOX−412S」の配合量を3質量部とした。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物を調製するための成分として、実施例1と同様のはんだ粒子を82質量部、熱硬化性樹脂バインダーとしてシアン酸エステル樹脂(Lonza社製、品番「L−10」)を12質量部、硬化剤としてFeアセチルアセトナート(Fe(acac)3)を0.1質量部、フラックス成分としてチオジグリコール酸を2.9質量部、酸化防止剤として「SEENOX−412S」を3質量部用意した。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合する液状エポキシ樹脂の配合量を14質量部とし、酸化防止剤を用いなかった。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合するジグリコール酸の配合量を10質量部、「SEENOX−412S」の配合量を8質量部とし、熱硬化性樹脂バインダー及び硬化剤を用いなかった。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
熱硬化性樹脂組成物に配合するはんだ粒子として、融点950℃の銀粒子を82質量部用いた。他の条件は実施例1と同一として、熱硬化性樹脂組成物を得た。
各実施例及び比較例で得られた熱硬化性樹脂組成物(比較例2で得られたはんだ組成物を含む)を用いて、次のような評価試験を行った。
配線板(FR−4グレード)の表面にAuメッキが施された端子(パット)を形成し、前記パットの表面に、通常の方法に従い、熱硬化性樹脂組成物をスクリーン印刷法で塗布した。塗布後の熱硬化性樹脂組成物の厚みは、約70μmであった。この配線板をオーブン内で150℃で10分間加熱し、熱硬化性樹脂組成物を熱硬化させた。その後、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物を顕微鏡で観察し、下記評価基準で評価した。
「◎」:はんだ粒子が一体化した球状の層の周りを、はんだ粒子を含まない樹脂硬化物の層が取り囲み、二層に分離した。
「○」:はんだ粒子が一体化した球状の層の周りを、若干のはんだ粒子を含んだ樹脂硬化物の層が取り囲み、二層に分離した。
「△」:中央部でははんだ粒子の密度が高く、周辺部でははんだ粒子の密度が比較的低かった。
「×」:はんだ粒子の一体化が観察されない。
上記の「1.はんだ粒子の一体性評価」で形成された熱硬化性樹脂組成物の硬化物を指触し、粘着感の有無を下記評価基準で評価した。
「○」:粘着感がない(タックフリー)。
「×」:粘着感がある。
上記の「1.はんだ粒子の一体性評価」の場合と同様の方法で配線板のパットに熱硬化性樹脂組成物を塗布した後、このパット上に0Ωの1608チップ抵抗器を配置した。この状態で配線板に対し、リフロー炉内で、最高温度150℃の条件でリフロー処理を施し、配線板上に前記チップ抵抗器を実装した。
上記の「3.接続抵抗値評価」の評価において配線板に実装されたチップ抵抗器のシェア強度を測定した。
以上の評価試験による評価結果を下記[表1][表2]に示す。
Claims (7)
- 前記酸化防止剤の含有量が、前記はんだ粒子100質量部に対して0.1〜10質量部の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記フラックス成分が、下記構造式(6)で示されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
HOOCH2C−X−CH2COOH …(6)
ただし、上記構造式(6)中の−X−は、−O−、−S−、−S−S−のうちのいずれかである。 - 前記熱硬化性樹脂バインダーが、エポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記フラックス成分の含有量が、前記熱硬化性樹脂バインダーに対して1〜50phrの範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 前記はんだ粒子の含有量が、前記熱硬化性樹脂組成物全量に対して70〜95質量%の範囲であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を製造する方法であって、前記熱硬化性樹脂バインダーとして液状エポキシ樹脂を用い、前記はんだ粒子、前記液状エポキシ樹脂の一部又は全部、前記フラックス成分、前記酸化防止剤を予め混合・混練する工程と、この工程で得られた混合物に前記液状エポキシ樹脂の残部、硬化剤を添加する工程とを含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
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